説明

ラミネート用紙

【課題】両面に任意の印刷又は筆記による表示をなしたラミネートカードを簡易に作成することが可能なラミネート用紙を提供する。
【解決手段】ラミネート用紙Paを、透光性フィルムFaとラベル紙Laとをそれらの粘着剤層Fax,Laxを有する側の面を対向させ、両者の間に剥離紙Haを介在させた三層構造をなすものとして、ラベル紙Laへの所要事項の印刷又は記入後に、ラベル紙La、剥離紙Haに形成した各一対のラベル区分La1,La2、剥離区分Ha1,Ha2を一旦離脱させて裏返し、その離脱させた跡である開口部Lasに嵌め戻し、それらをフィルムFaに形成した一対のフィルム区分Fa1,Fa2と共にラミネート用紙Paから離脱させて、重ね合わせたラベル区分La1,La2の各記入面Lazを各ラベル区分Fa1,Fa2で覆った形態の両面表示ラミネートカードCaを形成し得るように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面に所要事項を表示し得るラミネートカードを作成するために用いられるラミネート用紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ラミネート処理が施されたIDカードやPOPカード、値札等のラミネートカードが様々な場面で使用されている。このようなラミネートカードは一般に、所要の事項が印刷又は筆記された用紙を透明な樹脂フィルムで覆ったうえでそれらを密着させた構造を有しており、構造の簡素さと簡易プリンタ等を用いて簡単に作成することができることから、中小規模オフィス、小売店、家庭等で使用するのに適したものとして重宝されている。斯かるラミネートカードは、内側に印刷済又は筆記済の紙片を挟んだフィルムの周縁部をシーラーにより熱圧着する方法により作成されるのが通例である。しかしながら、シーラーを必要とせずに更に簡易にラミネートカードを作成するために、接着剤が塗布された粘着剤層を内面側に設けたフィルムと当該粘着剤層に接着された印刷又は筆記用のラベル紙とを二層に重層してなるラミネート用紙を用いる方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。このラミネート用紙には、ラベル紙側においては所定サイズの矩形状をなす個別の切り抜き線により囲まれた一対のラベル区分が形成され、フィルム側においてはそれらラベル区分と重合し且つ各ラベル区分よりも一回り大きいサイズの矩形状をなす一対のフィルム要素が連続する単一の切り抜き繊維より囲まれたフィルム区分が形成されている。すなわちフィルム区分は、折り曲げ線を挟んで対称な一対のフィルム要素から構成されている。そして、両方のラベル区分への所要事項の印刷後、フィルム区分と一方のみのラベル区分とを一緒に抜き出して、ラベル区分を貼付していない側のフィルム要素を反対側のフィルム要素側へ折り返し、両フィルム要素の粘着剤層同士を貼り合わせてラベル区分の印刷面を覆うことによって、ラミネートカードが作成される。なお、ラベル紙に残されたラベル区分は、管理用等として使用されることになり、このラベル区分を利用して別途にラミネートカードが作成されることはない。
【特許文献1】特許第2737834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上述した特許文献1に記載のラミネート用紙では、ラベル紙に対してユーザが任意に印刷又は筆記等による記入を行うことができるのは、当該ラベル紙の一方の面に限られる。すなわちこのラベル紙から後で抜き出されるラベル区分において記入される側の面をオモテ面とした場合、ウラ面は当初からフィルムの粘着剤層に貼着された状態にあり、そのままの状態でラミネート用紙から抜き出して記入面を他方のフィルム要素で覆ってラミネートカードを作成するという構造から、必然的にウラ面は白紙となるのが通例である。勿論、このウラ面に予め何らかの事項が印刷されていれば作成されるラミネートカードにおいてラベル区分の両面に表示をなすことは可能である。しかしながらこのようにした場合には、ウラ面をユーザ自身で任意にデザインしたり、個別のカードにおけるウラ面にそれぞれ異なる事項を記入したりすることは、実質的に困難である。
【0004】
そこで本発明は、以上のような問題に鑑みて、両面に任意の印刷又は筆記による表示をなしたラミネートカードを簡易に作成することが可能なラミネート用紙を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明のラミネート用紙は、一方の面に第一粘着剤層を形成した透光性を有するフィルムと、一方の面を印刷又は筆記が可能な記入面として他方の面に第二粘着剤層を形成したラベル紙と、これらフィルムとラベル紙との間に介在して第二粘着剤層よりも第一粘着剤層に対して優先的に剥離し得る剥離紙とを、三層に重層してなるものであり、フィルムに形成された抜き加工用の第一輪郭線により包囲されるフィルム上の領域に互いに略等しい平面寸法を有する第一フィルム区分及び第二フィルム区分と設定し、ラベル紙と剥離紙とに形成される共通の抜き加工用の第二輪郭線により包囲されるラベル紙及び剥離紙上の領域に互いに略等しい平面寸法を有する第一ラベル区分及び第二ラベル区分並びに第一剥離区分及び第二剥離区分と設定し、少なくとも第一フィルム区分と重合する範囲内に第一ラベル区分及び第一剥離区分を位置付け、第一輪郭線に沿ってフィルムから分離させた第一フィルム区分及び第二フィルム区分と、第二輪郭線に沿ってラベル紙及び剥離紙から分離させた第一ラベル区分及び第二ラベル区分並びに第一剥離区分及び第二剥離区分を利用して、記入面をそれぞれ外側に向けた状態で重ね合わせた第一ラベル区分及び第二ラベル区分を第一フィルム区分及び第二フィルム区分により外側から挟み込み、第一フィルム区分と第二フィルム区分の第一粘着剤層同士を貼り合わせ、若しくは第一剥離区分及び第二剥離区分を剥離した後の第一ラベル区分と第二ラベル区分の第二粘着剤層同士を貼り合わせ、又は第一粘着剤層同士及び第二粘着剤層同士を共に貼り合わせることによって、両面表示ラミネートカードを作成するに際して、記入面に印刷又は筆記された第一ラベル区分及び第二ラベル区分を、第一剥離区分及び第二剥離区分と共に前記第二輪郭線に沿って一旦離脱させた後、当該離脱後の第二輪郭線によりラベル紙及び剥離紙に形成される開口部に記入面がフィルムと対面する裏返し姿勢で嵌め込んで第一粘着剤層に貼着させ得るように構成していることを特徴としている。
【0006】
なお、剥離紙をラベル紙の第二粘着剤層よりもフィルムの第一粘着剤層に対して優先的に剥離し得るものとするには、フィルム側を向く面に第二粘着剤層との貼着状態よりも弱く前記第一粘着剤層と接する剥離処理層を形成しておくとよい。斯かる剥離処理層は、剥離紙を構成する紙の一方の面に対する一般的な剥離処理として、シリコン樹脂被覆、フッ素樹脂被覆、アミンベースの剥離剤被覆等の被覆加工を施した態様や、表面のエンボス加工、ブラフト加工、被覆剤への微粒子添加加工等の態様を採用することができる。また、第一及び第二ラベル区分、第一及び第二剥離区分、第一及び第二フィルム区分がそれぞれ略等しい平面寸法を有しており、ラベル区分と剥離区分の平面視寸法が略等しいことを除いて、これらの具体的な大きさや形状は特に制限されるものではない。また、第一輪郭線、第二輪郭線は、それらの一部がフィルム、ラベル紙、剥離紙の外形線と共通するものであってもよい。
【0007】
このようなラミネート用紙を用いてラミネートカードを作成する場合、まずラベル紙に形成された第一ラベル区分及び第二ラベル区分の記入面に、一般的な業務用又は家庭用のプリンタを用いて所要事項を印刷するか、或いは手書きによって所要事項を記入する。なお必要によっては、第一ラベル区分又は第二ラベル区分の何れか一方を白紙のままとしておいてもよいし、両面が白紙のラミネートカードを作成する場合には記入面への印刷又は筆記は不要である。次に、これら各ラベル区分を各剥離区分と共に第二輪郭線に沿ってラベル紙及び剥離紙から剥がす。そして、少なくとも一方のラベル区分(ここでは第一ラベル区分)を記入面がフィルムと対面するように剥離区分(同、第一剥離区分)と共に裏返して、ラベル区分及び剥離区分を離脱させた後に形成された開口部に嵌め込む。このように第一ラベル区分及び第一剥離区分を裏返しにして嵌め込む対象となる開口部は、当該第一ラベル区分及び第一剥離区分を剥がすことによって形成された開口部を選択してもよいし、第二ラベル区分及び第二剥離区分を剥がすことによって形成された開口部を選択してもよい。いずれにしても、開口部にはフィルムにおける第一粘着剤層が表出しているので、第一ラベル区分の記入面は開口部内において第一粘着剤層を介してフィルムに貼着されることになる。この状態で第一剥離区分を第一ラベル区分から剥がしてもよい。さらに、第二ラベル区分及び第二剥離区分も同様にして、他方の開口部へ裏返しにして嵌め込んでもよい。またその代わりに、第二ラベル区分を裏返すことなく、第一ラベル区分に重ね合わせても構わないが、その場合、第一剥離区分及び第二剥離区分をそれぞれ第一ラベル区分及び第二ラベル区分から剥がして、両ラベル区分の第二粘着剤層同士を貼り合わせてもよいし、両剥離区分を剥がすことなくそれらの剥離処理層同士が対面するように、第二ラベル区分及び第二剥離区分を第一ラベル区分及び第一剥離区分に重ね合わせることもできるが、これらの場合の重ね合わせ工程又は貼り合わせ工程は、次のフィルム区分を離脱させる工程の後に行うことも可能である。そして次に、第一フィルム区分及び第二フィルム区分を、少なくとも第一ラベル区分と共にラミネート用紙から離脱させる。最後に、各剥離区分を各ラベル区分から剥がしている場合には、第二粘着剤層同士の接着により第一ラベル区分と第二ラベル区分とを貼り合わせた状態で重ね合わせにすることで、或いはさらに各ラベル区分よりも各フィルム区分が大きければ第一粘着剤層同士の接着により第一フィルム区分と第二フィルム区分とを部分的に貼り合わせた状態で重ね合わせにすることで、第一ラベル区分と第二ラベル区分の両方の記入面をフィルム区分でラミネートしたラミネートカードが完成し、各ラベル区分よりも各フィルム区分が大きい場合であって且つ各剥離区分を各ラベル区分から剥がさない場合には、第一粘着剤層同士の接着により第一フィルム区分と第二フィルム区分とを部分的に貼り合わせた状態でそれらの間に両ラベル区分及び両剥離区分を挟み込んで全てを重ね合わせにすることで、第一ラベル区分と第二ラベル区分の両方の記入面をフィルム区分でラミネートしたラミネートカードが完成する。
【0008】
以上のように、本発明のラミネート用紙を使用すれば、このラミネート用紙1枚から両面に表示をなしたラミネートカードを簡易に作成することが可能となる。また、両面の表示は、業務用又は家庭用のプリンタを用いて、或いは手書きによる筆記によって行うことができる。従って本発明は、多額の費用を掛け難い中小規模のオフィスや店舗、家庭等におけるIDカードやPOPカード等のラミネートカードの作成に非常に適したものであるといえる。
【0009】
このような本発明のラミネート用紙において、離脱前の状態にある第一ラベル区分及び第一剥離区分を、第一フィルム区分の領域内に設定すれば、ラミネートカードの作成時においてフィルム区分をフィルムから抜き出す際に、フィルム側から少なくとも第一フィルム区分を第一ラベル区分と一体に離脱させることが可能となる。
【0010】
さらに第一フィルム区分の平面視寸法を、第一ラベル区分及び第一剥離区分の平面視寸法よりも大きいものとして、第一ラベル区分及び第一剥離区分をそれらの周囲に第一フィルム区分による余剰部分を存在させる位置に配置した場合には、ラミネートカードの作成時において剥離区分をラベル区分から剥がすか否かは問わず、その余剰部分において両フィルム区分の第一粘着剤層同士を貼り合わせたラミネートカードが得られる。なお、当該余剰部分は第一ラベル及び第二ラベル区分の周囲における全周であってもよいし、部分的であってもよい。特に部分的に余剰部分が形成される場合には、両ラベル区分の第二粘着剤層同士を貼り合わせてラミネートカードを作成することが望ましい。
【0011】
斯かる条件の下、フィルムに第一フィルム区分及び第二フィルム区分をスペース効率よく配置し、両フィルム区分を一体に取り扱い得るようにするには、第一フィルム区分と第二フィルム区分とを単一の第一輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第一折り曲げ線を挟んで一体に形成することが好ましい。
【0012】
この場合、第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成すれば、ラベル紙における第一ラベル区分及び第二ラベル区分、剥離紙における第一剥離区分及び第二剥離区分をもスペース効率よく配置できることになる。
【0013】
さらにこの場合には、第一折り曲げ線と第二折り曲げ線とを、重層方向において同一直線状に位置付けて、離脱前の状態における第二ラベル区分及び第二剥離区分をも、第二フィルム区分の領域内に設定することで、一動作で第二ラベル区分を第一ラベル区分に重ねるとともに第二フィルム区分を第一フィルム区分に重ねることが可能となる。このようにして作成されたラミネートカードでは、少なくとも一縁部において第一折り曲げ線と第二折り曲げ線とが重なり合った状態となる。
【0014】
これに対して、第一折り曲げ線と第二折り曲げ線とを、面方向に偏位させて平面視平行をなすように位置付けて、離脱前の状態における第二ラベル区分及び第二剥離区分を、第一フィルム区分と第二フィルム区分に跨るように配置することも可能である。このようにして作成されたラミネートカードでは、重ね合わせた第一ラベル区分及び第二ラベル区分の周囲における全域に、第一フィルム区分及び第二フィルム区分による余剰部分を形成することができる。なお、この態様のラミネート用紙においては、第一ラベル区分及び第一剥離区分と第二ラベル区分及び第二剥離区分を一体にして一旦剥がし裏返しにした状態で、連続する二つの開口部(明瞭に区画されているとは限らない)の一方へ一方のラベル区分を嵌め込み、他方のラベル区分を第二折り曲げ線に沿って折り曲げて両ラベル区分同士を重ね合わせ、これらを第一フィルム区分及び第二フィルム区分と一体にラミネート用紙から離脱させることができるので、ラミネートカードの作成工程をさらに簡易なものとすることができる。
【0015】
また、第一フィルム区分と第二フィルム区分とを単一の第一輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第一折り曲げ線を挟んで一体に形成するという条件の下では、第一ラベル区分及び第一剥離区分と第二ラベル区分及び第二剥離区分とを、それぞれ個別の第二輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成し、離脱前の状態にある第二ラベル区分及び第二剥離区分をも、第二フィルム区分の領域内に設定することも可能である。この場合には第二ラベル区分と第二剥離区分とを裏返しにして開口部に嵌め込むことができ、第一フィルム区分及び第二フィルム区分を離脱させる際にはそれらに第一ラベル区分と第二ラベル区分の両方を貼り付けた状態で取り扱うことができる。
【0016】
また、上述の条件の下では、第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成し、第一折り曲げ線と第二折り曲げ線とを、面方向に略直交するように位置付けることも可能である。このようにした場合は、第一折り曲げ線に沿った第二フィルム区分の折り曲げ方向と、第二折り曲げ線に沿った第二ラベル区分及び第二剥離区分の折り曲げ方向とを略直交させることになる。
【0017】
これに対して同条件の下では、それぞれ単一の第一輪郭線に包囲された一体をなす第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組を一対にして並列させて形成し、この並列方向と直交する方向に、それぞれ単一の第二輪郭線により包囲された一体をなす第一ラベル区分及び第二ラベル区分と一体をなす第一剥離区分と第二剥離区分の組を一対にして並列させて形成し、各第一ラベル区分及び第一剥離区分を対応する各第一フィルム区分の領域内に配置することも可能である。このようにラミネートカードの構成要素を一対に構成し、ラミネート用紙上のフィルム側の構成要素とラベル側の構成要素とをL字型をなすように配置することで、ラミネート用紙における当該構成要素の配置効率をさらに向上することができる。
【0018】
この場合、各第二ラベル区分及び第二剥離区分を、それらと一体をなす第一ラベル区分及び第二剥離区分が配置された第一フィルム区分と並列する他方の第二フィルム区分とに跨って配置することで、ラベル紙及び剥離紙における各ラベル区分及び剥離区分の配置効率を向上することができる。
【0019】
そしてこの場合には、並列配置された一対の前記第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組同士を、所定距離離間させてもよいし、並列配置された一対の前記第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組同士を、対応する各第一輪郭線が隣接位置において共通部分を有するように配置してもよい。
【0020】
また、第一フィルム区分の平面視寸法を、第一ラベル区分及び第一剥離区分の平面視寸法よりも大きいものとして、第一ラベル区分及び第一剥離区分をそれらの周囲に第一フィルム区分による余剰部分を存在させる位置に配置するという条件の下では、第一フィルム区分と前記第二フィルム区分とを、それぞれ個別の第一輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成することも可能である。この場合は、各ラベル区分への印刷又は筆記の後、第一フィルム区分第二フィルム区分とを、それぞれ別個に取り扱うこととなる。
【0021】
この場合、第一ラベル区分及び第一剥離区分と第二ラベル区分及び第二剥離区分とを、それぞれ個別の第二輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成し、第一ラベル区分及び第一剥離区分を第一フィルム区分の領域内に設定するとともに、第二ラベル区分及び第二剥離区分を第二フィルム区分の領域内に設定すれば、裏返した第一ラベル区分及び第一剥離区分と、第二ラベル区分及び第二剥離区分を、それぞれ個別に開口部に嵌め込んだ状態で、フィルム区分と一体にラミネート用紙から離脱させることができる。またこの場合は、各ラベル区分への印刷又は筆記の後、第一ラベル区分及び第一剥離区分と、第二ラベル区分及び第二剥離区分とを、それぞれ別個に取り扱うこととなる。
【0022】
これに対して、第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成し、第一ラベル区分と第一剥離区分と前記第二折り曲げ線とを前記第一フィルム区分の領域内に設定するとともに、第二ラベル区分及び第二剥離区分を、第一フィルム区分と第二フィルム区分とに跨って配置すれば、第一ラベル区分及び第一剥離区分と第二ラベル区分及び第二剥離区分とを一体に取り扱うことができる。
【0023】
以上の他にも、ラミネート用紙において、第一フィルム区分の平面視寸法を、第一ラベル区分及び第一剥離区分の平面視寸法と略同一として、第一フィルム区分と第一ラベル区分と第一剥離区分、及び第二フィルム区分と第二ラベル区分と第二剥離区分を、それぞれ同一箇所に重合させることもできる。この場合には、各ラベル区分、各剥離区分、各フィルム区分が全て略同一寸法のものとなるため、ラミネートカードを作成する際には必ず各剥離区分を剥がし、第二粘着剤層同士の接着によりラベル区分同士を貼り合わせる必要がある。
【0024】
この場合、第一フィルム区分、第一ラベル区分及び第一剥離区分の組と、第二フィルム区分、第二ラベル区分及び第二剥離区分の組とを、所定距離離間させて配置してもよいし、第一フィルム区分、第一ラベル区分及び第一剥離区分の組と、第二フィルム区分、第二ラベル区分及び第二剥離区分の組とを相互に接触させて隣接配置してもよい。
【0025】
さらに後者の場合には、第一フィルム区分と第二フィルム区分とを単一の第一輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第一折り曲げ線を挟んで一体に形成するとともに、第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成することが可能である。
【発明の効果】
【0026】
本発明のラミネート用紙は、透光性フィルムとラベル紙とをそれらの粘着剤層を有する側の面を対向させ、両者の間に剥離紙を介在させた三層構造をなすものであって、フィルム、ラベル紙、剥離紙に形成された各一対のフィルム区分、ラベル区分、剥離区分を離脱させることで、重ね合わせたラベル区分の各記入面を表裏に向けるとともにそれら記入面を各ラベル区分で覆った形態の両面表示が可能なラミネートカードを形成し得るようにしたものである。そして、ラミネート用紙からのラミネートカードの作成時に、各記入面に印刷又は筆記したラベル区分を剥離区分と共にラミネート用紙から一旦剥がし、その剥がした跡にできた開口部にラベル区分及び剥離区分を裏返しにして嵌め込んで、ラベル区分の記入面をフィルム区分における粘着剤層に貼り付け得るように構成している。その結果、ラミネートカードの作成時にフィルム区分同士を熱圧着するシーラーが不要であるのは勿論のこと、フィルムとラベル紙と剥離紙とを三層構造とした一枚のラミネート用紙におけるラベル紙に印刷又は筆記をすることで両面にユーザが任意の記載をすることができるラミネートカードを簡易に作成することが可能である。特にラベル紙への印刷は、業務用又は家庭用の簡易なプリンタで可能であるので、斯かるラミネートカードを極めて安価に作成することができる。以上により、本発明は、中小規模のオフィスや事業所、店舗、個人の家庭等において、両面に任意の記載を施したIDカード、POPカードを始めとする種々のラミネートカードを作成するのに極めて適したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0028】
図1は、本発明の第一実施形態に係るラミネート用紙Paを示すものであり、同図(a)は当該ラミネート用紙Paを平面的に示す図、同図(b)はその模式的な断面図である。このラミネート用紙Paは、ラベル紙Laと、透光性を有するフィルムFaと、これらラベル紙PaとフィルムFaとの間に介在させた剥離紙Haとを密接に重合させた三層構造を有している。なお、剥離紙Ha及びフィルムFaは、ラベル紙Laと略同じ平面視寸法を有するものであり、同図(a)においては、ラベル紙Laによって視認することができない。そこで、説明の便宜上、同図において、ラベル紙Laの符号に続いて括弧書きで剥離紙Ha及びフィルムFaの符号を付している。このように、各図面において括弧書きで付されている符号は、当該括弧の直前又は直上に付す符号が示す部位又は領域と略同じ平面視寸法を有し、図面上では視認できない部材又は領域を指し示すものである。
【0029】
フィルムFaは、透視可能な保護フィルムである。斯かるフィルムFaとして、例えば、透明フィルム、半透明フィルム、色つきフィルム、模様つきフィルム等を採用することができ、材質もオレフィン系、エステル系の樹脂素材からなるものを採用することができるが、本実施形態では、寸法安定性及び透明性に優れたPET(ポリエチレンテフタレート)製の透明フィルムを採用している。このフィルムFaの一方の面であって且つ剥離紙Haに接する面に第一粘着剤層Faxを形成している。第一粘着剤層Faxは、周知の粘着剤を用いてなるものであり、本実施形態においてはソルベント型アクリル系粘着剤を用いて構成し、この第一粘着剤層FaxをフィルムFaの一方の面全域に形成している。
【0030】
ラベル紙Laは、手書きで記入可能であり且つプリンタによって所定の印刷内容が印刷可能な素材からなるものである。斯かるラベル紙Laとして、例えば、コート紙、上質紙、クラフト紙、サーマル紙等種々の紙類を採用することができ、特に本実施形態ではインクジェットプリンタ用マット紙を適用している。そして、ラベル紙Laの一方の面を印刷や筆記が可能な記入面Lazとするとともに他方の面であって且つ剥離紙Haに接する面に第二粘着剤層Laxを形成している。第二粘着剤層Laxは、周知の接着剤を用いてなるものであり、本実施形態においてはエマルジョン型アクリル系粘着剤を用いて構成しており、この第二粘着剤層Laxをラベル紙Laの他方の面全域に形成している。
【0031】
剥離紙Haは、フィルムFaの第一粘着剤層Fax側を向く面に第一剥離処理層Hauを形成するとともに、ラベル紙Laの第二粘着剤層Lax側を向く面に第二剥離処理層Havを形成してある。これら各剥離処理層Hau,Havは、フィルムFaの第一粘着剤層Fax側を向く面及びラベル紙Laの第二粘着剤層Lax側を向く面にそれぞれ剥離処理剤として例えばシリコン樹脂溶液を塗布することによって形成したものであり、このシリコン塗布量を適宜調節することにより、ラベル紙Laの第二粘着剤層LaxよりもフィルムFaの第一粘着剤層Faxに対して優先的に剥離するように設定している。なお、各剥離処理層Hau,Havの剥離力に差異を設けるための他の態様として、異種の剥離処理剤を使用する、又は剥離処理剤の塗布面積を異ならせる等の態様を採用してもよい。
【0032】
そして、前記フィルムFaに抜き加工用の第一輪郭線Faoを形成し、単一の第一輪郭線Faoにより包囲されるフィルムFa上の領域に、互いに略等しい平面視寸法を有する第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2を、これら第一フィルム区分Fa1と第二フィルム区分Fa2とを区分けする第一折り曲げ線Fa3を挟んで一体に形成している。本実施形態では、第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2をそれぞれコーナー部が丸みを帯びた略方形状に設定し、これら各フィルム区分Fa1,Fa2の一方の長辺同士を隣接させている。このようにして一体に形成してなる第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2は、第一輪郭線Fa3に沿ってラミネート用紙Pa(具体的にはフィルムFa)から分離可能に設定されている。抜き加工用の第一輪郭線Faoは、フィルムFaの肉厚方向に貫通する切断部とフィルムFaの肉厚方向に貫通していない非切断部とを互い違いに連続してなるものであり、本実施形態においては、第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2を、ラミネート用紙Paから容易に切り離せるように、各フィルム区分Fa1,Fa2のコーナー部に位置する第一輪郭線Faoを切断部のみで形成し、各フィルム区分Fa1,Fa2の直線部に位置する第一輪郭線Faoを前記切断部と前記非切断部とを交互に配することによって形成している。特に、第一輪郭線Faoを構成する各非切断部の長さを0.2mmに設定することが好ましいが、非切断部の長さがこれに限らないことはいうまでもない。第一折り曲げ線Fa3は、前記切断部と前記非切断部とを互い違いに連続させてなるものである。
【0033】
また、前記ラベル紙Laと前記剥離紙Haとには、共通の抜き加工用の第二輪郭線Laoを形成し、単一の第二輪郭線Laoにより包囲されるラベル紙La及び剥離紙Ha上の領域に、互いに略等しい平面寸法を有する第一ラベル区分La1及び第二ラベル区分La2、並びに第一剥離区分Ha1及び第二剥離区分Ha2を、第一ラベル区分La1と第二ラベル区分La2とを区分けし且つ第一剥離区分Ha1と第二剥離区分Ha2とを区分けする第二折り曲げ線La3を挟んで一体に形成している。本実施形態では、各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2の平面視寸法を、各フィルム区分Fa1,Fa2の平面視寸法よりも小さい略方形状に設定し、これら各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2のそれぞれ一方の長辺同士を隣接させている。このようにして一体に形成してなる第一ラベル区分La1及び第二ラベル区分La2、並びに第一剥離区分Ha1及び第二剥離区分Ha2は、第二輪郭線Laoに沿ってラミネート用紙Pa(具体的にはラベル紙La及び剥離紙Ha)から分離可能に設定されている。前記抜き加工用の第二輪郭線Laoは、ラベル紙La及び剥離紙Haの肉厚方向に貫通する切断部のみからなり、他方、第二折り曲げ線La3は、ラベル紙及Laび剥離紙Haの肉厚方向に貫通する切断部と、ラベル紙La及び剥離紙Haの肉厚方向に貫通していない非切断部とを互い違いに連続してなるものである。なお、各ラベル区分La1,La2同士又は各剥離区分Ha1,Ha2同士が前記切断部を一部に有する第二折り曲げ線La3によって相互に分裂することを防止するために、第二折り曲げ線La3の両端をそれぞれ第二輪郭線Laoから所定距離離間した位置に設定してある。このような構成を有するラミネート用紙Paにおいて、各フィルム区分Fa1,Fa2は所定の力が付与されない限りフィルムFaから分離することはなく、各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2は第二輪郭線La3によって切断されているものの、第一粘着剤層Fax及び第二粘着剤層Laxを介してフィルムFaに保持され、全体としてラミネート用紙Paの形態を保っている。
【0034】
さらに、本実施形態においては、前記第一折り曲げ線Fa3と前記第二折り曲げ線La3とを面方向に偏位させて平面視平行をなすように位置付け、離脱前の状態にある第一ラベル区分La1及び第一剥離区分Ha1を、第一フィルム区分Fa1の領域内に配置するとともに、離脱前の状態にある第二ラベル区分La2及び第二剥離区分Ha2を、第一フィルム区分Fa1と第二フィルム区分Fa2とに跨るように配置している。また、第一ラベル区分La1及び第一剥離区分Ha1の周囲に第一フィルム区分Fa1による余剰部分が存在するとともに、第二ラベル区分La2及び第二剥離区分Ha2の周囲に第二フィルム区分Fa2による余剰部分が存在するように各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2を配置している。そして、本実施形態では、第一輪郭線Faoにより包囲される第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2と、第二輪郭線Laoにより包囲される第一ラベル区分La1及び第二ラベル区分La2並びに第一剥離区分Ha1及び第二剥離区分Ha2とをA4サイズのラミネート用紙にそれぞれ4箇所設けている。
【0035】
次に、このような構成を有するラミネート用紙PaからラミネートカードCaを作成する方法、及び作成されたラミネートカードCaについて、図2及び図3を参照して説明する。
【0036】
先ず、ラベル紙Laに設けた第一ラベル区分La1及び第二ラベル区分La2の各記入面Lazに、プリンタ(例えばインクジェットプリンタ等の簡易タイプのプリンタ)を用いて所要事項を印刷し、又は手書きによって所要事項を記入し(図2(a))、次いで、第二輪郭線Laoに沿って第一ラベル区分La1及び第二ラベル区分La2並びに第一剥離区分Ha1及び第二剥離区分Ha2をラミネート用紙Paから剥がそうとすると、剥離紙HaとフィルムFaの第一粘着剤層Faxとの間における剥離動作が、剥離紙Haとラベル紙Laの第二粘着剤層Laxとの間における剥離動作よりも優先して行われるため、各ラベル区分La1,La2と各剥離区分Ha1,Ha2とが重層した状態でラミネート用紙Paから分離する(同図(b))。この状態において、ラベル紙La及び剥離紙Haには、各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2の離脱により前記第二輪郭線Laoに囲まれてなる開口部Lasが形成される。この開口部Lasには、前記フィルムFaの第一粘着剤層Faxが表出しており、前記重層状態にある各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2を、各ラベル区分La1,La2の記入面LazがフィルムFaの第一粘着剤層Faxに対面するように裏返し、この裏返し姿勢で前記開口部Lasに嵌め込み、第一ラベル区分La1の記入面Lazを第一フィルム区分Fa1の第一粘着剤層Faxに貼り付けるとともに、第一剥離区分Ha1と第二剥離区分Ha2とが対面するように第二ラベル区分La2及び第二剥離区分Ha2を第一ラベル区分La1及び第一剥離区分Ha1側へ第二折り曲げ線La3に沿って折り曲げる(同図(c))。この際、第二輪郭線Laoによって形成された開口部Lasは、重層状態にある第一ラベル区分La1及び第一剥離区分Ha1の第一フィルム区分Fa1に対する貼付位置を位置決めする位置決め手段として機能する。なお、開口部Lasにおける第一フィルム区分La1側には、第二ラベル区分La2及び第二剥離区分Ha2を貼り付けて、第一ラベル区分La1及び第一剥離区分Ha1を第二折り曲げ線La3に沿って第二ラベル区分La2及び第二剥離区分Ha2側へ折り曲げることも可能であるが、ここでは説明の簡略化のため、上述の通りの工程でラミネートカードCaの作成を行うものとする。引き続き、フィルムFaに設けた第一輪郭線Faoに沿って、第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2を、重層状態にある各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2と共にラミネート用紙Paから剥がすことにより、第一ラベル区分La1を第一フィルム区分Fa1によってラミネート処理を施した状態とする(同図(d)、当該(d)はフィルム区分Fa1,Fa2側から見た図である)。なお、この状態において、ラミネート用紙における第二輪郭線に囲まれた開口部Lasは中空となる。
【0037】
しかして、第二フィルム区分Fa2によって第二ラベル区分La2をラミネートするように第二フィルム区分Fa2を第一折り曲げ線Fa3に沿って第一フィルム区分Fa1側へ折り曲げるとともに、各ラベル区分Fa1,Fa2を外側から挟み込んだ状態で対面し且つ各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2の周囲に存在する各フィルム区分Fa1,Fa2の余剰部分同士を、第一粘着剤層Fax同士を接着することにより貼り合わせることにより、各ラベル区分La1,La2の記入面Lazを対応する各フィルム区分Fa1,Fa2でラミネートしたラミネートカードCaが形成される(図3(a)第一フィルム区分Fa1,第一ラベル区分La1側、同図(b)第二フィルム区分Fa2,第二ラベル区分La2側)。
【0038】
なお、フィルムFa、剥離紙Ha、及びラベル紙Laの三層状のラミネート用紙PaからラミネートカードCaを形成する過程において、第二輪郭線Laoに沿ってラベル紙La及び剥離紙Haから剥がし且つ重層状態にある各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2を、各ラベル区分La1,La2の記入面LazがフィルムFaの第一粘着剤層Faxに対面するように裏返し、この裏返し姿勢で前記開口部Lasに嵌め込んで第一ラベル区分La1の記入面Lazを第一フィルム区分Fa1の第一粘着剤層Faxに貼り付けた時点、或いは、フィルムFaに設けた第一輪郭線Faoに沿って第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2を重層状態にある各ラベル区分La1,La2及び各剥離区分Ha1,Ha2と共にラミネート用紙Paから剥がした時点で、第一剥離区分Ha1及び第二剥離区分Ha2をそれぞれ第一ラベル区分La1及び第二ラベル区分La2から剥がし、それにより表出してなる各ラベル区分La1,La2の第二粘着剤層Lax同士を接着することにより各ラベル区分La1,La2同士を貼り合わせるとともに、これら各ラベル区分La1,La2をそれぞれ外側から挟み込んだ状態で対面する第一フィルム区分Fa1と第二フィルム区分Fa2とを前記第一粘着剤層Fax同士の接着により貼り合わせてなるラミネートカードCaを形成してもよい。このような構成を有するラミネートカードCaは、各フィルム区分Fa1,Fa2の第一粘着剤層Fax同士を貼り合わせるのみならず、各ラベル区分La1,La2の第二粘着剤層Lax同士をも貼り合わせる態様であるため、ラミネートカードCa全体の貼り付け強度を有効に高めることができる。
【0039】
このように、本実施形態のラミネート用紙Paを用いれば、簡易なプリンタを用いた印刷又は手書きによって両面にユーザが任意の記載を施したラミネートカードCaを簡便に作成することができる。また、斯かるラミネートカードCaの作成に際して、フィルムを熱圧着するシーラー等の機器が不要であるので、この面でも低価格でのラミネートカードCaの作成が可能であるといえる。
【0040】
特に本実施形態では、単一の第一輪郭線Faoにより包囲される領域に第一フィルム区分Fa1と第二フィルム区分Fa2を形成しており、また単一の第二輪郭線Laoにより包囲される領域に第一ラベル区分La1と第二ラベル区分La2及び第一剥離区分Ha1と第二剥離区分Ha2を形成しているので、記入面Lazへの印刷又は筆記後に、第一ラベル区分La1と第二ラベル区分La2及び第一剥離区分Ha1と第二剥離区分Ha2を全て一体に剥がす作業や裏返す作業をおこなうことができ、最後にラミネートカードCaを作成する段階でもそれらと第一フィルム区分Fa1及び第二フィルム区分Fa2を一体に取り扱うことができる。さらにラミネート用紙Paにおいては、第一ラベル区分La1を第一フィルム区分La1の領域内に位置付けており、しかも第一ラベル区分La1の周囲全域に亘って第一フィルム区分Fa1による余剰部分を形成していることから、各ラベル区分La1,La2から各剥離区分Ha1,Ha2を剥がすか否かを問わず、当該余剰部分における両フィルム区分Fa1,Fa2の第一粘着剤層Faxを貼り合わせて、両ラベル区分La1,La2を両フィルム区分Fa1,Fa2で覆ったラミネートカードCaを作成することが可能である。また、一旦剥がした両ラベル区分La1,La2及び両剥離区分Ha1,Ha2を裏返し、その剥がした跡にできた開口部Lasにおける第一フィルム区分Fa1側へ第一ラベル区分La1及び第一剥離区分Ha1を嵌め込んだ際には、第二折り曲げ線La3が第一フィルム区分Fa1上にあり、しかも第一ラベル区分La1と第二ラベル区分La2及び第一剥離区分Ha1と第二剥離区分Ha2が全て同形同大であるので、各剥離区分Ha1,Ha2を剥がさない場合には第二折り曲げ線La3に沿って第二ラベル区分La1及び第二剥離区分Ha1を折り返すだけで、各剥離区分Ha1,Ha2を剥がす場合には第二折り曲げ線La3に沿って第二ラベル区分La2を折り返すだけで、最終的に記入面Lazが各フィルム区分Fa1,Fa2側を向くように簡単にラベル区分La1,La2同士を重ね合わせることが可能である。
【0041】
また、上述した構成とは異なるラミネート用紙からラミネートカードを形成しても構わない。以下、図4〜図8を参照しながら説明する各ラミネート用紙は、各フィルム区分の平面視寸法を、各ラベル区分の平面視寸法よりも大きいものとした条件の下、それぞれ各フィルム区分、各剥離区分、及び各ラベル区分の形態や、各フィルム区分と各剥離区分及び各ラベル区分との位置関係が前述したラミネート用紙と異なるものである。
【0042】
例えば、図4に示すラミネート用紙Pbは、第一フィルム区分Fb1と第二フィルム区分Fb2とを単一の第一輪郭線Fboにより包囲される領域に、これら第一フィルム区分Fb1と第二フィルム区分Fb2とを区分けし得る第一折り曲げ線Fb3を挟んで一体に形成するとともに、第一ラベル区分Lb1と第二ラベル区分Lb2、及び第一剥離区分Hb1と第二剥離区分Hb2とを単一の第二輪郭線Lboにより包囲される領域に、これら第一ラベル区分Lb1と第二ラベル区分Lb2、及び第一剥離区分Hb1と第二剥離区分Hb2とを区分けし得る第二折り曲げ線Lb3を挟んでそれぞれ一体に形成したものである。そして、第一折り曲げ線Fb3と第二折り曲げ線Lb3とを重層方向において同一直線状に位置付けて、離脱前の状態における第一ラベル区分Lb1及び第一剥離区分Hb1を第一フィルム区分Fb1の領域内に設定するとともに、離脱前の状態における第二ラベル区分Lb2及び第二剥離区分Hb2を、第二フィルム区分Fb2の領域内に設定したものである。
【0043】
このようなラミネート用紙PbからラミネートカードCbを形成する場合、上記と略同じ手順で重層状態にある各剥離区分Hb1,Hb2及び各ラベル区分Lb1,Lb2を前記裏返し姿勢で開口部(図示省略)に嵌め込み、第一ラベル区分Lb1の記入面Lbzを第一フィルム区分Fb1の第一粘着剤層Fbxに貼り付けるとともに、第二ラベル区分Lb2の記入面Lbzを第二フィルム区分Fb2の第一粘着剤層Fbxに貼り付けた後、フィルムFbに設けた第一輪郭線Fboに沿って、第一フィルム区分Fb1及び第二フィルム区分Fb2を、各ラベル区分Lb1,Lb2及び各剥離区分Hb1,Hb2と共にラミネート用紙Pbから剥がすことにより、第一ラベル区分Lb1及び第二ラベル区分Lb2を第一フィルム区分Fb1及び第二フィルム区分Fb2によってラミネート処理を施したラミネートカードCbが形成される。そして、各剥離区分Hb1,Hb2を各ラベル区分Lb1,Lb2から剥がさない場合は、第一折り曲げ線Fb3及び第二折り曲げ線Lb3に沿って、各フィルム区分Fb1,Fb2同士、各ラベル区分Lb1,Lb2同士及び各剥離区分Hb1,Hb2を相互に重ね合わせるように折り曲げ、或いは各剥離区分Hb1,Hb2を各ラベル区分Lb1,Lb2から剥がす場合は、各フィルム区分Fb1,Fb2同士、及び各剥離区分Hb1,Hb2を剥がした各ラベル区分Lb1,Lb2同士を相互に重ね合わせるように折り曲げる。さらに、各ラベル区分Lb1,Lb2を外側から挟み込んだ状態で対面し且つ各ラベル区分Lb1,Lb2の周囲に存在する各フィルム区分Fb1,Fb2の余剰部分同士を、第一粘着剤層(図示省略)同士を接着することによって貼り合わせる、或いは、これら第一粘着剤層同士の接着に加えて、各ラベル区分Lb1,Lb2を、各剥離区分Hb1,Hb2を剥離することにより表出してなる第二粘着剤層(図示省略)同士を接着することによって貼り合わせると、少なくとも一縁部において第一折り曲げ線Fb3と第二折り曲げ線Lb3とが重なり合ったラミネートカードCbが形成される(図5参照、同図(a)は一方の面から見たラミネートカードCbであり、同図(b)は他方の面から見たラミネートカードCbである)。このようなものであれば、ワンアクションで第二ラベル区分Lb2を第一ラベル区分Lb1に重ねると同時に第二フィルム区分Fb2を第一フィルム区分Fb1に重ねることが可能となり、ラミネートカードCbの作成工程をさらに簡易なものとすることができる。
【0044】
また、図6に示すラミネート用紙Pcは、第一フィルム区分Fc1と第二フィルム区分Fc2とを単一の第一輪郭線Fcoにより包囲される領域に、これら第一フィルム区分Fc1と第二フィルム区分Fc2とを区分けし得る第一折り曲げ線Fc3を挟んで一体に形成するとともに、第一ラベル区分Lc1と第二ラベル区分Lc2とを、それぞれ個別の第二輪郭線Lcoにより包囲される領域に所定距離離間させて形成し、離脱前の状態にある第一ラベル区分Lc1及び第一剥離区分Hc1を、第一フィルム区分Fc1の領域内に設定するとともに、離脱前の状態にある第二ラベル区分Lc2及び第二剥離区分Hc2を、第二フィルム区分Fc2の領域内に設定したものであり、斯かるラミネート用紙Pcからラミネートカード(図示省略)を作成してもよい。
【0045】
このようなラミネート用紙Pcからラミネートカードを作成するには、記入面Lczに印刷または筆記した第一ラベル区分Lc1及び第二ラベル区分Lc2をそれぞれ個別にラミネート用紙Pcから分離し且つ前記裏返し姿勢で、各第二輪郭線Lcoによって形成される各開口部(図示省略)に嵌め込んでフィルムFcの第一粘着剤層(図示省略)に貼り付け、フィルムFcに設けた第一輪郭線Fcoに沿って、第一フィルム区分Fc1及び第二フィルム区分Fc2を、重層状態にある各ラベル区分Lc1、Lc2及び各剥離区分Hc1、Hc2と共にラミネート用紙Pcから剥がすことになる。これにより、第一ラベル区分Lc1及び第二ラベル区分Lc2を第一フィルム区分Fc1及び第二フィルム区分Fc2によってラミネート処理を施したラミネートカードが形成される。なお、図6に示すラミネート用紙Pcから形成したラミネートカード(図示省略)は、図3に示すラミネートカードCaにおける第一折り曲げ線Fa3及び第二折り曲げ線La3が存在しない点以外は、同図に示すラミネートカードCaと略同様の構成を有するものとなる。ただし、一方のラベル区分及び剥離区分を裏返しにして一方の開口部に嵌め込み、その状態で当該剥離区分をラベル区分から剥がしておいて、予め剥離区分を剥がした状態にした他方のラベル区分を裏返すことなく前記開口部に嵌め込んであるラベル区分に第二粘着剤層同士の接着で貼り合わせた後で、両フィルム区分Fc1,Fc2と両ラベル区分Lc1,Lc2を一体にラミネート用紙Pcから離脱させ、最後に一方のフィルム区分を他方のフィルム区分側へ折り返して貼り合わせることによっても、同様のラミネートカードCaを作成することができる。またこの工程で、剥離区分をラベル区分から剥がすことなく、一方のラベル区分及び剥離区分のみを裏返し一方の開口部に嵌め込んで位置決めしておき、両フィルム区分Fc1,Fc2ごとラミネート用紙Pcから離脱させた後で、他方のラベル区分及び剥離区分をフィルム区分に貼り付けられているラベル区分及び剥離区分に対して重ね合わせたうえで、一方のフィルム区分を他方のフィルム区分側へ折り返して貼り合わせることによっても、同様のラミネートカードCaを作成することができるのはいうまでもない。
【0046】
また、図7に示すように、それぞれ単一の第一輪郭線Fdoに包囲された一体をなす第一ラベル区分Ld1及び第二ラベル区分Ld2の組を一対にして並列させて形成し、この並列方向と直交する方向に、それぞれ単一の第二輪郭線Ldoにより包囲された一体をなす第一ラベル区分Ld1及び第二ラベル区分Ld2と一体をなす第一剥離区分Hd1及び第二剥離区分Hd2の組を一対にして並列させて形成したラミネート用紙Pdを採用しても構わない。特にこのラミネート用紙Pdでは、各第一ラベル区分Ld1を対応する各第一フィルム区分Fd1の領域内に配置するとともに、離脱前の状態における各第二ラベル区分Ld2を、それらと一体をなす第一ラベル区分Ld1が配置された第一フィルム区分F1と並列する他方の第二フィルム区分Fd2とに跨って配置し、並列配置された一対の前記第一フィルム区分Fd1及び第二フィルム区分Fd2の組同士を、所定距離離間させている。このようにラミネートカードの構成要素を一対に構成し、ラミネート用紙Pd上のフィルムFd側の構成要素とラベルLd側の構成要素とをL字型をなすように配置することで、ラミネート用紙Pdにおける当該構成要素の配置効率をさらに向上することができる。
【0047】
そして、重層状態にある一方の組の各剥離区分Hd1,Hd2及び各ラベル区分Ld1,Ld2を前記裏返し姿勢で開口部(図示省略)に嵌め込み、当該第一ラベル区分Ld1の記入面Ldzを対応する一方の組の第一フィルム区分Fd1の第一粘着剤層((図示省略)に貼り付けるとともに、一方の組を構成する第一剥離区分Hd1と第二剥離区分Hd2とが対面するように第二ラベル区分Ld2及び第二剥離区分Hd2を第一ラベル区分Ld1及び第一剥離区分Hd1側へ第二折り曲げ線Ld3に沿って折り曲げ、フィルムFdに設けた一方の組の第一フィルム区分Fd1及び第二フィルム区分Fd2を包囲してなる第一輪郭線Fdoに沿って、一方の組の第一フィルム区分Fd1及び第二フィルム区分Fd2を、重層状態にある一方の組の各ラベル区分Ld1,Ld2及び各剥離区分Hd1,Hd2と共にラミネート用紙Pdから剥がすことにより、第一ラベル区分Ld1を第一フィルム区分Fd1によってラミネート処理を施したラミネートカード(図示省略)が形成される。なお、作成されたラミネートカードは、図3に示したものと略同様の形態となる。また、第一剥離区分Hd1及び第二剥離区分Hd2を剥がすことによって、第一ラベル区分Ld1と第二ラベル区分Ld2とを貼り合わせた形態のラミネートカードを作成することができるのは、上述した通りである。
【0048】
なお、図7に示すラミネート用紙Pdは、並列配置された一対の前記第一フィルム区分Fd1及び第二フィルム区分Fd2の組同士を、所定距離離間させているが、並列配置された一対の前記第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組同士を、対応する各第一輪郭線が隣接位置において共通部分を有するように配置したラミネート用紙(図示省略)を採用しても構わない。さらには、第一フィルム区分と第二フィルム区分とを単一の第一輪郭線により包囲される領域に、これら第一フィルム区分と第二フィルム区分とを区分けし得る第一折り曲げ線を挟んで一体に形成するとともに、第一ラベル区分と第二ラベル区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、これら第一ラベル区分と第二ラベル区分とを区分けし得る第二折り曲げ線を挟んで一体に形成し、第一折り曲げ線と第二折り曲げ線とを、面方向に略直交するように位置付けることにより、第一輪郭線に囲まれてなる領域と、第二輪郭線に囲まれなる領域とを略L字型をなすように設定したラミネート用紙(図示省略)を用いてもよい。
【0049】
また、図8に示すラミネート用紙Peは、第一フィルム区分Fe1と第二フィルム区分Fe2とを、それぞれ個別の第一輪郭線Feoにより包囲される領域に所定距離離間させて形成するとともに、第一ラベル区分Le1と第一剥離区分He1、及び第二ラベル区分Le2と第二剥離区分He2とを、それぞれ個別の第二輪郭線Leoにより包囲される領域に所定距離離間させて形成し、第一ラベル区分Le1及び第一剥離区分He1を第一フィルム区分Fe1の領域内に設定するとともに、第二ラベル区分Le2及び第二剥離区分He2を第二フィルム区分Fe2の領域内に設定したものである。
【0050】
このようなラミネート用紙Peを採用した場合、各ラベル区分Le1,Le2の記入面Lezへの印刷又は筆記の後、第一ラベル区分Le1と第二ラベル区分Le2とをそれぞれ別個に取り扱うこととなり、裏返した第一ラベル区分Le1及び第一剥離区分He1と、第二ラベル区分Le2及び第二剥離区分He2を、それぞれ個別に前記第二輪郭線Leoによって形成される各開口部(図示省略)に嵌め込み、対応する各フィルム区分Fe1,Fe2と一体にラミネート用紙Peから離脱させることができる。そして、各剥離区分He1,He2同士又は各剥離区分He1,He2を剥がし第二粘着剤層(図示省略)を表出させた各ラベル区分Le1,Le2同士を対面させるとともに、これら各剥離区分He1,He2同士の間又は各ラベル区分Le1,Le2同士の間に記憶媒体C1を挟持させた状態で、対面する各フィルム区分Fe1,Fe2の第一粘着剤層Fx同士を接着することによりフィルム区分Fe1,Fe2同士を部分的に貼り合わせることで、或いは各剥離区分He1,He2を各ラベル区分Le1,Le2から剥がしている場合には各ラベル区分Le1,Le2の第二粘着剤層同士の接着によりラベル区分Le1,Le2同士をも貼り合わせることで一のラミネートカード(図示省略)を作成することができる。ただし、作成されたラミネートカードは、図3に示したものと略同様の形態となる。
【0051】
なお、同図においては、ラミネート用紙Peにおける第一ラベル区分Le1及び第一剥離区分He1と第二ラベル区分Le2及び第二剥離区分He2との位置関係を、ラミネート用紙Peの短辺方向に隣り合うように設定しているが、これに限らず、例えばラミネート用紙Peの長辺方向に隣り合うように設定してもよく、あるいはこれら以外の位置関係に設定しても構わない。つまり、第一ラベル区分Le1及び第一剥離区分He1と対になる第二ラベル区分Le2及び第二剥離区分He2は、当該第一ラベル区分Le1及び第一剥離区分He1を包囲する第二輪郭線Leoとは異なる他の第二輪郭線Leoに包囲されてなる領域に形成したラベル区分及び剥離区分であればよく、第一ラベル区分Le1及び第一剥離区分He1と第二ラベル区分Le2及び第二剥離区分He2との位置関係は特に制限されない。また、図8に図示したラミネート用紙Peは、第一ラベル区分Le1と第二ラベル区分Le2とを、それぞれ個別の第二輪郭線Leoにより包囲される領域に所定距離離間させて形成したものであるが、第一フィルム区分と第二フィルム区分とを、それぞれ個別の第一輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成するとともに、第一ラベル区分と第二ラベル区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、これら第一ラベル区分及び第一剥離区分と第二ラベル区分及び第二剥離区分とを区分けし得る第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成し、第一ラベル区分と前記第二折り曲げ線とを第一フィルム区分の領域内に設定するとともに、離脱前の状態にある第二ラベル区分を、第一フィルム区分と第二フィルム区分とに跨って配置したラミネート用紙(図示省略)を採用しても構わない。このようなものであれば、第一ラベル区分及び第一剥離区分と第二ラベル区分及び第二剥離区分とを一体に取り扱うことができる。
【0052】
また、図8に示したラミネート用紙Peの変形例として、図9に示すラミネート用紙Pe'を採用することもできる。なお、説明の都合上、図9において図8に対応する部位には、対応する符号に全て「'」を付している。このラミネート用紙Pe'では、各フィルム区分Fe1',Fe2'、各ラベル区分Le1',Le2'、各剥離区分He1',He2'、第二輪郭線Leo'の構成、サイズ、配置位置関係については前記ラミネート用紙Peと略同一としてある(同図(a)参照)。その一方、同図(b)に模式的な断面図で現すように、抜き加工用の第一輪郭線Feo'については、ラベル紙Le'及び剥離紙He'を貫通してフィルムFe'に至るように、ラベル紙Le'側からカッターの刃を入れている点で、ラミネート用紙Pe及び上記各ラミネート用紙Pa〜Pdと異なっている。ここで第一輪郭線Feo'は、切断部と非切断部とが交互に連続するミシン目を採用することができ、特に切断部と非切断部との繰り返しピッチを極めて小さくしたマイクロミシン目を採用することが望ましい。このように第一輪郭線Feo'にマイクロミシン目を適用した場合には、ラベル紙Le'及び剥離紙He'の材質が紙であるために第一輪郭線Feo'に沿って完全に切断されるが、フィルムFe'は樹脂素材であるために切断部と非切断部とが明確に残存し、各フィルム区分Fe1',Fe2'が非切断部においてフィルムFe'の他の領域と繋がっていることとなる。また、このラミネート用紙Pe'においては、隣接する第一フィルム区分Fe1',第一ラベル区分Le1',第一剥離区分He1'の組同士、及び隣接する第二フィルム区分Fe2',第二ラベル区分Le2',第二剥離区分He2'の組同士の間にも、例えばマイクロミシン目のようなミシン目からなる切取線Pem'を形成している。さらに、隣接する第一フィルム区分Fe1',第一ラベル区分Le1',第一剥離区分He1'の組と第二フィルム区分Fe2',第二ラベル区分Le2',第二剥離区分He2'の組との中間位置には、折り曲げ線Pen'を形成している。本例の場合、切取線Pem'はラミネート用紙Pe'の短辺と平行に設けられ、折り曲げ線Pen'は長辺と平行に設けられることとなる。
【0053】
このようなラミネート用紙Pe'からラミネートカードを作成する手順は、次のようになる。まず、ラベル紙Le'の各ラベル区分Le1',Le2'に所要事項を印刷又は筆記した後、第一ラベル区分Le1'と第一剥離区分He1'、及び第二ラベル区分Le2'と第二剥離区分He2'をそれぞれラミネート用紙Pe'から剥がし、それらを裏返しにして先に剥がすことによって形成された開口部(図示省略)へ嵌め戻す。次に、ラベル紙Le'及び剥離紙He'において第一輪郭線Feo'と第二輪郭線Leo'とに囲まれた「ロ」字形の領域(同図で網掛けを付した領域)を剥がし取る。このようにすることで、当該「ロ」字形の領域におけるフィルムFe'の第一粘着剤層Fex'が露出することになる。そして、切取線Pem'に沿って、フィルムFe'、ラベル紙Le'及び剥離紙He'のうち各フィルム区分Fe1',Fe2'、各ラベル区分Le1',Le2'及び各剥離区分He1',He2'を含む領域を切り取り、その切り取って得られた長方形状の紙片を折り曲げ線Pen'に沿って谷折りにして、前記「ロ」字形の領域において露出した第一粘着剤層Fex'同士を貼り合わせる。このようにすることで、各ラベル区分Le1',Le2'の記入面Lez'が対応する各フィルム区分Fe1',Fe2'に密着された状態で、各フィルム区分Fe1',Fe2'、各ラベル区分Le1',Le2'及び各剥離区分He1',He2'が重合された形態となる。最後に、この重合されたものを第一輪郭線Feo'に沿って、先に切り取った紙片から離脱させることで、図3に示したラミネートカードCaと同様のものが得られる。
【0054】
なお、前記折り曲げ線Pen'に沿った折り曲げ工程の前に、各剥離区分He1',He2'を各ラベル区分Le1',Le2'から剥がし取り、各ラベル区分Le1',Le2'における第二粘着剤層Lex'を露出させておけば、フィルム区分Fe1',Le2'同士に加えて、ラベル区分Le1',Le2'同士をも貼り合わせることができる。また、「ロ」字形の領域を剥がし取る工程と、切取線Pem'に沿って切り取る工程とは、順序を逆にすることもできる。さらにまた、一枚のラミネート用紙Pe'に設けられた全てのラベル区分Le1'…,Le2'…の記入面Lez'に印刷又は筆記を施しておき、一挙に複数のラミネートカードを作成する場合には、切取線Pem'に沿った切り取り工程を省略し、折り曲げ線Pen'に沿って折り曲げたラミネート用紙Pe'から複数のラミネートカードを離脱させてもよい。さらにこのラミネート用紙Pe'を用いた場合であっても、図8に示したラミネート用紙Peと同様の手順でラミネートカードを作成することができるのはいうまでもない。
【0055】
一方、フィルム、剥離紙、及びラベル紙からなる三層状のラミネート用紙における第一フィルム区分の平面視寸法を、第一ラベル区分及び第一剥離区分の平面視寸法と略同一に設定し、且つ第一フィルム区分と第一ラベル区分と第一剥離区分、及び第二フィルム区分と第二ラベル区分と第二剥離区分を、それぞれ同一箇所に重合するように設定したラミネート用紙からラミネートカードを作成してもよい。
【0056】
その一例として、例えば図10(同図(a)はラミネート用紙Pgをラベル紙Lg側から見た平面図であり、同図(b)は(a)のB−B線端面図である。)に示すラミネート用紙Pgは、フィルムFgの一方の面に第一粘着剤層Fgxを形成している点、ラベル紙Lgの一方の面を記入面Lgzとし他方の面に第二粘着剤層Lgxを形成している点、剥離紙HgのフィルムFgの第一粘着剤層Fgx側を向く面に第一剥離処理層Hguを形成するとともに、ラベル紙Lgの第二粘着剤層Lgx側を向く面に第二剥離処理層Hgvを形成して点等、基本的な構成は前記図1等に示すラミネート用紙Paと略同様である。また、前記フィルムFgに抜き加工用の第一輪郭線Fgoを形成し、単一の第一輪郭線Fgoにより包囲されるフィルムFg上の領域に、互いに略等しい平面視寸法を有する第一フィルム区分Fg1及び第二フィルム区分Fg2を、これら第一フィルム区分Fg1と第二フィルム区分Fg2とを区分けする第一折り曲げ線Fg3を挟んで一体に形成している点、及び、前記ラベル紙Lgと前記剥離紙Hgには、共通の抜き加工用の第二輪郭線Lgoを形成し、単一の第二輪郭線Lgoにより包囲されるラベル紙Lg及び剥離紙Hg上の領域に互いに略等しい平面寸法を有する第一ラベル区分Lg1及び第二ラベル区分Lg2、並びに第一剥離区分Hg1及び第二剥離区分Hg2を、第一ラベル区分Lg1と第二ラベル区分Lg2とを区分けし且つ第一剥離区分Hg1と第二剥離区分Hg2とを区分けする第二折り曲げ線Lg3を挟んで一体に形成している点も前記図1に示すものと同様であるが、第一輪郭線Fgoと第二輪郭線Lgo、及び第一折り曲げ線Fg3と第二折り曲げ線Lg3とをそれぞれ重層方向において同一直線上に位置付けている点において異なる。
【0057】
このようなラミネート用紙PgからラミネートカードCgを形成する方法は、前述した方法と略同様であるが、決定的な違いは、各フィルム区分Fg1,Fg2が各ラベル区分Lg1,Lg2と略同じ平面視寸法を有するため、各フィルムFgの第一粘着剤層Fgx同士を接着させることができない点である。したがって、このようなラミネート用紙Pgから一のラミネートカードCgを作成するためには、第一剥離区分Hg1及び第二剥離区分Hg2をそれぞれ第一ラベル区分Lg1及び第二ラベル区分Lg2から剥がす必要がある。その結果、当該ラミネート用紙Pgから形成したラミネートカードCgは、各剥離区分Hg1,Hg2を剥がすことによって第二粘着剤層Lgxを表出させてなる第一ラベル区分Lg1と第二ラベル区分Lg2とを、互いの記入面Lgzをそれぞれ外側に向けた状態で重ね合わせるととともに、対面する第一ラベル区分Lg1と第二ラベル区分Lg2の第二粘着剤層Lgx同士を貼り合わせた構成を有するものとなる(図11参照、同図(a)は一方の面から見たラミネートカードCgであり、同図(b)は他方の面から見たラミネートカードCgである)。このようなものであっても、簡単な作業により一のラミネートカードCgを形成することができ、各ラベル区分Lg1,Lg2及び各ラベル区分Lg1,Lg2をそれぞれラミネートする各フィルム区分Fg1,Fg2によって記憶媒体C1を好適に保護することはできる等、上述した効果と略同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、図12に示すように、第一フィルム区分Fi1の平面視寸法を、第一ラベル区分Li1及び第一剥離区分Hi1の平面視寸法と略同一に設定し、且つ第一フィルム区分Fi1と第一ラベル区分Li1と第一剥離区分Hi1、及び第二フィルム区分Fi2と第二ラベル区分Li2と第二剥離区分H2を、それぞれ同一箇所に重合するように設定する条件の下、第一フィルム区分Fi1、第一ラベル区分Li1及び第一剥離区分Hi1の組と、第二フィルム区分Fi2、第二ラベル区分Li2及び第二剥離区分Hi2の組とを、所定距離離間させて配置したラミネート用紙Piからラミネートカード(図示省略)を作成してもよい。
【0059】
このようなラミネート用紙Piを採用した場合、各ラベル区分Li1,Li2への印刷又は筆記の後、第一ラベル区分Li1と第二ラベル区分Li2とをそれぞれ別個に取り扱うこととなり、裏返した第一ラベル区分Li1及び第一剥離区分Hi1と、第二ラベル区分Li2及び第二剥離区分Hi2を、それぞれ個別に前記第二輪郭線Lioによって形成される各開口部(図示省略)に嵌め込み、対応する各フィルム区分Fi1,Fi2と一体にラミネート用紙Piから離脱させることができる。このようなラミネート用紙Piからラミネートカードを作成する方法は、図8に示すラミネート用紙Peからラミネートカードを作成する方法と略同じであるが、前記図10に示すものと同様に、第一剥離区分Hi1及び第二剥離区分Hi2をそれぞれ第一ラベル区分Li1及び第二ラベル区分Li2から剥がす必要がある点で異なる。なお、同図においては、ラミネート用紙Piにおける第一ラベル区分Li1及び第一剥離区分Hi1と第二ラベル区分Li2及び第二剥離区分Hi2との位置関係を、ラミネート用紙Piの短辺方向に隣り合うように設定しているが、これに限らず、例えばラミネート用紙Piの長辺方向に隣り合うように設定してもよく、あるいはこれら以外の位置関係に設定しても構わない。つまり、第一ラベル区分Li1及び第一剥離区分Hi1と対になる第二ラベル区分Li2及び第二剥離区分Hi2は、当該第一ラベル区分Li1及び第一剥離区分Hi1を包囲する第二輪郭線Lioとは異なる他の第二輪郭線Lioに包囲されてなる領域に形成したラベル区分及び剥離区分であれば両者の位置関係は特に問わない。そして、作成されるラミネートカードは、図11に示したものと略同様の形態となる。
【0060】
なお、本発明のラミネート用紙、及びそれから作成されるラミネートカードは、上述した各種のものに限定されるものではない。例えば、ラミネート用紙自体の大きさや形状、各フィルム区分、ラベル区分、剥離区分の大きさや形状等の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限り任意である。また、本発明に係るラミネート用紙から作成されるラミネートカードの応用例として、ラミネートカードの作成工程において、例えば重合させる第一ラベル区分と第二ラベル区分との間、若しくは第一剥離区分と第二剥離区分との間に所謂ICチップやRFIDチップ(ICタグ)を挟み込んでおけば、入退室管理用等のIDカードや荷札等の物品管理カード、遊園地等における一定期間限りの入退場カードを作成することができる。また、第一ラベル区分と第一フィルム区分との間、若しくは第二ラベル区分と第二フィルム区分との間に他の物品を挟持させた状態でラベル区分とフィルム区分とを貼り合わせることで、記入面への印刷や筆記の代替とすることができる。この他の物品には薄手の物が適しており、例えば生花を適用すれば、押し花入りのラミネートカードを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施形態に係るラミネート用紙を示す図。
【図2】同実施形態におけるラミネート用紙からラミネートカードを作成する工程の説明図。
【図3】同ラミネートカードを示す全体図。
【図4】同実施形態におけるラミネート用紙の一変形例を示す図。
【図5】同ラミネート用紙から作成されるラミネートカードを示す全体図。
【図6】同実施形態におけるラミネート用紙の一変形例を示す図。
【図7】同実施形態におけるラミネート用紙の一変形例を示す図。
【図8】同実施形態におけるラミネート用紙の一変形例を示す図。
【図9】図8に示すラミネート用紙の一変形例を示す図。
【図10】同実施形態におけるラミネート用紙の一変形例を示す図。
【図11】同ラミネート用紙から作成されるラミネートカードを示す全体図。
【図12】同実施形態におけるラミネート用紙の一変形例を示す図。
【符号の説明】
【0062】
Ca、Cb、Cg…ラミネートカード
Pa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pe'、Pg、Pi…ラミネート用紙
Fa、Fb、Fc、Fd、Fe、Fe'、Fg、Fi…フィルム
Fa1、Fb1、Fc1、Fd1、Fe1、Fe1'、Fg1、Fi1…第一フィルム区分
Fa2、Fb2、Fc2、Fd2、Fe2、Fe2'、Fg2、Fi2…第二フィルム区分
Fa3、Fb3、Fd3、Fg3…第一折り曲げ線
Fao、Fbo、Fco、Fdo、Feo、Feo'、Fgo、Fio…第一輪郭線
Fax、Fex'、Fgx…第一粘着剤層
La、Lb、Lc、Ld、Le、Le'、Lg、Li…ラベル紙
La1、Lb1、Lc1、Ld1、Le1、Le1'、Lg1、Li1…第一ラベル区分
La2、Lb2、Lc2、Ld2、Le2、Le2'、Lg2、Li2…第二ラベル区分
La3、Lb3、Lc3、Ld3、Lg3…第二折り曲げ線
Lao、Lbo、Lco、Ldo、Leo、Leo'、Lgo、Lio…第二輪郭線
Laz、Lbz、Lcz、Ldz、Lez、Lez'、Lgz、Liz…記入面
Lax、Lex'、Lgx…第二粘着剤層
Las…開口部
Ha、Hb、Hc、Hd、He、He'、Hg、Hi…剥離紙
Ha1、Hb1、Hc1、Hd1、He1、He1'、Hg1、Hi1…第一剥離区分
Ha2、Hb2、Hc2、Hd2、He2、He2'、Hg2、Hi2…第二剥離区分
Hau、Heu'、Hgu…第一剥離処理層
Hav、Hev'、Hgv…第二剥離処理層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面に第一粘着剤層を形成した透光性を有するフィルムと、一方の面を印刷又は筆記が可能な記入面として他方の面に第二粘着剤層を形成したラベル紙と、これらフィルムとラベル紙との間に介在して前記第二粘着剤層よりも第一粘着剤層に対して優先的に剥離し得る剥離紙とを、三層に重層してなるものであって、
前記フィルムに形成された抜き加工用の第一輪郭線により包囲されるフィルム上の領域に互いに略等しい平面寸法を有する第一フィルム区分及び第二フィルム区分と設定し、前記ラベル紙と前記剥離紙とに形成される共通の抜き加工用の第二輪郭線により包囲されるラベル紙及び剥離紙上の領域に互いに略等しい平面寸法を有する第一ラベル区分及び第二ラベル区分並びに第一剥離区分及び第二剥離区分と設定し、少なくとも前記第一フィルム区分と重合する範囲内に前記第一ラベル区分及び第一剥離区分を位置付けてあり、
前記第一輪郭線に沿ってフィルムから分離させた第一フィルム区分及び第二フィルム区分と、前記第二輪郭線に沿ってラベル紙及び剥離紙から分離させた第一ラベル区分及び第二ラベル区分並びに第一剥離区分及び第二剥離区分を利用して、前記記入面をそれぞれ外側に向けた状態で重ね合わせた第一ラベル区分及び第二ラベル区分を第一フィルム区分及び第二フィルム区分により外側から挟み込み、第一フィルム区分と第二フィルム区分の第一粘着剤層同士を貼り合わせ、若しくは第一剥離区分及び第二剥離区分を剥離した後の第一ラベル区分と第二ラベル区分の第二粘着剤層同士を貼り合わせ、又は前記第一粘着剤層同士及び第二粘着剤層同士を共に貼り合わせることによって、両面表示ラミネートカードを作成するに際して、前記記入面に印刷又は筆記された第一ラベル区分及び第二ラベル区分を、第一剥離区分及び第二剥離区分と共に前記第二輪郭線に沿って一旦離脱させた後、当該離脱後の第二輪郭線によりラベル紙及び剥離紙に形成される開口部に前記記入面が前記フィルムと対面する裏返し姿勢で嵌め込んで第一粘着剤層に貼着させ得るように構成していることを特徴とするラミネート用紙。
【請求項2】
離脱前の状態にある前記第一ラベル区分及び第一剥離区分を、前記第一フィルム区分の領域内に設定している請求項1記載のラミネート用紙。
【請求項3】
前記第一フィルム区分の平面視寸法が、前記第一ラベル区分及び第一剥離区分の平面視寸法よりも大きいものであり、該第一ラベル区分及び第一剥離区分をそれらの周囲に第一フィルム区分による余剰部分を存在させる位置に配置している請求項2記載のラミネート用紙。(全周、一部除く含む)
【請求項4】
前記第一フィルム区分と第二フィルム区分とを単一の第一輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第一折り曲げ線を挟んで一体に形成している請求項3記載のラミネート用紙。
【請求項5】
前記第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び前記第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成している請求項4記載のラミネート用紙。
【請求項6】
前記第一折り曲げ線と前記第二折り曲げ線とを、重層方向において同一直線状に位置付け、離脱前の状態における前記第二ラベル区分及び第二剥離区分をも、前記第二フィルム区分の領域内に設定している請求項5記載のラミネート用紙。
【請求項7】
前記第一折り曲げ線と前記第二折り曲げ線とを、面方向に偏位させて平面視平行をなすように位置付け、離脱前の状態における前記第二ラベル区分及び第二剥離区分を、前記第一フィルム区分と第二フィルム区分に跨るように配置している請求項5記載のラミネート用紙。
【請求項8】
前記第一ラベル区分及び第一剥離区分と前記第二ラベル区分及び第二剥離区分とを、それぞれ個別の第二輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成し、離脱前の状態にある前記第二ラベル区分及び第二剥離区分をも、前記第二フィルム区分の領域内に設定している請求項4記載のラミネート用紙。
【請求項9】
前記第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び前記第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成し、前記第一折り曲げ線と前記第二折り曲げ線とを、面方向に略直交するように位置付けている請求項4記載のラミネート用紙。
【請求項10】
それぞれ単一の第一輪郭線に包囲された一体をなす前記第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組を一対にして並列させて形成し、この並列方向と直交する方向に、それぞれ単一の第二輪郭線により包囲された一体をなす前記第一ラベル区分及び第二ラベル区分と一体をなす前記第一剥離区分と第二剥離区分の組を一対にして並列させて形成し、各第一ラベル区分及び第一剥離区分を対応する各第一フィルム区分の領域内に配置している請求項4記載のラミネート用紙。
【請求項11】
前記各第二ラベル区分及び第二剥離区分を、それらと一体をなす第一ラベル区分及び第二剥離区分が配置された第一フィルム区分と並列する他方の第二フィルム区分とに跨って配置している請求項10記載のラミネート用紙。
【請求項12】
並列配置された一対の前記第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組同士を、所定距離離間させている請求項11記載のラミネート用紙。
【請求項13】
並列配置された一対の前記第一フィルム区分及び第二フィルム区分の組同士を、対応する各第一輪郭線が隣接位置において共通部分を有するように配置している請求項11記載のラミネート用紙。
【請求項14】
前記第一フィルム区分と前記第二フィルム区分とを、それぞれ個別の第一輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成している請求項3記載のラミネート用紙。
【請求項15】
前記第一ラベル区分及び第一剥離区分と前記第二ラベル区分及び第二剥離区分とを、それぞれ個別の第二輪郭線により包囲される領域に所定距離離間させて形成し、前記第一ラベル区分及び第一剥離区分を前記第一フィルム区分の領域内に設定するとともに、前記第二ラベル区分及び第二剥離区分を前記第二フィルム区分の領域内に設定している請求項14記載のラミネート用紙。
【請求項16】
前記第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び前記第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成し、前記第一ラベル区分と第一剥離区分と前記第二折り曲げ線とを前記第一フィルム区分の領域内に設定するとともに、前記第二ラベル区分及び第二剥離区分を、前記第一フィルム区分と第二フィルム区分とに跨って配置している請求項14記載のラミネート用紙。
【請求項17】
前記第一フィルム区分の平面視寸法が、前記第一ラベル区分及び第一剥離区分の平面視寸法と略同一であり、第一フィルム区分と第一ラベル区分と第一剥離区分、及び第二フィルム区分と第二ラベル区分と第二剥離区分を、それぞれ同一箇所に重合させている請求項2記載のラミネート用紙。
【請求項18】
第一フィルム区分、第一ラベル区分及び第一剥離区分の組と、第二フィルム区分、第二ラベル区分及び第二剥離区分の組とを、所定距離離間させて配置している請求項17記載のラミネート用紙。
【請求項19】
第一フィルム区分、第一ラベル区分及び第一剥離区分の組と、第二フィルム区分、第二ラベル区分及び第二剥離区分の組とを相互に接触させて隣接配置している請求項17記載のラミネート用紙。
【請求項20】
前記第一フィルム区分と第二フィルム区分とを単一の第一輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第一折り曲げ線を挟んで一体に形成するとともに、前記第一ラベル区分と第二ラベル区分、及び前記第一剥離区分と第二剥離区分とを単一の第二輪郭線により包囲される領域に、境界線となる第二折り曲げ線を挟んでそれぞれ一体に形成している請求項19記載のラミネート用紙。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2006−76152(P2006−76152A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−263104(P2004−263104)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【出願人】(302071782)タック化成株式会社 (17)
【Fターム(参考)】