説明

リモコン装置

【課題】操作が簡明で、操作性を向上させることが可能なリモコン装置を提供する。
【解決手段】リモコン本体2にカバー部材3が装着されると、リモコン本体2の上面20tに配置されている操作ボタン22は、カバー部材3によって覆い隠される。カバー部材3のベース部30には、平面視のサイズが操作ボタン22よりも大きい7つの操作キー32が配置されている。そのうちの1つの操作キー32pは、電源ボタン22pに対応するものであり、リモコン本体2に装着した状態で、電源ボタン22pの上方に位置する。他の6つの操作キー32mは、5行3列のマトリクス状に配列された15の操作ボタン22mの中の6つの操作ボタン22mに対応しており、これらの上方に位置している。ユーザーが操作キー32を押下すると、操作キー32によって対応する操作ボタン22が押下される。つまり、操作キー32になされた操作が操作ボタン22に伝達される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器を遠隔操作するリモコン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の多機能化に伴って、この電子機器を遠隔操作するリモコン装置には、多数の操作ボタンを備える必要が生じている。しかし、単純に操作ボタンの数を増やすだけでは、リモコン装置が大型化してしまうことから、操作ボタンのサイズ(平面視のサイズ)を小さくして密に配置したり、1つの操作ボタンに複数の機能を割り当てたりする場合が多い。この結果、リモコン操作を行う際に、どの操作ボタンを操作すべきか分かり難くなるうえ、誤って意図しない操作ボタンを操作してしまうという問題を有している。また、操作ボタンの機能を表記する十分なスペースが得られなくなるため、操作すべき操作ボタンの判別が一層困難になっている。
【0003】
そこで、特許文献1には、日常頻繁に使用する操作ボタン以外の操作ボタンに触れてしまうことを防ぐリモコン用蓋カバーが提案されている。この蓋カバーには、リモコン本体の操作ボタンに対応する位置に穴が設けられており、頻繁に使用する操作ボタンの穴にだけ突起状の操作ボタンが嵌め込まれている。このため、誤って意図しない操作ボタンを操作してしまうことを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3103263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の蓋カバーを装着した場合であっても、操作対象(操作ボタン)の大きさは小さいままであるうえ、操作ボタンの機能を表記するスペースも狭いままであるため、操作のし易さ(操作性)や分かり易さ(簡明性)の更なる向上が望まれている。
【0006】
また、1つの電子機器に、多数の操作ボタンを備えたリモコン装置(多機能リモコン)と、頻繁に利用する操作ボタンのみを備えたリモコン装置(簡易リモコン)の2つのリモコン装置を同梱する事例が増えているが、コストが上昇してしまうという問題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]本適用例に係るリモコン装置は、複数の操作ボタンを備えたリモコン本体と、前記複数の操作ボタンを覆うように前記リモコン本体に装着されるカバー部材と、を備えたリモコン装置であって、前記カバー部材は、当該カバー部材によって覆われる前記複数の操作ボタンのうち、一部の操作ボタンに対応して配置された操作キーを有しており、前記操作キーになされた操作が、対応する前記操作ボタンに伝達するように前記リモコン本体に装着され、前記操作キーは、対応する前記操作ボタンよりも平面視のサイズが大きいことを特徴とする。
【0009】
このリモコン装置によれば、カバー部材に備わる操作キーが、カバー部材によって覆われる複数の操作ボタンのうち、一部の操作ボタンにのみ対応するため、このカバー部材を装着することにより、操作可能な操作ボタンの数を減らすことが可能となる。その上、操作キーの平面視のサイズが、対応する操作ボタンよりも大きいことから、リモコン装置の操作が簡明になるとともに、操作性が向上する。また、操作可能な操作ボタンの数が減ることと、操作キーの平面視のサイズが操作ボタンよりも大きいことにより、操作ボタンに割り当てられている機能をより大きなスペースに表記することが可能となり、操作の簡明性が一層向上する。
【0010】
[適用例2]上記適用例に係るリモコン装置において、前記カバー部材は、前記リモコン本体に備わる前記複数の操作ボタンのうち、一部の操作ボタンのみを覆うように前記リモコン本体に装着されてもよい。
【0011】
このリモコン装置によれば、カバー部材が、リモコン本体に備わる複数の操作ボタンのうち、一部の操作ボタンのみを覆うため、カバー部材のサイズを小さくすることが可能となる。また、この構成の場合には、カバー部材で覆われる操作ボタン以外については、カバー部材を装着した状態でも操作することができる。
【0012】
[適用例3]上記適用例に係るリモコン装置において、前記カバー部材は、前記リモコン本体に装着する際の向きを変えることによって、前記操作キーと前記操作ボタンとの対応が切り替わってもよい。
【0013】
このリモコン装置によれば、カバー部材を装着する向きを変えることによって操作キーと操作ボタンとの対応が切り替わるため、カバー部材を装着した状態で操作できる操作ボタンを、使用するユーザーや使用環境等に応じて選択することが可能となる。
【0014】
[適用例4]上記適用例に係るリモコン装置において、前記カバー部材は、前記リモコン本体に対して開閉可能に装着されてもよい。
【0015】
このリモコン装置によれば、カバー部材がリモコン本体に対して開閉可能に装着されているため、カバー部材で操作ボタンを覆う状態(閉じた状態)と、操作ボタンを開放した状態(開いた状態)とを容易に切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】電子機器システムの斜視図。
【図2】リモコン装置を示す斜視図であり、リモコン本体からカバー部材を離脱させた状態を示す図。
【図3】リモコン本体を示す図であり、(a)は、平面図、(b)は、F視正面図。
【図4】リモコン本体の回路構成を示すブロック図。
【図5】カバー部材を示す図であり、(a)は、平面図、(b)は、A−A断面図、(c)は、B部拡大図。
【図6】リモコン本体にカバー部材を装着した状態のリモコン装置を示す図であり、(a)は、平面図、(b)及び(c)は、F視正面図。
【図7】変形例に係るリモコン装置を示す平面図。
【図8】(a)、(b)は、変形例に係るリモコン装置を示す斜視図。
【図9】変形例を説明するための説明図であり、(a)は、リモコン本体を示す平面図、(b)は、カバー部材を示す平面図、(c)は、リモコン装置を示す平面図。
【図10】変形例を説明するための説明図であり、(a)は、リモコン本体を示す平面図、(b)は、カバー部材を示す平面図、(c)は、リモコン装置を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本実施形態のリモコン装置、及びこのリモコン装置を含む電子機器システムについて、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施形態の電子機器システムを示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の電子機器システム100は、電子機器であるプロジェクター50と、このプロジェクター50を遠隔操作するためのリモコン装置1とを備えて構成される。プロジェクター50は、図示しない外部の装置から入力される画像情報に基づく画像をスクリーンS等に投写する電子機器であり、リモコン装置1は、赤外線のリモコン信号をプロジェクター50に送信することにより、プロジェクター50に対して、離れた位置から様々な指示を行うことができる。
【0019】
また、図示するように、本実施形態のリモコン装置1は、リモコン本体2と、このリモコン本体2に装着されたカバー部材3とを含んで構成されている。カバー部材3は、リモコン本体2に着脱自在になっており、リモコン装置1は、カバー部材3を装着した状態、及びカバー部材3を離脱させた状態のいずれでも使用可能である。
【0020】
図2は、リモコン装置1を示す斜視図であり、リモコン本体2からカバー部材3を離脱させた状態を示している。また、図3は、リモコン本体2を示す図であり、(a)は、平面図、(b)は、前方から見た正面図(F視正面図)である。
図2及び図3(a)、(b)に示すように、リモコン本体2は、外装を構成する筐体20を備えており、筐体20の前面20fには、赤外線のリモコン信号を発信する送信部21が配置されている。また、筐体20の側面20sには、カバー部材3を装着するための凹部23が形成されている。
【0021】
筐体20の上面20tには、平面視で円形の複数の操作ボタン22が配置されており、カバー部材3を装着しない状態では、ユーザーは、操作ボタン22を直接操作(押下)することにより、プロジェクター50を遠隔操作することができる。本実施形態のリモコン本体2には、電源のオンとオフとを切り替えるための操作ボタン22(電源ボタン22p)が右側前方に配置されており、電源ボタン22pの後方には、その他の操作ボタン22mが5行3列のマトリクス状に配列されている。なお、図3(a)では、操作ボタン22mのそれぞれに、「A」、「B」、…、及び「O」の英字を便宜的に付している。
【0022】
図4は、リモコン本体2の回路構成を示すブロック図である。
図4に示すように、リモコン本体2は、上述した送信部21及び操作ボタン22に加えて、制御部24、記憶部25、操作検出部26等を備えており、これらは筐体20の内部に収容されている。
【0023】
制御部24は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等からなり、記憶部25に記憶されている制御プログラムに従って動作することによりリモコン本体2の動作を統括制御する。記憶部25は、マスクROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の不揮発性のメモリーにより構成され、リモコン本体2の動作を制御するための制御プログラムや各種データ等を記憶する。
【0024】
操作検出部26は、操作ボタン22が押下されたことを検出して、押下された操作ボタン22に応じた検出信号を制御部24に出力する。制御部24は、操作検出部26から検出信号が入力されると、この検出信号に基づいて、押下された操作ボタン22を識別する。そして、押下された操作ボタン22に対応する制御情報を生成して送信部21に出力する。
【0025】
送信部21は、赤外線通信用のエンコーダーや赤外線発光装置(いずれも図示せず)等で構成され、制御部24から入力される制御情報をエンコーダーで変調し、赤外線発光装置により赤外線のリモコン信号(点滅信号)として外部に送信する。
【0026】
図5は、カバー部材3を示す図であり、(a)は、平面図、(b)は、A−A断面図、(c)は、B部拡大図である。また、図6は、リモコン本体2にカバー部材3を装着した状態のリモコン装置1を示す図であり、(a)は、平面図、(b)及び(c)は、F視正面図である。なお、図6(a)では、リモコン本体2に備わる操作ボタン22を破線で示している。また、図6(b)、(c)では、カバー部材3を断面で示している。
【0027】
図2及び図5(a)〜(c)に示すように、カバー部材3は、平面視の形状がリモコン本体2と略同一(矩形)の薄板状のベース部30を備えている。ベース部30の端部には、下方(リモコン本体2の方向)に突出する複数の係合部31が形成されており、カバー部材3は、係合部31がリモコン本体2の筐体20に形成されている凹部23と係合することによって、リモコン本体2に装着される。リモコン本体2にカバー部材3が装着されると、リモコン本体2の上面20tに配置されているすべての操作ボタン22は、カバー部材3によって覆い隠される。
【0028】
カバー部材3のベース部30には、7つの操作キー32が配置されている。そのうちの1つの操作キー32pは、電源ボタン22pに対応するものであり、リモコン本体2に装着した状態で、電源ボタン22pの上方に位置する。他の6つの操作キー32mは、3行2列のマトリクス上に配置されており、リモコン本体2の操作ボタン22mの中の一部(6つ)に対応している。具体的には、図6(a)に示すように、6つの操作キー32mは、リモコン本体2の操作ボタン22mのうち、奇数行で且つ奇数列に属する6つの操作ボタン22m(図3(a)における「A」、「C」、「G」、「I」、「M」、及び「O」の操作ボタン22m)に対応しており、これらの上方に位置している。
【0029】
図5(b)、(c)に示すように、ベース部30には、電源ボタン22p及び上記の6つの操作ボタン22mに対応する位置に、表裏を貫通する貫通孔33が形成されており、操作キー32は、この貫通孔33に嵌め込まれている。
【0030】
操作キー32は、貫通孔33を貫通する円柱状のキー本体32aと、ベース部30の上面(表面)側から突出する円板状の上端部32bと、ベース部30の下面(裏面)側から突出する円板状の下端部32cとを備えている。ここで、キー本体32aの直径は、貫通孔33の直径よりも小さい一方で、上端部32b及び下端部32cの直径は、貫通孔33の直径よりも大きくなっており、操作キー32が貫通孔33から脱落しないようになっている。そして、操作キー32の上端部32bの直径Dcは、リモコン本体2の操作ボタン22の直径Da(図3参照)よりも十分に大きくなっているうえ、操作キー32同士の間隔は、操作ボタン22同士の間隔よりも十分に広くなっている。
【0031】
また、図5(c)に示すように、キー本体32aの長さL、即ち上端部32bと下端部32cとの間隔Lは、ベース部30の肉厚tよりも長くなっており、操作キー32は、上端部32bがベース部30に当接する位置と、下端部32cがベース部30に当接する位置との間を、上下方向に、即ちベース部30と垂直な方向に移動可能になっている。
【0032】
図6(b)に示すように、カバー部材3をリモコン本体2に装着した状態では、操作キー32は、下端部32cがリモコン本体2の操作ボタン22と当接して上方に付勢され、上端部32bがベース部30から離間した状態となる。この状態において、ユーザーが操作キー32の上端部32bを押下すると、図6(c)に示すように、下端部32cによってリモコン本体2の操作ボタン22が押下される。つまり、操作キー32になされた操作が操作ボタン22に伝達される。
【0033】
このように、カバー部材3を装着した状態でも、ユーザーは、電源ボタン22pと6つの操作ボタン22mとを操作することができる。このため、これら6つの操作ボタン22m(「A」、「C」、「G」、「I」、「M」、及び「O」)に、使用頻度の高い機能を割り当てておけば、カバー部材3を装着した状態で一部の操作ボタン22の操作ができなくなることの影響は小さい。むしろ、使用頻度の低い操作ボタン22mが見えなくなることにより、操作対象が明確になって操作が簡明になる。また、操作キー32の平面視のサイズ(直径)が、操作ボタン22mよりも大きくなるうえ、操作キー32同士の間隔が、操作ボタン22同士の間隔よりも広くなるため、操作性が向上するとともに、操作ボタン22に割り当てられている機能を表記するための十分なスペースを得ることができる。
【0034】
なお、電源ボタン22p及び上記の6つの操作ボタン22m以外の操作ボタン22、即ちカバー部材3の装着によって操作が不能になっている操作ボタン22を操作する際には、係合部31の係合を外してカバー部材3をリモコン本体2から離脱させることにより、すべての操作ボタン22を開放すればよい。また、プロジェクター50の操作に慣れているユーザーが使用する場合には、カバー部材3を装着することなく、リモコン本体2のみで使用するようにしてもよい。
【0035】
以上説明したように、本実施形態のリモコン装置1によれば、カバー部材3に備わる操作キー32が、カバー部材3によって覆われる複数の操作ボタン22のうち、一部の操作ボタン22にのみ対応するため、このカバー部材3を装着することにより、操作可能な操作ボタン22の数を減らすことが可能となる。その上、操作キー32の平面視のサイズが、対応する操作ボタン22よりも大きいことから、リモコン装置1の操作が簡明になり、操作性が向上する。また、操作可能な操作ボタン22の数が減ることと、操作キー32の平面視のサイズが操作ボタン22よりも大きいことにより、操作ボタン22に割り当てられている機能をより大きなスペースに表記することが可能となり、操作の簡明性が一層向上する。
【0036】
(変形例)
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0037】
上記実施形態では、リモコン本体2に備わる操作ボタン22、及びカバー部材3に備わる操作キー32の形状を、平面視で円形にしているが、操作ボタン22及び操作キー32の平面視形状は円形に限られず、矩形や長円形等、様々な形状が可能である。また、操作ボタン22と操作キー32を同一の形状にする必要もない。
【0038】
上記実施形態では、カバー部材3に備わるすべての操作キー32に関して、その平面視のサイズを、リモコン本体2に備わる操作ボタン22よりも大きくしているが、必ずしも操作キー32のすべてを操作ボタン22より大きくする必要はない。例えば、図7に示すように、操作キー32の一部(操作キー32s)については、操作ボタン22と略同一のサイズにしてもよい。
【0039】
上記実施形態では、カバー部材3をリモコン本体2に係合させて装着させる態様を示したが、カバー部材の装着方法は、上記に限定されず、様々な方法を用いることが可能である。例えば、カバー部材3をリモコン本体2にねじ止めするようにしてもよいし、粘着材等で貼り付けるようにしてもよい。
また、図8(a)、(b)に示すように、リモコン本体2に対して、カバー部材3を開閉可能に装着した構成、即ち開閉機構40を介してリモコン本体2とカバー部材3とを接続させた構成にすることも可能である。この構成では、カバー部材3で操作ボタン22を覆った状態(閉じた状態)と、操作ボタン22を開放させた状態(開いた状態)とを、カバー部材3を離脱させることなく容易に切り替えることが可能となる。また、操作ボタン22を開放させた状態のときに、カバー部材3を紛失させてしまうことがなくなる。
【0040】
上記実施形態では、カバー部材3が、リモコン本体2のすべての操作ボタン22を覆い隠すようになっているが、一部の操作ボタン22のみを覆うような構成にすれば、カバー部材3のサイズを小さくすることが可能となる。例えば、図9に示すように、電源ボタン22p等が配置された第1の領域A1と、複数の操作ボタン22がマトリクス状に配列された第2の領域A2とがリモコン本体2に備わる場合に、第2の領域A2のみをカバー部材3で覆い隠す構成にすることができる。この場合には、カバー部材3を装着すると、第2の領域A2に含まれる操作ボタン22については、一部の操作ボタン22のみが操作キー32を介して操作可能となる一方、第1の領域A1に含まれる操作ボタン22については、カバー部材3を装着した状態でも、すべての操作ボタン22を操作することができる。
【0041】
上記実施形態において、リモコン本体2に装着する際のカバー部材3の向きを変えることによって、操作ボタン22と操作キー32の対応を切り替えるようにすることも可能である。例えば、図9に示した例において、図示した向きでカバー部材3を装着すると、4行3列に配列された12の操作ボタン22のうち、奇数行で且つ奇数列に属する4つの操作ボタン22(「A」、「C」、「G」、及び「I」の操作ボタン22)を操作キー32で操作することが可能となる。これに対して、このカバー部材3を前後反転させた向きでリモコン本体2に装着すれば、図10に示すように、偶数行で且つ奇数列に属する4つの操作ボタン22(「D」、「F」、「J」、及び「L」の操作ボタン22)を操作キー32で操作することが可能となる。このように、カバー部材3の向きを変えることによって操作ボタン22と操作キー32との対応が切り替わるため、カバー部材3を装着した状態で操作できる操作ボタン22を、使用するユーザーや使用環境等に応じて選択することが可能となる。なお、カバー部材3の向きを変える代わりに、操作ボタン22と操作キー32の対応が異なる複数のカバー部材3を用意して、適宜使い分けるようにしてもよい。
【0042】
上記実施形態では、リモコン装置1が赤外線のリモコン信号をプロジェクター50に送信する態様を示しているが、赤外線以外の光通信を採用してもよいし、電波や超音波等を用いた通信方式を採用してもよい。
【0043】
上記実施形態では、リモコン装置1で遠隔操作がなされる電子機器として、プロジェクター50を例にして説明しているが、プロジェクター50以外の電子機器であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…リモコン装置、2…リモコン本体、3…カバー部材、20…筐体、20f…前面、20s…側面、20t…上面、21…送信部、22,22m,22p…操作ボタン、23…凹部、24…制御部、25…記憶部、26…操作検出部、30…ベース部、31…係合部、32,32m,32p…操作キー、32a…キー本体、32b…上端部、32c…下端部、33…貫通孔、50…プロジェクター、100…電子機器システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の操作ボタンを備えたリモコン本体と、前記複数の操作ボタンを覆うように前記リモコン本体に装着されるカバー部材と、を備えたリモコン装置であって、
前記カバー部材は、当該カバー部材によって覆われる前記複数の操作ボタンのうち、一部の操作ボタンに対応して配置された操作キーを有しており、前記操作キーになされた操作が、対応する前記操作ボタンに伝達するように前記リモコン本体に装着され、
前記操作キーは、対応する前記操作ボタンよりも平面視のサイズが大きいことを特徴とするリモコン装置。
【請求項2】
請求項1に記載のリモコン装置であって、
前記カバー部材は、前記リモコン本体に備わる前記複数の操作ボタンのうち、一部の操作ボタンのみを覆うように前記リモコン本体に装着されることを特徴とするリモコン装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のリモコン装置であって、
前記カバー部材は、前記リモコン本体に装着する際の向きを変えることによって、前記操作キーと前記操作ボタンとの対応が切り替わることを特徴とするリモコン装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のリモコン装置であって、
前記カバー部材は、前記リモコン本体に対して開閉可能に装着されていることを特徴とするリモコン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−219610(P2010−219610A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60740(P2009−60740)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】