説明

マルチメディアを使ったプレゼンテーションを有するメタデータの同期フィルタ

ビデオオンデマンドコンテキストにおいて提供されている映画などのマルチメディアプレゼンテーションにフィルタ情報を適用して、同期させて、問題のあるコンテンツを削除する方法、システム、及び装置。一実施例では、問題のあるコンテンツを含むマルチメディアプレゼンテーションの部分のと、削除動作のタイプの表示を含むフィルタ情報が、セットトップボックス、あるいは、ビデオオンデマンドサーバのいずれかに提供される。ユーザは、特別なビデオオンデマンドプレゼンテーションを選択し、この選択がセットトップボックスに送信される。完全なビデオオンデマンド映画がセットトップボックスに送られるようにフィルタリングがセットトップボックス側で行われ、次いで、スキップ、消去、切取り、ぼかしなどのコンテンツ削除がセットトップボックスで行われる。代替的に、いくつかのあるいは全ての削除を、サーバ側で行って、問題のあるコンテンツのいくらかあるいは全てがセットトップボックスに送信されないようにすることもできる。更に、ビデオオンデマンド、DVD、あるいはその他の環境であるにも関わらず、マルチメディアコンテンツとフィルタを同期させて、問題のあるコンテンツを正しく削除するようにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
この特許協力条約出願は、2007年1月30日に出願された米国非暫定出願第11/669,138号「マルチメディアを使ったプレゼンテーションを有するメタデータの同期フィルタ」、2006年1月30日に出願された米国暫定出願第60/763,525号「ビデオオンデマンド環境にあるマルチメディアを使ったプレゼンテーションのフィルタリング」、及び2006年3月24に出願された米国暫定出願第60/785,547号「マルチメディアを使ったプレゼンテーションを有するメタデータの同期フィルタ」の優先権を主張する。これらは全て、参照によりここに組み込まれている。
【0002】
発明の属する技術分野
本発明の態様は、一般的に、ある種のマルチメディアコンテンツを抑制するまたは「フィルタリング」するシステム、方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。本発明の特別な態様の一つは、ビデオオンデマンド環境におけるマルチメディアコンテンツのフィルタリングに関する。本発明のもう一つの特別な態様は、環境に関係なくマルチメディアコンテンツを有する情報の同期フィルタに関する。
【0003】
発明の背景
ビデオオンデマンド、番組有料視聴制、及びその他の映画、及びケーブルあるいは衛星セットトップボックス、パーソナルコンピュータなどのクライアントデバイスに送信される、あるいはCD、DVDなどのリムーバブル記憶媒体から読み取るマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションは、オーディオ、ビデオ、組込みリンク集、などが、聴者に不適当であったり、単に聴者に望ましくないかどうかにかかわらず、あるコンテンツを含んでいることがある。例えば、CDに録音した音楽、DVDに録画した映画、様々なテレビジョンチャネル、その他といったマルチメディアを使ったプレゼンテーションが、子供にふさわしくない言語や、どぎついコンテンツを含んでいることは良く知られている。従って、親にとっては、不適当なコンテンツを削除して、プレゼンテーションの問題のない部分を子供たちに見せることができることが有益である。また、その他の人たちにも、個人的に好ましくないと思うコンテンツは削除して、マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションを見る及び/又は聞くことができることが有益である。このような有益性は、ビデオオンデマンドや、現段階で好適なフィルタリングアプリケーションが広く入手できないその他の同様のコンテンツ供給プラットフォームにおいては、特に利益がある。このような有用性は、削除が表示と正確に同期して問題にならないコンテンツの削除を最小限にするのであれば、特に有効である。
【0004】
発明の概要
本発明の一の態様は、遠隔サーバからクライアントのマルチメディアコンテンツ再生装置に供給されたマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションのうちのマルチメディアコンテンツをいくらか削除する方法に関する。この方法は、複数のマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションから少なくとも一のマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションを選択するステップを具える。この方法は、更に、この少なくとも一のマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションに適用する少なくとも一のフィルタの起動を提供するステップを具えており、この少なくとも一のフィルタが好ましくないコンテンツを有するマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションの部分を特定して、この好ましくないコンテンツのコンテンツ削除を実装するように構成されている。更に、この方法は、遠隔コンテンツサーバとクライアント装置との間にマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションの通信を提供するステップを具える。最後に、この方法は、前記マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションに少なくとも一のフィルタを適用して、前記少なくとも一のフィルタで特定された好ましくないコンテンツを削除するステップを具える。
【0005】
本発明のもう一つの態様は、マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションにマルチメディアコンテンツフィルタデータを適用して同期させる方法に関する。マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションの好ましくないコンテンツを有する部分を特定して、更に、この好ましくないコンテンツのコンテンツ削除を実装するように構成した少なくとも一のフィルタを具えるフィルタデータを受信するステップを具える。更に、この方法は、マルチメディアコンテンツを用いたプレゼンテーションをプレゼンテーションするステップを具え、当該マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションは前記少なくとも一のフィルタで特定された好ましくないコンテンツを有する。最後に、この方法は、前記マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーション部分の位置が変化する場合に、前記少なくとも一のフィルタを前記好ましくないコンテンツに同期させる同期情報を取得するステップを具える。
【0006】
本発明のもう一つの態様は、遠隔サーバからクライアントのマルチメディアコンテンツ再生装置に供給されたマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションのうちのいくつかのマルチメディアコンテンツを削除する方法に関する。この方法は複数のマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションから少なくとも一のマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションの選択を受信するステップを具える。更に、この方法は、フィルタメタデータをクライアントの装置に送信するステップを具え、このフィルタメタデ−タが好ましくないコンテンツを有するマルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションの部分を特定し、更に、この好ましくないコンテンツのコンテンツ削除を実装するように構成した少なくとも一のフィルタを具える。最後に、この方法は、遠隔コンテンツサーバからクライアントの装置へ、マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションを送信して、当該マルチメディアコンテンツを使ったプレゼンテーションへの前記フィルタメタデータの適用によって、前記フィルタで特定した好ましくないコンテンツを削除するステップを具える。
【0007】
発明の実施例の詳細な説明
本発明の態様は、一般的に、マルチメディアを使ったプレゼンテーション中のある種のコンテンツの削除に関する。このマルチメディアを使ったプレゼンテーションは、デジタルビデオディスク(DVD)、ビデオオンデマンド(VOD)、ストリームビデオ、様々な光学的及び磁気的記録メディア、ペイパービュウ、その他といった様々なソースから得ることができ、また、様々なMPEG(Moving Picture Experts Group)符号化フォーマット、クイックタイム(QuickTime)、様々なストリーミングフォーマット、その他を含む、様々な符号化及びデジタル化フォームである削除は、マルチメディアを使ったプレゼンテーションのある部分をスキップする、音響部分を消去する、シーン部分を切り取る、画像をぼかす、等を含めて、様々な形で行うことができる。削除する可能性のあるマルチメディアを使ったプレゼンテーションの部分の特定は、マルチメディアを使ったプレゼンテーションのある部分を特定し、このマルチメディアを使ったプレゼンテーションに対して適用することができる削除動作のタイプを特定するフィルタを用いて実装することができる。フィルタアプリケーションは、ユーザのフィルタ起動を受けて、マルチメディアを使ったプレゼンテーションとフィルタを同期させる。起動したフィルタにかけてマルチメディアを使ったプレゼンテーションの一部が特定されると、適宜の削除動作が行われる。
【0008】
VOD技術を用いた場合、一般的に、互いに通信する二つのハードウエア環境がある。1)マルチメディアコンテンツサーバと、2)マルチメディアコンテンツセットトップボックス(STB)である。図1は、VODサーバとSTB間の相互作用に関連する様々な操作10−110を示すフローチャートであって、ここで、ユーザはマルチメディアを使ったプレゼンテーションのいくつかのフォームを選択することができ、このプレゼンテーションが、プレゼンテーション用にSTBへ送出される。図1並びにその他の図面に示す特定の実施例では、マルチメディアが圧縮される、あるいは、MPEGコード化フォーマットを介するなどしてオーディオ及びビデオ(たとえば、映画)にコード化する。STBは、この圧縮したデータを受信して、処理し、フィルタの設定に従って削除したコンテンツと共に表示する。
【0009】
ここで、図1に関して、音響および映像コンテンツを含むVOD映画などのマルチメディアを使ったコンテンツは、VODサーバなどのマルチメディアコンテンツサーバに、あるいはこれに関連して保存される(操作10)。STBとこのコンテンツサーバは、すべての入手可能なVODタイトルを一覧にしたオンスクリーンメニューを提供するなどにより、入手可能なマルチメディアコンテンツがユーザに提供されるように通信を行う。このリストは、ジャンル(ホラー、動作、子供向け動作、その他)によって、あるいは別の方法で編集されている(操作20、30)。STBはユーザインターフェースを提供して、特別なマルチメディアコンテンツ、あるいは、おそらくコンテンツの集合を選択あるいは購入する(操作40)。いくつかの場合は、プロバイダが無料のコンテンツを提供することがあり、その他の場合は、サービスプロバイダが課金する。通常は、この料金は自動的に月々の支払いに適用されるが、その他の場合は、電話システム(例えば、ユーザは電話をかけて映画を注文したり、STBに信号が送信される)あるいはスクリーン上で直接支払いインターフェースを要求する(例えば、ユーザは、積極的にクレジットカード情報を入力する)。次いで、ユーザは、特定のタイトルを選択し(操作50)、STBが、ユーザがタイトルを選択したコンテンツサーバに通信する(操作60)。コンテンツの選択を受信すると、サーバはコンテンツの送達を開始し(操作70)、サーバは、STBへコンテンツの送信を始める(操作80)。特別なVOD構成では、サーバがMPEG画像群(GOP)の形式でデータの圧縮データをパケット送達する。これについては、以下に詳細に述べる。サーバは、このパケットを受信して(操作90)、パケットの解凍を開始する(操作100)。本発明の態様によれば、コンテンツのある種の好ましくない部分を、ユーザが選択したフィルタ設定に従って削除して、好ましくないコンテンツが削除されたデータを表示することができる(操作110)。
【0010】
本発明の態様は、ビデオオンデマンド環境で供給されたマルチメディアを使ったプレゼンテーションから様々な形式のコンテンツをフィルタにかけるシステム、方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。図2A及び2Bは、VODプレゼンテーションのフィルタをかけた再生を容易にする特別な方法を示すフローチャートである。図2A−2B(まとめて図2)に示す操作は、図1に示すものと同じ操作10−110を含む。更に、図2は、操作A−Dを具える。まず、操作Aは、入力機構をユーザに提供して、フィルタにかけるコンテンツのタイプを選択する。オンスクリーン選択メニュー形式の入力機構の一例が、2005年4月12日に出願した米国特許出願第11/104,924号「マルチメディアを使ったプレゼンテーションの好ましくない部分をフィルタリングする装置、システム、及び方法」(’924出願)に記載されており、これは、本明細書に参照されている。フィルタの設定は、STB、サーバあるいはその他の場所に保存することができる。従って、例えば、ユーザはPCなどの第3のコンピュータプラットフォームのフィルタ選択メニューにアクセス可能である。次いで、フィルタの設定をSTBに入手可能として、操作C(後述する)を行う。例えば、フィルタの設定は、コンピュータに入力することができ、その間のネットワーク接続を介してサーバまたはSTBに送ることができる。ここで述べる実施例のいずれにおいても、フィルタの選択は、ビデオオンデマンドプレゼンテーションを選択する前あるいは後に行うことができる。従って、例えば、特に暴力的映画が、あり得る暴力フィルタタイプ全てを有するが、セックスあるいは裸体はないので、セックス又は裸体のフィルタタイプは有していないといった、全ての可能なフィルタタイプがある種の映画に対して入手可能ではないような実装においては、フィルタタイプのサブセットのみをユーザの起動用に提示することができる。
【0011】
’924出願は、更に、様々なコンテンツフィルタのカテゴリィの例を提供している。例えば、オンスクリーンメニューを通して、ユーザは、激しい動作暴力フィルタタイプと、残酷/むごい暴力フィルタタイプを起動することができる。次いで、ビデオオンデマンド映画のプレゼンテーションの間に、または激しい動作暴力または残酷/むごい暴力を有するシーンに関連する音響、ビデオ、又はこれら双方が削除される。この削除には、シーン全体をスキップすること、あるシーンの時間の、映画のある部分あるいは全てをぼかす、その映画の部分を切り取って画像部分を除去する、及び/又は音響のある部分または全てを消去することが含まれる。
【0012】
次に、サーバは、フィルタメタデータファイルをSTBに送信し(操作B)、STBはこのメタデータを受信して保存する(操作C)。いつでもフィルタをSTBに送信することができる。更に、1セット以上のフィルタ(すなわち、1以上マルチメディアを使ったプレゼンテーション用のフィルタファイル)を送信することもできる。従って、いくつかの場合は、STBは、所定の映画用のフィルタがセットトップボックスにすでに装填されているかどうかを決定するよう構成される。コンテンツサーバからのメタデータフィルタファイルの送信については、メタデータ送信は、全てのVODリクエストと共に自動的に行うことができる。代替的に、メタデータは、最初のVODリクエストと共に送られた、コード化に基づいて送るようにしても良い(操作60)。例えば、オンスクリーンフィルタ選択メニューを通じて、あるいは専用メニューまたはメニューボタンを介して、VODリクエストが、データ又はフィルタメタデータファイルの送信をトリガするその他の形式の情報を含んでいても良い。図2では、サーバからくるように示されているが、STBに送られるメタデータは、必ずしもサーバからくるものでなくとも良い。メタデータは、取り外し可能なメモリ、ネットワーク(例えばインターネット)接続、及びその他の形式のデータ転送の直接あるいは間接的に取り出すあるいは送信することができる。更に、メタデータは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションのフィルタをかけたプレゼンテーションを始める前のどの時点でSTBに送信しても良い。
【0013】
一の特別な実装では、フィルタメタデータファイルが、‘924出願に記載されているようなフィルタ情報を含んでいても良い。一般的に、フィルタ情報は、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの開始時間と終了時間と、この開始時間と終了時間の間に設定されたコンテンツのタイプに関する表示を含む。例えば、5分と、5分20秒との間に、あるフィルムが激しい動作暴力を有するとする。メタデータは、開始時間(5分)と、終了時間(5分20秒)及び、激しい動作暴力に関連する情報を含んでいる。ユーザが、激しい動作暴力フィルタを起動すると、映画の5分の時間に再生が到達すると、次の20秒が削除される。最終的に、VOD映画の再生は、ユーザのフィルタ設定及びメタデータの機能としてフィルタにかけられ(操作D)。
【0014】
図2に示す方法の多くの利点のうちの一つは、フィルタリング論理がSTB側で行われることである。このことは、サーバがマルチメディアコンテンツ全体、例えば映画「Field of Dreams」を上映する全てのデータを送り、マルチメディアコンテンツの特別な視覚及び/又は音響部分が、STB側で削除される、あるいはプレゼンテーションからフィルタされることを意味する。図2に示す方法のもう一つの利点は、コンテンツ全体をSTB(例えば、ハードドライブあるいは記録可能な光ディスク)に保存することができることである。これによって、次の再生時に、ユーザがフィルタの係っていない全マルチメディアを見るという選択ができる、あるいは、別のフィルタセッティングでユーザがマルチメディアを見ることができることである。この方法は、衛星で一のVOD映画をいくつものSTBsに放送しており、衛星がその電波到達範囲内で、単一のSTB用に個人に合わせたフィルタリングを提供できないといった、STBへの衛星通信用にも良好に動作する。ここに述べたその他の利点と同様に、これらの利点は、様々な実施例をよりよく理解するためのいくつかの実用的なコンテキストを提供するために述べているだけであり、発明の範囲を限定することを意味していない。様々な実施例は、ここに述べた様々な利点を達成することも、または、達成しないこともある。
【0015】
図3A−3Bは、ビデオオンデマンドプレゼンテーションのフィルタをかけた再生を容易にする代替の方法を記載したフローチャートである。図3A−3B(まとめて図3)は、図1に示すものと同じ操作10−110を含む。更に、図3は、操作A1−Dを具える。図2の操作Aと同様に、ある形式の入力メカニズムを通じて、ユーザは入手可能なフィルタタイプのいくつかあるいはすべてを起動することができる(操作A1)。このユーザのフィルタ起動または設定は次いで、サーバに送信されて保存される(操作A2)。ユーザがマルチメディアコンテンツ以外の特別なビデオオンデマンドプレゼンテーションを選択する場合は、サーバはユーザのフィルタ設定を、選択したVODプレゼンテーーション用のフィルタメタデータと比較する(操作B1)。この比較操作の結果、メタデータファイルが選択したコンテンツをフィルタするように構成される。従って、選択したVODプレゼンテーション用のフィルタメタデータを全て送信する図2に記載した方法と異なり、フィルタメタデータは、全フィルタメタデータのサブセットであり、ユーザのフィルタ選択によるフィルタメタデータだけを含む。次いで、メタデータファイルは、STBに送信される(操作C)。
【0016】
図2に記載の方法のメタデータファイルは、特別なマルチメディアプレゼンテーションについての可能なフィルタリングオプションをすべて含む。STBで、フィルタ設定をメタデータに適用して、選択されたコンテンツのフィルタリングを行う。図3に示す方法を用いて、ユーザの設定をサーバ側のフィルタメタデータに適用する(操作B1)。これによって、フィルタメタデータをSTBに送る前に、フィルタメタデータをユーザの設定に合わせることができる(操作B2)。この方法の利点の一つは、全フィルタメタデータがSTBに保存されている場合(操作C、図2)と、STBに保存されている(操作C、図3)メタデータのメモリサイズがより小さくなることである。更に、エンドユーザがその家庭に複数のSTBを有する場合、サーバのユーザ設定を用いてフィルタメタデータを構成することが有利である。この方法によれば、各STBに冗長にフィルタ設定を入力することなく、その家庭の複数STBに同じフィルタをかけたプレゼンテーションを持つことができる。
【0017】
図2及び3に設定した実装を用いて、VODファイルの開始部分の転送後の瞬間に、STBでフィルタをかけた再生を開始することができる。サーバとSTB間の接続の帯域幅によっては、VODファイルの送信を同じファイルの再生期間より早くすることができる。
【0018】
第1の実施例では、映画Xは、全部で3つの関連するフィルタを有する。3つのフィルタは、それぞれ、20秒間のスキップを有するフィルタ1、10秒間のスキップを有するフィルタ2、及び15秒間のスキップを有するフィルタ3;を伴うスキップであっても良い。このように、この3つのフィルタは累積45秒のスキップ期間を有する。従って、エンドユーザは、VODファイルがサーバからSTBに転送された45秒後にSTBで再生を開始することができる。
【0019】
第2の実施例では、映画Yは、20秒間のスキップを有する単一の関連フィルタを有し、このスキップは映画が始まって2分後に開始する。映画Yが一時間の映画であり、映画Yの全ファイルをサーバからSTBに転送するのに30分かかる場合は、ユーザは、サーバからSTBへのVODファイルの転送開始と同時に、映画Yのフィルタをかけた再生を開始できる可能性がある。ファイルの転送レートが十分に早い場合は、視者が映画を見始めて2分経つ時間までは、その映画ファイルの転送は、再生時間の20秒先に行われる。
【0020】
ここに述べた方法のいずれについても、ここに述べた様々な方法からの様々な操作を組み合わせて様々な代替の方法を行うことができる。例えば、図3に述べた方法の操作A1とA2は、図2に述べた方法に適用することができる。換言すれば、ユーザのフィルタ設定を図2の方法にあるサーバ側に保存することが可能である。
【0021】
図4A−4Bは、VODプレゼンテーションのフィルタをかけた再生を容易にする代替の方法を記載したフローチャートである。図4A−4B(まとめて図4)に述べた操作には、図1に述べたものと同じ操作10−110が含まれる。更に、図4は、操作A1−D3を具える。図2にある操作Aと同様に、ある形式の入力機構を介して、ユーザは、入手可能なフィルタタイプのいくつかあるいはすべてを起動する(操作A1)。図2に記載の方法と同様に、サーバは、フィルタメタデータファイルをSTBに送信し(操作B)、STBはこのメタデータを受信して保存する(操作C)。
【0022】
STBでは、フィルタ設定を選択したVODプレゼンテーションのメタデータと比較する。STBは、次いで、サーバにフィルタのかかっていないマルチメディアデータに対応するマルチメディアデータを送ることのみを指示する。換言すると、STBは、起動したフィルタに関連するいくつかのあるいは全てのコンテンツを予め削除したマルチメディアデータストリームをサーバからリクエストする。従って、例えば、サーバからのVODデータは、激しい暴力的動作を伴うシーンのほとんどあるいは全ての部分を含んでいない(起動されていれば)。
【0023】
図4の特別な実装においては、いくらかのマルチメディアコンテンツがサーバ側でフィルタにかけられる(すなわち、STBには送られない)。しかしながら、サーバは、STBによってフィルタにかけるべきデータ、すなわち画像情報を送る。なぜなら、マルチメディアデータの最も小さいユニットは、しばしばMPEG画像群(GOP)であり、単一GOPは、STBからのプレゼンテーションの間にフィルタのかかったものとかかっていないものの両方のマルチメディアコンテンツを含むことができるからである。このように、操作D2では、サーバシーケンスGOPsはフィルタのかかっていないデータを含んでいる。しかしながら、GOPsは、フィルタリングを意図したコンテンツ部分を含んでいる。GOPsのシーケンスは、STBに送信され、STBはこのデータを受信して、より小さな再生ユニットに解凍する(操作80−100)。次いで、STBはコンテンツのより小さな再生ユニットをフィルタのかかったコンテンツ用に分析して、フィルタのかかったコンテンツに関連する残りのデータを除去する。モーション圧縮の性質のため、フィルタがかかったマルチメディアデータを得るいくらかのマルチメディアデータがフィルタのかかっていないマルチメディアデータを生成するのにSTBのMPEGデコーダで必要となる。
【0024】
図5は、MPEG画像群パケットのシーケンスと、関連するフィルタの開始及び終了時間コードとその他の情報の一例を示す。開始時間コードと終了時間コードの間のコンテンツは、この例では、削除の形でスキップすることが意図されている(図示せず)。開始時間コードは、GOP#N+1に、及び終了時間コードは、GOP#N+Pに含まれる。図5と、操作D1−D3を参照すると、サーバは、[GOP#N]と、[GOP#N+1]と[GOP#N+P]と[GOP#N+P+1]をSTBに送出する。サーバは、[GOP#N+1]と[GOP#N+P]間のパケットはいずれも送出しない(すなわち、サーバは[GOP#N+2]、[GOP#N+3]、[GOP#N+4]、その他は送出しない)。STBでは、復号を行う間、STBが[GOP#N+1]を復号すると、「X−フレーム」の後にくる全てのマルチメディアデータを落すであろう。復号を行う間、STBが[GOP#N+P]を復号すると、「Y−フレーム」のラベルがある全てのマルチメディアデータを落すであろう。
【0025】
STBは、「Y−フレーム」の後に生じるフレームを生成するためには、「Y−フレーム」データがいくらか存在する必要がある。例えば、図6に示すMPEGフレームシーケンスでは、「B−フレーム」は、「B−フレーム」を生成するためには「I−フレーム」と「P−フレーム」の双方を必要とする。そこで、I−フレームが再生からフィルタされ、B及びPフレームが再生からフィルタされない場合、STBは、B及びPフレームの双方を生成できるようにするためには、STBは、サーバからのI−フレームを必要とする。
【0026】
図7A−7Bは、ビデオオンデマンドプレゼンテーションのフィルタした再生を容易にする代替の方法を示すフローチャートである。上述したいくつかの方法と同様に、図7A−7B(まとめて「図7」)に記載の操作には、図1に記載の操作10−110が含まれる。更に、図7は、操作A1−D3を含む。ある形式の(上述した)入力機構を介して、ユーザは入手可能なフィルタタイプの全てあるいはいくつかを起動する(操作A1)。このユーザフィルタ起動または設定は、次いでサーバに送信されて保存される(操作A2)。図7に記載の方法は、フィルタメタデータをSTBに送らない。むしろ、ユーザの設定とフィルタメタデータは、サーバ側で順応し(操作B)、GOPsは、サーバ側で並べられる(操作D2)。GOPシーケンスは、次いで、STBに送信され、そこで受信されてより小さな再生ユニットに解凍される(操作80−100)。次いで、上述したように、STBは、GOPのフィルタされていない部分からGOPのフィルタされた部分を解析する(操作D3)。これは、GOP中に、GOPのフィルタのかかっていない部分の開始位置を埋め込む、あるいは関連付けることによって行うことができる。
【0027】
もう一度図5を参照すると、例えば、X−フレーム=5で、Y−フレーム=9であれば:
[GOP#N+1]がSTBに送られると、値5に関連付けられる。このことは、STBに、最初の5フレームのみをプレゼンテーション中に表示すべきであることを示す。
【0028】
[GOP#N+P]がSTBに送られると、値9に関連付けられる。このことは、
STBに、最初の9フレームのみをプレゼンテーション中に表示すべきであることを示す。
【0029】
プレゼンテーションの間にGOPsのどのフレームを最終的に表示すべきかをSTBに示す方法は数多くある。上述の例は、単一の数値のみを、フィルタすべきマルチメディア部分とフィルタすべきでないマルチメディア部分の双方を含むGOPsに関連付ける必要があることを単に示している。
【0030】
図8A−8Bは、VODプレゼンテーションのフィルタされた再生を容易にする代替の方法を示すフローチャートである。上述したいくつかの方法と同様に、図8A−8B(まとめて「図8」)に記載の操作には、図1に記載の操作10−110が含まれる。更に、図8には、操作A1−D3.2が含まれる。ある形式の(上述した)入力機構を介して、ユーザは入手可能なフィルタタイプの全てあるいはいくつかを起動する(操作A1)。このユーザフィルタ起動または設定は、次いでサーバに送信されて保存される(操作A2)。図8に記載の方法では、図7と同様に、フィルタメタデータをSTBに送らない。むしろ、ユーザの設定とフィルタメタデータはサーバ側で順応し(操作B)、GOPsは、サーバ側で並べられる(操作D2)。
【0031】
図7に記載の方法と違って、サーバは、マルチメディアコンテンツのフィルタしていない部分のみをSTBに送信する。これは、マルチメディアのフィルタのかかっている部分とマルチメディアのフィルタのかかっていない部分を両方有するGOPsを復号し(ステップD3.1)、次いで、このデータを再度符号化して、新しい圧縮マルチメディアパケットがフィルタのかかっていないマルチメディアデータのみを含むようにする(ステップD3.2)ことによって行われる。マルチメディアコンテンツの元の圧縮時に、コンテンツをフィルタリングと両立する方法で確実に圧縮することもできる。言い換えると、オーサリング時に、オーサリング処理でフィルタメタデータを考慮して、フィルタし得るマルチメディアの影響を受ける部分がパケットになって、すでに並べることができ、フィルタをかけたコンテンツがSTBに送られないようにしても良い。次いで、符号化され、完全にフィルタのかかったプレゼンテーションデータをSTBに送信する(操作80)。この方法の利点の一つは、全てのフィルタロジックをサーバ側で行うことができることである。
【0032】
一の実装においては、フィルタメタデータは、特別なマルチメディアプレゼンテーション用の個々のフィルタのフィルタテーブルを具えている。各フィルタは、マルチメディアプレゼンテーションの一部と、対応するフィルタ動作の識別を具えている。上述したフィルタ動作には、マルチメディアプレゼンテーションの部分の、スキップ、ぼかし、切取り、及び/又は消去といった、ある形式のコンテンツ削除を含む。マルチメディアプレゼンテーションの削除を行う部分は、開始及び終了時間コードによって、時間または位置及びオフセット値によって、及びマルチメディアプレゼンテーションの不連続部分を正確に認識するその他のマルチメディア関連認識手段を介して、認識することができる。下記の表1は、映画「Gladiator」のフィルタ2例を提供する。特定のマルチメディアプレゼンテーション用のフィルタメタデータは、任意数の分散フィルタ、フィルタタイプ、を具えていても良く、及び、一つの特別なタイトルまたは複数のタイトル用であってもよい。
【0033】
表1

【0034】
表1を参照すると、第1のフィルタ(1)は、開始時間00:04:15:19(時間、分、秒、フレーム)と、終了時間00:04:48:26を有する。第1のフィルタは、更に、997フレームの期間を有し、「スキップ
」タイプのフィルタ動作である(消去あるいはその他の削除タイプと反対である)。最後に、第1のフィルタは二つのフィルタタイプに関連している。第1のフィルタタイプは、「V−D−D」として認識され、これは、死体(D)や、ばらばら(D)死体が見られる暴力(V)シーンのフィルタコードである。第2のフィルタタイプは、「V−D−G」であり、これは、不安(D)及び/又は恐ろしい(G)画像及び/又は会話に関連する暴力(V)シーンのフィルタコードである。本発明の実装は、様々なその他のフィルタタイプを含むものであっても良い。映画「Gladiator」のフィルタをかけた再生中に、「V−D−D」、「V−D−G」、あるいはこの両方のフィルタが起動されると、00:04:15:19と00:04:48:26の間にある997のフレームがスキップされる(図示せず)。更に、V−D−Gが起動されると、00:04:51:26と00:04:58:26間にある210のフレームがスキップされる。
【0035】
マルチメディアプレゼンテーションを正しくフィルタリングするためには、フィルタ時間コード情報を同期させるか、さもなければ、マルチメディアプレゼンテーションの正しい部分に関連付ける必要がある。例えば、フィルタ時間コード情報が、既知の繰り返し可能なマルチメディアプレゼンテーションの開始でDVDマルチメディア環境に設定されていた場合、この開始及び終了時間コードは、確実にマルチメディアプレゼンテーションの開始に基づくことができる。更に、DVDは、マルチメディアデータ内で時間コードを提供する。このように、04:15:19というフィルタ開始時間は、マルチメディアプレゼンテーションの開始から4分、15秒、及び19フレームに関連する。しかしながら、同じマルチメディアプレゼンテーションのVODプレゼンテーションは、同じ開始時間を有していないことがある。例えば、VODプレゼンテーションは、コマーシャル、映画の予告編、及び主たるマルチメディアプレゼンテーションの前のその他の形式のマルチメディアをいくつか具えていることがある。更に、様々なVODプレゼンテーションは、様々な先行マルチメディアを具えることがある。このような状況で、主たるマルチメディアプレゼンテーションの開始は、VODプレゼンテーションの開始後の時間になるであろう。更に、主たるマルチメディアプレゼンテーションの開始は、VODプロバイダやその他の要因によって変化することがある。このような状況では、メタデータタイミング情報をマルチメディアプレゼンテーションに同期させて、フィルタ動作がマルチメディアの適当な部分に適用されるようにする必要がある。
【0036】
図9は、マルチメディアデータをマルチメディアプレゼンテーションに同期させるようにした、VODまたはその他のマルチメディアプレゼンテーションのフィルタ方法全体を示すフローチャートである。まず、ユーザは、ケーブルあるいは衛星ソースからマルチメディアにアクセスしているセットトップボックスなどのプレゼンテーション装置でのプレゼンテーション用のマルチメディアプレゼンテーションを選択する(操作200)。VODプレゼンテーションに対して、ユーザは、オンスクリーンメニューにアクセスして、一又は複数の可能なVODsを選択する。第2に、図1−8についての上述の様々な実装に関して述べたように、プレゼンテーション装置が、選択したマルチメディアプレゼンテーション用のフィルタメタデータにアクセスする(操作210)。第3に、ユーザは、一又はそれ以上の様々なフィルタタイプを起動して、プレゼンテーションの管にマルチメディアプレゼンテーションに適用する(操作220)。プレゼンテーションの間、フィルタメタデータが、マルチメディアプレゼンテーションと同期して、特定のフィルタで規定された削除動作が、マルチメディアプレゼンテーションの適宜の部分に適用されるようにする(操作230及び240)。図9A−9Dに、本発明の態様による、フィルタメタデータを同期させる方法のいくつかの例を示す。
【0037】
一般的には、VOD環境あるいはその他の環境において、既知の開始時点を伴う分散マルチメディアプレゼンテーションファイルを提供する。このような状況では、相対時間に基づくフィルタリング(開示及び終了時間情報を伴う上記表1に示すようなフィルタ)を使用することができる。このように、同期は、VODプレゼンテーションの開始及びその時点から前のプレゼンテーションのタイミングを認識するステップを有する。開始時間が既知であり、繰り返し可能なので、同期は、VOD、ペイパービュー、あるいはその他のマルチメディアプレゼンテーションの開始を認識するステップを含む。
【0038】
一の特定の実装において、同期は、全VODプレゼンテーションの開始と、このVODプレゼンテーションのマルチメディアプレゼンテーション部分の開始との間の相対的な時間オフセットによって、開始及び終了時間値を調整することで行われる。図9Aは、VODプレゼンテーションのフィルタメタデータを同期させるためのフィルタの開始及び終了時間を調整する方法の一例を示す。第1に、全VODプレゼンテーションの開始(すなわち、トレーラ、その他を含むVODデータ送りの開始)と、マルチメディアコンテンツ部分(例えば、実際の映画の開始)間のオフセット時間が決定される(操作250)。例えば、主たるマルチメディアプレゼンテーションが、VODプレゼンテーションの開始後5分に始まるのであれば、相対時間オフセットは5分である。開始及び終了時間コードは、次いで、オフセット時間から調整される(操作260)。このように、各フィルタについての開示及び終了時間コードは、5分調整することができる。再び表1を参照すると、フィルタ1については、開始時間は00:04:15:19(基本開始時間)+00:05:00:00(オフセット)=00:09:15:19(調整開始時間)に調整され、終了時間は00:04:48:26(ベース終了時間)+00:05:00:00(オフセット)=00:09:48:26(調整終了時間)である。タイミングオフセット値は、様々な方法で決定することができる。一の実装では、先行するVODマルチメディアを分析して、その時間長を決める。この分析には、MPEGフレームを計数するためのソフトウエアモジュールの分析、統合したタイミング情報の評価、マルチメディアに対するタイマの稼動、及びタイミングオフセットを評価するその他の手段が含まれる。次いで、時間をオフセット値に変換し、フィルタメタデータに適用する。別の実装では、VODプロバイダが、フィルタメタデータに適用するオフセット情報を提供する。例えば、VODプロバイダは、オフセット識別子を、フィルタメタデータと共にSTBに送信し、STBは、次いで、このオフセット分の時間入力をフィルタする。
【0039】
第2の実装において、フィルタメタデータは、このメタデータをマルチメディアプレゼンテーションと同期させるのに使用する同期データを具えていても良い。図9Bは、ユニークな非時間ベースの識別子をメタデータに埋め込んで、この識別子VODプレゼンテーションの属性と比較することによって、フィルタメタデータをVODプレゼンテーションと同期させる一例を提供する。同期データは、ユニークで検出可能なマルチメディアプレゼンテーションの特徴を具えている。例えば、同期データは、そこからマルチメディアプレゼンテーションの分散部分の相対位置が正確に認識できる、マルチメディアプレゼンテーションの開始部分あるいはその他の既知の部分に関連する、画像データ、音響データ、字幕データなどの拡大したデータサービスを具えていても良い(操作270)。同期データは、一のユニークな特性あるいはユニークな特性の組み合わせを具えていても良い。例えば、同期データは、画像データだけを具えていても良く、画像データと音響データ、音響データと字幕データ、その他の組み合わせであっても良い。更に、同期データは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの開始を具えていても良く、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの所定の部分に関連するデータを具えていても良く、あるいはこれらの組み合わせであっても良い。更に、同期データは、コマーシャルなど、マルチメディアを使ったプレゼンテーション中の遮断を計数するように設けられていても良い。
【0040】
第1に、画像同期データに関して、メタデータは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションまたはマルチメディアプレゼンテーションのその他の部分の第1フレームあるいは複数のフレーム(同期フレーム)についての画像データのコピー、あるいは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの第1フレームのある部分のコピーを含むものであっても良い。ビデオオンデマンドのプレゼンテーションのビデオの開始において、各実際のフレームを同期フレームと比較する(操作280)。同じ比較操作が、同期データのその他の形式で生じることもある(例えば、音響及び字幕)。一致が検出されると、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間を、起動したフィルタの開始時間コードと比較するために、フィルタアプリケーションがタイマを開始するか、あるいは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間を追跡するようにしてもよい(操作290)。このように、VODプレゼンテーションを、メタデータと同期させることができる。マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間と、起動したフィルタの開始時間コードの間に一致がある場合、例えば、スキップ、消去、切取り、その他の適当なフィルタリング動作が開始する(操作240、図9)。
【0041】
比較に用いる画像データは、様々なフォームにすることができる。一の実装では、メタデータ画像同期データは、非圧縮画像フレームのいくつかあるいは全部を具えている。非圧縮ビデオデータのフレームは、行列で配置したピクセルセットを具えている。メタデータ画像同期は、あるフレームについてのピクセル情報のいくつかあるいは全部を具えている。例えば、画像同期は、フレーム中の選択ピクセル、画像データ列全て、あるいはあるフレームの全ピクセルを具えていても良い。ビデオのユニークなフレームは、ビデオの垂直帰線区間(VBI)を参照して認識することができる。VBIは、画像及び音響データのフレーム間の境界に設けられている。従って、新しいフレームはVBIを追跡する。このようにして、VBIを検出した後、フレーム中の適宜のピクセルを画像同期データと比較して、メタデータをマルチメディアを使ったプレゼンテーションに同期させる。
【0042】
もう一つの実装では、メタデータ画像同期は、圧縮又は符号化画像データを具える。例えば、メタデータ画像同期は、MPEG符号化データを具えていても良い。次いで、符号化した画像同期は、表示用に復号される前の時点でマルチメディアを用いたプレゼンテーションと比較される。あるマルチメディアは、セットトップボックスまたはその他のプレゼンテーション装置で、符号化したデジタルフォームで受信される。表示用に、プレゼンテーションデバイスは、マルチメディアを復号し、いくつかの場合は、ビデオ及び音響信号をアナログ形式に変換して、プレゼンテーションを表示し、音を出す。画像同期データは、そのプレゼンテーションに必要なフローを処理する別の時点で、マルチメディアに対して比較するように規定しても良い。
【0043】
非圧縮画像同期データを用いて、メタデータをマルチメディアを使ったプレゼンテーションと同期させるために、マルチメディアを復号あるいは解凍した後に、マルチメディアを使ったプレゼンテーションをメタデータ画像同期情報と比較する。いくつかの解凍または復号フォームは、通常「ロッシー」と呼ばれるオリジナルのマルチメディアデータの変更が生じるので、この比較に、正確な一致を必要としない。単純な例では、画像同期データが、値[R=100、B=100、G=100]を伴う情報の一ピクセルである場合、明確な一致は、復号または解凍後にオリジナルマルチメディア中の可能性のある変更を計数するいくらかの値あるいは全ての値からの偏差を含んでいる。従って、一致は、値[R=100±2、B=100±2、G=100±2]を有するピクセルで有効である。
【0044】
第2に、音響同期データについて、メタデータは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの(同期音響)の第1フレームあるいはその他のフレームについての音響データのコピー、または、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの第1のフレームあるいは複数フレームについての音響のある部分のコピーまたはその他の表現を具えていても良い。ビデオオンデマンドのプレゼンテーションの開始時に、この音響を同期音響と比較する(操作280)。一致が検出されると、フィルタアプリケーションがタイマを開始するか、あるいは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間を、起動したフィルタの開始時間コードと比較するためにマルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間を追跡する(操作290)。このようにして、VODプレゼンテーションをメタデータと同期させる。マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間と、起動したフィルタの開始時間コードに一致があると、例えば、スキップ、消去、切取り、その他の適宜のフィルタリング動作が生じる(操作240(図9))。
【0045】
画像データを伴う場合、音響同期データは、非圧縮、圧縮、及びコード化したデジタル音響情報、あるいはアナログ音響情報を具えていてもよい。非圧縮デジタル音響を伴う同期に、メタデータ音響同期データは、マルチメディアを用いたプレゼンテーションの実際の非圧縮デジタル音響データと比較する一連のデジタル化した音響増幅を具えていても良い。圧縮したあるいは符号化した音響と同期させるために、メタデータ音響同期データは、マルチメディアを使ったプレゼンテーション用の符号化した音響部分を具えていても良い。音響符号化は、MP3フォーマット、MPEGフォーマット、その他を具えていても良い。従って、メタデータ音響同期データは、MP3、MPEG、などの部分、マルチメディアを使ったプレゼンテーションについての符号化音響と比較できる音響データを具えている。
【0046】
更に、圧縮した音響あるいは符号化音響との同期には、メタデータ音響同期データが、マルチメディアを使ったプレゼンテーション用の符号化した音響の表現を具えていても良い。音響は、様々なファクタに依存して、様々なサンプリングレートでデジタル化することができる。例えば、ある音響は、44.1KHzのサンプリングレートでデジタル化される。この音響データを、例えば8.0Khzといったより小さいサンプリングレートに「ダウンサンプル」することができる。ダウンサンプルした音響データと比較用に、メタデータ音響同期データはダウンサンプルした音響データを具えている。メタデータ音響同期データは、オリジナルフォームのマルチメディア音響データに適用するように開発することができる。ダウンサンプルしたフォームの音響データと比較用に、メタデータ同期データも適宜ダウンサンプルされる。オリジナル音響データファイルのファイルサイズが比較的大きいため、メタデータ同期用のマルチメディアを使ったプレゼンテーションの音響部分をダウンサンプルすることがより効果的である。
【0047】
同期音響データは、デジタル音響信号の強度又はエネルギィの関数でもある。図10は、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの音響の一部についての音響データのグラフである。このグラフは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションから3つの異なる音響データのプレゼンテーションをプロットしている。第1に、このグラフは、8.0Khzでサンプリングした生デジタル音響データ300を含む。このグラフは更に、音響データ(310)のエネルギィのグラフを含む。最後に、このグラフは、エネルギィスレッシュホールドグラフ(320)を含む。
【0048】
一例では、音響信号のエネルギーは、分散デジタル音響値の移動平均の関数である。例えば、第1のエネルギィ値は、256で除した第1の255バイトの音響の和に等しく、第2のエネルギィ値は、256で除した1乃至256バイトの和、に等しい。音響同期データは、従って、音響エネルギィ値あるいは音響エネルギィ値群を含んでいる。更に、音響エネルギィは、閾値と比較して、エネルギィ閾値グラフを作る。例えば、1バイトの値で表わされるデジタル化したエネルギィ値が、閾値と比較できる。一例では、この閾値は500である。エネルギィ閾値グラフは、デフォルト値0を有する。この閾値に一致するあるいは閾値を超えるエネルギィは、エネルギィ閾値の状態を、いわば、4000あるいはその他の値に変える。エネルギィがある期間閾値以下に落ちると、エネルギィ閾値グラフは0に戻る。一例では、エネルギィ源が20サンプル当たり0.75(−0.75)の下降勾配を有する場合、エネルギィ閾値グラフは0に戻る。
【0049】
実装する場合、音響同期データは、図10に示す音響データプレゼンテーションのいずれかと比較するために、単独で、あるいは組み合わせて、様々なその他の音響プレゼンテーションと同様に、調整するようにしても良い。例えば、音響同期データは、20の連続デジタル音響値など、一または複数のデジタル音響サンプルを具えている。同期させるために、このような音響同期データは、サンプリングした音響データと比較される。別の例では、音響同期データは、複数の連続音響エネルギィ値を含んでおり、メタデータをマルチメディアを使ったプレゼンテーションと同期させるために、マルチメディア音響信号のエネルギィと比較される。最後に、別の例では、音響同期データは、マルチメディア音響の作動中の閾値グラフと比較する閾値を超えたパターンなど、エネルギィ閾値データの形式を具えている。
【0050】
第3に、字幕同期データに関して、メタデータが、字幕テキストのある部分のコピーを具えている(操作270)。字幕は、XDS標準に一致する。その他のタイプの拡張したデータサービスを用いることも可能であり、字幕データは一例である。字幕データは、垂直帰線区間(VBI)に埋め込まれているか、あるいはデジタルテレビジョン環境内などの、どこかに設けられている。デジタルテレビジョン環境では、字幕データ及び同期に使用することができるその他のデータは、EIA−708、プログラム及びシステム情報プロトコル、及びその他の関連するプロトコル及び標準に一致している。ビデオオンデマンドプレゼンテーションの開始時に、実際の字幕が同期字幕データと比較される(操作280)。一致が検出されると、フィルタアプリケーションは、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間と、起動フィルタの開始時間コードを比較するために、タイマを開始するか、あるいは、マルチメディアプレゼンテーションの時間を追跡する(操作290)。このうように、ビデオオンデマンドのプレゼンテーションは、メタデータと同期することができる。マルチメディアを使ったプレゼンテーションの時間と、起動フィルタの開始時間コードとが一致する場合、例えば、スキップ、消去、切取り、その他の適宜のフィルタ動作が生じる。
【0051】
同期に使用することができるその他のメタデータ音響フォーム、及び字幕解析フォーム、及び、同期に容易に適用できる比較方法が、2004年8月26日に出願した米国特許出願第10/927,769号「音響信号の再生制御方法及び装置」(公開US2005/0086705号)に述べられている。この特許出願は、ここに参照として組み込まれている。例えば、ビデオ、音響、あるいは字幕などの同期データの様々なフォームに関しては、同期データがマルチメディアを使ったプレゼンテーションの第1フレーム、あるいはマルチメディアを使ったプレゼンテーションの開始に関連する必要はない。例えば、第3の実装に関してより詳細に述べたように、動機は、フィルタ事象との既知の関連性をもってある時点で生じる。更に、様々な同期データフォームを組み合わせて、マルチメディアを使ったプレゼンテーションと容易に比較することができるユニークな同期データセットあるいは署名を規定することができる。
【0052】
第3の実装では、図9Cは、同期方法の一例を提供しており、ここでは、同期データがフィルタメタデータの一部であり、また、フィルタメタデータの開始及び終了時間コードを置き換えている。このように、時間コード情報ではなく、フィルタメタデータが、上述の様々な同期データタイプ、ならびにその他を採用する開始及び終了識別子を具えている(操作330)。開始及び終了識別子の例には、画像データ、音響データ、字幕データ、XDS情報、データパケット、またはその他の情報あるいは、マルチメディアを使ったプレゼンテーション中の特別な位置に関連するデータが含まれる。一の特別な実装において、開始及び終了識別子は、上述しタメタデータタイプの開始及び終了時間コード情報を置き換えることができる。このように、開始及び終了識別子は、マルチメディアを使ったプレゼンテーションのある部分の開始及び終了に関連している。以下の表2は、開始及び終了フィルタ識別子としてビデオ画像データを用いた二つのフィルタの例を示す。
【0053】
表2

【0054】
フィルタ1は、ビデオフレーム1000画像データの開始識別子と、ビデオフレーム1997画像データの終了識別子を具える。従って、開始識別子は、フレーム1000の画像データのいくつかあるいは全てを、また、終了識別子は、フレーム1997の画像データのいくつかあるいは全てを含む。フィルタは更に、スキップ動作の期間が997フレームであることを表示する。V−D−DあるいはV−D−Gタイプのフィルタのいずれかが起動すると、マルチメディアを使ったプレゼンテーションを再生する間に、フィルタアプリケーションは、復号された画像データを比較し、開始識別画像データに対して表示用に待ち行列に入れる(操作340)。一致が検出されると、フィルタアプリケーションは、ビデオオンデマンドプレーヤがフレーム1000ないし1997を表示しないようにする(操作350)。終了識別子、すなわち、ビデオフレーム1997画像データと比較するか、あるいは、1997フレームを計数するかして、ディスプレイを再開する。図9Cの操作340と350は、図9の操作240で述べるようなコンテンツを削除するフィルタのアプリケーションを持っている。
【0055】
開始及び終了ビデオタイプ同期データあるいはここで述べたその他のタイプの同期データのアプリケーションは、マルチメディアプレゼンテーションの開始識別子を含んでいてもよい。従って、表1の例では、フィルタリングアプリケーションは、まず、「Gladiator」などの特定のマルチメディアを使ったプレゼンテーションを認識する、あるいは通知され、次いで、適宜のメタデータを適用する。メタデータの同期データは、一のマルチメディアを使ったプレゼンテーションにのみユニークなものであっても良い。例えば、画像同期データは、「Gladiator」にのみユニークであるが、その他のマルチメディアを使ったプレゼンテーションにはユニークでない。メモリサイズ、処理速度、及びその他のファクタに依存して、実装は、複数セットのフィルタメタデータを所定のマルチメディアを使ったプレゼンテーションと、マルチメディアプレゼンテーションを最初に認識することなく、比較する。正しいフィルタアプリケーションは、識別子のグローバルなあるいはほぼグローバルなユニークさに基づいて生じる。
【0056】
代替的に、同期データのユニークさが、マルチメディアデータの識別子を提供する。一の実施例では、複数セットのフィルタメタデータが、セットトップボックスに部分的に保存されている。マルチメディアのプレゼンテーションの開始において、フィルタマルチメディアの様々なセット用の開始画像同期データをマルチメディアを使ったプレゼンテーションと比較する。フィルタメタデータの各セットは、特定のマルチメディアを使ったプレゼンテーションと関連しており、従って、フィルタメタデータと特定のプレゼンテーションとの間の一致を認識し、一方で、メタデータが同期すると、この一致は、更に、マルチメディアを使ったプレゼンテーションを特定する。マルチメディアの残りのプレゼンテーションは、一致したフィルタメタデータセットとのみ比較される。別に述べるように、多くの異なるVODプレゼンテーション用のフィルタメタデータセットは、STBメモリに装填することができ、次いで、特定のVODプレゼンテーションとメタデータセットを予め識別するのではなく、画像同期が実時間あるいはほぼ実時間で生じ、開示されているVODに適宜のメタデータを適用する。このような実装は、チャネルサーフィンなど、様々なマルチメディアを使ったプレゼンテーション間を移動する場合に適用することができる。複数セットのフィルタメタデータは、現マルチメディアを使ったプレゼンテーションと比較して、適宜のフィルタを現マルチメディアに適用する。このような実装において、分散マルチメディアを使ったプレゼンテーションに基づく起動とは反対に、マルチメディアが可能なフィルタメタデータセットを有するのであれば、ユーザは、どのマルチメディアが表示されていたとしても、適用するある種のフィルタタイプを起動することが必要である。
【0057】
第3の実装では、マルチメディアプレゼンテーションのタイミングが選択的である。第3の実装は、マルチメディアを使ったプレゼンテーションが、主マルチメディアを使ったプレゼンテーションのタイミングを予測不可能に遮断することがあるコマーシャル等の追加のマルチメディアを有する場合に、特に有益である。マルチメディアを使ったプレゼンテーションのタイミングと無関係な開始識別子情報を用いて、マルチメディアを使ったプレゼンテーションと同期すべきメタデータ用の方法を、遮断を計数する方法で提供する。第3の実装は、第2の実装について上述した、様々な画像、音響及び字幕メタデータ同期スキームのいずれかの利点を採用することができる。第3の実装について述べた同期技術は、ここに述べたその他の実装の様々なファセットと同様に、ビデオオンデマンド、DVD、ペイパービュー、ビデオのPCへのストリーミング、ハンドヘルドで表示できるマルチメディア、その他を含む、様々なフォームのマルチメディア配信及び再生方法に適用できる。
【0058】
第2の実装と第3の実装の差異は、第1の実装における画像、音響及び/又は字幕同期メタデータは、メタデータをマルチメディアデータに同期させるのに使用するが、タイミング情報は比較のために使用され、第3の実装では、画像、音響、及び/又は字幕同期メタデータが、タイミング情報を更に使用することなく、比較に直接使用されることである。
【0059】
しかしながら、マルチメディアタイミング情報を、開始及び終了識別子と共に使用して、同期処理を最適化することができる。一の実装では、同期開始及び終了識別子データの比較が、特別な回数行われる。例えば、開始識別子とマルチメディアデータの間の一致を検出すると、あるフィルタリング動作が生じる。しかしながら、マルチメディアデータを終了識別子に連続して比較するというよりは、むしろ、フィルタリングアプリケーションは、ある時間経過後に比較を開始する。この比較は、マルチメディアデータの終了識別子に関連する時点を検出するのに十分な時間での時点で開始する。更に別の実装では、終了識別子が不要である。フィルタリングアプリケーションは、開始識別子とマルチメディアデータのある部分との間に一致を検出すると、あるセット時間削除動作を起動する。この時間は、タイマ、フレーム数、表示時間スタンプ数(以下により詳細に説明する)、あるいは、開始識別子との比較を介してマルチメディアデータ中の分散位置の識別に基づいてマルチメディア中の相対オフセットを十分に認識するその他のいずれかの手段によって、認識することができる。
【0060】
図Dに記載の第4の実装では、一又はそれ以上のフラッグあるいはその他の識別子をビデオオンデマンドデータファイルに設ける(操作360)。この識別子は、メタデータ位置情報に対して既知の位置に配置する。従って、フィルタをかけた再生アプリケーションは、識別子の存在についてのビデオオンデマンドデータファイルをモニタすることができる。開始及び終了時間識別を有するフィルタを用いてメタデータをフィルタにかけることに対して、フラグをマルチメディアを使ったプレゼンテーションの開始時にビデオオンデマンドデータに入れて、メタデータをマルチメディアデータと同期させることができる。フィルタリング動作は、識別子からのフラグのタイミングに基づいている(操作370)。代替的に、メタデータフィルタが、それぞれ、ユニークな開始フラッグを具えていても良い。ビデオオンデマンドマルチメディアデータは、更に、様々なタイプのコンテンツに関連する埋め込みフラッグを具えている。フィルタリングアプリケーションがマルチメディアデータをメタデータと比較する場合、マルチメディアデータ中のフラッグがフィルタメタデータ中のフィルタ用の対応する開始フラッグ識別子と一致するときに、フィルタリング動作が生じる。フィルタリング動作は、一例では、特定時間後に終了する。代替的に、フィルタメタデータも、ユニークな終了フラッグ識別子を具え、対応するマルチメディアを使ったプレゼンテーションがさらに、特定の開始フラッグに関連する終了フラッグを具えていても良い。フィルタリング動作は、従って、対応する開始フラッグ識別子が、マルチメディア中のフラッグに一致したときに開始し、終了フラッグ識別子がマルチメディア中のフラッグに一致したときに終了する。
【0061】
VODマルチメディアを使ったプレゼンテーション用の相対タイミング情報として、本発明の実装は、MPEGプレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)情報を追跡する。更に、別の実装では、開始及び終了フィルタ識別子として、フィルタメタデータがPTS情報を単独であるいはその他の開始及び/又は終了識別子同期データと共に、有している。
【0062】
ここに述べた様々な実装では、マルチメディアを使ったプレゼンテーションにおける遮断を計数する必要がある。例えば、ユーザに早送り、巻き戻し、その他の能力を提供するデジタルビデオレコーダSTBタイプ環境、あるいはその他の環境において、同期が、このような遮断を計数するステップを具えている。フィルタアプリケーションが、フィルタ同期の一部としてタイミングを追跡する場合、いくつかの実装は、遮断を計数する相対的タイミングを調整する。例えば、早送りは、再生2倍速(2X)、再生5倍速(5X)、その他といった、既知の速度で生じる。早送り速度がわかっているので、時間クロックを早送り動作と同期させることができる。ポーズ、巻き戻し、停止、及びその他の動作も同様に同期させることができる。
【0063】
開示されている実施例は、特別な用語で記載されているが、本発明の原理に基づくその他の実施例も可能である。更に、操作は、特別な順番で設定することができる。しかし、この順番は、操作を提供する方法の一例に過ぎない。操作は、配置し直したり、変更したり、あるいは特別な実装で削除することができるが、それでも本発明の特徴に一致している。本発明の範囲内の実施例には、コンピュータで実行可能な指示を担持あるいは有するコンピュータで読み出し可能な媒体、あるいは保存されたデータ構造が含まれる。このようなコンピュータで読み出し可能な媒体は、汎用コンピュータあるいは特定の目的のコンピュータによってアクセスできるあらゆる入手可能な媒体であってもよい。限定ではなく、例示としての、このようなコンピュータで読み取り可能は媒体は、RAM、ROM、EEPROM、DVD、CDROM、あるいはその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、あるいはその他の磁気ストレージデバイス、あるいは、コンピュータで実行可能な指示あるいはデータ構造の形式の所望のプログラムコード手段を担持あるいは保存するのに用いることができ、汎用あるいは特定目的のコンピュータでアクセス可能なその他の媒体を含む。ネットワークあるいはその他の通信リンクまたは接続(配線で接続された、ワイヤレスの、あるいは配線とワイヤレスの組み合わせ)を介して情報をコンピュータに送信あるいは提供する場合、コンピュータはコンピュータで読み出し可能な媒体としての接続を正しく見る。従って、このような接続はいずれも、コンピュータで読み出し可能な媒体を正しく証するものである。上記の組み合わせも、コンピュータで読み出し可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。コンピュータで実行可能な指示は、例えば、汎用コンピュータ、特定目的のコンピュータ、あるいは特定目的の処理デバイスにある機能あるいは機能群を実行させる指示及びデータを含む。
【0064】
ここに記載したタームコンテンツサーバは、サーバ、ならびにあらゆる関連するストレージ、及びサーバコンテンツに関連するその他の処理構造を含むように、広く解釈すべきである。ケーブルシステム及び同様に衛星システムにおいて、コンテンツサーバは、ビデオオンデマンドサーバと、関連するシステム装置を含む。
【0065】
本発明の態様が、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルド装置、マルチプロセッサシステム、マイクロコンピュータベースあるいはプログラム可能な家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、その他を含む、多くのタイプのコンピュータシステム構造を伴うネットワークコンピュータ環境で実施できることは当業者には自明である。セットトップボックスに送る衛星あるいはケーブル信号データ、テレビジョンシステムプロセッサ、その他、ならびにIPTVに用いるものなど、ある形式のマルチメディア処理構造、あるいはその他の同様の構造に送るデジタルデータ信号を使った実施例を含めて、ここに記載した様々な実施例は、ネットワークコンピュータ環境内にあると考えられる。更に、ワイヤレス接続携帯電話、ハンドヘルドタイプの装置は、ネットワークコンピュータ環境内にあると考えられる。例えば、携帯電話には、プロセッサ、メモリ、ディスプレイ、及びデジタルかアナログかにかかわらず、ある形式のワイヤレス接続、キーボード、タッチスクリーン、その他などのある形式の入力媒体が、含まれる。ハンドヘルドコンピュータプラットフォームにも、ビデオオンデマンドタイプの選択能力が含まれる。様々なモバイル実施例に適用可能なワイヤレスコネクション技術の例には、限定されるものでないが、無線周波数、AM、FM、セルラ、テレビジョン、衛星、マイクロ波、WiFi、ブルーツース、赤外線、その他が含まれる。ハンドヘルド装置は、一体化したメモリ(RAM、フラッシュ、その他)、ならびに可動メモリ(例えば、光ストレージ媒体、メモリスティック、フラッシュメモリカード、その他)を含む、装置で再生するためのある形式のメモリからマルチメディアにアクセスすることができる。本発明の態様は、また、コミュニケーションネットワークを通じてリンク(有線リンク、無線リンク、あるいは有線リンクと無線リンクの組み合わせによる)しているローカル及び遠隔処理装置によってタスクが実行される分散コンピュータ環境で実施することができる。分散コンピュータ環境では、プログラムモジュールを、ローカル及び遠隔メモリストレージ装置に配置することができる。
【0066】
映画あるいはその他のマルチメディアを使ったプレゼンテーションをフィルタをかけて再生するように構成したその他のフィルタ技術は、2000年10月23日に米国特許出願番号09/694,873号として出願され、2005年5月24日に特許第6,898,799号として特許を受けた「マルチメディアコンテンツナビゲーション及び再生」、及び、2000年10月23日に米国特許出願番号09/695,102号として出願され、2005年5月3日に特許第6,889,383号として特許を受けた「音響及びビデオコンテンツの再生用ナビゲーションデータの送出」に記載されており、これらは本明細書に引用されている。
【0067】
ここに述べた様々な方法は、コンテンツのプレゼンテーション中にマルチメディアコンテンツをスキップすることによって、マルチメディアから視覚コンテンツをフィルタする方法に適用可能である。各々のソリューションも、サーバ側あるいはセットトップボックス(STB)側で音響を消去することによって音響コンテンツのみをフィルタにかけるよう構成することもできる。どちらの側で音響フィルタリングを行っても、フィルタリングメタデータはアクセス可能である。ミューティングは、再生位置をフィルタリングメタデータで同期することによってトリガすることが可能である(すなわち、再生位置Aで、再生位置Bまで音響を消去する)。更に、スキップ、消去、ぼかし、及び切取りといった様々なコンテンツ削除形式をサーバ側またはクライアント側に実装することができる。最後に、サーバとクライアントという用語は、クライアント−サーバ環境に厳密に制限する意味ではなく、遠隔位置にあるコンピュータ装置からユーザ位置にある装置へコンテンツが提供される構成を、より一般的な意味で用いている。遠隔位置から装置へのコンテンツの送信には、インターネットあるいはその他のコンピュータネットワーク構造、ケーブルシステム、衛星システム、及びワイヤレスシステムを、単独でまたは組み合わせたものが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する方法を示すフローチャートである。
【図2A】図2Aは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第2の方法を示すフローチャートである。
【図2B】図2Bは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第2の方法を示すフローチャートである。
【図3A】図3Aは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第3の方法を示すフローチャートである。
【図3B】図3Bは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第3の方法を示すフローチャートである。
【図4A】図4Aは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第4の方法を示すフローチャートである。
【図4B】図4Bは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第4の方法を示すフローチャートである。
【図5】図5は、MPEG符号化データの一部と、本発明の一の特定の実装に一致するこのデータに関連するコンテンツ削除を示す図である。
【図6】図6は、あるタイプのMPEG符号化フレーム間の関係を示す図である。
【図7A】図7Aは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第5の方法を示すフローチャートである。
【図7B】図7Bは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第5の方法を示すフローチャートである。
【図8A】図8Aは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第6の方法を示すフローチャートである。
【図8B】図8Bは、本発明の一の特定の実装に一致するビデオオンデマンドのプレゼンテーションから好ましくないコンテンツを削除する第6の方法を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の様々な実装に一致した、コンテンツ削除フィルタと、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの様々な同期方法を示す図である。
【図9A】図9Aは、本発明の様々な実装に一致した、コンテンツ削除フィルタと、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの様々な同期方法を示す図である。
【図9B】図9Bは、本発明の様々な実装に一致した、コンテンツ削除フィルタと、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの様々な同期方法を示す図である。
【図9C】図9Cは、本発明の様々な実装に一致した、コンテンツ削除フィルタと、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの様々な同期方法を示す図である。
【図9D】図9Dは、本発明の様々な実装に一致した、コンテンツ削除フィルタと、マルチメディアを使ったプレゼンテーションの様々な同期方法を示す図である。
【図10】図10は、コンテンツ削除フィルタのマルチメディアを使ったプレゼンテーションとの同期に適用可能な様々な音響技術を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔サーバからクライアントマルチメディアコンテンツ再生装置へ供給されるマルチメディアコンテンツプレゼンテーションのうちのいくらかのマルチメディアコンテンツをいくらか削除する方法において:
複数のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションから少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションを選択するステップと;
少なくとも一のフィルタを起動して前記少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションに適用するステップであって、前記少なくとも一のフィルタが問題のあるコンテンツを有する前記マルチメディアコンテンツのプレゼンテーションの一部を認識し、更に、この問題のあるコンテンツのコンテンツ削除を行うように構成されているステップと;
前記遠隔コンテンツサーバと前記クライアント装置との間で前記マルチメディアコンテンツのプレゼンテーションを通信するステップと;
前記マルチメディアコンテンツのプレゼンテーションに前記少なくとも一のフィルタを適用して、前記少なくとも一のフィルタで認識された前記問題のあるコンテンツを削除するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法が更に:
前記遠隔コンテンツサーバから、前記クライアント装置における前記少なくとも一のフィルタを具えるフィルタメタデータを受信するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法が更に:
前記少なくとも一のフィルタの起動を、保存用に前記コンテンツサーバに送信するステップと、
前記遠隔コンテンツサーバから、前記クライアント装置への前記少なくとも一のフィルタを具えるフィルタメタデータを受信するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法が更に:
複数のフィルタのうちの少なくとも一のフィルタを起動するステップであって、前記複数のフィルタの各々が前記少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションの別の部分を認識するように構成されており、各部分が問題となるコンテンツを有しており、更に、前記複数のフィルタの各々に関連する問題となるコンテンツのコンテンツ削除を実行するように構成されているステップと;
前記複数のフィルタのうちの前記少なくとも一のフィルタの起動を前記遠隔コンテンツサーバへ送信するステップと;
前記遠隔コンテンツサーバから、前記クライアント装置への前記少なくとも一の起動したフィルタを具えるフィルタメタデータであって、不活性フィルタを含まないものを受信するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法が更に:
前記遠隔コンテンツサーバが前記少なくとも一のフィルタの起動の表示を送信するステップと;
前記クライアント装置において、前記少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーション用のデータストリームを受信するステップであって、このデータストリームが、前記少なくとも一のフィルタで認識された前記問題のあるコンテンツの少なくとも一部を削除するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法が更に:
前記少なくとも一のフィルタで認識した前記問題となるコンテンツの任意の残りの部分を削除するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、前記データストリームが、MPEG画像群ストリームであり、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションがビデオオンデマンドの映画であることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法が更に:
前記コンテンツサーバへ前記少なくとも一のフィルタの起動を送信するステップと;
少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーション用データストリームを受信するステップであって、当該データストリームが、前記少なくとも一のフィルタで認識した前記問題のあるコンテンツの少なくとも一部を削除するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法が更に、
前記少なくとも一のフィルタで認識した前記問題となるコンテンツの任意の残り部分を削除するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法が更に:
前記遠隔コンテンツサーバへ前記少なくとも一のフィルタの起動を送信するステップと;
前記少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーション用データストリームを前記クライアントの装置に送信するステップであって、当該データストリームが、前記少なくとも一のフィルタで認識した前記問題のあるコンテンツのすべてを削除するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、前記少なくとも一のフィルタが、前記問題のあるコンテンツの開始時間に関連する少なくとも一の開始時間表示を提供することによって、前記少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションの一部を認識するように構成されており、この方法が更に:
前記少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションの開始を前記開始時間表示に同期させる同期情報を提供するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法が更に:
前記少なくとも一のフィルタを前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションに適用して、ユーザ識別子の機能として前記少なくとも一のフィルタで認識された前記問題のあるコンテンツを削除するステップ;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバがビデオオンデマンドサーバと関連するストレージであり、インフラストラクチュアを処理することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバがペイパービューサーバと、関連するストレージであり、インフラストラクチュアを処理することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバが衛星コンテンツ配信システムの一部であることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバがケーブルプロバイダシステムの一部であることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法において、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションがビデオオンデマンドシステムから提供された映画であることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法において、前記クライアント装置がセットアップボックスであることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、前記セットアップボックスがケーブルあるいは衛星通信のいずれかであることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法において、前記問題のあるコンテンツの削除が、スキップ、消去、ぼかし、及び切取りのうちの少なくとも一つを具えることを特徴とする方法。
【請求項21】
マルチメディアデータコンテンツフィルタをマルチメディアコンテンツプレゼンテーションに適用し同期させる方法において:
問題となるコンテンツを有するマルチメディアコンテンツプレゼンテーションの一部を認識し、更にこの問題となるコンテンツのコンテンツ削除を行うように構成した少なくとも一のフィルタを具えるフィルタデータを受信するステップと;
前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションのプレゼンテーションを提供するステップであって、当該マルチメディアコンテンツプレゼンテーションが前記少なくとも一のフィルタにおいて認識された問題のあるコンテンツを有するステップと;
前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの前記部分の位置が変化する場合に、前記少なくとも一のフィルタを前記問題のあるコンテンツと同期させる同期情報を取得するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、前記同期情報が、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの開始に対応する時間オフセットを具えることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、前記少なくとも一のフィルタが、前記問題のあるコンテンツの開始時間に関連する開始時間表示を少なくとも提供することによって、問題のあるコンテンツを有する前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの一部を認識するように構成されており;当該方法が更に:
前記時間オフセットの関数としての時間を追跡するステップと;
この追跡時間が前記開始時間表示に一致する場合に前記問題のあるコンテンツを削除するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項21に記載の方法において、前記少なくとも一のフィルタが、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの一部を前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの非時間特徴に一致する同期データで特定するように構成されており;
前記方法が更に、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションを分析して前記同期データに一致するデータを特定するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法において、前記少なくとも一のフィルタが、前記問題のあるコンテンツの開始時間に関連する開始時間表示を少なくとも提供することによって、問題のあるコンテンツを有する前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの一部を認識するように構成されており;当該方法が更に:
前記同期データに一致するデータの認識の関数として時間を追跡するステップと;
前記追跡時間が前記開始時間表示と一致する場合に、前記問題となるコンテンツを削除するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法が更に:
前記同期データに一致するデータを認識したら前記問題となるコンテンツを削除するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項25に記載の方法において、前記同期データが画像データ、音響データ、及び字幕データのうちの少なくとも一つであることを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項21に記載の方法が更に、前記コンテンツサーバから同期情報を取得して、前記部分が前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの部分である場合、前記少なくとも一のコンテンツフィルタを前記問題となるコンテンツと同期させるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項21に記載の方法が更に、遠隔コンテンツサーバからクライアント装置へ前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの送信を行うステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項21に記載の方法が更に、取り外し可能なストレージ媒体から前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションを読み取りを行うステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項31】
遠隔サーバからクライアントマルチメディアコンテンツ再生装置へ供給されるマルチメディアコンテンツプレゼンテーションのマルチメディアコンテンツをいくらか削除する方法において:
複数のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションから少なくとも一のマルチメディアコンテンツプレゼンテーションの選択を受信するステップと;
フィルタメタデータを前記クライアント装置に送信するステップであって、当該フィルタメタデータが問題となるコンテンツを有する前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの一部を認識し、更に、当該問題となるコンテンツのコンテンツ削除を行うように構成した少なくとも一のフィルタを具えるステップと;
前記フィルタメタデータの前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションへの適用が、前記フィルタ中の認識された問題となるコンテンツを削除するように前記遠隔コンテンツサーバから前記クライアント装置へ前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションを送信するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法が更に、
遠隔コンテンツサーバにおいて、前記少なくとも一のフィルタの起動を保存するステップと;
前記遠隔コンテンツサーバから、前記クライアント装置へ前記少なくとも一の起動したフィルタを具えるフィルタメタデータを送信するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項31に記載の方法が更に:
複数のフィルタのうちの少なくとも一のフィルタを起動させるステップであって、前記複数のフィルタの各々が、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの異なる部分を特定するように構成されており、更に各部分が問題となるコンテンツの各フィルタに関連するコンテンツ削除を行うように構成されているステップと;
遠隔コンテンツサーバ側で、前記複数のフィルタの少なくとも一のフィルタを保存するストップと;
前記遠隔コンテンツサーバから、前記クライアント装置に不活性フィルタを除いて前記少なくとも一の起動したフィルタを具える、フィルタメタデータを送信するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項34】
請求項31に記載の方法が更に:
前記遠隔コンテンツサーバにおいて、前記少なくとも一のフィルタの起動の表示を受信するステップと;
前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションを含むデータストリームを前記遠隔コンテンツサーバから前記クライアント装置へ送信し、前記フィルタメタデータの前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションへの適用が、前記少なくとも一のフィルタにおいて認識された前記問題のあるコンテンツの少なくとも一部を削除するステップと:
を具えることを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法が更に、
前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションを含むデータストリームを前記遠隔コンテンツサーバから前記クライアント装置へ送信し、前記フィルタメタデータの前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションへの適用が、前記少なくとも一のフィルタにおいて認識された前記問題のあるコンテンツのすべてを削除するステップと:
を具えることを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項34に記載の方法において、前記データストリームがMPEG画像群ストリームであり、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションがビデオオンデマンド映画であることを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項32に記載の方法が更に、前記クライアント装置へ同期情報を送信して、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションの前記部分の位置が変化する場合、前記少なくとも一のコンテンツフィルタを前記問題のあるコンテンツと同期させるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項31に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバがビデオオンデマンドサーバと、関連するストレージと、処理インフラストラクチュアであることを特徴とする方法。
【請求項39】
請求項31に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバが衛星コンテンツ配信システムの一部であることを特徴とする方法。
【請求項40】
請求項31に記載の方法において、前記遠隔コンテンツサーバがケーブルプロバイダシステムの一部であることを特徴とする方法。
【請求項41】
請求項31に記載の方法において、前記マルチメディアコンテンツプレゼンテーションがビデオオンデマンドシステムから提供された映画であることを特徴とする方法。
【請求項42】
請求項31に記載の方法において、前記問題のあるコンテンツの削除が、スキップ、消去、ぼかし、及び切取りのうちの少なくとも一つを具えることことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−527137(P2009−527137A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552624(P2008−552624)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/061330
【国際公開番号】WO2007/120963
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(309019235)
【出願人】(309019246)
【出願人】(309019257)
【Fターム(参考)】