説明

ミスト発生装置

【課題】最適に調整された物性の液体およびこの液体から生成されたミストを得ることができるミスト発生装置を提供する。
【解決手段】液体を供給する供給部2と、供給された液体をミスト化するミスト生成手段3と、生成されたミストを吐出するミスト吐出口4と、供給された液体または生成されたミストの物性を検知する検知手段5と、供給された液体の物性を変化させる変化手段6と、検知手段5により検知された物性に応じて変化手段6による物性の変化度合いを制御する制御手段7と、を備えるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ミスト発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体をミスト化してミストを吐出するミスト発生装置は知られており、このミスト発生装置によれば、ミストを顔や首などの肌に向けて吐出すれば、使用者は肌に潤いが得られて美容効果を得ることができ、また、化粧汚れの洗浄にも用いることができる。このようなミスト発生装置において、ミストを発生させるための液体に種々の処理を施すものが提案されている。
【0003】
例えば特開2009−50304号公報(特許文献1)には、ミスト化する液体にミネラルを溶出させるために、一対の電極を設けた装置が開示されている。このミスト発生装置では、亜鉛またはマグネシウムからなる一対の電極間に電圧を印加することにより、液体中に金属イオンを溶出させて液体の物性を変化させ、物性が変化した液体をミスト化して使用者の顔などに吐出させることにより、より高い肌の美容効果を得ることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−50304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来例である、特開2009−50304号公報に記載のミスト発生装置にあっては、ミスト発生装置に供給する液体の物性によって、電極に電圧を印加させて生成させる液体の物性が影響されるので、望みの物性の液体およびこの液体にから生成されるミストを得られないといった問題が存在した。
本願発明は、上記従来例に鑑みて発明されたものであり、その課題は、最適に調整された物性の液体およびこの液体から生成されたミストを得ることができるミスト発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明では、液体を供給する供給部と、供給された液体をミスト化するミスト生成手段と、生成されたミストを吐出するミスト吐出口と、供給された液体または生成されたミストの物性を検知する検知手段と、供給された液体の物性を変化させる変化手段と、検知手段により検知された物性に応じて変化手段による物性の変化度合いを制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
又、本願請求項2記載の発明では、上記請求項1記載のミスト発生装置において、供給部から供給される液体を貯留する液体貯留部を備え、前記検知手段は液体貯留部に貯留された液体の物性を検知するものであり、前記ミスト生成手段は液体貯留部に貯留された液体をミスト化し、生成されたミストは前記液体貯留部に連通したミスト吐出口から吐出されるものであり、液体貯留部において前記検知手段をミスト生成手段よりも供給部側である上流側に設けたことを特徴としている。
【0008】
又、本願請求項3記載の発明では、上記請求項2記載のミスト発生装置において、前記液体貯留部において、貯留された液体を加熱する加熱手段を、前記上流側から離れて設けたことを特徴としている。
【0009】
又、本願請求項4記載の発明では、上記請求項2または3記載のミスト発生装置において、前記液体貯留部に液体を層流する層流部を設け、前記層流部により液体が層流された位置に前記検知手段を設けたことを特徴としている。
【0010】
又、本願請求項5記載の発明では、上記請求項2乃至4のいずれか一項に記載のミスト発生装置において、前記変化手段を前記検知手段の近傍に設けたことを特徴としている。
【0011】
又、本願請求項6記載の発明では、上記請求項1記載のミスト発生装置において、供給部から供給される液体を貯留する液体貯留部を備え、前記ミスト生成手段は液体貯留部に貯留された液体をミスト化し、生成されたミストは前記液体貯留部に連通したミスト吐出口から吐出されるものであり、前記液体貯留部に貯留された液体を加熱する加熱手段と、加熱された液体または加熱された後ミスト化されたミストを冷却する冷却手段とを備え、前記検知手段は生成されたミストの物性を検知するものであり、前記検知手段を前記冷却手段よりもミスト吐出口側に設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本願請求項1記載の発明のミスト発生装置においては、液体を供給する供給部と、供給された液体をミスト化するミスト生成手段と、生成されたミストを吐出するミスト吐出口と、供給された液体または生成されたミストの物性を検知する検知手段と、供給された液体の物性を変化させる変化手段と、検知手段により検知された物性に応じて変化手段による物性の変化度合いを制御する制御手段と、を備えるので、制御手段により液体の物性を最適に調整できるので、最適に調整された物性の液体得ることができ、この液体から生成されたミストを吐出することができる。
【0013】
又、本願請求項2記載の発明のミスト発生装置においては、特に、液体貯留部において検知手段をミスト生成手段よりも供給部側である上流側に設けたので、液体の物性を変化させる種々の要因が少ない、上流側において液体の物性を検知することができる。
又、本願請求項3記載の発明のミスト発生装置においては、特に、液体貯留部において、貯留された液体を加熱する加熱手段を、前記上流側から離れて設けたので、上流側に位置する検知手段が加熱されることがなく、適正に液体の物性を検知することができる。また、液体中に塩類などの不純物が含まれている場合には、液体が加熱されて塩類などが析出することがあるが、検知手段は上流側に位置しているので、塩類などが検知手段近傍に析出することがなく、検知手段により液体の物性を適正に検知することができる。
又、本願請求項4記載の発明のミスト発生装置においては、液体貯留部に液体を層流する層流部を設け、前記層流部により液体が層流された位置に前記検知手段を設けたので、検知手段近傍において、渦流などの激しい流れが発生することがなく、層流として流れるので、検知手段は液体の物性を適正に検知することができる。
又、本願請求項5記載の発明のミスト発生装置においては、変化手段を前記検知手段の近傍に設けたので、検知手段と変化手段とが互いに近い距離に配置され変化手段により変化させた液体の物性を検知手段により応答よく検知することができ、制御手段により適正に変化手段を制御することができる。
又、本願請求項6記載の発明のミスト発生装置おいては、液体貯留部に貯留された液体を加熱する加熱手段と、加熱された液体または加熱された後ミスト化されたミストを冷却する冷却手段とを備え、前記検知手段を前記冷却手段よりもミスト吐出口側に設けたので、冷却されたミストを生成することができ、ミストが冷却されているので検知手段によりミスト自体の物性を検知可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本願発明の第1の実施形態におけるミスト発生装置の概略断面図である。
【図2】本願発明の第2の実施形態におけるミスト発生装置の概略断面図である。
【図3】本願発明の第3の実施形態におけるミスト発生装置の概略断面図である。
【図4】本願発明の第4の実施形態におけるミスト発生装置の概略断面図である。
【図5】本願発明の第5の実施形態におけるミスト発生装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本願発明の第1の実施形態のミスト発生装置1を示しており、このミスト発生装置1は、液体を供給する供給部2と、供給された液体をミスト化するミスト生成手段3と、生成されたミストを吐出するミスト吐出口4と、供給された液体の物性を検知する検知手段5と、供給された液体の物性を変化させる変化手段6と、検知手段5により検知された物性に応じて変化手段6による物性の変化度合いを制御する制御手段7と、を備えている。
また、このミスト発生装置1は、供給部2から供給される液体を貯留する液体貯留部8を備え、検知手段5は液体貯留部8に貯留された液体の物性を検知するものであり、ミスト生成手段3は液体貯留部8に貯留された液体をミスト化し、生成されたミストは液体貯留部8に連通したミスト吐出口4から吐出されるものであり、液体貯留部8において検知手段5はミスト生成手段3よりも供給部2側である上流側に設けられている。
【0016】
供給部2は、その内部に液体を保持可能な給水タンクからなり、この給水タンクには開口部に脱着可能に蓋部(図示せず)が取付けられ、蓋部には止水ピン(図示せず)が設けられている。ミスト発生装置1には給水タンクを固定する給水タンクフォルダー9が設けられており、給水タンクフォルダー9には止水ピンに対応する形状の突出ピン(図示せず)が設けられている。給水タンクをタンク内に液体を注入した状態で、蓋部が下側になるように給水タンクフォルダー9に固定すれば止水ピンが突出ピンにより押し込まれて給水タンクの水密性が解除されて液体を給水タンクの外部に流出させることができる。
【0017】
液体貯留部8は物性検知槽10と、液体供給路11と、ミスト生成槽12とから成り、物性検知槽10が給水タンクの下方側に位置し、物性検知槽10とミスト生成槽12とが液体供給路11によって通連して、ミスト生成槽12が物性検知槽10から離れた位置に配置されている。ここで、まず、給水タンクの下方に側に位置する物性検知槽10に給水タンクより液体が供給され、液体供給路11を介してミスト生成槽12に液体が貯留される。
【0018】
物性検知槽10には液体を層流する層流部13が設けられており、この層流部13は内部が中空状の長尺の部材であり、給水タンクから供給された液体の一部が中空状の内部経路を流れることにより、液体が層流される。層流部13の内部経路中には液体の物性を検知する検知手段5として導電率計が設けられている。なお、ここでは検知手段5として導電率計を示したが、導電率計に限定されるものでなく、例えば液体のpHや剤などの濃度を光学的に検出する濃度計であってもよい。
【0019】
ミスト生成槽12にはミスト生成槽12に貯留された液体を加熱する加熱手段14としてのヒータと、液体の物性を変化させる変化手段6として電気分解を行う一対の電極板と、液体をミスト化するミスト生成手段3としての超音波発生装置とが、それぞれ上流側の物性検知槽10から離れて設けられている。これら加熱手段14、変化手段6およびミスト生成手段3はそれぞれ制御手段7に接続されており、電源部(図示せず)を内蔵する制御手段7により電源が供給される。
【0020】
変化手段6の一対の電極板は亜鉛またはマグネシウムからなり、この電極板に制御手段7から電源を供給して電気分解を行うことで液体中に亜鉛やマグネシウムが溶出して液体中の亜鉛濃度やマグネシウム濃度を上昇させると共に液体中のpHを増加させることが可能である。ここで、制御手段7には、検知手段5が接続されており、検知手段5により検知した液体の物性に応じて、制御手段7が電極板に通電する電圧や通電時間を制御することで、変化手段6による物性の変化度合いを制御している。
【0021】
加熱手段14は、ヒータから構成され、このヒータは制御手段7から電源が供給されることにより動作し、制御手段7が供給する電源を制御することにより液体の温度は所定の設定温度に制御される。ここで、所定の設定温度とは所定の設定温度に保たれた液体がミスト化された場合に使用者に適度の温感を与えることができる温度であり、このようにすることで、使用者へ最適な温度のミストを供給することができると共に、液体が加熱されることで、液体の殺菌効果が得られる。
【0022】
ミスト生成手段3により生成されたミストはミスト生成槽12の上方に設けられたミスト吐出口4から、ミスト発生装置1の外部へ吐出される。
【0023】
したがって、本実施形態のミスト発生装置1によれば上流側の物性検知槽10に検知手段5を設け、変化手段6を制御する制御手段7を設けたので、上流側において液体の物性を検知することができ、下流側のミスト生成槽12において、検知手段5により検知した物性に応じて、変化手段6により液体の物性を変化させることができる。
【0024】
すなわち、制御手段7が一対の電極板に供給する電源を制御することにより、液体中に溶出させる亜鉛やマグネシウムの量が調整されて、所望の濃度の液体が生成され、この液体がミスト化されることにより、有用成分を適度な濃度で含んだミストを使用者の顔などに噴霧することができ、使用者は美容効果を得ることができる。
【0025】
また、加熱手段14は、検知手段5が設けられている物性検知槽10から離れて、ミスト生成槽12に設けられているので、検知手段5が加熱されることがなく、適正に液体の物性を検知することができる。また、液体中に塩類などの不純物が含まれている場合には、液体が加熱されて塩類などが析出することがあるが、検知手段5は加熱手段14より上流側に離れて位置しているので、塩類などが検知手段5近傍に析出することがなく、検知手段5により液体の物性を適正に検知することができる。
さらに、物性検知槽10には液体を層流する層流部13が設けられており層流部13の内部経路中に液体の物性を検知する検知手段5を設けたので、検知手段5近傍において、渦流などの激しい流れが発生することがなく、液体は層流として流れるので、検知手段5は液体の物性を適正に検知することができる。
なお、本実施形態にでは、供給部2は給水タンクとして説明をおこなったが、供給部2はこれに限られるものでなく、例えば、蛇口など液体を配管から直接供給するものであってもよい。また、変化手段6として一対の電極板による電気分解を用いて説明を行ったが、変化手段6はこれに限られるものでなく、例えば、pHなどの物性を変化させるpH調整剤などの薬剤を添加する添加部であってもよい。また、ミスト生成手段3として超音波発生装置を用いて説明を行ったが、ミスト生成手段3はこれに限られるものでなく、例えば、ベンチュリー方式によりミストを生成させてもよく、超音波発生装置を用いずに、加熱手段14により単独でミストを生成させる構成としてもよい。
次に、本願発明の第2の実施形態について図2を参照して説明する。なお、ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
本実施形態のミスト発生装置1は、変化手段6を検知手段5の近傍に設けている。すなわち、変化手段6は検知手段5と同様に物性検知槽10に設けられている。また、この物性検知槽10には、物性検知槽10の液体の濃度や物性を均一にするように攪拌する循環装置15が設けられている。この循環装置15は、循環用のポンプまたは攪拌用のモーターとフィンなどで構成されている。
したがって、本実施形態のミスト発生装置1によれば、変化手段6を検知手段5の近傍に設けたので、検知手段5と変化手段6とが互いに近い距離に配置され変化手段6により変化させた液体の物性を検知手段5により応答よく且つ正確に検知することができ、制御手段7により適正に変化手段6を制御することができる。
また、加熱手段14は、変化手段6が設けられている物性検知槽10から離れて、ミスト生成槽12に設けられているので、変化手段6が加熱されて変化手段6が傷むことがなく、長期に亘って変化手段6を使用することができる。また、液体中に塩類などの不純物が含まれている場合には、液体が加熱されて塩類などが析出することがあるが、変化手段6は加熱手段14より上流側に離れて位置しているので、塩類などが変化手段6近傍に析出することがなく、長期に亘って変化手段6を使用することができる。
次に、本願発明の第3の実施形態について図3を参照して説明する。なお、ここでは、上記第2の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第2の実施形態と同様であるのでその説明を省略する
本実施形態の物性検知槽10は隔膜16によって、2つの槽に分けられており、一方の槽は排水経路17と通連し、排水経路17中に電磁弁18が設けられている。排水経路17の下方には排水を貯留する排水タンク(図示せず)が設けられ、排水を貯留することが可能な構成となっている。隔膜16により分けられて他方の槽には、層流部13と検知手段5と循環装置15とが設けられ、他方の槽において液体供給路11に通連している。また、変化手段6、すなわち、一対の電極板は、互いに隔膜を介して対抗して配置されており、白金、チタンまたはイリジウムなどの金属により構成されている。
一対の電極板は制御手段7により電圧が印加され陽極側の電極板が配置されている槽では酸性水が、陰極側の電極板が配置されている槽ではアルカリ性水が生成される。したがって、使用者が酸性水を望む場合は排水経路側の槽(一方の槽)に配置された電極板を陰極に、液体供給路11に連通された側の槽(他方の槽)に配置された電極板を陽極になるように制御手段7によって制御される。また、制御手段7は、一対の電極板の電極を切り換え可能に構成されており、使用者がアルカリ性水を望む場合は排水経路側の槽(一方の槽)に配置された電極板を陽極に、液体供給路11に連通された側の槽(他方の槽)に配置された電極板を陰極になるように切り換えて制御する。なお、排水経路17側の水溶液は排水経路17中に設けられた電磁弁18が開放することにより排水タンクに排水貯留される。
したがって、本実施形態のミスト発生装置1によれば、酸性水またはアルカリ性水を生成することができ、このような水溶液をミスト化して、酸性のミストまたはアルカリ性のミストを使用者の顔などに噴霧することができる。酸性のミストを噴霧した場合には肌の収斂効果が得られ、アルカリ性のミストを噴霧した場合には洗浄効果などの美肌効果を得ることができる。
次に、本願発明の第4の実施形態について図4を参照して説明する。なお、ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する
本実施形態のミスト発生装置1は、ミスト生成槽12の上方に位置しミスト吐出口4と通連するミスト移送経路19に変化手段6として放電部20が設けられている。放電部20はコロナ放電を行うための放電針21とグランド電極22と高圧電源23とからなり、放電針21とグランド電極22とは制御手段7により制御される高圧電源23に接続され、放電針21とグランド電極22との間で放電を行うことが可能である。
【0026】
ミスト生成槽12において生成されたミストはミスト移送経路19を介してミスト吐出口4から吐出されるが、このとき、ミスト移送経路19中に設けられた放電部20により放電が行われて、空気中の窒素が放電によって酸化されて硝酸や亜硝酸となり、ミストを酸性にすることができる。物性検知槽10に設けられた検知手段5により液体の物性(液体のpHや導電率)を検知し、この情報に応じて放電の電流値や電圧値の制御を行うことができる。このようにして放電処理を行ったミストはミスト吐出口4から吐出され、この酸性のミストを使用者に噴霧することで、使用者は肌の収斂効果や美肌効果を得ることができる。
【0027】
次に本願発明の第5の実施形態について図5を参照して説明する。なお、ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
【0028】
本実施形態のミスト発生装置1は、ミスト生成槽12の上方に位置しミスト吐出口4と通連するミスト移送経路19に、多数の放熱フィン24が設けられ、放熱フィン24を冷却する送風ファン25が放熱フィン24の近傍に設けられており、放熱フィン24および送風ファン25により冷却手段26が構成されている。また、検知手段5はミスト移送経路19において、冷却手段26よりミスト吐出口4側に設けられている。
【0029】
ミスト生成槽12において、加熱手段14により加熱されミスト生成手段3によりミスト化されたミストはミスト移送経路19を通過する際に、制御手段7に接続され制御された送風ファン25が送風することにより冷却されて検知手段5によりミストの物性が検知される。
【0030】
したがって、本実施形態のミスト発生装置1によれば、冷却手段26により冷却されたミストを生成することができ、ミストが冷却されているので検知手段5によりミスト自体の物性を検知可能である。よって、制御手段7は、使用者に直接作用させるミストの物性を検知して、変化手段6を制御することが可能であり、ミストの物性自体を最適に制御することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 ミスト発生装置
2 供給部
3 ミスト生成手段
4 ミスト吐出口
5 検知手段
6 変化手段
7 制御手段
8 液体貯留部
9 給水タンクフォルダー
10 物性検知槽
11 液体供給路
12 ミスト生成槽
13 層流部
14 加熱手段
15 循環装置
16 隔膜
17 排水経路
18 電磁弁
19 ミスト移送経路
20 放電部
21 放電針
22 グランド電極
23 高圧電源
24 放熱フィン
25 送風ファン
26 冷却手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を供給する供給部と、供給された液体をミスト化するミスト生成手段と、生成されたミストを吐出するミスト吐出口と、供給された液体または生成されたミストの物性を検知する検知手段と、供給された液体の物性を変化させる変化手段と、検知手段により検知された物性に応じて変化手段による物性の変化度合いを制御する制御手段と、を備えるミスト発生装置。
【請求項2】
供給部から供給される液体を貯留する液体貯留部を備え、前記検知手段は液体貯留部に貯留された液体の物性を検知するものであり、前記ミスト生成手段は液体貯留部に貯留された液体をミスト化し、生成されたミストは前記液体貯留部に連通したミスト吐出口から吐出されるものであり、前記検知手段をミスト生成手段よりも液体貯留部において供給部側近傍に位置する上流側に設けたことを特徴とする請求項1記載のミスト発生装置。
【請求項3】
前記液体貯留部において、貯留された液体を加熱する加熱手段を、前記上流側から離れて設けたことを特徴とする請求項2記載のミスト発生装置。
【請求項4】
前記液体貯留部に液体を層流する層流部を設け、前記層流部により液体が層流された位置に前記検知手段を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載のミスト発生装置。
【請求項5】
前記変化手段を前記検知手段の近傍に設けたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のミスト発生装置。
【請求項6】
供給部から供給される液体を貯留する液体貯留部を備え、前記ミスト生成手段は液体貯留部に貯留された液体をミスト化し、生成されたミストは前記液体貯留部に連通したミスト吐出口から吐出されるものであり、前記液体貯留部に貯留された液体を加熱する加熱手段と、加熱された液体または加熱された後ミスト化されたミストを冷却する冷却手段とを備え、前記検知手段は生成されたミストの物性を検知するものであり、前記検知手段を前記冷却手段よりもミスト吐出口側に設けたことを特徴とする請求項1記載のミスト発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−92225(P2011−92225A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246048(P2009−246048)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】