説明

メッシュスクリーン及び版胴及び孔版印刷装置

【課題】 長々期の使用に際してもインキ漏出を防止することが可能であり部品交換の時期を延長することが可能なメッシュスクリーン、及びこのメッシュスクリーンを有する版胴、及びこの版胴を有する孔版印刷装置を提供する。
【解決手段】 多孔性支持板24を有する版胴18の外周面に巻装されるメッシュスクリーン25において、インキを通過させるインキ透過性部材25aとインキを通過させないインキ不透過性部材25bとの接合部を被覆部材26で覆う構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、版胴の外周面にマスタを巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関し、詳しくは版胴を構成するメッシュスクリーンの構成、及びこのメッシュスクリーンを有する版胴、及びこの版胴を有する孔版印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、簡便な印刷方法としてデジタル式感熱孔版印刷が知られている。これは、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせたマスタに微細な発熱素子を複数有するサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラ等の搬送手段で搬送することにより、マスタの熱可塑性樹脂フィルムに画像情報に基づいた穿孔画像を熱溶融穿孔製版した後、この穿孔製版されたマスタを多孔性円筒状の版胴に巻装させ、プレスローラ等の押圧手段によって用紙を版胴外周面に押圧させることで版胴内周面に供給されたインキを版胴開孔部及びマスタ穿孔部から滲出させ、このインキを用紙に転移させることにより用紙上に印刷画像を得るものである。
【0003】
上述の孔版印刷に用いられる孔版印刷装置では、多孔性支持板の外周面にメッシュスクリーンを巻装して版胴を構成し、この版胴の外周面に穿孔製版されたマスタが巻装される。版胴の内部には版胴内周面にインキを供給するインキローラを含むインキ供給手段が配設され、版胴の外周面近傍には版胴に対して接離自在なプレスローラが配設されている。そして、上述のように給紙部より給送された用紙がプレスローラによって版胴外周面に圧接されると、インキローラによって版胴内周面に供給されたインキは多孔性支持板開孔部、メッシュスクリーン開孔部、マスタ穿孔部を介して用紙に転写される。
【0004】
このインキ転写時において、プレスローラは版胴の回転に従動回転しつつ版胴外周面を回転方向先端側から後端側に向けて押圧していくため、印刷に使用されなかったインキの一部は次第に後端側に押し出される形となる。このとき使用されるインキの粘度が比較的高い場合にはこの影響が比較的小さく、図6及び図6のA−A断面図である図7に示すように、多孔性支持板1の開孔部1bより滲出してマスタMの非開孔部によりその進路を阻まれたインキは、メッシュスクリーン2のインキ透過性部材2aとインキ不透過性部材2bとの境に形成された段差によって多孔性支持板1のインキ通過部1cを通して版胴内部に回収される。図において、符号1aは多孔性支持板1の非開孔部を、符号1dは多孔性支持板1のインキ不通過部を、符号Fは版胴内部に回収されるインキの経路をそれぞれ示している。
【0005】
印刷時において使用されるインキの粘度が比較的低い場合には、上述したインキ透過性部材2aとインキ不透過性部材2bとの境に形成された段差によるインキ掻き落とし効果のみでは不十分であり、メッシュスクリーン後端部からインキが漏出して装置内部や用紙を汚損してしまうという問題点があった。そこで、図8及び図8のB−B断面図である図9に示すように、多孔性支持板1にインキ漏れ防止部材3を密着させて配置すると共にインキ不透過性部材2bにインキ導入部2cを形成し、インキ漏れ防止部材3とインキ導入部2cとを係合して経路Fを確保することにより余剰インキの回収を行う技術が例えば「特許文献1」に開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−312115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した一般的なメッシュスクリーン2としては、インキ透過性部材2aとしてポリエステルメッシュを用いインキ不透過性部材2bとしてポリエステルメッシュを芯線としてポリウレタン樹脂で目止めをした布材であるいわゆるベルトクロスを用いたものが知られている。インキ透過性部材2aとインキ不透過性部材2bとの接合は、各部材との接着性を考慮し主としてポリウレタン系あるいはポリエステル系の熱接着テープ等が用いられる。この熱接着テープによる接合は、加熱及び加圧して接着がなされるために実質的に固着した状態となるため、一般の両面テープによる接合に比して接着の信頼性及び耐久性を飛躍的に向上することが可能となる。
【0008】
しかし、上述した熱接着テープを用いた接着においても、僅かずつではあるが加水分解を生じるという問題点がある。これは、孔版印刷に用いられるインキとしてはエマルションタイプが一般的であるため、インキ中に含まれる水分により長々期的には加水分解が進行して徐々に接着力が低下するのである。従って、インキ透過性部材2aとインキ不透過性部材2bとの接合の信頼性を永続的に保証することは困難であった。「特許文献1」に開示された技術に倣い、メッシュスクリーンの接合部を熱接着テープで固定しても長々期的には接着部の密着性が失われ、プレスローラによりしごき出されたインキがその流動性により接合部より漏出するという不具合を完全に防止することは困難であった。
【0009】
本発明は上述した問題点を解決し、長々期の使用に際してもインキ漏出を防止することが可能であり部品交換の時期を延長することが可能なメッシュスクリーン、及びこのメッシュスクリーンを有する版胴、及びこの版胴を有する孔版印刷装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、多孔性支持板を有する版胴の外周面に巻装され、前記版胴の内部に供給されたインキを通過させるインキ透過性部材及びこれに接続され前記インキを通過させないインキ不透過性部材を有するメッシュスクリーンにおいて、前記インキ透過性部材と前記インキ不透過性部材との接合部を覆う被覆部材を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のメッシュスクリーンにおいて、さらに前記インキ不透過性部材は前記接合部を基端として前記多孔性支持板側に向けて延出形成されると共にインキを前記版胴の内部へと案内するインキ導入部を一体的に有し、前記多孔性支持板と前記インキ不透過性部材との間にはインキの漏出を防止すべく前記多孔性支持板及び前記インキ導入部に接触配置されたインキ漏れ防止部材を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のメッシュスクリーンにおいて、さらに前記被覆部材が非加水分解性を有する材質からなることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載のメッシュスクリーンを有する版胴であることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の版胴を有する孔版印刷装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、メッシュスクリーンのインキ透過性部材とインキ不透過性部材との接合部全周を熱接着テープからなる被覆部材で覆う構成としたので、接合部における耐加水分解性が従来のメッシュスクリーンに比して2倍以上となり、長々期の使用に際してもインキ漏出を防止することが可能となると共に部品交換の時期を延長することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態を採用した孔版印刷装置を示している。同図において孔版印刷装置10は、印刷部11、製版部12、給紙部13、排版部14、排紙部15、画像読取部16等を有している。
【0017】
装置本体17のほぼ中央に配設された印刷部11は、版胴18とプレスローラ19とを有している。多数の開孔が形成された開孔部及び非開孔部を有する多孔性支持板を外周面に有する版胴18は、支軸20を中心に回転自在に構成されており、図示しない版胴駆動モータによって回転駆動される。その外周面上にマスタを挟持するクランパを有し、その内部にインキ供給手段を有する版胴18は、周知の構成によって装置本体17に対して着脱自在に構成されている。版胴18の構成については後述する。
【0018】
版胴18の下方には、揺動自在に支持された一対のアーム部材19aにその支軸両端を回転自在に支持されたプレスローラ19が配設されている。プレスローラ19は、図示しない揺動手段によって各アーム部材19aが揺動されることにより、その周面を版胴18の外周面に対して接離自在に構成されている。
【0019】
印刷部11の右上方には製版部12が配設されている。製版部12は、マスタ21に穿孔製版を行うサーマルヘッド22及びプラテンローラ23、マスタ切断手段、マスタ搬送ローラ対等を有する周知の構成であり、製版部12で製版されたマスタ21は版胴18に向けて送られた後に版胴18の外周面上に巻装される。
【0020】
印刷部11の右下方には給紙部13が配設されている。給紙部13は、用紙を積載する給紙トレイ、用紙を分離給送する給紙ローラ及び分離ローラ対、用紙を一時停止させた後に所定のタイミングで給送するレジストローラ対等を有する周知の構成であり、給紙部13から分離給送された用紙は版胴18とプレスローラ19との接触部に向けて所定のタイミングで送られる。
【0021】
印刷部11の左上方には排版部14が配設されている。排版部14は、上排版部材、下排版部材、排版ボックス、圧縮板等を有する周知の構成であり、版胴18の外周面上から使用済みのマスタ21を剥離して排版ボックスの内部に収納する。
【0022】
印刷部11の左下方には排紙部15が配設されている。排紙部15は、剥離爪、排紙搬送部材、排紙トレイ等を有する周知の構成であり、印刷部11において画像を転写された用紙は剥離爪によって版胴18の外周面より剥離された後、排紙搬送部材に搬送されて排紙トレイ上に排出される。
【0023】
装置本体17の上部には画像読取部16が配設されている。画像読取部16は、コンタクトガラス、走査ユニット、結像レンズ、画像センサ、ADFユニット等を有する周知の構成であり、コンタクトガラス上またはADFユニットの原稿トレイ上に載置された原稿の画像を走査ユニットで走査することにより読み取る。
【0024】
上述の構成に基づき、以下に孔版印刷装置10の動作を説明する。
コンタクトガラス上または原稿トレイ上に印刷すべき原稿が載置された後にオペレータによって図示しない製版スタートキーが押下されると、版胴18が低速で回転駆動されると共に排版部5が作動し、版胴18の外周面上より使用済みのマスタ21が剥離される。排版動作が完了するとサーマルヘッド22及びプラテンローラ23が作動し、マスタ21に対して画像読取部16において読み取られた原稿画像に基づいた製版動作が行われる。このとき版胴18は図1に示す給版位置を占めており、その外周面上のクランパが開放される。製版されたマスタ21の先端がクランパまで到達するとクランパが閉じられ、製版されたマスタ21が版胴18に保持される。その後、版胴18が製版速度とほぼ同じ周速度で回転駆動され、製版されたマスタ21が版胴18に巻装される。そしてマスタ21が所定長さ製版搬送されると、マスタ切断手段が作動してマスタ21が切断される。切断されたマスタ21は版胴18の回転によって製版部12より引き出され、版胴18の外周面上に巻装される。
【0025】
巻装動作完了後、給紙部13から1枚の用紙が給送されると共に版胴18が低速で回転駆動される。給送された用紙はレジストローラ対で一時停止された後、版胴18に巻装されたマスタ21の製版画像と対応するタイミングで版胴18とプレスローラ19との接触位置に向けて送られる。そして、プレスローラ19が揺動することにより用紙は版胴18上のマスタ21に押圧され、その表面に画像を転写される。この押圧により版胴18の内部から供給されたインキが多孔性支持板及びマスタ21に行き渡り、いわゆる版付けが行われる。版付けされた用紙は剥離爪によって版胴18から剥離された後、排紙搬送部材によって搬送されて排紙トレイ上に排出され、版付け動作が完了して孔版印刷装置10は印刷待機状態となる。
【0026】
孔版印刷装置10が印刷待機状態となった後、各種印刷条件が入力された後にオペレータによって図示しない印刷スタートキーが押下されると、版胴18が版付け時よりも高速である設定された周速度で回転駆動すると共に給紙部13より用紙が連続的に給送されて印刷動作が行われる。給送された用紙は印刷部11において連続的に印刷された後、排紙部15へと送られて排紙トレイ上に排出される。そして予め設定された印刷枚数が消化されると、版胴18がホームポジションで停止して孔版印刷装置10は再び印刷待機状態となる。
【0027】
上述した構成において、「背景技術」の欄にも述べたように、版付け時及び印刷時におけるプレスローラ19による版胴18の押圧時に版胴内部からインキ漏れが生じる虞がある。このインキ漏れは、特にメッシュスクリーンのインキ透過性部材とインキ不透過性部材との接合部において生じやすいことは上述した。以下、このインキ漏れの発生を効果的に防止することが可能な構成を本発明の実施形態として説明する。
【0028】
図2は本発明の第1の実施形態に用いられる版胴18の平面図を、図3は図2のC−C断面図をそれぞれ示している。版胴18は、その外周面に多孔性支持板24を有しており、多孔性支持板24のさらに外周面にはメッシュスクリーン25が巻装され、メッシュスクリーン25の外側にマスタ21が巻装される。多孔性支持板24は、その周囲に位置する非開孔部24aとその中央部に位置する版胴18内部に供給されたインキが透過可能な開孔部24bとを有しており、非開孔部24aにはクランパが開閉自在に取り付けられている。メッシュスクリーン25はインキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとから構成されており、インキ透過性部材25aは開孔部24bと対応する位置に、インキ不透過性部材25bは非開孔部24aと対応する位置にそれぞれ配置されている。インキ不透過性部材25bは非開孔部24aに接着やねじ止め等の方法によって固定されており、インキ透過性部材25aはインキ不透過性部材25bによって挟み込まれるように熱接着テープによって接合されている。
【0029】
上述の構成により、版胴18の外周面がプレスローラ19によって押圧されると、印刷に寄与しなかった余剰のインキの一部は図3の右方に向けてマスタ21及びインキ透過性部材25aの下方を流動し、インキ不透過性部材25bとの接合部に形成された段差に至る。流動するインキは段差部において右方への流動を阻止され、段差部近傍の開孔部24bに形成されたインキ通過部24cを通り版胴18内部に回収される。すなわち、インキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとの接合部は、印刷動作時において常時インキの流動圧に晒されていることとなる。
【0030】
熱接着テープは加熱及び加圧して密着されるためにインキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとは実質的に固着した状態となるが、熱接着テープとして一般的にウレタン系の材質の部材が用いられるため、インキ中の水分と反応して保証期間(例えば3年または印刷枚数120万枚)を超えて使用された場合には、加水分解を生じて密着性が失われインキが漏出してしまう虞がある。そこで本実施形態では、インキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとの接合部である段差部をさらに熱接着テープからなる被覆部材26で覆う構成としている。被覆部材26は段差部の全周を覆うように配設されている。
【0031】
上述の構成により、メッシュスクリーン25のインキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとの接合部全周を熱接着テープからなる被覆部材26で覆う構成としたので、接合部における耐加水分解性が従来のメッシュスクリーンに比して2倍以上となり、長々期の使用に際してもインキ漏出を防止することが可能となると共に部品交換の時期を延長することができる。
【0032】
図4は本発明の第2の実施形態に用いられる版胴18の平面図を、図5は図4のD−D断面図をそれぞれ示している。本実施形態は上述した第1の実施形態と比較すると、インキ不通過性部材25bがインキ導入部25cを有する点及びインキ漏れ防止部材25dを有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0033】
インキ導入部25cは、インキ不通過性部材25bの多孔性支持板24に対向する面を非開孔部24a側に折り返し、かつ折り返し部の先端を多孔性支持板24に向かうように所定の角度で曲折することにより、インキ不通過性部材25bと一体形成されている。ほぼコ字形状を呈しポリエチレンテレフタラート系等の材質よりなるインキ漏れ防止部材25dは、その開放部を開孔部24b側に向けて両面接着テープ等の手段により非開孔部24aに固着されており、開放部側の端部はインキ導入部25cの背面に接触する態様で配置されている。
【0034】
上述の構成により、版胴18の外周面がプレスローラ19によって押圧されると、印刷に寄与しなかった余剰のインキの一部は図5の右方に向けてマスタ21及びインキ透過性部材25aの下方を流動し、インキ不透過性部材25bとの接合部に形成された段差を経由してインキ導入部25cに至る。流動するインキはインキ導入部25c及びインキ漏れ防止部材25dにより右方への流動を阻止され、インキ導入部25c近傍の開孔部24bに形成されたインキ通過部24cを通り版胴18内部に回収される。
【0035】
本実施形態においても、熱接着テープが加水分解を生じて密着性が失われインキが漏出してしまう虞があるため、インキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとの接合部をさらに熱接着テープからなる被覆部材26で覆う構成としている。被覆部材26は、インキ導入部25cのインキ漏れ防止部材25dへの挿入を阻害しないように、段差部の両側縁部を除く全周を覆うように配設されている。この構成により、インキ導入部25cとインキ漏れ防止部材25dとの協働により版胴18内部へのインキ戻し性能を向上することができると共に、長々期の使用に際してもインキ漏出を防止することが可能となると共に部品交換の時期を延長することができる。
【0036】
上記各実施形態の変形例として、被覆部材26としてエチレンビニルアセテート系のような非加水分解性を有する材質よりなる熱接着テープを用いてもよい。この構成とすることにより、加水分解に起因するインキ漏出が完全に防止できるので、メッシュスクリーンを交換することなく永続的に使用することができる。なお、エチレンビニルアセテート系の熱接着テープはウレタンやポリエステルとの接着性が上述したポリエチレンテレフタラート系の熱接着テープよりも劣るものの、インキ透過性部材25aとインキ不透過性部材25bとの接着はポリエチレンテレフタラート系の熱接着テープにより行われ、被覆部材26にはプレスローラ19による押圧力及びメッシュスクリーン25を巻装するための張力が作用しないため、被着材との接着性が低くとも問題はない。
【0037】
上記各実施形態で示したメッシュスクリーン25を有する版胴、及びこの版胴を有する孔版印刷装置を用いることにより、長々期の使用に際しても版胴からのインキ漏出を防止することが可能であると共に部品交換の時期を延長することが可能となり、印刷時における作業性及びメンテナンス性を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態を採用した孔版印刷装置の概略正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に用いられる版胴の概略展開図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に用いられる版胴の部分断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に用いられる版胴の概略展開図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に用いられる版胴の部分断面図である。
【図6】従来用いられる版胴の概略展開図である。
【図7】従来用いられる版胴の部分断面図である。
【図8】従来用いられる版胴の概略展開図である。
【図9】従来用いられる版胴の部分断面図である。
【符号の説明】
【0039】
10 孔版印刷装置
18 版胴
24 多孔性支持板
25 メッシュスクリーン
25a インキ透過性部材
25b インキ不透過性部材
25c インキ導入部
25d インキ漏れ防止部材
26 被覆部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔性支持板を有する版胴の外周面に巻装され、前記版胴の内部に供給されたインキを通過させるインキ透過性部材及びこれに接続され前記インキを通過させないインキ不透過性部材を有するメッシュスクリーンにおいて、
前記インキ透過性部材と前記インキ不透過性部材との接合部を覆う被覆部材を有することを特徴とするメッシュスクリーン。
【請求項2】
請求項1記載のメッシュスクリーンにおいて、
前記インキ不透過性部材は前記接合部を基端として前記多孔性支持板側に向けて延出形成されると共にインキを前記版胴の内部へと案内するインキ導入部を一体的に有し、前記多孔性支持板と前記インキ不透過性部材との間にはインキの漏出を防止すべく前記多孔性支持板及び前記インキ導入部に接触配置されたインキ漏れ防止部材を有することを特徴とするメッシュスクリーン。
【請求項3】
請求項1または2記載のメッシュスクリーンにおいて、
前記被覆部材が非加水分解性を有する材質からなることを特徴とするメッシュスクリーン。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか1つに記載のメッシュスクリーンを有することを特徴とする版胴。
【請求項5】
請求項4記載の版胴を有することを特徴とする孔版印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−188884(P2008−188884A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25971(P2007−25971)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【出願人】(000221937)東北リコー株式会社 (509)
【Fターム(参考)】