説明

モードS二次監視レーダ及びデータの収集方法

【課題】蓄積して記憶される航空機から受信した応答の中から、対象の航空機から受信した応答を容易に抽出できるようにする。
【解決手段】航空機に送信した質問信号に対応して、航空機から送信された応答信号を受信するモードS二次監視レーダ1であって、特定の航空機のモードSアドレスを入力する指定手段15と、受信した応答信号が、特定されたモードSアドレスの航空機から送信された信号であるか否かを区別するマーク信号を出力するマーキング手段1372と、応答信号と、マーク信号とを対応させて記憶装置142に記憶する処理手段141とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オールコール期間とロールコール期間とを設定して、航空機を捕捉するモードS二次監視レーダ、及びこのモードS二次監視レーダで受信したデータを記憶するデータの収集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モードS二次監視レーダ(SSRモードS:Secondary Surveillance Radar Mode S)は、監視する各航空機の飛行情報をターゲットレポートとして提供しており、航空管制ではこのターゲットレポートとして提供される情報を利用している。図4に示すように、モードS二次監視レーダ(SSRモードS)1aは、航空機に搭載されているトランスポンダ2(2a,2b)に質問を送信するとともに、送信した質問に応答してトランスポンダ2から送信される応答を受信し、受信した応答を解読して監視空域を飛行する航空機を監視し、ターゲットレポートを出力している。
【0003】
例えば、モードS二次監視レーダ1aは、図5に示すように、アンテナ11、送受信部12aおよび信号処理部13aを備えている。アンテナ11は、送受信部12aと接続され、送受切替器121を介して送信器122から入力する信号をトランスポンダ2に送信し、トランスポンダ2から受信する信号を送受切替器121を介して受信器123に出力する。
【0004】
信号処理部13aは、送信器122を介して信号の送信を制御する送信制御部131と、受信器123が受信した信号の供給を受けて処理を実行するモードS応答処理部132およびATCRBS応答処理部133と、信号の送受信等のタイミングを管理するチャネル管理部134と、各応答処理部132,133から供給される信号を利用してターゲットレポートを生成する監視処理部135と、各処理のタイミングを制御するタイミング信号発生部136とを備えている。
【0005】
モードS二次監視レーダ1aが監視する航空機に搭載されるトランスポンダ2は、図4に示すように、処理や送受信する信号の異なるモードSトランスポンダ2aとATCRBSトランスポンダ2bとがある。モードS二次監視レーダ1aは、処理が異なるトランスポンダ2を確実に捕捉するため、モードS応答処理部132およびATCRBS応答処理部133を有するとともに、図6(a)に示すように、「オールコール期間TA」と「ロールコール期間TR」に区別して、各期間で異なる処理を実行している。このモードS二次監視レーダ1aとトランスポンダ2との質問応答の送受信タイミングおよび質問応答のフォーマット等は国際的に統一された規格に基づいて実行されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
具体的には、モードS二次監視レーダ1aは、図6に示すように、オールコール期間TA(TA1,TA2)には、モードSトランスポンダ2aおよびATCRBSトランスポンダ2bに対してオールコール質問Qaを送信し、所定のリスニングウィンドウWaの期間に受信するオールコール応答Aa(Aa2,Aa2)を検出する。
【0007】
また、モードS二次監視レーダ1aは、図6に示すように、ロールコール期間TR(TR1)には、ロールコール期間TRの捕捉対象として設定されている各モードSトランスポンダ2aに対して個別にロールコール質問Qr(Qr1,Qr2)を送信し、各ロールコール質問Qrに対して定められた所定のリスニングウィンドウWr(Wr1,Wr2)の期間に受信するロールコール応答Ar(Ar1,Ar2)を検出する。
【0008】
応答A(Aa,Ar)から抽出され、ターゲットレポートの生成に利用される航空機の位置情報や高度情報等の情報は、航空管制において重要な情報である。また、この応答Aの信号状態等からは、モードS二次監視レーダ1a周囲の環境状況等の重要な情報を把握することもできる。さらに、長期間に渡って同一の航空機から受信した応答Aを利用して航空機(トランスポンダ)やモードS二次監視レーダの状態等を解析することもできる。
【0009】
このような解析をするために、過去に受信した応答Aが必要になることもあるが、応答処理部132,133では応答Aから必要な情報を抽出して監視処理部135に出力した後には応答Aを保存していない。したがって、後になって応答A自体から情報を得ることは出来ず、必要な場合にはディジタルデータとして生成されたターゲットレポート等のデータを利用していた。
【0010】
また仮に、受信器123から応答処理部132,133に出力する応答Aを、信号収集部14にも出力し、信号処理手段141でA/D変換等の信号処理をした後に記憶装置142に記憶しておけば、必要になった場合に記憶した応答Aを読み出して利用することもできる。しかしながら、モードS二次監視レーダ1aでは、多数の応答Aを受信しているため、記憶装置142には図7に示すように、受信した複数の応答Aが蓄積される。したがって、過去に特定の航空機から受信した応答Aが必要になったとき、多数の航空機から受信した全ての応答Aが記憶装置142に記憶されていると、いずれの応答Aが対象の航空機から受信した応答Aであるかを判断することが困難である。すなわち、図7に示す例では3つの応答Aが含まれているが、実際には長期間に受信する応答Aの数は、数百、数千を越え、記憶装置142から必要な応答Aを抽出するためにこれらすべての応答Aから必要な航空機からの応答Aを抽出するのは非常に困難である。
【非特許文献1】ICAO、「Aeronautical Telecommunications Annex 10 VolumeIV Surveillance Rader and Collision Avoidance System」、1998年7月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、従来の方法では、過去の応答Aを解析しようとしたとき、ディジタルデータをアナログデータに変換したり、記憶装置に記憶されている膨大な数の応答Aの中から、必要な応答Aを抽出する必要があった。したがって、対象のデータを得るためには困難な作業が必要であった。
【0012】
従って本発明は、蓄積して記憶される航空機から受信した応答の中から、対象の航空機から受信した応答を容易に抽出できるようにするモードS二次監視レーダ及びデータの収集方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の特徴に係るモードS二次監視レーダは、航空機に送信した質問信号に対応して、前記航空機から送信された応答信号を受信するモードS二次監視レーダであって、特定の航空機のモードSアドレスを入力する指定手段と、受信した前記応答信号が、前記モードSアドレスの航空機から送信された信号であるか否かを区別するマーク信号を出力するマーキング手段と、前記応答信号と、前記マーク信号とを対応させて記憶装置に記憶する処理手段とを備える。
【0014】
また、モードS二次監視レーダにおける受信データの収集方法は、モードS 二次監視レーダが、航空機に送信した質問信号に対応して、前記航空機から受信した応答信号を記憶装置に記憶させるデータの収集方法であって、特定の航空機のモードSアドレスが入力されるステップと、受信した前記応答信号が、前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であるか否かを区別するマーク信号を生成するステップと、前記応答信号と、前記マーク信号とを対応させて記憶装置に記憶するステップとを有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、蓄積して記憶される航空機から受信した応答の中から、対象の航空機から受信した応答を容易に抽出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1乃至図3を用いて本発明の最良の実施形態に係るモードS二次監視レーダ1について説明する。モードS二次監視レーダ1は、図4を用いて上述した場合と同様に、地上局に設置されており、航空機に備えられるトランスポンダ2との質問応答に基づく航空機の監視結果を航空管制に利用するターゲットレポートとして出力する。以下の説明において、従来と同一の構成については、上述の説明と同一の符号を付し、類似の構成については類似の符号を付して説明を省略する。
【0017】
図1に示すように、本発明の最良の実施形態に係るモードS二次監視レーダ1は、アンテナ11と、アンテナ11を介して信号を送受信する送受信部12と、送受信部12に接続され、質問応答を制御するとともに受信する応答Aに基づいてターゲットレポートを生成して出力する信号処理部13とを備えている。また、モードS二次監視レーダ1は、信号処理部13に接続され、外部の入力装置3から入力する航空機のモードSアドレスを信号処理部13に出力するアドレス指定部15と、送受信部12が受信した応答Aにアドレス指定部15によって指定されたモードSアドレスの航空機から受信する応答であるか否かを区別するマーク信号とともに蓄積して記憶する信号収集部14とを備えている。
【0018】
送受信部12は、図5で上述した送受信部12aと同一の送受切替器121及び送信器122を備えているが、受信器123に代えて信号処理部13から出力される信号を入力する受信器124を備えている。
【0019】
また、信号処理部13は、図5で上述した信号処理部13aと同一の送信制御部131、モードS応答処理部132、ATCRBS応答処理部133およびタイミング信号発生部136を備えているが、チャネル管理部134に代えて受信器124に信号を出力するチャネル管理部137を備え、監視処理部135に代えてアドレス指定部15からの信号を入力する監視処理部138を備えている。
【0020】
チャネル管理部137のスケジューリング手段1371は、タイミング信号発生部136から出力されるタイミング信号に基づいてオールコール期間TAおよびロールコール期間TRの割り当て、各応答A(Aa,Ar)を受信するリスニングウィンドウW(Wa,Wr)のスケジューリングを実行する。また、スケジューリング手段1371は、各期間Ta,Trのスケジュール情報を送信制御部131に出力し、リスニングウィンドウWのスケジュール情報をモードS応答処理部132またはATCRBS応答処理部133に出力する。
【0021】
送信制御部131は、チャネル管理部137からのスケジュール情報およびタイミング信号発生部136からのタイミング信号に基づいて、予め生成してメモリ(図示せず)に記憶している質問を読み出して送信器122に出力し、送受切替器121およびアンテナ11を介してトランスポンダ2に送信する。
【0022】
受信器124は、アンテナ11および送受切替器121を介してトランスポンダ2から送信された応答Aを受信する。また、受信器124は、受信したモードS応答(モードSオールコール応答Aa1およびモードSロールコール応答Ar)をモードS応答処理部132に出力し、ATCRBS応答(モードA/Cオールコール応答Aa2)をATCRBS応答処理部133に出力する。
【0023】
モードS応答処理部132は、受信器124から入力したモードS応答Aa1,Arを対応するリスニングウィンドウWで検出する。また、モードS応答処理部132は、検出した応答Aを処理して得られたモードSアドレスを含むデータを監視処理部138に出力するとともに、処理によって得られたモードSアドレスをチャネル管理部137に出力する。
【0024】
ATCRBS応答処理部133は、受信器124から入力したATCRBS応答(モードA/Cオールコール応答)Aa2を対応するリスニングウィンドウWaで検出する。また、ATCRBS応答処理部133は、検出した応答Aを処理して得られたモードSアドレスを含むデータ、モードAコード、モードCコード等の情報を監視処理部138に出力する。
【0025】
監視処理部138は、モードS応答処理部132またはATCRBS応答処理部133から入力した応答Aに関するデータに基づいてターゲットレポートを作成し、出力する。
【0026】
アドレス指定部15は、接続される外部の入力装置3から、記憶装置142に応答Aを記憶させる際にマーク信号で区別する対象の航空機のモードSアドレス(対象アドレス)を入力すると、入力した対象アドレスを監視処理部138に出力する。
【0027】
オールコール期間TAには、監視処理部138は、アドレス指定部15から入力する対象アドレスをチャネル管理部137に出力する。また、監視処理部138は、ロールコール期間TRの捕捉対象である航空機のモードSアドレス(捕捉機アドレス)をチャネル管理部137に出力する。なお、この捕捉機アドレスは、予めメモリ(図示せず)に記憶されていてもよいし、対象アドレスとともに入力装置3及びアドレス指定部15を介して監視処理部138に入力されてもよい。
【0028】
チャネル管理部137のマーキング手段1372は、監視処理部138から入力した対象アドレスをメモリ(図示せず)に記憶する。また、マーキング手段1372は、記憶された対象アドレスに基づいて、対象の航空機から受信した応答Aに同期させて対象の航空機から受信する応答を区別するマーク信号を受信器124に出力する。
【0029】
具体的には、オールコール期間TAにおいては、図6に示したように、一つの長いリスニングウィンドウWaが定められるが、このリスニングウィンドウWaの期間において、対象の航空機から受信した応答Aに対応する期間は一部である。したがって、マーキング手段1372は、応答処理部132からモードSアドレス(受信アドレス)を入力すると、入力した受信アドレスをメモリに記憶される対象アドレスと比較する。また、マーキング手段1372は、対象アドレスと受信アドレスが一致するとき、対象の航空機の応答Aであることを表わすマーク信号を受信器124に出力する。
【0030】
例えば、マーク信号が“0”又は“1”いずれかの1bitの信号であって、「対象の航空機の応答の場合に“1”である」と定義しているとき、マーキング手段1372は、対象アドレスと受信アドレスが一致すれば、その応答Aaの期間は“1”を出力し、その応答Aa以外の期間は“0”を出力する。
【0031】
また、ロールコール期間TRにおいては、図6に示したように、複数の短いリスニングウィンドウWrが定められるが、この複数のリスニングウィンドウWrのうち、対象の航空機からの応答Aを受信するリスニングウィンドウWrは予めスケジューリング手段1371によって決められている。すなわち、各リスニングウィンドウWrに対して、捕捉機アドレスは決められている。したがって、マーキング手段1372は、対象の航空機からの応答Aを受信するリスニングウィンドウWrとして定められている期間(対象アドレスと捕捉機アドレスとが一致する期間)に、対象の航空機からの応答であることを表わすマーク信号を受信器124に出力する。
【0032】
例えば、マーク信号が“0”又は“1”いずれかの1bitの信号であって、「対象の航空機の応答の場合に“1”である」と定義しているとき、マーキング手段1372は、対象の航空機からの応答Arに定められているリスニングウィンドウWの期間は“1”を出力し、そのリスニングウィンドウW以外の期間は“0”を出力する。
【0033】
受信器124は、応答処理部132,133に出力する応答Aを信号収集部14にも出力する。また、受信器124は、この応答Aとともにチャネル管理部137から入力するマーク信号を信号収集部14に出力する。
【0034】
信号処理手段141は、受信器124から応答Aとマーク信号を入力すると、応答Aに対しA/D変換等の信号処理を実行し、信号処理後の応答Aと、同期するマーク信号とを対応させて記憶装置142に記憶させる。図2及び図3に記憶装置142に記憶させる応答Aとマーク信号の一例を示す。
【0035】
図2(a)は、オールコール期間TAに受信した応答Aaで形成される信号であり、図2(b)は、図2(a)の信号とともに受信器124から入力するマーク信号である。このマーク信号は、上述したように、対象の航空機から受信した応答Aaの期間は“1”になり、その他の期間は“0”となる。したがって、記憶装置142に記憶される信号から対象の航空機からの応答Aaを抽出するときには、マーク信号が“1”の期間に対応する応答Aaを抽出することによって容易に対象の航空機から受信した応答Aaを抽出することができる。
【0036】
なお、受信器124が応答Aaを受信する時間と、チャネル管理部137からマーク信号を入力する時間には、ずれがあると考えられる。したがって、信号収集部14に出力される応答Aaとマーク信号とは、図2(c)に示すように、実際の応答Aaの開始に対して、マーク信号によるマークの開始(立ち上り)が遅延することが考えられる。一方、この遅延時間は、応答処理部132,133の処理時間をから求めることが可能であるため、応答Aaの抽出の際にこの遅延時間を考慮すればよい。または、信号処理手段141が応答Aaとマーク信号を記憶する際に、応答Aaを遅延してマーク信号と対応させて記憶装置142に記憶してもよい。
【0037】
図3(a)は、ロールコール期間TRに受信した応答Arで形成される信号であり、図3(b)は、このロールコール期間TRに設定されたリスニングウィンドウWrであり、図3(c)は、図3(a)の信号とともに受信器124から入力するマーク信号である。図3(c)に示すマーク信号は、上述したように、対象の航空機に定められるリスニングウィンドウWの期間は“1”になり、その他の期間は“0”となる。したがって、後になって、特定の航空機から受信した応答Arを抽出したいときには、マーク信号が“1”の期間と対応する応答Arを抽出することによって容易に対象の航空機から受信した応答Aaを抽出することができる。
【0038】
なお、図2及び図3において、オールコール期間TAとロールコール期間TRに受信した応答Aから生成される信号を別々に表しているが、実際には、図2(a)及び図3(a)に示す応答Aによって形成される信号は連続しており、図2(b)及び図3(c)に示すマーク信号も連続している。
【0039】
また、図2及び図3においては、対象の航空機は1台であって、アドレス指定部15から一つの対象アドレスが指定された場合の例を示している。一方、例えば、第2対象アドレスとして他の航空機のモードSアドレスを指定し、マーキング手段1372がこの第2対象アドレスに対応する第2マーク信号を出力して記憶装置142に記憶させることができれば、2台の航空機を対象とすることができる。また、同様に、対象アドレス及びマーキング信号を増やすことによって、複数の航空機を対象とすることができる。
【0040】
上述したように、本発明によれば、受信する全ての応答Aを記憶装置に蓄積するとき、指定したモードSアドレスで特定できる航空機からの応答Aを区別するマーク信号を記憶させる。このように、予め決められた航空機からの応答Aを区別できるように記憶しているため、後になってこの対象の航空機から受信した応答Aが必要になったとき、必要な応答Aを容易に抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の最良の実施形態に係るモードS二次監視レーダの構成を説明する機能ブロック図である。
【図2】オールコール期間において、信号収集部に記憶されるデータの一例である。
【図3】ロールコール期間において、信号収集部に記憶されるデータの一例である。
【図4】従来のモードS二次監視レーダ及びトランスポンダについて説明する概念図である。
【図5】従来のモードS二次監視レーダの構成を説明する機能ブロック図である。
【図6】従来のモードS二次監視レーダにおける処理を説明するタイミングチャートである。
【図7】従来のモードS二次監視レーダで信号収集部に記憶されるデータの一例である。
【符号の説明】
【0042】
1…モードS二次監視レーダ
11…アンテナ
12…送受信部
121…送受切替器
122…送信器
123…受信器
13…信号処理部
131…送信制御部
132…モードS応答処理部
133…ATCRBS応答処理部
134…チャネル管理部
135…監視処理部
136…タイミング信号発生部
137…チャネル管理部
1371…スケジューリング手段
1372…マーキング手段
138…監視処理部
14…信号収集部
15…アドレス指定部(指定手段)
141…信号処理手段(処理手段)
142…記憶装置
2…トランスポンダ
3…入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機に送信した質問信号に対応して、前記航空機から送信された応答信号を受信するモードS二次監視レーダであって、
特定の航空機のモードSアドレスを入力する指定手段と、
受信した応答信号が、前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であるか否かを区別するマーク信号を出力するマーキング手段と、
前記応答信号と、前記マーク信号とを対応させて記憶装置に記憶する処理手段と、
を備えることを特徴とするモードS二次監視レーダ。
【請求項2】
前記マーキング手段は、
オールコール期間には、受信した前記応答信号が前記モードSアドレスを含むか否かを判定し、前記応答信号が前記モードSアドレスを含むとき、前記応答信号に対応する期間、前記応答信号が前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であることを示すマーク信号を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のモードS二次監視レーダ。
【請求項3】
前記マーキング手段は、
ロールコール期間には、前記モードSアドレスの航空機に対して設定したリスニングウィンドウの期間、前記応答信号が前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であることを示すマーク信号を出力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモードS二次監視レーダ。
【請求項4】
モードS二次監視レーダが、航空機に送信した質問信号に対応して、前記航空機から受信した応答信号を記憶装置に記憶させるデータの収集方法であって、
特定の航空機のモードSアドレスが入力されるステップと、
受信した応答信号が、前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であるか否かを区別するマーク信号を生成するステップと、
前記応答信号と、前記マーク信号とを対応させて記憶装置に記憶するステップと、
からなることを特徴とするデータの収集方法。
【請求項5】
前記マーク信号を生成するステップでは、オールコール期間には、受信した前記応答信号が前記モードSアドレスを含むか否かを判定し、前記応答信号が前記モードSアドレスを含むとき、前記応答信号に対応する期間、前記応答信号が前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であることを示すマーク信号を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載のデータの収集方法。
【請求項6】
前記マーク信号を生成するステップでは、ロールコール期間には、前記モードSアドレスの航空機に設定したリスニングウィンドウの期間、前記応答信号が前記モードSアドレスの航空機から送信された応答信号であることを示すマークを出力する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のデータの収集方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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