説明

マレイミジル基含有材料の製造方法

【課題】 マレイミジル基量の制御が容易で、水分散性が良好なマレイミジル基含有材料を簡便に製造する、マレイミジル基含有材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 マレイミジル基含有材料の製造方法であって、下記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料に、無水マレイン酸を反応させた後、脱水反応を行うことを特徴とするマレイミジル基含有材料の製造方法。
【化1】


一般式(1)中、Rは2価の連結基を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断薬および医薬品担体、クロマトグラフィ担体、粘性調整剤、樹脂成形材料、塗料添加剤、架橋/硬化剤および化粧品添加剤のような用途に好適に使用可能なマレイミジル基含有材料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イオン交換樹脂、キレート樹脂のような機能性材料は、種々の化学物質の担体として従来から広く用いられている。このような機能性材料は、材料の表面に種々の反応性基を有する。従来からカルボキシル基、水酸基、および1級および2級アミノ基のような種々の活性水素含有基が導入された機能性材料が種々の用途に用いられてきた。
【0003】
近年では、核酸やペプチド、抗体のような生体分子あるいは生体分子類似の合成分子を活性を保持したまま材料に固定し、アフィニティクロマトグラフィや診断薬、検査薬などに用いられるようになった。このように選択性の高い担持体として用いる場合は、生体分子あるいは生体分子類似の合成分子中のSH基との間に温和な反応条件で選択的にかつ安定な結合の形成が可能なマレイミジル基を含有するものが望まれている。このような用途では、担体は所望量のマレイミジル基を均一かつ確実に担持する必要があり、また生体分子が可溶な水性媒体に対する良好な分散性を有する必要がある。
【0004】
このようなマレイミジル基を含有する化合物としては、Fulka社2001/2002製品カタログ(909ページ)において、マレイミジル基を含有するポリスチレン粒子が掲載されている。しかしながらこの材料は、疎水性が高いため、水性媒体中での分散性が非常に悪いものであった。
【0005】
また、生体分子の生理活性を低下させないためにマレイミジル基を含有するリン脂質膜を表面に存在させた微粒子が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この材料は、N−(6−マレイミジルカプロイロキシ)サクシンイミドのような一分子中にサクシンイミド基とマレイミジル基を含有する二価性試薬をリン脂質と反応させ、カラムクロマトグラフィなどの方法で精製してマレイミジル基含有リン脂質をあらかじめ作製し、さらに多段の処理を経てマレイミジル基を含有するリン脂質膜を作製し、これを磁性粒子のごとき核粒子上に形成する。しかし、この材料は、核粒子とマレイミジル基を含有するリン脂質膜とは化学結合していないため耐溶剤性が低いなど物理的に弱いという欠点がある。また製造工程がきわめて複雑であり、原料である二価性試薬は高価な試薬であるためコストが高くなるという欠点がある。
【0006】
マレイミジル基含有材料の他の製造方法として、4,4’−ビスマレイミジルジフェニルメタン、1,2−ビスマレイミジルエタン、1,6−ビスマレイミジルヘキサンなどのように、一分子中にマレイミジル基を二分子含有する化合物とSH基を含有する材料との反応によりマレイミジル基含有材料を製造する方法がある。この方法によると一分子のマレイミジル基導入時にさらにもう一分子イミド基が導入されるため、水性媒体への分散性が悪い材料となる。また、一分子中にマレイミジル基を二分子含有する化合物は高価な試薬であるためコストが高くなり、また、化学的に不安定なSH基を含有する材料を予め作製しなければなら無いという欠点がある。
【0007】
ポリスチレンとN−クロロメチルマレイミジルの反応によりマレイミジル基含有材料を作製する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法によると一段階の反応によりマレイミジル基の導入を行うことができる。しかし、この方法では、母材がポリスチレンであるため疎水性が高くなる。また、N−クロロメチルマレイミジルは有毒な三塩化リンを使用して合成するため、製造上好ましい方法ではない。
【0008】
このように、水性媒体に対する分散性が十分なマレイミジル基含有材料を、簡易な工程で、低コストで製造するマレイミジル基含有材料の製造方法はなかった。
【特許文献1】特開平11−106391号公報
【非特許文献1】J.Polym.Sci.:Polymer Chemistry Edition,Vol.17,3675−3685(1979)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、その目的は、マレイミジル基量の制御が容易で、水分散性が良好なマレイミジル基含有材料を簡便に製造する、マレイミジル基含有材料の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記の本発明が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
<1> マレイミジル基含有材料の製造方法であって、下記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料に、無水マレイン酸を反応させた後、脱水反応を行うことを特徴とするマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【0011】
【化1】

【0012】
一般式(1)中、Rは2価の連結基を表す。
【0013】
<2> 前記Rが、下記一般式(2)で表される基であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【0014】
【化2】

【0015】
一般式(2)中、lは1以上の整数を表す。
【0016】
<3> 前記Rが、下記一般式(3)で表される基であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【0017】
【化3】

【0018】
一般式(3)中、mは1以上の整数を表す。
<4> 前記Rが、下記一般式(4)で表される基であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【0019】
【化4】

【0020】
一般式(4)中、nは1以上の整数を表し、oは0以上の整数を表す。
【0021】
<5> 前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料が、ポリマー粒子であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
<6> 前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料が、架橋ポリマー粒子であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【0022】
<7> 前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料が、水酸基含有無機粉体であることを特徴とする<1>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
<8> 前記ポリマー粒子が、アクリレート重合体又はメタクリレート重合体を構成成分に有することを特徴とする<5>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【0023】
<9> 前記ポリマー粒子が、アクリレート又はメタクリレートと、スチレン系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする<5>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
<10> 前記ポリマー粒子が、アクリレート又はメタクリレートと、アクリルアミド系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする<5>に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法である。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、マレイミジル基量の制御が容易で、水分散性が良好なマレイミジル基含有材料を簡便に製造する、マレイミジル基含有材料の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法は、下記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料に、無水マレイン酸を反応させた後、脱水反応を行うことを特徴とする。尚、一般式(1)中、Rは2価の連結基を表す。
【0026】
【化5】

【0027】
本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法について詳しく説明する。
本発明のマレイミジル基含有材料の製造方法は、下記に示す二段階の反応を利用するものである。
【0028】
【化6】

【0029】
本発明は、前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料(以下、「−NH−R−NH2鎖を含有する材料」という場合がある。)と無水マレイン酸とを反応(以下、この反応を「反応1」という場合がある。)させた後に、脱水反応(以下、この反応を「反応2」という場合がある。)を行うことによりマレイミジル基含有材料を製造する製造方法である。
【0030】
本発明によると、反応1により生成した中間体(基)を含有する材料も、脱水反応により閉環されずに残存し、反応2により得られるマレイミジル基含有材料と共存するため、親水性の高い材料が得られ、その結果水分散性が良好となる。
また、本発明は、高価な試薬であるマレイミジル化合物を用いずに、安価な無水マレイン酸を用いてマレイミジル基含有材料を製造するため、材料に直接マレイミジル化合物を反応させる従来の方法よりも原料コストを低減させることができる。
更に、本発明は、特殊な装置を用いる必要もなく、製造方法も簡易である。
【0031】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料の形状は、球状、板状、針状、紡錘状、無定形のいずれでもよい。また大きさも限定されないが、表面積が大きい方が好ましい場合はその平均粒径は、球状、板状、無定形のものの場合は0.01μm〜500μmが好ましく、10μm〜200μmが更に好ましい。
また、前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料が、針状或いは錘状のものの場合は、長軸長が0.01μm〜500μmで、軸比が3〜20であるものが好ましい。この中でも球形の形状は製造しやすいため好ましい。
【0032】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料は、−NH−R−NH2鎖を少なくとも含有していればよいが、材料表面にのみ−NH−R−NH2鎖を含有している、又は材料表面及び材料内部に−NH−R−NH2鎖を含有していることが好ましい。
【0033】
上述のように、前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料は、−NH−R−NH2鎖を少なくとも含有する。ここでRは2価の連結基を表すが、該Rとしては、材料の入手しやすさ、及び立体障害が小さい点で、下記一般式(2)〜(4)で表される基であることが好ましい。
【0034】
【化7】

【0035】
一般式(2)中、lは1以上の整数を表し、2〜12の整数であることが好ましい。
また、一般式(3)中、mは1以上の整数を表し、1〜6の整数であることが好ましい。
更に、一般式(4)中、nは1以上の整数を表し、oは0以上の整数を表す。該nは2〜6の整数であることが好ましく、前記oは1〜6の整数であることが好ましい。
【0036】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料は、表面積が大きくなる点で、ポリマー粒子であることが好ましく、耐溶剤性が向上する点で、架橋ポリマー粒子であることがより好ましい。また、材料の入手しやすさの点で、水酸基含有無機粉体であることが好ましい。
【0037】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料の構成成分としては、(メタ)アクリレート重合体、ポリスチレン重合体、アクリルアミド重合体、(メタ)アクリレート−スチレン−アクリルアミド共重合体、及びこれらの共重合体、更にコア・シェル型有機ポリマー、酸化チタン、シリカゲル、架橋シリコーン樹脂、アガロース、セルロースまたはデキストランなどを挙げることができ、材料組成の制御が容易な点で、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレートとスチレン系化合物との共重合体、(メタ)アクリレートとアクリルアミド系化合物との共重合体を構成成分に有することが好ましい。また、上記材料は架橋構造を有していなくてもかまわないが、材料の耐溶剤性を上げるために架橋構造のある材料の方がより好ましい。
尚、本発明において、「(メタ)アクリレート」等の記載は、「アクリレート」及び「メタクリレート」等を意味するものとする。
【0038】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料を作製するに当って、上述の構成成分に−NH−R−NH2鎖を含有させる方法としては、構成成分が好ましい例として挙げられている(メタ)アクリレート重合体である場合、下記(1)又は(2)の方法が挙げられる。
【0039】
(1)(メタ)アクリレート重合体を、加水分解して得られたカルボキシル基と、NH2−R’−NH2で表されるアミノ化合物とを反応させることにより−NH−R−NH2鎖を含有させる方法。
(2)下記一般式(A)又は(B)で表される(メタ)アクリレート重合体を、含金属エステル交換反応用触媒の存在下、NH2−R’−NH2で表されるアミノ化合物と直接エステル交換反応させることにより、−NH−R−NH2鎖を含有させる方法。
ここで、R’は、2価の連結基を表す。R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2〜R4は、炭素数1〜12のアルキルまたはアリール基を表し、R5及びR6は、水素原子またはメチル基を表し、R7及びR8は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基を表し、pは、1以上の整数を表す。
【0040】
【化8】

【0041】
先ず、前記(1)の方法から説明する。前記アミノ化合物としては、NH2−R’−NH2で表される、つまり一分子中に2つ以上の第一級アミンを有する化合物であれば特にかまわないが、その具体例としては、例えば、脂肪族アミノ化合物として、ポリアルキレンポリアミン(例えば、エチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミンなど)、アジピックジヒドラジド、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、N−メチルプロピレンジアミンが挙げられ、脂環族アミノ化合物として、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン)、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、ピペラジン類(ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジンなど)が挙げられ、更に分子量が200〜2,000のポリエーテルポリアミン(両末端にアミノ基を有するポリオキシプロピレンジアミンなど);脂肪族ポリカルボン酸とポリアルキレンポリアミンと必要により脂肪族モノカルボン酸との縮合により得られる一分子中に活性アミノ基を多数有するポリアミドポリアミン化合物;芳香族アミノ化合物として、メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。これらの中でも、エチレンジアミン又はジエチレントリアミンが好ましい。
【0042】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料の構成成分としては、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、エトキシベンジル(メタ)アクリレート、ジメトキシベンジル(メタ)アクリレート、メチルベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルベンジル(メタ)アクリレート、エチルベンジル(メタ)アクリレート、4−フルオロベンジル(メタ)アクリレートなどの重合体が好ましく挙げられ、この中でも特にt−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートの重合体が単量体の入手性、価格、反応性の点で好ましい。またこれらの重合体は、他のラジカル重合性単量体との共重合体であってもよい。
【0043】
前記他のラジカル重合性単量体としては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの(ポリ)エチレングリコールを有する(メタ)アクリレート、N−(ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等の(ポリ)エチレングリコール基を有する(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシエチルスチレンなどの含有するビニルモノマーなども使用できる。
また、分子中にカルボキシル基、アミド基、その他の重合性ビニル単量体、及び架橋性を有する単量体も使用することができる。
尚、本明細書において、「(ポリ)エチレングリコール」とは「エチレングリコール」および「ポリエチレングリコール」を意味するものとする。
【0044】
前記分子中にカルボキシル基を有する単量体としては、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸などを挙げることができる。
【0045】
前記分子中にアミド基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのモノアルキロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)(メタ)アクリルアミド、N−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミドなどのジアルキロール(メタ)アクリルアミドを挙げることができる。
【0046】
前記その他の重合性ビニル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族モノマー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基、フェノキシ基を含む(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0047】
前記架橋性を有する単量体としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸−2−([1'−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチルなどを挙げることができる。
本発明においては、前記他のラジカル重合性単量体は、前記アミド基を有するラジカル重合性単量体及びスチレンが好ましい。
【0048】
これら重合体の重合は、公知の方法が利用できる。すなわち、順相あるいは逆相懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、シード重合法が好適に用いられる。さらに膜乳化法と知られる乳化方法を使って懸濁重合することもできる。重合には、必要に応じて、当業者には周知の重合開始触媒を用い得る。該重合開始触媒としては、具体的にジアシルパーオキサイド、ケトンパーオキサイドおよびアルキルハイドロパーオキサイドのような有機過酸化物;過酸化水素およびオゾンのような無機過酸化物;およびアゾビスバレロニトリル(AIBN;和光純薬社よりV−60として入手可能)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬社よりV−59として入手可能)および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬社よりV−65として入手可能)等の油溶性アゾ系有機化合物;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二酸塩(和光純薬社よりV−50として入手可能)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](和光純薬社よりVA−086として入手可能)および2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二酸塩(和光純薬社よりVA−044として入手可能)のような水溶性アゾ系有機化合物が挙げられる。重合開始剤を用いる場合は、それらは重合が良好に開始されるのに充分な量で用いられる。このような量は当業者に周知である。一般には、0.1〜5.0質量%の量で用いることが好ましい。
【0049】
更に、上述の重合体には、粒子の着色を目的に公知の染料、顔料、カーボンブラック、磁性粉などを添加することも可能である。また単量体とともにトルエン、オクタン、シクロヘキサノン、ジブチルフタレート、ラウリルアルコール等の非重合性の添加剤を入れ、重合後に抽出除去して粒子を多孔質とすることも可能である。
【0050】
このようにして得られた重合体を、(1)の方法では、酸もしくはアルカリで加水分解し、エステル部を一旦カルボキシル基に変換し、NH2−R’−NH2で表されるアミノ化合物とエステル反応させることにより前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料を作製する。
【0051】
次に、前記(2)の方法を説明する。
前記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート重合体において、R2〜R4で表されるアルキル基は、炭素数1〜12のアルキル基であり、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ベンジル等が挙げられ、メチル、エチル、プロピル、ベンジルが好ましく、メチルがより好ましい。
【0052】
2〜R4で表されるアリール基は、炭素数1〜12のアリール基であり、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、フェニル、ナフチル、トリル、p−n−オクチルオキシフェニル等が挙げられるが、フェニルが好ましい。
また、pは1以上の整数を表し、非架橋構造場合は10000〜1000000の整数であることが好ましい。
【0053】
前記炭素数1〜12のアルキル又はアリール基を置換する置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアリール基等が挙げられる。
該炭素数1〜12のアルキル基としては、前記R2〜R4で表されるアルキル基と同様である。
該アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
該炭素数1〜12のアリール基としては、前記R2〜R4で表されるアリール基と同様である。
【0054】
前記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート重合体の具体例としては、t−ブチル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチルプロピル(メタ)アクリレート、1,1,2−トリメチルプロピル(メタ)アクリレート、1,1−ジエチルプロピル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチルヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−フェニルエチル(メタ)アクリレートなどの単量体の重合体が挙げられる。これらの中でも特にt−ブチル(メタ)アクリレートの重合体が、その単量体の入手性、価格、反応性の点で好ましい。
【0055】
一方、前記一般式(B)で表される(メタ)アクリレート重合体において、R1および
pは、前記一般式(A)で表される(メタ)アクリレート重合体と同様である。
また、R7及びR8で表される炭素数1〜12のアルキル基は、前記R2〜R4で表されるアルキル基と同様である。
【0056】
一方、R7及びR8で表されるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
また、R7及びR8で表されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
【0057】
前記一般式(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の具体例としては、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0058】
前記(2)の方法では、前記一般式(A)または(B)で表される(メタ)アクリレート重合体と、NH2−R’−NH2で表されるアミノ化合物とを、適当なエステル交換触媒で直接エステル交換反応させることにより前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料を得る。
【0059】
前記エステル交換触媒としては、例えば、酸鉛、酢酸亜鉛、アセチルアセトネート亜鉛、酢酸カドニウム、酢酸マンガン、マンガンアセチルアセトネート、酢酸コバルト、コバルトアセチルアセトネート、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、酢酸ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、酢酸チタン、テトラブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネート、チタニウムオキシアセチルアセトネート、酢酸鉄、アセチルアセトネート鉄、酢酸ニオブなどの遷移金属化合物、ジブチルスズオキシド、モノブチルヒドロキシスズオキサイド、ジブチルスズジラウレート、三酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、炭酸ビスマスオキシド、酢酸ビスマスオキシドなどの典型金属化合物が挙げられるが、チタニウムテトラアルコキシドが溶媒への溶解性、反応性の点でより好ましい。該チタニウムテトラアルコキシドとしては、例えばテトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタン、テトラ−第二−ブトキシチタン、テトラ−n−アミルオキシチタン、トリイソアミルオキシイソプロポキシチタンなどが挙げられる。
【0060】
また、前記エステル交換触媒は、酢酸マグネシウム、酢酸リチウム、酢酸カルシウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム,炭酸セシウムなどのアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物、さらに、酢酸ランタン、酢酸サマリウム、酢酸ユウロピウム、酢酸エルビウム、酢酸イッテルビウムなどの希土類化合物も用いることができる。
これらのエステル交換触媒は、単独で用いても、2種以上組合せて用いてもよい。
【0061】
前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料における前記エステル交換触媒の添加量(含有量)は、材料の総質量100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましく、0.5〜10質量部であることが更に好ましい。
【0062】
前記一般式(A)または(B)で表される(メタ)アクリレート重合体と、NH2−R−NH2で表されるアミノ化合物との反応割合は、該重合体のエステル部の組み合わせ及びこれら官能基の導入量により異なるが、前記一般式(A)または(B)で表される(メタ)アクリレート重合体の質量の2〜10倍量のNH2−R’−NH2で表されるアミノ化合物を用い、必要に応じて用いられる上記不活性溶媒中、120〜200℃の反応条件で、5〜24時間程度加熱して反応させることにより、前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料を得ることができる。
【0063】
前記(1)及び(2)の方法において、あらかじめ反応前に粒子を分級処理し、粒径をそろえてから反応させることが好ましい。こうして得られた水酸基含有重合体は、メタノール等の溶媒に希釈分散させ、濾別し、更に水洗及び/又は溶剤洗浄の後、噴霧乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等の通常の手段によって粉体として単離することができる。
【0064】
前記反応1について説明する。
前記反応1において、前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料に対する無水マレイン酸の反応比率(−NH−R−NH2鎖を含有する材料:無水マレイン酸、モル比)は、官能基の導入量により異なるが1:1〜1:10であることが好ましい。
【0065】
反応1は、前記−NH−R−NH2鎖を含有する材料及び無水マレイン酸を、酢酸等の溶媒に添加し、温度:25〜80℃(好ましくは40〜60℃)で、時間:6〜24hr(好ましくは8〜14hr)攪拌し反応させることが好ましい。
【0066】
前記反応2について説明する。
反応2は、前記反応1により得られた中間体と、前記脱水剤(例えば、トリエチルアミン等)とを反応させる。ここで前記中間体と前記脱水剤との反応比率(質量比)は、前記中間体1に対して、前記脱水剤が100以下であることが好ましい。
【0067】
前記中間体と脱水剤との反応としては、温度:100〜180℃(好ましくは120〜150℃)で、1〜24hr(好ましくは3〜5hr)反応させることが好ましい。
【実施例】
【0068】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部は重量部を示す。
<実施例1>
(前記(1)の方法による−NH−R−NH2鎖を含有する材料の作製)
t−ブチルメタクリレート(和光純薬(株)製)100部、ジビニルベンゼン(純度55%)5部を用いて懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径15μmの架橋重合粒子を得た。得られた架橋重合粒子は、更にイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥した。
【0069】
単離乾燥した架橋重合粒子10部をジオキサン(和光純薬(株)製)120部と塩酸(和光純薬(株)製)40部に分散させ、5時間80℃で反応させた。得られた微粒子をイオン交換水に分散/洗浄した後、単離乾燥してカルボキシル基含有ポリマー粒子を得た。 得られたカルボキシル基含有ポリマー粒子10部を硫酸(和光純薬(株)製)50g、エチレンジアミン200(和光純薬(株)製)300部の混合液に分散し6時間120℃で反応させた。得られた微粒子をイオン交換水に分散/洗浄した後、単離乾燥して−NH−R−NH2鎖を含有する材料を得た。
【0070】
(反応1)
前記で得られた−NH−R−NH2鎖を含有する材料10部を酢酸100部中に入れ、更に無水マレイン酸10部を入れて室温中で18時間反応させた。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して粒子(中間体)を得た。
【0071】
(反応2)
前記反応1で得られた粒子10部をトルエン50部中に分散させて、更にトリエチルアミン10部を入れ、130℃で還流を3時間行った。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤(メタノール)で洗浄後、単離乾燥して粒子(マレイミジル基含有材料)を得た。
【0072】
得られた粒子(マレイミジル基含有材料)のマレイミジル基量を以下の方法で測定した。
(1) 反応試薬の調整:100mlメスフラスコに、0.5mmol/lの2−メルカプトエチルアミン溶液を20ml、及び0.1mol/lのりん酸二水素ナトリウム水溶液を5mlを入れ、これに50mmol/lのEDTA/2Na水溶液を加え、100mlの水溶液を調製した。
(2) サンプル(マレイミジル基含有材料)を0.05g量り取り、30mlサンプル管に入れる。
(3) 更に、サンプル管に上記反応試薬20mlを入れ、25℃でスターラーで1h攪拌する。
(4) 攪拌後、サンプル管を遠心分離にかけて、粒子を遠枕沈殿させる。
(5) 50mlメスフラスコに、攪拌後のサンプル管の上澄み溶液0.08mlを入れる。更に、0.1mol/lのりん酸二水素ナトリウム水溶液2ml、5mmol/lの4−PDS−EtOH溶液1mlを入れ、メスフラスコの50mlの線まで水を入れる。
(6) 50mlメスフラスコにて調製した溶液を、50mlメスフラスコから50mlサンプル管に移し、25℃で、20min攪拌した。
(7) 20min攪拌した溶液を吸光光度計を用いて、324nmのピーク強度を測定し、その強度値を値1とした。
(8) 更に、(7)で使用した吸光光度計を用いて、サンプルを入れない状態で(7)と同様の操作を行い、324nmのピーク強度を測定し、その強度値を値0とした。
【0073】
[計算]
(9) 値0から、値1を差し引いた値Aを出す。
(10) 値Aを、B=(A−0.0198)/25800に代入し、値Bを出す。
(11) 値A及び値Bを、C=B×(50×15/(0.08×1000))×1000に代入し、値Cを出す。
(12) 値Cを使用したサンプル量(g)で割った値が、マレイミジル基量(mmol/g)となる。
【0074】
上述の操作により求めた得られた粒子(マレイミジル基含有材料)のマレイミジル基量は、0.5mmol/gであった。更にこの粒子1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ良好に分散していることを確認した。
【0075】
<実施例2>
(前記(2)の方法による−NH−R−NH2鎖を含有する材料の作製)
t−ブチルメタクリレート(和光純薬(株)製)100部、ジビニルベンゼン(純度55%)5部を用いて懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径15μmの架橋重合粒子を得た。得られた粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥した。
【0076】
得られた重合粒子10部をエチレンジアミン200(和光純薬(株)製)50部に分散させ、メシチレン(和光純薬(株)製)15部を加え、窒素雰囲気下テトラ−n−プロポキシチタンを0.2部滴下し、14時間還流下反応させた。得られた微粒子をメタノールに分散/洗浄しさらにイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥して−NH−R−NH2鎖を含有する材料を得た。
【0077】
このようにして得られた−NH−R−NH2鎖を含有する材料を、実施例1と同様に反応1及び反応2を行い、マレイミジル基含有材料を得た。更に得られたマレイミジル基含有材料のマレイミジル基量を実施例1と同じ方法で測定したところ、マレイミジル基量は0.6mmol/gであった。このマレイミジル基含有材料1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ良好に分散していることを確認した。
【0078】
<比較例1>
スチレン(東京化成(株)製)95部、ジビニルベンゼン(純度55%)5部を用いて懸濁重合を行い、分級操作を施し平均粒径15μmの架橋重合粒子を得た。得られた架橋重合粒子をイオン交換水及び溶剤で洗浄後、単離乾燥し得た。
【0079】
上記で得られた架橋重合粒子10部、N−クロロメチルマレイミジル3部、三塩化鉄1部を塩化メチレン100部中で室温で3日間反応させてマレイミジル基含有粒子を得た。この粒子のマレイミジル基量を実施例1と同じ方法で測定したところ、0.1mmol/gであった。この粒子1部を10部の純水に入れ、30秒間超音波処理して顕微鏡観察したところ、粒子の凝集は全くほぐれず分散状態が悪いものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マレイミジル基含有材料の製造方法であって、下記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料に、無水マレイン酸を反応させた後、脱水反応を行うことを特徴とするマレイミジル基含有材料の製造方法。
【化1】

一般式(1)中、Rは2価の連結基を表す。
【請求項2】
前記Rが、下記一般式(2)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【化2】

一般式(2)中、lは1以上の整数を表す。
【請求項3】
前記Rが、下記一般式(3)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【化3】

一般式(3)中、mは1以上の整数を表す。
【請求項4】
前記Rが、下記一般式(4)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【化4】

一般式(4)中、nは1以上の整数を表し、oは0以上の整数を表す。
【請求項5】
前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料が、ポリマー粒子であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【請求項6】
前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料が、架橋ポリマー粒子であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【請求項7】
前記一般式(1)で表される末端アミンを少なくとも含有する材料が、水酸基含有無機粉体であることを特徴とする請求項1に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【請求項8】
前記ポリマー粒子が、アクリレート重合体又はメタクリレート重合体を構成成分に有することを特徴とする請求項5に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【請求項9】
前記ポリマー粒子が、アクリレート又はメタクリレートと、スチレン系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする請求項5に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。
【請求項10】
前記ポリマー粒子が、アクリレート又はメタクリレートと、アクリルアミド系化合物との共重合体を構成成分に有することを特徴とする請求項5に記載のマレイミジル基含有材料の製造方法。

【公開番号】特開2006−77174(P2006−77174A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−264325(P2004−264325)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】