説明

リバースアクティビティビットの評価とデータフローに特定の上方/下方ランピング関数にもとづく送信電力制御のための方法および対応する無線アクセス端末

【課題】アクセス端末のMAC層の動作の改良。
【解決手段】アクセス端末はセクター内のアクセスネットワークとの無線通信のために構成される。アクセス端末は、リバーストラヒックチャネルをアクセスネットワークに送信するための送信機2608、アクセスネットワークから信号を受信するためのアンテナ2614、プロセッサー2602と電子通信するプロセッサー2602およびメモリ2604を含む。命令はメモリ2604に記憶される。命令は、アクセスネットワークにより送信されるリバースアクティビティビットの現在値を推定するように配列される。フローあたりの電力割当は、リバースアクティブティビットの推定された現在値に基づいて増加または減少してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.119に基づく優先権の主張
この特許出願は、この特許出願の譲受人に譲渡され、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる、2003年7月15日に出願された、「自律割当を用いたマルチフロー通信システムのためのリバースリンク差別化サービス」(Reverse Link Differentiated Services for a Multiflow Communications System Using Autonomous Allocation)というタイトルの仮出願第60/487,648の優先権を主張する。
【0002】
また、この特許出願は、この特許出願の譲受人に譲渡され参照することにより明示的に本明細書に組み込まれる、2003年8月6日に出願された、「分散通信システムのための協同自律およびスケジュールされたリソース割当」(Cooperative Autonomous And Scheduled Resource Allocation For A Distributed Communication System)というタイトルの仮出願第60/493,782の優先権を主張する。
【0003】
また、この特許出願は、この特許出願の譲受人に譲渡され、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる、2003年12月3日に出願された、「通信システムのためのマルチフローリバースリンクMAC」(Multiflow Reverse Link MAC for a Communication System)というタイトルの仮出願第60/527,081の優先権を主張する。
【0004】
この発明は一般に無線通信システムに関し、特に無線通信システムにおけるアクセス端末の媒体アクセス制御(MAC)層の動作における改良に関する。
【背景技術】
【0005】
通信システムは、開始局から物理的に異なるあて先局への情報信号の送信を可能にするように開発されてきた。通信チャネルを介して開始局から情報信号を送信する際に、情報信号は最初に通信チャネルを介した効率的な送信に適した形式に変換される。結果として生じる変調された搬送波のスペクトルが通信チャネル帯域幅内に制限されるように、情報信号の変換または変調は、情報信号に従って、搬送波のパラメーターを変換させることを含む。あて先局において、オリジナル情報信号は、通信チャネルを介して受信された変調波から複製される。そのような複製は、一般に開始局により採用される変調プロセスの逆を用いて達成される。
【0006】
また、変調は多重アクセス、すなわち共通の通信チャネルを介したいくつかの信号の同時送信および/または受信を容易にする。多元接続通信システムは、共通の通信チャネルへの連続的なアクセスよりもむしろ相対的に短期間の断続的なサービスを必要とする複数の遠隔加入者装置をしばしば含む。符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、および振幅変調多元接続(AM)のようないくつかの多元接続技術が技術的に知られている。
【0007】
多元接続通信システムは、無線であってもよいし又は有線であってもよく、音声および/又はデータを運んでもよい。多元接続通信システムにおいて、ユーザー間の通信は1つ以上の基地局を介して行われる。1つの加入者局上の第1のユーザーは、リバースリンクを介してデータを基地局に送信することにより、第2の加入者局上の第2のユーザーに通信する。基地局はデータを受信し、そのデータを他の基地局に送ってもよい。同じ基地局または他の基地局のフォワードチャネル上のデータは、第2の加入者局に送信される。フォワードチャネルは、基地局から加入者局への送信を指し、リバースチャネルは加入者局から基地局への送信を指す。同様に、通信は、1つの移動加入者局上の第1のユーザーと地上通信線局上の第2のユーザーとの間で行ってもよい。基地局は、リバースチャネル上のユーザーからデータを受信し、公衆交換電話網(PSTN)を介して第2のユーザーにデータを送る。多くの通信システム、例えば、IS−95、W−CDMA、IS−2000では、フォワードチャネルとリバースチャネルには異なる周波数が割り当てられる。
【0008】
データ最適化通信システムの一例は、ハイデータレート(HDR)通信システムである。HDR通信システムでは、基地局は時々アクセスネットワークと呼ばれる。また、遠隔局は時々アクセス端末(AT)と呼ばれる。ATによって行なわれた機能性は、メディアアクセス制御(MAC)層を含む層のスタックとして組織してもよい。MAC層は、リバースチャネルのオペレーションと関係のあるサービスを含む高次層に、あるサービスを提供する。利点は、無線通信システム内のATのMAC層のオペレーションにおける改良によって実現してもよい。
【発明の概要】
【0009】
セクター内のアクセスネットワークとの無線通信用に構成される端末が開示される。アクセス端末は、アクセスネットワークにリバーストラフィックチャネルを送信するための送信機、アクセスネットワークから信号を受信するためのアンテナ、プロセッサー、およびプロセッサーと電子的に通信するメモリを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、アクセスネットワークにより送信されたリバースアクティビティビットの現在値を推定することを含む方法を実施するように実行可能である。
【0010】
リバースアクティビティビットの推定された現在値が、セクターがビジーであることを示しているなら、方法は、また、アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を減少することを含む。特定のフローのための減少の大きさは、フローのために設計される下方のランピング関数(downward ramping function)に従って決定してもよい。
【0011】
下方ランピング関数は、フローの現在の電力割当の関数であってもよい。
【0012】
セクターがアイドル状態であることを、リバースアクティビティビットの推定された現在値が示しているなら、方法はまた、アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を増加することも含む。特定のフローのための増加の大きさは、フローのために設計される情報ランピング関数に従って決定してもよい。情報ランピング関数は、フローのための現在の電力割当の関数であってもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、リバースアクティビティビットの現在値を推定することは、スロット毎に1回実行してもよい。推定は、調節可能な時定数を有するフィルターを用いて、アクセスネットワークから受信した信号をフィルタリングすることを含んでいてもよい。
【0014】
方法はさらに、セクターの負荷レベルを推定すること、および複数のフローの各フローのためにピーク電力割当を決定することを含んでいてもよい。特定のフローのためのピーク電力割当は、フローのための現在の電力割当およびセクターの負荷レベルの推定値の関数であってもよい。
【0015】
いくつかの実施形態において、方法は、各フローに対して、フローのため累積された電力割当を決定することをさらに含んでいてもよい。フローのための現在の電力割当およびフローのための累積された電力割当を用いてフローのための合計の利用可能な電力を決定してもよい。フローのための合計の利用可能な電力を使用してアクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定してもよい。いくつかの実施形態において、フローのための累積された電力割当は、飽和レベルにより制限してもよい。飽和レベルは、ピーク電力割当を超えて設定可能な因子であってもよい。
【0016】
下方ランピング関数および情報ランピング関数は両方ともセクターの負荷レベルの推定値に依存していてもよい。あるいは、またはさらに、下方ランピング関数および上方ランピング関数は両方ともアクセス端末により測定されるパイロット強度に依存していてもよい。
【0017】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されるアクセス端末の他の実施形態も開示される。アクセス端末は、アクセスネットワークにより送信されるリバースアクティビティビットの現在値を推定する手段を含む。
【0018】
セクターがビジーであることをリバースアクティビティビットの推定された現在値が示すなら、アクセス端末は、また、アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を減少する手段も含む。特定のフローのための減少の大きさは、フローのために決定された下方ダンピング関数に従って決定してもよい。下方ランピング関数は、フローのための現在の電力割当の関数であってもよい。
【0019】
セクターがアイドル状態であることをリバースアクティビティビットの推定された現在値が示すなら、アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を増加する手段も含む。特定のフローのための増加の大きさは、フローのために設計される上方ランピング関数に従って決定してもよい。上方ランピング関数は、フローのための現在の電力割当の関数であってもよい。
【0020】
アクセス端末はまたセクターの負荷レベルを推定する手段を含んでいてもよい。また、アクセス端末は、複数のフローのフローごとにピーク電力割当を決定する手段を含んでいてもよい。特定のフローのためのピーク電力割当は、フローのための現在の電力割当およびセクターの負荷レベルの推定値の関数であってもよい。
【0021】
また、アクセス端末は、フロー毎に、フローのための累積された電力割当を決定する手段と、フローのための現在の電力割当と、フローのための累積された電力割当を用いてフローのための合計の利用可能な電力を決定する手段を含んでいてもよい。また、アクセス端末は、フローのための利用可能な電力を用いてアクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定する手段を含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、多数のユーザーをサポートし、ここに議論される実施形態の少なくともいくつかの観点を実施することができる通信システムの一例を図解する。
【図2】図2は、高データレート通信システムにおけるアクセスネットワークとアクセス端末を図解するブロック図である。
【図3】図3は、アクセス端末上の層のスタックを図解するブロック図である。
【図4】図4は、アクセス端末上の高次層とメディアアクセス制御層および物理層の間の例示的な相互作用を図解するブロック図である。
【図5A】図5Aはアクセスネットワークに送信されている高容量パケットを図解するブロック図である。
【図5B】図5Bは、アクセスネットワークに送信されている低い待ち時間パケットを図解するブロック図である。
【図6】図6はアクセスネットワーク上に存在してもよい異なるタイプのフローを図解するブロック図である。
【図7】図7は、高容量パケットのための例示フローセットを図解するブロック図である。
【図8】図8は、低い待ち時間パケットのための例示フローセットを図解するブロック図である。
【図9】図9は高容量フローが低い待ち時間パケットのフローセットに含まれるかどうかを決定するようにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図10】図10は、セクター内のアクセスネットワークおよび複数のアクセス端末を図解するブロック図である。
【図11】図11は、アクセス端末のための合計の利用可能な電力を決定するために使用してもよい例示機構を図解する。
【図12】図12はセクター内のアクセス端末の少なくともいくつかが複数のフローを含む実施形態を図解するブロック図である。
【図13】図13は、アクセス端末がアクセス端末上のフローのための現在の電力割当を取得してもよい1つの方法を図解するブロック図である。
【図14】図14はセクター内のアクセスネットワークからアクセス端末に送信されているリバースアクティビティビットを図解するブロック図である。
【図15】図15は、アクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当を決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図16】図16は、リバースアクティビティビットの推定値およびセクターの現在の負荷レベルの推定値を決定するために使用してもよいアクセス端末内の例示機能コンポーネントを図解する機能ブロック図である。
【図17】図17は、アクセス端末上のフローのための現在の電力割当を決定するための例示方法を図解するフロー図である。
【図18】図18は、アクセスネットワーク上のスケジューラーに要求メッセージを送信するアクセス端末を図解するブロック図である。
【図19】図19は、アクセス端末がいつ要求メッセージをアクセスネットワークに送信するかを決定するためにアクセス端末に維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図20】図20はセクター内のアクセスネットワーク上で実行するスケジューラーとアクセス端末間の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図21】図21は、アクセスネットワーク上で実行するスケジューラーとアクセス端末との間の他の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図22】図22はアクセスネットワーク上のスケジューラーからアクセス端末に送信される許可メッセージの他の実施形態を図解するブロック図である。
【図23】図23はアクセス端末において記憶してもよい電力プロファイルを図解するブロック図である。
【図24】図24はアクセス端末に記憶してもよい複数の送信条件を図解するブロック図である。
【図25】図25はパケットのペイロードサイズおよび電力レベルを決定するためにアクセス端末が実行してもよい例示方法を図解するフロー図である。
【図26】図26は、アクセス端末の一実施形態を図解する機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
「例示」という用語は、ここでは、「例、インスタンス、例証」を意味するために使用される。「例示」としてここに記載されるいかなる実施形態も他の実施形態に対して必ずしも好適であるまたは有利であるとして解釈されるべきでない。
【0024】
例示実施形態はこの議論全体にわたって模範として提供されるが、代替実施形態は、本発明の範囲から逸脱することなく種々の観点を含んでいてもよい。特に、本発明は、データ処理システム、無線通信システム、モバイルIPネットワークおよび無線信号を受信し処理することを所望する任意の他のシステムに適用可能である。
【0025】
例示実施形態は、スペクトル拡散無線通信システムを採用する。無線通信システムは、音声、データ等のような種々のタイプの通信を提供するために広範囲に展開される。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)またはその他の変調技術に基づいていてもよい。CDMAシステムは、他のタイプのシステムに対して、システムキャパシティの増大を含むある利点を提供する。
【0026】
無線通信システムは、ここでは、IS−95規格と呼ばれる「デュアルモード広域スペクトル拡散セルラーシステムのためのTIA/EIA/IS−95−B移動局−基地局互換規格」、ここでは、W−CDMA規格と呼ばれ、3GPPと呼ばれる「第三世代パートナーシッププロジェクト」という名前の共同体により提供され、文献番号第3GPP TS 25.211、3GPP TS 25.212、3GPP TS 25.213、および3GPP TS 25.214、3GPP TS 25.302を含む文献のセットに具現化される規格、ここでは、3GPP2と呼ばれる「第三世代パートナーシッププロジェクト2」という名前の共同体により提供される規格、およびここでは、cdma2000規格、公式には、IS−2000MCと呼ばれるTR−45.5のような1つ以上の規格をサポートするように設計してもよい。上で引用した規格は、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる。
【0027】
ここに記載されるシステムと方法は、高データレート(HDR)通信システムとともに使用してもよい。HDR通信システムは、「第三世代パートナーシッププロジェクト2」により公布された、「cdma2000高レートパケットデータエアーインターフェース仕様」3GPP2 C.S0024−A、バージョン1、2004年3月のような1つ以上の規格に準拠するように設計してもよい。上述の規格の内容は参照することによりここに組み込まれる。
【0028】
ここでは、アクセス端末(AT)と呼んでもよいHDR加入者局はモバイルであってもよいし、静止していてもよく、ここでは、モデムプールトランシーバーmodem pool transceivers)(MPTs)と呼んでもよい1つ以上のHDR基地局と通信してもよい。
【0029】
アクセス端末は、1つ以上のモデムプールトランシーバーを介して、ここでは、モデムプールコントローラー(MPC)と呼んでもよい、HDR基地局コントローラーに対してデータパケットを送信および受信する。モデムプールトランシーバーおよびモデムプールコントローラーはアクセスネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセスネットワークは、多元接続端末間でデータパケットを送信する。アクセスネットワークはさらに、企業イントラネットまたはインターネットのようなアクセスネットワーク外部のさらなるネットワークに接続してもよく、各アクセス端末とそのような外部ネットワークとの間でデータパケット送信してもよい。1つ以上のモデムプールトランシーバーとアクティブトラヒックチャネル接続を確立したアクセス端末はアクティブアクセス端末と呼ばれ、トラヒック状態にあると言われる。1つ以上のモデムプールトランシーバーとアクティブなトラヒックチャネル接続を確立するプロセスにあるアクセス端末は接続セットアップ状態にあると言われる。アクセス端末は、無線チャネルまたは有線チャネル、例えば光ファイバーまたは同軸ケーブルを介して通信する任意のデータ装置であってよい。さらにアクセス端末は、これらに限定されないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、無線または地上通信線電話を含む多数のタイプの装置のいずれかであってよい。アクセス端末が信号をモデムプールトランシーバーに送信する通信チャネルはリバースチャネルと呼ばれる。モデムプールトランシーバーが信号をアクセス端末に送信する通信チャネルはフォワードチャネルと呼ばれる。
【0030】
図1は、多数のユーザーをサポートし、ここに議論される実施形態の少なくともいくつかの観点を実施することができる通信システム100の一例を図解する。システム100において送信をスケジュールするために様々なアルゴリズムおよび方法のいずれかを使用してもよい。システム100は多数のセルのための通信を提供する。各セルはそれぞれ対応する基地局104A−104Gによりサービスされる。例示実施形態において、基地局104のいくつかは複数の受信アンテナを有し、他は、1つの受信アンテナのみを有する。同様に、基地局104のいくつかは複数の送信アンテナを有し、他は単一の送信アンテナを有する。送信アンテナと受信アンテナの組合せに関して制限はない。それゆえ、基地局104が複数の送信アンテナと単一の受信アンテナ、または複数の受信アンテナと単一の送信アンテナ、または両方とも単一または複数の送信アンテナと受信アンテナを有することは可能である。
【0031】
サービスエリア内の遠隔局106は固定(すなわち静止状態)であってもよいし、またはモバイルであってもよい。図1に示されるように、種々の遠隔局106はシステム全体に渡って分散されている。各遠隔局は、例えば、ソフトハンドオフが採用されているかどうか、または端末が複数の基地局から複数の送信を(同時にまたはシーケンシャルに)受信するように設計され動作されるかどうかに応じて、いつなんどきでもフォワードチャネルおよびリバースチャネルを介して少なくとも1つおよびおそらく1つ以上の基地局104と通信する。CDMA通信システムにおけるソフトハンドオフは、技術的に良く知られており、本発明の譲受人に譲渡された「CDMA携帯電話システムにおいてソフトハンドオフを供給するための方法およびシステム」(Method and System for Providing a Soft Handoff in a CDMA Cellular Telephone System)というタイトルの米国特許第5,101,501号に詳細に記載されている。
【0032】
フォワードチャネルは、基地局104から遠隔局106への送信を指し、リバースチャネルは遠隔局106から基地局104への送信を指す。例示実施形態において、遠隔局106のいくつかは複数の受信アンテナを有し、他は1つのみの受信アンテナを有する。図1において、基地局104Aは、フォワードチャネルを介して遠隔局106Aおよび106Jを送信し、基地局104Bは、データを遠隔局106Bおよび106Jに送信し、基地局104Cはデータを遠隔局106Cに送信する。以下同様である。
【0033】
高データレート(HDR)通信システムにおいて、基地局はときどきアクセスネットワーク(AN)と呼ばれ、遠隔局は時々アクセス端末(AT)と呼ばれる。図2は、HDR通信システムにおいてAN204とAT206を図解する。
【0034】
AT206はAN204と無線通信している。以前に示されたように、リバースチャネルはAT206からAN204への送信を指す。リバーストラフィックチャネルは図2に示される。リバーストラフィックチャネル208は、特定のAT206からAN204に情報を運ぶリバースチャネルの一部である。もちろん、リバースチャネルは、リバーストラフィックチャネル208に加えて他のチャネルを含んでいてもよい。また、フォワードチャネルは、パイロットチャネルを含む、複数のチャネルを含んでいてもよい。
【0035】
AT206により実行される機能性は、層のスタックとして組織してもよい。図3はAT306上の層のスタックを図解する。層の中には、メディアアクセス制御(MAC)層308がある。高次層310はMAC層308の上に位置する。MAC層308は、リバーストラフィックチャネル208の動作に関連するサービスを含むあるサービスを高次層310に提供する。MAC層308は、リバーストラフィックチャネル(RTC)MACプロトコル314の実施を含む。RTC MACプロトコル314は、AT306によるリバーストラフィックチャネル208の送信およびAN204によるリバーストラフィックチャネル208の受信に続く手続きを提供する。
【0036】
物理層312はMAC層308の下に位置する。MAC層308は物理層312からあるサービスを要求する。これらのサービスは、AN204へのパケットの物理的な送信に関連する。
【0037】
図4はAT406上の高次層410と、MAC層408、および物理層412との間の例示相互作用を図解する。図示されるように、MAC層408は、高次層410から1つ以上のフロー416を受信する。フロー416はデータのストリームである。典型的には、フロー416は、ボイスオーバーIP(VoIP)、テレビ電話、ファイルトランスファープロトコル(FTP)、ゲーム、等のような特定のアプリケーションに相当する。
【0038】
AT406上のフロー416からのデータはパケットでAN204に送信される。RTC MACプロトコル414に従って、MAC層は、パケット毎にフローセット418を決定する。ときとして、AT406上の複数のフロー416は、同時に送信するデータを有する。パケットは2以上のフロー416からのデータを含んでいてもよい。しかしながら、時々、送信するべきデータを有するが、パケットに含まれていないAT406上に1つ以上のフロー416があってもよい。パケットのフローセット418は、そのパケットに含まれるべきAT406上のフロー416を示す。パケットのフローセット418を決定するための例示方法が以下に記載されるであろう。
【0039】
MAC層408はまた、各パケットのペイロードサイズ420も決定する。パケットのペイロードサイズ420は、フローセット418からどれだけのデータがパケットに含まれるかを示す。
【0040】
MAC層408は、またパケットの電力レベル422を決定する。いくつかの実施形態において、パケットの電力レベル422は、リバースパイロットチャネルの電力レベルに関連して決定される。
【0041】
AN204に送信されるパケット毎に、MAC層408は、パケットに含まれるべきフローセット418、パケットのペイロードサイズ420、およびパケットの電力レベル422を物理層412に通信する。次に、物理層412はMAC層308により供給される情報に従ってAN204へのパケットの送信を実行する。
【0042】
図5Aおよび5BはAT506からAN504に送信されているパケット524を図解する。パケット524はいくつかの可能な送信モードの1つで送信してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、高容量送信モードと低い待ち時間送信モードの2つの可能な送信モードがある。図5AはAN504に送信されている高容量パケット524a(すなわち、高容量モードで送信されるパケット524a)を図解する。図5Bは、AN504に送信される低い待ち時間パケット524b(すなわち、低い待ち時間モードで送信されるパケット524b)を図解する。
【0043】
低い待ち時間パケット524bは、同じパケットサイズの高容量パケット524aよりも高い電力レベル422で送信される。それゆえ、低い待ち時間パケット524bは、高容量パケット524aよりもより迅速にAN504に到着するであろうことがあり得る。しかしながら、低い待ち時間パケット524bは、高容量パケット524aよりもシステム100により多くの負荷を生じる。
【0044】
図6は、AT606に存在するかもしれない異なるタイプのフロー616を図解する。いくつかの実施形態において、AT606上の各フロー616は特定の送信モードと関連している。可能な送信モードが高容量送信モードおよび低い待ち時間送信モードである場合、AT606は1つ以上の高容量フロー616aおよび/または1つ以上の低い待ち時間フロー616bを含んでいてもよい。高容量パケット524aで送信されることは高容量フロー616aのために望ましい。低い待ち時間パケット524bで送信されることは、低い待ち時間フロー616bのために望ましい。
【0045】
図7は高容量パケット724aのための例示フローセット718を図解する。いくつかの実施形態において、送信すべきデータを有するフロー716のすべてが高容量フロー716aである場合にのみパケット724aは高容量モードで送信される。従って、そのような実施形態において、高容量パケット724aにおけるフローセット718は高容量フロー716aを含むにすぎない。あるいは、AT606の自由裁量により、低い待ち時間フロー616bは高容量パケット724aに含まれていてもよい。これを行うための1つの例示的な理由は低い待ち時間フロー616bが十分なスループットを取得していないときである。例えば、低い待ち時間フロー616bのキューが構築中であることを検出するかもしれない。フローは、増加した待ち時間を犠牲にして、高容量モードを代わりに使用することにより、そのスループットを改善してもよい。
【0046】
図8は、低い待ち時間パケット824bのための例示フローセット818を図解する。いくつかの実施形態において、送信すべきデータを有する少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bがあるなら、パケット824bは低い待ち時間モードで送信される。低い待ち時間パケット824bにおけるフローセット818は、送信すべきデータを有する各低い待ち時間フロー816bを含む。送信すべきデータを有する1つ以上の高容量フロー816aはまたフローセット818に含まれていてもよい。しかしながら、送信すべきデータを有する1つ以上の高容量フロー816aはフローセット818に含まれていなくてもよい。
【0047】
図9は、高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bのフローセット818に含まれるかどうかを決定するために、AT906において維持してもよい情報を図解する。AT906上の各高容量フロー916aは、送信のために得られるある量のデータ926を有する。また、AT906上の各高容量フロー916aに対してマージしきい値928を定義してもよい。さらに、全体としてAT906に対してマージしきい値930を定義してもよい。最後に、セクターの負荷レベルの推定値がしきい値未満であるとき、高容量フローのマージングを生じてもよい。(セクターの負荷レベルの推定値がどのように決定されるかは以下に記載されるであろう。)すなわち、セクターが十分に軽く負荷がかけられている場合、マージングの効率損失は重要ではなく、積極的な使用が許可される。
【0048】
いくつかの実施形態において、2つの条件のいずれかが満足されるなら、高容量フロー916aは低い待ち時間パケット524bに含まれる。第1の条件は、AT906上の高容量フロー916aのすべてのための送信可能なデータ926の合計がAT906に対して定義されるマージしきい値を超えるということである。第2の条件は、高容量フロー916aのための送信可能なデータ926が高容量フロー916aのために定義されるマージしきい値928を超えるということである。
【0049】
第1の条件は、低い待ち時間パケット824bから高容量パケット724aへの電力遷移に関連する。高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bに含まれていない場合、少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bからの送信に利用可能なデータがある限り、高容量フロー916aからのデータは増加する。高容量フロー916aからのあまりにも多くのデータが累積することが許可されるなら、高容量パケット724aが送信される次のときに、最後の低い待ち時間パケット824bから高容量パケット724aへの受け入れ難いほど鋭敏な電力遷移があるかもしれない。それゆえ、第1の条件に従って、AT906上の高容量フロー916aからの送信可能なデータ926の量が(マージしきい値930により定義される)ある値を超えると、高容量フロー916aから低い待ち時間パケット824bへの「マージング」が許可される。
【0050】
第2の条件は、AT906上の高容量フロー916aのためのサービスの質(QOS)要件に関連する。高容量フロー916aのためのマージしきい値928が非常に大きな値に設定される場合、これはあるとしても、高容量フロー916aは低い待ち時間パケット824bにほとんど含まれないことを意味する。従って、送信するべきデータを備えた少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bがある場合は常に、それが送信されないので、そのような高容量フロー916aは送信遅延を経験するかもしれない。反対に、高容量フロー916aのためのマージしきい値928が非常に小さな値に設定される場合、これは高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bにほとんど常に含まれることを意味する。従って、そのような高容量フロー916aは送信遅延をほとんど経験しないかもしれない。しかしながら、そのような高容量フロー916aは、それらのデータを送信するためにより多くのセクターリソースを消費する。
【0051】
有利に、いくつかの実施形態において、AT906上の高容量フロー916aのいくつかのためのマージしきい値928は、非常に大きな値に設定してもよく、一方AT906上のその他の高容量フロー916aのためのマージしきい値928は非常に小さなマージしきい値928に設定してもよい。そのような設計は有利である。なぜならば、あるタイプの高容量フロー916aは厳格なQOS要件を有していてもよいし、他は有していなくてもよいからである。厳格なQOS要件を有し、高容量モードで送信されるかもしれないフロー916の一例はリアルタイムビデオである。リアルタイムビデオは広帯域幅要件を有し、それは低い待ち時間モードにおける送信の場合非効率にさせるかもしれない。しかしながら、任意の送信遅延はリアルタイムビデオの場合望まれない。厳格なQOS遅延要件を有さず、高容量モードで送信されるかもしれないフロー916の一例はベストエフォートフロー(best effort flow)916である。
【0052】
図10はセクター1032内のAN1004と複数のATs1006を図解する。セクター1032は、AN1004からの信号がAT1006により受信されるかもしれない、また逆も同様である地理的領域である。
【0053】
CDMシステムのようないくつかの無線通信システムの1つの特性は、送信が互いに干渉するということである。それゆえ、同じセクター1032内のATs1006間で干渉が多すぎないことを保証するために、ATs1006が集合的に使用してもよいAN1004で受信される電力が限られている。AT1006がこの制限内にとどまることを保証するために、リバーストラフィックチャネル208を介した送信のためにセクター1032内の各AT1006にある量の電力1034が利用可能である。各AT1006は、合計の利用可能な電力を超えないように、リバーストラフィックチャネル208を介して送信するパケット524の電力レベル422を設定する。
【0054】
AT1006に割り当てられる電力レベル1034は、AT1006がリバーストラフィックチャネル208を介してパケット524を送信するために使用する電力レベル422と正確に等しくないかもしれない。例えば、いくつかの実施形態において、パケット524の電力レベル422を決定する際に、AT1006が選択する離散的な電力レベルのセットがある。AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、離散的な電力レベルのいずれとも正確に等しくないかもしれない。
【0055】
いつでも使用されない合計の利用可能な電力1034は累積することが可能であり、従って次の時間に使用してもよい。したがって、そのような実施形態において、AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、(おおよそ)現在の電力割当プラス累積された電力割当1034bの少なくともある部分に等しい。AT1006はAT1006のための合計の利用可能な電力を超えないようにパケット524の電力レベル422を決定する。
【0056】
AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、AT1006の現在の電力割当1034aプラスAT1006の累積された電力割当1034bに常に等しくないかもしれない。いくつかの実施形態において、AT1006の合計の利用可能な電力1034は、ピーク割当1034cにより制限してもよい。AT1006のためのピーク割当1034cは、AT1006のための現在の電力割当1034aにある限定因子を乗算したものに等しいかもしれない。例えば、限定因子が2である場合、AT1006のピーク割当1034cは、現在の電力割当1034aの2倍に等しい。いくつかの実施形態において、限定因子は、AT1006のための現在の電力割当1034aの関数である。
【0057】
ATのためのピーク割当1034cを供給することは、AT1006の送信がどの程度「集中」できるかを制限するかもしれない。例えば、AT1006は、ある期間に送信すべきデータを有していないということが生じるかもしれない。この期間中に、電力はAT1006に割り当てられ続けるかもしれない。送信するデータがないので、割り当てられた電力は累積する。ある時点で、AT1006は、送信すべき相対的に大きな量のデータを突然持つかもしれない。この時点で、累積された電力割当1034bは相対的に大きいかもしれない。AT1006が全体の累積された電力割当1034bを使用することを許可されたなら、AT1006の送信された電力422は、突然の迅速な増加を経験するかもしれない。しかしながら、AT1006の送信された電力422があまりにも急激に増加するなら、これはシステム100の安定性に影響を及ぼすかもしれない。従って、このような状況においてAT1006の合計の利用可能な電力1034を制限するためにピーク割当1034cをAT1006のために供給してもよい。累積された電力割当1034bは依然として可能であるが、ピーク割当1034cが制限されるとき、その使用はより多くのパケットに広げられる。
【0058】
図11は、AT206のための合計の利用可能な電力1034を決定するために使用してもよい例示機構を図解する。この機構は、仮想の「バケット」1136の使用を含む。周期的な間隔で、新しい現在の電力割当1034aはバケット1136に加えられる。また、周期的な間隔で、AT206によって送信されたパケット524の電力レベル422は、バケット1136を出る。現在の電力割当1034aがパケットの電力レベル422を超える量は、累積された電力割当1034bである。累積された電力割当1034bは、使用されるまでバケット1136内に残る。
【0059】
合計の利用可能な電力マイナス現在の電力割当1034aは、バケット1136からの合計の潜在的な撤回である。AT1006は、AT1006が送信するパケットの電力レベル422がAT1006のための合計の利用可能な電力1034を超えないことを保証する。上で示したように、いくつかの状況下では、合計の利用可能電力1034は、現在の電力割当1034aと累積された電力割当1034bの合計未満である。例えば、合計の利用可能な電力1034は、ピーク電力割当1034cにより制限されてもよい。
【0060】
累積された電力割当1034bは飽和レベル1135により制限されてもよい。いくつかの実施形態において、飽和レベル1135は、AT1006がそのピーク電力割当1034cを利用することを許可される時間量の関数である。
【0061】
図12は、セクター1232内のATs1206の少なくともいくつかが複数のフロー1216を含む実施形態を図解する。そのような実施形態において、別個の利用可能な電力量1238をAT1206上の各フロー1216に対して決定してもよい。AT1206上のフロー1216のための利用可能な電力1238は、図10乃至図11に関連して以前に記載した方法に従って決定してもよい。さらに具体的に言うと、フロー1216のための合計の利用可能な電力1238は、フロー1216のための現在の電力割当1238aプラスフロー1216のための累積された電力割当1238bを含んでいてもよい。さらに、フロー1216のための合計の利用可能な電力1238は、フロー1216のためのピーク割当1238cにより制限されてもよい。図11に示されるバケット機構のように、別個のバケット機構は、各フロー1216のための合計の利用可能な電力1238を決定するために各フロー1216に対して維持されてもよい。AT1206のための合計の利用可能な電力1234は、AT1206上の異なるフロー1216のための合計の利用可能な電力1238の和を取ることにより決定してもよい。
【0062】
下記は、AT1206上のフロー1216のための合計の利用可能な電力1238の決定の際に使用してもよい種々の公式およびアルゴリズムの数学的記述を提供する。以下に記載される方程式において、AT1206上の各フローiのための合計の利用可能な電力1238は、サブフレームごとに1回決定される。(いくつかの実施形態において、サブフレームは4つのタイムスロットと等しく、タイムスロットは5/3msに等しい。)フローのための合計の利用可能な電力1238は、PotentialT2POutflowとして方程式において言及される。
【0063】
高容量パケット524aで送信されるフローiのための合計の利用可能な電力は以下のように表してもよい:
【数1】

【0064】
低い待ち時間パケット524bで送信されるフローiのための合計の利用可能な電力1238は以下のように表してもよい:
【数2】

【0065】
BucketLeveli,nはサブフレームnにおけるフローiのための累積された電力割当1238bである。T2PInflowi,nはサブフレームnにおけるフローiのための現在の電力割当1238aである。
【0066】

【数3】

【0067】
はサブフレームnにおけるフローiのためのピーク電力割当1238cである。式
【数4】

【0068】
は合計利用可能な電力1238のための限定因子を決定するための関数である。すなわち、サブフレームnにおけるフローiのための合計の利用可能な電力1238がサブフレームnにおけるフローiのための現在の電力割当1238aを超えることが許可される因子の関数である。FRABi,nはセクター1232の負荷レベルの推定値であり、以下に詳細に議論されるであろう。AllocationStaggerは同期化問題を回避するために、割当レベルを迷わせる(dithers)ランダム項目の振幅である。rnは、レンジ[−1、1]内の実数値の均一に分散された乱数である。
【0069】
サブフレームn+lのフローiのための累積された電力割当1238bは、次のように表現してもよい:
【数5】

【0070】
[0091]T2POutflowi,nはサブフレームnにおけるフローiに割り当てられる送信された電力422の一部である。T2POutflowi,nのための典型的な方程式は以下に提供される。BucketLevelSati,n+1は、サブフレームn+1におけるフローiのための累積される電力割当1238bのための飽和レベル1135である。BucketLevelSati,n+1のための例示方程式は以下に提供される。
【0071】
T2POutflowi,nは次のように表現してもよい。
【数6】

【0072】
方程式4において、di,nは、サブフレームnの期間に送信されるサブパケットに含まれるフローiからのデータ量である。(サブパケットはサブフレームの期間に送信されるパケットの一部である。)SumPayloadnはdi,nの和である。TxT2Pnは、サブフレームnの期間に送信されるサブパケットの電力レベル422である。
【0073】
BucketLevelSati,n+1は以下のように表現してもよい:
【数7】

【0074】
BurstDurationFactoriは、フローiがピーク電力割当1238cで送信することを許される時間の長さに対する制限である。
【0075】
図13はAT1306上のフロー1316のための現在の電力割当1338aをAT1306が取得してもよい1つの方法を図解する。図示するように、AT1306はAN1304上で実行しているスケジューラー1340から許可メッセージ1342を受信してもよい。許可メッセージ1342は、AT1306上のフロー1316のうちのいくつかあるいはすべてのための現在の電力割当許可1374を含んでいてもよい。受信される現在の電力割当許可1374毎に、AT1306は、現在の電力割当許可1374に等しい対応するフロー1316のための現在の電力割当1338aを設定する。
【0076】
いくつかの実施形態において、現在の電力割当1338aを取得することは2ステッププロセスである。第1のステップは、フロー1316のための現在の電力割当許可1374がAN1304から受信されたかどうかを決定することを含む。そうでなければ、次に、AT1306は、フロー1216のための現在の電力割当1338aを自律的に決定する。言い換えれば、AT1306は、スケジューラー1340からの介入無しにフロー1216のための現在の電力割当1338aを決定する。以下の議論は、AT1306上の1つ以上のフロー1316のための現在の電力割当1338aをAT1306が自律的に決定するための例示方法に関連する。
【0077】
図14は、セクター1432内のAN1404からATs1406に送信されているリバースアクティビティビット(RAB)1444を図解する。RAB1444は過負荷表示である。RAB1444は、セクター1432が現在ビジー状態であることを示す第1の値(例えば、+1)またはセクター1432が現在アイドル状態であることを示す第2の値(例えば、−1)の2つの間の一方であってよい。以下に説明されるように、RAB1444は、AT1206上のフロー1216のための現在の電力割当1238aを決定するために使用されてもよい。
【0078】
図15はAT1506上の1つ以上のフロー1516のためのAT1506において維持されてもよい情報を図解する。図解される実施形態において、各フロー1516は、RAB1444の「迅速な」推定値に関連する。この迅速な推定値はここでは、QRAB1546と呼ばれるであろう。QRAB1546を決定するための例示方法は以下に記載されるであろう。
【0079】
また、各フロー1516は、ここでは、FRAB1548(これは、「フィルター」されたRAB1444を意味する)と呼ばれる、セクター1232のより長い期間の負荷レベルの推定値にも関連する。FRAB1548は、RAB1444の2つの可能な値の間のどこかに位置する実数である。より接近しているFRAB1548は、セクター1432がビジーである、すなわちセクター1432はより重く負荷がかけられていることを示すRAB1444の値になる。反対に、より接近しているFRAB1548は、セクター1432がアイドル状態、すなわちセクター1432がより少ない重さで負荷がかけられることを示すRAB1444の値になる。FRAB1548を決定するための例示方法が以下に記載されるであろう。
【0080】
また、各フローは上方ランピング関数1550および下方ランピング関数1552にも関連している。特定のフロー1516に関連する上方ランピング関数と下方ランピング関数は、フロー1516のための現在の電力割当1238aの関数である。フロー1516に関連する上方ランピング関数1550は、フロー1516のための現在の電力割当1238aにおける増加を決定するために使用される。反対に、フロー1516に関連した下方ランピング関数1552はフロー1516のための現在の電力割当1238aの減少を決定するために使用される。いくつかの実施形態において、上方ランピング関数1550と下方ランピング関数1552は両方ともFRAB1548の値およびフロー1516の現在の電力割当1238aに依存する。
【0081】
上方ランピング関数1550および下方ランピング関数1552はネットワーク内のフロー1516毎に定義され、フローのAT1506を制御するAN1404からダウンロード可能である。上方ランピング関数および下方ランピング関数は、引数としてフローの現在の電力割当1238aを有する。上方ランピング関数1550は、ここでは、時々guと呼ばれるであろう。そして、下方ランピング関数は、ここでは時々、gdと呼ばれるであろう。我々は、需要関数としてgu/gdの比(また現在の電力割当1238aの関数)に言及する。フローの割当で得られるときにすべてのフロー需要関数値が等しいように、データおよびアクセス端末電力利用可能性を条件として、RLMacアルゴリズムは現在の電力割当1238aに収束することを実証してもよい。この事実を用いて、フロー需要関数の注意深い設計により、集中化されたスケジューラーにより達成できるいかなるものとも同じフローレイアウトの全体のマッピングとリソース割当への要件を達成することが可能である。しかし、需要関数方法は、最小の制御シグナリングを用いておよび純粋に分散化された方法でこの全体のスケジューリング能力を達成する。
【0082】
図16は、QRAB1646およびFRAB1648を決定するために使用してもよいAT1606における例示機能コンポーネントを図解するブロック図である。図示するように、AT1606は、RAB復調コンポーネント1654、マッパー1656、第1および第2の単極IIRフィルター1658、1660および制限装置1662を含んでいてもよい。
【0083】
RAB1644は通信チャネル1664を介してAN1604からAT1606に送信される。RAB復調コンポーネント1654は、当業者に知られる標準技術を用いて受信した信号を復調する。RAB復調コンポーネント1654は対数尤度比(LLR)1666を出力する。マッパー1656は入力としてLLR1666をとり、そのスロットのための送信されたRABの推定値であるRABの可能な値(例えば、+1および−1)間の値にLLR1666をマッピングする。
【0084】
マッパー1656の出力は第1の単極IIRフィルター1658に供給される。第1のIIRフィルター1658は時定数Tsを有する。第1のIIRフィルター1658の出力は制限装置1662に供給される。制限装置1662は第1のIIRフィルター1658の出力を、RAB1644の2つの可能な値に対応する、2つの可能な値の1つに変換する。例えば、RAB1644が−1または+1のいずれかであったなら、制限装置は、第1のIIRフィルターの出力を−1または+1のいずれかに変換する。制限装置1662の出力はQRAB1646である。時定数は、AN1604から送信されたRAB1644の現在の値が何であるかの推定値を表すように選択される。時定数のための例示値は4つのタイムスロットである。
【0085】
また、マッパー1656の出力は、時定数τlを有する第2の単極IIRフィルター1660にも供給される。第2のIIRフィルター1660の出力はFRAB1648である。時定数τlは、時定数τsよりもはるかに長い。時定数τlのための例示値は384のタイムスロットである。
【0086】
第2のIIRフィルター1660の出力は制限装置に供給されない。従って、上に記述されるように、FRAB1648は、セクター1432がビジー状態であることを示すRAB1644の第1の値と、セクター1432がアイドル状態であることを示すRAB1644の第2の値との間のどこかに位置する実数である。
【0087】
図17は、AT1206上のフロー1216のための現在の電力割当1238aを決定するための例示方法1700を示す。方法1700のステップ1702は、フロー1216に関連するQRAB1546の値を決定することを含む。ステップ1704において、QRAB1546はビジー値(すなわち、セクター1432が現在ビジーであることを示す値)に等しいかどうかを決定する。QRAB1546がビジー値と等しいなら、次に、ステップ1706において、現在の電力割当1238aが減少される。すなわち、時刻nにおけるフロー1216のための現在の電力割当1238aは、時刻n−1におけるフロー1216のための現在の電力割当1238a未満である。減少の大きさは、フロー1216のために定義される下方ランピング関数1552を用いて計算してもよい。
【0088】
QRAB1546がアイドル値に等しいなら、次にステップ1708において、現在の電力割当1238aが増加される。すなわち、現在の時間間隔中におけるフロー1216のための現在の電力割当1238aは、最も最近の時間間隔中におけるフロー1216のための現在の電力割当1238aより大きい。増加の大きさは、フロー1216のために定義される上方ランピング関数1550を用いて計算してもよい。
【0089】
上方ランピング関数1550および下方ランピング関数1552は、現在の電力割当1238aの関数であり、(AN1404によりダウンロード可能な)フロー1516毎に潜在的に異なる。これが自律割当を用いてどのようにQoS差別化がフローあたり達成されるかである。また、ランピング関数の値はFRAB1548を用いて変化してもよく、これは、ランピングの動力学(dynamics)が負荷を用いて変化してもよいことを意味し、より少ない負荷条件の下で定点へのより迅速な収束を可能にする。
【0090】
現在の電力割当1238aが増加される場合、増加の大きさは以下のように表してもよい:
【数8】

【0091】
現在の電力割当1238aが減少される場合、減少の大きさは以下のように表してもよい:
【数9】

【0092】
T2PUpiはフローiのための上方ランピング関数である。T2PDniはフローiのための下方ランピング関数である。PilotStrengthn,sは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の変数である。いくつかの実施形態において、それは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターFLパイロット電力の比である。PilotStrengthiは、ランピング関数のT2P引数内のオフセットへの関数マッピングパイロット強度であり、ANからダウンロード可能である。このようにしてATにおけるフローの優先度は、PilotStrengthn,s変数により測定されるように、ネットワーク内のATのロケーションに基づいて調節してもよい。
【0093】
現在の電力割当は以下のように表してもよい:
【数10】

【0094】
上述の式からわかるように、飽和レベル1135に到達し、ランピングがゼロに設定されると、現在の電力割当1238aは指数関数的に減衰する。これは、持続時間が典型的なパケット時間間隔より長くなければならない、バースティトラフィックソースのための現在の電力割当1238aの値における持続を可能にする。
【0095】
いくつかの実施形態において、QRAB値1546は、AT1206のアクティブセット内の各セクターに対して推定される。QRABが、ATのアクティブセット内のセクターのいずれかに対してビジーであるなら、現在の電力割当1238aは減少される。QRABがATのアクティブセット内のセクターのすべてに対してアイドルであるなら、現在の電力割当1238aは増加される。他の実施形態において、他のパラメーターQRABpsを定義してもよい。QRABpsの場合、測定されたパイロット強度が考慮される。(パイロット強度は、他のパイロット電力対サービングセクターのパイロット電力の変数である。いくつかの実施形態において、それは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターFLパイロット電力の比である。)QRABが以下の条件の1つ以上を満足するセクターに対してビジーであるならQRABpsはビジー値に設定される:(1)セクターsはアクセス端末のためのフォワードリンクサービングセクターである;(2)セクターsからのDRCLockビットは、ロック状態でなく、セクターsのPilotStrengthn,sはしきい値より大きく;
(3) セクターsからのDRCLockビットはロック状態であり、セクターsのPilotStrengthn,sはしきい値より大きい。
【0096】
そうでなければ、QRABpsはアイドル値に設定される。QRABpsが決定される実施形態において、QRABpsがアイドルであるとき、現在の電力割当1238aは増加してもよく、QRABsがビジーであるとき、減少してもよい。
【0097】
図18はリクエストメッセージ1866をAN1804上のスケジューラー1840に送信するAT1806を図解する。また、図18は、AT1806に許可メッセージ1842を送信するスケジューラー1840も図解する。いくつかの実施形態において、スケジューラー1840は、独自のイニシアチブでAT1806に許可メッセージ1842を送信してもよい。あるいは、スケジューラー1840は、AT1806によって送信される要求メッセージ1866に応答してAT 1806に許可メッセー1842を送信してもよい。要求メッセージ1866はAT電力ヘッドルーム情報並びにフローごとの待ち行列の長さ情報を含む。
【0098】
図19は、AT1906がいつ要求メッセージ1866をAN1804に送信するかを決定するために、AT1906において維持してもよい情報を図解する。図示するように、AT1906は、要求比1968に関連していてもよい。要求比1968は、リバーストラヒックチャネル208上に送信されたデータに対する、リバーストラヒックチャネル208上に送信される要求メッセージサイズ1866の比を示す。いくつかの実施形態において、要求比1968があるしきい値を下回って減少するとき、AT1906は、要求メッセージ1866をスケジューラー1840に送信する。
【0099】
また、AT1906は、要求間隔1970に関連していてもよい。最後の要求メッセージ1866がスケジューラー1840に送信されたので、要求間隔1970は期間を示す。いくつかの実施形態において、要求間隔1970があるしきい値を超えて増加するとき、AT1906は、要求メッセージをスケジューラー1840に送信する。要求メッセージ1866をトリガーするための方法は両方とも同様に一緒に使用してもよい(すなわち、要求メッセージ1866は、いずれかの方法がそれを生じさせるとき送信してもよい)。
【0100】
図20は、AN2004上に実行するスケジューラー2040と、セクター2032内のATs2006との間の例示相互作用を図解する。図20に示すように、スケジューラー2040は、セクター2032内のATs2006のサブセット2072のための現在の電力割当許可1374を決定してもよい。別個の現在の電力割当1374は、AT2006ごとに決定してもよい。サブセット2072内のATs2006が1つ以上のフロー1216を含む場合、スケジューラー2040は、各AT2006上のフローのいくつかまたはすべてに対して別個の現在の電力割当許可1374を決定してもよい。スケジューラー2040は、周期的に、サブセット2072内のATs2006に許可メッセージ2042を送る。スケジューラー2040は、サブセット2072の一部ではないセクター2032内のATs2006のための現在の電力割当1374を決定しない。代わりに、セクター2032の残りのATs2006は自律的に自分の現在の電力割当1038aを決定する。許可メッセージ2042年は、現在の電力割当許可1374のいくつかまたはすべてのための保持期間を含んでいてもよい。現在の電力割当1374のための保持期間は、現在の電力割当許可1374により指定されたレベルで、対応するフロー1216のための現在の電力割当1238aをどのくらい長くAT2006が保持するかを示す。
【0101】
図20に図解されるアプローチに従って、スケジューラー2040は、セクター2032内の容量のすべてを満たすように設計されない。代わりに、スケジューラー2040は、サブセット2072内のATs2006のための現在の電力割当1038aを決定する、そして次に残りのセクター2032容量は、スケジューラー2040からの介入なしに残りのATs2006により効率的に使用される。サブセット2072は時間につれて変化してもよいし、各許可メッセージ2042で変化してもよい。また、ATs2006のあるサブセット2072に許可メッセージ2042を送信するための決定は、いくつかのフローがあるQoS要件を満足しないことを検出することを含む任意の数の外部イベントによりトリガーしてもよい。
【0102】
図21は、AN2104上で実行するスケジューラー2140とAT2106との間の他の例示相互作用を図解する。いくつかの実施形態において、AT2106がAT2106上のフロー2116のための現在の電力割当2138aを決定することが可能であるなら、現在の電力割当2138aの各々は、時間とともに定常状態に収束するであろう。例えば、1つのAT2106が、送信すべきデータを有するフロー2116と共に負荷がかけられていないセクター1232に入るなら、そのフロー2116のための現在の電力割当2138aは、そのフロー2116が全体のセクター2132スループットを取り上げるまで増加するであろう。しかしながら、これが生じるためにはある時間がかかるかもしれない。
【0103】
代替アプローチは、AT2106内のフローが究極的に到達するであろう定常状態値の推定値をスケジューラー2140が決定することである。次に、スケジューラー2140は、許可メッセージ2142をすべてのATs2106に送信してもよい。許可メッセージ2142において、フロー2116のための現在の電力許可2174は、スケジューラー2140により決定されるように、そのフロー2116のための定常状態値の推定値に等しく設定される。許可メッセージ2142を受信すると、AT2106は、AT2106上のフロー2116のための現在の電力割当2138aは許可メッセージ2142内の定常状態推定値2174に等しく設定する。これが終了すると、AT2106はその後にシステム条件における何らかの変化を追跡することが可能になってもよいし、そしてスケジューラー2140からのさらなる介入なしに、フロー2116のための現在の電力割当2138aを自律的に決定してもよい。
【0104】
図22は、AN2204上のスケジューラー2240からAT2206に送信される許可メッセージ2242の他の実施形態を図解する。すでに述べたように、許可メッセージ2242は、AT2206上のフロー2216上の1つまたはそれ以上のための現在の電力割当2274を含む。さらに、許可メッセージは、現在の電力割当許可2274のいくつかまたはすべてのための保持期間2276を含む。
【0105】
許可メッセージ2242は、またAT 2206上のフロー2216のうちのいくつかあるいはすべてのための累積された電力割当許可2278を含む。許可メッセージ2242を受信すると、AT2206は、AT2206上のフロー2216のための現在の電力割当2238bを、許可メッセージ2242内の対応するフロー2216のための現在の電力割当許可2278に等しく設定する。
【0106】
図23は、いくつかの実施形態において、AT2306に記憶してもよい電力プロファイル2380を図解する。電力プロファイル2332は、AT2306によりAN204に送信されるパケットのペイロードサイズ420および電力レベル422を決定するために使用してもよい。
【0107】
電力プロファイル2380は複数のペイロードサイズ2320を含む。電力プロファイル2380に含まれるペイロードサイズ2320は、AT2306により送信されるパケット524のための可能なペイロードサイズ2320である。
【0108】
電力プロファイル2380内の各ペイロードサイズ2320は、各可能な送信モードのための電力レベル2322と関連している。図解された実施形態において、各ペイロードサイズ2320は、高容量電力レベル2322aおよび低い待ち時間電力レベル2322bに関連している。高容量電力レベル2322aは、対応するペイロードサイズ2320を備えた高容量パケット524aのための電力レベルである。低い待ち時間電力レベル2322bは、対応するペイロードサイズ2320を備えた低い待ち時間パケット524bのための電力レベルである。
【0109】
図24は、AT2406に記憶してもよい複数の送信条件2482を図解する。いくつかの実施形態において、送信条件2482は、パケット524のためのペイロードサイズ420および電力レベル422の選択に影響を及ぼす。
【0110】
送信条件2482は、割り当てられた電力条件2464を含む。割り当てられた電力条件2484は、一般に、AT2406が割り当てられたよりも多くの電力を使用していないことを保証することに関連する。さらに具体的に言うと、割り当てられた電力条件2484は、パケット524の電力レベル422はAT2406のための合計の利用可能な電力1034を超えないということである。AT2406のための合計の利用可能な電力1034を決定するための種々の例示方法は上で述べた。
【0111】
送信条件2482は、また最大電力条件2486を含む。最大電力条件2486は、パケット524の電力レベル422が、AT2406のために特定された最大電力レベルを超えないということである。
【0112】
送信条件2482は、またデータ条件2488を含む。データ条件2488は、一般に、パケット524のペイロードサイズ420が、AT2406の合計利用可能電力1034並びにATが現在送信のために利用可能なデータ量に鑑みて大き過ぎないことを保証することに関連する。さらに具体的に言うと、データ条件2488は、パケット524の送信モードのためのより低い電力レベル2322に相当し、(1)現在送信のために利用可能なデータ量および(2)AT2406のための合計利用可能電力1034が相当するデータ量のうちのより少ないほうを運ぶことができる電力プロファイル2380におけるペイロードサイズ2320は無いということである。
【0113】
以下は、送信条件2482の数学的記述を提供する。割り当てられた電力条件は以下のように表してもよい:
【数11】

【0114】
TxT2PNominalPS,TMはペイロードサイズPSと送信モードTMのための電力レベル2322である。Fはフローセット418である。
【0115】
最大電力条件2486は次のように表現してもよい。
【数12】

【0116】
いくつかの実施形態において、パケット524の送信期間中のある時点において、パケット524の送信レベル422は第1の値から第2の値に遷移することが可能である。そのような実施形態において、電力プロファイル2380で指定される電力レベル2322は遷移前の値と遷移後の値を含む。TxT2PPreTransitionPS,TMは、ペイロードサイズPSと送信モードTMのための遷移前の値である。TxT2PPostTransitionPS,TMは、ペイロードサイズPSおよび送信モードTMのための遷移後の値である。TxT2Pmaxは、AT206のために定義される最大電力であり、AT206により測定されるPilotStrengthの関数であってもよい。PilotStrengthは、他のセクターのパイロット電力対サービングセクターパイロット電力の変数である。いくつかの実施形態において、それは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターFLパイロット電力の比である。また、それは、AT206が自律的に行う増加および減少を制御するために使用してもよい。また、それはcontrolTxT2Pmaxを制御するために使用してもよい。それにより、質の悪い配置(例えば、セクターのエッジ)におけるATs206は、望ましくない干渉を他のセクターに作成することを回避するために最大送信電力を制限してもよい。
【0117】
いくつかの実施形態において、データ条件2488は、パケット524の送信モードのための低い電力レベル2322に相当する電力プロファイル2380にペイロードサイズ2320は無く、かつ以下の式により与えられるサイズのペイロードを運ぶことができるということである:
【数13】

【0118】
方程式11では、di,nはサブフレームnの期間に送信されるサブパケット内に含まれるフローiからのデータ量である。方程式T2PConversionFactorTM xPotentia/T2POutflowi,TMはフローiのための送信可能なデータである。すなわち、AT2406のための合計利用可能な電力1034が相当するデータ量である。T2PConversionFactorTMは、フローiのための合計利用可能電力1238をデータレベルに変換するための変換係数である。
【0119】
図25は、パケット524のペイロードサイズ420および電力レベル422を決定するためにAT206が実行してもよい例示方法2500を図解する。ステップ2502は、電力プロファイル2380からペイロードサイズ2320を選択することを含む。ステップ2504は、パケット524の送信モードのために選択されたペイロードサイズ2320に関連する電力レベル2322を識別することを含む。例えば、パケット524が高容量モードで送信されようとしているなら、ステップ2504は、選択されたペイロードサイズ2320に関連する高容量電力レベル2322aを識別することを含む。反対に、パケットが低い待ち時間モードで送信されようとしているなら、ステップ2504は選択されたペイロードサイズ2320に関連した低い待ち時間電力レベル2322bを識別することを含む。
【0120】
ステップ2506はパケット524が、選択されたペイロードサイズ2320および対応する電力レベル2322で送信されるなら、送信条件2482が満たされるかどうか判断することを含む。ステップ2506において、送信条件2482が満足されることが決定されるなら、ステップ2508において、選択されたペイロードサイズ2320および対応する電力レベル2322は、物理層312に通信される。
【0121】
ステップ2506において、送信条件2482が満足されないと決定されるなら、ステップ2510において、異なるペイロードサイズ2320が電力プロファイル2380から選択される。次に、方法2500はステップ2504に戻り、上述したように処理する。
【0122】
マルチフローアプリケーションの後の設計理念は、利用可能な合計電力がアクセス端末内の各フローに対して利用可能な電力の和に等しいことである。この方法は、ハードウェアの制限またはTxT2Pmaxの制限により、アクセス端末自体が送信電力を使い果たす時点までよく機能する。送信電力が制限されると、アクセス端末内のフロー電力割当のさらなる調停が必要である。上述するように、電力制限が無い下では、gu/gd需要関数は、RABおよびフローランピングの正規化関数を介して各フローの現在の電力割当を決定する。今、AT電力が制限されると、フロー割当を設定するための1つの方法は、セクター電力制限に厳密に類似しているAT電力制限を考慮することである。一般に、セクターは、RABを設定するために使用される最大受信電力基準を有し、これは結果として各フローの電力割当に導く。このアイデアは、ATが電力制限されると、ATの電力制限が実際には、セクターの受信電力の対応する制限であったなら、ATが受信したであろう電力割当にAT内の各フローが設定されるということである。このフロー電力割当は、AT内の仮想RABを実行することにより、または他の等価なアルゴリズムによりgu/gd需要関数から直接決定してもよい。このようにして、AT内フロー優先度は維持され、AT間フロー優先度と一致する。さらに、既存のgu関数およびgd関数を超える情報は必要ない。
【0123】
ここに記載される実施形態のいくつかまたはすべての種々の特徴の要約がこれから提供されるであろう。システムは、平均リソース割当(T2PInflow)のデカップリングおよび(ピークレートおよびピークバースト期間の制御を含む)パケット割当のためにこのリソースがどのように使用されるかを考慮する。
【0124】
パケット割当は、すべての場合において自律のままであってもよい。平均リソース割当の場合、スケジュールされたまたは自律割当は可能である。これは、パケット割当プロセスは両方の場合において同様に作用するので、スケジュールされたおよび自律割当の継ぎ目の無い統合を可能にし、平均リソースはしばしばまたは要望通りでなく更新してもよい。
【0125】
許可メッセージ内の保持時間の制御は、最小のシグナリングオーバーヘッドでリソース割当タイミングの正確な制御を可能にする。
【0126】
許可メッセージ内のBucketLevel制御は、時間に対して平均割当に影響を与えることなく、フローへのリソースの迅速な注入を可能にする。これは、「一度だけの使用」のリソース注入の種類である。
【0127】
スケジューラーは、「定点」または各フローのための適切なリソース割当を推定し、これらの値を各フローにダウンロードしてもよい。これは、ネットワークがその適切な割当(「粗い」割当)に接近する時間を減少し、次に、自律モードは、究極の割当(「精細な」割当)を迅速に達成する。
【0128】
スケジューラーは、フローのサブセットに許可を送信してもよいし、他が自律割当を実行することを可能にしてもよい。このようにして、リソース保証は、あるキーフローに作ってもよいし、従って、残りのフローは必要に応じて残りの容量を自律的に「埋めて」もよい。
【0129】
スケジューラーは「シェパーディング(shepherding)」関数を実施してもよい。この場合、フローがQoS要件を満足していないとき許可メッセージのみを生ずる。そうでなければ、フローは、自律的にそれ自身の電力割当を設定することが許される。このようにして、QoS保証は、最小のシグナリングおよびオーバーヘッドで行ってもよい。フローのQoS目標を達成するために、シェパーディングスケジューラーは、自律割当の定点解決 (fixed-point solution)と異なる電力割当を許可してもよい。
【0130】
ANはランピング関数のフローあたりの設計を上下に指定してもよい。これらのランピング関数の適切な選択により、各セクター内に1ビットのみの制御情報を用いて、純粋に自律的な動作のみで任意のフローあたりの平均リソース割当を正確に指定してもよい。
【0131】
(各ATでスロット毎に更新され短い時定数でフィルターされた)QRAB設計において意味される非常に迅速なタイミングは、各フローの電力割当の非常に厳格な管理を可能にし、安定性とサービスエリアを維持しながら、全体のセクター容量を最大化する。
【0132】
ピーク電力のフローあたりの制御は、平均電力割当とセクター負荷(FRAB)の関数として可能である。これは、全体的なセクター負荷および安定性への影響を備えたバースティトラフィックの適時性をトレードオフすることを可能にする。
【0133】
ピーク電力レートの送信の最大期間のフローあたりの制御は、BurstDurationFactorの使用を介して可能である。ピークレート制御と共に、これは、自律フロー割当の中央調整なしにセクター安定性とピーク負荷の制御を可能にし、特定のソースタイプへの同調要件を可能にする。
【0134】
バースティソースへの割当は、バケット機構およびT2PInflowのburstyの持続により優雅に取り扱われる。これは、平均電力の制御を維持しながらバースティソース到着への平均電力割当のマッピングを可能にする。T2PInflow時定数は、散発的なパケット到着が可能である持続時間を制御し、それを超えてT2PInflowは最小の割当に減衰する。
【0135】
FRAB上のT2PInflowランピングの依存は、最終的な平均電力割当に影響を及ぼさずに、より少ない負荷がかけられたセクターにおいて、より高いランピング力学を可能にする。このように、セクターにより少ない負荷がかけられているとき、積極的なランピングを実施してもよい。一方良好な安定性は、ランピング攻撃性を減少することにより高い負荷レベルで維持される。
【0136】
T2PInflowは、フロー優先度、データ要件および利用可能な電力に基づいて、自律動作を介して与えられたフローのための適切な割当への自己調節である。フローが過度に割り当てられると、BucketLevelはBucketLevelSat値に達する、アップランピング(up-ramping)は停止し、T2PInflow値は、BucketLevelがBucketLevelSat未満であるレベルに減衰するであろう。従って、これはT2PInflowのための適切な割当である。
【0137】
アップ/ダウンランピング関数設計に基づいて自律割当において利用可能なフローあたりのQoS差別化の他に、QRABまたはQRABpsおよびPilotStrengthへのランピングの依存を介して、チャネル条件に基づいてフロー電力割当を制御することも可能である。このようにして、質の悪いチャネル条件におけるフローは、より低い割当を得てもよく、干渉を低減し、システムの全体の容量を改良する。または、チャネル条件に関係なく全割当を得てもよい。これは、システム容量を犠牲にして均一な動作を維持する。これは、公平/一般福祉トレードオフの制御を可能にする。
【0138】
可能な限り、各フローのためのAT間およびAT内電力割当は、できる限り、場所に依存しない。これは、他のフローが同じATまたは他のATにあるかは関係なく、フローの割当は、合計のセクター負荷にのみ依存することを意味する。いくつかの物理的事実は、いかによくこの目標を達成するか、特に最大AT送信電力、およびHiCapおよびLoLatフローをマージすることについての問題点を制限する。
【0139】
このアプローチに従って、ATパケット割当のために利用可能な合計電力は、ATの送信電力制限を条件として、AT内の各フローに利用可能な電力の和である。
【0140】
パケットアロケーションに含まれる各フローからデータ割当を決定するためにどんなルールが使用されても、システムはバケット撤回の観点からシステムはフローのリソース使用を常に知っている。このように、フロー間公平は任意のデータ割当ルールに対して保証される。
【0141】
ATの電力が制限され、そのすべてのフローに利用可能な総計の電力を提供することができない場合、電力は、AT内で利用可能なより少ない電力に適切な各フローから使用される。すなわち、AT内のフローは、あたかもフローがまさにこれらのATとセクターを共有しているかのように、互いに関連する適切な優先度およびその最大電力レベルを維持する(AT電力制限は、全体としてセクターの電力制限に類似する)。従って、電力が制限されたATにより使用されなかったセクター内に残る電力は通常セクター内の他のフローのために利用可能である。
【0142】
マージングが起こってもパケット間に大きな電力格差にいたらないほど1つのAT内の高容量潜在データ使用の和が十分に高いとき、高容量フローcaは、低い待ち時間の送信にマージしてもよい。これは、自己干渉システムに適切な送信電力における平滑さを維持する。特定の高容量フローが、送信すべき同じAT内のすべての低い待ち時間フローに対して待つことができないように、特定の高容量フローが遅延要件を有するとき、高容量フローは低い待ち時間送信にマージしてもよい。次に、潜在的なデータ使用のしきい値に到達すると、フローは、そのデータを低い待ち時間送信にマージしてもよい。したがって、永続性の低い待ち時間フローと共有するとき、高容量フローのための遅延要件は満足されるかもしれない。セクターに軽い負荷がかけられているとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージしてもよい。低い待ち時間として高容量フローを送信する際の効率損失は重要ではなく、それゆえマージングは常に可能であってもよい。
【0143】
高容量モード用のパケット長が少なくともサイズでPayloadThreshである場合、高容量フローのセットは、低い待ち時間フローが無い場合であっても、低い待ち時間モードで送信してもよい。これは、ATのための最も高いスループットが、最大のパケットサイズおよび低い待ち時間送信モードで生じるので、それらの電力割当が十分に高い場合、高容量モードフローが最も高いスループットを達成することを可能にする。それを別のやり方で言うと、高容量送信のためのピークレートは、低い待ち時間送信のピークレートよりはるかに低い。従って、高容量モードが最高のスループットを達成するように適切であるとき、高容量モードフローは、低い待ち時間送信を使用することが可能である。
【0144】
各フローは、その最大電力割当を制限するT2Pmaxパラメーターを有する。恐らくネットワーク内の位置に依存して(例えば、2つのセクターの境界において、ATが追加された干渉を作り、安定性に影響を及ぼすとき)、ATの総計送信電力を制限することが望ましいかもしれない。パラメーターTxT2Pmaxは、PilotStrengthの関数であるように設計してもよいし、ATの最大の送信電力を制限する。
【0145】
図26はAT2606の一実施形態を図解する機能ブロック図である。AT2606は、AT2606の動作を制御するプロセッサー2602を含む。プロセッサー2602はまた、CPUと呼んでもよい。メモリ2604は、リードオンリメモリ(ROM)およびランダクアセスメモリ(RAM)の両方を含んでいてもよく、命令とデータをプロセッサー2602に供給する。メモリ2604の一部は、また、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含んでいてもよい。
【0146】
携帯電話のような無線通信装置に具現化してもよい、AT2606は、AT2606とAN204のようなリモート位置との間に、オーディオ通信のようなデータの送受信を可能にするために送信機2608と受信機2610を含むハウジング2607を含んでいてもよい。送信機2608および受信機2610はトランシーバー2612に組み合わせてもよい。アンテナ2614はハウジング2607に取り付けられており、トランシーバー2612に電気的に接続される。追加のアンテナ(図示せず)も使用されてもよい。送信機2608、受信機2610およびアンテナ2614の動作は、技術的に良く知られており、ここに記述する必要は無い。
【0147】
AT2606は、またトランシーバー2612によって受信された信号のレベルを検出し量を計るために使用される信号検出器2616を含む。技術的に知られているように、信号検出器2616は合計エネルギー、擬似雑音(PN)チップあたりのパイロットエネルギー、電力スペクトル密度および他の信号のような信号を検出する。
【0148】
AT2606の状態変更器2626は、現在の状態およびトランシーバー2612により受信され信号検出器2616により検出されるさらなる信号に基づいて無線通信装置の状態を制御する。無線通信装置は多くの状態のうちの任意の1つにおいて作動することができる。
【0149】
AT2606は、またシステム決定器2628も含む。システム決定器2628は、無線通信装置を制御し、現在のサービスプロバイダーシステムは不適当であるとシステム決定器が決定すると、どのサービスプロバイダーシステムに無線通信装置が転送しなければならないかを決定するために使用される。
【0150】
AT2606の種々のコンポーネントはバスシステム2630により一緒に結合される。バスシステム2630は、データバスに加えて電力バス、制御信号バス、およびステータス信号バスを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭さのために、種々のバスは、バスシステム2630として図26に図解される。AT2606はまた、信号を処理するのに使用するためにデジタルシグナルプロセッサー(DSP)2609を含んでいてもよい。図6に図解されるAT2606は、特定のコンポーネントのリストよりはむしろ機能ブロック図であることを当業者は理解するであろう。
【0151】
当業者は、情報及び信号が多岐に渡る様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表現されてよいことを理解するだろう。例えば、前記説明を通して参照されてよいデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、またはその任意の組み合わせによって表現されてよい。
【0152】
当業者は、さらに、ここに開示されている実施形態に関連して説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実現されてよいことを理解するだろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、多様な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びステップが、一般的にそれらの機能という点で前述されている。このような機能性がハードウェアとして実現されるのか、あるいはソフトウェアとして実現されるのかは、特定の用途及び全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途のために変化する方法で説明された機能性を実現してよいが、このような実現の決定は、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきではない。
【0153】
[00173] ここに開示されている実施形態に関連して説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジックデバイス、離散ゲートまたはトランジスタロジック、離散ハードウェア構成要素、あるいはここに説明される機能を実行するように設計されたその任意の組み合わせをもって実現または実行されてよい。汎用プロセッサーは、マイクロプロセッサーであってよいが、代替策ではプロセッサーは、任意の従来のプロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラーまたは状態機械であってよい。プロセッサーは、例えばDSPとマイクロプロセッサーの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサー、DSPコアと連動する1台または複数台のマイクロプロセッサー、あるいは任意の他のこのような構成など計算装置の組み合わせとして実現されてもよい。
【0154】
ここに開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア内、プロセッサーによって実行されるソフトウェアモジュール内、あるいは2つの組み合わせの中で直接的に具体化されてよい。ソフトウェアモジュールはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD−ROM、または技術的に既知である任意の他の形式の記憶媒体に常駐してよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサーが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサーに結合される。代替策では、記憶媒体はプロセッサーに一体化してよい。プロセッサー及び記憶媒体はASICに常駐してよい。ASICはユーザー端末に常駐してよい。代替策では、プロセッサー及び記憶媒体はユーザー端末内に別々の構成要素として常駐してよい。
【0155】
開示された実施形態の以前の説明は、当業者が本発明を製造するまたは使用することができるようにするために提供される。これらの実施形態に対する多様な修正は、当業者に容易に明らかになり、ここに定義される一般的な原則は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用されてよい。したがって、本発明はここに示されている実施形態に制限されるのではなく、ここに説明される原則及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を具備する、セクター内にアクセスネットワークを備えた無線通信用に構成されるアクセス端末:
リバーストラフィックチャネルを前記アクセスネットワークに送信するための送信機; 前記アクセスネットワークから信号を受信するためのアンテナ;
プロセッサー;
前記プロセッサーと電子通信するメモリ;および
下記を具備する方法を実施するために実行可能である、前記メモリに記憶された命令:前記アクセスネットワークにより送信されるリバースアクティビティビットの現在値を推定する;
前記リバースアクティビティビットの前記推定された現在値が、セクターがビジーであることを示すなら、前記アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を減少する、特定のフローのための前記減少の大きさは、前記フローのために設計される下方ランピング関数に従って決定される、前記下方ランピング関数は、前記フローのための前記現在の電力割当の関数である;および
前記リバースアクティビティビットの前記推定された現在値がセクターがアイドルであることを示すなら、前記アクセス端末上の前記複数のフローの各フローのための前記現在の電力割当を増加する、特定のフローのための前記増加の大きさは、前記フローのために設計される上方ランピング関数に従って決定される、前記上方ランピング関数は前記フローのための前記現在の電力割当の関数である。
【請求項2】
前記リバースアクティビティビットの現在値を推定することは、スロット毎に一回実行される、請求項1のアクセス端末。
【請求項3】
前記推定は、調節可能な時定数を有するフィルターを備えたアクセスネットワークから受信される信号をフィルタリングすることを具備する、請求項2のアクセス端末。
【請求項4】
前記方法はさらに下記を具備する、請求項1のアクセス端末:
セクターの負荷レベルを推定する;および
前記複数のフローの各フローのためのピーク電力割当を決定する、特定のフローのための前記ピーク電力割当は、前記フローのための現在の電力割当と前記セクターの前記負荷レベルの推定値の関数である。
【請求項5】
各フローに対して、前記方法はさらに下記を具備する、請求項1のアクセス端末:
フローのための累積された電力割当を決定する;
前記フローのための現在の電力割当と、前記フローのための累積された電力割当を用いて前記フローのための合計の利用可能な電力を決定する;および
前記フローのための合計の利用可能な電力を用いて前記アクセスネットワークに送信されるパケットの電力レベルを決定する。
【請求項6】
前記フローのための累積された電力割当は、飽和レベルにより制限され、前記飽和レベルは、ピーク電力割当を超える設定可能な因子である、請求項5のアクセス端末。
【請求項7】
前記下方ランピング関数および前記上方ランピング関数は両方とも前記セクターの負荷レベルの推定値に依存する、請求項1のアクセス端末。
【請求項8】
前記下方ランピング関数および前記上方ランピング関数は両方とも、前記アクセス端末により測定されるパイロット強度に依存する、請求項1のアクセス端末。
【請求項9】
前記現在の電力割当は下記式に従って決定され、
【数1】

T2PInflowi,nはサブフローnにおけるフローiのための現在の電力割当であり、T2PFilterTCはフィルター時定数であり、前記現在の電力割当が増加するなら、ΔT2PInflowi,nは以下のように表され、
【数2】

前記現在の電力割当が減少するなら、ΔT2PInflowi,nは以下のように表され、
【数3】

T2PUpiはフローiのための上方ランピング関数であり、T2PDniはフローiのための下方ランピング関数であり、PilotStrengthは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の変数である、請求項1のアクセス端末。
【請求項10】
下記を具備する、セクター内にアクセスネットワークを備えた無線通信用に構成されるアクセス端末:
前記アクセスネットワークにより送信されるリバースアクティビティビットの現在値を推定する手段;
前記リバースアクティビティビットの現在値が、前記セクターがビジーであることを示すなら、前記アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を減少する手段、特定のフローのための前記減少は、前記フローのために設計される下方ランピング関数に従って決定され、下方ランピング関数は前記フローのための前記現在の電力割当の関数である;
前記リバースアクティビティビットの現在値が、前記セクターがアイドルであることを示すなら、前記アクセス端末上の複数のフローの各フローのための現在の電力割当を増加する手段、特定のフローのための前記増加の大きさは、前記フローのために設計される上方ランピング関数に従って決定され、前記上方ランピング関数は、前記フローのための前記現在の電力割当の関数である。
【請求項11】
さらに下記を具備する、請求項10のアクセス端末:
前記セクターの負荷レベルを推定する手段;および
前記複数のフローの各フローのためのピーク電力割当を決定する手段、特定のフローのための前記ピーク割当は、前記フローの前記現在の電力割当及び前記セクターの前記負荷レベルの推定値の関数である。
【請求項12】
フロー毎にさらに下記を具備する、請求項10のアクセス端末:
前記フローのための累積された電力割当を決定する手段;
前記フローのための前記現在の電力割当と前記フローのための前記累積された電力割当を用いて前記フローのための合計の利用可能な電力を決定する手段;および
前記フローのための合計の利用可能な電力を用いて前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定する手段。
【請求項13】
セクター内にアクセスネットワークを備えた無線通信のために構成されるアクセス端末において、下記を具備する方法:
前記アクセスネットワークによって送信されるリバースアクティビティビットの現在値を推定する;
前記リバースアクティビティビットの前記推定された現在値が、セクターがビジーであることを示すなら、前記アクセス端末上の複数のフローの各フローの現在の電力割当を減少する、特定のフローのための前記減少の大きさは前記フローのために設計される下方ランピング関数に従って決定され、前記下方ランピング関数は、前記フローのための前記現在の電力割当の関数である;および
前記リバースアクティビティビットの前記推定された現在値が、セクターがアイドルであることを示すなら、前記アクセス端末上の前記複数のフローの各フローの前記現在の電力割当を増加する、特定のフローのための前記増加の大きさは、前記フローのために設計される上方ランピング関数に従って決定され、前記上方ランピング関数は、前記フローのための前記現在の電力割当の関数である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−130460(P2011−130460A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−5273(P2011−5273)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【分割の表示】特願2007−121629(P2007−121629)の分割
【原出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】