説明

リサイクル混合土の製造方法

【課題】 グラウンド、各種競技施設、公園広場等の屋外施設や植栽客土などの土壌に適した土の資源不足を補い、解消するとともに地球温暖化を抑制するため新たな開発を要しない100%リサイクル土を提供する。
【解決手段】 浄水場の上水汚泥スラッジ脱水ケーキとクリーンセンター等の施設の一般家庭生ゴミ等から成る溶融スラグだけを使うことを特徴とした100%リサイクル土を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資源のリサイクル化を促進するために上水スラッジと溶融スラグを利用したグラウンド、各種競技施設、公園広場の屋外施設や植栽客土の土壌に適するリサイクル混合土の製造方法に関するものである。
【0002】
上水スラッジとは浄水場から貯水池や河川水中の汚濁物質に凝集剤を用いた処理を行い、水質浄化して水道水を供給していますが、この過程で発生した凝集剤を含んだ汚泥のことを言う。
この汚泥から凝集剤を含む上澄み液を回収したあとの沈殿物は、アルカリで中和した後、汚泥脱水を行います。
この脱水された汚泥を脱水ケーキと言う。
【0003】
溶融スラグとはごみの焼却灰等を1200以上の高温で溶融して生成されるガラス状の固化物で現在、土木、建設資材として有効利用がなされています。
岩石・砂に似た性状を持ち、砂などの代用品としても利用されています。
【背景技術】
【0004】
上水スラッジを利用した製造工法やグラウンド舗装材として利用している商品及び製造方法(特許文献1)はあるが、スラッジ単体ではなく、必要量、洗い砂及び真砂土を混合してできた土であり、常に新たな資源が必要である。
しかし、各地により製品化する上で混合するための良質土の確保が年々、困難になってきている。
又、環境的にも乱開発を抑え、現資源のリサイクル化を促進することで地球温暖化防止にもつなげなければならない。
【特許文献1】特開2002−69444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのため、以下のようなことがあった。
(イ)良質土供給元がなくなり、普通土で行うため、良質な製品が出来にくく、又、代用品も見当たらなかった。
(ロ)良質土資源供給元とする開発場所が少なる上、これ以上の採取場所を求めることは地球温暖化問題を含め、環境破壊となる。
(ハ)資源を守るためにも、より、リサイクル化が必要である。本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来ある浄水場の上水スラッジを用いることはリサイクルとして環境対策としても効果はあるが、常に砂などの他の資源が必要となる。この資源の代わりに家庭用ごみなどから成る溶融スラグを使用することで需要の安定を図るとともに環境破壊を行わずに良質な土を製品化することができるもので、各都市の浄水場等より発生される上水汚泥脱水ケーキとクリーンセンター等の施設より発生する一般家庭等の生ごみや産業廃棄物等を溶融スラグ化したものをプラント、機械等で混合、粒度調整することを特徴とするリサイクル土を製造する。
【発明の効果】
【0007】
各都道府県市町村から出た上水汚泥脱水ケーキと生ごみ等からなる溶融スラグを用いることで、ほぼ100%のリサイクル商品となる。
現在はまだまだ、こういった廃棄物を埋め立てに利用しているケースが多く、埋立地の容量が緩和される上、廃棄物が発生市町村にて処理できることになり、環境的に非常に優しく、地域社会に貢献できる。
又、製品コストも従来のリサイクル土よりも20%以上削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(イ) 仕様用途に応じてそれぞれの粒度を調整する。
(ロ) グラウンドや公園広場に利用する土壌は最大粒径を10mmまでとする。5mm以下が望ましい。
(ハ) 粒度が10mm以上の大きいものは造園用に使用する。
(ニ) 脱水ケーキとスラグを製品の目的に合わせ混合比を設定する。
(ホ) グラウンドや公園広場用は使用者に求められる硬度となるよう、脱水ケーキに40%〜60%溶融スラグを混入する。
(ヘ) 競技場や園路等で高い硬度の必要な場合は30%〜50%溶融スラグを混入する。
(ト) 植栽客土の場合は40%程度溶融スラグを混入する。
(チ) プラント及び機械にて配合どおり混合、練り混ぜる。
(リ) 製品の完成。
【0009】
あらゆる土壌に利用できるため、公共施設にも利用できる。
学校の運動場、各種競技施設、造園用の客土等。
現状の運動場のリサイクルとしても製品との配合調整のうえ、利用できるので用途がかなり広いリサイクル商品になるものとおもいます。
グラウンド等の表層材として利用できるため、面積がある理由から発生廃棄物の相当量を消化することが可能なので、処理計画が立てやすいことも利用可能性として高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各都市の浄水場等より発生する上水汚泥脱水ケーキとクリーンセンター等の施設より発生する一般家庭等の生ごみや産業廃棄物などを溶融スラグ化したものをプラント、機械などで混合及び粒度調整することを特徴とするリサイクル土の製造方法

【公開番号】特開2009−61438(P2009−61438A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260344(P2007−260344)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(507329996)東和スポーツ施設株式会社 (3)
【Fターム(参考)】