説明

マークシート用プログラム、及びマークシート用装置

【課題】マークシートを読み取って記入線が記入されているか否かを高い精度で判定する。
【解決手段】縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求め、求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成し、作成されたヒストグラムにおける記入線が記入されたマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていないマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定し、しきい値が決定された後、の矩形部分の読み取り結果と決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校の授業における試験やアンケートなどに用いられるマークシートに記入された記入線を計算機を用いて精度良く判断するマークシート用プログラム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
授業の試験成績や、ゴルフの成績などを自動集計するためのマークシートでは、記入済みのマークシート用紙を自動的に読み取り、必要な集計を行う装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
また、問題数、選択肢数などの制約をなくし、自由な問題作成を可能にした採点方法も提案されている(例えば特許文献2を参照)。
【0004】
しかし、これらの技術により使用するマークシート用紙は、予め定められた大きさであり、かつ予め定められた位置にマーク読取り指標が印刷されている特別の専用用紙を用い、この用紙に問題や解答を特別の専用印刷機械で印刷し、かつ記入後の読取りも専用のリーダを必要とする。このため、マークシートの作成が大掛かりになり、自由度に欠けるものであった。また、従来のマークシート用紙での回答記入は、選択肢のいずれかを選択して記入する選択問題にしか使用できず、記述式問題へは対応不可能であった。
【0005】
従来のマークシートでは、専用のリーダでの記入線の読み取り精度が低い、という問題があった。
【特許文献1】特開平07−295468号
【特許文献2】特開平07−688892号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、マークシートを読み取って記入線が記入されているか否かを高い精度で判定することができるマークシート用プログラム及び装置を提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願請求項1に係る発明は、複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が、前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、記入部編集領域内に行列に配列されると共に、前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標がマーク選択記入部と重ならない位置に配列されたマークシートの記入線の記入を判断するためのマークシート用プロブラムであって、コンピュータを、前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、作成されたヒストグラムにおける記入線が記入されたマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていないマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、して機能させることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が、前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、記入部編集領域内に行列に配列されると共に、前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標がマーク選択記入部と重ならない位置に配列されたマークシートの記入線の記入を判断するためのマークシート用装置であって、前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、作成されたヒストグラムにおける記入線が記入されたマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていないマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、を含んで構成したものである。
【0009】
請求項1及び請求項4の発明によれば、作成されたヒストグラムにおける記入線が記入されたマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていないマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合がしきい値として決定され、矩形部分の読み取り結果と決定されたしきい値とを用いてマーク選択記入部に記入線が記入されているか否かが判断されるため、記入線が記入されたマーク選択記入部と記入線が記入されていないマーク選択記入部とを精度よく区別することができ、これによって記入線が記入されているか否かを精度良く判断することができる。
【0010】
請求項2の発明は、コンピュータを、複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が含まれた記入部編集領域を設定する記入部編集領域設定手段と、前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、前記記入部編集領域内で前記設問特定記号及びマーク選択記入部を行列に配列する行列配置手段と、前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標をマーク選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めする記入部マーク読取り指標位置決め手段と、前記行列配置手段によって配列された設問特定記号及びマーク選択記入部、並びに前記記入部マーク読取り指標位置決め手段によって位置決めされた縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標を備えたマークシートを作成する作成手段と、作成されたマークシートの前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、作成されたヒストグラムにおける記入線が記入された記入済みマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていない未記入のマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、して機能させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明は、複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が含まれた記入部編集領域を設定する記入部編集領域設定手段と、前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、前記記入部編集領域内で前記設問特定記号及びマーク選択記入部を行列に配列する行列配置手段と、前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標をマーク選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めする記入部マーク読取り指標位置決め手段と、前記行列配置手段によって配列された設問特定記号及びマーク選択記入部、並びに前記記入部マーク読取り指標位置決め手段によって位置決めされた縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標を備えたマークシートを作成する作成手段と、作成されたマークシートの前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、作成されたヒストグラムにおける記入線が記入された記入済みマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていない未記入のマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、を含んで構成したものである。
【0012】
請求項2及び請求項5の発明で作成されるマークシートでは、記入部編集領域及び縦横配列のマーク読取り指標とが編集される。このうちの記入部編集領域には、設問特定記号及びマーク選択記入部が含まれる。記入部編集領域は、このプログラムの使用者である設問者が設問数及び解答選択肢数を選ぶことにより配置が決定される。設問特定記号とは、設問の順番などにより設問を特定するための記号であり、一般的には1から始まる番号数字が用いられる。マーク選択記入部は、各設問特定記号に対応して複数の記入部が配置される。例えば、各設問についての、回答選択肢が3個であれば、マーク選択記入部は、3個の記入部が配置され、回答者はこれらのいずれかの記入部に筆記具で線を引いたり塗りつぶすなどの記入行為により選択による回答をすることになる。
【0013】
行列配置手段は、設問特定記号数とマーク選択記入部の選択肢数により、編集領域内でこれらを適切に行列に配置する。例えば、設問数が100問であり、各設問の選択肢数が3個であれば、設問特定記号として設問番号が1〜100まで、マーク選択記入部は、それぞれの設問に対して3個の選択記入部が配置されることになる。行列の配置としては、これらの100問について、4行、25列、や5行、20列など合計100問になる行列配置が適用でき、領域内で周囲に適切な余白を設けて行間隔及び列間隔が等しくなるように設定されるのが好ましい。設問数によっては、すべての行や列に等しい数の設問が配置できずに、特定の行や列には他とは異なる設問数とされることもある。また、上記の例では、特定の設問番号の回答選択肢数が他の設問の回答選択肢数である3個と異なり、2個や4個などの回答選択肢である場合にも、すなわち回答選択肢数が設問によって一様でない場合にも、特定の行や列の設問数が他とは異なることになる。
【0014】
この記入部編集領域でのマーク選択記入部の行列配置に対応して、記入部読取り指標位置決め手段は、縦配列のマーク読取り指標、及び横配置のマーク読取り指標のそれぞれの位置決めをする。これらのマーク読取り指標は、各マーク選択記入部の水平方向延長上、及び垂直方向延長上に配置される。これらは、プリントしたマークシート用紙では、所定縦横寸法の黒塗り矩形図形とするのが好ましい。従って特定のマーク選択記入部に対応する、縦配置及び横配置のマーク読取り指標の縦横の延長区域の交差区域(重合部)には、対応するマーク選択記入部の少なくとも一部、すなわち回答者によって選択記入された記入筆跡の少なくとも一部が含まれる配置とする。
【0015】
各マーク選択記入部に対応して、それぞれ縦配置及び横配置のマーク読取り指標が配置されることにより、すべてのマーク選択記入部への回答記入の有無が判断できることになる。具体的な、回答記入の有無判断は、対応する縦配置及び横配置のマーク読取り指標の縦横に延長した重合部に回答者の記入筆跡の有無、すなわち黒画素の集合が存在しているかどうかを、スキャナーなどを用いて調べれば、どのマーク選択記入部に回答がなされたかが判明する。このように、すべてのマーク選択記入部への記入有無を調べ、模範回答の存在するマーク選択記入部の位置、すなわち正答であるマーク選択記入部の位置と、回答者の記入筆跡の存在するマーク選択記入部とが一致しているかどうかを対比することで、回答者の正答数、誤答数や正答率が判断できる。この場合に、各設問における正答の場合の配点を等しくすることもできるが、各設問の難易度や重要度に応じて配点を変更して重み付けをすることも可能であり、この場合にも各正答数にそれぞれの配点を掛け合わせることで、合計点数を計算できる。
【0016】
前記記入部マーク読取り指標位置決め手段は、マーク読取り指標を記入部編集領域の外部へ配置することができる。
【0017】
縦横のマーク読取り指標は、マークシート用紙のいずれの部分へも配置可能であり、マークシート用紙をプリントした場合に、マークシート上の他の印刷表示部分と回答者が誤認識しないように明瞭に区別できる位置に存在することが好ましい。特に、マーク読取り指標は回答者が注視して回答を記入する場所であり、これらの多数配置される設問特定記号やマーク読取り記入部の配置された記入部編集領域の外側に配置することにより、編集時やプリント後の回答者による記入時に、他の表示との混同も回避できる。
【0018】
また、前記設問特定記号に隣接して、問題文章の配置部を設け、これらの設問特定記号、問題文章配置部、及び選択記入部を記入部編集領域内で行列配置することができる。
【0019】
マークシート式設問では、問題用紙は別途印刷配布し、回答のみをマークシート用紙に記入するような場合もあるが、問題文が長くなく、設問数が少ない場合には、問題文もマーク選択記入部に併存して配置することができる。このため、記入部編集領域へ、設問特定記号、問題文章配置部、及び選択記入部を行列配置することにより、編集を容易にし、かつ回答者の回答記入の設問番号の誤認識も解消できる。
【0020】
前記行列配置手段は、記入部編集領域内で選択記入部を行列配置する場合に、予め定めた最小基準間隔の配列格子上へ選択記入部を等間隔で行列配置することができる。
【0021】
記入部編集領域において設問特定記号及びマーク選択記入部を行列配置する場合に、記入部編集領域内で仮想的に最小基準間隔の配列格子を定めておき、これらの格子上に設問特定記号及びマーク選択記入部を一定間隔で行列配置させることで、すなわち仮想格子の最小ピッチの倍数で間隔を定めることにより、簡単で迅速かつ正確な行列配置が可能となる。この最小基準間隔は、例えば、マークシート用紙がA4サイズであれば、記入部編集領域の大きさを縦180mm、横160mm、文字サイズが縦横それぞれ4mm、行間隔及び文字間隔がそれぞれ1mmとした場合に、縦横5mm間隔とすることができる。
【0022】
また、コンピュータを、マークシート記入者の特定番号などの複数の書誌的事項を編集するヘッダ編集領域を設定する書誌的事項編集領域設定手段と、書誌的事項記入数に応じて、編集領域内で書誌的事項選択記入部を行列に配列する行列配置手段と、前記配列された書誌的事項選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標を書誌的事項選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めするヘッダマーク読取り指標位置決め手段と、して機能させるようにしてもよい。
【0023】
マークシート用紙には、設問の解答記入部のみでなく、年月日、設問の科目種類名、回答者名、などを特定するための書誌的事項記入欄であるヘッダ領域を設けることが好ましい。このヘッダ領域に記入する書誌的事項選択記入部は、行列配置手段により複数の行列に配列される。この行列に配置された各書誌的事項選択記入部に対応して、ヘッダ指標位置決め手段によって水平方向延長上に縦配列のマーク読取り指標及び垂直方向延長上に横配列のマーク読取り指標が書誌的事項選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めされる。これによって、回答者によって選択記入された書指摘事項選択記入部の記入筆跡は、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標の縦横延長上重合部にある黒画素の存在有無により、記入の有無が判断されて、書誌的事項が読取り可能となる。
【0024】
更に、コンピュータを、複数の設問特定記号、これらに対応した回答記述部、及び回答記述部の記述に対する複数の評価値選択記入部が含まれた記述記入部編集領域を設定する記述記入部編集領域設定手段と、前記記述記入部編集領域の評価値選択記入部の数に応じて、編集領域内で評価値選択記入部を行列に配列する行列配置手段と、前記配列された評価値選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標を評価値選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めする評価値マーク読取り指標位置決め手段と、して機能させて、マークシート配列を作成するようにしてもよい。
【0025】
従来のマークシート式設問では、回答者は各設問に対応した選択肢のいずれかを選択しなくてはならず、このため選択肢に対応した複数のマーク選択記入部のいずれかに記入する必要があった。すなわち択一問題としての回答は、予め設定された選択肢のいずれかを選択するものであり、それ以外の選択はできないので、回答者が自分で回答を記述することは不可能であり、マークシート式出題は考える力を試すことはできないとの意見も多かった。回答記述部を設ければ、出題者は択一問題だけでなく回答者に文章を記載させる記述式の設問が出題できる。
【0026】
マークシート用紙が配布された後で、回答者によって回答記述部に記述された回答は、出題者によって採点され、その点数である評価値が記入される評価値選択記入部が回答記述部に対応して設けられる。この評価値選択記入部は採点者すなわち評価者によって複数の評価ができるように、複数が選択できるようにする。たとえば、評価値は、0点、5点、10点のように配点してこれらのどれかを選択できるようにしたり、さらに細かく1点ごとの評価ができるように多数の選択記入部を設けるようにしても良い。記入された評価値は、これに対応する縦横のマーク読取り指標を基準として採点者の記入筆跡である黒画素の有無として読取られ、評価値が読取り可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、上記の構成としたので、マークシートを読み取って記入線が記入されているか否かを高い精度で判定することができる、という効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1には、本発明が学校の授業試験に適用される場合の自動レイアウトを含むマークシート編集から試験結果のプリント及びデータ保存までの流れを説明した概略ブロック図が示されている。図2には、本発明が適用される計算機200が示されている。この計算機200は、中央演算装置202が接続バス204を介して、処理手段メモリ206からマークシート作成プログラムを読み出して実行し、プログラム実行後のデータを処理手段メモリ206や外部のメモリへ格納できるようになっている。また、中央演算装置202は、バス204を介して入力装置210、CRTや液晶などの表示装置212、データ読取りスキャナ214、プリンタ216へと各々接続されている。処理手段メモリ206としては、CD−ROM、FD等の記録媒体を使用することができる。
【0029】
図1において、出題者は、試験に際して出題内容を決定する(ステップ100)。この出題内容としては、設問数、各設問の問題文章、選択肢、模範回答などである。この出題内容が決定すると、マークシート用紙へどのように設問を配置するかなどの回答用紙の編集をする(ステップ102)。この回答用紙の編集は、図2の計算機200において、回答用紙編集画面を作成プログラムから読み出して表示装置212へ表示した画面に基づいて行う。
【0030】
図3は、作成プログラムから読み出され表示装置上に読み出された回答用紙編集モード画面であり、図4は編集モードのフローチャートである。編集後には画面表示内容がプリンタ216によりプリントされてマークシート用紙が得られる。図4において、使用者が編集ボタンをクリックすると、図3の編集画面が表示装置212上へ表示される(ステップ500、502)。図3の編集画面には、タイトル編集領域300、ヘッダ編集領域302、記入部編集領域304、縦配列マーク読取り指標306、横配列マーク読取り指標308が示されている。
【0031】
図4のステップ504においてタイトル編集がなされ、ステップ506においてヘッダ編集がなされる。図3のタイトル編集領域300では、出題者が試験問題のタイトルを入力装置210から入力すると、このタイトル編集領域300の中央部へタイトル文字310が表示できる。このタイトル文字310の大きさ、字体、配置などは別の文字編集プログラムによって編集可能となっている。この点は、編集される他の文字も同様である。
【0032】
ヘッダ編集領域302では、試験実施年月日312、担当教官名314、受験者の学年316、氏名318、学籍番号320の各回答者記述部の文字がそれぞれ書誌的事項編集領域設定手段206Eにより編集できる。また、試験に際しての注意書き322は、その文章内容及び配置が編集できる。学籍番号320に関しては、回答者の自己の学籍番号(記号を含む)に対応した選択記入ができる書誌的事項選択記入部324が編集可能である。この書誌的事項選択記入部324は、使用するアルファベット等の記号の種類、文字や番号の桁数、文字や番号の使用範囲を別途表示される編集窓等により選択する(図3では、文字の桁数が1桁、文字の使用範囲がMEACSGの6文字、数字の桁数が5桁、数字の使用範囲が0〜9とされている)。編集後はこれらの文字及び数字の書誌的事項選択記入部324がヘッダ編集領域内において他の表示と重ならないように、行列配置手段206Bにより余白も考慮して等間隔で行列配置されるようになっている。
【0033】
記入部編集領域304では、記入部編集領域設定手段206Aによって設問特定記号330、マーク選択記入部332が編集される。この記入部編集領域304は、マークシート用紙の大部分を占める部分であり、回答者の回答記入欄となる。出題者は、図4のステップ510において問題数ボタンをクリックすると、ステップ512により、図2の表示装置212に、設問数、解答の選択肢数を選ぶ小編集窓が別途表示される。なお、問題数ボタンがクリックされず、終了ボタンがクリックされれば処理が終了する(ステップ514、516)。ステップ516において、終了ボタンが押されない場合には、その他の設定処理をした後に、画面上に表示する(ステップ518、520)。
【0034】
中央演算装置202は、ステップ530で最小基準格子設定手段206Dから最小基準間隔を取り込んだ後に、行列配置演算を行う(ステップ530、532)。この行列配置は中央演算装置202が処理手段メモリ206の行列配置手段206Bを読み出して、これらの複数の設問特定記号330と、マーク選択記入部332を記入部編集領域304で行列配置する。設問特定記号330と、これに対応する複数のマーク選択記入部332とは並んで1組として配置され、これらの複数の組が行列配置されることになる。図3では、設問数が100個、各設問の選択肢が3個とされた表示例を示している。従って、特定の設問を示す設問特定記号330と、これに対応する選択肢が3個のマーク選択記入部332とが1組とされ、これらが5行20列に行列配置された例が示されている。その他にも、4行25列や、6行17列などであっても良い。この6行17列の場合には合計で102問が設定可能であるため、最後の17列目には設問が4個のみとなり、2個分の空白が存在することになる。これらの組は、記入部編集領域304内において外周の余白間隔が等しく、かつ各組間の間隔も等しくなるように編集されるのが好ましい。
【0035】
これらの行列配置は、記入部編集領域304に予め定められている最小基準格子設定手段206Dで定められる最小基準間隔に基づいて間隔が設定される。この実施形態における最小基準間隔は、マークシート用紙がA4サイズの場合には、縦横5mmとされている。このため、記入部編集領域304には、予め縦横5mmの仮想格子桝目が配置されており、これらの桝目内に設問特定記号330や各マーク選択記入部332の1個が配置される状態と同様となる。すなわち、設問特定記号330やマーク選択記入部332は、仮想格子である縦横5mmの最小ピッチの倍数で縦横の間隔及び外周余白が決定される。
【0036】
なお、この実施形態におけるマーク選択記入部332は上下に対向して互いに向き合う1対のカッコ([ ])で表示するようになっており、回答者は鉛筆等の筆記具によりこれらのカッコ内で上下に1本の線(以下「記入線」という。)を記入するようになっている。
【0037】
図4のステップ532において行列配置が終了すると、ステップ534においてマーク読取り指標位置が演算される。ここで図3の縦配列マーク読取り指標306は、記入マーク読取り指標位置決め手段206Cにより、マーク選択記入部332の記入線よりも上下間隔が短い黒塗り矩形図形で編集表示される。この縦配列マーク読取り指標306の横寸法は、マーク選択記入部332の横寸法よりも充分に長い寸法となっており、この実施形態では約2倍となっている。これらの縦配列マーク読取り指標306は、それぞれマーク選択記入部332の列に対応して水平方向延長上に配置されている。
【0038】
また、横配列マーク読取り指標308は、同様に記入部マーク読取り指標位置決め手段206Cにより縦配列マーク読取り指標306と同一の縦横寸法の黒塗り矩形図形で表示される。これらの横配列マーク読取り指標308は、各マーク選択記入部332に対応して、垂直方向延長上に配置されている。この実施形態における縦配列マーク読取り指標306は、マークシート用紙の右すみに、横配列マーク読取り指標308は、ヘッダ編集領域302と、タイトル編集領域300との間に配置されている。しかし、これらの縦配列及び横配列マーク読取り指標306、308は、設問特定記号330や、マーク選択記入部332などの他の表示と重ならない配置とすれば、任意位置に設けることができる。これらの縦横配列マーク読取り指標306、308は、設問数と各設問の選択肢の組についての配列が位置決めされると、これらに対応した位置へと自動的に配置表示されるようになっている。
【0039】
これらの縦横配列マーク読取り指標306、308は、特定の設問特定記号330及びマーク選択記入部332と対応している。このためマークシート用紙上の縦横配列マーク読取り指標306、308がスキャナー214で読取られた信号を中央演算装置202が得た場合に、中央演算装置202はその信号とともに対応するマーク選択記入部332における記入筆跡である記入線の有無についての信号をもスキャナー214から得ることで、対応する設問番号の回答がどの選択肢についてなされたかを判断できる。これらを正答記憶手段206Jへ予め記憶されている正解選択肢と比較して、各設問についての回答が正答か誤答かを判断できる。このため、多数の受験者に対しても、すべての回答者の採点を迅速正確に行うことができる。
【0040】
なお、縦横配列マーク読取り指標306、308は、記入部編集領域304のみでなく、ヘッダ編集領域302の記入事項である書誌的事項選択記入部324に対しても設けられ、同様にこれらはヘッダマーク読取り指標位置決め手段206Fによって編集され、ヘッダ編集領域302の編集に連動して配置され、学籍番号などの自動読取り用とされる。また、縦横配列マーク読取り指標306、308は、マークシート用紙の4箇所のコーナーにも配置されて、スキャナー214による読取り範囲の指定用となっている。
【0041】
図1における回答用紙編集102が終了すると、図4のステップ522において終了ボタンがクリックされ、この編集されたプログラムにより、プリンタ216を用いて回答用紙をマークシート用紙としてプリントする(図1のステップ104、及び図4のステップ524、526)。このプリントされたマークシート用紙は、図3の編集画面の表示内容と同じ内容の表記となる。
【0042】
次に、このプリントされたマークシート用紙の適否を判断することが出来る(図1のステップ106)。この適否は、マーク選択記入部332と、これに対応する縦横配列マーク読取り指標306、308が正確に対応しているかどうか、マーク選択記入部332への記入が正確に読取り可能かについてなされる。
【0043】
図1のステップ104でプリントされたマークシート用紙の各設問へ鉛筆やサインペンなどで記入をする。この記入は、一例として、各設問の選択肢における正答選択肢へ記入することであっても良い。図3のマークシート用紙の例では、100問で各選択肢は3個の設問であるので、マーク選択記入部332は、合計で300個の記入部がある。正答は各選択肢3個について1個なので、すべての設問の正答選択肢へ記入をすると、300個のマーク選択記入部332のうちの100個へ記入がなされ、残りの200個については、空白となっている。
【0044】
この正答が記入されたマークシート用紙をスキャナー214で読み取り、縦横配列マーク読取り指標306、308の縦横延長上の重なる位置(重合矩形部分)には対応するマーク選択記入部332が含まれるので、その重合矩形部において検出した黒画素のパーセントを求める。図5は、各重合矩形部における黒画素パーセントをすべての設問数について黒画素検出割合を出現回数に対応して表した線図である。これによると、空白のマーク選択記入部332は200個存在するので、黒画素の検出が0〜3パーセントのマーク選択記入部332がA部で示される。これらの未記入のマーク選択記入部であるにも拘わらず、検出黒画素がゼロとならず、多少の黒画素が検出されるのは、紙の汚れ、マークシート用紙の曲がりや、スキャナーの読取り部の汚れなどが原因である。
【0045】
また、100個の記入された回答部分は11〜40パーセントの間でバラツキのあるB部で示される。記入された100個のマーク選択記入部の黒画素面積に対して、縦横配列マーク読取り指標306、308の縦横延長上の重なる位置(重合矩形部分)の面積は大きいので、検出された記入部の重合矩形部に対する割合は10〜40パーセントの範囲で表される。このばらつきは、この実施形態におけるマーク選択記入部332への回答者の記入作業が対向するカッコ内に鉛筆等の筆記具で1本の線を記入する単純な作業であるので、記入者の記入のしかたによるバラツキや、使用する筆記具の違いなどが原因となる。
【0046】
このように、重合矩形部分における黒画素の存否でA部とB部に明瞭に区分けされるので、これらのA部とB部との中間点(7パーセントでありC線で示す)をしきい値として、記入、未記入の判断をすれば、実際の試験回答における各種の汚れや記入のバラツキに関係なく、正確な記入有無の判断が可能であることが分かる。
【0047】
次に受験者の人数分の枚数をプリントして、このマークシート用紙を用いて試験を実施する(ステップ108)。なお、この実施形態では、問題文章は別にプリントして、マークシート用紙と共に配布する。なお、配布するマークシート用紙が汚れや曲がりなどがなく、正確に読取りできる用紙であるかどうを確認することもできる。このためには、プリントしたマークシート用紙をスキャナー214で読取り、各マーク選択記入部332の黒画素を読取る。配布用のマークシート用紙は、未記入なので、すべてのマーク選択記入部332は空白であり、黒画素は存在しない。このため、すべての重合矩形部分における黒画素の検出が、図5の境界であるしきい値(7パーセント)よりも低い値であることを確認して、試験用紙として配布すればよい。検出した黒画素がしきい値よりも多いマークシート用紙は、汚れなどによりマーク選択記入部332が未記入であるにもかかわらず、黒画素を検出してしまうので、不良プリント用紙として廃棄することで、試験実施後の読取り不良を事前に回避できる。
【0048】
試験を実施したあとは、回答用紙を回収して、それぞれスキャナー214で読取る(ステップ110〜112)。読取ったマークシート用紙のマーク選択記入部332は、正答記憶手段206Jの正答と比較することで、各受験者の各設問における回答正否が判断される。これらは、受験者ごとの採点とともに記憶される。また、全受験者の採点が終了した状態で、平均値や最高最低点と共にこれらのすべての採点結果が集計記録される(ステップ114,116)。なお、各受験者のマークシート用紙の読取り結果は、イメージデータとして別途記憶させておくこともできる。採点・集計結果はプリンター216でプリントして公表用や事務連絡用とする(ステップ118)。
【0049】
図6は、第2の実施形態に係る編集画面が示されている。この実施形態においては、記入部編集領域400に、前記実施形態のような設問特定記号402、マーク選択記入部404だけでなく、問題文章配置部406が設けられている。前記実施形態では、記入部編集領域400には問題文章はなく、回答のためのマーク選択記入部だけであったが、この実施形態ではマークシート用紙へ問題文も記入できるようになっている。これらの設問特定記号402、マーク選択記入部404、及び問題文章配置部406は、それぞれの数字や文章の長さにより記入部編集領域400内にこれらを行列配置するようになっており、前記実施形態と同様にこれらの相互の間隔や余白との間隔を適切に配置する。
【0050】
なお、この実施形態では、マーク選択記入部404の選択肢は2個とされた形態が図示されている。
【0051】
また、この実施形態では、記入部編集領域400の下側に、記述記入部編集領域410が記述記入部編集領域設定手段206Gによって配置されている。この記述記入部編集領域410内には、設問特定記号412、問題文章配置部414に加えて、回答記入部416、評価値選択記入部418が設けられている。回答記述部416は、所定広さの空白部分であり、回答者が問題文章配置部414の設問や、他にプリントされた設問の解答を文章としてこの回答記述部416へ筆記具により記入できるようになっている。評価値選択記入部418は、設問者が回答記述部416の回答を読んで、その評価である採点を記入できる部分である。このため、この評価値選択記入部418には、予め出題時に回答記述部416の予想される回答に応じた評価点数を選択肢として配置しておき、回答を読んだ時点でこの評価値選択記入部418の選択肢を選んで記入することにより評価採点することができるようになっている。
【0052】
具体的には、試験を実施した後に、出題者はこの回答記述部416の回答文章を読んで、その評価採点に相当する評価値選択記入部418の選択肢を選んで筆記具により記入する。その後に、このマークシート用紙をスキャナー214へセットし、この評価値選択記入部418に記入された採点を読みこみ、計算機で他の記入部編集領域400の採点と同様に採点集計する。この評価値選択記入部418には、評価値マーク読取り指標位置決め手段206Hによって、前記実施形態と同様の手法で、縦配列マーク読取り指標420、横配列マーク読取り指標422が配置される。
【0053】
なお、記述記入部編集領域410は、回答記述部416を記述部編集領域とし、評価値選択記入部418を記入部編集領域として、これらを別個の編集領域として区分けして設け、別個に編集できるようにしてもよい。
【0054】
本件発明は、上記実施形態で示した試験問題の作成編集などに限らず、アンケートを実施する場合の設問編集など他のマークシート作成に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1の実施形態によるマークシート式出題採点手順を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に用いる計算機及びその関連装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるマークシート用紙の編集画面を示す表示装置の正面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態によるマークシート用紙の編集モードを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態によるマークシート用紙の読取り結果を示す黒画素検出割合と出現頻度との関係を示す線図である。
【図6】本発明の第2の実施形態によるマークシート用紙の編集画面を示す表示装置の正面図である。
【符号の説明】
【0056】
102 回答用紙編集ステップ
200 計算機
202 中央演算装置
206 作成プログラム
206A 記入部編集領域設定手段
206B 行列配置手段
206C 記入マーク読取り指標位置決め手段
206D 最小基準格子設定手段
206E 書誌的事項編集領域設定手段
206F ヘッダマーク読取り指標位置決め手段
210 入力装置
212 表示装置
214 スキャナー
216 プリンター
302 ヘッダ編集領域
304 記入部編集領域
306 縦配列マーク指標
308 横配列マーク指標
324 書誌的事項選択記入部
330 設問特定記号
332 マーク選択記入部
400 記入部編集領域
402 設問特定記号
404 マーク選択記入部
406 問題文章配置部
410 記述記入部編集領域
412 設問特定記号
416 回答記入部
418 評価値選択記入部
420 縦配列マーク読取り指標
422 横配列マーク読取り指標

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が、前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、記入部編集領域内に行列に配列されると共に、前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標がマーク選択記入部と重ならない位置に配列されたマークシートの記入線の記入を判断するためのマークシート用プロブラムであって、
コンピュータを、
前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、
求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
作成されたヒストグラムにおける記入線が記入されたマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていないマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、
前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、
して機能させるためのマークシート用プロブラム。
【請求項2】
コンピュータを、
複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が含まれた記入部編集領域を設定する記入部編集領域設定手段と、
前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、前記記入部編集領域内で前記設問特定記号及びマーク選択記入部を行列に配列する行列配置手段と、
前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標をマーク選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めする記入部マーク読取り指標位置決め手段と、
前記行列配置手段によって配列された設問特定記号及びマーク選択記入部、並びに前記記入部マーク読取り指標位置決め手段によって位置決めされた縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標を備えたマークシートを作成する作成手段と、
作成されたマークシートの前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、
求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
作成されたヒストグラムにおける記入線が記入された記入済みマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていない未記入のマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、
前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、
して機能させるためのマークシート用プログラム。
【請求項3】
前記縦配列のマーク読取り指標の上下間隔を前記マーク選択記入部に記入される記入線より短くし、前記横配列のマーク読取り指標の横寸法を前記マーク選択記入部の横寸法よりも長くした請求項1または請求項2記載のマークシート用プロブラム。
【請求項4】
複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が、前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、記入部編集領域内に行列に配列されると共に、前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標がマーク選択記入部と重ならない位置に配列されたマークシートの記入線の記入を判断するためのマークシート用装置であって、
前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、
求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
作成されたヒストグラムにおける記入線が記入されたマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていないマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、
前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、
を含むマークシート用装置。
【請求項5】
複数の設問特定記号及び各設問特定記号に対する複数のマーク選択記入部が含まれた記入部編集領域を設定する記入部編集領域設定手段と、
前記設問特定記号の数及び前記マーク選択記入部の数に応じて、前記記入部編集領域内で前記設問特定記号及びマーク選択記入部を行列に配列する行列配置手段と、
前記配列されたマーク選択記入部の行列配置に対応して、縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標をマーク選択記入部と重ならない位置にそれぞれ位置決めする記入部マーク読取り指標位置決め手段と、
前記行列配置手段によって配列された設問特定記号及びマーク選択記入部、並びに前記記入部マーク読取り指標位置決め手段によって位置決めされた縦配列のマーク読取り指標及び横配列のマーク読取り指標を備えたマークシートを作成する作成手段と、
作成されたマークシートの前記縦配列のマーク読取り指標及び前記横配列のマーク読取り指標の縦横延長上の重なる矩形部分の読み取り結果に基づいて、該矩形部分の黒画素の割合をマーク選択記入部の各々について求める手段と、
求めた黒画素の割合を用いてヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
作成されたヒストグラムにおける記入線が記入された記入済みマーク選択記入部の黒画素の割合と記入線が記入されていない未記入のマーク選択記入部の黒画素の割合との中間の黒画素割合をしきい値として決定する決定手段と、
前記矩形部分の読み取り結果と前記決定されたしきい値とを用いて前記マーク選択記入部に記入線が記入されているか否かを判断する判断手段と、
を含むマークシート用装置。
【請求項6】
前記縦配列のマーク読取り指標の上下間隔を前記マーク選択記入部に記入される記入線より短くし、前記横配列のマーク読取り指標の横寸法を前記マーク選択記入部の横寸法よりも長くした請求項4または請求項5記載のマークシート用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−42129(P2007−42129A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−273691(P2006−273691)
【出願日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【分割の表示】特願2002−255730(P2002−255730)の分割
【原出願日】平成14年8月30日(2002.8.30)
【出願人】(392034551)株式会社アイ・エー・シー (1)
【Fターム(参考)】