説明

レジスト組成物

【課題】従来のレジスト組成物では、得られるパターンの露光マージンが必ずしも十分に満足できない場合があった。
【解決手段】式(I)で表される塩、樹脂並びに溶剤を含有するレジスト組成物。


[式(I)中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜14の炭化水素基等を表すか、R及びRは互いに結合して、その結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成している。該炭化水素基及び該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成する−CH−は−O−等で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子等を表す。
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表し、前記2価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−等で置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト組成物等に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のスルホニウム塩と樹脂と溶剤とを含有するレジスト組成物が知られている。例えば、特許文献1には、スルホニウム塩がトリフェニルスルホニウム=4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホナートであるレジスト組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−170983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のレジスト組成物では、得られるパターンの露光マージンが必ずしも十分に満足できない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1]下記(A)、(D)及び(E)を含有するレジスト組成物。
(A)樹脂
(D)スルホナート(−SO)、カルボキシラート(−COO)、オキシド(−O)、メチド(>C−)及びアミド(>N)からなる群から選ばれる陰イオン性基とオキシム構造(−O−N=)とを有するアニオンと、有機カチオンとからなる塩
(E)溶剤
[2]前記(D)の塩が、式(I)で表される塩である[1]のレジスト組成物。

[式(I)中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基又は炭素数1〜14の炭化水素基を表すか、R及びRは互いに結合して、その結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成している。該炭化水素基及び該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成する−CH−は−O−、−CO−又は−SO−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表し、前記2価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
[3]式(I)におけるR及びRがフッ素原子である[2]記載のレジスト組成物。
[4]Aが、トリアリールスルホニウムカチオンである[2]又は[3]記載のレジスト組成物。
[5]樹脂が、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂である[1]〜[4]のいずれか一項記載のレジスト組成物。
[6]さらに、酸発生剤(該酸発生剤は、オキシム構造(−O−N=)を有するアニオンを含まない。)を含有する[1]〜[5]のいずれか一項記載のレジスト組成物。
[7]さらに、塩基性化合物を含有する[1]〜[6]のいずれか一項記載のレジスト組成物。
[8](1)[1]〜[7]のいずれか一項記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
【0006】
[9]式(I)で表される塩。

[式(I)中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基又は炭素数1〜14の炭化水素基を表すか、R及びRは互いに結合して、その結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成している。該炭化水素基及び該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成する−CH−は−O−、−CO−又は−SO−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表し、前記2価の炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
[10]R及びRがフッ素原子である[9]記載の塩。
[11]Aが、トリアリールスルホニウムカチオンである[9]又は[10]記載の塩。
【発明の効果】
【0007】
本発明のレジスト組成物から、優れた露光マージンを有するパターンを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のレジスト組成物は、スルホナート(−SO)、カルボキシラート(−COO)、オキシド(−O)、メチド(>C−)及びアミド(>N)からなる群から選ばれる陰イオン性基とオキシム構造(−O−N=)とを有するアニオンと、有機カチオンとからなる塩(以下「化合物(D)」という場合がある)、樹脂並びに溶剤を含有する。さらに、酸発生剤及び/又は塩基性化合物を含有することが好ましい。
【0009】
本明細書において「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
【0010】
<化合物(D)>
【0011】
化合物(D)が有するオキシム構造は式(D−1)で表され、陰イオン性基は式(D−A1)〜(D−A5)のいずれかで表される基である。陰イオン性基としては、式(D−A1)で表されるスルホナートが好ましい。

[式中、一重線(−)は単結合を、二重線(=)は二重結合を、それぞれ表す。]
【0012】
化合物(D)としては、式(I)で表される塩がより好ましい。

[式(I)中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基又は炭素数1〜14の炭化水素基を表すか、R及びRは互いに結合して、その結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成している。該炭化水素基及び該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成する−CH−は−O−、−CO−又は−SO−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表し、前記2価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
【0013】
式(I)で表される塩を構成する、式(IAa)で表される基について説明する。

[式(IAa)中、R及びRは、上記と同じ意味を表す。*は、Oとの結合手を表す。]
【0014】
炭素数1〜14の炭化水素基としては、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜14のアラルキル基等が挙げられる。
【0015】
炭素数1〜14のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、(エチル)ペンチル基、(メチル)ヘキシル基、(エチル)ヘキシル基、(プロピル)ヘキシル基、1,1−ジメチルヘキシル基等が挙げられる。
【0016】
炭素数6〜14のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基およびフェナントリル基等が挙げられる。
【0017】
炭素数7〜14のアラルキル基としては、下記で表される基等が挙げられる。

[*は、結合手を表す。]
【0018】
及びRが互いに結合して、その結合炭素原子とともに形成する炭素数3〜20の環としては、炭素数3〜12の飽和炭化水素環及び炭素数6〜20の芳香環が挙げられ、具体的には下記に示す環が挙げられる。
【0019】

【0020】
該環を構成する−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。また、該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。このような環としては、下記に示す環が挙げられる。

【0021】
式(IAa)で表される基としては、式(IAa−1)〜式(IAa−34)で表される基が挙げられ、式(IAa−4)、式(IAa−13)、式(IAa−27)、式(IAa−34)で表される基が好ましい。*は、式(IAa)におけるものと同じ意味を表す。
【0022】

【0023】

【0024】

【0025】

【0026】
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。ペルフルオロアルキル基としては、例えばペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。R及びRは、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
【0027】
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基としては、直鎖状アルキレン基、分枝鎖状アルキレン基、及び環状炭化水素基が挙げられる。
直鎖状アルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基等が挙げられる。
分枝鎖状アルキレン基としては、例えば、前記直鎖状アルカンジイル基に、炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を付け加えたものが挙げられる。
2価の環状炭化水素基としては、シクロアルカンジイル基(例えばシクロヘキサンジイル基)、2価の橋かけ環状炭化水素基(例えばアダマンタンジイル基)等が挙げられる。
はこれらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
【0028】
で表される2価の炭素数1〜17の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。Xは、好ましくは式(X1−A)〜式(X1−F)、より好ましくは式(X1−C)で表される。なお式(X1−A)〜式(X1−F)で表される基は、左側でC(R)(R)と結合し、右側で酸素原子と結合する。
【0029】

[X11、X12、X13、X14、X15、X16及びX17は、それぞれ独立に、炭素数1〜13の炭化水素基を表す。
18は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
11〜X18における炭化水素基を構成する−CH−は、−S−で置き換わっていてもよい。]
【0030】
11、X14、X16及びX18は、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH12−であることが好ましい。
12、X13、X15、X16及びX17は、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH12−であることが好ましい。
【0031】
式(X1−B)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0032】
式(X1−C)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0033】
式(X1−D)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0034】
式(X1−E)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0035】
式(X1−F)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0036】

【0037】

【0038】
式(I)で表される塩のアニオン部(IA)としては、好ましくは、以下のアニオンが挙げられる。

【0039】

【0040】

【0041】
で表される有機カチオンとしては、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、スルホニウムカチオン及びヨードニウムカチオンが好ましく、トリアリールスルホニウムカチオンがより好ましい。
【0042】
さらに好ましくは、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表される。
【0043】

【0044】
これらの式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0045】
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
【0046】
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
b12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
【0047】
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2〜t2のいずれかが2であるとき、それぞれ、複数のRb13〜Rb18のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
【0048】
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0049】
好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基である。
好ましい脂環式炭化水素基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、及びイソボルニル基である。
好ましい芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基である。
芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。
b9及びRb10が形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11及びRb12が形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
【0050】
式(b2−1)〜式(b2−4)で表される有機カチオンの中でも、式(b2−1)で表される有機カチオンが好ましく、式(b2−1−1)で表される有機カチオンがより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)がさらに好ましい。
【0051】

式(b2−1−1)中、
b19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
アルキル基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2〜x2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2〜x2のいずれかが2以上のとき、それぞれ、複数のRb19〜Rb21のいずれかは、互いに同一でも異なってもよい。
なかでも、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
【0052】
で表される有機カチオンとしては、具体的には、式(IB−1)から(IB−21)に記載のトリアリールスルホニウムカチオン、式(IC−31)から(IC−72)のスルホニウムカチオンおよび特開2010−204646号公報に記載された有機カチオンが挙げられ、式(IB−1)から(IB−21)に記載のトリアリールスルホニウム塩が好ましく、特に式(IB−1)、式(IB−2)および式(IB−10)がより好ましい。

【0053】

【0054】

【0055】

【0056】
式(I)で表される塩は、以下表1〜5に示すアニオンとカチオンとからなる塩が挙げられる。
【0057】
【表1】

【0058】
【表2】

【0059】
【表3】

【0060】
【表4】

【0061】
【表5】

【0062】
上記の塩うち、(I−1)、(I−21)、(I−29)、(I−35)、(I−53)、(I−58)、(I−62)又は(I−68)が好ましく、(I−29)がより好ましい。
【0063】
化合物(D)のうち、式(I−A)で表される塩の製造方法を下記に示す。

[式(I−A)中、R〜R、X12及びAは、それぞれ上記と同じ意味を表す。]
【0064】
式(I−A−a)で表される塩と式(I−A−b)で表される化合物とを溶媒中、塩基性条件で反応させることにより、式(I−A)で表される塩を得ることができる。溶媒としてはアセトニトリル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の有機溶媒が挙げられる。使用する塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等無機塩及び、トリエチルアミン、DBU、ジメチルアミノピリジン、ピリジン等が挙げられる。

[R〜R、X12及びAは、それぞれ上記と同じ意味を表す。
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
【0065】
式(I−A−a)で表される塩は、例えば、特開2008−127367号公報に記載された方法で合成することができる。
【0066】
化合物(D)の含有率は、レジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは、0.01〜20質量%であり、より好ましく0.1〜10質量%であり、さらに好ましくは1〜7質量%である。なお本明細書において「組成物中の固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分及びこれに対する樹脂(A)の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
【0067】
〈樹脂(本明細書において「樹脂(A)」という場合がある。)〉
樹脂(A)は、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であることが好ましい。樹脂(A)は、酸に不安定な基を有するモノマー(以下「酸に不安定な基を有するモノマー(a1)」という場合がある)を重合することによって製造でき、酸の作用によりアルカリ可溶となる。「酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0068】
〈酸に不安定な基を有するモノマー(a1)〉
「酸に不安定な基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
【0069】

[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]

[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、前記炭化水素基及び2価の基を構成する−CH−は、−O―又は―S−で置き換わってもよい。
【0070】
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。

式(1)では、脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは炭素数1〜16である。
【0071】
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)基としては、下記の基が挙げられる。2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは炭素数3〜12である。

【0072】
式(1)で表される酸に不安定な基としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキル−2−アダマンチルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
【0073】
炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
【0074】
好ましくは、Ra1’及びRa2’のうち少なくとも1つが水素原子である。
【0075】
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。

【0076】
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、好ましくは、酸に不安定な基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸に不安定な基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
【0077】
酸に不安定な基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂を使用すれば、レジストの解像度を向上させることができる。
【0078】
酸に不安定な基と脂環式炭化水素基とを有する(メタ)アクリル系モノマーとして、好ましくは式(a1−1)で表されるモノマー又は式(a1−2)で表されるモノマーが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0079】

[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0又は1の整数を表す。]
【0080】
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−であり、より好ましくは−O−である。k1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。

m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
【0081】
式(a1−1)で表されるモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a1−1−1)〜(a1−1−6)で表されるモノマーが好ましく、下式(a1−1−1)〜(a1−1−3)で表されるモノマーがより好ましい。

【0082】
式(a1−2)で表されるモノマーとしては、例えば、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−イソプロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。下式(a1−2−1)〜(a1−2−6)で表されるモノマーが好ましく、下式(a1−2−3)〜(a1−2−4)で表されるモノマーがより好ましく、下式(a1−2−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。

【0083】
樹脂における式(a1−1)で表されるモノマー又は式(a1−2)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
【0084】
樹脂(A)は、好ましくは、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と、酸に不安定な基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある)との共重合体である。酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂(A)が酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と酸安定モノマーとの共重合体である場合、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。また、アダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位の含有率は、好ましくは酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に対して15モル%以上である。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストのドライエッチング耐性が向上する。
【0085】
酸安定モノマーとしては、好ましくは、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するモノマーが挙げられる。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)」という)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下「ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)」という)に由来する構造単位を有する樹脂を使用すれば、レジストの解像度及び基板への密着性を向上させることができる。
【0086】
〈ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)〉
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性水酸基を有する酸安定モノマー(a2−0)を使用する。短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用する。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0087】
フェノール性水酸基を有するモノマー(a2−0)として、式(a2−0)で表されるp−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。
【0088】

[式(a2−0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一であっても異なってもよい。]
【0089】
a30におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基である。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルコキシ基であり、特に好ましくは、メトキシ基である。
maは、好ましくは、0〜2であり、より好ましくは、0又は1であり、特に好ましくは、0である。
【0090】
このようなフェノール性水酸基を有するモノマーに由来する構造単位を有する共重合樹脂を得る場合は、該当する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとアセトキシスチレン、及びスチレンをラジカル重合した後、酸によって脱アセチルすることによって得ることができる。
フェノール性水酸基を有するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a2−0−1)及び(a2−0−2)で表されるモノマーが好ましい。樹脂(A)を製造する際には、これらにあるフェノール性水酸基が適当な保護基で保護したものを用いることもできる。

【0091】
樹脂における式(a2−0)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜85モル%であり、より好ましくは15〜80モル%である。
【0092】
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーとして、式(a2−1)で表されるモノマーが挙げられる。
【0093】

式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
【0094】
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
【0095】
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a2−1−1)〜(a2−1−6)で表されるモノマーが好ましく、下式(a2−1−1)〜(a2−1−4)で表されるモノマーがより好ましく、下式(a2−1−1)又は(a2−1−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。

【0096】
樹脂における式(a2−1)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常3〜40モル%であり、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。
【0097】
〈ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)〉
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が挙げられる。
【0098】
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される。これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0099】

式(a3−1)〜式(a3−3)中、
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は、互いに同一でも異なってもよい。
【0100】
式(a3−1)〜式(a3−3)では、La4〜La6としては、La3で説明したものが挙げられる。
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−であることが好ましく、より好ましくは−O−である。k3は、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1〜r1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
【0101】
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)としては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a3−1−1)〜(a3−1−4)、(a3−2−1)〜(a3−2−4)、(a3−3−1)〜(a3−3−4)で表されるモノマーが好ましく、下式(a3−1−1)〜(a3−1−2)、(a3−2−3)〜(a3−2−4)で表されるモノマーがより好ましく、下式(a3−1−1)又は(a3−2−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。

【0102】
樹脂におけるラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%であり、より好ましくは15〜40モル%である。
【0103】
〈その他のモノマー(a4)〉
樹脂は、上記のモノマー以外のその他の公知のモノマー(a4)に由来する構造単位を有していてもよい。
【0104】
好ましくは、樹脂(A)は、少なくとも、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体である。該共重合体において、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、より好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1))であり、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(A)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
【0105】
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。
樹脂(A)の含有率は、好ましくは、組成物の固形分中80質量%以上である。
【0106】
〈酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、酸発生剤(B)を含むことが好ましい。酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、DNQ 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。但し、かかるアニオンはオキシム構造を有しない。
【0107】
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
【0108】
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩である。ただし、酸発生剤(B)は、化合物(D)とは異なる。
【0109】

[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基を構成する−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、前記アルキル基及び前記脂環式炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
【0110】
ペルフルオロアルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
【0111】
2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルキレン基、分岐状アルキレン基、単環式又は多環式の脂環式炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の直鎖状アルキレン基;
直鎖状アルキレンに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等の分岐状アルキレン;
1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基である単環式の脂環式炭化水素基;
1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環式の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
【0112】
b1の飽和炭化水素基を構成する−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)が挙げられる。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
【0113】

式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、好ましくは式(b1−1)で表される2価の基であり、より好ましくは、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基である。
【0114】
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0115】
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0116】
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0117】
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0118】
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0119】
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。

【0120】
Yのアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基であるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Yのアルキル基及び脂環式炭化水素基における−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、環状エーテル基(−CH−が−O−で置き換わった基)、オキソ基を有する脂環式炭化水素基(−CH−が−CO−で置き換わった基)、スルトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−SO−で置き換わった基)又はラクトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−CO−で置き換わった基)等が挙げられる。
【0121】
特に、Yの脂環式炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。

【0122】
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
【0123】
Yとしては、例えば以下のものが挙げられる。

【0124】

【0125】

【0126】

【0127】
Yは、好ましくは置換基(例えば、オキソ基等)を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
【0128】
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−1−9)で表されるアニオンが挙げられる。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
【0129】

【0130】
酸発生剤(B)に含まれるカチオンは、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられ、好ましくは、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、アリールスルホニウムカチオンである。
【0131】
式(B1)中のZ+は、好ましくはAとして上述した式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表される。
【0132】
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができ、好ましくは、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが挙げられる。
【0133】
酸発生剤(B1)としては、好ましくは、式(B1−1)〜式(B1−17)で表される塩が挙げられ、より好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオンを含む酸発生剤(B1−1)、(B1−2)、(B1−6)、(B1−11)、(B1−12)、(B1−13)及び(B1−14)が挙げられる。
【0134】

【0135】

【0136】

【0137】

【0138】
酸発生剤(B)の含有率は、レジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは1〜30質量%であり、より好ましくは3〜25質量%である。
【0139】
〈塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含むことが好ましい。塩基性化合物(C)はクエンチャーとして作用する。ただし、塩基性化合物(C)は、化合物(D)とは異なる。
【0140】
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、1級アミン、2級アミン及び3級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
【0141】

[式(C1)中、Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
【0142】

[式(C1−1)中、Rc2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
【0143】

[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
【0144】

[式(C5)及び式(C6)中、Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3又はp3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc14及びRc15は互いに同一でも異なってもよい。
c1は、炭素数1〜6のアルキレン基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
【0145】

[式(C7)及び式(C8)中、Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3、r3及びs3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc18、Rc19及びRc20は互いに同一でも異なってもよい。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
【0146】
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
【0147】
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
【0148】
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
【0149】
塩基性化合物(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
【0150】
〈溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある〉
本発明のレジスト組成物は、溶剤(E)を含んでいてもよい。溶剤(E)の含有率は、例えばレジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。
溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
【0151】
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0152】
〈その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
【0153】
<レジスト組成物及びその調製方法>
本発明のレジスト組成物は、化合物(D)、樹脂(A)及び溶剤(E)、並びに、必要に応じて添加される酸発生剤(B)、塩基性化合物(C)等を混合することにより、調製することができる。かかる混合において、その混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂などの種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
【0154】
混合した後は、孔径0.2μm程度のフィルターを用いてろ過等することにより、本発明のレジスト組成物は調製できる。
【0155】
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含む。
【0156】
レジスト組成物の基体上への塗布は、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。
【0157】
塗布後の組成物からの溶剤の除去は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させることにより行われるか、あるいは減圧装置を用いて行われ、溶剤が除去された組成物層が形成される。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が例示される。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が例示される。
【0158】
得られた組成物層は、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。
【0159】
露光後の組成物層は、脱保護基反応を促進するための加熱処理が行われる。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
【0160】
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、EB用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適である。
【実施例】
【0161】
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
また重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムはTSKgel Multipore HXL−M3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
また、化合物の構造はNMR(GX−270型又はEX−270型;日本電子製)、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)で確認した。
【0162】
実施例1
式(I−29)で表される塩の合成
【0163】

【0164】
式(I−29−a)で表される化合物10.0部とメチルイソブチルケトン70部との溶液に、ピリジン6.0部と式(I−29−b)で表される化合物7.2部とを加えて、5℃で1時間攪拌した。反応混合溶液に2%塩酸水溶液70部を加えて、酢酸エチル140部によって抽出を行なった。得られた酢酸エチルを含む有機層に10%炭酸カリウム水溶液44部を加え攪拌した後、水層を排出した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄後、減圧濃縮を行い式(I−29−c)で表される化合物14.1部を得た。
【0165】
式(I−29−c)で表される化合物
H−NMR(DMSO−d):δ=4.50(2H,s),3.42−3.34(1H,m),2.69−2.59(1H,m),2.09−1.67(12H,m)
【0166】
式(I−29−d)で表される塩7.6部とジメチルホルムアミド38部との溶液に、炭酸カリウム1.15部とヨウ化カリウム0.14部とを加えて、40℃で1時間攪拌した。反応混合溶液に式(I−29−c)で表される化合物5.0部を加えて60℃で20時間攪拌した。反応混合溶液を室温まで冷却した後、5%シュウ酸水溶液21部の溶液に加え、クロロホルム230部により抽出した。抽出した有機層をイオン交換水で洗浄した後、減圧濃縮した。得られた残渣とアセトニトリルと2−メトキシ−2−メチルプロパンとを混合した後、デカンテーションを行い乾燥することにより式(I−29)で表される塩7.7部を得た。
【0167】
式(I−29)で表される塩
H−NMR(DMSO−d):δ=7.98−7.63(15H,m),5.03(2H,s),3.42−3.35(1H,m),2.67−2.56(1H,m),2.10−1.63(12H,m)
実施例2
式(I−35)で表される塩の合成
【0168】

【0169】
式(I−35−d)で表される塩8.0部とジメチルホルムアミド41部との溶液に、炭酸カリウム1.15部とヨウ化カリウム0.14部とを加えて、40℃で1時間攪拌した。反応混合溶液に式(I−29−c)で表される化合物5.0部を加えて60℃で20時間攪拌した。反応混合溶液を室温まで冷却した後、5%シュウ酸水溶液21部の溶液に加え、クロロホルム230部により抽出した。抽出した有機層をイオン交換水で洗浄した後、減圧濃縮した。得られた残渣とアセトニトリルと2−メトキシ−2−メチルプロパンとを混合した後、デカンテーションを行い乾燥することにより式(I−35)で表される塩6.7部を得た。
【0170】
式(I−29)で表される塩
H−NMR(DMSO−d):δ=7.68−7.48(12H,m),5.03(2H,s),3.42−3.35(1H,m),2.67−2.56(1H,m),2.38(9H,s),2.10−1.63(12H,m)
【0171】
樹脂A1の合成
式(M−1)で表されるモノマーを15.00部、式(M−2)で表されるモノマーを4.89部、式(M−6)で表されるモノマーを11.12部、式(M−3)で表されるモノマーを8.81部、それぞれ仕込み(モル比 35:12:23:30)、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、77℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる動作を3回行いうことで精製し、重量平均分子量が約8.1×10の共重合体を収率78%で得た。この共重合体は、次式の各構造単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。

【0172】
表6に示す各成分を混合することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過し、レジスト組成物を調製した。表中「−」は含有量が0であることを表す。
【0173】
【表6】

【0174】
<樹脂>
A1:樹脂A1
【0175】
<酸発生剤>
B1:式(B1−6)で表される酸発生剤

【0176】
<化合物(D)>
I−29:式(I−29)で表される塩

I−35:式(I−35)で表される塩

【0177】
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
【0178】
<溶剤>
E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 150.0部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.0部
【0179】
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29SR−309;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ93nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が150nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表7の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。得られたウェハに、液浸露光用ArFエキシマスキャナー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.20、3/4Annular、σout/in=0.900/0.675、X、Y偏向]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。
露光後、ホットプレート上にて、表7の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
【0180】
【表7】

【0181】
各レジスト膜において、55nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした。
【0182】
露光マージン評価:リソグラフィプロセス後のレジストパターンの線幅を走査型電子顕微鏡で観察し、55nmラインアンドスペースパターン(以下L&Sと略す)が、線幅が±10%の範囲内で得られる感度の余裕度を次式によって求め、露光マージン(%)とした。(値が大きい方がマージンが広く、より優れていることを表す。)
露光マージン(%)={X(49.5)−X(60.5)}/X(55.0)×100
ただし、X(49.5)はラインの線幅が49.5nmになる時の露光量、X(60.5)はラインの線幅が60.5nmになる時の露光量、X(55.0)はラインの線幅が55.0nmになる時の露光量である。結果を表8に示す。
【0183】
【表8】

【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明のレジスト組成物から、優れた露光マージンを有するパターンを得ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)、(D)及び(E)を含有するレジスト組成物。
(A)樹脂
(D)スルホナート(−SO)、カルボキシラート(−COO)、オキシド(−O)、メチド(>C−)及びアミド(>N)からなる群から選ばれる陰イオン性基とオキシム構造(−O−N=)とを有するアニオンと、有機カチオンとからなる塩
(E)溶剤
【請求項2】
前記(D)の塩が、式(I)で表される塩である請求項1記載のレジスト組成物。

[式(I)中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基又は炭素数1〜14の炭化水素基を表すか、R及びRは互いに結合して、その結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成している。該炭化水素基及び該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成する−CH−は−O−、−CO−又は−SO−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表し、前記2価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
【請求項3】
式(I)におけるR及びRがフッ素原子である請求項2記載のレジスト組成物。
【請求項4】
が、トリアリールスルホニウムカチオンである請求項2又は3記載のレジスト組成物。
【請求項5】
前記(A)の樹脂が、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂である請求項1〜4のいずれか一項記載のレジスト組成物。
【請求項6】
さらに、(B)酸発生剤(該酸発生剤は、オキシム構造(−O−N=)を有するアニオンを含まない。)を含有する請求項1〜5のいずれか一項記載のレジスト組成物。
【請求項7】
さらに、(C)塩基性化合物を含有する請求項1〜6のいずれか一項記載のレジスト組成物。
【請求項8】
(1)請求項1〜7のいずれか一項記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
【請求項9】
式(I)で表される塩。

[式(I)中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基又は炭素数1〜14の炭化水素基を表すか、R及びRは互いに結合して、その結合炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成している。該炭化水素基及び該環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該炭化水素基及び該環を構成する−CH−は−O−、−CO−又は−SO−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、2価の炭素数1〜17の炭化水素基を表し、前記2価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
【請求項10】
及びRがフッ素原子である請求項9記載の塩。
【請求項11】
が、トリアリールスルホニウムカチオンである請求項9又は10記載の塩。

【公開番号】特開2012−168511(P2012−168511A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−4754(P2012−4754)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】