説明

ロングタームエボリューションシステムにおいてトラッキングエリア更新およびセル再選択を実施する方法および装置

【課題】ロングタームエボリューションシステムにおいてトラッキングエリア更新およびセル再選択を実施する。
【解決手段】本発明は、LTE TAU、ならびにTACおよびPLMN−ID支援のWTRUセル再選択を行う。発展型Node−Bは、EPCネットワークにより送られるE−UTRANパラメータ応答メッセージに少なくとも部分的に基づいて少なくとも1つのSIBを含むシステム情報をブロードキャストする。WTRUは、システム情報に基づいて、新しいセルのTA−IDを表す新しいTACを発生し、新しいTACを、以前のセルのTA−IDを表す既存のTACと比較する。WTRUは、新しいセルのTA−IDを含むTAU要求メッセージをEPCネットワークに伝送する。EPCネットワークは、TAU受入メッセージまたはTAU拒絶メッセージをWTRUに送る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)では近年、改善されたスペクトル効率およびより高速なユーザ体験を提供するため、新しい技術、新しいネットワークアーキテクチャ、新しい構成、ならびに新しいアプリケーションおよびサービスを無線セルラーネットワークにもたらすロングタームエボリューション(LTE)プログラムに着手した。LTEプログラムによって採用された1つの新しい項目は、モビリティトラッキングエリアの概念であり、これは以前の第三世代(3G)ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステムズ(UMTS)システムのロケーションエリア(LA)、登録エリア(RA)、およびユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)登録エリア(URA)に取って代わるものである。
【0003】
LTE/システムアーキテクチャエボリューション(SAE)において無線アクセスネットワーク(RAN)およびコアネットワーク(CN)のために定義された共通のトラッキングエリアの概念は1つしかない。アイドル状態にある(LTE_IDLE)LTE無線送信/受信ユニット(WTRU)の位置は、トラッキングエリアの細分性でネットワークによって知られている。目標は、モビリティエリア管理の複雑さを低減し、モビリティエリア更新の関連するシグナリングオーバーヘッドを低減し、それによりUMTSのRA/LAおよびURAの両方を使用するのに代えて、トラッキングエリア(TA)のみがLTEに使用されるようにすることである。
【0004】
LTE以前には、第二世代(2G)のレガシーにより、3G UMTSモビリティエリア管理はロケーションエリアを有し、これは1つまたは複数のルーティングエリアを含む。3G UMTSはまたURAを有し、これは1つまたは複数のUMTSセルをカバーする。
モビリティ管理は、無線リソース制御(RRC)ユニットによって管理されるURA更新、および非アクセス階層(NAS)プロトコルスタックにおいて汎用パケット無線サービス(GPRS)モビリティマネージャ(GMM)によって管理されるルーティングエリア更新(RAU)を伴う。WTRU URA更新は、UMTSシステム情報ブロック(SIB)タイプ2(SIB−2)内のセルパブリッシュURA−IDの内容と現在のURA識別(URA−ID)の合致によりトリガされる。RAUは、公衆地上移動通信ネットワーク識別(PLMN−ID)、ロケーションエリアコード(LAC)、およびルーティングエリアコード(RAC)のうちのいずれか1つの変更によりトリガされる。LACおよびRACは両方とも、SIB−1を介してセルにパブリッシュされることに留意されたい。現在の3GPP UMTSシステム情報ブロードキャストの内容を、以下の表1に示す。
【0005】
【表1−1】

【0006】
【表1−2】

【0007】
【表1−3】

【0008】
以前採用されたNAS RAU手順およびRRC URA更新手順はもはや適用がないことになるが、新しいLTEトラッキングエリア更新(TAU)手順およびその関連するLTE SI、さまざまなプロトコルレベルおよびシステムレベルにおける操作手順およびタスクは定義されなければならないことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
概念ならびにアーキテクチャ上の変更を前提として、LTEシステム情報はこれらの変更を反映しなければならず、また、よりよいWTRUの動作および全体的なシステムリソース使用の最適化を容易にするように編成されなければならないことになる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、LTE TAU、ならびにトラッキングエリアコード(TAC)およびPLMN−ID支援の最適化されたWTRUセル再選択を行う。発展型Node−B(eNodeB)は、発展型パケットコア(EPC)ネットワークによって送られる拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)パラメータ応答メッセージに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのSIBを含むシステム情報をブロードキャストする。WTRUは、システム情報に基づいて、新しいセルのトラッキングエリア識別(TA−ID)を表す新しいTACを処理し、新しいTACを、以前のセルのTA−IDを表す既存のTACと比較する。WTRUは、新しいセルのTA−IDを含むTAU要求メッセージをEPCネットワークに伝送する。EPCネットワークは、TAU受入メッセージまたはTAU拒絶メッセージをWTRUに送る。
【0011】
本発明は、システム情報をブロードキャストする固有のLTEセルの近傍に配備されるE−UTRANセルにわたるカバレッジのために、LTE固有のモビリティトラッキングエリア識別、セル識別、およびPLMN−IDを共にシステム情報として関連付け、グループ化する。本発明はまた、WTRU LTE_IDLE状態において可能な限り小さいTAUシグナリングオーバーヘッドを達成するためにLTEシステム情報を利用することによりセル測定およびセル再選択ランキングを行う最適化された方法をLTE WTRUに提供する。
【0012】
さらに、新しいLTE TA−IDが構築され、TAコード/IDをサービス提供セルにパブリッシュする新しいLTE SIBが提供されるだけでなく、WTRUセル再選択の最適化の目的で、PLMN−IDおよびTACと共にセルIDによって表される近傍セルをグループ化することになる。
【0013】
TA関連のシステム情報を処理するためのWTRU手順を使用することにより、NAS内のGMMユニットはシステム情報においてTAブロードキャストの検査を行うことができ、システム情報はRRCユニットによってその現在のTA許容と共にNASに転送されて、TA変更トリガTAUが要求されるかを判定する。代替として、実装上の利点のために、RRCユニットはまた、上で説明されたTA検査を行い、次いで、TAUが要求されるかをNASプロトコルスタックに通知する。
【0014】
TACは、セル再選択候補のセル選択、測定スケジューリング、および究極のセル再選択ランキングの順序付けにおいて基準として使用される。目的は、不必要なTAUを生じさせることなく、適切なセルを再選択することである。
【0015】
NASプロトコルスタックのトラッキングエリアの高レベル制御(すなわち、ソフトウェア)、およびUMTS加入者識別モジュール(USIM)デバイスであり、「禁止されたTAのリスト」が高レベルのWTRUモビリティ制御のために実施されなければならない。禁止されたTAのリストの操作について説明する。
【0016】
上記の発明の概要および下記の発明の詳細な説明は、添付の図面を参照して読めばよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】eNodeB、EPCネットワーク、およびWTRUを含む無線通信システムにおいて実施されるLTE TAUおよびセル再選択手順のシグナリング図である。
【図2】図1のLTE TAUおよびセル再選択手順を実施するために使用されるWTRUの例示のブロック図である。
【図3】図1のLTE TAUおよびセル再選択手順を実施するために使用されるeNodeBの一例のブロック図である。
【図4】図3のeNodeBによって伝送されるSIBに含まれるTA−ID情報要素(IE)の一例の図である。
【図5】図3のeNodeBによって伝送されるLTEシステム情報ブロック/要素の一例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以降参照されるとき、用語「無線送信/受信ユニット(WTRU)」は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャー、セルラー電話、個人情報端末(PDA)、コンピュータ、または無線環境において動作することのできる他の任意のタイプのユーザデバイスを含むが、これらに限定されない。以降参照されるとき、用語「発展型Node−B(eNodeB)」は、基地局、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境において動作することのできる他の任意のタイプのインターフェイスデバイスを含むが、これらに限定されない。
【0019】
「LTE/SAEにおいてRANおよびCNのために定義された共通のTA概念は1つしかない」というLTEモビリティエリアトラッキングの合意を前提として、トラッキングエリアの概念は、現在の3GPPルーティングエリアおよびUTRAN RAの概念および手順に取って代わる。その結果、LTE TAU手順は新しい手順であり、それゆえサポートのための新しいメカニズムが必要となる。
【0020】
図1は、WTRU105、eNodeB110、およびEPCネットワーク115を含む無線通信システムにおいて実施されるLTE TAUおよびセル再選択手順100を示すシグナリング図である。
【0021】
図2は、図1のLTE TAUおよびセル再選択手順100を実施するために使用されるWTRU105の一例のブロック図である。WTRU105は、受信機205、プロセッサ210、送信機215、USIM220、および少なくとも1つのアンテナ225を含むことができる。プロセッサ210は、NASプロトコルスタック120およびアクセス階層(AS)プロトコルスタック230を含むことができる。NASプロトコルスタック120は、GMM235またはそのLTEと等価のユニットを含むことができる。GMM235は、TAUタイマー240を含むことができる。ASプロトコルスタック230は、RRCユニット125、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)ユニット245、無線リンク制御(RLC)ユニット250、メディアアクセス制御ユニット(MAC)ユニット255、および物理層(PHY)260を含むことができる。
【0022】
図3は、図1のLTE TAUおよびセル再選択手順100を実施するために使用されるeNodeB110の一例のブロック図である。eNodeB110は、受信機305、プロセッサ310、送信機315、および少なくとも1つのアンテナ320を含むことができる。プロセッサ310は、自己構成制御ユニット325、およびASプロトコルスタック330を含むことができる。ASプロトコルスタック330は、RRCユニット335、PDCPユニット340、RLCユニット345、MACユニット350、およびPHY355を含むことができる。
【0023】
図1および図3を参照すると、eNodeB110がパワーアップされると、プロセッサ310はeNodeB310のEPCネットワーク115との接続/リンクを検査し、EPCネットワーク115にサービスを提供する一次サービス提供アクセスゲートウェイ(aGW)(図示せず)を識別し、送信機315によってeNodeB110のアンテナ320を介してEPCネットワーク115に伝送されるE−UTRANパラメータ要求メッセージ130を、識別された一次サービス提供aGWを介して発生する。E−UTRANパラメータ要求メッセージ130は、(いわゆるネットワーク共用環境における一次サービス提供aGWおよびEPCネットワーク115以外の)他のEPCネットワーク接続に関連付けられている情報、eNodeB110の他の識別されたeNodeBとの接続に関連付けられている情報、およびeNodeB110の無線およびチャネルロード機能を収容することができる。
【0024】
E−UTRANパラメータ要求メッセージ130の受信に応答して、EPCネットワーク115はE−UTRANパラメータ応答メッセージ135を伝送し、このメッセージはeNodeB110の受信機305によって受信され、次いでプロセッサ310の自己構成制御ユニット325によって処理される。E−UTRANパラメータ応答メッセージ135は、ロケーションまたはトラッキングエリアIDおよびそれらの動作許可(禁止されているかどうか)などのネットワークエリアパーティショニング情報、eNodeB110が接続EPCネットワーク115に向けて、(すなわち、ネットワーク共用またはノットワークノード再配置)、ならびにハンドオーバーおよびロードバランシングの動作ポリシーに関して他の接続eNodeBに向けて監視する必要のあるポリシーを収容することができる。
【0025】
図1のステップ140において、eNodeB110のプロセッサ310の自己構成制御ユニット325は、EPCネットワーク115とのシグナリングアクションをコマンドし、E−UTRANパラメータ応答メッセージ135に含まれる情報およびその他のソース情報を要約し、セルおよび関連するE−UTRANのためのシステム情報を形成する。自己構成制御ユニット325は次いで、システム情報をアセンブルし、SIBをフォーマットする(たとえば、ネットワーク/ロケーションエリア/セルIDを提案されたSIBおよびその他のSIBに組み合わせる/関連付ける)。eNodeB110のASプロトコルスタック330内のRRCユニット335は、システム情報をセルにブロードキャストする責任を負い、さらに適切な運用上のRRCのためにセル内の各個々のWTRU105を構成する責任も負う。
【0026】
ここで図1〜3を参照すると、eNodeB110のASプロトコルスタック330のRRCユニット335は、次に、続けてプロセッサ310内のASプロトコルスタック330のPHY355、およびeNodeB110の送信機315およびアンテナ320を介してセルのブロードキャストチャネル上でシステム情報をセル全体にブロードキャストする(図1のステップ145)。各WTRU105は(パワーアップするかまたは新しいセルに移動し、eNodeB110によってサービスされるサービス提供セルに同期化したとき)、セルの固定の周波数ロケーション、コード、および時間構成で、ブロードキャストチャネルに自動的に同調し、アンテナ225、受信機205、およびASプロトコルスタック230のPHY260を介してセル内のすべてのWTRUに利用可能なシステム情報の読み取りを開始することになる。
【0027】
図1のステップ150において、WTRU105のRRCユニット125は、受信機205からPHY260によって受信されたシステム情報の読み取りを受信、処理、格納、コマンドし、モビリティ制御のためにNASプロトコルスタック120のGMM235に適切な情報またはパラメータデータを提供し、LTEセル再選択を行い、LTE E−UTRAデータの入力および出力、ならびにその他の操作のためにPDCPユニット245、RLCユニット250、MACユニット255、およびPHY260を構成する。
【0028】
図1のステップ155において、受信したシステム情報に基づいて、RRCユニット125は、ASプロトコルスタック230とNASプロトコルスタック120の間の内部インターフェイス265を介してTACおよびその他の情報をNASプロトコルスタック120内のGMM235に送る。
【0029】
図1のステップ160において、NASプロトコルスタック120はLTE TAU手順を行い、その間にNASプロトコルスタック120内のGMM235は、以前のセルのTA−IDを表す既存のTACに対して、新しいセルのTA−IDを表すRRCユニット125によって提供されたTACの比較を行う。単一のトラッキングエリアが多くのセルをカバーできることに留意されたい。
【0030】
図1〜3を参照すると、WTRU105が異なるトラッキングエリアにあることをTACが示すとき、WTRU105のプロセッサ210内のNASプロトコルスタック120は、新しいセルのTA−IDを含むTAU要求メッセージ165を発生し、これはアンテナ225を介して送信機215によってEPCネットワーク115に伝送される。TAU要求メッセージ165の受信に応答して、EPCネットワーク115は、TAU受入メッセージ170AまたはTAU拒絶メッセージ170BをWTRU105に送り、これはPHY260、MACユニット255、RLCユニット250、PDCPユニット245、およびRRCユニット125経由で、内部インターフェイス265を介してNASプロトコルスタック120内のGMM235に転送される。
【0031】
TAU受入メッセージ170Aは、受け入れられたTA−IDと、オプションで、WTRU105が(追加のTAU手順を行う必要を低減するために)動作することができるトラッキングエリアのその他のTA−IDを収容することができる。オプションで、これらの受け入れられたTA−IDは、受け入れられたTA−IDが特定のTA−IDと合致する場合、GMM235に格納されている「禁止されたTA−IDのリスト」内の特定のTA−IDを除去するために使用することができる。
【0032】
TAU拒絶メッセージ170Bは、GMM235の動作状態が変更されうる拒絶の原因/理由を収容することができる。TAU拒絶メッセージ170Bは、拒絶されたTA−IDと、オプションで、WTRU105が入ることを許されないその他のTAのリストを収容することができる。拒絶されたTA−IDは、WTRU105がこれらのTA−IDに関連付けられているTAの下でセルに再選択しないことになるように、GMM235に格納されている「禁止されたTA−IDのリスト」に追加される必要があるかもしれない。
【0033】
WTRU105のRRCユニット125は、次いで、TACおよびPLMN−ID支援の最適化されたLTE WTRUセル再選択手順175を定期的に行うことになる。セル再選択175は、処理およびバッテリー電力を節約するために、禁止されたトラッキングエリア(TA−ID)の下でセルを測定および再選択しようと試みるべきではない。
【0034】
LTEにおいて、eNodeB110のRRCユニット335は依然として、セルでシステム情報をブロードキャストすることにより、モビリティエリア管理情報(すなわち、PLMN−ID、TAC、およびセルID)を1つまたは複数のWTRU105に提供する。RRCユニット335は、モビリティエリアIDおよびネットワークIDを、サービス提供セルおよび近傍セルのセルIDと共にグループ化して、PLMNおよびTA情報に関してLTE TA更新ならびにWTRUセル再選択の最適化のための情報を供給するために、LTEネットワーク、TA、およびセルの関連付けをWTRUに提供する。このように、セルおよび近傍セルへのTA情報は、PLMN情報とグループ化されて、モビリティエリアならびにセルおよびネットワークアイデンティティの関連付けのための新しいLTEシステム情報ブロックまたは要素を形成する。LTE TA更新に使用されるTA−IDは、定義され構築される必要がある。
【0035】
WTRU105のRRCユニット125は、eNodeB110によってブロードキャストされたシステム情報を受信し、システム情報(特にTAC)をNASプロトコルスタック120に中継し、TAU手順を実施するためにシステム情報(ネットワークID、TAC、セルIDの関連付け)を利用し、WTRUセル再選択プロセスを行うのを支援する。NASプロトコルスタック120は、LTE TAU手順を行うためにRRCユニット125によって提供されたTACを利用する。
【0036】
LTEにおいて、TACは、LTEシステム情報から適切なE−UTRANセルにブロードキャストされ、セルのために使用される。1つのセルがいくつかのTAに属するか、またはWTRUが複数のTAにも登録される(ここで、1つのセルは1つのTAに属する)ことも可能であるので、1つまたは複数のTACはシステム情報ブロードキャストに含まれることができる。
【0037】
図4は、eNodeB110のプロセッサ310内の自己構成制御ユニット325によって発生されるSIBに含まれうるTA−ID400の一例を示している。TA−ID IE400はまた、LTE TAU手順を行うためにWTRU105のNASプロトコルスタック120、またはEPCネットワーク115内のその対応物によってTAU要求メッセージ165またはTAU受入/拒絶メッセージ170Aおよび170Bに含まれてもよい。
【0038】
図4に示されるように、TA−ID IE400は、符号化8ビットのTA識別IE−IDフィールド405、および最大24ビットのフィールド幅(通常は使用されるフィールド幅は16〜24ビット)を提供するTACフィールド410、415、および420を含むことができる。オクテット位置フィールド425は要素タイプであり、フィールド430によって示されるように、必須のプレゼンス(MP)を有する。フィールド432、434、436、438、440、および442は、通常のPLMNのコンポーネントを表す。ラベル付けされたフィールド444、446、および448は、TA−ID IE400内のコンポーネント(432/434、436/438、および440/442)のオクテット位置を示す。フィールド450によって示されるように、PLMNフィールド432〜448はオプションのプレゼンス(OP)を有し、それによりPLMNが存在する場合x=1、PLMNが存在しない場合x=0である。それゆえ、PLMNが存在するとき、(x=1)、フィールド444、446、448は、2、3、および4のオクテット位置を示す。それ以外の場合、PLMNが存在しないとき(x=0)、フィールド432〜442は存在せず、フィールド444、446、および448は、すべてオクテット1を示すであろうから、フィールド425と同じになり、無視される。
【0039】
たとえば、どのPLMNに属するかに関わりなくTACがグローバルに一意である場合、TA−IDはTACと同じである(フィールド450を参照、ここでx=0のときPLMNフィールドが存在しないことが示される)。TACが各ネットワークオペレータによってのみ割り当てられる場合(すなわち、TACはPLMNごと)、ローミングの要件を考慮して、TA−ID=PLMN−ID+TACである(フィールド450を参照、ここでx=1のときPLMNフィールドが存在することが示される)。
【0040】
フィールド410および415はTACを表し、フィールド452および454によって示されるように、(16ビットに対応する)MPを有する。フィールド420は(その幅が最大24ビットまで拡張すると仮定して)TACの続きを表し、フィールド456によって示されるように、OPを有する。たとえば、TA−ID IE400がPLMNを含まない場合、これはフィールド405、410、415、および420からなる。TA−IDがPLMNを含む場合、これはフィールド405、410、415、420と、モバイル国別コード(MCC)ディジットフィールド432、434、および436と、モバイルネットワークコード(MNC)ディジットフィールド440、442、および444からなり、これらは2進化10進数(BCD)表現である(すなわち、ディジット0〜9の2進符号化による4ビットフィールド、たとえば、「1001」は9を表す)。
【0041】
図5は、E−UTRAN TAUおよびE−UTRANモビリティエリア識別管理情報に使用されるLTE SIB(またはシステム情報要素)500を示している。図5のE−UTRAN SIB500は、eNodeB115がモビリティエリアIDおよび利用可能なネットワークIDを、セルでのブロードキャストのためにクラスタ化されたE−UTRAN SIBとしてグループ化することによって形成される。さまざまなIDおよびそれらの関連付けは、WTRU105の動作が遭遇する可能性のある近傍のすべてのセルに関して、ネットワーク、トラッキングエリアの静的/恒久的、または長期の関連付けを提供する。これは、ここでは関係しない他のセル再選択も担うことになる、(EPCネットワーク115またはeNodeB110の問題により、場合によっては利用可能であることも、利用不可であることもある)、これら近傍セルの動作上のステータスによって影響を受ける、近傍セルの情報リストとは独立であることに留意されたい。
【0042】
このE−UTRAN SIBは最初に、サービス提供セルに関してID関連付けをリストする。IDは、フィールド505によって示されるように、「重複TA」スキームでサービス提供セルに関連付けられている複数のTA、または「複数のTA登録」スキームに関連付けられている1つのTAとすることができる。
【0043】
近傍セルは、次いで、PLMN−ID、および最初にサービス提供セルTA−IDリストに示されたTA−IDでソートされた関連するTA−IDと共にリストされる。
【0044】
情報要素(IE)リスト(システム情報ブロック内の近傍セルとのE−UTRANモビリティエリア情報)はまた、SIBシグナリングのサイズ削減のために、(セルIDにより)セルを類似するPLMN−IDと一緒に/隣接して位置付ける。図5において、PLMN−IDおよびTACは、シグナリングスペースを節約するために分離されていることに留意されたい。WTRU105は、TA−ID=PLMN−ID+TACである場合、それらからTA−IDを構築することができる。それ以外の場合、TA−ID=TACである。
【0045】
図5のLTE SIB(またはシステムIE)500は、LTEセルID、TA−ID(TACとして図示)、およびPLMN−IDを共に組み合わせ/グループ化して、処理するのに便利なガイダンス、すなわちある近傍セルへの再選択が行われるべきかどうかを判定するためにこのネットワーク/トラッキングエリア/セル関連付け情報で近傍セルを評価するのに便利なガイダンスをWTRU105に提供する。
【0046】
本発明は、フィールド505によって示されるように、セルへのTA割り当ての2つの競合するスキーム(すなわち、「複数のTA登録」および「重複TA」)に合うように、図5の表の表現に最大の柔軟性を組み込む。第1の「複数のTA」スキームの場合、1つのサービス提供セルは1つのTAにしか割り当てられないことになるが、複数のTAをTAU時間において1つのWTRUに割り当てることができる。第2の「重複TA」スキームの場合、1つのサービス提供セルを複数のTAに割り当てることができ、図5の「maxTAsToACell」値は1になる(すなわち1つのTAは1つのセルに割り当てられる)。
【0047】
図5を参照すると、列510は、情報要素名/グループ名を示す。「必要性(neeed)」列515は、この情報ブロック/要素を使用してメッセージをフォーマットするとき、そこにあるコンポーネントのプレゼンスコード(MP/OP)を示す。「複数(multi)」列520は、複数の同じコンポーネント/要素(ただし異なる値)が1対多の関連付けを有するようにそこに置かれたかどうかを示す。「タイプと参照(type and reference)」列525は、その他の要素の場所のコンポーネント/要素のさらなる詳細/分解を提供する。「セマンティクス(semantics)」列530は、要素のフォーマットまたは処理の仕方を示す。
【0048】
図5に示されるLTE SIB(またはシステムIE)は静的または非一次の性質を有し、静的とは時間の経過に伴って頻繁には変化しないことを意味し、非一次とは、LTEの一次ブロードキャストチャネル(P−BCH)を介してブロードキャストされず、動的ブロードキャストチャネル(D−BCH)を通じてサービス提供セルにブロードキャストされることを意味する。このLTE SIBまたはシステム情報要素は、LTE_IDLEモードでWTRU105によって読み取られるものとし、WTRU105がLTE_IDLE状態にある間に主として使用される。LTE SIBは、特定のサービス提供セルに関連付けられる。
【0049】
WTRU105のRRCユニット125は、LTE_IDLEにある間、新しいセルが入力されるとき、このシステム情報ブロック(SIB)を読み取る。セルがこのSIBに対する変更を示さない限り、このSIBを頻繁に再読込みする必要はない。WTRU105のRRCユニット125が、サービス提供セルのTACに関するLTEシステム情報ブロードキャストを受信したとき、RRCユニット125は、内部インターフェイス265を介して現在のサービス提供セルに関連付けられているTACをNASプロトコルスタック120に渡し、GMM235にTAUを排他的に処理させるか、または新しいサービス提供セルのリストされたTACを以前のセルを介して現在使用されているTACに対して検査することができる。新しいTACのうちの1つが現在使用されているものと(または現在登録されているTAのうちの1つと)合致する場合、TA境界は超えていないので、TAUは要求されない。このように、RRCは単に情報を保持することができる。それ以外の場合、TACの合致がなければ、TACはNASプロトコルスタック120まで渡され、NASプロトコルスタック120にTAUを行わせなければならない。目的は、RRCユニット125とNASプロトコルスタック120の間のシグナリング/対話のオーバーヘッドを低減することである。
【0050】
一方、WTRU105のRRCユニット125は、WTRUセル再選択測定ならびにセル再選択ランキングおよび決定プロセスを最適化するために、図5のSIBでブロードキャストされたPLMN−ID、TAC、およびセルIDの関連付けを使用する。
【0051】
測定候補セルは、前方の順序でそれらのセルを順序付けるものとする。1)H−PLMNでのセル、および好ましいTACでのセル(好ましいTAは、WTRUが現在登録されているもの、またはWTRUが新しいセルに入る以前のセルをカバーするTA)。(現在のTAの観点から)好ましいTACでのセルは、周波数内、周波数間、または別の無線アクセス技術(RAT)測定に関して、測定スケジューリングのために前面の順序にするものとする。好ましいTACでのセルは、測定された信号強度およびその他の評価基準が、好ましいTACを処理していないセルに関してほぼ同じである場合、上位にランキングされるものとする。目標は、近傍セルへのWTRU LTEセル再選択が不必要にTAまたはグループTA境界を超えて、不要なLTE TAUが行われなければならないという状況を回避することである。
【0052】
WTRU105のNASプロトコルスタック120のGMM235は、WTRU105によって入力されたTAが、禁止されたTAのリストに属していない場合、TAU関連のオペレーションを行うことになる。禁止されたTAのリストは、WTRU105が移入することを許されない1つまたは複数のTAを識別する。リストは、WTRU105がパワーオフされるとき、オプションでWTRU105のUSIM220に格納されてもよい。WTRUがパワーオンされると、リストはGMM235にロードされる。リストは、TAU受入メッセージ170AまたはTAU拒絶メッセージ170Bによって修正することができる。
【0053】
検出されたトラッキングエリア変更: RRCによって転送された1つまたは複数のTACが、以前のTAU受入メッセージによって、またはWTRUパワーアップの始めにUSIM220から取り出されたTA−IDによって認可された現在のTACまたはTA−IDと任意の単一の合致を有しない場合、WTRU105内のNASプロトコルスタック120は、そのTAの場所をEPCネットワーク115にレポートするためにTAU要求または接続の試み(attach effort)を開始するものとする。
【0054】
定期的なTAU: WTRU105のTAUタイマー240が、定期的TAUを行うために確立された時間期間が満了したことを示す場合、WTRU105のNASプロトコルスタック120は、EPCネットワーク115に対してTAUをトリガする。WTRU105がLTE_IDLE状態にあるとき、TAUタイマー240は、たとえば、12〜15分の範囲内または他の値に設定することができる。TAU拒絶メッセージ170Bが受信される場合、後続のTAU要求は、別のTAに登録してページングを受信するために、TAUタイマー240をはるかに短い10〜15秒の範囲または他の値に設定することによって管理される。
【0055】
TAUにおいて、WTRU105は、その無線アクセスおよび/またはセキュリティ機能でEPCネットワーク115を更新することもできる。WTRU105は、EPCネットワーク115と不連続受信(DRX)または接続コンテキスト(パケットデータプロトコル(PDP)コンテキストなど)の更新をネゴシエートすることができる。DRXは、アイドルモードのWTRU105が可能な入来コールに対してページングチャネルをモニターするためにウェイクアップすべき頻度を判定するパラメータである。禁止されたTAのリストのエントリは、USIMデバイス220およびTAU拒絶メッセージ170Bの2つのソースからであることに留意されたい。TAU拒絶メッセージ170Bは、WTRU105がレポートされたトラッキングエリアからのサービスを取得することをEPCネットワーク115が許可しない場合、WTRU105に送信される。TAU拒絶メッセージ170Bは、必要ならセル再選択の選択を行う際にWTRU105をガイドするためにも、拒絶されたTAの1つまたは複数のIDを収容することができる。これらの拒絶されたTA−IDは、禁止されたTAのリストに追加される。
【0056】
(実施形態)
1. 少なくとも1つのアンテナと、
アンテナに結合された送信機であって、アンテナを介してE−UTRAN(Enhanced Universal Terrestrial Radio Access Network)パラメータ要求メッセージを伝送するように構成された送信機と、
アンテナに結合された受信機であって、アンテナを介してE−UTRANパラメータ応答メッセージを受信するように構成された受信機と、
受信機および送信機に結合されたプロセッサであって、E−UTRANパラメータ応答メッセージに含まれる情報およびその他のソース情報を要約して少なくとも1つのシステム情報ブロック(SIB)を含むシステム情報を発生し、アンテナを介して伝送のためにシステム情報を送信機に転送するプロセッサと
を備えたことを特徴とするeNodeB(evolved Node−B)。
2. プロセッサは、
自己構成制御ユニットと、
自己構成制御ユニットに結合されたアクセス階層(AS)プロトコルスタックと
を備えたことを特徴とする実施形態1に記載のeNodeB。
3. ASプロトコルスタックは、
無線リソース制御(RRC)ユニットと、
RRCユニットに結合されたパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)ユニットと、
RRCユニットおよびPDCPユニットに結合された無線リンク制御(RLC)ユニットと、
RLCユニットおよびRRCユニットに結合されたメディアアクセス制御ユニット(MAC)ユニットと、
RRCユニットおよびMACユニットに結合された物理層(PHY)と
を備えたことを特徴とする実施形態2に記載のeNodeB。
4. RRCユニットは、複数の無線送信/受信ユニットが動作するセルにシステム情報をブロードキャストするように構成され、RRCユニットはまた、適切な運用上のRRCのためにセル内の各個々のWTRUを構成する責任も負うことを特徴とする実施形態3に記載のeNodeB。
5. RRCユニットは、PHY、送信機、およびアンテナを介してセルのブロードキャストチャネル上でシステム情報をブロードキャストするように構成されることを特徴とする実施形態4に記載のeNodeB。
6. E−UTRANパラメータ要求メッセージは、EPC(Evolved Packet Core)ネットワーク接続に関連付けられている情報を含むことを特徴とする実施形態1から5のいずれか一つに記載のeNodeB。
7. E−UTRANパラメータ要求メッセージは、eNodeBのその他の識別されたeNodeBとの接続に関連付けられている情報を含むことを特徴とする実施形態1から5のいずれか一つに記載のeNodeB。
8. E−UTRANパラメータ要求メッセージは、関連付けられている情報ならびにeNodeBの無線およびチャネルロード機能を含むことを特徴とする実施形態1から5のいずれか一つに記載のeNodeB。
9. E−UTRANパラメータ応答メッセージは、ネットワークエリアパーティショニング情報を収容することを特徴とする実施形態1から5のいずれか一つに記載のeNodeB。
10. E−UTRANパラメータ応答メッセージは、ロケーションエリア識別およびそれらの動作許可を収容することを特徴とする実施形態1から5のいずれか一項に記載のeNodeB。
11. E−UTRANパラメータ応答メッセージは、E−UTRANパラメータ要求メッセージの受信に応答してE−UTRANパラメータ応答メッセージを送信した接続済みEPC(Evolved Packet Core)ネットワークに向けてeNodeBが監視する必要のあるポリシーに関連付けられている情報を収容することを特徴とする実施形態1から5のいずれか一つに記載のeNodeB。
12. E−UTRANパラメータ応答メッセージは、ハンドオーバーおよびロードバランシングの動作ポリシーに関連付けられている情報を収容することを特徴とする実施形態1から5のいずれか一つに記載のeNodeB。
13. SIBは、トラッキングエリア識別(TA−ID)情報要素(IE)を含むことを特徴とする実施形態1から12のいずれか一つに記載のeNodeB。
14. TA−ID IEは、TA−ID IE識別フィールドと、複数のTAコード(TAC)フィールドと、公衆地上移動通信ネットワーク(PLMN)が存在するかどうかを示す複数のフィールドとを含むことを特徴とする実施形態13に記載のeNodeB。
15. 少なくとも1つのアンテナと、
アンテナに結合された受信機であって、アンテナを介して少なくとも1つのシステム情報ブロック(SIB)を含むシステム情報を受信するように構成された受信機と、
受信機に結合されたプロセッサであって、受信したシステム情報に基づいて、新しいセルのトラッキングエリア識別(TA−ID)を表す新しいトラッキングエリアコード(TAC)を発生し、新しいTACを以前のセルのTA−IDを表す既存のTACと比較し、新しいセルのTA−IDを含むトラッキングエリア更新(TAU)要求メッセージを発生するように構成されたプロセッサと、
アンテナを介してTAU要求メッセージを伝送する送信機と
を備えたことを特徴とする無線送信/受信ユニット(WTRU)。
16. プロセッサは、
非アクセス階層(NAS)プロトコルスタックと、
NASプロトコルスタックに結合されたアクセス階層(AS)プロトコルスタックと
を備えたことを特徴とする実施形態15に記載のWTRU。
17. ASプロトコルスタックは、
無線リソース制御(RRC)ユニットと、
RRCユニットに結合されたパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)ユニットと、
RRCユニットおよびPDCPユニットに結合された無線リンク制御(RLC)ユニットと、
RLCユニットおよびRRCユニットに結合されたメディアアクセス制御ユニット(MAC)ユニットと、
RRCユニットおよびMACユニットに結合された物理層(PHY)と
を備えたことを特徴とする実施形態16に記載のWTRU。
18. NASプロトコルスタックは、TAUタイマーを含む汎用パケット無線サービス(GPRS)モビリティマネージャ(GMM)を備えたことを特徴とする実施形態16に記載のWTRU。
19. プロセッサに結合されたUMTS(Universal Mobile Telecommunications Systems)加入者識別モジュール(USIM)をさらに備え、UMTSは、WTRUがパワーアップされるときGMMにロードされる禁止されたTA−IDのリストを格納したことを特徴とする実施形態18に記載のWTRU。
20. 受信機は、TAU受入メッセージまたはTAU拒絶メッセージを受信するようにさらに構成されたことを特徴とする実施形態19に記載のWTRU。
21. TAU受入メッセージは、WTRUが動作することを許されるトラッキングエリアに対して少なくとも1つの受け入れられたTA−IDを備えたことを特徴とする実施形態20に記載のWTRU。
22. 受け入れられたTA−IDは、受け入れられたTA−IDが特定のTA−IDと合致する場合、GMMに格納されている禁止されたTA−IDのリスト内の特定のTA−IDを削除するために使用されることを特徴とする実施形態21に記載のWTRU。
23. TAU拒絶メッセージは、新しいセルのTA−IDが拒絶された理由を示すことを特徴とする実施形態20に記載のWTRU。
24. TAU拒絶メッセージは、拒絶されたTA−IDおよびその他の禁止されたTA−IDのリストを収容することを特徴とする実施形態23に記載のWTRU。
25. その他の禁止されたTA−IDは、GMMのロードされたリストに追加されることを特徴とする実施形態24に記載のWTRU。
26. RRCユニットは、TACおよび公衆地上移動通信ネットワーク識別(PLMN−ID)支援の最適化LTE(Long Term Evolution)WTRUセル再選択手順を定期的に行い、それによりセル再選択は処理およびバッテリー電力を節約するために禁止されたTA−IDの下でセルに対して行われることを特徴とする実施形態17に記載のWTRU。
27. 定期的TAUを行うために確立された時間期間が満了したことをTAUタイマーが示す場合、NASプロトコルスタックは、TAUをトリガすることを特徴とする実施形態18に記載のWTRU。
28. WTRU105がLTE_IDLE状態にあるとき、TAUタイマーは、第1の期間に設定され、TAU拒絶メッセージが受信された場合、後続のTAU要求は、別のトラッキングエリアに登録してページングを受信するために第1の期間よりも実質的に短い第2の期間にTAUタイマーを設定することによって管理されることを特徴とする実施形態27に記載のWTRU。
29. E−UTRAN(Enhanced Universal Terrestrial Radio Access Network)パラメータ要求メッセージを伝送するように構成されたeNodeB(evolved Node−B)と、
eNodeBからのE−UTRANパラメータ要求メッセージの受信に応答してE−UTRANパラメータ応答メッセージをeNodeBに送るように構成されたEPC(Evolved Packet Core)ネットワークと、
eNodeBから少なくとも1つのシステム情報ブロック(SIB)を含むシステム情報を受信するように構成された受信機であって、システム情報は少なくとも部分的にE−UTRANパラメータ応答メッセージに基づいてeNodeBによって発生される受信機と、
受信したシステム情報に基づいて、新しいセルのトラッキングエリア識別(TA−ID)を表す新しいトラッキングエリアコード(TAC)を発生し、新しいTACを以前のセルのTA−IDを表す既存のTACと比較するように構成されたプロセッサと、
新しいセルのTA−IDを含むトラッキングエリア更新(TAU)要求メッセージをEPCネットワークに伝送するように構成された送信機であって、EPCネットワークはTAU要求メッセージに応答してTAU受入メッセージまたはTAU拒絶メッセージをWTRUに送る送信機と
を備えた無線送信/受信ユニット(WTRU)と
を備えたことを特徴とするLTE(Long Term Evolution)無線通信システム。
30. プロセッサは、
非アクセス階層(NAS)プロトコルスタックと、
NASプロトコルスタックに結合されたアクセス階層(AS)プロトコルスタックと
を備えたことを特徴とする実施形態29に記載のLTE無線通信システム。
31. ASプロトコルスタックは、
無線リソース制御(RRC)ユニットと、
RRCユニットに結合されたパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)ユニットと、
RRCユニットおよびPDCPユニットに結合された無線リンク制御(RLC)ユニットと、
RLCユニットおよびRRCユニットに結合されたメディアアクセス制御ユニット(MAC)ユニットと、
RRCユニットおよびMACユニットに結合された物理層(PHY)と
を備えたことを特徴とする実施形態30に記載のLTE無線通信システム。
32. NASプロトコルスタックは、TAUタイマーを含む汎用パケット無線サービス(GPRS)モビリティマネージャ(GMM)を備えたことを特徴とする実施形態31に記載のLTE無線通信システム。
33. WTRUは、プロセッサに結合されたUMTS(Universal Mobile Telecommunications Systems)加入者識別モジュール(USIM)をさらに備え、UMTSは、WTRUがパワーアップされるときGMMにロードされる禁止されたTA−IDのリストを格納したことを特徴とする実施形態32に記載のLTE無線通信システム。
34. TAU受入メッセージは、WTRUが動作することを許されるトラッキングエリアに対して少なくとも1つの受け入れられたTA−IDを収容することを特徴とする実施形態33に記載のLTE無線通信システム。
35. 受け入れられたTA−IDは、受け入れられたTA−IDが特定のTA−IDと合致する場合、GMMに格納されている禁止されたTA−IDのリスト内の特定のTA−IDを削除するために使用されることを特徴とする実施形態34に記載のLTE無線通信システム。
36. TAU拒絶メッセージは、新しいセルのTA−IDが拒絶された理由を示すことを特徴とする実施形態33に記載のLTE無線通信システム。
37. TAU拒絶メッセージは、拒絶されたTA−IDおよびその他の禁止されたTA−IDのリストを収容することを特徴とする実施形態36に記載のLTE無線通信システム。
38. その他の禁止されたTA−IDは、GMMにロードされたリストに追加されることを特徴とする実施形態37に記載のLTE無線通信システム。
39. RRCユニットは、TACおよび公衆地上移動通信ネットワーク識別(PLMN−ID)支援の最適化LTE WTRUセル再選択手順を定期的に行い、それによりセル再選択は処理およびバッテリー電力を節約するために禁止されたTA−IDの下でセルに対して行われることを特徴とする実施形態37に記載のLTE無線通信システム。
40. 無線送信/受信ユニット(WTRU)のトラッキングエリアを更新する方法であって、
E−UTRAN(Enhanced Universal Terrestrial Radio Access Network)パラメータ要求メッセージを伝送することと、
E−UTRANパラメータ要求メッセージに応答してE−UTRANパラメータ応答メッセージを受信することと、
少なくとも部分的にE−UTRANパラメータ応答メッセージに基づいて少なくとも1つのシステム情報ブロック(SIB)を含むシステム情報を発生することと、
システム情報に基づいて、新しいセルのトラッキングエリア識別(TA−ID)を表す新しいトラッキングエリアコード(TAC)を発生することと、
新しいTACを以前のセルのTA−IDを表す既存のTACと比較することと、
新しいセルのTA−IDを含むトラッキングエリア更新(TAU)要求メッセージを伝送することと
を備えることを特徴とする方法。
41. WTRUが動作することを許されるトラッキングエリアに対して少なくとも1つの受け入れられたTA−IDを収容するTAU要求メッセージに応答してTAU受入メッセージを受信することをさらに備えることを特徴とする実施形態40に記載の方法。
42. 禁止されたTA−IDのリストをメモリにロードすることと、
受け入れられたTA−IDが、禁止されたTA−IDのリスト内の特定のTA−IDと合致するかどうかを判定することと、
受け入れられたTA−IDが特定のTA−IDと合致した場合、禁止されたTA−IDのリストから特定のTA−IDを削除することと
をさらに備えることを特徴とする実施形態41に記載の方法。
43. TAU要求メッセージに応答してWTRUが動作することを許されない少なくとも1つの拒絶されたTA−IDを収容するTAU拒絶メッセージを受信することをさらに備えることを特徴とする実施形態40に記載の方法。
44. 禁止されたTA−IDのリストをメモリにロードすることと、
拒絶されたTA−IDが、禁止されたTA−IDのリスト内のTA−IDのいずれかと合致するかどうかを判定することと、
拒絶されたTA−IDが、禁止されたTA−IDのリスト内のTA−IDのいずれとも合致しない場合、拒絶されたTA−IDを禁止されたTA−IDのリストに追加することと
をさらに備えることを特徴とする実施形態43に記載の方法。
45. TACおよび公衆地上移動通信ネットワーク識別(PLMN−ID)支援の最適化LTE(Long Term Evolution)WTRUセル再選択手順を定期的に行うことであって、セル再選択は処理およびバッテリー電力を節約するために禁止されたTA−IDの下でセルに対して行われること
をさらに備えることを特徴とする実施形態44に記載の方法。
【0057】
特徴および要素は特定の組み合わせで実施形態において説明されるが、各特徴または要素は、実施形態の他の特徴および要素なしで単独で使用するか、または本発明の他の特徴および要素の有無にかかわらずさまざまな組み合わせで使用することができる。本明細書において提供される方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読記憶媒体で具体的に化体されるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体、CD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。
【0058】
適したプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、標準的なプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、および/またはステートマシンを含む。
【0059】
ソフトウェアと関連するプロセッサは、無線送信受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(IE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または任意のホストコンピュータでの使用のために無線周波数送受信機を実施するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーフォン、振動デバイス、スピーカー、マイクロフォン、テレビ送受信機、ハンドフリーヘッドセット、キーボード、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニット、有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット、デジタル音楽プレイヤー、メディアプレイヤー、テレビゲームプレイヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実施されるモジュールと共に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラッキングエリア識別を更新する無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
少なくとも1つのアンテナと、
前記アンテナに結合された受信機であって、前記少なくとも1つのアンテナを解してシステム情報ブロック(SIB)を含むシステム情報を受信するように構成され、前記SIBは、モバイル国別コード(MCC)と、モバイルネットワークコード(MNC)と、トラッキングエリアコード(TAC)と、を含む、受信機と、
前記受信機に結合されたプロセッサであって、前記TACを使用して新しいセルのトラッキングエリアを識別し、前記TACが複数の現在登録されたトラッキングエリアのうちの1つと一致しているかを前記受信したシステム情報に基づいて検出し、前記TACが禁止されたトラッキングエリアリストに位置する複数のトラッキングエリアのうちの1つと一致しないことを判定し、かつ、前記TACが前記複数の現在登録されたトラッキングエリアのうちの1つと一致していないことを前記プロセッサが検出した場合にトラッキングエリア更新(TAU)要求メッセージを生成するように構成されたプロセッサと、
前記少なくとも1つのアンテナを介して発展型ノードB(eNB)に前記TAU要求メッセージを送信するように構成された送信機と、を備え、
前記受信機は、TAU受入メッセージを受信するようにさらに構成され、前記TAU受入メッセージは、受け入れられたトラッキングエリアのリストを含み、
前記プロセッサは、前記受け入れられたトラッキングエリアのリストに含まれている少なくとも1つのトラッキングエリアに基づいて前記禁止されたトラッキングエリアリストから前記少なくとも1つのトラッキングエリアを削除するようにさらに構成されることを特徴とするWTRU。
【請求項2】
前記MCCは、第1のMCCディジットと、第2のMCCディジットと、第3のMCCディジットとを含み、前記MNCは、第1のMNCディジットと、第2のMNCディジットと、第3のMNCディジットとを含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項3】
前記SIBは、複数のオクテットを含み、前記複数のオクテットの中の各オクテットは8ビットを有し、2進化10進数(BCD)表現であることを特徴とする請求項2に記載のWTRU。
【請求項4】
前記複数のオクテットは、前記第2のMCCディジット及び前記第1のMCCディジットを含む第1のオクテットと、前記第3のMNCディジット及び前記第3のMCCディジットを含む第2のオクテットと、前記第2のMNCディジット及び前記第1のMNCディジットを含む第3のオクテットとを備えることを特徴とする請求項3に記載のWTRU。
【請求項5】
トラッキングエリア識別を通信する方法であって、
システムブロック情報(SIB)を含むシステム情報を受信するステップであって、前記SIBは、モバイル国別コード(MCC)と、モバイルネットワークコード(MNC)と、トラッキングエリアコード(TAC)とを含む、ステップと、
前記TACを使用して新しいセルのトラッキングエリアを識別するステップと、
前記SIBに基づいて、前記TACが複数の現在登録されたトラッキングエリアのうちの1つと一致するかを検出するステップと、
前記TACが禁止されたトラッキングエリアリストに位置する複数のトラッキングエリアのうちの1つと一致しないことを判定するステップと、
前記TACが前記複数の現在登録されたトラッキングエリアのうちの1つと一致しないことを検出すると、トラッキングエリア更新(TAU)要求メッセージを生成するステップと、
前記TAU要求メッセージを伝送するステップと、
TAU受入メッセージを受信するステップであって、前記TAU受入メッセージは、受け入れられたトラッキングエリアのリストを含む、ステップと、
前記受け入れられたトラッキングエリアのリストに含まれている少なくとも1つのトラッキングエリアに基づいて前記禁止されたトラッキングエリアリストから前記少なくとも1つのトラッキングエリアを削除するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記MCCは、第1のMCCディジットと、第2のMCCディジットと、第3のMCCディジットとを含み、前記MNCは、第1のMNCディジットと、第2のMNCディジットと、第3のMNCディジットとを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記SIBは、複数のオクテットを含み、前記複数のオクテットの中の各オクテットは8ビットを有し、2進化10進数(BCD)表現であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のオクテットは、前記第2のMCCディジット及び前記第1のMCCディジットを含む第1のオクテットと、前記第3のMNCディジット及び前記第3のMCCディジットを含む第2のオクテットと、前記第2のMNCディジット及び前記第1のMNCディジットを含む第3のオクテットとを備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記プロセッサは、新しい第2のセルを識別するようにさらに構成され、前記新しい第2のセルは、前記禁止されたトラッキングエリアリストに含まれるトラッキングエリアに属しており、該プロセッサは、前記禁止されたトラッキングエリアリストに含まれているトラッキングエリアに基づいて、前記新しい第2のセルがセル再選択のために不適切なセルであることを判定するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項10】
新しい第2のセルを識別するステップであって、前記新しい第2のセルは、前記禁止されたトラッキングエリアリストに含まれるトラッキングエリアに属する、ステップと、
前記禁止されたトラッキングエリアリストに含まれているトラッキングエリアに基づいて、前記新しい第2のセルがセル再選択のために不適切なセルであることを判定するステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−253799(P2012−253799A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−175285(P2012−175285)
【出願日】平成24年8月7日(2012.8.7)
【分割の表示】特願2009−535277(P2009−535277)の分割
【原出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】