説明

メッキ用電源装置

【課題】
交流電源が高電圧系と低電圧系の2電圧に安全に対応でき、受電した異電圧を表示して操作容易にし、軽量化したメッキ用電源装置を安価に提供する。
【解決手段】
交流を受電して接続される入力整流回路の出力側に接続される第1と第2の平滑コンデンサ及び、インバータと高周波トランス、出力整流回路とで構成される電源主回路において、所定の直流電圧がインバータ入力端に給電されるように、受電電圧系に対応し切替える手段を具備し、受電した電圧の適合・不適合の表示とこの近傍にセットキー操作指示の表示をするパネル操作・表示手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,メッキ用電源装置の異種入力電圧への対応に関する。
【背景技術】
【0002】
類似技術の開示例として、交流電源が高電圧系(例えば200V)と低電圧系(例えば100V)の2電圧対応の電源装置の技術で、受電した異電圧によって故障しないようにした電源装置の技術に関し、以下の特許文献1は溶接機電源の入力電圧対応について記述されている。
【0003】
特許文献1の(段落0008)に、「交流電源を開閉する入力開閉器と、開閉器を介した交流電源を整流する入力整流器と、主開閉器により入力整流器の出力側に直列、並列に切換自在に接続され、入力開閉器が投入されて閉成する起動時に高電圧の交流電源に対応する直列接続に初期設定される2個の平滑コンデンサと、両平滑コンデンサそれぞれの正極,負極間の直流により動作して高周波交流を出力する半導体スイッチ素子構成の2個のインバータと、この両インバータの出力が供給される出力トランスと、制御開閉器により2個の1次卷線が入力開閉器を介した交流電源に直列、並列に切換自在に接続され、起動時に両1次卷線が高電圧の交流電源に対応する直列接続に初期設定される制御電源トランスと、このトランスの2次卷線出力を整流、平滑して直流の制御電圧を発生する直流変換器と、入力開閉器の投入により制御電圧として所定電圧より低い電圧が発生したときに主開閉器、制御開閉器を動作し、前記両平滑コンデンサ、前記両1次卷線を高電圧の交流電源の約半分の電圧の低電圧の交流電源に対応する並列接続に切換えて保持する接続切換回路と、主開閉器、制御開閉器の動作後制御電圧が所定電圧より高い電圧に上昇変化したときに入力開閉器を開放する電源遮断回路とを備えたものである。」と記述されていて、電源遮断回路で入力が遮断されたとき工程途中のメッキ対象物が品質不良となってしまうのでこの電源装置はメッキ用としては相応しくない。2個のインバータと、この両インバータの出力が供給される出力トランスは、小出力容量の電源装置の場合、軽量小型化を阻害し不経済であった。
【0004】
【特許文献1】「特開平8−71749号」公報,「アーク機器電源装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メッキに用いる電源においては、メッキ設備の新規設置に際し、受電電圧が単相100V、単相200V、三相200V、三相400V、などの受電設備から電源装置が接続されるので、据付時にこれらの中から選択されるとそのまま永年使用される。溶接機の場合のように溶接作業現場が変わる都度、溶接用電源装置が接続される受電電圧が変わるような使用実態ではない。メッキ電源装置の製作時に、据付場所の受電電圧が単相か三相か判明すれば、受電電圧に合わせて一品設計・製作しなくても、即納できる標準機種で対応できるようにしてユーザーに安価に提供しようとの狙いがある。
【0006】
本発明は、簡素化した構成で、安全に2電圧系に対応できる入力電圧仕様で、受電した電圧の適合・不適合と操作指令を案内する表示手段でご操作による装置焼損を防止し、操作性を向上させ、且つ軽量化したメッキ用電源装置を安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に関しては、入力端子に受電した交流を整流する入力整流回路と、該入力整流回路の出力側に接続される第1と第2の平滑コンデンサ、半導体スイッチング素子で形成されたインバータ、高周波トランス、出力整流回路、受電電圧検出器とで構成される電源主回路において、受電電圧検出器が検出した受電電圧系に対応して該インバータの入力側の電圧を略一定にするように、入力整流回路の入力側接続点を、第1と第2の平滑コンデンサの直列接続点に接続/開放の切換え可能な切換手段を有し、受電した電圧の適合・不適合とセットキー操作の指令を表示する操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)を具備することを特徴とするメッキ用電源装置とした。
【0008】
請求項2に関しては、該インバータの入力側の直流電圧を二種類の受電電圧系に対応して略一定にするため、交流受電電圧が高電圧系(例えば、200V)の場合は全波整流されてインバータに供給され、低電圧系(例えば100V)の交流電源の場合は略2倍の電圧に整流されてインバータに供給されるように、受電電源を入力整流回路への接続点に切換手段を介して接続することによって、2電圧系の受電に対して、該入力整流回路の出力電圧を略一定に保つ。しかも、低電圧系(例えば100V)の交流電源の場合は入力整流回路の各アームを構成する整流素子を該切換手段で並列接続して各整流素子に流れる電流負担が過剰にならないようにした。
【0009】
請求項3に関しては、前記切換手段が、高電圧系(例えば200V)受電のときは全波整流ブリッジ回路、低電圧系(例えば100V)受電のときは該全波整流ブリッジ回路を実質的ハーフブリッジ回路になるように一方のハーフブリッジ回路の中点と、第1と第2の平滑コンデンサの直列接続点との間を接続/開放可能にして、2倍電圧生成整流回路/全波整流ブリッジ回路、の使い分けできる切換手段であり、該入力整流回路への接続点に切換手段を介して接続することによって、受電電圧の略2倍の変化に対し出力電圧を、略一定に保ってインバータに供給する手段を有するメッキ用電源装置とした。
【0010】
請求項4に関しては、2電圧系交流のどちらかの電圧を受電して接続される入力整流回路、該入力整流回路の出力側に接続される第1と第2の平滑コンデンサ、第1と第2のインバータ、第1と第2の高周波トランス,第1と第2の出力整流回路とで構成される電源主回路において、所定の直流電圧が第1と第2のインバータの各入力端に給電されるように、受電電圧系に対応し第1と第2の平滑コンデンサを直列接続の場合と並列接続の場合とに切換える切換手段を具備し、出力整流回路の出力側を並列接続して、交流受電電圧の略1対2の変化に対し、出力電圧を略一定に保って負荷に供給する手段を具備し、受電した交流電圧の適合・不適合とセットキー操作の指令を表示する操作盤ユニットを有するメッキ用電源装置とした。
【0011】
請求項5に関しては、パネル操作・表示手段である操作盤ユニットは、表示手段と指令入力手段と操作盤用CPUを含む制御回路とで構成される操作盤ユニットとし、電力ユニットである電源装置の筐体に接続して筐体の設置位置から近接したり離したり、明るい位置に自由に取り付け場所が選べるようにした操作性の向上した構成であるメッキ用電源装置とした。
【発明の効果】
【0012】
受電した異電圧によって故障しないよう、入力電圧の多様化に即納的に対応出来る構成となった。異電圧に対処する操作性を向上させ、多様な受電電圧系に対して共用できる標準型メッキ用電源装置を安価に提供できるよう、従来の受注の都度の一品設計・製作から、標準機種の中量生産に切換えできる技術的ソリューションが得られたので、標準品で中量生産できることは、装置コストが縮減できて提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明による一実施の形態を図1に示し,この図によって説明する。電力ユニット5は、電源主回路1と制御部2で構成し、この電力ユニット5と、6の操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)とで形成され操作性の向上したメッキ用電源装置とした。制御部2は
誤差増幅器3、駆動信号生成器4とで形成される。電源主回路1は、入力端子10、受電した交流を整流する入力整流回路12と、入力整流回路12の出力側に接続されたインバータ13と、該インバータの出力側に接続された高周波トランス14と、高周波トランス14の出力側に接続された出力整流回路15と、出力電圧検出器16、出力電流検出器17、受電電圧検出器18、出力端子19及び、切換手段11に接続される第1の平滑コンデンサ20、第2の平滑コンデンサ21で形成される。操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)6は、表示手段7、指令入力手段8、操作盤用CPUを含む操作盤制御回路9で形成される。表示手段7に表示されたように、指令入力手段8の入力キー(後述のSETキー)を操作して、図3、図4を用いて後述のように切換手段11で接続の変更が行われて、異種電圧による故障を未然に防止している。
【0014】
受電電圧系の異電圧比が1対2にもかかわらずインバータ13入力側の直流電圧を略一定にするため、高電圧系(例えば200V系)の交流受電の場合は、入力整流回路12が全波整流回路として作用し、直流化されてインバータ13に供給され、低電圧系(例えば100V系)の交流の場合は、入力整流回路12が2倍電圧生成回路として作用し、直流化されてインバータ13に供給されるように、入力整流回路への接続点に切換手段11を介して接続することによって,インバータ13の入力側の電圧を略一定に保つことができた。このようにして異種電圧による故障を防止する操作性を良くしたメッキ用電源装置とした。
【0015】
本発明による第2の実施の形態を図2に示し、この図によって説明する。電力ユニット5は、電源主回路と制御部2で構成し、この電力ユニット5と、6の操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)とで形成され、操作性の向上したメッキ用電源装置とした。制御部2は誤差増幅器3、駆動信号生成器4とで形成される。電源主回路は、入力端子10、受電した交流を整流する入力整流回路12と、入力整流回路12の出力側に接続された第1のインバータ13、第2のインバータ23と、該インバータの出力側に接続された第1の高周波トランス14と第2の高周波トランス24,高周波トランス14、24の出力側に接続された第1の出力整流回路15、第2の出力整流回路25と、出力電圧検出器16、出力電流検出器17、受電電圧検出器18、出力端子19及び、切換手段11に接続される第1の平滑コンデンサ20、第2の平滑コンデンサ21で形成される。
操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)6は、表示手段7、指令入力手段8、操作盤用
CPUを含む操作盤制御回路9で形成される。表示手段7に表示されたように、指令入力手段8の入力キー(後述のSETキー)を操作して、図5で後述されるように切換手段11で接続の変更が行われる。
【0016】
切換手段11の回路図の例を図3、図4、図5に示し、これらの図によって説明する。
図3は第1の実施形態の切換手段であって、入力端子10に交流受電電源が高電圧系(200V)を受電した場合、常開接点31aはオフし、これにより入力整流回路12は全波整流回路を形成しその出力側は、平滑コンデンサ20と平滑コンデンサ21との直列接続体の両端20a、21bに接続されていて直流電圧略280V(200Vの波高値)を供給している。次に交流受電電源が低電圧系(100V)電源の場合、表示パネルの操作指示に従ってSETキーをPUSHし、常開接点31aがオンする。これにより入力整流回路12が倍電圧整流回路に切り替わる。入力整流回路12の、一方の整流素子アームの中点と、平滑コンデンサ20と平滑コンデンサ21との直列接続体の接続点(中点)とが結ばれた整流回路は出力電圧を2倍の280Vに出力する倍電圧整流回路として公知の回路であるが、パネル操作・表示手段6の操作指示に従ってSETキー26をPUSH操作し、リレーのコイル31に通電させて、これの常開接点31aがオンすることによって、倍電圧整流回路を形成させ、受電電圧検出器18で検出した電圧が、2電圧系のうち適合・非適合を表示、この表示の近傍に操作指示を表示して間違いのない操作を誘導し、操作性を向上させつつ、少ない軽量な構成部材で構成して必要な機能を実現したところが新規の着想である。
【0017】
図4は第1実施形態の切換手段11の回路を改良したものであって、入力整流回路12が倍電圧整流回路に切り替わったとき、低電圧系(例えば100V系)を受電した時の電源装置全体の出力容量が低下するのを排除しようとする改良を目的とした。その方法は第3整流素子12cと第4整流素子12dの接続点Pが、第1と第2の平滑コンデンサ20、21の直列接続点Nに結ばれて倍電圧整流回路として作用するとき、負荷電流が従来は非通電状態であった第3と第4の整流素子を活用して、通電して装置の出力を増強しても整流素子の1個当たりには過剰負担にならないようにするため、各整流素子が並列接続された回路になるように形成した。42a、43aの切換手段の常開接点(リレーのメイク接点)と42b、43bの切換手段の常閉接点(リレーのブレイク接点)を用いて、12cの第3整流素子と、12dの第4整流素子の有効活用で出力アップさせ、この電源装置の経済性を高めた。
【0018】
交流受電電源が低電圧系(100V)電源の場合、表示パネルの操作指示に従ってSETキーをPUSHし、常開接点41aがオンする。これにより入力整流回路12が倍電圧整流回路に切り替わる。入力整流回路12の、一つの整流素子アームの中点Pと、平滑コンデンサ20と平滑コンデンサ21との直列接続点(中点)Nとが結ばれた整流回路は、出力電圧を入力電圧波高値の2倍である280Vに出力する倍電圧整流回路として公知の回路であるが、これに対して電流負荷の増大化を経済的に可能にする改良であり、このようにして全波整流の為に必要であった整流素子12c、12dを倍電圧整流回路のときに、並列接続用に切換え、作用させて電流負荷耐量を倍増し、低電圧系受電時に出力低下をしないようにしたところが新規の着想である。
【0019】
図5は第2実施形態における切換手段の回路図の例であって、交流受電電源が低電圧系(200V)電源の場合、常閉接点33a,33cはオンし、常開接点33bはオフすると、平滑コンデンサ20と、平滑コンデンサ21とは並列接続となる。次に交流受電電源が高電圧系(400V)電源の場合、パネル操作・表示手段6の指示に従ってSETキー26をPUSH操作し常閉接点33a、33cはオフし、常開接点33bはオンする。これにより、第1の平滑コンデンサ20と、第2の平滑コンデンサ21とは直列接続されその両端に実効値400Vが整流されてその波高値が印加される。
【0020】
このように操作性の良い表示の方法として図6のフローに示すように、点滅する表示の近傍に操作指示の表示をして、指示どおりSETキーで切換え手段を操作すると、交流受電電圧が高電圧系の場合、開閉手段の常閉接点33a、33cはオフし、常開接点33bがオンして平滑コンデンサ20、21とが直列に接続されていて、操作盤ユニット6の中のSTART/STOPキーで運転に入ることができる。低電圧系の場合、常閉接点33a、33cはオンし、平滑コンデンサ20、21とが並列に接続されて運転できるように待機していて、START/STOPキーで運転に入る事ができる。直列接続と並列接続との切換え回路は公知の回路であるが、パネル操作・表示手段6の操作指示に従ってSETキー26をPUSH操作し、リレー33に通電させて、これの常開接点33bがオンすることによって、コンデンサ直列接続を形成させ、点滅する表示の近傍に操作指示の表示をして誤りなく操作させるように誘導した、簡単で軽量な少数の構成部材で構成し機能を実現したところが新規の着想である。
【0021】
このため第1の平滑コンデンサ20と第1のインバータ13の縦続接続回路と、第2の平滑コンデンサ21と第2のインバータ23の縦続接続回路とは最後段の出力側で並列に接続されることになり、交流受電電源が高電圧系の場合は平滑コンデンサ20と、21とが直列に接続されている。低電圧系の場合には平滑コンデンサ20、21が並列に接続されるように回路が切り換わり、コンデンサ1個当たりの電圧が略同等となって、電源装置内部材の耐電圧に有効適切に、受電電圧比1対2の変化に対応して切換えられて接続されている。
【0022】
本発明の実施例による電源装置から遠隔点の操作盤ユニット6、または装置筐体前面配置の操作盤ユニット6の表示と操作のフローを、図6、図7に示して説明する。図1と図2に示した電源装置の操作は、接続される高い方の受電電圧系によって電源装置が故障しないように対応しようとするものである。図6は第1の実施形態の場合であり、接続された交流実効値電圧が120Vより低いか(S1)、判定Y(低い、即ち100V系)のとき、表示は100V点滅(S2)とPUSH(100V点滅表示の近傍にセットキーを押すように指示)、PUSHすると(3S)、装置内のリレーがオン(S4)、装置内は倍電圧整流に切り替わる,(S5)表示はSET、Good、そのまま運転に入る事ができる。一方、接続された交流電圧が120Vより低いか(S1)、判定N(高い。即ち200V系)のとき、表示はSET、Good(S6)、操作はそのままで(切換えしない)(7S)、運転できる。
【0023】
図7は第2実施形態の場合の表示とフローで、交流200V系と400V系受電の場合であり、受電電圧が例えば、240V(装置内の標準電圧)より高いか低いかを判定し(S1)、高い時(判定Y)は,表示は400V点滅(S2)と、その近傍にPUSH表示する。PUSH操作すると(3S)、装置内のリレーがオン(S4)、装置内は平滑コンデンサが直列接続に切り替わる(S5)、表示はSET、Good、そのまま運転に入る事が出来る。低い時(判定N)(S1)は、装置内の初期設定値のままで運転、メッキ槽に電力供給している。受電電圧系が例えば、240V(装置内の標準電圧)より高いか低いかを判定して(S1)、点滅表示の近傍に操作指示PUSHが表示されたとき、そのPUSH操作するまでは、電源装置の主回路には通電されないで待機し故障の恐れは無い。
【0024】
以上のようにして、入力電圧の多様化に容易に対応し、誤操作による装置損傷の恐れが無く、入力電圧対応の切換えができるメッキ用電源を、少ない部材で要求を満たすように構成できる技術ソリューションを本発明で獲得したので、都度の一品設計工数の削除で生産納期が短縮可能となった。
【産業上の利用可能性】
【0025】
メッキ加工コストの合理化は、事業者にとって重要で、メッキの品質基準が繊細になってくると設備の改善と時宜を得た増設がますます必要であり、受電電圧系の広範囲の適用性に優れ、製作期間の短縮が可能で安価な本装置による設備増強はユーザーへの貢献度が高く、産業的価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明による第1実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明による第2実施の形態を示すブロック図である。
【図3】第1実施の形態の要部を示す回路図である。
【図4】第1実施の形態の要部を示す回路図である。
【図5】第2実施の形態の要部を示す回路図である。
【図6】第1実施の形態の表示と操作のフロー図である。
【図7】第2実施の形態の表示と操作のフロー図である。
【符号の説明】
【0027】
1 電源主回路
2 制御部
3 誤差増幅器
4 駆動信号生成器
5 電力ユニット
6 操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)
7 表示手段
8 指令入力手段
9 操作盤制御回路(操作盤用CPUを含む)
10 入力端子
11 切換手段
12 入力整流回路
12a 第1整流素子
12b 第2整流素子
12c 第3整流素子
12d 第4整流素子
13 第1のインバータ
14 第1の高周波トランス
15 第1の出力整流回路
16 出力電圧検出器
17 出力電流検出器
18 受電電圧検出器
19 出力端子
20 第1の平滑コンデンサ
21 第2の平滑コンデンサ
23 第2のインバータ
24 第2の高周波トランス
25 第2の出力整流回路
26 SETキー
31 切換手段(リレーのコイル)
31a 切換手段の常開接点(リレーのメイク接点)
33 切換手段(リレーのコイル)
33a 切換手段の常閉接点(リレーのブレイク接点)
33b 切換手段の常開接点(リレーのメイク接点)
33c 切換手段の常閉接点(リレーのブレイク接点)
41 切換手段(リレーのコイル)
41a 切換手段の常開接点(リレーのメイク接点)
42a 切換手段の常開接点(リレーのメイク接点)
43a 切換手段の常開接点(リレーのメイク接点)
42b 切換手段の常閉接点(リレーのブレイク接点)
43b 切換手段の常閉接点(リレーのブレイク接点)
P ハーフブリッジ回路の中点(入力整流回路の入力側接続点)
N 第1と第2の平滑コンデンサの直列接続点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2電圧系交流電圧を受電する入力端子に接続される入力整流回路、該入力整流回路の出力側に接続される第1と第2の平滑コンデンサ、半導体スイッチング素子で形成されたインバータ、高周波トランス、出力整流回路、受電電圧検出器とで構成される電源主回路において,受電電圧検出器が検出した受電電圧系に対応して該インバータの入力側の電圧を略一定にするように、入力整流回路の入力側接続点を、第1と第2の平滑コンデンサの直列接続点に接続/開放の切換え可能な切換手段を有し、受電した電圧の適合・不適合とセットキー操作の指令を表示する操作盤ユニット(パネル操作・表示手段)を具備することを特徴とするメッキ用電源装置。
【請求項2】
前記切換手段は、入力整流回路の各アームを構成する整流素子を、低電圧系交流電源の場合においては、並列接続に切換えられて、入力整流回路と平滑コンデンサの直列接続点とに接続/開放の切換え可能な切換手段である請求項1記載のメッキ用電源装置。
【請求項3】
前記切換手段が、高電圧系(例えば200V)受電のときは全波整流ブリッジ回路、低電圧系(例えば100V)受電のときは該全波整流ブリッジ回路をハーフブリッジ回路になるように一方のハーフブリッジ回路の中点と、第1と第2の平滑コンデンサの直列接続点に接続/開放可能にして、2倍電圧生成整流回路/全波整流ブリッジ回路、の使い分けできる切換手段であり、該入力整流回路への接続点に切換手段を介して接続することによって、受電電圧の略2倍の変化に対し出力電圧を、略一定に保ってインバータに供給する手段を有することを特徴とする請求項1乃至2記載のメッキ用電源装置。
【請求項4】
2電圧系交流のどちらかの電圧を受電して接続される入力整流回路、該入力整流回路の出力側に接続される第1と第2の平滑コンデンサ、第1と第2のインバータ、第1と第2の高周波トランス,第1と第2の出力整流回路とで構成される電源主回路において,所定の直流電圧が第1と第2のインバータの各入力端に給電されるように、受電電圧系に対応し第1と第2の平滑コンデンサを直列接続の場合と並列接続の場合とに切換える切換手段を具備し、受電した交流電圧の適合・不適合とセットキー操作の指令を表示する操作盤ユニットを有することを特徴としたメッキ用電源装置。
【請求項5】
前記操作盤ユニットは、パネル操作・表示手段であり、表示手段と指令入力手段と操作盤用CPUを含む制御回路とで構成される操作盤ユニットである、請求項1乃至4記載のメッキ用電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−14167(P2007−14167A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−194440(P2005−194440)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000144393)株式会社三社電機製作所 (95)
【Fターム(参考)】