説明

レシピエントブロック及びその製造方法

本発明は、組織微細配列のスライド上の目的位置に任意の組織を配列するレシピエントブロックにおいて、前記レシピエントブロックが(a)添加剤と(b)ワックスとからなることを特徴とするレシピエントブロック、及び、(1)添加剤水溶液を調製する段階と、(2)前記添加剤水溶液を鋳型に注いだ後、冷却させてゲル化する段階と、(3)添加剤ゲルをアルコールで脱水する段階と、(4)脱水された添加剤ゲルを有機溶媒に浸漬して透明化する段階と、(5)透明になった添加剤ゲルにワックスを浸透させる段階と、(6)このようにして得られたブロックに円筒孔を形成する段階とを含むレシピエントブロックの製造方法に関する。
また、本発明は、レシピエントブロックの円筒孔に任意の組織を配列する段階と、(2)組織が配列されたレシピエントブロックを50〜70℃の温度で20〜40分間加熱した後、冷却する包埋段階とを含む組織微細配列ブロックの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、レシピエントブロック及びその製造方法に関し、より詳しくは、(a)添加剤と(b)ワックスとからなることを特徴とする、任意の組織を目的位置に配列するレシピエントブロック及びその製造方法と、前記レシピエントブロックを用いた組織微細配列ブロックの製造方法に関する。
【0002】
〔背景技術〕
組織微細配列(Tissue Microarray)とは、通常の2.5×7.5cmサイズのガラススライドに、数個の組織を付着させた研究材料、及びそれを製造する技術のことをいう。対象となる生体組織は、人体組織、実験動物、及び培養細胞であり、ガラススライドは、細胞内の蛋白質、DNA、RNA分析及び顕微鏡観察の用途として用いられる。前記スライド組織を用いる通常の検査技法(例えば、免疫組織化学、In situ ハイブリッド形成法、特別染色、In situ PCR法)に広く適用されている。
【0003】
初期に、医療分野及び生命工学分野の生体組織検査は、パラフィンブロックからなる生体の組織を組織薄切機で薄切り(4〜8μm)し、これをガラススライドに付着させて行われた。しかしながら、前記パラフィンブロックの組織サイズが1×2×0.4cm以上であるため、一枚のガラススライドに一個の組織しか付着できないので、数個の組織を比較検査する際は数枚のスライドが必要であり、薄切りの際に用いられる消耗品、検査に用いられる試薬など、多くの時間と費用がかかるだけでなく、比較すべき組織を個別的に検査しなければならないことにより、検査の一貫性に劣り、信頼度が低いという問題点があった。
【0004】
このような問題点を克服するために、国際特許PCT/DE00/04647号明細書には、多数の組織を収容可能なレシピエントブロックの製造方法が開示されている。具体的には、前記特許文献には、トレイ形態のアルミニウムブロックの下端に穿孔し、ここにシリンダピンを打ち込んで、前記レシピエントブロックに対する鋳型を製造した後、この鋳型に溶融された高温のパラフィン溶液を注いで冷却させることにより、多数の円筒孔が形成されたレシピエントブロックを製造する方法と、このようにして得られたレシピエントブロックに形成された円筒孔に多数の組織を配列し、その上部にパラフィンを注いで冷却させることにより、多数の組織を収容した組織微細配列ブロックを製造する方法が開示されている。
【0005】
また、韓国実用新案登録出願第1999−25914号明細書には、検査を要する複数の組織が内側にそれぞれ挿入されるとき、その外側面にパラフィンが充填される複数の組織貯蔵部と、前記貯蔵カセットに挿入されてパラフィンと一体に固形化する組織を、一定の直径の組織ブロックとなるようにサンプリングする穿孔機と、この穿孔機によってサンプリングされる複数の組織ブロックが挿入されるように、多数の組織挿入孔が一体に形成されるブロック貯蔵部とを備えるサンプリング組織の微細配列装置が開示されている。
【0006】
しかしながら、上述した特許文献に記載されたレシピエントブロックはいずれも、パラフィンからなっている。一般に、レシピエントブロックに組織を配列した後、パラフィンで包埋するときに加熱過程が伴われるが、この際にパラフィンが溶融されて組織配列が乱れたり混ざったりするという問題点があった。このような問題点に対する解決方案として、低温で包埋を行うことがあるが、これにより、包埋に長時間(5〜12時間)が所要され、場合に応じて、パラフィンと組織が堅固に融和せず、組織微細ブロックを薄切りするとき、組織が分離されてしまうという問題点があった。また、パラフィンは、固相において不透明な白色を帯びるため、一旦、組織がレシピエントブロックで包埋されると、組織の状態及び位置を識別することが困難であった。
【0007】
〔発明の開示〕
そこで、本発明者等は、包埋時の加熱温度で溶融されず、かつ固相において透明な物質として、アガロースまたは寒天を選択し、これを用いてレシピエントブロックを製造したところ、包埋時の加熱温度で溶融されず、組織の乱れがなく、固相において透明であるので、組織の配列及び状態の識別が容易であることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0008】
したがって、本発明の一観点によると、組織微細配列のスライド上の目的位置に任意の組織を配列するレシピエントブロックにおいて、前記レシピエントブロックが、(a)添加剤と(b)ワックスとからなることを特徴とするレシピエントブロックを提供する。
【0009】
他の観点によると、(1)添加剤水溶液を調製する段階と、(2)前記添加剤水溶液を鋳型に注いだ後、冷却させてゲル化する段階と、(3)添加剤ゲルをアルコールで脱水する段階と、(4)脱水された添加剤ゲルを有機溶媒に浸漬して透明化する段階と、(5)透明になった添加剤ゲルにワックスを浸透させる段階と、(6)このようにして得られたブロックに円筒孔を形成する段階とを含むレシピエントブロックの製造方法を提供する。
【0010】
さらに他の観点によると、(1)先に得られたレシピエントブロックの円筒孔に任意の組織を配列する段階と、(2)組織が配列されたレシピエントブロックを50〜70℃の温度で20〜40分間加熱した後、冷却する包埋段階とを含む組織微細配列ブロックの製造方法を提供する。
【0011】
〔発明を実施するための最良の形態〕
<I.用語の定義>
本明細書における「組織(tissue sample)」とは、ヒトを含む動物及び植物のような固体から切り離した組織だけでなく、微生物または細胞培養物を全て含み、本発明に係るレシピエントブロックを用いて検査され得る。
【0012】
本明細書における「レシピエントブロック(recipient block)」とは、組織微細配列のスライド上の目的位置に任意の組織を配列する枠のような役割をする装置を意味する(図2参照)。レシピエントブロックには、多数の組織が収容可能なように、複数個の円筒孔21が形成されており、前記円筒孔は、通常、ブロックを貫通する形態で提供されるが、これに制限されるものではない。
【0013】
本明細書における「包埋(embedding)」とは、レシピエントブロックの円筒孔に組織を配列した後、加熱してレシピエントブロックをなす物質、すなわち、少量のワックスと組織内部に浸透したワックスが互いに溶融されながら、配列組織を取り囲ませた後、この状態で冷却して、組織とレシピエントブロックが堅固な一体型の物体となるようにする過程を言う。
【0014】
本明細書における「組織微細配列ブロック」とは、前記レシピエントブロックに形成された円筒孔に組織を配列した後、加熱し冷却して、組織とレシピエントブロックをなす物質が融和されるように包埋して得られた結果物を意味する。
【0015】
<II.レシピエントブロック及びその製造方法>
本発明に係るレシピエントブロックは、(a)添加剤と(b)ワックスとからなることを特徴とする。
【0016】
本明細書における「添加剤」は、30〜40℃の常温でゲルを形成し、80〜90℃以下では溶融されない物質を意味し、例えば、アガロース、または寒天が挙げられるが、これに制限されるものではない。前記添加剤は、固相または液相であってもよく、固相の場合、パウダーまたはゲルの形態であってもよい。「アガロース」及び「寒天」はともに、約35℃でゲル化し、約90℃以上で溶融され、固相で可撓性を有する透明な物質である。
【0017】
「ワックス」は、その由来によって、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、合成ワックス及び天然ワックス(例えば、蜜ろう)に分けられ、これらは、全て本発明のレシピエントブロックをなす物質となり得るが、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス及び蜜ろうが好ましく、特に、パラフィンが好ましい。「パラフィン」は、45〜65℃で溶融され、固相において白色の不透明な色相を示す物質であって、他のワックスもこれに類似した物性を有している。
【0018】
上述したように、従来のレシピエントブロックは、パラフィンのみで製造されたが、前述のパラフィンの物性から分かるように、融点が低くて、包埋の際に溶融され、組織が混ざってしまう恐れがあり、固相において白色の不透明な色相を示すので、組織を配列して包埋した後は、組織の配列及び状態を識別することが困難であった。一方、レシピエントブロックがアガロースまたは寒天のような添加剤のみで製造された場合は、レシピエントブロックと円筒孔内に配列された組織が堅固に融和されないので、組織微細配列ブロックの薄切りの際に、組織が分離されてしまう恐れがあった。
【0019】
したがって、本発明に係るレシピエントブロックを製造する際は、(a)添加剤と(b)ワックスの重量比が適宜調整されることが重要である。本発明における添加剤は、レシピエントブロックの全重量当たり、80〜99重量%、好ましくは85〜97.5重量%、より好ましくは90〜95重量%で含まれるのに対して、ワックスは、レシピエントブロックの全重量当たり、1〜20重量%、好ましくは2.5〜15重量%、より好ましくは5〜10重量%で含まれることが適合する。
【0020】
本発明のレシピエントブロックは、(1)添加剤水溶液を調製する段階と、(2)前記添加剤水溶液を鋳型に注いだ後、冷却させてゲル化する段階と、(3)添加剤ゲルをアルコールで脱水する段階と、(4)脱水された添加剤ゲルを有機溶媒に浸漬して透明化する段階と、(5)透明になった添加剤ゲルにワックスを浸透させる段階と、(6)このようにして得られたブロックに円筒孔を形成する段階とによって製造することができる。
【0021】
前記製造方法において、段階(1)による添加剤水溶液中の添加剤の含量は、添加剤ゲルに適合した固さを与えるとともに、常温で徐々にゲル化して表面を平らにする時間的な余裕を与える程度が適合する。本発明において適合した水溶液中の添加剤の濃度は、1〜10重量%、好ましくは1.5〜7.5重量%、より好ましくは2〜5重量%である。
【0022】
段階(3)は、前述した段階から得られた添加剤ゲルから水分を除いて堅固にする過程であって、添加剤ゲルをアルコールに浸漬しておくと、アルコールが添加剤ゲルの内部に浸透し、添加剤ゲルの内部にあった水が外部へ拡散され、ついに、添加剤ゲルの内部がアルコールで満たされるようになる。本発明の脱水過程では、メタノール及びエタノールのような低級アルコールを用いることが好ましく、エタノールを用いることがさらに好ましい。
【0023】
なお、高濃度アルコールで脱水を直ちに開始すると、高い浸透圧が発生し、添加剤ゲルの形態が変形され得るので、低濃度アルコールから高濃度アルコールに段階的に移動しながら進めることが好ましい。本発明では、一態様として、約70%、約80%、約90%、約100%のアルコールに移動しながら脱水を行うことができる。また、高濃度のアルコールにおいて長時間放置すると、添加剤ゲルが硬化し過ぎて、薄切りの際につぶれることもあるため、脱水時間を適宜調整することが重要である。本発明における好適な脱水過程の態様は、約70%アルコールにおいて1〜3時間、約80%アルコールにおいて1〜3時間、約90%アルコールにおいて1〜3時間、約100%アルコール(またはアセトン)において1〜3時間の間浸漬することである。そこで、本発明において適合した全脱水時間は、5〜10時間、好ましくは6〜9時間、より好ましくは7〜8時間である。
【0024】
段階(4)は、前段階において、添加剤ゲルの内部に浸透したアルコールを除去するためのものであって、通常、透明化過程と呼ばれる。脱水された添加剤ゲルを、下記において特定される有機溶媒に一定時間の間浸漬しておくと、アルコールを除去することができる。本発明の透明化過程において利用可能な有機溶媒は、これに制限されるものではないが、キシレン、トルエン、クロロホルム、ベンゼン等が挙げられ、キシレンを用いることが特に好ましい。また、本発明の透明化過程では、3〜8時間、好ましくは4〜7時間、より好ましくは5〜6時間が所要されることが適合する。
【0025】
段階(5)は、添加剤ゲルが変形しないように、適当な強度を維持させるためのものであって、前記添加剤ゲルを液化したワックスに浸漬しておくと、ワックスが添加剤ゲル内に浸透し、この状態で冷却すると、ワックスが硬化しながら、堅固なブロックが作られる。本発明では、前記ワックスとして、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、または蜜ろうを用いることが好ましい。
【0026】
なお、浸透時間が短過ぎると、有機溶媒が残留して浸透が充分に行われなく、添加剤ゲルがうまく硬化せず、薄切りの際に一定の厚さ(4〜8μm)に薄切りすることが難しく、これに対して、浸透時間が長過ぎると、添加剤ゲルの萎縮や硬化の原因となり、薄切りの際につぶれる恐れがあるため、浸透時間を適宜調整することが重要である。本発明において適合した浸透時間は、2〜7時間、好ましくは3〜6時間、より好ましくは4〜5時間である。
【0027】
前述した段階(1)〜(5)によって得られたブロックに、一定の直径(例えば、1mm、2mm、3mm、5mm等)を有する複数個の円筒孔を形成することにより、目的のレシピエントブロックを製造することができる。円筒孔は、錐のような穿孔道具を用いて手作業で形成しても、他の態様として、穿孔機を用いてもよいが、この際は、組織分離の際に用いられた組織穿孔機の穿孔チップの貫通孔の内径と同じ大きさの穿孔機を用いることが好ましい。
【0028】
さらに、本発明のレシピエントブロックは、既にゲル化した添加剤を出発物質として用いて製造することもできる。この場合は、前記製造方法において、段階(1)及び(2)は省略し、すぐ段階(3)を行うことができる。この際、ゲル化した添加剤を所望の大きさ及び形態に切断する段階を経た後、段階(3)を行ってもよい。
【0029】
<III.組織微細配列ブロックの製造方法>
また、本発明は、(1)本発明に係るレシピエントブロックの円筒孔に組織を配列する段階と、(2)組織が配列されたレシピエントブロックを50〜70℃の温度で20〜40分間加熱した後、冷却する包埋段階とを含む組織微細配列ブロックの製造方法を提供する。
【0030】
前記組織微細配列ブロックの製造方法において、本発明に係るレシピエントブロックは、ワックスと融点が相違した添加剤を含んでおり、高温で溶融されないので、従来の包埋時の温度よりも高い約60℃の温度で短時間(約30分)加熱することにより包埋することができる。
【0031】
前記組織微細配列ブロックの製造方法において、段階(2)の加熱後、少量のワックスをレシピエントブロックの上端に注いだ後に冷却すると、さらに堅固な組織微細配列ブロックが得られる。この際、ワックスを注いだ後、その上にカセットを被せる過程を追加することが好ましい。なぜならば、完全な組織微細配列ブロックを薄切りするために、組織薄切り機を用いなければならないが、組織薄切り機には、カセットに合うホルダーがあり、組織微細配列ブロックの脱着が容易であるからである。
【0032】
〔実施例〕
<1.レシピエントブロックの製造>
ビーカーに蒸留水100ml及び4gのアガロースを入れた後、加熱しながらアガロースを溶融した。溶融されたアガロースを鋳型に注いだ後、室温まで徐々に冷却させてゲル化した。アガロースゲルを前記鋳型から取り外してから、70%アルコールにおいて2時間、80%アルコールにおいて2時間、90%アルコールにおいて2時間、100%アルコールにおいて2時間の間浸漬して脱水した。脱水したアガロースゲルはキシレンに6時間の間漬浸して透明にした後、パラフィンを5時間の間浸透させた。
【0033】
このようにして得られたブロックをベースモールド30の内径に合う大きさに切断後、組織穿孔機の穿孔チップの貫通孔の内径と同じ大きさの穿孔機針が形成された穿孔機を用いて孔を空けた後、穿孔機を持ち上げ、アガロースゲルと分離させて、完全な円筒孔が形成されるようにした。穿孔機針の内径に挿入されたアガロースゲルは、ローラを用いて除去した(図1参照)。
【0034】
<2.組織微細配列ブロックの製造>
分離した組織の配列を終えたレシピエントブロック20を、鉄製のベースモールド30に薄切り面を下に向けて入れ、60℃のオーブンで30分間処理した。30分後、ベースモールド30内のレシピエントブロック20の状態は、整列された組織が透けて見える透明な個体レシピエントブロック20に変え、この際、取り出してパラフィンをレシピエントブロック20に少し添加し、カセット40を覆った後、冷却板で固めた。完全に固めた後、ベースモールド30からカセット40を取り外すことにより、組織微細配列ブロックを完成した。
【0035】
完成された組織微細配列ブロックは、組織薄切り機を用いて、薄く(4〜8μm)薄切りし、薄切りした切片60をガラススライド70に付着した後、所望の組織検査を行って顕微鏡で観察した。
【0036】
〔産業上の利用可能性〕
本発明に係る組織微細配列の製造装置は、任意の組織を目的位置に容易に配列及び固定して、多数の組織に対する迅速かつ正確な組織微細配列ブロックの作製と検査を行うことができるので、生命工学及び医薬分野に広く用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るブロックに穿孔機で円筒孔を形成する過程を示す模式図である。
【図2】本発明に係るレシピエントブロックを示す斜視図である。
【図3】本発明に係るレシピエントブロックに組織を配列し包埋して得られた組織微細配列ブロックを示す断面図である。
【図4】薄切りしたレシピエントブロックをガラススライド上に配列した状態を示す正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織微細配列のスライド上の目的位置に任意の組織を配列するレシピエントブロックにおいて、
前記レシピエントブロックが(a)添加剤と(b)ワックスとからなることを特徴とするレシピエントブロック。
【請求項2】
前記(a)添加剤が、レシピエントブロックの全重量当たり80〜99重量%で含まれることを特徴とする請求項1に記載のレシピエントブロック。
【請求項3】
前記(b)ワックスが、レシピエントブロックの全重量当たり1〜20重量%で含まれることを特徴とする請求項1に記載のレシピエントブロック。
【請求項4】
前記添加剤が、アガロースまたは寒天であることを特徴とする請求項1または2に記載のレシピエントブロック。
【請求項5】
前記ワックスが、ピラフィン、マイクロクリスタリンワックス、または蜜ろうであることを特徴とする請求項1または3に記載のレシピエントブロック。
【請求項6】
(1)添加剤水溶液を調製する段階と、(2)前記添加剤水溶液を鋳型に注いだ後、冷却させてゲル化する段階と、(3)添加剤ゲルをアルコールで脱水する段階と、(4)脱水された添加剤ゲルを有機溶媒に浸漬して透明化する段階と、(5)透明になった添加剤ゲルにワックスを浸透させる段階と、(6)このようにして得られたブロックに円筒孔を形成する段階とを含むレシピエントブロックの製造方法。
【請求項7】
前記添加剤が、レシピエントブロックの全重量当たり80〜99重量%で含まれることを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項8】
前記ワックスが、レシピエントブロックの全重量当たり1〜20重量%で含まれることを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項9】
前記添加剤が、アガロースまたは寒天であることを特徴とする請求項6または7に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項10】
前記ワックスが、ピラフィン、マイクロクリスタリンワックス、または蜜ろうであることを特徴とする請求項6または8に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項11】
段階(1)の添加剤水溶液が、1〜10重量%の添加剤を含有することを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項12】
段階(3)の脱水が、 約70%アルコールにおいて1〜3時間、約80%アルコールにおいて1〜3時間、約90%アルコールにおいて1〜3時間、約100%アルコールまたはアセトンにおいて1〜3時間の間浸漬して行われることを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項13】
段階(4)の透明化が、有機溶媒に3〜8時間の間浸漬して行われることを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項14】
段階(5)の浸透が、2〜7時間所要されることを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項15】
添加剤がゲルの形態である場合、段階(1)及び(2)を省略し、段階(3)から行うことを特徴とする請求項6に記載のレシピエントブロックの製造方法。
【請求項16】
(1)請求項1〜5のいずれか一項に記載のレシピエントブロックの円筒孔に任意の組織を配列する段階と、(2)組織が配列されたレシピエントブロックを50〜70℃の温度で20〜40分間加熱し、冷却して包埋する段階とを含む組織微細配列ブロックの製造方法。
【請求項17】
段階(2)が、組織が配列されたレシピエントブロックを、約60℃の温度で約30分間加熱し、冷却して包埋することを特徴とする請求項16に記載の組織微細配列ブロックの製造方法。
【請求項18】
段階(2)の冷却に先立って、少量のパラフィンをレシピエントブロックの上端に注ぐ過程を追加することを特徴とする請求項16または17に記載の組織微細配列ブロックの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−528484(P2007−528484A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516904(P2006−516904)
【出願日】平成16年4月6日(2004.4.6)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000788
【国際公開番号】WO2004/111614
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(507087915)ユニトマ カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】