説明

ユーザ端末、無線基地局装置、無線通信システム及び無線通信方法

【課題】下り制御チャネルを拡張する場合であっても、ユーザ端末の消費電力の増大を抑制すること。
【解決手段】無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てる割当部と、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信する送信部とを備えた無線基地局装置と、前記無線基地局装置からの下り制御情報及び復号制御情報を受信する受信部と、受信した前記復号制御情報に基づいて前記第2制御領域に対する復号処理を制御する復号部とを備えたユーザ端末と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次世代無線通信システムにおけるユーザ端末、無線基地局装置、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が検討されている(非特許文献1)。LTEではマルチアクセス方式として、下り回線(下りリンク)にOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)をベースとした方式を用い、上り回線(上りリンク)にSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)をベースとした方式を用いている。
【0003】
また、LTEからのさらなる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継システムも検討されている(例えば、LTEアドバンスト又はLTEエンハンスメントと呼ぶこともある(以下、「LTE−A」という)。LTE(Rel.8)やLTE−A(Rel.9、Rel.10)においては、複数のアンテナでデータを送受信し、周波数利用効率を向上させる無線通信技術としてMIMO(Multi Input Multi Output)技術が検討されている。MIMOシステムにおいては、送受信機に複数の送信/受信アンテナを用意し、異なる送信アンテナから同時に異なる送信情報系列を送信する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TR 25.913“Requirements for Evolved UTRA and Evolved UTRAN”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、LTEの後継システム(例えば、Rel.9、Rel.10)では、異なる送信アンテナから同時に異なるユーザに送信情報系列を送信するマルチユーザMIMO(MU−MIMO:Multiple User MIMO)伝送が規定されている。このMU−MIMO伝送は、Hetnet(Heterogeneous network)やCoMP(Coordinated Multi-Point)伝送にも適用されることが検討されている。
【0006】
将来のシステムでは、無線基地局装置に接続されるユーザ数が増加することにより、下り制御情報を送信する下り制御チャネルの容量が不足することが想定される。このため、従来の無線リソースの割当て方法ではMU−MIMO伝送等の将来のシステムの特性を十分に発揮できないおそれがある。
【0007】
このような問題を解決する決法として、下り制御チャネルを割当てる領域を拡張して、より多くの下り制御情報を送信する方法が考えられる。その一方で、下り制御チャネルの拡張に伴い、ユーザ端末がより多くの下り制御チャネルについて復号を行うことにより、ユーザ端末の消費電力が増大するおそれがある。
【0008】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、下り制御チャネルを拡張する場合であっても、ユーザ端末の消費電力の増大を抑制するユーザ端末、無線基地局装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の無線通信システムは、無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てる割当部と、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信する送信部と、を備えた無線基地局装置と、前記無線基地局装置からの下り制御情報及び復号制御情報を受信する受信部と、受信した前記復号制御情報に基づいて前記第2制御領域に対する復号処理を制御する復号部と、を備えたユーザ端末と、を具備することを特徴とする。
【0010】
本発明の無線基地局装置は、無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2の制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てる割当部と、ユーザ端末に対して、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信する送信部と、を具備することを特徴とする。
【0011】
本発明のユーザ端末は、無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに割当てられた下り制御情報と、前記第1制御領域に割当てられた第2の制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報と、を受信する受信部と、前記復号制御情報に基づいて、前記第2制御領域に対する復号処理を制御する復号部と、を具備することを特徴とする。
【0012】
本発明の無線通信方法は、無線基地局装置で生成された下り制御情報をユーザ端末に対して送信し、前記ユーザ端末において受信した下り制御情報の復調を制御する無線通信方法であって、前記無線基地局装置は、無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2の制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てるステップと、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信するステップと、を有し、前記ユーザ端末は、前記無線基地局装置からの下り制御情報及び復号制御情報を受信するステップと、受信した前記復号制御情報に基づいて前記第2制御領域に対して復号処理を制御するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、下り制御チャネルを拡張する場合であっても、ユーザ端末の消費電力の増大を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】MU−MIMOが適用されるHetnetの概略図である。
【図2】下りリンクのMU−MIMO伝送が行われるサブフレームの一例を示す図である。
【図3】拡張PDCCH(TDMタイプ、FDMタイプ)の説明図である。
【図4】FDM型PDCCHのサブフレーム構成の説明図である。
【図5】第2制御領域を復号するユーザ端末を示す情報(DCI_N)を説明する図である。
【図6】第2制御領域を復号するユーザ端末を示す情報(DCI_N)を説明する図である。
【図7】連続する無線フレームの中で拡張PDCCHに限定して下り制御信号を割当てる特定の無線フレームを説明する図である。
【図8】システム帯域に対する拡張PDCCHの割当ての一例を示す図である。
【図9】拡張PDCCHのフォーマットがwith cross interleavingである場合のサーチスペースの一例を説明する図である。
【図10】拡張PDCCHのフォーマットがwithout cross interleavingである場合のサーチスペースの一例を説明する図である。
【図11】実施の形態に係る無線通信システムのシステム構成の説明図である。
【図12】実施の形態に係る無線基地局装置の全体構成の説明図である。
【図13】実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の説明図である。
【図14】実施の形態に係る無線基地局装置のベースバンド処理部及び一部の上位レイヤを示す機能ブロック図である。
【図15】実施の形態に係るユーザ端末のベースバンド処理部の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、MU−MIMO伝送が適用されるHetnetの一例を示す図である。図1に示すシステムは、無線基地局装置eNB(eNodeB)のカバレッジエリア内に局所的なカバレッジエリアを有する小型基地局装置RRH(Remote Radio Head)が設けられ、階層的に構成されている。このようなシステムにおける下りリンクのMU−MIMO伝送では、無線基地局装置eNBの複数のアンテナから複数のユーザ端末UE(User Equipment)#1及び#2に対するデータが同時に送信される。また、複数の小型基地局装置RRHの複数のアンテナから複数のユーザ端末UE#3、#4に対するデータも同時に送信される。
【0016】
図2は、下りリンクのMU−MIMO伝送が適用されるサブフレームの一例を示す図である。図2に示すように、MU−MIMO伝送が適用される無線通信システムでは、各サブフレームにおいて、先頭から所定のOFDMシンボル(1〜3OFDMシンボル)まで、下り制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)用の無線リソース領域(PDCCH領域)として確保される。また、サブフレームの先頭から所定のシンボル数より後の無線リソースに、下りデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)用の無線リソース領域(PDSCH領域)が確保される。
【0017】
PDCCH領域には、ユーザ端末UE(ここでは、UE#1〜#4)に対する下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)が割当てられる。下り制御情報(DCI)には、それぞれ、PDSCH領域における割当て情報が含まれる。このように、各サブフレームにおいて、ユーザ端末UEに対する下りデータの信号と、当該下りデータを受信するための下り制御情報(DCI)の信号とは時分割多重されて送信される。
【0018】
上述のように、MU−MIMO伝送においては、同一時間及び同一周波数で複数のユーザ端末UEに対するデータを送信可能である。このため、図2のPDSCH領域において、ユーザ端末UE#1に対するデータと同一の周波数領域にユーザ端末UE#5に対するデータを多重することも考えられる。同様に、ユーザ端末UE#4に対するデータと同一の周波数領域にユーザ端末UE#6に対するデータを多重することも考えられる。
【0019】
しかしながら、図2のPDCCH領域には、ユーザ端末UE#5及び#6に対する下り制御情報(DCI)を伝送するためのPDCCH領域がない。このため、PDSCH領域に多重されるユーザ端末UEの数が制限されてしまう。このように、MU−MIMO伝送により同一の無線リソースに多重されるユーザ端末数を増加させても、下り制御情報(DCI)を伝送するPDCCH領域が不足する結果、PDSCH領域の利用効率の向上効果を十分に発揮できないことが想定される。
【0020】
このようなPDCCH領域の不足を解決するために、サブフレームの先頭から最大3OFDMシンボルの制御領域以外にPDCCHの割当て領域を拡張する(既存のPDSCH領域にPDCCH領域を拡張する)ことが考えられる。PDCCHの割当て領域の拡張方法としては、サブフレーム先頭から最大で3OFDMシンボルであったPDCCH領域を、4OFDMシンボル以上に拡張する方法(時分割(TDM)アプローチ(図3A参照))や、PDSCH領域を周波数分割して新たにPDCCH領域として用いる方法(周波数分割(FDM)アプローチ(図3B参照))が考えられる。
【0021】
本発明者が検討を行ったところ、後者の周波数分割アプローチを適用する場合には、ユーザ固有の参照信号(DM−RS:DeModulation-Reference Signal)を用いて復調を行うことでビームフォーミングゲインが得ることが可能となるため、PDCCHの拡張に特に有効と考えられる。
【0022】
一方で、上述のようにPDCCH領域を拡張する場合、ユーザ端末UEは、無線フレームの先頭から最大3OFDMシンボルに割当てられたPDCCHに加えて、拡張したPDCCHが割り当てられたOFDMシンボルに対しても、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)、チャネル推定、および復号などのベースバンド信号処理を行い下り制御情報を取得する必要がある。ユーザ端末において、これらベースバンド信号処理が増えることにより、ユーザ端末の消費電力が増加することとなる。
【0023】
ところが、無線通信システムのトラフィック状況(例えば、セル内のユーザ数)によっては、連続する全ての無線フレームにわたって、拡張したPDCCHを用いて下り制御情報の伝送を行う必要がない場合が考えられる。また、拡張したPDCCHを用いて下り制御情報を伝送する場合であっても、ある無線フレームにおいては、拡張したPDCCHに自装置宛ての下り制御情報が割当てられないユーザ端末も存在する。このような場合には、拡張したPDCCHに下り制御情報が含まれる特定ユーザ端末以外のユーザ端末で行われる拡張PDCCHに対する復号処理は、ユーザ端末の更なる消費電力の増加を引き起こしてしまう。
【0024】
そこで、本発明者らは、PDCCHの割当て領域を拡張して下り制御情報を割当てる場合に、拡張PDCCHに対する復号処理を行うユーザ端末を制御することにより、ユーザ端末において無駄な復号処理を減らし、消費電力を抑制することを着想した。
【0025】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、所定の無線フレームにおいて、拡張PDCCHに対するユーザ端末の復号処理を制御する第1の態様と、連続する無線フレームの中でユーザ端末毎に特定の無線フレームに限定して拡張PDCCHの復号処理を制御する第2の態様に分けて説明する。もちろん、第1の態様と第2の態様を組み合わせて適用することも可能である。
【0026】
(第1の態様)
まず、無線通信システムのサブフレーム構成の一例について説明する。図4は、既存のPDCCHとFDM型PDCCH(拡張PDCCH、Enhanced PDCCH、UE−PDCCH等とも呼ぶ)が配置されたサブフレーム構成を示す図である。サブフレームの先頭数OFDMシンボル(1〜3OFDMシンボル)までの第1制御領域にはシステム帯域全体にわたり既存のPDCCHが配置され、既存のPDCCHが配置されたOFDMシンボル以降の無線リソースに、FDM型PDCCHが配置されている。
【0027】
FDM型PDCCHは、第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域(PDSCH領域)と周波数分割する第2制御領域に割当てられる。1つのFDM型PDCCHの周波数領域の帯域幅は、無線リソースのスケジューリング単位の大きさ、例えば1リソースブロック(RB)である。
【0028】
既存のPDCCHが配置する第1制御領域と拡張PDCCHが配置する第2制御領域には、ユーザ端末宛ての下り制御情報(DCI)が割当てられる。ユーザ端末に対する下り制御情報(DCI)には、PDSCH領域における割当て情報が含まれる。LTE−Aシステム(Rel.10)では、下り制御情報として、下りデータチャネル(PDSCH)を制御するための下りスケジューリング割当て(DL assignment)や、上りデータチャネル(PUSCH)を制御するための上りスケジューリンググラント(UL Grant)が規定されている。
【0029】
本実施の形態の第1の態様では上述したサブフレーム構成において、第1の制御領域に、第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す情報(以下、「復号制御情報」とも記す)を割当て、拡張PDCCHに割当てられる下り制御情報の信号を復号するユーザ端末を制御する。ユーザ端末は、無線基地局装置から下り制御情報を受信した場合に、第1制御領域に対する復号処理により得られる復号制御情報に基づいて、第2の制御領域の下り制御情報の信号の復調を制御する。
【0030】
このように、拡張PDCCHに下り制御情報が割当てられたユーザ端末に関する情報を、既存のPDCCHを用いて通知することにより、拡張PDCCHに自装置の下り制御情報の割当てがあるユーザ端末が選択的に第2制御領域に対して復号処理を行うことができる。これにより、拡張PDCCHに自装置の下り制御情報の割当てのないユーザ端末は、拡張PDCCHに対する復調処理を行わないため、無駄な復号処理を抑制しユーザ端末のバッテリー消費を抑えることができる。
【0031】
第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報は、LTE−Aシステム(Rel.10)で規定されたDCIフォーマットに含めてもよいが、新しいDCI(以下、「DCI_N」)と記す)として定義して、第1制御領域のPDCCHを用いて送信することができる。この場合、復号制御情報(DCI_N)は、第1制御領域に配置されるPDCCHのうち共通サーチスペース(Common search space)に割当てることが好ましい。同一セル内の全てのユーザ端末は、共通サーチスペースに対応するPDCCHに対して復号処理(ブラインドデコーディング)を行うため、共通サーチスペースに復号制御情報を割当てることにより、全てのユーザ端末について第2制御領域に対する復号処理を制御することが可能となる。
【0032】
復号制御情報を、新しい下り制御情報(DCI_N)として定義する場合、図5に示すように、ユーザ端末を識別するインデックス番号(ユーザ番号)と、拡張PDCCHに対する復号情報を示すビット情報とを組み合わせて規定することができる。ユーザ端末は、自装置に関連付けられたインデックス番号(ユーザ番号)に対応するビット情報を検出することにより、第2制御領域に対する復号処理の有無を決定することができる。
【0033】
例えば、各インデックス番号に対応するビットフィールドにおけるビット情報を1ビットとする場合、ビット情報が“0”の場合に第2制御領域に対する復号処理を行わず、ビット情報が“1”の場合に第2制御領域に対する復号処理を行う構成とできる。なお、ユーザ端末に対するインデックス番号の通知は、上位レイヤ信号により行うことができる。図5では、インデックス番号が1、3、8に関連付けられたユーザ端末は、第2制御領域に割当てられた下り制御信号の復号を行い、その他のユーザ端末は復号を行わない。
【0034】
また、同一セル内の複数のユーザ端末で同一のインデックス番号を共有する構成としてもよい。これにより、1つのインデックス番号でより多くのユーザ端末をサポートすることができる。これにより、同一セル内のユーザ端末数が多い場合であっても、復号制御情報のサイズを小さくすることができる。
【0035】
また、上述したように、復号制御情報を新しいDCIとして定義する場合、復号制御情報(DCI_N)のフォーマットのサイズを、第1制御領域に割当てられる他のDCIのフォーマットのサイズと同一とすることが好ましい。ユーザ端末がブラインドデコーディングを行う際、DCIフォーマットのサイズが同一である場合には、1回のブラインドデコーディングで同時に複数のDCIフォーマットをチェックできる。そのため、復号制御情報(DCI_N)のフォーマットのサイズを他のDCIのフォーマットのサイズと同一とすることにより、ブラインドデコーディングの試行回数が増加することを抑制できる。
【0036】
例えば、復号制御情報(DCI_N)のフォーマットサイズを、上りリンクスケジューリンググラントを内容とするDCIフォーマット0、下りリンクスケジューリング割当を内容とするDCIフォーマット1A/3/3Aと同一のサイズとすることができる。
【0037】
なお、上記説明では、新しいDCIとして復号制御情報(DCI_N)を定義してユーザ端末に送信する場合を示したが、復号制御情報に加えて変調方式、ランク数等の他の情報を加えた構成としてもよい。例えば、図6Aに示すように、各インデックス番号に対応するビットフィールドを1ビットより大きくし(ここでは、2ビット)、復号制御情報と変調方式やMIMO伝送におけるランク数を示す情報と組み合わせて規定することができる。
【0038】
図6Bは、復号制御情報と変調方式を2ビットのビット情報で組み合わせてDCI_Nとして規定したマッピングテーブルの一例である。具体的には、ビット情報が“00”の場合には、拡張PDCCHの制御信号の復号処理を行わず、ビット情報が“01”、“10”、“11”の場合には、拡張PDCCHの制御信号の復号処理を行うと共に、それぞれ、QPSK、16QAM、64QAMの変調方式を適用する。このように拡張PDCCHに適用する変調方式をユーザ端末に通知することで,ユーザ端末におけるブランドデコーディングの試行回数を減らすことができる。
【0039】
図6Cは、復号制御情報とランク数(例えば、MIMO伝送におけるランク数)を2ビットのビット情報で組み合わせてDCI_Nとして規定したマッピングテーブルの一例である。具体的には、ビット情報が“00”の場合には、拡張PDCCHの制御信号の復号処理を行わず、ビット情報が“01”、“10”、“11”の場合には、拡張PDCCHの制御信号の復号処理を行うと共に、それぞれ、ランク(RI:Rank Indicator)1、2、4を選択する。このように拡張PDCCHに適用するランク数をユーザ端末に通知することで,ユーザ端末におけるブランドデコーディングの試行回数を減らすことができる。
【0040】
また、各ユーザ端末に関連付けられたインデックス番号は、上位レイヤ信号によりユーザ端末装置に通知することができる。
【0041】
このように、第1制御領域に、第2制御領域に配置される拡張PDCCHに対する復号処理を行うユーザ端末を示す情報を割当てて、拡張PDCCHの復号を行うユーザ端末を制御することにより、ユーザ端末における無駄な復号処理を低減し消費電力を抑制することができる。
【0042】
(第2の態様)
本実施の形態の第2の態様は、連続する無線フレームの中で、ユーザ端末に対して特定の無線フレームの拡張PDCCHに限定して下り制御情報を選択的に割当てる構成について説明する。
【0043】
図7は、連続する無線フレームとして、1フレームが10サブフレーム(#1〜#10)から構成されるシステム構成を示している。また、特定のサブフレーム(#1、#3、#4、#6、#9)の拡張PDCCHに所定のユーザ端末宛ての下り制御情報が割当てられる場合を示している。なお、連続する無線フレームにわたって、各無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの領域には既存のPDCCHが割当てられる第1制御領域が配置される。また、拡張PDCCHは、第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域に割当てられる。
【0044】
図7に示す場合、特定の無線サブフレーム以外のサブフレーム(#2、#5、#7、#8、#10)には、拡張PDCCHに自装置宛ての下り制御情報が割当てられていない。このため、ユーザ端末は、当該サブフレームにおいて、第1制御領域の既存のPDCCHに対して復号処理を行う。
【0045】
一方で、特定のサブフレームにおいては、拡張PDCCHに自装置の下り制御情報が割当てられているため、第2制御領域の拡張PDCCHに対して復号処理を行う。なお、特定のサブフレームにおいて、ユーザ端末装置は、第1制御領域のPDCCHに対しても復号処理を行う構成としてもよいし、拡張PDCCHに対してのみ復号処理を行う構成としてもよい。
【0046】
また、ユーザ端末に対して、拡張PDCCHに自装置の下り制御情報の割当てがある特定のサブフレームを示す情報(サブフレームパターン情報)が通知され、ユーザ端末はサブフレームパターン情報に基づいて制御情報の復号処理を行う。
【0047】
サブフレームパターン情報は、同一セル内の複数のユーザに対して個別に通知される構成とすることができる。この場合、各ユーザ端末装置対して、上位レイヤ信号によりサブフレームパターン情報を個別に通知する構成とすることができる。これにより、ユーザ端末は、連続する無線フレームの中で、拡張PDCCHに自装置の下り制御情報が割当てられたサブフレームに限定して、拡張PDCCHの復調を行うことが可能となる。その結果、ユーザ端末装置において、無駄な復調処理を減らし消費電力が増加することを抑制できる。
【0048】
また、サブフレームパターン情報は、同一セル内の複数のユーザ端末に対して、無線基地局装置からの報知信号により通知する構成としてもよい。これは、特定の無線フレームにのみ拡張PDCCHを割当てる場合に有効となる。なお、この場合、上記第1の態様で示した構成と組み合わせ、特定の無線フレームにおいて、第1の制御領域に、復号制御情報を割当て、第2制御領域に対する復号処理を制御してもよい。
【0049】
このように、各ユーザ端末装置に対して、連続する無線フレームの中で、特定の無線フレームに限定して、拡張PDCCHに当該ユーザ端末の下り制御情報を割当てて、拡張PDCCHに対する復号処理を制御することにより、ユーザ端末の消費電力の増加を抑制することができる。
【0050】
(FDM型PDCCHの割当て)
次に、上述した拡張PDCCHのシステム帯域に対する割当てについて図面を参照して説明する。
【0051】
図8は、25の物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)で構成されるセル帯域幅に対して、拡張PDCCHとして8個(NVRB=8)の仮想リソースブロック(VRB:Virtual Resource Block)セットを設定する場合を示している。また、図8では、リソース配置タイプ0(Resource allocation type0)の場合を示している。もちろん、上記拡張PDCCHの構成はこれに限定されない。
【0052】
リソースブロック配置タイプは、3種類の異なるタイプ(Resource allocation type0,1,2)がある。リソースブロック配置タイプ0と1は周波数領域で非連続周波数配置をサポートし、タイプ2は連続周波数配置のみをサポートする。リソースブロック配置タイプ0は、周波数領域中の個々のリソースブロックでなく、隣接するリソースブロックのグループによって示すことにより、ビットマップのサイズを削減している。図8では、セル帯域幅が25リソースブロックであるため、リソースブロックグループ(RBG)のサイズが2となっている。この場合、8個のVRBセットは、2個単位でPRBに配置(RBG=1、3、7、8)される。
【0053】
無線基地局装置は、ユーザ端末に対して、拡張PDCCHとしてNVRB個のVRBセットを上位レイヤ信号で通知する。図8に示すように設定する場合には、ユーザ端末に対して所定のRBG(ここでは、RBG=1、3、7、8)を通知する。また、VRBには、PRBインデックス(RBGインデックス)の小さい方から順番にVRBインデックスがナンバリングされる。
【0054】
拡張PDCCHのリソースブロックは、前半スロット(1スロット目)に下りスケジューリング割当て(例えば、DCIフォーマット1A、2A等)を配置し、後半スロット(2スロット目)に上りスケジューリンググラント(例えば、DCIフォーマット0、4)を配置した構成とすることができる。前半スロットに下りスケジューリング割当てを配置することにより下りデータ信号の復調を早く行うことができる。なお、拡張PDCCHのリソースブロックの構成はこれに限定されない。
【0055】
また、拡張PDCCHのフォーマットとして、既存のPDCCHと同様に各ユーザの下り制御信号を複数のリソース要素グループ(REG)からなる制御チャネル要素(CCE)単位で割当てる方法(with cross interleaving)と、各ユーザの下り制御信号をPRB単位で割当てる方法(without cross interleaving)のいずれかを適用できる。
【0056】
ユーザ端末は、with cross interleavingの場合には、CCEインデックスで規定されたサーチスペース内でブラインドデコーディングを行う。without cross interleavingの場合には、PRBインデックスで規定されたサーチスペース内でブラインドデコーディングを行う。例えば、上記第1の態様では、第1制御領域の割当てられた復号制御情報に基づいて、拡張PDCCHに対してブラインドデコーディングを行う場合に、with cross interleaving又はwithout cross interleavingのいずれかを適用する。また、第2の態様では、特定のサブフレームにおいて、拡張PDCCHに対するブラインドデコーディングを行う場合に、with cross interleaving又はwithout cross interleavingのいずれかを適用する。以下に各フォーマットにおけるブラインドデコーディングついて説明する。
【0057】
<with cross interleaving>
with cross interleavingにおいて、無線基地局装置は、拡張PDCCHに対して、使用可能な無線リソース内の連続するREGから構成されるCCEを割当てる。1個のCCEは、9個のREGから構成される。また、1個のREGは、4個のリソースエレメントから構成される。例えば、無線基地局装置は、各ユーザ端末から通知された受信品質に基づいて、割当てるCCE数(aggregation level Λ(=1、2、4、8))を決定する。そして、拡張PDCCHに対して、各ユーザ端末のアグリゲーションレベルに応じたCCE数に対応するREGを設定する。
【0058】
例えば、25のPRBで構成されるセル帯域幅に対して、拡張PDCCHとして8個(NVRB=8)のVRBセットを、リソース配置タイプ0で配置する場合には、PRBの無線リソースに対して、図9に示すようにREGが配置される。
【0059】
1CCEを構成する9個のREGは、拡張PDCCHを構成するPRBの無線リソースに対して、周波数方向に連続して割当てられる。なお、PRBの無線リソースにおいて、CRS(Cell-specific Reference Signal)等の参照信号として割当てられているリソースエレメントに対しては、当該リソースエレメントを除いてREGの割当てを行う。また、無線基地局装置は、各ユーザ端末のアグリゲーションレベルに基づいて、各ユーザ端末の拡張PDCCHに連続するCCEの割当てを行う。
【0060】
ユーザ端末は、自装置宛ての拡張PDCCH信号が割当てられているCCEや選択されているアグリゲーションレベルが分からないため、割当てられている可能性のある全てのCCEについて総当たりで拡張PDCCHに対して復号処理を行う(ブラインドデコーディング)。
【0061】
また、無線基地局装置は、ユーザ端末が拡張PDCCHに対するブラインド復号の試行回数を低減するために、ユーザ端末毎にサーチスペースを設定することができる。この場合、ユーザ端末は、対応するサーチスペース内で拡張PDCCHに対するブラインドデコーディングを行えばよい。
【0062】
<without cross interleaving>
without cross interleavingにおいて、無線基地局装置は、拡張PDCCHに対して、各ユーザ端末の下りリンク制御信号をVRB単位で割当てる。例えば、無線基地局装置は、各ユーザ端末から通知された受信品質に基づいて、連続して割当てるVRB数(aggregation level Λ(=1、2、4、8))を決定する。そして、決定した数のVRBを、ユーザ端末の拡張PDCCH信号の無線リソースとして割当てる。
【0063】
without cross interleavingでは、拡張PDCCHに対して、各ユーザの下りリンク制御信号をVRB単位で割当てる。また、拡張PDCCHが配置される可能性のある無線リソースにはユーザ個別の下り参照信号であるDM−RSが配置される。このため、拡張PDCCHの復調をDM−RSを用いて行うことができる。この場合、PRB単位でのチャネル推定が可能であり、各移動端末装置UEに対して効果的にビームフォーミングを形成できる。
【0064】
ユーザ端末は、上位レイヤ信号によって設定される可能性のある複数の拡張PDCCHの候補をモニタする。移動端末装置UEには、自装置あてのDCIが割当てられている拡張PDCCHのVRBおよび選択されているアグリゲーションレベルが通知されない。このため、自装置宛てのDCIが割当てられている可能性のあるすべてのVRBについて総当たりで拡張PDCCHに対して復号処理を行う。
【0065】
また、無線基地局装置は、ユーザ端末が拡張PDCCHに対するブラインドデコーディングの試行回数を低減するために、ユーザ端末毎にサーチスペースを設定することができる。この場合、ユーザ端末は、対応するサーチスペース内で拡張PDCCHに対してブラインドデコーディングを行えばよい(図10参照)。
【0066】
図10は、各アグリゲーションレベルΛ(=1,2,4,8)に対応したPDCCHの候補数を、それぞれ、6,6,2,2とした場合を示している。なお、ここでは、アグリゲーションレベルが6,6,2,2の場合について示しているが、もちろんアグリゲーションレベルおよびPDCCHの候補数は、これに限らない。
【0067】
アグリゲーションレベル1では、VRB#0−#5に6つのサーチスペースが設定される。アグリゲーションレベル2では、VRB#0−#7に2VRB単位で4つのサーチスペースが設定される。アグリゲーションレベル4では、VRB#0−#7に4VRB単位で2つのサーチスペースが設定される。アグリゲーションレベル8では、VRB#0−#7に8VRB単位で1つのサーチスペースが設定される。なお、アグリゲーションレベル2、8では、VRB数の不足によってサーチスペースがオーバラップする。
【0068】
そして、ユーザ端末は、アグリゲーションレベルに応じてサーチスペース内をブラインドデコーディングし、VRBに割当てられたDCIを取得する。このように、without cross interleavingでは、各ユーザのDCIがPRB単位で割当てられ、VRBインデックスで規定されたサーチスペースでブラインドデコーディングされる。
【0069】
(無線通信システムの構成)
以下、図11を参照しながら、本実施の形態に係るユーザ端末10及び無線基地局装置20を有する無線通信システム1について説明する。ユーザ端末10及び無線基地局装置20は、LTE−Aをサポートしている。
【0070】
図11に示すように、無線通信システム1は、無線基地局装置20と、この無線基地局装置20と通信する複数のユーザ端末10とを含んで構成されている。無線基地局装置20は、上位局装置30と接続され、この上位局装置30は、コアネットワーク40と接続される。また、無線基地局装置20は、有線接続又は無線接続により相互に接続されている。各ユーザ端末10は、セルC1、C2において無線基地局装置20と通信を行うことができる。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されない。
【0071】
各ユーザ端末10は、LTE端末及びLTE−A端末を含むが、以下においては、特段の断りがない限りユーザ端末として説明を進める。
【0072】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(直交周波数分割多元接続)適用され、上りリンクについてはSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。なお、上りリンクの無線アクセス方式はこれに限定されない。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域をユーザ端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。
【0073】
ここで、LTE−Aで規定される通信チャネル構成について説明する。下りリンクの通信チャネルは、各ユーザ端末10で共有されるPDSCHと、下りL1/L2制御チャネル(PDCCH、PCFICH、PHICH)と、拡張PDCCHとを有する。PDSCHにより、ユーザデータ及び上位制御信号が伝送される。拡張PDCCHは、サブフレームの先頭から所定のOFDMシンボル数(1〜3OFDMシンボル数)後の無線リソースにおいて、PDSCHと周波数分割して割当てられる。
【0074】
上りリンクの制御チャネルは、各ユーザ端末10で共有されるPUSCHと、上りリンクの制御チャネルであるPUCCHとを有する。このPUSCHにより、ユーザデータが伝送される。PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、再送応答信号(ACK/NACK信号)等が伝送される。
【0075】
図12を参照しながら、本実施の形態に係る無線基地局装置20の全体構成について説明する。無線基地局装置20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、呼処理部205と、伝送路インターフェース206とを備えている。
【0076】
無線基地局装置20からユーザ端末10へ送信されるユーザデータは、無線基地局装置20の上位局装置30から伝送路インターフェース206を介してベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204は、PDCPレイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御、例えば、HARQの送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理を行う。
【0077】
ベースバンド信号処理部204は、報知チャネルにより、ユーザ端末10に対してセルにおける無線通信のための制御情報を通知する。セルにおける通信のための報知情報には、例えば、上りリンク又は下りリンクにおけるシステム帯域幅、PRACHにおけるランダムアクセスプリアンブルの信号を生成するためのルート系列の識別情報(Root Sequence Index)等が含まれる。
【0078】
各送受信部203は、ベースバンド信号処理部204からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する。アンプ部202は、周波数変換された無線周波数信号を増幅して送受信アンテナ201により送信する。一方、上りリンクによりユーザ端末10から無線基地局装置20に送信されるデータについては、各送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部202で増幅され、各送受信部203で周波数変換されてベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部204に入力される。
【0079】
ベースバンド信号処理部204では、入力されたベースバンド信号に含まれるユーザデータに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース206を介して上位局装置30に転送される。呼処理部205は、通信チャネルの設定や解放等の呼処理や、無線基地局装置20の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0080】
次に、図13を参照しながら、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成について説明する。LTE端末もLTE−A端末もハードウエアの主要部構成は同じであるので、区別せずに説明する。ユーザ端末10は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、アプリケーション部105とを備えている。
【0081】
下りリンクのデータについては、複数の送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部102で増幅され、送受信部103で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部104でFFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理等がなされる。この下りリンクのデータの内、下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部105に転送される。アプリケーション部105は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理等を行う。また、下りリンクのデータの内、報知情報もアプリケーション部105に転送される。
【0082】
一方、上りリンクのユーザデータは、アプリケーション部105からベースバンド信号処理部104に入力される。ベースバンド信号処理部104では、再送制御(H−ARQ (Hybrid ARQ))の送信処理や、チャネル符号化、プリコーディング、DFT処理、IFFT処理等が行われて各送受信部103に転送される。
【0083】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する。その後、アンプ部102は、周波数変換された無線周波数信号を増幅して送受信アンテナ101により送信する。
【0084】
図14は、本実施の形態に係る無線基地局装置20が有するベースバンド信号処理部204及び一部の上位レイヤの機能ブロック図であり、主にベースバンド信号処理部204の送信処理の機能ブロックを示している。図14には、最大M個(CC#1〜CC#M)のコンポーネントキャリア数に対応可能な基地局構成が例示されている。無線基地局装置20の配下となるユーザ端末10に対する送信データが上位局装置30から無線基地局装置20に対して転送される。
【0085】
制御情報生成部300は、上位レイヤシグナリング(RRCシグナリング)する上位制御情報をユーザ端末単位で生成する。上位制御情報は、拡張PDCCH(FDM型PDCCH)をマッピングできるリソースブロック(PRB位置)が含まれる。また、上記第1の態様が適用される場合には、制御情報生成部300においてユーザ端末毎のインデックス番号が生成される。第2の態様が適用される場合には、ユーザ端末毎のサブフレームパターン情報が生成される。
【0086】
データ生成部301は、上位局装置30から転送された送信データをユーザ端末別にユーザデータとして出力する。コンポーネントキャリア選択部302は、ユーザ端末10との無線通信に使用されるコンポーネントキャリアをユーザ端末毎に選択する。無線基地局装置20からユーザ端末10に対して上位レイヤ信号によりコンポーネントキャリアの追加/削減を通知し、ユーザ端末10から適用完了メッセージを受信する。
【0087】
スケジューリング部310は、システム帯域全体の通信品質に応じて、配下のユーザ端末10に対するコンポーネントキャリアの割当てを制御する。また、スケジューリング部310は、LTE端末ユーザとLTE−A端末ユーザとを区別してスケジューリングを行う。スケジューリング部310は、上位局装置30から送信データ及び再送指示が入力されると共に、上りリンクの信号を測定した受信部からチャネル推定値やリソースブロックのCQIが入力される。
【0088】
また、スケジューリング部310は、入力された再送指示、チャネル推定値及びCQIを参照しながら、上下制御情報及び上下共有チャネル信号のスケジューリングを行う。無線通信における伝搬路は、周波数選択性フェージングにより周波数毎に変動が異なる。そこで、スケジューリング部310は、各ユーザ端末10へのユーザデータについて、サブフレーム毎に通信品質の良好なリソースブロック(マッピング位置)を指示する(適応周波数スケジューリングと呼ばれる)。適応周波数スケジューリングでは、各リソースブロックに対して伝搬路品質の良好なユーザ端末10を選択する。そのため、スケジューリング部310は、各ユーザ端末10からフィードバックされるリソースブロック毎のCQIを用いてリソースブロック(マッピング位置)を指示する。
【0089】
同様に、スケジューリング部310は、適応周波数スケジューリングによって拡張PDCCHで送信される制御情報等について、サブフレーム毎に通信品質の良好なリソースブロック(マッピング位置)を指示する。このため、スケジューリング部310は、各ユーザ端末10からフィードバックされるリソースブロック毎のCQIを用いてリソースブロック(マッピング位置)を指示する。
【0090】
また、スケジューリング部310は、ユーザ端末10との間の伝搬路状況に応じてアグリゲーション数を制御する。PDCCHの場合にはCCEアグリゲーション数、拡張PDCCHの場合にはCCEアグリゲーション数(with cross interleaving)又はVRBアグリゲーション数(without cross interleaving)を制御する。また、割当てたリソースブロックで所定のブロック誤り率を満たすMCS(符号化率、変調方式)を決定する。スケジューリング部310が決定したMCS(符号化率、変調方式)を満足するパラメータがチャネル符号化部303、308、312、変調部304、309、313に設定される。
【0091】
また、ベースバンド信号処理部204は、1コンポーネントキャリア内での最大ユーザ多重数Nに対応したチャネル符号化部303、変調部304、マッピング部305を備えている。チャネル符号化部303は、データ生成部301から出力されるユーザデータ(一部の上位レイヤ信号を含む)で構成される下り共有データチャネル(PDSCH)を、ユーザ毎にチャネル符号化する。変調部304は、チャネル符号化されたユーザデータをユーザ毎に変調する。マッピング部305は、変調されたユーザデータを無線リソースにマッピングする。
【0092】
また、ベースバンド信号処理部204は、上り制御情報生成部311と、チャネル符号化部312と、変調部313とを備える。上り制御情報生成部311は、上りデータチャネル(PUSCH)を制御するための上りスケジューリンググラント(UL Grant)を生成する。当該上りスケジューリンググラントは、ユーザ毎に生成される。
【0093】
下り制御情報生成部306は、下りデータチャネル(PDSCH)を制御するための下りスケジューリング割当て(DL assignment)を生成する。当該下りスケジューリング割当ては、ユーザ毎に生成される。
【0094】
また、ベースバンド信号処理部204は、ユーザ共通の下り制御情報である下り共通制御チャネル用制御情報を生成する下り共通チャネル用制御情報生成部307を備えている。上記第1の態様が適用される場合には、第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報(DCI_N)を生成する。
【0095】
セル固有参照信号生成部318は、チャネル推定、シンボル同期、CQI測定、モビリティ測定等の様々な目的に使用されるセル固有参照信号(CRS)を生成する。また、ユーザ個別参照信号生成部320は、ユーザ個別の下りリンク復調用参照信号であるDM−RSを生成する。ユーザ固有の下り復調参照信号(DM−RS)は、上記PDSCH領域の無線リソースに多重されて送信される。
【0096】
変調部309、313でユーザ毎に変調された制御情報は制御チャネル多重部314で多重される。制御チャネル多重部314により、既存のPDCCH用の下り制御情報や復号制御情報は、サブフレームの先頭から1〜3OFDMシンボルまでの第1制御領域に割当てられ、インタリーブ部315でインタリーブされる。一方、拡張PDCCH用の下り制御情報は、サブフレームの所定のシンボル数より後の領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域に割当てられ、マッピング部319でリソースブロック(PRB)にマッピングされる。この場合、マッピング部319は、スケジューリング部310からの指示に基づいてマッピングする。なお、マッピング部319においては、without cross interleavingだけでなく、with cross interleavingを適用してマッピングしてもよい。
【0097】
プリコーディングウエイト乗算部321は、複数のアンテナ毎に、サブキャリアにマッピングされた送信データ及びユーザ個別の復調用参照信号(DM−RS)の位相及び/又は振幅を制御(シフト)する。プリコーディングウエイト乗算部321により位相及び/又は振幅シフトされた送信データ及びユーザ個別の復調用参照信号(DM−RS)は、IFFT部316に出力される。
【0098】
IFFT部316には、インタリーブ部315及びマッピング部319から制御信号が入力され、マッピング部305からユーザデータが入力される。IFFT部316は、下りチャネル信号を逆高速フーリエ変換して周波数領域の信号から時系列の信号に変換する。サイクリックプレフィックス挿入部317は、下りチャネル信号の時系列信号にサイクリックプレフィックスを挿入する。なお、サイクリックプレフィックスは、マルチパス伝搬遅延の差を吸収するためのガードインターバルとして機能する。サイクリックプレフィックスが付加された送信データは、送受信部203に送出される。
【0099】
図15は、ユーザ端末10のベースバンド信号処理部104の機能ブロック図であり、LTE−AをサポートするLTE-A端末の機能ブロックを示している。
【0100】
無線基地局装置20から受信データとして受信された下りリンク信号は、CP除去部401でCPが除去される。CPが除去された下りリンク信号は、FFT部402へ入力される。FFT部402は、下りリンク信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、デマッピング部403へ入力する。デマッピング部403は、下りリンク信号をデマッピングし、下りリンク信号から複数の制御情報が多重された多重制御情報、ユーザデータ、上位制御信号を取り出す。なお、デマッピング部403によるデマッピング処理は、アプリケーション部105から入力される上位制御信号に基づいて行われる。デマッピング部403から出力された多重制御情報は、デインタリーブ部404でデインタリーブされる。なお、インタリーブされていない拡張PDCCH信号は、デインタリーブ部404を介さずに制御情報復調部405に入力される構成とすることができる。
【0101】
また、ベースバンド信号処理部104は、制御情報を復調する制御情報復調部405、下り共有データを復調するデータ復調部406及びチャネル推定部407を備えている。制御情報復調部405は、多重された制御情報から下り共通制御チャネル用制御情報を復調する共通制御チャネル用制御情報復調部405aと、多重された制御情報から上り共有データチャネル用制御情報を復調する上り共有データチャネル用制御情報復調部405bと、多重された制御情報から下り共有データチャネル用制御情報を復調する下り共有データチャネル用制御情報復調部405cとを備えている。データ復調部406は、ユーザデータ及び上位制御信号を復調する下り共有データ復調部406aと、下り共通チャネルデータを復調する下り共通チャネルデータ復調部406bとを備えている。
【0102】
共通制御チャネル用制御情報復調部405aは、下りリンク制御チャネル(PDCCH)の共通サーチスペースのブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理などによりユーザ共通の制御情報である共通制御チャネル用制御情報を取り出す。共通制御チャネル用制御情報は、下りリンクのチャネル品質情報(CQI)を含んでおり、マッピング部415に入力され、無線基地局装置20への送信データの一部としてマッピングされる。
【0103】
上記第1の態様が適用される場合には、共通制御チャネル用制御情報復調部405aは、第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報(DCI_N)を取り出す。そして、取り出した復号制御情報に基づいて、第2制御領域に割当てられた制御信号の復号処理の有無を制御する。このとき、上位レイヤ信号で通知されるインデックス番号と復号制御情報に基づいて、第2制御領域の制御信号に対するブラインドデコーディングの有無を決定することができる。
【0104】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、下りリンク制御チャネル(PDCCH)のユーザ個別サーチスペースのブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理などにより上り共有データチャネル用制御情報(例えば、UL Grant)を取り出す。復調された上り共有データチャネル用制御情報は、マッピング部415に入力されて、上り共有データチャネル(PUSCH)の制御に使用される。
【0105】
下り共有データチャネル用制御情報復調部405cは、下りリンク制御チャネル(PDCCH)のユーザ個別サーチスペースのブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理などによりユーザ固有の下り共有データチャネル用制御情報(例えば、DL assignment)を取り出す。復調された下り共有データチャネル用制御情報は、下り共有データ復調部406へ入力されて、下り共有データチャネル(PDSCH)の制御に使用され、下り共有データ復調部406aに入力される。
【0106】
制御情報復調部405において、既存のPDCCH、with cross interleavingの拡張PDCCHの場合には、複数のCCE候補についてブラインドデコーディング処理が行われる。また、without cross interleavingの拡張PDCCHの場合には、複数のVRB候補についてブラインドデコーディング処理が行われる。
【0107】
下り共有データ復調部406aは、下り共有データチャネル用制御情報復調部405cから入力された下り共有データチャネル用制御情報に基づいて、ユーザデータや上位制御情報を取得する。下り共通チャネルデータ復調部406bは、上り共有データチャネル用制御情報復調部405bから入力された上り共有データチャネル用制御情報に基づいて、下り共通チャネルデータを復調する。
【0108】
チャネル推定部407は、ユーザ固有の参照信号(DM−RS)、またはセル固有の参照信号(CRS)を用いてチャネル推定する。既存のPDCCH、with cross interleavingの拡張PDCCHを復調する場合には、セル固有の参照信号を用いてチャネル推定する。一方、without cross interleavingの拡張PDCCH及びユーザデータを復調する場合には、DM−RS及びCRSを用いてチャネル推定する。推定されたチャネル変動を、共通制御チャネル用制御情報復調部405a、上り共有データチャネル用制御情報復調部405b、下り共有データチャネル用制御情報復調部405c及び下り共有データ復調部406aに出力する。これらの復調部においては、推定されたチャネル変動及び復調用の参照信号を用いて復調処理を行う。
【0109】
また、ベースバンド信号処理部104は、送信処理系の機能ブロックとして、データ生成部411、チャネル符号化部412、変調部413、DFT部414、マッピング部415、IFFT部416、CP挿入部417を備えている。データ生成部411は、アプリケーション部105から入力されるビットデータから送信データを生成する。チャネル符号化部412は、送信データに対して誤り訂正等のチャネル符号化処理を施し、変調部413はチャネル符号化された送信データをQPSK等で変調する。
【0110】
DFT部414は、変調された送信データを離散フーリエ変換する。マッピング部415は、DFT後のデータシンボルの各周波数成分を、無線基地局装置20に指示されたサブキャリア位置へマッピングする。IFFT部416は、システム帯域に相当する入力データを逆高速フーリエ変換して時系列データに変換し、CP挿入部417は時系列データに対してデータ区切りでサイクリックプレフィックスを挿入する。
【0111】
以上のように、本実施の形態における無線通信システムにおいては、無線基地局装置は、下り制御情報生成部306、上り制御情報生成部311で下り制御情報を生成すると共に、第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を下り共通チャネル用制御情報生成部307で生成する。そして、割当部として機能する制御チャネル多重部314において、生成された下り制御情報が第1制御領域と第2制御領域に割当てられると共に、復号制御情報が第1制御領域に割当てられた後に、ユーザ端末に対して送信される。ユーザ端末は、無線基地局装置からの下り制御情報と復号制御情報を含む制御信号を受信し、制御情報復調部405においてブラインドデコーディングを行う。
【0112】
上記第1の態様が適用される場合には、ユーザ端末装置は、制御情報復調部405において、第1制御領域に割当てられた制御信号を復号して復号制御情報を取り出し、当該復号制御情報に基づいて第2制御領域に割当てられた下り制御信号の復号処理を制御する。この場合、ユーザ端末は、上位レイヤ信号で通知されるインデックス番号と復号制御情報に基づいて、第2制御領域の制御信号に対するブラインドデコーディングの有無を決定することができる。
【0113】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0114】
1 無線通信システム
10 ユーザ端末
20 無線基地局装置
30 上位局装置
40 コアネットワーク
101 送受信アンテナ
102 アンプ部
103 送受信部
104 ベースバンド信号処理部
105 アプリケーション部
201 送受信アンテナ
202 アンプ部
203 送受信部
204 ベースバンド信号処理部
205 呼処理部
206 伝送路インターフェース
300 制御情報生成部
301 データ生成部
302 コンポーネントキャリア選択部
303 チャネル符号化部
304 変調部
305 マッピング部
306 下り制御情報生成部
307 共通チャネル用制御情報生成部
310 スケジューリング部
311 上り制御情報生成部
312 チャネル符号化部
313 変調部
314 制御チャネル多重部
315 インタリーブ部
316 IFFT部
317 サイクリックプレフィックス挿入部
318 セル固有参照信号生成部
319 マッピング部
320 ユーザ個別参照信号生成部
321 プリコーディングウエイト乗算部
401 CP除去部
402 FFT部
403 デマッピング部
404 デインタリーブ部
405 制御情報復調部
405a 共通制御チャネル用制御情報復調部
405b 上り共有データチャネル用制御情報復調部
405c 下り共有データチャネル用制御情報復調部
406 データ復調部
406a 下り共有データ復調部
406b 下り共通チャネルデータ復調部
407 チャネル推定部
411 データ生成部
412 チャネル符号化部
413 変調部
414 DFT部
415 マッピング部
416 IFFT部
417 CP挿入部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てる割当部と、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信する送信部と、を備えた無線基地局装置と、
前記無線基地局装置からの下り制御情報及び復号制御情報を受信する受信部と、受信した前記復号制御情報に基づいて前記第2制御領域に対する復号処理を制御する復号部と、を備えたユーザ端末と、を具備することを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記復号制御情報は、第1制御領域の下りリンク制御チャネルの共通サーチスペースに設定されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記復号制御情報は、ユーザ端末を識別するインデックス番号とビット情報とが対応して規定されており、前記ユーザ端末は上位レイヤ信号により通知されたインデックス番号に対応するビット情報に基づいて、前記第2制御領域に対する復号処理の有無を決定することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
同一のインデックス番号を複数のユーザ端末で共有することを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記ビット情報は、前記復号制御情報に加えて変調方式又はランク数に関する情報を含むことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記復号制御情報のフォーマットのサイズが、前記第1制御領域に割当てられる上りスケジューリンググラントを内容とするDCI及び/又は下りスケジューリング割当を内容とするDCIのフォーマットと同一のサイズであることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記第1制御領域と前記第2制御領域に割当てられる前記下り制御情報は、上りデータチャネルを制御する上りスケジューリンググラント及び/又は下りデータチャネルを制御する下りスケジューリング割当であることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項8】
無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2の制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てる割当部と、ユーザ端末に対して、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信する送信部と、を具備することを特徴とする無線基地局装置。
【請求項9】
無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに割当てられた下り制御情報と、前記第1制御領域に割当てられた第2の制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報と、を受信する受信部と、前記復号制御情報に基づいて、前記第2制御領域に対する復号処理を制御する復号部と、を具備することを特徴とするユーザ端末。
【請求項10】
無線基地局装置で生成された下り制御情報をユーザ端末に対して送信し、前記ユーザ端末において受信した下り制御情報の復調を制御する無線通信方法であって、
前記無線基地局装置は、無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域と、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域とに下り制御情報を割当てると共に、前記第2の制御領域に対して復号処理を行うユーザ端末を示す復号制御情報を前記第1制御領域に割当てるステップと、前記下り制御情報及び前記復号制御情報を送信するステップと、を有し、
前記ユーザ端末は、前記無線基地局装置からの下り制御情報及び復号制御情報を受信するステップと、受信した前記復号制御情報に基づいて前記第2制御領域に対して復号処理を制御するステップと、を有することを特徴とする無線通信方法。
【請求項11】
連続する無線フレームにわたって、各無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域に下り制御情報を割当てると共に、特定の無線フレームにおいて、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域に下り制御情報を割当てる割当部と、前記第1制御領域及び前記第2制御領域に割当てられた下り制御情報を送信する送信部と、を備えた無線基地局装置と、
前記無線基地局装置からの前記下り制御情報を受信する受信部と、受信した前記第1制御領域及び前記第2制御領域の下り制御情報を復号する復号部と、を備えたユーザ端末と、を具備することを特徴とする無線通信システム。
【請求項12】
同一セル内の複数のユーザ端末に対して、上位レイヤ信号により前記第2制御領域に下り制御情報が割当てられる特定の無線フレームを示す情報がそれぞれ個別に通知されることを特徴とする請求項11に記載の無線通信システム。
【請求項13】
同一セル内の複数のユーザ端末に対して、前記無線基地局からの報知信号により前記第2制御領域に下り制御情報が割当てられる特定の無線フレームを示す情報が通知されることを特徴とする請求項11に記載の無線通信システム。
【請求項14】
連続する無線フレームにわたって、各無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域に下り制御情報を割当てると共に、特定の無線フレームにおいて、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域に下り制御情報を割当てる割当部と、前記第1制御領域及び前記第2制御領域に割当てられた下り制御情報をユーザ端末に対して送信する送信部と、を具備することを特徴とする無線基地局装置。
【請求項15】
連続する無線フレームにわたって、各無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域に割当てられた下り制御情報と、特定の無線フレームにおいて、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域に割当てられた下り制御情報を受信する受信部と、受信した前記第1制御領域及び前記第2制御領域の下り制御情報を復号する復号部と、を具備することを特徴とするユーザ端末。
【請求項16】
無線基地局装置で生成された下り制御情報をユーザ端末に対して送信し、前記ユーザ端末において受信した下り制御情報の復調を制御する無線通信方法であって、
前記無線基地局装置は、連続する無線フレームにわたって、各無線フレームの先頭から所定のOFDMシンボルまでの第1制御領域に下り制御情報を割当てると共に、特定の無線フレームにおいて、前記第1制御領域と時間分割した領域においてデータ領域と周波数分割する第2制御領域に下り制御情報を割当てるステップと、前記第1制御領域及び前記第2制御領域に割当てられた下り制御情報を送信するステップと、を有し、
前記ユーザ端末は、前記無線基地局装置からの前記下り制御情報を受信するステップと、受信した前記第1制御領域及び前記第2制御領域の下り制御情報を復号するステップと、を有することを特徴とする無線通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−26641(P2013−26641A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156243(P2011−156243)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】