ラジコン飛行機用スタンド
【課題】 ラジコン飛行機を搭載して輸送し、目的地に到着した後に、地上に機体を接地させずに合理的に組み立て、エンジンを始動してからタキシングおよび離陸までの一連の作業を1人で安全、円滑且つ効率的に行うことができる新たなラジコン飛行機用保持技術を提供する。
【解決手段】 中央ベース部20巾方向左右がわ夫々にヒンジ部3,3,……を介して左右折畳ベース部21,21を折り畳み、および展開自在に連結した支持ベース盤2からなり、該中央ベース部20上面中央に、機体繋縛バンド5の定着金具部50,50を連結し、該左右折畳ベース部21,21の奥行き方向任意仮想直線上の適宜寸法離れた少なくとも端寄りとなる2箇所に設けたスタンド支持部6,6に、脚部70上に航空機模型9の胴体90か、または翼91を保持可能なU字状吊枝部71を有する保持スタンド7,7,……を着脱自在に立設してなるラジコン飛行機用スタンド1である。
【解決手段】 中央ベース部20巾方向左右がわ夫々にヒンジ部3,3,……を介して左右折畳ベース部21,21を折り畳み、および展開自在に連結した支持ベース盤2からなり、該中央ベース部20上面中央に、機体繋縛バンド5の定着金具部50,50を連結し、該左右折畳ベース部21,21の奥行き方向任意仮想直線上の適宜寸法離れた少なくとも端寄りとなる2箇所に設けたスタンド支持部6,6に、脚部70上に航空機模型9の胴体90か、または翼91を保持可能なU字状吊枝部71を有する保持スタンド7,7,……を着脱自在に立設してなるラジコン飛行機用スタンド1である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、航空機模型用のスタンドに関するものであり、特に無線制御などによって遠隔操縦可能なラジコン飛行機用のスタンドを製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
小型エンジンやモーターなどを搭載した屋外用のラジコン飛行機は、充分な広さと周辺の安全を確保できるラジコン用飛行場や河川敷などまで、機体から主翼を取り外すなど適宜分解して乗用車などの車両に搭載し、目的地に到着後、車両から降ろして組み立て、燃料を給油し、または充電されたバッテリーを搭載するなどした上、滑走路から離陸させて遠隔操縦を楽しむというのが一般的であるが、車両による輸送中や、目的地に到着後の組み立て途中で機体が倒れたり、ズレ動いたりしてラジコン飛行機に傷や破損を生じてしまう虞があった。
【0003】
また、ラジコン飛行機には、10クラス(1.6cc)から200クラス(32.4cc)を超えるような各種のグローエンジンや、点火プラグを持つ2ストロークサイクルエンジン、または吸排気バルブを有する4ストロークサイクルエンジンあるいはジェットエンジンなど様々な小型エンジンを搭載したものがあり、こうしたメタノール、ニトロメタン、潤滑油を適正な割合で混合した燃料や、ガソリンまたは灯油に適正な量の潤滑油を混合した燃料などを用いる模型用エンジンは、一般に離陸前にスターターを用いて始動し、暖機運転を行って回転を安定させてから離陸させる必要があり、エンジンをスタートさせると同時にプロペラが回転したり、ジェットエンジンのタービンが回転したりして直ちに推進力を発生し、地上を走行する、所謂タキシング状態となってしまうことから、一方の片手に持った送信機(プロポーショナルシステム)で燃料スロットルの調節を行いながら、別の片方の手で機体が勝手に動き出さないよう抑え付けておかなければならず、そのままエンジンの回転が安定するまで待ち、充分に暖機した後に滑走路までタキシングするか、または、持ち運んで、周囲の安全を確認した後に離陸させるという手順を追わなければならないため、安全な離陸を期すには、送信機を操作して模型飛行機を操縦する者の他に、エンジン始動から離陸までの間、機体を抑えるなどの助手役を果たしてくれる人が必要となる場合が多く、基本的に1人で操縦を楽しむ趣味にも拘わらず、人手を借りなければならないという大変不便な点があった。
【0004】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、三脚などの支持台部上に、支持棒部を介して姿勢変更自在とした模型支持部を設け、模型飛行機の胴体や主翼を所望の姿勢に安定支持可能なものとし、模型の組立や塗装などの精密作業を簡単且つ迅速に行えるようにしたものや、同特許文献1(2)に見られるような、下端がわを地面に打ち立てて固定可能な支柱鉄棒の上端に、ラジコン飛行機の左右水平尾翼の各前端縁に係合可能であって、しかも後方に可倒で前方には倒れない回動機構を有した左右鈎棒を設けてなり、エンジンを始動してタキシング状態となったラジコン飛行機を離陸させるまでの間、安全に地上に係止できるようにしたものなどが散見される。
【0005】
しかし、前者特許文献1(1)に示されているような模型用の作業台は、模型飛行機を製作する過程で各部を精密に接着したり、塗装したりするときには大変有効なものといえるが、模型飛行機を車両に搭載して安全に輸送したり、屋外で機体胴体を安定的に支持して主翼を取り付けたり、さらに、エンジンを始動した後に離陸するまでの間機体を仮固定したりするのには、重心が高く不安定で、全く不向きであるといわざるを得ず、また、後者の特許文献1(2)のラジコン飛行機用の保持金具などは、屋外でエンジン始動からタキシング状態にある機体を地上に仮固定するには有効なものであるが、棒状の支柱を地面に直接打ち込むものであり、軟弱地面や砂地などでは安定した固定が難しく、条件によって高出力エンジンに対応するのが難しい場合があるなどといった欠点がある上、ラジコン飛行機を車両に搭載するときの機体の固定や支持には全く使用することができないものであった。
【特許文献1】(1)特開平9−746号公報 (2)実用新案登録第3119819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種模型用の作業台や保持金具類などは、ラジコン飛行機を車両に搭載して輸送するのに利用できる機能は全く有しておらず、また、ラジコン用の飛行場に到着してから、車両から運び出した機体の胴体と翼とを正確に組み立て、給油した後エンジンを始動し、タキシングおよび離陸するまでの一連の作業を、1人で安全且つ円滑に作業できるようにした補助装置の類に関する技術については未だ存在しないという状況にある。
【0007】
(発明の目的)
そこで、この発明は、ラジコン飛行機を搭載して輸送し、目的地に到着した後、地上に機体を接地させずに合理的に組み立て、エンジンを始動してからタキシングおよび離陸までの一連の作業を1人で安全、円滑且つ効率的に行うことができる新たなラジコン飛行機用保持技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のラジコン飛行機用スタンドを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明のラジコン飛行機用スタンドは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、所定巾、奥行き寸法の平板状となるようにした支持ベース盤の、上面中央付近には、機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとした構成を要旨とするラジコン飛行機用スタンドである。
【0009】
この基本的な構成からなるラジコン飛行機用スタンドの表現を変えて示すと、折り畳み自在とするヒンジ部に依って所定巾、奥行き寸法の平板状に展開可能とする支持ベース盤の、上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとした構成からなるラジコン飛行機用スタンドとなる。
【0010】
より具体的には、所定巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で、同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有した支持ベース盤からなり、該支持ベース盤中央ベース部の上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤左右折畳ベース部の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、奥行き方向となる任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも奥行き方向端寄りとなる2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとした構成からなるラジコン飛行機用スタンドとなる。
【発明の効果】
【0011】
以上のとおり、この発明のラジコン飛行機用スタンドによれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、前後に長い胴体の左右に主翼と尾翼とを大きく張り出し、平面形状概略串字型で効率的な保管や輸送が難しい一般的な形状の航空機模型を胴体と翼とに分解し、それらの模型部品を支持ベース盤の各スタンド支持部に立設した各保持スタンド間に、安定に保持してスペース効率良く収納および保管することが可能で、従前までであれば1機しか収納、輸送できなかったスペース内に2機3機と収納、輸送できるものとなり、しかも飛行準備に伴い、垂直尾翼や胴体などを接地せず、各保持スタンド間に安定に保持したまま胴体に対して主翼を組み込むことができるから、1人でも簡単且つ円滑に機体の組み立てを行うことができ、ラジコン飛行機のエンジンを始動して暖機運転を行うときには、各保持スタンドを取り外し、支持ベース盤の上面中央付近の機体繋縛バンドでラジコン飛行機の胴体適所を繋縛、仮固定可能であり、従来までであれば助手役をしてくれる人にラジコン飛行機を抑えてもらわなければならなかったものが、1人で安全且つ簡単にエンジンを始動して暖機運転を行うことができるようになるという、従来には得られなかった秀れた効果を発揮するものとなる。
【0012】
加えて、折り畳み自在とするヒンジ部に依って所定巾、奥行き寸法の平板状に展開可能とする支持ベース盤からなるものは、当該ラジコン飛行機用スタンドを航空機模型の保管や輸送に用いる場合や、当該ラジコン飛行機用スタンドそれ自体のみを輸送、収納保管する場合などに折り畳んでコンパクト化することができ、ラジコン飛行機のエンジン始動や暖機運転を行うときには、支持ベース盤を所定巾、奥行き寸法の平板状に展開して、ラジコン飛行機を地上に安定的に繋縛可能なものとすることができるという効果を奏するものとなる。
【0013】
所定巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有ようにした支持ベース盤からなるラジコン飛行機用スタンドは、中央ベース部に対して左右折畳ベース部の夫々を効率的に折り畳むことが可能であって、収納や輸送に要する空間を大幅に小さくすることができ、しかも1.5倍ないし3倍の面積まで展開して広い接地面積を確保することができるようになり、航空機模型の保持や搭載を一段と安定させることができるという利点がもたらされる。
【0014】
また、当該機体繋縛バンドの中途適所にバックル金具か、または面ファスナーかの何れか一方を設けてなるものは、エンジン始動時の推力抑制のための航空機模型の仮固定作業、および暖機運転終了後の航空機模型の離脱作業などをワンタッチで行うことができるようになり、各段に着脱操作性に秀れたものとすることができ、さらにまた、保持スタンドが、3cmないし30cmの一定高さに設定した脚部上に、左右内巾7cmないし30cm、高さ10cmないし20cmのU字状吊枝部を一体形成し、各部寸法の異なる複数種類夫々毎に同一寸法のものが少なくとも2本ずつ揃えられているものは、小型から大型までで市販されている一般的なサイズの殆の種類の航空機模型を安全に保持可能なものとなり、1台のラジコン飛行機用スタンドを経済的に利用することができるという効果が得られる。
【0015】
当該保持スタンドが、保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の保持箇所に接するU字状吊枝部の適所に緩衝装具を装着してなるものは、航空機模型の胴体や翼などの各部に損傷を与えずに安定的に保持することができ、さらに、該吊枝部のU字状曲線長よりも短い緩衝装具としての吊帯を、当該保持スタンドU字状吊枝部の左右上端間に保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするよう装着してなるものは、該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡されて輸送中の振動を緩衝し、航空機模型の胴体や翼に損傷などを与えることなく、一段と安全且つ安定的に支持することが可能になる利点を有する。
【0016】
支持ベース盤、または、盤中央ベース部および左右折畳ベース部からなる展開された支持ベース盤を巾寸法90cm、奥行き寸法60cmの平板状のものとし、その裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能とした弾性摩擦部を装着してなるものは、市販されている小型から大型の殆どのラジコン飛行機を搭載するのに適した平面形状寸法のものとすることができ、しかも裏面の弾性摩擦部が、地面への定着力を高めて暖機運転中に大きな推進力を発生してしまったようなときにも、不用意に支持ベース盤諸共移動してしまったり、転倒してしまったりするのを、より確実に防止できるものとなり、初心者から熟練者まで誰でも簡単、確実且つ安全に取り扱うことができるようにするという大きな特徴を発揮できるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
支持ベース盤は、当該ラジコン飛行機用スタンドの主要となる本体部分を形成し、航空機模型を輸送するときの輸送台としての機能を果たし、また、エンジンの始動や暖機運転中に航空機模型の機体を繋縛可能とする仮固定台としての機能をも果たし得るものであり、地上面に安定接地可能な所定巾、奥行き寸法の平板状となるよう形成したものとし、上面中央付近には、機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設けてなるものとしなければならず、適所に折り畳み用のヒンジ部を設けて、折り畳み収納したり運搬したりできるようにしたものとするのが望ましく、後述する実施例に示すように、所定左右巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部の1/2の巾、同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有したものとすることができ、より具体的には、エンジンを始動させた航空機模型を安全に緊縛固定可能とするよう、平板1枚からなる支持ベース盤、または、盤中央ベース部および左右折畳ベース部からなる支持ベース盤を展開された状態で巾寸法90cm、奥行き寸法60cmの平板状のものとし、その裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能とした弾性摩擦部を装着してなるものとすることができる。
【0018】
中央ベース部は、機体繋縛バンドの定着金具部を所望の位置に仮固定状に配置可能とすると共に、左右巾方向の端縁がわ夫々にヒンジ部を介して左右折畳ベース部を折り畳み、および面一状に展開自在に連結可能とするものであり、充分な強度をもって航空機模型を搭載、支持または繋縛可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、所定巾、奥行き寸法の矩形平板状のものとし、巾方向左右縁に、同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で、同一奥行き寸法に設定した左右折畳ベース部を夫連結してなるものとするのが望ましい。
【0019】
左右折畳ベース部は、ヒンジ部の折り畳み状態では中央ベース部上の左右がわに、また、展開状態では中央ベース部の左右外がわに、保持スタンドを着脱自在に立設可能とするスタンド支持部を形成可能とする機能を果たし、それら上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所に保持スタンドを着脱自在に立設可能とするスタンド支持部を設けたものとしなければならず、後述する実施例に示すように、中央ベース部の左右巾寸法と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾であって同一奥行き寸法に設定したものとするのが望ましく、前記任意仮想同一直線上における保持スタンド同士の配置間隔は、搭載対象となる航空機模型の胴体や主翼などの各部品の長尺方向の長さに満たない距離に設定しなければならず、例えば、対象航空機模型の胴体エンジン直後付近から、尾翼直前付近までの距離とすることができる外、航空機模型の左右一体型主翼の重心位置を挟んだ左右端がわの均衡する2点間の距離などとすることができ、さらに、それら2点間の適所に適切な吊り下げ高さに設定した保持スタンドを追加配置したものとすることが可能である。
【0020】
ヒンジ部は、中央ベース部の左右縁に対して左右折畳ベース部夫々を折り畳み、展開自在に連結可能とする機能を果たし、中央ベース部および左右折畳ベース部の互いの連結部分に一体化形成されたものとすることができる他、後述する実施例に示すように、中央ベース部および左右折畳ベース部とは別体のヒンジ金具類を中央ベース部と左右折畳ベース部との対峙端縁部分か、またはその奥行き端角部付近に設けたものなどとすることができる。
【0021】
弾性摩擦部は、支持ベース盤、または、その中央ベース部および左右折畳ベース部の接地面となる裏面に、地面との摩擦力を高めて、屋内床面や屋外地上面などへの定着力を高めるものであり、それら裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能なものとしなければならず、支持ベース盤、またはその中央ベース部および左右折畳ベース部の接地面に一体化形成した凹凸形状とすることができる外、金属製や硬質合成樹脂製などの短杭や凸部を突設したもの、または、軟質合成樹脂製や天然ゴム製などの軟質シートを貼着一体化したもの、あるいは、後述する実施例に示すように、軟質合成樹脂製や天然ゴム製などの複数の凸部を突設したものなどとすることができる。
【0022】
機体繋縛バンドは、支持ベース盤の中央付近か、または中央ベース部の中央付近かの何れか一方の上面に、航空機模型の適所を繋縛仮固定可能とするものであり、支持ベース盤の中央付近か、または中央ベース部の中央付近かの何れか一方の上面に、バンド左右端がわの定着金具部を連結可能であり、航空機模型に接触しても損傷を与えることのない程度に柔軟な合成繊維製、天然繊維製、軟質合成樹脂製、軟質天然ゴム製などからなる帯状体、または金属製ワイヤーや鎖の表面にそれら軟質素材層を形成した索条体などからなるものであって、航空機模型に接触する範囲にのみ、保護用、滑り止め用となる軟質合成樹脂層、軟質発泡樹脂層、天然ゴム層、フェルト層や緩衝パッドなどを装着あるいは一体化形成したものとすることができ、バンド中途部を航空機模型の繋縛部分となる胴体適所の少なくとも上がわ周囲に掛け渡し可能な寸法に設定されたものとしなければならず、後述する実施例に示すように、中途部に長さ調節用の金具類を設けるなどした長さ調節部を設けたものとすることができ、支持ベース盤か、または、支持ベース盤中央ベース部かの何れか一方の上面中央付近の、繋縛対象とする航空機模型の胴体巾に相当する左右間隔を隔てた位置に夫々両端の各定着金具部を着脱自在に連結し、且つ、同機体繋縛バンドの中途適所に、着脱容易な雄雌からなるバックル金具または面ファスナーを設けたものとすることができる。
【0023】
機体繋縛バンドのバックル金具は、該機体繋縛バンドの中途適所をワンタッチで簡単に着脱可能とするものであり、金属製や合成樹脂製の繋着鈎部と被繋着部との雄雌の組み合わせからなるものとすべきであり、航空機模型に接触しても損傷を与えないよう、弾性素材からなるものとするか、または表層に弾性素材製の被膜を形成したものなどとするのが望ましく、また、機体繋縛バンドの面ファスナーは、機体繋縛バンド中途部の分離された一方端に雄の面、これに着脱する他方端に雌の面を夫々設けたものとすることができる外、機体繋縛バンドの中途部を境に、一方のバンド全体に雄の面を設け、これに着脱する他方のバンド全体に雌の面を設けてなるものなどとすることができる。
【0024】
スタンド支持部は、支持ベース盤か、支持ベース盤中央ベース部か、または、同左右折畳ベース部かの上面または裏面の少なくとも何れか一方に保持スタンドを着脱自在に立設可能とする機能を果たし、充分な強度をもって保持スタンドを支持可能なものとし、左右折畳ベース部に設けたものとする場合には、各ヒンジ部による折り畳みや、航空機模型の搭載などに支障を来さない形状のものとしなければならず、着脱用のロック・アンロック機構を有した連結金具を設けたものや、スタンド支持部を形成するフランジ部分と、保持スタンド脚部に形成したフランジ部分とを複数本の蝶螺子などのボルトおよびナットで結合するもの、または、スタンド支持部がベース肉厚方向に穿設した下孔に埋め込みナットを打ち込んでなり、保持スタンドの脚部下端に該ナットに螺着可能な雄ネジを刻設してなるものなどとすることができる外、後述する実施例に示すように、スタンド支持部がベース肉厚方向に穿設した装着孔からなり、保持スタンドの円柱棒状の脚部を着脱自在に装着可能なものとすることができる。
【0025】
保持スタンドは、支持ベース盤か、支持ベース盤中央ベース部か、または、同左右折畳ベース部かの上面または裏面の少なくとも何れか一方に形成した各スタンド支持部上がわ所定高さ位置に航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方適所を保持可能とする機能を果たし、各スタンド支持部に脱着自在な、脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体か、または翼かの中の少なくとも何れか一方適所を保持可能なU字状吊枝部が一体形成されてなり、航空機模型の胴体や翼などの部品類を充分な強度で支持可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、3cmないし30cmの一定高さに設定した脚部上に、左右内巾7cmないし30cm、深さ10cmないし20cmのU字状吊枝部を一体形成し、各部寸法の異なる複数種類夫々毎に同一寸法のものが少なくとも2本ずつが揃えられていて、各スタンド支持部に着脱自在に組み合わせ装着可能なものとするのが望ましく、保持対象航空機模型の胴体または翼の保持箇所に接するU字状吊枝部の適所に緩衝装具を装着してなるものとすることができる。
【0026】
保持スタンドの緩衝装具は、保持対象である航空機模型の胴体や翼などの部品類が硬質素材製のU字状吊枝部谷部に直接的に接地せぬよう安定的に保持可能とする機能を果たすものであり、例えば発泡ウレタンやスポンジ、発泡スチロールなどの軟質発泡樹脂製または軟質天然ゴム製などの帯を当該U字状吊枝部谷部に沿って貼着一体化してなるものとすることができる外、後述する実施例に示すように、当該U字状吊枝部の左右上端間に、同吊枝部のU字状曲線長よりも短い緩衝装具としての軟質合成繊維製または天然繊維製などの吊帯を、保持対象航空機模型の胴体または翼の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするようにするため、該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡し状に装着してなるものとすることができる。
【0027】
緩衝装具の吊帯は、保持スタンドU字状吊枝部の左右上端間に、保持対象航空機模型の胴体または翼の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするものであり、航空機模型の各部品類に損傷を与えない程度に柔軟で、しかも充分な吊下強度を有する素材製のものとしなければならず、吊枝部のU字状曲線長よりも短く、当該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡し可能な寸法のものとすべきであり、後述する実施例に示すように、その両端にはU字状吊枝部の左右上端に被着状に繋着可能な装着袋部が形成されてなるものとすることができる。
【0028】
航空機模型は、エンジンを装着したラジコン飛行機であり、胴体と左右主翼とを分解したものとすることが可能あり、また、エンジンを取り外したラジコン飛行機や、エンジンを持たない鑑賞用航空機模型などであっても運搬や保管を目的とする場合には、この発明のラジコン飛行機用スタンドの利用対象物とすることが可能であり、ラジコンヘリコプターやジェット機、ロケット、空飛ぶ円盤などの外、様々な模型類も保持対象に含めることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0029】
この発明を代表するラジコン飛行機用スタンドの事例が、図1の展開状態にあるラジコン飛行機用スタンドの平面図、図2のラジコン飛行機用スタンドの正面図、図3の展開状態にあるラジコン飛行機用スタンドの底面図および側面図、図4のベース部品同士の巾比率が異なるラジコン飛行機用スタンドの平面図、図5のベース部品同士の巾比率が異なるラジコン飛行機用スタンドの正面図、図6のベース部品同士の巾比率が異なるラジコン飛行機用スタンドの底面図および側面図、図7の下方に折り畳むラジコン飛行機用スタンドの正面図、図8の山折り谷折りのラジコン飛行機用スタンドの正面図、図9の中央ベース部と同一巾の左右折畳ベース部の正面図、図10の保持スタンドを立設したラジコン飛行機用スタンドの正面図、図11の脚部が短い保持スタンドの正面図および側面図、図12の脚部が長い保持スタンドの正面図および側面図、図13のU字状吊枝部巾の異なる3本の保持スタンドの正面図、図14の緩衝装具を装着した脚部が短い保持スタンドの正面図および側面図、図15の緩衝装具を装着した脚部が長い保持スタンドの正面図および側面図、図16の緩衝装具を装着したU字状吊枝部巾の異なる3本の保持スタンドの正面図、図17のヒンジ部取り付け箇所が異なるラジコン飛行機用スタンドの平面図、図18のヒンジ部取り付け箇所が異なるラジコン飛行機用スタンドの正面図、図19の収納および車載状態にあるラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図20の機体組立作業に用いるラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図21の機体を組み立て終えたラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図22のエンジン始動に用いるラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図23前2輪の機体を繋縛する機体繋縛バンドの正面図、および、図24の前1輪の機体を繋縛する機体繋縛バンドの正面図に示してある。
【0030】
この各図に示した事例は、中央ベース部20と、該中央ベース部20巾方向左右がわに夫々ヒンジ部3,3,……を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部21,21とを有した支持ベース盤2からなり、該中央ベース部20の上面中央付近に、機体繋縛バンド5の定着金具部50,50を連結し、該支持ベース盤2左右折畳ベース部21,21の奥行き方向となる任意仮想直線上の適宜寸法離れた少なくとも奥行き方向端寄りとなる2箇所にスタンド支持部6,6を夫々設け、各スタンド支持部6,6,……には、脚部70上に航空機模型9の胴体90か、または翼91を保持可能なU字状吊枝部71を有する保持スタンド7,7,……を着脱自在に立設してなるものとした、この発明のラジコン飛行機用スタンドにおける代表的実施例の一つである。
【0031】
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明のラジコン飛行機用スタンド1は、その主要本体部分を形成する支持ベース盤2が、左右巾54cm奥行き60cm、厚さ1ないし5cmの木製、合成樹脂製または金属板製あるいはそれらによる薄箱体などの何れかからなる矩形平板状の中央ベース部20の左右縁夫々に、左右巾18cm奥行き60cmで、該中央ベース部20と同一厚さ寸法の木製、合成樹脂製または金属板製、あるいはそれらの複合材による薄箱体などの何れかからなる矩形平板状の左右折畳ベース部21,21を、各上面が面一状に連なるよう平行隣接状に配し、対峙させた奥行き方向端面角部間夫々にヒンジ部3,3,……を装着し、図2中に二点鎖線で示すように、左右折畳ベース部21,21の各上面を、中央ベース部20の上面に重ね合わせ状となるよう、同図2中の実線矢印に示すよう約180°の範囲で回動自在とする如く連結してなるものであり、図1中に示すように、展開状態の左右巾Wが90cm、奥行きLが60cmとなるよう設定している。
【0032】
図1および図2中に示すように、中央ベース部20の奥行き方向前端縁の左右中央には、同前端縁に平行状に収納可能とした運搬用ハンドル22が設けてあり、同中央ベース部20の上面中央に、繋縛対象となる航空機模型9胴体90の左右巾と略同等か、僅かに広い左右間隔を隔てた2箇所であって、しかも当該左右折畳ベース部21,21を折り畳んだ場合にも緩衝しない位置に、夫々機体繋縛バンド5の左右端の各定着金具部50,50が着脱自在に連結されたものとしてあり、各定着金具部50,50は、クリップやリング金具など脱着可能な金具類からなり、該機体繋縛バンド5を常時装着したままとして置くことが可能である外、必要に応じて取り外すことが可能である。
【0033】
図1中に示すように、機体繋縛バンド5は、合成繊維製または天然繊維製などの帯の適所に各種金具類を装着してなるものであり、その中途部分に合成樹脂成形品の繋着鈎部53および被繋着部54からなるバックル金具52を設け、該被繋着部54に繋着鈎部53を差し込んで鈎部分を係合させて連結し、また、該繋着鈎部53の鈎部分を外側から内側に押圧して被繋着部54から離脱させるようにして着脱自在に接続されたものとしてあり、さらに、該繋着鈎部53を設けたがわか、または被繋着部54を設けたがわかの何れか一方の機体繋縛バンド5中途部に、長さ調節部となる長さ調節金具51を装着し、繋縛対象の航空機模型9寸法に応じて伸縮調節自在なものとしてある。
【0034】
図1ないし図3中に示すように、左右折畳ベース部21,21の左右巾中央であって左右縁に平行な奥行き方向に向かう仮想同一直線上の、奥行き方向端付近の合計4箇所夫々に、鉛直(板厚)方向に貫通する所定直径のスタンド支持部としての装着孔6,6を穿設したものとなっていて、図10ないし図13に示すような、各種寸法の保持スタンド7,7,……の脚部70を着脱自在に差し込み装着可能なものとしてあり、また、当該支持ベース盤2中央ベース部20および左右折畳ベース部21の各底面の均衡する複数箇所には、天然ゴム製または軟質合成樹脂製などの縦断面形台形状で短円柱状の弾性摩擦部4,4,……が突設してある。
【0035】
図4ないし図6中に示すように、当該ラジコン飛行機用スタンド1は、支持ベース盤2中央ベース部20の左右巾を左右巾45cm奥行き60cm、左右折畳ベース部21,21の各左右巾を22.5cm奥行き60cmに設定したものとすることが可能であり、図5中に示すように、機体繋縛バンド5の各定着金具部50,50に雄ネジを設け、中央ベース部20上面の装着箇所となる2箇所にナットを植え込み、着脱自在なものとなし、左右折畳ベース部21,21を折り畳む場合には、機体繋縛バンド5を取り外すものとすることが可能であり、さらにまた、図7中に示すように、中央ベース部20の下面に重なるよう折り畳むものとすることが可能である外、図8中に示すように、同図8中左がわの右折畳ベース部21を中央ベース部20の上面に、また、同図8中右がわの左折畳ベース部21を中央ベース部20の下面に重ね合わせるよう折り畳むものとすることが可能であり、さらにまた、図9中に示すように、前記図8中に示したものと同様のヒンジ部3構造とした上、中央ベース部20および左右折畳ベース部21,21の各左右巾寸法を互いに同一の30cmに設定したものとすることができる。
【0036】
図11ないし図13に示すように、保持スタンド7は、全体が金属製であって装着孔6に嵌合状に装着可能な直径に設定した柱状であって上下寸法Aを5cmまたは25cmに設定した脚部70を有し、該脚部70の上端に、奥行き方向巾Dが5mmないし10cm望ましくは1cmの帯状金属板を、左右内巾Bが7cmないし8cm(図11)、10cm(図12)、15cm、20cm、30cm(図13)、上下深さCが15cmの正面形U字状に折曲してなるU字状吊枝部71の左右中央底面を一体化結合してなるものであり、図1ないし図10に示す、各左右折畳ベース部21,21の奥行き方向前後夫々の各装着孔6,6に、同一寸法の保持スタンド7,7を装着できるよう、各寸法、形状毎に少なくとも2個以上揃えたものとしてあり、さらに、図11ないし16および図19ないし図21に示すように、保持対象の航空機模型9の形状に応じて前後配置となる保持スタンド7,7の寸法、形状を異なるものに変更することが可能である。
【0037】
図14ないし図16に示すように、各保持スタンド7,7,……のU字状吊枝部71,71,……には、夫々の寸法形状に応じた緩衝装具としての吊帯8,8,……を装着したものとしてあり、該吊帯8は、U字状吊枝部71の左右上端間に、該吊枝部71のU字状曲線長よりも短い長さであって、該吊枝部71の奥行き方向巾D(図11および図12に示す)よりも1mmないし5mm巾広く設定した十分な強度を有する合成繊維製または天然繊維製の帯状体からなり、その両端に該U字状吊枝部71の左右上端に被着状に繋着可能とするよう、外側下向きに開口した装着袋部80,80を形成してなり、該U字状吊枝部71谷部に接地せぬよう掛け渡し装着可能なものとしてある。
【0038】
図17および図18中に示すように、当該ラジコン飛行機用スタンド1の各ヒンジ部3,3,……は、中央ベース部20左右縁と、これに隣接状に配置する左右折畳ベース部21,21の対峙縁との上面間に掛け渡し状に連結してなるものとすることが可能であり、金属製の運搬用ハンドル22に変更することができ、さらに、図示してはいないが、図2、図5、図7または図18中に夫々二点鎖線で示すように、折り畳んだ左右折畳ベース部21,21の互いの遊端同士を連結金具などで綴じ合わせ状態に仮固定可能なものとすることができる外、図2、図8、図9または図18中に示すように、山折りまたは谷折りされた左右折畳ベース部21,21の各遊端を対応する中央ベース部20適所か、あるいは、他方の左右折畳ベース部21,21枢着端がわの適所かの何れかに仮固定可能とするよう、綴じ合わせ金具や着脱用のバックルを設けたベルトなどを設けたものとすることができる。
【0039】
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明のラジコン飛行機用スタンド1は、図2中に示すように、各ヒンジ部3,3,……に依って左右折畳ベース部21,21を折り畳み、全巾を54cmまで小型化することが可能であり、その配置関係ならびに寸法設定によって機体繋縛バンド5に左右折畳ベース部21,21が干渉せずに折り畳まれるものとなり、図19中に示すように、中央ベース部20上に折り畳まれた左右折畳ベース部21,21の各任意仮想同一直線上に配置された前後の装着孔(スタンド支持部)6,6,……の夫々に、前後配置となるもの同士が同一寸法、形状のものとなるよう、各前後一対の保持スタンド7,7,……の各脚部70,70,……を差し込み、装着して立設状に組み込んだものとすると、同図19中に示すように、例えば、航空機模型9から分解した胴体90および左右一体の翼91の夫々を掛け渡し状に保持することが可能である。
【0040】
図14ないし図16および図19中に示すように、各保持スタンド7,7,……は、個々のU字状吊枝部71左右上端間に装着袋部80,80を被着するようにして、吊帯8が吊り下げられており、保持対象航空機模型9の胴体90や翼91の均衡する2箇所を、U字状吊枝部谷部に接地せぬようハンモック状に吊り下げ保持可能とするものとなっていて、該航空機模型9をラジコン飛行機用スタンド1に緩衝状態に搭載し、そのまま保管したり、車両に搭載して輸送したりすることが可能であり、また、図2および図3中に示すように、当該支持ベース盤2中央ベース部20の底面から突出した各弾性摩擦部4,4,……が、安定した接地を可能として、例えば車両に搭載して輸送する場合にも、滑って移動したり、転倒したりするのを確実に阻止するものとなる。
【0041】
図5中に示すように、機体繋縛バンド5を定着金具部50,50諸共、着脱可能としたものは、左右折畳ベース部21を折り畳むときに、機体繋縛バンド5を取り外してから折り畳むようにすると、当該中央ベース部20と左右折畳ベース部21とを隙間無くコンパクトに折り畳み可能なものとなり、また、図7ないし図9に示すように、ラジコン飛行機用スタンド1夫々の折り畳み構造を各様に変更した場合であっても、夫々コンパクトに折り畳むことが可能であり、しかも図11ないし図16に示すように、各種サイズの保持スタンド7,7,……の少なくとも2本ずつを揃えておくことにより、図19に示すように、航空機模型9の胴体90や翼91をより安定的に保持可能なものとなる。
【0042】
さらに、図20に示すように、ラジコン飛行機用の飛行場に輸送車両が到着し、当該ラジコン飛行機用スタンド1と共に、それに搭載してある航空機模型9の胴体90および翼91を地上に降ろした後、同航空機模型9の胴体90に翼91を組み込む場合には、保持スタンド7,7間に吊り下げ保持された胴体90の姿勢を、翼91の取り付け箇所が上がわを向くように変更した上、図21に示すよう翼91を取り付けるようにすると、補助役となる人が不要となり、胴体90などを接地させずに1人で円滑に組み立て作業を行うことが可能である。
【0043】
そして、ラジコン飛行機のエンジンを始動する作業段階では、各保持スタンド7,7,……を全て、各装着孔(スタンド支持部)6,6,……から撤去して、図22および図23中に示すように、左右各折畳ベース部21,21を中央ベース部20に面一平面状とするよう展開し、最大の接地面積を確保可能としてから、さらに、当該機体繋縛バンド5の左右中途部分を左右前輪92,92の脚部分に夫々巻掛けた上、該航空機模型9胴体90のエンジン後方で主翼91直前付近の上がわ外周壁面に巻き替えるようにしてバックル金具52の雄雌をワンタッチで嵌合、連結して機体が動かないよう繋縛してからエンジンを始動し、充分にエンジンの回転が安定し、暖機運転が完了した後に、該バックル金具52の雄雌を片手でワンタッチ離脱させ、タキシング状態および離陸へと円滑に移行することが可能となる。
【0044】
また、図24中に示すように、前輪92が1輪の航空機模型9の場合には、機体繋縛バンド5の長さ調節金具(長さ調節部)51を調節した上、航空機模型9胴体90のエンジン後方の主翼91直前付近となる上がわ外周壁面に巻き替えるようにしてバックル金具52の雄雌をワンタッチで嵌合連結して繋縛し、エンジンを始動するようにすることが可能となる。
【0045】
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1のラジコン飛行機用スタンド1は、図4ないし図7に示す、各種折り畳み構造のラジコン飛行機用スタンド1を折り畳む場合には、図5中に示すように、左右折畳ベース部21,21が、機体繋縛バンド5に緩衝してしまうから機体繋縛バンド5を取り外さなければならないが、図1ないし図3中に示したもののように、折り畳まれた左右折畳ベース部21,21が、中央ベース部20中央の機体繋縛バンド5に緩衝しないよう各部寸法を設定してあるものは、当該ラジコン飛行機用スタンド1を折り畳むときに、機体繋縛バンド5の脱着作業が不要となって一段と使い勝手の良いものにするという効果を奏するものとなる。
【0046】
また、図4ないし図8中に示すように、左右折畳ベース部21,21の各左右巾寸法を中央ベース部20の左右巾寸法の1/2に設定したものは、折り畳み状態で支持ベース盤2全体の左右巾W(図4)を1/2までコンパクト化して保管、輸送することができるものとなり、さらに、図9中に示すように、左右折畳ベース部21,21の各左右巾寸法を中央ベース部20の左右巾寸法と同一に設定したものでは、支持ベース盤2全体の左右巾W(図4)を1/3とするよう折り畳み、大幅に小型化して運搬や保管することができるようになるという特徴が得られる。
【0047】
そして、図22および図23中に示すように、当該ラジコン飛行機用スタンド1は、機体胴体90のプロペラと主翼91との間に位置する下部に左右前2輪が設けられたラジコン飛行機9のエンジンを始動し、暖機運転する場合には、機体繋縛バンド5の左右中途部分夫々を左右前2輪脚中途部に絡めた上、胴体90上がわに掛け渡すよう繋縛可能であり、機体9の仮固定を確実にする効果を、より一層高めたものとして取り扱えるようにするという利点が得られることとなる。
【0048】
(結 び)
叙述の如く、この発明のラジコン飛行機用スタンドは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、地上では不安定な航空機模型の保管や輸送を安定且つ安全に行えるものとし、従前からの模型用作業台や保持金具類などの技術に比較して利便性を大幅に高めたものとすることができ、その耐久強度の面でも秀れ、軽量且つ低廉で遥かに経済的なものとすることができる上、ラジコン飛行機のメンテナンスや分解、組み立て、コンパクト化しての保管、輸送、および屋外でのエンジン始動から暖機運転に至るタクシングおよび離陸するまでに必要となる殆どの作業について、1人でも十分安全で効率的に有効活用することができるから、ラジコン飛行機の愛好家はもとよりのこと、航空機模型やラジコン飛行機などを製造、販売するラジコン業界や模型業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図面は、この発明のラジコン飛行機用スタンドの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】ラジコン飛行機用スタンドを示す平面図である。
【図2】ラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図3】ラジコン飛行機用スタンド示す底面図および側面図である。
【図4】各部巾比率を変えたラジコン飛行機用スタンドを示す平面図である。
【図5】各部巾比率を変えたラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図6】各部巾比率を変えたラジコン飛行機用スタンド示す底面図および側面図である。
【図7】底面がわに折り畳むラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図8】左右を谷折り山折りとしたラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図9】各部巾比率を変えて左右を谷折り山折りとしたラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図10】保持スタンドを装着したラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図11】脚部が短い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図12】脚部が長い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図13】U字状吊枝部巾が異なる3種類の保持スタンドを示す正面図である。
【図14】緩衝装具を装着した脚部が短い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図15】緩衝装具を装着した脚部が長い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図16】緩衝装具を装着したU字状吊枝部巾が異なる3種類の保持スタンドを示す正面図である。
【図17】ヒンジ部を変更したラジコン飛行機用スタンドを示す平面図である。
【図18】ヒンジ部を変更したラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図19】保管および輸送状態のラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図20】機体の組み立てに用いるラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図21】機体の組み立てを終えたラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図22】エンジン始動および暖機運転中のラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図23】前2輪の機体を繋縛するラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図24】前1輪の機体を繋縛するラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ラジコン飛行機用スタンド
2 支持ベース盤
20 同 中央ベース部
21 同 左右折畳ベース部
22 同 運搬用ハンドル
W 同 左右巾寸法
L 同 奥行き寸法
3 ヒンジ部
4 弾性摩擦部
5 機体繋縛バンド
50 同 定着金具部
51 同 長さ調節金具(長さ調節部)
52 同 バックル金具
53 同 繋着鈎部
54 同 被繋着部
6 装着孔(スタンド支持部)
7 保持スタンド
70 同 脚部
A 同 上下寸法
71 同 U字状吊枝部
B 同 左右内巾寸法
C 同 上下深さ寸法
D 同 奥行き方向巾寸法
8 吊帯(緩衝装具)
80 同 装着袋部
9 ラジコン飛行機(航空機模型)
90 同 胴体
91 同 主翼(翼)
92 同 前輪
【技術分野】
【0001】
この発明は、航空機模型用のスタンドに関するものであり、特に無線制御などによって遠隔操縦可能なラジコン飛行機用のスタンドを製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
小型エンジンやモーターなどを搭載した屋外用のラジコン飛行機は、充分な広さと周辺の安全を確保できるラジコン用飛行場や河川敷などまで、機体から主翼を取り外すなど適宜分解して乗用車などの車両に搭載し、目的地に到着後、車両から降ろして組み立て、燃料を給油し、または充電されたバッテリーを搭載するなどした上、滑走路から離陸させて遠隔操縦を楽しむというのが一般的であるが、車両による輸送中や、目的地に到着後の組み立て途中で機体が倒れたり、ズレ動いたりしてラジコン飛行機に傷や破損を生じてしまう虞があった。
【0003】
また、ラジコン飛行機には、10クラス(1.6cc)から200クラス(32.4cc)を超えるような各種のグローエンジンや、点火プラグを持つ2ストロークサイクルエンジン、または吸排気バルブを有する4ストロークサイクルエンジンあるいはジェットエンジンなど様々な小型エンジンを搭載したものがあり、こうしたメタノール、ニトロメタン、潤滑油を適正な割合で混合した燃料や、ガソリンまたは灯油に適正な量の潤滑油を混合した燃料などを用いる模型用エンジンは、一般に離陸前にスターターを用いて始動し、暖機運転を行って回転を安定させてから離陸させる必要があり、エンジンをスタートさせると同時にプロペラが回転したり、ジェットエンジンのタービンが回転したりして直ちに推進力を発生し、地上を走行する、所謂タキシング状態となってしまうことから、一方の片手に持った送信機(プロポーショナルシステム)で燃料スロットルの調節を行いながら、別の片方の手で機体が勝手に動き出さないよう抑え付けておかなければならず、そのままエンジンの回転が安定するまで待ち、充分に暖機した後に滑走路までタキシングするか、または、持ち運んで、周囲の安全を確認した後に離陸させるという手順を追わなければならないため、安全な離陸を期すには、送信機を操作して模型飛行機を操縦する者の他に、エンジン始動から離陸までの間、機体を抑えるなどの助手役を果たしてくれる人が必要となる場合が多く、基本的に1人で操縦を楽しむ趣味にも拘わらず、人手を借りなければならないという大変不便な点があった。
【0004】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、三脚などの支持台部上に、支持棒部を介して姿勢変更自在とした模型支持部を設け、模型飛行機の胴体や主翼を所望の姿勢に安定支持可能なものとし、模型の組立や塗装などの精密作業を簡単且つ迅速に行えるようにしたものや、同特許文献1(2)に見られるような、下端がわを地面に打ち立てて固定可能な支柱鉄棒の上端に、ラジコン飛行機の左右水平尾翼の各前端縁に係合可能であって、しかも後方に可倒で前方には倒れない回動機構を有した左右鈎棒を設けてなり、エンジンを始動してタキシング状態となったラジコン飛行機を離陸させるまでの間、安全に地上に係止できるようにしたものなどが散見される。
【0005】
しかし、前者特許文献1(1)に示されているような模型用の作業台は、模型飛行機を製作する過程で各部を精密に接着したり、塗装したりするときには大変有効なものといえるが、模型飛行機を車両に搭載して安全に輸送したり、屋外で機体胴体を安定的に支持して主翼を取り付けたり、さらに、エンジンを始動した後に離陸するまでの間機体を仮固定したりするのには、重心が高く不安定で、全く不向きであるといわざるを得ず、また、後者の特許文献1(2)のラジコン飛行機用の保持金具などは、屋外でエンジン始動からタキシング状態にある機体を地上に仮固定するには有効なものであるが、棒状の支柱を地面に直接打ち込むものであり、軟弱地面や砂地などでは安定した固定が難しく、条件によって高出力エンジンに対応するのが難しい場合があるなどといった欠点がある上、ラジコン飛行機を車両に搭載するときの機体の固定や支持には全く使用することができないものであった。
【特許文献1】(1)特開平9−746号公報 (2)実用新案登録第3119819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種模型用の作業台や保持金具類などは、ラジコン飛行機を車両に搭載して輸送するのに利用できる機能は全く有しておらず、また、ラジコン用の飛行場に到着してから、車両から運び出した機体の胴体と翼とを正確に組み立て、給油した後エンジンを始動し、タキシングおよび離陸するまでの一連の作業を、1人で安全且つ円滑に作業できるようにした補助装置の類に関する技術については未だ存在しないという状況にある。
【0007】
(発明の目的)
そこで、この発明は、ラジコン飛行機を搭載して輸送し、目的地に到着した後、地上に機体を接地させずに合理的に組み立て、エンジンを始動してからタキシングおよび離陸までの一連の作業を1人で安全、円滑且つ効率的に行うことができる新たなラジコン飛行機用保持技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のラジコン飛行機用スタンドを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明のラジコン飛行機用スタンドは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、所定巾、奥行き寸法の平板状となるようにした支持ベース盤の、上面中央付近には、機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとした構成を要旨とするラジコン飛行機用スタンドである。
【0009】
この基本的な構成からなるラジコン飛行機用スタンドの表現を変えて示すと、折り畳み自在とするヒンジ部に依って所定巾、奥行き寸法の平板状に展開可能とする支持ベース盤の、上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとした構成からなるラジコン飛行機用スタンドとなる。
【0010】
より具体的には、所定巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で、同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有した支持ベース盤からなり、該支持ベース盤中央ベース部の上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤左右折畳ベース部の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、奥行き方向となる任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも奥行き方向端寄りとなる2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとした構成からなるラジコン飛行機用スタンドとなる。
【発明の効果】
【0011】
以上のとおり、この発明のラジコン飛行機用スタンドによれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、前後に長い胴体の左右に主翼と尾翼とを大きく張り出し、平面形状概略串字型で効率的な保管や輸送が難しい一般的な形状の航空機模型を胴体と翼とに分解し、それらの模型部品を支持ベース盤の各スタンド支持部に立設した各保持スタンド間に、安定に保持してスペース効率良く収納および保管することが可能で、従前までであれば1機しか収納、輸送できなかったスペース内に2機3機と収納、輸送できるものとなり、しかも飛行準備に伴い、垂直尾翼や胴体などを接地せず、各保持スタンド間に安定に保持したまま胴体に対して主翼を組み込むことができるから、1人でも簡単且つ円滑に機体の組み立てを行うことができ、ラジコン飛行機のエンジンを始動して暖機運転を行うときには、各保持スタンドを取り外し、支持ベース盤の上面中央付近の機体繋縛バンドでラジコン飛行機の胴体適所を繋縛、仮固定可能であり、従来までであれば助手役をしてくれる人にラジコン飛行機を抑えてもらわなければならなかったものが、1人で安全且つ簡単にエンジンを始動して暖機運転を行うことができるようになるという、従来には得られなかった秀れた効果を発揮するものとなる。
【0012】
加えて、折り畳み自在とするヒンジ部に依って所定巾、奥行き寸法の平板状に展開可能とする支持ベース盤からなるものは、当該ラジコン飛行機用スタンドを航空機模型の保管や輸送に用いる場合や、当該ラジコン飛行機用スタンドそれ自体のみを輸送、収納保管する場合などに折り畳んでコンパクト化することができ、ラジコン飛行機のエンジン始動や暖機運転を行うときには、支持ベース盤を所定巾、奥行き寸法の平板状に展開して、ラジコン飛行機を地上に安定的に繋縛可能なものとすることができるという効果を奏するものとなる。
【0013】
所定巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有ようにした支持ベース盤からなるラジコン飛行機用スタンドは、中央ベース部に対して左右折畳ベース部の夫々を効率的に折り畳むことが可能であって、収納や輸送に要する空間を大幅に小さくすることができ、しかも1.5倍ないし3倍の面積まで展開して広い接地面積を確保することができるようになり、航空機模型の保持や搭載を一段と安定させることができるという利点がもたらされる。
【0014】
また、当該機体繋縛バンドの中途適所にバックル金具か、または面ファスナーかの何れか一方を設けてなるものは、エンジン始動時の推力抑制のための航空機模型の仮固定作業、および暖機運転終了後の航空機模型の離脱作業などをワンタッチで行うことができるようになり、各段に着脱操作性に秀れたものとすることができ、さらにまた、保持スタンドが、3cmないし30cmの一定高さに設定した脚部上に、左右内巾7cmないし30cm、高さ10cmないし20cmのU字状吊枝部を一体形成し、各部寸法の異なる複数種類夫々毎に同一寸法のものが少なくとも2本ずつ揃えられているものは、小型から大型までで市販されている一般的なサイズの殆の種類の航空機模型を安全に保持可能なものとなり、1台のラジコン飛行機用スタンドを経済的に利用することができるという効果が得られる。
【0015】
当該保持スタンドが、保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の保持箇所に接するU字状吊枝部の適所に緩衝装具を装着してなるものは、航空機模型の胴体や翼などの各部に損傷を与えずに安定的に保持することができ、さらに、該吊枝部のU字状曲線長よりも短い緩衝装具としての吊帯を、当該保持スタンドU字状吊枝部の左右上端間に保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするよう装着してなるものは、該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡されて輸送中の振動を緩衝し、航空機模型の胴体や翼に損傷などを与えることなく、一段と安全且つ安定的に支持することが可能になる利点を有する。
【0016】
支持ベース盤、または、盤中央ベース部および左右折畳ベース部からなる展開された支持ベース盤を巾寸法90cm、奥行き寸法60cmの平板状のものとし、その裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能とした弾性摩擦部を装着してなるものは、市販されている小型から大型の殆どのラジコン飛行機を搭載するのに適した平面形状寸法のものとすることができ、しかも裏面の弾性摩擦部が、地面への定着力を高めて暖機運転中に大きな推進力を発生してしまったようなときにも、不用意に支持ベース盤諸共移動してしまったり、転倒してしまったりするのを、より確実に防止できるものとなり、初心者から熟練者まで誰でも簡単、確実且つ安全に取り扱うことができるようにするという大きな特徴を発揮できるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
支持ベース盤は、当該ラジコン飛行機用スタンドの主要となる本体部分を形成し、航空機模型を輸送するときの輸送台としての機能を果たし、また、エンジンの始動や暖機運転中に航空機模型の機体を繋縛可能とする仮固定台としての機能をも果たし得るものであり、地上面に安定接地可能な所定巾、奥行き寸法の平板状となるよう形成したものとし、上面中央付近には、機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設けてなるものとしなければならず、適所に折り畳み用のヒンジ部を設けて、折り畳み収納したり運搬したりできるようにしたものとするのが望ましく、後述する実施例に示すように、所定左右巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部の1/2の巾、同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有したものとすることができ、より具体的には、エンジンを始動させた航空機模型を安全に緊縛固定可能とするよう、平板1枚からなる支持ベース盤、または、盤中央ベース部および左右折畳ベース部からなる支持ベース盤を展開された状態で巾寸法90cm、奥行き寸法60cmの平板状のものとし、その裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能とした弾性摩擦部を装着してなるものとすることができる。
【0018】
中央ベース部は、機体繋縛バンドの定着金具部を所望の位置に仮固定状に配置可能とすると共に、左右巾方向の端縁がわ夫々にヒンジ部を介して左右折畳ベース部を折り畳み、および面一状に展開自在に連結可能とするものであり、充分な強度をもって航空機模型を搭載、支持または繋縛可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、所定巾、奥行き寸法の矩形平板状のものとし、巾方向左右縁に、同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で、同一奥行き寸法に設定した左右折畳ベース部を夫連結してなるものとするのが望ましい。
【0019】
左右折畳ベース部は、ヒンジ部の折り畳み状態では中央ベース部上の左右がわに、また、展開状態では中央ベース部の左右外がわに、保持スタンドを着脱自在に立設可能とするスタンド支持部を形成可能とする機能を果たし、それら上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所に保持スタンドを着脱自在に立設可能とするスタンド支持部を設けたものとしなければならず、後述する実施例に示すように、中央ベース部の左右巾寸法と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾であって同一奥行き寸法に設定したものとするのが望ましく、前記任意仮想同一直線上における保持スタンド同士の配置間隔は、搭載対象となる航空機模型の胴体や主翼などの各部品の長尺方向の長さに満たない距離に設定しなければならず、例えば、対象航空機模型の胴体エンジン直後付近から、尾翼直前付近までの距離とすることができる外、航空機模型の左右一体型主翼の重心位置を挟んだ左右端がわの均衡する2点間の距離などとすることができ、さらに、それら2点間の適所に適切な吊り下げ高さに設定した保持スタンドを追加配置したものとすることが可能である。
【0020】
ヒンジ部は、中央ベース部の左右縁に対して左右折畳ベース部夫々を折り畳み、展開自在に連結可能とする機能を果たし、中央ベース部および左右折畳ベース部の互いの連結部分に一体化形成されたものとすることができる他、後述する実施例に示すように、中央ベース部および左右折畳ベース部とは別体のヒンジ金具類を中央ベース部と左右折畳ベース部との対峙端縁部分か、またはその奥行き端角部付近に設けたものなどとすることができる。
【0021】
弾性摩擦部は、支持ベース盤、または、その中央ベース部および左右折畳ベース部の接地面となる裏面に、地面との摩擦力を高めて、屋内床面や屋外地上面などへの定着力を高めるものであり、それら裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能なものとしなければならず、支持ベース盤、またはその中央ベース部および左右折畳ベース部の接地面に一体化形成した凹凸形状とすることができる外、金属製や硬質合成樹脂製などの短杭や凸部を突設したもの、または、軟質合成樹脂製や天然ゴム製などの軟質シートを貼着一体化したもの、あるいは、後述する実施例に示すように、軟質合成樹脂製や天然ゴム製などの複数の凸部を突設したものなどとすることができる。
【0022】
機体繋縛バンドは、支持ベース盤の中央付近か、または中央ベース部の中央付近かの何れか一方の上面に、航空機模型の適所を繋縛仮固定可能とするものであり、支持ベース盤の中央付近か、または中央ベース部の中央付近かの何れか一方の上面に、バンド左右端がわの定着金具部を連結可能であり、航空機模型に接触しても損傷を与えることのない程度に柔軟な合成繊維製、天然繊維製、軟質合成樹脂製、軟質天然ゴム製などからなる帯状体、または金属製ワイヤーや鎖の表面にそれら軟質素材層を形成した索条体などからなるものであって、航空機模型に接触する範囲にのみ、保護用、滑り止め用となる軟質合成樹脂層、軟質発泡樹脂層、天然ゴム層、フェルト層や緩衝パッドなどを装着あるいは一体化形成したものとすることができ、バンド中途部を航空機模型の繋縛部分となる胴体適所の少なくとも上がわ周囲に掛け渡し可能な寸法に設定されたものとしなければならず、後述する実施例に示すように、中途部に長さ調節用の金具類を設けるなどした長さ調節部を設けたものとすることができ、支持ベース盤か、または、支持ベース盤中央ベース部かの何れか一方の上面中央付近の、繋縛対象とする航空機模型の胴体巾に相当する左右間隔を隔てた位置に夫々両端の各定着金具部を着脱自在に連結し、且つ、同機体繋縛バンドの中途適所に、着脱容易な雄雌からなるバックル金具または面ファスナーを設けたものとすることができる。
【0023】
機体繋縛バンドのバックル金具は、該機体繋縛バンドの中途適所をワンタッチで簡単に着脱可能とするものであり、金属製や合成樹脂製の繋着鈎部と被繋着部との雄雌の組み合わせからなるものとすべきであり、航空機模型に接触しても損傷を与えないよう、弾性素材からなるものとするか、または表層に弾性素材製の被膜を形成したものなどとするのが望ましく、また、機体繋縛バンドの面ファスナーは、機体繋縛バンド中途部の分離された一方端に雄の面、これに着脱する他方端に雌の面を夫々設けたものとすることができる外、機体繋縛バンドの中途部を境に、一方のバンド全体に雄の面を設け、これに着脱する他方のバンド全体に雌の面を設けてなるものなどとすることができる。
【0024】
スタンド支持部は、支持ベース盤か、支持ベース盤中央ベース部か、または、同左右折畳ベース部かの上面または裏面の少なくとも何れか一方に保持スタンドを着脱自在に立設可能とする機能を果たし、充分な強度をもって保持スタンドを支持可能なものとし、左右折畳ベース部に設けたものとする場合には、各ヒンジ部による折り畳みや、航空機模型の搭載などに支障を来さない形状のものとしなければならず、着脱用のロック・アンロック機構を有した連結金具を設けたものや、スタンド支持部を形成するフランジ部分と、保持スタンド脚部に形成したフランジ部分とを複数本の蝶螺子などのボルトおよびナットで結合するもの、または、スタンド支持部がベース肉厚方向に穿設した下孔に埋め込みナットを打ち込んでなり、保持スタンドの脚部下端に該ナットに螺着可能な雄ネジを刻設してなるものなどとすることができる外、後述する実施例に示すように、スタンド支持部がベース肉厚方向に穿設した装着孔からなり、保持スタンドの円柱棒状の脚部を着脱自在に装着可能なものとすることができる。
【0025】
保持スタンドは、支持ベース盤か、支持ベース盤中央ベース部か、または、同左右折畳ベース部かの上面または裏面の少なくとも何れか一方に形成した各スタンド支持部上がわ所定高さ位置に航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方適所を保持可能とする機能を果たし、各スタンド支持部に脱着自在な、脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体か、または翼かの中の少なくとも何れか一方適所を保持可能なU字状吊枝部が一体形成されてなり、航空機模型の胴体や翼などの部品類を充分な強度で支持可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、3cmないし30cmの一定高さに設定した脚部上に、左右内巾7cmないし30cm、深さ10cmないし20cmのU字状吊枝部を一体形成し、各部寸法の異なる複数種類夫々毎に同一寸法のものが少なくとも2本ずつが揃えられていて、各スタンド支持部に着脱自在に組み合わせ装着可能なものとするのが望ましく、保持対象航空機模型の胴体または翼の保持箇所に接するU字状吊枝部の適所に緩衝装具を装着してなるものとすることができる。
【0026】
保持スタンドの緩衝装具は、保持対象である航空機模型の胴体や翼などの部品類が硬質素材製のU字状吊枝部谷部に直接的に接地せぬよう安定的に保持可能とする機能を果たすものであり、例えば発泡ウレタンやスポンジ、発泡スチロールなどの軟質発泡樹脂製または軟質天然ゴム製などの帯を当該U字状吊枝部谷部に沿って貼着一体化してなるものとすることができる外、後述する実施例に示すように、当該U字状吊枝部の左右上端間に、同吊枝部のU字状曲線長よりも短い緩衝装具としての軟質合成繊維製または天然繊維製などの吊帯を、保持対象航空機模型の胴体または翼の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするようにするため、該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡し状に装着してなるものとすることができる。
【0027】
緩衝装具の吊帯は、保持スタンドU字状吊枝部の左右上端間に、保持対象航空機模型の胴体または翼の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするものであり、航空機模型の各部品類に損傷を与えない程度に柔軟で、しかも充分な吊下強度を有する素材製のものとしなければならず、吊枝部のU字状曲線長よりも短く、当該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡し可能な寸法のものとすべきであり、後述する実施例に示すように、その両端にはU字状吊枝部の左右上端に被着状に繋着可能な装着袋部が形成されてなるものとすることができる。
【0028】
航空機模型は、エンジンを装着したラジコン飛行機であり、胴体と左右主翼とを分解したものとすることが可能あり、また、エンジンを取り外したラジコン飛行機や、エンジンを持たない鑑賞用航空機模型などであっても運搬や保管を目的とする場合には、この発明のラジコン飛行機用スタンドの利用対象物とすることが可能であり、ラジコンヘリコプターやジェット機、ロケット、空飛ぶ円盤などの外、様々な模型類も保持対象に含めることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0029】
この発明を代表するラジコン飛行機用スタンドの事例が、図1の展開状態にあるラジコン飛行機用スタンドの平面図、図2のラジコン飛行機用スタンドの正面図、図3の展開状態にあるラジコン飛行機用スタンドの底面図および側面図、図4のベース部品同士の巾比率が異なるラジコン飛行機用スタンドの平面図、図5のベース部品同士の巾比率が異なるラジコン飛行機用スタンドの正面図、図6のベース部品同士の巾比率が異なるラジコン飛行機用スタンドの底面図および側面図、図7の下方に折り畳むラジコン飛行機用スタンドの正面図、図8の山折り谷折りのラジコン飛行機用スタンドの正面図、図9の中央ベース部と同一巾の左右折畳ベース部の正面図、図10の保持スタンドを立設したラジコン飛行機用スタンドの正面図、図11の脚部が短い保持スタンドの正面図および側面図、図12の脚部が長い保持スタンドの正面図および側面図、図13のU字状吊枝部巾の異なる3本の保持スタンドの正面図、図14の緩衝装具を装着した脚部が短い保持スタンドの正面図および側面図、図15の緩衝装具を装着した脚部が長い保持スタンドの正面図および側面図、図16の緩衝装具を装着したU字状吊枝部巾の異なる3本の保持スタンドの正面図、図17のヒンジ部取り付け箇所が異なるラジコン飛行機用スタンドの平面図、図18のヒンジ部取り付け箇所が異なるラジコン飛行機用スタンドの正面図、図19の収納および車載状態にあるラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図20の機体組立作業に用いるラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図21の機体を組み立て終えたラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図22のエンジン始動に用いるラジコン飛行機用スタンドの斜視図、図23前2輪の機体を繋縛する機体繋縛バンドの正面図、および、図24の前1輪の機体を繋縛する機体繋縛バンドの正面図に示してある。
【0030】
この各図に示した事例は、中央ベース部20と、該中央ベース部20巾方向左右がわに夫々ヒンジ部3,3,……を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部21,21とを有した支持ベース盤2からなり、該中央ベース部20の上面中央付近に、機体繋縛バンド5の定着金具部50,50を連結し、該支持ベース盤2左右折畳ベース部21,21の奥行き方向となる任意仮想直線上の適宜寸法離れた少なくとも奥行き方向端寄りとなる2箇所にスタンド支持部6,6を夫々設け、各スタンド支持部6,6,……には、脚部70上に航空機模型9の胴体90か、または翼91を保持可能なU字状吊枝部71を有する保持スタンド7,7,……を着脱自在に立設してなるものとした、この発明のラジコン飛行機用スタンドにおける代表的実施例の一つである。
【0031】
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明のラジコン飛行機用スタンド1は、その主要本体部分を形成する支持ベース盤2が、左右巾54cm奥行き60cm、厚さ1ないし5cmの木製、合成樹脂製または金属板製あるいはそれらによる薄箱体などの何れかからなる矩形平板状の中央ベース部20の左右縁夫々に、左右巾18cm奥行き60cmで、該中央ベース部20と同一厚さ寸法の木製、合成樹脂製または金属板製、あるいはそれらの複合材による薄箱体などの何れかからなる矩形平板状の左右折畳ベース部21,21を、各上面が面一状に連なるよう平行隣接状に配し、対峙させた奥行き方向端面角部間夫々にヒンジ部3,3,……を装着し、図2中に二点鎖線で示すように、左右折畳ベース部21,21の各上面を、中央ベース部20の上面に重ね合わせ状となるよう、同図2中の実線矢印に示すよう約180°の範囲で回動自在とする如く連結してなるものであり、図1中に示すように、展開状態の左右巾Wが90cm、奥行きLが60cmとなるよう設定している。
【0032】
図1および図2中に示すように、中央ベース部20の奥行き方向前端縁の左右中央には、同前端縁に平行状に収納可能とした運搬用ハンドル22が設けてあり、同中央ベース部20の上面中央に、繋縛対象となる航空機模型9胴体90の左右巾と略同等か、僅かに広い左右間隔を隔てた2箇所であって、しかも当該左右折畳ベース部21,21を折り畳んだ場合にも緩衝しない位置に、夫々機体繋縛バンド5の左右端の各定着金具部50,50が着脱自在に連結されたものとしてあり、各定着金具部50,50は、クリップやリング金具など脱着可能な金具類からなり、該機体繋縛バンド5を常時装着したままとして置くことが可能である外、必要に応じて取り外すことが可能である。
【0033】
図1中に示すように、機体繋縛バンド5は、合成繊維製または天然繊維製などの帯の適所に各種金具類を装着してなるものであり、その中途部分に合成樹脂成形品の繋着鈎部53および被繋着部54からなるバックル金具52を設け、該被繋着部54に繋着鈎部53を差し込んで鈎部分を係合させて連結し、また、該繋着鈎部53の鈎部分を外側から内側に押圧して被繋着部54から離脱させるようにして着脱自在に接続されたものとしてあり、さらに、該繋着鈎部53を設けたがわか、または被繋着部54を設けたがわかの何れか一方の機体繋縛バンド5中途部に、長さ調節部となる長さ調節金具51を装着し、繋縛対象の航空機模型9寸法に応じて伸縮調節自在なものとしてある。
【0034】
図1ないし図3中に示すように、左右折畳ベース部21,21の左右巾中央であって左右縁に平行な奥行き方向に向かう仮想同一直線上の、奥行き方向端付近の合計4箇所夫々に、鉛直(板厚)方向に貫通する所定直径のスタンド支持部としての装着孔6,6を穿設したものとなっていて、図10ないし図13に示すような、各種寸法の保持スタンド7,7,……の脚部70を着脱自在に差し込み装着可能なものとしてあり、また、当該支持ベース盤2中央ベース部20および左右折畳ベース部21の各底面の均衡する複数箇所には、天然ゴム製または軟質合成樹脂製などの縦断面形台形状で短円柱状の弾性摩擦部4,4,……が突設してある。
【0035】
図4ないし図6中に示すように、当該ラジコン飛行機用スタンド1は、支持ベース盤2中央ベース部20の左右巾を左右巾45cm奥行き60cm、左右折畳ベース部21,21の各左右巾を22.5cm奥行き60cmに設定したものとすることが可能であり、図5中に示すように、機体繋縛バンド5の各定着金具部50,50に雄ネジを設け、中央ベース部20上面の装着箇所となる2箇所にナットを植え込み、着脱自在なものとなし、左右折畳ベース部21,21を折り畳む場合には、機体繋縛バンド5を取り外すものとすることが可能であり、さらにまた、図7中に示すように、中央ベース部20の下面に重なるよう折り畳むものとすることが可能である外、図8中に示すように、同図8中左がわの右折畳ベース部21を中央ベース部20の上面に、また、同図8中右がわの左折畳ベース部21を中央ベース部20の下面に重ね合わせるよう折り畳むものとすることが可能であり、さらにまた、図9中に示すように、前記図8中に示したものと同様のヒンジ部3構造とした上、中央ベース部20および左右折畳ベース部21,21の各左右巾寸法を互いに同一の30cmに設定したものとすることができる。
【0036】
図11ないし図13に示すように、保持スタンド7は、全体が金属製であって装着孔6に嵌合状に装着可能な直径に設定した柱状であって上下寸法Aを5cmまたは25cmに設定した脚部70を有し、該脚部70の上端に、奥行き方向巾Dが5mmないし10cm望ましくは1cmの帯状金属板を、左右内巾Bが7cmないし8cm(図11)、10cm(図12)、15cm、20cm、30cm(図13)、上下深さCが15cmの正面形U字状に折曲してなるU字状吊枝部71の左右中央底面を一体化結合してなるものであり、図1ないし図10に示す、各左右折畳ベース部21,21の奥行き方向前後夫々の各装着孔6,6に、同一寸法の保持スタンド7,7を装着できるよう、各寸法、形状毎に少なくとも2個以上揃えたものとしてあり、さらに、図11ないし16および図19ないし図21に示すように、保持対象の航空機模型9の形状に応じて前後配置となる保持スタンド7,7の寸法、形状を異なるものに変更することが可能である。
【0037】
図14ないし図16に示すように、各保持スタンド7,7,……のU字状吊枝部71,71,……には、夫々の寸法形状に応じた緩衝装具としての吊帯8,8,……を装着したものとしてあり、該吊帯8は、U字状吊枝部71の左右上端間に、該吊枝部71のU字状曲線長よりも短い長さであって、該吊枝部71の奥行き方向巾D(図11および図12に示す)よりも1mmないし5mm巾広く設定した十分な強度を有する合成繊維製または天然繊維製の帯状体からなり、その両端に該U字状吊枝部71の左右上端に被着状に繋着可能とするよう、外側下向きに開口した装着袋部80,80を形成してなり、該U字状吊枝部71谷部に接地せぬよう掛け渡し装着可能なものとしてある。
【0038】
図17および図18中に示すように、当該ラジコン飛行機用スタンド1の各ヒンジ部3,3,……は、中央ベース部20左右縁と、これに隣接状に配置する左右折畳ベース部21,21の対峙縁との上面間に掛け渡し状に連結してなるものとすることが可能であり、金属製の運搬用ハンドル22に変更することができ、さらに、図示してはいないが、図2、図5、図7または図18中に夫々二点鎖線で示すように、折り畳んだ左右折畳ベース部21,21の互いの遊端同士を連結金具などで綴じ合わせ状態に仮固定可能なものとすることができる外、図2、図8、図9または図18中に示すように、山折りまたは谷折りされた左右折畳ベース部21,21の各遊端を対応する中央ベース部20適所か、あるいは、他方の左右折畳ベース部21,21枢着端がわの適所かの何れかに仮固定可能とするよう、綴じ合わせ金具や着脱用のバックルを設けたベルトなどを設けたものとすることができる。
【0039】
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明のラジコン飛行機用スタンド1は、図2中に示すように、各ヒンジ部3,3,……に依って左右折畳ベース部21,21を折り畳み、全巾を54cmまで小型化することが可能であり、その配置関係ならびに寸法設定によって機体繋縛バンド5に左右折畳ベース部21,21が干渉せずに折り畳まれるものとなり、図19中に示すように、中央ベース部20上に折り畳まれた左右折畳ベース部21,21の各任意仮想同一直線上に配置された前後の装着孔(スタンド支持部)6,6,……の夫々に、前後配置となるもの同士が同一寸法、形状のものとなるよう、各前後一対の保持スタンド7,7,……の各脚部70,70,……を差し込み、装着して立設状に組み込んだものとすると、同図19中に示すように、例えば、航空機模型9から分解した胴体90および左右一体の翼91の夫々を掛け渡し状に保持することが可能である。
【0040】
図14ないし図16および図19中に示すように、各保持スタンド7,7,……は、個々のU字状吊枝部71左右上端間に装着袋部80,80を被着するようにして、吊帯8が吊り下げられており、保持対象航空機模型9の胴体90や翼91の均衡する2箇所を、U字状吊枝部谷部に接地せぬようハンモック状に吊り下げ保持可能とするものとなっていて、該航空機模型9をラジコン飛行機用スタンド1に緩衝状態に搭載し、そのまま保管したり、車両に搭載して輸送したりすることが可能であり、また、図2および図3中に示すように、当該支持ベース盤2中央ベース部20の底面から突出した各弾性摩擦部4,4,……が、安定した接地を可能として、例えば車両に搭載して輸送する場合にも、滑って移動したり、転倒したりするのを確実に阻止するものとなる。
【0041】
図5中に示すように、機体繋縛バンド5を定着金具部50,50諸共、着脱可能としたものは、左右折畳ベース部21を折り畳むときに、機体繋縛バンド5を取り外してから折り畳むようにすると、当該中央ベース部20と左右折畳ベース部21とを隙間無くコンパクトに折り畳み可能なものとなり、また、図7ないし図9に示すように、ラジコン飛行機用スタンド1夫々の折り畳み構造を各様に変更した場合であっても、夫々コンパクトに折り畳むことが可能であり、しかも図11ないし図16に示すように、各種サイズの保持スタンド7,7,……の少なくとも2本ずつを揃えておくことにより、図19に示すように、航空機模型9の胴体90や翼91をより安定的に保持可能なものとなる。
【0042】
さらに、図20に示すように、ラジコン飛行機用の飛行場に輸送車両が到着し、当該ラジコン飛行機用スタンド1と共に、それに搭載してある航空機模型9の胴体90および翼91を地上に降ろした後、同航空機模型9の胴体90に翼91を組み込む場合には、保持スタンド7,7間に吊り下げ保持された胴体90の姿勢を、翼91の取り付け箇所が上がわを向くように変更した上、図21に示すよう翼91を取り付けるようにすると、補助役となる人が不要となり、胴体90などを接地させずに1人で円滑に組み立て作業を行うことが可能である。
【0043】
そして、ラジコン飛行機のエンジンを始動する作業段階では、各保持スタンド7,7,……を全て、各装着孔(スタンド支持部)6,6,……から撤去して、図22および図23中に示すように、左右各折畳ベース部21,21を中央ベース部20に面一平面状とするよう展開し、最大の接地面積を確保可能としてから、さらに、当該機体繋縛バンド5の左右中途部分を左右前輪92,92の脚部分に夫々巻掛けた上、該航空機模型9胴体90のエンジン後方で主翼91直前付近の上がわ外周壁面に巻き替えるようにしてバックル金具52の雄雌をワンタッチで嵌合、連結して機体が動かないよう繋縛してからエンジンを始動し、充分にエンジンの回転が安定し、暖機運転が完了した後に、該バックル金具52の雄雌を片手でワンタッチ離脱させ、タキシング状態および離陸へと円滑に移行することが可能となる。
【0044】
また、図24中に示すように、前輪92が1輪の航空機模型9の場合には、機体繋縛バンド5の長さ調節金具(長さ調節部)51を調節した上、航空機模型9胴体90のエンジン後方の主翼91直前付近となる上がわ外周壁面に巻き替えるようにしてバックル金具52の雄雌をワンタッチで嵌合連結して繋縛し、エンジンを始動するようにすることが可能となる。
【0045】
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1のラジコン飛行機用スタンド1は、図4ないし図7に示す、各種折り畳み構造のラジコン飛行機用スタンド1を折り畳む場合には、図5中に示すように、左右折畳ベース部21,21が、機体繋縛バンド5に緩衝してしまうから機体繋縛バンド5を取り外さなければならないが、図1ないし図3中に示したもののように、折り畳まれた左右折畳ベース部21,21が、中央ベース部20中央の機体繋縛バンド5に緩衝しないよう各部寸法を設定してあるものは、当該ラジコン飛行機用スタンド1を折り畳むときに、機体繋縛バンド5の脱着作業が不要となって一段と使い勝手の良いものにするという効果を奏するものとなる。
【0046】
また、図4ないし図8中に示すように、左右折畳ベース部21,21の各左右巾寸法を中央ベース部20の左右巾寸法の1/2に設定したものは、折り畳み状態で支持ベース盤2全体の左右巾W(図4)を1/2までコンパクト化して保管、輸送することができるものとなり、さらに、図9中に示すように、左右折畳ベース部21,21の各左右巾寸法を中央ベース部20の左右巾寸法と同一に設定したものでは、支持ベース盤2全体の左右巾W(図4)を1/3とするよう折り畳み、大幅に小型化して運搬や保管することができるようになるという特徴が得られる。
【0047】
そして、図22および図23中に示すように、当該ラジコン飛行機用スタンド1は、機体胴体90のプロペラと主翼91との間に位置する下部に左右前2輪が設けられたラジコン飛行機9のエンジンを始動し、暖機運転する場合には、機体繋縛バンド5の左右中途部分夫々を左右前2輪脚中途部に絡めた上、胴体90上がわに掛け渡すよう繋縛可能であり、機体9の仮固定を確実にする効果を、より一層高めたものとして取り扱えるようにするという利点が得られることとなる。
【0048】
(結 び)
叙述の如く、この発明のラジコン飛行機用スタンドは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、地上では不安定な航空機模型の保管や輸送を安定且つ安全に行えるものとし、従前からの模型用作業台や保持金具類などの技術に比較して利便性を大幅に高めたものとすることができ、その耐久強度の面でも秀れ、軽量且つ低廉で遥かに経済的なものとすることができる上、ラジコン飛行機のメンテナンスや分解、組み立て、コンパクト化しての保管、輸送、および屋外でのエンジン始動から暖機運転に至るタクシングおよび離陸するまでに必要となる殆どの作業について、1人でも十分安全で効率的に有効活用することができるから、ラジコン飛行機の愛好家はもとよりのこと、航空機模型やラジコン飛行機などを製造、販売するラジコン業界や模型業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図面は、この発明のラジコン飛行機用スタンドの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】ラジコン飛行機用スタンドを示す平面図である。
【図2】ラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図3】ラジコン飛行機用スタンド示す底面図および側面図である。
【図4】各部巾比率を変えたラジコン飛行機用スタンドを示す平面図である。
【図5】各部巾比率を変えたラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図6】各部巾比率を変えたラジコン飛行機用スタンド示す底面図および側面図である。
【図7】底面がわに折り畳むラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図8】左右を谷折り山折りとしたラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図9】各部巾比率を変えて左右を谷折り山折りとしたラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図10】保持スタンドを装着したラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図11】脚部が短い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図12】脚部が長い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図13】U字状吊枝部巾が異なる3種類の保持スタンドを示す正面図である。
【図14】緩衝装具を装着した脚部が短い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図15】緩衝装具を装着した脚部が長い保持スタンドを示す正面図および側面図である。
【図16】緩衝装具を装着したU字状吊枝部巾が異なる3種類の保持スタンドを示す正面図である。
【図17】ヒンジ部を変更したラジコン飛行機用スタンドを示す平面図である。
【図18】ヒンジ部を変更したラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図19】保管および輸送状態のラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図20】機体の組み立てに用いるラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図21】機体の組み立てを終えたラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図22】エンジン始動および暖機運転中のラジコン飛行機用スタンドを示す斜視図である。
【図23】前2輪の機体を繋縛するラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【図24】前1輪の機体を繋縛するラジコン飛行機用スタンドを示す正面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ラジコン飛行機用スタンド
2 支持ベース盤
20 同 中央ベース部
21 同 左右折畳ベース部
22 同 運搬用ハンドル
W 同 左右巾寸法
L 同 奥行き寸法
3 ヒンジ部
4 弾性摩擦部
5 機体繋縛バンド
50 同 定着金具部
51 同 長さ調節金具(長さ調節部)
52 同 バックル金具
53 同 繋着鈎部
54 同 被繋着部
6 装着孔(スタンド支持部)
7 保持スタンド
70 同 脚部
A 同 上下寸法
71 同 U字状吊枝部
B 同 左右内巾寸法
C 同 上下深さ寸法
D 同 奥行き方向巾寸法
8 吊帯(緩衝装具)
80 同 装着袋部
9 ラジコン飛行機(航空機模型)
90 同 胴体
91 同 主翼(翼)
92 同 前輪
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定巾、奥行き寸法の平板状となるようにした支持ベース盤の、上面中央付近には、機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとしたことを特徴とするラジコン飛行機用スタンド。
【請求項2】
折り畳み自在とするヒンジ部に依って所定巾、奥行き寸法の平板状に展開可能とする支持ベース盤の、上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとしたことを特徴とするラジコン飛行機用スタンド。
【請求項3】
所定巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で、同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有した支持ベース盤からなり、該支持ベース盤中央ベース部の上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤左右折畳ベース部の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、奥行き方向となる任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも奥行き方向端寄りとなる2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとしたことを特徴とするラジコン飛行機用スタンド。
【請求項4】
機体繋縛バンドが、その両端の各定着金具部を支持ベース盤か、または、支持ベース盤中央ベース部かの何れか一方の上面中央付近の、繋縛対象とする航空機模型の胴体巾に相当する左右間隔を隔てた位置に夫々着脱自在に連結し、且つ、同機体繋縛バンドの中途適所に、着脱自在な雄雌からなるバックル金具かまたは面ファスナーかの何れか一方を設けてなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項5】
保持スタンドが、3cmないし30cmの一定高さに設定した脚部上に、左右内巾7cmないし30cm、高さ10cmないし20cmのU字状吊枝部を一体形成し、各部寸法の異なる複数種類夫々毎に同一寸法のものが少なくとも2本ずつが揃えられていて、各スタンド支持部に着脱自在に組み合わせ可能としてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項6】
保持スタンドが、保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の保持箇所に接するU字状吊枝部の適所に緩衝装具を装着してなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項7】
保持スタンドU字状吊枝部の左右上端間には、該吊枝部のU字状曲線長よりも短い緩衝装具としての吊帯を、保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするよう、該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡してなるものとした、請求項1ないし6何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項8】
支持ベース盤、または、盤中央ベース部および左右折畳ベース部からなる展開された支持ベース盤を巾寸法90cm、奥行き寸法60cmの平板状のものとし、その裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能とした弾性摩擦部を装着してなるものとした、請求項1ないし7何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項1】
所定巾、奥行き寸法の平板状となるようにした支持ベース盤の、上面中央付近には、機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとしたことを特徴とするラジコン飛行機用スタンド。
【請求項2】
折り畳み自在とするヒンジ部に依って所定巾、奥行き寸法の平板状に展開可能とする支持ベース盤の、上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとしたことを特徴とするラジコン飛行機用スタンド。
【請求項3】
所定巾、奥行き寸法の矩形平板状中央ベース部と、該中央ベース部と同一巾ないし1/4巾の何れか適宜巾で、同一奥行き寸法に設定し、当該中央ベース部巾方向左右縁に夫々ヒンジ部を介して折り畳み、および展開自在に連結した左右折畳ベース部とを有した支持ベース盤からなり、該支持ベース盤中央ベース部の上面中央付近には、長さ調節部を有する機体繋縛バンドの定着金具部を連結し、当該支持ベース盤左右折畳ベース部の上面または裏面の少なくとも何れか一方の、奥行き方向となる任意仮想同一直線上で適宜間隔を置いた少なくとも奥行き方向端寄りとなる2箇所にスタンド支持部を夫々設け、これら各スタンド支持部には、各々の脚部上所定高さ位置に、航空機模型の胴体または翼の中の少なくとも何れか一方適所を保持可能とするU字状吊枝部の形成された保持スタンドを着脱自在に立設してなるものとしたことを特徴とするラジコン飛行機用スタンド。
【請求項4】
機体繋縛バンドが、その両端の各定着金具部を支持ベース盤か、または、支持ベース盤中央ベース部かの何れか一方の上面中央付近の、繋縛対象とする航空機模型の胴体巾に相当する左右間隔を隔てた位置に夫々着脱自在に連結し、且つ、同機体繋縛バンドの中途適所に、着脱自在な雄雌からなるバックル金具かまたは面ファスナーかの何れか一方を設けてなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項5】
保持スタンドが、3cmないし30cmの一定高さに設定した脚部上に、左右内巾7cmないし30cm、高さ10cmないし20cmのU字状吊枝部を一体形成し、各部寸法の異なる複数種類夫々毎に同一寸法のものが少なくとも2本ずつが揃えられていて、各スタンド支持部に着脱自在に組み合わせ可能としてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項6】
保持スタンドが、保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の保持箇所に接するU字状吊枝部の適所に緩衝装具を装着してなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項7】
保持スタンドU字状吊枝部の左右上端間には、該吊枝部のU字状曲線長よりも短い緩衝装具としての吊帯を、保持対象航空機模型の胴体か、または翼かの少なくとも何れか一方の適所をハンモック状に吊り下げ保持可能とするよう、該U字状吊枝部谷部に接地せぬよう掛け渡してなるものとした、請求項1ないし6何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【請求項8】
支持ベース盤、または、盤中央ベース部および左右折畳ベース部からなる展開された支持ベース盤を巾寸法90cm、奥行き寸法60cmの平板状のものとし、その裏面全面か、あるいは同裏面の均衡配置となる複数箇所かの何れか一方に、地面に高摩擦で接地可能とした弾性摩擦部を装着してなるものとした、請求項1ないし7何れか一項記載のラジコン飛行機用スタンド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−19643(P2011−19643A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166168(P2009−166168)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(509199188)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(509199188)
【Fターム(参考)】
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