説明

一種の学習装置とその方法

【課題】一種の学習装置とその方法。
【解決手段】主にプラットフォーム16と、複数のピース11と、複数の読取単元12及び格納単元13からなる。各ピース11に図画と、少なくとも一つの識別コード111を有し、読取単元12により識別コード111を読取る。格納単元13に複数件の学習情報を保存し、学習情報を当該ピース11の図案と関連性を有する。処理単元14により、少なくとも一つの学習情報を選択し、学習情報のヒント信号141を形成して、利用者にピース11をプラットフォーム16の所定位置に置くようにヒントを与える。当該読取単元12を走査し、識別コード111読み取って、プラットフォーム16上に置いていたピース11の位置を判断し、判断した位置と所定位置とを比べ合わせた上、この比べ合わせた結果により、応答メッセージ142を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の学習ゲームシステム、特に一種の自動比べ合わせ機能を有する学習装置とその方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
現在、パズルゲームはもはや普及された玩具の一つである。特に子供たちにとっては、ジグソーパズル遊びは子供の智能開発に役立っている。一方、文字認識カードはカード上の図案と文字が学習年齢の子供たちに見せて、記憶練習を提供できる。
【0003】
前記の一般の文字認識カードのほか、前記の公知技術になされた改良特許が開示されている。中華民国特許第00475161号によると、一種の日本文字カードの教具において、該カードの形状は自立語又は付属語など品詞活用の有無によって異なる。すなわち、活用変化のある品詞について、そのカードの後部を次第に収縮して鋭角に仕上げて、語尾が変化することを示す。活用変化のない品詞について、後部を平に仕上げたカードは、語尾が変化しないことを示し、自立語の品詞を示す。そして、その前部を平に仕上げたカードは、独立に存在できる付属語の品詞を示す。さらに、前部を切り欠けたカードは、自立語の後に付属する用言語カードを示す。また、前部を平に仕上げ、後部を鋭角に仕上げたカードは、体言カードを示す。なお、前部と後部とも平に仕上げたカードは、副言を示す。さらに、四つ角とも円弧状に仕上げたカードは、助詞カードを示す。前部が切り欠けで、後部の四つ角とも円弧状に仕上げたカードは、副言カードを示す。前部が切り欠けで、後部を鋭角に仕上げたカードは、助動詞を示す。最後に、角を平に仕上げたカードは、助詞を示す。教習のとき、各種のカードに単語を書き込み、組み合わせて配列して、単語、文節、文型、活用変化ならびに接続関係を教えるなどが開示されている。
【0004】
そのほかに、中華民国特許00370230号によると、スペルと中国語注音(フリガナ)に関する楽しい文字認識の学習カードが開示されている。主に、部首カードと適当数の偏旁カードを含まれている。部首カードは、部首部と、空白部と注音部と三つの部分に分かれる。該部首部をやや突起状に設け、表面に漢字の部首を印字する。注音部を部首部の他端に設け、その上に格子窓を設けて、各格子窓に該部首からの注音符号を設ける。さらに、偏旁部を部首カード上の格子と同数に設け、その一端に部首と組み合わせて漢字を構成する偏旁を書き込み、各偏旁カードの異なる位置に窓を開けて、部首カードの窓格子の注音符号を表示させる。これにより、ジグソーパズル方式でもって、様々な文字を組み合わせて、格子窓により正確な注音符号を格子窓に表示させ、使用のときに、遊び気分で興味を促すなど、漢字組み合わせと注音の学習効果を図るものである。
【0005】
【特許文献1】中華民国特許第00475161号明細書
【特許文献2】中華民国特許第00370230号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記の技術による文字認識は、図案と文字を子供にみてもらって記憶することにとどまり、対話式による聞く、話す、読み、書きの目的を実現できない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、利用者の学習効果の向上を図る、一種の学習装置とその方法を提供することを本発明の主な目的とする。
【0008】
本発明は一種の学習装置とその方法であって、主にプラットフォームと、複数のピースと、複数の読取単元及び格納単元からなる。そのうち、各ピースは少なくとも一つの図画と少なくとも一つの識別コードを含める。当該読取単元はそれぞれ識別コードを読取り、格納単元に複数件の学習情報を格納し、学習情報は当該ピースの図画に関連し、及び、処理単元は、学習情報に対して少なくとも一つを選択し、選択された学習情報のヒント提示信号を形成して、利用者にピースをプラットフォームの所定位置に置くようにヒントを与え、引き続きに、当該読取単元を走査し、読み取られた識別コードを取得し、プラットフォームに置いていたピースの位置を判断した上、判断された場合と指定位置との比べ合わせを行い、該比べ合わせた結果に基づいて、応答メッセージを形成する。
【0009】
それに伴い、本発明はさらに一種の学習方法を提供する。プラットフォームと複数のピースを含め、各ピースは図画と少なくとも一つの識別コードを備え、複数件の学習情報を提供し、学習情報は図案との関連性を有し、少なくとも一つの学習情報を選択して、選択された学習情報のヒント提示信号を発生し、利用者にピースをプラットフォームの所定位置に置くようにヒントを与える。引き続きに、複数の読取単元により、該ピースの識別コードを認識し、当該読取単元を走査して、プラットフォームに置いていたピーの位置を走査し、検出された位置と所定位置との適合性を判断する。及び、比べ合わせた結果に基づいて、応答メッセージを形成する。
【発明の効果】
【0010】
前記した通り、本発明の学習装置とその方法は、以下の長所を有する。
イ 学習装置はプロセッサーにより、自動比べ合わせを行うによって、該学習装置使用の利便性を向上できる。
ロ 該学習装置はプロセッサーにより、対話式メッセージを形成し、該学習装置の使用効果を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に、本発明による学習装置実施例のブロック図である。この図において、学習装置1は複数のピース11と、複数の読取単元12と、格納単元13と、処理単元14と、音声出力単元15とプラットフォーム16とを含める。当該読取単元12、格納単元13、処理単元14及び音声出力単元15は、プラットフォーム16に取付けられている。各ピース11は、それぞれに識別コード111と、利用者の識別に提供する図画を有する。本実施例において、各ピース11は四つの角に識別コード111をそれぞれ設ける。
【0012】
当該読取単元12は、識別コード111を読み取る。なお、読取単元12はアレイ方式に配列することが好ましいである。そのうち、識別コードは無線ICタグ(RFID Tag)及びコード(code)のいずれを用いる。コードは文字、数字、符号、文字と数字、文字と符号、符号と数字及び文字、符号と数字のいずれより組み合わせることができる。読取単元12は無線ICタグリーダー(RFID Reader)又はコードリーダーのいずれであり、該コードリーダーはイメージリーダー(Image Reader)、バーコードリーダー(Bar−code Reader)、光学リーダー(Optical Reader)のいずれである。もし、ピース11に複数の識別コード111を備え、かつ、当該識別コード111は、すべてピース11の同じ側面に設けられたとき、処理単元14は読み取った識別コード111に基づいて、ピース11の配列方向を判断できる。
【0013】
ここで注意したいことは、コード(code)をピース11上の識別コード111として、実施するときは、ピース21上にコード印字またはコードを備えた物体を貼り付けて、コードリーダーによって、ピース11上のコードを読み取ることができる。よって、本明細書によるコードは一般名詞とする。
【0014】
格納単元13は複数件の学習情報131が格納され、処理単元14は格納単元13から少なくとも一つの学習情報131を選択して学習情報131のヒント提示信号141を発生し、音声出力単元15より再生して、利用者にピース11をプラットフォーム16上の所定位置に置くようにヒントを与える。引き続きに、処理単元14により当該読取単元12を走査し、読取単元12より読み取った識別コード111を獲得し、プラットフォーム16上のピース11の位置検出を行い、検出された位置と所定位置との比べ合わせを行い、比べ合わせた結果により、応答メッセージ142を形成する。該応答メッセージ142は音声出力単元15を介して出力して、利用者にヒントを与える。
【0015】
そのうち、図画は図案と文字を含めることができ、ピース11の両面にそれぞれ設け、図案の場合は、ピース11にジグソーパズル機能をもたらし、文字はピース11に文字学習機能をもたらすことができる。
【0016】
図2Aないし2Eに、本発明による実施例の概略図を示す。図2Aに示す学習装置は学習機20を実施例とする。学習機20内部に格納単元23を設けて、複数件の学習情報を格納する。そのほか、学習機20に複数のピース21を含め、各ピース21の表面は文字図案を有し、各ピース21それぞれに無線ICタグ(図示しない)を備え、かつ、学習機20内部はアレイ方式で配列した無線ICタグリーダー22を取付けて、各ピース21の無線ICタグを読み取る。学習機20を機能すると、プロセッサー24はいずれの学習情報を選択し、スピーカ25により選択された学習情報に対応するヒント提示信号を再生して、利用者にそのときの学習情報において、配列必要なピース21及び各ピース21の正確位置を知らせて、利用者はヒント提示信号に従って、ピース21を配列する。
【0017】
学習機20はスピーカ25より、ヒント提示信号「B文字カードを二列目の左側に置いてください」が再生され、利用者はピース21を入れると、学習機20は内蔵された複数の無線ICタグリーダー22は、利用者が配列したB文字カードの無線ICタグを読み取り、プロセッサー24より当該無線ICタグリーダー22を走査し、無線ICタグのデータを獲得し、これに基づいて、学習機20に置いていたピース21の位置を判断する。そこで、複数のピース21を学習機20上に配列したとき、プロセッサー24は当該ピース21の配列方式を判断できる。それに伴い、プロセッサー24は、読み取った配列方式と学習情報であらかじめに設定していた配列位置との比べ合わせた結果を形成する(図2B)。
【0018】
図2Cに、比べ合わせした結果が間違いと判断したとき、プロセッサー24よりエラーメッセージをスピーカ25に出力すると、スピーカ25よりエラーメッセージ、励まし言葉及び繰り返しのヒント提示信号を音声にて再生する。このうち、「もう一回試してみてください。」、「落胆しちゃいけない。」などの励まし言葉を音声出力するなど、利用者に励ますことにより、自信を付けて、再びピース21の配列に取りかかる。
【0019】
さらに、図2Dにおいて、比べ合わせした結果が正しいとき、プロセッサー24より正確のメッセージをスピーカ25に出力し、スピーカ25よりほめ言葉により、利用者の文字認識を教える。例えば、「よくやった」、「すごい」、「かしこい」などの励まし言葉により、利用者を励ます。このほか、学習機20は引き続きに、次のヒント提示信号を送出し、利用者がそのときのヒント提示信号に従い、ピース21の配列を完了した後、学習機20は利用者が学習機20で配列した文字カードにより、利用者にその関連のアルファベット発音、そのアルファベットに関連する文字、単語又は短い文など(図2E)を教えるなど、本発明の利用可能性を向上する。
【0020】
そのうち、ピース21の他端に図案層を挟み込んで置く、ピース21配列のとき、各ピース21内部の図案とも絵画に組み合わせすることができる。ピース21より絵画に組み合わせたとき、プロセッサー24は図案に基づいて、短編物語を音声出力するなど、利用者の思考力を啓発することができる。
【0021】
さらに、図2Fに示す通り、学習機20の側面に格納空間26を設けて、図案(図示しない)を格納する。利用者の学習を終了したとき、学習機20より、利用者にすべてのピースを格納空間26に格納するように指示するなど、利用者の収納習慣をしつけることができる。
【0022】
前記の実施例において、コード(code)を無線ICタグ20に代わる。一方、学習機にイメージリーダー(Image Reader)、バーコードリーダー(Bar−code Reader)又は光学リーダー(Optical Reader)を設けるなど、ピース21上のコードを読み取る。
【0023】
図3に本発明による学習方法のステップフロー図を示す。そのステップフローは以下の通りである。
【0024】
ステップS31、プラットフォームと、複数のピースを提供し、各ピースに図画と、少なくとも一つの識別コードを有する。
【0025】
そのうち、ピースの両面に図案層と文字カード層をそれぞれ設け、図案層はピースにジグソーパズル機能をもたらし、文字カード層は文字練習機能を有する。そのうち、識別コードは無線ICタグ(RFID Tag)及びコード(code)のいずれであり、コードは文字、数字、符号、文字と数字、文字と符号、符号と数字及び文字、符号と数字のいずれより組み合わせることができる。
【0026】
ステップS32、複数件の学習情報を提供し、各学習情報はピースの図画と関連性を有する。
【0027】
そのうち、ピース表面は文字カードのとき、ピース上のアルファベットを一つの単語に組み合わせることができる。
【0028】
ステップS33、少なくとも一つの学習情報を選択し、選択された学習情報のヒント提示信号を発生し、利用者にピースをプラットフォームの所定位置に置くようにヒントを与える。
【0029】
ステップS34、複数の読取単元によって、ピースの識別コードを読取り、当該読取単元を走査することにより、プラットフォームに置かれたピースの位置を検出する。
【0030】
ステップS35、検出された位置と指定位置との適合性を判断する、及び
【0031】
ステップS36、比べ合わせの結果により、応答メッセージを形成する。
【0032】
そのうち、読取単元は、無線ICタグリーダー(RFID Reader)又はコードリーダーのいずれである。コードリーダーはイメージリーダー(Image Reader)、バーコードリーダー(Bar−code Reader)、光学リーダー(Optical Reader)のいずれである。
【0033】
以上は実施例の列挙であり、本発明になんらの制限を加わるものではない。本発明の精神と範疇を逸脱しない限り、その等効果修正又は変更は、なお、本明細書の特許請求範疇に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による学習装置実施例の機能ブロック図である。
【図2A】本発明による学習装置実施例のヒント提示信号概略図である。
【図2B】本発明による学習装置実施例の正確な置き場所のヒント提示概略図である。
【図2C】本発明による学習装置実施例の間違った配列の概略図である。
【図2D】本発明による学習装置実施例の正確な配列の概略図である。
【図2E】本発明による学習装置実施例の組み合わせ概略図である。
【図2F】本発明による学習装置実施例の収容空間概略図である。
【図3】本発明による学習方法のステップフロー図である。
【符号の説明】
【0035】
1 学習装置
11 ピース
111 識別コード
12 読取単元
13 格納単元
131 学習情報
14 処理単元
141 ヒント信号
142 応答メッセージ
15 音声出力単元
16 プラットフォーム
20 学習機
21 ピース
22 無線ICタグリーダー
23 格納単元
24 プロセッサー
25 スピーカ
26 格納空間、および
S31〜S36 ステップフロー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットフォームと、
複数のピースを配列し、各ピースそれぞれ一つ以上の識別コードを備え、
複数の読取単元を、該プラットフォームに取付け、当該読取単元は、当該識別コードをそれぞれ読み取り、
格納単元は、該プラットフォームに取付け、該格納単元に複数件の学習情報を格納し、該学習情報は当該ピースの図画に関係を有し、及び
処理単元を、該プラットフォームに取付け、該処理単元は、少なくとも一つの学習情報を選択し、学習情報のヒント信号を形成して、利用者にピースをプラットフォームの所定位置に置くようにヒントを与えて、利用者に該ピースをプラットフォームの所定位置に置いて、当該読取単元を走査し、読み取った識別コードを獲得し、該プラットフォームに置いていたピースの位置を検出し、検出した位置と所定位置とを比べ合わせた上、この比べ合わせた結果により、応答メッセージを形成することを特徴とする一種の学習装置。
【請求項2】
当該ピースの図画は図案層又は文字カード層を含めることを特徴とする請求項1記載の学習装置。
【請求項3】
該識別コードは無線ICタグ(RFID Tag)及びコード(code)のいずれであることを特徴とする請求項1記載の学習装置。
【請求項4】
当該コードは文字、数字、符号、文字と数字、文字と符号、符号と数字及び文字のいずれより組み合わせることを特徴とする請求項3記載の学習装置。
【請求項5】
該識別コードは無線ICタグリーダー(RFID Reader)及びコードリーダーのいずれであることを特徴とする請求項1記載の学習装置。
【請求項6】
該コードリーダーはイメージリーダー(Image Reader)、バーコードリーダー(Bar−code Reader)又は光学リーダー(Optical Reader)のいずれであることを特徴とする請求項5記載の学習装置。
【請求項7】
該プラットフォームはさらに格納空間を含め、該ピースを収納することを特徴とする請求項1記載の学習装置。
【請求項8】
プラットフォームと、複数のピースを提供し、各ピースに図画と、少なくとも一つの識別コードを備え、
複数件の学習情報を提供し、各学習情報はピースの図画と関連性を有し、
少なくとも一つの学習情報を選択し、選択された学習情報のヒント提示信号を発生し、利用者にピースをプラットフォームの所定位置に置くようにヒントを与え、
複数の読取単元によって、ピースの識別コードを読取り、当該読取単元を走査することにより、プラットフォームに置かれたピースの位置を検出し、
検出された位置と指定位置との適合性を判断し、及び
比べ合わせの結果により、応答メッセージを形成するステップを含める一種の学習方法。
【請求項9】
当該ピースの両面に図案層又は文字カード層をそれぞれ設けることを特徴とする請求項8記載の学習方法。
【請求項10】
該識別コードは無線ICタグ(RFID Tag)及びコード(code)のいずれであることを特徴とする請求項8記載の学習方法。
【請求項11】
当該コードは文字、数字、符号、文字と数字、文字と符号、符号と数字及び文字のいずれより組み合わせることを特徴とする請求項10記載の学習方法。
【請求項12】
該識別コードは無線ICタグリーダー(RFID Reader)及びコードリーダーのいずれであることを特徴とする請求項8記載の学習方法。
【請求項13】
該コードリーダーはイメージリーダー(Image Reader)、バーコードリーダー(Bar−code Reader)又は光学リーダー(Optical Reader)のいずれであることを特徴とする請求項12記載の学習装置。


【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−64019(P2009−64019A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226550(P2008−226550)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(508267473)天時電子股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】