説明

ラボオンチップ及びその駆動方法

【課題】上部基板に圧力を与えて上部基板と下部基板との間隙を人為的に低減することによって、分析しようとする流体試料と試薬との反応機会を最大化するラボオンチップ及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】本発明によるラボオンチップは、下部基板と上部基板がボンディングされている第1領域と、下部基板と上部基板がボンディングされていない第2領域と、第1領域と第2領域との境界に対向する第2領域の末端に設けられ、第2領域末端の下部基板と上部基板との間隙を調節する間隙調節部材と、上記第1領域と前記第2領域との境界に対向する前記第2領域の末端に設けられ、前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて前記第2領域中央の前記下部基板と前記上部基板の間隙を低減する圧力印加部材とを含む。したがって、分析しようとする流体試料と試薬との反応機会を最大化し、極微量のサンプルで高い信号を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラボオンチップに関し、特に毛細管力調節型ラボオンチップ及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人間社会の発展に伴って、化学関連産業が続いて発展しており、このような化学産業の発展に必須的なものが化学分析技術である。化学分析技術は、物質の鑑識、検出または化学的組成が調べるために使用する方法を総称するものである。
【0003】
迅速で且つ正確な化学分析のために、実験者の手作業に依存した化学分析を自動に行うための化学分析装置の開発が進行されている。このような化学分析装置は、採取された試料を供給すれば、自動に試料を試薬と混合し、一定の時間だけ反応させ、検出器に反応物を移し、電気的または光学的信号で測定対象の濃度に比例する信号を出力する過程を1つの測定システムで自動に実行する。
【0004】
最近、このような自動分析装置を非常に小さいチップで微細に具現した革新的な装置が開発され、これをラボオンチップ(lab-on-a-chip)と呼ぶ。
【0005】
ラボオンチップは、超微細回路の半導体技術とナノ技術、生命工学技術などの集積により非常に小さいサイズのチップを用いて実験室で行うことができる研究を可能にした装置であって、極微量の試料やサンプルだけでも実験研究過程を迅速に進行することができ、医学、生命工学など多様な分野において診断・分析装置として開発中のバイオチップである。
【0006】
ラボオンチップは、微細な流体チャネルを有していて、流体試料をチャネルに誘導しつつ、試薬との混合及び反応や検出などのような様々な化学分析操作を行う。化学分析にラボオンチップを使用する場合、化学分析過程が非常に単純になるだけでなく、一度使用したラボオンチップを廃棄し、新しいラボオンチップを使用するので、化学分析の前後処理過程が省略されることができる。血液中の特定タンパク質を分析及び測定するタンパク質ラボオンチップや、試料の中に特定のDNA(DeoxyriboNucleic Acid)を分析及び測定するDNAラボオンチップなどは、実用化されて広く使用されていることが現況である。
【0007】
従来技術によるラボオンチップは、上下部基板及び側壁の毛細管力(capillary force)と、上部基板及び下部基板の構造物による流体変化により免疫反応を可能にしている。しかし、抗原−抗体反応の免疫反応は、毛細管力と、上部基板及び下部基板の構造物だけでなく、チップの高さなどに大きく影響される。
【0008】
したがって、極微量のサンプルで高い信号の強さを得るためには、下部基板に備えられている捕捉抗体と血液中の検出しようとする抗原の反応機会(binding event)を極大化しなければならないことが要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2009−0039130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上部基板に圧力を与えて上部基板と下部基板との間隙を人為的に低減することによって、分析しようとする流体試料と試薬との反応機会を最大化するラボオンチップ及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るラボオンチップは、下部基板と上部基板がボンディングされている第1領域と、前記下部基板と上部基板がボンディングされていない第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との境界に対向する前記第2領域の末端に設けられ、前記第2領域末端の前記下部基板と前記上部基板との間隙を調節する間隙調節部材と、前記第1領域と前記第2領域との境界に対向する前記第2領域の末端に設けられ、前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて、前記第2領域中央の前記下部基板と前記上部基板との間隙を低減する圧力印加部材と、を含む。
【0012】
好ましくは、前記第1領域の前記下部基板は、フィルタ部及び第1反応部を含むことができる。
【0013】
好ましくは、前記第1領域の前記上部基板は、血液注入口を有することができる。
【0014】
好ましくは、前記フィルタ部は、血液の血球を濾過し、血漿成分のみを通過させることができる。
【0015】
好ましくは、前記第1反応部は、血液の血漿成分と反応し、第1抗原−抗体反応物を形成する検出抗体を含むことができる。
【0016】
好ましくは、前記第2領域の前記下部基板及び前記上部基板の両側部は、露出した形態を有することができる。
【0017】
好ましくは、前記第2領域の前記下部基板は、少なくとも1つの第2反応部を含むことができる。
【0018】
好ましくは、前記第2反応部は、第1抗原−抗体反応物と反応し、第2抗原−抗体反応物を形成する捕捉抗体を含むことができる。
【0019】
好ましくは、前記圧力印加部材は、前記第1抗原−抗体反応物と前記捕捉抗体の第2抗原−抗体反応時に、前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて前記第2反応部の前記下部基板と前記上部基板との間隙を低減することができる。
【0020】
好ましくは、前記圧力印加部材は、前記第2領域末端の前記上部基板に繰り返し的に圧力を加えることができる。
【0021】
好ましくは、前記圧力印加部材は、前記第2領域末端の前記上部基板に所定の時間間隔で圧力を加えることができる。
【0022】
好ましくは、前記間隙調節部材は、その一部が前記下部基板と前記上部基板との間に介在される楔状よりなることができる。
【0023】
好ましくは、前記下部基板及び前記上部基板のうち少なくとも1つの基板は、フレキシブル基板であってもよい。
【0024】
本発明の他の態様によるラボオンチップの駆動方法は、下部基板と上部基板がボンディングされている第1領域及び前記下部基板と前記上部基板がボンディングされていない第2領域を含むラボオンチップを準備する段階と、前記第1領域と前記第2領域との境界に対応する前記第2領域末端の前記下部基板と前記上部基板との間隙を調節する段階と、前記第1領域と前記第2領域との境界に対応する前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて前記第2領域中央の前記下部基板と前記上部基板との間隙を低減し、前記第2領域内の流体のフローを制御する段階と、を含む。
【0025】
好ましくは、前記流体のフローは、前記第1領域から前記第2領域への前進、後退、または停止を含むことができる。
【0026】
好ましくは、前記第2領域は、少なくとも1つの反応部を含み、
前記第2領域内の前記流体のフローを制御する段階は、前記流体と前記反応部との反応を調節する段階であってもよい。
【0027】
好ましくは、前記流体と前記反応部との反応を調節する段階で、前記第2領域末端の前記上部基板に所定の時間間隔で圧力を加えることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の実施例によるラボオンチップによれば、任意の器具などを利用して上部基板に圧力を与えて上部基板と下部基板との間隙を人為的に低減することによって、分析しようとする流体試料と試薬との反応機会を最大化することができる。
【0029】
具体的には、免疫反応に参加する抗原と抗体との反応機会(詳細には、第1抗原−抗体反応物及び捕捉抗体との第2抗原−抗体反応)を最大化し、極微量のサンプルで高い信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】ラボオンチップにおいての化学分析過程を説明するための流れ図及びそれによる概念図である。
【図2a】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための斜視図である。
【図2b】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための断面図である。
【図3a】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図3b】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図3c】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図3d】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図3e】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図4】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための平面図である。
【図5a】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5b】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5c】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5d】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5e】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5f】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図5g】図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図6】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための断面図である。
【図7a】本発明の他の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図7b】本発明の他の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための側面図である。
【図8a】本発明の他の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【図8b】本発明の他の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための側面図である。
【図9a】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを含む駆動器を説明する斜視図である。
【図9b】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを含む駆動器を説明する平面図である。
【図9c】本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを含む駆動器を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な他の形態に具現されることができ、下記実施例に限定されるものではない。なお、図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全般にわたって同様の部分には、同様の参照符号を付けた。
【0032】
明細書全般において、任意の部分が他の部分に「連結」されるとすれば、これは、「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介して「電気的に連結」されている場合をも含む。
【0033】
明細書全般において、任意の部分が或る構成要素を「含む」とすれば、これは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合で具現されることができる。
【0034】
図1は、ラボオンチップでの化学分析過程を説明するための流れ図及びそれによる概念図である。ここでは、血液から血球を分離し、血漿成分の一部に含まれた特定のタンパク質(抗原)を分析する過程を例にとって説明する。
【0035】
図1を参照すれば、ラボオンチップに血液を注入(S10)する。ラボオンチップに注入された血液のうちバイオマーカータンパク質1を含む流体が第1反応部に移動する。
【0036】
流体に含まれたバイオマーカータンパク質1は、第1反応部で蛍光体3及び検出抗体4を含む搬送粒子2と反応(S20)する。搬送粒子2は、ナノメートル(nm)またはマイクロメートル(μm)サイズを有することができる。搬送粒子2は、ラボオンチップの第1反応部の下部基板10に提供され、且つ固定力を有する粘液性の物質よりなる骨格(scaffold)5によって付着されることができる。流体に含まれたバイオマーカータンパク質1と搬送粒子2に含まれた検出抗体4との第1抗原−抗体反応によって第1抗原−抗体反応物(すなわち、探知抗原−検出抗体複合体)6が形成される。
【0037】
第1抗原−抗体反応物6は、流体のフローによって移送(S30)される。流体のフローによって移送された第1抗原−抗体反応物6は、第2反応部で捕捉抗体8と反応(S40)する。第1抗原−抗体反応物6に含まれたバイオマーカータンパク質1と捕捉抗体8との第2抗原−抗体反応によって第2抗原−抗体反応物9が形成される。第2抗原−抗体反応物9に光を照射し、搬送粒子2に含まれた蛍光体3による蛍光イメージを分析することによって、血液中の特定タンパク質の含有可否及び程度を分析することができる。
【0038】
図2a及び図2bは、各々本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための斜視図及び断面図である。
【0039】
図2a及び図2bを参照すれば、毛細管力ラボオンチップは、下部基板110及び上部基板120で構成されることができる。下部基板110及び上部基板120は、一定の間隙hを維持するように配置され、毛細管を構成することができる。毛細管力は、毛細管を構成する下部基板110及び上部基板120の互いに対向する表面に各々存在することができる。
【0040】
図2aに示されたように、毛細管の両側壁が露出しても、毛細管現象は存在することができる。両側壁が露出した毛細管は、その両側壁で毛細管力がなくなるが、流体試料150自体の凝集力は存在することができる。すなわち、毛細管を構成する下部基板110及び上部基板120の互いに対向する表面では、流体試料150自体の凝集力より毛細管力が相対的に大きいため、流体試料150は、下部基板110及び上部基板120の互いに対向する表面に沿って流れることができる。しかし、毛細管の露出した両側壁では、毛細管力が存在しないため、流体試料150は、両側壁に沿って流れることができない。しかし、流体試料150は、自体の凝集力があるため、流体試料150は、毛細管の露出した両側壁に漏れることができない。
【0041】
また、毛細管を構成する下部基板110及び上部基板120の互いに対向する表面での毛細管力は、下部基板110及び上部基板120と露出した両側壁との間の境界部位での毛細管力より相対的に非常に大きいため、下部基板110及び上部基板120と露出した両側壁との間の境界部位に沿って流れる流体試料150のフローを無視することができる。
【0042】
下部基板110は、フィルタ部112を含む。フィルタ部112は、流体試料50の不要な成分を濾過し、分析しようとする特定の成分のみを選択的に通過させる。下部基板110及び上部基板120のうち少なくとも1つの基板は、弾力性を有するフレキシブル(flexible)基板であってもよい。
【0043】
好ましくは、上部基板120がフレキシブル基板であってもよい。これにより、上部基板120の一端部を持ち上げれば、上部基板120は、曲線を描きながら曲がることができる。すなわち、下部基板110と上部基板120との間隙がhに維持される領域と、下部基板110と上部基板120との間隙がhを越す領域が形成されることができる。
【0044】
これにより、下部基板110及び上部基板120で構成される毛細管の毛細管力が調節されることができる。これについての説明は、図3a乃至図3eでさらに詳しく説明する。
【0045】
図3a乃至図3eは、本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図である。
【0046】
図3aを参照すれば、毛細管力ラボオンチップのチャネルは、下部基板110と上部基板120との間隙の高さであるhによる毛細管力によって流体試料150のフローが存在する状態である毛細管であってもよい。このように、下部基板110と上部基板120との間隙がhに維持される場合には、流体試料150が下部基板110及び上部基板120で構成された毛細管に沿って右側方向に続いて流れることができる。
【0047】
図3bを参照すれば、毛細管の一端部の下部基板110と上部基板120との間隙をhに維持したまま、毛細管の他の端部の上部基板120を持ち上げて、下部基板110と上部基板120との間隙をhからh+H1に高める場合、流体試料150は、L1距離まで後退する。これは、毛細管力が発生する毛細管の臨界間隙がhに相当するからである。毛細管の間隙が臨界間隙であるhと同一であるか、それ以下なら、毛細管は、毛細管力を有することができる。これと反対に、毛細管の間隙が臨界間隙であるh以上なら、毛細管は、毛細管力を失うようになることができる。
【0048】
図3cを参照すれば、毛細管の他の端部の上部基板120をさらに持ち上げて、下部基板110と上部基板120との間隙をh+H1からh+H2にさらに高める場合、流体試料150は、L2距離までさらに後退する。
【0049】
図3dを参照すれば、毛細管の他の端部の上部基板120を下げて、下部基板110と上部基板120との間隙をh+H2からh+H1に低める場合、流体試料150は、L1距離まで前進する。
【0050】
図3eを参照すれば、毛細管の他の端部の上部基板120をさらに下げて、下部基板110と上部基板120との間隙をh+H1からhにさらに低める場合、流体試料150は、図3aのような地点まで前進する。また、毛細管の毛細管力によって、流体試料150は、フローが存在する状態になることができる。すなわち、流体試料150が下部基板110及び上部基板120で構成された毛細管に沿って右側方向に続いて流れることができる。
【0051】
図3a乃至図3eから明らかなように、毛細管の幾何学的形状の変化は、毛細管力の変化をもたらすことができる。すなわち、本発明の毛細管を構成する下部基板110及び上部基板120のうち少なくとも1つの基板が弾力性を有するフレキシブル基板であれば、毛細管の毛細管力を調節し、流体試料150の前進、後退及び停止などのようなフローの調節が自由になることができる。
【0052】
所望の位置に流体が到逹したとき、“PRESS”位置に器具などの圧力印加手段を利用して上部基板120に圧力を与えて押圧する。これにより、チップの下部基板110と上部基板120との間隙は、hより小さくなって、流体内に存在する物質の反応機会が人為的に増加することができ、流体のフローが速くなって、反応速度を増加させることができる。したがって、流体内に存在する物質の反応効率が高くなることができる。
【0053】
図示の便宜のために、“PRESS”位置は、図3bにのみ示されている。
【0054】
図4は、本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための平面図であり、図5a乃至図5gは、図4のI−I’線に沿って切断した断面図である。ここでは、血液から血球を分離し、血漿成分の一部に含まれた特定のタンパク質を分析するタンパク質ラボオンチップを例にとって説明する。
【0055】
図4及び図5aを参照すれば、毛細管力ラボオンチップは、下部基板110と上部基板120が互いにボンディングされている第1領域Aと、下部基板110と上部基板120がボンディングされていない第2領域Bと、第1領域Aと第2領域Bの境界に対向する第2領域Bの末端に設けられ、第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間隙を調節する間隙調節部材140と、第1領域Aと第2領域Bの境界に対向する第2領域Bの末端に設けられ、第2領域B末端の上部基板120に圧力を加えて第2領域B中央の下部基板110と上部基板120との間隙を低減する圧力印加部材145とを含むことができる。
【0056】
第1領域Aの下部基板110と上部基板120は、ボンディング部材130を介してにボンディングされることができる。ボンディング部材130は、第1領域Aの気密を維持するためのものであってもよい。第1領域Aの下部基板110は、フィルタ部112及び第1反応部160を含むことができる。
【0057】
フィルタ部112の下部面は、第1反応部160の下部面より低く形成されることによって、フィルタ部112は、流体貯蔵槽のような役目をすることができる。フィルタ部112は、血液150の血球を濾過し、血漿成分を含む流体を通過させる役目をすることができる。第1反応部160は、血液150の血漿成分と反応し、第1抗原−抗体反応物(図1の参照符号6を参照されたい)を形成する検出抗体(蛍光体に固定された参照符号160の点)を含むことができる。
【0058】
第1領域Aの上部基板120は、血液150を注入するための血液注入口120oを有することができる。注入された血液150は、フィルタ部112を通過しながら血球が濾過され、血漿成分を含む流体が下部基板110及び上部基板120で構成された毛細管の毛細管力によって第1反応部160に流れることができる。
【0059】
第2領域Bの下部基板110及び上部基板120の両側部は、露出した形態を有することができる。これについては、前述した図2a及び図2bの説明を参照すればよい。また、第2領域Bの下部基板110及び上部基板120の両側部を露出することは、下部基板110と上部基板120との間隙を調節するためのものである。第2領域Bの下部基板110は、少なくとも1つの第2反応部170、180または/及び190を含むことができる。
【0060】
第2反応部170、180または/及び190は、第1抗原−抗体反応物と反応し、第2抗原−抗体反応物(図1の参照符号9を参照されたい)を形成する捕捉抗体(参照符号170、180または/及び190の点)を含むことができる。第2反応部170、180または/及び190の捕捉抗体は、各々互いに異なる抗原−抗体反応を提供することができる。これにより、様々な抗原に対する分析を同時に行うこともできる。
【0061】
間隙調節部材140は、その一部が下部基板110と上部基板120との間に介在される楔状よりなることができる。楔状の間隙調節部材140が第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間で右側または/及び左側方向に移動することによって、第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間隙を自由に調節することができる。
【0062】
圧力印加部材145は、上部基板120に圧力を加えることができる任意の器具であることができる。別途の器具である圧力印加部材145が、間隙調節部材140が介在される側の第2領域B末端(詳細には、間隙調節部材140の前方部、すなわち第2領域Bの末端から中央側に近い部分)の上部基板120に圧力を加えることによって、第2領域B中央(詳細には、第2反応部が位置する部分)において下部基板110と上部基板120との間隙を低減することができる。
【0063】
図5aを参照すれば、毛細管力ラボオンチップのチャネルは、下部基板110と上部基板120との間隙の高さであるH1による毛細管力によって血液150のフローが右側方向に存在する状態である毛細管であることができる。このように、下部基板110と上部基板120との間隙がH1に維持される場合には、血液150が下部基板110及び上部基板120で構成された毛細管に沿って右側方向に続いて流れることができる。
【0064】
図5bを参照すれば、間隙調節部材140の左側方向への移動により第2領域B末端の上部基板120を持ち上げて、下部基板110と上部基板120との間隙をH1からH2に高める場合、毛細管力によって第2領域Bに流れた血漿成分を含む流体(図示せず)は、第1反応部160が設けられたL1距離まで後退することができる。
【0065】
これは、フィルタ部112で血液150の血球が濾過された流体に含まれた血漿成分と第1反応部160の検出抗体との第1抗原−抗体反応が充分に生じるようにするためのものであってもよい。
【0066】
これにより、第1抗原−抗体反応物(図示せず)が生成されることができる。
【0067】
図5cを参照すれば、間隙調節部材140の右側方向への移動により第2領域B末端の上部基板120を下げて、下部基板110と上部基板120との間隙をH2からH3に低める場合、第1抗原−抗体反応物と未反応の血漿成分を含む流体は、L2距離まで前進することができる。これは、第1反応部160で生成された第1抗原−抗体反応物を移送するためのものであってもよい。
【0068】
図5dを参照すれば、追加的な間隙調節部材140の右側方向への移動により第2領域B末端の上部基板120にさらに下げて、下部基板110と上部基板120との間隙をH3からH4にさらに低める場合、第1抗原−抗体反応物と未反応の血漿成分を含む流体は、L3距離までさらに前進することができる。流体に含まれた未反応の血漿成分を第1抗原−抗体反応物で形成するため、図5b乃至図5dの過程を繰り返すこともできる。
【0069】
図5eを参照すれば、間隙調節部材140の右側方向への移動により第2領域B末端の上部基板120を完全に下げて、下部基板110と上部基板120との間隙をH4からH1に完全に低める場合、第1抗原−抗体反応物と未反応の血漿成分を含む流体は、第2反応部170、180または/及び190が設けられたL4距離まで前進する。
【0070】
これは、第1反応部160で生成された第1抗原−抗体反応物と第2反応部170、180または/及び190の捕捉抗体との第2抗原−抗体反応が生じるようにするためのものであってもよい。これにより、第2抗原−抗体反応物(図示せず)が生成されることができる。
【0071】
この際、圧力印加部材145で上部基板120に圧力を加えて下部基板110と上部基板120との間隙をH1より低める場合、第2抗原−抗体反応の機会が人為的に増加することができる。
【0072】
これについてさらに詳細に説明する。
第1抗原−抗体反応物と未反応の血漿成分を含む流体は、第2反応部170、180または/及び190が設けられた領域まで前進し、第1反応部160で生成された第1抗原−抗体反応物と第2反応部170、180または/及び190の捕捉抗体との間に第2抗原−抗体反応が生じることができる。
【0073】
第1抗原−抗体反応物と未反応の血漿成分を含む流体が第2反応部170、180または/及び190の捕捉抗体と充分に反応を起こすことができるとき、好ましくは、流体が複数の第2反応部のうち中間部分に到逹したとき、圧力印加部材145で上部基板120に圧力を加えて下部基板110と上部基板120との間隙(好ましくは、第2抗原−抗体反応が生じる領域の下部基板と上部基板との間隙)を低める場合、第1抗原−抗体反応物が下側方向に移動することによって、下部基板に固定されている第2反応部の捕捉抗体と結合することができる機会がさらに増加することができる。また、流体のフローが速くなって、反応速度を増加させることができる。したがって、第2抗原−抗体反応の効率を高めることができる。
【0074】
反応効率をさらに高めるために、圧力印加部材145は、流体が複数の第2反応部のうち中間部分に到逹したとき、繰り返し的に上部基板120に圧力を加えることができる。詳細には、所定の時間間隔によって繰り返し的に上部基板120に圧力を加えることができる。所定の時間間隔は、実験によって第2抗原−抗体反応が最も効率的に生じることができる時間間隔であることができる。
【0075】
本発明の実施例によるラボオンチップに使用される上部基板120は、フレキシブル基板であることができ、フレキシブル基板は、薄くて且つよく曲げられるので、上部基板120の末端に位置する圧力印加部材145で圧力を印加しても、第2抗原−抗体反応が生じる領域の下部基板と上部基板との間隙を低減することができる。
【0076】
図5fを参照すれば、間隙調節部材140の左側方向への移動により第2領域B末端の上部基板120をさらに持ち上げて、下部基板110と上部基板120との間隙をH1からH3にさらに高める場合、第2抗原−抗体反応物、未反応の第1抗原−抗体反応物及び未反応の血漿成分を含む流体は、さらにL2距離まで後退されることができる。
【0077】
図5gを参照すれば、間隙調節部材140の右側方向への移動により第2領域B末端の上部基板120をさらに下げて、下部基板110と上部基板120との間隙をH3からH1にさらに低める場合、第2抗原−抗体反応物、未反応の第1抗原−抗体反応物及び未反応の血漿成分を含む流体は、さらにL4距離まで前進することができる。
【0078】
これは、第1抗原−抗体反応物と第2反応部170、180または/及び190の捕捉抗体との第2抗原−抗体反応がさらに充分に生じることができるようにするためである。流体に含まれた未反応の第1抗原−抗体反応物を第2抗原−抗体反応物に形成するために、図5e乃至図5gの過程を繰り返すこともできる。
【0079】
第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間隙をH1に続いて維持すれば、未反応の血漿成分及び未反応の第1抗原−抗体反応物を含む流体は、毛細管の毛細管力によって流れて、フローが存在する状態になることができる。
【0080】
また、図5e乃至図5gの過程を繰り返すことは、非特異ボンディング(non-specific bonding)された成分を脱離させて、分析過程で発生する雑音信号を減少させることができる。従来の毛細管力ラボオンチップは、流体の方向転換が不可能なので、非特異ボンディングされた成分の完全な脱離が難しい。これに加えて、非特異ボンディングされた成分を脱離させることは、流体の移動速度に大きい影響を受ける。従来の毛細管力ラボオンチップは、ただ流体のフローを遅延させることに過ぎないので、流体の移動速度を調節することができない。これにより、本発明の毛細管力ラボオンチップは、従来とは異なって、分析過程で発生する雑音信号を最小化することができる長所がある。
【0081】
図5a乃至図5gから明らかなように、このような血漿成分を含む流体の前進、後退及び停止などのようなフローは、必要に応じてその回数が調節されることができる。これにより、分析しようとする血液150の血漿成分を含む流体と第1及び捕捉抗体(160、170、180及び190の点)との反応時間が自由自在に調節されることができる。
【0082】
図6は、本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを説明するための断面図である。
【0083】
図6を参照すれば、毛細管力ラボオンチップの間隙調節部材140は、その一部が下部基板110と上部基板120との間に介在される楔状よりなることができる。楔状の間隙調節部材140がステップモーター141の駆動によって第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間で右側または/及び左側方向に移動することによって、第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間隙を自由に調節することができる。
【0084】
すなわち、ステップモータ141の駆動による楔状の間隙調節部材140によって毛細管の毛細管力が調節され、流体試料150の前進、後退及び停止などのようなフローに対する微細調節が自由に行われることができる。これにより、分析しようとする流体試料150と試薬との反応時間が自由自在に調節されることができる。
【0085】
また、圧力印加部材145で上部基板120に圧力を加えて下部基板110と上部基板120との間隙をさらに低める場合、流体試料150内に存在する物質の反応機会(すなわち、第2抗原−抗体反応)が人為的に増加することができ、流体試料150のフローが速くなることができる。
【0086】
図7a乃至図8bは、本発明の他の実施例による毛細管力ラボオンチップの作動原理を説明するための断面図及び側面図である。
【0087】
図7a及び図7bを参照すれば、毛細管力ラボオンチップの間隙調節部材140ea及び140ebは、下部基板110と上部基板120との間隙に対向する第2領域B末端の下部基板110及び上部基板120上に各々提供される一対の電磁石を使用することができる。第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間には、第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との最小間隙を維持するための支持部材135をさらに含むことができる。支持部材135は、毛細管を構成する下部基板110と上部基板120が互いに接触することを防止するためのものであってもよい。
【0088】
間隙調節部材140ea及び140ebである一対の電磁石の間に引力(attractive force;Fa)が作用すれば、第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間隙が低くなることができる。
【0089】
図8a及び図8bを参照すれば、間隙調節部材140ea及び140ebである一対の電磁石の間に斥力(repulsive force;Fr)が作用すれば、第2領域B末端の下部基板110と上部基板120との間隙が高くなることができる。
【0090】
一対の電磁石に印加される電流の方向によって、一対の電磁石の間には、引力または斥力が作用することができる。
【0091】
また、一対の電磁石に印加される電流の強さによって、一対の電磁石の間に発生する引力及び斥力の強さが調節されることができる。すなわち、一対の電磁石よりなる間隙調節部材140ea及び140ebによって毛細管の毛細管力が調節され、流体試料150の前進、後退及び停止などのようなフローに対する微細調節が自由になることができる。これにより、分析しようとする流体試料150と試薬との反応時間が自由自在に調節されることができる。
【0092】
また、圧力印加部材145で上部基板120に圧力を加えて、下部基板110と上部基板120との間隙をさらに低める場合、流体試料150内に存在する物質の反応機会が人為的に増加することができ、流体試料150のフローが速くなることができる。
【0093】
前述したような本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップは、圧力を印加して毛細管の間隙を人為的に調節することができる構造を有することによって、微細流体のフローが自由に調節されることができる。これにより、分析しようとする流体試料と試薬との反応機会を高めて、信号増幅の効果を有し且つ性能が向上した毛細管力ラボオンチップ及びその駆動方法が提供されることができる。
【0094】
図9a乃至図9cは、本発明の実施例による毛細管力ラボオンチップを含む駆動器を説明する斜視図及び平面図である。
【0095】
図9a乃至図9cを参照すれば、本発明の実施例による駆動器は、ラボオンチップ210、反応制御部220、楔状構造物230を含む。
【0096】
ラボオンチップ210の端部には、間隙調節部材として楔状構造物230が挟持されており、ラボオンチップ210の中央部分には、上部基板に圧力を与えるための圧力印加部材として器具が装着されている。
【0097】
圧力印加部材がラボオンチップ210の中央部分に装着されていることのように図示されているが、圧力印加部材は、ラボオンチップ210に沿って水平方向に移動させることができ、本発明の実施例によって圧力印加部材でラボオンチップ210の上部基板に圧力を加える場合には、楔状構造物230の前方部、すなわち、楔状構造物230が装着されている側の末端部分に圧力印加部材を移動させた後に、上部基板に圧力を印加することができる。
【0098】
反応制御部220は、ラボオンチップ210の全体的な駆動を制御する機能をする。
【0099】
このような毛細管力ラボオンチップを含む駆動器によれば、注入される流体内の物質の反応機会(すなわち、第2抗原−抗体反応)を最大化することができる。
【0100】
以上で説明した本発明の実施例は、装置及び方法だけにより具現されるものではなく、このような具現は、前述した実施例の記載から本発明の属する技術分野の専門家なら容易に具現することができる。
【0101】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲は、これに限定されるものではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態をも本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0102】
1 バイオマーカータンパク質
2 搬送粒子
3 蛍光体
4 検出抗体
5 骨格
6 第1抗原−抗体反応物
8 捕捉抗体
9 第2抗原−抗体反応物
110 下部基板
112 フィルタ部
120 上部基板
120o 血液注入部
130 ボンディング部材
135 支持部材
140、140ea、140eb 間隙調節部材
141 ステップモータ
145 圧力印加部材
150 流体試料
160 第1反応部
170、180、190 第2反応部
210 ラボオンチップ
220 反応制御部
230 楔状構造物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部基板と上部基板がボンディングされている第1領域と、
前記下部基板と上部基板がボンディングされていない第2領域と、
前記第1領域と前記第2領域との境界に対向する前記第2領域の末端に設けられ、前記第2領域末端の前記下部基板と前記上部基板との間隙を調節する間隙調節部材と、
前記第1領域と前記第2領域との境界に対向する前記第2領域の末端に設けられ、前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて、前記第2領域中央の前記下部基板と前記上部基板との間隙を低減する圧力印加部材と、を含むラボオンチップ。
【請求項2】
前記第1領域の前記下部基板は、フィルタ部及び第1反応部を含むことを特徴とする請求項1に記載のラボオンチップ。
【請求項3】
前記第1領域の前記上部基板は、血液注入口を有することを特徴とする請求項2に記載のラボオンチップ。
【請求項4】
前記フィルタ部は、血液の血球を濾過し、血漿成分のみを通過させることを特徴とする請求項2に記載のラボオンチップ。
【請求項5】
前記第1反応部は、血液の血漿成分と反応し、第1抗原−抗体反応物を形成する検出抗体を含むことを特徴とする請求項2に記載のラボオンチップ。
【請求項6】
前記第2領域の前記下部基板及び前記上部基板の両側部は、露出した形態を有することを特徴とする請求項1に記載のラボオンチップ。
【請求項7】
前記第2領域の前記下部基板は、少なくとも1つの第2反応部を含むことを特徴とする請求項1に記載のラボオンチップ。
【請求項8】
前記第2反応部は、第1抗原−抗体反応物と反応し、第2抗原−抗体反応物を形成する捕捉抗体を含むことを特徴とする請求項7に記載のラボオンチップ。
【請求項9】
前記圧力印加部材は、前記第1抗原−抗体反応物と前記捕捉抗体の第2抗原−抗体反応時に、前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて前記第2反応部の前記下部基板と前記上部基板との間隙を低減することを特徴とする請求項8に記載のラボオンチップ。
【請求項10】
前記圧力印加部材は、前記第2領域末端の前記上部基板に繰り返し的に圧力を加えることを特徴とする請求項9に記載のラボオンチップ。
【請求項11】
前記圧力印加部材は、前記第2領域末端の前記上部基板に所定の時間間隔で圧力を加えることを特徴とする請求項10に記載のラボオンチップ。
【請求項12】
前記間隙調節部材は、その一部が前記下部基板と前記上部基板との間に介在される楔状よりなることを特徴とする請求項1に記載のラボオンチップ。
【請求項13】
前記下部基板及び前記上部基板のうち少なくとも1つの基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項1に記載のラボオンチップ。
【請求項14】
下部基板と上部基板がボンディングされている第1領域及び前記下部基板と前記上部基板がボンディングされていない第2領域を含むラボオンチップを準備する段階と、
前記第1領域と前記第2領域との境界に対応する前記第2領域末端の前記下部基板と前記上部基板との間隙を調節する段階と、
前記第1領域と前記第2領域との境界に対応する前記第2領域末端の前記上部基板に圧力を加えて前記第2領域中央の前記下部基板と前記上部基板との間隙を低減し、前記第2領域内の流体のフローを制御する段階と、を含むラボオンチップの駆動方法。
【請求項15】
前記流体のフローは、前記第1領域から前記第2領域への前進、後退、または停止を含むことを特徴とする請求項14に記載のラボオンチップの駆動方法。
【請求項16】
前記第2領域は、少なくとも1つの反応部を含み、
前記第2領域内の前記流体のフローを制御する段階は、前記流体と前記反応部との反応を調節する段階であることを特徴とする請求項14に記載のラボオンチップの駆動方法。
【請求項17】
前記流体と前記反応部との反応を調節する段階で、前記第2領域末端の前記上部基板に所定の時間間隔で圧力を加えることを特徴とする請求項16に記載のラボオンチップの駆動方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図5e】
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【図5f】
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【図5g】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【公開番号】特開2011−128141(P2011−128141A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227396(P2010−227396)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】