ランキング表示装置
【課題】遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを、遊技媒体が獲得された遊技機に関連付けて表示させることが可能となるランキング表示システムを提供する。
【解決手段】各遊技機4にそれぞれ対応して端末装置3が設けられている。各端末装置3は、島コントローラ2を介してサーバ(管理装置)1に接続されている。サーバ1は、個人単位の獲得玉数を管理するための獲得玉数管理テーブルを備えている。サーバ1は、端末装置3からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、受信したデータに基づいて、獲得玉数管理テーブルへの獲得玉数管理データの新規登録または獲得玉数管理テーブル内の獲得玉数管理データの更新を行なう。そして、サーバ1は、獲得玉数管理テーブル内の獲得玉数管理データに基づいて、ランキングデータを作成して、各端末装置に送信する。
【解決手段】各遊技機4にそれぞれ対応して端末装置3が設けられている。各端末装置3は、島コントローラ2を介してサーバ(管理装置)1に接続されている。サーバ1は、個人単位の獲得玉数を管理するための獲得玉数管理テーブルを備えている。サーバ1は、端末装置3からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、受信したデータに基づいて、獲得玉数管理テーブルへの獲得玉数管理データの新規登録または獲得玉数管理テーブル内の獲得玉数管理データの更新を行なう。そして、サーバ1は、獲得玉数管理テーブル内の獲得玉数管理データに基づいて、ランキングデータを作成して、各端末装置に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技者が獲得した遊技媒体数に関するランキングを表示するためのランキング表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、次のようなランキング表示システムが開示されている。遊技施設の所要箇所には、遊技者が獲得したパチンコ玉を計数するための玉計数機が設置されている。玉計数機によってパチンコ玉が計数される毎に、その計数値が管理コンピュータに送信され、管理コンピュータがそれまでに受信した計数値に基づいて、当該計数値の順位判定や、計数値のランキングデータを作成し、順位判定結果や計数値のランキングデータを玉計数機に送信する。玉計数機では、順位判定結果や計数値のランキングデータを受信すると、それらを表示する。ランキングデータは、例えば、順位と出玉数(計数値)からなる。
【0003】
下記特許文献2には、次のようなランキング表示システムが開示されている。遊技施設の所要箇所には、遊技者が獲得したメダルを計数するためのメダル計数機が設置されている。メダル計数機によってメダルが計数される毎に、その計数値が集中管理装置に送信され、集中管理装置がそれまでに受信した計数値に基づいて、当該計数値の順位判定や、計数値のランキングデータを作成し、順位判定結果やランキングデータをランキング表示機に送信する。ランキング表示機では、順位判定結果やランキングデータを受信すると、それらを表示する。ランキングデータは、たとえば、順位と、獲得メダル数と、会員名と、台番号と、記録日からなる。
【0004】
下記特許文献3には、次のようなランキング表示システムが開示されている。つまり、各遊技機毎に設けられた呼び出しランプ装置が、対応する遊技機から出玉数などの情報を取得する。ホストコンピュータは、各呼び出しランプ装置から対応する遊技機の出玉数などの情報を収集し、収集した各遊技機の出玉数などの情報に基づいて、ランキング情報を算出し、算出したランキング情報を各呼び出しランプ装置に送信する。各呼び出しランプ装置は、受信したランキング情報を表示する。ランキングデータは、たとえば、順位と、台番号と、機種名と、出玉数からなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−319033号公報
【特許文献2】特開2002−219266号公報
【特許文献3】特開2005−320754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたランキング表示システムでは、順位と計数値(遊技者が獲得したパチンコ玉数)とからなるランキングデータが表示されるが、遊技機を特定する台番号は表示されない。これは、計数機は遊技機に1対1対応してないため、計数機によって計数されるパチンコ玉がいずれの遊技機で獲得されたかを計数機が認識できないからである。ランキングデータとして台番号が表示されないので、遊技者は、ランキングデータとして表示された計数値が、いずれの遊技機によって獲得されたパチンコ玉に対するものかを把握できない。
【0007】
特許文献2に記載されたランキング表示システムでは、順位と、遊技者が獲得したメダル数と、会員名と、台番号と、記録日とからなるランキングデータが表示される。このため、遊技者は、ランキングデータとして表示されたメダル数が、いずれの遊技機で獲得されたメダルに対するものかを把握することができる。しかし、特許文献2に記載の計数機も、遊技機に1対1対応してないため、ランキングデータに台番号を含めようとすると、獲得したメダルを計数機で計数させる際に、当該メダルを獲得した遊技機を特定するための台番号を計数機に認識させる必要がある。
【0008】
そこで、特許文献2では、会員カードを所持する遊技者の場合には、遊技時において、台端末装置により、会員カードに遊技した遊技機の台番号を記録させておき、計数時にこの会員カードを計数機に挿入することにより、会員カードから台番号を入力するようにしている。一方、会員カードを所持していない遊技者の場合には、獲得したメダルの計数時に当該メダルを獲得した遊技機の台番号を遊技者が計数機に入力するようにしている。
【0009】
特許文献3に記載されたランキング表示システムでは、順位と、台番号と、機種名と、出玉数とからなるランキングデータが表示される。出玉数は、遊技機から取得されている。このため、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを表示させることはできない。
この発明は、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを、遊技媒体が獲得された遊技機に関連付けて表示させることが可能となるランキング表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、遊技機(4)毎に設けられた端末装置(3)と、前記各端末装置と通信可能な管理装置(1)とを備えており、前記各端末装置は、遊技者が獲得した遊技媒体の数を計数するための計数手段(32)と、前記計数手段によって計数された計数値と、対応する遊技機を特定するための台特定情報とを含む計数データを前記管理装置に送信する手段(31)と、前記管理装置から受信したランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うランキング表示手段(32,33)とを含み、前記管理装置は、受信した計数データに基づいて、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関するランキングを示すデータであって、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを含むランキングデータを作成するランキングデータ作成手段(100)と、前記ランキングデータを前記各端末装置に送信する手段(100)とを含む、ランキング表示システムである。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
【0011】
遊技者が獲得した遊技媒体の数が端末装置の計数手段によって計数されると、当該端末装置は、計数手段によって得られた計数値と、対応する遊技機を特定するための台特定情報とを含む計数データを管理装置に送信する。管理装置は、端末装置からの計数データを受信すると、受信した計数データに基づいて、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関するランキングを示すデータであって、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを含むランキングデータを作成して、各端末装置に送信する。各端末装置は、管理装置からのランキングデータを受信すると、受信したランキングデータに基づいて、ランキング表示を行う。
【0012】
この構成によれば、端末装置は、遊技媒体獲得数に関するランキングを表示することができる。この際、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを、表示させることが可能となる。端末装置は、遊技機に一対一対応しているので、端末装置は、計数しようとする遊技媒体が獲得された遊技機を認識できる。このため、遊技媒体の計数を行う際に、当該遊技媒体が獲得された遊技機を特定するための情報を外部から端末装置に入力する必要がない。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記ランキングデータ作成手段は、前記管理装置と通信可能な全ての端末装置から送信される計数データに基づいて、全ての端末装置を対象としたランキングデータを作成するものである、請求項1記載のランキング表示システムである。この構成によれば、全ての端末装置を対象としたランキングを表示することができるようになる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記管理装置と通信可能な全ての端末装置が予めグループ分けされて、グループ毎にそのグループに属する端末装置に関する情報が前記管理装置に設定されており、前記ランキングデータ作成手段は、グループ毎に、そのグループに属する端末装置から送信される計数データに基づいて、そのグループに属する端末装置を対象としたランキングデータを作成するものであり、前記ランキング表示手段は、自己の端末装置が属するグループに対応するランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うものである、請求項1記載のランキング表示システムである。この構成によれば、グループ内でのランキングを表示することができるようになる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記グループが、遊技機が設置される島単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システムである。この構成によれば、島単位のグループ内でのランキングを表示することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、前記グループが、遊技機の機種単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システム。この構成によれば、遊技機の機種単位のグループ内でのランキングを表示することができるようになる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記ランキングデータは、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合に、最終的に当該遊技者が獲得できた遊技媒体数に関係する個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、個人単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システムである。この構成によれば、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表示することができるようになる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、前記ランキングデータは、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでにその遊技機で遊技した、各遊技者の遊技媒体獲得数の総和に関係する遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、遊技機単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システムである。この構成によれば、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表示することができるようになる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者に対して発行されるカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、前記端末装置は、前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段(31)と、前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段(31)とをさらに備えており、前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段(100)をさらに備えており、前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、前記個人単位の遊技媒体獲得数は、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持玉払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システムである。
【0019】
端末装置は、持玉データに基づいて、遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを管理装置に送信する。管理装置は、端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる。管理装置のランキングデータ作成手段は、端末装置から受信した計数データと、端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成する。
【0020】
個人単位の遊技媒体獲得数は、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した前記持玉払出数の累積値を減算することにより求められる。この構成によれば、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、当該遊技者が最終的に獲得できた遊技媒体数に関するランキングを表示することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者のカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、前記端末装置は、前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段(31)と、前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段(31)とをさらに備えており、前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段(100)をさらに備えており、前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、任意の1台の遊技機に対する前記遊技機単位の遊技媒体獲得数は、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持出払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システムである。
【0022】
端末装置は、持玉データに基づいて、遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを管理装置に送信する。管理装置は、端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる。管理装置のランキングデータ作成手段は、端末装置から受信した計数データと、端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成する。
【0023】
遊技機単位の遊技媒体獲得数は、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持出払出数の累積値を減算することにより求められる。この構成によれば、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでに、その台で遊技した各遊技者の獲得玉数の総和に関するランキングを表示することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを、遊技媒体が獲得された遊技機に関連付けて表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ランキング表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】遊技機4および端末装置3の外観を示す斜視図である。
【図3】台間カード処理機31、各台計数機32および持玉表示機33の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】サーバ1の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】カード管理テーブル、獲得玉数管理テーブルおよびランキングデータ記憶テーブルの内容の一例を示す模式図である。
【図6】台間カード処理機31の動作例を示すフローチャートである。
【図7】各台計数機32の動作例を示すフローチャートである。
【図8】持玉表示機33の動作例を示すフローチャートである。
【図9】サーバ1の動作例を示すフローチャートである。
【図10】図9のステップS69の獲得玉数管理データの作成・更新処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図11】個人単位の獲得玉数に関するランキングの表示例を示す模式図である。
【図12】他のランキング表示例を示す模式図である。
【図13】さらに他のランキング表示例を示す模式図である。
【図14】獲得玉数管理テーブルおよびランキングデータ記憶テーブルの変形例を示す模式図である。
【図15】図9のステップS69で行なわれる獲得玉数管理データの作成・更新処理の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1は、ランキング表示システムの構成を示している。
遊技施設には、島毎に、複数の遊技機(この例では、パチンコ台)4が設置されている。また、島毎に、1つの島コントローラ2が設けられている。島内の各遊技機4には、端末装置3がそれぞれ設けられている。つまり、各端末装置3は、遊技機4と1対1対応している。島内の各端末装置3は、その島に対応して設けられた島コントローラ2を介して管理装置(以下、「サーバ」という)1に接続されている。サーバ1は、遊技者に対して発行されるプリペイドカードの有価価値の残高(以下、「現金残高」という)および持玉データの管理、後述する獲得玉数に関するランキングデータの作成等を行う。
【0027】
プリペイドカード(以下、単に「カード」という)の種類には、会員に対して発行される会員カードと、会員カードを所持していない遊技者のために発行される一般カードとがある。「持玉データ」とは、遊技者が当日に獲得したパチンコ玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく数値データとしてカード(または端末装置3)に関連付けて所有する場合の、数値データをいう。この実施形態では、カードには、カードID、現金残高、持玉データなどのデータが記録される。カードに記録されているデータを総称して、カードデータという場合がある。
【0028】
各端末装置3は、パチンコ玉の貸出や持玉の払出などを行う台間カード処理機31と、パチンコ玉の計数を行う各台計数機(“カクダイケイスウキ”)32と、持玉の表示、獲得玉数(遊技媒体獲得数)に関するランキング表示などを行う持玉表示機33とを備えている。
図2は、遊技機4および端末装置3の外観を示している。
【0029】
遊技機4の左側には、遊技機4の左側面に沿って縦長の台間カード処理機31が配置されている。通常、複数の遊技機4が横方向に並んで設置されているので、台間カード処理機31は、隣り合う2つの遊技機の間に配置されていることが多い。この台間カード処理機31の下端部に、各台計数機32が一体的に設けられている。遊技機4の上方に、持玉表示機33が設置されている。
【0030】
遊技機4の内部には、貸玉を払い出すための貸玉払出機構41が設けられている。遊技機の前面には、遊技機4に打ち出すためのパチンコ玉を一時的に貯留するための上皿42および下皿43が設けられている。上皿42のパチンコ玉が一杯になると、パチンコ玉が下皿43に流れてくるようになっている。上皿42の前面には、パチンコ玉貸出指令(以下、単に「貸出指令」という)を入力するための貸出ボタン44、カード返却指令を入力するためのカード返却ボタン45およびカードの現金残高を表示するための現金残高表示部46が設けられている。
【0031】
台間カード処理機31の前面には、紙幣挿入口51、表示部52、操作部53、玉払出用ノズル54、カード挿入/返却口55などが設けられている。台間カード処理機31の内部には、紙幣挿入口51から挿入された紙幣を鑑別して取り込むための紙幣処理部56(図3参照)、玉払出用ノズル54を介して遊技機4の上皿42に、持玉データとして所有されているパチンコ玉を供給するための持玉払出部57、カードからデータを読み取ったり、カードにデータを書き込んだりするためのカードリード/ライタ部(カードR/W部)58(図3参照)などが設けられている。
【0032】
各台計数機32は、台間カード処理機31の下端部に一体的に形成されかつ内部に計数部71を有する計数部本体72と、下皿43の下方に配置された玉受け皿73と、玉受け皿73内のパチンコ玉を計数部本体72内の計数部71に送るための玉通路74とを備えている。玉受け皿73の前面には、持玉払出ボタン75と、表示部76とが設けられている。持玉払出ボタン75は、持玉払出指令を入力するためのボタンである。表示部76には、計数値、持玉データ、獲得玉数に関するランキングなどが表示される。なお、下皿43の底面にはシャッタ(図示略)が設けられており、このシャッタを開放することにより、下皿43に貯留されているパチンコ玉を、玉受け皿73に送り込むことができるようになっている。
【0033】
持ち玉表示機33は、持玉データ、獲得玉数に関するランキングなどが表示される表示部91を備えている。
図3は、台間カード処理機31、各台計数機32および持玉表示機33の電気的構成を示している。
台間カード処理機31は、制御部50によって制御される。制御部50は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部50には、持玉払出部57、表示部52、操作部53、紙幣処理部56、主記憶部61、電源部62、上位通信I/F部63、カードR/W部58、メモリ部64、台I/F部65、遊技機通信I/F部66、各台計数機I/F部67などが接続されている。操作部53には、各台計数機32の表示部76および持玉表示機33の表示部91に、獲得玉数に関するランキングを表示させるためのランキング表示スイッチ53などが設けられている。
【0034】
主記憶部61は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなり、たとえば、対応する遊技機4を特定するための情報である台番号、台間カード処理機31で実行された各種イベントの履歴データなどが記憶される。メモリ部64は、作業用メモリとして用いられる。電源部62は、入力電力から台間カード処理機31の各部に必要とされる出力電力を生成する。上位通信I/F部63は、島コントローラ2を介してサーバ1と通信するためのインタフェースであり、島コントローラ2に接続されている。台I/F部65は、遊技機4の貸出ボタン44、返却ボタン45および現金残高表示部46を、制御部50に接続するためのインタフェースであり、これらのボタン44,45および表示部46に接続されている。遊技機通信I/F部66は、遊技機4と通信を行うためのインタフェースであり、遊技機4の制御部が接続されている。各台計数機I/F部67は、各台計数機32と通信を行うためのインタフェースであり、各台計数機32に接続されている。
【0035】
各台計数機32は、制御部70によって制御される。制御部70は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部70には、計数部71、表示部76、持玉払出ボタン75、主記憶部81、電源部82、台間カード処理機通信I/F部83、メモリ部84、持玉表示機通信I/F部85などが接続されている。
【0036】
主記憶部81は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなり、各台計数機32で実行された計数処理の履歴データなどが記憶される。電源部82は、入力電力から各台計数機32の各部に必要とされる出力電力を生成する。台間カード処理機通信I/F部83は、台間カード処理機31と通信するためのインタフェースであり、台間カード処理機31に接続されている。メモリ部84は、作業用メモリとして用いられる。持玉表示機通信I/F部85は、持玉表示機33と通信するためのインタフェースであり、持玉表示機33に接続されている。
【0037】
持玉表示機33は、制御部90によって制御される。制御部90は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部90には、表示部91、電源部92、各台計数機通信I/F部93などが接続されている。電源部92は、入力電力から持玉表示機33の各部に必要とされる出力電力を生成する。各台計数機通信I/F部93は、各台計数機32と通信するためのインタフェースであり、各台計数機32に接続されている。
【0038】
図4は、サーバ1の電気的構成を示している。
サーバ1は、制御部100によって制御される。制御部100は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部100には、主記憶部101、電源部102、下位通信I/F部103、メモリ部104などが接続されている。主記憶部101は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなる。主記憶部101には、カードの現金残高および持玉データを管理するカード管理テーブル101a、獲得玉数を管理する獲得玉数管理テーブル101b、ランキングデータを記憶するランキングデータ記憶テーブル101cなどが設けられる。
【0039】
カード管理テーブル101aには、図5(a)に示すように、カードIDに関連付けて、現金残高と持玉データとが記憶される。
獲得玉数管理テーブル101bは、この実施形態では、「個人単位の獲得玉数」を管理するための管理テーブルである。獲得玉数管理テーブル101bには、図5(b)に示すように、日時、台番号、カードIDおよび個人単位の獲得玉数を含む獲得玉数管理データが記憶される。「個人単位の獲得玉数」とは、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合に、当該遊技者が最終的に獲得できた遊技媒体数を評価できるような値をいう。この実施形態では、「個人単位の獲得玉数」として、一人の遊技者が任意の1台の遊技機4において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値から、その間に持玉払出指令に基づいて対応する持玉払出部57から払い出されたパチンコ玉数(持玉払出数)の累積値を減算した値が用いられる。なお、「個人単位の獲得玉数」として、一人の遊技者が任意の1台の遊技機4において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値を用いることもできる。
【0040】
ランキングデータ記憶テーブル101cには、個人単位の獲得玉数のランキングを示すデータ(ランキングデータ)が記憶される。具体的には、ランキングデータ記憶テーブル101cには、図5(c)に示すように、個人単位の獲得玉数が多い上位の複数の順位それぞれについて、順位、台番号および個人単位の獲得玉数からなるランキングデータが記憶される。
【0041】
電源部102は、入力電力からサーバ1の各部に必要とされる出力電力を生成する。メモリ部104は、作業用メモリとして用いられる。下位通信I/F部103は、各島コントローラ2を介して各端末装置3と通信するためのインタフェースであり、各島コントローラ2に接続されている。
遊技者が遊技機4で遊技を行なう際の端末装置3の基本的な動作について、説明する。
【0042】
まず、現金(紙幣)に基づいて玉貸が行なわれる場合の、端末装置4の基本的な動作について説明する。台間カード処理機31の紙幣挿入口51に紙幣が投入されると、挿入された紙幣の金額に相当する度数(現金残高)が遊技機4の現金残高表示器46に表示される。また、一般カードのカードIDが仮発行され、当該カードID、現金残高(この場合は挿入された紙幣の金額に相当する値)および持玉データ(この場合は零)が、メモリ部64に一時的に記憶されるとともに、サーバ1に送信される。サーバ1は、受信したカードIDに関連付けて、受信した現金残高および受信した持玉データを管理する。
【0043】
そして、遊技機4の貸出ボタン44が押下されると、遊技機4側の貸玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。たとえば、5度数に相当する125玉のパチンコ玉が払い出される。これにより、前記現金残高が減算される。つまり、仮発行されたカードIDに関連付けられている現金残高(メモリ部65上の現金残高およびサーバ1側で管理している現金残高)が更新される。遊技者は、より多くの貸玉の払出を受けたい場合には、再度、貸出ボタン44を押下すればよい。
【0044】
なお、仮発行されたカードIDに関連付けられている持玉データ(メモリ部65上の持玉データおよびサーバ1側で管理している持玉データ)は、後述するように、台間計数機32によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出指令に基づいて台間カード処理機31により遊技機4にパチンコ玉が払い出された場合には、更新される。
遊技終了時に、遊技者が遊技機4のカード返却ボタン45を押下すると、台間カード処理機31の内部にストックされておりかつ前述の仮発行されたカードIDが記録された一般カードに、現金残高および持玉データが記録された後、当該一般カードが発行(返却)される。遊技者は、他の遊技機4に台移動した後、この一般カードを挿入して、現金残高に基づく貸玉の払出や持玉データに基づく持玉の払出を受けることが可能である。また、遊技者は、遊技施設に設置された清算機(図示略)において、一般カードに関連付けられた現金残高を清算することができる。
【0045】
さらに、遊技者は、遊技施設内の景品カウンタに設置された景品管理機(図示略)や景品払出機(図示略)を従業員を介して利用することにより、一般カードに関連付けられた持玉データの一部または全部を、景品に交換することができる。持玉データの一部または全部を、景品に交換した場合には、当該カードに関連付けられている持玉データ(サーバ1側で管理されている持玉データおよびカードに記録されている持玉データ)が更新される。つまり、持玉データの値は、景品交換に使用された分だけ、減少する。なお、会員カードについても、同様に、会員カードに関連付けられた持玉データの一部または全部を、景品に交換することができる。
【0046】
一般カードに関連付けられている持玉データは、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。これに対して、会員カードに関連付けられる持玉データは、そのデータが発生した日の営業が終了した時点で、持玉データとしての効力は失うが、会員カードに貯玉データとして関連付けられる。なお、この実施形態では、貯玉データの管理は、サーバ1とは別の会員サーバ(図示略)によって行われる。この会員サーバは、サーバ1と接続されているとともに各島コントローラ2とも接続されている。貯玉データは本実施形態の特徴には関係しないので、貯玉データに関する説明は省略する。
【0047】
カードに関連付けられている現金残高に基づいて玉貸が行なわれる場合の、端末装置3の基本的な動作について説明する。台間カード処理機31のカード挿入/返却口55に一般カードまたは会員カードが挿入されると、カードID等のカードデータが読み取られる。台間カード処理機31は、当該カードIDをサーバ1に送信し、サーバ1から当該カードIDに対応する現金残高および持玉データを取得して、当該カードIDとともにメモリ部64に一時的に記憶する。また、現金残高に対応する度数が遊技機4の現金残高表示器46に表示される。そして、遊技機4の貸出ボタン44が押下されると、遊技機4側の貸玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。また、現金残高が減算される。つまり、遊技者によって挿入されたカードに関連付けられている現金残高(メモリ部65上の現金残高およびサーバ1側で管理している現金残高)が更新される。
【0048】
なお、挿入されたカードのカードIDに関連付けられている持玉データ(メモリ部65上の持玉データおよびサーバ1側で管理している持玉データ)は、後述するように、台間計数機32によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出指令に基づいて台間カード処理機31により遊技機4に持玉が払い出された場合には、更新される。
遊技終了時に、遊技者が遊技機4のカード返却ボタン45を押下すると、遊技者により挿入されているカードにその時点での現金残高および持玉データが記録された後、返却される。ただし、挿入されたカードが一般カードであって、現金残高および持玉データとも零である場合には、当該カードは収納され、再利用される。
【0049】
遊技者が獲得したパチンコ玉を各台計数機32によって計数させる場合の端末装置3の基本的な動作について説明する。遊技者が下皿43の底面のシャッタを開放すると、下皿43に貯留されているパチンコ玉が、玉受け皿73に送り込まれる。玉受け皿73に送り込まれたパチンコ玉は、玉通路74を通って計数部71に送られる。計数部71に送られてきたパチンコ玉の数が計数部71によって計数される。計数動作中においては、その時点での計数値が、各台計数機32の表示部76に表示される。計数動作が終了すると、各台計数機32から台間カード処理機31に計数値が通知される。
【0050】
台間カード処理機31は、計数値が通知されると、遊技者によってカードが挿入されている場合には、当該カードのカードIDに関連付けられている持玉データを更新し、カードが挿入されていない場合には仮発行されているカードIDに関連付けられている持玉データを更新する。具体的には、台間カード処理機31は、挿入されたカードのカードIDまたは仮発行されたカードIDとともにメモリ部64に一時的に記憶されている持玉データに、各台計数機32から通知された計数値を加算することにより、メモリ部64上の持玉データを更新する。また、台間カード処理機31は、当該カードIDと計数値とを含む計数データをサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した計数データ中のカードIDに関連して記憶されている持玉データに、受信した計数データ中の計数値を加算することにより、当該カードIDに対応する持玉データを更新する。
【0051】
各台計数機32の持玉払出ボタン75が押下された場合の端末装置4の基本的な動作について説明する。各台計数機32の持玉払出ボタン75が押下されると、台間カード処理機31は、メモリ部64に一時的に記憶されている現在の遊技者に対する持玉データが所定数以上あれば、所定個数のパチンコ玉を払い出し、持玉データが所定数未満であれば持玉データに相当する数のパチンコ玉を払い出す。台間カード処理機31は、遊技者によってカードが挿入されている場合には、当該カードのカードIDに関連付けられている持玉データを更新し、カードが挿入されていない場合には仮発行されているカードIDに関連付けられている持玉データを更新する。
【0052】
具体的には、台間カード処理機31は、挿入されたカードのカードIDまたは仮発行されたカードIDとともにメモリ部64に一時的に記憶されている持玉データから、払出されたパチンコ玉数(持玉払出数)を減算することにより、メモリ部64上の持玉データを更新する。また、台間カード処理機31は、当該カードIDと持玉払出数とを含む持玉払出データをサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した持玉払出データ中のカードIDに関連して記憶されている持玉データから、受信した持玉払出データ中の持玉払出数を減算することにより、当該カードIDに対応する持玉データを更新する。
【0053】
本実施形態のランキング表示システムでは、「個人単位の獲得玉数」に関するランキングを各端末装置3に表示できることに特徴がある。たとえば、店全体の個人単位の獲得玉数のランキングのうち、第1位に関する情報を各端末装置3に表示することが可能である。第1位に関する情報は、たとえば、第1位であることを表す順位の情報と、第1位の個人単位の獲得玉数と、それが得られた遊技機4を特定する情報(台番号)とからなる。
【0054】
以下、端末装置3およびサーバ1の動作について詳しく説明する。
図6は、台間カード処理機31の動作例を示している。
紙幣挿入口51から紙幣が挿入されたことが検知されると(ステップS1でYES)、台間カード処理機31の制御部50は、カードIDを仮発行する(ステップS2)。そして、制御部50は、仮発行されたカードID、現金残高および持玉データをメモリ部64に一時的に記憶する(ステップS3)。また、制御部50は、これらのデータを含む新規カード管理データを作成して、島コントローラ2を介してサーバ1に送信する(ステップS4)。この場合、現金残高は、挿入された紙幣の金額に相当する度数である。また、持玉データは、零である。サーバ1は、新規カード管理データを受信すると、カード管理テーブル101aに、受信したIDに関連付けて受信した現金残高および持玉データを格納する。
【0055】
カード挿入/返却口55に、カードが挿入された場合には(ステップS5でYES)、カードR/W部58によってそのカードから、カードID等のカードデータが読み取られ、台間カード処理機31の制御部50によってメモリ部64に一時的に記憶される(ステップS6)。制御部50は、カードR/W部58によって読み取られたカードIDを、サーバ1に送信して、サーバ1から当該カードIDに対応する現金残高および持玉データを取得して、メモリ部64に一時的に記憶する(ステップS7)。
【0056】
なお、前記ステップS3またはS6においてメモリ部64に一時的に記憶されたカードIDであって、最新に記憶されたカードIDは、対応する遊技機4において現在遊技している遊技者に対して発行されている又は発行予定のカードのカードIDを表していることから、「現遊技者に対するカードID」と呼ぶ場合がある。また、「現遊技者に対するカードID」に対応する現金残高を「現遊技者に対する現金残高」、「現遊技者に対するカードID」に対応する持玉データを「現遊技者に対する持玉データ」と呼ぶ場合がある。また、前記ステップS3またはS6においてメモリ部64に一時的に記憶されたカードID、現金残高および持玉データからなるカードデータであって、最新に記憶されたカードデータを、「現遊技者に対するカードデータ」と呼ぶ場合がある。
【0057】
遊技機4の貸出ボタン44の押下により、制御部50が貸出指令を受信した場合には(ステップS8でYES)、制御部50は玉貸処理を実行する(ステップS9)。具体的には、制御部50は、メモリ部64に一時的に記憶されている現遊技者に対するカードデータに基づいて、現遊技者に対する現金残高が1回分の貸玉払出数に相当する所定度数以上残っているか否かを判別し、残っている場合には、貸玉払出指令を遊技機4に与える。これにより、遊技機4は、貸玉払出機構41によって所定数の貸玉を払い出す。
【0058】
また、制御部50は、対応する遊技機4の台番号、現遊技者に対するカードIDおよび貸玉払出を行なった旨を含む貸玉払出データをサーバ1に送信するとともに(ステップS10)、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高から1回分の貸玉払出数に相当する所定度数分を減算することにより、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高を更新する(ステップS11)。サーバ1は、貸玉払出データを受信すると、カード管理テーブル101a内の当該カードIDに対応する現金残高を更新する。
【0059】
各台計数機32からの計数値を受信した場合には(ステップS12)、制御部50は、日時、対応する遊技機4の台番号、現遊技者のカードIDおよび受信した計数値を含む計数データをサーバ1に送信する(ステップS13)。また、制御部50は、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データに、受信した計数値を加算することにより、当該持玉データを更新する(ステップS14)。
【0060】
サーバ1は、計数データを受信すると、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する持玉データを更新する。具体的には、該当するカードIDに対応する持玉データに、計数データ中の計数値を加算することにより、当該持玉データを更新する。また、サーバ1は、受信した計数データに基づいて、獲得玉数管理テーブル101bへの獲得玉数管理データの登録または獲得玉数管理テーブル101b内の獲得玉数管理データの更新を行なう。さらに、サーバ1は、必要であれば、ランキングデータ記憶テーブル101c内のランキングデータを更新する。
【0061】
各台計数機32からの持玉払出指令を受信した場合には(ステップS15)、制御部50は、持玉払出処理を行なう(ステップS16)。つまり、制御部50は、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データが所定数以上であれば、所定個数分のパチンコ玉を持玉払出部57からノズル54を介して上皿42に払い出す。現遊技者に対する持玉データが1以上でかつ所定数未満であれば、持玉データに相当する数のパチンコ玉を持玉払出部57からノズル54を介して上皿42に払い出す。現遊技者に対する持玉データが零であれば、パチンコ玉の払出し(持玉の払出し)は行われない。
【0062】
持玉払出処理が行なわれると、制御部50は、日時、対応する遊技機4の台番号、現遊技者に対するカードID、持玉払出処理によって払い出されたパチンコ玉の数(持玉払出数)および持玉を払い出した旨を含む持玉払出データをサーバ1に送信する(ステップS17)。また、制御部50は、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データから今回の持玉払出数を減算することにより、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データを更新する(ステップS18)。
【0063】
サーバ1は、持玉払出データを受信すると、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する持玉データを更新する。具体的には、該当するカードIDに対応する持玉データから、持玉払出データ中の持玉払出数を減算することにより、当該持玉データを更新する。また、サーバ1は、受信した持玉払出データに基づいて、獲得玉数管理テーブル101bへの獲得玉数管理データの登録または獲得玉数管理テーブル101b内の獲得玉数管理データの更新を行なう。さらに、サーバ1は、必要であれば、ランキングデータ記憶テーブル101c内のランキングデータを更新する。
【0064】
サーバ1からのランキングデータを受信した場合には(ステップS19)、制御部50は、主記憶部61内のランキングデータを更新する(ステップS20)。つまり、制御部50は、主記憶部61内のランキングデータを受信したランキングデータに書き換える。
遊技機4のカード返却ボタン45が押下されることにより、カード返却指令を受信したときには(ステップS21)、制御部50は、カード返却処理を行なう(ステップS22)。つまり、制御部50は、会員カードが挿入されている場合には、当該カードに記録されている現金残高および持玉データを、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データに書き換えた後、当該カードをカード挿入/返却口55から返却する。
【0065】
一方、一般カードが挿入されている場合には、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データの少なくとも一方が零以外であれば、当該カードに記録されている現金残高および持玉データを、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データに書き換えた後、当該カードをカード挿入/返却口55から返却する。メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データのいずれもが零の場合には、当該カードは収納され、再利用される。
【0066】
カードが挿入されておらずカードIDが仮発行されている場合には、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データの少なくとも一方が零以外であれば、収納されておりかつ仮発行されたカードIDが記録されている一般カードにメモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データを記録した後、当該カードをカード挿入/返却口55から返却する。メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データのいずれもが零の場合には、カードは発行されない。
【0067】
ランキング表示スイッチ53aがオフ状態のときには(ステップS23でNO)、制御部52は、現時点での現遊技者に対する持玉データを含む持玉表示データを作成して、各台計数機32に送信する(ステップS25)。各台計数機32は、台間カード処理機31から受信した持玉表示データを持玉表示機33に送信するとともに、受信した持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者に対する持玉数を、表示部76に表示する。持玉表示機33は、各台計数機32から受信した持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者に対する持玉数を、表示部91に表示する。
【0068】
前記ステップS23において、ランキング表示スイッチ53aがオン状態のときには(ステップS23でYES)、主記憶部61内のランキングデータに基づいて、ランキング表示データを作成して、各台計数機32に送信する(ステップS24)。各台計数機32は、台間カード処理機31から受信したランキング表示データを持玉表示機33に送信するとともに、受信したランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを、表示部76に表示する。持玉表示機33は、各台計数機32から受信したランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを、表示部91に表示する。
【0069】
図7は、各台計数機32の動作例を示している。
遊技者が下皿43の底面のシャッタを開放することにより、下皿43から玉受け皿73にパチンコ玉が送り込まれ、玉受け皿73から玉通路74を通ってパチンコ玉が計数部71に送り込まれる。このようにして、パチンコ玉が計数部71に送り込まれると、計数部71による計数が開始される。
【0070】
計数が開始されると(ステップS31でYES)、計数部71による計数処理が実行される(ステップS32)。そして、計数処理が終了すると(ステップS33でYES)、各台計数機32の制御部70は、計数値を台間カード処理機31に送信する(ステップS34)。したがって、台間カード処理機31側では、図6のステップS12でYESとなるため、図6のステップS13,S14の処理が行なわれる。
【0071】
台間カード処理機31からの持玉表示データを受信した場合には(ステップS35でYES)、制御部70は、持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者の持玉数を表示部76に表示するとともに(ステップS36)、持玉表示データを持玉表示機33に送信する(ステップS37)。
台間カード処理機31からのランキング表示データを受信した場合には(ステップS38でYES)、制御部71は、ランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを表示部76に表示するとともに(ステップS39)、ランキング表示データを持玉表示機33に送信する(ステップS40)。
【0072】
図8は、持玉表示機33の動作例を示している。
各台計数機32からの持玉表示データを受信した場合には(ステップS51でYES)、持玉表示機33の制御部90は、持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者の持玉数を表示部91に表示する(ステップS52)。
一方、各台計数機32からのランキング表示データを受信した場合には(ステップS53でYES)、制御部90は、ランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを表示部91に表示する(ステップS54)。
【0073】
図9は、サーバ1の動作例を示している。
台間カード処理機31からの新規カード管理データを受信すると(ステップS61でYES)、サーバ1の制御部100は、カード管理テーブル101aに、受信した新規カード管理データを登録する(ステップS62)。つまり、制御部100は、受信した新規カード管理データに含まれているカードID、現金残高および持玉データを、カード管理テーブル101aに登録する。ただし、カード管理テーブル101a内に、受信した新規カード管理データに含まれているカードIDと同じカードIDを含むデータが既に存在する場合には、そのデータを受信した新規管理データに書き換える。
【0074】
台間カード処理機31からの現金残高・持玉データの問い合わせを受信した場合には(ステップS63でYES)、制御部100は、カード管理テーブル101aから、受信した問い合わせに含まれているカードIDに対応するデータ(現金残高および持玉データ)を検索し、得られたデータを問い合わせ元の台間カード処理機31に向かって送信する(ステップS64)。
【0075】
台間カード処理機31からの貸玉払出データを受信した場合には(ステップS65でYES)、制御部100は、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する現金残高を更新する(ステップS66)。つまり、制御部100は、受信した貸玉払出データに含まれているカードIDに対応する現金残高から、1回分の貸玉払出数に相当する度数分を減算することにより、当該現金残高を更新する。
【0076】
計数データまたは持玉払出データを受信した場合には(ステップS67)、制御部100は、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する持玉データを更新する(ステップS68)。具体的には、受信データが計数データである場合には、制御部100は、受信した計数データに含まれているカードIDに対応する持玉データに、当該計数データに含まれている計数値を加算することにより、当該持玉データを更新する。一方、受信データが持玉払出データである場合には、制御部100は、受信した持玉払出データに含まれているカードIDに対応する持玉データから、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数を減算することにより、当該持玉データを更新する。計数データまたは持玉払出データは、持玉データを更新させるデータであることから、これらを総称する場合には、「持玉更新データ」ということにする。
【0077】
前記ステップS68の持玉データの更新処理が終了すると、制御部100は、獲得玉数管理データの作成・更新処理を行なった後(ステップS69)、ランキングデータの作成・更新処理を行なう(ステップS70)。これらの処理の詳細については後述する。この後、制御部100は、ランキングデータを、各台間カード処理機31に向かって送信する(ステップS71)。
【0078】
図10は、図9のステップS69の獲得玉数管理データの作成・更新処理の詳細な手順を示している。
制御部100は、獲得玉数管理テーブル101bから、今回の受信データ(持玉更新データ)に含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データのうち、最新に作成または更新されたデータを検索する(ステップS81)。
【0079】
該当する獲得玉数管理データを検索できた場合には(ステップS82でYES)、制御部100は、ステップS83に移行する。一方、検索できなかった場合、つまり、今回の受信データに含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データが存在しない場合には(ステップS82でNO)、ステップS84に移行する。
ステップS83では、制御部100は、検索によって得られた獲得玉数管理データのカードIDと、今回の受信データに含まれているカードIDとが一致するか否かを判別する。両者が一致しない場合には(ステップS83でNO)、制御部100は、今回受信した持玉更新データ(計数データまたは持玉払出データ)は、対応する遊技機4で現在遊技している遊技者の当該遊技機4での遊技開始後において、対応する端末装置3から最初に送信された持玉更新データであると判別し、今回受信した持玉更新データに基づいて獲得玉数データを新規に作成して、獲得玉数管理テーブル101bに記憶する(ステップS84)。
【0080】
なお、前記ステップS81の検索処理において、該当するデータを検索できなかった場合にも(ステップS82でNO)、今回受信した持玉更新データに基づいて獲得玉数データを新規に作成して、獲得玉数管理テーブル101bに記憶する(ステップS84)。
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、当該計数データに含まれている計数値を個人単位の獲得玉数として、当該計数データに含まれている日時、台番号およびカードIDと、個人単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数に負の符号をつけた値を個人単位の獲得玉数として、当該持玉払出データに含まれている日時、台番号およびカードIDと個人単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。
【0081】
前記ステップS83において、検索によって得られた獲得玉数管理データのカードIDと、今回の受信データに含まれているカードIDとが一致すると判定された場合には(ステップS83でYES)、制御部100は、今回受信した持玉更新データは、対応する遊技機4で現在遊技している遊技者の当該遊技機4での遊技開始後において、対応する端末装置3から複数番目(2番目以降)に送信された持玉更新データであると判別し、検索により得られた獲得玉数管理データを、今回受信した持玉更新データに基づいて更新する(ステップS85)
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の個人単位の獲得玉数に、当該計数データに含まれている計数値を加算することにより、当該個人単位の獲得玉数を更新する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の個人単位の獲得玉数から、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数を減算するとこにより、当該個人単位の獲得玉数を更新する。
【0082】
図9のステップS70のランキングデータの作成・更新処理では、制御部100は、獲得玉数管理テーブル101b(図5(b)参照)に基づいて、獲得玉数管理データのうちから、所定期間内での個人単位の獲得玉数の多い上位の複数の順位に該当する獲得玉数管理データを選択して、ランキング記憶テーブル101c(図5(c)参照)に記憶する。具体的には、制御部100は、選択された上位1位から所定順位(例えば3位)までの各獲得玉数管理データに基づいて、図5(c)に示すように、順位、台番号および個人単位の獲得玉数のデータを、ランキング記憶テーブル101cに記憶する。所定期間内とは、例えば、1日、3日間、1週間等の期間である。
【0083】
このようにして、作成または更新されたランキングデータは、制御部100から島コントローラ2を介して各台間カード処理機31に送信される。そして、前述したように、ランキング表示スイッチ53aがオン状態のときに、ランキングデータに基づいて、各端末装置3内の各台計数機32の表示部76および持玉表示機33の表示部91に、個人単位の獲得玉数に関するランキングが表示される。
【0084】
図11は、個人単位の獲得玉数に関するランキングの表示例を示している。
図11の例では、各端末装置3において、ランキング1位のデータのみが表示される。具体的には、ランキング1位を示す文字”Best”と、台番号を示す記号と数字”no△△△△”と、個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、それぞれ個別にかつ循環的に表示される。ランキング1位のみならず、2位、3位等をも含めて、同様な表示を行うようにしてもよい。
【0085】
表示領域が大きい表示部であれば、順位、台番号および個人単位の獲得玉数を、個別に表示するのではなく、同時に表示するようにしてもよい。その場合に、ランキング1位のみならず、2位、3位等のデータも同時に表示するようにしてもよい。
ランキングデータとして、サーバ1は、遊技機4別に、所定期間内でその遊技機4において個人単位の獲得玉数の多い1位から所定順位までのデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、それぞれ記憶するようにしてもよい。つまり、図11のステップS70において、制御部100は、遊技機4別に、所定期間内でのその遊技機1における、個人単位の獲得玉数の多い上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データをそれぞれ選択する。そして、制御部100は、選択した遊技機4別の上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データに基づいて、遊技機4別のランキングデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、ランキング記憶テーブルに記憶する。
【0086】
このようにすると、例えば、図12に示すように、各端末装置3において、対応する遊技機4のみでの個人単位の獲得玉数に関するランキングを表示することが可能となる。具体的には、1位を表す文字”Top−1“、1位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”、2位を表す文字”Top−2“、2位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”、3位を表す文字”Top−3“および3位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”を、循環的に表示する。
【0087】
また、ランキングデータとして、サーバ1は、予め定められた遊技機4(または端末装置3)のグループ別に、所定期間内でのそのグループにおける、個人単位の獲得玉数の多い1位から所定順位までのデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、遊技機4別にそれぞれ記憶するようにしてもよい。この場合、店内の遊技機4は、例えば、機種単位や、島単位でグループ分けされる。そして、サーバ1の主記憶部101には、図4に破線で示すように、グルーブ毎に、そのグルーブに属する遊技機4の台番号(または端末装置3の識別番号)を記憶したグルーブ管理テーブル101dが記憶される。
【0088】
この場合、図11のステップS70において、サーバ1の制御部100は、グループ別に、所定期間内でのそのグループにおける、個人単位の獲得玉数の多い上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データをそれぞれ選択する。そして、制御部100は、選択したグループ別の上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データに基づいて、グループ別のランキングデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、ランキング記憶テーブルに記憶する。
【0089】
このようにすると、端末装置3側において、グルーブ内でのランキングを表示することができる。例えば、図13に示すように、各端末装置3では、グループ別の個人の獲得玉数のランキングの上位1位〜3位のいずれかに、対応する遊技機1が該当している場合のみ、該当している順位および個人単位の獲得玉数を表示することができる。
具体的には、グループ内でのランキング1位のデータが得られた遊技機4に対応する端末装置3では、図13(a)に示すように、1位を表す文字“1st”と1位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、循環的に表示される。グループ内でのランキング2位のデータが得られた遊技機4に対応する端末装置3では、図13(b)に示すように、2位を表す文字“2nd”と2位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、循環的に表示される。グループ内でのランキング3位のデータが得られた遊技機4に対応する端末装置3では、図13(c)に示すように、3位を表す文字“3rd”と3位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、循環的に表示される。
【0090】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。上記実施形態では、所定期間内における個人単位の獲得玉数に関するランキングが端末装置3側で表示可能となっているが、所定期間内における遊技機単位の獲得玉数に関するランキングを端末装置3側に表示させるようにしてもよい。「遊技機単位の獲得玉数」とは、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでに、その台で遊技した各遊技者の獲得玉数(「個人単位の獲得玉数」)の総和である。
【0091】
たとえば、「遊技機単位の獲得玉数」として、任意の1台の遊技機4において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値から、その間に持出払出指令に基づいて対応する持玉払出部57から払い出されたパチンコ玉数(持玉払出数)の累積値を減算した値が用いられる。なお、「遊技機単位の獲得玉数」として、1台の遊技機4において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値を用いることもできる。
【0092】
この場合、獲得玉数管理テーブル101bには、図14(a)に示すように、日時、台番号および所定期間内におけるその台での遊技機単位の獲得玉数からなる獲得玉数管理データが記憶される。また、ランキングデータ記憶テーブル101cには、図14(b)に示すように、遊技機単位の獲得玉数が多い1位から所定順位までのランキングデータが記憶される。各ランキングデータは、順位、台番号および台当たりの個人獲得玉数の総和からなる。また、この場合、図9のステップS69,S70の処理内容が、前述した実施形態と異なる。
【0093】
図15は、遊技機単位の獲得玉数に関するランキングデータを作成する場合に、図9のステップS69で行なわれる獲得玉数管理データの作成・更新処理の詳細な手順を示している。
制御部100は、獲得玉数管理テーブル101b(図14(a)参照)から、今回の受信データ(持玉更新データ)に含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データを検索する(ステップS91)。
【0094】
該当する獲得玉数管理データを検索できなかった場合、つまり、今回の受信データに含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データが存在しない場合には(ステップS92でNO)、制御部100は、今回受信した持玉更新データ(計数データまたは持玉払出データ)は、前記所定期間内が開始された後において、対応する端末装置3(今回受信した持玉更新データの送信元の端末装置)3から最初に送信された持玉更新データであると判別し、今回受信した持玉更新データに基づいて獲得玉数管理データを新規に作成して、獲得玉数管理テーブル101bに記憶する(ステップS93)。
【0095】
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、当該計数データに含まれている計数値を遊技機単位の獲得玉数として、当該計数データに含まれている日時および台番号と、遊技機単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数に負の符号をつけた値を遊技機単位の獲得玉数として、当該持玉払出データに含まれている日時および台番号と、遊技機単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。
【0096】
一方、該当するような獲得玉数管理データが検索された場合には(ステップS92でYES)、制御部100は、今回受信した持玉更新データは、前記所定期間内が開始された後において、対応する遊技機4から2回目以降(2回目を含む)に送信された持玉更新データであると判別し、検索により得られた獲得玉数管理データを、今回受信した持玉更新データに基づいて更新する(ステップS94)
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の遊技機単位の獲得玉数に、当該計数データに含まれている計数値を加算することにより、当該遊技機単位の獲得玉数を更新する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の遊技機単位の獲得玉数から、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数を減算することにより、当該遊技機単位の獲得玉数を更新する。
【0097】
前記実施形態では、遊技中においてメモリ部64上の持玉データが更新されるときには、サーバ1のカード管理テーブル101a上の持玉データも更新されるようになっているが、遊技中においては、カード管理テーブル101aへの持玉データの記憶および更新を行わず、遊技終了時に遊技者によってカード返却ボタン45が押下されたときにのみ、カード管理テーブル101aへの持玉データの記憶および更新を行うようにしてもよい。この場合には、遊技中においては、持玉データは、対応する端末装置3の台間カード処理機31のメモリ部64に、たとえば、当該台間カード処理機番号(端末装置番号)に関連して記憶される。なお、サーバ1のカード管理テーブル101a上の現金残高については、上記実施形態と同様に遊技中においても、更新される。
【0098】
具体的には、現金が台間カード処理機31に挿入された場合には、台間カード処理機31は、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して持玉データ(この場合は零)を記憶させるとともに、“遊技開始時点での持玉データ”として零を記憶させる。一方、台間カード処理機31にカード(一般カードまたは会員カード)が挿入された場合には、台間カード処理機31は、当該カードのカードIDをサーバ1に送信して、サーバ1から当該カードIDに対応する現金残高および持玉データを取得し、メモリ部64に一時的に記憶する。より具体的には、台間カード処理機31は、サーバ1から取得した持玉データ(カードに関連付けられていた持玉データ)をメモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶させるとともに、当該持玉データを“遊技開始時点での持玉データ”として記憶する。なお、サーバ1は、カード管理テーブル101a内の当該カードIDに対応する持玉データをクリアする。つまり、カードへの持玉データの関連付けが一旦解除される。
【0099】
台間計数機32によって計数処理が行なわれ、その計数値が台間カード処理機31に送られてきた場合には、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データにその計数値が加算されることにより、当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが更新される。また、持玉払出指令に基づいて、台間カード処理機31により遊技機4にパチンコ玉が払い出された場合には、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データからパチンコ玉払出数が減算されることにより、当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが更新される。そして、遊技者によって遊技機4のカード返却ボタン45が押下されると、カードが挿入されていない場合には、一般カードにメモリ部64に記憶されている現金残高の他、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが記録されて発行され、カードが挿入されている場合には、そのカードにメモリ部64に記憶されている現金残高の他、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが記録されて返却される。
【0100】
また、台間カード処理機31は、サーバ1に、日時、対応する遊技機4の台番号、現遊技者に対するカードID、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データ(以下、”持玉データ”という)、メモリ部64に記憶されている“遊技開始時点での持玉データ”等をサーバ1に送信する。サーバ1は、カード管理テーブル101aに、受信したカードIDに関連して、受信した”持玉データ”を記憶する。また、サーバ1は、受信した”持玉データ”から、受信した“遊技開始時点での持玉データ”を減算した値を、持玉更新データ(今回の遊技により獲得した玉数)として算出する。そして、サーバ1は、受信した日時および対応する遊技機4の台番号ならびに算出した持玉更新データに基づいて、獲得玉数管理テーブル101bへの獲得玉数管理データの登録または獲得玉数管理テーブル101b内の獲得玉数管理データの更新を行う(図10参照)。さらに、サーバ1は、必要であれば、ランキングデータ記憶テーブル101c内のランキングデータを更新する。
【0101】
前述した実施形態では、台間カード処理機31に現遊技者のカードが挿入されている場合において、紙幣が挿入された場合の動作については、言及していないが、このような場合には、たとえば、挿入された紙幣の金額を、現遊技者のカードに関連付けられている現金残高に加算するようにすればよい。つまり、現遊技者のカードに関連付けられている現金残高(メモリ部61上の現金残高およびサーバ1側で管理されている現金算高)を更新するようにすればよい。
【0102】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0103】
1 サーバ
3 端末装置
4 遊技機
31 台間カード処理機
32 各台計数機
33 持玉表示機
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技者が獲得した遊技媒体数に関するランキングを表示するためのランキング表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、次のようなランキング表示システムが開示されている。遊技施設の所要箇所には、遊技者が獲得したパチンコ玉を計数するための玉計数機が設置されている。玉計数機によってパチンコ玉が計数される毎に、その計数値が管理コンピュータに送信され、管理コンピュータがそれまでに受信した計数値に基づいて、当該計数値の順位判定や、計数値のランキングデータを作成し、順位判定結果や計数値のランキングデータを玉計数機に送信する。玉計数機では、順位判定結果や計数値のランキングデータを受信すると、それらを表示する。ランキングデータは、例えば、順位と出玉数(計数値)からなる。
【0003】
下記特許文献2には、次のようなランキング表示システムが開示されている。遊技施設の所要箇所には、遊技者が獲得したメダルを計数するためのメダル計数機が設置されている。メダル計数機によってメダルが計数される毎に、その計数値が集中管理装置に送信され、集中管理装置がそれまでに受信した計数値に基づいて、当該計数値の順位判定や、計数値のランキングデータを作成し、順位判定結果やランキングデータをランキング表示機に送信する。ランキング表示機では、順位判定結果やランキングデータを受信すると、それらを表示する。ランキングデータは、たとえば、順位と、獲得メダル数と、会員名と、台番号と、記録日からなる。
【0004】
下記特許文献3には、次のようなランキング表示システムが開示されている。つまり、各遊技機毎に設けられた呼び出しランプ装置が、対応する遊技機から出玉数などの情報を取得する。ホストコンピュータは、各呼び出しランプ装置から対応する遊技機の出玉数などの情報を収集し、収集した各遊技機の出玉数などの情報に基づいて、ランキング情報を算出し、算出したランキング情報を各呼び出しランプ装置に送信する。各呼び出しランプ装置は、受信したランキング情報を表示する。ランキングデータは、たとえば、順位と、台番号と、機種名と、出玉数からなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−319033号公報
【特許文献2】特開2002−219266号公報
【特許文献3】特開2005−320754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたランキング表示システムでは、順位と計数値(遊技者が獲得したパチンコ玉数)とからなるランキングデータが表示されるが、遊技機を特定する台番号は表示されない。これは、計数機は遊技機に1対1対応してないため、計数機によって計数されるパチンコ玉がいずれの遊技機で獲得されたかを計数機が認識できないからである。ランキングデータとして台番号が表示されないので、遊技者は、ランキングデータとして表示された計数値が、いずれの遊技機によって獲得されたパチンコ玉に対するものかを把握できない。
【0007】
特許文献2に記載されたランキング表示システムでは、順位と、遊技者が獲得したメダル数と、会員名と、台番号と、記録日とからなるランキングデータが表示される。このため、遊技者は、ランキングデータとして表示されたメダル数が、いずれの遊技機で獲得されたメダルに対するものかを把握することができる。しかし、特許文献2に記載の計数機も、遊技機に1対1対応してないため、ランキングデータに台番号を含めようとすると、獲得したメダルを計数機で計数させる際に、当該メダルを獲得した遊技機を特定するための台番号を計数機に認識させる必要がある。
【0008】
そこで、特許文献2では、会員カードを所持する遊技者の場合には、遊技時において、台端末装置により、会員カードに遊技した遊技機の台番号を記録させておき、計数時にこの会員カードを計数機に挿入することにより、会員カードから台番号を入力するようにしている。一方、会員カードを所持していない遊技者の場合には、獲得したメダルの計数時に当該メダルを獲得した遊技機の台番号を遊技者が計数機に入力するようにしている。
【0009】
特許文献3に記載されたランキング表示システムでは、順位と、台番号と、機種名と、出玉数とからなるランキングデータが表示される。出玉数は、遊技機から取得されている。このため、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを表示させることはできない。
この発明は、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを、遊技媒体が獲得された遊技機に関連付けて表示させることが可能となるランキング表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、遊技機(4)毎に設けられた端末装置(3)と、前記各端末装置と通信可能な管理装置(1)とを備えており、前記各端末装置は、遊技者が獲得した遊技媒体の数を計数するための計数手段(32)と、前記計数手段によって計数された計数値と、対応する遊技機を特定するための台特定情報とを含む計数データを前記管理装置に送信する手段(31)と、前記管理装置から受信したランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うランキング表示手段(32,33)とを含み、前記管理装置は、受信した計数データに基づいて、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関するランキングを示すデータであって、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを含むランキングデータを作成するランキングデータ作成手段(100)と、前記ランキングデータを前記各端末装置に送信する手段(100)とを含む、ランキング表示システムである。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
【0011】
遊技者が獲得した遊技媒体の数が端末装置の計数手段によって計数されると、当該端末装置は、計数手段によって得られた計数値と、対応する遊技機を特定するための台特定情報とを含む計数データを管理装置に送信する。管理装置は、端末装置からの計数データを受信すると、受信した計数データに基づいて、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関するランキングを示すデータであって、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを含むランキングデータを作成して、各端末装置に送信する。各端末装置は、管理装置からのランキングデータを受信すると、受信したランキングデータに基づいて、ランキング表示を行う。
【0012】
この構成によれば、端末装置は、遊技媒体獲得数に関するランキングを表示することができる。この際、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを、表示させることが可能となる。端末装置は、遊技機に一対一対応しているので、端末装置は、計数しようとする遊技媒体が獲得された遊技機を認識できる。このため、遊技媒体の計数を行う際に、当該遊技媒体が獲得された遊技機を特定するための情報を外部から端末装置に入力する必要がない。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記ランキングデータ作成手段は、前記管理装置と通信可能な全ての端末装置から送信される計数データに基づいて、全ての端末装置を対象としたランキングデータを作成するものである、請求項1記載のランキング表示システムである。この構成によれば、全ての端末装置を対象としたランキングを表示することができるようになる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記管理装置と通信可能な全ての端末装置が予めグループ分けされて、グループ毎にそのグループに属する端末装置に関する情報が前記管理装置に設定されており、前記ランキングデータ作成手段は、グループ毎に、そのグループに属する端末装置から送信される計数データに基づいて、そのグループに属する端末装置を対象としたランキングデータを作成するものであり、前記ランキング表示手段は、自己の端末装置が属するグループに対応するランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うものである、請求項1記載のランキング表示システムである。この構成によれば、グループ内でのランキングを表示することができるようになる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記グループが、遊技機が設置される島単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システムである。この構成によれば、島単位のグループ内でのランキングを表示することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、前記グループが、遊技機の機種単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システム。この構成によれば、遊技機の機種単位のグループ内でのランキングを表示することができるようになる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記ランキングデータは、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合に、最終的に当該遊技者が獲得できた遊技媒体数に関係する個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、個人単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システムである。この構成によれば、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表示することができるようになる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、前記ランキングデータは、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでにその遊技機で遊技した、各遊技者の遊技媒体獲得数の総和に関係する遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、遊技機単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システムである。この構成によれば、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表示することができるようになる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者に対して発行されるカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、前記端末装置は、前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段(31)と、前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段(31)とをさらに備えており、前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段(100)をさらに備えており、前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、前記個人単位の遊技媒体獲得数は、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持玉払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システムである。
【0019】
端末装置は、持玉データに基づいて、遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを管理装置に送信する。管理装置は、端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる。管理装置のランキングデータ作成手段は、端末装置から受信した計数データと、端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成する。
【0020】
個人単位の遊技媒体獲得数は、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した前記持玉払出数の累積値を減算することにより求められる。この構成によれば、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、当該遊技者が最終的に獲得できた遊技媒体数に関するランキングを表示することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者のカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、前記端末装置は、前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段(31)と、前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段(31)とをさらに備えており、前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段(100)をさらに備えており、前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、任意の1台の遊技機に対する前記遊技機単位の遊技媒体獲得数は、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持出払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システムである。
【0022】
端末装置は、持玉データに基づいて、遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを管理装置に送信する。管理装置は、端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる。管理装置のランキングデータ作成手段は、端末装置から受信した計数データと、端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成する。
【0023】
遊技機単位の遊技媒体獲得数は、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持出払出数の累積値を減算することにより求められる。この構成によれば、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでに、その台で遊技した各遊技者の獲得玉数の総和に関するランキングを表示することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数またはそれに近い値に関するランキングを、遊技媒体が獲得された遊技機に関連付けて表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ランキング表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】遊技機4および端末装置3の外観を示す斜視図である。
【図3】台間カード処理機31、各台計数機32および持玉表示機33の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】サーバ1の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】カード管理テーブル、獲得玉数管理テーブルおよびランキングデータ記憶テーブルの内容の一例を示す模式図である。
【図6】台間カード処理機31の動作例を示すフローチャートである。
【図7】各台計数機32の動作例を示すフローチャートである。
【図8】持玉表示機33の動作例を示すフローチャートである。
【図9】サーバ1の動作例を示すフローチャートである。
【図10】図9のステップS69の獲得玉数管理データの作成・更新処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図11】個人単位の獲得玉数に関するランキングの表示例を示す模式図である。
【図12】他のランキング表示例を示す模式図である。
【図13】さらに他のランキング表示例を示す模式図である。
【図14】獲得玉数管理テーブルおよびランキングデータ記憶テーブルの変形例を示す模式図である。
【図15】図9のステップS69で行なわれる獲得玉数管理データの作成・更新処理の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1は、ランキング表示システムの構成を示している。
遊技施設には、島毎に、複数の遊技機(この例では、パチンコ台)4が設置されている。また、島毎に、1つの島コントローラ2が設けられている。島内の各遊技機4には、端末装置3がそれぞれ設けられている。つまり、各端末装置3は、遊技機4と1対1対応している。島内の各端末装置3は、その島に対応して設けられた島コントローラ2を介して管理装置(以下、「サーバ」という)1に接続されている。サーバ1は、遊技者に対して発行されるプリペイドカードの有価価値の残高(以下、「現金残高」という)および持玉データの管理、後述する獲得玉数に関するランキングデータの作成等を行う。
【0027】
プリペイドカード(以下、単に「カード」という)の種類には、会員に対して発行される会員カードと、会員カードを所持していない遊技者のために発行される一般カードとがある。「持玉データ」とは、遊技者が当日に獲得したパチンコ玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく数値データとしてカード(または端末装置3)に関連付けて所有する場合の、数値データをいう。この実施形態では、カードには、カードID、現金残高、持玉データなどのデータが記録される。カードに記録されているデータを総称して、カードデータという場合がある。
【0028】
各端末装置3は、パチンコ玉の貸出や持玉の払出などを行う台間カード処理機31と、パチンコ玉の計数を行う各台計数機(“カクダイケイスウキ”)32と、持玉の表示、獲得玉数(遊技媒体獲得数)に関するランキング表示などを行う持玉表示機33とを備えている。
図2は、遊技機4および端末装置3の外観を示している。
【0029】
遊技機4の左側には、遊技機4の左側面に沿って縦長の台間カード処理機31が配置されている。通常、複数の遊技機4が横方向に並んで設置されているので、台間カード処理機31は、隣り合う2つの遊技機の間に配置されていることが多い。この台間カード処理機31の下端部に、各台計数機32が一体的に設けられている。遊技機4の上方に、持玉表示機33が設置されている。
【0030】
遊技機4の内部には、貸玉を払い出すための貸玉払出機構41が設けられている。遊技機の前面には、遊技機4に打ち出すためのパチンコ玉を一時的に貯留するための上皿42および下皿43が設けられている。上皿42のパチンコ玉が一杯になると、パチンコ玉が下皿43に流れてくるようになっている。上皿42の前面には、パチンコ玉貸出指令(以下、単に「貸出指令」という)を入力するための貸出ボタン44、カード返却指令を入力するためのカード返却ボタン45およびカードの現金残高を表示するための現金残高表示部46が設けられている。
【0031】
台間カード処理機31の前面には、紙幣挿入口51、表示部52、操作部53、玉払出用ノズル54、カード挿入/返却口55などが設けられている。台間カード処理機31の内部には、紙幣挿入口51から挿入された紙幣を鑑別して取り込むための紙幣処理部56(図3参照)、玉払出用ノズル54を介して遊技機4の上皿42に、持玉データとして所有されているパチンコ玉を供給するための持玉払出部57、カードからデータを読み取ったり、カードにデータを書き込んだりするためのカードリード/ライタ部(カードR/W部)58(図3参照)などが設けられている。
【0032】
各台計数機32は、台間カード処理機31の下端部に一体的に形成されかつ内部に計数部71を有する計数部本体72と、下皿43の下方に配置された玉受け皿73と、玉受け皿73内のパチンコ玉を計数部本体72内の計数部71に送るための玉通路74とを備えている。玉受け皿73の前面には、持玉払出ボタン75と、表示部76とが設けられている。持玉払出ボタン75は、持玉払出指令を入力するためのボタンである。表示部76には、計数値、持玉データ、獲得玉数に関するランキングなどが表示される。なお、下皿43の底面にはシャッタ(図示略)が設けられており、このシャッタを開放することにより、下皿43に貯留されているパチンコ玉を、玉受け皿73に送り込むことができるようになっている。
【0033】
持ち玉表示機33は、持玉データ、獲得玉数に関するランキングなどが表示される表示部91を備えている。
図3は、台間カード処理機31、各台計数機32および持玉表示機33の電気的構成を示している。
台間カード処理機31は、制御部50によって制御される。制御部50は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部50には、持玉払出部57、表示部52、操作部53、紙幣処理部56、主記憶部61、電源部62、上位通信I/F部63、カードR/W部58、メモリ部64、台I/F部65、遊技機通信I/F部66、各台計数機I/F部67などが接続されている。操作部53には、各台計数機32の表示部76および持玉表示機33の表示部91に、獲得玉数に関するランキングを表示させるためのランキング表示スイッチ53などが設けられている。
【0034】
主記憶部61は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなり、たとえば、対応する遊技機4を特定するための情報である台番号、台間カード処理機31で実行された各種イベントの履歴データなどが記憶される。メモリ部64は、作業用メモリとして用いられる。電源部62は、入力電力から台間カード処理機31の各部に必要とされる出力電力を生成する。上位通信I/F部63は、島コントローラ2を介してサーバ1と通信するためのインタフェースであり、島コントローラ2に接続されている。台I/F部65は、遊技機4の貸出ボタン44、返却ボタン45および現金残高表示部46を、制御部50に接続するためのインタフェースであり、これらのボタン44,45および表示部46に接続されている。遊技機通信I/F部66は、遊技機4と通信を行うためのインタフェースであり、遊技機4の制御部が接続されている。各台計数機I/F部67は、各台計数機32と通信を行うためのインタフェースであり、各台計数機32に接続されている。
【0035】
各台計数機32は、制御部70によって制御される。制御部70は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部70には、計数部71、表示部76、持玉払出ボタン75、主記憶部81、電源部82、台間カード処理機通信I/F部83、メモリ部84、持玉表示機通信I/F部85などが接続されている。
【0036】
主記憶部81は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなり、各台計数機32で実行された計数処理の履歴データなどが記憶される。電源部82は、入力電力から各台計数機32の各部に必要とされる出力電力を生成する。台間カード処理機通信I/F部83は、台間カード処理機31と通信するためのインタフェースであり、台間カード処理機31に接続されている。メモリ部84は、作業用メモリとして用いられる。持玉表示機通信I/F部85は、持玉表示機33と通信するためのインタフェースであり、持玉表示機33に接続されている。
【0037】
持玉表示機33は、制御部90によって制御される。制御部90は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部90には、表示部91、電源部92、各台計数機通信I/F部93などが接続されている。電源部92は、入力電力から持玉表示機33の各部に必要とされる出力電力を生成する。各台計数機通信I/F部93は、各台計数機32と通信するためのインタフェースであり、各台計数機32に接続されている。
【0038】
図4は、サーバ1の電気的構成を示している。
サーバ1は、制御部100によって制御される。制御部100は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部100には、主記憶部101、電源部102、下位通信I/F部103、メモリ部104などが接続されている。主記憶部101は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなる。主記憶部101には、カードの現金残高および持玉データを管理するカード管理テーブル101a、獲得玉数を管理する獲得玉数管理テーブル101b、ランキングデータを記憶するランキングデータ記憶テーブル101cなどが設けられる。
【0039】
カード管理テーブル101aには、図5(a)に示すように、カードIDに関連付けて、現金残高と持玉データとが記憶される。
獲得玉数管理テーブル101bは、この実施形態では、「個人単位の獲得玉数」を管理するための管理テーブルである。獲得玉数管理テーブル101bには、図5(b)に示すように、日時、台番号、カードIDおよび個人単位の獲得玉数を含む獲得玉数管理データが記憶される。「個人単位の獲得玉数」とは、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合に、当該遊技者が最終的に獲得できた遊技媒体数を評価できるような値をいう。この実施形態では、「個人単位の獲得玉数」として、一人の遊技者が任意の1台の遊技機4において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値から、その間に持玉払出指令に基づいて対応する持玉払出部57から払い出されたパチンコ玉数(持玉払出数)の累積値を減算した値が用いられる。なお、「個人単位の獲得玉数」として、一人の遊技者が任意の1台の遊技機4において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値を用いることもできる。
【0040】
ランキングデータ記憶テーブル101cには、個人単位の獲得玉数のランキングを示すデータ(ランキングデータ)が記憶される。具体的には、ランキングデータ記憶テーブル101cには、図5(c)に示すように、個人単位の獲得玉数が多い上位の複数の順位それぞれについて、順位、台番号および個人単位の獲得玉数からなるランキングデータが記憶される。
【0041】
電源部102は、入力電力からサーバ1の各部に必要とされる出力電力を生成する。メモリ部104は、作業用メモリとして用いられる。下位通信I/F部103は、各島コントローラ2を介して各端末装置3と通信するためのインタフェースであり、各島コントローラ2に接続されている。
遊技者が遊技機4で遊技を行なう際の端末装置3の基本的な動作について、説明する。
【0042】
まず、現金(紙幣)に基づいて玉貸が行なわれる場合の、端末装置4の基本的な動作について説明する。台間カード処理機31の紙幣挿入口51に紙幣が投入されると、挿入された紙幣の金額に相当する度数(現金残高)が遊技機4の現金残高表示器46に表示される。また、一般カードのカードIDが仮発行され、当該カードID、現金残高(この場合は挿入された紙幣の金額に相当する値)および持玉データ(この場合は零)が、メモリ部64に一時的に記憶されるとともに、サーバ1に送信される。サーバ1は、受信したカードIDに関連付けて、受信した現金残高および受信した持玉データを管理する。
【0043】
そして、遊技機4の貸出ボタン44が押下されると、遊技機4側の貸玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。たとえば、5度数に相当する125玉のパチンコ玉が払い出される。これにより、前記現金残高が減算される。つまり、仮発行されたカードIDに関連付けられている現金残高(メモリ部65上の現金残高およびサーバ1側で管理している現金残高)が更新される。遊技者は、より多くの貸玉の払出を受けたい場合には、再度、貸出ボタン44を押下すればよい。
【0044】
なお、仮発行されたカードIDに関連付けられている持玉データ(メモリ部65上の持玉データおよびサーバ1側で管理している持玉データ)は、後述するように、台間計数機32によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出指令に基づいて台間カード処理機31により遊技機4にパチンコ玉が払い出された場合には、更新される。
遊技終了時に、遊技者が遊技機4のカード返却ボタン45を押下すると、台間カード処理機31の内部にストックされておりかつ前述の仮発行されたカードIDが記録された一般カードに、現金残高および持玉データが記録された後、当該一般カードが発行(返却)される。遊技者は、他の遊技機4に台移動した後、この一般カードを挿入して、現金残高に基づく貸玉の払出や持玉データに基づく持玉の払出を受けることが可能である。また、遊技者は、遊技施設に設置された清算機(図示略)において、一般カードに関連付けられた現金残高を清算することができる。
【0045】
さらに、遊技者は、遊技施設内の景品カウンタに設置された景品管理機(図示略)や景品払出機(図示略)を従業員を介して利用することにより、一般カードに関連付けられた持玉データの一部または全部を、景品に交換することができる。持玉データの一部または全部を、景品に交換した場合には、当該カードに関連付けられている持玉データ(サーバ1側で管理されている持玉データおよびカードに記録されている持玉データ)が更新される。つまり、持玉データの値は、景品交換に使用された分だけ、減少する。なお、会員カードについても、同様に、会員カードに関連付けられた持玉データの一部または全部を、景品に交換することができる。
【0046】
一般カードに関連付けられている持玉データは、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。これに対して、会員カードに関連付けられる持玉データは、そのデータが発生した日の営業が終了した時点で、持玉データとしての効力は失うが、会員カードに貯玉データとして関連付けられる。なお、この実施形態では、貯玉データの管理は、サーバ1とは別の会員サーバ(図示略)によって行われる。この会員サーバは、サーバ1と接続されているとともに各島コントローラ2とも接続されている。貯玉データは本実施形態の特徴には関係しないので、貯玉データに関する説明は省略する。
【0047】
カードに関連付けられている現金残高に基づいて玉貸が行なわれる場合の、端末装置3の基本的な動作について説明する。台間カード処理機31のカード挿入/返却口55に一般カードまたは会員カードが挿入されると、カードID等のカードデータが読み取られる。台間カード処理機31は、当該カードIDをサーバ1に送信し、サーバ1から当該カードIDに対応する現金残高および持玉データを取得して、当該カードIDとともにメモリ部64に一時的に記憶する。また、現金残高に対応する度数が遊技機4の現金残高表示器46に表示される。そして、遊技機4の貸出ボタン44が押下されると、遊技機4側の貸玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。また、現金残高が減算される。つまり、遊技者によって挿入されたカードに関連付けられている現金残高(メモリ部65上の現金残高およびサーバ1側で管理している現金残高)が更新される。
【0048】
なお、挿入されたカードのカードIDに関連付けられている持玉データ(メモリ部65上の持玉データおよびサーバ1側で管理している持玉データ)は、後述するように、台間計数機32によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出指令に基づいて台間カード処理機31により遊技機4に持玉が払い出された場合には、更新される。
遊技終了時に、遊技者が遊技機4のカード返却ボタン45を押下すると、遊技者により挿入されているカードにその時点での現金残高および持玉データが記録された後、返却される。ただし、挿入されたカードが一般カードであって、現金残高および持玉データとも零である場合には、当該カードは収納され、再利用される。
【0049】
遊技者が獲得したパチンコ玉を各台計数機32によって計数させる場合の端末装置3の基本的な動作について説明する。遊技者が下皿43の底面のシャッタを開放すると、下皿43に貯留されているパチンコ玉が、玉受け皿73に送り込まれる。玉受け皿73に送り込まれたパチンコ玉は、玉通路74を通って計数部71に送られる。計数部71に送られてきたパチンコ玉の数が計数部71によって計数される。計数動作中においては、その時点での計数値が、各台計数機32の表示部76に表示される。計数動作が終了すると、各台計数機32から台間カード処理機31に計数値が通知される。
【0050】
台間カード処理機31は、計数値が通知されると、遊技者によってカードが挿入されている場合には、当該カードのカードIDに関連付けられている持玉データを更新し、カードが挿入されていない場合には仮発行されているカードIDに関連付けられている持玉データを更新する。具体的には、台間カード処理機31は、挿入されたカードのカードIDまたは仮発行されたカードIDとともにメモリ部64に一時的に記憶されている持玉データに、各台計数機32から通知された計数値を加算することにより、メモリ部64上の持玉データを更新する。また、台間カード処理機31は、当該カードIDと計数値とを含む計数データをサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した計数データ中のカードIDに関連して記憶されている持玉データに、受信した計数データ中の計数値を加算することにより、当該カードIDに対応する持玉データを更新する。
【0051】
各台計数機32の持玉払出ボタン75が押下された場合の端末装置4の基本的な動作について説明する。各台計数機32の持玉払出ボタン75が押下されると、台間カード処理機31は、メモリ部64に一時的に記憶されている現在の遊技者に対する持玉データが所定数以上あれば、所定個数のパチンコ玉を払い出し、持玉データが所定数未満であれば持玉データに相当する数のパチンコ玉を払い出す。台間カード処理機31は、遊技者によってカードが挿入されている場合には、当該カードのカードIDに関連付けられている持玉データを更新し、カードが挿入されていない場合には仮発行されているカードIDに関連付けられている持玉データを更新する。
【0052】
具体的には、台間カード処理機31は、挿入されたカードのカードIDまたは仮発行されたカードIDとともにメモリ部64に一時的に記憶されている持玉データから、払出されたパチンコ玉数(持玉払出数)を減算することにより、メモリ部64上の持玉データを更新する。また、台間カード処理機31は、当該カードIDと持玉払出数とを含む持玉払出データをサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した持玉払出データ中のカードIDに関連して記憶されている持玉データから、受信した持玉払出データ中の持玉払出数を減算することにより、当該カードIDに対応する持玉データを更新する。
【0053】
本実施形態のランキング表示システムでは、「個人単位の獲得玉数」に関するランキングを各端末装置3に表示できることに特徴がある。たとえば、店全体の個人単位の獲得玉数のランキングのうち、第1位に関する情報を各端末装置3に表示することが可能である。第1位に関する情報は、たとえば、第1位であることを表す順位の情報と、第1位の個人単位の獲得玉数と、それが得られた遊技機4を特定する情報(台番号)とからなる。
【0054】
以下、端末装置3およびサーバ1の動作について詳しく説明する。
図6は、台間カード処理機31の動作例を示している。
紙幣挿入口51から紙幣が挿入されたことが検知されると(ステップS1でYES)、台間カード処理機31の制御部50は、カードIDを仮発行する(ステップS2)。そして、制御部50は、仮発行されたカードID、現金残高および持玉データをメモリ部64に一時的に記憶する(ステップS3)。また、制御部50は、これらのデータを含む新規カード管理データを作成して、島コントローラ2を介してサーバ1に送信する(ステップS4)。この場合、現金残高は、挿入された紙幣の金額に相当する度数である。また、持玉データは、零である。サーバ1は、新規カード管理データを受信すると、カード管理テーブル101aに、受信したIDに関連付けて受信した現金残高および持玉データを格納する。
【0055】
カード挿入/返却口55に、カードが挿入された場合には(ステップS5でYES)、カードR/W部58によってそのカードから、カードID等のカードデータが読み取られ、台間カード処理機31の制御部50によってメモリ部64に一時的に記憶される(ステップS6)。制御部50は、カードR/W部58によって読み取られたカードIDを、サーバ1に送信して、サーバ1から当該カードIDに対応する現金残高および持玉データを取得して、メモリ部64に一時的に記憶する(ステップS7)。
【0056】
なお、前記ステップS3またはS6においてメモリ部64に一時的に記憶されたカードIDであって、最新に記憶されたカードIDは、対応する遊技機4において現在遊技している遊技者に対して発行されている又は発行予定のカードのカードIDを表していることから、「現遊技者に対するカードID」と呼ぶ場合がある。また、「現遊技者に対するカードID」に対応する現金残高を「現遊技者に対する現金残高」、「現遊技者に対するカードID」に対応する持玉データを「現遊技者に対する持玉データ」と呼ぶ場合がある。また、前記ステップS3またはS6においてメモリ部64に一時的に記憶されたカードID、現金残高および持玉データからなるカードデータであって、最新に記憶されたカードデータを、「現遊技者に対するカードデータ」と呼ぶ場合がある。
【0057】
遊技機4の貸出ボタン44の押下により、制御部50が貸出指令を受信した場合には(ステップS8でYES)、制御部50は玉貸処理を実行する(ステップS9)。具体的には、制御部50は、メモリ部64に一時的に記憶されている現遊技者に対するカードデータに基づいて、現遊技者に対する現金残高が1回分の貸玉払出数に相当する所定度数以上残っているか否かを判別し、残っている場合には、貸玉払出指令を遊技機4に与える。これにより、遊技機4は、貸玉払出機構41によって所定数の貸玉を払い出す。
【0058】
また、制御部50は、対応する遊技機4の台番号、現遊技者に対するカードIDおよび貸玉払出を行なった旨を含む貸玉払出データをサーバ1に送信するとともに(ステップS10)、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高から1回分の貸玉払出数に相当する所定度数分を減算することにより、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高を更新する(ステップS11)。サーバ1は、貸玉払出データを受信すると、カード管理テーブル101a内の当該カードIDに対応する現金残高を更新する。
【0059】
各台計数機32からの計数値を受信した場合には(ステップS12)、制御部50は、日時、対応する遊技機4の台番号、現遊技者のカードIDおよび受信した計数値を含む計数データをサーバ1に送信する(ステップS13)。また、制御部50は、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データに、受信した計数値を加算することにより、当該持玉データを更新する(ステップS14)。
【0060】
サーバ1は、計数データを受信すると、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する持玉データを更新する。具体的には、該当するカードIDに対応する持玉データに、計数データ中の計数値を加算することにより、当該持玉データを更新する。また、サーバ1は、受信した計数データに基づいて、獲得玉数管理テーブル101bへの獲得玉数管理データの登録または獲得玉数管理テーブル101b内の獲得玉数管理データの更新を行なう。さらに、サーバ1は、必要であれば、ランキングデータ記憶テーブル101c内のランキングデータを更新する。
【0061】
各台計数機32からの持玉払出指令を受信した場合には(ステップS15)、制御部50は、持玉払出処理を行なう(ステップS16)。つまり、制御部50は、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データが所定数以上であれば、所定個数分のパチンコ玉を持玉払出部57からノズル54を介して上皿42に払い出す。現遊技者に対する持玉データが1以上でかつ所定数未満であれば、持玉データに相当する数のパチンコ玉を持玉払出部57からノズル54を介して上皿42に払い出す。現遊技者に対する持玉データが零であれば、パチンコ玉の払出し(持玉の払出し)は行われない。
【0062】
持玉払出処理が行なわれると、制御部50は、日時、対応する遊技機4の台番号、現遊技者に対するカードID、持玉払出処理によって払い出されたパチンコ玉の数(持玉払出数)および持玉を払い出した旨を含む持玉払出データをサーバ1に送信する(ステップS17)。また、制御部50は、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データから今回の持玉払出数を減算することにより、メモリ部64上の現遊技者に対する持玉データを更新する(ステップS18)。
【0063】
サーバ1は、持玉払出データを受信すると、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する持玉データを更新する。具体的には、該当するカードIDに対応する持玉データから、持玉払出データ中の持玉払出数を減算することにより、当該持玉データを更新する。また、サーバ1は、受信した持玉払出データに基づいて、獲得玉数管理テーブル101bへの獲得玉数管理データの登録または獲得玉数管理テーブル101b内の獲得玉数管理データの更新を行なう。さらに、サーバ1は、必要であれば、ランキングデータ記憶テーブル101c内のランキングデータを更新する。
【0064】
サーバ1からのランキングデータを受信した場合には(ステップS19)、制御部50は、主記憶部61内のランキングデータを更新する(ステップS20)。つまり、制御部50は、主記憶部61内のランキングデータを受信したランキングデータに書き換える。
遊技機4のカード返却ボタン45が押下されることにより、カード返却指令を受信したときには(ステップS21)、制御部50は、カード返却処理を行なう(ステップS22)。つまり、制御部50は、会員カードが挿入されている場合には、当該カードに記録されている現金残高および持玉データを、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データに書き換えた後、当該カードをカード挿入/返却口55から返却する。
【0065】
一方、一般カードが挿入されている場合には、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データの少なくとも一方が零以外であれば、当該カードに記録されている現金残高および持玉データを、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データに書き換えた後、当該カードをカード挿入/返却口55から返却する。メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データのいずれもが零の場合には、当該カードは収納され、再利用される。
【0066】
カードが挿入されておらずカードIDが仮発行されている場合には、メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データの少なくとも一方が零以外であれば、収納されておりかつ仮発行されたカードIDが記録されている一般カードにメモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データを記録した後、当該カードをカード挿入/返却口55から返却する。メモリ部64上の現遊技者に対する現金残高および持玉データのいずれもが零の場合には、カードは発行されない。
【0067】
ランキング表示スイッチ53aがオフ状態のときには(ステップS23でNO)、制御部52は、現時点での現遊技者に対する持玉データを含む持玉表示データを作成して、各台計数機32に送信する(ステップS25)。各台計数機32は、台間カード処理機31から受信した持玉表示データを持玉表示機33に送信するとともに、受信した持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者に対する持玉数を、表示部76に表示する。持玉表示機33は、各台計数機32から受信した持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者に対する持玉数を、表示部91に表示する。
【0068】
前記ステップS23において、ランキング表示スイッチ53aがオン状態のときには(ステップS23でYES)、主記憶部61内のランキングデータに基づいて、ランキング表示データを作成して、各台計数機32に送信する(ステップS24)。各台計数機32は、台間カード処理機31から受信したランキング表示データを持玉表示機33に送信するとともに、受信したランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを、表示部76に表示する。持玉表示機33は、各台計数機32から受信したランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを、表示部91に表示する。
【0069】
図7は、各台計数機32の動作例を示している。
遊技者が下皿43の底面のシャッタを開放することにより、下皿43から玉受け皿73にパチンコ玉が送り込まれ、玉受け皿73から玉通路74を通ってパチンコ玉が計数部71に送り込まれる。このようにして、パチンコ玉が計数部71に送り込まれると、計数部71による計数が開始される。
【0070】
計数が開始されると(ステップS31でYES)、計数部71による計数処理が実行される(ステップS32)。そして、計数処理が終了すると(ステップS33でYES)、各台計数機32の制御部70は、計数値を台間カード処理機31に送信する(ステップS34)。したがって、台間カード処理機31側では、図6のステップS12でYESとなるため、図6のステップS13,S14の処理が行なわれる。
【0071】
台間カード処理機31からの持玉表示データを受信した場合には(ステップS35でYES)、制御部70は、持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者の持玉数を表示部76に表示するとともに(ステップS36)、持玉表示データを持玉表示機33に送信する(ステップS37)。
台間カード処理機31からのランキング表示データを受信した場合には(ステップS38でYES)、制御部71は、ランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを表示部76に表示するとともに(ステップS39)、ランキング表示データを持玉表示機33に送信する(ステップS40)。
【0072】
図8は、持玉表示機33の動作例を示している。
各台計数機32からの持玉表示データを受信した場合には(ステップS51でYES)、持玉表示機33の制御部90は、持玉表示データに基づいて、現時点での現遊技者の持玉数を表示部91に表示する(ステップS52)。
一方、各台計数機32からのランキング表示データを受信した場合には(ステップS53でYES)、制御部90は、ランキング表示データに基づいて、現時点での個人単位の獲得玉数に関するランキングを表示部91に表示する(ステップS54)。
【0073】
図9は、サーバ1の動作例を示している。
台間カード処理機31からの新規カード管理データを受信すると(ステップS61でYES)、サーバ1の制御部100は、カード管理テーブル101aに、受信した新規カード管理データを登録する(ステップS62)。つまり、制御部100は、受信した新規カード管理データに含まれているカードID、現金残高および持玉データを、カード管理テーブル101aに登録する。ただし、カード管理テーブル101a内に、受信した新規カード管理データに含まれているカードIDと同じカードIDを含むデータが既に存在する場合には、そのデータを受信した新規管理データに書き換える。
【0074】
台間カード処理機31からの現金残高・持玉データの問い合わせを受信した場合には(ステップS63でYES)、制御部100は、カード管理テーブル101aから、受信した問い合わせに含まれているカードIDに対応するデータ(現金残高および持玉データ)を検索し、得られたデータを問い合わせ元の台間カード処理機31に向かって送信する(ステップS64)。
【0075】
台間カード処理機31からの貸玉払出データを受信した場合には(ステップS65でYES)、制御部100は、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する現金残高を更新する(ステップS66)。つまり、制御部100は、受信した貸玉払出データに含まれているカードIDに対応する現金残高から、1回分の貸玉払出数に相当する度数分を減算することにより、当該現金残高を更新する。
【0076】
計数データまたは持玉払出データを受信した場合には(ステップS67)、制御部100は、カード管理テーブル101a内の該当するカードIDに対応する持玉データを更新する(ステップS68)。具体的には、受信データが計数データである場合には、制御部100は、受信した計数データに含まれているカードIDに対応する持玉データに、当該計数データに含まれている計数値を加算することにより、当該持玉データを更新する。一方、受信データが持玉払出データである場合には、制御部100は、受信した持玉払出データに含まれているカードIDに対応する持玉データから、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数を減算することにより、当該持玉データを更新する。計数データまたは持玉払出データは、持玉データを更新させるデータであることから、これらを総称する場合には、「持玉更新データ」ということにする。
【0077】
前記ステップS68の持玉データの更新処理が終了すると、制御部100は、獲得玉数管理データの作成・更新処理を行なった後(ステップS69)、ランキングデータの作成・更新処理を行なう(ステップS70)。これらの処理の詳細については後述する。この後、制御部100は、ランキングデータを、各台間カード処理機31に向かって送信する(ステップS71)。
【0078】
図10は、図9のステップS69の獲得玉数管理データの作成・更新処理の詳細な手順を示している。
制御部100は、獲得玉数管理テーブル101bから、今回の受信データ(持玉更新データ)に含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データのうち、最新に作成または更新されたデータを検索する(ステップS81)。
【0079】
該当する獲得玉数管理データを検索できた場合には(ステップS82でYES)、制御部100は、ステップS83に移行する。一方、検索できなかった場合、つまり、今回の受信データに含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データが存在しない場合には(ステップS82でNO)、ステップS84に移行する。
ステップS83では、制御部100は、検索によって得られた獲得玉数管理データのカードIDと、今回の受信データに含まれているカードIDとが一致するか否かを判別する。両者が一致しない場合には(ステップS83でNO)、制御部100は、今回受信した持玉更新データ(計数データまたは持玉払出データ)は、対応する遊技機4で現在遊技している遊技者の当該遊技機4での遊技開始後において、対応する端末装置3から最初に送信された持玉更新データであると判別し、今回受信した持玉更新データに基づいて獲得玉数データを新規に作成して、獲得玉数管理テーブル101bに記憶する(ステップS84)。
【0080】
なお、前記ステップS81の検索処理において、該当するデータを検索できなかった場合にも(ステップS82でNO)、今回受信した持玉更新データに基づいて獲得玉数データを新規に作成して、獲得玉数管理テーブル101bに記憶する(ステップS84)。
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、当該計数データに含まれている計数値を個人単位の獲得玉数として、当該計数データに含まれている日時、台番号およびカードIDと、個人単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数に負の符号をつけた値を個人単位の獲得玉数として、当該持玉払出データに含まれている日時、台番号およびカードIDと個人単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。
【0081】
前記ステップS83において、検索によって得られた獲得玉数管理データのカードIDと、今回の受信データに含まれているカードIDとが一致すると判定された場合には(ステップS83でYES)、制御部100は、今回受信した持玉更新データは、対応する遊技機4で現在遊技している遊技者の当該遊技機4での遊技開始後において、対応する端末装置3から複数番目(2番目以降)に送信された持玉更新データであると判別し、検索により得られた獲得玉数管理データを、今回受信した持玉更新データに基づいて更新する(ステップS85)
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の個人単位の獲得玉数に、当該計数データに含まれている計数値を加算することにより、当該個人単位の獲得玉数を更新する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の個人単位の獲得玉数から、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数を減算するとこにより、当該個人単位の獲得玉数を更新する。
【0082】
図9のステップS70のランキングデータの作成・更新処理では、制御部100は、獲得玉数管理テーブル101b(図5(b)参照)に基づいて、獲得玉数管理データのうちから、所定期間内での個人単位の獲得玉数の多い上位の複数の順位に該当する獲得玉数管理データを選択して、ランキング記憶テーブル101c(図5(c)参照)に記憶する。具体的には、制御部100は、選択された上位1位から所定順位(例えば3位)までの各獲得玉数管理データに基づいて、図5(c)に示すように、順位、台番号および個人単位の獲得玉数のデータを、ランキング記憶テーブル101cに記憶する。所定期間内とは、例えば、1日、3日間、1週間等の期間である。
【0083】
このようにして、作成または更新されたランキングデータは、制御部100から島コントローラ2を介して各台間カード処理機31に送信される。そして、前述したように、ランキング表示スイッチ53aがオン状態のときに、ランキングデータに基づいて、各端末装置3内の各台計数機32の表示部76および持玉表示機33の表示部91に、個人単位の獲得玉数に関するランキングが表示される。
【0084】
図11は、個人単位の獲得玉数に関するランキングの表示例を示している。
図11の例では、各端末装置3において、ランキング1位のデータのみが表示される。具体的には、ランキング1位を示す文字”Best”と、台番号を示す記号と数字”no△△△△”と、個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、それぞれ個別にかつ循環的に表示される。ランキング1位のみならず、2位、3位等をも含めて、同様な表示を行うようにしてもよい。
【0085】
表示領域が大きい表示部であれば、順位、台番号および個人単位の獲得玉数を、個別に表示するのではなく、同時に表示するようにしてもよい。その場合に、ランキング1位のみならず、2位、3位等のデータも同時に表示するようにしてもよい。
ランキングデータとして、サーバ1は、遊技機4別に、所定期間内でその遊技機4において個人単位の獲得玉数の多い1位から所定順位までのデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、それぞれ記憶するようにしてもよい。つまり、図11のステップS70において、制御部100は、遊技機4別に、所定期間内でのその遊技機1における、個人単位の獲得玉数の多い上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データをそれぞれ選択する。そして、制御部100は、選択した遊技機4別の上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データに基づいて、遊技機4別のランキングデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、ランキング記憶テーブルに記憶する。
【0086】
このようにすると、例えば、図12に示すように、各端末装置3において、対応する遊技機4のみでの個人単位の獲得玉数に関するランキングを表示することが可能となる。具体的には、1位を表す文字”Top−1“、1位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”、2位を表す文字”Top−2“、2位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”、3位を表す文字”Top−3“および3位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”を、循環的に表示する。
【0087】
また、ランキングデータとして、サーバ1は、予め定められた遊技機4(または端末装置3)のグループ別に、所定期間内でのそのグループにおける、個人単位の獲得玉数の多い1位から所定順位までのデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、遊技機4別にそれぞれ記憶するようにしてもよい。この場合、店内の遊技機4は、例えば、機種単位や、島単位でグループ分けされる。そして、サーバ1の主記憶部101には、図4に破線で示すように、グルーブ毎に、そのグルーブに属する遊技機4の台番号(または端末装置3の識別番号)を記憶したグルーブ管理テーブル101dが記憶される。
【0088】
この場合、図11のステップS70において、サーバ1の制御部100は、グループ別に、所定期間内でのそのグループにおける、個人単位の獲得玉数の多い上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データをそれぞれ選択する。そして、制御部100は、選択したグループ別の上位1位から所定順位までの獲得玉数管理データに基づいて、グループ別のランキングデータ(順位、台番号、個人単位の獲得玉数)を、ランキング記憶テーブルに記憶する。
【0089】
このようにすると、端末装置3側において、グルーブ内でのランキングを表示することができる。例えば、図13に示すように、各端末装置3では、グループ別の個人の獲得玉数のランキングの上位1位〜3位のいずれかに、対応する遊技機1が該当している場合のみ、該当している順位および個人単位の獲得玉数を表示することができる。
具体的には、グループ内でのランキング1位のデータが得られた遊技機4に対応する端末装置3では、図13(a)に示すように、1位を表す文字“1st”と1位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、循環的に表示される。グループ内でのランキング2位のデータが得られた遊技機4に対応する端末装置3では、図13(b)に示すように、2位を表す文字“2nd”と2位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、循環的に表示される。グループ内でのランキング3位のデータが得られた遊技機4に対応する端末装置3では、図13(c)に示すように、3位を表す文字“3rd”と3位の個人単位の獲得玉数を表す数字”○○○○○○”とが、循環的に表示される。
【0090】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。上記実施形態では、所定期間内における個人単位の獲得玉数に関するランキングが端末装置3側で表示可能となっているが、所定期間内における遊技機単位の獲得玉数に関するランキングを端末装置3側に表示させるようにしてもよい。「遊技機単位の獲得玉数」とは、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでに、その台で遊技した各遊技者の獲得玉数(「個人単位の獲得玉数」)の総和である。
【0091】
たとえば、「遊技機単位の獲得玉数」として、任意の1台の遊技機4において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値から、その間に持出払出指令に基づいて対応する持玉払出部57から払い出されたパチンコ玉数(持玉払出数)の累積値を減算した値が用いられる。なお、「遊技機単位の獲得玉数」として、1台の遊技機4において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に対応する各台計数機32によって行われた計数値の累積値を用いることもできる。
【0092】
この場合、獲得玉数管理テーブル101bには、図14(a)に示すように、日時、台番号および所定期間内におけるその台での遊技機単位の獲得玉数からなる獲得玉数管理データが記憶される。また、ランキングデータ記憶テーブル101cには、図14(b)に示すように、遊技機単位の獲得玉数が多い1位から所定順位までのランキングデータが記憶される。各ランキングデータは、順位、台番号および台当たりの個人獲得玉数の総和からなる。また、この場合、図9のステップS69,S70の処理内容が、前述した実施形態と異なる。
【0093】
図15は、遊技機単位の獲得玉数に関するランキングデータを作成する場合に、図9のステップS69で行なわれる獲得玉数管理データの作成・更新処理の詳細な手順を示している。
制御部100は、獲得玉数管理テーブル101b(図14(a)参照)から、今回の受信データ(持玉更新データ)に含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データを検索する(ステップS91)。
【0094】
該当する獲得玉数管理データを検索できなかった場合、つまり、今回の受信データに含まれている台番号と同じ台番号を有する獲得玉数管理データが存在しない場合には(ステップS92でNO)、制御部100は、今回受信した持玉更新データ(計数データまたは持玉払出データ)は、前記所定期間内が開始された後において、対応する端末装置3(今回受信した持玉更新データの送信元の端末装置)3から最初に送信された持玉更新データであると判別し、今回受信した持玉更新データに基づいて獲得玉数管理データを新規に作成して、獲得玉数管理テーブル101bに記憶する(ステップS93)。
【0095】
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、当該計数データに含まれている計数値を遊技機単位の獲得玉数として、当該計数データに含まれている日時および台番号と、遊技機単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数に負の符号をつけた値を遊技機単位の獲得玉数として、当該持玉払出データに含まれている日時および台番号と、遊技機単位の獲得玉数とを、獲得玉数管理テーブル101bに新規登録する。
【0096】
一方、該当するような獲得玉数管理データが検索された場合には(ステップS92でYES)、制御部100は、今回受信した持玉更新データは、前記所定期間内が開始された後において、対応する遊技機4から2回目以降(2回目を含む)に送信された持玉更新データであると判別し、検索により得られた獲得玉数管理データを、今回受信した持玉更新データに基づいて更新する(ステップS94)
具体的には、今回受信した持玉更新データが計数データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の遊技機単位の獲得玉数に、当該計数データに含まれている計数値を加算することにより、当該遊技機単位の獲得玉数を更新する。今回受信した持玉更新データが持玉払出データである場合には、検索により得られた獲得玉数管理データ中の遊技機単位の獲得玉数から、当該持玉払出データに含まれている持玉払出数を減算することにより、当該遊技機単位の獲得玉数を更新する。
【0097】
前記実施形態では、遊技中においてメモリ部64上の持玉データが更新されるときには、サーバ1のカード管理テーブル101a上の持玉データも更新されるようになっているが、遊技中においては、カード管理テーブル101aへの持玉データの記憶および更新を行わず、遊技終了時に遊技者によってカード返却ボタン45が押下されたときにのみ、カード管理テーブル101aへの持玉データの記憶および更新を行うようにしてもよい。この場合には、遊技中においては、持玉データは、対応する端末装置3の台間カード処理機31のメモリ部64に、たとえば、当該台間カード処理機番号(端末装置番号)に関連して記憶される。なお、サーバ1のカード管理テーブル101a上の現金残高については、上記実施形態と同様に遊技中においても、更新される。
【0098】
具体的には、現金が台間カード処理機31に挿入された場合には、台間カード処理機31は、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して持玉データ(この場合は零)を記憶させるとともに、“遊技開始時点での持玉データ”として零を記憶させる。一方、台間カード処理機31にカード(一般カードまたは会員カード)が挿入された場合には、台間カード処理機31は、当該カードのカードIDをサーバ1に送信して、サーバ1から当該カードIDに対応する現金残高および持玉データを取得し、メモリ部64に一時的に記憶する。より具体的には、台間カード処理機31は、サーバ1から取得した持玉データ(カードに関連付けられていた持玉データ)をメモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶させるとともに、当該持玉データを“遊技開始時点での持玉データ”として記憶する。なお、サーバ1は、カード管理テーブル101a内の当該カードIDに対応する持玉データをクリアする。つまり、カードへの持玉データの関連付けが一旦解除される。
【0099】
台間計数機32によって計数処理が行なわれ、その計数値が台間カード処理機31に送られてきた場合には、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データにその計数値が加算されることにより、当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが更新される。また、持玉払出指令に基づいて、台間カード処理機31により遊技機4にパチンコ玉が払い出された場合には、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データからパチンコ玉払出数が減算されることにより、当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが更新される。そして、遊技者によって遊技機4のカード返却ボタン45が押下されると、カードが挿入されていない場合には、一般カードにメモリ部64に記憶されている現金残高の他、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが記録されて発行され、カードが挿入されている場合には、そのカードにメモリ部64に記憶されている現金残高の他、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データが記録されて返却される。
【0100】
また、台間カード処理機31は、サーバ1に、日時、対応する遊技機4の台番号、現遊技者に対するカードID、メモリ部64に当該台間カード処理機番号に関連して記憶されている持玉データ(以下、”持玉データ”という)、メモリ部64に記憶されている“遊技開始時点での持玉データ”等をサーバ1に送信する。サーバ1は、カード管理テーブル101aに、受信したカードIDに関連して、受信した”持玉データ”を記憶する。また、サーバ1は、受信した”持玉データ”から、受信した“遊技開始時点での持玉データ”を減算した値を、持玉更新データ(今回の遊技により獲得した玉数)として算出する。そして、サーバ1は、受信した日時および対応する遊技機4の台番号ならびに算出した持玉更新データに基づいて、獲得玉数管理テーブル101bへの獲得玉数管理データの登録または獲得玉数管理テーブル101b内の獲得玉数管理データの更新を行う(図10参照)。さらに、サーバ1は、必要であれば、ランキングデータ記憶テーブル101c内のランキングデータを更新する。
【0101】
前述した実施形態では、台間カード処理機31に現遊技者のカードが挿入されている場合において、紙幣が挿入された場合の動作については、言及していないが、このような場合には、たとえば、挿入された紙幣の金額を、現遊技者のカードに関連付けられている現金残高に加算するようにすればよい。つまり、現遊技者のカードに関連付けられている現金残高(メモリ部61上の現金残高およびサーバ1側で管理されている現金算高)を更新するようにすればよい。
【0102】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0103】
1 サーバ
3 端末装置
4 遊技機
31 台間カード処理機
32 各台計数機
33 持玉表示機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機毎に設けられた端末装置と、前記各端末装置と通信可能な管理装置とを備えており、
前記各端末装置は、
遊技者が獲得した遊技媒体の数を計数するための計数手段と、
前記計数手段によって計数された計数値と、対応する遊技機を特定するための台特定情報とを含む計数データを前記管理装置に送信する手段と、
前記管理装置から受信したランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うランキング表示手段とを含み、
前記管理装置は、
受信した計数データに基づいて、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関するランキングを示すデータであって、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを含むランキングデータを作成するランキングデータ作成手段と、
前記ランキングデータを前記各端末装置に送信する手段とを含む、ランキング表示システム。
【請求項2】
前記ランキングデータ作成手段は、前記管理装置と通信可能な全ての端末装置から送信される計数データに基づいて、全ての端末装置を対象としたランキングデータを作成するものである、請求項1記載のランキング表示システム。
【請求項3】
前記管理装置と通信可能な全ての端末装置が予めグループ分けされて、グループ毎にそのグループに属する端末装置に関する情報が前記管理装置に設定されており、
前記ランキングデータ作成手段は、グループ毎に、そのグループに属する端末装置から送信される計数データに基づいて、そのグループに属する端末装置を対象としたランキングデータを作成するものであり、
前記ランキング表示手段は、自己の端末装置が属するグループに対応するランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うものである、請求項1記載のランキング表示システム。
【請求項4】
前記グループが、遊技機が設置される島単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システム。
【請求項5】
前記グループが、遊技機の機種単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システム。
【請求項6】
前記ランキングデータは、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合に、最終的に当該遊技者が獲得できた遊技媒体数に関係する個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、個人単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システム。
【請求項7】
前記ランキングデータは、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでにその遊技機で遊技した、各遊技者の遊技媒体獲得数の総和に関係する遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、遊技機単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システム。
【請求項8】
遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者に対して発行されるカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、
前記端末装置は、
前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段と、
前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段とをさらに備えており、
前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段をさらに備えており、
前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、
前記個人単位の遊技媒体獲得数は、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持玉払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システム。
【請求項9】
遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者のカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、
前記端末装置は、
前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段と、
前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段とをさらに備えており、
前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段をさらに備えており、
前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、
任意の1台の遊技機に対する前記遊技機単位の遊技媒体獲得数は、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持出払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システム。
【請求項1】
遊技機毎に設けられた端末装置と、前記各端末装置と通信可能な管理装置とを備えており、
前記各端末装置は、
遊技者が獲得した遊技媒体の数を計数するための計数手段と、
前記計数手段によって計数された計数値と、対応する遊技機を特定するための台特定情報とを含む計数データを前記管理装置に送信する手段と、
前記管理装置から受信したランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うランキング表示手段とを含み、
前記管理装置は、
受信した計数データに基づいて、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関するランキングを示すデータであって、遊技者が獲得した遊技媒体獲得数に関する値と遊技媒体獲得元の遊技機の台特定情報とを含むランキングデータを作成するランキングデータ作成手段と、
前記ランキングデータを前記各端末装置に送信する手段とを含む、ランキング表示システム。
【請求項2】
前記ランキングデータ作成手段は、前記管理装置と通信可能な全ての端末装置から送信される計数データに基づいて、全ての端末装置を対象としたランキングデータを作成するものである、請求項1記載のランキング表示システム。
【請求項3】
前記管理装置と通信可能な全ての端末装置が予めグループ分けされて、グループ毎にそのグループに属する端末装置に関する情報が前記管理装置に設定されており、
前記ランキングデータ作成手段は、グループ毎に、そのグループに属する端末装置から送信される計数データに基づいて、そのグループに属する端末装置を対象としたランキングデータを作成するものであり、
前記ランキング表示手段は、自己の端末装置が属するグループに対応するランキングデータに基づいて、ランキング表示を行うものである、請求項1記載のランキング表示システム。
【請求項4】
前記グループが、遊技機が設置される島単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システム。
【請求項5】
前記グループが、遊技機の機種単位のグループである、請求項3記載のランキング表示システム。
【請求項6】
前記ランキングデータは、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合に、最終的に当該遊技者が獲得できた遊技媒体数に関係する個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、個人単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システム。
【請求項7】
前記ランキングデータは、任意の1台の遊技機において、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでにその遊技機で遊技した、各遊技者の遊技媒体獲得数の総和に関係する遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングを表すデータであって、順位と、台特定情報と、遊技機単位の遊技媒体獲得数とを含んでいる請求項1〜5のいずれか一項に記載のランキング表示システム。
【請求項8】
遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者に対して発行されるカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、
前記端末装置は、
前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段と、
前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段とをさらに備えており、
前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段をさらに備えており、
前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、個人単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、
前記個人単位の遊技媒体獲得数は、一人の遊技者が任意の1台の遊技機において遊技を行なった場合において、その遊技を開始してから終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持玉払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システム。
【請求項9】
遊技者が、自己が獲得している遊技媒体を現物として所有するのではなく、当該遊技者のカードまたは前記端末装置に関連付けられる持玉データとして所有することが可能なランキング表示システムであって、
前記端末装置は、
前記持玉データに基づいて、遊技媒体を遊技機に払い出す持玉払出手段と、
前記持玉払出手段によって遊技媒体が払い出されたときには、払い出された遊技媒体数を表す持玉払出数と、対応する台特定情報とを含む持玉払出データを前記管理装置に送信する手段とをさらに備えており、
前記管理装置は、前記端末装置からの計数データまたは持玉払出データを受信したときには、対応する持玉データを更新させる手段をさらに備えており、
前記ランキングデータ作成手段は、前記端末装置から受信した計数データと、前記端末装置から受信した持玉払出データとに基づいて、遊技機単位の遊技媒体獲得数に関するランキングデータを作成するものであり、
任意の1台の遊技機に対する前記遊技機単位の遊技媒体獲得数は、所定期間が開始されてから当該所定期間が終了するまでの間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した計数値の累積値から、その間に当該遊技機に対応する端末装置から受信した持出払出数の累積値を減算することにより求められる請求項1〜5に記載のランキング表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−115320(P2011−115320A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274527(P2009−274527)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
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