説明

リアルタイムデータ表示・発信装置

【課題】文字情報から生成される二次元コード等の文字以外の表現形式のデータを一定時間ごとに自動的に変更して表示又は発信することができるようにする。
【解決手段】情報処理部1aと、時間情報を生成する時計装置1c,1dと、情報処理部1aで生成した情報を表示又は発信する情報出力部1bとを備えたリアルタイムデータ表示・発信装置において、情報処理部1aに、インターネット上のサービス提供用の情報の所在を特定する固定文字列と、時計装置1c,1dにより生成される時間情報に基づいて一定時間ごとに変化する1文字以上の文字で構成される可変文字列との組み合わせからなるパラメータ付文字列情報を生成し、このパラメータ付文字列情報を文字以外の表現形式からなるデータに変換し、この変換後のデータを情報出力部1bにより出力させるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マトリックス型二次元コード等の文字以外の形式からなるデータを刻々と変化させて表示又は発信することができる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
文字(数字や記号を含む)情報を一定の規則に従って縞模様状の線で表示した一次元コードであるバーコードや、より多くの情報を含めることができる二次元コード(例えば、QRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標))等の、文字情報から変換された画像情報が、商品管理や物流だけでなく、サービス分野でも多く利用されている。これらの一次元コードや二次元コードの画像情報は、それぞれの専用ソフトウェアを用いて生成したものを紙等に印刷したりパーソナルコンピュータ等のディスプレイに表示するなどして、それを専用スキャナで読み取ることで使用されるのが通例である(例えば、非特許文献1参照)。特にQRコードのような二次元コードは多くの情報を含むことができることから、表示された二次元コードをデジタルカメラ機能と二次元コード解析ソフトウェアが内蔵された携帯端末で読み取って解析し、その二次元コードが示しているインターネットサービス等のサーバのURLにアクセスすれば、当該サーバを通じて様々なサービスを受けられる、というようなサービスも提供されている。すなわち、二次元コードは、インターネット上における情報サービスの入口としての利用も一般的となっている。
【非特許文献1】QRコードドットコム,[on line],株式会社デンソーウェーブ,2006年,[平成20年4月14日検索],インターネット<URL:http://www.qrcode.com>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような二次元コード等の画像形式による情報表示方法は、大量に配布される紙媒体や商品のパッケージ等に表示されているものや、一定期間中に同一箇所に設置されていて多くのユーザがその期間中に利用できるような街中の広告等に表示されているもの、あるいは特定の情報サービスへ誘導するためのホームページ中の表示であれば、より多くのユーザからの携帯電話等を介したサーバへのアクセスを集める、という点では非常に便利なものである。すなわち、従来の画像形式による情報表示方法では、一度印刷したりホームページ等に掲載したりすると長期間そのままの状態で表示され続けるため、変更する必要がない固定的な情報をバーコードや二次元コード等として表す場合は利便性が高いといえる。
【0004】
しかしながら、従来の表示形式では、比較的短い一定期間のみ有効な情報を画像表示して利用する場面や、画像表示した情報を頻繁に変更する方が有効な場面には対応することが困難である。このような場面としては、例えば短期間のみ有効な情報提供サービスや、1回のみ又は少数の限定された回数のみアクセス可能な情報提供サービスやインターネットを利用した抽選等が挙げられる。具体的には、従来のように紙に印刷されたQRコードを携帯電話のカメラで撮影して所定のサーバにアクセスしても、既にそのサービスが終了していたり、最初にアクセスして表示されたページからさらに何段階かのクリック操作を経なければ目的のページ(例えば抽選結果の表示ページ)に至らない、というような場合が想定される。
【0005】
このような問題に鑑みて、本発明は、文字情報から生成される二次元コード等の文字以外の表現形式のデータを一定時間ごとに自動的に変更して表示又は発信することができるリアルタイムデータ表示・発信装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、情報処理部と、時間情報を生成する時計装置と、情報処理部で生成した情報を表示又は発信する情報出力部とを備えた装置であって、情報処理部に、インターネット上のサービス提供用の情報の所在を特定する固定文字列と、時計装置により生成される時間情報に基づいて一定時間ごとに変化する1文字以上の文字で構成される可変文字列との組み合わせからなるパラメータ付文字列情報を生成する文字列生成手段と、この文字列生成手段で生成したパラメータ付文字列情報を文字以外の表現形式からなるデータに変換する情報変換手段と、この情報変換手段で生成された変換後のデータを情報出力部により出力させる情報出力手段と、を設けていることを特徴とするリアルタイムデータ表示・発信装置である。
【0007】
ここで、本発明において「文字」とは、文字、数字、記号を含む包括的な概念である。このような装置において生成されるパラメータ付文字列情報は、インターネット上で提供されるサービスの情報の所在を特定する固定文字列と、一定時間ごとに変化する可変文字列(1文字以上であれば何文字でもよい)とから構成されており、この可変文字列がパラメータとしての機能を有しているため、パラメータ付文字列情報から生成されるデータであって文字以外の表現形式に変換されたデータも同様に一定時間ごとに変化することとなる。そして、この一定時間ごとに変化する変換後のデータが表示又は発信される。すなわち、従来のように一旦QRコード等を印刷又は表示すれば当面の間はそのQRコード等をユーザに提供し続けるのではなく、本発明では一定時間ごとに変化するQRコード等の変換後のデータをユーザに提供することができる。
【0008】
このように表示又は発信されたデータを所定の機能を有する読み取り装置で読み取り、当該データを解析して元のパラメータ付文字列情報に変換してインターネットに接続することで、それに含まれている固定文字列によってインターネット上のサービスの情報源にアクセスすることができる。その際、アクセスを受けたサーバ側では、パラメータである可変文字列も受信するので、リアルタイムデータ表示・発信装置における時計装置で生成された時間情報を把握しておけば、この可変文字列に基づいてどの時点で生成された変換後のデータに基づいてアクセスがあったのかを容易に認識することができる。その結果、例えば可変文字列を変化させるタイミングを短い時間に設定すれば、実質的に1回のみのアクセスが可能な変換後のデータをユーザに提供することも可能であるため、本発明のリアルタイムデータ表示・発信装置を利用して行うインターネットを通じた情報提供サービスにおいて、表示又は発信された変換後のデータを取得したユーザに1回限りの限定的な情報を提供したり、1回のアクセスにのみ有効な抽選をユーザに何度もクリック操作をさせることなく行ったりするなど、簡易且つ利便性の高いサービスの提供を行うことができ、また常に最新の情報にユーザを導くことができる。
【0009】
特に本発明において、時計装置により生成される時間情報に時刻情報を含ませておき、文字列生成手段において、可変文字列に、時計装置により生成される時間情報に含まれる時刻情報を含ませるようにすれば、変換後のデータの生成時刻がユーザの端末を経由してサーバ側に送られるので、変換後のデータがいつ生成されたのかをサーバ側で容易に特定できることになる。このことにより、例えば一定時間以内の新しい変換後のデータに基づいてアクセスに対してのみサービスを提供し、それよりも古い変換後のデータに基づくアクセスは受け付けないなどといった、時刻に基づくアクセス制限を容易に行うことが可能となる。具体的には、例えば実店舗の店内に本発明のリアルタイムデータ表示・発信装置を設置しておき、来店した顧客がその場で変換後のデータを取得しサーバにアクセスした場合のみクーポン券のデータを受け取ることができるようにするなどの限定的なサービス提供が可能となるため、顧客の来店リピート率を向上することが期待できる。
【0010】
なお、変換後のデータを取得してサーバにアクセスするユーザによる不正を排除するためには、パラメータ付文字列情報における可変文字列を、暗号化された文字列を含むものとすることが望ましい。暗号化には、公知の適宜の暗号化アルゴリズムを利用すればよい。さらに、可変文字列には、不正なアクセスを排除するために、チェックディジット(検査用符号)を含めることができる。
【0011】
また、情報変換手段で生成される変換後のデータは、例えば一次元データや二次元データとして表されるような所定形式の画像データや、可視光又は赤外光等を点滅させたり光により模様を描写するような光信号を例示することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一定時間ごとに可変文字列を変化させ、その可変文字列とインターネット上のサービスに係る情報の所在を表した固定文字列とを組み合わせて得られるパラメータ付文字列情報から文字以外の表示形式によるデータとしてQRコードの様な画像データや光信号の様な信号を一定時間ごとに変化させながら生成し、そのデータを表示又は発信することができる。そのため、外部の機器で読み取らせインターネットを通じてサービスが提供されるサーバ等の情報源にアクセスさせることで、提供期間の短い情報サービスや、1回などの少ない回数のみ有効な限定的な情報サービスを提供したり、このような情報提供サービスにおける安全性を向上するなどの、インターネットを通じた多様で付加価値の高いサービス提供に役立てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
図1に示すこの実施形態は、本発明に係るリアルタイムデータ表示・発信装置の一例としてのリアルタイムQRコード表示装置1である。このリアルタイムQRコード表示装置1は、同図に示すように、外観上は筐体11に、QRコード12を表示するディスプレイ1bを表出させたものであり、内蔵電源又は外部から供給される適宜の電源により稼働する。リアルタイムQRコード表示装置1の概略的な機器構成は、図2に示すように、中央演算処理装置(以下、CPU)1a、ディスプレイ1b、リアルタイムクロック(以下、RTC)1c、及び標準電波受信モジュール1dと図示しない電源を備えている。CPU1aは、本発明における情報処理部として機能するものである。ディスプレイ1bは、本発明における情報出力部として機能するものであり、本装置1の小型化を図る場合には、LCDや有機EL等のフラットパネルディスプレイを採用することが望ましい。RTC1cは、CPU1aの内蔵RTCを利用することもできるし、CPU1aに内蔵されないものでもよい。標準電波受信モジュール1dは、標準電波を受信するものである。RTC1cは、CPU1aに対する時刻情報の提供を行うものであり、標準電波受信モジュール1dから受信した標準電波とのズレ量に応じて誤差修正回路により誤差修正値を自動設定することで時刻調整を行っている。これらRTC1cと標準電波受信モジュール1dとが、本発明における時計装置として機能している。
【0015】
図3に、本実施形態のリアルタイムQRコード表示装置1における情報処理の流れの一例をフローチャートとして示す。まず、本装置1の電源が入っていること(On)であることを前提とし、初期処理として、適宜のメモリ又はデータベースに格納された初期条件又は外部から入力された初期条件を取得する(同図、ステップS1)。初期条件としては、インターネット上で情報サービスを提供する所定のサーバ等の情報の所在を示すURL(固定文字列)、QRコード(及びパラメータ付文字列情報)の更新間隔を示す情報、可変文字列に情報の生成時刻情報を組み込むか否か(組込On/Off)の情報などがある。次に、RTC1cのタイマーの監視を開始する(同、ステップS2)。QRコード(及びパラメータ付文字列情報)の更新間隔が経過しているか否かを判断し(同、ステップS3)、経過していなければタイマー監視(S2)の工程に戻り(S3;No)、経過していれば次の工程へ進む(S3;Yes)。更新間隔が経過している場合、RTC1cから現在時刻の時刻情報(生成時刻)を取得し(同、ステップS4)、この時刻情報を所定の暗号化アルゴリズムに従って暗号化する(同、ステップS5)。このように、暗号化された時刻情報はQRコード(及びパラメータ付文字列情報)の更新の度に変化する可変文字列に該当する。この可変文字列には、不正アクセスを防止して通信の安全性を高めるために、一部に1桁以上のチェックディジット(検査用の符号)を含めることができる。そして、初期条件として取得していた固定文字列であるURLと、前工程で暗号化した可変文字列である時刻情報とを組み合わせて、パラメータ付文字列情報を生成する(同、ステップS6)。ただし、初回の処理ではパラメータ付文字列情報はヌル値であるため、このヌル値を初回に生成したパラメータ付文字列情報に更新し、2回目以降の処理では前回生成したパラメータ付文字列情報を新しく生成したパラメータ付文字列情報に更新する。このようにして生成したパラメータ付文字列情報から、予め本装置1に格納されているか外部からの通信により提供されるQRコード生成プログラムに従って、QRコード2を生成する(同、ステップS7)。さらに、生成したQRコード2をディスプレイ1bに対して出力し表示切替を行う(同、ステップS8)ことで、ディスプレイ1bにQRコード2を表示させる(同、ステップS8’)。ただし、初回のQRコード2の表示切替及びQRコード2の表示(S8,S8’)の場合は、ディスプレイ1bには何も表示されていないか待機画面となっているので、その状態から初回のQRコード2を表示し、2回目以降は前回表示していたQRコード2を消去して新たに生成されたQRコード2の表示を行う。なお、タイマー監視(S2)からQRコード2の表示切替(S8)及びQRコード2の表示(S8’)までの処理はループされており、電源が入っている間は常に上記の工程が繰り返され、電源が切られると以上の処理を終了する。
【0016】
ここで、ディスプレイ1bに表示されるQRコード2の更新の具体例について、図4を参照して説明する。ここで、初期条件として取得した固定文字列であるURLは、同図に示すように「http://xxx.yyy/」であるとする。また、更新間隔を1分とする。まず、同図(1)に示すように、RTC1cから取得した生成時刻が2008/03/11 11:05である場合、この時刻情報が暗号化されて可変文字列とされ、固定文字列の後に付加されてパラメータ付文字列情報が生成される。このパラメータ付文字列情報に基づいてQRコード2aが生成される。その1分後、同図(2)に示すように、RTC1cから取得した生成時刻が2008/03/11 11:06になると、この時刻情報が暗号化されて可変文字列とされ、固定文字列の後に付加されてパラメータ付文字列情報が生成され、このパラメータ付文字列情報に基づいてQRコード2bが生成される。このように、更新前後で生成されるQRコード2a,2bは全く異なるものとなる。なお、更新間隔や可変文字列の暗号化方法、固定文字列として設定すべきURL、QRコードの生成アルゴリズムは適宜に変更することができる。
【0017】
以上のように、本実施形態のリアルタイムQRコード表示装置1によれば、QRコード2を時間の経過に従って順次変化させてディスプレイ1bに表示することが可能である。なお、上述した実施形態では、可変文字列に時刻情報を含ませて、QRコードに暗号化された時刻情報が含まれるようにした例を説明したが、可変文字列には時刻情報を含ませることなく、一定時間ごとに可変文字列を変化させるように構成し、それに伴ってQRコードが一定時間ごとに変化するようにすることも可能である。その場合は、時計装置として、RTC1cと標準電波受信モジュール1dに代えて電子タイマーを設けるとよい。その他、リアルタイムQRコード表示装置1を構成する各内部機器の構成は適宜変更することが可能である。また、本発明は、QRコード2を生成・表示するものに限らず、QRコード以外の二次元コードやバーコードのような一次元コードといった画像データを一定時間ごとに生成し表示するものとしたり、一定時間ごとにパターンを変えてパラメータ付文字列情報に対応した赤外光等の光信号を発信するものとするなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【実施例】
【0018】
ここでは、上述した実施形態のリアルタイムQRコード表示装置1を利用した情報配信システムの一例について説明する。この情報配信システムでは、図5に示すように、実店舗内に設置されたリアルタイムQRコード表示装置1のディスプレイ1bに表示されるQRコード2を来店した顧客がその携帯電話3で撮影し、当該店舗が利用する情報配信サーバ4に顧客が携帯電話3でインターネットを通じてアクセスした場合に、その携帯電話3に所定の情報が配信されるようにしたものである。以下、この情報配信の流れを図6を利用して説明する。
【0019】
顧客が当該店舗に来店し、リアルタイムQRコード表示装置1に表示されたQRコード2に向けて携帯電話3をかざすと、携帯電話3に内蔵されたQRコード読み取りプログラムによりQRコード2の読み取り処理が行われる(図6、ステップS10)。同携帯電話3では、QRコード解析プログラムが作動して、QRコード2は元のパラメータ付文字列情報に変換され、このパラメータ付文字列情報における固定文字列のURLに従ってサーバ4へのインターネット接続処理が行われる(同、ステップS11)。
【0020】
この携帯電話3からのアクセスを受けたサーバ4では、まず携帯電話3から受信したパラメータ付文字列情報を解析し、可変文字列に含まれているチェックディジットの妥当性を検査し(同、ステップS21)する。チェックディジットの妥当性検証のためには、リアルタイムQRコード表示装置1におけるチェックディジット挿入プログラムと同じプログラムをサーバ4が有していればよい。チェックディジットが妥当でなければ(S21;No)、エラーメッセージの応答処理を行って携帯電話3にエラーメッセージを発信する(同、ステップS22’)。エラーメッセージを受信した携帯電話3の画面には、当該エラーメッセージが表示され(同、ステップS12)、再度QRコード2の読み取り処理に戻る。
【0021】
他方、チェックディジットが妥当であった場合は(S22;Yes)、リアルタイムQRコード表示装置1の暗号化プログラムに対応した復号化プログラムに基づいて、チェックディジットを除く可変文字列の復号化を行い(同、ステップS23)、さらにその妥当性を検証する(同、ステップS24)。ここで、チェックディジットを除く復号化された可変文字列に、時刻情報が含まれている場合には、この時刻情報を利用して妥当性を検証する。具体的には、例えば復号化された時刻情報が、この検証の時点から一定時間以内に生成されたものである場合には可変文字列は妥当であると判断し、一定時間よりも前に生成されたものである場合には可変文字列は妥当ではないと判断することができる。この妥当性検証に用いる一定時間は、パラメータ付文字列情報の生成時間間隔や、リアルタイムQRコード表示装置1のRTC1cとサーバ4の内蔵時計との誤差等を考慮して、適宜に決定すればよい。可変文字列が妥当ではない場合(同、ステップS25;No)、サーバ4はエラーメッセージの応答処理を行い当該の携帯電話3にエラーメッセージを送信する(同、ステップS25’)。これを受信した携帯電話3の画面には、エラーメッセージが表示され(同、ステップS13)、再度QRコード2の読み取り処理に戻る。
【0022】
可変文字列が妥当であると判断された場合(S25;Yes)、サーバ4は正規メッセージの応答処理を行って携帯電話3に正規メッセージを送信し(同、ステップS26)、所定のウェブサービスの応答処理を行う(同、ステップS27)。これに対して携帯電話3の画面には正規メッセージが表示され(同、ステップS14)、サーバ4から提供されるWebサービスのリクエスト処理(同、ステップS15)等を行う。これにより、リアルタイムQRコード表示装置1に表示されたQRコード2を正しく取得し、所定時間以内にサーバ4へアクセスした携帯電話3を使用する顧客には、用意された所定の情報サービスを提供することが可能となる。
【0023】
具体的な情報サービスとしては、当該店舗に来店してQRコード2を取得した顧客のみに提供される割引クーポンや特別な販売情報の提供、インターネットを通じた景品情報付の抽選等を挙げることができる。これにより、顧客の実店舗への来店リピート率を向上しすることが期待され、販売促進に利用することができる。また、リアルタイムQRコード表示装置1等の本発明に係るリアルタイムデータ表示・発信装置は、店舗に設置するだけでなく、例えば短期間のみ開催されるイベント会場に設置する場合、そのイベントの開催期間のみ有効な一定時間で変更されるQRコード等のデータを利用した情報提供にも本発明を利用することができる。さらに、本発明のリアルタイムデータ表示・発信装置を自動販売機に付帯させた場合、その自動販売機で商品を購入した直後にのみ抽選が可能とする販促システムや、街中に設置されている自動販売機を利用した情報提供にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態たるリアルタイムQRコード表示装置の概観を示す図。
【図2】同リアルタイムQRコード表示装置の概略的な内部機器構成図。
【図3】同リアルタイムQRコード表示装置における情報処理の流れを示すフローチャート。
【図4】同リアルタイムQRコード表示装置において生成されるQRコードの変化の一例を示す説明図。
【図5】同リアルタイムQRコード表示装置と携帯電話を利用した本発明の一実施例に係る情報提供サービスの一例を示す構成図。
【図6】同実施例における携帯電話とサーバの間の情報処理の流れを示すフロー図。
【符号の説明】
【0025】
1…リアルタイムQRコード表示装置(リアルタイムデータ表示・発信装置)
2,2a,2b…QRコード
3…携帯電話
4…サーバ
1a…CPU(情報処理部)
1b…ディスプレイ(情報出力部)
1c…RTC,1d…標準電波受信モジュール(時計装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理部と、時間情報を生成する時計装置と、前記情報処理部で生成した情報を表示又は発信する情報出力部とを具備し、
前記情報処理部に、インターネット上のサービス提供用の情報の所在を特定する固定文字列と、前記時計装置により生成される時間情報に基づいて一定時間ごとに変化する1文字以上の文字で構成される可変文字列との組み合わせからなるパラメータ付文字列情報を生成する文字列生成手段と、当該文字列生成手段で生成したパラメータ付文字列情報を文字以外の表現形式からなるデータに変換する情報変換手段と、当該情報変換手段で生成された変換後のデータを前記情報出力部により出力させる情報出力手段と、を設けていることを特徴とするリアルタイムデータ表示・発信装置。
【請求項2】
前記時計装置により生成される時間情報は時刻情報を含むものであり、
前記文字列生成手段は、前記可変文字列に、前記時計装置により生成される時間情報に含まれる時刻情報を含ませるものである請求項1に記載のリアルタイムデータ表示・発信装置。
【請求項3】
前記パラメータ付文字列情報における可変文字列は、暗号化された文字列を含むものである請求項1又は2の何れかに記載のリアルタイムデータ表示・発信装置。
【請求項4】
前記パラメータ付文字列情報における可変文字列は、1文字以上のチェックディジットを含むものである請求項1乃至3の何れかに記載のリアルタイムデータ表示・発信装置。
【請求項5】
前記情報変換手段で生成される変換後のデータは、所定形式の画像データ又は光信号である請求項1乃至4の何れかに記載のリアルタイムデータ表示・発信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−271675(P2009−271675A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120679(P2008−120679)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(506308404)株式会社RPSセンター (1)
【出願人】(508134360)有限会社ラウスタイル (1)
【Fターム(参考)】