説明

リモコンユニット

【課題】機器本体から電磁波を照射してリモコンを良好に充電することが可能であり、かつ、人体が強い電磁波を受けることが防止されたリモコンユニットを提供する。
【解決手段】リモコン30のケース31内には、太陽電池33で発電された電力を蓄電するためのキャパシタ38と、制御回路36と、スイッチ素子37と、発信素子34aとが設置されている。ケース31の前面には受信手段32が設けられている。便座ボックス12には、人体検知手段22aと、電磁波照射手段20aが設けられている。人体非検知時には、便座ボックス12の電磁波照射手段20aがリモコン30に向けて電磁波を照射する。この電磁波をリモコン30の太陽電池33が受信して発電し、この電力をキャパシタ38が蓄電する。人体検知時には、電磁波照射手段20aが電磁波の照射を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコンと、該リモコンによって操作される機器本体とを有するリモコンユニットに係り、特に機器本体からリモコンに向けて電磁波エネルギーを供給可能なリモコンユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
機器本体からリモコンに向けて電磁波エネルギーを供給可能なリモコンユニットは公知である。
【0003】
例えば、特開2004−120641号公報(特許文献1)には、人体がトイレの衛生洗浄便座に着座している間だけ該衛生洗浄便座がマイクロ波をリモコンに向けて送信することにより、リモコンの電源を充電することが記載されている(同号の図3及び第0015段落)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−120641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、人体検知時に衛生洗浄便座から電磁波を送信してリモコンを充電する場合、この電磁波を人体が受けることになるため、強い電磁波を送信することができず、十分に充電することができない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決し、機器本体から電磁波を照射してリモコンを良好に充電することが可能であり、かつ、人体が強い電磁波を受けることが防止されたリモコンユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明(請求項1)のリモコンユニットは、リモコンと、該リモコンによって操作可能な機器本体と、人体検知手段とを有するリモコンユニットであって、該機器本体は、該リモコンに向けて電磁波エネルギーを照射する電磁波照射手段を備えており、該リモコンは、電磁波エネルギーを受信して蓄電する蓄電手段を備えているリモコンユニットにおいて、該機器本体は、該人体検知手段からの人体検知信号を受信したときに、該電磁波照射手段による電磁波エネルギーの照射を停止させるか又は電磁波エネルギーを減少させる制御手段を有することを特徴とするものである。
【0008】
請求項2のリモコンユニットは、請求項1において、該リモコンは、該機器本体を操作可能なウェークアップモードと、該ウェークアップモードよりもエネルギー消費量の小さいスリープモードとに切換可能とされており、該制御手段は、該人体検知信号の受信時に、該リモコンをウェークアップモードにするための変調信号を該電磁波照射手段に照射させるよう構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3のリモコンユニットは、請求項1又は2において、該人体検知手段が該機器本体内に配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項4のリモコンユニットは、請求項1ないし3のいずれか1項において、該リモコンは、該蓄電手段の充電が完了したときに充電完了信号を送信する送信手段を有しており、該機器本体は、該充電完了信号を受信して該制御手段に出力する受信手段を有しており、該制御手段は、該充電完了信号の入力時に、該電磁波照射手段による電磁波エネルギーの照射を停止させるか又は電磁波エネルギーを減少させるよう構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項5のリモコンユニットは、請求項1ないし4のいずれか1項において、該リモコンは、該蓄電手段の充電が不足したときに充電不足信号を送信する送信手段を有しており、該機器本体は、該充電不足信号を受信して該制御手段に出力する受信手段を有しており、該制御手段は、該充電不足信号の入力時に、該電磁波照射手段による電磁波エネルギーの照射を開始させるか又は電磁波エネルギーを増加させるよう構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明(請求項1)のリモコンユニットによると、機器本体からリモコンに向けて強い電磁波エネルギーを照射することにより、リモコンの蓄電手段に良好に充電をすることができる。また、人体が検知されているときには、照射する電磁波エネルギーが減少するか又は電磁波エネルギーの照射が停止するため、人体が強い電磁波を受けることが防止される。
【0013】
請求項2のリモコンユニットによると、人体非検知時にスリープモードになり、エネルギー消費量の低減が図られる。また、人体検知時にリモコンがウェークアップモードになり、リモコン操作を確実に行うことができる。
【0014】
なお、人体を検知するための人体検知手段は、機器本体内に配置されていることが好ましい(請求項3)。この場合、人体検知手段をリモコン装置に配置する場合と比べてリモコンの消費電力が少なくなり、蓄電手段の小型化が図られる。
【0015】
請求項4のリモコンユニットによると、リモコンの蓄電手段の充電が完了すると機器本体からの電磁波エネルギーの照射が停止又は減少するため、機器本体のエネルギー消費量の低減が図られると共に、該蓄電手段の過充電が防止される。
【0016】
請求項5のリモコンユニットによると、リモコンの蓄電手段の充電が不足すると機器本体からの電磁波エネルギーの照射が開始するか又は増加するため、該蓄電手段の充電が不足することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態に係るリモコンユニットが設置されたトイレルーム内の斜視図である。
【図2】図1のリモコン30の断面図である。
【図3】(a)は図1の洋風便器の平面図、(b)は(a)の電磁波照射部20内の拡大図である。
【図4】図1のリモコンユニットのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係るリモコンユニットが設置されたトイレルーム内の斜視図、第2図は第1図のリモコン30を説明する模式的な断面図、第3図(a)は第1図のトイレルーム内の平面図、第3図(b)は第3図(a)の電磁波照射部20内の拡大図、第4図は第1図のリモコンユニットのブロック図である。なお、第2図では、リモコンの各部分の配置及び大小関係を第1図及び第4図とは異ならせているが、これはリモコンの各部分を分かり易く説明する便宜のためであり、第1,2,4図において、同一符号は同一部分を示している。
【0019】
本実施の形態に係るリモコンユニットは、機器本体としての便座ボックス12と、リモコン30とからなっている。
【0020】
第1図の通り、洋風便器10の後部上面に便座ボックス12が設置され、この便座ボックス12に便座14及び便蓋16が起倒自在に枢支されている。この便座ボックス12の右側面(便器着座者にとっての右側面。以下、同様。)には手動式フラッシュハンドル18が設けられている。また、この便座ボックス12の左側の上角縁には、電磁波透過材料よりなる電磁波照射部20と、赤外線透過材料よりなるセンサ配置部22とが設けられている。後述する通り、これら電磁波照射部20内には電磁波照射手段20a及び調節手段20bが配置されており、センサ配置部22内には人体検知手段22aが配置されている。便座ボックス12内の電気回路は、図示しないコード、プラグを介して商用電源(AC100V)から給電される。この洋風便器10は、図示しないホース及び止水栓を介して水道水が供給可能とされている。
【0021】
トイレルームの左側の壁面にはリモコン取付ブラケット(図示略)が取り付けられ、このリモコン取付ブラケットに対しリモコン30が着脱自在に掛止されている。
【0022】
第1図及び第2図に示す通り、このリモコン30の外殻を構成するケース31の前面下半部に、臀部を洗浄するためのシャワースイッチ30a及びビデスイッチ30b、温風を吹き出すための乾燥スイッチ30c、洗浄強さを調節する洗浄強さ調節ダイヤル30d、洗浄及び乾燥を停止させるストップスイッチ30sが設けられている。さらに、このケース31の前面下半部には、便座ボックス12の後述する電磁波照射手段20aからの信号を受信する受信手段32が設けられている。リモコン30の前面上半部には、太陽電池33が設けられている。リモコン30の上面には、洋風便器10に大量(例えば約6L)の洗浄水を供給する大用フラッシュスイッチ30e、同じく少量(例えば5L)の洗浄水を供給する男子小用フラッシュスイッチ30fが設けられている。リモコン30の前面上部には、発信部34が設けられている。
【0023】
第2図に示す通り、リモコン30のケース31内には、太陽電池33で発電された電力を蓄電するためのキャパシタ38と、基板35が配置されている。この基板35上には、制御回路(制御手段)36と、スイッチ素子37と、便座ボックス12内の後述する人体検知手段22aに向けて信号を発信する発信素子34aとが設置されている。この制御回路36は、配線を介して、太陽電池33、受信手段32、キャパシタ38、スイッチ素子37及び発信素子34aと接続されている。これら太陽電池33とキャパシタ38とによって、蓄電手段が構成されている。第2図では、シャワースイッチ30aの樹脂シート39の裏側にスイッチ素子37が設置されているが、他のスイッチ30b〜f、30sの樹脂シート39の裏側にも、それぞれスイッチ素子37が設置されている。送信素子34aは、送信部34と対向する位置に設けられている。
【0024】
第3図に示す通り、便座ボックス12の前記センサ配置部22の内部には、洋風便器10に近づいてきた人体から発せられる赤外線を受光して人体を検知する人体検知手段22aが設けられている。この人体検知手段22aは、リモコン30の発信素子34aから送信される各種信号を受信するための受信手段を兼ねている。また、前記電磁波照射部20の内部には、リモコン30の太陽電池33及び受信手段32に対して電磁波を照射する電磁波照射手段20aと、この電磁波照射手段20aの照射方向を上下方向(第3図(b)のα方向)に回動させる第1のモータ及び左右方向(第3図(b)のθ方向)に回動させる第2のモータよりなる調節手段20bとが設けられている。この調節手段20bは、便座ボックス12及び/又はリモコン30に設けられた操作スイッチ(図示略)を操作することにより、電磁波の照射方向を調節可能とされている。リモコンユニットの設置時等にこの調節手段20bを操作し、電磁波がリモコン30に良好に照射されるように調節しておく。これら人体検知手段22a、電磁波照射手段20a及び調節手段20bは、便座ボックス12内に設置された制御回路54(第4図)によって動作が制御される。
【0025】
また、第4図に示す通り、この便座ボックス12内には、この制御回路54によって動作が制御される各機器が設置されている。各機器は、リモコン30の各スイッチ30a〜30f、30sによって次のように作動するように構成されている。
【0026】
シャワースイッチ30aを押すと、弁50が開弁し、便座ボックス12に設けられたシャワーノズル46Aが前進し、その先端から温水が噴出され、使用者臀部のシャワー洗浄(肛門洗浄)が行われる。ビデスイッチ30bを押すと、弁52が開弁し、同様に便座ボックス12の本体部に設けられているビデノズル46Bが作動され、その先端から温水が噴出されて人体臀部の温水洗浄(ビデ洗浄)が行われる。この洗浄に際しては、前記ホース及び止水栓に連なる便座ボックス内の配管40からの水が、温水タンク42内においてヒータ44により加熱された後、配管46又は48を介してシャワーノズル46A又はビデノズル46Bへ送られる。なお、洗浄強さ調節ダイヤル30dを回すことにより、弁50,52の開度が制御され、洗浄強さ(温水噴出量)が調節される。
【0027】
乾燥スイッチ30cを押すと、便座ボックス12内のブロワ56及びエアヒータ58よりなる温風ファンが作動され、人体臀部に温風が吹き付けられて乾燥が行われる。
【0028】
ストップスイッチ30sを押すと、これらシャワーノズル、ビデノズルまたは温風ファンの作動が停止される。フラッシュスイッチ30e(大用)又は30f(小用)を操作することにより、弁74又は弁74,76が開弁し、洋風便器10の便鉢内に水が供給され、汚物が排出される。これらの弁74,76は、前記ホース及び止水栓から水の供給を受ける配管70,72に設けられている。配管70は便器のリムに給水し、配管72は便器のトラップ部(ゼット孔部)に給水する。
【0029】
大用のフラッシュスイッチ30eを押したときには、まず弁74が所定時間開弁し、リム給水により鉢面が洗浄され、次いで弁76が所定時間開弁し、トラップ部にサイホンを発生させて汚物を排出し、この後弁74が所定時間開弁し、リム給水により鉢に封水を貯める。この場合、合計で6L程度の水が供給される。小用のフラッシュスイッチ30fを押したときにも、大用のフラッシュスイッチ30eを押したときと同様に、まず弁74が所定時間開弁し、リム給水により鉢面が洗浄され、次いで弁76が所定時間開弁し、トラップ部にサイホンを発生させて汚物を排出し、この後弁74が所定時間開弁し、リム給水により鉢に封水を貯める。但し、これら弁74,76の開弁時間(所定時間)を、フラッシュスイッチ30eを押したときとフラッシュスイッチ30fを押したときとで異ならせる。
【0030】
なお、フラッシュスイッチ30e、30fを押したときの弁74,76の動作は上記の場合に限定されるものではないことは当然である。例えば、小用のフラッシュスイッチ30fを押したときには、弁74のみが所要時間開弁し、2L程度の水で鉢面を洗浄すると共に、トラップ水を置換するようにしてもよい。
【0031】
[人体非検知時]
次に、このように構成されたリモコンユニットの人体非検知時における動作を説明する。
【0032】
トイレ室内に人が居ないときには、リモコン30はスリープモードとなっている。このスリープモードにあっては、スイッチ類30a〜30f、30s(スイッチ素子37)が操作不能な状態(スイッチが押されても信号を送信しない状態)となっている。これにより、リモコン30のエネルギー消費量の低減が図られる。
【0033】
このスリープモードにおいて、便座ボックス12の電磁波照射手段20aがリモコン30に向けて電磁波を照射する。この電磁波をリモコン30の太陽電池33が受信して発電し、この電力をキャパシタ38が蓄電する(蓄電工程)。
【0034】
このキャパシタ38の蓄電量が第1の設定値に達すると、リモコン30の発信素子34aが充電完了信号を送信する。この充電完了信号を便座ボックス12の人体検知手段(受信手段)22aが受信し、電磁波照射手段20aが電磁波の照射を停止する(蓄電停止工程)。これにより、キャパシタ38の過充電が防止される。
【0035】
電磁波照射手段20aによる電磁波の照射が停止してから長時間が経過すること等により、キャパシタ38の蓄電量が第2の設定値を下回ると、リモコン30の発信素子34aが充電不足信号を送信する。この充電不足信号を便座ボックス12の人体検知手段22aが受信し、電磁波照射手段20aが電磁波の照射を開始する(蓄電開始工程)。これにより、上記蓄電工程に復帰する。このようにして、蓄電量が第2の設定値以上かつ第1の設定値以下に維持される。
【0036】
[人体検知時]
次に、リモコンユニットの人体検知時における動作を説明する。
【0037】
上記スリープモードにおいて使用者が洋風便器10に近づくと、便座ボックス12の人体検知手段22aが人体を検知し、電磁波照射手段20aがウェークアップ信号(変調信号)を送信した後、電磁波の照射を停止する。このウェークアップ信号は、蓄電時の電磁波とは異なる変調信号である。この変調信号の変調方式には特に限定はなく、AM変調、FM変調のようなアナログ変調の他、デジタル変調やパルス変調であってもよい。
【0038】
このウェークアップ信号をリモコン30の受信手段32が受信し、リモコン30がウェークアップモードとなる。このウェークアップモードにあっては、スイッチ30a〜30f、30s(スイッチ素子37)が操作可能な状態(スイッチが押されたときに信号を送信する状態)となっている。
【0039】
このウェークアップモードにおいて、使用者がリモコン30の各スイッチ30a〜30f、30sを操作することにより、便座ボックス12の各機器が上記のように作動する。
【0040】
使用者がトイレ室から退室し、便座ボックス12の人体検知手段22aが人体を非検知となると、電磁波照射手段20aがスリープ信号(変調信号)を送信する。このスリープ信号は、蓄電時の電磁波及びウェークアップ信号とは異なる変調信号である。このスリープ信号をリモコン30の受信手段32が受信すると、リモコン30が上記スリープモードに切り換わる。また、キャパシタ38の充電量が上記第2の設定値を下回っている場合には、該電磁波照射手段20aがリモコン30に向けて電磁波を照射し、上記蓄電工程を実行する。キャパシタ38の充電量が該第2の設定値以上の場合には、電磁波照射手段20aは、上記スリープ信号を送信した後に電磁波の照射を停止する。その後、キャパシタ38の蓄電量が第2の設定値を下回ると、上記蓄電開始工程及び蓄電工程を実行する。
【0041】
本実施の形態に係るリモコンユニットによると、人体非検知時に、便座ボックス12からリモコン30に向けて強い電磁波エネルギーを照射することにより、リモコン30のキャパシタ38に良好に充電をすることができる。また、人体検知時には、電磁波照射手段20aによる電磁波の照射を停止するため、人体が電磁波照射手段20aからの電磁波を受けることが防止される。
【0042】
本実施の形態に係るリモコンユニットによると、人体非検知時にスリープモードとなるため、エネルギー消費量の低減が図られる。また、人体検知時にリモコンがウェークアップモードになるため、リモコン操作を確実に行うことができる。
【0043】
本実施の形態に係るリモコンユニットによると、リモコン30のキャパシタ38の充電が完了すると(充電量が第1の設定値以上になると)、便座ボックス12の電磁波照射手段20aからの電磁波エネルギーの照射が停止するため、便座ボックス12のエネルギー消費量の低減が図られると共に、キャパシタ38の過充電が防止される。また、キャパシタ38の充電が不足すると(充電量が第2の設定値未満になると)、電磁波照射手段20aが電磁波を照射してキャパシタ38を充電するため、キャパシタ38の充電が不足するこが防止される。
【0044】
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0045】
例えば、上記実施の形態では、人体検知手段22aによる人体検知時に電磁波照射手段20aによる電磁波の照射を停止しているが、照射する電磁波エネルギーを減少させてもよい。この場合、人体が強い電磁波を受けることが防止されると共に、キャパシタ38への充電を継続することができる。なお、キャパシタ38の充電量が少なくなる程電磁波エネルギーを大きくしてもよい。これにより、キャパシタ38の充電不足によりリモコン操作が不能になることが良好に防止される。この人体検知時の電磁波として、可視光線を照射してもよい。これにより、リモコン30のスイッチ類30a〜30f、30sが見易くなる。また、夜間等において、トイレルーム内の照明を点灯することなくリモコン操作することが可能となり、使用者が眩しい思いをすることが防止される。また、この人体検知時の電磁波として、紫外線や赤外線を照射してもよい。
【0046】
また、上記実施の形態では、人体非検知時にリモコン30をスリープモードにしているが、ウェークアップモードのままとしてもよい。但し、エネルギー消費量の低減のためにはスリープモードにするのが好ましい。
【0047】
また、人体検知手段22aは機器本体(便座ボックス)12に設けられているが、リモコン30に設けてもよい。但し、人体検知手段22aをリモコン30に設けると、リモコンの消費電力が大きくなるため、機器本体(便座ボックス)12に設けるのが好ましい。但し、人体検知手段22aは、機器本体(便座ボックス)12及びリモコン30とは別の場所に設けてもよい。
【0048】
リモコン30の発信素子34からの充電完了信号及び充電不足信号の送信を省略してもよいが、省略しない方が、キャパシタ38の過充電及び充電不足の防止を図ることができるため好ましい。
【0049】
上記実施の形態では、太陽電池33とは別に受信手段32を設けたが、太陽電池33が受信手段32を兼ねるようにしてもよい。リモコン30からの信号の機器本体(便座ボックス12)側の受信は、人体検知手段22aで兼ねず、別途受信手段を備えてもよい。
【0050】
上記実施の形態では、人体検知手段22aが、リモコン30の発信素子34aからの信号の受信手段を兼ねているが、人体検知手段22aとは別に受信手段を設けてもよい。人体検知手段22aは、赤外線センサに限定されるものではなく、例えば、電磁波式センサや焦電式センサ等であってもよい。また、電磁波照射手段20aがウェークアップ信号(変調信号)及びスリープ信号(変調信号)を送信しているが、電磁波照射手段20aとは別個に変調信号の送信手段を設け、この送信手段からこれら変調信号を送信してもよい。
【0051】
スリープモードとウェークアップモードの内容は、上記実施の形態の場合に限定されない。例えば、特許文献1の図7のように、リモコンに液晶等の表示画面が設けられている場合には、スリープモード時に画面表示をOFFとし、ウェークアップモード時に画面表示をONとしてもよい。また、リモコンの各種スイッチが、静電容量センサや光センサ(発光受光)などの操作手段を備えた非接触スイッチである場合には、スリープモード時に操作手段をOFFとし、ウェークアップモード時に操作手段をONとしてもよい。
【0052】
上記実施の形態では、便座ボックス12とそのリモコンとからなるリモコンユニットを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、キッチンの給湯器と手元操作の水栓のリモコンとからなるリモコンユニット、浴室の給湯器とそのリモコンとからなるリモコンユニット、エアコンとそのリモコンとからなるリモコンユニット、テレビとそのリモコンとからなるリモコンユニット等であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
10 洋風便器
12 便座ボックス
20 電磁波照射部
20a 電磁波照射手段
22 人体検知手段配置部
22a 人体検知手段
30 リモコン
32 受信手段
33 太陽電池
34 発信部
34a 発信素子
36 制御回路
37 スイッチ素子
38 キャパシタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモコンと、該リモコンによって操作可能な機器本体と、人体検知手段とを有するリモコンユニットであって、
該機器本体は、該リモコンに向けて電磁波エネルギーを照射する電磁波照射手段を備えており、
該リモコンは、電磁波エネルギーを受信して蓄電する蓄電手段を備えているリモコンユニットにおいて、
該機器本体は、該人体検知手段からの人体検知信号を受信したときに、該電磁波照射手段による電磁波エネルギーの照射を停止させるか又は電磁波エネルギーを減少させる制御手段を有することを特徴とするリモコンユニット。
【請求項2】
請求項1において、該リモコンは、該機器本体を操作可能なウェークアップモードと、該ウェークアップモードよりもエネルギー消費量の小さいスリープモードとに切換可能とされており、
該制御手段は、該人体検知信号を受信したときに、該リモコンをウェークアップモードにするための変調信号を該電磁波照射手段に照射させるよう構成されていることを特徴とするリモコンユニット。
【請求項3】
請求項1又は2において、該人体検知手段が該機器本体内に配置されていることを特徴とするリモコンユニット。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、該リモコンは、該蓄電手段の充電が完了したときに充電完了信号を送信する送信手段を有しており、
該機器本体は、該充電完了信号を受信して該制御手段に出力する受信手段を有しており、
該制御手段は、該充電完了信号の入力時に、該電磁波照射手段による電磁波エネルギーの照射を停止させるか又は電磁波エネルギーを減少させるよう構成されていることを特徴とするリモコンユニット。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、該リモコンは、該蓄電手段の充電が不足したときに充電不足信号を送信する送信手段を有しており、
該機器本体は、該充電不足信号を受信して該制御手段に出力する受信手段を有しており、
該制御手段は、該充電不足信号の入力時に、該電磁波照射手段による電磁波エネルギーの照射を開始させるか又は電磁波エネルギーを増加させるよう構成されていることを特徴とするリモコンユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−188190(P2011−188190A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50629(P2010−50629)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】