説明

ワイヤーボンディング用の酸化減少システム

【課題】ワイヤーボンディングにおいて酸化を減少させる方法及び装置を提供する。
【解決手段】ワイヤーボンディング装置を提供する。具体的には、ワイヤーボンディング装置のボンドサイト領域へのカバーガスの供給に関する。すなわちこのワイヤーボンディング装置は、ワイヤーボンディング作業中に半導体素子を保持するボンドサイト領域と、前記ボンドサイト領域の上方から前記ボンドサイト領域にガスを提供するように構成されたガス供給ラインとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体デバイスのワイヤーボンディングに関するものであり、具体的には、ワイヤーボンディング装置のボンドサイト領域へのカバーガスの供給に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な半導体デバイスの製造において、多くの場合、ワイヤーボンディング技術は半導体デバイスの部品を接合するのに用いられる。例えば、ワイヤーボンディング(またはワイヤーループ)技術はダイとリードフレームの接点との間に配線を提供するのに使用される。典型的な従来のワイヤーボンディング作業は、(1)ダイの第1のボンディング点に(例えば、ボールボンディングを使用して)ボンディングする工程と、(2)リードフレーム上の第2のボンドディング点に向けてワイヤーを延長する工程と、(3)前記延長されたワイヤーの端部を前記第2のボンドディング点にボンディングする工程と、(4)前記ワイヤーを切断する工程とを含む。この様なボールボンディング、エレクトロニック・フレーム・オフ(electronic flame off:EFO)ワンド、または同様のものは、通常ワイヤーの端部に「ボール」(別称、フリーエアーボール)を形成するのに用いられる。
【0003】
多くの場合ワイヤーボンディング加工では(本質的に酸素に反応しない)金線が使用されるが、特定の用途ではむしろ反応金属(例えば、銅、銀、パラジウム、アルミニウムなど)が使用される。これらより反応性を有する金属は、例えば、酸素の存在下で反応し、ワイヤー(及び/又はワイヤー端部又はテール)上にワイヤーボンディングでは好ましくない酸化物/酸化を形成する。
【0004】
その様な潜在的な酸化を考慮して、特定のワイヤーボンディングシステムにおいては、前記ボールの形成中に前記EFOワンドによりワイヤーの端部にカバーガスを提供するサブシステムを含む。例えば、米国特許第6,234,376号はその様なシステムを開示しており、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものである。
【0005】
残念ながら、このようなカバーガス・サブシステムでは、潜在的な酸化からワイヤー全体を(又は前記ワイヤーボンディング加工の間中)保護することができないため、反応金属のワイヤーループにおける酸化問題は未だ存在している。
【0006】
従って、ワイヤーボンディングにおいて酸化を減少させる方法及び装置の提供が望まれている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的な実施形態に従って、ワイヤーボンディング装置が提供される。前記ワイヤーボンディング装置は、(1)ワイヤーボンディング作業中に半導体素子を保持するボンドサイト領域と、(2)前記ボンドサイト領域の上方から前記ボンドサイト領域にガスを提供するように構成されたガス供給ラインとを含む。
【0008】
本発明の特定の例示的な実施形態において、ワイヤーボンディング装置は、(1)EFOワンドと、(2)EFOガス供給ラインとを含むこともできる。このようなEFOガス供給ラインは、ワイヤーの端部にボールを形成する間、前記EFOワンドを介してガスを供給するように構成される。前記ガス供給ラインおよび前記EFOガス供給ラインから供給される前記ガスは同じタイプのガスでもよく、実際同じガス源から供給され得るものである。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態に従って、半導体素子を加工する方法が提供される。この方法は、ワイヤーボンディング作業中に半導体素子を支持するボンドサイト領域を含むワイヤーボンディング装置を提供する工程を含む。この方法は、前記ワイヤーボンディング作業中に前記ボンドサイト領域の上方から前記ボンドサイト領域にガスを供給する工程も含む。
【0010】
本発明の方法の一部は、装置(例えば、ワイヤーボンディング装置の知能部)として、又はコンピュータ読み込み可能媒体(例えば、ワイヤーボンディング装置に接続して使用されるコンピュータ読み込み可能媒体)にコンピュータプログラム命令として具体化することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
米国特許出願公開第2004/0152292号と同様に、米国特許第5,205,463号、第6,062,462号、及び第6,156,990号はワイヤーボンディング技術に関するものであり、この参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれるものである。
【0012】
本明細書において、用語「ガス供給ライン」は、ワイヤーボンダーのボンドサイト領域にガス(例えば、窒素、アルゴンなどのカバーガス)を導くように構成されたあらゆる構造(例えば、本明細書に開示されている管部20のようなガス供給管)を言及している。用語「ガス供給ライン」は、特定の構成やデザインに限定されることを意図したものではない。
【0013】
本発明の特定の例示的な実施形態によれば、ガス(例えば、窒素、アルゴンを含むガスのようなカバーガス)(前記ガスは水素などの還元ガスを含むこともあるし、含まないこともあり得る)はワイヤーボンディング装置のボンドサイト領域の近傍に提供される。例えば、ワイヤーボンディング作業中、ボンドサイト領域にガスの絶え間ない供給が提供されることにより、前記ワイヤーボンディング作業中にワイヤーが酸化する可能性が減少する。使用されるガス(及び温度)によっては、フリーエアーボールの形成中に還元ガスを適用する際の効果と同様に、前記ワイヤーに既に存在する酸化物/酸化の減少も起こり得る。
【0014】
例えば、ワイヤーボンディング作業中、ワイヤーループの完成後(及び次のフリーエアーボールの形成前)、ワイヤーテールは酸素に曝されるなどして、結果としてワイヤーテールに酸化物が形成され得る。前記ワイヤーが後にフリーエアーボールに形成されるとしても、その様な酸化はボンディングに好ましいものではない。本発明は、ボンドサイト領域に(特定の例示的な実施形態において)カバーガスを絶え間なく供給して、次のフリーエアーボンドの形成の前にワイヤーテールが酸化するのを防ぐことにより、そのような状況に対処するものである。本発明はまた、ワイヤーボンディング・サイクルの様々な他の段階の間、例えば特に(1)ボンドサイト領域で第2のボンドを形成するとき、(2)ボンドサイト領域に形成されたフリーエアーボールを下降させるときなどにワイヤー(及び/又はワイヤー端部)を酸化から保護するの助ける。
【0015】
図1はワイヤーボンディング装置の一部分の斜視図である。本出願で図示又は説明されていないワイヤーボンディング装置の様々な機能は、事実上一般に行われているものであり、当業者には明らかなものである。
【0016】
図1は、ワイヤーボンディング装置のボンドヘッド10を図示している。前記ボンドヘッド10は、ワイヤークランプ12、トランスデューサ16、キャピラリー14、EFOガス供給管18、及びガス供給管20aを支持する。前記ワイヤーボンディング装置のEFOワンドは図1には表示されていない。当業者には明らかなように、ワイヤーは前記トランスデューサ16により提供される超音波エネルギーを使用して、ワイヤーボンディング用に前記ワイヤークランプ12を介して前記キャピラリー14に提供される。前記EFOガス供給管18はガス源(図示せず)に接続されており、ボールを形成する間前記キャピラリー14により保持されたワイヤーの端部にカバーガスを提供する。反応金属ワイヤー(例えば、銅、アルミニウムなど)を用いた本出願では特に、そのようなカバーガスは前記ボール形成中の当該金属の酸化防止を助けることができる。
【0017】
図3A〜3Hについては以下でより詳細に説明するが、(下方に向いた排気口を有し、実質的に垂直方向に配向された)前記ガス供給管20aは、前記ボンドサイト領域にカバーガスを供給し、前記ワイヤーボンディング作業中に前記ワイヤー(及び/又はワイヤー端部)の潜在的な酸化を防止する。
【0018】
図2は、部分20a1及び20a2を含むガス供給管20aの分解図である。前記ワイヤーボンディング装置の他の部分を防げることなく前記カバーガスの流れを適切に導くため(及び/又はガス供給管20aの支持を容易にするため)、部分20a1には屈曲「B」が提供されている。例えば、前記部分20a1はステンレス鋼などの金属で形成され得る。特定の用途では、潜在的なアーク放電などのため、フレームオフプロセスに近接させて金属管を有することが望ましくない場合もある。そのため、図1〜2に図示した実施形態では、ガス供給管20aは複数部分の管部であり、例えばポリイミドなどの非導電材料で形成され得る部分20a2を含む。さらに、前記部分20a2は交換可能部品であってもよい。図2には、ガス供給管20aの部分20a1に連結されるように構成された(図示されていないガス供給源に接続された)ガスパイプ/管部の部分22も図示されている。
【0019】
図3A〜3Hには、本発明の例示的な実施形態に従った半導体素子を加工する方法を図示した一連のブロック図が提供されている。図3Aは、デバイス300(例えば,基板、リードフレーム、ダイ/チップキャリア、チップ、ダイ等)にワイヤーでボンディングされるように構成された半導体素子302(例えば、チップ、ダイ、基板等)を図示している。例えば、前記半導体素子302はキャリア300に既にボンディングされたダイである可能性がある。前記デバイス300(及び素子302)を保持するのにクランプ304が提供されている。開口部304aを介して素子302に近接する領域は、ワイヤーボンディング作業が行われる領域であるバンドサイト領域として知られるものである。
【0020】
図3Bは、キャピラリー14と、EFOワンド24と、EFOガス供給管18と、ガス供給管20とを含む(明確化のため支持/補助構造を取り除いた)ワイヤーボンディング装置の他の構成部品を図示している。ガス供給管20は図1〜2に示すように複数部品からなる構造であるか、若しくは単一構造である。単一構造の場合には、用途に従って前記材料は金属材料(例えば、ステンレス鋼)若しくは断熱材料(例えば、ポリイミド)である。図3Bに示す工程において、ワイヤーにフリーエアーボールが形成される領域に向かってカバーガス28はEFOガス供給管18により方向付けられる。さらに、ガス供給管20は、通常下方に向かってカバーガス26を方向付ける。
【0021】
図3Cは、様々な構成部品(キャピラリー14、EFOワンド24、EFOガス供給管18、及びガス供給管20)がボンドサイト領域306より略上方の位置に(一緒に又は個別のいずれかで)移動された工程段階を図示している。図3Cに示すように、ボンドサイト領域306より上方から当該ボンドサイト領域306にカバーガス26が提供される。また、図3Cには、キャピラリー14の先端から下方に垂れ下がるワイヤーの長さ30と、(例えば、EFOワンド24により形成される)前記ワイヤーの端部に形成されるフリーエアーボール32が示されている。
【0022】
図3Dは、ボール32の半導体素子302への第1のボンディングを示している(例えば、ボール32は図示していない半導体素子302のダイパッドにボンディングされる)。前記ボール32が前記半導体素子302へボンディングされている間、カバーガス26はボンドサイト領域306の潜在的な酸化を減少させる。図3Eでは、ワイヤー30の長さがキャピラリー14から繰り出すように、構成部品(キャピラリー14、EFOワンド24、EFOガス供給管18、及びガス供給管20)は上方へ上昇されている。前記ワイヤー30が前記キャピラリー14から繰り出されている間、カバーガス26は前記ボンドサイト領域306の酸化の可能性を継続して減少させる。
【0023】
図3Fは、デバイス300へのワイヤー30の端部の第2のボンディングを示している(例えば、ワイヤー30の第2の端部は、図示されていないデバイス300のダイパッドにボンディングされている)。前記ワイヤー30の第2の端部がデバイス300にボンディングされている間、カバーガス26はボンドサイト領域306の酸化の可能性を継続して減少させる。前記ワイヤー30の第2の端部を前記デバイス300にボンディングした後、半導体素子302と前記デバイス300の間にワイヤーループ30aが完成されている。
【0024】
図3Gは、構成部品(キャピラリー14、EFOワンド24、EFOガス供給管18、及びガス供給管20)が上方に上昇され、ワイヤー30の新しい長さがキャピラリー14の先端のより下方に繰り出される。前記構成部品が上方に上昇される間、カバーガス26はボンドサイト領域306の酸化の可能性を継続して減らす。図3Hには、EFOワンド24を使用して、ワイヤー30の端部に新しいボール32が形成されるのを示している。例えば、ボール32の形成中、フリーエアーボール形成中潜在的な酸化を減少させるためにカバーガス28が提供される。前記新しいボール32が形成される間、カバーガス26はボンドサイト領域306の酸化の可能性を継続して減させる。
【0025】
図3A〜3Hに示された工程は、ワイヤーボンディング作業中に望ましい回数繰り返することが可能である。
【0026】
前記ガス供給管(例えば、ガス供給管20)からのカバーガス(例えば、カバーガス20)の流動はワイヤーボンディング作業全体に亘って連続流である。或いは、例えば、潜在的な酸化に関して最も懸案される期間の間、前記流動は提供されたコントロールされた(例えば、前記ワイヤーボンディング装置に統合されたコントローラを用いて管理された)流れであってもよい。
【0027】
本明細書に記載の図面は、ボンドサイト領域の上方からボンドサイト領域にカバーガスを方向付けるための例示的な構造を示しているが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、ボンドサイト領域の上方(又は略上方)からボンドサイト領域にカバーガスを方向付けるためのあらゆるタイプの構造、システム、又は方法を意図するものである。
【0028】
本発明が反応金属(例えば、銅、アルミニウムなど)で形成されるワイヤーと伴に使用されるとき、カバーガスは前記金属に対して非反応性であり、還元ガスであり得る。例えば、前記カバーガスは例えば窒素、アルゴンなどの効果的な不活性ガスであってもよい。還元ガス(例えば、水素)は存在している酸素に反応するように追加することができるが、カバーガスに水素を必要としないでボンドサイト領域からエアーを排除するのに、本発明のカバーガスシステムは利用される。これは、極めて引火性の高い水素を大量に使用することの困難さのため、本発明の更なる利点である。
【0029】
本発明の教示は、例えば金線などの非反応性ボンディングワイヤーと伴に使用することも可能である。例えば、カバーガスはボンドサイト領域でクリーンガスのシールドを提供し、それにより、金線ループの形成に望ましい環境を提供する。
【0030】
例えば(水素などとのフォーミングガスの有無を問わず)窒素及びアルゴンなどのカバーガスに関して、本発明では主に説明してきたが、これに限定されるものではない。ワイヤーをボンディングする際に使用される金属が望まない反応をしない限りあらゆるがガスが利用可能なものである。
【0031】
本発明の加工技術は、多数の代替媒体で実施され得る。例えば、この技術は、既存のコンピュータシステム/サーバ(ワイヤーボンディングツールと関連して(又は統合して)使用されるコンピュータシステム)にソフトウェアとしてインストールできる。更に、このワイヤーボンディング技術は、当該技術に関するコンピュータ命令(例えば、コンピュータプログラム命令など)を含むコンピュータ読み取り可能な搬送媒体(例えば、固体記憶装置、光ディスク、磁気ディスク、高周波搬送媒体、低周波搬送媒体など)から動作することも可能である。
【0032】
本発明は本明細書において特定の実施形態を参照して図示及び説明されているが、記載された詳細に限定されることを意図するものではない。むしろ、特許請求の範囲の均等物の範囲内で、本発明から逸脱せずにその詳細により様々な変更が可能であるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明は、発明の詳細な説明を読む際に付随の図面を参照することにより、最もよく理解される。一般的な方法として、図面の様々な特徴は正確な縮尺ではない。むしろ、様々な特徴の寸法は、明確にするため任意に拡大したり縮小したりされているものである。図面に含まれるのは以下の図面である。
【図1】図1は、本発明の例示的な実施形態に従ったワイヤーボンディングシステムの一部の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の例示的な実施形態に従ったガス管の分解図である。
【図3A】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3B】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3C】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3D】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3E】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3F】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3G】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。
【図3H】図3A〜3Hは、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドサイト領域での潜在的な酸化を減少させる工程を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤーボンディング装置であって、
ワイヤーボンディング作業中に半導体素子を保持するボンドサイト領域と
前記ボンドサイト領域の上方から前記ボンドサイト領域にガスを供給するように構成されたガス供給ラインと
を有するワイヤーボンディング装置。
【請求項2】
請求項1記載のワイヤーボンディング装置において、前記ガス供給ラインは前記ボンドサイト領域に向かって開いた排気口を有する管部を含むものである。
【請求項3】
請求項2記載のワイヤーボンディング装置において、前記管部は単一構造である。
【請求項4】
請求項1記載のワイヤーボンディング装置において、前記管部は前記排気口を画成する端部を含む複数部分の管部である。
【請求項5】
請求項4記載のワイヤーボンディング装置において、前記端部はポリイミドを有するものである。
【請求項6】
請求項2記載のワイヤーボンディング装置において、このワイヤーボンディング装置は、さらに、
前記管部を支持するボンドヘッドを有するものである。
【請求項7】
請求項6記載のワイヤーボンディング装置において、このワイヤーボンディング装置は、さらに、
EFO(Electronic Flame Off)ワンドと、
EFOガス供給ラインと
を有し、
前記EFOガス供給ラインは、ワイヤーの端部にボールを形成中に前記EFOワンドを介してガスを提供するように構成されているものである。
【請求項8】
請求項1記載のワイヤーボンディング装置において、前記管部はその長さに沿って屈曲部が形成されるものである。
【請求項9】
請求項1記載のワイヤーボンディング装置において、前記ガス供給ラインは、前記ボンドサイト領域での前記ワイヤーの酸化の可能性を減らすため、前記ガスを提供するように構成されているものである。
【請求項10】
ワイヤーボンディング装置であって、
ワイヤーボンディング作業中に半導体素子を保持するボンドサイト領域と
EFOワンドと、
ワイヤーの端部にボールを形成中に前記EFOワンドを介してガスを供給するように構成されているEFOガス供給ラインと、
前記ボンドサイト領域でのワイヤーの酸化の可能性を減らすために、前記ボンドサイト領域にガスを供給するように構成されたガス供給管と
を有するワイヤーボンディング装置。
【請求項11】
半導体素子を加工する方法であって、
ワイヤーボンディング作業中に半導体素子を保持するボンドサイト領域を含むワイヤーボンディング装置を提供する工程と、
前記ワイヤーボンディング作業中に前記ボンドサイト領域の上方から前記ボンドサイトにガスを供給する工程と
を有する方法。
【請求項12】
請求項11記載の方法において、前記供給する工程は、前記ボンドサイト領域の上方に位置しているガス供給管から前記ガスを前記ボンドサイト領域に供給する工程を含むものである。
【請求項13】
請求項12記載の方法において、この方法は、さらに、
前記ワイヤーボンディング装置のボンドヘッドを用いて前記ガス供給管を支持する工程を含むものである。
【請求項14】
請求項11記載の方法において、前記供給する工程は、前記ボンドサイト領域でのワイヤーの酸化の可能性を減らすため、前記ガスを前記ボンドサイト領域に供給する工程を含むものである。
【請求項15】
請求項11記載の方法において、この方法は、さらに、
前記ガスが前記ボンドサイト領域に供給されている間、前記半導体素子と前記半導体素子を支持するキャリアとの間にワイヤーループをボンディングする工程を有するものである。
【請求項16】
請求項11記載の方法において、この方法は、さらに、
前記ガスが前記ボンドサイト領域に供給されている間、前記半導体素子にワイヤーをボンディングする工程を有するものである。
【請求項17】
請求項16記載の方法において、この方法は、さらに、
前記半導体素子に前記ワイヤーがボンディングされる前に、前記ワイヤーの端部にボールを形成する工程を有するものである。
【請求項18】
請求項17記載の方法において、この方法は、さらに、
前記ボールを形成する前に、前記ガスを前記ワイヤーの端部に供給する工程を有するものである。
【請求項19】
請求項11記載の方法において、前記供給する工程は、窒素、アルゴン、及び水素のうちの少なくとも1つを含む前記ガスを前記ボンドサイト領域に供給する工程を含むものである。
【請求項20】
請求項11記載の方法において、前記供給する工程は、一連の(1)前記ワイヤーの端部にフリーエアーボールを形成する工程および(2)前記フリーエアーボールを前記半導体素子にボンディングする工程の間、継続的に前記ガスを供給する工程を含むものである。
【請求項21】
請求項11記載の方法において、前記供給する工程は、一連の(1)前記ワイヤーの端部にフリーエアーボールを形成する工程、(2)前記フリーエアーボールを前記半導体素子にボンディングする工程、および(3)前記ワイヤーの他端を前記半導体素子の支持するキャリアにボンディングする工程の間、継続的に前記ガスを供給する工程を含むものである。
【請求項22】
請求項11記載の方法において、
前記供給する工程は、一連の(1)前記ワイヤーの端部にフリーエアーボールを形成する工程、(2)前記フリーエアーボールを前記半導体素子にボンディングする工程、(3)前記ワイヤーの他端部を前記半導体素子の支持するキャリアにボンディングする工程、および(4)前記ワイヤーの他端部を前記キャリアにボンディングした後に別のフリーエアーボールを形成する工程の間、継続的に前記ガスを供給する工程を含むものである。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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