説明

レンジフード

【課題】 臭気物質を選択せずに長寿命の脱臭機能を有してメンテナンスを容易にするとともに、循環型レンジフードの脱臭および除湿を可能とし、臭気や水蒸気が大量に発生しても室内環境を快適に維持できるレンジフードを提供する。
【解決手段】 調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを排出するレンジフード1において、酸化チタンに代表される光触媒を用いた脱臭機構6をダクト2内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段13からの放電によっておこなうとともに、吸込口3で検知される空気中の湿度により前記放電条件を制御するようにしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理時に発生する水蒸気や臭気、煙などを排出処理するレンジフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レンジフードは、調理の際の煮炊きで発生する水蒸気、臭気、煙などを室外に排気することを目的として調理をおこなうレンジ台の上に設置されており、装置に内蔵された送風機構によってレンジ台上の空気を吸引し、室外に排気するように構成されている。
【0003】
これに対して近年では、前記吸引した空気を清浄化して元の室内環境に戻す循環式レンジフードが提案されており、また、これらのレンジフードに脱臭装置を組み込み、臭気物質を吸着、若しくは酸化分解によって消臭するようにしたものが発明されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
具体的には、活性炭などによる吸着やオゾンによる酸化分解(特許文献2参照)や、光触媒による酸化分解(特許文献3参照)などの方式が存在するが、吸着方式は吸着量に限界があって脱臭装置としての寿命が短いため、頻繁に吸着材を交換する必要があり、特にレンジフードの場合は、発生する臭気物質が大量であることと油煙などによる汚れが激しいために寿命はさらに短くなってしまう恐れがある。
【0005】
これに対して、オゾン発生器を用いて酸化分解する方式は、吸着方式に比較して寿命が長くなるが、オゾンの酸化力が強くないために数多くの物質が発生する調理臭の場合には分解できない臭気が生成されてしまい、脱臭装置を設置しても限られた物質しか分解できず特定の臭気が残ってしまう可能性が大きい。
【0006】
酸化チタンに代表される光触媒に紫外線を照射する方式を用いた場合は、オゾンよりも酸化力が強く、ほとんどの有機物質を分解できるために特定の臭気が残ると言う問題はなくなるが、紫外線を照射するランプを必要とし、ランプの寿命によって交換作業が必要になるとともに、紫外線光源として、管内に水銀が含まれる蛍光管ランプを使用しているため、製品廃棄時の環境負荷の観点からは好ましくなかった。
【0007】
また、一般的にレンジフードは、プレフィルター、オイルミスト捕集機構などが脱臭機構の上流側にあり、油などによる汚れが大きく脱臭機構の交換は容易ではない。
【0008】
これらの問題を解決するものとして、コロナ放電で発生する紫外線を用いて光触媒を励起する方法がある。この方法は部品の消耗が少なく、寿命が長く、しかもほとんどの有機物質を分解できるという長所があり、レンジフード向けの脱臭装置として優れた性能を出すことができる。
【特許文献1】特開2004−28455号公報
【特許文献2】特開2003−114041号公報
【特許文献3】特開平9−79637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、レンジフードは臭気物質とともに多量の水蒸気を吸引することが多く、レンジフード内が高湿度雰囲気になりやすい。雰囲気が高湿度化した場合は、放電現象における電流の増加を招いてアーク放電を起こしやすくなるものであり、アーク放電は微小部分で激しい放電現象を起こすために電極の摩耗や発火などの危険性が大きくなる問題があった。また、コロナ放電を起こすための高圧電源も水蒸気の影響によって回路腐食などの問題を発生しやすくなり、信頼性を損なうことがあった。
【0010】
前述の循環式レンジフードは、吸引した水蒸気、臭気、煙などを再び屋内に戻すため、室内に設置したエアコンなど空調設備の負担を増加させることはないが、脱臭機構のみの能力では不充分であり、水蒸気を除去しなければ室内が加湿されるため、夏季などには使用者に不快感を与えることになる。また、水蒸気や油分を捕集することができても、そのままの状態ではレンジフードの運転を停止した際に、油滴や水滴が重力によって調理器具上などに滴下する問題があった。そして、除湿装置や脱臭機構はいずれの方式でも能力に限界があり、調理の種類によっては充分に水蒸気や臭気を除去できないことから、臭気や湿度が所定値に低下するまでに時間を要するという問題があった。
【0011】
本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、臭気物質を選択せずに長寿命の脱臭機能を有してメンテナンスを容易にするとともに、循環型レンジフードの脱臭および除湿を可能とし、臭気や水蒸気が大量に発生しても室内環境を快適に維持できるレンジフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のレンジフードは上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1記載の発明は、調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを排出するレンジフードにおいて、酸化チタンに代表される光触媒を用いた脱臭機構をダクト内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段からの放電によっておこなうとともに、吸込口で検知される空気中の湿度により前記放電条件を制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項5に記載のレンジフードは、光触媒を用いた脱臭機構をダクト本体内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段からの放電によっておこなうとともに、ダクト内における前記脱臭機構の風上側に除湿機構を配設したことを特徴とし、さらに、請求項7に記載のレンジフードは、光触媒を用いた脱臭機構をダクト本体内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段からの放電によっておこなうとともに、ダクトの最下流部に、排出空気の流れを室外若しくは室内に切り替える流路切替装置を配置したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、放電の条件により光触媒を励起するのに充分な紫外線量を照射することができるとともに、同時に発生するオゾンも脱臭手段として用いることができ、光触媒の効果と併せて大量の有機物質を分解することができる。また紫外線源として放電を用いておりランプと比較して交換の手間がなく、しかも劣化による紫外線量の低下がないため、安定した脱臭性能を得ることができるとともに、レンジフードへの吸込み湿度を検知して紫外線照射の放電条件を制御するようにしたので、湿度の影響を受けやすい放電現象を安定させて維持することができる。
【0015】
また、請求項5の発明によれば、除湿機構を脱臭機構の風上側に配設したので、脱臭機構へは除湿された空気が向かうことになり、脱臭装置の動作性能を安定したものとすることができるとともに、この空気を室内に戻しても室内の環境変化を少なくすることができる。さらに、請求項7に発明によれば、脱臭や除湿機構の受ける負荷によって排気を室外あるいは室内側へ切り替えることで、エアコンなどへの負荷を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明の1実施形態について説明する。図1は、厨房におけるレンジフード(1)の概要を示す縦断面図であり、このレンジフード(1)は鋼板などを折曲して組み合わせることで箱状のダクト本体(2)を形成し、その下方にはスカート状に拡げて下部を開口させた吸込口(3)を設けている。
【0017】
この吸込口(3)の上方に形成されるダクト本体(2)の風路(4)中には、前記吸込口(3)から下流側に向かってオイル捕集フィルター(5)、脱臭ユニット(6)、排気ファン(7)を順に配設しており、最上部には排気ダクト(8)を設けて、矢印で示す排気を室内側に排出するように構成している。
【0018】
しかして、前記脱臭ユニット(6)は、前記排気ファン(7)の近傍に配置しており、図2に示すように、光触媒モジュール(9)により形成されている。光触媒モジュール(9)は、アルミナやシリカなどの多孔質セラミックからなる基体の表面に、酸化チタンに代表される光触媒材料を塗布して乾燥あるいは焼結することで固着した光触媒フィルタ(10)(10)を2枚隣設し、この光触媒フィルタ(10)(10)間には、ステンレスなどの薄板をエッチングして、網目状に形成した放電電極(11)を立設するとともに、前記2枚の光触媒フィルタ(10)(10)の風路(4)における風上と風下側には前記放電電極(11)と同様に形成した対極(12)(12)をそれぞれ配置したものである。
【0019】
なお、前記光触媒モジュール(9)における光触媒フィルタ(10)は、必ずしも2枚隣設せずとも、臭気成分や有害物質が比較的少ない場合には、1枚の光触媒フィルタの前後に放電電極(11)と対極(12)とを設ける構成でもよい。
【0020】
(13)は高圧電源部であり、高電圧発生トランスにより前記放電電極(11)と各対極(12)との間に正のパルス状直流高電圧を印加する。
【0021】
前記放電電極(11)の網目の大きさは、対極(12)の網目の大きさよりも大きく形成されている。この構成により、放電電極(11)と対極(12)は紫外線発生用の放電手段として機能し、双方の電極間(11)(12)に放電が起きて波長が380nm以下である紫外線が発生する。
【0022】
なお、この放電電極(11)と対極(12)が放電すると、紫外線とともにオゾンが発生することから、前記光触媒モジュール(9)は紫外線による活性酸素の発生で有害ガス成分を完全に分解させる機能とともに、オゾン発生手段としても機能するものであり、この光触媒モジュール(9)から風下側には、所定距離を空けてオゾンを吸収するオゾン分解触媒フィルタ(14)を設置している。このオゾン分解触媒フィルタ(14)は2酸化マンガンを主成分としたハニカム形状の焼結体から形成されている。
【0023】
上記構成の脱臭ユニット(6)の動作は以下のようにおこなわれる。すなわち、レンジフード(1)の吸込口(3)の室内側に配置したスイッチ(15)の操作によって排気ファン(7)を駆動させ、同時に、高圧電源部(13)に通電して脱臭ユニット(6)を駆動する。排気ファン(7)の駆動により、調理時などに厨房内で発生する水蒸気、臭気、煙などは吸込口(3)からダクト本体の風路(4)内に吸引され、オイル捕集フィルター(5)を経由して脱臭ユニット(6)に至る。
【0024】
脱臭ユニット(6)においては、高圧電源によって作られた4kV以上の高電圧を放電電極(11)にかけ対極(12)をアースすることで、電極(11)(12)間にはコロナ放電が起き紫外線を発生させる。
【0025】
紫外線が光触媒フィルタ(10)(10)に照射されることにより、光触媒を活性化させて発生した活性酸素が風路(4)を流下し、水酸化ラジカル(遊離基)の強い酸化作用で、光触媒フィルタ(10)の表面に付着した臭気ガス成分や有機化合物の結合を分解し、無臭化若しくは低臭気化することで脱臭する。また、菌の菌細胞膜を脆化させ抗菌をおこなうとともに、酸化分解作用によって光触媒フィルタ(10)表面の微生物の繁殖を抑制して、脱臭ユニット(6)やダクト本体(2)の壁表面の汚れを分解除去する。
【0026】
また、空気中のコロナ放電では、紫外線とともにオゾンが発生することが知られており、このオゾンも脱臭手段として用いることができ、光触媒効果と併せて大量の有機物質を分解することができる。発生したオゾンの中で臭気物質と反応せずそのまま排気されるオゾンは光触媒モジュール(9)の下流に設置したオゾン分解触媒フィルタ(14)によって吸収分解される。
【0027】
上記構成による放電によって紫外線を発生させた脱臭ユニット(6)の性能を運転時間によるアンモニア分解率で測定し、紫外線ランプの場合と比較した例を図3に示す。この例で明らかなように、ランプの場合は連続運転1000Hの時点で分解効率が低下し始め、2400Hでは効率0の状態になったが、本発明の光触媒への紫外線照射を放電によっておこなった場合は、運転時間が3000Hを経過しても当初のアンモニア分解効率の低下は認められなかった。すなわち、紫外線ランプは寿命が短いことから定期的なランプ交換が必要であり、煩雑であるとともにコストアップになるが、紫外線源として放電を用いた場合は、交換の手間がなく、劣化による紫外線量の低下がないため、安定した分解性能を維持することができる。
【0028】
しかしながら、前記放電現象は、流入する空気中に含まれる湿度の影響を受けやすいものであり、湿度が高くなると放電が起こりやすくなって、通常の湿度雰囲気では安定したコロナ放電をおこなっていた場合でも、湿度が高くなると流れる電流が多くなり、スパークを起こしやすくなる。そして湿度の発生は、レンジフード(1)を使用している調理中が最も激しいことから、本発明においては、光触媒フィルタ(10)への紫外線照射を放電によっておこなうとともに、吸込口(3)で検知される空気中の湿度により前記放電条件を制御するようにしている。
【0029】
すなわち、レンジフードの前記吸込口(3)の開口近傍の内面側に湿度センサー(16)を取り付け、検出した湿度の値により脱臭ユニット(6)への入力を制御するようにしたものである。図4に示すように、湿度が高くなると通常は上昇していく入力電流を、例えば、0.32Aを維持するように制御することにより、制御しない場合には高湿度時に頻繁に発生していたスパークがなくなり、湿度変動があっても安定した紫外線量を得ることができた。
【0030】
また、上記放電部ばかりでなく、放電電極(11)と対極(12)間に高電圧を印加する高圧電源部(13)も湿度によって信頼性の低下を招くため、図1に示すように、仕切板(17)によって、高圧電源部(13)をダクト(4)内を流れる空気と隔離して密閉した空間に設置することにより、レンジフード(1)下部のレンジ台において煮炊きしても沸騰による水蒸気の影響を受けることがなく、高圧回路のショートや放電停止などの不具合を防止することができる。
【0031】
このとき、前記脱臭ユニット(6)の配置部に対応するレンジフードのダクト本体(2)面には開口を形成し、この開口を閉塞するように扉(18)を設置する。この扉(18)による開口は、脱臭ユニット(6)より大きくしており、開扉の際には脱臭ユニット(6)をダクト本体(2)から取り外し、容易に取り出すことができるようにしている。
【0032】
この構成により、脱臭ユニット(6)は、吸込口(3)の開口側から手を入れ、油や埃などが付着しているためネジ外しなどが困難なオイル捕集フィルター(5)を取り外しておこなう必要がなくなり、ダクト本体(2)側面の扉(18)を開くことで簡単に、且つ短時間で取り外すことができる。
【0033】
次に、本発明の他の実施例を、図1と同一部分に同一符号を附した図5によって説明する。この実施例においては、ダクト本体(2)の風路(4)中におけるオイル捕集フィルター(5)と脱臭ユニット(6)との間に、除湿機構(20)を配設したことを特徴としている。この除湿機構(20)は、図6に示すように、熱電変換素子であるサーモモジュール(21)を用いており、このサーモモジュール(21)をその一端に熱伝導関係に固着した冷却パイプ(22)と、アルミニウムなどの良熱伝導体製のフィンを空気の流れ方向に多数平行に立設した冷却フィン(23)とを組み合わせ、空気の流れを阻害しないように風路(4)中に配置したものであり、通電によって電圧を供給することでサーモモジュール(21)を冷却し、冷却パイプ(22)を介した熱伝導によって冷却フィン(23)を低温化することで空気中の水分を冷却フィン(23)表面に結露させし、ダクト(4)内を通過する空気を除湿するものである。
【0034】
除湿機構(20)を形成する冷却フィン(23)は、風路(4)に対して一方を下方傾斜するように配置しており、その下端部に近接して露受け樋(24)を設けている。したがって、冷却フィン(23)に付着した水分はレンジ台上に滴下することなく傾斜面に沿って下方へ流下し、露受け樋(24)に集積してパイプ(25)を介して排水処理されるものである。
【0035】
ダクト本体内の風路(4)中を流れる空気を除湿することにより、脱臭ユニット(6)部には乾燥空気が流通するため、水蒸気による前記放電現象への影響を少なくすることができるばかりでなく、有機物質を除去し、且つ脱臭して除湿した空気を排気するので、これを室内に戻しても、室内の温度変化を少なくして夏季における冷房費用を削減することが可能となる。
【0036】
上記除湿機構(20)としてサーモモジュール(21)を用いることにより、冷却装置として小形化および軽量化が可能であり、厨房の天井や壁面に固定されるレンジフードへの取付部品として簡単に且つ安全に取り付けることができる。
【0037】
また、特に図示しないが、パンチングメタルなどで形成した多孔質のプレフィルターを前記除湿機構(20)やオイル捕集フィルタ(5)の上流側に設置して除湿効果を上げることで、脱臭ユニット(6)をさらに高湿度雰囲気中に曝すことを防止でき、安定した脱臭性能を奏することができるものである。
【0038】
更に他の実施例を説明する。図7に示すレンジフード(31)は、上記各構成に加え、前記実施例同様に脱臭ユニットおよび排気ファンなどを配設したダクト本体(32)上部の排気ダクト(33)を室外側(33a)と室内側(33b)に分流し、ダンパー(35)によって室内外への排気路を切り替えるようにしたものである。
【0039】
排気路を切り替えるダンパー(35)は、レンジフード(31)に吸い込まれる空気の湿度により切替制御するようにしており、例えば、レンジ台(36)上での調理中は必然的に湿度が高くなるとともに除湿機構および脱臭機構ともに負荷が大きくなるため、高湿度を検知した場合は排気を室外側(33a)に排出させるようにし、調理していない場合や比較的湿度の低いときは室内側(33b)へ除湿し脱臭した空気を戻すようにすれば、エアコンの運転負荷を低減させる効果が得られる。
【0040】
なお、ダンパー(35)の切替制御は、レンジフード(31)の下部における調理器具の動作と連動させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、光触媒への紫外線照射を放電によっておこなう脱臭ユニットを用いたレンジフードに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の1実施形態を示すレンジフードの概略縦断面図である。
【図2】図1における脱臭ユニットの構成を示す概略断面図である。
【図3】本発明と紫外線ランプによる脱臭効果の比較グラフである。
【図4】湿度による放電への影響を示す比較グラフである。
【図5】本発明の他の実施例を示すレンジフード要部の縦断面図である。
【図6】図5における除湿機構を示す斜視図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示すレンジフードの概略図である。
【符号の説明】
【0043】
1 レンジフード 2 ダクト本体 3 吸込口
4 風路 5 オイル捕集フィルタ 6 脱臭ユニット
7 排気ファン 8 排気ダクト 9光触媒モジュール
10 光触媒フィルタ 11 放電電極 12 対極
13 高圧電源部 14 オゾン分解触媒フィルタ
15 スイッチ 16 湿度センサー 17 仕切板
18 扉 20 除湿機構 21 サーモモジュール
22 冷却パイプ 23 冷却フィン 24 露受け樋
25 パイプ 31 レンジフード 32 ダクト本体
33a 室外側排気ダクト 33b 室内側排気ダクト 35 ダンパー
36 レンジ台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを排出するレンジフードにおいて、酸化チタンに代表される光触媒を用いた脱臭機構をダクト内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段からの放電によっておこなうとともに、吸込口で検知される空気中の湿度により前記放電条件を制御するようにしたことを特徴とするレンジフード。
【請求項2】
調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを室内側に排出するようにしたことを特徴とする請求項1記載のレンジフード。
【請求項3】
高電圧を放電する高圧電源部をダクト内の密閉空間に設置したことを特徴とする請求項1または2記載のレンジフード。
【請求項4】
脱臭機構に対応するダクト本体の側面に開口を形成して扉で閉塞し、前記開口を介して脱臭機構を着脱するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のレンジフード。
【請求項5】
調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを排出するレンジフードにおいて、酸化チタンに代表される光触媒を用いた脱臭機構をダクト本体内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段からの放電によっておこなうとともに、ダクト内における前記脱臭機構の風上側に除湿機構を配設したことを特徴とするレンジフード。
【請求項6】
調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを室内側に排出するようにしたことを特徴とする請求項5記載のレンジフード。
【請求項7】
調理時などに発生する水蒸気、臭気、煙などを排出するレンジフードにおいて、酸化チタンに代表される光触媒を用いた脱臭機構をダクト本体内に備え、光触媒への紫外線照射を高電圧放電手段からの放電によっておこなうとともに、ダクトの最下流部に、排出空気の流れを室外若しくは室内に切り替える流路切替装置を配置したことを特徴とするレンジフード。
【請求項8】
ダクト内における前記脱臭機構の風上側に除湿機構を配設したことを特徴とする請求項7記載のレンジフード。
【請求項9】
除湿機構は、熱電変換素子であるサーモモジュールの一端に熱伝導関係に固着した冷却パイプと、良熱伝導体製のフィンを空気の流れ方向に多数平行に立設した冷却フィンとを組み合わせて構成し、空気の流れを阻害しないように風路中に配置したこと特徴とする請求項5または6、あるいは8記載のレンジフード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−97982(P2006−97982A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−285276(P2004−285276)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝家電製造株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】