説明

リモートコントロール装置及びその方法

【課題】 ワイヤレスによって電子機器を操作するリモートコントロール装置において、ゲーム処理を行なうばかりでなく知的能力向上、知的能力の判断を行なう技術を提供する。
【解決手段】 電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出する信号送出回路8と、難易度の異なる複数のゲームのデータと過去のゲーム処理の成績とから成績に対応した難易度のゲームを選定する選定制御回路42と、設定制御回路43におけるゲーム設定と共に電子機器に対する作動開始のリモートコントロール信号の送出を禁止する禁止回路7と、ゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別する判別回路44と、判別回路44により所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、禁止回路7による禁止状態を解除してリモートコントロール信号を発生させる信号発生制御回路45とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置に係り、特に、知的能力の向上、知的能力の判断等に好適なゲームを可能としたリモートコントロール装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、テレビジョン受像機はリモートコントロール装置で電源のオン/オフ、チャンネルの選択、音量調整等を行なっている。また、テレビジョン受像機はテレビゲームのモニタとして利用されることもある。
【0003】
リモートコントロール装置の従来技術としては、例えば下記の特許文献1で示すものが開示されている。この従来技術は、ゲーム用のテレビ等のワイヤレスコントロール装置において、アンテナ、アダプタ等による無線でのゲームのコントロールとは別に、コントローラから赤外線によりテレビの電源スイッチのON,OFF、チャンネルの切り替え等を直接に制御するものである。このようにして、共通のコントローラでゲームのための無線による信号の伝送と、テレビの制御のための赤外線による信号の伝送とを行なっている。
【0004】
また、他の従来技術として下記の特許文献2に示すものが提案されている。これは、テレビゲームに意外性を与え、且つ、より深い楽しみを増すこととしたものである。(1)季節データ、(2)祭日、特別の日のデータ、(3)プレーヤに関するデータが、環境データ群として記憶する記憶媒体を装着できるようになっている。(1)の季節データは四季の始まる月/日を記憶している。(2)の祭日、特別の日のデータは子供の日、敬老の日等の月/日を記憶している。(3)のプレーヤに関するデータは前回のゲーム終了シーン、前回の得点等を記憶している。一方、難易度制御部を設け、環境データ群の内容から所定の難易度のプログラムが得られるようになっている。このようにして、ゲームの内容と難易度が、月/日やプレーヤの能力に応じて選定されるようにする。従って、変化に富んだゲームを得て楽しむことができる。
【特許文献1】特開平5−200159号公報(段落〔0012〕、段落〔0016〕、段落〔0017〕)
【特許文献2】特開平9−182876号公報(段落〔0017〕〜段落〔0020〕)、段落〔0027〕〜段落〔0032〕)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献2で示す従来技術にあっては、ゲームに興味がある場合だけゲーム処理が行なわれる。そのため、純粋な娯楽のためでなく、知的能力の向上のためのゲームを積極的に行なわせることが難しかった。従って、従来においては、知的能力向上、知的能力の判断等のためのゲームのように、ユーザにとって負担になるゲームを積極的に使用させる技術は存在しなかった。
【0006】
そこで、本発明者は興味だけでゲーム処理を行なうばかりでなく知的能力向上、知的能力の判断を行なうことのできる技術を提供することを課題とした。そして、この課題を解決するに当り上記特許文献1で示すような既存のリモートコントロール装置の技術を活用することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本願の請求項1に係る発明は、ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置において、
前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出する信号送出手段と、
前記信号送出手段から前記リモートコントロール信号を送出するための操作を行なう第1の操作手段(例えば、第1の電源用操作釦311)と、
前記リモートコントロール信号を送出して前記電子機器の作動開始を行なう時にゲーム処理を実行するための操作を行なう第2の操作手段(例えば、第2の電源用操作釦312又は第3の電源用操作釦313)と、
難易度の異なる複数のゲームのデータを保持するプログラムデータ用記憶回路と、過去のゲーム処理の成績をデータとして保持する成績データ用記憶回路とから、該過去のゲーム処理の成績に対応した難易度のゲームを選定する選定手段(例えば、選定制御回路42)と、
前記第2の操作手段の操作によって前記リモートコントロール信号を発生させる時に前記選定手段により所定のゲームを選定してゲーム処理が行なわれるように設定するゲーム設定手段(例えば、設定制御回路43)と、
前記ゲーム設定手段におけるゲーム設定と共に前記電子機器に対する作動開始のリモートコントロール信号の送出を禁止する禁止手段と、
前記ゲーム設定手段によって設定されたゲームを処理するゲーム処理手段(例えば、操作部3、主制御回路41及び表示部5から形成されるゲーム処理手段)と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別する判別手段と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲーム処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶する記憶制御手段(例えば、制御部4)と、
前記判別手段により所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記禁止手段による禁止状態を解除して前記電子機器の作動開始のためのリモートコントロール信号を発生させる信号発生制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
また、本願の請求項2に係る発明は、ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置において、
前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出する信号送出手段と、
作動開始の操作によって前記リモートコントロール信号を発生させる時に所定のゲーム処理が行なわれることを可能に設定するゲーム設定手段(例えば、設定制御回路43)と、
前記ゲーム設定手段におけるゲーム設定と共に前記電子機器に対する作動開始のリモートコントロール信号の送出を禁止する禁止手段と、
前記ゲーム設定手段によって設定されたゲームを処理するゲーム処理手段(例えば、操作部3、主制御回路41及び表示部5から形成されるゲーム処理手段)と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により所定時間内に所定のレベル以上の成績でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記禁止手段による禁止状態を解除して前記電子機器の作動開始のためのリモートコントロール信号を発生させる信号発生制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項3に係る発明は、前記請求項2に記載のリモートコントロール装置において、
難易度の異なる複数のゲームのデータを保持するプログラムデータ用記憶回路と、過去のゲーム処理の成績をデータとして保持する成績データ用記憶回路とから、該過去のゲーム処理の成績に対応した難易度のゲームを選定する選定手段(例えば、選定制御回路42)と、
前記選定手段によって選定された後に、前記ゲーム処理手段によって処理されたゲーム
処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶する記憶制御手段(例えば、制御部4)とを備えていることを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項4に係る発明は、前記請求項2に記載のリモートコントロール装置において、
前記信号送出手段から前記リモートコントロール信号を送出するための操作を行なう第1の操作手段(例えば、第1の電源用操作釦311)と、
前記リモートコントロール信号を送出して前記電子機器の作動開始を行なう時に、ゲーム処理を実行するための操作を行ない該電子機器に対する該リモートコントロール信号の送出を前記禁止手段によって禁止させる第2の操作手段(例えば、第2の電源用操作釦312又は第3の電源用操作釦313)とを備えていることを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項5に係る発明は、ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置におけるリモートコントロール方法において、
前記リモートコントロール装置の第1の操作により前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出するステップ(例えば、ステップS3)と、
前記リモートコントロール装置の第2の操作により前記電子機器の作動開始を行なう前記リモートコントロール信号を送出する時に、ゲーム処理を実行するためのステップ(例えば、ステップS6又はステップS7)と、
前記第2の操作により、プログラムデータ用記憶回路に記憶された難易度の異なる複数のゲームのデータ中から、成績データ用記憶回路に記憶された過去のゲーム処理の成績に基づいて所定の難易度のゲームを選定するステップ(例えば、ステップS62)と、
前記ステップにより選定されたゲームをゲーム処理可能に設定すると共に、前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップ(例えば、ステップS63)と、
前記ステップにより設定されたゲームを処理するステップ(例えば、ステップS64)と、
前記ステップによるゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別するステップ(例えば、ステップS65)と、
前記ステップによる前記ゲーム処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶するステップ(例えば、ステップS647又はS648)と、
前記ステップにより所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器の作動を開始させるステップ(例えば、ステップS69)とを有していることを特徴とする。
【0012】
また、本願の請求項6に係る発明は、ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置におけるリモートコントロール方法において、
前記リモートコントロール装置の操作により前記電子機器の作動開始を行なう前記リモートコントロール信号を送出する時に、所定のゲーム処理が行なわれることを可能にゲームを設定するステップ(例えば、ステップS6又はステップS7)と、
前記ステップによるゲームを設定すると共に前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップと(例えば、ステップS63)と、
前記ステップにより設定されたゲームを処理するステップ(例えば、ステップS64)と、
前記ステップによるゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別するステップ(例えば、ステップS65)と、
前記ステップにより、所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器の作動を開始させるステップ(例えば、ステップS69)とを有していることを特徴とする。
【0013】
また、本願の請求項7に係る発明は、前記請求項6に記載のモートコントロール方法において、
前記操作により、プログラムデータ用記憶回路に記憶された難易度の異なる複数のゲームのデータ中から、成績データ用記憶回路に記憶された過去のゲーム処理の成績に基づいて所定の難易度のゲームを選定するステップ(例えば、ステップS62)と、
前記ステップにより選定されゲーム処理をした後に、ゲーム処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶するステップ(例えば、ステップS647、ステップS648)と備えていることを特徴とする。
【0014】
また、本願の請求項8に係る発明は、請求項6に記載のリモートコントロール方法において、
前記リモートコントロール装置の第1の操作により前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出するステップ(例えば、ステップS3)と、
前記リモートコントロール装置の第2の操作により前記電子機器の作動開始を行なう前記リモートコントロール信号を送出する時に、ゲーム処理可能に設定すると共に、前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップ(例えば、ステップS63)とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は上述のような構成をとることにより、本願の請求項1に係るリモートコントロール装置においては以下の効果を有する。
【0016】
ユーザは前記第2の操作手段を操作することにより、前記ゲーム設定手段によりゲームの設定が行なわれる。同時に、リモートコントロール装置から電子機器に対する作動開始のためのリモートコントロール信号の送出が禁止手段により禁止される。そのため、前記電子機器の作動が開始されず、ユーザが前記ゲームの処理を実行して完了すると、その成績が前記判別手段によって所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別される。この判別の結果、所定時間内に所定レベル以上で処理されたときには、前記禁止手段により禁止状態を解除して前記信号送出手段から作動開始のリモートコントロール信号を前記電子機器に送出する。従って、ユーザは前記電子機器を使用する際に、ゲームを行なって頭脳を働かせることになる。そのため、ユーザにとっては、ゲーム内容の問題解決能力の向上を図ることができるだけでなく、老化現象や痴呆の発生の防止に役立てることができる。しかも、既存のリモートコントロール装置に新たに回路を付加するだけで構成できるために低コストで簡単にできる。
【0017】
また、前記第1の操作手段を操作することにより、直ちに前記リモートコントロール信号を前記信号送出手段から電子機器に送出してこれを作動させることができる。従って、ユーザは、ゲームを行なうことなく電子機器を直に作動させることと、ゲームを行なってから電子機器を作動させることとを任意に選択できるので、ユーザとして使い勝手がよいものとなる。
【0018】
更に、成績データ記憶回路に保持されている過去に実行したゲーム処理の成績データに基づいて、前記プログラムデータ用記憶回路に保持されたデータから適正な難易度のゲームを前記選定手段により選定されるため、ユーザに対して処理能力の変化に応じたゲームを提供することができる。そのため、ユーザにとってはゲーム処理の能力向上に応じてゲームの難易度が上がるので知的能力の向上に役立てることができる。また、ユーザの処理能力の変化が客観的に把握できるので、例えば処理能力の低下を知ることにより老化現象や痴呆の発生を早期に発見できる。
【0019】
本願の請求項2に係るリモートコントロール装置においては、ユーザは前記リモートコントロール装置を操作して前記電子機器の作動を開始しようとすると、前記ゲーム設定手段によりゲームの設定が行なわれる。同時に、リモートコントロール装置から電子機器に対する作動開始のためのリモートコントロール信号の送出が禁止手段により禁止される。そのため、前記電子機器の作動が開始されず、ユーザが前記ゲームの処理を実行して完了すると、その成績が前記判別手段によって所定時間内に所定のレベル以上で実行されたか否かを判別される。この判別の結果、所定時間内に所定レベル以上の成績で処理されたときには、前記禁止手段により禁止状態を解除して前記信号送出手段から作動開始のリモートコントロール信号を前記電子機器に送出する。従って、ユーザは前記電子機器を使用する際に、ゲームを行なって頭脳を働かせることになる。そして、ユーザにとっては、ゲーム内容の問題解決能力の向上を図ることができるだけでなく、老化現象や痴呆の発生の防止に役立てることができる。しかも、既存のリモートコントロール装置に回路を付加するだけで構成できるために低コストで簡単にできる。
【0020】
本願の請求項3に係るリモートコントロール装置においては、ユーザが前記電子機器を使用する際に、必ずゲームを行なって頭脳を働かせ、知的能力の向上を図ることができる等の前記請求項2による発明で得られる効果だけでなく下記の効果を呈する。
【0021】
この請求項3に係るリモートコントロール装置は、前記成績データ記憶回路に保持されている過去に実行したゲーム処理の成績データに基づいて、前記プログラムデータ用記憶回路に保持されたデータから適正な難易度のゲームを前記選定回路により選定されるため、ユーザに対して処理能力の変化に応じたゲームを提供することができる。そのため、ユーザにとってはゲーム処理の向上に応じてゲームの難易度が上がるので知的能力の向上に役立てることができる。一方、ユーザの処理能力の変化が客観的に把握できるので、例えば処理能力の低下を知ることにより老化現象や痴呆等の症状の発生を早期に発見できる。
【0022】
本願の請求項4に係るリモートコントロール装置においては、ユーザが前記電子機器を使用する際に、必ずゲームを行なって頭脳を働かせ、知的能力の向上を図ることができる等の前記請求項2による発明で得られる効果だけでなく下記の効果を呈する。
【0023】
この請求項4に係るリモートコントロール装置は、前記第1の操作手段を操作することにより、直ちに前記リモートコントロール信号を前記信号送出手段から電子機器に送出してこれを作動させることができる。従って、ユーザは、ゲームを行なうことなく電子機器を直に作動させることと、ゲームを行なってから電子機器を作動させることとを任意に選択できる。
【0024】
本願の請求項5に係るリモートコントロール方法においては、ユーザは、前記第2の操作を行なうことにより、前記ゲーム処理を実行するための設定が行なわれる。同時に、リモートコントロール装置から電子機器に対する作動開始のためのリモートコントロール信号の送出が禁止される。そのため、前記電子機器の作動が開始されず、ユーザが前記ゲームの処理を行なって完了すると、その成績が前記判別のステップにおいて所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別される。この判別の結果、所定時間内に所定レベル以上で処理されたときに前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器に送出する。従って、ユーザは前記電子機器を使用する際に、ゲームを行なって頭脳を働かせることになる。そして、ゲーム内容の問題解決能力の向上を図ることができるだけでなく、老化現象や痴呆の発生の防止に役立てることができる。
【0025】
また、前記第1の操作を行なうことにより、直ちに前記リモートコントロール信号を電子機器に送出してこれを作動させることができる。従って、ユーザは、ゲームを行なうことなく電子機器を直に作動させることと、ゲームを行なってから電子機器を作動させることとを任意に選択できる。
【0026】
更に、成績データ記憶回路に保持されている過去に実行したゲーム処理の成績データに基づいて、前記ゲームデータ用記憶回路に保持されたデータから適正な難易度のゲームを前記選定するステップにより選定されるため、ユーザに対して処理能力の変化に応じたゲームを提供することができる。そのため、ユーザにとってはゲーム処理能力の向上に応じてゲームの難易度が上がるので知的能力の向上に役立てることができる。一方、ユーザの処理能力の変化が客観的に把握できるので、例えば処理能力の低下を知ることにより老化現象や痴呆の発生を早期に発見できる。
【0027】
本願の請求項6に係るリモートコントロール方法においては、ユーザが前記リモートコントロール装置を操作して前記電子機器の作動を開始しようとすると、前記ゲーム設定のステップによりゲームの設定が行なわれる。同時に、リモートコントロール装置から電子機器に対する作動開始のためのリモートコントロール信号の送出が禁止される。そのため、前記電子機器の作動が開始されず、ユーザが前記ゲームの処理を実行して完了すると、その成績が前記判別のステップにおいて所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別される。この判別の結果、所定時間内に所定レベル以上で処理されたときに前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器に送出する。従って、ユーザは前記電子機器を使用する際に、ゲームを行なって頭脳を働かせることになる。そして、ゲーム内容の問題解決能力の向上を図ることができるだけでなく、老化現象や痴呆の発生の防止に役立てることができる。
【0028】
本願の請求項7に係るリモートコントロール方法においては、ユーザが前記電子機器を使用する際に、必ずゲームを行なって頭脳を働かせ、知的能力の向上を図ることができる等の前記請求項6による発明で得られる効果だけでなく下記の効果を呈する。
【0029】
この請求項7に係るリモートコントロール方法は、成績データ記憶回路に保持されている過去に実行したゲーム処理の成績データに基づいて、前記ゲームデータ用記憶回路に保持されたデータから適正な難易度のゲームを前記選定するステップにより選定されるため、ユーザに対して処理能力の変化に応じたゲームを提供することができる。そのため、ユーザにとってはゲーム処理能力の向上に応じてゲームの難易度が上がるので知的能力の向上に役立てることができる。また、ユーザの処理能力の変化が客観的に把握できるので、例えば処理能力の低下を知ることにより老化現象や痴呆の発生を早期に発見できる。
【0030】
本願の請求項8に係るリモートコントロール方法においては、ユーザが前記電子機器を使用する際に、必ずゲームを行なって頭脳を働かせ、知的能力の向上を図ることができる等の前記請求項6による発明で得られる効果だけでなく下記の効果を呈する。
【0031】
この請求項8に係るリモートコントロール方法は、前記第1の操作を行なうことにより、直ちに前記リモートコントロール信号を電子機器に送出してこれを作動させることができる。従って、ユーザは、ゲームを行なうことなく電子機器を直に作動させることと、ゲームを行なってから電子機器を作動させることとを任意に選択できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明を実施するための最良の形態としては、以下に説明する実施例である。
【実施例1】
【0033】
本発明の実施例1を図1〜図6によって説明する。図1は本発明の実施例におけるリモートコントロール装置を示すブロック図、図2は本発明の実施例におけるリモートコントロール装置の外観を示す正面図、図3は本発明の実施例におけるリモートコントロール装置の電源用操作部による動作を示すフローチャート、図4は図3におけるゲーム処理の動作を示すフローチャート、図5は図4におけるゲーム処理の詳細な動作を示すフローチャート、図6は図5におけるゲームの処理操作の状態を示す説明図である。
【0034】
図1において、1はリモートコントロール装置、2はリモートコントロール装置1によって作動状態が制御される電子機器であるテレビジョン受像機である。リモートコントロール装置1は、押し釦から成る操作部3、操作部の出力側に接続された制御部4、制御部4に接続された表示部5、同じく制御部4に接続された記憶部6、制御部4の出力側に接続された禁止回路7、禁止回路7の出力側に接続された信号送出部8から構成されている。信号送出部8から送出される信号は、例えば超音波に変換された信号であってテレビジョン受像機2の受信部で受信される。そして、この信号は電源のオン/オフ、チャンネルの選択、音量の調整等を行なう制御信号である。
【0035】
操作部3は、図2で示すようにリモートコントロール装置1の表面に設けられた電源用操作釦部31と、0〜9の数字に対応した押し釦、設定用押し釦、キャンセル用押し釦等から成る操作釦部32と、確認用操作釦部33から構成されている。操作部3は、電源用操作釦部31、操作釦部32及び確認用操作釦部33の操作に対応した信号が制御部4に送出されるようになっている。また、この表面には、例えば液晶ディスプレイから成る表示部5の画面が配置されている。
【0036】
電源用操作釦部31は、第1の操作手段を構成する第1の電源用押し釦311と、第2の操作手段を構成する第2の電源用押し釦312と、同じく第2の操作手段を構成する第3の電源用押し釦313とから成っている。第1の電源用押し釦311が押圧されると、制御部4はゲームに無関係に信号送出部8からテレビジョン受像機2の電源をオンにして受信状態に作動させるためのリモートコントロール信号を送出するようになっている。また、第2電源用押し釦312はユーザAに対応されており、ユーザA専用の操作釦とされている。この第2の押し釦312が押圧されると、制御部4は禁止回路7を作動させて信号送出部8からのリモートコントロール信号の送出を禁止するようになっている。同時に、制御部4は記憶部6からユーザAに対応したゲームのプログラムデータを読み出す等のユーザA専用の操作釦とされている。更に、第3電源用押し釦313はユーザBに対応されており、この第3の押し釦313が押圧されると、操作部3は禁止回路7を作動させて信号送出部8からの信号送出を禁止するようになっている。同時に、制御部4は記憶部6からユーザBに対応したゲームのプログラムデータを読み出す等のユーザB専用の操作釦とされている。
【0037】
制御部4は、図1で示すように、主制御回路41と選定制御回路42と設定制御回路43と判別回路44と信号発生制御回路45とから成る。主制御部41は、操作部3により表示部5に表示されたゲームの処理を実行するためのゲーム処理手段を構成している。選定制御回路42は、成績用データ記憶回路62に記憶保持された過去のゲーム処理の成績に係るデータを参照し、プログラムデータ用記憶回路61に記憶保持された複数のゲームのプログラムデータ中から所定の難易度のプログラムデータを選定するものである。そして、この選定制御回路42は選定手段を構成している。設定制御回路43は、選定制御回路42で選定されたゲームのデータを操作部3で操作されて処理されるように表示部5に表示して設定するものである。そして、この設定制御回路43はゲーム設定手段を構成するものである。判別回路44は、設定制御回路43によって設定されたゲームの処理が所定の条件を満たして処理されたか否かを判別するものである。この条件を満たすこととは、所定の時間内で所定以上の成績でゲームの処理を行なうことである。信号発生制御回路45は、判別回路44によりゲームの処理が所定の条件を満たして処理されたことを判別したときに、禁止回路7の禁止状態を解除して電子機器2の作動開始のためのリモートコントロール信号を信号送出部8から送出させるようになっている。
【0038】
記憶部6は、難易度の異なる00〜99の100段階のゲームのプログラムデータを記憶したプログラムデータ記憶回路61と、ユーザA及びユーザBが実行したゲーム処理の日時、成績等のデータを記憶した成績データ用記憶回路62とから成る。
【0039】
また、確認用操作釦部33は、図2で示すように、第1の確認用押し釦331と第2の確認用押し釦332と第3の確認用押し釦333とから成っている。第1の確認用押し釦331はゲームの処理を実行した日時のデータを成績データ用記憶回路62から読み出して表示部5に表示するものである。第2の確認用押し釦332は処理したゲームの難易度のデータを成績データ用記憶回路62から読み出して表示部5に表示するものである。第3の確認用押し釦333はゲーム処理の成績のデータを成績データ用記憶回路62から読み出して表示部5に表示するものである。
【0040】
制御部4は、送出された信号に基づいてテレビジョン受像機2を作動させるリモートコントロール信号の送出と、記憶部8のプログラムデータ記憶回路61に記憶されたゲームのプログラムデータの読み出しを実行する。また、制御部4は、ゲームの内容を表示部5に表示するためのデータ信号と禁止回路7を作動させる制御信号とを送出するようになっている。更に、制御部4は、ゲーム処理の日時、成績等をデータとして成績データ記憶回路62に記憶し、また成績データ記憶回路62から読み出すようになっている。
【0041】
次に、本発明の実施例におけるリモートコントロール装置1の動作について図3〜図6を参照して説明する。
【0042】
まず、図3によってユーザが取り得る操作モードについて説明する。ステップS1で示すように、ユーザは操作部3の操作を行なう。この操作において第1の電源用押し釦311が押圧されたか否かが、ステップS2で示すように、制御部4において判別される。この判別で第1の電源用押し釦311が押圧された操作信号が得られると、制御部は、ステップS3で示すように禁止回路7を作動させず、信号送出部8からテレビジョン受像機2の電源をオンとして作動させるリモートコントロール信号を送出する。そして、次のステップS4で示すように、テレビジョン受像機2は受信状態になる。
【0043】
一方、ステップS2において、第1の電源用押し釦311が押圧されないと判別された場合には、ステップS5示すように第2の電源用押し釦322が押圧されたか否かが判別される。この判別で第2の電源用押し釦312が押圧されたと判別されると、制御部4は、ステップS6で示すように禁止回路7を制御して送信部8からリモートコントロール信号を送出しないように設定する。同時に、記憶部6のプログラムデータ用記憶回路61からユーザAに対応したゲームのプログラムデータを読み出す。このプログラムデータによるゲームは表示部5で表示される。そして、このゲームがユーザAによる操作釦部32の操作によって処理される。ゲーム終了の結果、所定レベル以上の成績が達成されると禁止回路7による禁止状態が解除されてリモートコントロール装置1からリモートコントロール信号がテレビジョン受信機2に送出される。
【0044】
ステップS5において第3の電源用押し釦313が押圧されたことが判別されると、制御部4は、ステップS37で示すように禁止回路7を制御して送信部8からリモートコントロール信号を送出しないように設定する。同時に、今度は記憶部6のプログラムデータ用記憶回路61からユーザBに対応したゲームのプログラムデータを読み出す。このプログラムデータによるゲーム内容は表示部5で表示される。そして、このゲームがユーザBによって操作釦部32の操作によって処理され、所定の成績が達成されると禁止回路7による禁止状態が解除されてリモートコントロール装置1からリモートコントロール信号がテレビジョン受信機2に送出される。
【0045】
以上のように、リモートコントロール装置1はゲームを行なうことなく直接にテレビジョン受像機2を作動させる操作モードと、ユーザAによって所定のゲームが設定されてゲーム処理が行なわれる操作モードと、ユーザBによって所定のゲームが設定されてゲーム処理が行なわれる操作モードとの3種のモードが得られるようになっている。
【0046】
ステップS6におけるゲームの処理の詳細は、図4のフローチャートを参照して説明する。ステップ61においてユーザAにより第2の電源用押し釦312が押圧されたことが判別される。この操作によって制御部4は、ステップS62で示すようにプログラムデータ記憶回路61からユーザAに対応したゲームXのプログラムデータを読み出す。この読み出しの際に、成績データ記憶回路62に記憶されている過去のゲーム処理の成績に基づいて所定の難易度のゲームが選定される。選定されたゲームXは、ステップS63で示すようにゲーム処理可能に設定され、同時にリモートコントロール信号のテレビジョン受像機2に対する送出が禁止回路7により禁止される。設定されたゲームXはステップS64で示すように表示部5で表示され、ユーザAによる操作釦部32の操作によってゲームXの処理が実行される。このゲームXの処理が完了すると、ステップS65で示すように所定のレベル以上の成績で処理されたか否かが判別される。所定の成績以上である場合は、次のステプS66で示すように前回のゲーム処理結果における成績のデータが読み出され、その合否が判別される。この成績データが所定の成績以上で合格であった場合には、次のステップS66において、ゲームXの1ランク上のゲームX+1のアドレスと、今回のゲームXにおける合格した旨を示す成績データと、今回のゲームXを行なった日時データを記憶部6に記憶する。
【0047】
今回のゲームXで所定の成績が得られた結果は、ステップS68で示すように表示部5に表示してユーザAに知らしめる。そして、ステップS69において、制御部4は禁止回路7の禁止状態を解除し信号送出部8からテレビジョン受像機2の電源をオンとするリモートコントロール信号を送出する。その結果、テレビジョン受像機2は作動状態となる。そして、ユーザAは操作釦部32を操作して所望のチャンネルの番組を所望の音量等で視聴することができる。
【0048】
ステップ64において、所定の成績が得られない場合には、ステップS70で示すようにゲームXに対し1ランク下のゲームX−1のアドレスと、今回のゲームXを行なった日時データを記憶部6の成績データ記憶回路62に記憶する。このゲームXで所定の成績が得られなかった結果は、ステップS71で示すように不合格の旨を示す成績データを成績データ記憶部62に記憶すると共に、表示部5に表示してユーザAに知らしめる。そして、ステップS72において、制御部4は禁止回路7の禁止状態を解除せず、テレビジョン受像機2の電源をオンとするリモートコントロール信号を送出しない。従って、テレビジョン受像機2は電源がオンとされず受信状態とならない。
【0049】
ステップS65において読み出された前回の成績のデータが所定レベル以上の成績でなく不合格であった場合には、ステップS73で示すようにデータXのアドレスと、今回のゲームXにおける合格した旨を示すデータと、今回のゲームXを行なった日時データを記憶部6に記憶する。即ち、次回にゲームを行なうときには、同一レベルの難易度のゲームが設定されるようになっている。
【0050】
このようにゲームXにおいて、ステップS73を経過して所定の成績が得られた結果は、前述したステップS68で示すように表示部5に表示してユーザAに知らしめる。そして、ステップS69において、制御部4は禁止回路7の禁止状態を解除し信号送出部8からテレビジョン受像機2の電源をオンとするリモートコントロール信号を送出する。その結果、前述したステップS4で示すようにテレビジョン受像機2は作動状態となり操作釦部32を操作して所望のチャンネルの番組を所望の音量等で視聴することができる。
【0051】
尚、ユーザAは、必要に応じて、確認用押釦33の第1の確認用押し釦331、第2の確認用押し釦332及び第3の確認用押し釦333を選択して押圧することにより、制御部4を制御して日付、難易度、成績のデータを成績データ記憶回路62から読み出して表示部5にその内容を表示することができる。
【0052】
ステップS64におけるゲームXの処理について図5のフローチャートに基づき詳細に説明する。まず、ステップS641で示すように、前述のステップS62において記憶部6から読み出されたゲームXについて、その難易度のレベルが表示される。次のステップS642において、ゲーム内容である問題表示が行なわれる。この表示が行なわれた後は、一定時間を経過するとステップS643で示すように所定時間のタイマーがスタートする。同時に、ユーザAはゲームの処理を開始する。次のステップS644において所定時間内にゲーム処理が完了したか否かが判別される。所定時間内にゲーム処理が完了した場合は、ステップS645で示すようにユーザAは操作釦部32の決定釦を押して決定指示を入力する。この決定指示によりステップS646で示すように合否の判定が行なわれる。合格の場合は、ステップS647で示すように合格のデータが記憶される。
【0053】
ステップS646において不合格の判定が得られた場合は、ステップS648で示すように不合格のデータが記憶される。また、ステップS644においてタイムオーバーになるとこの結果がステップS646の判定により不合格となる。
【0054】
ステップS643におけるゲームの具体的な処理を図6で示す表示画面上の説明図に基づいて説明する。まず、画面P1で示すように記憶部6から読み出されたデータXの難易度のレベルが所定時間だけ表示される。この例にあってはレベルが10である。この表示の後にゲームXの内容表示が開始される。最初に、画面P2で示すように24の数字が表示される。その次に、画面P3で示すように+の記号が表示される。次に、画面P4で示すように72の数字が表示される。次に、画面P5で示すように=の記号が表示される。即ち、24に72を加えた数字を求める問いが提示されたことになる。ここで、画面P1から画面P5までの切換りは1秒単位で自動的に行なわれる。
【0055】
その後、画面P6で示すように解答のための持ち時間として「残り時間5秒」の表示が行なわれる。即ち、図5で示したステップS643における所定時間のタイマーがカウントする。ユーザAは96の数字を答えとして入力するために、画面P7で示すように9の数字を押し釦の押圧によって入力する。その後、引き続いて画面P8で示すように6の数字を押し釦の押圧によって入力する。そして、96の数字の入力が5秒以内に完了する。最後に、図5で示したステップS645におけるように、決定の押し釦を押圧すると画面P9で示すように図4で示したステップS68における正解の表示が行なわれる。
【0056】
ここで、画面P1〜画面P5までは、1秒毎に問題の内容を順に表示してユーザAに記憶力を求めるようにしたが、一画面で問題の全てを表示するようにしてもよい。
【0057】
また、ユーザBが第2の電源用押し釦313を操作した場合は、上述したユーザAによる操作の場合の動作と同様であるので、その説明は省略する。
【0058】
上述した実施例によればユーザA(又はユーザB)は、第2の操作手段である第2の電源用押し釦312(又は第3の電源用操作釦313)を操作することにより、制御部4における選定制御回路42で選定されたゲームを設定制御回路43により設定することができる。同時に、リモートコントロール装置1から電子機器であるテレビジョン受像機2に対する作動開始のためのリモートコントロール信号の送出が禁止回路7により禁止することができる。そのため、テレビジョン受像機2の作動が開始されない。ユーザA(又はユーザB)が前記ゲームの処理を行なって完了すると、その成績が制御部4の判別回路44によって所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別される。所定時間内に所定レベル以上で処理されたときには、信号発生制御回路45により禁止回路7による禁止状態を解除して信号送出部8から作動開始のリモートコントロール信号をテレビジョン受像機2に送出する。従って、ユーザA(又はユーザB)はテレビジョン受像機2を使用する際にゲームを行なうことになる。そのため、ゲーム内容の問題解決能力の向上を図ることができるだけでなく、老化現象や痴呆の発生の防止に役立てることができる。
【0059】
また、ユーザA(又はユーザB)は、第1の電源用押し釦311を操作することにより、直ちにリモートコントロール信号を信号送出部8からテレビジョン受像機2に送出してこれを作動させることができる。従って、ユーザ(又はユーザB)は、ゲームを行なうことなくテレビジョン受像機2を直に作動させることと、ゲームを行なってからテレビジョン受像機2を作動させることとを任意に選択できる。
【0060】
更に、ゲームに供されるデータは成績データ記憶回路62に保持されている過去に実行したゲーム処理の成績データに基づいて、プログラムデータ用記憶回路61に保持されたデータから適正な難易度のゲームを選定制御回路42により選定される。そのため、ユーザA(又はユーザB)に対して処理能力の変化に応じたゲームを提供することができる。従って、ユーザ(又はユーザB)にとっては、ゲーム処理の向上に応じてゲーム内容の難易度も上がるので知的能力の向上に役立てることができる。また、ユーザ(又はユーザB)の処理能力の変化が客観的に把握できるので、例えば処理能力の低下を知ることにより老化現象や痴呆の発生を早期に発見できる。
【0061】
尚、上述した本発明の実施例においては、ユーザAとユーザBとが夫々専用に操作する第2の電源用操作釦312と第3の電源用押し釦313とを設けたが、本発明としては、押し釦は2個に限定されることなく、1個若しくは3個以上設けるようにしてもよい。
【0062】
尚、また、上述した本発明の実施例にあっては、電子機器としてテレビジョン受像機2を適用したが、本発明としては、これに限定されることなくオーディオ機器、冷房装置等の各種の機器を適用してもよい。
【0063】
尚、また、上述した本発明の実施例にあっては、過去のゲーム処理の成績をデータとして保持して難易度を変更するように構成したが、本発明としては、このような構成を省略してもよい。
【0064】
尚、また、上述した本発明の実施例にあっては、禁止回路7を制御部4と別体にしたが、本発明としては、これに限定されることなく、禁止回路7を制御部4の回路中に一体に組み込んで形成し、制御部4自体からゲームの設定によってリモートコントロール信号を発生させず、ゲームを終了して合格したときに発生させるようにする等種々変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は本発明の実施例におけるリモートコントロール装置を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施例におけるリモートコントロール装置の外観を示す正面図である。
【図3】図3は本発明の実施例におけるリモートコントロール装置の電源用操作部による動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は図3におけるゲーム処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は図4におけるゲーム処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は図5におけるゲームの処理操作の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0066】
1 リモートコントロール装置
2 テレビジョン受像機
3 操作部
4 制御部
5 表示部
6 記憶部
7 禁止回路
8 信号送出部
31 電源用釦部
32 操作釦部
33 確認用釦部
41 主制御回路
42 選択制御回路
43 設定制御回路
44 判別回路
45 信号発生制御回路
61 プログラムデータ用記憶回路
62 成績データ用記憶回路
311 第1の電源用押し釦
312 第2の電源用押し釦
313 第3の電源用押し釦
331 第1の確認用押し釦
332 第2の確認用押し釦
334 第3の確認用押し釦



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置において、
前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出する信号送出手段と、
前記信号送出手段から前記リモートコントロール信号を送出するための操作を行なう第1の操作手段と、
前記リモートコントロール信号を送出して前記電子機器の作動開始を行なう時にゲーム処理を実行するための操作を行なう第2の操作手段と、
難易度の異なる複数のゲームのデータを保持するプログラムデータ用記憶回路と、過去のゲーム処理の成績をデータとして保持する成績データ用記憶回路とから、該過去のゲーム処理の成績に対応した難易度のゲームを選定する選定手段と、
前記第2の操作手段の操作によって前記リモートコントロール信号を発生させる時に前記選定手段により所定のゲームを選定してゲーム処理が行なわれるように設定するゲーム設定手段と、
前記ゲーム設定手段におけるゲーム設定と共に前記電子機器に対する作動開始のリモートコントロール信号の送出を禁止する禁止手段と、
前記ゲーム設定手段によって設定されたゲームを処理するゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別する判別手段と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲーム処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶する記憶制御手段と、
前記判別手段により所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記禁止手段による禁止状態を解除して前記電子機器の作動開始のためのリモートコントロール信号を発生させる信号発生制御手段とを備えていることを特徴とするリモートコントロール装置。
【請求項2】
ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置において、
前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出する信号送出手段と、
作動開始の操作によって前記リモートコントロール信号を発生させる時に所定のゲーム処理が行なわれることを可能に設定するゲーム設定手段と、
前記ゲーム設定手段におけるゲーム設定と共に前記電子機器に対する作動開始のリモートコントロール信号の送出を禁止する禁止手段と、
前記ゲーム設定手段によって設定されたゲームを処理するゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により所定時間内に所定のレベル以上の成績でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記禁止手段による禁止状態を解除して前記電子機器の作動開始のためのリモートコントロール信号を発生させる信号発生制御手段とを備えていることを特徴とするリモートコントロール装置。
【請求項3】
難易度の異なる複数のゲームのデータを保持するプログラムデータ用記憶回路と、過去のゲーム処理の成績をデータとして保持する成績データ用記憶回路とから、該過去のゲーム処理の成績に対応した難易度のゲームを選定する選定手段と、
前記選定手段によって選定された後に、前記ゲーム処理手段によって処理されたゲーム
処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶する記憶制御手段とを備えていることを特徴とする請求項2に記載のリモートコントロール装置。
【請求項4】
前記信号送出手段から前記リモートコントロール信号を送出するための操作を行なう第1の操作手段と、
前記リモートコントロール信号を送出して前記電子機器の作動開始を行なう時に、ゲーム処理を実行するための操作を行ない該電子機器に対する該リモートコントロール信号の送出を前記禁止手段によって禁止させる第2の操作手段とを備えていることを特徴とする請求項2に記載のリモートコントロール装置。
【請求項5】
ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置におけるリモートコントロール方法において、
前記リモートコントロール装置の第1の操作により前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出するステップと、
前記リモートコントロール装置の第2の操作により前記電子機器の作動開始を行なう前記リモートコントロール信号を送出する時に、ゲーム処理を実行するためのステップと、
前記第2の操作により、プログラムデータ用記憶回路に記憶された難易度の異なる複数のゲームのデータ中から、成績データ用記憶回路に記憶された過去のゲーム処理の成績に基づいて所定の難易度のゲームを選定するステップと、
前記ステップにより選定されたゲームをゲーム処理可能に設定すると共に、前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップと、
前記ステップにより設定されたゲームを処理するステップと、
前記ステップによるゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別するステップと、
前記ステップによる前記ゲーム処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶するステップと、
前記ステップにより所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器の作動を開始させるステップとを有していることを特徴とするリモートコントロール方法。
【請求項6】
ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置におけるリモートコントロール方法において、
前記リモートコントロール装置の操作により前記電子機器の作動開始を行なう前記リモートコントロール信号を送出する時に、所定のゲーム処理が行なわれることを可能にゲームを設定するステップと、
前記ステップによるゲームを設定すると共に前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップと、
前記ステップにより設定されたゲームを処理するステップと、
前記ステップによるゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別するステップと、
前記ステップにより、所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器の作動を開始させるステップとを有していることを特徴とするリモートコントロール方法。
【請求項7】
前記操作により、プログラムデータ用記憶回路に記憶された難易度の異なる複数のゲームのデータ中から、成績データ用記憶回路に記憶された過去のゲーム処理の成績に基づいて所定の難易度のゲームを選定するステップと、
前記ステップにより選定されゲーム処理をした後に、ゲーム処理の成績のデータを前記成績データ用記憶回路に記憶するステップと備えていることを特徴とする請求項6に記載のリモートコントロール方法。
【請求項8】
前記リモートコントロール装置の第1の操作により前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出するステップと、
前記リモートコントロール装置の第2の操作により前記電子機器の作動開始を行なう前記リモートコントロール信号を送出する時に、ゲーム処理可能に設定すると共に、前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップとを備えていることを特徴とする請求項6に記載のリモートコントロール方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール装置において、
前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出する信号送出手段と、
前記信号送出手段から前記リモートコントロール信号を送出するための操作を行なう第1の操作手段と、
前記リモートコントロール信号を送出して前記電子機器の作動開始を行う時にゲーム処理を実行するための操作を行う第2の操作手段と、
難易度の異なる複数のゲームのデータを保持するプログラムデータ用記憶手段と、
前回のゲーム処理の成績をデータとして保持する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前回のゲーム処理の成績データに対応した難易度のゲームを前記プログラムデータ用記憶手段から選定する選定手段と、
前記第2の操作手段の操作によって前記リモートコントロール信号を発生させる時に、前記選定手段を作動させて前記記憶手段における前回のゲーム処理の成績に対応した難易度のゲームを前記プログラムデータ用記憶手段から選定してゲーム処理のための設定を行うゲーム設定手段と、
前記ゲーム設定手段におけるゲーム設定によって前記電子機器に対する作動開始のリモートコントロール信号の送出を禁止する禁止手段と、
前記ゲーム設定手段によって設定されたゲームを処理するゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理手段による前記ゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段による合否の判別結果において、合格にあっては前回のゲーム処理の成績も合格であると難易度を上げたデータを次回のゲームのアドレスとし、前回のゲームの成績が不合格であると現在のゲームのアドレスとし、不合格にあっては難易度を下げたゲームのアドレスとして前記記憶手段に記憶する回路に記憶する制御手段と、
前記判別手段により所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記禁止手段による禁止状態を解除して前記電子機器の作動開始のためのリモートコントロール信号を発生させる信号発生制御手段とを備えていることを特徴とするリモートコントロール装置。
【請求項2】
ワイヤレスによって電子機器の作動状態を操作するリモートコントロール方法において、
第1の操作により前記電子機器を作動開始させるためのリモートコントロール信号を送出するステップと、
第2の操作により前記電子機器の作動開始を行うリモートコントロール信号を送出する時に、ゲーム処理を実行するためのステップと、
前記第2の操作により、記憶されている難易度の異なる複数のゲームのデータ中から、過去のゲーム処理の成績に基づいて所定の難易度のゲームを選定するステップと、
前記ステップにより選定されたゲームをゲーム処理可能に設定すると共に、前記リモートコントロール信号の前記電子機器に対する送出を禁止するステップと、
前記ステップにより設定されたゲームを処理するステップと、
前記ステップによるゲームの処理が所定時間内に所定のレベル以上の成績で実行されたか否かを判別するステップと、
前記合否判別のステップによる判別結果において、合格にあっては前回のゲーム処理の成績も合格であると難易度を上げたデータを次回のゲームのアドレスとし、前回のゲームの成績が不合格であると現在のゲームのアドレスとし、不合格にあっては難易度を下げたゲームのアドレスとして次回のゲーム処理のために記憶するステップと、
前記ステップにより所定時間内に所定のレベル以上でゲームの処理を完了したことが判別されたときに、前記リモートコントロール信号の送出の禁止状態を解除して前記電子機器の作動を開始させるステップとを有していることを特徴とするリモートコントロール方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−192119(P2006−192119A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−7433(P2005−7433)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】