レーザ穿刺装置とこれを用いた血液検査装置
【課題】レーザ穿刺装置の使用にはレンズフィルム等を使用の度に交換しなければならず手間がかかるものであった。
【解決手段】筐体22内に装着されるとともに皮膚5を穿刺するレーザ穿刺ユニット24と、このレーザ穿刺ユニット24の前方に設けられるとともにレーザ穿刺ユニット24から放射されるレーザ光24hが通過するレンズ25と、このレンズ25の前方に設けられるとともにレーザ光24hが通過して出力される穿刺開口部26とを備え、レンズ25と穿刺開口部26との間に穿刺の都度の取替えを不要とするレンズ保護隔壁27が設けられたものである。これにより、所期の目的を達成することができる。
【解決手段】筐体22内に装着されるとともに皮膚5を穿刺するレーザ穿刺ユニット24と、このレーザ穿刺ユニット24の前方に設けられるとともにレーザ穿刺ユニット24から放射されるレーザ光24hが通過するレンズ25と、このレンズ25の前方に設けられるとともにレーザ光24hが通過して出力される穿刺開口部26とを備え、レンズ25と穿刺開口部26との間に穿刺の都度の取替えを不要とするレンズ保護隔壁27が設けられたものである。これにより、所期の目的を達成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ穿刺装置とこれを用いた血液検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
以下、従来のレーザ穿刺装置1について説明する。図13において、2はレーザ穿刺ユニット3が装着された筐体であり、このレーザ穿刺ユニット3の前方にはレーザ光3aが皮膚5で焦点を結ぶレンズ6が設けられている。また、このレンズ6の前方には、レンズ6の汚れを保護するレンズフィルム7が設けられている。そして、このレンズフィルム7の前方には穿刺開口部4が設けられている。8は、レーザ穿刺ユニット3に高電圧を与える高電圧発生回路であり、9は、この高電圧発生回路8に電源を与える電池である。
【0003】
以上のように構成されたレーザ穿刺装置1の動作について以下説明する。穿刺ボタン3bが押下されると、高電圧発生回路8が駆動されて、レーザ穿刺ユニット3からはレーザ光3aが放射される。このレーザ光3aはレンズ6とレンズフィルム7を通過して皮膚5を穿刺する。皮膚5が穿刺されると、この皮膚5からは少量の血液10が流出する。
【0004】
ここで、レンズフィルム7は、レーザ穿刺時において飛散物や煙によるレンズ6の汚れを保護する目的で設けられたものであり穿刺の度に交換していた。これは、レンズフィルム7が汚れると光透過率が低下するのでこれを防止するためである。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られている。
【特許文献1】米国特許第5993439号公報
【特許文献2】米国特許第5947957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながらこのような従来のレーザ穿刺装置1では、穿刺の度にレンズフィルム7を交換しなければならず手間がかかるという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、この問題を解決したもので、手間のかからないレーザ穿刺装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために本発明のレーザ穿刺装置は、レンズと穿刺開口部との間に取替え不要なレンズ保護手段が設けられたものである。これにより、初期の目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、レンズと穿刺開口部との間に取替え不要なレンズ保護手段が設けられたものであり、取替え不要なレンズ保護手段が設けられているので、レーザ穿刺の度にレンズフィルム等で形成されたレンズ保護手段を取り替える必要はなく、このレンズフィルム交換の手間を省くことができる。また、レンズフィルムを装着する必要がないので、ランニングコストの軽減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態におけるレーザ穿刺装置21の断面図である。図1において、22は樹脂で形成された略直方体形状の筐体であり、この筐体22の一方には蝶番で開閉自在に形成された蓋22aが設けられている。
【0011】
また、筐体22内には、ホルダ23に内蔵されたレーザ穿刺ユニット24が装着されており、このレーザ穿刺ユニット24の前方にはレンズ25が装着されている。そして、ホルダ23の一方には穿刺開口部26が形成されている。即ち、レンズ25の前方に穿刺開口部26が位置している。この穿刺開口部26は皮膚5に当接し、レーザ光24hの照射により皮膚5から血液10を採血するものである。
【0012】
27は、レンズ25と穿刺開口部26との間にレーザ光24hの進行軌跡(光軸)を包むように尖頭状に形成されたレンズ保護隔壁である。また、ホルダ23の他方近傍に吸入路28aを介して排気用のポンプ28が装着されている。このポンプ28からは排気口28bが筐体22の外部に向かって設けられるとともに、この排気口28bの一部が分岐されて分岐路28cに接続されている。そしてこの分岐路28cは、レンズ保護隔壁27内に導かれている。このレンズ保護隔壁27には、ホルダ23との間に孔27aが設けられている。
【0013】
29は、穿刺ボタン30に接続された高電圧発生回路であり、レーザ穿刺ユニット24を駆動するものである。また、31は電池であり、高電圧発生回路29に電源を供給するものである。32は、ホルダ23内と筐体22外との間の開放・閉塞を行う弁である。
【0014】
以上のように構成されたレーザ穿刺装置21について、以下にその動作を説明する。筐体22に露出して設けられた穿刺ボタン30を押下すると、高電圧発生回路29が駆動されて高電圧が発生する。この高電圧でレーザ穿刺ユニット24が駆動されてレーザ光24hが放射される。このレーザ光24hはレンズ25を通過して皮膚5下で焦点を結ぶ(図2参照)。皮膚5はレーザ光24hの照射で焼かれて皮膚5の蒸散物と煙の放出及び、血液10が流出する。この血液10は、皮膚5上に留まり、蒸散物と煙はホルダ23内に流入する。このホルダ23内に流入した蒸散物と煙はポンプ28の作用により、吸入路28aを介して排気口28bから外部に排出される。
【0015】
ここで、本実施の形態におけるレンズ保護隔壁27は、レンズ25と穿刺開口部26との間にレーザ光24hの進行軌跡を包むように尖頭状に形成されているので、蒸散物と煙は殆どレンズ25に到達することはない。従って、レンズ25の汚れは極めて軽減され、光透過能力が劣化することはない。即ち、従来のように穿刺の度にレンズフィルム7を取り替えるような手間は不要となる。
【0016】
また、穿刺の直後に排気口28bから排出される排気の一部は分岐されて分岐路28cを介してレンズ保護隔壁27内へ流入する。そして、レンズ25の前面を通過して孔27aからホルダ23へ抜ける。従って、例えレンズ保護隔壁27内に蒸散物と煙が流入したとしても、この流入した蒸散物と煙は孔27aからホルダ23内に放出される。従って、レンズ25が汚れることはない。
【0017】
図2は、ホルダ23とその近傍の拡大断面図である。図2において、レンズ25の前方から距離35の位置に開閉自在に構成されたシャッター36(遮蔽手段の一例として用いた)が設けられている。このシャッター36は、レーザ穿刺の後、直ちに閉じられる。従って、例え蒸散物と煙がレンズ保護隔壁27内に流入したとしてもレンズ25に触れることはないので、レンズ25が汚れて光透過率を低下させることはない。なお、距離35は、レンズ25の焦点距離の3分の1以下にしており、シャッター36の径は、レンズ25の径の5分の1から10分の1の大きさにしている。
【0018】
レンズ保護隔壁27の表面は、抗菌処理を行い。レーザ照射による皮膚5の炭化臭を軽減させている。なお、抗菌処理の他に光触媒38を装着し、脱臭することもできる。この場合は、ホルダ23に採光窓39を設け、外部からの光(紫外線)40を光触媒38に照射するようにする。
【0019】
ここで、光触媒38の脱臭原理を説明する。光触媒38に光40が当たると、その表面から電子が飛び出す。電子が飛び出すとそこに正孔が生ずる。この正孔は強い酸化力を持ち、水中にある水酸化イオンから電子を奪う。電子を奪われた水酸化イオンは非常に不安定な状態のOHラジカルになる。OHラジカルは強力な酸化力を持つため近くの有機物から電子を奪い、自分自身の安定を図ろうとする。このようにして電子を奪われた有機物は結合を分断され、最終的には無臭の二酸化炭素や水となり、大気中に発散する。
【0020】
また、脱臭等については以下の処置も考えられる。即ち、蒸散物と煙が吸引される吸入路28a内に活性炭等の臭いの除去部材を装着してレーザ照射による皮膚5の炭化臭を除去する。
【0021】
また、レンズ保護隔壁27とホルダ23との間に電極41a、41bを設け、この電極41a、41bに電圧を印加して集塵しても良い。電圧を印加することで微粒子を含んだ蒸散物や煙は、帯電された電極41a、41bにより捕捉されて臭いのない綺麗な空気にすることができる。
【0022】
またホルダ23内にエアフィルタを装着しても良い。エアフィルタとしては、例えばHEPAフィルタがある。HAPAフィルタは、極めて細いガラス繊維で形成されており、10μm以下の粒子を99.9%以上の効率で捕集するものである。
【0023】
次に、図3について説明する。図3は、上記図2の変形例であり、図2と同じ部分は同一符号を記している。また図2と同様の部分は説明を省略する。以下違いについて説明をする。
【0024】
図2においては、開閉自在のシャッター36が遮蔽手段の一例として設けられていたが、図3では、レンズ25の前方から距離Lfの位置に、開閉式ではなく固定支持されたシャッター(遮蔽部材)36aが設けられている。このシャッター36aは、レーザ穿刺中においては、レーザ光路に配置されているために、レーザの出力を若干低減するが、シャッター36aの径φDfをレンズ25の直径φDよりも小さいものを選定することで、例え蒸散物がレンズ隔壁27内に飛散したとしてもレンズ25に直接、到達することはないので、レンズ25が汚れて光透過率を低下させることはない。
【0025】
なお、レンズ25とシャッター36aとの距離Lfは、レンズ25の焦点距離の3分の1以下にしており、シャッター36aの径φDfは、レンズ25の径φDの5分の1〜10分の1の大きさにしている。つまり、レンズ保護隔壁27の穿刺側の開口部27aの径φdfと同程度のサイズとする。また、54dは皮膚検知センサを示す。
【0026】
図4は、レーザ穿刺ユニット24とレンズ保護隔壁27の断面図である。レーザ穿刺ユニット24は、発振チューブ24aから構成されている。発振チューブ24a内には、Er:YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ結晶24cと光源24dが格納されている。発振チューブ24aの一方の端には透過率約1%の部分透過鏡24eが装着されており、他方の端には全反射鏡24fが装着されている。部分透過鏡24eの前方のレンズ保護隔壁27内には凸レンズ25が装着されており、レーザ光24hで患者の皮膚下に焦点を結ぶように設定されている。
【0027】
以上のように構成されたレーザ穿刺ユニット24について、以下にその動作を説明する。穿刺ボタン30(図1参照)を押下する。そうすると、光源24dが励起し、この光源24dから発射された光源は、Er:YAGレーザ結晶24c内に入り、ここで、全反射鏡24fとYAGレーザ結晶24cと部分透過鏡24eの間を反射して共振するとともに増幅される。この増幅されたレーザ光の一部は誘導放出により部分透過鏡24eを通過する。この部分透過鏡24eを通過したレーザ光24hはレンズ25を透過して放射され、皮膚5内で焦点を結ぶ。ここで、穿刺する際の焦点の深さは、皮膚5から0.1mm〜1.5mmが適しており、本実施の形態では0.5mmとしている。
【0028】
本実施の形態では、患者の皮膚5へ非接触で穿刺できるレーザ穿刺ユニット24を用いているので、衛生的である。また、可動部品は無く故障は少なくなる。更に、レーザ穿刺装置21を容易に防水構造とすることができ、全体を丸洗いすることも可能となる。なお、このレーザ光24hでの穿刺電圧は、約300Vとしている。従って、患者に与える苦痛は少ない。
【0029】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1で説明したレーザ穿刺装置21を用いた血液検査装置51について述べる。なお、実施の形態1と同じものに付いては、同符号を附して説明を簡略化している。
【0030】
図5は、血液検査装置51の断面図である。図5において、52は、樹脂で形成された筐体であり、この筐体52内には、ホルダ23に覆われたレーザ穿刺ユニット24が装着されている。また、筐体52内の一方には、レーザ穿刺ユニット24のレーザ光24hが通過する筒体52aが形成されている。そして、この筒体52aの先端は穿刺開口部となっており、血液センサ(以下センサという)53が装着されたセンサユニット54が着脱自在に装着されている。
【0031】
ホルダ23の他方からは吸入路28aにより連結された排気用のポンプ28が装着されており、このポンプ28からは排気口28bへ連結されている。また、このポンプ28の排気口28bへ放出される排気が分割されて分岐路28cに供給され、この分岐路28cはレンズ保護隔壁27内に導かれている。また、ホルダ23と外部との間には弁32が設けられている。
【0032】
29は、高電圧発生回路であり、レーザ穿刺ユニット24内に設けられた光源24d(図4参照)を駆動するものである。また、55は電気回路部であり、高電圧発生回路29を駆動するとともに、センサ53から出力される信号に基づいて、血液10の性質(血糖値)を測定するものである。そして、その結果は筐体52の表面に装着された表示部56に表示される。57は、電気回路部55に電源を供給する電池である。
【0033】
図6はセンサユニット54の断面図であり、図7は底面から見た平面図である。センサユニット54は、ホルダ54aとこのホルダ54aへ着脱自在に挿入されたセンサ53とで構成されている。ホルダ54a内には、中央に孔54bを有する受け台54cが設けられており、この受け台54cにセンサ53が載置される。そして、このセンサ53は、ホルダ54a内に形成された係止凸部54eで係止される。また、受け台54cの下側にはリング状の凸部54fが形成されており、このリング状の凸部54fで負圧室28dを形成している。
【0034】
凸部54fには、皮膚5への当接を検知する皮膚検知センサ54dが設けられている。この皮膚検知センサ54dの信号は導線でガイド60bに形成された凹部60dに接続されている。皮膚検知センサ54dは皮膚5の当接抵抗を検知するものであり、導体電極で構成されている。そして、図7に示すように皮膚検知センサ54dの信号は、複数個の凹部60dを2分するように接続されている。これは、この凹部60dに嵌合する凸部60cから得る信号は180度離れた位置から得ることにより、センサユニット54の挿入方向に関係なく信号を取り出すことを可能にするためである。なお、この関係はセンサユニット54に形成された凹部60dと筒体52aに形成された凸部60cと逆であっても良い。
【0035】
図8は、ガイド部60の展開平面図である。このガイド部60は、筒体52aとセンサユニット54との間に形成されるものである。図8において、60aは凹形状のガイドであり、筒体52aの外側に設けられている。また、60bは、凸形状のガイドであり、センサユニット54の内側に設けられている。従って、センサユニット54を無造作に挿入しても、このガイド60a、60bに沿って方向を修正しながら挿入される。従って、電極同士は確実に接続されて、センサ53の信号を電気回路部55に導くことができる。
【0036】
60cは、ガイド60aの奥部に形成された導電性を有するとともに弾性を有する凸部であり、60dは、ガイド60bの先端に設けられた導電性を有する凹部である。この凸部60cと凹部60dは嵌合して、センサユニット54の位置決めをするとともに、この凸部60cと凹部60dを介してセンサユニット54に装着された皮膚検知センサ54dの信号を電気回路部55に導くものである。
【0037】
図9は、センサユニット54に装着されるセンサ53の断面図である。このセンサ53は、基板61と、この基板61の上面に貼り合わされたスペーサ62と、このスペーサ62の上面に貼り合わされたカバー63とで構成されており、その形状は板体形状をしている。
【0038】
64は、血液10の貯留部であり、この貯留部64は、基板61の略中央に形成された基板孔61aと、スペーサ62の略中央に形成されたスペーサ孔62aと、カバー63の略中央に形成されたカバー孔63aとが連通して形成されている。
【0039】
65は、この貯留部64に一方の端が連結された血液10の供給路であり、貯留部64に溜められた血液10を毛細管現象で供給路65上に形成された検出部67(図10参照)に導く路である。また、この供給路65の他方の端は空気孔68に連結されている。貯留部64の容積は0.904μLであり、供給路65の容積は0.144μLである。
【0040】
ここで、カバー63の上面63hは撥水性材料を用いている。また、供給路65内は親水性材料を用いている。なお、貯留部64の天面64aは供給路65より弱い親水性処理をするか、或いはカバー63の上面63hより弱い撥水性処理をすることが好ましい。
【0041】
70は、検出部37上に載置された試薬である。この試薬70は、0.01〜2.0wt%CMC水溶液に、PQQ−GDHを0.1〜5.0U/センサ、フェリシアン化カリウムを10〜200mM、マルチトールを1〜50mM、タウリンを20〜200mM添加して融解させて試薬溶液を調整し、これを基板61に形成された検出電極71,73(図10参照)上に滴下し、乾燥させることで形成したものである。
【0042】
ここで、基板61の上面には金、白金、パラジウム等を材料として、スパッタリング法或いは蒸着法により導電層を形成し、これをレーザ加工により検出電極71〜75と、この検出電極71〜75から夫々導出された接続電極71a〜75aと基準電極73cが一体的に形成されている。
【0043】
また、基板61、スペーサ62、カバー63の材質はポリエチレンテレフタート(PET)を用いている。
【0044】
図10は、センサ53の透視平面図である。センサ53の形状は正6角形をしており、その夫々6個の頂部には、血液検査装置51の筒体52aの先端に設けられたコネクタ76(76a〜76f)に接続される接続電極71a〜75aと、接続電極73aに接続された基準電極73cが形成されている。
【0045】
64は、センサ53の略中央に設けられた血液10の貯留部であり、この貯留部64に一方の端が接続された供給路65が検出電極72に向かって設けられている。そして、この供給路65の他方の端は空気孔68に連結している。この供給路65上には、貯留部64から順次接続電極74aに接続された検出電極74と、接続電極75aに接続された検出電極75と、再度接続電極74aに接続された検出電極74と、接続電極73a及び基準電極73cに接続された検出電極73と、接続電極71aに接続された検出電極71と、再度接続電極73a及び基準電極73cに接続された検出電極73と、接続電極72aに接続された検出電極72が設けられている。また、検出電極71,73上には、試薬70(図9参照)が載置される。
【0046】
図11は、電気回路部55とその近傍のブロック図である。図11において、センサ53の接続電極71a〜75a、基準電極73cは、コネクタ76a〜76fを介して切換回路80に接続されている。この切換回路80の出力は、電流/電圧変換器81の入力に接続されている。そして、その出力はアナログ/デジタル変換器(以後、A/D変換器という)82を介して演算部83の入力に接続されている。この演算部83の出力は、液晶で形成された表示部56と送信部87に接続されている。また、切換回路80は基準電圧源85が接続されている。なお、この基準電圧源85はグランド電位であっても良い。
【0047】
86は制御部であり、この制御部86の出力は、レーザ穿刺ユニット24に接続された高電圧発生回路29と、切換回路80の制御端子と、演算部83と、送信部87と、負圧を発生させる排気用のポンプ28に接続されている。また、制御部86の入力には、レーザ穿刺ユニット24で穿刺する穿刺ボタン30と、皮膚検知センサ54dと、タイマ88とが接続されている。
【0048】
次に、電気回路部55の動作を説明する。先ず、センサ53の接続電極71a〜75a、基準電極73cがコネクタ76a〜76fの何れに接続されているかを検出する。即ち、制御部86の指令により、コネクタ76a〜76fの内、隣り合うコネクタ間の電気抵抗が零であるコネクタを見つける。そして、その電気抵抗が零のコネクタが見つかったら、そのコネクタに接続されているものが基準電極73cに接続されるコネクタ76であると決定する。そして、この基準電極73cに接続されたコネクタ76を基準として、順に接続電極74a,75a、71a、72a,73aにコネクタ76(76a〜76fのうち何れかから始まる)が接続される。このようにして、接続電極71a〜75a、基準電極73cに接続された夫々のコネクタ76a〜76fを決定し、その後血液10の測定に移る。
【0049】
測定動作では、先ず切換回路80を切換えて、検出電極71(図9参照)を電流/電圧変換器81に接続する。また、血液10流入を検知するための検知極となる検出電極72を基準電圧源85に接続する。そして、検出電極71及び検出電極72間に一定の電圧を印加する。この状態において、血液10が流入すると、検出電極71,72間に電流が流れる。この電流は、電流/電圧変換器81によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器82によってデジタル値に変換される。そして、演算部83に向かって出力される。演算部83はそのデジタル値に基づいて血液10が十分に流入したことを検出する。なお、この時点でポンプ28の動作をオフにする。
【0050】
次に、血液成分であるグルコースの測定が行なわれる。グルコース成分量の測定は、先ず、制御部86の指令により、切換回路80を切換えて、グルコース成分量の測定のための作用極となる検出電極71を電流・電圧変換器81に接続する。また、グルコース成分量の測定のための対極となる検出電極73を基準電圧源85に接続する。
【0051】
なお、例えば血液中のグルコースとその酸化還元酵素とを一定時間反応させる間は、電流/電圧変換器81及び基準電圧源85をオフにしておく。そして、一定時間(1〜10秒)の経過後に、制御部86の指令により、検出電極71と73間に一定の電圧(0.2〜0.5V)を印加する。そうすると、検出電極71,73間に電流が流れる。この電流は電流/電圧変換器81によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器82によってデジタル値に変換されて、演算部83に向かって出力される。演算部83はそのデジタル値を基にグルコース成分量に換算する。
【0052】
次に、グルコース成分量の測定後、Hct値の測定が行なわれる。Hct値の測定は次のように行なわれる。先ず、制御部86からの指令により切換回路80を切換える。そして、Hct値の測定のための作用極となる検出電極75を電流/電圧変換器81に接続する。また、Hct値の測定のための対極となる検出電極71を基準電圧源85に接続する。
【0053】
次に、制御部86の指令により、電流/電圧変換器81及び基準電圧源85から検出電極75と71間に一定の電圧(2V〜3V)を印加する。検出電極75と71間に流れる電流は、電流/電圧変換器81によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器82によってデジタル値に変換される。そして演算部83に向かって出力される。演算部83はそのデジタル値に基づいてHct値に換算する。
【0054】
この測定で得られたHct値とグルコース成分量を用い、予め求めておいた検量線または検量線テーブルを参照して、グルコース成分量をHct値で補正し、その補正された結果を表示部56に表示する。また、この補正された結果を送信部87からインスリンを注射する注射装置に向けて送信する。この送信は電波を用いることもできるが、医療器具への妨害のない光通信で送信することが好ましい。
【0055】
このように補正された測定データを送信部87から送信することにより、インスリンの投与量が注射装置に自動的に設定されるようにすれば、患者が投与するインスリンの量を注射装置に設定する必要は無く、設定の煩わしさは無くなる。また、人為手段を介さずにインスリンの量を注射装置に設定することができるので、設定のミスを防止することができる。
【0056】
以上、グルコースの測定を例に説明したが、センサ53の試薬70を交換して、グルコースの測定の他に乳酸値やコレステロールの血液成分の測定にも有用である。
【0057】
次に、図12を用いて血液検査装置51の動作を説明する。先ずステップ91では、センサユニット54の装着を待つ。センサユニット54が装着されたらステップ92に移行する。ステップ92では、センサ53の基準電極73cの検知に基づいて、検出電極71〜75が特定される。
【0058】
そして、ステップ93で採血すべき皮膚5への当接を待つ。センサユニット54の皮膚検知センサ54dで皮膚5を検知したらステップ94に移行し、ポンプ28を動作させる。そして、このポンプ28で負圧室28d(センサ53の近傍)に負圧を加える。
【0059】
ポンプ28を形成する排気ポンプの電流の変化、或いはタイマ88により予め定められた時間が経過すると、貯留部64内の皮膚5が十分盛り上がったと判断し、ステップ95に移行する。ステップ95では、表示部56に穿刺可である旨の表示をする。そして、ステップ96に移行し、穿刺ボタン30の押下を待つ。穿刺ボタン30が押下されるとステップ97に移行する。
【0060】
ステップ97では、ステップ95で行った表示をオフするとともに、レンズ25前方のシャッター36を閉にする。そして、ステップ98へ移行する。ステップ98では皮膚5の穿刺により、流出した血液10をセンサ53の検出部67に取り込む。そして、血液10の血糖値を計測する。
【0061】
ステップ98で血糖値が計測されたら、ステップ99に移行し、ポンプ28をオフし、弁32を開放する。そして、ステップ100に移行し、測定した血糖値の値を表示部56に表示する。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明にかかるレーザ穿刺装置は、使用時に手間が掛からないので、血液の採取等に使用される医療機器等の用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1におけるレーザ穿刺装置の断面図
【図2】同装置のホルダとその近傍の断面図
【図3】同装置の別の構成例におけるホルダとその近傍の断面図
【図4】同装置のレーザ穿刺ユニットとその近傍の断面図
【図5】本発明の実施の形態2における血液検査装置の断面図
【図6】同装置のセンサユニットの断面図
【図7】同装置の底から見た平面図
【図8】同装置のガイド部の展開平面図
【図9】同装置のセンサの断面図
【図10】同装置の透視平面図
【図11】同装置の電気回路部とその近傍のブロック図
【図12】同装置の動作説明図
【図13】従来のレーザ穿刺装置の断面図
【符号の説明】
【0064】
5 皮膚
21 レーザ穿刺装置
22 筐体
24 レーザ穿刺ユニット
24h レーザ光
25 レンズ
26 穿刺開口部
27 レンズ保護隔壁
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ穿刺装置とこれを用いた血液検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
以下、従来のレーザ穿刺装置1について説明する。図13において、2はレーザ穿刺ユニット3が装着された筐体であり、このレーザ穿刺ユニット3の前方にはレーザ光3aが皮膚5で焦点を結ぶレンズ6が設けられている。また、このレンズ6の前方には、レンズ6の汚れを保護するレンズフィルム7が設けられている。そして、このレンズフィルム7の前方には穿刺開口部4が設けられている。8は、レーザ穿刺ユニット3に高電圧を与える高電圧発生回路であり、9は、この高電圧発生回路8に電源を与える電池である。
【0003】
以上のように構成されたレーザ穿刺装置1の動作について以下説明する。穿刺ボタン3bが押下されると、高電圧発生回路8が駆動されて、レーザ穿刺ユニット3からはレーザ光3aが放射される。このレーザ光3aはレンズ6とレンズフィルム7を通過して皮膚5を穿刺する。皮膚5が穿刺されると、この皮膚5からは少量の血液10が流出する。
【0004】
ここで、レンズフィルム7は、レーザ穿刺時において飛散物や煙によるレンズ6の汚れを保護する目的で設けられたものであり穿刺の度に交換していた。これは、レンズフィルム7が汚れると光透過率が低下するのでこれを防止するためである。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られている。
【特許文献1】米国特許第5993439号公報
【特許文献2】米国特許第5947957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながらこのような従来のレーザ穿刺装置1では、穿刺の度にレンズフィルム7を交換しなければならず手間がかかるという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、この問題を解決したもので、手間のかからないレーザ穿刺装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために本発明のレーザ穿刺装置は、レンズと穿刺開口部との間に取替え不要なレンズ保護手段が設けられたものである。これにより、初期の目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、レンズと穿刺開口部との間に取替え不要なレンズ保護手段が設けられたものであり、取替え不要なレンズ保護手段が設けられているので、レーザ穿刺の度にレンズフィルム等で形成されたレンズ保護手段を取り替える必要はなく、このレンズフィルム交換の手間を省くことができる。また、レンズフィルムを装着する必要がないので、ランニングコストの軽減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態におけるレーザ穿刺装置21の断面図である。図1において、22は樹脂で形成された略直方体形状の筐体であり、この筐体22の一方には蝶番で開閉自在に形成された蓋22aが設けられている。
【0011】
また、筐体22内には、ホルダ23に内蔵されたレーザ穿刺ユニット24が装着されており、このレーザ穿刺ユニット24の前方にはレンズ25が装着されている。そして、ホルダ23の一方には穿刺開口部26が形成されている。即ち、レンズ25の前方に穿刺開口部26が位置している。この穿刺開口部26は皮膚5に当接し、レーザ光24hの照射により皮膚5から血液10を採血するものである。
【0012】
27は、レンズ25と穿刺開口部26との間にレーザ光24hの進行軌跡(光軸)を包むように尖頭状に形成されたレンズ保護隔壁である。また、ホルダ23の他方近傍に吸入路28aを介して排気用のポンプ28が装着されている。このポンプ28からは排気口28bが筐体22の外部に向かって設けられるとともに、この排気口28bの一部が分岐されて分岐路28cに接続されている。そしてこの分岐路28cは、レンズ保護隔壁27内に導かれている。このレンズ保護隔壁27には、ホルダ23との間に孔27aが設けられている。
【0013】
29は、穿刺ボタン30に接続された高電圧発生回路であり、レーザ穿刺ユニット24を駆動するものである。また、31は電池であり、高電圧発生回路29に電源を供給するものである。32は、ホルダ23内と筐体22外との間の開放・閉塞を行う弁である。
【0014】
以上のように構成されたレーザ穿刺装置21について、以下にその動作を説明する。筐体22に露出して設けられた穿刺ボタン30を押下すると、高電圧発生回路29が駆動されて高電圧が発生する。この高電圧でレーザ穿刺ユニット24が駆動されてレーザ光24hが放射される。このレーザ光24hはレンズ25を通過して皮膚5下で焦点を結ぶ(図2参照)。皮膚5はレーザ光24hの照射で焼かれて皮膚5の蒸散物と煙の放出及び、血液10が流出する。この血液10は、皮膚5上に留まり、蒸散物と煙はホルダ23内に流入する。このホルダ23内に流入した蒸散物と煙はポンプ28の作用により、吸入路28aを介して排気口28bから外部に排出される。
【0015】
ここで、本実施の形態におけるレンズ保護隔壁27は、レンズ25と穿刺開口部26との間にレーザ光24hの進行軌跡を包むように尖頭状に形成されているので、蒸散物と煙は殆どレンズ25に到達することはない。従って、レンズ25の汚れは極めて軽減され、光透過能力が劣化することはない。即ち、従来のように穿刺の度にレンズフィルム7を取り替えるような手間は不要となる。
【0016】
また、穿刺の直後に排気口28bから排出される排気の一部は分岐されて分岐路28cを介してレンズ保護隔壁27内へ流入する。そして、レンズ25の前面を通過して孔27aからホルダ23へ抜ける。従って、例えレンズ保護隔壁27内に蒸散物と煙が流入したとしても、この流入した蒸散物と煙は孔27aからホルダ23内に放出される。従って、レンズ25が汚れることはない。
【0017】
図2は、ホルダ23とその近傍の拡大断面図である。図2において、レンズ25の前方から距離35の位置に開閉自在に構成されたシャッター36(遮蔽手段の一例として用いた)が設けられている。このシャッター36は、レーザ穿刺の後、直ちに閉じられる。従って、例え蒸散物と煙がレンズ保護隔壁27内に流入したとしてもレンズ25に触れることはないので、レンズ25が汚れて光透過率を低下させることはない。なお、距離35は、レンズ25の焦点距離の3分の1以下にしており、シャッター36の径は、レンズ25の径の5分の1から10分の1の大きさにしている。
【0018】
レンズ保護隔壁27の表面は、抗菌処理を行い。レーザ照射による皮膚5の炭化臭を軽減させている。なお、抗菌処理の他に光触媒38を装着し、脱臭することもできる。この場合は、ホルダ23に採光窓39を設け、外部からの光(紫外線)40を光触媒38に照射するようにする。
【0019】
ここで、光触媒38の脱臭原理を説明する。光触媒38に光40が当たると、その表面から電子が飛び出す。電子が飛び出すとそこに正孔が生ずる。この正孔は強い酸化力を持ち、水中にある水酸化イオンから電子を奪う。電子を奪われた水酸化イオンは非常に不安定な状態のOHラジカルになる。OHラジカルは強力な酸化力を持つため近くの有機物から電子を奪い、自分自身の安定を図ろうとする。このようにして電子を奪われた有機物は結合を分断され、最終的には無臭の二酸化炭素や水となり、大気中に発散する。
【0020】
また、脱臭等については以下の処置も考えられる。即ち、蒸散物と煙が吸引される吸入路28a内に活性炭等の臭いの除去部材を装着してレーザ照射による皮膚5の炭化臭を除去する。
【0021】
また、レンズ保護隔壁27とホルダ23との間に電極41a、41bを設け、この電極41a、41bに電圧を印加して集塵しても良い。電圧を印加することで微粒子を含んだ蒸散物や煙は、帯電された電極41a、41bにより捕捉されて臭いのない綺麗な空気にすることができる。
【0022】
またホルダ23内にエアフィルタを装着しても良い。エアフィルタとしては、例えばHEPAフィルタがある。HAPAフィルタは、極めて細いガラス繊維で形成されており、10μm以下の粒子を99.9%以上の効率で捕集するものである。
【0023】
次に、図3について説明する。図3は、上記図2の変形例であり、図2と同じ部分は同一符号を記している。また図2と同様の部分は説明を省略する。以下違いについて説明をする。
【0024】
図2においては、開閉自在のシャッター36が遮蔽手段の一例として設けられていたが、図3では、レンズ25の前方から距離Lfの位置に、開閉式ではなく固定支持されたシャッター(遮蔽部材)36aが設けられている。このシャッター36aは、レーザ穿刺中においては、レーザ光路に配置されているために、レーザの出力を若干低減するが、シャッター36aの径φDfをレンズ25の直径φDよりも小さいものを選定することで、例え蒸散物がレンズ隔壁27内に飛散したとしてもレンズ25に直接、到達することはないので、レンズ25が汚れて光透過率を低下させることはない。
【0025】
なお、レンズ25とシャッター36aとの距離Lfは、レンズ25の焦点距離の3分の1以下にしており、シャッター36aの径φDfは、レンズ25の径φDの5分の1〜10分の1の大きさにしている。つまり、レンズ保護隔壁27の穿刺側の開口部27aの径φdfと同程度のサイズとする。また、54dは皮膚検知センサを示す。
【0026】
図4は、レーザ穿刺ユニット24とレンズ保護隔壁27の断面図である。レーザ穿刺ユニット24は、発振チューブ24aから構成されている。発振チューブ24a内には、Er:YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ結晶24cと光源24dが格納されている。発振チューブ24aの一方の端には透過率約1%の部分透過鏡24eが装着されており、他方の端には全反射鏡24fが装着されている。部分透過鏡24eの前方のレンズ保護隔壁27内には凸レンズ25が装着されており、レーザ光24hで患者の皮膚下に焦点を結ぶように設定されている。
【0027】
以上のように構成されたレーザ穿刺ユニット24について、以下にその動作を説明する。穿刺ボタン30(図1参照)を押下する。そうすると、光源24dが励起し、この光源24dから発射された光源は、Er:YAGレーザ結晶24c内に入り、ここで、全反射鏡24fとYAGレーザ結晶24cと部分透過鏡24eの間を反射して共振するとともに増幅される。この増幅されたレーザ光の一部は誘導放出により部分透過鏡24eを通過する。この部分透過鏡24eを通過したレーザ光24hはレンズ25を透過して放射され、皮膚5内で焦点を結ぶ。ここで、穿刺する際の焦点の深さは、皮膚5から0.1mm〜1.5mmが適しており、本実施の形態では0.5mmとしている。
【0028】
本実施の形態では、患者の皮膚5へ非接触で穿刺できるレーザ穿刺ユニット24を用いているので、衛生的である。また、可動部品は無く故障は少なくなる。更に、レーザ穿刺装置21を容易に防水構造とすることができ、全体を丸洗いすることも可能となる。なお、このレーザ光24hでの穿刺電圧は、約300Vとしている。従って、患者に与える苦痛は少ない。
【0029】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1で説明したレーザ穿刺装置21を用いた血液検査装置51について述べる。なお、実施の形態1と同じものに付いては、同符号を附して説明を簡略化している。
【0030】
図5は、血液検査装置51の断面図である。図5において、52は、樹脂で形成された筐体であり、この筐体52内には、ホルダ23に覆われたレーザ穿刺ユニット24が装着されている。また、筐体52内の一方には、レーザ穿刺ユニット24のレーザ光24hが通過する筒体52aが形成されている。そして、この筒体52aの先端は穿刺開口部となっており、血液センサ(以下センサという)53が装着されたセンサユニット54が着脱自在に装着されている。
【0031】
ホルダ23の他方からは吸入路28aにより連結された排気用のポンプ28が装着されており、このポンプ28からは排気口28bへ連結されている。また、このポンプ28の排気口28bへ放出される排気が分割されて分岐路28cに供給され、この分岐路28cはレンズ保護隔壁27内に導かれている。また、ホルダ23と外部との間には弁32が設けられている。
【0032】
29は、高電圧発生回路であり、レーザ穿刺ユニット24内に設けられた光源24d(図4参照)を駆動するものである。また、55は電気回路部であり、高電圧発生回路29を駆動するとともに、センサ53から出力される信号に基づいて、血液10の性質(血糖値)を測定するものである。そして、その結果は筐体52の表面に装着された表示部56に表示される。57は、電気回路部55に電源を供給する電池である。
【0033】
図6はセンサユニット54の断面図であり、図7は底面から見た平面図である。センサユニット54は、ホルダ54aとこのホルダ54aへ着脱自在に挿入されたセンサ53とで構成されている。ホルダ54a内には、中央に孔54bを有する受け台54cが設けられており、この受け台54cにセンサ53が載置される。そして、このセンサ53は、ホルダ54a内に形成された係止凸部54eで係止される。また、受け台54cの下側にはリング状の凸部54fが形成されており、このリング状の凸部54fで負圧室28dを形成している。
【0034】
凸部54fには、皮膚5への当接を検知する皮膚検知センサ54dが設けられている。この皮膚検知センサ54dの信号は導線でガイド60bに形成された凹部60dに接続されている。皮膚検知センサ54dは皮膚5の当接抵抗を検知するものであり、導体電極で構成されている。そして、図7に示すように皮膚検知センサ54dの信号は、複数個の凹部60dを2分するように接続されている。これは、この凹部60dに嵌合する凸部60cから得る信号は180度離れた位置から得ることにより、センサユニット54の挿入方向に関係なく信号を取り出すことを可能にするためである。なお、この関係はセンサユニット54に形成された凹部60dと筒体52aに形成された凸部60cと逆であっても良い。
【0035】
図8は、ガイド部60の展開平面図である。このガイド部60は、筒体52aとセンサユニット54との間に形成されるものである。図8において、60aは凹形状のガイドであり、筒体52aの外側に設けられている。また、60bは、凸形状のガイドであり、センサユニット54の内側に設けられている。従って、センサユニット54を無造作に挿入しても、このガイド60a、60bに沿って方向を修正しながら挿入される。従って、電極同士は確実に接続されて、センサ53の信号を電気回路部55に導くことができる。
【0036】
60cは、ガイド60aの奥部に形成された導電性を有するとともに弾性を有する凸部であり、60dは、ガイド60bの先端に設けられた導電性を有する凹部である。この凸部60cと凹部60dは嵌合して、センサユニット54の位置決めをするとともに、この凸部60cと凹部60dを介してセンサユニット54に装着された皮膚検知センサ54dの信号を電気回路部55に導くものである。
【0037】
図9は、センサユニット54に装着されるセンサ53の断面図である。このセンサ53は、基板61と、この基板61の上面に貼り合わされたスペーサ62と、このスペーサ62の上面に貼り合わされたカバー63とで構成されており、その形状は板体形状をしている。
【0038】
64は、血液10の貯留部であり、この貯留部64は、基板61の略中央に形成された基板孔61aと、スペーサ62の略中央に形成されたスペーサ孔62aと、カバー63の略中央に形成されたカバー孔63aとが連通して形成されている。
【0039】
65は、この貯留部64に一方の端が連結された血液10の供給路であり、貯留部64に溜められた血液10を毛細管現象で供給路65上に形成された検出部67(図10参照)に導く路である。また、この供給路65の他方の端は空気孔68に連結されている。貯留部64の容積は0.904μLであり、供給路65の容積は0.144μLである。
【0040】
ここで、カバー63の上面63hは撥水性材料を用いている。また、供給路65内は親水性材料を用いている。なお、貯留部64の天面64aは供給路65より弱い親水性処理をするか、或いはカバー63の上面63hより弱い撥水性処理をすることが好ましい。
【0041】
70は、検出部37上に載置された試薬である。この試薬70は、0.01〜2.0wt%CMC水溶液に、PQQ−GDHを0.1〜5.0U/センサ、フェリシアン化カリウムを10〜200mM、マルチトールを1〜50mM、タウリンを20〜200mM添加して融解させて試薬溶液を調整し、これを基板61に形成された検出電極71,73(図10参照)上に滴下し、乾燥させることで形成したものである。
【0042】
ここで、基板61の上面には金、白金、パラジウム等を材料として、スパッタリング法或いは蒸着法により導電層を形成し、これをレーザ加工により検出電極71〜75と、この検出電極71〜75から夫々導出された接続電極71a〜75aと基準電極73cが一体的に形成されている。
【0043】
また、基板61、スペーサ62、カバー63の材質はポリエチレンテレフタート(PET)を用いている。
【0044】
図10は、センサ53の透視平面図である。センサ53の形状は正6角形をしており、その夫々6個の頂部には、血液検査装置51の筒体52aの先端に設けられたコネクタ76(76a〜76f)に接続される接続電極71a〜75aと、接続電極73aに接続された基準電極73cが形成されている。
【0045】
64は、センサ53の略中央に設けられた血液10の貯留部であり、この貯留部64に一方の端が接続された供給路65が検出電極72に向かって設けられている。そして、この供給路65の他方の端は空気孔68に連結している。この供給路65上には、貯留部64から順次接続電極74aに接続された検出電極74と、接続電極75aに接続された検出電極75と、再度接続電極74aに接続された検出電極74と、接続電極73a及び基準電極73cに接続された検出電極73と、接続電極71aに接続された検出電極71と、再度接続電極73a及び基準電極73cに接続された検出電極73と、接続電極72aに接続された検出電極72が設けられている。また、検出電極71,73上には、試薬70(図9参照)が載置される。
【0046】
図11は、電気回路部55とその近傍のブロック図である。図11において、センサ53の接続電極71a〜75a、基準電極73cは、コネクタ76a〜76fを介して切換回路80に接続されている。この切換回路80の出力は、電流/電圧変換器81の入力に接続されている。そして、その出力はアナログ/デジタル変換器(以後、A/D変換器という)82を介して演算部83の入力に接続されている。この演算部83の出力は、液晶で形成された表示部56と送信部87に接続されている。また、切換回路80は基準電圧源85が接続されている。なお、この基準電圧源85はグランド電位であっても良い。
【0047】
86は制御部であり、この制御部86の出力は、レーザ穿刺ユニット24に接続された高電圧発生回路29と、切換回路80の制御端子と、演算部83と、送信部87と、負圧を発生させる排気用のポンプ28に接続されている。また、制御部86の入力には、レーザ穿刺ユニット24で穿刺する穿刺ボタン30と、皮膚検知センサ54dと、タイマ88とが接続されている。
【0048】
次に、電気回路部55の動作を説明する。先ず、センサ53の接続電極71a〜75a、基準電極73cがコネクタ76a〜76fの何れに接続されているかを検出する。即ち、制御部86の指令により、コネクタ76a〜76fの内、隣り合うコネクタ間の電気抵抗が零であるコネクタを見つける。そして、その電気抵抗が零のコネクタが見つかったら、そのコネクタに接続されているものが基準電極73cに接続されるコネクタ76であると決定する。そして、この基準電極73cに接続されたコネクタ76を基準として、順に接続電極74a,75a、71a、72a,73aにコネクタ76(76a〜76fのうち何れかから始まる)が接続される。このようにして、接続電極71a〜75a、基準電極73cに接続された夫々のコネクタ76a〜76fを決定し、その後血液10の測定に移る。
【0049】
測定動作では、先ず切換回路80を切換えて、検出電極71(図9参照)を電流/電圧変換器81に接続する。また、血液10流入を検知するための検知極となる検出電極72を基準電圧源85に接続する。そして、検出電極71及び検出電極72間に一定の電圧を印加する。この状態において、血液10が流入すると、検出電極71,72間に電流が流れる。この電流は、電流/電圧変換器81によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器82によってデジタル値に変換される。そして、演算部83に向かって出力される。演算部83はそのデジタル値に基づいて血液10が十分に流入したことを検出する。なお、この時点でポンプ28の動作をオフにする。
【0050】
次に、血液成分であるグルコースの測定が行なわれる。グルコース成分量の測定は、先ず、制御部86の指令により、切換回路80を切換えて、グルコース成分量の測定のための作用極となる検出電極71を電流・電圧変換器81に接続する。また、グルコース成分量の測定のための対極となる検出電極73を基準電圧源85に接続する。
【0051】
なお、例えば血液中のグルコースとその酸化還元酵素とを一定時間反応させる間は、電流/電圧変換器81及び基準電圧源85をオフにしておく。そして、一定時間(1〜10秒)の経過後に、制御部86の指令により、検出電極71と73間に一定の電圧(0.2〜0.5V)を印加する。そうすると、検出電極71,73間に電流が流れる。この電流は電流/電圧変換器81によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器82によってデジタル値に変換されて、演算部83に向かって出力される。演算部83はそのデジタル値を基にグルコース成分量に換算する。
【0052】
次に、グルコース成分量の測定後、Hct値の測定が行なわれる。Hct値の測定は次のように行なわれる。先ず、制御部86からの指令により切換回路80を切換える。そして、Hct値の測定のための作用極となる検出電極75を電流/電圧変換器81に接続する。また、Hct値の測定のための対極となる検出電極71を基準電圧源85に接続する。
【0053】
次に、制御部86の指令により、電流/電圧変換器81及び基準電圧源85から検出電極75と71間に一定の電圧(2V〜3V)を印加する。検出電極75と71間に流れる電流は、電流/電圧変換器81によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器82によってデジタル値に変換される。そして演算部83に向かって出力される。演算部83はそのデジタル値に基づいてHct値に換算する。
【0054】
この測定で得られたHct値とグルコース成分量を用い、予め求めておいた検量線または検量線テーブルを参照して、グルコース成分量をHct値で補正し、その補正された結果を表示部56に表示する。また、この補正された結果を送信部87からインスリンを注射する注射装置に向けて送信する。この送信は電波を用いることもできるが、医療器具への妨害のない光通信で送信することが好ましい。
【0055】
このように補正された測定データを送信部87から送信することにより、インスリンの投与量が注射装置に自動的に設定されるようにすれば、患者が投与するインスリンの量を注射装置に設定する必要は無く、設定の煩わしさは無くなる。また、人為手段を介さずにインスリンの量を注射装置に設定することができるので、設定のミスを防止することができる。
【0056】
以上、グルコースの測定を例に説明したが、センサ53の試薬70を交換して、グルコースの測定の他に乳酸値やコレステロールの血液成分の測定にも有用である。
【0057】
次に、図12を用いて血液検査装置51の動作を説明する。先ずステップ91では、センサユニット54の装着を待つ。センサユニット54が装着されたらステップ92に移行する。ステップ92では、センサ53の基準電極73cの検知に基づいて、検出電極71〜75が特定される。
【0058】
そして、ステップ93で採血すべき皮膚5への当接を待つ。センサユニット54の皮膚検知センサ54dで皮膚5を検知したらステップ94に移行し、ポンプ28を動作させる。そして、このポンプ28で負圧室28d(センサ53の近傍)に負圧を加える。
【0059】
ポンプ28を形成する排気ポンプの電流の変化、或いはタイマ88により予め定められた時間が経過すると、貯留部64内の皮膚5が十分盛り上がったと判断し、ステップ95に移行する。ステップ95では、表示部56に穿刺可である旨の表示をする。そして、ステップ96に移行し、穿刺ボタン30の押下を待つ。穿刺ボタン30が押下されるとステップ97に移行する。
【0060】
ステップ97では、ステップ95で行った表示をオフするとともに、レンズ25前方のシャッター36を閉にする。そして、ステップ98へ移行する。ステップ98では皮膚5の穿刺により、流出した血液10をセンサ53の検出部67に取り込む。そして、血液10の血糖値を計測する。
【0061】
ステップ98で血糖値が計測されたら、ステップ99に移行し、ポンプ28をオフし、弁32を開放する。そして、ステップ100に移行し、測定した血糖値の値を表示部56に表示する。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明にかかるレーザ穿刺装置は、使用時に手間が掛からないので、血液の採取等に使用される医療機器等の用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1におけるレーザ穿刺装置の断面図
【図2】同装置のホルダとその近傍の断面図
【図3】同装置の別の構成例におけるホルダとその近傍の断面図
【図4】同装置のレーザ穿刺ユニットとその近傍の断面図
【図5】本発明の実施の形態2における血液検査装置の断面図
【図6】同装置のセンサユニットの断面図
【図7】同装置の底から見た平面図
【図8】同装置のガイド部の展開平面図
【図9】同装置のセンサの断面図
【図10】同装置の透視平面図
【図11】同装置の電気回路部とその近傍のブロック図
【図12】同装置の動作説明図
【図13】従来のレーザ穿刺装置の断面図
【符号の説明】
【0064】
5 皮膚
21 レーザ穿刺装置
22 筐体
24 レーザ穿刺ユニット
24h レーザ光
25 レンズ
26 穿刺開口部
27 レンズ保護隔壁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に装着されるとともに皮膚を穿刺するレーザ穿刺ユニットと、このレーザ穿刺ユニットの前方に設けられるとともに前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光が通過するレンズと、このレンズの前方に設けられるとともに前記レーザ光が通過して出力される穿刺開口部とを備え、前記レンズと前記穿刺開口部との間に取替え不要なレンズ保護手段が設けられたレーザ穿刺装置。
【請求項2】
レンズ保護手段は、レーザ光の進行軌跡を包むように尖頭状に形成されたレンズ保護隔壁で形成された請求項1に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項3】
レンズ保護手段は、レーザ光を包むように形成されたレンズ保護隔壁と、このレンズ保護隔壁を覆うとともに一方に穿刺開口部が形成されたホルダと、このホルダ内の気体を吸引する排気用のポンプとで形成された請求項1に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項4】
ポンプの排気口の一部を分岐して、レンズの前方に排気を導く分岐路が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項5】
レンズの前方に遮蔽手段が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項6】
レンズ保護隔壁の表面は抗菌処理が施された請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項7】
レンズ保護隔壁の表面に光触媒を塗布するとともに、ホルダには採光窓が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項8】
ホルダ内の気体を吸引する吸引路には、臭い除去部材が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項9】
ホルダ内には、電位差を有する電極が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項10】
ホルダ内には、エアフィルタが装着された請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項11】
ホルダの表面は抗菌処理が施された請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項12】
前記ホルダの皮膚当接面には、皮膚の接触を検出する皮膚検知センサを有する、請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項13】
請求項1に記載のレーザ穿刺装置を有し、前記穿刺開口部に血液センサを装着するとともに、この血液センサに形成された接続電極の信号が接続される電気回路部が設けられた血液検査装置。
【請求項14】
血液センサと、前記血液センサが装着される第2のホルダとでセンサユニットを形成するとともに、このセンサユニットが穿刺開口部に着脱自在に装着される請求項13に記載の血液検査装置。
【請求項15】
前記センサユニットの皮膚当接面には、皮膚の接触を検出する皮膚検知センサを有する、請求項14に記載の血液検査装置。
【請求項16】
請求項3に記載のレーザ穿刺装置を有し、前記センサユニット内にも吸引用の経路を設けた請求項14に記載の血液検査装置。
【請求項1】
筐体内に装着されるとともに皮膚を穿刺するレーザ穿刺ユニットと、このレーザ穿刺ユニットの前方に設けられるとともに前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光が通過するレンズと、このレンズの前方に設けられるとともに前記レーザ光が通過して出力される穿刺開口部とを備え、前記レンズと前記穿刺開口部との間に取替え不要なレンズ保護手段が設けられたレーザ穿刺装置。
【請求項2】
レンズ保護手段は、レーザ光の進行軌跡を包むように尖頭状に形成されたレンズ保護隔壁で形成された請求項1に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項3】
レンズ保護手段は、レーザ光を包むように形成されたレンズ保護隔壁と、このレンズ保護隔壁を覆うとともに一方に穿刺開口部が形成されたホルダと、このホルダ内の気体を吸引する排気用のポンプとで形成された請求項1に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項4】
ポンプの排気口の一部を分岐して、レンズの前方に排気を導く分岐路が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項5】
レンズの前方に遮蔽手段が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項6】
レンズ保護隔壁の表面は抗菌処理が施された請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項7】
レンズ保護隔壁の表面に光触媒を塗布するとともに、ホルダには採光窓が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項8】
ホルダ内の気体を吸引する吸引路には、臭い除去部材が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項9】
ホルダ内には、電位差を有する電極が設けられた請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項10】
ホルダ内には、エアフィルタが装着された請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項11】
ホルダの表面は抗菌処理が施された請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項12】
前記ホルダの皮膚当接面には、皮膚の接触を検出する皮膚検知センサを有する、請求項3に記載のレーザ穿刺装置。
【請求項13】
請求項1に記載のレーザ穿刺装置を有し、前記穿刺開口部に血液センサを装着するとともに、この血液センサに形成された接続電極の信号が接続される電気回路部が設けられた血液検査装置。
【請求項14】
血液センサと、前記血液センサが装着される第2のホルダとでセンサユニットを形成するとともに、このセンサユニットが穿刺開口部に着脱自在に装着される請求項13に記載の血液検査装置。
【請求項15】
前記センサユニットの皮膚当接面には、皮膚の接触を検出する皮膚検知センサを有する、請求項14に記載の血液検査装置。
【請求項16】
請求項3に記載のレーザ穿刺装置を有し、前記センサユニット内にも吸引用の経路を設けた請求項14に記載の血液検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−22406(P2009−22406A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186643(P2007−186643)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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