ロボットアームの位置合わせ
【課題】移動可能なアームの位置を位置合わせする方法が提供される。
【解決手段】この方法は、装置の上方でz方向に突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、装置の表面に設けられた位置合わせ要素を提供し、自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供し、位置合わせ要素の表面が器具に面するように対象物を位置させ、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かし、器具が予め決められた点に到達したときを感知し、器具を表面からz方向に離して配置し、位置合わせ要素の表面を感知しながら器具をx方向に動かし、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで器具をx方向に動かし、x方向での中心を求め、器具をz方向にある距離だけ離して配置し、位置合わせ要素の表面を感知しながら器具をy方向に動かし、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで器具をy方向に動かし、y方向での中心を求めることを具備する。
【解決手段】この方法は、装置の上方でz方向に突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、装置の表面に設けられた位置合わせ要素を提供し、自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供し、位置合わせ要素の表面が器具に面するように対象物を位置させ、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かし、器具が予め決められた点に到達したときを感知し、器具を表面からz方向に離して配置し、位置合わせ要素の表面を感知しながら器具をx方向に動かし、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで器具をx方向に動かし、x方向での中心を求め、器具をz方向にある距離だけ離して配置し、位置合わせ要素の表面を感知しながら器具をy方向に動かし、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで器具をy方向に動かし、y方向での中心を求めることを具備する。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、ロボットアームの、特に3次元での、自動位置合わせに関する。特に、本発明は、自動診断分析機の計量アームの位置合わせに関する。
【0002】
〔背景技術〕
公知の診断分析機には、ビトゥルス(Vitros:登録商標)・イー・シー・アイ(ECi)免疫診断分析機のような免疫診断分析機、または、ビトゥルス(Vitros:登録商標)5,1エフ・エス(5,1 FS)のような臨床化学分析機、などがあり、これらの分析機は両方とも、オーソ−クリニカル・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド(Ortho-Clinical Diagnostics, Inc.)によって市販されている。そのような分析機はすべて、自動診断分析機と総称されている。
【0003】
代表的なシステムが、例えば、公開された米国特許出願第2003/0026733号明細書、および、2006年7月20日に出願された米国仮特許出願第60/832,045号明細書、に開示されていて、これら米国特許出願および米国仮特許出願は両方とも参照することによってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。そのようなシステムは、サンプルまたは試薬のような液体を吸引または分配するための、液体取扱システムを有する。そのようなシステムは、典型的には、移動可能な計量アームの端部に配置された、液体を分配/吸引するための計量プローブ、を含んでいる。
【0004】
例えば、上記の米国仮特許出願第60/832,045号明細書に開示されているように、計量システムは、一つの、場合によっては、2つの、ロボットアームを含んでいて、そのロボットアームが、垂直(z方向)に動くことができるのに加えて、直線的に動くだけでなく、その直線的な動きの直線に平行で水平な平面内で旋回することもでき、サンプルを取得または排除できるように、ならびに、試薬を取得または排除できるようにしている。ロボットアームおよび計量ヘッドは、到達可能な空間内の離散的な点に位置することができることを必要とされるが、ロボットアームおよび計量ヘッドは、到達可能な空間内のいずれにも物理的に位置させることができる。ロボットアームがある離散的な接触点に到達するのを妨げる物理的な制約はない。典型的な計量システムは、以下のような4つの主要な要素を含んでいる。
【0005】
(1)直線状の軌道すなわちガイドレールであり、その軌道では、軌道上の特定のロボットアームを収容したトラックの位置が、ロボットアーム自体のサーボモーターすなわちステッピングモーターまたはロボットアームを動かす手段によって制御され、ロボットアームが直線的に前方または後方に動かされる、軌道。
【0006】
(2)ロボットアームであり、直線状の軌道に沿ってトラックを介して動くことができ、直線状の軌道上の任意の点で、直線状の軌道に平行で水平な平面内で旋回することができる、ロボットアーム。
【0007】
(3)各ロボットアームの端部に取り付けられ、サンプルを取得および排除するまたは試薬を取得および排除するための、計量ヘッドのような、手段。
【0008】
(4)ロボットアームの端部に設けられた、サンプルまたは試薬を取り扱う手段を垂直(z方向)に動かすための手段。
【0009】
図面に示されたようなひとつの実施の形態では、診断分析機は、乾燥システムAおよび湿潤システムBの両方を含んでいる。ガイドレール2が、分析機の全長の少なくとも一部に沿って配置されている。図1の実施の形態は、乾燥システム用の計量システムおよび湿潤システム用の計量システムの両方を示している。湿潤システム用の計量システムの共通の特徴部が、プライム記号(’)を付けられていることを除き、乾燥システム用の計量システムと同じ参照符号を用いて示されている。計量システムは、トラック1を含み、トラック1は、ガイドレール2に沿って動く。軸(C)(図3)を中心にして旋回するようにトラック1に取り付けられているのは、ロボットアーム3である。図1が示すように、ロボットアーム3は、旋回可能で、平面4に沿って動く。ロボットアーム3に取り付けられているのは、計量ヘッド5である。図3は、計量ヘッド5をより詳しく示している。計量ヘッド5は、鼻とも呼ばれるプローブ6を含んでいる。プローブは、使い捨て式の先端を含んでいる場合があり、または、非使い捨て式の洗浄可能なプローブである場合がある。上述したように、プローブは、サンプルおよび/または試薬にアクセスするために、垂直方向に移動可能である。
【0010】
図4は、ロボットアーム3と、試料管21(この実施の形態では、10本の試料管)を有する複数の(この実施の形態では4個の)旋回可能な試料トレー20にアクセスする計量ヘッド5と、を示している。図4が示すように、計量システムは、単一の(例えば、ガイドレールの全長に沿った)次元より多くの次元で試料管にアクセスすることができる。したがって、計量システムは、旋回可能なロボットアームのおかげで、x方向、y方向、および、z方向に動くことができ、したがって、すべての試料トレー20のすべての領域にアクセスすることができる。
【0011】
そのようなロボットアームの自動診断分析機での位置合わせは、計量システムの性能を保証するために、特定の距離で、検証および/または再度位置合わせされなければならない。現在、位置合わせは、製造人員または保守点検人員によって手作業で実行されていて、そのような手作業による位置合わせは、時間を費やし、人為的エラーを受けやすい。この計量アームの位置合わせ手順を自動化して、熟練の人員の必要をなくし、どのような操作者でも位置合わせを開始できるようにすることが、非常に望ましいであろう。
【0012】
米国特許第6,937,955号明細書は、計量アームの臨床分析機での較正を開示していて、この米国特許は、参照することによって、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0013】
上述された理由により、ロボットアームを自動的に位置合わせし、製造人員または保守点検人員が位置合わせを行う必要をなくす、方法が必要とされている。
【0014】
〔発明の概要〕
本発明は、人員による介入なしにロボットアームを自動的に位置合わせすることができないという上記の課題を解決する方法を指向している。
【0015】
本発明の一態様は、移動可能なアームの位置を位置合わせする方法を指向している。その方法は、装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、装置の表面に設けられた、位置合わせ要素を、提供することと、自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、位置合わせ要素の表面が器具に面するように、その対象物(object)を位置させることと、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かすことと、器具が位置合わせ要素の表面上のまたは表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、z方向での器具の位置が、器具の測定された応答と位置合わせ要素の表面の上方での器具の高さとの間の関係に基づいて求められる、感知することと、器具を位置合わせ要素の表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、器具をx方向に動かすことと、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具をx方向に動かすことと、器具が動いた既知の距離、および、x方向の位置合わせ要素の既知の寸法、に基づいて、x方向での中心を求めることと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら器具をy方向に動かすことと、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具をy方向に動かすことと、y方向での中心を、器具が動いた既知の距離、および、y方向の位置合わせ要素の既知の寸法、に基づいて、求めることと、を具備する。
【0016】
本発明の別の態様によれば、移動可能なアームの位置を位置合わせする方法が提供される。その方法は、装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、装置の表面に設けられた、位置合わせ要素、を提供することであって、位置合わせ要素の寸法はy方向およびz方向で既知である、位置合わせ要素を提供することと、自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、位置合わせ要素の表面が器具に面するように、その対象物を位置させることと、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かすことと、器具が位置合わせ要素の表面上のまたは表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知し、それによって、z方向での器具の位置が、器具の測定された応答と、位置合わせ要素の表面の上方での器具の高さと、の間の単調な関係に基づいて求められる、感知することと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具を正のx方向に動かすことと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、器具を負のx方向に動かすことと、器具によって正および負のx方向で感知されエッジを用いて、x軸に沿った位置合わせ要素の中心を求めることと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具を正のy方向に動かすことと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素の反対のエッジが検出されるまで、器具を負のy方向に動かすことと、器具によって正および負のy方向で感知されたエッジを用いて、y軸に沿った位置合わせ要素の中心を求めることと、x軸およびy軸に沿った既知の中心に基づいて位置合わせ要素の中心を求めることと、を具備する。
【0017】
本発明のさらに別の態様によれば、移動可能なアームの位置を位置合わせする方法が提供される。その方法は、装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面と、表面内の凹部と、を有する、装置の表面に設けられた、位置合わせ要素を提供することであって、凹部はz方向に延びる、位置合わせ要素を提供することと、自由端に設けられた器具を備えた移動可能なアームを提供することと、位置合わせ要素の表面が器具に面するように、その対象物を配置することと、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かすことと、器具が位置合わせ要素の表面上のまたは位置合わせ要素の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、z方向での器具の位置が、器具の測定された応答と、位置合わせ要素の平坦な表面の上方での器具の高さと、の間の関係に基づいて、求められる、感知することと、器具を表面上に、または、表面からz方向に既知の距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、器具を凹部に向けてx方向に動かすことと、凹部の第1のエッジが感知されるまで器具をx方向に動かし、凹部の第2のエッジが感知されるまで器具を動かし続けることと、感知されたエッジに基づいて、x方向での凹部の中心を求めることと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、器具を凹部の第1のエッジが感知されるまでy方向に動かし、凹部の第2のエッジが感知されるまで器具を動かし続けることと、感知されたエッジに基づいて、凹部のy方向での中心を求めることと、を具備する。
【0018】
好ましい実施の形態では、器具は、その端部に設けられた使い捨て式の先端を備えた計量プローブである。別の好ましい実施の形態では、測定された応答は、プローブ内の空気圧であり、計量プローブは、計量プローブの端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、計量プローブ内の空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、を有する。
【0019】
本発明の、他の目的、特徴、および、利点は、以下の好ましい実施の形態を詳しく考察することによって、当業者には明らかとなるはずである。
【0020】
〔好ましい実施の形態の詳細な説明〕
本発明が、その端部に設けられた計量プローブを備えた診断分析機の計量アームの3次元での位置合わせの好ましい実施の形態に関して記載されているが、本発明は、既知の3次元の位置に位置合わせする必要がある器具を備えたロボットアームを有する任意の装置に適用できる。例えば、ロボットアームは、器具として溶接付属部品を有している場合があり、それに代わって、ロボットアームは、対象物を3次元で動かすことができ、器具としてロボットアームに取り付けられたグリッパーを有している場合がある。その他の用途が、以下に記載される。
【0021】
好ましい実施の形態では、本発明は、熟練した保守点検人員を必要とせずに、計量アームを自動的に3次元で位置合わせする。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態では、計量プローブは、液体を吸引または分配するために空気に基づくシステムを用いる。空気に基づく計量は、計量プローブの先端が固体または液体に近づいていることを公知の圧力トランスデューサを用いて感知するためにも用いられる。そのようなシステムは、それ自体が、公知であり、例えば、米国特許第4,794,085号明細書および同第5,143,849号明細書に記載されていて、これら米国特許は両方とも、参照することによって、本明細書に組み込まれる。これらの米国特許は、圧力の増加によって表面を感知するために先端から空気を吹き出すこと、および、先端が表面に近づくにつれて先端内に空気を吸引してプローブの先端の真空の増加を感知すること、の両方を記載している。他の種類の感知も用いることができ、機械的な隙間ゲージ、容量性感知、光学的感知、および、それらに類似した方法、などを用いることができ、それらの方法はすべて当該分野で知られている。
【0023】
任意の適切な対象が、位置合わせ要素として用いられる。そのような対象の一つが、周囲からz方向にある距離だけ突出した構造である。x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面が、x方向およびy方向で既知の寸法を有することがあり、または、有しないことがある。いくつかの実施の形態では、x方向およびy方向の寸法は、既知である。別のいくつかの実施の形態では、そのような寸法は、既知である必要はない。x軸、y軸、および、z軸は、好ましくは、互いに直交する。
【0024】
別の位置合わせ要素は、位置合わせ要素の表面の開口または凹部を備えた上記の位置合わせ要素と同様である。いくつかの実施の形態では、x方向およびy方向の寸法は、既知である。別の実施の形態では、そのような寸法は、既知である必要はない。x軸、y軸、および、z軸は、好ましくは、互いに直交する。
【0025】
両方の種類の固体の対象に対して、長方形または正方形の形状が好ましいが、円形などのその他の形状も用いることができる。位置合わせ要素は、装置の表面の特定の特徴部に関して、配置されることができ、必要に応じて、取り外し可能に配置されることができ、または、その代わりに、装置全体に関して、配置されることができる。特徴部が装置の表面に正確に配置されていない場合には、特徴部に関して位置合わせ要素を配置することによって、その特徴部がロボットアームによってアクセスできるようになる。この場合、位置合わせ要素から特徴部までの距離または変位が既知であることが必要である。位置合わせ要素からの距離が既知であれば、その既知の距離に基づいて、特徴部の位置合わせ要素に関する配置が分かる。本明細書で用いられる場合、「装置」は、診断分析機または高スループットスクリーニングのような器具、または、フライス盤または溶接機のような機械、を意味する。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態では、複数の種類の位置合わせ要素がある。一つの位置合わせ要素は、周囲の装置より高い高さ(z方向)を備えた固体の構造である。もう一つの位置合わせ要素は、位置合わせ要素内の深さを備えた開口または凹部を有する。両方の種類の位置合わせ要素に対して、長方形または正方形の形状が好ましいが、円形のような別の形状も用いることができる。別の形状への変更を実行できることによって、特徴部からの定義された変位を備えた別個の取り外し可能な位置合わせ要素ではなく、診断分析機のリング内の応答くぼみ位置のような、現実の特徴部へ変更ができるようになる。したがって、もう一つの実施の形態では、位置合わせ要素は、取り外し可能な位置合わせ要素ではなく、現実の特徴部である。したがって、「位置合わせ要素」は、アームが位置合わせされる現実の特徴部を含むように定義される。
【0027】
第1の種類の位置合わせ要素は、好ましくは、正方形の表面を備えた平坦な固体の立方体形状の構造であり、その正方形の表面は、平坦な表面の上方に突出して水平に広がっている。平坦な周囲の上方での(z方向の)突出部の高さは、より感度の高い圧力検出のためには、0.5mm以上である。正方形の幅(x方向の寸法およびy方向の寸法)は、5mm以上で、計量アームが位置合わせの前にその範囲内に配置できるようになっている。
【0028】
以下により詳しく記載される第2の種類の位置合わせ要素は、平坦な表面から0.5mm以上の深さ(z方向の寸法)を備えた開口または凹部を含んでいる。開口または凹部の幅(x方向の寸法またはy方向の寸法)は、好ましくは、より良好な分解能のためには、2mm以上である。好ましくは、位置合わせ要素のz方向と垂直な表面は、平坦な特徴部を有し、z方向の寸法は、その装置の周囲より高い。
【0029】
現実の特徴部である位置合わせ要素は、もちろん、その特徴部の形をとって現れることになり、例えば、診断分析機のリング内の試薬くぼみ凹部(reagent well recess)の形をとって現れる。特徴部の他の例には、モジュールの蓋の開口、などが含まれる。
【0030】
大まかに言って、本発明の好ましい実施の形態では、先端内での圧力分布は、ピストンが先端から空気を吹き出し、計量プローブが、おおよその寸法および位置を有する位置合わせ要素の上方で特定のパターンで動く間に得られ、先端が位置合わせ要素の表面に沿って正確に走査することを確実にする。次に、圧力分布が当該分野で知られた方法を用いて分析されて、固体の位置合わせ要素の高さおよびエッジが見出され、固体の対象物の中心の位置が求められる。
【0031】
計量プローブの空の先端を用いて、ピストンは特定の流量で先端のオリフィスから空気を吹き出すことができる。計量先端内の圧力は、空気が先端から吹き出すときに監視される。先端のオリフィスが固体または液体の表面のような、要素に向かって動くにつれて、先端内の圧力が、空気の流れに対する増加した抵抗に起因して、増加する。この圧力の増加が、先端のオリフィスが対象物の表面の近くにあることを検出するのに用いられる。較正要素の形状および位置が一定なので、先端内の測定された空気圧と位置合わせ要素の平坦な表面の上方での先端の高さとの間の関係が、実験的に求められ、ある具体的な空気圧に対して、先端の高さが得られる。
【0032】
好ましい実施の形態では、較正要素を用いることが望ましく、その較正要素は、計量プローブに面する表面を有し、その表面は、より良い感度のため、および、先端のオリフィスと較正要素が接触するのを防ぐために、平坦、および、空気の流れに対して垂直、の両方である。多くの診断分析機では、計量アームは垂直であり、したがって、較正要素の表面は、好ましくは、平坦かつ水平である。しかし、別の姿勢が本発明で用いられることもでき、計量アームが水平な場合には、計量プローブに面する表面は、平坦かつ垂直であるだろう。
【0033】
位置合わせの開始時には、計量プローブは、自動的に、または、調節対話を介したキーボードを用いる操作者によって、z方向で突出部の上方の位置合わせ要素の近傍に位置され、アームがx方向、y方向、および、z方向で、位置合わせ要素にアクセスできるようになる。
【0034】
計量アームは、このホーム位置から位置合わせ要素の表面に向けて(例えば、下向きに)動き、好ましくは、特定の速度で空気を吹き出しながら、z方向で(表面と)垂直に動く。その過程の間、圧力が先端内で監視される。固体の表面は、圧力が特定の閾値より大きくなったときに、検出される。位置合わせ要素の表面からの計量アームの高さは、上述したように、先端内の測定された空気圧と位置合わせ要素の平坦な表面の上方での先端の高さとの間の関係に基づいて求められる。ホーム位置から位置合わせ要素の表面までの距離は、ホーム位置からの測定された移動距離と位置合わせ要素の上方での求められた高さとに基づいて求められる。このように、z方向の寸法の位置合わせが行われる。
【0035】
第1の実施の形態では、次のステップが、前のステップで得られたz方向の高さに基づく表面のすぐ上での高さに計量プローブを維持する。いくつかの実施の形態では、例えば、感知は直接接触することによって実行され、計量アームを位置合わせ要素と接触した状態に維持することが可能である場合がある。計量プローブは、その過程の間に空気を吹き出しながら、x方向に動かされる。圧力の徴候が記録され分析される。圧力低下がその過程の間に検出された場合には、位置合わせ要素のエッジがx方向で見出される。立方体の既知の寸法(図5に示されているように2a)に基づいて、x軸に沿った立方体の中心が計算される(図5に示されているようにd=x1−a)。図5は、形状および軸を示している。
【0036】
次のステップは、計量プローブをy方向に動かす。好ましくは、計量プローブは、x方向の中心へ動かされる。次に、計量プローブは、y方向に沿って動かされ、過程の間に空気を吹き出し、圧力の徴候を記録する。y方向での位置合わせ要素の中心は、x方向での中心と同様に、求められる。すべての軸(x軸、y軸、z軸)での自動位置合わせが、完了する。図5に示されているように、x方向での中心が、エッジが見出された後に、正方形の表面の長さを用いて求められる。同様にy方向での中心が、求められる。x方向およびy方向の位置合わせのいずれが、最初に実行されてもよい。
【0037】
第2の実施の形態では、x方向およびy方向での位置合わせ要素の寸法は、予め知られている必要はない。上記の実施の形態と同じように、計量プローブの先端は、位置合わせ要素のz方向の位置を最初に見出す。次に、先端は、表面上に、または、好ましくは、表面の直ぐ上方に、維持され、計量プローブは、両方のエッジをx方向で見出すために表面を感知しながら、正(+)のx軸および負(−)のx軸の両方の方向に沿って動く。次に、2つのエッジの間の中心が、位置合わせ要素のx軸での中心を求めるために、計算される。同様の過程が、y方向の寸法について適用される。y方向での中心を求める場合、プローブの先端は、位置合わせ要素のx方向に沿ったいずれの位置にも位置させることができ、好ましくは、位置合わせ要素のx方向の中心に位置させられる。この過程は、他の実施の形態に比べて、位置合わせに必要な時間を増加させる可能性があるが、精度はより良くなるはずである。上記のように、x方向またはy方向の位置合わせのいずれが最初に行われてもよい。
【0038】
図6Aは、位置合わせ要素の境界を求めるために、圧力低下のエッジの位置が突き止められる様子を示している。x方向またはy方向での中心が求められると、上記の過程が、他の方向に対して繰り返され、その結果、図6Bに示されているように、位置合わせ要素の中心が求められる。
【0039】
図7は、特に好ましい実施の形態のフロー図を示している。図7のフロー図では、先端は、最初に、正方形(例えば、位置合わせ要素)の長さの全長に亘って、正のx方向およびy方向で動かされる。負のx方向およびy方向での動きでは、プローブの先端は、正方形の長さの1.5倍だけ動かされる。要素の具体的な寸法は必要ではないが、おおよその寸法が望ましい。図7の参照符号は、以下の文章に対応する。
30−開始
31−先端を固定された立方体の表面へ動かす。
32−過程の間、空気を吹き出すことによって、z方向に下ろして、平坦な表面を見出す。
33−先端内の圧力が閾値を超えて上昇したか(表面が見出されたか)?
34−先端の高さを維持し、先端を正方形の長さの全長に亘って+x方向に動かす。過程の間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
35−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
36−警報:正方形を見出せない、位置合わせをチェック
37−現在の位置を記録し、先端を正方形の長さの1.5倍の全長に亘って−x方向に動かす。過程の間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
38−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
39−終了
40−2つのエッジを用いてx方向での中心を見出す。
41−先端を中心に移す。
42−警報:中心を見出せない、位置合わせをチェック
43−2つのエッジを用いてy方向での中心を見出す。
44−先端を正方形の長さの全長に亘って+y方向に動かす。過程間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
45−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
46−先端を正方形の長さの1.5倍の全長に亘って−y方向に動かす。過程間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
47−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
【0040】
さらに別の実施の形態では、凹部は、位置合わせ要素の平面内に配置されていて、位置合わせ要素の平面はz方向と垂直である。その凹部は、好ましくは、任意の寸法の円形または長方形である。図8Aおよび図9Aに示されているように、先端は、凹部の外側の、z方向と垂直な固体の表面を見出すために、下向きに動く。好ましい実施の形態では、表面から上の先端までの距離は、上述したように、Zレベル感知によって、求められ、先端の底部と平坦な表面との間の空隙の寸法は、十分な圧力信号を生み出すことができる。次に、先端は、凹部またはくぼみの第1のエッジを見出すために、表面に沿って走査する。先端が凹部と遭遇すると、圧力が低下する。先端は、圧力が再びスパイク状に上昇するまで、走査を続け、その圧力のスパイク状の上昇は、向こう側のエッジが見出されたことを示している。次に、x方向での凹部の中心が、2つのエッジの間の距離に基づいて求められる。y方向での中心を求める場合には、プローブの先端は、位置合わせ要素のx方向に沿ったいずれの位置にも配置でき、好ましくは、位置合わせ要素のx方向の凹部の中心に配置される。先端がx方向に沿った凹部内に配置された場合には、凹部の各エッジを見出すために、先端を正(+)のy方向および負(−)のy方向の両方に動かす必要がある。次に、y軸の中心が、x軸の中心を求めるための上述された方法と同様に求められる。こうしてx軸とy軸の両方で見出された中心は、固体の位置合わせ要素の凹部の中心である。
【0041】
前の実施の形態でのように、位置合わせ要素の凹部のx方向の寸法およびy方向の寸法が既知であれば、凹部の中心は、凹部の最初に検出されたエッジのみから、計算できる。
【0042】
本発明に基づくロボットアームの自動位置合わせ方法は、コンピュータプログラムによって実現されることができ、そのコンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを含み、当該分野で知られた分析機のコンピュータコントローラとインターフェイスで接続する。
【0043】
さまざまな変形および変更が、本発明の方法に対して行えることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、そのような変形および変更が添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に包含される限り、そのような変形および変更を含むことが、意図されている。
【0044】
上記の引用されたすべての刊行物の開示内容は、それらの刊行物の各々が個別に引用されたことによって本明細書に組み込まれるのと同程度に、それら刊行物の全体が本明細書に積極的に組み込まれる。
【0045】
〔実施の態様〕
(1)移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さとの間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記x方向での既知の寸法、に基づいて、前記x方向での中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記y方向での既知の寸法と、に基づいて、前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
(2)実施態様(1)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
(3)実施態様(1)に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
(4)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
(5)実施態様(3)に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記プローブ内の空気圧である、方法。
(6)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
(7)実施態様(6)に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
(8)実施態様(7)に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離が、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
(9)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを含む、方法。
(10)実施態様(1)に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【0046】
(11)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと
を含む、方法。
(12)実施態様(1)に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
(13)移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方にz方向である距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記位置合わせ要素の寸法は前記y方向および前記z方向で既知である、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を、前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の単調な関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正の前記x方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負の前記x方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のx方向および前記負のx方向で感知された前記エッジを用いて、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正のy方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負のy方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のy方向および前記負のy方向で感知された前記エッジを用いて、前記y軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
を具備する、方法。
(14)実施態様(13)に記載の方法において、
前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心を求めることの後に、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心に前記器具を動かすこと、
をさらに具備する、方法。
(15)実施態様(13)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素が、丸い、方法。
(16)実施態様(13)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
(17)実施態様(13)に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
(18)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
(19)実施態様(17)に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
(20)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【0047】
(21)実施態様(20)に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
(22)実施態様(21)に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
(23)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
(24)実施態様(13)に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
(25)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
(26)実施態様(13)に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
(27)移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面と前記表面内の凹部とを有する、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記凹部はz方向に延びる、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を備えた移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の表面上または前記位置合わせ要素の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記器具の前記z方向での位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の平坦な前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向に既知の距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記凹部に向けて前記x方向に動かすことと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記x方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記x方向での前記凹部の中心を求めることと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記y方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記凹部の前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
(28)実施態様(27)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
(29)実施態様(27)に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
(30)実施態様(29)に記載の方法において、
前記計量プローブは、その端部に設けられた使い捨て式の先端を有する、方法。
【0048】
(31)実施態様(29)に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
(32)実施態様(31)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
(33)実施態様(32)に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
(34)実施態様(33)に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに検出される、方法。
(35)実施態様(29)に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
(36)実施態様(27)に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
(37)実施態様(29)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
(38)実施態様(27)に記載の方法において、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて、前記凹部の中心を求めること、
をさらに具備する、方法。
(39)実施態様(21)に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の好ましい実施の形態に基づく、2つの計量システムを備えた組み合わせ診断分析機の概略斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施の形態に基づく、2つの計量システムおよびガイドレールの概略斜視図である。
【図3】本発明の好ましい実施の形態に基づく、レールに取り付けられたトラックに旋回可能に取り付けられた計量ヘッドおよびロボットアームの概略斜視図である。
【図4】本発明の好ましい実施の形態に基づく、ロボットアームおよび計量ヘッドを用いて1次元より多い次元でサンプルにアクセスするために位置された、4つのサンプルトレーを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に基づく、ロボットアームの位置を求める方法を示す、較正要素の平面図である。
【図6A】本発明の第2の実施の形態に基づく、計量プローブの先端を伴う較正要素の側面図である。
【図6B】図6Aに示された較正要素の平面図である。
【図7】図6Aおよび図6Bの実施の形態に基づく、ロボットアームの位置を求めるためのアルゴリズムのフロー図である。
【図8A】本発明の別の実施の形態に基づく、円形の凹部が較正要素に設けられた、固体較正要素および計量先端の側面図である。
【図8B】ロボットアームの位置合わせを判定するために本発明の第3の実施の形態に基づく方法を用いた、図8Aの平面図である。
【図9A】本発明の別の実施の形態に基づく、長方形の凹部が較正要素に設けられた、固体較正要素および計量先端の側面図である。
【図9B】ロボットアームの位置合わせを判定するために本発明の第3の実施の形態に基づく方法を用いた、図9Aの平面図である。
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、ロボットアームの、特に3次元での、自動位置合わせに関する。特に、本発明は、自動診断分析機の計量アームの位置合わせに関する。
【0002】
〔背景技術〕
公知の診断分析機には、ビトゥルス(Vitros:登録商標)・イー・シー・アイ(ECi)免疫診断分析機のような免疫診断分析機、または、ビトゥルス(Vitros:登録商標)5,1エフ・エス(5,1 FS)のような臨床化学分析機、などがあり、これらの分析機は両方とも、オーソ−クリニカル・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド(Ortho-Clinical Diagnostics, Inc.)によって市販されている。そのような分析機はすべて、自動診断分析機と総称されている。
【0003】
代表的なシステムが、例えば、公開された米国特許出願第2003/0026733号明細書、および、2006年7月20日に出願された米国仮特許出願第60/832,045号明細書、に開示されていて、これら米国特許出願および米国仮特許出願は両方とも参照することによってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。そのようなシステムは、サンプルまたは試薬のような液体を吸引または分配するための、液体取扱システムを有する。そのようなシステムは、典型的には、移動可能な計量アームの端部に配置された、液体を分配/吸引するための計量プローブ、を含んでいる。
【0004】
例えば、上記の米国仮特許出願第60/832,045号明細書に開示されているように、計量システムは、一つの、場合によっては、2つの、ロボットアームを含んでいて、そのロボットアームが、垂直(z方向)に動くことができるのに加えて、直線的に動くだけでなく、その直線的な動きの直線に平行で水平な平面内で旋回することもでき、サンプルを取得または排除できるように、ならびに、試薬を取得または排除できるようにしている。ロボットアームおよび計量ヘッドは、到達可能な空間内の離散的な点に位置することができることを必要とされるが、ロボットアームおよび計量ヘッドは、到達可能な空間内のいずれにも物理的に位置させることができる。ロボットアームがある離散的な接触点に到達するのを妨げる物理的な制約はない。典型的な計量システムは、以下のような4つの主要な要素を含んでいる。
【0005】
(1)直線状の軌道すなわちガイドレールであり、その軌道では、軌道上の特定のロボットアームを収容したトラックの位置が、ロボットアーム自体のサーボモーターすなわちステッピングモーターまたはロボットアームを動かす手段によって制御され、ロボットアームが直線的に前方または後方に動かされる、軌道。
【0006】
(2)ロボットアームであり、直線状の軌道に沿ってトラックを介して動くことができ、直線状の軌道上の任意の点で、直線状の軌道に平行で水平な平面内で旋回することができる、ロボットアーム。
【0007】
(3)各ロボットアームの端部に取り付けられ、サンプルを取得および排除するまたは試薬を取得および排除するための、計量ヘッドのような、手段。
【0008】
(4)ロボットアームの端部に設けられた、サンプルまたは試薬を取り扱う手段を垂直(z方向)に動かすための手段。
【0009】
図面に示されたようなひとつの実施の形態では、診断分析機は、乾燥システムAおよび湿潤システムBの両方を含んでいる。ガイドレール2が、分析機の全長の少なくとも一部に沿って配置されている。図1の実施の形態は、乾燥システム用の計量システムおよび湿潤システム用の計量システムの両方を示している。湿潤システム用の計量システムの共通の特徴部が、プライム記号(’)を付けられていることを除き、乾燥システム用の計量システムと同じ参照符号を用いて示されている。計量システムは、トラック1を含み、トラック1は、ガイドレール2に沿って動く。軸(C)(図3)を中心にして旋回するようにトラック1に取り付けられているのは、ロボットアーム3である。図1が示すように、ロボットアーム3は、旋回可能で、平面4に沿って動く。ロボットアーム3に取り付けられているのは、計量ヘッド5である。図3は、計量ヘッド5をより詳しく示している。計量ヘッド5は、鼻とも呼ばれるプローブ6を含んでいる。プローブは、使い捨て式の先端を含んでいる場合があり、または、非使い捨て式の洗浄可能なプローブである場合がある。上述したように、プローブは、サンプルおよび/または試薬にアクセスするために、垂直方向に移動可能である。
【0010】
図4は、ロボットアーム3と、試料管21(この実施の形態では、10本の試料管)を有する複数の(この実施の形態では4個の)旋回可能な試料トレー20にアクセスする計量ヘッド5と、を示している。図4が示すように、計量システムは、単一の(例えば、ガイドレールの全長に沿った)次元より多くの次元で試料管にアクセスすることができる。したがって、計量システムは、旋回可能なロボットアームのおかげで、x方向、y方向、および、z方向に動くことができ、したがって、すべての試料トレー20のすべての領域にアクセスすることができる。
【0011】
そのようなロボットアームの自動診断分析機での位置合わせは、計量システムの性能を保証するために、特定の距離で、検証および/または再度位置合わせされなければならない。現在、位置合わせは、製造人員または保守点検人員によって手作業で実行されていて、そのような手作業による位置合わせは、時間を費やし、人為的エラーを受けやすい。この計量アームの位置合わせ手順を自動化して、熟練の人員の必要をなくし、どのような操作者でも位置合わせを開始できるようにすることが、非常に望ましいであろう。
【0012】
米国特許第6,937,955号明細書は、計量アームの臨床分析機での較正を開示していて、この米国特許は、参照することによって、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0013】
上述された理由により、ロボットアームを自動的に位置合わせし、製造人員または保守点検人員が位置合わせを行う必要をなくす、方法が必要とされている。
【0014】
〔発明の概要〕
本発明は、人員による介入なしにロボットアームを自動的に位置合わせすることができないという上記の課題を解決する方法を指向している。
【0015】
本発明の一態様は、移動可能なアームの位置を位置合わせする方法を指向している。その方法は、装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、装置の表面に設けられた、位置合わせ要素を、提供することと、自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、位置合わせ要素の表面が器具に面するように、その対象物(object)を位置させることと、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かすことと、器具が位置合わせ要素の表面上のまたは表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、z方向での器具の位置が、器具の測定された応答と位置合わせ要素の表面の上方での器具の高さとの間の関係に基づいて求められる、感知することと、器具を位置合わせ要素の表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、器具をx方向に動かすことと、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具をx方向に動かすことと、器具が動いた既知の距離、および、x方向の位置合わせ要素の既知の寸法、に基づいて、x方向での中心を求めることと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら器具をy方向に動かすことと、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具をy方向に動かすことと、y方向での中心を、器具が動いた既知の距離、および、y方向の位置合わせ要素の既知の寸法、に基づいて、求めることと、を具備する。
【0016】
本発明の別の態様によれば、移動可能なアームの位置を位置合わせする方法が提供される。その方法は、装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、装置の表面に設けられた、位置合わせ要素、を提供することであって、位置合わせ要素の寸法はy方向およびz方向で既知である、位置合わせ要素を提供することと、自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、位置合わせ要素の表面が器具に面するように、その対象物を位置させることと、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かすことと、器具が位置合わせ要素の表面上のまたは表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知し、それによって、z方向での器具の位置が、器具の測定された応答と、位置合わせ要素の表面の上方での器具の高さと、の間の単調な関係に基づいて求められる、感知することと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具を正のx方向に動かすことと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、器具を負のx方向に動かすことと、器具によって正および負のx方向で感知されエッジを用いて、x軸に沿った位置合わせ要素の中心を求めることと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、器具を正のy方向に動かすことと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、位置合わせ要素の反対のエッジが検出されるまで、器具を負のy方向に動かすことと、器具によって正および負のy方向で感知されたエッジを用いて、y軸に沿った位置合わせ要素の中心を求めることと、x軸およびy軸に沿った既知の中心に基づいて位置合わせ要素の中心を求めることと、を具備する。
【0017】
本発明のさらに別の態様によれば、移動可能なアームの位置を位置合わせする方法が提供される。その方法は、装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面と、表面内の凹部と、を有する、装置の表面に設けられた、位置合わせ要素を提供することであって、凹部はz方向に延びる、位置合わせ要素を提供することと、自由端に設けられた器具を備えた移動可能なアームを提供することと、位置合わせ要素の表面が器具に面するように、その対象物を配置することと、器具を位置合わせ要素の表面に向かう向きに動かすことと、器具が位置合わせ要素の表面上のまたは位置合わせ要素の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、z方向での器具の位置が、器具の測定された応答と、位置合わせ要素の平坦な表面の上方での器具の高さと、の間の関係に基づいて、求められる、感知することと、器具を表面上に、または、表面からz方向に既知の距離だけ離して、配置することと、位置合わせ要素の表面を感知しながら、器具を凹部に向けてx方向に動かすことと、凹部の第1のエッジが感知されるまで器具をx方向に動かし、凹部の第2のエッジが感知されるまで器具を動かし続けることと、感知されたエッジに基づいて、x方向での凹部の中心を求めることと、器具を表面上に、または、表面からz方向にある距離だけ離して、配置することと、器具を凹部の第1のエッジが感知されるまでy方向に動かし、凹部の第2のエッジが感知されるまで器具を動かし続けることと、感知されたエッジに基づいて、凹部のy方向での中心を求めることと、を具備する。
【0018】
好ましい実施の形態では、器具は、その端部に設けられた使い捨て式の先端を備えた計量プローブである。別の好ましい実施の形態では、測定された応答は、プローブ内の空気圧であり、計量プローブは、計量プローブの端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、計量プローブ内の空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、を有する。
【0019】
本発明の、他の目的、特徴、および、利点は、以下の好ましい実施の形態を詳しく考察することによって、当業者には明らかとなるはずである。
【0020】
〔好ましい実施の形態の詳細な説明〕
本発明が、その端部に設けられた計量プローブを備えた診断分析機の計量アームの3次元での位置合わせの好ましい実施の形態に関して記載されているが、本発明は、既知の3次元の位置に位置合わせする必要がある器具を備えたロボットアームを有する任意の装置に適用できる。例えば、ロボットアームは、器具として溶接付属部品を有している場合があり、それに代わって、ロボットアームは、対象物を3次元で動かすことができ、器具としてロボットアームに取り付けられたグリッパーを有している場合がある。その他の用途が、以下に記載される。
【0021】
好ましい実施の形態では、本発明は、熟練した保守点検人員を必要とせずに、計量アームを自動的に3次元で位置合わせする。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態では、計量プローブは、液体を吸引または分配するために空気に基づくシステムを用いる。空気に基づく計量は、計量プローブの先端が固体または液体に近づいていることを公知の圧力トランスデューサを用いて感知するためにも用いられる。そのようなシステムは、それ自体が、公知であり、例えば、米国特許第4,794,085号明細書および同第5,143,849号明細書に記載されていて、これら米国特許は両方とも、参照することによって、本明細書に組み込まれる。これらの米国特許は、圧力の増加によって表面を感知するために先端から空気を吹き出すこと、および、先端が表面に近づくにつれて先端内に空気を吸引してプローブの先端の真空の増加を感知すること、の両方を記載している。他の種類の感知も用いることができ、機械的な隙間ゲージ、容量性感知、光学的感知、および、それらに類似した方法、などを用いることができ、それらの方法はすべて当該分野で知られている。
【0023】
任意の適切な対象が、位置合わせ要素として用いられる。そのような対象の一つが、周囲からz方向にある距離だけ突出した構造である。x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面が、x方向およびy方向で既知の寸法を有することがあり、または、有しないことがある。いくつかの実施の形態では、x方向およびy方向の寸法は、既知である。別のいくつかの実施の形態では、そのような寸法は、既知である必要はない。x軸、y軸、および、z軸は、好ましくは、互いに直交する。
【0024】
別の位置合わせ要素は、位置合わせ要素の表面の開口または凹部を備えた上記の位置合わせ要素と同様である。いくつかの実施の形態では、x方向およびy方向の寸法は、既知である。別の実施の形態では、そのような寸法は、既知である必要はない。x軸、y軸、および、z軸は、好ましくは、互いに直交する。
【0025】
両方の種類の固体の対象に対して、長方形または正方形の形状が好ましいが、円形などのその他の形状も用いることができる。位置合わせ要素は、装置の表面の特定の特徴部に関して、配置されることができ、必要に応じて、取り外し可能に配置されることができ、または、その代わりに、装置全体に関して、配置されることができる。特徴部が装置の表面に正確に配置されていない場合には、特徴部に関して位置合わせ要素を配置することによって、その特徴部がロボットアームによってアクセスできるようになる。この場合、位置合わせ要素から特徴部までの距離または変位が既知であることが必要である。位置合わせ要素からの距離が既知であれば、その既知の距離に基づいて、特徴部の位置合わせ要素に関する配置が分かる。本明細書で用いられる場合、「装置」は、診断分析機または高スループットスクリーニングのような器具、または、フライス盤または溶接機のような機械、を意味する。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態では、複数の種類の位置合わせ要素がある。一つの位置合わせ要素は、周囲の装置より高い高さ(z方向)を備えた固体の構造である。もう一つの位置合わせ要素は、位置合わせ要素内の深さを備えた開口または凹部を有する。両方の種類の位置合わせ要素に対して、長方形または正方形の形状が好ましいが、円形のような別の形状も用いることができる。別の形状への変更を実行できることによって、特徴部からの定義された変位を備えた別個の取り外し可能な位置合わせ要素ではなく、診断分析機のリング内の応答くぼみ位置のような、現実の特徴部へ変更ができるようになる。したがって、もう一つの実施の形態では、位置合わせ要素は、取り外し可能な位置合わせ要素ではなく、現実の特徴部である。したがって、「位置合わせ要素」は、アームが位置合わせされる現実の特徴部を含むように定義される。
【0027】
第1の種類の位置合わせ要素は、好ましくは、正方形の表面を備えた平坦な固体の立方体形状の構造であり、その正方形の表面は、平坦な表面の上方に突出して水平に広がっている。平坦な周囲の上方での(z方向の)突出部の高さは、より感度の高い圧力検出のためには、0.5mm以上である。正方形の幅(x方向の寸法およびy方向の寸法)は、5mm以上で、計量アームが位置合わせの前にその範囲内に配置できるようになっている。
【0028】
以下により詳しく記載される第2の種類の位置合わせ要素は、平坦な表面から0.5mm以上の深さ(z方向の寸法)を備えた開口または凹部を含んでいる。開口または凹部の幅(x方向の寸法またはy方向の寸法)は、好ましくは、より良好な分解能のためには、2mm以上である。好ましくは、位置合わせ要素のz方向と垂直な表面は、平坦な特徴部を有し、z方向の寸法は、その装置の周囲より高い。
【0029】
現実の特徴部である位置合わせ要素は、もちろん、その特徴部の形をとって現れることになり、例えば、診断分析機のリング内の試薬くぼみ凹部(reagent well recess)の形をとって現れる。特徴部の他の例には、モジュールの蓋の開口、などが含まれる。
【0030】
大まかに言って、本発明の好ましい実施の形態では、先端内での圧力分布は、ピストンが先端から空気を吹き出し、計量プローブが、おおよその寸法および位置を有する位置合わせ要素の上方で特定のパターンで動く間に得られ、先端が位置合わせ要素の表面に沿って正確に走査することを確実にする。次に、圧力分布が当該分野で知られた方法を用いて分析されて、固体の位置合わせ要素の高さおよびエッジが見出され、固体の対象物の中心の位置が求められる。
【0031】
計量プローブの空の先端を用いて、ピストンは特定の流量で先端のオリフィスから空気を吹き出すことができる。計量先端内の圧力は、空気が先端から吹き出すときに監視される。先端のオリフィスが固体または液体の表面のような、要素に向かって動くにつれて、先端内の圧力が、空気の流れに対する増加した抵抗に起因して、増加する。この圧力の増加が、先端のオリフィスが対象物の表面の近くにあることを検出するのに用いられる。較正要素の形状および位置が一定なので、先端内の測定された空気圧と位置合わせ要素の平坦な表面の上方での先端の高さとの間の関係が、実験的に求められ、ある具体的な空気圧に対して、先端の高さが得られる。
【0032】
好ましい実施の形態では、較正要素を用いることが望ましく、その較正要素は、計量プローブに面する表面を有し、その表面は、より良い感度のため、および、先端のオリフィスと較正要素が接触するのを防ぐために、平坦、および、空気の流れに対して垂直、の両方である。多くの診断分析機では、計量アームは垂直であり、したがって、較正要素の表面は、好ましくは、平坦かつ水平である。しかし、別の姿勢が本発明で用いられることもでき、計量アームが水平な場合には、計量プローブに面する表面は、平坦かつ垂直であるだろう。
【0033】
位置合わせの開始時には、計量プローブは、自動的に、または、調節対話を介したキーボードを用いる操作者によって、z方向で突出部の上方の位置合わせ要素の近傍に位置され、アームがx方向、y方向、および、z方向で、位置合わせ要素にアクセスできるようになる。
【0034】
計量アームは、このホーム位置から位置合わせ要素の表面に向けて(例えば、下向きに)動き、好ましくは、特定の速度で空気を吹き出しながら、z方向で(表面と)垂直に動く。その過程の間、圧力が先端内で監視される。固体の表面は、圧力が特定の閾値より大きくなったときに、検出される。位置合わせ要素の表面からの計量アームの高さは、上述したように、先端内の測定された空気圧と位置合わせ要素の平坦な表面の上方での先端の高さとの間の関係に基づいて求められる。ホーム位置から位置合わせ要素の表面までの距離は、ホーム位置からの測定された移動距離と位置合わせ要素の上方での求められた高さとに基づいて求められる。このように、z方向の寸法の位置合わせが行われる。
【0035】
第1の実施の形態では、次のステップが、前のステップで得られたz方向の高さに基づく表面のすぐ上での高さに計量プローブを維持する。いくつかの実施の形態では、例えば、感知は直接接触することによって実行され、計量アームを位置合わせ要素と接触した状態に維持することが可能である場合がある。計量プローブは、その過程の間に空気を吹き出しながら、x方向に動かされる。圧力の徴候が記録され分析される。圧力低下がその過程の間に検出された場合には、位置合わせ要素のエッジがx方向で見出される。立方体の既知の寸法(図5に示されているように2a)に基づいて、x軸に沿った立方体の中心が計算される(図5に示されているようにd=x1−a)。図5は、形状および軸を示している。
【0036】
次のステップは、計量プローブをy方向に動かす。好ましくは、計量プローブは、x方向の中心へ動かされる。次に、計量プローブは、y方向に沿って動かされ、過程の間に空気を吹き出し、圧力の徴候を記録する。y方向での位置合わせ要素の中心は、x方向での中心と同様に、求められる。すべての軸(x軸、y軸、z軸)での自動位置合わせが、完了する。図5に示されているように、x方向での中心が、エッジが見出された後に、正方形の表面の長さを用いて求められる。同様にy方向での中心が、求められる。x方向およびy方向の位置合わせのいずれが、最初に実行されてもよい。
【0037】
第2の実施の形態では、x方向およびy方向での位置合わせ要素の寸法は、予め知られている必要はない。上記の実施の形態と同じように、計量プローブの先端は、位置合わせ要素のz方向の位置を最初に見出す。次に、先端は、表面上に、または、好ましくは、表面の直ぐ上方に、維持され、計量プローブは、両方のエッジをx方向で見出すために表面を感知しながら、正(+)のx軸および負(−)のx軸の両方の方向に沿って動く。次に、2つのエッジの間の中心が、位置合わせ要素のx軸での中心を求めるために、計算される。同様の過程が、y方向の寸法について適用される。y方向での中心を求める場合、プローブの先端は、位置合わせ要素のx方向に沿ったいずれの位置にも位置させることができ、好ましくは、位置合わせ要素のx方向の中心に位置させられる。この過程は、他の実施の形態に比べて、位置合わせに必要な時間を増加させる可能性があるが、精度はより良くなるはずである。上記のように、x方向またはy方向の位置合わせのいずれが最初に行われてもよい。
【0038】
図6Aは、位置合わせ要素の境界を求めるために、圧力低下のエッジの位置が突き止められる様子を示している。x方向またはy方向での中心が求められると、上記の過程が、他の方向に対して繰り返され、その結果、図6Bに示されているように、位置合わせ要素の中心が求められる。
【0039】
図7は、特に好ましい実施の形態のフロー図を示している。図7のフロー図では、先端は、最初に、正方形(例えば、位置合わせ要素)の長さの全長に亘って、正のx方向およびy方向で動かされる。負のx方向およびy方向での動きでは、プローブの先端は、正方形の長さの1.5倍だけ動かされる。要素の具体的な寸法は必要ではないが、おおよその寸法が望ましい。図7の参照符号は、以下の文章に対応する。
30−開始
31−先端を固定された立方体の表面へ動かす。
32−過程の間、空気を吹き出すことによって、z方向に下ろして、平坦な表面を見出す。
33−先端内の圧力が閾値を超えて上昇したか(表面が見出されたか)?
34−先端の高さを維持し、先端を正方形の長さの全長に亘って+x方向に動かす。過程の間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
35−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
36−警報:正方形を見出せない、位置合わせをチェック
37−現在の位置を記録し、先端を正方形の長さの1.5倍の全長に亘って−x方向に動かす。過程の間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
38−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
39−終了
40−2つのエッジを用いてx方向での中心を見出す。
41−先端を中心に移す。
42−警報:中心を見出せない、位置合わせをチェック
43−2つのエッジを用いてy方向での中心を見出す。
44−先端を正方形の長さの全長に亘って+y方向に動かす。過程間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
45−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
46−先端を正方形の長さの1.5倍の全長に亘って−y方向に動かす。過程間、空気を吹き出して、圧力分布を記録する。
47−圧力が特定された閾値より低い値に低下したか(エッジが見出されたか)?
【0040】
さらに別の実施の形態では、凹部は、位置合わせ要素の平面内に配置されていて、位置合わせ要素の平面はz方向と垂直である。その凹部は、好ましくは、任意の寸法の円形または長方形である。図8Aおよび図9Aに示されているように、先端は、凹部の外側の、z方向と垂直な固体の表面を見出すために、下向きに動く。好ましい実施の形態では、表面から上の先端までの距離は、上述したように、Zレベル感知によって、求められ、先端の底部と平坦な表面との間の空隙の寸法は、十分な圧力信号を生み出すことができる。次に、先端は、凹部またはくぼみの第1のエッジを見出すために、表面に沿って走査する。先端が凹部と遭遇すると、圧力が低下する。先端は、圧力が再びスパイク状に上昇するまで、走査を続け、その圧力のスパイク状の上昇は、向こう側のエッジが見出されたことを示している。次に、x方向での凹部の中心が、2つのエッジの間の距離に基づいて求められる。y方向での中心を求める場合には、プローブの先端は、位置合わせ要素のx方向に沿ったいずれの位置にも配置でき、好ましくは、位置合わせ要素のx方向の凹部の中心に配置される。先端がx方向に沿った凹部内に配置された場合には、凹部の各エッジを見出すために、先端を正(+)のy方向および負(−)のy方向の両方に動かす必要がある。次に、y軸の中心が、x軸の中心を求めるための上述された方法と同様に求められる。こうしてx軸とy軸の両方で見出された中心は、固体の位置合わせ要素の凹部の中心である。
【0041】
前の実施の形態でのように、位置合わせ要素の凹部のx方向の寸法およびy方向の寸法が既知であれば、凹部の中心は、凹部の最初に検出されたエッジのみから、計算できる。
【0042】
本発明に基づくロボットアームの自動位置合わせ方法は、コンピュータプログラムによって実現されることができ、そのコンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを含み、当該分野で知られた分析機のコンピュータコントローラとインターフェイスで接続する。
【0043】
さまざまな変形および変更が、本発明の方法に対して行えることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、そのような変形および変更が添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に包含される限り、そのような変形および変更を含むことが、意図されている。
【0044】
上記の引用されたすべての刊行物の開示内容は、それらの刊行物の各々が個別に引用されたことによって本明細書に組み込まれるのと同程度に、それら刊行物の全体が本明細書に積極的に組み込まれる。
【0045】
〔実施の態様〕
(1)移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さとの間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記x方向での既知の寸法、に基づいて、前記x方向での中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記y方向での既知の寸法と、に基づいて、前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
(2)実施態様(1)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
(3)実施態様(1)に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
(4)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
(5)実施態様(3)に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記プローブ内の空気圧である、方法。
(6)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
(7)実施態様(6)に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
(8)実施態様(7)に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離が、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
(9)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを含む、方法。
(10)実施態様(1)に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【0046】
(11)実施態様(3)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと
を含む、方法。
(12)実施態様(1)に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
(13)移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方にz方向である距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記位置合わせ要素の寸法は前記y方向および前記z方向で既知である、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を、前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の単調な関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正の前記x方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負の前記x方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のx方向および前記負のx方向で感知された前記エッジを用いて、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正のy方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負のy方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のy方向および前記負のy方向で感知された前記エッジを用いて、前記y軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
を具備する、方法。
(14)実施態様(13)に記載の方法において、
前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心を求めることの後に、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心に前記器具を動かすこと、
をさらに具備する、方法。
(15)実施態様(13)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素が、丸い、方法。
(16)実施態様(13)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
(17)実施態様(13)に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
(18)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
(19)実施態様(17)に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
(20)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【0047】
(21)実施態様(20)に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
(22)実施態様(21)に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
(23)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
(24)実施態様(13)に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
(25)実施態様(17)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
(26)実施態様(13)に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
(27)移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面と前記表面内の凹部とを有する、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記凹部はz方向に延びる、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を備えた移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の表面上または前記位置合わせ要素の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記器具の前記z方向での位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の平坦な前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向に既知の距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記凹部に向けて前記x方向に動かすことと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記x方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記x方向での前記凹部の中心を求めることと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記y方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記凹部の前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
(28)実施態様(27)に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
(29)実施態様(27)に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
(30)実施態様(29)に記載の方法において、
前記計量プローブは、その端部に設けられた使い捨て式の先端を有する、方法。
【0048】
(31)実施態様(29)に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
(32)実施態様(31)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
(33)実施態様(32)に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
(34)実施態様(33)に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに検出される、方法。
(35)実施態様(29)に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
(36)実施態様(27)に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
(37)実施態様(29)に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
(38)実施態様(27)に記載の方法において、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて、前記凹部の中心を求めること、
をさらに具備する、方法。
(39)実施態様(21)に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の好ましい実施の形態に基づく、2つの計量システムを備えた組み合わせ診断分析機の概略斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施の形態に基づく、2つの計量システムおよびガイドレールの概略斜視図である。
【図3】本発明の好ましい実施の形態に基づく、レールに取り付けられたトラックに旋回可能に取り付けられた計量ヘッドおよびロボットアームの概略斜視図である。
【図4】本発明の好ましい実施の形態に基づく、ロボットアームおよび計量ヘッドを用いて1次元より多い次元でサンプルにアクセスするために位置された、4つのサンプルトレーを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に基づく、ロボットアームの位置を求める方法を示す、較正要素の平面図である。
【図6A】本発明の第2の実施の形態に基づく、計量プローブの先端を伴う較正要素の側面図である。
【図6B】図6Aに示された較正要素の平面図である。
【図7】図6Aおよび図6Bの実施の形態に基づく、ロボットアームの位置を求めるためのアルゴリズムのフロー図である。
【図8A】本発明の別の実施の形態に基づく、円形の凹部が較正要素に設けられた、固体較正要素および計量先端の側面図である。
【図8B】ロボットアームの位置合わせを判定するために本発明の第3の実施の形態に基づく方法を用いた、図8Aの平面図である。
【図9A】本発明の別の実施の形態に基づく、長方形の凹部が較正要素に設けられた、固体較正要素および計量先端の側面図である。
【図9B】ロボットアームの位置合わせを判定するために本発明の第3の実施の形態に基づく方法を用いた、図9Aの平面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さとの間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記x方向での既知の寸法、に基づいて、前記x方向での中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記y方向での既知の寸法、に基づいて、前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記プローブ内の空気圧である、方法。
【請求項6】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離が、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
【請求項9】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【請求項11】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【請求項13】
移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記位置合わせ要素の寸法は前記y方向および前記z方向で既知である、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を、前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の単調な関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正の前記x方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負の前記x方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のx方向および前記負のx方向で感知された前記エッジを用いて、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正のy方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負のy方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のy方向および前記負のy方向で感知された前記エッジを用いて、前記y軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
を具備する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心を求めることの後に、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心に前記器具を動かすこと、
をさらに具備する、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記位置合わせ要素が、丸い、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
【請求項23】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
【請求項24】
請求項13に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【請求項25】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
【請求項26】
請求項13に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【請求項27】
移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面と前記表面内の凹部とを有する、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記凹部は前記z方向に延びる、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を備えた移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の表面上または前記位置合わせ要素の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記器具の前記z方向での前記位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の平坦な前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向に既知の距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記凹部に向けて前記x方向に動かすことと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記x方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記x方向での前記凹部の中心を求めることと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記y方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記凹部の前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
【請求項29】
請求項27に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法において、
前記計量プローブは、その端部に設けられた使い捨て式の先端を有する、方法。
【請求項31】
請求項29に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに検出される、方法。
【請求項35】
請求項29に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
【請求項36】
請求項27に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【請求項37】
請求項29に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
【請求項38】
請求項27に記載の方法において、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて、前記凹部の中心を求めること、
をさらに具備する、方法。
【請求項39】
請求項21に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【請求項1】
移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さとの間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記x方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記x方向での既知の寸法、に基づいて、前記x方向での中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を前記y方向に動かすことと、
前記器具が動いた既知の距離、および、前記位置合わせ要素の前記y方向での既知の寸法、に基づいて、前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記プローブ内の空気圧である、方法。
【請求項6】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離が、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
【請求項9】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【請求項11】
請求項3に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【請求項13】
移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面を備えた、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記位置合わせ要素の寸法は前記y方向および前記z方向で既知である、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を有する移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を、前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の前記表面上または前記表面の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記z方向での前記器具の位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の単調な関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正の前記x方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負の前記x方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のx方向および前記負のx方向で感知された前記エッジを用いて、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記器具を、前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素のエッジが感知されるまで、前記器具を正のy方向に動かすことと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記位置合わせ要素の反対のエッジが感知されるまで、前記器具を負のy方向に動かすことと、
前記器具によって前記正のy方向および前記負のy方向で感知された前記エッジを用いて、前記y軸に沿った前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて前記位置合わせ要素の中心を求めることと、
を具備する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心を求めることの後に、前記x軸に沿った前記位置合わせ要素の前記中心に前記器具を動かすこと、
をさらに具備する、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記位置合わせ要素が、丸い、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブが、その端部に設けられた使い捨て式の先端を含む、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに、検出される、方法。
【請求項23】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
【請求項24】
請求項13に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【請求項25】
請求項17に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
【請求項26】
請求項13に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【請求項27】
移動可能なアームの位置を位置合わせする方法において、
装置の上方でz方向にある距離だけ突出し、x軸およびy軸によって形成された平面内に広がる表面と前記表面内の凹部とを有する、前記装置の表面に設けられた位置合わせ要素、を提供することであって、前記凹部は前記z方向に延びる、位置合わせ要素を提供することと、
自由端に設けられた器具を備えた移動可能なアームを提供することと、
前記位置合わせ要素の前記表面が前記器具に面するように、その対象物を位置させることと、
前記器具を前記位置合わせ要素の前記表面に向かう向きに動かすことと、
前記器具が前記位置合わせ要素の表面上または前記位置合わせ要素の上方の予め決められた点に到達したときを感知することであって、それによって、前記器具の前記z方向での前記位置が、前記器具の測定された応答と、前記位置合わせ要素の平坦な前記表面の上方での前記器具の高さと、の間の関係に基づいて求められる、感知することと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向に既知の距離だけ離して、配置することと、
前記位置合わせ要素の前記表面を感知しながら、前記器具を前記凹部に向けて前記x方向に動かすことと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記x方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記x方向での前記凹部の中心を求めることと、
前記器具を前記表面上に、または、前記表面から前記z方向にある距離だけ離して、配置することと、
前記器具を前記凹部の第1のエッジが感知されるまで前記y方向に動かし、前記凹部の第2のエッジが感知されるまで前記器具を動かし続けることと、
前記感知されたエッジに基づいて、前記凹部の前記y方向での中心を求めることと、
を具備する、方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法において、
前記位置合わせ要素の前記表面が、前記z方向の前記器具と垂直である、方法。
【請求項29】
請求項27に記載の方法において、
前記器具が、計量プローブである、方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法において、
前記計量プローブは、その端部に設けられた使い捨て式の先端を有する、方法。
【請求項31】
請求項29に記載の方法において、
前記測定された応答が、前記計量プローブ内の空気圧である、方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部から空気を放出するための圧縮空気の供給源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための圧力トランスデューサと、
を含む、方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法において、
前記計量プローブ内の前記空気圧は、前記計量プローブが前記位置合わせ要素の前記表面に近づくにしたがって増加する、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法において、
前記計量プローブの前記位置合わせ要素の前記表面からの距離は、前記空気圧が予め決められた閾値に到達したときに検出される、方法。
【請求項35】
請求項29に記載の方法において、
前記計量プローブは、光学センサー、容量性センサー、または、機械的隙間ゲージ、のうちの一つを有する、方法。
【請求項36】
請求項27に記載の方法において、
前記装置が、診断分析機である、方法。
【請求項37】
請求項29に記載の方法において、
前記計量プローブが、
前記計量プローブの前記端部内に空気を吸い込むための真空源と、
前記計量プローブ内の前記空気圧を測定するための真空ゲージと、
を含む、方法。
【請求項38】
請求項27に記載の方法において、
前記x軸および前記y軸に沿った前記既知の中心に基づいて、前記凹部の中心を求めること、
をさらに具備する、方法。
【請求項39】
請求項21に記載の方法において、
前記x方向、前記y方向、および、前記z方向、が互いに直交する、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【公開番号】特開2008−284676(P2008−284676A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−63974(P2008−63974)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(501131014)オーソ−クリニカル・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】Ortho−Clinical Diagnostics, Inc.
【住所又は居所原語表記】100 Indigo Creek Drive, Rochester, NY 14626−5101, U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63974(P2008−63974)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(501131014)オーソ−クリニカル・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】Ortho−Clinical Diagnostics, Inc.
【住所又は居所原語表記】100 Indigo Creek Drive, Rochester, NY 14626−5101, U.S.A.
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]