説明

ランプユニットの位置決め構造

【課題】ランプユニットを車両用トランクリッドのアウタパネルに対して簡単な構成で容易且つ高精度に位置決めすることができるランプユニットの位置決め構造を提供すること。
【解決手段】インナパネルとアウタパネル5とで構成された車両用トランクリッドの前記アウタパネル5へのランプユニット7の位置決め構造として、前記アウタパネル5に位置決め凹部14を形成し、該位置決め凹部14に嵌合するリブ(位置決め凸部)11を前記ランプユニット7(ハウジング8)の取付面に形成し、該リブ11を前記アウタパネル5の位置決め凹部14に嵌合させた状態でランプユニット7をアウタパネル5にスタッドボルト15とナット16によって締着することによって該ランプユニット7をアウタパネル5に対して位置決めする構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライセンスプレートを照明するためのランプユニットを車両用トランクリッドのアウタパネルに位置決めするための位置決め構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両後部に開閉可能に設けられるトランクリッドは、インナパネルとアウタパネルとで構成されており、アウタパネルの外面にはライセンスプレートが取り付けられ、夜間にライセンスプレートを照明するためのランプユニットがアウタパネルに取り付けられている。
【0003】
ところで、トランクリッドのアウタパネルの外面に凹部が形成され、この凹部にライセンスプレートが取り付けられるが、特許文献1には、アウタパネルを互いに別体のアウタアッパパネルとアウタロアパネルとを接合一体化して構成することによって、該アウタパネルの成形性の向上やコストダウンを図る提案がなされている。
【0004】
又、トランクリッドのアウタパネルの凹部の上壁には、夜間にライセンスプレートを照明するためのランプユニットが取り付けられるが、このランプユニットの取付箇所は雨水や洗車用の水に晒される部分であるため、アウタパネルに形成された取付用孔からトランクルーム内への水の侵入を防ぐ必要がある。このため、従来はアウタパネルの外側からランプユニットに設けられたフランジをシール部材を間に挟んでアウタパネルに取り付ける構造が採用されていた。
【0005】
しかし、上記取付構造では外部から見えるランプユニットの部分が大きくなり、外観や意匠性が損なわれるため、別途ガーニッシュ等によってランプユニットを隠す必要があった。このため、ランプユニットをアウタパネルの内側に取り付ける構造が採用され(例えば、特許文献2参照)、ガーニッシュ等の部品を省略して部品点数を削減することが行われている。
【0006】
ところで、ランプユニットをアウタパネルの内側に取り付ける構造を採用した場合であっても、ランプユニットが取り付けられる部位はトランクリッドを開けたときにユーザーの目に触れる部分となる。ここで、アウタパネルにはランプユニットからの光が通過するための開口孔が形成され、この開口孔にランプのレンズ部分が配置されるが、開口孔とランプのレンズ部分の位置がずれると、両者の間に隙間が発生し、外観性や商品性或いはシール性の低下を招く。このため、ランプユニットをアウタパネルに対して正確に位置決めした状態で取り付ける必要がある。
【0007】
従来、開口孔とこの開口孔に合致するように配置される部品の位置決めに採用される一般的な構造としては、開口孔に対する位置が高精度に保たれている取付孔(例えば、同時に加工される孔)を利用し、この取付孔にボルト等の締結部材を通し、開口孔に合致するように配置される部品を締結部材によって固定する構造が採用されていた。つまり、「開口孔」、「取付孔」、「ボルト軸」、「部品の取付孔」及び「部品」が関係し、開口孔とレンズの相対位置合わせが行われていた。
【0008】
又、特許文献3には、ベース部材の平面座に植設されたスタッドボルトに部品の挿通孔を嵌装し、前記スタッドボルトに螺着されるナットによって部品をベース部材に取り付ける取付構造において、前記ベース部材の平面座のスタッドボルト周辺に、前記部品に当接する凸部を突出形成することによって、スタッドボルトの位置決めを容易に行うとともに、部品の変形や割れを防ぐようにした部品取付構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実公昭60−002048号公報
【特許文献2】実公昭54−018997号公報
【特許文献3】実開平4−072083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ランプユニットをアウタパネルの内側に取り付ける構造を採用する場合、ボルトの頭部が車両外側に露出することになる位置決め用の取付孔(スタッドボルトの挿通孔)をアウタパネルに形成することが外観上の問題から不可能となり、同様の理由から締結部材を車両外側に露出させることもできない。このため、位置決め締結部材として、アウタパネルの内側に高精度に溶接されたスタッドボルトを採用することが考えられるが、アウタパネルのスタッドボルトの取付部位はその形状が複雑であり、又、形状的に奥まった位置となるため、スタッドボルトの取付精度を高めるには多大な工数を要してしまう。
【0011】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、ランプユニットを車両用トランクリッドのアウタパネルに対して簡単な構成で容易且つ高精度に位置決めすることができるランプユニットの位置決め構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、インナパネルとアウタパネルとで構成された車両用トランクリッドの前記アウタパネルへのランプユニットの位置決め構造として、前記アウタパネルに位置決め凹部を形成し、該位置決め凹部に嵌合する位置決め凸部を前記ランプユニットの取付面に形成し、該位置決め凸部を前記アウタパネルの位置決め凹部に嵌合させた状態でランプユニットをアウタパネルに締着することによって該ランプユニットをアウタパネルに対して位置決めする構成を採用したことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記位置決め凸部を前記ランプユニットの長手方向両端部にそれぞれ形成するとともに、該位置決め凸部をランプユニットの長手方向とこれに直交する方向に立設されたリブで構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ランプユニットを固定するためのスタッドボルトを前記アウタパネルの位置決め凹部に溶接し、前記ランプユニットに前記スタッドボルトが挿通する挿通孔を形成するとともに、該挿通孔の周囲に前記位置決め凸部を形成し、該位置決め凸部を前記アウタパネルの位置決め凹部に嵌合させた状態で、前記ランプユニットの挿通孔に挿通する前記スタッドボルトにナットを螺着することによってランプユニットをアウタパネルに位置決め固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、ランプユニットの位置決め凸部をアウタパネルの位置決め凹部に嵌合させた状態でランプユニットをアウタパネルに締着すれば、簡単な構成でランプユニットがアウタパネルに対して容易且つ高精度に位置決めされ、ランプユニットと開口孔の両者の位置ずれが防がれて外観性と商品性及びシール性が高められる。ここで、アウタパネルに開口孔と位置決め凹部をプレス成形によって同時に形成すれば、これらの開口孔と位置決め凹部の位置関係は高精度に保持されているため、前述のようにアウタパネルによってランプユニットが高精度に位置決めされることによって、該ランプユニットのレンズがアウタパネルの開口孔に高精度に嵌め込まれて両者間に隙間が発生しないため、高い外観性と商品性及びシール性が確保される。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、位置決め凸部をランプユニットの長手方向両端部にそれぞれ形成したため、ランプユニットの位置決め部同士の間の距離が長くなり、ランプユニットのアウタパネルに対する位置決め精度が高められる。
【0017】
又、各位置決め凸部をランプユニットの長手方向とこれに直交する方向に立設されたリブで構成したため、ランプユニットの位置を互いに直交する2方向に調整することができ、該ランプユニットをアウタパネルに対して高精度に位置決めすることができる。
【0018】
更に、ランプユニットの位置決め凸部をリブで構成したため、このリブの高さ等の寸法を変更するだけでアウタパネルの開口孔や位置決め凹部とランプユニットとの位置調整が可能となってランプユニットの位置決め精度が高められる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、スタッドボルトにナットを締め付けることによってランプユニットの位置決め凸部とアウタパネルの位置決め凹部とが確実に嵌合し、ランプユニットのアウタパネルに対する位置決めが高精度になされる。この場合、ランプユニットはスタッドボルトを介して位置決めされる訳ではないため、スタッドボルトの位置とは無関係にランプユニットの位置決めが正確になされる。特に、ランプユニットの位置決め凸部をリブで構成した場合には、締付力によってリブが変形してランプユニットの位置ずれが吸収されるため、ランプユニットの位置決めが容易且つ高精度になされる。
【0020】
又、ランプユニットはアウタパネルの内側の狭い箇所に取り付けられるため、該ランプユニットの取付作業性を考慮してスタッドボルトはその先端がインナパネル側に近づくよう傾けて取り付けられるが、スタッドボルトをアウタパネルの位置決め凹部の凹形状を利用して溶接するため、該スタッドボルトを垂直に対して所定角度傾けて容易に取り付けることができる。この場合、スタッドボルトの溶接箇所はインナパネルの内面となって外部からは見えないため、外観性が害されることがない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】車両を後方から見た斜視図である。
【図2】車両後部の左側面図である。
【図3】トランクリッドのアウタパネルの斜視図である。
【図4】トランクリッドのアウタパネルの部分正面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【図7】図3の矢視C方向の部分斜視図(アウタパネルを内側から見た部分斜視図)である。
【図8】図7のD−D線断面図である。
【図9】ランプユニットの斜視図である。
【図10】図9の矢視E方向の部分斜視図(ランプユニット端部を下方から見た斜視図)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は車両を後方から見た斜視図、図2は同車両後部の左側面図、図3は同車両のトランクリッドのアウタパネルの斜視図、図4は同アウタパネルの部分正面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は図4のB−B線断面図、図7は図3の矢視C方向の部分斜視図(アウタパネルを内側から見た部分斜視図)、図8は図7のD−D線断面図、図9はランプユニットの斜視図、図10は図9の矢視E方向の部分斜視図(ランプユニット端部を下方から見た斜視図)である。
【0024】
図1及び図2に示す車両(乗用車)1の後部には、後部荷室であるトランクルーム2(図5参照)を開閉するためのトランクリッド3が左右一対のヒンジアーム4(図2には一方のみ図示)によって上下に回動可能に支持されて設けられている。ここで、トランクリッド3は、板金製のアウタパネル5とその内側に配される板金製のインナパネル6を接合一体化して側面視横L字状に成形されており、通常は図1に示すように閉じられ、トランクルーム2に対して荷物を出し入れする際には図2に示すように上方に回動されて開けられる。
【0025】
上記トランクリッド3のアウタパネル5は、図3〜図5に示すように、側面視横L字状に屈曲成形されたアウタアッパパネル5Aと該アウタアッパパネル5Aから略垂直下方に延びるアウタロアパネル5Bとを溶接によって接合一体化して構成されており、このアウタパネル5の外面にはトランクルーム2側(車両前方)に窪んだ凹部5aが形成されている(図3及び図5参照)。尚、このアウタパネル5の凹部5aの外面に不図示のライセンスプレートが取り付けられる。
【0026】
ここで、図5に示すように、アウタアッパパネル5Aの端縁は内側(トランクルーム2側)に略直角に折り曲げられて前記凹部5aの上壁5A1を構成しており、この上壁5A1の前端縁(自由端縁)5bにはアウタロアパネル5Bの略直角に折り曲げられた上端縁5cが溶接によって接合されている。
【0027】
ところで、アウタパネル5Aの凹部5aの略水平を成す上壁5A1には図7及び図9に示すランプユニット7が内側から取り付けられる。ここで、ランプユニット7は、樹脂製のホルダ8の長手方向両端部にランプ9を取り付け、両ランプ9の間のホルダ8の中央部に不図示のスイッチを取り付けて構成されている。尚、各ランプ9は夜間にライセンスプレートを照明するためのものであり、スイッチは閉じ状態にあるトランクリッド3のロックを解除するためのものである。
【0028】
又、ランプユニット7のホルダ8の長手方向両端部には円孔状の挿通孔10がそれぞれ形成されており、ホルダ8の裏面の長手方向両端部の前記挿通孔10の周囲には、図10に示すように、位置決め凸部としての三角状の複数のリブ11が一体に形成されている。ここで、リブ11は、挿通孔10を挟んでホルダ8の長手方向(車両幅方向)2箇所に各2つずつ車両幅方向に沿って形成され、ホルダ8の長手方向に直交する方向(車両前後方向)2箇所で前方側に2つ車両前後方向に沿って形成され後方側に幅広のリブ11が1つ車両幅方向に沿って形成されている。尚、図10にはホルダ8の長手方向一端部に形成されたリブ11のみを示すが、ホルダ8の長手方向他端部に形成された挿通孔10の周囲にも同様の複数のリブ11が同じ位置に形成されている。
【0029】
他方、図7に示すように、アウタパネル5の凹部5aの略水平な上壁5A1の幅方向中央には横方向に長い矩形状の開口孔12が形成され、その両側には開口孔12よりも長さの短い矩形の開口孔13がそれぞれ形成されている。尚、一方の開口孔12はランプユニット7の不図示のスイッチをトランクリッド3の外に現出配置するためのものであり、他方の開口孔13はランプユニット7のランプ9の下面に取り付けられた不図示のレンズに臨み、ランプユニット7からの光を通過させて夜間にライセンスプレートを照明するためのものである。
【0030】
又、図7に示すように、アウタパネル5に形成された凹部5aの上壁5A1の前記左右の開口孔13の外側(ランプユニット7のホルダ8に形成された挿通孔10に対応する位置)には位置決め凹部14(図6及び図8参照)がそれぞれ形成されており、各位置決め凹部14にはスタッドボルト15が溶接によって植設されている。ここで、ランプユニット7はアウタパネル5の内側の狭い箇所に取り付けられるため、該ランプユニット7の取付作業性を考慮してスタッドボルト15はその先端がインナパネル6側に近づくよう車両前方に傾けて取り付けられている(図6参照)。
【0031】
而して、ランプユニット7は、アウタパネル5の上壁5A1の上面上にトランクリッド3の内側から取り付けられるが、この取り付けに際しては、図7に示すように、ランプユニット7のホルダ8の長手方向両端部に形成された挿通孔10にアウタパネル5に溶接固定されたスタッドボルト15が通され、ランプユニット7がアウタパネル5の上壁5A1に上方から重ねられる。このとき、ランプユニット7のホルダ8の裏面(下面)の長手方向両端部の挿通孔10の周囲に形成された位置決め凸部としての複数のリブ11がアウタパネル5の上壁5A1の左右に形成された位置決め凹部14に嵌合し(図8参照)、ランプユニット7がアウタパネル5に対して正確に位置決めされる。そして、この状態から各スタッドボルト15にナット16をそれぞれ螺合せしめ、各ナット15を締め付ければ、図8に示すように(図8には一方のみ図示)、ランプユニット7がアウタパネル5に対して正確に位置決めされた状態でアウタパネル5の上壁5A1にその内側から取り付けられる。
【0032】
以上のように、本実施の形態では、ランプユニット7の位置決め用のリブ11をアウタパネル5の上壁5A1に形成された位置決め凹部14に嵌合させた状態で、スタッドボルト15に螺合するナット16を締め付けることによってランプユニット7をアウタパネル5の上壁5A1に内側から取り付けるようにしたため、簡単な構成でランプユニット7がアウタパネル5に対して容易且つ高精度に位置決めされる。つまり、「開口孔13」、「位置決め凹部14」、「位置決め用のリブ11(位置決め凸部)」及び「部品」の関係で開口孔13とランプ9の相対位置合わせが行われ、両者の位置ずれが防がれて外観性と商品性及びシール性が高められる。ここで、アウタパネル5の上壁5A1には開口孔12,13と位置決め凹部14がプレス成形によって同時に形成され、これらの開口孔12,13と位置決め凹部14の位置関係は高精度に保持されているため、前述のようにランプユニット7がアウタパネル5に対して高精度に位置決めされることによって、該ランプユニット7の不図示のスイッチとランプ9のレンズがアウタパネル5の開口孔12,13にそれぞれ高精度に配置されて両者間に隙間や位置ずれが発生せず、高い外観性と商品性及びシール性が確保される。
【0033】
又、本実施の形態では、位置決め凸部である複数のリブ11をランプユニット7のホルダ8の長手方向両端部にそれぞれ形成したため、ランプユニット7の位置決め部間の距離が長くなり、ランプユニット7のアウタパネル5に対する位置決め精度が高められる。
【0034】
更に、本実施の形態では、ランプユニット7のホルダ8に設けられる各位置決め凸部をランプユニット7の長手方向とこれに直交する方向に立設されたリブ11で構成したため、ランプユニットの7位置を互いに直交する2方向に調整することができ、該ランプユニット7をアウタパネル5に対して高精度に位置決めすることができる。この場合、リブ11の高さ等の寸法を変更するだけでアウタパネル5の開口孔12,13や位置決め凹部14とランプユニット7との位置調整が可能となってランプユニット7の位置決め精度が高められる。
【0035】
又、本実施の形態によれば、スタッドボルト15にナット16を締め付けることによってランプユニット7のホルダ8に形成されたリブ11とアウタパネル5の位置決め凹部14とが確実に嵌合し、ランプユニット7のアウタパネル5に対する位置決めが高精度になされるが、ランプユニット7はスタッドボルト15を介して位置決めされる訳ではないため、スタッドボルト15の取付位置とは無関係にランプユニット7の位置決めが正確になされる。特に、ランプユニット7の位置決め凸部をリブ11で構成したため、締付力によって樹脂製のリブ11が変形してランプユニット7の位置ずれが吸収されるため、ランプユニット7の位置決めが容易且つ高精度になされる。
【0036】
ところで、ランプユニット7はアウタパネル5の内側の狭い箇所に取り付けられるため、該ランプユニット7の取付作業性を考慮してスタッドボルト15はその先端がインナパネル6側(車両前方)に近づくよう傾けて取り付けられるが、該スタッドボルト15をアウタパネル5の位置決め凹部14の凹形状を利用して溶接するようにしたため、該スタッドボルト15を垂直に対して所定角度傾けて容易に取り付けることができる。そして、この場合、スタッドボルト15の溶接箇所はインナパネル6の内面となって外部からは見えないため、外観性が害されることがない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、トランクリッドにおけるランプユニットの位置決め構造のみならず、バックドアにおけるランプユニットの位置決め構造に対しても同様に適用可能である。又、ナット16に代えて樹脂クリップ等にてランプユニット7をアウタパネル5の上壁5A1及びスタッドボルト15に固定しても良い。
【符号の説明】
【0038】
1 車両
2 トランクルーム
3 トランクリッド
4 ヒンジアーム
5 アウタパネル
5A アウタアッパパネル
5A1 アウタパネルの凹部の上壁
5B アウタロアパネル
5a アウタパネルの凹部
5b アウタパネルの上壁前縁部
5c アウタロアパネルの上端縁
6 インナパネル
7 ランプユニット
8 ホルダ
9 ランプ
10 ホルダの挿通孔
11 リブ(位置決め凸部)
12,13 開口孔
14 位置決め凹部
15 スタッドボルト
16 ナット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インナパネルとアウタパネルとで構成された車両用トランクリッドの前記アウタパネルへのランプユニットの位置決め構造であって、
前記アウタパネルに位置決め凹部を形成し、該位置決め凹部に嵌合する位置決め凸部を前記ランプユニットの取付面に形成し、該位置決め凸部を前記アウタパバネルの位置決め凹部に嵌合させた状態でランプユニットをアウタパネルに締着することによって該ランプユニットをアウタパネルに対して位置決めすることを特徴とするランプユニットの位置決め構造。
【請求項2】
前記ランプユニットに形成された位置決め凸部を前記ランプユニットの長手方向とこれに直交する方向に立設されたリブで構成したことを特徴とする請求項1記載のランプユニットの位置決め構造。
【請求項3】
前記ランプユニットを固定するためのスタッドボルトを前記アウタパネルの位置決め凹部に植設し、前記ランプユニットに前記スタッドボルトが挿通する挿通孔を形成するとともに、該挿通孔の周囲に前記位置決め凸部を形成し、該位置決め凸部を前記アウタパネルの位置決め凹部に嵌合させた状態で、前記ランプユニットの挿通孔に挿通する前記スタッドボルトにナットを螺着することによってランプユニットをアウタパネルに位置決め固定することを特徴とする請求項1又は2記載のランプユニットの位置決め構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−57190(P2011−57190A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212579(P2009−212579)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】