説明

ワーク硬度計測装置

【課題】歯車等の様々なワークの特定箇所を一括して計測することができるワーク硬度計測装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ホルダー81は、向きを変えることができる関節部95を介して衝撃吸収機構78に設けられている。符号96は、ホルダー81を関節部95に固定する固定ねじである。はすば歯車14をワーク支持機構17にセットし、ホルダー81を揺動させてセンサー18の向きをはすば歯車14の計測面に対して直角になるように調整する。固定ねじ96を締め付け、関節部95にホルダー81を固定する。
【効果】歯車等の様々なワークの特定箇所を一括して計測することができる。加えて、関節部でセンサーの向きを自由に調整するので、ワークの種類によって計測面の方向が異なっても、計測することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークの表面近傍の硬度を計測する硬度計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表面処理が施されたワークの表面近傍の硬度を非破壊で計測する技術が知られている(例えば、特許文献1(図2、図3)参照。)。
【0003】
特許文献1の技術を図面に基づいて以下に説明する。
図12(a)に示すように、表面処理が施された円柱ワーク101に、励磁コイル102と検出コイル103を隣接して配置する。次に、励磁コイル102に交流電源104から交流電圧(励磁電圧)を印加する。すると、円柱ワーク101の表層に渦電流が発生する。この渦電流により検出コイル103に交流電流が発生する。この発生した交流電流の電圧(検出電圧)を測定装置105で計測する。励磁電圧と検出電圧との相関を(c)で説明する。
【0004】
(c)は横軸が時間軸で縦軸が電圧であるグラフであり、正弦波V1が励磁電圧曲線であるときに、検出電圧は正弦波V2で表される。正弦波V1と正弦波V2の位相差をΦと定義する。
(b)で、cosΦで表されるX値は浸炭深さと良好な相関関係があり、sinΦで表されるY値は表面硬さに良好な相関関係がある。
【0005】
浸炭深さや表面硬さが変化すると、Φの大きさやV2の高さが変化する。そこで、cosΦやsinΦを計測で求めることにより、そのときの浸炭深さや表面硬さを特定することができる。
【0006】
ところで、機械要素の一つである歯車は、高い強度が求められる。強度を高める手法として、浸炭処理法が広く採用されている。そして、歯車では表面近傍の硬度が重要であり、歯車の重要な局部、例えば歯底の硬度を計測する必要があり、特に歯車の全歯底の計測ができれば好都合である。
しかしながら、特許文献1では、円柱ワーク101の外周面を計測する原理が開示されているものの、歯車の歯底のようなワークの特定箇所を計測する具体的な構成となっていない。すなわち、歯車等の様々なワークの特定部位を連続して、あるいは非連続で計測することができるワーク硬度計測装置が求められている。例えば、ワークを破壊し硬度を測定するのではなく、歯車の全歯の歯底の浸炭硬度を求めたり、シャフトの軸周りの硬度を連続的に求めたりできれば好都合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−108873公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、歯車等の様々なワークの特定箇所を一括して計測することができるワーク硬度計測装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、ベースプレートに設けられワークの軸廻りに回転する回転軸を備えている回転機構と、前記回転軸に設けられ前記ワークを支持するワーク支持機構と、このワーク支持機構で支持されたワークに臨むように設けられ前記ワークの表面近傍の硬度を検出するセンサーと、
このセンサーで検出された情報を表示記録する表示記録部と、前記センサーを支持するホルダーと、このホルダーを支持すると共に前記ワークの軸に直交する軸廻りに回転するセンサー回転機構と、前記ベースプレートに設けられ前記センサー回転機構を前記ワークに進退するセンサー進退機構と、からなることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明では、ホルダーは、向きを変えることができる関節部を介してセンサー回転機構に設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明では、ホルダーは、センサーを選択的に取り付けることができる複数の取付部を備え、及び/又はセンサー回転機構に固定する際に使用する固定部をホルダー自身に複数個備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、ベースプレートに設けられワークの軸廻りに回転する回転軸を備えている回転機構と、回転軸に設けられワークを支持するワーク支持機構と、このワーク支持機構で支持されたワークに臨むように設けられワークの表面近傍の硬度を検出するセンサーと、このセンサーに設けられセンサー自体の向きを複数方向に固定可能とする複数の穴と、このセンサーで検出された情報を表示記録する表示記録部と、ベースプレートに設けられセンサー回転機構をワークに進退するセンサー進退機構と、からなることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、センサーは、ワークに対向する略コの字形状の鉄心と、この鉄心に設けられワークを励磁する励磁コイルと、鉄心に設けられワークに向かって延びており先端が楔形断面形状を呈する検出コイル支持体と、この検出コイル支持体の先端に設けられワークに発生する渦電流による磁界の変化を検出する検出コイルと、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、回転機構でワークを回転させて、センサー進退機構でセンサーを前進させる。ワークを回転させ、センサーを前進させて測定箇所に近づけるので、歯車等の様々なワークの特定箇所を一括して計測することができる。
【0015】
請求項2に係る発明では、ホルダーは、向きを変えることができる関節部を介してセンサー回転機構に設けられている。関節部でセンサーの向きを自由に調整するので、ワークの種類によって計測面の方向が異なっても、計測することができる。
【0016】
請求項3に係る発明では、ホルダーは、センサーを選択的に取り付けることができる複数の取付部を備えると共に、センサー回転機構に固定する際に使用する固定部をホルダー自身に複数個備えている。1個のホルダーで複数種類のワークに対応できるので、異なる種類のワーク毎に治具を準備する必要がなく、計測装置のコストを低減することができる。
【0017】
請求項4に係る発明は、センサーに、センサー自体の向きを複数方向に固定可能とする複数の穴が設けられている。1個のセンサーで複数種類のワークに対応できるので、異なる種類のワーク毎に治具を準備する必要がなく、計測装置のコストをいっそう低減することができる。
【0018】
請求項5に係る発明では、センサーは、ワークに対向する略コの字形状の鉄心に、励磁コイルと、検出コイルを設けた検出コイル支持体とを備えている。鉄心を介して、励磁コイルと、検出コイルとを一体化することができるので、計測装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るワーク硬度計測装置の構成図である。
【図2】図1の2矢視図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】ショックアブソーバを説明する図である。
【図5】ワーク支持機構を説明する図である。
【図6】センサー回転機構を説明する図である。
【図7】センサーの拡大図である。
【図8】図7の8線断面図である。
【図9】図7の9線断面図である。
【図10】ワーク硬度計測装置の作用説明図である。
【図11】本発明の実施例2に係るワーク硬度計測装置の構成図である。
【図12】本発明の実施例3に係るホルダーの構成図である。
【図13】本発明の実施例3に係るワーク硬度計測装置の作用図である。
【図14】本発明の実施例4に係る鉄心の構成図である。
【図15】本発明の実施例4に係る鉄心の後端部取付例である。
【図16】本発明の実施例4に係る鉄心の側部取付例である。
【図17】本発明の実施例4に係る鉄心の背面部取付例である。
【図18】従来の技術の基本原理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例1】
【0021】
先ず、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、ワーク硬度計測装置10は、床11と、この床11に絶縁ゴム12を介して支持されているベースプレート13と、このベースプレート13に設けられワーク14の軸廻りに回転する回転軸15を備えている回転機構16と、回転軸15に設けられワーク14を支持するワーク支持機構17と、このワーク支持機構17で支持されたワーク14に臨むように設けられワーク14の表面近傍の硬度を検出するセンサー18と、このセンサー18で検出された情報を取得して硬度に換算する硬度換算部21と、この換算された情報を表示記録する表示記録部22と、ベースプレート13にL字支持部材23を介して設けられセンサー18をワーク14に進退するセンサー進退機構24とからなる。
【0022】
図2に示されるように、ワーク14をワーク14の軸に沿って移動させる第1スライド機構25と、ワーク14をセンサー18に向かって移動させる第2スライド機構26とからなる2つのスライド機構を介して回転機構16がベースプレート13に設けられている。
【0023】
第1スライド機構25は、ベースプレート13に設けられている縦板27と、この縦板27に設けられている2本の縦レール28、28と、この縦レール28、28にスライド自在に設けられている縦スライダー29、29と、縦スライダ29、29ーに設けられている縦移動プレート31とからなる。
【0024】
第2スライド機構26は、縦移動プレート31に設けられている横板32と、この横板32に設けられている2本の横レール33、33と、この横レール33、33にスライド自在に設けられている横スライダー34、34と、これらの横スライダー34、34に設けられている横移動プレート35とからなる。
【0025】
図1に戻って、第2スライド機構26は、床11に上下方向の衝撃を吸収するショックアブソーバ36を介して設けられている。
また、センサー18とセンサー進退機構24との間に、ワーク14の軸に直交する軸廻りに回転するセンサー回転機構41が介在している。センサー進退機構24の進退スライダー42に固定部材43が設けられ、この固定部材43にセンサー回転機構41が設けられている。
【0026】
また、符号44は、交流電源を示す。交流電源44で励磁コイル(詳細後述)を印加する。また、符号45は、回転機構16、ワーク支持機構17及びセンサー進退機構24を制御する制御部である。
【0027】
図2に戻って、第1スライド機構25の縦板27が固定されているベースプレート13に、上下方向に高さ表示用の目盛り46が設けられている。横板32に目盛り46を指し示す指示部材47が設けられている。
【0028】
第2スライダー26には、横移動プレート35の移動をロックする横ロックレバー48が設けられている。横移動プレート35にボルト49を介して、回転機構16が設けられている。
【0029】
図3に示されるように、第1スライド機構25には、縦板27に設けられている支持板51、51と、この支持板51、51の上端に設けられているハンドル支持部材52と、ハンドル支持部材に回転自在に支持されているハンドル53と、このハンドル53に接続されている長ねじ54と、縦移動プレート31に設けられ長ねじ54に噛み合っているナット部55と、ハンドル53をロックするハンドルロックレバー56とが備えられている。
ハンドルロックレバー56を開くことで、ハンドル53を回し、縦移動プレート31を上下に移動させることができる。ハンドルロックレバー56を閉めることで、バンドル53をロックし、縦移動プレート31を固定することができる。
【0030】
図4に示されるように、ショックアブソーバ36は、横板32にボルト57、57を介して固定されている固定板58と、この固定板58の上部に設けられている揺動部材61と、この揺動部材61に接続されているロッド62と、ロッド62に接続されているピストン63と、このピストン63に設けられている穴64と、床11にボルト65を介して固定されピストン63を摺動自在に収納するシリンダ66と、このシリンダ66内のオイル67とからなる。
【0031】
なお、ショックアブソーバ36は、上述した構成に限定されず、圧縮ばねで支える構成等、第2スライド機構(図1、符号26)等を支えてワーク(図1、符号14)の上下移動を無理なく実施させるものであれば、他の構成であっても差し支えない。
【0032】
図5(a)に示されるように、ワークとしての歯車14は、貫通穴68を有している。ワーク支持機構17は、ハウジング71と、ハウジング71の内部に設けられているレール72、72と、これらのレール72、72にスライド自在に設けられ貫通穴68の周面を押すことで歯車14を支持する複数のクランプ爪73、73と、ハウジング71に設けられクランプ爪73、73をハウジング71の内側に付勢する圧縮ばね74、74と、クランプ爪73、73の内側に接し上昇することでクランプ爪73、73を押し開くコーン75と、このコーン75を昇降させる昇降シリンダ76とからなる。
【0033】
(b)は(a)のb−b線断面図であり、クランプ爪73は3個備えられている。3個のクランプ爪73により、歯車14を確実に支持することができる。
なお、クランプ爪73は、3個に限定せず、4個等、ワーク14に合わせて適切な数のクランプ爪73を設けても差し支えない。また、ワーク支持機構17は、上述の構成に限定されず、貫通穴68の周面を押すことでワーク14を支持できれば、他の一般的なクランプ機構でも差し支えない。
【0034】
図6に示されるように、ワーク14は、はすば車である。
センサー回転機構41は、回転角度を知ることができる角度目盛り77が設けられており、はすば車14の歯すじの傾きに合わせて、矢印(1)のように回転させ、角度の設定を容易に行うことができる。
また、センサー18とセンサー回転機構41との間に、センサー18がはすば歯車14に接触したときの衝撃を吸収する衝撃吸収機構78が設けられている。
【0035】
図7に示されるように、センサー18は、衝撃吸収機構(図6、符号78)の先端に設けられているホルダー81と、このホルダー81にボルト82、82で取り付けられている略コの字状の鉄心83と、この鉄心83に設けられワークとしての歯車14に向かって延びてスライド可能にビス84で固定されている検出コイル支持体85と、この検出コイル支持体85の先端に設けられ歯車14に発生する渦電流による磁界の変化を検出する検出コイル86と、鉄心83に設けられ歯車14を励磁する励磁コイル87と、鉄心83先端に設けられ歯車14の歯面に接触する鋼球88、89とからなる。
【0036】
図8に示されるように、検出コイル86は絶縁性に富む楔形断面形状のナイロン等の樹脂体91を介して検出コイル支持体85に支持されている。樹脂体91が楔形断面形状であるため、検出コイル86を歯車14の歯底92に接近させることができる。
【0037】
図9に示されるように、鋼球88の球径は、隣り合う歯先93と歯先93との間は通過するが、歯底92に到達する前に歯面に接する外径に設定されているすなわち、接触点94、94に接触しているため、鋼球88の図左右方向及び上下方向の位置が規定される。併せて、鋼球88の中心は歯底92の中心に合致する。この結果、歯底92からの検出コイル(図8、符号86)の距離や、励磁コイル87、87の距離を一定化することができる。この結果、測定の信頼性を高めることができる。
【0038】
以上の述べたワーク硬度計測装置の作用を次に述べる。
図10において、(a)に示すように、静止状態にあるワークとしての歯車14へ、検出コイル86を矢印(2)のように前進させる。(b)に示すように、検出コイル86に任意の歯底92を臨ませ、歯底92の硬度を測定する。終わったら、矢印(3)のように検出コイル86を後退させる。
【0039】
次に、(c)に示すように、歯車14を1ピッチ(歯一枚分)だけ回す(矢印(4))。すると、(d)に示すように、隣の歯底92が検出コイル86に臨む。以降、(a)に戻って作業を継続する。
【実施例2】
【0040】
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
図11において、図1と同様の部材で構成されている部分は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
ホルダー81は、向きを変えることができる関節部95を介して衝撃吸収機構78に設けられている。符号96は、ホルダー81を関節部95に固定する固定ねじである。
【0041】
以上に述べた実施例2のワーク硬度計測装置の作用を次に述べる。
ワークとしてのはすば歯車14をワーク支持機構17にセットし、ホルダー81を揺動させてセンサー18の向きをはすば歯車14の計測面に対して直角になるように調整する。固定ねじ96を締め付け、関節部95にホルダー81を固定する。後は、図10で説明した作用と同様になる。
この結果、種類の異なるワーク14であっても、別途治具等を必要とせずに対応することができる。
【実施例3】
【0042】
次に、本発明の実施例3を図面に基づいて説明する。
図12に示されるように、ホルダー81は、センサー(図6、符号18)を選択的に取り付けることができる複数の取付部97、97を備えている。また、ホルダー81は、衝撃吸収機構(図6、符号78)を介してセンサー回転機構(図6、符号41)に固定する際に使用する固定部98、98をホルダー81自身に複数個備えている。
【0043】
以上に述べた実施例3のワーク硬度計測装置の作用を次に述べる。
図13において、図1と同様の部材で構成されている部分は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
図13に示されるように、ワークとしての平板14は、ワーク支持機構としてのクランプ17に固定されている。センサー18は、図下向きになるようにホルダー81に取り付けられている。
【0044】
矢印(5)のように、センサー18を移動させ、平板14表面の硬度を計測する。このようにセンサー18を移動させることで、平板14の一連の局所データを収集できる。
【実施例4】
【0045】
次に、本発明の実施例4を図面に基づいて説明する。
図14において、図7と同様の部材で構成されている部分は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
センサー18の鉄心83には、センサー18自体の向きを複数方向に固定可能とする複数の穴99、99、99が備えられている。
【0046】
図15において、図1と同様の部材で構成されている部分は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
図15に示されるように、鉄心83の後端部がセンサー回転機構41に固定されている。センサー18をこの向きに取り付けることで、図右向きのワークを計測することができる。
【0047】
図16に示されるように、鉄心83の側部がセンサー回転機構41に固定されている。センサー18をこの向きに取り付けることで、図上向きのワークを計測することができる。
【0048】
図17に示されるように、鉄心83の背面部がセンサー回転機構41に固定されている。センサー18をこの向きに取り付けることで、図表向きのワークを計測することができる。
【0049】
尚、本発明のワーク硬度計測装置は、実施の形態では歯車に適用したが、軸にも適用可能であり、表面処理が施された部材であれば、一般の機械部品に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のワーク硬度計測装置は、歯車に好適である。
【符号の説明】
【0051】
10…ワーク硬度計測装置、13…ベースプレート、14…ワーク(歯車、はすば歯車)、15…回転軸、16…回転機構、17…ワーク支持機構、18…センサー、22…表示記録部、24…センサー進退機構、41…センサー回転機構、81…ホルダー、83…鉄心、85…検出コイル支持体、86…検出コイル、87…励磁コイル、95…関節部、97…取付部、98…固定部、99…穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースプレートに設けられワークの軸廻りに回転する回転軸を備えている回転機構と、
前記回転軸に設けられ前記ワークを支持するワーク支持機構と、
このワーク支持機構で支持されたワークに臨むように設けられ前記ワークの表面近傍の硬度を検出するセンサーと、
このセンサーで検出された情報を表示記録する表示記録部と、
前記センサーを支持するホルダーと、
このホルダーを支持すると共に前記ワークの軸に直交する軸廻りに回転するセンサー回転機構と、
前記ベースプレートに設けられ前記センサー回転機構を前記ワークに進退するセンサー進退機構と、からなることを特徴とするワーク硬度計測装置。
【請求項2】
前記ホルダーは、向きを変えることができる関節部を介して前記センサー回転機構に設けられていることを特徴とする請求項1記載のワーク硬度計測装置。
【請求項3】
前記ホルダーは、前記センサーを選択的に取り付けることができる複数の取付部を備え、及び/又は前記センサー回転機構に固定する際に使用する固定部をホルダー自身に複数個備えていることを特徴とする請求項1記載のワーク硬度計測装置。
【請求項4】
ベースプレートに設けられワークの軸廻りに回転する回転軸を備えている回転機構と、
前記回転軸に設けられ前記ワークを支持するワーク支持機構と、
このワーク支持機構で支持されたワークに臨むように設けられ前記ワークの表面近傍の硬度を検出するセンサーと、
このセンサーに設けられセンサー自体の向きを複数方向に固定可能とする複数の穴と、
このセンサーで検出された情報を表示記録する表示記録部と、
前記ベースプレートに設けられ前記センサー回転機構を前記ワークに進退するセンサー進退機構と、からなることを特徴とするワーク硬度計測装置。
【請求項5】
前記センサーは、前記ワークに対向する略コの字形状の鉄心と、
この鉄心に設けられ前記ワークを励磁する励磁コイルと、
前記鉄心に設けられ前記ワークに向かって延びており先端が楔形断面形状を呈する検出コイル支持体と、
この検出コイル支持体の先端に設けられ前記ワークに発生する渦電流による磁界の変化を検出する検出コイルと、からなることを特徴とする請求項1又は請求項4記載のワーク硬度計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−230354(P2010−230354A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75670(P2009−75670)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】