説明

ライセンス管理装置及び方法とライセンス管理システム

【課題】MFPの置き換え作業を簡素化する。
【解決手段】MFPA180で機能無効化処理を指示すると、全機能が無効化されて機能無効化証明鍵が発行され(S1401)、機能に係る資源がMFPB181に転送される(S1402)。また、MFPB181でその受信を完了すると、機能複写完了証明鍵が発行される(S1403)。これら鍵をライセンスサーバ101に入力するとデータベースが更新されて機能有効化鍵が発行される。これをMFPB181に入力すると、転送された資源に係る機能が遊行されれる(S1407)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライセンス管理装置及び方法とライセンス管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク接続されライセンス付きアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションと称する。)がインストール可能な機器がある。また、そのライセンスを管理するライセンス発行サーバを用いて、ある機器にインストールされているアプリケーションおよびその正当なライセンスを他の機器に移譲できるようにする処理が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006-217320号公報(第10頁、図6等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
たとえばアプリケーションがインストールされた機器の故障や老朽化等により新たな機器に置き換えるような場合、その全てのライセンス済みアプリケーションを、新たな機器に移譲する必要がある。この様な場合、特許文献1記載のシステムを利用すると、個々のアプリケーションおよびその正当なライセンスについて移譲するための操作を行う必要がある。また、特許文献1記載のシステムは、ライセンス発行サーバと機器とがネットワーク等で接続されている必要があり、移譲要求や削除通知といったメッセージがサーバと機器との間で交換される。
【0004】
本発明は上記従来例に鑑みて成されたもので、上記必要性を解消し、簡素な構成かつ簡単な操作で複数のライセンスを移譲する操作を可能としたライセンス管理装置及び方法とライセンス管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を備える。すなわち、機器と該機器に許諾された機能のライセンスとを関連づけて登録したデータベースと、
ライセンス移譲元装置により発行された、該装置の機器IDを含む機能無効化証明鍵情報と、ライセンス移譲先装置により発行された、該装置の機器IDを含む機能複写完了証明鍵情報の入力を受け付ける受け付け手段と、
前記受け付け手段により前記機能無効化証明鍵情報と前記機能複写完了証明鍵情報との入力を受け付けると、前記データベースにおいて前記機能無効化証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲元装置に関連づけて登録されている機能のライセンスを無効化し、前記機能複写完了証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲先装置と関連づけて、前記ライセンス移譲元装置に関して無効化された機能のライセンスを登録する登録変更手段と、
前記ライセンス移譲先装置に入力されて該装置と関連づけてライセンスが登録された機能の有効化処理を許可するための機能有効化鍵情報を発行する有効化鍵発行手段と
を備えることを特徴とするライセンス管理装置。
【0006】
あるいは、他の観点によれば本発明は以下の構成を備える。すなわちライセンス移譲指示を受け付ける受け付け手段と、
前記ライセンス移譲指示を受け付けると、ライセンスされている全ての機能のライセンスを無効化する無効化手段と、
前記無効化手段により機能が無効化されたことと、当該機能が無効化された装置を特定するための機器IDとを示す機能無効化証明鍵情報を発行する証明発行手段と、
前記無効化手段により無効化された機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを、当該機能の有効化処理が実行されるまでは移譲された機能を実行できないライセンス移譲先装置に対して送信する複写手段と
を備えることを特徴とする被ライセンス機能実行装置。
【0007】
あるいは、さらに他の観点によれば本発明は以下の構成を備える。すなわち、ライセンス移譲元装置が、ライセンス移譲先装置へのライセンス移譲指示を受け付ける受け付け工程と、
前記ライセンス移譲元装置がライセンス移譲指示を受け付けると、ライセンスされている全ての機能のライセンスを無効化する無効化工程と、
前記ライセンス移譲元装置が、前記無効化工程により機能が無効化されたことと、該装置の機器IDとを含む機能無効化証明鍵情報を発行する証明発行工程と、
前記ライセンス移譲元装置が、前記無効化工程によりライセンスを無効化された機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを、当該機能の有効化処理が実行されるまでは移譲された機能を実行できないライセンス移譲先装置に対して送信する複写工程と、
前記ライセンス移譲先装置が、機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを前記ライセンス移譲元装置から受信すると、前記ライセンス移譲先装置を特定するための機器IDを含む機能複写完了証明鍵情報を発行する完了鍵発行工程と、
ライセンス管理装置が、前記ライセンス移譲元装置により発行された機能無効化証明鍵情報とライセンス移譲先装置により発行された機能複写完了証明鍵情報の入力を受け付けると、機器と該機器に許諾された機能のライセンスとを関連づけて登録したデータベースにおいて、前記機能無効化証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲元装置に関連づけて登録されている機能のライセンスを無効化し、前記機能複写完了証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲先装置と関連づけて、前記ライセンス移譲元装置に関して無効化された機能のライセンスを登録する登録変更工程と、
前記有効化鍵発行手段が、前記ライセンス移譲先装置に入力されて、該装置と関連づけてライセンスが登録された機能の有効化処理を許可するための機能有効化鍵情報を発行する有効化鍵発行工程と、
前記ライセンス移譲先装置が、前記有効化鍵情報の入力を受け付けて機能の有効化処理が指示されると、前記ライセンス移譲元装置から受信したプログラムまたはデータまたはそのいずれかにより実現される機能を有効化する有効化工程と
を備えることを特徴とするライセンス管理方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、機器間における複数のライセンスの移動を、簡単な構成かつ簡単な操作で実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
<システム構成>
図1は、本発明の好適な実施の形態に係る情報処理装置を含むネットワークシステムの構成図である。このネットワークシステムは、ソフトウェアを管理するためのものであり、特にソフトウェアの不正使用を防止するシステムである。本システムでは、例えば、ソフトウェアを導入する装置を一意に識別する個体番号の入力と引き替えにライセンス情報を発行することができる。
【0011】
ライセンス発行サーバ101は、ライセンス情報発行処理全般を司る情報処理装置であり、ライセンス管理装置の一例である。ライセンス発行サーバ101により、ライセンス移譲元装置により発行された機能無効化証明鍵情報と、ライセンス移譲先装置により発行された機能複写完了証明鍵情報の入力を受け付ける受け付け手段が実現される。また、ライセンス発行サーバ101により登録変更手段も実現される。登録変更手段は、機能無効化証明鍵情報と機能複写完了証明鍵情報を受け付け、データベースにおいて、ライセンス移譲元装置に登録された機能のライセンスを無効化し、無効化された機能のライセンスをライセンス移譲先装置に関連づけて登録する。また、ライセンス発行サーバ101により、ライセンス移譲先装置に入力されて該装置と関連づけてライセンスが登録された機能の有効化処理を許可するための機能有効化鍵情報を発行する有効化鍵発行手段も実現される。ライセンス発行サーバ101は、汎用コンピュータの構成を備えており、プロセッサやメモリ、ネットワークインターフェース等を用いて、予めコーディングされたプログラムを実行することで各手段を実現する。このプログラムの手順のひとつが後述する図13のフローチャートで示されるものである。なお本実施形態でいうライセンスは、特定の機能の実行が許諾されていることを示すライセンス情報と同義である。
【0012】
ユーザ端末102はユーザが管理する情報処理装置である。パーソナルコンピュータや携帯端末やプリンタや複写機など、ネットワークに接続可能でソフトウェアをインストール可能なあらゆる情報処理装置がユーザ端末102となりうる。ユーザ端末102はネットワーク103でライセンス発行サーバ101と接続されており、その端末としても機能する。
【0013】
ディジタル複合機180、181は、ライセンス発行サーバ101から発行されるライセンスをインストールすることにより各種アプリケーションが動作する複合機である。すなわち被ライセンス機能を実行可能な被ライセンス機能実行装置として機能する。複合機は複数存在し、各複合機は互いに接続されている。図3では、複合機はライセンス発行サーバ101と接続されているが、本実施形態の発明に関しては、複合機180,181とライセンス発行サーバ101とがオフラインであっても(すなわちネットワークで直接接続されていなくとも)よい。
複合機180、181は、ライセンス移譲元においては、ライセンス移譲指示を受け付ける受け付け手段と、ライセンス移譲指示に応じてライセンスされている全ての機能のライセンスを無効化する無効化手段とが実現される。さらに、機能が無効化されたことと、その機能が無効化された装置を特定する機器IDとを示す機能無効化証明鍵情報を発行する証明発行手段も実現される。さらに、ライセンスを無効化された機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを、その機能の有効化処理が実行されるまでは移譲された機能を実行できないライセンス移譲先装置に対して送信する複写手段としても機能する。ここで、ライセンスが与えられる機能は、その機能に対応したアプリケーションプログラムをコンピュータが実行し、またデータを参照することで実現される。それらアプリケーションプログラムやデータを、本実施形態では単にアプリケーションと呼ぶことにする。さらに、ライセンス移譲先の複合機においては、完了鍵発行手段としても機能する。
【0014】
ライセンス情報管理データベース106はライセンス発行サーバ101に接続され、少なくとも複合機の機器IDと、機能(あるいはアプリケーション)のIDと、その機能が有効か無効かを示す情報とが互いに関連づけて登録されている。その一例を図4に示す。図4では、機器ID(図ではデバイスID)に機能IDが対応づけられ、それが有効か無効かを示すフラグがさらに関連づけて登録されている。
【0015】
機能有効化鍵発行部154は、有効化鍵発行手段に相当し、機能無効化証明鍵入力モジュール155、機能複写完了証明鍵入力モジュール156及び機能有効化鍵発行モジュール157が含まれる。
【0016】
表示部123は、ユーザ端末102に含まれる表示部であり、たとえばここに機能有効化鍵(あるいは機能有効化鍵情報)が表示される。入力部124はユーザ端末102に含まれる入力部である。この入力部124を通して機能無効化証明鍵や機能複写完了証明鍵が入力される。
【0017】
本システムで管理されるソフトウェアを、ユーザが管理する複合機にインストールしてから有効化するためには、ライセンス発行サーバ101から発行された有効化鍵情報が必要とされる。ライセンス発行サーバ101は、適正な機能無効化証明鍵情報および機能複写完了証明鍵情報が入力されれば、有効化鍵情報を発行する。
【0018】
有効化鍵情報には、ソフトウェアのインストール先の機器の識別情報(すなわちID)を埋め込むことができる。これにより、鍵情報に基づいてその鍵の生成元である装置を特定可能である。
【0019】
図2は、本実施例における複合機の機能ブロック図である。複合機は、イメージスキャナとプリンタ、通信インターフェースおよびユーザインターフェース(UI)を備えている。そして、UI上で指示された機能あるいは通信インターフェースを介して指示されて機能を遂行する。さらに、たとえばJAVA(登録商標)等のプラットフォーム上で実行されるアプリケーションプログラムを追加あるいは削除することで、機能を追加あるいは削除するプラグイン機能を有している。アプリケーションプログラム(すなわちそれによって実現される機能)は、単にインストールされるだけでなく、有効化されて初めて実行可能となる。有効化は、たとえば有効化処理により有効フラグをセットするなど簡単な仕組みであってよいし、所定の認証手続きが必要なライセンスファイルを複製し、その認証手続きを受けるなど、複雑な仕組みであっても良い。複合機は、詳細には次のような構成を持つ。
【0020】
複合機201は、図1の複合機180,181に相当する。スキャナ機能部202は、紙文書を読み取り二値画像データに変換する機能を有する。プリント機能部203は、先にスキャナ機能部202により読み取られ、二値画像データに変換された画像を、プリンタに対するコマンドを付加してプリンタデバイスに出力する機能を有する。またファクシミリ機能部204は、スキャナ機能部202により読み取られ、二値画像データに変換された画像を、G3、G4等のファクシミリ規格に応じた符号化を行う。またファクシミリ規格応じたプロトコルにより外部ファクシミリと画像通信を行う機能を有する。また外部ファクシミリよりファクシミリ規格に応じてファクシミリ画像を送受信する機能を有する。ジョブ制御機能部205は、スキャナ機能部202から受信した二値画像データや、ファクシミリ機能部205が外部から受信したファクシミリ画像データをプリントジョブとしてキューイングする。そしてジョブ制御機能部205は、順次プリント機能部203やファクシミリ機能部204や、後述するネットワーク機能部206に対して適宜出力する、ジョブ制御機能を有する。ネットワーク機能部206は、TCP/IP、HTTP、FTP、LDAP、SNMP、SMTP、SSL等の各種ネットワークプロトコル機能を有する。ユーザインターフェース機能部207は、複合機201のオペレーションパネルのユーザによる入出力を管理し、オペレーションパネル上に入力フィールド、出力メッセージフィールド等を表示する。またユーザインターフェース機能部207は、ユーザからの入力フィールドに対する入力値を受け取り、他機能部に通知し、また他機能部からのユーザに対するメッセージを予めデザインされた画面に表示する機能を有する。ライセンス管理部208は、UI機能部207やネットワーク上の情報端末(図示せず)を利用してアプリケーション機能部209内の各種アプリケーションのライセンスに応じて機能の無効かあういは有効化を行う。
【0021】
アプリケーション機能部209は、複合機201上で動作する各種アプリケーションをインストール、ユーザ認証、実行、アンインストールする機能を有する。またアプリケーション機能部209は、アプリケーションインストール時にアプリケーションの有効期限を設定する。そして、アプリケーション実行時に後述する時間管理部214の機能を利用してアプリケーションインストール時に予め設定された有効期限を判定することにより、有効期限付きアプリケーションを実現する。アプリケーション有効期限の設定は、アプリケーションオブジェクト内部に有効期限情報を格納しても良いし、あるいはアプリケーションインストール時にアプリケーションの付加情報として別オブジェクトとして設定しても良い。また有効期限は、インストール時からアプリケーションが動作しなくなるまでの日数で示される。有効期限は、本実施例のような有効期間を示す日数でも良いし、あるいは何年何月何日まで、といった有効期限日であっても良い。有効期限日であった場合も、複合機201内部のシステム時計から有効期間を示す日数を計算することは自明である。また日数よりさらに細かい単位、例えば秒単位であっても良い。これもシステム内部時計の単位の範囲であれば、有効期限を計算することが可能であることは言うまでもない。本有効期限は、アプリケーションインストール時に後述するインストール時刻設定関数に引数として渡され、複合機201内の不揮発性記憶領域に記憶される。
【0022】
Mailアプリケーション210は、アプリケーション機能部上で動作する複合機201のアプリケーションの一つである。Mailアプリケーション210は、ネットワーク上の情報端末から送信される電子文書を添付された電子メールを、ネットワーク機能部206を用いて受信し、プリント機能部を用いて印刷する機能を有する。またMailアプリケーション210は、スキャナ機能部202を用いて読み取られた電子文書を電子メールに添付し、予め設定された転送先に前記電子文書を添付された電子メールを送信する機能を有する。遠隔操作アプリケーション211はアプリケーション機能部上で動作する複合機201のアプリケーションの一つである。遠隔操作アプリケーション211は、ネットワーク上の情報端末(図示せず)に、UI機能部を用いて複合機本体に表示する本体タッチパネルと同じインターフェースを表示して、遠隔で操作を可能にする機能を有する。文書フォーマット変換アプリケーション212はアプリケーション機能部上で動作する複合機201のアプリケーションの一つである。文書フォーマット変換アプリケーション212は、予め設定した電子データフォーマットに変換する機能を有する。操作者によりスキャナ機能部202をもちいて読み取られた電子データや、ネットワーク上の情報端末から送信されネットワーク機能部206を用いて送信された電子データが変換対象となる。文書管理システムアプリケーション213はアプリケーション機能部上で動作する複合機201のアプリケーションの一つである。文書管理システムアプリケーション213は、ネットワーク上や複合機本体内の予め設定した文書保管場所に格納する機能を有する。操作者による本体操作によりスキャナ機能部202をもちいて読み取られた電子データや、ネットワーク上の情報端末から送信されネットワーク機能部206を用いて送信された電子データが格納対象となる。
【0023】
Mail送受信アプリケーション210、遠隔操作アプリケーション211、文書フォーマット変換アプリケーション212、文書管理システムアプリケーション213は、ユーザ認証を行うことができる。いずれも操作者がアプリケーションを使用する際に、アプリケーション機能部209を通してユーザ認証機能部208を用いる。
【0024】
時間管理機能部214はシステム内蔵時計を持ち、複合機201の全機能モジュールに対し、時刻設定、参照可能なシステム内蔵時計インターフェースを提供する。また、システムスタート時からの累積設定差分時刻をいわゆるフラッシュROM等の不揮発性記憶領域に保持する機能を有する。また、複合機201が接続するネットワーク上の時刻同期サービスによる時刻合わせ機能を持つ。時刻同期サービスとはTIMEプロトコル(RFC868)、NTPプロトコル(RFC1305)、SNTPプロトコル(RFC1769)等で規定されるプロトコルを用いた時刻同期サービスである。さらに、有効期限付きアプリケーションの有効期限判定を行うために、後述するアプリケーションインストール時のインストール時刻設定機能を持つ。
【0025】
<ライセンスの移譲手順>
次に、本実施形態に係る発明である、複合機から複合機へのアプリケーションのライセンスの移譲(移転)について説明する。図14は本実施形態の概略を示す図であり、複合機(図14ではMFPと略した)A180からMFPB181へと、MFPA180の持つライセンス全てを移譲する様子が示されている。ここで、ライセンスは、全てでなくてもよい。すなわち、全てのライセンスの一部、予め決められたグループのライセンスの全てであってもよい。
【0026】
図14において、まずライセンス移譲元装置であるMFPA180の無効化ボタンを操作者が押し、ライセンス移譲先装置の機器IDを入力すると、MFPA180にライセンスされている機能が無効化される。この無効果処理は、機能の無効化と見なしても良いし、ライセンスの無効化と見なしても良い。またMFPA180に対するライセンスをライセンス発行サーバにいったん返却することと解釈することもできる。無効化処理が完了すると、機能無効化証明鍵が発行される(S1401)。本実施形態において鍵とは、一定の処理を遂行するために利用される情報である。機能無効化証明鍵は、機能の無効化が行われた装置(ここではMFPA)を特定するための機器IDを含む。また、機能無効化証明鍵は、それが機能無効化証明鍵であることを示すIDも含む。発行された機能無効化証明鍵は、表示あるいは印刷される。無効化が完了すると、無効化された機能を実現するためのプログラムやデータが、指定された移譲先装置へと転送される(S1402)。本実施形態ではこの移譲は通信で実現しているが、保存メディアを介して移譲しても良い。転送が完了すると、機能複製完了証明鍵が発行される。これは移譲元装置で発行しても良いが、本実施形態では移譲先装置で発行される(S1403)。機能複製完了証明鍵には、ライセンス移譲先装置の機器IDと、それが機能複製完了証明鍵であることを示すIDとが含まれている。
【0027】
次は操作者によるマニュアル操作により、ライセンス発行サーバ101の端末から、機能無効化証明鍵及び機能複写完了証明鍵が入力される(S1404)。ライセンス発行サーバ101は、それを受けて鍵の正当性等を評価した後、データベース106を更新する(S1405)。更新の内容は、機能無効化証明鍵に基づいて特定されるライセンス移譲元装置に関連づけられた機能のライセンスを取り消し、その機能のライセンスを、機能複製完了証明鍵に基づいて特定されるライセンス移譲先装置に関連づけた機能として登録することである。ライセンスの取り消しを、無効化とも呼ぶ。データベースの更新が完了すると、移譲される機能の機能有効化鍵(被複写機能有効化鍵)が発行される(S1406)。発行された鍵は表示或いは印刷される。機能有効化鍵には、ライセンス移譲先装置の機器IDが含まれる。また、ライセンス移譲元装置の機器IDが含まれていることが望ましい。
【0028】
利用者は次に機能有効化鍵をライセンス移譲先装置に入力する。これを受けたライセンス移譲先装置であるMFPB181は、MFPA180から複製された機能(具体的にはプログラムやデータ)の有効化処理を行う。MFPA180から複製された機能であることの判定は、たとえばMFPA180からの転送時に、転送されたアプリケーションプログラム等に、ライセンス移譲元装置(ここではMFPA180)の機器IDを付しておく。そして、機能有効化鍵には、ライセンス移譲元装置の機器IDを含めておくことで、双方を照合し、一致した機能を有効化すればよい。次に、以上の手順を各装置毎に説明する。
【0029】
<機能無効化証明鍵の発行>
図5は、機能無効化証明鍵を発行するためのライセンス移譲元装置すなわちMFPA180のタッチパネル画面表示の一例である。ユーザは、本画面にて、ライセンスキーの入力、機能(オプション機能とも呼ぶ)の有効化、機能無効化証明鍵の発行を行うことができる。なお本実施形態では、ライセンスを新たに付与する手順については詳しい説明を省略するが、たとえば、新たにライセンスする機能を指定して、ライセンス用の鍵を入力し、それによってその機能のプログラム等をインストールすればよい。ライセンス用の鍵はライセンス発行サーバ101により発行され、同時にライセンスの対象となった装置の機器IDと機能とが関連づけてデータベース106に登録される。以下では、既にMFPAに付与された機能のライセンスを、MFPBに移譲する際の手順等を説明する。また、図10は、ライセンス移譲元装置における機能無効化処理手順のフローチャートである。
【0030】
まず利用者が図5のウインドウ501のOKボタンを押すことで、ライセンス無効化の指示を入力する。それをきっかけにして図10の処理が開始される。図10において、まずライセンス移譲元装置に対してライセンスされている機能(アプリケーション)をすべて無効化する(S1001)。次に、機能無効化証明鍵を発行する(S1002)。鍵情報は図9に示す構成を備えている。すなわち鍵の種類を示すタイプ901,機器ID902、固有情報903、機能ID904である。残りは未詳部分と、鍵の誤りや偽造を防止するためのハッシュ値である。タイプ901に、機能無効化証明鍵のIDが記述され、機器ID902にはライセンス移譲元装置の機器IDが記述される。機能ID904には、本実施形態ではライセンスされた全機能を示すIDが記述される。これは個々の機能のIDであってもよいし、全機能であることを示すIDであってもよい。発行された機能無効化証明鍵は、図5のウインドウ502に表示される。図示していないが、印刷のための指示ボタンを設けても良い。
【0031】
次に無効化した機能のアプリケーション等を転送する転送先(すなわちライセンス移譲先装置)の機器IDの入力を受け付ける(S1003)。このウインドウが図5のウインドウ503である。転送先が指示されると、その指示された転送先の装置へと、ステップS1001で無効化した機能のプログラムやデータ等を転送する(S1004)。
【0032】
以上のようにして、移譲元の装置におけるライセンスを全て無効にし、無効にした機能に係る資源を移譲先の装置に転送する。そして、無効化が完了したことを示す機能無効化証明鍵を発行する。ここでは鍵を利用者の視覚に訴える形式で出力したが、たとえば保存デバイスで保存可能な電子情報として出力しても良い。
【0033】
<機能複写完了証明鍵の発行>
次に図6及び図11を参照して、ライセンス移譲先装置における機能複写完了証明鍵の発行処理について説明する。図11において、ライセンス移譲先装置がライセンス移譲元装置から機能に係る資源を受信すると、その処理が開始される。まず。受信を完了したか判定し(S1101)、完了していれば機能複写完了証明鍵を発行する(S1102)。これは表示されあるいは印刷される。図6にその表示ウインドウ601の一例を示す。機能複写完了証明鍵には、機能複写完了証明鍵であることを示すタイプと、複写した全ての機能の機能IDが含まれる。この後、ライセンス発行サーバ101で発行される機能有効化鍵の入力待ちとなる(S1103)。もちろん、単に待つのではなく、いったん通常の動作に戻し、利用者の操作に応じて機能有効化鍵の入力を受け付けても良い。
【0034】
<データベースの更新及び機能有効化鍵の発行>
次にライセンス発行サーバ101におけるデータベースの更新及び機能有効化鍵の発行処理について説明する。まず、ライセンス発行サーバ101は、機能無効化証明鍵の入力を受け付ける(S1301)。また機能複写完了証明鍵の入力を受け付ける(S1302)。これらの順序は前後しても良い。この受付画面の一例を図7に示す。画面700には、機能無効化証明鍵の入力欄701と、機能複写完了証明鍵の入力欄702とがあり、それぞれに鍵情報が入力される。入力される鍵情報は、それぞれ図10、図11の手順で発行されたものである。次に入力された鍵は正当か判定する(S1303)。判定はたとえは鍵情報に含まれるハッシュ値の再計算により行える。次にライセンス移譲元装置の機器IDと、移譲の対象となる機能を機能無効化証明鍵から特定する(S1304、S1305)。そして、データベース106に登録されている、ライセンス対象の機器IDとライセンスされた機能とを関連づけた機器ID−機能テーブルからライセンス移譲元装置の機器ID検索する(S1306)。そして、ライセンス移譲元装置から移譲される機能のリストを作成し(S1307)、そのリストに、全機能の無効化処理を適用する(S1308)。無効化処理は、たとえば図3に示されているように、有効/無効フラグが「有効」であることを示している場合に、それを「無効」とすればよい。
【0035】
次にライセンス移譲先装置の機器IDと、移譲の対象となる機能を機能複写完了証明鍵から特定する(S1309、S1310)。なお、機能の特定は、ステップS1305で済んでいるからここでは行わなくとも良い。そして、データベース106に登録されている、ライセンス対象の機器IDとライセンスされた機能とを関連づけた機器ID−機能テーブルからライセンス移譲先装置の機器ID検索する(S1311)。そして、ライセンス移譲先装置に移譲する機能のリストを作成し(S1312)、そのリストに、全機能の有効化処理を適用する(S1313)。
【0036】
そしてデータベースの操作が正当であれば、移動元対象リストや移動先対象リストに適用されている変更を、データベースにコミットする(S1315)。この結果、たとえば図4に示されているように、ライセンス移譲元装置(MFP_A)の機能は全て無効となる。その一方、ライセンス移譲先装置(MFP_B)に、ライセンス移譲元装置で無効化された機能全てが関連づけられ、それら機能が全て有効化される。
【0037】
最後に、機能有効化鍵を発行する(S1316)。機能有効化鍵には、それが用いられるライセンス移譲先装置の機器IDと、有効化対象の機能IDとが含まれる。この表示例を図8に示す。図8には、機能有効化鍵203が表示されている。これは印刷ボタンを指示することで印刷可能である。
【0038】
<ライセンス移譲先装置における機能有効化処理>
最後に、機能有効化鍵をライセンス移譲先装置に入力して移譲された機能を有効化する。この手順を図12に示す。図12において、まず機能有効化鍵の入力を受け付ける(S1201)。次に入力された機能有効化鍵をデコードして(S1202)、鍵の正当性をたとえばハッシュ値により判定する(S1203)。正当であれば鍵の有効性を判定する(S1204)。鍵の有効性は、たとえば鍵に有効期限などを含めておき、それに基づいて判定される。本実施形態では特に行わない。次に、鍵に含まれる機器IDと、その鍵が入力されたライセンス移譲先装置の機器IDとが一致するか判定する(S1205)。一致していれば、鍵に含まれる機能IDで特定される機能がライセンス移譲先装置にあるか判定する(S1206)。あれば、それら機能を有効化する(S1207)。機能の有効化はたとえば機能毎に関連づけた有効フラグをセットするなどの方法であっても良い。またステップS1203からS1206まのいずれかの判定で否と判定されれば、該当するエラーメッセージが表示される。
【0039】
以上の手順により、ライセンス移譲元装置で有効であった全てのオプション機能を、指定されたライセンス移譲先装置で使用可能とすることができる。しかも、操作は、移譲対象の全ての機能について一括して行うことができ、簡単なものとなる。さらに、仮に手順の途中で中断しても、ライセンスされていない機能が使用されるという事態を防止できる。
【0040】
さらに詳しくは、本実施形態に係る発明によれば、複数のアプリケーションプログラム等のオプション機能に係る資源を一度に転送できる。また、複数のアプリケーションの有効化のために要する手順を簡素化できる。さらに、本実施形態に係る発明によれば、高々2つの鍵情報をライセンス発行サーバに入力するだけで、データベースを更新することができる。
【0041】
ライセンス発行サーバ101のオペレータと、委譲先装置とがネットワーク接続されていない場合すなわち、オフラインの場合に効果を奏する。例えば、ライセンス発行サーバ101のオペレータと、委譲先装置であるMFP_B、MFP_A等の利用者とが電話を用いた音声通話により機能有効化鍵をやり取りすることも利用可能となる。これは、機能有効化鍵の長さが短いために可能となる。機能有効化鍵の中に、全てのプログラム名や機能の名前などを含めると、機能有効化鍵はかなりの長さになる。この場合、機能有効化鍵をやり取りするのは音声通話では不可能なので、ネットワーク回線が必要になる。しかし、本実施形態によれば、有効化する機能やプログラムの名前等を含める必要がないために、機能有効化鍵を短いものとすることができる。これにより、MFP_A等のサービスマンがセキュリティの関係からPCを顧客先に持ち込めない場合であっても、電話により、機能有効化鍵をライセンス発行サーバ101のオペレータから聞いて入力することが可能となる。
【0042】
なお本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。また本発明の目的は、前述の実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体およびプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0043】
また、本発明には、プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた場合についても、本発明は適用される。その場合、書き込まれたプログラムの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施の形態におけるシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態における複合機の機能ブロック図である。
【図3】ライセンス管理データベースあるいは一時的に作成される移譲対象リストの一例を示す図である。
【図4】ライセンス管理データベースあるいは一時的に作成される移譲対象リストの一例を示す図である。
【図5】ライセンス移譲元装置におけるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図6】ライセンス移譲先装置におけるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図7】ライセンス発行サーバにおけるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図8】ライセンス発行サーバにおけるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図9】鍵情報の構造を表す図である。
【図10】ライセンス移譲元装置におけるライセンス無効化処理のフローチャートである。
【図11】ライセンス移譲先装置におけるアプリケーション受信処理のフローチャートである。
【図12】ライセンス移譲先装置におけるライセンス有効化処理のフローチャートである。
【図13】ライセンス発行サーバにおけるデータベース更新のフローチャートである。
【図14】本発明の動作の全体像を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
201 複数の有効期限付きアプリケーションが動作する複合機
202 複合機201におけるScan機能部
203 複合機201におけるPrint機能部
204 複合機201におけるFAX機能部
205 複合機201におけるジョブ制御機能部
206 複合機201におけるネットワーク機能部
207 複合機201におけるUI機能部
208 複合機201におけるユーザ認証機能部
209 複合機201におけるアプリケーション機能部
210 アプリケーション機能部209におけるMail送受信アプリケーション
211 アプリケーション機能部209における遠隔操作アプリケーション
212 アプリケーション機能部209における文書フォーマット変換アプリケーション
213 アプリケーション機能部209における文書管理システムアプリケーション
214 複合機201における時間管理機能部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と該機器に許諾された機能のライセンスとを関連づけて登録したデータベースと、
ライセンス移譲元装置により発行された、該装置の機器IDを含む機能無効化証明鍵情報と、ライセンス移譲先装置により発行された、該装置の機器IDを含む機能複写完了証明鍵情報の入力を受け付ける受け付け手段と、
前記受け付け手段により前記機能無効化証明鍵情報と前記機能複写完了証明鍵情報との入力を受け付けると、前記データベースにおいて前記機能無効化証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲元装置に関連づけて登録されている機能のライセンスを無効化し、前記機能複写完了証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲先装置と関連づけて、前記ライセンス移譲元装置に関して無効化された機能のライセンスを登録する登録変更手段と、
前記ライセンス移譲先装置に入力されて該装置と関連づけてライセンスが登録された機能の有効化処理を許可するための機能有効化鍵情報を発行する有効化鍵発行手段と
を備えることを特徴とするライセンス管理装置。
【請求項2】
前記受け付け手段は、前記機能無効化証明鍵情報と前記機能複写完了証明鍵情報のオフラインによる入力を受け付け、前記発行手段は、前記機能有効化鍵情報をオフラインで発行することを特徴とする請求項1に記載のライセンス管理装置。
【請求項3】
ライセンス移譲指示を受け付ける受け付け手段と、
前記ライセンス移譲指示を受け付けると、ライセンスされている全ての機能のライセンスを無効化する無効化手段と、
前記無効化手段により機能が無効化されたことと、当該機能が無効化された装置を特定するための機器IDとを示す機能無効化証明鍵情報を発行する証明発行手段と、
前記無効化手段により無効化された機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを、当該機能の有効化処理が実行されるまでは移譲された機能を実行できないライセンス移譲先装置に対して送信する複写手段と
を備えることを特徴とする被ライセンス機能実行装置。
【請求項4】
請求項1または2記載のライセンス管理装置と、
ライセンス移譲元装置として請求項3記載の被ライセンス機能実行装置と、
前記ライセンス移譲元装置から、機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを受信すると機能複写完了証明鍵情報を発行し、前記有効化鍵情報の入力を受け付けて機能の有効化処理が指示されると、前記ライセンス移譲元装置から受信したプログラムまたはデータまたはそのいずれかにより実現される機能を有効化するライセンス移譲先装置と
を具備することを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項5】
受け付け手段と登録変更手段と有効化鍵発行手段とを備え、機器と該機器に許諾された機能のライセンスとを関連づけて登録したデータベースを有するライセンス管理装置におけるライセンス管理方法であって、
受け付け手段が、ライセンス移譲元装置により発行された、該装置の機器IDを含む機能無効化証明鍵情報と、ライセンス移譲先装置により発行された、該装置の機器IDを含む機能複写完了証明鍵情報の入力を受け付ける受け付け工程と、
登録変更手段が、前記受け付け工程により前記機能無効化証明鍵情報と前記機能複写完了証明鍵情報との入力を受け付けると、前記データベースにおいて前記機能無効化証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲元装置に関連づけて登録されている機能のライセンスを無効化し、前記機能複写完了証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲先装置と関連づけて、前記ライセンス移譲元装置に関して無効化された機能のライセンスを登録する登録変更工程と、
有効化鍵発行手段が、前記ライセンス移譲先装置に入力されて該装置と関連づけてライセンスが登録された機能の有効化処理を許可するための機能有効化鍵情報を発行する有効化鍵発行工程と
を有することを特徴とするライセンス管理方法。
【請求項6】
ライセンス移譲元装置が、ライセンス移譲先装置へのライセンス移譲指示を受け付ける受け付け工程と、
前記ライセンス移譲元装置がライセンス移譲指示を受け付けると、ライセンスされている全ての機能のライセンスを無効化する無効化工程と、
前記ライセンス移譲元装置が、前記無効化工程により機能が無効化されたことと、該装置の機器IDとを含む機能無効化証明鍵情報を発行する証明発行工程と、
前記ライセンス移譲元装置が、前記無効化工程によりライセンスを無効化された機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを、当該機能の有効化処理が実行されるまでは移譲された機能を実行できないライセンス移譲先装置に対して送信する複写工程と、
前記ライセンス移譲先装置が、機能を実現するためのプログラムまたはデータまたはそのいずれかを前記ライセンス移譲元装置から受信すると、前記ライセンス移譲先装置を特定するための機器IDを含む機能複写完了証明鍵情報を発行する完了鍵発行工程と、
ライセンス管理装置が、前記ライセンス移譲元装置により発行された機能無効化証明鍵情報とライセンス移譲先装置により発行された機能複写完了証明鍵情報の入力を受け付けると、機器と該機器に許諾された機能のライセンスとを関連づけて登録したデータベースにおいて、前記機能無効化証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲元装置に関連づけて登録されている機能のライセンスを無効化し、前記機能複写完了証明鍵情報に基づいて特定される前記ライセンス移譲先装置と関連づけて、前記ライセンス移譲元装置に関して無効化された機能のライセンスを登録する登録変更工程と、
前記ライセンス管理装置が、前記ライセンス移譲先装置に入力されて、該装置と関連づけてライセンスが登録された機能の有効化処理を許可するための機能有効化鍵情報を発行する有効化鍵発行工程と、
前記ライセンス移譲先装置が、前記有効化鍵情報の入力を受け付けて機能の有効化処理が指示されると、前記ライセンス移譲元装置から受信したプログラムまたはデータまたはそのいずれかにより実現される機能を有効化する有効化工程と
を備えることを特徴とするライセンス管理方法。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載された各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−271680(P2009−271680A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120768(P2008−120768)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】