説明

モジュールユニットを支持レールに固定するための装置

【解決手段】本発明は、モジュールユニット(10)を支持レール(14)に固定するための装置に関し、該モジュールユニットは1つ又は複数の回路基板を収容するための収容部品(16)と、該収容部品(16)を閉鎖する側部部品(18)とを有し、該装置は、固定ユニット(12)を有し、固定ユニット(12)は、モジュールユニット(10)を支持レール(14)に連結させるように、モジュールユニット(10)上にスライド可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定ユニットによってモジュールユニットを支持レールに固定する装置に関し、該モジュールユニットは、1つ又は複数の回路基板を収容するための収容部品と、該収容部品を閉鎖するための側部部品とを有する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、このようなモジュールユニットは、収容部品を有し、該収容部品は、ボウル状の支持部品として形成されてもよく、該収容部品内において、収容部品に設置された載置部品に1つ又は複数の回路基板を挿入することができる。
収容部品を閉鎖させてモジュールユニットとして構成させるために、収容部品に少なくとも2つの側部部品が設置され、側部部品は、収容部品と該収容部品の2つの載置部品に固定される。
今まで知られたモジュールユニットから分かるように、側部部品に足部品を設け、足部品によってモジュールユニットを支持レールに固定することができる。
この場合には、特に、比較的長いモジュールユニットにおいて、モジュールユニットの好ましくない反り、特に収容部品とその中に設置された回路基板の反りが迅速に起きるという欠点が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、モジュールユニットを支持レールに固定するための装置を提供することにある。
該装置によれば、簡単な方法でモジュールユニットの安定性を高めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的は、本発明の請求項1の技術特徴によって実現される。本発明の好ましい構成手段は、従属請求項において提供される。
【0005】
モジュールユニットを支持レールに固定するための本発明の装置は、固定ユニットを有し、該モジュールユニットは、1つ又は複数の回路基板を収容するための収容部品と、該収容部品を閉鎖するための側部部品とを有する。本発明によれば、該固定ユニットは次の通りに構成される。
即ち、該固定ユニットは、モジュールユニットを支持レールに連結させるように、固定ユニットの縦方向において、モジュールユニットにスライド可能に構成される。
【0006】
固定ユニットは、細長い構造として構成されることが好ましい。
該固定ユニットの特徴は、完全に組み立てられたモジュールユニットに随時固定可能であり、この目的のために、モジュールユニットを分解する必要はないということにある。
本発明によれば、固定ユニットの固定は、固定ユニットの縦方向において、該固定ユニットをモジュールユニット上にスライドさせることによって実現され、その結果、迅速且つ簡単な組み立てが実現される。
ここでは、縦方向とは、固定ユニットの縦軸に沿った方向であり、従って、固定ユニットがモジュールユニットに固定された状態で、モジュールユニットにおいて支持レールが延びる方向を横切る方向でもある。
このため、固定ユニットを随時改装することができ、従って、本発明による装置はより高い柔軟性を有することで特徴づけられる。
【0007】
本発明の好ましい構成手段によれば、固定ユニットは係合辺を有し、係合辺によって、固定ユニットをモジュールユニットに形成されたストッパ部品上にスライドさせることができる。
該ストッパ部品はT字状構造として形成されることが好ましく、これによって、固定ユニットの係合辺をストッパ部品に係合させることができる。
固定ユニットに係合辺を設置することにより、固定部品を別途設置することなく固定ユニットをモジュールユニットに固定させることができる。
ここでは、該ストッパ部品は、モジュールユニットにおける収容部品の、支持レール方向に面する底板に設置されることが好ましい。
固定ユニットとモジュールユニットとの間の連結安定性を高めるために、1つより多いストッパ部品と、1つより多い係合辺とを設けることが好ましい。
【0008】
本発明のもう1つの好ましい構成手段によれば、固定ユニットを支持レールに固定するために、固定ユニットはラッチ部品を有する。
ラッチ部品は、アーム部品を有することが好ましい。
アーム部品にはフックが設けられており、固定ユニットを支持レールに固定させることで、固定ユニットを支持レールにクランプすることができるように、フックは、支持レールの縁部の後側に係合することができる。
固定ユニットを解放するために、フックを係合状態から離脱させることで、固定ユニットを支持レールから取り外すことができる。
【0009】
この目的のため、ラッチ部品は、回転可能に固定ユニットに固定される。
ここでは、ロックユニット、又はロックユニットのアーム部品は、フックと反対側の端部において回転可能に固定ユニットに設置されることが好ましく、ラッチ部品への操作を通じて、フックを支持レールにおける固定位置に回転させることができる。
これにより、固定ユニットを支持レールに迅速且つ簡単に組み立てることが実現される。
【0010】
ラッチ部品を操作するために、ラッチ部品は、該ラッチ部品を操作するための操作面を有することが好ましい。
該操作面は、ラッチ部品の端部、又はラッチ部品のアーム部品の端部に設置されることが好ましい。
該ラッチ部品は、回転可能に固定ユニットに設置される。操作面は、開口又は凹部に形成されることが好ましい。
ユーザは、手又はドライバのような工具を用いて、該開口又は凹溝に係合させることで、ラッチ部品の回転運動を行うことができる。
【0011】
本発明は更に、上述したように構成され且つ開発された、モジュールユニットを支持レールに固定するための装置を含モジュールユニットに関する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の固定ユニットによって支持レールに固定されたモジュールユニットの模式図である。
【図2】図1に示す固定ユニットが支持レールに装着された状態の模式図である。
【図3】図1に示す固定ユニットが支持レールに装着された状態のもう1つの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面と好ましい実施例を参照して、本発明について詳しく説明する。
【0014】
図1は、モジュールユニット10を示す。
該モジュールユニットは、固定ユニット12によって支持レール14に固定されている。
該モジュールユニット10は、収容部品16を有し、収容部品内には1つ又は複数の回路基板が設けられている。
収容部品16は、2つの横側面において、側部部品18でそれぞれ閉鎖されている。
側部部品18には、足部品20が設けられており、足部品によって側部部品18を支持レール14に固定することができる。
側部部品に設置された足部品20に加えて、本発明による固定ユニット12を更に設け、且つ固定ユニットは、モジュールユニット10の収容部品16に直接固定することができる。
【0015】
図2は、支持レール14に固定された本発明による固定ユニット12を示す。固定ユニット12は、3つの凹溝22を有し、この3つの凹溝のそれぞれには係合辺24が形成されている。
図3に示すように、凹溝22とそれに形成された係合辺24とによって、固定ユニットを収容部品16に設置されたストッパ部品26上にスライドさせることができる。
ストップ部品はT字構造に形成されることが好ましい。固定ユニット12は、矢印40で示された縦方向に沿って移動することによって、ストッパ部品26上にスライドし又はストッパ部品26から離間することができる。
スライド操作では、該固定ユニット12の中央に設置された凹溝22において固定ユニット12をキャッチすることが好ましい。
このキャッチは、該凹溝22に設置されたフックによって行われることが好ましいが、ここでは、図示しない。
【0016】
固定ユニット12を支持レール14に固定するために、固定ユニット12は、ラッチ部品28を有する。
該ラッチ部品28は、アーム部品30を有し、アーム部品にはフック32が設けられており、固定ユニット12を支持レール14に固定するように、フックは、支持レール14の縁部の後側に係合することができる。
固定ユニット12を解放するために、フック32を係合状態から離脱させることで、固定ユニット12を支持レール14から取り外すことができる。
【0017】
ここでは、ラッチ部品28は、固定ユニット12における、フック32と反対側の端部36に回転可能に設置される。
これにより、ラッチ部品28への操作を通じて、フック32を支持レール14における固定位置に回転させ、又は該固定位置から離間するように回転させることができる。
【0018】
ラッチ部品28を操作するために、ラッチ部品28は操作面38を有し、該操作面は、ラッチ部品28の端部36に設置されている。
該ラッチ部品は回転可能に固定ユニット12に設置されている。
ラッチ部品28は、開口構造として形成され、ユーザは工具(例えばドライブ)を用いて該開口に係合させることで、ラッチ部品28の回転運動を行うことができる。
【符号の説明】
【0019】
10 モジュールユニット
12 固定ユニット
14 支持レール
16 収容部品
18 側部部品
20 足部品
22 凹溝
24 係合辺
26 ストッパ部品
28 ラッチ部品
30 アーム部品
32 フック
36 端部
38 操作面
40 縦方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールユニット(10)を支持レール(14)に固定するための装置であって、固定ユニット(12)を含み、前記モジュールユニットが、1つ又は複数の回路基板を収容するための収容部品(16)を有し、前記モジュールユニットが、前記収容部品(16)を閉鎖するための側部部品(18)を更に有している装置において、
前記固定ユニット(12)は、モジュールユニット(10)を支持レール(14)に連結させるように、固定ユニット(12)の縦方向(40)において、前記モジュールユニット(10)上にスライド可能に構成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記固定ユニット(12)が、係合辺(24)を有し、前記係合辺によって、固定ユニット(12)を前記モジュールユニット(10)に形成されたストッパ部品(26)上にスライドさせることができる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記固定ユニット(12)が、固定ユニット(12)を支持レール(14)に固定するためのラッチ部品(28)を有している請求項1又請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ラッチ部品(28)が、回転可能に前記固定ユニット(12)に設置されている請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ラッチ部品(28)が、該ラッチ部品(28)を操作するための操作面(38)を有している請求項3又は請求項4に記載の装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の装置であって、モジュールユニット(10)を支持レール(14)に固定するための装置を含んでいるモジュールユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2013−514634(P2013−514634A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543489(P2012−543489)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/EP2010/006715
【国際公開番号】WO2011/082725
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(504019733)フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー (72)
【Fターム(参考)】