説明

リモート装置をリモートコントロールする方法、リモート装置を遠隔制御する方法およびリモートコントロールシステム

【課題】 同一のリモートコントローラによって、異なる種類のリモート装置と同一種類の複数のリモート装置を制御できるようにする。
【解決手段】 異なる種類のリモート装置を制御するための、そして同一種類の複数のリモート装置を制御するためのシングルバンドリモートコントローラ1であって、そのリモートコントローラ1は、複数の周波数グループに分割された複数のコントロールキー13を有する。同一の周波数グループのコントロールキー12は、同一の周波数で異なる識別データを有する制御信号を発生して送信するために動作する。また、異なる周波数グループのコントロールキー13は、同一の周波数バンド内で異なる周波数を有する制御信号を発生するために動作する。したがって、異なる種類のリモート装置と同一種類の複数のリモート装置は同一のリモートコントローラによって制御されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シングルバンドリモートコントロール方法、複数の周波数グループの装置のためのリモートコントロール装置に係り、さらに詳細には、異なる種類のリモート装置または同一種類の複数の装置の通信のために異なる周波数の制御信号と識別データを発生させる、複数の周波数グループに分割された複数のコントロールキーを含むリモートコントローラを用いることである。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス送信技術の先進的な発達、たとえば、一般的なリモートコントロール、ワイヤレスキーボード及び無線周波数(RF)ワイヤレス送信は、家庭用の設備のデジタル制御から始まった。リモートコントロールは、たとえば家庭用デジタル機器、コンピュータ、ドアや窓の開閉システム、セキュリティシステム及び様々な場所のモニターシステムなど、多様なリモート装置の制御に用いることができる。
【0003】
一般的なリモートコントロールは、特定の距離内でリモート装置を制御するために、所望の周波数バンド内で動作する。市場で市販されているすべてのリモートコントロールは、異なる識別データを持つ様々なリモート装置、たとえばテレビやDVDプレーヤーを直接制御するために、また特定の周波数の範囲で動作する。また、識別データまたはコードは、それぞれのコントロールキーがリモート装置の制御を行う範囲内で、対応するコントロールキーに割り当てられる。しかし、一般的なリモートコントロール装置は制限された数の異なる電気製品をリモートコントロールすることだけができる。たとえば、テレビのような同種の電気製品であってもそれらを同一のリモートコントローラでは制御することができない。したがって、1つ以上のリモートコントローラが同時に使用される場合には、信号の干渉が避けられない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような一般的なリモートコントローラの欠点を解決するために成されたものであり、異なる種類のリモート装置と同一種類の複数のリモート装置を制御することができる、リモート装置をリモートコントロールする方法、リモート装置を遠隔制御する方法およびリモートコントロールシステムの提供を目的とする。
【0005】
本発明においては、異なる種類のリモート装置を制御するために、そして同一種類の複数のリモート装置を制御するために、シングルバンドリモートコントローラが設計された。リモートコントローラは、複数の周波数グループに分割された複数のコントロールキーを含む。同一の周波数グループのコントロールキーは、同一周波数で異なる識別データの制御信号を発生させ、送信させるために動作し、異なる周波数グループのコントロールキーは、同一周波数バンド内で異なる周波数の制御信号を発生させるために動作する。そのため、異なる種類のリモート装置または同一種類の複数のリモート装置が同一のリモートコントローラによって制御することができる。
【0006】
したがって、リモートコントローラは、複数の周波数グループに分割された複数のコントロールキーを有する。同一の周波数グループのコントロールキーは、同一の周波数で異なる識別データを有する制御信号を発生して送信するために動作する。また、異なる周波数グループのコントロールキーは、同一の周波数バンド内で異なる周波数を有する制御信号を発生するために動作する。したがって、異なる種類のリモート装置と同一種類の複数のリモート装置は同一のリモートコントローラによって制御されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係るリモート装置をリモートコントロールする方法は、複数のグループのリモート装置を制御するために、コントロールパネル上に複数のコントロールキーが備えられたリモートコントローラを用いて、それらをリモートコントロールする方法であって、特定の周波数で識別データを送信する制御信号を発生させるために、少なくとも1つのコントロールキーを押す段階と、適合するグループを検出するために、リモート装置のグループの動作周波数を有する制御信号の周波数を比較する段階と、適合するリモート装置を検出するために、適合するグループのリモート装置の識別データを比較する段階と、適合するリモート装置を始動、不始動とする段階と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するための本発明に係るリモート装置を遠隔制御する方法は、複数のグループのリモート装置を遠隔制御する方法であって、複数のコントロールキーを備えた少なくとも1つのリモートコントローラを準備する段階と、コントロールキーを、リモート装置のそれぞれのグループの1つが動作できる周波数で制御信号を発生させるために、およびそれぞれのグループのリモート装置の1つの識別データに適合する識別データを発生させるために、それぞれ複数の周波数グループに分割する段階と、少なくとも1つのコントロールキーを少なくとも1つのリモート装置を制御するために押す段階と、を含むことを特徴とする。
【0009】
さらに、上記目的を達成するための本発明に係るリモートコントロールシステムは、少なくとも、異なる周波数で制御信号を発生させるために複数の周波数グループに分割された複数のコントロールキーを備えた、1つのシングルバンドリモートコントローラを備え、それぞれの周波数グループは異なる識別データの制御信号を発生させるための複数のコントロールキーを含み、複数のリモート装置のそれぞれはコントロールキーのそれぞれ1つによって制御されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上のように構成された本発明によれば、信号の干渉を起こすことなく、同一のリモートコントローラによって、異なる種類のリモート装置と同一種類の複数のリモート装置を制御することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明に係るリモート装置をリモートコントロールする方法、リモート装置を遠隔制御する方法およびリモートコントロールシステムの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、シングル周波数バンドを有するリモート装置2、2’および2”のグループを制御するためのリモートコントローラ1を含むリモートコントロールシステムを示す図である。
【0013】
リモートコントローラ1はRF信号送信装置、ワイヤレスキーボード、またはそれぞれリモート装置21、22及び23(図2参照)からなるリモート装置グループ2、2’および2”を制御するための制御信号を発生させる特定のリモートコントローラを含む。それぞれのリモート装置グループ2、2’および2”は複数のリモートコントローラから構成される。たとえば、グループ2は、同一種類のリモート装置21、22及び23から構成される。リモートコントローラ1は、メインボディー11とメインボディー11のコントロールパネル上に配置された複数のコントロールキー12を有している。コントロールキー12は複数のコントロールキー13をそれぞれ含んでいる複数のグループに分割される。一例である図2に示すように、コントロールパネルは3つの周波数グループ15、16および17用のコントロールキー13を含み、それぞれリモートコントローラ1のシングル周波数バンド内の特定の周波数で動作する。
【0014】
リモートコントローラ1によって送信される制御信号は周波数グループ15、16および17のいずれかにおいて、コントロールキー13によって発生させることができ、それぞれの制御信号は所望の周波数および識別データ(ID)からなる。周波数グループ15、16および17はリモートコントローラ1のシングル周波数バンド内において3つの異なる周波数で制御信号を発生させるために動作する。周波数グループ15、16および17によって送信される制御信号は、リモート装置2、2’および2”のグループによってそれぞれ受信される。1実施形態では、同一の周波数を有する同一の周波数グループ15のコントロールキー13によって発生される制御信号であるが、異なる識別データで制御信号がエンコードされることによって、制御信号は同一グループ2の異なるリモート装置21、22及び23の識別と制御に使用することができる。この方法では、シングル周波数バンドを有するシングルリモートコントローラ1が異なる種類のリモート装置と同一種類のリモート装置の制御に使用することができる。
【0015】
リモート装置21、22及び23用の識別コードは、コントロールキー12とソフトウェアによってランダムに発生され、それぞれのコントロールキー12には特定のリモート装置を制御するための特定の識別データがプリセットされる。
【0016】
上記のように、リモートコントローラによって制御されるリモート装置は複数のグループ2、2’および2”に分割され、それぞれが特定の周波数で動作するリモート装置21、22及び23を有している。
【0017】
図3はリモートコントローラ1によって制御されるリモート装置2、2’および2”のグループをリモートコントロールする動作プロセスを示している。
【0018】
ステップ300において、複数のコントロールキーグループを含むリモートコントローラ1が準備され、コントロールキー12の1つが制御信号を発生し送信するために押される。
【0019】
ステップ302において、制御信号は制御信号のそれと同一の周波数で操作が可能なリモート装置グループ2、2’および2”の1つによって受信される。識別データはそのときにステップ304において、リモート装置15、16および17の操作可能なグループのあらかじめプログラムされたか作られたかした識別データと比較される。ステップ306において、識別データと適合した制御信号を持つリモート装置15、16および17はステップ306において始動される。
【0020】
適合しない識別データがリモート装置15、16および17から検出されたときには、代わりにステップ306において適合するリモート装置を始動させ、リモート装置15、16および17がステップ308で不始動とされる。
【0021】
図3に示されている動作プロセスに加えて、複数のグループ2、2’および2”内のリモート装置15、16および17は同時に1つ以上のコントロールキー12が押されることによって一斉に動作させることができる。
【0022】
図4に示される一例において、二つのリモートコントローラ1と1’はリモート装置2、2’および2”のグループを制御するために動作する。それは、ステップ400において、リモートコントローラ1と1’のいずれかのコントロールキー12を押すことによって、制御信号が発生され、そしてグループ2、2’および2”のリモート装置に送信される。ステップ402において、制御信号のそれと同一の操作可能な周波数をいずれかのグループのリモート装置2、2’および2”が持っていれば、制御信号によって送信される識別データがステップ404において適合グループのリモート装置21、22及び23の識別データと比較される。制御信号の識別データがリモート装置21、22及び23のいずれかに適合していれば、適合した装置はステップ406において始動される。適合したグループのリモート装置21、22及び23から適合する識別データがみつからなければ、適合したグループのすべてのリモート装置がステップ408において不始動とされる。
【0023】
図5において、二つのリモートコントローラ1と1’はリモート装置2、2’、2”および3、3’、3”のグループをそれぞれ制御するために使用される。この例においては、リモートコントローラ1と1’はそれぞれ異なる二つのバンドにおいて異なる周波数でリモート装置のグループ2、2’、2”および3、3’、3”を制御するための異なる周波数バンドを有している。それぞれのグループ2、2’、2”は同一の周波数で動作し異なる識別データを持つリモート装置21、22および23からなり、それぞれのグループ3、3’、3”はリモート装置31、32および33からなり、これも同一の周波数で動作するが異なる識別データを有している。ユーザーはしたがってリモートコントローラ1と1’のキーを押すことによって、いずれかのまたはすべてのリモート装置をリモートコントロールすることができる。ステップ500において、リモートコントローラ1と1’のコントロールキーは制御信号を発生させるために押される。ステップ502において、制御信号の周波数と識別データは比較される。ステップ504において、適合した識別データが検出されれば、適合した識別データを持つリモート装置は、ステップ506において始動される。そうでなければ、すべてのリモート装置はステップ508において制御信号によって不始動とされる。
【0024】
提示された本発明の好ましい実施形態は本明細書において詳しく説明されたが、発明の概念は種々具体化し利用することが可能であり、付加される請求項は従来技術によって制限されない限りにおいて種々のバリエーションを含めるために構成されることができるのはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、あらゆる分野のリモートコントロールに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】リモートコントローラを示す。
【図2】リモートコントロールシステムを示す。
【図3】リモートコントロールシステムの動作プロセスを示す。
【図4】リモートコントロールシステムの他の実施態様を示す。
【図5】リモートコントロールシステムの他の実施態様を示す。
【符号の説明】
【0027】
1、1’ リモートコントローラ、
2、2’、2” リモート装置グループ、
3、3’、3” リモート装置グループ、
11 メインボディー、
12 コントロールキー、
13 複数のコントロールキー、
15、16、17 周波数グループ、
21、22、23 リモート装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のグループのリモート装置を制御するために、コントロールパネル上に複数のコントロールキーが備えられたリモートコントローラを用いて、それらをリモートコントロールする方法であって、
特定の周波数で識別データを送信する制御信号を発生させるために、少なくとも1つのコントロールキーを押す段階と、
適合するグループを検出するために、リモート装置のグループの動作周波数で制御信号の周波数を比較する段階と、
適合するリモート装置を検出するために、適合するグループのリモート装置の識別データを比較する段階と、
適合するリモート装置を始動、不始動とする段階と、
を含むことを特徴とするリモート装置をリモートコントロールする方法。
【請求項2】
さらに、
シングル周波数バンド内において異なる周波数の制御信号を発生させる動作をさせるために、コントロールキーを複数のグループに分割する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のリモート装置をリモートコントロールする方法。
【請求項3】
さらに、
リモート装置の1つ1つを制御するために、リモートコントローラのコントロールキーのそれぞれを適するように構成する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のリモート装置をリモートコントロールする方法。
【請求項4】
複数のグループのリモート装置を遠隔制御する方法であって、
複数のコントロールキーを備えた少なくとも1つのリモートコントローラを準備する段階と、
コントロールキーを、リモート装置のそれぞれのグループの1つが動作できる周波数で制御信号を発生させるために、およびそれぞれのグループのリモート装置の1つの識別データに適合する識別データを発生させるために、それぞれ複数の周波数グループに分割する段階と、
少なくとも1つのコントロールキーを少なくとも1つのリモート装置を制御するために押す段階と、
を含むことを特徴とするリモート装置を遠隔制御する方法。
【請求項5】
リモートコントローラはシングル周波数バンドを有すると共に、リモート装置の動作周波数は当該シングル周波数バンド内であることを特徴とする請求項4に記載のリモート装置を遠隔制御する方法。
【請求項6】
少なくとも、
異なる周波数で制御信号を発生させるために複数の周波数グループに分割された複数のコントロールキーを備えた、1つのシングルバンドリモートコントローラを備え、
それぞれの周波数グループは異なる識別データの制御信号を発生させるための複数のコントロールキーを含み、
複数のリモート装置のそれぞれはコントロールキーのそれぞれ1つによって制御されることを特徴とするリモートコントロールシステム。
【請求項7】
異なる周波数のグループによって発生される制御信号は、シングル周波数バンド内における異なる周波数であることを特徴とする請求項6に記載のリモートコントロールシステム。
【請求項8】
同一区分のリモート装置は同一の周波数グループのコントロールキーによって制御されることを特徴とする請求項6に記載のリモートコントロールシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−203617(P2006−203617A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−13792(P2005−13792)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(503282172)▲い▼榮科技股▲ふん▼有限公司 (12)
【Fターム(参考)】