説明

マルチポイントリンク対話環境を構築する方法とシステム

【課題】ワイヤレスネットワーク環境下で、ポイントツーポイントリンク方式により、マルチポイントリンク対話環境を構築する方法を提供する。
【解決手段】ワイヤレスネットワーク環境下で、マルチポイントリンク対話環境を構築する方法で、ポイントツーポイントリンク方式により、階層的クラスタネットワークを構築する。まず、第一ノードを提供し、第一ノードは、任意時間後を待って、マルチキャスティングの方式で、情報を発信し、第二論理アドレスを有する第二ノードを検出する。第一ノードは、参加情報を第二ノードに発信し、第二ノードがこの参加情報を受信した時、第一ノードに確認情報を返信する。第一ノードは、この確認情報に基づいて、第一論理アドレスを選択すると共に、参加確認情報を、第二ノードに発信して、第一論理アドレスを取得したことを確認し、階層的クラスタネットワークを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレスネットワークシステムに関するものであって、特に、ワイヤレスネットワーク環境下で、ポイントツーポイントの方式で、マルチポイントリンク対話環境を構築する方法とシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在流行しているインターネット仮想環境(例えば、オンラインゲーム)は、主に、クライアント/サーバ機構の処理システム下に構築される。クライアント/サーバ式のシステム構造の応用システム全体は、前端のアプリケーションプログラム(即ち、クライアント)、及び、後端のサーバの二大部分に分けられ、両者間は、インターネット、或いは、イントラネットにより接続されている。
【0003】
図1は、公知のクライアントサーバ構造を示す図である。本構造は、サーバ110、アプリケーションプログラム(クライアント)130からなり、且つ、両者は、インターネット、或いは、イントラネットの伝送媒体(図示しない)により接続されている。ユーザーは、前端のアプリケーションプログラム130とサーバ110により通信し、ユーザーに検索、修正、印刷等の入力、或いは、出力の操作を提供する。後端のサーバ110は、前端のアプリケーションプログラム130が伝達する命令を実行するのを担うと共に、処理した結果を、前端のアプリケーションプログラム130に伝送し、結果をユーザーに表示して参考にしてもらう。
【0004】
クライアントサーバ構造の処理は効率が極めて高く、適当な分担処理により、前端のアプリケーションプログラム130は、精緻な画面をユーザーに呈現し、後端のサーバは、データへのアクセス、システムの管理、及び、安全性の防護等、更に高い効率で処理を実行するのに専念し、フレキシブルで、高効率のアプリケーション環境を提供する。
【0005】
しかし、ワイヤレスリンクの方式で、上述の接続インターネットを構築するのは、アクセスポイントを利用しなければならない。しかし、このような方式で構築されるインターネットにより、多くのクライアントが同時にアクセスして、サーバのアクセスポイントとし、インターネット品質を低下させてしまう。この他、ワイヤレスアクセスポイントの伝送範囲も限りがあり、伝送範囲外のクライアントは、ワイヤレスネットワーク中に参加できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって、本発明は、ポイントツーポイントの接続方式で、ワイヤレスネットワークを構築する方法を提供し、上述の問題を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的により、本発明は、ワイヤレスネットワーク環境下で、マルチポイントリンク対話環境を構築する方法を提供し、ポイントツーポイントリンク方式により、階層的クラスタネットワークを構築する。まず、第一ノードを提供し、第一ノードは、任意時間後を待って、マルチキャスティングの方式で、情報を発信し、第二論理アドレスを有する第二ノードを検出する。第一ノードは、参加情報を第二ノードに発信し、第二ノードがこの参加情報を受信した時、第一ノードに確認情報を返信する。第一ノードは、この確認情報に基づいて、第一論理アドレスを選択すると共に、参加確認情報を、第二ノードに発信して、第一論理アドレスを取得したことを確認し、階層的クラスタネットワークを形成する。
【発明の効果】
【0008】
公知技術の欠点を改善する、ポイントツーポイントの接続方式で、ワイヤレスネットワークを構築する方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ワイヤレスネットワーク環境下で、マルチポイントリンク対話環境を構築する方法とシステムを提供し、ワイヤレスネットワーク中の無線電波のマルチキャスティング特性を利用し、階層的クラスタ構造を構築する。この他、本発明の実施例は、ノードアドレッシング、ノード間ルーティング、ノード移動性、及び、グループコミュニケーション等の四つの部分からなり、以下でそれぞれ詳述する。
【0010】
まず、本発明の実施例のノード(モバイル装置)のアドレッシングの工程を説明する。図2は、本発明の実施例によるアドホックワイヤレスネットワークの構造を示す図である。各ノードは、モバイル装置を示し、各ノードは、全て、伝送半径を有し、無線電波のマルチキャスティング特性を利用し、図2で示されるような階層的ツリー構造を生成する。このインターネット構造中、各ノードは、唯一の論理アドレス(Logical IP)を有し、各ノードは、この論理アドレスとその他のノードにより情報を通信することができ、ルートノードの論理アドレスは1.3で、チャイルドノードの論理アドレスは1.0である。本発明の実施例中、論理アドレスのデータフォーマットは、任意の形式で表示でき、各ノードとそのペアレントノード、及び、チャイルドノード間の関係がはっきりと示されていればよい。この他、本発明の実施例は、インターネットが構築したツリー構造は、ルーティングの存在を保証し、ツリー構造の特徴により、情報のルーティングとノード移動等の問題を解決することもできる。ノード参加、或いは、ツリー構造を創造する時、唯一の論理アドレスを取得せねばならず、そのアドレッシング工程は、以下で説明する。
【0011】
図3は、本発明の実施例によるモバイル装置参加、或いは、ワイヤレスネットワークツリー構造生成時のアドレッシング工程のフローチャートである。まず、ノードが起動するとき(即ち、モバイル装置がオン)(工程11)、任意(Random)時間待ち(工程12)、その後、マルチキャスティングにより情報を発信して、その他の論理アドレスを有するノード(即ち、ネイバーノード)が伝送範囲内にあるかないかを検出し(工程13)、もしある場合、工程14を実行し、ない場合、工程15を実行する。伝送範囲内に論理アドレスを有するネイバーノードがない場合、ノードは、自ら、ツリー構造を構築して、自身が、ツリー構造のルートノードとなり、論理アドレス(例えば、1.0)を定義すると共に、自身のメディアアクセス制御(MAC)アドレス(即ち、モバイル装置のMACアドレス)を、ツリーの識別コードとする(工程14)。工程14が完成後、工程11に戻り、もう一つのノード(モバイル装置)が、前述の工程を重複する。論理IPを有するネイバーノードが、その伝送範囲内にある場合、ツリー構造のワイヤレスネットワークがすでに存在することを示し、続いて、マルチキャスティングで情報を発信し、全てのネイバーノード中に、ルートノードの存在があるかを検出する(工程15)。もしある場合、工程16を実行し、なければ、工程14に進む。
【0012】
全てのネイバーノード中、ルートノードが存在する場合、ノードは、全てのネイバーノードに対し、参加情報を発信し(工程16)、各ネイバーノードは、このノードの参加情報を受信した時、それぞれ、このノードの確認情報を返送して、ノード自身の論理アドレスを告知し(工程17)、確認情報中、ネイバーノード自身の論理アドレスを含む。一定時間後、ネイバーノードの返信を受信していない場合、このノードは、再度、参加情報を全てのネイバーノードに発信する。続いて、各ネイバーノードの返信する確認情報を受信した時、ノードは、全ての確認情報中に含まれる論理アドレスに基づいて、使用可能な論理アドレスを計算すると共に、長さが最も短い論理アドレスを選択する(工程18)。例えば、返信された確認情報中、1.2.1と1.3の二つの論理アドレスを含む場合、使用可能な論理アドレスは、1.2.1.1と1.3.1である。ツリーの高度を更に低くするために、ノードは、論理アドレス1.3.1を選択する。
【0013】
続いて、全ての選択された論理アドレスに基づいて、ペアレントノード(即ち、論理アドレスが1.3のノード)に、参加確認情報を発信し(工程19)、選択された論理アドレスをその論理アドレスとすると共に、定期的に、ペアレントノードとの連絡、更新の動作を実行する(工程20)。
【0014】
ノードがペアレントノードを選択する時、ペアレントノードである可能性が多数選択できる場合、ペアレントノードの信号強度は、あるスレショルド値を超過する前提下で、ペアレントノードアドレスの長さを主要考慮とする。アドレス長さが短いノードをペアレントノードとして選択すると、ツリー構造全体の階層を少なくすることができ、ルートを短くする。ペアレントノードの信号強度があるスレショルド値を超過しなければいけないという前提は、あるノードとペアレントノード間の信号が弱すぎて、ノードが小さい幅で移動し、ペアレントノードとの間の連結を失ってしまい、新たにペアレントノードを選択しなければならなくなるのを回避するためである。
【0015】
上述のアドレッシング方法の利用は、アドレス衝突を発生する可能性がある。例えば、二つのノード(モバイル装置)の距離が遠く、互いに相手の信号伝送範囲内になく、この二つのノードは、起動時に、共に、論理アドレス1.0を取得し、その後、その他のノードが参加するので、二つのノードが所在するツリーネットワークが一緒になる時、論理アドレスが重複する状況が発生する。この問題を解決するため、多くの策略が使用できる。最も簡単な方法は、アドレス衝突時、合併工程を起動して、ノード数が多いツリーネットワークを主体とし、ノード数が少ないツリーネットワークは、上述の取得した論理アドレスのアドレッシングにより新たに取得した新しい論理アドレスに従って、この二つのツリーネットワークを一つに合併する。
【0016】
続いて、本発明の実施例のノード間のデータルートの工程を説明する。本発明の実施例中のルートパッケージは、各ノード自身が維持するルート表により、次の転送ノードが目的ノードに到達したことを知る。各ノードは、チャイルドテーブル(図示しない)とネイバーテーブル(図示しない)を含む。チャイルドテーブルは、現在のチャイルドノード全ての論理アドレスと状態を記録するのを担当し、チャイルドノードと定期的に連絡する動作により、現在のチャイルドノードの状態を確認する。ネイバーテーブルは、付近のネイバーノードの論理アドレスと状態を記録するのを担当し、アドホックワイヤレスネットワーク環境のマルチキャスティング特性により、各ノードは、ネイバーノードがデータを伝送する時、そのネイバーノードのデータを収集することができる。例えば、ペアレントノードとチャイルドノードが定期的に連絡する情報は、各ノードにその付近にどんなノードがあるかを知らせることができる。
【0017】
ネイバーテーブルにより、データルート時、ルート距離を短縮するのを助ける。上述の方法により構築されたツリーネットワークにより、ルート選択時、もし、好ましい制御メカニズムがないと、長いルートを選択して、遅延が発生する。故に、本発明の実施例は、以下の三種のルート短縮方法により、上述の問題を解決する。
【0018】
一つ目の方法は、ノードがパッケージを受信した時、パッケージ中に保存された目的ノード論理アドレスとそれ自身が保有するルートテーブル中に記録された論理アドレスにより、最長プレフィックスマッチ操作を実行して、論理アドレスの長さが最長のノードを探し出し、その後、このパッケージをこのノードに送る。
【0019】
例えば、図4を参照すると、論理アドレスが“1.1.1.1”のノード(ソースノード)は、パッケージを、論理アドレス“1.1.2.1”のノード(目的ノード)に伝送したく、目的ノードの論理アドレスと自身のテーブルを最長プレフィックスマッチする。比較に結果に基づいて、ノード“1.1.1”とノード“1.1.1.2”の最長プレフィックスは、どれも3であることが発見され、故に、ソースノードは、任意に、一ノードを“転送(Forwarding)”ノードとする。本実施例中、ソースノードは、ノード“1.1.1”を転送ノードとする。パッケージが、ノード“1.1.1”に転送される時、ノード“1.1.1”は、一度、最長プレフィックスマッチを実行し、その比較結果に基づいて、ノード“1.1.2”の最長プレフィックスが3で、ノード“1.1”の最長プレフィックスが2であることを発見し、故に、ノード“1.1.1”は、ノード“1.1.2”をその転送ノードとする。この方式により、パッケージを目的ノードに転送する。
【0020】
もう一つの方法は、上述の方法中で提示される最長プレフィックスマッチに加え、更に、ワイヤレスパッケージ転送時に有するマルチキャスティングの特性を利用し、ルートを更に効果的にする。アドホックネットワーク環境下で、ノード転送パッケージの方法はマルチキャスティング方式なので、あるノードがパッケージをそのネイバーノードのテーブル中に記録されるノードに転送される時、ネイバーノードは、自主的に、このノードにこの情報を告知する。ノード“1.1.1.1”は、パッケージをノード“1.1.2.1”に伝送したい。ノード“1.1.1.2”は、ノード“1.1.1.1”のネイバーノードで、ノード“1.1.2.1”は、ノード“1.1.1.2”のネイバーノードであり、これにより、ノード“1.1.1.2”のノードテーブル中に、ノード“1.1.2.1”の相関情報を記録し、よって、ノード“1.1.1.1”が、パッケージを“1.1.2.1”に伝送したい時、ノード“1.1.1.2”は、自主的に、ノード“1.1.1.1”に告知し、ノード“1.1.2.1”は、そのネイバーノードである(図中、ノード“1.1.1.2”から、ノード“1.1.1.1”方向の矢印で示される)。
【0021】
例を挙げると、図5を参照すると、ノード“1.1.1.1”が、パッケージを、第一種の方法により選択されるルートに沿って、ノード“1.1.2.1”に伝送したい時、ネイバーノード“1.1.1.2”は、伝送するパッケージ(マルチキャスティング特性)を受信して、このパッケージが到達したい目的ノードがその隣であることを発見したとき、自主的に、ノード“1.1.1.1”が、ノード“1.1.1.2”を経由してノード“1.1.2.1”に到達できることを告知し、この時、ノード“1.1.1.1”は、ノード“1.1.1.2”を経由して、パッケージを、ノード“1.1.2.1”に転送するのを選択することができる。
【0022】
第三種の方法は、ルーティングキャッシュのメカニズムを利用し、パッケージが転送される過程中で、更に小さいホップ数を有するよう選択できる。パッケージがあるノードルートから経過する時、基本の階層ルートを経ない場合、このノードは、パッケージの目的ノード、及び、その選択転送ノードを、ルーティングキャッシュに記録する。その後、その他のパッケージがこのノードを経過し、相同の目的のノード、或いは、目的ノードの分岐節(チャイルドノード)に到達する時、ルーティングキャッシュ中から、転送するノードの情報を探し、パッケージを、転送ノードから目的ノードに伝送する。
【0023】
例を挙げると、図6を参照すると、ノード“1.1.1.1.1”は、パッケージをノード“1.1.2.1.1”に転送したい(実線矢印で示される)。パッケージがノード“1.1.1.1”に転送される時、前のノード“1.1.1.1”は、パッケージをノード“1.1.2.1”に伝送するので(点線矢印で示される)、且つ、データをキャッシュし始める。この他、ノード“1.1.1.1”は、目的ノードのアドレスが“1.1.2.1.1”であることを発見し、このアドレスはノード“1.1.2.1”(前述の方法中の目的ノード)のチャイルドノードであり、ホップ数のデータは、階層ルートよりも少ないことが発見され、故に、ノード“1.1.1.1”は、ノード“1.1.1.1”→ノード“1.1.1.2”→ノード“1.1.2.1”のルートで、パッケージを転送するのを選択する。
【0024】
続いて、本発明の実施例によるノードのツリーネットワーク中の移動過程を説明する。アドホックワイヤレスネットワーク環境中、最も考慮が必要なのは、ノードの移動性特性である。本発明の実施例中、ノードが移動する時、リアドレッシングの問題を考慮しなければならず、且つ、定期的なソフトステートを利用してその目的を達し、即ち、各チャイルドノードは、定期的にペアレントノードと更新動作を行わなければならない。
【0025】
例を挙げると、図7Aを参照すると、一つのノードPを考慮し、本来、ノードAに参加を要求し((3)で示される)、ノードAをペアレントノードとする。ノードPが、ペアレントノードAの伝送範囲内から、ノードBの伝送範囲内に移動する場合(ノードPが未移動で、ノードAが移動する可能性もある)、ノードBは、ノードPに更に好ましい論理アドレスを与える場合((4)で示される)、ノードPは、本来のペアレントノードAに、アドレスリリースの動作を行い((5)で示される)、新しいペアレントノードBと定期更新の動作を行う。しかし、ノードPが、ノードBとだけ連絡できる位置に移動し(図7Bで示される)、且つ、元のペアレントノードAが、ノードPの論理アドレスが、既に長い間更新されていないことを発見すると、ペアレントノードAは、自主的に、元のノードPの論理アドレスをアドレスリリースする動作を実行しなければならない。
【0026】
続いて、本発明の実施例によるノードのツリーネットワーク中の移動実施過程を説明する。図8を参照すると、上述のように、ノードPが、元はペアレントノードAの伝送範囲内にあり、ペアレントノードAを交換したく、その伝送範囲を脱離する時、参加したいペアレントノード(例えば、ノードB)に参加情報を発信し(工程21)、ノードBが返信した確認情報を受信したかどうかを判断する(工程22)。ノードBの確認情報を受信していない場合、ノードPは、まだ、ノードBの伝送範囲内にないことを示し、よって、前述のアドレッシング工程を実行して、新しい論理アドレスを取得する(工程23)。ノードBの確認情報を受信した場合、新しいペアレントノードBの論理アドレスの長さが、元のペアレントノードAの論理アドレスの長さより短いかを検査する(工程24)。
【0027】
ペアレントノードAの論理アドレスの長さが短い場合、工程21に戻り、ノードPは、新たに、参加情報を、その他のノードに発信して、新しいペアレントノードを探す。ペアレントノードBの論理アドレスが短い場合、ノードPは、ペアレントノードBに、要求論理アドレスの情報を発信し(工程25)、ペアレントノードBのチャイルドノードとなるようにする。続いて、ペアレントノードは、確認情報を返信したか判断する(工程26)。ペアレントノードBが、ノードPが発信する要求論理アドレスの情報を受信した場合、確認情報をノードPに返信する。これにより、ノードPがペアレントノードBが発信する確認情報を受信していない場合、ノードP、或いは、ノードBが移動したことを示し、ノードPがノードBの伝送範囲を脱離し、よって、工程21に戻る。ノードPは新たに参加情報を、その他のノードに発信して、新しいペアレントノードを探す。続いて、ノードPがペアレントノードBが発信する確認情報を受信した場合、確認情報中に含まれる使用可能な論理アドレスに基づいて、参加確認情報をペアレントノードBに発信する(工程27)。続いて、ノードPは、元のペアレントノードAに、アドレスリリースの動作を実行し(工程28)、その後、その下の全てのチャイルドノードに、ペアレントノードの論理アドレスの変更を通知すると共に、定期的に、ペアレントノードAと登録更新動作を実行し(工程29)、工程21に戻り、工程21〜工程29の操作を繰り返す。
【0028】
あるノードの論理アドレスが変更した時、自主的に、全てのチャイルドノードに通知し、この時、チャイルドノードは、直接、ペアレントノードが新しく獲得した論理アドレスを引用して、自分のアドレスのプレフィックス(Prefix)とできる。例えば、ペアレントノードの論理アドレスは、元は、“1.2.5”で、現在は、“1.2”に変更し、そのチャイルドノードの論理アドレスは、元のアドレス“1.2.5.x”から、直接、アドレス“1.2.X”に転換されるか、或いは、新たに、ノードを探して、そのペアレントノードとする。この他、ルートノード、或いは、ルートノードに近いチャイルドノードが移動、或いは、ツリー構造を脱離する状況を考慮しなければならない。例えば、図6を参照すると、ノード“1.0”を例とすると、移動状況を考慮する場合、この時、ノード“1.0”の一部のチャイルドノードは連絡できず、これらのチャイルドノードは、ネイバーノードを利用して、ノード“1.0”が存在するかどうかを聞いてみる。存在する場合、上述のリアドレッシング工程により、新たに、新しい論理アドレスを探す。もし存在しない場合、ノード“1.0”は、恐らくツリー構造を脱離し、故に、ノード“1.0”を再生成する必要がある。しかし、同時に多くのノード“1.0”を生成するのを避けるため、以下の方法によりこの問題を解決する。脱離するノード“1.0”の全チャイルドノード中、優先権の大小により、一つの新しいノード“1.0”を選出し、その優先権規則は、チャイルドノード1.Xがノード“1.0”になる優先権が、チャイルドノード“1.X+1”より大きい。例えば、ノード“1.1”の優先権は、ノード“1.2”より大きく、ノード“1.2”の優先権は、ノード“1.3”より大きく、新しいノード“1.0”を探し出すまで、以下同様である。
【0029】
続いて、本発明の実施例によるノード間のグループコミュニケーションの過程を説明し、ノード参加グループ(Join)、ノード脱退グループ(Leave)、及び、データ転送(Forward)の三つの部分からなる。
【0030】
まず、ノード参加グループの実行過程を説明する。ノードがあるマルチキャストグループに参加したい時(マルチキャストグループの定義方式は、本発明の範疇にない故、省略する)、ハッシュテーブルを使用し、参加したいグループアドレスをある論理アドレス上にマップ(Map)し、続いて、この論理アドレスを有するノードに登録すると共に、その他の既に登録済みの論理アドレスを取得し、ノードにより、データ登録の維持を担う。ノードが存在しない場合、このノードのペアレントノードが、データ登録の維持を担う。例えば、ノードPがマルチキャストグループAに参加したい場合、ハッシュテーブルにより、マルチキャストグループA中に含まれる論理アドレスとマップ操作を実行し、マップ結果に基づいて得られた論理アドレスは、“1.3.5”である。これにより、ノードPは、ノード“1.3.5”に登録するが、ノード“1.3.5”が存在しない場合(別の場所に移動したか、ツリーネットワークを離れた)、ノード“1.3”により、データ登録の維持を担う。もし、“1.3”が存在しない場合、ノード“1.0”により、データ登録の維持を担う。
【0031】
一方、データ登録の維持を担うノードが出現した場合、データは、このノードに転移しなければならない。例えば、上述の実施例中、元のノード“1.3”により、ノード“1.3.5”を代替し、グループAのメンバーデータを維持する。その後、一ノードがこのネットワークに参加し、論理アドレス“1.3.5”を取得し、ノード“1.3”は、ノード“1.3.5”にデータの転移を通知する必要がある。この他、あるデータ登録を維持するノードがツリーネットワークを脱離する状況、人的要素(モバイル装置の停止など)、或いは、非人的要素(モバイル装置のシャットダウンなど)で、ノードが脱離する場合を考慮しなければならない。この時、元は、グループデータの維持を担うノードは、そのペアレントノードに、ペアレントノードがデータ維持を代替することを通知しなければならない。上述の状況が発生するのを回避するため、ノード登録後、定期的に、最初に登録したノードに確認情報を発信し、もし、確認情報が返信されない場合、維持を担うノードは失効であることを示し、この時、再度、元のノード担当のペアレントノードに登録を行わなければならない。このシステムは、小グループに対して設計されたものなので、転移が必要な時のデータ量は大きすぎず、データ転移で多くの帯域幅、及び、時間を浪費する心配がない。
【0032】
続いて、ノード脱離グループの実行過程を説明する。ノードがあるマルチキャストグループを離れたい時、元の登録したノードに、登録を取り消す動作を実行し、その実行過程は、上述の参加グループの過程と類似している。例えば、あるグループA中のメンバーノードMがこのグループを離れたいので、ハッシュテーブルを使用して、Aマップを、ある論理アドレスに達し、仮に、“1.3.5”とすると、ノードMは、ノード“1.3.5”に登録を取り消す。同様に、ノード“1.3.5”が存在しない状況を考慮して、この時、情報は、必ず、ノード“1.3.5”のペアレントノードより維持され、ノードMは、ツリー構造のルート結点の方向に導き出されねばならず、必ず、維持するそのデータのノードを探し出す。
【0033】
続いて、データ転送の実行過程を説明する。一ノードがマルチキャストグループに参加した後、データの伝送と受信の操作を実行する。アドホックインターネット中の各ノードは、自身のパッケージを処理しなければならない以外に、ルートノードの役になって、その他のノードのパッケージ転送を助ける。よって、効果的なパッケージのルーティングを達成するために、全てのメンバーがデータを受信できる状況下で、パッケージ量を最少にするのが、非常に重要な課題である。パッケージ量を減少させるため、本発明の実施例によるツリーネットワークに基づき、ワイヤレスネットワーク中のデータ伝送が有するマルチキャスティングの特性により目的を達成する。この他、パッケージ中、余分に幾つかの領域を加入する必要がある。
(1)アップフラグ:アップフラグ値が1に設定される場合、一パッケージを転送する中間ノードのペアレントノードは、このパッケージを処理しなければならないことを示す。
(2)チャイルドノードマップ:各ビットは、中間ノードの一チャイルドノードを示し、もし、あるビットが1に設定される場合、このビットが表すチャイルドノードがこのパッケージを転送しなければならないことを示す。
(3)シーケンス番号:マルチキャスティング環境下で、同じパッケージが、異なる幾つかのノードにより転送され、その後、同じノードに受信される可能性があり、この時、シーケンス番号により、このパッケージが以前に受信されたものかどうか判断しなければならない。
(4)中間ノード:このパッケージを転送する論理アドレスを記録するのに用いられる。
(5)メンバーリスト:マルチキャストグループ中のメンバーのアドレスを記録し、アドレス中の第一ビットを保留し、いかにしてパッケージを転送するかを判断する。
【0034】
上述の領域に基づき、また、無線電波が有するマルチキャスティングの特性を利用して、運算法を実行する。メンバーノードがパッケージを送出するとき、伝送範囲内のメンバーノードは、このパッケージを受信することができる。つまり、これらのメンバーノードにとって、一度、パッケージを送出するだけでよい。よって、どのメンバーが電波範囲内かを判断し、これらのノードを排除すれば、その他のノードは、上述の階層ツリー構造により転送され、マルチキャストに必要なパッケージ量を節約することができる。以下で、運算法中に必要な規則を説明する。
【0035】
まず、パッケージを転送するノードが伝送者(センダ)である状況である。
規則1、メンバーノードが、転送ノードのキャッシュ中である場合、メンバーノードの論理アドレス第一ビット(余分に保留したもの)を1に設定する。
規則2、規則1に基づいて、第一ビットを1に設定するメンバーノード以外、転送ノードに属するチャイルドノードの存在があれば、チャイルドノードのアドレスの第一ビットを1に設定すると共に、転送ノードが属する分岐節に従って、チャイルドノードイメージ中、この分岐節を表すノードのビットを1に設定する。
規則3、メンバーリスト中、メンバーノードの第一ビットが1に設定されていないものがまだあれば、アップフラグ領域を1に設定し、その後、中間ノード領域中に、転送ノードのアドレスを記録し、その後、中間ノード領域中に、転送ノードのアドレスを記録すると共に、パッケージを送出する。
【0036】
続いて、転送パッケージのノードが伝送者ではない場合の状況である。
規則4、受信したパッケージが、ペアレントノードから転送され(中継ノード領域から判断)、且つ、チャイルドノードイメージ中、転送ノードが属する分岐節により、この分岐節を表すノードのビットを1に設定する時、第一ビットが1のメンバーノード中、転送ノードのキャッシュ中にないメンバーノードで、且つ、転送ノードに属するチャイルドノードがある分岐節を計算し、チャイルドノードイメージ中、この分岐節を表すノードのビットを1に設定する。その後、中間ノード領域中に、転送ノードアドレスを記録し、パッケージを送出する。
規則5、受信したパッケージがチャイルドノードから転送され、且つ、アップフラグが1に設定される場合、メンバーリスト中の第一ビットが1でないメンバーノードを計算する。キャッシュ中のノードに位置する第一ビットを1に設定し、キャッシュ中に位置するノードではないが、転送ノードのチャイルドノードに属するノードは、第一ビットを1に設定すると共に、チャイルドノードイメージ中、この分岐節を表すノードのビットを1に設定する。メンバーノード中、第一ビットが1に設定されていないものがまだあれば、アップフラッグを1に設定し、そうでなければ、0に設定すると共に、中間ノード領域中に、転送ノードのアドレスを記録し、その後、パッケージを送出する。
【0037】
上述の規則に基づいて、以下で、ある範例により、マルチキャストの実行過程を説明する。
【0038】
図9、及び、図10を参照すると、ノード“1.2”が伝送者である場合、空心ノードは、マルチキャストメンバーである。ノード“1.2”は、規則1に基づいて、キャッシュ中に、メンバーノードとなるのがどれかを計算する。ノード“1.3.1”がノード“1.2”のキャッシュ中である場合、この時、メンバーリスト中のノード“1.3.1”の第一ビットは1に設定される。続いて、更に、規則2に基づいて、メンバーリスト中、ノード“1.2”に属するチャイルドノード、つまり、ノード“1.2.1”とノード“1.2.1.1”の第一ビットが1に設定される。この時、ノード“1.2.1.1”が、ノード“1.2”のキャッシュ内にないが、そのチャイルドノードなので、故に、チャイルドノードイメージを設定する。つまり、ノード“1.2.1.1”が、ノード“1.2.1”の分岐節下にあり、ノード“1.2.1”がノード“1.2”の第一チャイルドノードなら、チャイルドノードイメージは、第一ビット(ノード“1.2.1”)を1に設定する。この時、メンバーリスト中に、ノード“1.3.1.2”とノード“1.3.2”の第一ビットが1に設定されていないものがあれば、規則3により、パッケージ中のアップフラグ領域を1に設定すると共に、中間ノード領域中に、ノード“1.2”の論理アドレスを記録し、その後、マルチキャスティングの方式で、パッケージを送出する。
【0039】
続いて、図9、及び、図11を参照すると、パッケージ送出後、受信したパッケージのノードが、ノード“1.0”、“1.2.1”、及び、“1.3.1”を有する場合、規則4に基づいて、ノード“1.2.1”は定義される規則に符合する。この時、メンバーリストに記載される第一ビットが1のノード中、ノード“1.2.1”キャッシュで、且つ、チャイルドノードであるノードがないので、チャイルドノードイメージを設定せず、直接、パッケージを送出でき、且つ、パッケージは、メンバーノード“1.2.1.1”から受信される。
【0040】
規則5に基づいて、ノード“1.0”が定義される規則に符合し、この時、メンバーリスト中の第一ビットが1でないノードは、ノード“1.3.1.2”とノード“1.3.2”を有する。この二つのノードは、ノード“1.0”のキャッシュ中に位置しないが、どちらもチャイルドノードであり、故に、メンバーリスト中のノード“1.3.1.2”とノード“1.3.2”の第一ビットは1に設定され、チャイルドノードイメージの第三ビット(ノード“1.3”を表す)は1に設定され、その後、パッケージを送出する。
【0041】
本発明の実施例は、ワイヤレスネットワーク中、ポイントツーポイント伝送(アドホック)の方式を利用して、多くのモバイル装置の間の接続を構築し、アクセスポイントを経る必要がなく、且つ、ワイヤレスネットワークは階層クラスタ型のツリー構造である。このツリーネットワーク中、モバイル装置の移動により、装置間の互いの接続関係を動態調査でき、ツリーネットワーク内の全ての装置が互いに情報を交換できるように確保する。このツリーネットワーク中には、中央制御の役割を果たすモバイル装置がなく、その他のモバイル装置は、随時、このツリーネットワークに参加、脱離することができる。この他、本発明の実施例は、マルチキャスティング功能をサポートし、接続ネットワーク中の情報の流量を減少させて、装置が負担する仕事量を軽減する。
【0042】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】公知のクライアントサーバ構造を示す図である。
【図2】本発明の実施例によるポイントツーポイントの伝送ワイヤレスネットワークの構造を示す図である。
【図3】本発明の実施例によるモバイル装置の参加、或いは、ワイヤレスネットワークツリー構造を生成時のアドレス工程のフローチャートである。
【図4】本発明の実施例によるルートを短縮する工程を示す図である。
【図5】本発明の実施例によるルートを短縮する工程を示す図である。
【図6】本発明の実施例によるルートを短縮する工程を示す図である。
【図7A】本発明の実施例によるモバイル装置の参加、或いは、もう一つのモバイル装置の脱離の実行工程を示す図である。
【図7B】本発明の実施例によるモバイル装置の参加、或いは、もう一つのモバイル装置の脱離の実行工程を示す図である。
【図8】本発明の実施例によるモバイル装置の参加、或いは、もう一つのモバイル装置の脱離の実行工程のフローチャートである。
【図9】本発明の実施例によるモバイル装置間のマルチキャスティングを示す図である。
【符号の説明】
【0044】
110 サーバ
130 アプリケーションプログラム
A、B、P ノード
(1)〜(5) 操作

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスネットワーク環境下で、マルチポイントリンク対話環境を構築する方法であって、ポイントツーポイントリンク方式により、階層的クラスタネットワークを構築し、
第一ノードを提供する工程と、
前記第一ノードは、任意時間後を待って、マルチキャスティングの方式で、情報を発信し、第二論理アドレスを有する第二ノードを検出する工程と、
前記第一ノードは、参加情報を前記第二ノードに発信する工程と、
前記第二ノードがこの参加情報を受信した時、前記第一ノードに確認情報を返信する工程と、
前記第一ノードは、この確認情報に基づいて、第一論理アドレスを選択すると共に、参加確認情報を、前記第二ノードに発信して、前記第一論理アドレスを取得したことを確認し、階層的クラスタネットワークを形成する工程と、
からなることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第一ノードが、マルチキャスティングの方式で、前記情報を発信する工程は、更に、
前記第一ノードがマルチキャスティングの方式で、前記情報を発信して、論理アドレスを有するネイバーノードが存在するかを検出する工程と、
論理アドレスを有するネイバーノードがない場合、前記第一ノードを前記階層的クラスタネットワークのルートノードとし、対応する論理アドレスを定義すると共に、前記第一ノードのメディアアクセス制御アドレスを、前記階層的クラスタネットワークの識別コードとする工程と、
論理アドレスを有するその他のノードがない場合、前記第一ノードは、マルチキャスティングの方式により、情報を発信し、前記ネイバーノード中に、ルートノードが存在するかどうかを検出する工程と、
前記ネイバーノード中、ルートノートが存在する場合、前記第一ノードは、複数の参加情報を、前記の全ネイバーノードに発信する工程と、
前記の各ネイバーノードが、前記参加情報を受信した後、それぞれ、確認情報を前記第一ノードに返信し、前記ネイバーノードは、それぞれ、返信した確認情報中、少なくとも一つの論理アドレスを提供する工程と、
前記第一ノードは、前記の全確認情報に基づいて、第三ノードが提供する第三論理アドレスを選択すると共に、参加確認情報を、前記第三ノードに発信して、前記第三論理アドレスを取得したことを確認する工程と、
からなることを特徴とする請求項1に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項3】
前記第三論理アドレスは、その他の前記ネイバーノードが提供する前記論理アドレスと比較して得られた長さが最短の論理アドレスであることを特徴とする請求項2に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項4】
前記第三ノードは、前記第一ノードのペアレントノードで、且つ、前記階層的クラスタネットワークの前記ルートノード、或いは、前記ルートノードのチャイルドノードであることを特徴とする請求項3に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項5】
前記階層的クラスタネットワーク中の各ノードは、それぞれ、チャイルドテーブルとネイバーテーブルを有することを特徴とする請求項1に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項6】
前記ルート方法と各ノードの前記チャイルドテーブルと前記ネイバーテーブルに基づいて、データパッケージを、ソースノードから目的ノードに転送することを特徴とする請求項5に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項7】
前記階層的クラスタネットワーク中、第四ノードがソースノードからデータパッケージを受信した時、前記第一ルートに基づいて、規則、及び、チャイルドテーブルとネイバーテーブル中に含まれる論理アドレスにより、最長プレフィックスマッチ操作を実行し、比較結果に基づいて、前記データパッケージを、最長プレフィックを有するノードに転送することを特徴とする請求項6に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項8】
前記第四ノードが、前記データパッケージを前記ノードに転送したく、且つ、前記第四ノードのネイバーノードとなる第五ノードが、前記目的ノードの情報を有する時、前記第五ノードは、前記目的ノードの情報を、前記第四ノードに告知することを特徴とする請求項7に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項9】
前記の各ノードは、前記データパッケージを伝達したい前記目的ノードとルートを、そのルートキャッシュ(Cache)中に記録し、その後転送するデータパッケージにアクセスすることを特徴とする請求項8に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項10】
前記第一、第二論理アドレスは、それぞれ、前記第一、第二ノードの識別コードを表示することを特徴とする請求項1に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項11】
前記第二ノードは、前記第一ノードのペアレントノードで、且つ、前記第一ノードは、定期的に、前記第二ノードと登録と更新の操作を実行することを特徴とする請求項1に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項12】
前記第一ノードが、第五ノードをペアレントノードにしたい時、前記第二ノードにアドレスリリース操作を実行し、その後、前記第五ノードに登録することを特徴とする請求項11に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項13】
前記第一ノードが所定時間経過後、前記第二ノードに前記登録と更新の操作を実行していない場合、前記第二ノードは、自主的に前記アドレスリリースの操作を実行することを特徴とする請求項12に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項14】
前記階層的クラスタネットワークは、マルチキャストグループを含み、且つ、第六ノードが前記マルチキャストグループに参加する工程は、
ハッシュテーブルを利用して、前記マルチキャストグループが含む論理アドレスに対し、マップ操作を実行し、マップで得られる論理アドレスを取得する工程と、
前記第六ノードは、前記マッチで得られる論理アドレスを有するノードに登録し、且つ、前記ノードは、前記第六ノードの登録データを維持するのを担う工程と、
からなることを特徴とする請求項1に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項15】
前記ノードが存在しない場合、前記ノードのペアレントノードは、前記第六ノードの登録データを維持するのを担うことを特徴とする請求項14に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項16】
前記ノードがまた出現した場合、前記第六ノードの登録データは、前記第六ノードのペアレントノードから、前記第六ノードに転移しなければならないことを特徴とする請求項15に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項17】
前記第六ノードが前記マルチキャストグループを脱離する工程は、
前記ハッシュテーブルを利用し、前記マルチキャストグループが含む論理アドレスに対し、マップ操作を実行し、マップで得られる論理アドレスを取得する工程と、
前記第六ノードは、そのペアレントノードに対し、登録取り消しの動作を実行する工程と、
前記第六ノードは、前記マップで得られる論理アドレスを有するノードに登録する工程と、
からなることを特徴とする請求項14に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項18】
データパッケージ中、アップフラグ、チャイルドノードイメージ、シーケンス番号、中間ノード、及び、メンバーリスト等の領域を提供し、且つ、前記第六ノードは、前記領域に基づいて、前記マルチキャストグループ中に、データパッケージを転送することを特徴とする請求項14に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項19】
前記第六ノードがパッケージ伝送ノードの場合、前記メンバーリスト内に記録されるメンバーノード中、任意のメンバーノードが前記第六ノードのキャッシュ中に記録される場合、前記の各キャッシュ中のメンバーノードの第一ビットは1に設定されることを特徴とする請求項14に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項20】
第一ビットが設定される前記メンバーノード以外に、もし、前記転送ノードに属するチャイルドノードが存在する場合、前記チャイルドノードの論理アドレスの第一ビットを1に設定すると共に、前記第六ビットが属する分岐節に従って、前記チャイルドノードイメージ中、前記分岐節を表すノードのビットを1に設定することを特徴とする請求項19に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項21】
前記メンバーリスト中に、メンバーノードの第一ビットが1に設定されていないものが少なくとも一つある場合、前記アップフラグ領域を1に設定し、その後、前記中間ノード中に、前記第六転送ノードのアドレスを記録することを特徴とする請求項20に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項22】
前記第六ノードがパッケージ転送ノードではない場合、受信したパッケージが、前記第六ノードのペアレントノードから転送され、且つ、前記チャイルドノードイメージ中、前記第六ノードが属する分岐節に基づいて、この分岐節を表すノードのビットを1に設定する時、第一ビットが1である前記メンバーノード中、パッケージ転送ノードのキャッシュ中にないメンバーノードで、且つ、前記パッケージ転送のチャイルドノードがある分岐節を計算し、前記チャイルドノードイメージ中、前記分岐節を表すノードのビットを1に設定し、その後、前記中間ノード領域中、前記パッケージ転送ノードのアドレスを記録することを特徴とする請求項14に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項23】
前記データパッケージがチャイルドノードから転送され、且つ、前記アップフラグが1に設定される場合、前記メンバーリスト中、第一ビットが1でないメンバーノードを計算し、前記パッケージ転送ノードのキャッシュ中に位置するノードの第一ビットを1に設定し、前記パッケージ転送ノードのキャッシュ中に位置するノードではないが、前記パッケージ転送ノードのチャイルドノードに属するノードは、第一ビットを1に設定すると共に、前記チャイルドノードイメージ中、前記チャイルドノード分岐節を表すノードのビットを1に設定することを特徴とする請求項22に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。
【請求項24】
前記メンバーリスト中、第一ビットが1に設定されていないノードがまだあれば、前記アップフラグを1に設定し、前記中間ノード領域中に、前記パッケージ転送ノードのアドレスを記録することを特徴とする請求項23に記載のマルチポイントリンク対話環境を構築する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−246441(P2006−246441A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−12452(P2006−12452)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【出願人】(599064731)インスティチュート フォー インフォメイション インダストリ (24)
【氏名又は名称原語表記】INSTITUTE FOR INFORMATION INDUSTRY
【Fターム(参考)】