説明

ユニキャストトラフィックを復元する方法及び装置

【課題】リングの障害回避方式においてMACアドレステーブルの更新が完了する前に、順番に送信された複数のユニキャストパケットが乱されてしまう問題を軽減する。
【解決手段】ネットワークスイッチは、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、MACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定するので、ネットワークスイッチが受信したユニキャストパケットの宛先アドレスに対応する宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ネットワークスイッチはユニキャストパケットをブロードキャストする。従って、イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチは、MACアドレステーブルの更新完了を待つことなしに、中断されたユニキャストトラフィックを復元することが可能であり、これにより、イーサーネットリング障害回避方式の最中にユニキャストトラフィックを復元できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信の技術分野に関連し、特にイーサーネットリング障害回避の際にユニキャストトラフィックを復元する方法及び装置等に関連する。
【背景技術】
【0002】
イーサーネットリング(Ethernet ring)のプロテクション技術はリングネトワークトポロジにおけるイーサーネットサービスのためのハイパフォーマンスプロテクションスイッチング技術(high-performance protection switching technology)である。
【0003】
図1は従来のイーサーネットリングを示し、ネットワークスイッチS1-S5がポート間のコネクションを介するリングを形成し、例えば、ネットワークスイッチS1のポートP11はネットワークスイッチS5のポートP52に接続され、ネットワークスイッチS1のポートP12はネットワークスイッチS2のポートP21に接続される、等々である。ホストH1はネットワークスイッチS1のポートに接続され、別のホストH2はネットワークスイッチS3のポートに接続され、その2つのホストが、ネットワークスイッチS1、S5、S4及びS3により接続された経路又はパス(例えば、図1において矢印で示されている経路)を通じたデータのやり取りを実行する。イーサーネットリングが正常に動作している場合、何れかのネットワークスイッチのポート(例えば、ネットワークスイッチS2のポートP22)は遮断され、例えばヘルスチェックパケット又はHEALTHパケットのようなループ検出パケット以外のパケットがそのポートを経由して通過することは許可されず、ループ内でパケットを転送することに起因するブロードキャストストーム(broadcast storm)を防ぐ。従ってホストH1及びH2は図1の矢印で示されている経路を通じてのみデータのやり取りを行うことができる。ただし、ループ検出パケットは、ポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチによって送信され、それはリングネットワークトポロジが完全であるか否かを検出するために使用される。
【0004】
ループ内の隣接するネットワークスイッチ同士の間のリンク(例えば、S4及びS5の間のリンク)において、図1で×印で示されている位置において、イーサーネットリング上で動作しているプロトコル処理に障害が生じた場合、例えばイーサーネットリングプロテクションスイッチング技術(Ethernet Ring Protection Switching:ERPS)又は高速リングプロテクションプロトコル(Rapid Ring Protection Protocol:RRPP)は障害迂回(failover)方法を起動する、すなわち、障害のあるリンクに接続されているネットワークスイッチ(例えば、ネットワークスイッチS4及びネットワークスイッチS5)は、ループ内でリンク障害通知パケットをブロードキャストする一方、ポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチS2は、リンク障害通知パケットを受信した後に、遮断していたポートP22の遮断を解除し、ポートを遮断していたネットワークスイッチS2は、ローカルメディアアクセス(media access control:MAC)アドレステーブルを更新又はフラッシュし、ループ内でフラッシュ通知パケット(例えば、リングダウンフラッシュFDB)をブロードキャストし、ループ内の他のネットワークスイッチが個別的にMACアドレステーブルを更新又はフラッシュすることを指示する。
【0005】
ユニキャストパケットの宛先アドレスはユニキャストアドレスである。ネットワークスイッチは、ユニキャストパケットを転送する際に、先ず、宛先アドレスに対応するポートについてローカルMACアドレステーブルを探し、対応するポートを発見した場合、ネットワークスイッチはそのポートを通じてパケットを転送し、ユニキャストパケットのユニキャスト転送を実行する。
【0006】
イーサーネットリング障害回避方式の場合、MACアドレステーブルを更新又はフラッシュするのに或る程度の時間が必要であり、特に、MACアドレステーブルに多数のエントリが含まれている場合、数百ミリ秒もかかってしまうかもしれない。従ってMACアドレステーブルの更新又はフラッシュが完了する前に、ユニキャストパケットが、リンクに障害が生じる前のMACアドレステーブルによるポートを通じて転送されてしまうおそれがある。例えば、ホストH1からホストH2へ送信されたユニキャストパケットは、ネットワークスイッチS1により、リンク障害前のMACアドレステーブルによるポートP11を通じてネットワークスイッチS5に転送される。S4及びS5間のリンクには障害が発生しているので、そのユニキャストパケットはホストH2に到着できない。従って、イーサーネットリング障害回避方式においてMACアドレステーブルの更新が完了する前、ユニキャストトラフィック、すなわち順番に送信された複数のユニキャストパケットが乱されてしまう又は中断してしまう。中断したユニキャストトラフィックは、MACアドレステーブルの更新が完了するまで復元できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
開示される発明の課題は、リングの障害回避方式においてMACアドレステーブルの更新が完了する前に、順番に送信された複数のユニキャストパケットが乱されてしまう問題を少なくとも軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示される発明による方法は、
イーサーネットリング障害回避方式においてユニキャストトラフィックを復元する方法であって、
イーサーネットリングのループ内にあるネットワークスイッチがパケットを受信するステップと、
前記パケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、該宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、前記ネットワークスイッチが、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探すステップと、
前記宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、前記ネットワークスイッチが前記パケットをブロードキャストするステップと、
前記ネットワークスイッチが、前記イーサーネットリングの前記ループ内のポートのブロードキャストフラグを、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定し、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定するステップと
を有する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】既存のプロトコルを使用することで実現されるイーサーネットリング障害回避方式を示す概略図。
【図2】イーサーネットリング障害回避方式を行う際にユニキャストトラフィックを復元する本発明の実施の形態1による方法を示すフローチャート。
【図3】本発明の実施の形態1による方法を用いることで実現されるイーサーネットリング障害回避方式を示す概略図。
【図4】本発明の実施の形態2によるネットワーク切り替え方式を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<概要>
本発明はイーサーネットリング障害回避方法の最中にユニキャストトラフィックを復元する方法及び装置を提供し、その方法及び装置は、MACアドレステーブルの更新又はフラッシュの完了を待つことなく、中断したユニキャストトラフィックをイーサーネットリングが復元できるようにし、かつサービスフローが宛先ホストに到達できるようにする。
【0011】
(1)本発明の第1の形態による方法は、
イーサーネットリング障害回避方式においてユニキャストトラフィックを復元する方法であって、
イーサーネットリングのループ内にあるネットワークスイッチがパケットを受信するステップと、
前記パケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、該宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、前記ネットワークスイッチが、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探すステップと、
前記宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、前記ネットワークスイッチが前記パケットをブロードキャストするステップと、
前記ネットワークスイッチが、前記イーサーネットリングの前記ループ内のポートのブロードキャストフラグを、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定し、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定するステップと
を有する方法である。
【0012】
(2)本発明の第1の形態における第1の例では、
前記ネットワークスイッチが、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探すステップの後に、当該方法は、
前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグがリセット状態であった場合、前記ネットワークスイッチが前記パケットをユニキャスト方式で転送するステップ
を更に有してもよい。
【0013】
(3)本発明の第1の形態における第2の例では、
本発明の第1の形態により又は本発明の第1の形態の第1の例において、前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグが、前記ネットワークスイッチ内においてデータストレージ機能を有する素子又は要素により設定されてもよい。
【0014】
(4)本発明の第2の形態による装置は、
イーサーネットリング障害回避方式においてユニキャストトラフィックを復元する装置であって、
パケットを受信する受信モジュールと、
前記パケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、該宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探す探索モジュールと、
前記宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、前記パケットをブロードキャストする転送モジュールと、
前記イーサーネットリングの前記ループ内のポートのブロードキャストフラグを、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定し、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定する設定モジュールと
を有する装置である。
【0015】
(5)本発明の第2の形態における第1の例では、
前記転送モジュールは、前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグがリセット状態に設定されていた場合、前記パケットをユニキャスト方式で転送してもよい。
【0016】
(6)本発明の第2の形態における第2の例では、
前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグは、当該装置内のデータストレージ機能を有する素子又は要素により設定されてもよい。
【0017】
本発明によりイーサーネットリング障害回避方式におけるユニキャストトラフィックを復元する方法及び装置においては、ネットワークスイッチは、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、MACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定するので、ネットワークスイッチが受信したユニキャストパケットの宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれている場合であって、宛先アドレスに対応する宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ユニキャストパケットがブロードキャストされる。従って、イーサーネットリング障害回避方式の最中に、リンクの障害により引き起こされたユニキャストトラフィックの中断時間は短縮され、イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチは、MACアドレステーブルの更新完了を待つことなしに、MACアドレステーブルの更新完了前に、ブロードキャストフラグがセット状態に設定された時点以来の中断されたユニキャストトラフィックを復元することが可能であり、これにより、イーサーネットリング障害回避方式の最中にユニキャストトラフィックを復元できる。
【0018】
<詳細な説明>
本発明の実施の形態又は従来技術による技術的な解決手段の明確化を図るため、本発明の実施の形態又は従来技術に関する添付図面を参照しながら説明がなされる。明らかに、添付図面は本発明の或る実施の形態を例示しているにすぎず、いわゆる当業者は如何なる創作能力も発揮することなくそのような添付図面から他の図面を導出できる。
【0019】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態により提供される技術的解決手段を明確に説明する。明らかに、説明される形態は本発明の実施形態の具体例を示すにすぎず、本発明はそのような実施形態に限定されない。そのような実施形態から当業者が如何なる創作能力も発揮せずに導出できる他の全ての実施の形態も本発明の範囲内に含まれる。
【0020】
<<実施の形態1>>
本発明の実施の形態は、イーサーネットリング障害回避方式の最中におけるレイヤ2のユニキャストサービスフローを復元するための方法を提供する。図2に示すように、本方法は以下のステップを有する:
201:イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチがパケットを受信する。特に、イーサーネットリングに障害が発生し、イーサーネットリング障害回避方法が起動された場合、ポートを遮断しているネットワークスイッチはポートの遮断を解除する。そして次にイーサーネットリングのループ内にある全てのネットワークスイッチが各自のローカルMACアドレステーブルをフラッシュ又は更新する。ネットワークスイッチのローカルMACアドレステーブルは、そのネットワークスイッチに設定されているMACアドレステーブルである。ループ内のネットワークスイッチ各々がローカルMACアドレステーブルの更新又はフラッシュを完了する前に、ループ内のネットワークスイッチ各々は様々なタイプのパケットを連続的に受信し、ネットワークスイッチは受信したパケットについてステップ202において以下の処理を実行する。
【0021】
202:受信したパケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、その宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、ネットワークスイッチは、宛先アドレスに対応する宛先ポートをローカルMACアドレステーブルの中で探す。
【0022】
特に、受信したパケットを分析する場合に、先ずネットワークスイッチはパケットの中の宛先アドレスを抽出し、その後に宛先アドレスがユニキャストアドレスであるか又はブロードキャストアドレスであるかを判定し、宛先アドレスがユニキャストアドレスであった場合、そのパケットはユニキャストパケットであり、宛先アドレスがブロードキャストアドレスであった場合、そのパケットはブロードキャストパケットである。
【0023】
受信したパケットがユニキャストパケットであった場合、ネットワークスイッチは、その宛先アドレスに対応するエントリをローカルMACアドレステーブルの中で探し、宛先アドレスに対応するエントリが発見された場合、それは宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていることを示し、その場合、ネットワークスイッチは発見したエントリの宛先アドレスに対応する宛先ポートを抽出し、その宛先ポートはネットワークスイッチがどのポートを通じてパケットを転送すべきかを指示するのに使用される。
【0024】
203:宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、ネットワークスイッチはパケットをブロードキャストする。イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグは、ネットワークスイッチにより、ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定され、ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定される。
【0025】
特に、実施の形態においてはイーサーネットリングのループ内のポートについて設定されたブロードキャストフラグが存在する。イーサーネットリングのループ内のポートは、イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチのポートであって、ループを構成する他のネットワークスイッチのうち隣接するネットワークスイッチに接続されたポートである。ブロードキャストフラグはバイナリビット又は2進ビットでもよく、少なくとも2つの状態を有し、例えば「0」がリセット状態を示し、「1」がセット状態を示す。ネットワークスイッチのイーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグの初期状態は、リセット状態である。
【0026】
ループの中でポートの遮断を行うネットワークスイッチが、ポートの遮断を解除した後、ループの中でポートの遮断を行うネットワークスイッチは、ローカルMACアドレステーブルの更新を開始し、かつ例えばリングダウンフラッシュFDB(RINGーDOWN−FLUSH−FDB)パケットのような通知パケットの送信を、イーサーネットリングのループ内の他のネットワークスイッチに送信することを開始する。ポートの遮断を行うネットワークスイッチは、ポートの遮断を解除した後に、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグをセット状態に設定する。ローカルMACアドレステーブルが更新又はフラッシュされる前にフラッシュ通知パケットが送信された場合、ポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチは、フラッシュ通知パケットを送信した後に、イーサーネットリングのループ内のポートブロードキャストフラグをセット状態に設定してもよい。当然に、ループ内のポートのブロードキャストフラグを設定する時点は、上記の2つの時点に限定されず、イーサーネットリングにおけるリンク障害の発生時点とネットワークスイッチのローカルMACアドレステーブルの更新完了時点との間の他の任意の時点であってもよく、例えば、ローカルMACアドレステーブルが更新され始めた時点でもよいし、或いはループの中でリンク障害通知パケットが受信された時点でもよい。
【0027】
ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチ以外のネットワークスイッチは、フラッシュ通知パケットを受信した後に、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグをセット状態に設定してもよい。或いは、ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチ以外のネットワークスイッチは、ループのリンク障害通知パケットを受信した後に、ループ内のポートのブロードキャストフラグをセット状態に設定してもよい。ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチ以外のネットワークスイッチは、イーサーネットリングにおけるリンク障害の発生時点とネットワークスイッチのローカルMACアドレステーブルの更新完了時点との間の他の任意の時点において、ループ内のポートのブロードキャストフラグを設定してもよい。
【0028】
ローカルMACアドレステーブルの更新が完了すると、ネットワークスイッチは、セット状態に設定されていたブロードキャストフラグ(イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグ)をリセット状態に設定する。
【0029】
MACアドレステーブルの更新は、MACアドレスエントリを削除することであり、そのMACアドレスエントリの各々はループ内のポートである宛先ポートを有する。
【0030】
ループを確立する際にネットワークスイッチのポートがコンフィギュレーションソフトウェアによりマニュアルで設定された後に、ネットワークスイッチのイーサーネットリングのループ内のポートが取得される。
【0031】
ネットワークスイッチにおける複数のポートは異なるループに所属していてもよく、ネットワークスイッチにおけるポートの設定が完了した後、ネットワークスイッチは実行プロセス(running process)において何れのポートが何れのループに所属するかを特定できる。
【0032】
パケットの宛先アドレスに対応する発見された宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ネットワークスイッチはパケットをブロードキャストする。
【0033】
上記のブロードキャストは、パケットを受信したポート以外の全てのポートを通じてパケットを転送することでもよいし、或いはパケットを受信したポート以外のループ状の全てのポートを通じてパケットを転送することでもよい。ネットワークスイッチの複数のポートは異なるループに所属していてもよい。パケットを受信したポート以外の全てのポートを通じてパケットが転送される場合、ループ内のユニキャスト方式で転送されるユニキャストパケットは、ループ内のリンクに障害が生じた場合に他のループに転送される。従ってパケットが現在のループでブロードキャストされるのみの選択肢である。
【0034】
実施の形態によりイーサーネットリング障害回避方式においてユニキャストトラフィックを復元する場合、ネットワークスイッチは、MACアドレステーブルの更新完了前にイーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグをセット状態に設定しているので、ネットワークスイッチが受信したユニキャストパケットの宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれており、かつ宛先アドレスに対応する宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態になっていた場合、ユニキャストパケットはブロードキャストされる。従って、イーサーネットリング障害回避方法の最中に、リンク障害に起因するユニキャストトラフィックの中断期間は短縮され、イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチは、MACアドレステーブルの更新完了を待つことなく、ブロードキャストフラグがMACアドレステーブルの更新完了前にセット状態に設定された時点から、中断したユニキャストトラフィックを復元することができ、これによりイーサーネットリング障害回避方式の最中にユニキャストトラフィックを復元できる。
【0035】
上記の方法は次の処理を更に含んでもよい:受信したパケットの宛先アドレスがブロードキャストアドレスであった場合、ネットワークスイッチは受信したパケットをブロードキャスト方式で転送する、すなわちネットワークスイッチはパケットを受信したポート以外の全てのポートを通じてパケットを転送する。
【0036】
特に、パケットの宛先アドレスがブロードキャストアドレスであるパケットはブロードキャストパケットであり、ネットワークスイッチはローカルMACアドレステーブルを探索することなくループの中でそのパケットをブロードキャスト方式で転送することができる。
【0037】
受信したパケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、その宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていなかった場合、受信したパケットはブロードキャスト方式で転送される、すなわちパケットはパケットを受信したポート以外の全てのポートを通じて転送される。
【0038】
更に、上記のステップ202の後に、以下の処理が含まれてもよい:宛先ポートのブロードキャストフラグがリセット状態であった場合、ネットワークスイッチはその宛先ポートを通じてパケットをユニキャスト方式で転送する。
【0039】
宛先ポートの上記のブロードキャストフラグはネットワークスイッチ内でデータストレージ機能を発揮する素子又は要素において設定されてもよい。そのような素子又は要素はフィールドプログラマブルゲートアレー(Field Programmable Gate Array:FPGA)でもよいし、コンプレックスプログラマブル論理装置(Complex Programmable Logic Device:CPLD)でもよいし、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)でもよいし、或いはネットワークプロセッサ(Network Processor:NP)でもよい。
【0040】
図3を参照しながら、以下、イーサーネットリング障害回避方式の最中にユニキャストパケットを転送する実施の形態による方法の応用例を説明する。
【0041】
図3に示すイーサーネットリングの構造は図1に示すイーサーネットリングの構造と同じである。ネットワークスイッチS1-S5はポート間の接続を通じてループを形成する。ネットワークスイッチS1のポートP11とP12、ネットワークスイッチS2のポートP21とP22、ネットワークスイッチS3のポートP31とP32、ネットワークスイッチS4のポートP41とP42、ネットワークスイッチS5のポートP51とP52は、イーサーネットリングのループ内のポートである。ホストH1はループの中にはないポートを通じてネットワークスイッチS1に接続され、ホストH2もループの中にはないポートを通じてネットワークスイッチS3に接続されている。イーサーネットリングが正常に動作している場合、ネットワークスイッチS2のポートP22は遮断又はブロックされている。ホストH1がホストH2へ送信したパケットは、ネットワークスイッチS1、ネトワークスイッチS5、ネットワークスイッチS4及びネットワークスイッチS3を順番に通過する。(図3において×印で示されているように)ネットワークスイッチS4及びS5間のリンクに障害が生じた場合、イーサーネットリング障害回避方式の実行部に起動トリガが与えられ、ネットワークスイッチS3は遮断されているポートP22の遮断状態を解除する。そして、ネットワークスイッチS2は、ローカルMACアドレステーブルを更新し、ループの中でフラッシュ通知パケット(例えば、リングダウンフラッシュFDBパケット)をブロードキャストする。遮断されていたポートP22の遮断が解除された後に、ネットワークスイッチS2はイーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグをセット状態に設定する。
【0042】
ネットワークスイッチS2以外のループ内のネットワークスイッチは、フラッシュ通知パケットを受信した後に、イーサーネットリングのループ内内のポートのブロードキャストフラグをセット状態に設定する。
【0043】
ホストH1がホストH2へ送信したユニキャストパケットをネットワークスイッチS1が受信した後、そのパケット内の宛先アドレスに対応する発見された宛先ポートP11のブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ネットワークスイッチS1はポートP11によりパケットを転送するだけでなく、ポートP12によってもパケットを転送する。パケットがネットワークスイッチS2に到着すると、ネットワークスイッチS2のMACアドレステーブルはそのパケットの宛先アドレスに対応するエントリを含んでいないので、ネットワークスイッチS2はパケットをブロードキャスト方式で転送し、パケットがネットワークスイッチS3に届くようにする。ネットワークスイッチS3により実行される処理はネットワークスイッチS2により実行される処理と同様であり、最終的にパケットは宛先であるH2に到着する。図3に示されている矢印はホストH1からホストH2へパケットが転送される経路を示す。ホストH1からホストH2へパケットが転送される経路内のネットワークスイッチ各々が、ホストH1からホストH2へ送信された上記パケットを受信すると、ネットワークスイッチは上記の転送プロセスを実行することに加えてMACアドレスを学習するプロセスも実行する、すなわち受信したパケットのソースアドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていなかった場合、ネットワークスイッチは、パケットを受信するパケットとパケットのソースアドレスとの間の対応関係(マッピング関係)をローカルMACアドレステーブルに保存する。
【0044】
例えば、ポートP21を通じて第1のパケットを受信すると、ネットワークスイッチS2は、ローカルMACアドレステーブルの中に第1のパケットの宛先アドレスに関するエントリが存在しないことを検出し、従って第1のパケットをブロードキャスト方式で転送する。第1のパケットのソースアドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていなかった場合、ネットワークスイッチは、ポートP21と第1のパケットのソースアドレスとの間の対応関係をローカルMACアドレステーブルに保存する。以後、ネットワークスイッチS2がポートP21以外のポートを通じて第2のパケットを受信し、第2のパケットの宛先アドレスが第1のパケットの保存されたソースアドレスと同じであった場合、ネットワークスイッチはポートP21により第2のパケットを転送する。
【0045】
<<実施の形態2>>
実施の形態は、イーサーネットリング障害回避方法の実行最中にユニキャストトラフィックを復元する装置を提供する。装置はネットワークスイッチにより実現される。ネットワークスイッチはバックプレーン(backplane)及びイーサーネットインターフェースを含む。バックプレーンは中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、スイッチングチップ、バッファチップ、物理レイヤ(Physical Layer:PHY)チップ等と共に形成されてよい。図4に示されているように、装置は、以下の要素を含む:
パケットを受信する受信モジュール41。
【0046】
パケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、その宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、宛先アドレスに対応する宛先ポートをローカルMACアドレステーブルの中で探す探索モジュール42(ローカルMACアドレステーブルは本装置を実現するネットワーク装置の中に設定される)。
【0047】
宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、パケットをブロードキャストする転送モジュール43。
【0048】
イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定し、ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定する設定モジュール44。
【0049】
ネットワークスイッチの代わりに、イーサーネットリング障害回避方式の最中にユニキャストトラフィックを復元する実施の形態により提供される装置に関し、装置のモジュール各々により実行される処理を詳細に説明する。
【0050】
ネットワークスイッチが所属しているイーサーネットリングの障害回避の際に、イーサーネットリングのループにおけるポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチは、遮断されているポートの遮断を解除する。次に、イーサーネットリングのループ内の全てのネットワークスイッチが各自のローカルMACアドレステーブルをフラッシュ又は更新する。ネットワークスイッチのローカルMACアドレステーブルはネットワークスイッチで設定されているMACアドレステーブルである。ループ内のネットワークスイッチ各々がローカルMACアドレステーブルのフラッシュ又は更新を完了する前に、ループ内のネットワークスイッチ各々は受信モジュール41を通じて様々なタイプのパケットを継続的に受信しており、ネットワークスイッチは受信したパケットについて後続の処理を実行する。受信したパケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、ネットワークスイッチは、探索モジュール42により宛先アドレスに対応する宛先ポートをローカルMACアドレステーブルの中で探す。具体的には、受信したパケットを分解する場合に、ネットワークスイッチは、先ずパケットの宛先アドレスを抽出し、宛先アドレスがユニキャストアドレスであるか又はブロードキャストアドレスであるかを判定し、宛先アドレスがユニキャストアドレスであればパケットはユニキャストパケットであり、宛先アドレスがブロードキャストアドレスであればパケットはブロードキャストパケットである。
【0051】
受信したパケットがユニキャストパケットであった場合、ネットワークスイッチは宛先アドレスに対応するエントリをローカルMACアドレステーブルの中で探し、宛先アドレスに対応するエントリが発見された場合、それは宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていることを示し、ネットワークスイッチは、探索モジュール42により、発見されたエントリの宛先アドレスに対応する宛先ポートを抽出し、宛先ポートは何れのポートを通じてパケットを転送すべきかをネットワークスイッチに指示するのに使用される。
【0052】
宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ネットワークスイッチは転送モジュール43によりパケットをブロードキャストする;イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグは、ネットワークスイッチにより、ローカルMACアドレステーブルのフラッシュ又は更新前には設定モジュール44によりセット状態に設定され、ローカルMACアドレステーブルのフラッシュ又は更新の完了後には設定モジュール44によりリセット状態に設定される。
【0053】
具体的には、実施の形態においてイーサーネットリングのループ内のポートについて設定されるブロードキャストフラグが存在し、イーサーネットリングのループ内のポートは、イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチのポートであって、ループを構成する他のネットワークスイッチのうち隣接するネットワークスイッチに接続されているポートである。ブロードキャストフラグは、バイナリビットであってもよく、例えば「0」がリセット状態を示し、「1」がセット状態を示す。ネットワークスイッチのイーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグの初期状態はリセット状態である。
【0054】
ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチが遮断されているポートの遮断を解除した後、ネットワークスイッチは、ローカルMACアドレステーブルの更新を開始し、かつイーサーネットリングのループ内の他のネットワークスイッチへフラッシュ通知パケット(例えば、リングダウンフラッシュFDBパケット)を送信し始める。ポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチは、遮断されていたポートの遮断を解除した後に、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、設定モジュール44によりセット状態に設定する。ローカルMACアドレステーブルがフラッシュ又は更新される前にフラッシュ通知パケットが送信されると、ポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチは、フラッシュ通知パケットを送信した後に、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、設定モジュール44によりセット状態に設定する。当然に、ループ内のポートのブロードキャストフラグを設定する時点又はタイミングは、上記の2つの時点に限定されず、イーサーネットリングにおいてリンク障害が生じた時点とネットワークスイッチのローカルMACアドレステーブルの更新が完了した時点との間の適切な如何なる他の時点でもよく、例えば、ローカルMACアドレステーブルが更新を開始した時点でもよいし、或いはループ内でリンク障害通知パケットが受信された時点でもよい。
【0055】
ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチ以外のネットワークスイッチは、フラッシュ通知パケットを受信した後に、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、設定モジュール44によりセット状態に設定してもよい。選択的に、ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチ以外のネットワークスイッチは、ループのリンク障害通知パケットを受信した後に、ループ内のポートのブロードキャストフラグを、設定モジュール44によりセット状態に設定してもよい。ループ内でポートを遮断する機能を有するネットワークスイッチ以外のネットワークスイッチは、イーサーネットリングのリンク障害が発生した時点とネットワークスイッチのローカルMACアドレステーブルの更新が完了した時点との間の任意の他の時点において、ループ内のポートのブロードキャストフラグを、設定モジュール44によりセット状態に設定してもよい。
【0056】
ローカルMACアドレステーブルの更新が完了すると、ネットワークスイッチは、セット状態に設定されていたブロードキャストフラグ(イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグ)を、設定モジュール44によりリセット状態に設定する。
【0057】
MACアドレステーブルのフラッシュ又は更新により、MACアドレスエントリの宛先ポートがループ内のポートであるMACアドレスエントリは削除される。
【0058】
ネットワークスイッチにおけるイーサーネットリングのループ内のポートは、ループ設定の際にコンフィギュレーションソフトウェアによりネットワークスイッチのポートがマニュアルで設定された後に取得される。ネットワークスイッチにおける複数のポートは異なるポートに所属してもよく、ネットワークスイッチのポートの設定が完了した後、ネットワークスイッチは動作中に何れのポートが何れのループに所属しているかを特定できる。
【0059】
パケットの宛先アドレスに対応する発見された宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ネットワークスイッチは転送モジュール43によりパケットをブロードキャストする。
【0060】
上記のブロードキャストは、パケットを受信したポート以外の全てのポートを通じてパケットを転送してもよいし、パケットを受信したポート以外の全てのポートを通じてこのループにおいてパケットを転送してもよい。ネットワークスイッチにおける複数のポートは異なるループに所属してもよい。パケットが、パケットを受信したポート以外の全てのポートを通じて転送される場合、ループ内でユニキャスト方式で転送されるユニキャストパケットは、ループ内のリンクに障害が生じた場合、他のループに転送されてもよい。従ってユニキャストの代わりにパケットは現在のループでブロードキャストされる。
【0061】
受信したパケットの宛先アドレスがブロードキャストアドレスであった場合、ネットワークスイッチは、転送モジュール43により、受信したパケットをブロードキャスト方式で転送する、すなわちネットワークスイッチはパケットを受信したポート以外の全てのポートを通じてパケットを転送する。
【0062】
具体的には、宛先アドレスがブロードキャストアドレスであるパケットがブロードキャストパケットであり、ネットワークスイッチは、ローカルMACアドレステーブルを探索することなく、転送モジュール43により、ループの中でパケットをブロードキャスト方式で転送できる。
【0063】
受信したパケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、その宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルの中になかった場合、受信したパケットは転送モジュール43によりブロードキャスト方式で転送される、すなわちパケットはパケットを受信したポート以外の全てのポートを通じて転送される。
【0064】
更に、宛先ポートのブロードキャストフラグがリセット状態であった場合、ネットワークスイッチは、転送モジュール43により、宛先ポートを通じてパケットをユニキャスト方式で転送する。
【0065】
宛先ポートの上記ブロードキャストフラグは、ネットワークスイッチの中でデータ格納機能を有する素子又は要素において設定されてもよい。その素子又は要素は、フィールドプログラマブルゲートアレー、コンプレックスプログラマブル論理装置、特定用途向け集積回路又はネットワークプロセッサであってもよい。
【0066】
実施の形態によりイーサーネットリング障害回避方式におけるユニキャストトラフィックを復元する装置においては、ネットワークスイッチは、イーサーネットリングのループ内のポートのブロードキャストフラグを、MACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定するので、ネットワークスイッチが受信したユニキャストパケットの宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれている場合であって、宛先アドレスに対応する宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態であった場合、ユニキャストパケットがブロードキャストされる。従って、イーサーネットリング障害回避方式の最中に、リンクの障害により引き起こされたユニキャストトラフィックの中断時間は短縮され、イーサーネットリングのループ内のネットワークスイッチは、MACアドレステーブルの更新完了を待つことなしに、MACアドレステーブルの更新完了前に、ブロードキャストフラグがセット状態に設定された時点以来の中断されたユニキャストトラフィックを復元することが可能であり、これにより、イーサーネットリング障害回避方式の最中にユニキャストトラフィックを復元できる。
【0067】
本発明の実施の形態は、様々なタイプのリングネットワークプロトコルを使用するイーサーネットリングにおいて使用される。
【0068】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲はそれらに限定されない。説明された事項の範囲内で当業者が行う如何なる変形や置換も本発明の範囲内に属する。すなわち本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。
【符号の説明】
【0069】
41 受信モジュール
42 探索モジュール
43 転送モジュール
44 設定モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イーサーネットリング障害回避方式においてユニキャストトラフィックを復元する方法であって、
イーサーネットリングのループ内にあるネットワークスイッチがパケットを受信するステップと、
前記パケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、該宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、前記ネットワークスイッチが、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探すステップと、
前記宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、前記ネットワークスイッチが前記パケットをブロードキャストするステップと、
前記ネットワークスイッチが、前記イーサーネットリングの前記ループ内のポートのブロードキャストフラグを、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定し、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定するステップと
を有する方法。
【請求項2】
前記ネットワークスイッチが、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探すステップの後に、当該方法は、
前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグがリセット状態であった場合、前記ネットワークスイッチが前記パケットをユニキャスト方式で転送するステップ
を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグが、前記ネットワークスイッチ内においてデータストレージ機能を有する素子により設定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
イーサーネットリング障害回避方式においてユニキャストトラフィックを復元する装置であって、
パケットを受信する受信モジュールと、
前記パケットの宛先アドレスがユニキャストアドレスであり、該宛先アドレスがローカルMACアドレステーブルに含まれていた場合、前記宛先アドレスに対応する宛先ポートを前記ローカルMACアドレステーブルの中で探す探索モジュールと、
前記宛先ポートのブロードキャストフラグがセット状態にされていた場合、前記パケットをブロードキャストする転送モジュールと、
前記イーサーネットリングの前記ループ内のポートのブロードキャストフラグを、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了前にはセット状態に設定し、前記ローカルMACアドレステーブルの更新完了後にはリセット状態に設定する設定モジュールと
を有する装置。
【請求項5】
前記転送モジュールは、前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグがリセット状態に設定されていた場合、前記パケットをユニキャスト方式で転送する、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記宛先ポートの前記ブロードキャストフラグは、当該装置内のデータストレージ機能を有する素子により設定される、請求項4又は5に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−81157(P2013−81157A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180039(P2012−180039)
【出願日】平成24年8月15日(2012.8.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(503433420)華為技術有限公司 (107)
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian Longgang District, Shenzhen 518129 P.R. China
【Fターム(参考)】