説明

ユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構

【課題】 機器の薄型化の制限や支持シャフトを挟んで扉板が開閉すべき挿入口の反対側のスペースの利用制限を極力少なくすることができる構造となるユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構を提供することである。
【解決手段】 支持シャフト22a、22bを軸にして揺動することにより挿入口11の開閉を行う扉板21の開閉検出機構であって、支持シャフト22aの端部に固定され、支持シャフト22aの延長方向外側の面がカム面31となるカム部材30と、検出スイッチ50とを有し、検出スイッチ50は、可動部51がカム部材30のカム面31に当接するように配置され、カム面31は、挿入口11の閉鎖と開放との間での扉板21の揺動に伴う支持シャフト22aの回動によってカム部材30が回動する際に検出スイッチ50の可動部51を第1位置と第2位置との間で移動させる形状を有する構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード状、カセット状、ディスク状の記録媒体やPCカード等のユニット体を用いる機器の前面パネル等に形成された前記ユニット体の挿入口に設けられる扉板の開閉検出機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビデオデッキの前面パネルに形成されたビデオカセット(ユニット体)の挿入口に設けられ、該ビデオカセットの該挿入口への押入れ及び前記挿入口からの引き出しに追従して前記挿入口の開閉を行うリッド(扉板)の開閉検出機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来のビデオカセット挿入口のリッドの開閉検出機構は、図12に示すように構成されている。
【0003】
図12において、ビデオデッキのキャビネット1の前方端部に前面パネル2が固定されており、前面パネル2の所定部位に挿入口2Aが形成されている。前面パネル2の裏面側には、支持シャフト3Aを軸にして揺動可能となるように支持されたリッド(扉板)3が設けられている。このリッド3は、ビデオカセット5の挿入口2Aへの押し込み及び挿入口2Aからの引き出しに追従して支持シャフト3Aを軸にして揺動することにより挿入口2Aの開閉を行う。
【0004】
リミットスイッチ4がキャビネット1の天板内面に設けられている。リミットスイッチ4の設置位置は、ビデオカセット5が挿入口2Aに押し入られてリッドが揺動して挿入口2Aが開放された際に、リッド3にてリミットスイッチ4の操作子4A(可動レバー)が押される位置に設定されている。リミットスイッチ4の操作子4Aは通常第1位置(OFF位置)にあり、リッド3にて押されることにより第2位置(ON位置)に移動する。
【0005】
このようなビデオカセット挿入口の扉板の開閉検出機構では、リミットスイッチ4の操作子4Aが第1位置(OFF位置)にあるときに、リッド3が挿入口2Aを閉鎖している状態であることを検出することができ、リミットスイッチ4の操作子4Aが第2位置(ON位置)にあるときに、リッド3が挿入口2Aを開放している状態であることを検出することができる。
【特許文献1】特開平11−86378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来のリッド3の開閉検出機構では、挿入口2Aを開放した状態のリッド3の更に外側にリミットスイッチ4が設けられることから、支持シャフト3Aを挟んでリッド3が開閉すべき挿入口2Aの反対側にリミットスイッチ4の設置スペースに対応した無駄なスペース(図12におけるL参照)が生じてしまう。このため、機器(ビデオデッキ)の薄型化が制限され、また、前記スペースの他の目的のための利用が制限されてしまう。
【0007】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、機器の薄型化の制限や支持シャフトを挟んで扉板が開閉すべき挿入口の反対側のスペースの利用制限を極力少なくすることができる構造となるユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構は、ユニット体の挿入口に設けられ、ユニット体の前記挿入口への押入れ及び前記挿入口からの引き出しに追従して支持シャフトを軸にして揺動することにより前記挿入口の開閉を行う扉板の開閉検出機構であって、前記支持シャフトの端部に固定され、当該支持シャフトの延長方向外側の面がカム面となるカム部材と、第1位置と第2位置との間で移動する可動部を備え、前記可動部の第1位置及び第2位置のそれぞれに応じた検出状態をとり得る検出スイッチとを有し、前記検出スイッチは、前記可動部が前記カム部材の前記カム面に当接するように配置され、前記カム面は、前記挿入口の閉鎖と開放との間での前記扉板の揺動に伴う前記支持シャフトの回動によってカム部材が回動する際に前記検出スイッチの前記可動部を前記第1位置と第2位置との間で移動させる形状を有する構成となる。
【0009】
このような構成により、挿入口の閉鎖と開放との間で扉板の揺動による該扉板の支持シャフトの回動によってカム部材が回動する際に、該カム部材のカム面に当接する検出スイッチの可動部が第1位置と第2位置との間で移動する。従って、可動部の第1位置及び第2位置のいずれかに応じた検出スイッチの検出状態により、扉板が挿入口を閉鎖した状態及び開放した状態のいずれかを検出することができる。
【0010】
扉板の支持シャフトの端部に設けられたカム部材がその支持シャフトの延長方向外側にカム面を有することから、該カム面に可動部の当接する検出スイッチを支持シャフトの延長方向から大きく離れることなく配置することができるようになる。
【0011】
前記ユニット体は、その形状は特に限定されず、例えば、カード状、カセット状、ディスク状のいずれのものであってもよく、また、その機能も特に限定されず、例えば、CD、MD、カセットテープ、ビデオテープ、メモリカード等の記録媒体であっても、通信カード、PCカードのようなものであってもよい。
【0012】
また、本発明に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構は、前記カム面が、前記挿入口の閉鎖と開放との間での前記扉板の揺動に伴う前記支持シャフトの回動によって前記カム部材が回動する際に前記支持シャフトの軸方向に変位する形状を有する構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、挿入口の閉鎖と開放との間での扉板の揺動による支持シャフトの回動によって前記カム部材が回動する際に、カム面に当接する可動部が概ね前記支持シャフトの軸方向に移動するように検出スイッチを配置することができるようになる。このため、検出スイッチを支持シャフトの軸線により近づけることができるようになる。
【0014】
また、本発明に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構は、前記検出スイッチの前記可動部は、一端部を中心にして前記第1位置と前記第2位置との間で揺動するレバーを有する構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、挿入口の閉鎖と開放との間で扉板の揺動による該扉板の支持シャフトの回動によってカム部材が回動する際に、該カム部材のカム面に当接する検出スイッチのレバーが一端部を中心にして第1位置と第2位置との間で揺動する。
【0016】
更に、本発明に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構は、前記検出スイッチが、前記レバーの揺動軌跡面が前記挿入口に略平行となるように配置された構成とすることができる。
【0017】
このような構成により、一端部を中心にして第1位置と第2位置との間で揺動する検出スイッチのレバーの当該揺動軌跡面が扉板にて閉鎖状態及び開放状態にされる挿入口に略水平となるので、挿入口の開閉を行う扉板の支持シャフトに交差する方向に前記検出スイッチのレバーの揺動スペースを確保しなくて済むようになる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構によれば、扉板の支持シャフトの端部に設けられたカム部材が、その支持シャフトの延長方向外側にカム面を有することから、該カム面に可動部の当接する検出スイッチを支持シャフトの延長方向から大きく離れることなく配置することができるようになるため、当該ユニット体を利用する機器の薄型化の制限や支持シャフトを挟んで扉板が開閉すべき挿入口の反対側の利用制限を極力少なくすることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0020】
本発明の実施の一形態に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構は、例えば、車載用のオーディオ・ナビゲーション装置に適用することができる。このオーディオ・ナビゲーション装置の前面パネルは、図1に示すように構成される。
【0021】
図1において、前面パネル10の上縁近傍の所定部位には、カード挿入口11が形成されている。カード挿入口11には、PCカード(ユニット体)のカード挿入口11への押入れ及びカード挿入口11からの引き出し(紙面に垂直な方向での押入れ及び引き出し)に追従してカード挿入口11の開閉を行う扉板21が設けられている。カード挿入口11の下方近傍部位にはCD挿入口12が形成され、更にCD挿入口12の下方近傍部位にはDVD挿入口13が形成されている。なお、図示していないが、前面パネル10の前面には開閉自在となる表示パネルが設けられており、表示パネルが開状態となると、前面パネル10が露出するようになっている。
【0022】
カード挿入口11の扉板21は、図2に示すような扉アッセンブリ20の一部となっている。この扉アッセンブリ20は、扉板21と、扉板21の下縁に沿って設けられた2つの支持シャフト22a、22bと、扉板21の上縁所定部位に形成されたストッパ片23とを有している。2つの支持シャフト22a、22bは、同じ軸線となるように配置され、一方の支持シャフト22aの端部に後述するようなカム面31の形成されたカム部材30が設けられている。
【0023】
このような扉アッセンブリ20が、図3に示すようにして表示パネル10の裏面に取り付けられている。図3において、カード挿入口11の下方所定部位に所定の間隔をもって配置された2つの支持部14a、14bが形成され、支持部14aが支持シャフト22aを回転自在に支持すると共に、支持部14bが支持シャフト22bを回転自在に支持する。これにより、扉板21が支持シャフト22a、22bを軸にして揺動可能となる。
【0024】
支持シャフト22aのカム部材30が設けられた端部と逆側の端部にはコイル状のスプリング25が巻き掛けられている。スプリング25の一端部が扉板21の裏面に係止されると共に、その他端部(図示略)が前面パネル10の裏面に係止されている。このスプリング25の捩れ力によって、支持シャフト22a、22bを軸にして揺動可能となる扉板21がカード挿入口11側に付勢されており、ストッパ片23が前面パネル10の裏面に突き当たることによって、扉板21がカード挿入口11を閉鎖する。
【0025】
なお、支持シャフト22aの所定部位にはストッパ突起24が形成され、このストッパ突起24に対応した前面パネル10の裏面部位には規制突起15が形成されている。これにより、支持シャフト22a、22bを軸とした扉板21の揺動範囲が、前述したストッパ片23が前面パネル10の裏面に突き当たる位置(カード挿入口11の閉鎖状態)からストッパ突起24が規制突起15に突き当たる位置(カード挿入口11の開放状態)までの範囲に規制される。
【0026】
また、前面パネル10の裏面には、図4乃至図6に示すように、カード挿入口11(扉アッセンブリ20)に隣接して回路基板40が前面パネル10の裏面に略平行となるように取り付けられる。回路基板40は、扉板21の支持シャフト22aの端部に設けられたカム部材30に向けて延びる部分を有し、その部分に検出スイッチ50が装着されている。検出スイッチ50は、一端部を中心にしてオフ位置(解放位置:第1位置)とオン位置(押圧位置:第2位置)との間で揺動するレバー51(可動部)を有しており、レバー51のオフ位置及びオン位置のそれぞれに応じた検出状態をとり得る。
【0027】
カム部材30と検出スイッチ50との相対的な位置関係及びカム部材30のカム面31の形状について詳細に説明する。
【0028】
図2に示すように、カム部材30は、支持シャフト22aの延長方向外側の面がカム面31となっている。そして、図7に示すように、そのカム面31にレバー51が当接するように検出スイッチ50が配置されている。更に、支持シャフト22aの延長方向から見ると、図8(a)、(b)に示すように、検出スイッチ50の本体が扉板21にて開閉されるカード挿入口11と略平行となっている。これにより、オフ位置とオン位置との間で揺動する検出スイッチ50のレバー51の当該揺動軌跡面(図8(a)、(b)における紙面に略垂直な面)が、カード挿入口11と略平行となる。
【0029】
カム面31は、図9(a)、(b)に示すように、傾斜面を有し、カード挿入口11の閉鎖(図9(a)参照)と開放(図9(b)参照)との間での扉板21の揺動に伴う支持シャフト22aの回動によってカム部材30が回動する際に、支持シャフト22aの軸方向(図9における左右方向)の検出スイッチ50側に張り出し、また、戻るように変位する形状となっている。扉板21がカード挿入口11を閉鎖する状態において(図9(a)参照)、検出スイッチ50のレバー51がオフ位置となってカム面31の縁部に当接している。そして、扉板21がカード挿入口11を開放するように揺動する際に、検出スイッチ50のレバー51が、支持シャフト22aの軸方向の検出スイッチ50側に張り出してくるカム面31に当接した状態を維持しつつ押されてオン位置に至る(図9(b)参照)。また、扉板21がカード挿入口11を開放する状態(図9(b)参照)から閉鎖する状態(図9(a)参照)に戻る際に、検出スイッチ50のレバー51が、支持シャフト22の軸方向の検出スイッチ50側に張り出していた状態から元の状態に戻るカム面31に当接した状態を維持しつつオフ位置に至る。
【0030】
更に、カード挿入口11の閉鎖と開放との間での扉板21の揺動に伴う支持シャフト22aの回動によってカム部材30が回動する際に、検出スイッチ50のレバー51は、図10に示すカム面31の第1有効カム面31a(角度範囲Aの斜線部分)及び第2有効カム面31b(角度範囲Bの斜線部分)上を摺動し、前述したようにオフ位置とオン位置との間で揺動する。レバー51が第1有効カム面31aを摺動している間、検出スイッチ50はオフ状態(SW OFF)になり、レバー51が第2有効カム面31bを摺動している間、検出スイッチ50はオン状態(SW ON)になる。
【0031】
前述したような扉板21の開閉検出機構を有するオーディオ・ナビゲーション装置では、次のようにして扉板21の開閉検出がなされる。
【0032】
PCカードがカード挿入口11に挿入されていない場合、スプリング25の捩れ力によってカード挿入口11側に付勢される扉板21は、ストッパ片23が前面パネル10の裏面に突き当てられた状態でカード挿入口11を閉鎖する(図3乃至図6、図8(a)参照)。このとき、検出スイッチ50のレバー51は、カム部材30のカム面31における第1有効カム面31a(図10参照)に当接してオフ位置にあり(図9(a)参照)、検出スイッチ50はオフ状態(SW OFF)となる。この検出スイッチ50のオフ状態(SW OFF)によって扉板21がカード挿入口11を閉鎖していることを検出することができる。
【0033】
PCカードが扉板21を押しつつカード挿入口11に押し入られると、該PCカードのカード挿入口11への押入れに追従して扉板21が支持シャフト22a、22bを軸にして前面パネル10の内側に揺動する。そして、図11に示すように、支持シャフト22aに形成されたストッパ突起24が規制突起15に突き当たって扉板21がカード挿入口11を完全に開放した状態となる(図8(b)参照)。
【0034】
このように扉板21が前面パネル10の内側に揺動してカード挿入口11を開放する際に、扉板21の揺動に伴う支持シャフト22aの回動によってカム部材30が回動し、検出スイッチ50のレバー51が、検出スイッチ50側に張り出してくるカム面31における第1有効カム面31a上を摺動して第2有効カム面31bに移り(図10参照)、オン位置に至る(図9(b)参照)。これにより、検出スイッチ50がオン状態(SW ON)となり、この検出スイッチ50のオン状態(SW ON)によって扉板21がカード挿入口11を開放したことを検出することができる。
【0035】
カード挿入口11に挿入されたPCカードが引き出される際には、スプリング25によって付勢されている扉板21が当該PCカードの引き出しに追従して支持シャフト22a、22bを軸にしてカード挿入口11側に揺動する。そして、ストッパ片23が前面パネル10の裏面に突き当たって扉板21がカード挿入口11を閉鎖する(図3乃至図6、図8(a)参照)。
【0036】
このように扉板21がカード挿入口10側に揺動してカード挿入口11を閉鎖する際に、扉板21の揺動に伴う支持シャフト22aの回動によってカム部材30が回動し、検出スイッチ50のレバー51が、前述したように張り出した状態から元に戻るカム面31における第2有効カム面31b上を摺動して第1有効カム面31aに移り(図10参照)、オフ位置に戻る(図9(a)参照)。これにより、検出スイッチ50がオフ状態(SW OFF)となり、この検出スイッチ50のオフ状態(SW OFF)によって扉板21がカード挿入口11を閉鎖したことを検出することができる。
【0037】
前述したような扉板21の開閉検出機構によれば、支持シャフト22aの端部に設けられたカム部材30が、支持シャフト22aの延長方向外側にカム面31を有することから(図2、図7、図8、図9参照)、カム面31にレバー51の当接する検出スイッチ50を支持シャフト22aの延長方向から大きく離れることなく配置することができるようになる。即ち、検出スイッチ50を支持シャフト22aの軸線により近づけて配置することができるようになる。そのため、扉板21の支持シャフト22a、22bの下方部位(図5、図6における下方向)、即ち、支持シャフト22a、22bを挟んで扉板21が開閉すべきカード挿入口11の反対側のスペースの利用制限が少なくなり、例えば、CD挿入口12をカード挿入口11により近づけて形成することが可能となる。また、当該オーディオ・ナビゲーション装置のより薄型化を図ることができるようになる。
【0038】
更に、カム面31が、カード挿入口11の閉鎖(図9(a)参照)と開放(図9(b)参照)との間での扉板21の揺動による支持シャフト22aの回動によってカム部材30が回動する際に、支持シャフト22aの軸方向の検出スイッチ50側に張り出し、また、戻るように変位する形状を有することから、検出スイッチ50を更に支持シャフト22a、22bの軸線に近づけることができるようになる。従って、支持シャフト22a、22bを挟んで扉体が開閉すべきカード挿入口11の反対側のスペースの利用制限を更に少なくすることができるようになる。
【0039】
また、更に、検出スイッチ50の本体が前面パネル10に形成されたカード挿入口11に略平行に配置され、検出スイッチ50のレバー51の揺動軌跡面がカード挿入口11に略平行となっているので(図8参照)、前面パネル10に交差する方向(支持シャフト22a、22bに交差する方向)にレバー51の揺動スペースを確保する必要がなく、当該オーディオ・ナビゲーション装置の奥行き方向の省スペース化を図ることができるようになる。
【0040】
なお、前述した例は、PCカードの挿入口となるカード挿入口11の開閉を行う扉板21の開閉検出機構であったが、本発明はこれに限られず、任意の形状(例えば、カード状、カセット状、ディスク状等)のユニット体の挿入口の開閉を行う扉板の開閉機構に適用することができる。
【0041】
また、検出スイッチ50は、レバー51を有した構造のものであったが、第1位置と第2位置との間で移動可能な可動部を有するものであれば、任意の構造とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上、説明したように、本発明に係るユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構は、機器の薄型化の制限や支持シャフトを挟んで扉板が開閉すべき挿入口の反対側のスペースの利用制限を極力少なくすることができるという効果を有し、カード状、カセット状、ディスク状の記録媒体やPCカード等のユニット体を用いる機器の前面パネル等に形成された前記ユニット体の挿入口に設けられる扉板の開閉検出機構として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の一形態に係る記録媒体挿入口の扉板の開閉検出機構が設けられる機器の前面パネルの表面外観を示す正面図である。
【図2】扉アッセンブリの構造を示す斜視図である。
【図3】扉アッセンブリが取り付けられた前面パネルの裏面を示す斜視図である。
【図4】扉板がカード挿入口を閉鎖する状態での検出スイッチの配置関係を示す前面パネル裏面の斜視図である。
【図5】扉板がカード挿入口を閉鎖する状態での検出スイッチの配置関係を示す前面パネル裏面の正面図である。
【図6】扉板がカード挿入口を閉鎖する状態での検出スイッチの配置関係を示す前面パネル裏面の正面拡大図である。
【図7】支持シャフトに設けられたカム部材と検出スイッチとの相対的な配置関係を示す分解斜視図である。
【図8】支持シャフトに設けられたカム部材と検出スイッチとの相対的な配置関係を示す側面図である。
【図9】支持シャフトに設けられたカム部材のカム面と検出スイッチのレバーとの相対的な位置関係を示す正面図である。
【図10】検出スイッチのレバーが当接するカム面の部分を示す図である。
【図11】扉板がカード挿入口を開放する状態での前面パネル裏面の部分斜視図である。
【図12】従来の扉板の開閉検出機構を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
10 前面パネル
11 カード挿入口
12 CD挿入口
13 DVD挿入口
14a、14b 支持部
15 規制突起
20 扉アッセンブリ
21 扉板
22a、22b 支持シャフト
23 ストッパ片
24 ストッパ突起
25 スプリング
30 カム部材
31 カム面
31a 第1有効カム面
31b 第2有効カム面
40 回路基板
50 検出スイッチ
51 レバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニット体の挿入口に設けられ、ユニット体の前記挿入口への押入れ及び前記挿入口からの引き出しに追従して支持シャフトを軸にして揺動することにより前記挿入口の開閉を行う扉板の開閉検出機構であって、
前記支持シャフトの端部に固定され、当該支持シャフトの延長方向外側の面がカム面となるカム部材と、
第1位置と第2位置との間で移動する可動部を備え、前記可動部の第1位置及び第2位置のそれぞれに応じた検出状態をとり得る検出スイッチとを有し、
前記検出スイッチは、前記可動部が前記カム部材の前記カム面に当接するように配置され、
前記カム面は、前記挿入口の閉鎖と開放との間での前記扉板の揺動に伴う前記支持シャフトの回動によってカム部材が回動する際に前記検出スイッチの前記可動部を前記第1位置と第2位置との間で移動させる形状を有することを特徴とするユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構。
【請求項2】
前記カム面は、前記挿入口の閉鎖と開放との間での前記扉板の揺動に伴う前記支持シャフトの回動によって前記カム部材が回動する際に前記支持シャフトの軸方向に変位する形状を有することを特徴とするユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構。
【請求項3】
前記検出スイッチの前記可動部は、一端部を中心にして前記第1位置と前記第2位置との間で揺動するレバーを有することを特徴とする請求項1または2記載のユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構。
【請求項4】
前記検出スイッチは、前記レバーの揺動軌跡面が前記挿入口に略平行となるように配置されたことを特徴とする請求項3記載のユニット体挿入口の扉板の開閉検出機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−302397(P2006−302397A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121703(P2005−121703)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】