説明

レーダセンサ

【課題】20GHz以上のミリ波や準ミリ波の信号を利用するレーダセンサにおいて、小型化、低コスト化に適したセンサモジュールを提供する。
【解決手段】レーダセンサを構成する発振器や混合器等の能動回路とアンテナを同一の半導体基板上に形成し1チップのMMIC3で構成する。さらに、このMMIC3を樹脂パッケージ1で封止する。アンテナの上方には誘電体レンズ2を装着し、所望の放射角を得る。
【効果】レンズと樹脂パッケージを金型による一体形成が可能であり、低コスト化ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーダセンサ、さらに詳しく言えば、送信信号を放射し、この送信信号が物体により反射された反射信号を受信することで、物体有無、位置、物体または自分の移動速度等を検出するレーダ装置の送信信号放射及び反射信号を受信する受信部の装置(レーダセンサ)に関し、特に、送信信号に20GHz以上のミリ波や準ミリ波の信号を利用するレーダセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電磁波を放射し、その電磁波が目標物により反射された反射波を受信し、目標物の検出を行なうレーダ装置(以下、レーダと略称)が広く利用されている。近年、この電磁波にミリ波や準ミリ波等の超高周波信号が利用されるようになってきている。この種のミリ波を用いたレーダの代表的なものに自動車の車間距離警報システムに用いられる自動車レーダが挙げられる。
【0003】
これらのシステムに利用されるミリ波モジュールは、発振器や混合器等の能動回路をベースプレート上に実装し、さらに、外部の雑音を遮蔽するために、導電性のパッケージで気密封止することが多い。また、これらの能動素子には、ダイオード等の個別部品も利用されるが、近年では、モジュールの小型化・軽量化等を目的に、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)が利用されてきている。
【0004】
しかし、上記導電性のパッケージで気密封止すると、アンテナは導電性パッケージの外部に配置する必要があり、モジュールの形状が大きくなるという問題がある。また、導電性パッケージ内部の能動回路と外部のアンテナを接続する必要があり、モジュールの低コスト化に不向きであるという問題があった。このような問題を回避するため、例えば、特許文献1に開示されている技術では、図5に示すように、能動回路25が実装されているベースプレート26とアンテナ24とを、同一の金属製ベースプレート21の同一面上に実装するものが知られている。図5の例では、ベースプレート26上に平面アンテナ24が形成されている。また、アンテナ24の上部には、アンテナ24からの電磁波を放射するための放射窓22が設けられている。放射窓22は、非導電性の材料で形成され、気密封止するために導電性パッケージ23と溶接されている。また、放射窓22は、電磁波の放射角を所望の角度に集光するため誘電体レンズの働きもしている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−4118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車載用レーダ等では、装置の小型化と同時に製造コストの低減が極めて重要となる。前述の従来技術では、小型化には適していが、導電性のパッケージに放射窓を設けなければならず、さらに、気密封止するために、放射窓と導電性のパッケージを溶接しなければならない等、依然としてパッケージ構造が複雑で、製造工程も多くなる。従って、低製造工とコストのミリ波レーダセンサを実現するのは難しい。
【0007】
本発明の目的は、ミリ波で動作するレーダセンサを小型、且つ、低コストで実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のレーダセンサは、アンテナとアンテナと結合される発振器、混合器等の能動回路をMMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)で構成し、このMMICとアンテナを樹脂パッケージで封止して構成される。
【0009】
本発明の好ましい実施形態では、前記アンテナ近傍の前記樹脂パッケージの一部にレンズを形成する。前記レンズは前記樹脂パッケージと同じ材料で、一体的に構成してもよく、またレンズを置換可能に形成してもよい。
【0010】
前記能動回路とアンテナは、複数のMMICチップとアンテナで構成することも可能であるが、必要な能動回路を1チップのMMICで実現してもよい。
【0011】
さらに、前記アンテナを能動回路と同一の半導体基板上に構成し、アンテナと能動回路を1チップ化してもよい。
【0012】
本発明によれば、樹脂パッケージは、通常、金型による成形が可能であり、製造コストを著しく低減でき、さらに、樹脂パッケージは非導電性であるため、アンテナの上方に放射窓等の特別な構造を有する必要がないため、この点からも低コスト化に適している。
【0013】
特に、20GHz以上の高周波信号を放射し、前記高周波信号が物体により反射された反射信号を受信するレーダセンサを実現する場合、樹脂パッケージに誘電体レンズを設けることにより、マイクロストリップパッチアンテナのような平面アンテナの面積を小さくし、レーダセンサを小形化できると同時に、アンテナの電波の放射角設定を容易にできる。即ち、マイクロストリップパッチアンテナのような平面アンテナの場合、通常、これらのアンテナは複数のアンテナ素子で電力を合成し、所望の放射角を得る。ICの面積はコストに比例するため、アンテナの素子数は少ない方が望ましい。従って、本発明のレーダセンサでは、少ないアンテナ素子(究極的には1個)を持たせ、アンテナの上方に誘電体レンズを装着することで、所望の放射角を得る構成をとる。
【0014】
さらに、前記誘電体レンズと前記樹脂パッケージを別に作成し、これらをはり合わせて作成する場合、複数の形状の誘電体レンズを製造し、利用するアプリケーションに応じて最適なものを選択し、樹脂パッケージに接着することで、各アプリケーションに適したレーダセンサを構成することができる。
【0015】
誘電体レンズや樹脂パッケージの材料はレンズの大きさの観点より比誘電率が3から6程度のものが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ミリ波や準ミリ波等の超高周波信号を利用するレーダセンサにおいて、レーダセンサ用MMICを樹脂パッケージで封止し、これと誘電体レンズを組み合わせることにより、低コストなレーダセンサを製造することが可能である。
【0017】
さらに、この誘電体レンズを樹脂パッケージと一体形成とすることで、低コストで大量生産することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1から図3は、本発明によるレーダセンサの第一の実施例を示している。図1は本レーダセンサの断面図を、図2は本レーダセンサの外観平面図、図3はパッケージの上部を除いた場合の平面図を示す。本実施例において、送信用IC3と受信用IC4は、同一の樹脂パッケージ1内に実装されている。送信用IC3は図3に示すように、送信用の能動回路7と送信アンテナ5をもち、同一の半導体基板上に形成された1チップのMMICである。同様に、受信用IC4は受信用能動回路8と受信アンテナ6もち、同一の半導体基板上に形成された1チップのMMICである。送信用IC3と受信用IC4はベースプレート14上に固着される。送信用IC3と受信用IC4とモジュール外の回路との接続は、MMICの電極パッドとモジュールの外周に固定された接続ピン15を介してワイヤ1
6で接続される。
【0019】
本実施例では、送信アンテナ5及び受信アンテナ6を構成するマイクロストリップパッチアンテナによる平面アンテナの上部の樹脂パッケージ1上に、樹脂パッケージ1と別に用意された誘電体レンズ2を装着している。送信アンテナ5、受信アンテナ6ともにアンテナ素子を1個とし、電磁波を集光することによって、チップ面積の縮小、即ち、コストの低減を行っている。
【0020】
図4は上記実施例のチップ2及び5の等価回路図を示し、図4(a)は、送信用IC3の回路ブロック図、図4(b)に受信用IC4の回路ブロック図を示す。送信用IC3は、発振器9により高周波信号を発生し、増幅器10で増幅した後、送信アンテナ5から信号を放射する。この信号は、目標物により反射されるが、この反射信号を受信用IC4の受信アンテナ6により受信し、低雑音増幅器13で増幅した後、混合器12で局部信号発生器11で生成した高周波信号と混合されIF信号を発生する。IC3及び4において、増幅器10を使用しなくても十分な送信電力が得られる場合は、増幅器10は省略してよい。同様に、低雑音増幅器13を使用しなくても、十分な受信感度が得られる場合は、低雑音増幅器13は省略できる。
【0021】
本実施例では、MMICであるIC3及び4が樹脂パッケージ1内に封止されているが、樹脂パッケージ1は金型により一体成形が可能であるため、実装コストを低く抑えることが可能である。さらに、誘電体レンズと樹脂パッケージに同一の材料を使用することで、金型により誘電体レンズと樹脂パッケージを一体成形することができ、低コストで大量生産ができる。
【0022】
また、送信アンテナ5を送信用IC3内に、受信アンテナ6を受信用IC4内に形成してあり、ボンディング部に高周波信号が流れないため、特別な実装技術を必要としない。
【0023】
本実施例において、樹脂パッケージ1と誘電体レンズ2は、一体成形により低コスト化ができるが、これを別々に成形する場合は、利用する用途に応じて、即ち、高周波の周波数、アンテナの形状、放射電磁波のビームの形状など最適化されたレンズを複数種類作製しておけば、その用途に応じて、多種類のアプリケーションに対応することができ、少量多品種の製品を作る場合に適している。
【0024】
図6は、本発明によるレーダセンサの他の実施例の平面図である。本実施例は送信用IC及び受信用ICを1チップで実現したものである。本実施例では、送信用回路と受信用回路の両者を含む能動回路部33と送信アンテナ37と受信アンテナ38を同一の半導体基板31上に形成し、能動回路部33中心に送信アンテナ37と受信アンテナ38とが対象になるように配列しモノリシック化してレーダ用IC31を構成している。
【0025】
図7は、上記他の実施例のレーダ用IC31で形成される回路の等価回路図を示す。本実施例では、送信信号を生成するための発振器と混合器に入力する局部信号発生器に同一の発振器を用いる。発振器34で生成された高周波信号は電力分配器17で分配され、一方は送信信号として、他方は混合器に入力する局部信号として利用される。上記送信信号は増幅器10で増幅された後、送信アンテナ37から送信される。反射信号は、受信アンテナ38により受信され、低雑音増幅器13を介して混合器12でIF信号が生成される。本実施例においても、十分な送信電力が得られる場合は増幅器10を十分な受信感度が得られる場合は低雑音増幅器13を省略してもよい。本実施例によれば、レーダセンサ用のICが1チップのMMIC31で構成されており、実装にかかるコストをさらに低減できる。なお、本実施例は、図8のように送信と受信を兼用したアンテナ39を用い、アイソレータ19を用いることで簡略化することができる。
【0026】
図9は本発明によるレーダセンサを構成するMMIC31の実施例の構成を示す回路図である。本回路は、等価回路(a)のように自己発振混合器40と送受信兼用アンテナ39を用いることで回路を簡略化できる。図(b)に示すように、単一のFETと、FETのドレイン端子に分布定数線45−2を介しアンテナ39が接続されている。また、ドレイン端子には分布定数線45−1を電源端子Vdが接続されている。電源端子Vdは中間周波出力を兼ねる。FETのゲート端子には抵抗48介しVgが接続されている。またゲート端子にはインピーダンス素子47も接続されている。FETのソース端子にはオープンスタブ型の共振器45−3が接続されており、更にその先端には周波数調整用のバラクタダイオード46が接続されている。バラクタダイオード46には抵抗49を介して制御電圧用端子が接続されている。さらに、FETのソース端子はλ/4分布定数線45−4を介し、接地される。図中Eは接地を表し、MMICの基板に接地される。
【0027】
図10は、本発明によるレーダセンサの更に他の実施例の側断面図を示す。本実施例は樹脂パッケージ1内に、センサ用IC31と信号処理用IC42を実装している。信号処理用IC42は、例えば、レーダセンサで生成されたIF信号をFFT(フーリエ変換)信号処理するためのICである。
【0028】
本実施例によれば、レーダセンサIC31が出力した信号を信号処理することで、より高度なレーダセンサを実現することが可能である。
【0029】
図11は本発明によるレーダセンサの更に別の実施例の側断面図を示す。前述の各実施例では、パッケージ内は同一の樹脂で充填されている例を示したが、パッケージ内の一部分に別の樹脂を用いて形成しても良い。図11の実施例では、MMIC31と接する部分に別の樹脂43を用いている。特に、MMICに接する部分の材料の高周波性能は、センサ性能に大きく影響するため、この部分に誘電体損失の小さい高周波特性の良い材料を用いることで、より高性能なセンサを実現する。また、樹脂の影響を完全に除去したい場合は、この部分に樹脂を充填せず、空気や真空、または、窒素充填等の状態にしてもよい。
【0030】
さらに、これは、図12のようにパッケージ内の一部分の樹脂44と誘電体レンズ2に同一の材料を用いると、製造コストを下げることができる。これらの実施例のように、パッケージの一部分に別の樹脂を用いることで、より高性能なセンサを作ることができ、特にMMICに接する部分や、アンテナの上方等、高周波信号が通過する部分に高周波特性の良い材料を用いると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明によるレーダセンサの第一の実施例の断面図。
【図2】本発明によるレーダセンサの第一の実施例の概観平面図。
【図3】本発明によるレーダセンサの第一の実施例の上部を除いた平面図。
【図4】本発明の第一の実施例の中のICの等価回路図。
【図5】従来のレーダセンサの一例の断面図。
【図6】本発明によるレーダセンサの第二の実施例の平面図。
【図7】本発明によるレーダセンサの第二の実施例の等価回路図。
【図8】本発明によるレーダセンサの第三の実施例の等価回路図。
【図9】本発明によるレーダセンサの第四の実施例の回路図。
【図10】本発明によるレーダセンサの第五の実施例の側断面図。
【図11】本発明によるレーダセンサの第六の実施例の側断面図。
【図12】本発明によるレーダセンサの第七の実施例の側断面図。
【符号の説明】
【0032】
1:樹脂パッケージ、 2:誘電体レンズ、 3:送信用IC、4:受信用IC
5:送信アンテナ、 6:受信アンテナ、 7:送信用能動回路、
8:受信用能動回路、 9:送信用発振器、 10:増幅器、
11:局部信号発生器、 12:混合器、 13:低雑音増幅器、
14:ベースプレート、 15:電極ピン、16:ワイヤ、17:電力分配器、
19:サーキュレータ、21:ベースプレート、 22:放射窓、及び、誘電体レンズ、23:導電性パッケージ、 24:アンテナ、25:能動回路、
26:ベースプレート、 31:レーダセンサ用IC、 33:送受信能動回路、34:発振器、 37:送信アンテナ、 38:受信アンテナ、
39:送受信兼用アンテナ、 40:自己発振混合器、 42:信号処理IC、
43:第二の樹脂、 44:第二の樹脂、 45:分布定数線路、46:ダイオード:47:インピーダンス素子、48、49:抵抗。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナと、
前記アンテナと結合され、かつ、MMICで構成された能動回路と、
同一の樹脂で充填され、かつ、前記能動回路に前記樹脂が接するように前記アンテナとを封止する樹脂パッケージと、
ワイヤを介して前記MMICと電気的に接続された接続ピンと
を具備して成り、
前記アンテナと前記能動回路とは互いに共通の半導体基板上に構成されて1チップ化され、
前記アンテナ近傍の前記樹脂パッケージ上に誘電体レンズが形成され、
前記接続ピンを介して前記MMICが前記樹脂パッケージの外部と電気的に接続されるよう構成されている
ことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項2】
請求項1において、
前記誘電体レンズは前記樹脂パッケージと同質材料で一体的に形成されたことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項3】
請求項1において、
前記誘電体レンズは、前記樹脂パッケージとは別途構成されたものを前記樹脂パッケージ上に接着して形成されたことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記誘電体レンズの材料は、その比誘電率が3から6の範囲であることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記能動回路は発振器とミキサとを備えていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項6】
請求項5において、
前記能動回路から送信される送信信号の周波数は20GHzないし100GHzの周波数であることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項7】
請求項5において、
前記能動回路は、前記能動回路の出力を処理する信号処理回路を更に備えて成ることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項8】
送信信号を送信する送信回路と、
前記送信信号に基づく反射信号を受信する受信回路と、
前記送信回路で生成された前記送信信号を放射する送信アンテナと、
前記反射信号を受信し、前記反射信号を前記受信回路に供給する受信アンテナと、
同一の樹脂で充填され、かつ、前記送信回路および前記受信回路に前記樹脂が接するように前記送信回路と、前記受信回路と、前記送信アンテナと、前記受信アンテナとを一体的に封止する樹脂パッケージと、
ワイヤを介して前記送信回路および前記受信回路の少なくとも一方と電気的に接続された接続ピンと
を具備して成り、
前記送信回路と、前記受信回路と、前記送信アンテナと、前記受信アンテナとは、単一のMMICチップ上に形成され、
前記送信アンテナと前記受信アンテナとを覆うように、前記樹脂パッケージ上に誘電体レンズが形成され、
前記接続ピンを介して前記送信回路および前記受信回路の少なくとも一方が前記樹脂パッケージの外部と電気的に接続されるよう構成されている
ことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項9】
送信信号を送信する送信回路と、
前記送信信号に基く反射信号を受信する受信回路と、
前記送信回路で生成された前記送信信号を放射し、前記送信回路と電気的に接続された送信アンテナと、
前記反射信号を受信し、前記反射信号を前記受信回路に供給する、前記受信回路と電気的に接続された受信アンテナと、
同一の樹脂で充填され、かつ、前記送信回路および前記受信回路に前記樹脂が接するように前記送信回路と、前記受信回路と、前記送信アンテナと、前記受信アンテナとを一体的に封止する樹脂パッケージと、
ワイヤを介して前記送信回路および前記受信回路の少なくとも一方と電気的に接続された接続ピンと
を具備して成り、
前記送信回路と前記送信アンテナとは、第1のMMICチップ上に形成され、
前記受信回路と前記受信アンテナとは、前記第1のMMICチップとは異なる第2のMMICチップ上に形成され、
前記送信アンテナと前記受信アンテナとを覆うように、前記樹脂パッケージ上に誘電体レンズが形成され、
前記接続ピンを介して前記送信回路および前記受信回路の少なくとも一方が前記樹脂パッケージの外部と電気的に接続されるよう構成されている
ことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項10】
請求項8において、
前記送信回路および前記受信回路の少なくともどちらか一方からの出力を処理する信号処理回路を更に含んで成ることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項11】
請求項10において、
前記信号処理回路は、前記MMIC上に形成されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項12】
請求項10において、
前記信号処理回路は、前記MMICとは異なる、前記樹脂パッケージ内に搭載された信号処理チップ上に形成されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項13】
請求項9において、
前記送信回路および前記受信回路の少なくともどちらか一方からの出力を処理する信号処理回路を更に含み、
前記信号処理回路は、前記第1および前記第2のMMICチップとは異なる、前記樹脂パッケージ内に搭載された信号処理チップ上に形成されている
ことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項14】
請求項8において、
前記誘電体レンズは前記樹脂パッケージと同質材料で一体的に形成されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項15】
請求項8において、
前記誘電体レンズは、前記樹脂パッケージとは別途構成されたものを前記樹脂パッケージ上に接着して形成されたことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項16】
請求項15において、
前記誘電体レンズの材料は、その比誘電率が3から6の範囲であることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項17】
請求項16において、
前記送信アンテナと前記受信アンテナとは、前記送信回路および前記受信回路を中心に略対称になるように配置されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項18】
請求項16において、
前記送信信号の周波数は20GHzないし100GHzの周波数であることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項19】
送信用回路と受信要回路の両者を含む能動回路部と、
前記能動回路部で生成された送信信号を放射する送信アンテナと、
前記放射された送信信号の反射信号を受信して前記能動回路部に供給する受信アンテナと、
同一の樹脂で充填され、かつ、前記能動回路に前記樹脂が接するように前記能動回路部と、前記送信アンテナと、前記受信アンテナとを一体的に封止する樹脂パッケージと、
ワイヤを介して前記能動回路部と電気的に接続された接続ピンとを具備して成り、
前記能動回路部と、前記送信アンテナと、前記受信アンテナとは、単一のMMICチップ上に一体的に形成され、
前記送信アンテナと前記受信アンテナの上方の、前記樹脂パッケージ上に誘電体レンズが形成され、
前記接続ピンを介して前記MMICが前記樹脂パッケージの外部と電気的に接続されるよう構成されている
ことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項20】
請求項19において、
前記能動回路部からの出力を処理する信号処理回路を更に含んで成ることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項21】
請求項20において、
前記信号処理回路は、前記MMIC上に形成されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項22】
請求項20において、
前記信号処理回路は、前記MMICとは異なる、前記樹脂パッケージ内に搭載された信号処理チップ上に形成されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項23】
請求項19において、
前記誘電体レンズは前記樹脂パッケージと同質材料で一体的に形成されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項24】
請求項19において、
前記誘電体レンズは、前記樹脂パッケージとは別途構成されたものを前記樹脂パッケージ上に接着して形成されたことを特徴とするレーダセンサ。
【請求項25】
請求項24において、
前記誘電体レンズの材料は、その比誘電率が3から6の範囲であることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項26】
請求項25において、
前記送信アンテナと前記受信アンテナとは、前記能動回路を中心に略対称になるように配置されていることを特徴とするレーダセンサ。
【請求項27】
請求項25において、
前記送信信号の周波数は20GHzないし100GHzの周波数で動作することを特徴とするレーダセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−89614(P2008−89614A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336338(P2007−336338)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【分割の表示】特願2002−125910(P2002−125910)の分割
【原出願日】平成14年4月26日(2002.4.26)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】