説明

リポソームの即時的および可逆的濃縮のための方法

本発明は、リポソームの即時的および可逆的濃縮のための方法、上記方法により得られる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体、ならびに製薬、診断および化粧品分野におけるその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リポソームを即時的および可逆的に濃縮するための方法、この方法により得られる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体、ならびに製薬、診断および化粧品分野におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
リポソームは、水性容積を取り囲む(リン)脂質の1つまたは複数の二重層により境界を画される小胞(20〜30ナノメートル〜数ミクロンの大きさ)である。したがってこれらの構造は、大過剰量の連続水性相中に一般的に分散される両親媒性分子の配置に起因する。(リン)脂質の親水性部分または極性頭部は二分子膜の両側に配置され、これらは二重層を構成しそして常に連続水性媒質と接触するが、一方、上記(リン)脂質の鎖は膜のコアを形成し、したがって水とのその接触を最小限にする。相対的疎水性膜により分離される水性区画から成るこの特殊な構造は、生体適合性のほかに、水溶性または親油性化合物を受容し、輸送し得るという基本的特性をリポソームに提供する。製薬および化粧品分野において、リポソームはしたがって、それらが天然脂質から形成されようが、合成脂質から形成されようが、標的組織の方に活性成分を向けるために考え得る作用物質を表示する。より一般的レベルで、リポソームは、あらゆる種類の生成物を含有し、運搬し得るナノ-またはミクロ貯蔵所である。その実際的および潜在的用途は、等しく、基本生物学から農業または食品化学産業(細胞モデル、遺伝子移入、化学的または酵素リアクター、殺虫剤処方物等)までの広範囲の部門に関する。
【0003】
リポソームを濃縮する一般的方法、例えば超遠心分離または限外濾過は、実行するのが面倒であり、経費を要し、そして産業規模に移すのが難しい。さらにまた、任意のリポソーム凝集または沈降プロセスは、それが自発的であっても、あるいは外因性物質またはエネルギーの付加により引き起こされるのであっても、一般的に、不可逆的リポソーム凝集とリポソームを融合させる危険とをもたらし、そしてこれは必然的にリポソームの個々の特質(寸法、組成、内容物の変更)の損失を包含する。
【0004】
リポソームは、凍結乾燥によっても濃縮され得る。しかしながら、凍結乾燥物が再水和される場合、リポソームの初期特質は改質されている、ということが一般的に見出される。
【0005】
シクロデキストリンは、アルファ(1〜4)オキシド結合により互いに結合されるグルコピラノース単位から成る環状オリゴ糖であって、デンプンから生じる。その大環状キラル構造は、切頭化円錐体の形態をとり、これは、非常に疎水性の内部空洞の境界を画する(グルコース単位の炭化水素主鎖)が、一方、外部部分は親水性のままである(グルコース単位のヒドロキシル基)。広範な種々の天然または修飾シクロデキストリンが存在し、そしてこれらは基礎研究、製薬、化粧品、農業または食品化学産業の分野における多数の研究および用途の対象であった。これは、疎水性分子との封入複合体を形成するシクロデキストリンの能力のためであり、したがってそれらがいかなる考え得る分解も受けぬようにしながら、溶媒(水性)媒質中のその分子分散を可能にする。さらに、これらのシクロデキストリンは、固体生成物のための圧縮賦形剤、乳化剤または吸収促進剤としての優れた特性を示す。
【0006】
シクロデキストリンを含有する多数の微粒子系が知られている。これらの例としては、特に、シクロデキストリンの存在下で形成されるポリ(シアノアクリレート)ナノスフェア[エマルション中での陰イオン重合]、両親媒性シクロデキストリンから成る油性内容物またはマトリックスナノ粒子を有するナノカプセル[ナノ沈降、エマルション-溶媒蒸発、混合ミセル界面活性剤の排除のプロセス]、シクロデキストリンおよび疎水性活性成分の複合体を封入するエチルセルロースマイクロスフェア[エマルション-溶媒蒸発プロセス]、マイクロカプセル[ベータ・シクロデキストリンと塩化テレフタロイルとの界面架橋により調製]、ならびにビーズ[アルファ-シクロデキストリンおよびトリグリセリドの単純混合物]が挙げられる。
【0007】
混合リポソーム-シクロデキストリン系も開示されている。これらの系は、それらの水性区画中にシクロデキストリン-活性成分複合体を封入するリポソームの形態である。これらの系は、シクロデキストリン-活性成分複合体の存在下でリポソームを形成することにより調製される。リポソームは大過剰量の水中に生成され、そして如何なる点でも、濃縮混合[リポソーム-シクロデキストリン]集合体が得られる、ということは開示されていない。
【0008】
リポソームの初期特質を保持されるようにする即時的および不可逆的方法でリポソームを濃縮する方法が、ここに発見された。
【0009】
さらに特定的には、水性分散液中のリポソームへのシクロデキストリンの付加は、リポソームを凝集させ、沈殿させて、したがって混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の形態でのリポソームの濃縮が得られる、ということを本発明人等は意外にも見出した。これらの混合集合体はそれらとして安定であり、リポソームおよびシクロデキストリンの個々の特性を併有し、そしてさらに容易に凍結乾燥可能である。
【0010】
凍結乾燥物は、リポソームの初期構造に影響を及ぼすことなく水和され得るのが好都合である。
【0011】
本発明の方法は、多数の他の利点を有する。
特にリポソームはホスト物質を含有し得るが、上記ホスト物質が本発明の方法中に損失されることはない。さらにリポソームは、単に希釈されることにより再分散され得る(可逆的系)。
【0012】
この凝集および崩壊プロセスは、有機溶媒の使用、加熱ステップ、または高度のエネルギー消費を必要としないのが好都合である。さらにそれは初期物質の物理化学的特質を変えず、そしてこれはリポソーム濃縮の分野における非常に有益な進歩を表わす。
【0013】
さらにこのリポソーム濃縮方法は、任意の特別な設備、例えば遠心分離機を必要としない。撹拌は必要でない。製造方法は、有機溶媒または加熱の使用を包含せず、このことは、安全性に関して一利点である。
【0014】
最後に、用いられる材料は、合理的価格で市場で容易に入手可能である。当該方法は、大規模で容易に採用され得る。
【0015】
したがって本発明は、産業の多数の部門に用いられ得るリポソームを濃縮および再分散するための非常に簡単で且つ費用の掛からない手段を提供する。
【0016】
さらに、シクロデキストリンの存在下でリポソームの濃縮により得られる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体は一般的にミクロサイズのものであり、そしてリポソームおよびシクロデキストリンの特性を併有することにより新規の用途において実行され得るのが有益である。
【発明の開示】
【0017】
第一の態様によれば、本発明はしたがって、リポソーム濃縮方法であって、水性媒質中に分散されたリポソームをシクロデキストリンと接触させることにより混合リポソーム-シクロデキストリン集合体を形成するステップを包含する方法に関する。
【0018】
「シクロデキストリン」という用語は、デンプンから形成される少なくとも6個の水溶性D-グルコピラノース単位のα-1,4鎖から形成され、そして凍結乾燥分子を閉じ込め得る疎水性空洞を有する環状オリゴ糖と理解されるべきである。本発明の記述の意味内のシクロデキストリンとしては天然シクロデキストリンまたはその誘導体が挙げられるが、但し、上記シクロデキストリンは水溶性であり、任意の界面活性剤または可溶化剤特性を示さず、そして当該方法の実行中にその小胞構造を損失させ得るやり方で、リポソームを形成する脂質と相互作用しない。
【0019】
天然シクロデキストリンは、デンプンの酵素的加水分解により得られる環状オリゴ糖である。それらは、α、βおよびガンマシクロデキストリン(それぞれ6、7または8個のグルコース単位を含む)を含み、α-シクロデキストリンが特に好ましい。
【0020】
本発明の記述の意味において、「シクロデキストリン誘導体」という用語は、そのネイティブ構造が1つまたは複数の化学基、特に親水性化学基と共有的に結合されることにより修飾された天然シクロデキストリンを指す。例えばこれらのシクロデキストリン誘導体は、ヒドロキシル官能基のうちの少なくとも1つが糖類基により置換される天然シクロデキストリンであり得る。本発明の記述の意味において、シクロデキストリン誘導体は重合化シクロデキストリンも包含し得る。
【0021】
本発明の方法に従って使用可能であるシクロデキストリンの全部または一部は、包接複合体の形態で利用され、即ち、それらは「ホスト分子」として本明細書中で以後言及される小疎水性分子を含有する。ホスト分子の例としては、特に、分光特性を発現し得る分子(例えば染料または顔料)、放射性元素(例えばヨウ素)、治療用活性成分(例えばいくつかのビタミンまたは抗炎症剤)が挙げられる。
【0022】
「リポソーム」は、内部水性空洞を取り囲む両親媒性分子の1つまたは複数の二重層からその壁が形成され、上記両親媒性分子が極性頭部および一般的にアルキル鎖または「疎水性尾部」である疎水性残基を含む小胞と理解されるべきである。
二重層(単数または複数)は、好ましくはリン脂質を含む。
【0023】
特に、「リポソーム」という用語は、生物細胞、原核生物または真核生物細胞、動物または植物細胞、あるいは再構成生物「ゴースト」膜を指し得る。
リン脂質の例としては、ホスファチジルコリン(PC)およびその誘導体:卵ホスファチジルコリン(卵-PC)、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジラウロイルホスファチジルコリン(DLPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジアラキドイルホスファチジルコリン(DAPC)およびジリノレオイルホスファチジルコリン(DLPC)が挙げられる。
【0024】
その他のリン脂質、例えば脂肪酸の2つの鎖およびホスファチジルコリンとは異なる極性頭部と結合されるグリセロール基も、本発明の方法に従って用いられ得る。
その他の両親媒性分子も、リポソーム二重層の組成の一部を構成し得る(コレステロール、親水性基により修飾される極性頭部を有する脂質、陽イオン性脂質、蛍光脂質等)。リポソームは、好ましくは主にリン脂質から成る。
【0025】
本発明によるリポソームは、シクロデキストリンとの相互作用時にリポソームの脱安定化をもたらす親水性ポリマーをグラフトすることにより修飾される両親媒性分子(例えばWO 2005/0300170に記載されたもの)を含まない、ということはいうまでもない。
【0026】
リポソームは、慣用的技法、例えば超音波照射、転相、押出、透析、混合脂質-界面活性剤ミセルの樹脂吸収またはゲル濾過、ならびに凍結-解凍法に従って調製され得る。例えばリポソームは、リン脂質皮膜を水和し、その後、連続押出して、小胞をサイジングすることにより調製され得る。
【0027】
水性媒質のpHおよびイオン強度は、重要ではない。したがって水性媒質は、純水、あるいは特にpH6〜8の緩衝水性媒質、あるいは一価塩、特に一価陽イオンおよび一価陰イオン、例えば塩化ナトリウムを含有する水性媒質であり得る。上記一価塩は、150 mM以下という好ましい濃度で付加され得る。本発明にしたがって用いられ得る緩衝液の例としては、特に、リン酸塩緩衝液、PBS緩衝液、Hepes緩衝液またはHepes緩衝液+NaClが挙げられる。緩衝液は当該方法により得られる濃縮混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の長時間に亘る安定性を延ばす、というのが好都合である。
【0028】
水性媒質中のリポソームのモル濃度は重要ではなく、大いに変わり得る。モル濃度は、好ましくは0.05 mM、さらに好ましくは0.5 mM〜5 mMである。
本文書においては、リポソームのモル濃度は、両親媒性分子、例えばリポソーム壁の二重層(単数または複数)を形成するリン脂質のモル濃度を指す、ということに留意すべきである。
【0029】
水性媒質中のシクロデキストリンの濃度も重要ではなく、特にジオレオイルホスファチジルコリンリポソームに関して、10 mM〜80 mM、特に20 mM〜40 mMで変わり得る。
水性媒質中のシクロデキストリン/リポソーム・モル濃度の比は、1より大きく、特に2〜1,500である。
【0030】
概して、シクロデキストリン-リポソーム・モル比が高いほど、凝集および沈降によるリポソーム凝集プロセスは速い、ということが見出された。さらに、リポソーム濃度および/またはシクロデキストリン濃度が高いほど、沈降プロセスは速い。
シクロデキストリンは、好ましくは、水性媒質中に分散されるリポソームに付加される。付加のこのプロセスは、好ましくは、付加(即時または漸次)の濃度および/または速度により制御される。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、リポソームの全部または一部は、外因性、親水性または疎水性物質を含有する。特に、これは化粧品用、治療用または診断用活性成分、あるいは風味剤、芳香剤、栄養素、ビタミンまたは殺虫剤であり得る。
これらの物質は一般的に、非常に限定された方法でリポソーム二重層を通過するか、あるいは全く通り抜けない分子または高分子である。
当該方法により得られる混合集合体は、濾過または遠心分離のような慣用的方法を用いることにより、破壊されることなく回収され得る。
【0032】
本発明の特に好ましい一実施形態によれば、当該方法はさらに、本方法により得られる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体を凍結乾燥するステップを包含する。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、当該方法はさらに、本方法により得られる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体を透析するステップを包含する。
【0033】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、当該方法はさらに、透析ステップ後に混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の凍結乾燥物を再水和するステップを包含する。
変法によれば、リポソームの全部または一部は生物細胞である。例えば水性媒質は、活性成分および生物細胞を任意に封入するリポソームの混合物を含有し得る。したがって本発明の方法は、混合リポソーム-生物細胞-シクロデキストリン集合体を形成するステップを包含する。
【0034】
本発明の方法のこの変法は、リポソームおよび生物細胞間の相互作用、特にその融合またはインターナライゼーションを、あるいは生物細胞間の相互作用をさえ促進するために特に有用である。したがって当該方法は、リポソーム中に含入される活性成分を生物細胞の内部に通させる。
【0035】
第二の態様によれば、本発明は、本発明に従った方法により得られるリポソームおよびシクロデキストリンの混合集合体に関する。
【0036】
これらの混合集合体は、有益には、一方でシクロデキストリンの特性を、そして他方でリポソームの特性を併有する。したがってそれらは、シクロデキストリン部分に疎水性分子を、および/またはリポソーム部分に疎水性または親水性分子または高分子を封入し得る。さらに、それらは、これが構成成分の個々の特性に影響を及ぼすことなく希釈により有益に分解され得る。
【0037】
これらの混合集合体は粒子の形態であり得るし、そして一般的にマイクロメートル・サイズ、特に100 nm〜10 μmのサイズを有する。
変法によれば、当該方法により得られる混合集合体は、混合リポソーム-生物細胞-シクロデキストリン・集合体である。
別の態様によれば、本発明は、本発明の方法に従って得られる、特に凍結乾燥物の形態の、富シクロデキストリン濃縮リポソーム混合物に関する。
【0038】
別の態様によれば、本発明は、特に化粧品用、製薬用または診断用組成物中に外因性の、親水性または疎水性物質を封入するために本発明の方法に従って得られる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の使用に関する。
【0039】
本発明は、特に、製薬または化学分野における治療用または診断用活性成分の輸送体または媒介体として用いられるよう意図されるリポソームを濃縮するために用いられ得る。混合リポソーム-シクロデキストリン集合体は、例えば経皮局所適用のために用いられ得る。実際、2または3つの吸収促進剤の組合せは、それら自体の個々の作用に関して相乗作用を有する;リン脂質およびα-シクロデキストリンはともに、経皮系の分野で用いられ得る吸収促進剤である、ということが判明した。本発明の方法により得られる混合集合体は、経口投与または粘膜を介した吸収による投与のためにも用いられ得る。
他の態様によれば、本発明はさらに、水性媒質中のリポソームの沈降のための前駆体としてのシクロデキストリンの使用に関する。
【0040】
以下の実施例は本発明を例証するが、しかし本発明は如何なる点でもそれらに限定されない。用いられる出発生成物は、既知の方法に従って調製される既知の単数または複数の生成物である。
別記しない限り、パーセンテージは重量で表わされる。
【実施例】
【0041】
実施例
実施例1:集合体(濃縮リポソーム)の形成
本方法は、任意の型のリポソームに、特に、その調製方法および最終構造(サイズ、形状、組成)が何であれ、主にリン脂質から成るものに適用可能である。一般的に、ユニラメラ・リポソーム(平均直径:200 nm)に関して、そしてオリゴラメラリポソーム(平均直径:1 μm)に関して、本方法を試験した。
【0042】
ステップ1:調製
本発明の好ましい一実施形態では、リン脂質の皮膜を水和し、その後、連続押出して小胞をサイジングすることにより、用いられるリポソームを調製した。窒素流下でリン脂質のクロロホルム溶液中の溶媒を蒸発させることにより、リン脂質皮膜を得た。高真空下で12時間の凍結乾燥により、残存する微量の溶媒を除去した。その後、総リン脂質濃度が10 nMとなるように、予定容積の水性相(RO水、リン酸塩緩衝液、PBS緩衝液、Hepes緩衝液、Hepes緩衝液+NaCl)でこの皮膜を水和した。分散を水浴中で25℃に保持し、渦動により撹拌することにより均質化した。最終分散は液体で、乳白光を放った。その後、窒素圧下で実験室構築押出機を用いて、漸減サイズ(0.8;0.4および2×0.2 μm)の孔直径を有するPoretics(登録商標)ポリ(カルボネート)フィルター(Osmonics, Livermore, USA)に連続的に通すことにより、この分散液を押出した。最終押出し手順後、均質サイズを有し、長時間安定な、主に単層である小胞を得た。擬似弾性光散乱(Coulter Electronics LTDからのナノサイザー)により、サイズの変化をモニタリングした。
【0043】
ステップ2:濃縮方法
a)凝集
分散性水性相を付加することにより、リポソームを選択された最終濃度にした。その後、同一媒質中に調製したα-シクロデキストリン(α-CD)溶液を一度に付加した。1〜10分間の期間の終了時に、800 nm〜数ミクロンの範囲の直径を有する集合体の分散液の形態で、リポソームは凝集した。図1は、光学濃度(OD)を測定することによる時間経過中の混濁度の変化を示す。OD値が高いほど、凝集体含量は高い。最終プラトーは、凝集に必要とされる期間が終わった、ということを示す。集合体を得るための概算時間は、α-シクロデキストリン濃度が増大した場合に低減した。したがってシクロデキストリン濃度は、分散液中のリポソーム凝集率を支配する一パラメーターである。
【0044】
b)沈降
凝集プロセスの後に、集合体の密度のために混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の沈着を生じる自発的沈降プロセスを実行した(図2)。初期リポソームおよびシクロデキストリン濃度によって、このプロセスの持続時間は数時間〜24時間の範囲であった。
【0045】
実施例2:リポソーム濃縮方法に及ぼすシクロデキストリン/リン脂質モル比の作用
UV-可視分光光度計を用いて光学濃度(OD)を測定することによる付加シクロデキストリン、水性相およびリポソームの比率の一関数としてのリポソーム分散液の混濁度の測定により、集合体形成の帯域(単数または複数)が精確に確定され、したがってリポソーム濃縮条件が特性化された。
【0046】
押出により得られた200 nmの平均直径を有する単層DOPCリポソームを用いて、この実施例を実施した。石英セル中に異なる脂質濃度(0.5〜5 mM)でDOPCリポソームを入れて、これによりODを継続的に記録させた。α-シクロデキストリン溶液(80 mM)を漸次付加した。得られた結果(図3a、b)は、リポソームの凝集を達成し、したがって媒質中でのその濃縮のために、初期リポソーム濃度が低いほど、付加α-シクロデキストリンの濃度は高くあるべきだ、ということを示す。凝集体の形成は、光学濃度の急速な増大により示される。混合物の3つの構成成分の割合は、得られる集合体の形成時間およびサイズに影響を及ぼす。
【0047】
【表1】

【0048】
DMPCジミリストイルホスファチジルコリン・リポソーム(飽和鎖を有する合成脂質)を用いて、同一の実験を実行した。結果を、図3c、dに示す。
【0049】
【表2】

【0050】
実施例3:外因性物質を含有するリポソームの濃縮
2つのモデル物質を試験した。
(a)凍結乾燥分子の例:ローダミンジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(Rhod-PE)
Rhod-PEは、蛍光基(ローダミン)を保有するリン脂質である。蛍光共焦点顕微鏡を用いて、実験を実行した。結果は、Rhod-PE(実施例1に記載された方法に従って調製)を充填されたリポソームの、α-シクロデキストリンにより引き起こされる凝集プロセスはリポソームの蛍光を変えない、ということを示す。蛍光共焦点顕微鏡は、蛍光リポソームの凝集を明白に示す(図5)。
【0051】
(b)親水性分子の例:カルセイン
カルセインは、低モル質量を有するそして水中で可溶性である蛍光分子である。DOPCリポソーム中に予め封入された微量のカルセインは、シクロデキストリンの付加により引き起こされる自発的リポソーム沈降後に蛍光分光分析により上清中に検出されなかった。さらに、リポソーム中に含入されるカルセインの量は、集合体中に保持された(図6)。したがって、リポソーム膜の不透性はシクロデキストリン分子により変更されない、ということは明らかである。
【0052】
実施例4:単純希釈手順によるプロセスの可逆性
前段落に記載したように、本プロセスの第一ステップを実行した。リポソームおよびシクロデキストリンの濃縮物を、白色沈殿物の形態で得た。その後、多量の水性相を付加(最終希釈×100(容積で))し、そして系における変化を光学顕微鏡によりモニタリングした(図7)。上記のリポソーム(これらのリポソームは暗視野で顕微鏡で観察した場合に小さな単離ドットとして現れる)間での如何なる相互作用もなく媒質中にリポソームが分散されるまで水性相がさらにリポソーム濃縮物中に進行して数分以内に、リポソームは崩壊した。
【0053】
Rhod-PEを含有するリポソームに関して、同一実験を再現した。25℃での蛍光共焦点顕微鏡(λexc=488 nm, λem=543 nm)により、リポソーム濃縮物をモニタリングした。リポソームは依然として蛍光を発し、そして希釈後に媒質中に再分散される、ということが明白に観察され得る。
【0054】
その内部水性容積中にカルセインを含有するリポソームを用いても、同一実験を実行した。凝集前ならびに凝集/再分散後にリポソーム調製物に関して記録されたカルセインに関する発光スペクトルは、重ね合わせることができる(形態および強度)。さらに、擬似弾性光散乱により測定された平均リポソーム直径は、保持された。
【0055】
実施例5:濃縮リポソーム-シクロデキストリン混合物(混合集合体)の特性化
肉眼的外観
α-シクロデキストリンおよびリポソームにより形成される集合体は、時間が経つにつれて堆積される懸濁液を構成した。数時間〜24時間の範囲の時間の後、沈降プロセスは完了した。この沈降プロセスは、極低容積でリポソームを濃縮させた。系は、集合体が崩壊することなく、単に撹拌されることにより再分散され得た。形成された集合体は、室温で時間が経つにつれて安定であった。それらは淡色であり、そしてそれらのサイズは、用いられるリポソームおよびシクロデキストリン濃度によって、1〜20 μmの間で変化した。上記集合体の寸法は、軽度の剪断力を受けると変化し得る。
【0056】
顕微鏡的外観
800 nmの初期直径を有するリポソームの系の顕微鏡的試験(×20)は、シクロデキストリンの存在がリポソームの自発的凝集を生じる、ということを示した。したがって上記リポソームは、無傷リポソームのクラスターを形成する(図8)。
【0057】
凍結乾燥に対する適合性
光学顕微鏡は、このようにして形成されるリポソームの「クラスター」(DMPC(200 nm)、α-シクロデキストリン)が凍結乾燥を受け得るが、このプロセスが個々のリポソームの特質を変更することはない、ということを示した。凍結乾燥物の再水和により、リポソームは、その外観を変えることなく、それらの初期状態に戻される(図9)。
【0058】
凍結乾燥物の再水和により産生される試料を、リポソーム-シクロデキストリン集合体を崩壊するために希釈した。擬似弾性光散乱測定は、濃縮前のリポソームの初期直径(200 nm)が凍結乾燥/再水和後も保持される、ということを示した。したがって開発された濃縮方法は、その初期特質を変えることなく凍結乾燥リポソームを調製するための優れたツールである。
【0059】
走査電子顕微鏡を用いて、凝集後および凍結乾燥後の混合リポソーム/シクロデキストリン試料に関して実験を実行した。シクロデキストリンマトリックス中に閉じ込められた水和集合体中のリポソームのものと非常によく似た寸法を有するリポソームを、写真は明白に示している(図10)。
【0060】
実施例6:混合リポソーム/α-シクロデキストリン集合体の透析によるリポソームの分散
実施例1に記載したように、本方法の第一ステップを実行した。リポソームおよびα-シクロデキストリン濃縮物を、白色沈殿物の形態で得た。0.5 mMの初期リン脂質濃度ならびに15〜30 mMのα-シクロデキストリンの初期濃度に関して、典型的には混合リポソーム/α-シクロデキストリン集合体を含有する調製物2 mlを、シクロデキストリン分子を通すがリポソームは通さないSpectrapore膜(カットオフ12,000 Da)を備えた透析チャンバー中に入れた。その後、初期リポソームを産生するために用いられる水性媒質800 mlを含入する1リットル・ビーカー中にチャンバーを入れた。設備および内容物、即ちチャンバーおよび水性媒質を、磁気撹拌棒を用いて25℃で静かに撹拌した。24時間毎の期間中に2回、透析浴を取り替えた。透析プロセス(2×800 ml/24時間、3日間に亘って)の終了時に、初期試料の容量(2 ml)と等しい容量での個々のリポソーム(図11参照)の分散液を、透析チャンバー中に得た。透析後のリポソーム濃度は、濃縮プロセスにより得られる混合集合体の濃度であった。したがってα-シクロデキストリン分子を排除すると、リポソームが崩壊され、そしてこれらのリポソームの平均直径(擬似弾性光散乱により測定される)は初期リポソームの直径と非常に近かった(図12参照)。実施例4と同様に、これも、濃縮プロセスが可逆的であるということを示す。透析チャンバー中では希釈は生じないため、透析の使用は、有益には、初期混合リポソーム/シクロデキストリン集合体の初期濃度を保持させる。さらに、透析の使用は、再分散リポソームと平衡を保つ水性媒質中の遊離α-シクロデキストリン分子の非存在を保証するが、しかしこれは、少量のα-シクロデキストリン分子が最終的にリポソームの表面に吸着されたままで、α-シクロデキストリン分子の1つまたは複数の層により順次被覆されるリン脂質の二重層により区切られた小胞構造として記載される新規のナノ粒子ハイブリッド系を形成する、という可能性を除外しない。
【0061】
濃縮方法により得られ、そして次に過剰量の水性媒質をデカントすることにより分離される混合集合体の濃縮物を用いて、同一実験を再現し得る。この点で、透析は有益には、個々のリポソームの分散液を生成させ、これは混合リポソーム/α-シクロデキストリン集合体の形成前のリポソームより少なくとも4倍以上濃縮される。
【0062】
実施例5に記載したような混合リポソーム/α-シクロデキストリン集合体の凍結乾燥物を用いて、その後、透析ステップ後に得ることが望ましい個々のリポソームの最終濃度に調整される水性媒質の量でこの凍結乾燥物を再水和することにより、同一実験を再現し得る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1:シクロデキストリンの付加時の時間の一関数としてのリポソーム分散液の混濁度の変化の例。DOPCリポソーム(0.49 mM)、Hepes緩衝液(pH=7.4)およびα-CD溶液(42.09 mM)の混合物から、25℃で、凝集体を得た。光学濃度(OD)を、400 nmで測定した。
【図2】図2:シクロデキストリンの付加後のリポソーム濃度の段階。この場合、系は、DOPCリポソーム(0.49 mM)、Hepes緩衝液(pH=7.4)およびα-CD溶液(42.09 mM)から成る。
【図3A−B】図3:混濁度(400 nmでのOD)を測定することによるリポソーム濃縮方法の試験の例。図aおよびcにおける曲線は、ODが、DOPC(a)およびDMPC(c)リポソームの異なる初期リポソーム濃度(符号で示された初期脂質濃度)に関するシクロデキストリン濃度の一関数として増大する、ということを示す。各曲線において、得られたプラトーは、混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の形成に対応する。図bおよびdにおける曲線は、DOPC(b)およびDMPC(d)リポソームの凝集を達成するための脂質濃度の一関数としてのシクロデキストリン/脂質比における変動を示す。この場合、系は、DOPC(ジオレオイルホスファチジルコリン)リポソームまたはDMPC(ジミリストイルホスファチジルコリン)α-シクロデキストリンで構成された。差込図は、シクロデキストリン/脂質比を確定するための方法を表わし、そして混濁度曲線のプラトーに先行するODの増大を示す。
【図3C−D】図3:混濁度(400 nmでのOD)を測定することによるリポソーム濃縮方法の試験の例。図aおよびcにおける曲線は、ODが、DOPC(a)およびDMPC(c)リポソームの異なる初期リポソーム濃度(符号で示された初期脂質濃度)に関するシクロデキストリン濃度の一関数として増大する、ということを示す。各曲線において、得られたプラトーは、混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の形成に対応する。図bおよびdにおける曲線は、DOPC(b)およびDMPC(d)リポソームの凝集を達成するための脂質濃度の一関数としてのシクロデキストリン/脂質比における変動を示す。この場合、系は、DOPC(ジオレオイルホスファチジルコリン)リポソームまたはDMPC(ジミリストイルホスファチジルコリン)α-シクロデキストリンで構成された。差込図は、シクロデキストリン/脂質比を確定するための方法を表わし、そして混濁度曲線のプラトーに先行するODの増大を示す。
【図4】図4:α-CDの存在下でのDOPCリポソームの濃縮方法の図解である。混濁度(400 nmでのOD)を測定することにより、そして光学顕微鏡(×40)を用いることにより、検査を実行した。混濁度曲線上に印を付けられた各点は、顕微鏡により分析された試料に対応する。右手側の写真はシクロデキストリンの付加前のリポソームを、そしてその直後の、混濁度曲線のプラトーでの凝集の最終状態を示す。ODが増大すると、リポソームは濃縮されるようになり、凝集し、これは、試料の所定の容積中の対象物の濃度における増大として光学顕微鏡で解釈する。写真1は、シクロデキストリンの非存在下でのリポソームを示す。それらは大いに希釈され、小さすぎて観察されない。
【図5】図5:シクロデキストリンの付加後の上記リポソームの凝集の前および最中にRhod-PE(ローダミンジステアロイルホスファチジルエタノールアミン)で標識されるDOPCリポソームの蛍光の時間の一関数としての共焦点顕微鏡像。
【図6】図6:凝集の前および後のDOPCリポソーム中に含入されるカルセインの蛍光発光強度。リポソーム中に閉じ込められたカルセイン分子を放出するために、オクチルグルコシド洗剤によりリポソームが溶解された後、スペクトルを記録した。遠心分離により連続水性媒質から予め、凝集リポソームを分離した。
【図7】図7:単純希釈により、シクロデキストリンの付加により予め凝集されたDOPCリポソームの崩壊の試験。暗視野での光学顕微鏡(×40)。
【図8】図8:直径800 nmのリポソームおよびシクロデキストリンの光学顕微鏡像(×40)。
【図9】図9:顕微鏡像(×40)ならびに対応する試料の写真;左から右に、シクロデキストリンを伴わないリポソーム、混合リポソーム/シクロデキストリン集合体の凍結乾燥物、凍結乾燥物の再水和後のリポソーム。
【図10】図10:混合リポソーム/シクロデキストリン集合体の走査電子顕微鏡像。シクロデキストリン分子は、約2 μm2のサイズの正方形横断面を有するプレートとして造形されるマトリックスを構成し、この場合、約200 nmの直径を有し、前駆体集合体を形成するリポソームに対応する球状構造が閉じ込められる。したがって凍結乾燥方法は、混合リポソーム/シクロデキストリン集合体を形成するリポソームの構造を保存する。用いられる装置は、LEO9530(France)であった。分析前にプラチナ/パラジウム沈着により、試料を被覆した。
【図11】図11:濃縮方法(DMPC濃度:0.4 mM、α-シクロデキストリン濃度:15.6 mM)により得られたDMPCリポソーム/α-シクロデキストリン混合集合体の透析後に得られたリポソームの凍結割断電子顕微鏡像。
【図12】図12:濃縮方法により得られた混合リポソーム/α-シクロデキストリン集合体の透析の前(a、c)および後(b、d)のDOPCまたはDMPCリポソームの擬似弾性光散乱により測定された平均流体力学的直径(nm)。DOPCリン脂質濃度は0.3 mM(a、b)であり、そしてDMPCリン脂質濃度は0.4 mM(c、d)であった。濃縮方法のために用いたα-シクロデキストリン濃度は28.4 mM(b)または15.6 mM(d)であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性媒質中に分散されたリポソームを、α-シクロデキストリンであるシクロデキストリンと接触させることにより、混合リポソーム-シクロデキストリン集合体を形成するステップを含むリポソームの濃縮方法。
【請求項2】
水性媒質中のシクロデキストリン/リポソームモル濃度の比率が1より大きい、請求項1記載の方法。
【請求項3】
水性媒質中のシクロデキストリン/リポソームモル濃度の比率が2〜1,500である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
リポソームの全部または一部が外因性物質を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
外因性物質が化粧品用、治療用または診断用活性成分である、請求項4記載の方法。
【請求項6】
リポソームの全部または一部がホスト分子を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
リポソームが主にリン脂質から形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
リン脂質がホスファチジルコリンおよびその誘導体の中から選択される、請求項7記載の方法。
【請求項9】
水性媒質がpH6〜8に緩衝される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
水性媒質が一価塩を含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
リポソームの全部または一部が生物細胞である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
混合リポソーム-シクロデキストリン集合体を凍結乾燥するステップをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
混合リポソーム-シクロデキストリン集合体を透析するステップをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の凍結乾燥物を再水和するステップと、その後の透析ステップをさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1〜14に記載の方法により得られうるリポソームの濃縮混合物。
【請求項16】
請求項12に記載の方法により得られうるリポソームの凍結乾燥物。
【請求項17】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法により得られうる混合リポソーム-シクロデキストリン集合体。
【請求項18】
100 nm〜10 μmのサイズである、請求項17記載の混合リポソーム-シクロデキストリン集合体。
【請求項19】
外因性物質を封入するための、請求項17または18に記載される混合リポソーム-シクロデキストリン集合体の使用。
【請求項20】
化粧品用、製薬用または診断用組成物の調製のための、請求項19に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3A−B】
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【図3C−D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2009−535384(P2009−535384A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508419(P2009−508419)
【出願日】平成19年4月30日(2007.4.30)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000742
【国際公開番号】WO2007/125217
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(501089863)サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) (173)
【Fターム(参考)】