説明

リライタブルシート

【課題】RFIDインレットを中心線から外れた部位に埋設したリライタブルシートにあって、リライタブルシートを積み重ねた積層体が傾くのを簡単な構成によって軽減する。
【解決手段】中心線Cを対称軸として、RFIDインレット2の埋設部位と対称となる部位に、当該部位を周辺部位よりも肉厚にする厚み調整シート3を埋設するようにした。かかる構成にあっては、厚み調整シート3の埋設部位を、RFIDインレット2埋設部位と同程度の肉厚とすることによって、中心線Cを挟んだ対称位置に、RFIDインレット2埋設部位と同程度の膨らみが形成されることとなり、これにより、リライタブルシート1を積み重ねたときに積層体が傾き難くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDインレットが埋設されたリライタブルシートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生産管理や物流管理における情報伝達手段として、ICチップを埋設したリライタブルシートが利用されている(例えば特許文献1)。図7,8に示すように、かかるリライタブルシート1bは、一般的に、複数の基材シート10,11を接着してなる層構造をなしている。
【0003】
リライタブルシート1bの表面には、可逆的に発色する可逆性記録層7が形成されており、専用プリンタによって、この可逆性記録層7に所要印刷情報を繰り返し印刷できる。一般的に、専用プリンタによる印刷では、図9に示すように、給紙トレイに積層したリライタブルシートが一枚ずつ給紙され、消去ローラーによる表面印刷の消去と、サーマルヘッドによる再印刷が行われる。
【0004】
図8に示すように、ICチップ4はシート状のRFIDインレット2の状態で接着剤層9に埋設される。RFIDインレット2とは、ICチップ4とアンテナ5とを樹脂等からなるベースフィルム6の上に配置して一体化したものであり、RFIDインレット2に専用の装置を近づけて電波通信することによってICチップ4の情報を読み書きできる。また、図7に示すように、RFIDインレット2は、リライタブルシート1bの少なくとも一方の中心線Cを外れた部位に埋設される。これは、RFIDインレット2の埋設部位が、「シートの縁から何センチ」といった具合に、リライタブルシート1bの縁からの距離で定められるためである。シートの縁を基準とするのは、ICチップ4の情報を読み書きする際に、シートのサイズに関係なくRFIDインレット2の埋設部位を特定できるからである。
【0005】
また、こうしたリライタブルシートにあって、取扱性を向上させるために、意図的にシートの端をカールさせたものが知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−226488号公報
【特許文献2】特開2008−155496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記リライタブルシート1bでは、図8に示すように、RFIDインレット2の埋設部位が僅かに膨らんで、非埋設部位よりも肉厚となっている。この厚みの差は通常100μm以下であり、シート一枚では気付かない程の微小なものであるが、リライタブルシートを積み重ねたときに問題となる。すなわち、RFIDインレット2は、リライタブルシート1bの中心線Cを外れた部位に埋設されるから、肉厚なRFIDインレット2埋設部位が積層体の偏った位置で重なり合うことで積層体が傾いてしまうのである。
【0008】
かかる積層体の傾きは、主に、リライタブルシート1bに印刷する際に問題となる。すなわち、多くの専用プリンタでは、図9に示すように、給紙トレイにセットした積層体からリライタブルシートを一枚ずつ給紙しているため、シートの積層体が大きく傾いていると、給紙ローラがシートを上手く給紙できず、給紙エラーが頻発してしまうのである。特に、上記特許文献2記載のリライタブルシートのように、シートの端をカールさせた構成にあっては、カールしていないシートに比べて積層体が不安定であるため、積層体が傾くことによる問題は一層深刻となる。
【0009】
かかる問題を解決するために、RFIDインレット2をリライタブルシート1bの中央部に埋設することが提案されるが、シートの中央部に埋設してしまうと、RFIDインレット2の埋設部位をシートのサイズに合わせて特定しなくてはならないため、かかる解決方法は現実的でない。
【0010】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、RFIDインレットを埋設したリライタブルシートにあって、簡単な構成によって積層体の傾きを軽減し得る構成の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、シート状のRFIDインレットが埋設された矩形状のリライタブルシートであって、RFIDインレットは、縦横いずれか一方の中心線から外れた部位に埋設されており、該中心線を対称軸として、RFIDインレットの埋設部位と対称となる部位に、当該部位を周辺部位よりも肉厚にする厚み調整シートが埋設されることを特徴とするリライタブルシートである。かかる構成にあっては、リライタブルシートの中心線を挟んでRFIDインレットの対称位置に厚み調整シートを設けることで、当該中心線を軸として対称的な膨らみが形成される。このため、本発明のリライタブルシートを積み重ねたときには、厚み調整シートとRFIDインレットの埋設部位が中心線を挟んで対称的に重なり合って積層体の傾きが軽減されることとなる。
【0012】
本発明にあって、RFIDインレット埋設部位と、厚み調整シート埋設部位の膨らみをなるべく等しくすることが望ましく、少なくとも、RFIDインレット埋設部位と非埋設部位の厚みの差よりも、RFIDインレット埋設部位と厚み調整シート埋設部位の厚みの差を小さくすることが望ましい。発明者の研究によれば、RFIDインレットの埋設部位と厚み調整シート埋設部位の厚み(最も厚い部分)の差は25μm以下とすることが望ましい。厚みの差が25μm以下であれば、リライタブルシートに印刷する際の給紙エラーを削減できる。
【0013】
RFIDインレット埋設部位と、厚み調整シート埋設部位の膨らみをなるべく等しくするためには、RFIDインレットのベースフィルムと厚み調整シートの平面形状を等しくして、RFIDインレット埋設部位と厚み調整シート埋設部位の平面形状を等しくすることが望ましい。一方で、厚み調整シートは、RFIDインレットのベースフィルムよりも厚くすることが望ましい。厚み調整シートは、その表面にICチップやアンテナを具備しないため、ベースフィルムと同じ厚みでは、RFIDインレット埋設部位ほどの肉厚が得られないためである。
【0014】
また、本発明にあって、厚み調整シートは、RFIDインレットのベースフィルムと同じ材質で構成することが望ましい。同じ材質であれば、RFIDインレット埋設部位と厚み調整シート埋設部位の撓み易さや熱膨張などの特性が等しくなるためである。
【0015】
また、本発明にあって、リライタブルシートの少なくとも一側端が中央部に対して1〜20mmの高低差でカールしている構成が提案される。かかる構成のように、リライタブルシートの端をカールさせたリライタブルシートは、平らな面上に載置されていても容易に摘むことができ、取扱いが容易となる。一方で、端をカールさせたリライタブルシートは、シートが湾曲しているため平坦なシートに比べて積層体が不安定となるが、本発明では厚み調整シートによって積層体が傾き難くなるため、端をカールさせる構成を好適に採用できる。
【0016】
また、本発明にあって、少なくとも2枚以上の基材シートが接着剤層を介して接合されてなるものであり、RFIDインレット及び厚み調整シートは、接着剤層に埋設されている構成が提案される。かかる構成によれば、RFIDインレット及び厚み調整シートをリライタブルシートに簡単に埋設できる。
【発明の効果】
【0017】
以上に述べたように、本発明にあっては、RFIDインレットが中心線から外れた部位に埋設されていても、該中心線を軸として対称部位に埋設された厚み調整シートによって積層体の傾きが軽減される。このため、本発明によれば、積層体が崩れたり、プリンタの給紙エラーが頻繁に生じたりするといった不具合を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第一実施例のリライタブルシート1の平面図である。
【図2】第一実施例のリライタブルシート1の断面図である。
【図3】(a)は、従来構成のリライタブルシート1bの積層体13aの側面図であり、(b)は、第一実施例のリライタブルシート1の積層体13の側面図である。
【図4】(a)は、RFIDインレット2の側面図であり、(b)は、厚み調整シート3の側面図である。
【図5】RFIDインレット2及び厚み調整シート3の埋設方法を示す説明図である。
【図6】第二実施例のリライタブルシート1aを短尺方向から見た側面図である。
【図7】従来構成のリライタブルシート1bの平面図である。
【図8】従来構成のリライタブルシート1bの断面図である。
【図9】リライタブルシートへの印刷手順の概要を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
【0020】
<第一実施例>
本実施例のリライタブルシート1は、図1に示すように、縦18.5cm、横8.5cm、厚さ500〜600μm程度の平坦な矩形状シートである。このリライタブルシート1は、生産現場や物流現場において作業指示票や納入指示票に用いられる。リライタブルシート1の表面には、可逆性記録層7が形成されており、専用プリンタによってその表面に所要の情報を書込・消去可能となっている。また、リライタブルシート1には、RFIDインレット2が埋設されており、電波通信によってICチップ4の情報を読み書きできるようになっている。また、リライタブルシート1の隅の一つには、シート1の向きを揃えるための切欠8が形成される。
【0021】
リライタブルシート1は、図2に示すように、層構造をなしている。具体的には、上面に可逆性記録層7を備えた第一基材シート10の下面を、接着剤層9を介して第二基材シート11の上に接合した構造をしている。
【0022】
可逆性記録層7には、ロイコ染料と可逆顕色剤とを主成分とする可逆性感熱記録材料が用いられる。可逆性感熱記録材料は、加熱すると、ロイコ染料と可逆顕色剤の両者が溶融して酸性雰囲気が形成され、これにより、ロイコ染料が発色し、これを急冷すると溶融状態に近い状態で固化して、その発色状態が固定される。一方、徐冷するとロイコ染料と可逆顕色剤が相分離して、無色透明な消色状態となる。而して、この可逆性記録層7を部分的に熱制御することにより、随意に文字,数字,図柄等からなる情報の書き込み、及びその消去ができるものとなっている。
【0023】
第一基材シート10は、可逆性記録層7を担持するものであり、厚さ100μm程度のポリエチレンテレフタラート(PET)製フィルムからなる。可逆性記録層7は、印刷やコーティングによって第一基材シート10の上面に形成される。第一基材シート10には、耐熱性を有し、かつ強靭で可撓性を有する透明な合成樹脂フィルムを広く用いることができる。具体的には、PETの他に、ポリエチレンナフタラート(PEN)やポリイミド(PI)等が挙げられる。
【0024】
第二基材シート11は、リライタブルシート1に強度を付与するとともに、厚みを規定するものであり、厚さ100μm程度のポリエチレンテレフタラート(PET)製フィルムからなる。この第二基材シート11の下面には、リライタブルシート1に意匠性を付与する図柄印刷を施すことができる。この第二基材シート11には、耐熱性,引張強度,印刷適性等に優れた合成樹脂フィルムが好適に用いられる。具体的には、PETの他に、PENやPI等の延伸フィルムや、塩化ビニル,PET−G,ポリカーボネート等のフィルムが挙げられる。
【0025】
接着剤層9は、厚さ300μm程度の硬化した熱硬化性接着剤からなる。かかる接着剤層には、熱硬化性接着剤以外の接着剤も使用可能である。
【0026】
RFIDインレット2は、情報を記憶するICチップ4と、該ICチップ4に接続されたループ状のアンテナ5とを矩形状のベースフィルム6上に配設して一体化してなるシート状のものであり、RFIDインレット2の厚み方向から専用の読取装置や書込装置を近づけるとICチップ4とこれらの装置が電波通信可能となって、ICチップ4に記録された情報を読み書き可能となる。このRFIDインレット2は汎用品を好適に用い得るため、詳細な説明は省略する。
【0027】
RFIDインレット2は、図1,2に示すように、リライタブルシート1の接着剤層9に埋設されて、リライタブルシート1を長尺方向に縦断する中心線Cから外れた、偏った部位に配置される。図2に示すように、RFIDインレット2の埋設部位は、RFIDインレット2の埋設によってわずかに膨らみ、周辺の何も埋設されていない部位(非埋設部位)よりも肉厚となっている。
【0028】
以下に、本発明の要部に係る構成を詳細に説明する。
【0029】
本実施例にあっては、前記中心線Cを対称軸として、RFIDインレット2埋設部位と線対称となる部位に厚み調整シート3が埋設される。そして、この厚み調整シート3の埋設によって、中心線Cを対称軸として線対称となる部位に、RFIDインレット2埋設部位と略同じ肉厚の膨らみを形成している。かかる構成によれば、リライタブルシート1を積み重ねたときに積層体が傾き難いものとなる。図7,8に示す従来構成のリライタブルシート1bと比較して説明すると、従来構成のリライタブルシート1bでは、図8に示すように、RFIDインレット2が埋設された左側部分のみが膨らんでいるため、かかるリライタブルシート1bを積み重ねると、図3(a)に示すように積層体13aは右側に傾くこととなる。これに対して、本実施例のリライタブルシート1は、図2に示すように、RFIDインレット2と厚み調整シート3とによって中心線を軸に同程度膨らんでいるため、図3(b)に示すように、積層体13は殆ど傾くことがない。このように、本実施例のリライタブルシート1は、RFIDインレット2を偏った部位に埋設していても、積み重ねたときに積層体13が傾き難いという利点がある。
【0030】
厚み調整シート3は、RFIDインレット2のベースフィルム6と同材質(PET)からなる矩形状フィルムであり、図1に示すように、ベースフィルム6と縦横の寸法が同じ(7cm×3cm程度)であり、図4に示すように、ベースフィルム6よりわずかに厚く構成されている。具体的には、ベースフィルム6の厚みが20μmであるのに対し、厚み調整シート3の厚みは38μmである。厚み調整シート3がベースフィルム6より厚いのは、図4に示すように、ベースフィルム6上にICチップ4(高さ約150μm)とアンテナ5(高さ約25μm)が配設されているのに対し、厚み調整シート3はフィルムのみによって構成されるため、ベースフィルム6と同じ厚みではRFIDインレット2埋設部位と同等の肉厚の膨らみを形成できないためである。
【0031】
RFIDインレット2と厚み調整シート3は、二枚の基材シート10,11を接着する際に埋設される。すなわち、二枚の基材シート10,11を接着する際には、図5に示すように、第一基材シート10の下面と、第二基材シート11の上面とに熱硬化性接着剤を塗布し、両基材シート10,11を貼り合わせた状態で熱処理を施して熱硬化性接着剤を硬化させるのであるが、かかる接着の際に、RFIDインレット2と厚み調整シート3を所定位置に挟み込むことによって、RFIDインレット2と厚み調整シート3を接着剤層9に埋設するのである。
【0032】
<第二実施例>
第二実施例のリライタブルシート1aは、図6に示すように、上記第一実施例のリライタブルシート1を、短尺方向から見て弓なりになるようカールさせたものである。具体的には、リライタブルシート1aは、短尺方向の両側端が、中央部に対して2〜3mmの高低差でカールしている。かかるリライタブルシート1aは、成形型内で二枚の基材シート10,11をカールさせた状態で貼り合わせ、熱硬化性接着剤を硬化させることにより製造される。
【0033】
本実施例のリライタブルシート1aは、平坦面に載置した時に、その両端部又は中央部が2〜3mm浮き上がることとなるため、指で簡単に摘み取ることができるという利点がある。また、本実施例のリライタブルシート1aは、第一実施例と同様に、厚み調整シート3の埋設によって、略同じ肉厚の膨らみを左右対称部位に形成しているから、積み重ねたときに積層体が傾かず、安定なものとなる。
【0034】
<第三実施例、第四実施例、比較例>
厚み調整シートの厚みを38μmから25μmに変更する他は第二実施例と同様にして、第三実施例のリライタブルシートを作製した。また、厚み調整シートの厚みを50μmに変更する他は第二実施例と同様にして第四実施例のリライタブルシートを作製した。さらに、厚み調整シートを埋設せず、その他は第二実施例と同様にして比較例のリライタブルシートを作製した。
【0035】
<試験1>
第二実施例〜第四実施例、及び比較例のリライタブルシートについて、RFIDインレット埋設部位、厚み調整シート埋設部位、及び、何も埋設していない非埋設部位、の三箇所の厚みを計測した。なお、RFIDインレット埋設部位及び厚み調整シート埋設部位の厚みは、最も厚い部分の厚みを計測した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
表1の結果に示されるように、第二実施例〜第四実施例では、厚み調整シート埋設部位が非埋設部位より肉厚となり、厚み調整シート埋設部位とRFIDインレット埋設部位の厚みの差が非埋設部位よりも小さいものとなっていた。また、第二実施例では、厚み調整シート埋設部位とRFIDインレット埋設部位の厚みが同じであった。この結果は、厚み調整シートの埋設によって当該埋設部位を肉厚にすることができ、また、厚み調整シートの厚みを変えることによって、当該埋設部位の厚みを適宜調整可能であることを示している。
【0038】
<試験2>
専用プリンタを用いて、第二実施例〜第四実施例、及び比較例のリライタブルシートに印刷を行い、給紙エラーの頻度を調査した。具体的には、各実施例及び比較例の積層体を、専用プリンタの給紙トレイにセットして一枚ずつ印刷を行い、給紙エラーの発生頻度を実施例と比較例で比較した。なお、各リライタブルシートの積層体は、RFIDインレット埋設側が給紙方向に向くように給紙トレイにセットした。結果は表1に示すとおりである。
【0039】
表1の結果に示されるように、第二実施例〜第四実施例は、いずれも比較例より給紙エラーの発生頻度が減少した。また、給紙エラーの減少度合いは第二実施例が最も大きかった。この結果は、厚み調整シートの埋設によって積層体が安定となり、これにより給紙エラーが抑制されることを示している。また、厚み調整シート埋設部位の厚みは、RFIDインレット埋設部位と同じであることが望ましく、また、厚み調整シート埋設部位とRFIDインレット埋設部位の厚みの差が少なくとも20μm程度であれば給紙エラーの発生頻度を削減できることを示している。
【0040】
なお、本発明におけるリライタブルシートは、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、本発明に係る、リライタブルシートの層構造は実施例の構造に限定されず、可逆性記録層7の上面に樹脂系の透明な保護層を形成してもよいし、第二基材シート11の下面に磁気記録層などを形成してもよい。また、実施例は二枚の基材シート10,11を直接接着してなる構成であるが、基材シート10,11の間に別のシートを介在させてもかまわない。
【0041】
また、実施例では、RFIDインレットが接着剤層に埋設されているが、本発明に係るRFIDインレットは、接着剤層に限らず、クッション性を有するシートなどにも埋設できる。
【0042】
また、上記実施例では、厚み調整シート3とベースフィルム6が同じ平面形状であるが、厚み調整シート3とベースフィルム6の平面形状は同じでなくてもかまわない。なお、厚み調整シートとベースフィルムの平面形状を異ならせる場合には、厚み調整シートとベースフィルムの中心線C側の端が、中心線Cを挟んで対称位置にくるよう配置することが望ましい。
【符号の説明】
【0043】
1,1a,1b リライタブルシート
2 RFIDインレット
3 厚み調整シート
4 ICチップ
5 アンテナ
6 インレットシート
7 可逆性記録層
8 切欠
9 接着剤層
10,11 基材シート
12 接着剤
13,13a 積層体
C 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状のRFIDインレットが埋設された矩形状のリライタブルシートであって、
RFIDインレットは、縦横いずれか一方の中心線から外れた部位に埋設されており、該中心線を対称軸として、RFIDインレットの埋設部位と対称となる部位に、当該部位を周辺部位よりも肉厚にする厚み調整シートが埋設されることを特徴とするリライタブルシート。
【請求項2】
少なくとも一側端が中央部に対して1〜20mmの高低差でカールしていることを特徴とする請求項1記載のリライタブルシート。
【請求項3】
少なくとも2枚以上の基材シートが接着剤層を介して接合されてなるものであり、
RFIDインレット及び厚み調整シートは、接着剤層に埋設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリライタブルシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−8567(P2011−8567A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−151822(P2009−151822)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(000186566)小林クリエイト株式会社 (169)
【Fターム(参考)】