説明

メディア処理装置、メディア処理システム、メディア処理方法、およびプログラム

【課題】例えば未使用か否かが不明な記録メディアや種類の不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアについて、それぞれの記録メディアの種類等の属性を識別して当該属性毎に選り分けることができる。
【解決手段】複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部と、複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部と、前記データ読出部による前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部と、前記メディア識別部による識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部と、を備えることを特徴とするメディア処理装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CDやDVD等の円板状の記録メディアに対してデータの読み書きを行うとともに、当該記録メディアのレーベル面に印刷を行うメディア処理装置、メディア処理システム、メディア処理方法、および、メディア処理装置を制御する制御装置としてコンピューターを機能させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CD、DVDなどの記録メディアを保管するためのメディア保管部と、記録メディアへのデータの書込み、および記録メディアからのデータの読み出しを行うメディアドライブと、データが書き込まれた記録メディアのレーベル面に、書込みデータを表すタイトルあるいは書込み年月日などを含むレーベルを印刷するためのレーベルプリンターと、記録メディアを搬送するためのメディア搬送機構と、各部の駆動制御を司る制御部を備えたメディア処理装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のメディア処理装置を使用するユーザーは、データ書き込み処理が行われていない未使用の記録メディア(ブランクメディア)を準備することにより、データの書き込みおよびレーベル印刷の両方を行うことができる。また、既にデータが書き込まれた記録メディアを準備してレーベル印刷のみを行うこともできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−331534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来は、未使用か否か不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアを上記メディア処理装置によるデータの書込みやレーベル印刷に使用する場合、ユーザーは、他のドライブで当該複数の記録メディアから未使用の記録メディアを選別する必要があった。また、メディア処理装置で使用したい複数の記録メディアの中に、種類(CD−R、DVD−RW、など)の不明な記録メディアや、追記不可の記録メディアが混在している場合などについても、同様にユーザーが他のドライブで確認して使用可能な記録メディアを選別する必要があった。そこで、本発明は、例えば未使用か否かが不明な記録メディアや種類の不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアについて、それぞれの記録メディアの種類等の属性を識別して当該属性毎に選り分けることができるメディア処理装置、メディア処理システム、メディア処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の形態は、上記課題を解決することのできるメディア処理装置であって、複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部と、複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部と、前記データ読出部による前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部と、前記メディア識別部による識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記一の形態において、前記メディア識別部は、前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアからデータの書き込まれていない前記記録メディアを識別することを特徴とする。
また、上記一の形態において、前記データ読出部は、前記読出処理において、前記記録メディアの種類を示すデータを読み出し、前記メディア識別部は、前記読出処理の結果に基づいて、各々の前記記録メディアの種類を識別することを特徴とする。
【0008】
本発明のメディア処理装置は、かかる構成により、例えば未使用か否かが不明な記録メディアや種類の不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアについて、それぞれの記録メディアの種類等の属性を識別して当該属性毎に選り分けることができる。
【0009】
また、上記一の形態において、前記メディア識別部は、前記データ読出部が前記記録メディアへの書き込みができないことを示す追記不可データを読み出したことを条件として、当該記録メディアを追記不可ディスクとして識別することが好ましい。
【0010】
これにより、例えば一部が未使用の記録領域が残っているが追記不可に設定されている記録メディアを未使用の記録メディアや追記可能な記録メディアから選別することができる。
【0011】
また、上記一の形態において、前記データ読出部は、前記読出処理において、前記記録メディアに書き込まれた全てのデータを読み出し、前記メディア識別部は、前記読出処理において前記データの少なくとも一部が読み出されなかったことを条件として、前記記録メディアを劣化ディスクとして識別することが好ましい。
【0012】
これにより、例えば記録されているデータに欠落が生じるほど経年劣化が進んだ記録メディアを他の記録メディアから選別することができる。
【0013】
また、上記一の形態のメディア処理装置は、前記記録メディアの識別結果を示す識別情報を、当該記録メディアのレーベル面に印刷する印刷部を更に備えることが好ましい。
【0014】
これにより、選別されたそれぞれの記録メディアの種類や追記可/不可などの識別情報をユーザーが容易に確認することができる。
【0015】
また、上記一の形態において、前記印刷部は、前記レーベル面における所定の識別情報印刷領域内に前記識別情報を印刷することが好ましい。
【0016】
これにより、レーベル印刷される画像などと重ならないように識別情報を印刷することができる。また、識別された全ての記録メディアのレーベル面における同じ位置に識別情報を印刷することにより、ユーザーが識別情報を確認し易くなる。
【0017】
本発明の他の形態は、上記課題を解決することのできるメディア処理システムであって、複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部、複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部、および、前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部を有するメディア処理装置と、前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部、および、前記識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部を有するホストコンピューターと、を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明のメディア処理システムは、かかる構成により、上記一の形態のメディア処理装置と同様の効果を奏するとともに、本形態においては、例えば一台のホストコンピューターで複数台のメディア処理装置を制御しつつ、それぞれのメディア処理装置において、例えば未使用か否かが不明な記録メディアや種類の不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアについて、それぞれの記録メディアの種類等の属性を識別して当該属性毎に選り分けることができる。
【0019】
本発明の更に他の形態は、上記課題を解決することのできるメディア処理方法であって、複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部と、複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部と、を備えるメディア処理装置によるメディア処理方法であって、前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別段階と、前記識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御段階と、を含むことを特徴とする。
【0020】
本発明のメディア処理方法は、かかる構成により、上記一の形態のメディア処理装置と同様の効果を奏する。
【0021】
本発明の更に他の形態は、上記課題を解決することのできるメディア処理装置を制御する制御装置としてコンピューターを機能させるプログラムであって、前記コンピューターを、前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部と、前記識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部と、して機能させることを特徴とする。
【0022】
本発明のプログラムをインストールしたコンピューターによれば、複数台のメディア処理装置を制御しつつ、それぞれのメディア処理装置において、例えば未使用か否かが不明な記録メディアや種類の不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアについて、それぞれの記録メディアの種類等の属性を識別して当該属性毎に選り分けることができる。
【0023】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るメディア処理装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】メディア処理装置100の内部構造を示す斜視図である。
【図3】メディアドライブ141(142)の概略構成を示すブロック図である。
【図4】メディア処理装置100による記録メディアの識別処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態の他の例に係るメディア処理システム500の概略構成を示すブロック図である。
【図6】コンピューター1000のハードウェア構成の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るメディア処理装置100の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、メディア処理装置100の内部構造を示す斜視図である。
【0027】
メディア処理装置100は、CDやDVD等の円板状の記録メディアに対してデータの読み書きを行うとともに、記録メディアのレーベル面に印刷を行うための装置であり、図1および図2に示すように、第1〜第4の4つのメディア保管部121,122,123,124と、2台のメディアドライブ141,142と、レーベルプリンタ110と、搬送部130と、メディア識別部150と、搬送制御部160と、操作部170と、を備える。
【0028】
なお、図2では、メディア処理装置100の外装である略直方体形状のケースを省略して、内部におけるデバイス配置を示しているが、実際の使用状態においては当該ケースが取り付けられる。また、このケースの前面側には、記録メディアを出し入れする際などに使用する開閉扉が取り付けられており、当該ケースの上側には、表示ランプおよび操作ボタン等が配列された操作部170が設けられている。
【0029】
第1のメディア保管部121、および第1のメディア保管部121の直下に設けられる第2のメディア保管部122は、メディア処理装置100のフレームに対して着脱可能であり、それぞれに複数の記録メディアが保管可能である。図2には、第1のメディア保管部121および第2のメディア保管部122のそれぞれに複数の記録メディア50が収容されている状態を示す。
【0030】
第3のメディア保管部123は、メディア処理装置100の前方にスライド可能に取り付けられた引出トレイ125に形成された凹みであり、少数の記録メディアの収納に利用される。また、第4のメディア保管部124は、第3のメディア保管部123に着脱可能に固定されており、第3のメディア保管部123よりも多数の記録メディアを収容することができる。
【0031】
メディア処理装置100を用いてブランクメディアに対してデータの書き込みおよびレーベル印刷を行う場合、第1のメディア保管部121は、ブランクメディアを収納する供給元スタッカとして使用される。また、第2のメディア保管部122および第4のメディア保管部124は、データの書き込み処理およびレーベル印刷が終了した記録メディアを収納する排出先スタッカとして使用される。
【0032】
また、第1のメディア保管部121を排出先スタッカとして使用し、あるいは、第2のメディア保管部122および第4のメディア保管部124を供給元スタッカとして使用することもできる。第3のメディア保管部123は、排出先スタッカとして使用している第4のメディア保管部124を取り外した際に、代わりの排出先スタッカとするために設けられる。このように第3のメディア保管部123を設けることにより、記録メディアに対するデータの書き込み処理およびレーベル印刷の継続中に第4のメディア保管部124が記録メディアを収容しきれなくなった場合でも、データの書き込み処理およびレーベル印刷を継続したままで第4のメディア保管部124を取り外して内部の記録メディアを回収することができる。
【0033】
なお、以下において説明するように、メディア処理装置100を用いて記録メディアの識別処理を行う場合は、例えば、第1のメディア保管部121は、未使用か否かが不明な記録メディアや種類の不明な記録メディアが混在した複数の記録メディアを収納し、供給元スタッカとして使用される。また、第2のメディア保管部122および第4のメディア保管部124は、種類等の属性が識別された記録メディアをその属性毎に収容する排出先スタッカとして使用される。
【0034】
2台のメディアドライブ141,142の各々は、スライド式に開閉可能に設けられたドライブトレイ143,144を有する。また、メディアドライブ141,142の各々は、ドライブトレイ143,144に載置された記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、所定のデータを書き込むデータ書込み部とを有する。
【0035】
レーベルプリンタ110は、本発明の印刷部の一例であり、記録メディアのレーベル面に印刷可能なインクジェット式記録装置を有する。このレーベルプリンタ110は、所定の受け渡し位置に搬送された記録メディアのレーベル面に対して予め設定されたレーベルイメージ、および後述する識別情報を印刷することができる。
【0036】
搬送部130は、略垂直に設けられた垂直ガイド軸131と、この垂直ガイド軸131に沿って昇降および旋回可能な搬送アーム132とを有する。また、搬送アーム132の先端部中央には、記録メディアを把持する把持爪が設けられている。
【0037】
搬送アーム132は、図1にA〜Hを付した矢印で示す方向への旋回動作と、I,Jを付した矢印で示す方向への昇降動作とが可能である。そして、搬送アーム132は、これらの動作の組み合わせによって、図中に〔1〕から〔6〕で示すポイントに移動することができる。
これにより、搬送アーム132は、各メディア保管部121,122,123,124(第3のメディア保管部123および第4のメディア保管部124はいずれか)と、メディアドライブ141に装備されたドライブトレイ143のメディア受け渡し位置と、メディアドライブ142に装備されたドライブトレイ144のメディア受け渡し位置と、レーベルプリンタ110のメディア受け渡し位置との間での記録メディアの搬送を行うことができる。
【0038】
なお、図1に〔1〕から〔6〕の数字を付して示すポイントについて補足説明すると、〔1〕は搬送アーム132のホームポジション(HP)の位置(待機位置)であり、〔2〕は第1のメディア保管部121の位置であり、〔3〕はHPと第1のメディア保管部121の位置との間の任意の位置であり、〔4〕はレーベルプリンタ110のメディア受け渡し位置であり、〔5〕は第2のメディア保管部122の位置であり、〔6〕はレーベルプリンタ110のメディア受け渡し位置と第2のメディア保管部122の位置との間の任意の位置である。
【0039】
搬送制御部160は、搬送部130の駆動制御を行う。この搬送制御部160は、操作部170においてユーザーが入力した各種の設定に関する情報、および、メディア識別部150からの識別情報に基づいて、搬送部130に対して駆動制御情報を出力する。搬送部130は、この駆動制御情報に基づいて、例えば、第1のメディア保管部121内の記録メディアを、メディア保管部122,124、レーベルプリンタ110のメディア受け渡し位置、および、メディアドライブ141,142におけるドライブトレイ143,144のメディア受け渡し位置、のいずれかに搬送する。
【0040】
図3は、メディアドライブ141(142)の概略構成を示すブロック図である。メディアドライブ141(142)は、CD、DVD等のディスク状記録媒体からデータを読み出すためのディスクドライブ10と、ディスクドライブ10で取得したRF信号を所定のディジタルデータに変換するディジタル信号処理部20と、処理された圧縮データを伸張して復元するデコード部30と、出力部40と、を有する。
【0041】
ディスクドライブ10は、スピンドルモータ11と、光ピックアップ12と、トラッキングモータ13と、サーボシステム14とを含む。スピンドルモータ11でDVD等の記録メディア50を回転させ、トラッキングモータ14により光ピックアップ13を動作させ、この光ピックアップ13により前記ディスク状記録媒体に記録されているデータを読み出す。具体的には、光ピックアップ13は、記録メディア50に所定のレーザー光を照射し、反射してきた光を受光する。本例では、CDとDVDに対応可能なピックアップ技術、例えば、2ピックアップ方式、2対物レンズ方式、2焦点レンズ方式等を採用している。なお、スピンドルモータ11とトラッキングモータ14は、サーボシステム14により制御される。
【0042】
ディジタル信号処理部20は、RF信号処理部21と、復調部22と、エラー訂正部23と、デマルチプレクサ24とを含む。RF信号処理部21は、光ピックアップ13により受光された反射光の波形信号(RF信号)をディジタルデータに変換する。復調部22は、所定の変調方式(例えば、8/16変調)で記録符号化されている前記ディジタルデータを元のデータに復調する。エラー訂正部23は所定のエラー訂正方式(例えば、RS−PC(リードソロモン積符号)方式)により、復調したデータに対してエラー訂正を行う。デマルチプレクサ24は、エラー訂正部23で処理されたディジタルデータを、映像データ、字幕データ、音声データに分離する(ストリーム分離)。
【0043】
デコード部30は、ビデオデコーダ31と、オーディオデコーダ32とを含む。ビデオデコーダ31は、所定の方式(例えば、MPEG−2方式)で圧縮されている映像データを伸張して元の状態に復元する。オーディオデコーダ32は、所定の方式(例えば、ドルビーAC−3方式)で圧縮されている音声データを伸張して元の状態に復元する。
【0044】
出力部40は、NTSC/PALエンコーダ41と、D/Aコンバータ42,43とを含む。NTSC/PALエンコーダ41は、ビデオデコーダ31で復元された映像信号(色差信号)をテレビ受像機で見ることができるように、NTSCやPALといった方式にエンコードする。D/Aコンバータ42は、NTSC/PALエンコーダ41でエンコードされたディジタルデータをアナログ信号に変換して出力する。D/Aコンバータ43は、オーディオデコーダ32で復元された音声信号(例えば、リニアPCM)をアナログ変換して出力する。
【0045】
また、メディア識別部150は、例えば、記録メディア50の種類や記録されているデータの記録フォーマットを特定するのに必要な情報や、複数の記録フォーマットで記録されているデータを再生可能なアプリケーションソフトを格納する記憶部を含む。また、メディア識別部150は、各ブロックの制御および所定の演算を行いDVD再生装置100の動作を制御するCPUと、CPUの作業用メモリとして用いられるRAMと、CPUで実行される制御用プログラム等が記録されたROMと、を含む。
【0046】
メディア識別部150は、例えば、ディスクドライブ10に装着された記録メディア50のリードインエリアに記録されている物理フォーマットに基づいて、当該記録メディア50の種類を識別することができる。また、メディア識別部150は、記録メディア50のファイルシステムに関する情報(例えば、タグ識別子)に基づいて記録されているデータのファイルフォーマットを特定するとともに、記録メディア50に記録されているファイル構造から対応するアプリケーションフォーマットを特定することができる。さらに、メディア識別部150は、特定されたファイルフォーマットと、アプリケーションフォーマットに基づいて、記憶部に格納されている複数のアプリケーションソフトの中から当該記録メディア50に記録されているデータを再生可能なアプリケーションソフトを選択し、実行させることができる。
【0047】
表1は、メディア処理装置100において識別可能な記録メディアの種類及び記録フォーマット(アプリケーションフォーマット及びファイルフォーマット)の一例を示す。
【表1】

【0048】
具体的には、メディア処理装置100は、メディア識別部150がメディアドライブ141(142)内の記録メディアに対して上記の処理を実行することにより、その記録メディアの種類(CD−DA(音楽CD)、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM、DVD−R/RW、DVD+R/RW、DVD−RAM)を識別することができる。また、メディア処理装置100は、種類を識別した記録メディアからデータを読み出すことにより、例えば、その記録メディアがブランクディスクであるか否か、および、追記可能なディスクか否か、などを識別することができる。
【0049】
さらに、メディア処理装置100は、ユーザーの設定により、例えば、種類を識別した記録メディアの各々に書き込まれた全てのデータを読み出すことができる。この場合、メディア処理装置100は、読出処理の対象である記録メディアから一部でもデータが読み出されなかった、すなわち読出しエラーとなったことを条件として、当該記録メディアを劣化ディスクとして正常な記録メディアと識別することができる。なお、メディア処理装置100は、アプリケーションフォーマットとして、CDオーディオ、PC用データ、CDビデオ、DVD−Video、DVD−Audio、DVD−VR等に対応し、ファイルフォーマットとして、ISO9660、UDFブリッジ(ISO9660+UDF1.02)、UDF2.0等に対応している。
【0050】
図4は、メディア処理装置100による記録メディアの識別処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態のメディア処理装置100は、以下のフローによる記録メディアの識別処理を、供給元スタッカ(本例では第1のメディア保管部121)に収納された複数の記録メディアについて行う。
【0051】
本フローでは、まず、メディアドライブ141,142は、それぞれのドライブトレイ143,144に記録メディアが装着されているか否かを検出する(ステップS101)。そして、メディアドライブ141,142は、記録メディアがドライブトレイ143,144のいずれかに装着されていることを検出した場合(ステップS101YES)、記録メディアが装着されているドライブトレイを示す信号をメディア識別部150に送信する。なお、ドライブトレイ143,144のいずれかにも記録メディアが装着されていない場合(ステップS101NO)は、本フローは終了するが、メディアドライブ141,142は、例えば所定の時間毎、あるいはメディア識別部150から記録メディアを検出すべき旨の信号を受けたタイミングで、それぞれのドライブトレイ143,144に記録メディアが装着されているか否かを再び検出してもよい。
【0052】
次に、メディア識別部150は、装着されている記録メディアの種類を識別する(ステップS102)。具体的には、まず、メディアドライブ141,142が、ドライブトレイ143,144に装着されている記録メディアの物理特性(反射率等)、あるいはリードインエリアに記録されている物理フォーマットを検出することにより、当該記録メディアがCD−DAか否かを識別する。例えば、メディアドライブ141,142は、光ピックアップ13の対物レンズを記録メディアから遠ざける方向に移動させたときのフォーカスS字信号を用いる方法により、当該記録メディアがCD−DAか否かを容易に識別することができる。そして、メディアドライブ141,142は、記録メディアがCD−DAかそれ以外のメディアであるかを示す信号をメディア識別部150に送信する。
【0053】
メディア識別部150は、装着された記録メディアの種類がCD−DAであると識別された場合は、CD−DA用のアプリケーション、すなわちCD−Audioのアプリケーションを選択して実行する。一方、装着された記録メディアの種類がCD−DA以外であると識別された場合、メディアドライブ141,142は、記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行う。具体的には、メディアドライブ141,142のデータ読出部は、記録メディアに記録されているファイル管理情報を読み出すとともに、読み出したファイル管理情報をメディア識別部150に送信する。
【0054】
次に、メディア識別部150は、メディアドライブ141,142におけるデータ読出部からの上記ファイル管理情報を解析して記録メディアがブランクメディアか否かを識別する(ステップS103)。そして、記録メディアがブランクメディアであると識別された場合(ステップS103YES)、メディア識別部150は、当該記録メディアがブランクメディアであることを示す情報を搬送制御部160に送信する。搬送制御部160は、メディア識別部150からの上記情報に基づいて、搬送部130に対して、ブランクメディアを保管するメディア保管部(ブランクメディア保管部)へと記録メディアを搬送すべき旨の駆動制御情報を出力する。
【0055】
搬送部130は、搬送制御部160からの上記駆動制御情報に基づいて、記録メディアをメディアドライブ141,142からブランクメディア保管部へと搬送する(ステップS106)。本例において、ブランクメディア保管部は、メディア保管部122,124のうち、予め選択された一方であってよく、また、搬送制御部160によって任意に選択されてもよい。
【0056】
一方、ステップS103において、解析したファイル管理情報に基づいて、記録メディアがブランクメディアでないと識別された場合(ステップS103NO)、メディア識別部150は、当該記録メディアのファイル管理情報に含まれるファイルシステムに関する特有の情報(例えば、タグ識別子)に基づいて記録されているデータのファイルフォーマットを特定する。ここで、ファイル管理情報(或いはその構造)はファイルシステム毎に異なるので、そのファイルシステムに特有の情報を利用することでファイルフォーマットを特定することができる。
【0057】
次に、メディア識別部150は、記録メディアに記録されているファイル構造を解析する。そして、メディア識別部150は、解析したファイル構造に基づいて記録されているデータのアプリケーションフォーマットを特定する(アプリケーションフォーマット特定手段)。例えば、「VIDEO_TS」というフォルダがあり、そのフォルダの中にファイル群が保存されていれば、アプリケーションフォーマットはDVD−Videoであると特定される。また、「AUDIO_TS」というフォルダの中にファイル群が保存されていれば、アプリケーションフォーマットはDVD−Audioであると特定される。
【0058】
次に、メディア識別部150は、特定されたファイルフォーマットとアプリケーションフォーマットを組み合わせた記録フォーマットのデータを読み出すことのできるアプリケーションソフトを選択して実行する。例えば、ファイルフォーマットがUDF2.0で、アプリケーションフォーマットがDVD−VRであると特定された場合は、メディア識別部150は、この記録フォーマット(従来のDVD−VRモード)を再生可能なアプリケーションソフトを実行する。これにより、メディアドライブ141,142のデータ読出部は、記録メディアに記録されているデータを読み出す。
【0059】
次に、メディア識別部150は、記録メディアが追記可能なディスクであるか否かを識別する(ステップS104)。具体的には、メディア識別部150は、メディアドライブ141,142のデータ読出部が記録メディアへの書き込みができないことを示す追記不可データを読み出した場合は、当該記録メディアを追記不可ディスクとして識別し、当該追記不可データが読み出されなかった場合は、当該記録メディアを追記可能ディスクとして識別する。
【0060】
なお、記録メディアが追記可能ディスクとして識別された場合、メディアドライブ141,142のデータ書込み部によって、所定のデータが書き込まれてもよい。ここで、所定のデータとは、例えばメディア処理装置100のユーザーが予め追記可能ディスクへ書き込むべく設定したデータであってよい。
【0061】
また、本ステップにおいて、メディアドライブ141,142のデータ読出部が記録メディアに書き込まれた全てのデータを読み出すまでに当該データの少なくとも一部が読み出されなかった場合、メディア識別部150は、当該記録メディアを劣化ディスクとして識別する。これにより、例えば記録されているデータに欠落が生じるほど経年劣化が進んだ記録メディアを他の記録メディアから選別することができる。
【0062】
次に、メディア識別部150は、記録メディアの種類および追記可能ディスクであるか否かを含む識別結果を示す情報(記録メディアの識別情報)をレーベルプリンタ110へと送信する。また、メディア識別部150は、記録メディアの識別が終了した旨の情報を搬送制御部160に送信する。搬送制御部160は、メディア識別部150からの上記情報に基づいて、搬送部130に対して、レーベルプリンタ110へと記録メディアを搬送すべき旨の駆動制御情報を出力する。搬送部130は、搬送制御部160からの上記駆動制御情報に基づいて、記録メディアをメディアドライブ141,142からレーベルプリンタ110へと搬送する。
【0063】
レーベルプリンタ110は、メディアドライブ141,142から搬送された記録メディアのレーベル面に、当該記録メディアの識別結果を示す識別情報を印刷する(ステップS105)。本ステップにおいて、レーベルプリンタ110は、例えば、上記識別情報とともに、当該識別情報を印刷すべき領域(識別情報印刷領域)が記録メディアのレーベル面に定められていることを示す情報をメディア識別部150から受け取った場合、当該識別情報印刷領域内に識別情報を印刷する。ここで、識別情報印刷領域は、レーベル面の内縁近傍あるいは外縁近傍などレーベル面上に印刷される画像などの邪魔にならない位置が好ましい。
【0064】
このように、記録メディアのレーベル面に当該記録メディアの識別結果を示す識別情報が印刷されるので、選別されたそれぞれの記録メディアの種類や追記可/不可などの識別情報をユーザーが容易に確認することができる。また、識別情報印刷領域内に識別情報を印刷することにより、記録メディアのレーベル面上に印刷される画像などと重ならないように識別情報を印刷することができる。また、識別された全ての記録メディアのレーベル面における同じ位置(識別情報印刷領域)に識別情報を印刷することにより、ユーザーが識別情報を確認し易くなる。
【0065】
ステップS105において、記録メディアのレーベル面に識別情報が印刷されると、レーベルプリンタ110は、当該印刷が終了した旨の情報をメディア識別部150へと送信する。メディア識別部150は、記録メディアの識別および識別情報の印刷が完了した旨の情報を搬送制御部160に送信する。搬送制御部160は、メディア識別部150からの上記情報に基づいて、搬送部130に対して、記録メディアを識別結果に基づくメディア保管部へと搬送すべき旨の駆動制御情報を出力する。そして、搬送部130は、搬送制御部160からの上記駆動制御情報に基づいて、記録メディアを識別結果に基づくメディア保管部へと搬送する(ステップS106)。以上により、本フローによる記録メディアの識別処理は終了する。
【0066】
なお、本例において、上記識別結果に基づくメディア保管部は、例えば、メディア保管部122,124のうち、上記ブランクメディア保管部として選択されていない側のメディア保管部であってよい。また、メディア処理装置100は、記録メディアの識別結果が複数ある場合は、上記ブランクメディア保管部に加えて識別結果の数に相当するメディア保管部を備えることが好ましい。
【0067】
図5は、本発明の実施形態の他の例に係るメディア処理システム500の概略構成を示すブロック図である。メディア処理システム500は、メディア処理装置101と、ホストコンピューター200とを備える。メディア処理装置101は、上記メディア処理装置100と比して、メディア識別部150および搬送制御部160を除く他の全ての構成を有する。メディア処理装置101が有するこれらの構成については、メディア処理装置100の構成と同様の機能を有するので、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0068】
また、本例において、ホストコンピューター200は、上記メディア処理装置100におけるメディア識別部150および搬送制御部160が有する機能を有する。したがって、ホストコンピューター200は、メディア処理装置101が記録メディアの識別処理を行う際にメディア処理装置101の制御装置として機能する。
【0069】
なお、本例のメディア処理システム500は、ホストコンピューター200と一台のメディア処理装置101により構成されるが、メディア処理システム500は、ホストコンピューター200と複数台のメディア処理装置101により構成してもよい。このように、ホストコンピューター200にメディア識別部および搬送制御部が有する機能を持たせることにより、メディア処理装置の構成をより簡略化できるとともに、一台のホストコンピューターで複数台のメディア処理装置を制御することにより、記録メディアの識別処理をより効率的に行うことができる。
【0070】
図6は、コンピューター1000のハードウェア構成の一例を示す。コンピューター1000は、与えられるプログラムに基づいて、図5において説明したメディア処理システム500のホストコンピューター200として機能する。例えば、コンピューター1000がホストコンピューター200として機能する場合、プログラムは、コンピューター1000を、図5に関連して説明したホストコンピューター200の各構成要素として機能させてよい。
【0071】
コンピューター1000は、CPU周辺部、入出力部、及びレガシー入出力部を備える。CPU周辺部は、ホスト・コントローラ1082により相互に接続されるCPU1005、RAM1020、グラフィック・コントローラ1075、及び表示装置1080を有する。入出力部は、入出力コントローラ1084によりホスト・コントローラ1082に接続される通信インターフェース1030、ハードディスクドライブ1040、及びCD−ROMドライブ1060を有する。レガシー入出力部は、入出力コントローラ1084に接続されるROM1010、フレキシブルディスク・ドライブ1050、及び入出力チップ1070を有する。
【0072】
ホスト・コントローラ1082は、RAM1020と、高い転送レートでRAM1020をアクセスするCPU1005及びグラフィック・コントローラ1075とを接続する。CPU1005は、ROM1010及びRAM1020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ1075は、CPU1005等がRAM1020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置1080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1075は、CPU1005等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0073】
入出力コントローラ1084は、ホスト・コントローラ1082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェース1030、ハードディスクドライブ1040、CD−ROMドライブ1060を接続する。通信インターフェース1030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1040は、コンピューター1000内のCPU1005が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ1060は、CD−ROM1095からプログラム又はデータを読み取り、RAM1020を介してハードディスクドライブ1040に提供する。
【0074】
また、入出力コントローラ1084には、ROM1010と、フレキシブルディスク・ドライブ1050、及び入出力チップ1070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1010は、コンピューター1000が起動時に実行するブート・プログラムや、コンピューター1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1050は、フレキシブルディスク1090からプログラム又はデータを読み取り、RAM1020を介してハードディスクドライブ1040に提供する。入出力チップ1070は、フレキシブルディスク・ドライブ1050や、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0075】
RAM1020を介してハードディスクドライブ1040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク1090、CD−ROM1095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1020を介してコンピューター1000内のハードディスクドライブ1040にインストールされ、CPU1005において実行される。
【0076】
当該プログラムは、コンピューター1000にインストールされる。当該プログラムは、CPU1005等に働きかけて、コンピューター1000を、前述したメディア識別部および搬送制御部として機能させる。
【0077】
以上に示したプログラムは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク1090、CD−ROM1095の他に、DVDやCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピューター1000に提供してもよい。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0079】
50…記録メディア、100,101…メディア処理装置、110…レーベルプリンタ(印刷部)、121,122,123,124…メディア保管部、125…引出トレイ、130…搬送部、131…垂直ガイド軸、132…搬送アーム、141,142…メディアドライブ(データ読出部、データ書込み部)、143,144…ドライブトレイ、150…メディア識別部、160…搬送制御部、170…操作部、200…ホストコンピューター、500…メディア処理システム、1000…コンピューター、1005…CPU、1010…ROM、1020…RAM、1030…通信インターフェース、1040…ハードディスクドライブ、1050…フレキシブルディスク・ドライブ、1060…CD−ROMドライブ、1070…入出力チップ、1075…グラフィック・コントローラ、1080…表示装置、1082…ホスト・コントローラ、1084…入出力コントローラ、1090…フレキシブルディスク、1095…CD−ROM


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部と、
複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、
前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部と、
前記データ読出部による前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部と、
前記メディア識別部による識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部と、
を備えることを特徴とするメディア処理装置。
【請求項2】
前記メディア識別部は、前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアからデータの書き込まれていない前記記録メディアを識別することを特徴とする請求項1に記載のメディア処理装置。
【請求項3】
前記データ読出部は、前記読出処理において、前記記録メディアの種類を示すデータを読み出し、
前記メディア識別部は、前記読出処理の結果に基づいて、各々の前記記録メディアの種類を識別することを特徴とする請求項1または2に記載のメディア処理装置。
【請求項4】
前記メディア識別部は、前記データ読出部が前記記録メディアへの書き込みができないことを示す追記不可データを読み出したことを条件として、当該記録メディアを追記不可ディスクとして識別することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のメディア処理装置。
【請求項5】
前記データ読出部は、前記読出処理において、前記記録メディアに書き込まれた全てのデータを読み出し、
前記メディア識別部は、前記読出処理において前記データの少なくとも一部が読み出されなかったことを条件として、前記記録メディアを劣化ディスクとして識別することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のメディア処理装置。
【請求項6】
前記記録メディアの識別結果を示す識別情報を、当該記録メディアのレーベル面に印刷する印刷部を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のメディア処理装置。
【請求項7】
前記印刷部は、前記レーベル面における所定の識別情報印刷領域内に前記識別情報を印刷することを特徴とする請求項6に記載のメディア処理装置。
【請求項8】
複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部、複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部、および、前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部を有するメディア処理装置と、
前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部、および、前記識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部を有するホストコンピューターと、
を備えることを特徴とするメディア処理システム。
【請求項9】
複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部と、
複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、
前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部と、
を備えるメディア処理装置によるメディア処理方法であって、
前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別段階と、
前記識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御段階と、
を含むことを特徴とするメディア処理方法。
【請求項10】
複数の記録メディアを保管可能な複数のメディア保管部と、
複数の前記記録メディアに書き込まれたデータを読み出す読出処理を行うデータ読出部と、
前記記録メディアを複数の前記メディア保管部および前記データ読出部へと搬送可能な搬送部と、
を備えるメディア処理装置を制御する制御装置としてコンピューターを機能させるプログラムであって、
前記コンピューターを、
前記読出処理の結果に基づいて、複数の前記記録メディアの各々の属性を識別するメディア識別部と、
前記識別結果に基づいて、前記記録メディアを前記属性毎に異なる前記メディア保管部へと前記搬送部により搬送させる搬送制御部と、
して機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−198688(P2010−198688A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42926(P2009−42926)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】