説明

レゾルシニルトリアジン誘導体を主成分とする感熱性コーティング組成物

本発明は、式(1)[式中、R1は、水素、C1〜20−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、又はSO3Hであってもよく、R2及びR3は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、ハロゲン、C1〜20−アルケニル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、OR6、NR78、SR9、SO3H、又はCOOR10であってもよく、R4及びR5は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、ハロゲン、C120アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、OR6、NR78、又はSR9であってもよく、R6、R7、R8、R9、及びR10は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜30−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、又はアリールであってもよく、この場合、C1〜20−アルキルは、非置換であるか、又は1つ以上のC3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、フェニル、ハロゲン、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、かつアリールは、非置換であるか、又は1つ以上のハロゲン、C1〜10−アルキル、ハロゲン化C1〜10−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、フェニル、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15であってもよく、この場合、R11、R12、R13、R14、及びR15は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜10−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、又はC2〜10−アルケニルであってもよい]の顕色剤及びそれらの混合物を含む感熱性コーティング組成物、これらの組成物の製造方法、これらの組成物によって基材をコーティングする方法、これらの組成物によってコーティングされた基材、これらの組成物を使用してマーキングされた基材を製造する方法、後者の方法によって得られるマーキングされた基材、及びある特定の顕色剤、を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材をマーキングするための感熱性コーティング組成物、これらの組成物を製造する方法、これらの組成物によって基材をコーティングする方法、これらの組成物によってコーティングされた基材、これらの組成物を使用してマーキングされた基材を製造する方法、後者の方法によって得られるマーキングされた基材、及びある特定の顕色剤、に関する。
【0002】
画像形成メカニズムが発色物質と顕色剤との間の熱反応に依存している感熱性コーティングは周知である。
【0003】
今日において、そのような感熱性コーティングは、ファックス送信、店頭販売(POS:Point of Sale)レシート、銀行取引明細書、現金自動預入支払機(ATM:Automated Teller Machine)プリントアウト、配送及び食料雑貨店のラベル、交通機関のチケット、宝くじ、及びエンターテイメントのチケットなど、様々な用途がある。
【0004】
感熱性コーティングを製造するために使用される一般的な感熱性コーティング組成物における共通の問題は、室温又は室温よりわずかに高い温度の湿潤状態で保存した場合に、急速に退色が発生するということである。したがって、感熱性コーティング組成物は、使用直前に製造するか、又は反応成分の1つを何らかの方法、例えばミクロカプセル化など、によって低反応性となるように改変しなければならない。
【0005】
本発明の目的は、保存安定性を有し、すなわち、室温又は室温よりわずかに高い温度における湿潤状態での保存において最小限の暗色化(黄変)しか生じず、かつ熱、油、光に対して高い安定性を有する高コントラストの画像が得られる感熱性コーティング組成物を提供することにある。
【0006】
この目的は、請求項1に記載の組成物、請求項8、9、及び11に記載の方法、請求項10及び13に記載の基材、並びに請求項14、15、及び16に記載の顕色剤によって解決される。
【0007】
本発明のコーティング組成物は、式:
【化1】

[式中、
1は、水素、C1〜20−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、又はSO3Hであってもよく、
2及びR3は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、ハロゲン、C1〜20−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、OR6、NR78、SR9、SO3H、又はCOOR10であってもよく、
4及びR5は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、ハロゲン、C120−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、OR6、NR78、又はSR9であってもよく、
6、R7、R8、R9、及びR10は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜30−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、又はアリールであってもよく、
この場合、
1〜20−アルキルは、非置換であるか、又は1つ以上のC3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、フェニル、ハロゲン、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、かつ
アリールは、非置換であるか、又は1つ以上のハロゲン、C1〜10−アルキル、ハロゲン化C1〜10−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、フェニル、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、
この場合、
11、R12、R13、R14、及びR15は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜10−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、又はC2〜10−アルケニルであってもよい]の顕色剤もしくはそれらの混合物を含む。
【0008】
1〜10アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及びデシルが挙げられる。好ましくは、C1〜10−アルキルは、C1〜4−アルキルである。C1〜4アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、又はtert−ブチルであってよい。
【0009】
ハロゲン化C1〜10−アルキルの例としては、トリフルオロメチルが挙げられる。
【0010】
1〜20−アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、及びエイコシルが挙げられる。好ましくは、C1〜20−アルキルは、C1〜6−アルキルである。C1〜6アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、又はヘキシルであってよい。
【0011】
1〜30−アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、ペンタコシル、ヘプタコシル、及びトリアコンチルが挙げられる。
【0012】
3〜8−シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられる。
【0013】
2〜10−アルケニルの例としては、アリル、2−ブテニル、及び3−ヘキセニルが挙げられる。
【0014】
アリールの例としては、フェニル、ナフチル、ピロリル、及びピリジルが挙げられる。好ましいアリールは、フェニル及びピロリルである。
【0015】
ハロゲンは、フッ素、塩素、又は臭素であってよい。
【0016】
式1の顕色剤の例としては、
【化2】

【0017】
【化3】

【0018】
【化4】

が挙げられる。
【0019】
式:
【化5】

の好ましい顕色剤において、
1は、水素、C2〜10−アルケニル、アリール、又はSO3Hであり、
2及びR3は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜20−アルキル、アリール、OR6、NR78、SR9、SO3H、又はCOOR10であってもよく、
4及びR5は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C120アルキル、アリール、OR6、NR78、又はSR9であってもよく、
6、R7、R8、R9、及びR10は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜30−アルキル、又はアリールであってもよく、
この場合、C1〜20−アルキルは、非置換であるか、又は1つ以上のフェニル、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、かつ
アリールは、非置換であるか、又は1つ以上のC1〜10−アルキル、ハロゲン化C1〜10−アルキル、フェニル、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、
この場合、R11、R12、R13、R14、及びR15は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素又はC1〜10−アルキルであってもよい。
【0020】
式:
【化6】

のより好ましい顕色剤において、
1は水素であり、並びに
2及びR3は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜20−アルキル、OR6、又はSO3Hであってもよく、
4及びR5は、同一又は異なっていてもよく、並びにC120アルキル、アリール、OR6、NR78、又はSR9であってもよく、
6、R7、R8、及びR9は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜30−アルキル、又はアリールであってもよく、
この場合、C1〜20−アルキルは非置換であり、かつ
アリールは、非置換であるか、又は1つ以上のC1〜10−アルキル、ハロゲン化C1〜10−アルキル、フェニル、OR11、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、
この場合、R11及びR15は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素又はC1〜10−アルキルであってもよい。
【0021】
式:
【化7】

のさらにより好ましい顕色剤において
1は水素であり、並びに
2及びR3は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素であってもよく、
R4及びR5は、同一又は異なっていてもよく、並びにアリールであり、
この場合、アリールは、非置換であるか、又は1つ以上のOR11で置換されていてもよく、
この場合、R11は水素である。
【0022】
最も好ましい顕色剤は、式1pの顕色剤である。
【0023】
式1のほとんどの顕色剤は、当該技術分野において公知であり、及び/又は公知の方法によって製造することができる。
【0024】
例えば、2,4,6−トリス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン(1c)は、欧州特許出願公開第0941989(A2)号の実施例1に概説されているように、塩化シアヌルとレゾルシノールとの反応によって製造することができる。1qは、塩化シアヌルと2,6−ジメチルフェノールとを反応させることにより同様にして製造することができる。1pは、Ninagawa et al Makromol.Chem.1979,180,2123の手順に従って、4−ヒドロキシベンゾニトリルの環状三量化反応によって製造することができる。
【0025】
1a、1b、1d、1o、又は1yなどの2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン誘導体は、対応する2−クロロ−s−トリアジン誘導体及びレゾルシノールから製造することができる。例えば、4,6−ジフェニル−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン(1a)は、欧州特許出願公開第0941989(A2)号の実施例14に記載されているように、4,6−ジフェニル−2−クロロ−s−トリアジン及びレゾルシノールから製造することができ、例えば、4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン(1b)は、欧州特許出願公開第0941989(A2)号の実施例3に記載されているように、4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2−クロロ−s−トリアジン及びレゾルシノールから製造することができる。1oの製造は、独国特許第1670332号の実施例23に記載されている。
【0026】
1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k、1l、1m、1n、1r、1s、又は1xなどの2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン誘導体は、対応する2,4−ジクロロ−s−トリアジン誘導体もしくは2,4−ジフェノキシ−s−トリアジン誘導体とレゾルシノールもしくは置換レゾルシノールとを反応させることによって製造することができる。例えば、2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシ−5−ヘキシルフェニル)−6−フェニル−s−トリアジン(1g)は、欧州特許出願公開第0704437(A2)号の実施例62に記載されているように、2,4−ジクロロ−6−フェニル−s−トリアジン及び4−ヘキシルレゾルシノールから製造することができ、例えば、2,4−ビス(2,4−ジ−ヒドロキシフェニル)−6−(2,4,6−トリメチルフェニル)−s−トリアジン(1i)は、欧州特許出願公開第0941989(A2)号の実施例17に記載されているように、2,4−ジフェノキシ−6−(2,4,6−トリメチルフェニル)−s−トリアジンとレゾルシノールから製造することができる。例えば、1sは、欧州特許出願公開第0165608(A2)号(化合物113、第1表)に記載されているようにして製造することができる。例えば、1uは、欧州特許出願公開第0949251(A1)号の実施例2bに記載されているようにして製造することができる。例えば、1xは、欧州特許出願公開第0165608(A2)号の実施例2に記載されているようにして製造することができる。
【0027】
1vは、Ninagawa et al Makromol.Chem.1979,180,2123に記載されているようにして製造することができる。
【0028】
1wは、1bと硫酸とを65〜70℃で反応させることによって製造することができる。
【0029】
当該コーティング組成物は、当該技術分野において公知のさらなる顕色剤を含んでいてもよいが、しかしまた、当該コーティング組成物は、式1の顕色剤もしくはそれらの混合物の他に、さらなる顕色剤を含まなくてもよい。
【0030】
当該技術分野で公知のさらなる顕色剤の例としては、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(3−p−トルエンスルホニルオキシ)フェニル)尿素、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、及び2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが挙げられる。
【0031】
式1の顕色剤またはそれらの混合物は、当該技術分野の周知の技術によってマイクロカプセル化することができるが、式1の顕色剤またはそれらの混合物は、室温又は室温よりわずかに高い温度における湿潤状態での保存における暗色化(黄変)を防ぐためにマイクロカプセル化する必要がないため、マイクロカプセル化しなくてもよい。
【0032】
さらに、本発明のコーティング組成物は、発色剤もしくは発色剤の混合物を含んでもよい。
【0033】
発色剤は、フタリド、フルオラン、トリアリールメタン、ベンズオキサジン、キナゾリン、スピロピラン、キノン、チアジン、又はオキサジン、あるいはそれらの混合物などの任意の好適な発色剤であってもよい。
【0034】
フタリドの例としては、クリスタルバイオレットラクトン(3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、7−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−3−メチル−1−フェニル−スピロ[4H−クロメノ[2,3−c]ピラゾール−4(1H)−3’フタリド、3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ[フルオレン−9,3’−フタリド]、3,6,6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ[フルオレン−9,3’−フタリド]、3,3−ビス[2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−[2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス[1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル]−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−[1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピリジノフェニル)エチレン−2−イル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、及び3−(4−シクロ−ヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリドが挙げられる。
【0035】
当該フタリドは、当該技術分野で公知の方法によって製造することができ、例えば、クリスタルバイオレットラクトンは、英国特許第1,347,467号に記載されているようにして製造することができ、また3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドは、英国特許第1,389,716号に記載されているようにして製造することができる。
【0036】
フルオランの例としては、3−ジ(エチル)アミノ−6−メチル−7−(tert−ブトキシドカルボニル)アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチル−アミノ−6−メチル−7−(ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−tert−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−エチルカルボキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[a]フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[c]フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)−フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−オクチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(p−オクチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチル−アミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチル−アミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(4−クロロアニリノ)−フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−クロロ−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(4−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−(4−2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチル−アミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−7−(4−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−(2−クロロアニリノ)−フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル−アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−ブチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソプロピル−N−3−ペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ−6−p−(p−ジメチル−アミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノ−アニリノフルオラン、2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノ−フェニル)アミノアニリノフルオラン、3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチル−アミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、及び2,4−ジメチル−6−[(4−ジメチルアミノ)アニリノ]フルオランが挙げられる。
【0037】
当該フルオランは、当該技術分野で公知の方法によって製造することができ、例えば、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−tert−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ−フルオラン、及び3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオランは、米国特許第5,166,350号に記載されているようにして製造することができ、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオランは、欧州特許出願公開第0546577(A1)号に記載されているようにして製造することができ、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオランは、独国特許第2130845号に記載されているようにして製造することができ、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及び3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオランは、米国特許第3,959,571号に記載されているようにして製造することができ、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは、英国特許第2002801号に記載されているようにして製造することができ、並びに3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは、英国特許第2154597号に記載されているようにして製造することができる。
【0038】
ベンズオキサジンの例としては、2−フェニル−4−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−7−ジメチルアミノ−3,1−ベンズオキサジン(欧州特許出願公開第0187329(A1)号に記載されているようにして製造することができる)、及び2−フェニル−4−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−8−メチル−7−ジメチルアミノ−3,1−ベンズオキサジンが挙げられる。
【0039】
キナゾリンの例としては、4,4’−[1−メチルエチリデン)ビス(4,1−フェニレンオキシ−4,2−キナゾリンジイル)]ビス[N,N−ジエチルベンゼンアミン]が挙げられる。トリアリールメタンの例としては、ビス(N−メチルジフェニルアミン)−4−イル−(N−ブチルカルバゾール)−3−イル−メタンが挙げられ、これは、英国特許第1,548,059号に記載されているようにして製造することができる。
【0040】
スピロピランの例としては、1’,3’,3’−トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン]、1,3,3−トリメチルスピロ[インドリン−2,3’−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、及び1’,3’,3’−トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾチオピラン−2,2’−インドリン]が挙げられる。
【0041】
キノンの例としては、ヘマトキシリンが挙げられる。オキサジンの例としては、3,7−ビス(ジメチル−アミノ)−10−ベンゾイルフェノキサジンが挙げられる。チアジンの例としては、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10−ベンゾイルフェノチアジンが挙げられる。
【0042】
好ましくは、当該発色剤は、フタリド又はフルオランあるいはそれらの混合物である。
【0043】
より好ましくは、当該発色剤は、例えばCiba(登録商標) Pergascript(登録商標)Red I−6Bの商標名で販売されているような3,3−ビス(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、例えばCiba(登録商標) Pergascript(登録商標)Black T−2Rの商標名で販売されているような3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、又は、例えばCiba(登録商標) Pergascript(登録商標)Black I−Rの商標名で販売されているような3−ジエチルアミノ−7−エチルカルボキシフルオランである。
【0044】
さらに、コーティング組成物は、バインダーもしくはバインダーの混合物を含んでいてもよい。
【0045】
バインダーの例としては、(完全または部分的に加水分解された)ポリビニルアルコール、スルホン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、シリコン変性ポリビニルアルコール、酸化デンプン、ゼラチン、カゼイン、セルロースの誘導体、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びアセチルセルロースなど、デンプン−酢酸ビニルグラフトコポリマー、スチレンマレイン酸無水物コポリマー、メチルビニルエーテル−マレイン酸無水物コポリマー、イソプロピレン−マレイン酸無水物コポリマー、及び同様の水溶性樹脂など、スチレンブタジエンラテックス、アクリルラテックス、ウレタンラテックス、及び同様の水分散性樹脂など、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0046】
好ましいバインダーは、(完全または部分的に加水分解された)ポリビニルアルコール、スルホン化ポリビニルアルコール、及びアクリルラテックス、並びにそれらの混合物である。より好ましくは、バインダーは、ポリビニルアルコールである。
【0047】
当該コーティング組成物は、水性媒体を含んでもよい。通常、水性媒体は、水、又は水と水混和性有機溶媒との混合物である。好ましくは、水性媒体は水である。
【0048】
水混和性有機溶媒の例としては、C1〜4−アルカノール、C2〜4−ポリオール、C3〜6−ケトン、C4〜6−エーテル、C2〜3−ニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、及びスルホランが挙げられ、この場合、C1〜4アルカノール及びC2〜4−ポリオールは、C1〜4−アルコキシで置換されていてもよい。C1〜4−アルカノールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、及びtert−ブタノールが挙げられる。それらのC1〜4−アルコキシ誘導体の例としては、2−エトキシエタノール及び1−メトキシ−2−プロパノールが挙げられる。C2〜4−ポリオールの例としては、グリコール及びグリセロールが挙げられる。C3〜6−ケトンの例としては、アセトン及びメチルエチルケトンが挙げられる。C4〜6−エーテルの例としては、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、及びテトロヒドロフランが挙げられる。C2〜3−ニトリルの例としては、アセトニトリルが挙げられる。エタノール及びイソプロパノールは、好ましい水混和性有機溶媒である。
【0049】
当該コーティング組成物は、分散剤を含んでもよい。分散剤の例としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドによるポリマー、及びポリアクリル酸、例えばCiba(登録商標) Dispex(登録商標)N40の商標名で販売されているようなナトリウム塩が挙げられる。
【0050】
当該コーティング組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤の例としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸金属塩、及び2,4,7,9−テトラメチル−デカ−5−イン−4,7−ジオール(例えば、Surfynol(登録商標)104の商標名で販売されているもの)が挙げられる。
【0051】
さらに、当該コーティング組成物は、さらなる成分、例えば、増感剤、潤滑剤、顔料、安定化剤、不溶化剤、蛍光増白剤、湿潤剤、IR吸収剤、UV吸収剤、消泡剤、蛍光染料、蛍光顔料、及び着色染料など、を含んでもよい。
【0052】
増感剤の例としては、ベンジルオキシナフチレン、ステアラミド、メチロールステアラミド、p−ベンジルビフェニル、m−テルフェニル、ベンジル−2−ナフチルエーテル、4−メトキシビフェニル、ジベンジルオキサレート、ジ(4−メチルベンジル)オキサレート、ジ(4−クロロベンジル)オキサレート、ジメチルテレフタレート、ジベンジルテレフタレート、ジベンジルイソフタレート、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(4−メチル−フェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、4,4’−ジメチルビフェニル、フェニル−1−ヒドロキシ−2−ナフトエート、4−メチルフェニルビフェニルエーテル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,4−ジエトキシナフタレン、o−キシリレン−ビス(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、p−ヒドロキシアセトアニリド、p−ヒドロキシブチルアニリド、p−ヒドロキシノナンアニリド、p−ヒドロキシラウラニリド、p−ヒドロキシオクタデカンアニリド、N−フェニル−フェニルスルホンアミド、及び2−フェノキシエチル−N−フェニル−カルバメートが挙げられる。好ましい増感剤は、ベンジルオキシナフチレンである。
【0053】
潤滑剤の例としては、ステアラミド、メチレンビスステアラミド、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛である。
【0054】
顔料の例としては、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、タルク、二酸化チタン、酸化亜鉛、アモルファスシリカ、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、中空プラスチック顔料、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい顔料は、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、アモルファスシリカ、及び水酸化アルミニウムである。炭酸カルシウムは好ましい顔料である。
【0055】
安定化剤の例としては、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−スルフィニルビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、及びアルカリ金属、アンモニウム、およびそれの多価金属塩、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4−[α−(ヒドロキシルメチル)ベンジルオキシ]−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、p−ニトロ安息香酸の金属塩、フタル酸モノベンジルエステルの金属塩、ケイ皮酸の金属塩、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0056】
不溶化剤の例としては、グリオキサル、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂、アジピン酸ジヒドラジド、ホウ酸、ホウ砂、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、乳酸ジルコニウムアンモニウムが挙げられる。
【0057】
蛍光増白剤の例としては、例えばCiba(登録商標) Tinopal(登録商標)SPP−Z又はCiba(登録商標) Tinopal(登録商標)ABP−Zの商標名で販売されているスチルベン誘導体が挙げられる。
【0058】
湿潤剤の例としては、Ciba(登録商標) Irgaclear(登録商標)Dのソルビトールベースの清澄剤が挙げられる。
【0059】
IR吸収剤の例としては、例えばCiba(登録商標) Irgalube(登録商標)211の商標名で販売されているアルキル化トリフェニルホスホロチオネートが挙げられる。UV吸収剤の例としては、Ciba(登録商標) Tinuvin(登録商標)900及びCiba(登録商標) Tinuvin(登録商標)1130(これらは、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール類のUV吸収剤である)、並びにCiba(登録商標) Tinuvin(登録商標)400及びCiba(登録商標) Tinuvin(登録商標)1577(これらは、トリアリールトリアジン類のUV吸収剤である)が挙げられる。
【0060】
着色染料の例としては、Ciba(登録商標) Pergasol(登録商標)Violet BN及びCiba(登録商標) Irgalite(登録商標)Violet Mが挙げられる。
【0061】
当該コーティング組成物は、式1の顕色剤もしくはそれらの混合物を、当該コーティング組成物の質量に対して、0.1〜25質量%、好ましくは0.5〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%含んでもよい。
【0062】
当該コーティング組成物は、発色剤もしくはそれらの混合物を、当該コーティング組成物の質量に対して、0.1〜25質量%、好ましくは0.5〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%含んでもよい。
【0063】
当該コーティング組成物は、バインダーもしくはそれらの混合物を、当該コーティング組成物の質量に対して、1〜60質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは8〜25質量%含んでもよい。
【0064】
当該コーティング組成物は、水性媒体を、当該コーティング組成物の質量に対して、1〜99質量%、好ましくは25〜95質量%、より好ましくは40〜90質量%含んでもよい。
【0065】
当該コーティング組成物は、分散剤を、当該コーティング組成物の質量に対して、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜1質量%含んでもよい。
【0066】
当該コーティング組成物は、界面活性剤を、当該コーティング組成物の質量に対して、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜1質量%含んでもよい。
【0067】
当該コーティング組成物は、さらなる成分を、当該コーティング組成物の質量に対して、全てのさらなる成分の0〜50質量%、好ましくは0〜25質量%含んでもよい。
【0068】
好ましくは、当該コーティング組成物は、実質的に、式1の顕色剤もしくはそれらの混合物、発色剤もしくはそれらの混合物、バインダーもしくはそれらの混合物、及び水性媒体から成る。
【0069】
一般的には、発色剤に対する顕色剤の質量比は、1:5〜5:1の範囲において、好ましくは3:1〜1:3の範囲において選択される。
【0070】
さらに、本発明の一部は、本発明のコーティング組成物を製造する方法である。本方法は、顕色剤1もしくはそれらの混合物を発色剤もしくはそれらの混合物、並びに場合により、バインダーもしくはそれらの混合物、水性媒体、分散剤、界面活性剤、及びさらなる成分と混合する工程を含む。例えば、顕色剤1及び発色剤を、例えば、ボールミル、アトライタ、サンドミル、ビーズミル装置などにより、水性媒体中及び/又はバインダー中で別々に微粉砕して、好ましくは0.2〜2.0μmの範囲の平均粒径の分散液を形成する。このようにして得られた微粒子分散液は、混合することができ、場合によりバインダー、水性溶媒、分散剤、界面活性剤、及びさらなる成分と混合してもよい。得られた混合物を十分に攪拌して、感熱性コーティング組成物を得る。
【0071】
さらに、本発明のコーティング組成物でコーティングされた基材を製造する方法も、本発明の一部である。本方法は、本発明のコーティング組成物で基材をコーティングする工程を含む。
【0072】
当該基材は、シートもしくは任意の他の三次元物体であってもよく、透明もしくは不透明であってもよく、一様な表面もしくは一様でない表面を有していてもよい。当該基材は、紙、段ボール、金属、木、織物、ガラス、セラミック、及び/又はポリマーであってもよい。紙の例としては、無塩素漂白パルプで製造された上質紙及び古紙を含有する原紙が挙げられる。ポリマーの例としては、ポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、及びポリスチレンが挙げられる。好ましくは、当該基材は、紙、段ボール、又はポリマーである。より好ましくは、当該基材は紙である。
【0073】
当該基材は、例えばバーコーター塗布、回転塗布、噴霧塗布、カーテン塗布、浸漬塗布、エアー塗布、ナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布などの標準的なコーティング塗布法を用いて、本発明の組成物によってコーティングしてもよい。さらに、当該組成物は、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、及びフレキソ印刷などの様々な印刷方法によって基材に塗布してもよい。基材が紙の場合、当該組成物は、抄紙機のサイズプレスにおいて又はウエットエンドにおいて塗布してもよい。
【0074】
当該コーティング組成物は、例えば、周囲温度又は高温において乾燥させてもよい。熱へ曝す前に画像が形成されるのを避けるために、理想的には高温が選択される。当該コーティングの量は、乾燥質量ベースで、1〜10g/m2、好ましくは2〜7g/m2である。
【0075】
さらに、本発明の一部は、本発明のコーティング組成物でコーティングされた基材である。
【0076】
さらに、本発明の一部は、マーキングされた基材を製造する方法であり、当該方法は、i)本発明のコーティング組成物で基材をコーティングする工程、及びii)マーキングを発生させるために、コーティングされた基材のマーキングを意図する部分を熱に曝す工程を含む。
【0077】
当該熱は、感熱式プリンタ、及びUV照射、IR照射、可視光照射、又はマイクロ波照射などの電磁波照射を用いて適用してもよい。UV照射、可視光照射、IR照射は、UVレーザー、可視光レーザー、IRレーザーを用いて適用してもよい。IRレーザーの例としては、CO2レーザー、Nd:YAG(ネオジウム−イットリウム−アルミニウムガーネット)レーザー、及びIR半導体レーザーが挙げられる。
【0078】
好ましくは、当該熱は、感熱式プリンタ又はレーザーを使用して適用する。より好ましくは、当該熱は、感熱式プリンタ又は、780〜1,000,000nmの範囲の波長を有するIRレーザーを使用して適用する。さらに好ましくは、当該熱は、感熱式プリンタ又はCO2レーザーを使用して適用する。
【0079】
通常、IRレーザーの正確な出力及びラインスピードは、適用法によって決定し、画像を発生させるため十分であるように選択する。例えば、IRレーザーの波長が10,600nmでありかつレーザービームの径が0.35mmの場合、出力は、通常、0.1〜4Wであり、ラインスピードは、通常、500〜2000mm/sである。
【0080】
本発明のさらに別の態様は、上記の方法によって得られるマーキングされた基材である。
【0081】
さらに、本発明の一部は、式:
【化8】

の顕色剤である。
【0082】
本発明のコーティング組成物は、保存安定性を有し、すなわち、室温又は室温よりわずかに高い温度における湿潤状態での保存において最小限の暗色化(黄変)しか生じず、かつ熱、油、光に対して高い安定性を有する高コントラストの画像を提供するという利点を有する。
【0083】
実施例
実施例1
分散液A〜Dの製造
次の分散液A〜Dは、以下に示す組成物を、アトライタにおいて、〜1.0ミクロンの粒径が得られるまで微粉砕することによって製造する。
【0084】
分散液A
25部 式1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k、1l、1m、1n、1o、1p、1q、1r、1s、1、1u、1v、1w、1x又は1yの顕色剤、それぞれ1a及び1pの1/1(質量/質量)混合物
16.7部 ポリビニルアルコール(10%)
1.5部 ナフチレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(45%)
57部 脱イオン水
分散液B
25部 発色剤2(以下の第2表参照)
50部 ポリビニルアルコール(10%)
0.75部 Surfynol(登録商標)104、2,4,7,9−テトラメチル−デカ−5−イン−4,7−ジオール(20%)
24部 脱イオン水
【表1】

【0085】
第2表
分散液C
25部 ベンジルオキシナフチレン(BON)
8.3部 ポリビニルアルコール(10%)
1部 ナフチレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(45%)
66部 脱イオン水
分散液D
25部 炭酸カルシウム
0.25部 Ciba(登録商標) Dispex(登録商標)N40、ポリアクリル酸のナトリウム塩(40%)
75部 脱イオン化
実施例2
コーティングの製造
コーティング組成物を、以下の成分を含んで製造する。
2.88g 分散液A(1a〜1d)
1.44g 分散液B(2a)
2.40g 分散液C
7.88g 分散液D
1.45g ステアリン酸亜鉛(17%)
2.2g ポリビニルアルコール(20%)
0.1g Tinopal(商標)ABP−Z、スチルベンベースの蛍光増白剤
1.15g 脱イオン水
当該コーティング組成物を、ドローダウンコーターを使用して原紙に塗布し、乾燥させてカレンダー仕上げし、5.6〜6.0g/m2のコーティング質量を得る。当該紙をAtlantek感熱式プリンタで印刷して、安定性の良い黒色画像を得る。当該紙及び得られた画像の光学密度を、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって測定する。
【0086】
【表2】

【0087】
第3表
実施例3
コーティングの製造
分散液A(1b)を主成分とするコーティング組成物は、実施例2に記載されているようにして製造するが、分散液Cの量は変えて製造する。当該コーティング組成物を、ドローダウンコーターを使用して原紙に塗布し、乾燥させてカレンダー仕上げし、5.6〜6.0g/m2のコーティング質量を得る。当該紙をAtlantek感熱式プリンタで印刷して、安定性の良い黒色画像を得る。当該紙及び得られた画像の光学密度を、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって測定する。
【0088】
【表3】

【0089】
第4表
次に、同じ試料に二酸化炭素レーザー(0.2W/1000mm/s)を照射して画像を形成し、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって光学密度を測定する。
【0090】
【表4】

【0091】
第5表
実施例4
コーティングの製造
分散液A(1b)及び分散液B(2a〜2c)を主成分とするコーティング組成物は、実施例2に記載されているようにして製造するが、分散液Cを含ませずに製造する。当該コーティング組成物を、ドローダウンコーターを使用して原紙に塗布し、乾燥させてカレンダー仕上げし、5.6〜6.0g/m2のコーティング質量を得る。当該紙をAtlantek感熱式プリンタで印刷して、安定性の良い黒色画像を得る。当該紙及び得られた画像の光学密度を、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって測定する。
【0092】
【表5】

【0093】
第6表
次に、同じ試料に二酸化炭素レーザー(0.2W/1000mm/s)を照射して画像を形成し、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって光学密度を測定する。
【0094】
【表6】

【0095】
第7表
実施例5
コーティングの製造
コーティング組成物を、以下の成分を含ませて製造する。
6.28g 国際特許出願公開第2007/031454号の実施例1Bに記載されているようにして製造したアクリルバインダー
6.25g 分散液A(1b)
6.25g 分散液B(2a〜2c)
5.26g 脱イオン水
当該コーティング組成物を、ドローダウンコーターを使用して原紙に塗布し、乾燥させてカレンダー仕上げし、5.6〜6.0g/m2のコーティング質量を得る。次に、当該紙に二酸化炭素レーザー(0.2W/1000mm/s)を照射して画像を形成し、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって光学密度を測定する。
【0096】
【表7】

【0097】
第8表
実施例6
コーティングの製造
分散液A(1a、1b、1d〜1y、1a及び1pの1/1(質量/質量)混合物)と分散液B(2a)を主成分とするコーティング組成物を、実施例5と同様にして製造する。当該コーティング組成物を、実施例5と同様にして紙に塗布し、レーザー照射する。当該コーティング組成物は、特に記載の無い限り、製造後すぐに紙に塗布する(第9表の脚注参照)。
【0098】
【表8】

【0099】
第9表
1当該組成物は、室温で1週間保存し、その後、紙に塗布しレーザー照射する。2当該組成物は、40℃で1週間保存し、その後、紙に塗布しレーザー照射する。3指定された量の1/3だけをコーティングに加えた。
【0100】
以上のように、本発明のコーティング組成物は、活性において著しい変化を生じることなく、様々な条件下で保存することが可能である。乾燥加熱及び湿式加熱、油、並びに光に対して高い安定性を有する画像が得られる。式1の顕色剤の代わりに2,4−ジヒドロキシ安息香酸メチルを含有する対照標準のコーティング組成物は、実施例6の試料と同様にして製造した。当該対照標準のコーティング組成物はすぐに退色し、得られたそれをコーティングしたシートは灰色である。
【0101】
実施例7
コーティングの製造
分散液A(1p)及び分散液B(2a〜2h)を主成分とするコーティング組成物を、実施例5と同様にして製造する。当該コーティング組成物を紙に塗布し、二酸化炭素レーザー(1.0W/1000mm/s)を照射して画像を形成し、GretagMacbeth SpectroEye分光器によって光学密度を測定する。当該コーティング組成物は、特に記載の無い限り、製造後すぐに紙に塗布する(第10表の脚注参照)。
【0102】
【表9】

【0103】
第10表
1当該組成物は、室温で1週間保存し、その後、紙に塗布し、レーザー照射する。2当該組成物は、40℃で1週間保存し、その後、紙に塗布し、レーザー照射する。3当該組成物は、室温で4週間保存し、その後、紙に塗布し、レーザー照射する。4当該組成物は、40℃で4週間保存し、その後、紙に塗布し、レーザー照射する。
【0104】
以上のように、顕色剤1pを含む本発明のコーティング組成物は、非常に優れた保存安定性を有する。
【0105】
実施例8
コーティングの製造
分散液A(1b)及び分散液B(2a)を主成分とするコーティング組成物を、実施例5と同様にして製造する。加えて、当該コーティング組成物は、蛍光増白剤Ciba(登録商標) Tinopal(登録商標)ABP−Zの0.55gと、UV吸収剤Ciba(登録商標) Tinuvin(登録商標)900もしくはCiba(登録商標) Tinuvin(登録商標)1130のどちらか1.56gとを含有する。当該コーティング組成物を、実施例5と同様にして紙に塗布し、レーザー照射する。
【0106】
【表10】

【0107】
第11表
実施例9
コーティングの製造
分散液A(1p)及び分散液B(2a)を主成分とするコーティング組成物を、実施例5と同様にして製造する。ただし、アクリルバインダーの代わりにスチレンブタジエンラテックス又はポリビニルアルコールを用いる。当該コーティング組成物を、実施例5と同様にして紙に塗布し、レーザー照射する。当該コーティング組成物は、特に記載の無い限り、製造後すぐに紙に塗布する(第9表の脚注参照)。
【0108】
【表11】

【0109】
第12表
1Ciba(登録商標) Latexia(登録商標)304は、スチレンブタジエンラテックス(固形分50%、粒径0.15μm、ガラス遷移温度Tg20℃)である。2Ciba(登録商標) Latexia(登録商標)318は、スチレンブタジエンラテックス(固形分50%、粒径0.12μm、ガラス遷移温度Tg22℃)である。3Ciba(登録商標) Latexia(登録商標)319は、スチレンブタジエンラテックス(固形分50%、粒径0.12μm、ガラス遷移温度Tg28℃)である。4Mowiol26−88は、Kurarayから販売されている部分的に加水分解されたポリビニルアルコールである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

[式中、
1は、水素、C1〜20−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、又はSO3Hであってもよく、
2及びR3は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、ハロゲン、C1〜20−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、OR6、NR78、SR9、SO3H、又はCOOR10であってもよく、
4及びR5は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、ハロゲン、C120アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、アリール、OR6、NR78、又はSR9であってもよく、
6、R7、R8、R9、及びR10は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜30−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、又はアリールであってもよく、
この場合、
1〜20−アルキルは、非置換であるか、又は1つ以上のC3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、フェニル、ハロゲン、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、かつ
アリールは、非置換であるか、又は1つ以上のハロゲン、C1〜10−アルキル、ハロゲン化C1〜10−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、C2〜10−アルケニル、フェニル、OR11、NR1213、SR14、SO3H、又はCOOR15によって置換されていてもよく、
この場合、
11、R12、R13、R14、及びR15は、同一又は異なっていてもよく、並びに水素、C1〜10−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、又はC2〜10−アルケニルであってもよい]
の顕色剤又はそれらの混合物を含むコーティング組成物。
【請求項2】
前記組成物が、さらに発色剤もしくはそれらの混合物を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項3】
前記組成物が、さらにバインダーもしくはそれらの混合物を含む、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
【請求項4】
前記組成物が、さらに水性媒体を含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項5】
前記組成物が、さらに分散剤を含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項6】
前記組成物が、さらに界面活性剤を含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項7】
前記組成物が、さらに、さらなる成分を含む、請求項1から6までのいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項8】
式1の前記顕色剤もしくはそれらの混合物と、発色剤もしくはそれらの混合物とを混合する工程を含む、請求項2から7までのいずれか1項に記載のコーティング組成物を製造する方法。
【請求項9】
請求項1から7までのいずれか1項に記載のコーティング組成物によって基材をコーティングする工程を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載のコーティング組成物によってコーティングされた基材を製造する方法。
【請求項10】
請求項1から7までのいずれか1項に記載のコーティング組成物によってコーティングされた基材。
【請求項11】
i)請求項1から7までのいずれか1項に記載のコーティング組成物で基材をコーティングする工程と、ii)マーキングを生成させるために、コーティングされた基材のマーキングすることを意図する部分を熱に曝す工程とを含む、マーキングされた基材を製造する方法。
【請求項12】
前記熱が、感熱式プリンタまたは電磁波照射を用いて適用される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法によって得られる、マーキングされた基材。
【請求項14】
式:
【化2】

の化合物。
【請求項15】
式:
【化3】

の化合物。
【請求項16】
式:
【化4】

の化合物。

【公表番号】特表2010−521434(P2010−521434A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553108(P2009−553108)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【国際出願番号】PCT/EP2008/052637
【国際公開番号】WO2008/110487
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】