説明

一種の微電流電気分解滅菌滅藻装置と方法

【課題】 自動的に海水と淡水の滅菌滅藻に使用でき、応用範囲が広く、超音波ジェネレーターも装備されて有効に各種の細菌と藻の細胞を破壊ことができ、設備が簡単な装置を提供する。
【解決手段】
本発明の微電流電気分解滅菌滅藻装置は以下の部分を含む、タンクの入口パイプに設置される、溶液のコンダクタンス値を感応できる検出器、上記タンク内に陽極、補助電極、陰極という順番で設置される、一組以上の電極グループ、上記コンダクタンス値に従って上記タンク内電極の極性と回路接続をコントロールするコントローラ。上記コントローラは、判断ユニット、海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニットおよび逆極電気分解モードユニットを含み、判断ユニットは、上記コンダクタンス値を判断して、判断の結果に従って相応の海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニットあるいは逆極電気分解モードユニットを作動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は滅菌滅藻の設備と方法に関し、特に、一種の微電流電気分解を利用する滅菌滅藻装置と方法である。
【背景技術】
【0002】
藍細菌(cyanobacteria)は藍藻あるいは藍緑藻(blue-green algae)と称される。それら細胞核の構造の中には、核膜、仁がなく、原核生物に属し、有糸分裂を行わないで、細胞壁も細菌と似て、ペプタイドのからあめの構成に集まって、グラム氏染色陰性であり、それらは原核の微生物に属する。
【0003】
藍細菌は単細胞生物で、サイズは細菌より大きくて、普通の直径あるいは幅は3−15μmである。
【0004】
しかし、藍細菌は滅多に単独で生活せず、通常は分裂の後で依然として集合するので、糸状のあるいは単細胞のグループを形成する。たくさんの細胞が集中するときに、大きい群体を形成して、肉眼で明らかに見える。青い細菌は主に水体の表層で成長して、つまり、水面の下で0.5m間、多数の藍細菌は青色あるいは青緑色であり、それゆえ、人々は依然として、それを藍藻あるいは藍緑藻と呼ぶことに慣れている。
【0005】
藍細菌の分布は広範で、南極から北極まで、海洋から高山までもその跡が見える。それらは常に岩石、樹皮あるいは池、湖の中で成長して、繁殖は盛んで、藍細菌の自身の色変化に従って水体の色を変える。ある種類は臭いあるいは草の生臭い匂いが発生することができる。
【0006】
藍細菌は色素システム(主に藻藍素、それ以外にまた葉緑素α、カロチンあるいは藻紅素を含む)がある。藍細菌の細胞内ごとに含む各種の色素の割合が同じではないため、青色、緑色、赤色を呈するかもしれない。藍細菌の栄養は簡単で、ビタミンが不要であるので、硝酸塩あるいはアンモニアで窒素の源として、アゾドパクター能力がある種類はとても多い。いくつかの種類は円形で異型細胞(hererocyst)を持って、普通は糸状体に沿ってあるいは一端で単独分布する。異型細胞は藍細菌の窒素同化作用を行う場所である。藍細菌は酸素を放って光合成を行う、編性光合成無機栄養微生物である。
【0007】
その反応は次の通りである。
CO2 + H2O = [CH2O]細胞の物質 + O2(g)
これらの特徴と普通の藻類は似ている。その繁殖は裂殖を主として、少数の種類は胞子がある。糸状の藍細菌は、また断裂を通じて断殖体を形成することができて繁殖し、有性生殖がない。
【0008】
水体の中で入って大量に窒素と燐の物質をくわえることに並ぶときに、水体の富栄養化を招いて、藍細菌を極端に繁殖させて、水面を覆って、水体に各種の異なっている色を形成させる現象は淡水の水域で“水華”(water bloom)と称されて、海の水域で赤潮と称される。
【0009】
“水華”を形成する藍細菌はマイクロシスティス(Microcystis)、アナバエナ(Anabaena)に属する。オシラトリア(Oscillatoria)などに属するいくつかの種類がある。藍細菌の形成した“水華”はよく猛毒があって、マイクロシスティス アエルゲオサ(Microcystis aerugeosa)とアナバエナ フロス−アグアエ(Anabaena flos-aguae)などのものがある。家禽あるいは家畜が飲むと、このような飲水の後1時間、さらには何分間以内で中毒で死亡する。その上も水生生物(例え魚類)の中毒による死亡を引き起こすことがある。大量に藍細菌が水面を覆って水体に酸素に回復することを妨げて、同時に大量に藍細菌が死亡し腐敗するため、水体はそこで酸欠で臭くなって、悪循環を形成する(任南棋など、汚染控制微生物学、p38−39、ハルビン工業大学出版社、2002年の出版)。
【0010】
天然の水体の中で、水体の富栄養が発生大量の藍藻以外、まだ多数の有害な細菌とウィルス、例えば大腸桿菌(Coliform)、腸球菌(Enterococcus group)、コレラ菌(Vibrio cholerae)などがある。これらの細菌は船舶の航行中に採集したバラスト水の中で、その他の水域に連れられて、生態の災難を誘発する可能性がある。
【0011】
通常、大きすぎる船舶の弯曲力矩と剪断力を減少すると船体の震動を軽減するため、ほとんど全ての船舶はバラスト水システムを載せている。実験で証明するように、長期に積載するバラスト水の中に大量の細菌、病原体とその他のいくつか非当地の微生物が存在する。鉄の元素に富んでいる水の船倉の中で、それらは迅速に繁殖して、何週間さらにはもっと長時間生存することができる。船舶がこれらの外来あるいは新しい微生物を排出するとき、現地の生態環境の均衡を失うことを齎す。
【0012】
一般的に言えば、これらの微生物は人体に対して有害で、いったんバラスト水の漏れが発生すると、環境、船舶を汚染することになり、人員の健康を脅して、品物の損傷をも齎す。人々の環境保護の観念を強めることに従って、この問題はますます深刻になる。IMO(International Maritime Organization、国際海事組織)の調査結果によって、4種類の甲藻を含む有毒藻類は船舶のバラスト水を通じて中国まで伝播されて、そして広面積の赤潮の災害を齎した(劉富斌、船舶、2006年8月.第4号)。2004年に我が国家環境保護総局は生物の侵入がもたらす直接の経済損失は574億元という報告を発表した。その中で、海洋生物が侵入するのは一つの主要な成因であるといわれている。
【0013】
これらの情況に対応して、有害生物と病原体がバラスト水を通じてその他の水域の汚染あるいは生態の災難を免れるため、人々は昔から多方面の努力を行ってきた。1982年に、IMO登場の《1982年の国連の海洋法の公約》(UNCLOS、United Nations Conference on the Law of the Sea)第196(1)の規定、“各国はすべての必要な措置を行って、その管轄あるいはコントロールのもとで使う技術の齎す海洋の環境汚染、あるいは故意と偶然で海洋環境のなる特定の地区で外来あるいは新しい種類の齎す海洋環境に重大で有害な変化を減少と制御するべきである”。2002年の世界の可持続的発展なトップ会議の実施計画の34(b)条に、船舶を制御しないでバラスト水と沈殿物を排除することが有害な水生物と病原体の移転をもたらしたこと、それに環境、人類の健康、財産と資源に対して危害と損傷を齎したことを意識して、各方面の行動でバラスト水の齎した外来生物の問題を解決する措置を制定することを呼びかけた。現在いくつか国家はすでに一方的に行動をとって船舶を通じてその港に有害な水生物と病原体の侵入のリスクを防止して、最大限度に減らして、そして最終的な解消する。しかも、この問題は全世界の広範な関心を引き起こして、ひとつの全世界で適用できる規則を制定することを急ぎ必要する。それに効果的な実施と統一を説明させて、更に安全で、効果的にバラスト水の管理方法の発展を進めて、それによって引き続き防止して、最大限度に減らして、そして、最後に有害な水生物と病原体の移転を取り除く。この基礎の上で、IMO《国際船舶のバラスト水と沈殿物を制御と管理する公約》を制定して、船舶のバラスト水と沈殿物のコントロールと管理を通じて有害な水生物と病原体の移転のもたらす環境、人類の健康、財産と資源のリスクを防止して、最大限度に減らして、そして、最終的に解消し、そして、このコントロールのもたらす必要でない消極的な影響を免れて、しかも、関連している知識と技術の発展を奨励する。この公約は米国と我が国は現在まだ署名していないが、多数の先進国はすでに署名した。この条約によってバラスト水の世界的な管理を実現するためには、時間の問題だけである。
【0014】
広面積の水体の藍藻を管理すると外来で有害な水生物、病原体の侵入を防止する技術と相応する装備と施設は必ず以下の特徴を備えなければならない。
【0015】
(1)微生物と病原体を殺すのスピードは必ずとても速くならなければならない。さもなければ、広面積の水体の中で、処理の後の水は再度本体の水の中に入って、もし入れるのは殺生剤ならば、急速に希釈されて殺菌力に弱まることができて、その上大量に殺していない微生物、急速に大規模な繁殖ができて、管理の効果はとても悪い。もし応用するのはバラスト水の処理の場合、バラスト水の排除と注入はとても短い時間だから、もし微生物と病原体を殺すスピードは速くなければ、その処理の後の水体は基準に達することができない。
【0016】
(2)高い効率で殺すこと。《2004年に国際船舶バラスト水と沈殿物を制御と管理する公約》の規則D-2条の規定の排出するバラスト水の標準を必ず満たさなければならない。
【0017】
(a)一立方メートルごとに最小の寸法は50マイクロメートル以上(あるいは50マイクロメートルに等しい)の可生存の生物が10個に足らず、しかも、
(b)一ミリリットルごとに最小の寸法が50マイクロメートル以下で、10マイクロメートル以上(あるいは10マイクロメートルに等しい)の可生存の生物が10個に足らず、しかも
(c)一種の人体の健康な標準として、指標の微生物は濃度下記の濃度より低くなければならない。
【0018】
(i)100ミリリットルのごとに有毒なコレラ菌の菌落の形成ユニット(cfu)は一つ以下あるいは一グラムの(湿重)のごとに浮遊動物の見本のcfuは一つ以下であること、
(ii)大腸桿菌:100ミリリットルごとに250cfuより少ないこと、および、
(iii)腸球菌:100ミリリットルごとに100cfuより少ないこと、
(3)生態環境に対して2回の危害を生むことができないこと、
(4)処理能力が大きいこと。広面積の水体は湖の富栄養化問題は、殺菌滅藻の処理能力が一つの肝心な要素である。船舶のバラスト水の処理について、船舶の長い時間滞在は不可能で、普通の要求は単独の機械の処理能力が300M3/hrであること。
【0019】
現在の水体の富栄養化と藍藻の管理の技術体系、およびバラスト水の処理の技術体系は、主に、(1)殺生薬剤、(2)ネットで採集と膜の処理技術(3)超音波技術、(4)高圧滅藻(5)生物の管理、(6)生態の管理、(7)紫外線滅菌技術、(8)電気分解で活性の物質を生む滅菌技術である。
【0020】
殺生薬剤として、中国特許出願番号02100332は、一種の工業水の領域と公共の場所、汚水回収利用の領域に応用される酸化型の臭素を含有する複合殺生剤−臭素塩素剤を発表する。中国特許出願番号200510025284はグルタルアルデヒドと、第4アンモニウムを含むアルデヒド化合物殺生物剤である。中国の特許出願号200510025395は、イソチアゾリノンとドデシル・ジメチル・ベンゾイル・アンモニウム・クロライドを含有して、汚水処理に応用される殺生物剤を発表する。WIPO(世界知的所有権組織)の発表する国際特許公開番号WO03002406は銅の陽極の電気分解を採用して銅のイオンを生んで殺菌するものである。この種類の殺生剤は生物に毒性が大きくて、残る時間は長くて、国内はまだ循環式の汚水あるいは冷却水のシステムの殺菌処理に応用することができるけれども、湖など、広面積の富栄養化の水体と排出の必要なバラスト水の処理に適さない。
【0021】
米国特許公開番号US2005016933が採用するのはClO2を添加する殺生剤、国際特許WO2005061388、米国特許公開番号US2004099608、US2003029811、日本特許公開番号JP2007144391、JP2006239556、JP2006263563はそれぞれが採用するのは濾過とオゾンを添加する殺生剤の水の処理の技術と相応する装置である。この種類の装置と技術は2次汚染がなくて、小さい流量の水体あるいは飲用水の殺菌処理で一定の優位があるが、バラスト水などの大流量の水体あるいは大きい流域の水体の殺菌滅藻処理にとって、ランニングコストは非常に高い。
【0022】
通常、殺生薬剤を添加して、ローカルの小さい水体に対しての効果は非常に良いが、長時間を維持しがたく、夏季に1-2週間の後で、普通はまた薬をプラスすることが必要である。広面積また富栄養化の水体を管理することについてはランニングコストが高く、それに殺生剤の存在は水体に対して2次汚染などの問題がある。もしバラスト水の処理に応用されたら、残る物にはまだ生物の毒性と毒理評価する必要がある。
【0023】
ネットでの採集と膜の処理技術がある。ネットで採集、および濾過のこれらの機械的な方法で藍藻を取り除くのは、現在の昆明テン池の藍藻が大規模に爆発的に発生する夏季のような広面積の水体の管理について、焼け石に水のように成果を見せにくい。この種類の技術と相応する装置は、有害な細菌(有毒コレラ菌、大腸桿菌、腸球菌など)とウィルスを効果的に除くことが不可能で、バラスト水の処理の要求を満たせなくて、バラスト水の処理に適さない。この種類の技術考案、一般には水の処理の中で大きい粒子と浮遊状態の物あるいは沈泥を濾過する補助的な手段とされる。
【0024】
現在、先進国は多く膜の処理の技術と相応する装置を採用して、微生物、プランクトンと細菌を濾過する。例えば、日本特許公開番号JP2005342626、JP20060099157,JP2006223997,JP2005342626、国際特許公開番号WO2007114198は皆、膜の技術を採用して、注入するバラスト水の海水あるいは淡水の中の細菌と微生物を濾過する。この種類の技術は高い圧力が必要で、エネルギーの消耗が大きく、しかも膜は汚染して塞ぎやすい。広面積の水体と、高速移動する大流量の水体の藍藻を処理するのは、ランニングコストは高くて、処理能力は相応する要求を満たすことが不可能である。
【0025】
超音波の技術がある。超音波は強烈な振動があるだけではなくて、その上また空化作用があって大量な微射流が産生して、容器の壁に対して液体による強烈な衝撃作用を発生させる。このような機能は超音波の洗濯に応用されて、それに反応の効果を強めることに応用される。例えば、中国特許出願番号200510117457が公表するのは、一種の超音波作用に基づいて、内部電気分解廃水処理方法及び装置であり、中国特許出願99120675が公表するのは一種の絮凝の効果を強めることに応用される超音波で水の処理の方法と装置である。中国特許出願番号200610085548が公表するのはアゾ染料の廃水の処理方法で、ドイツ特許DE19919824が公表するのは酸化の有機スズの技術が超音波を採用して化学反応の行うことを促進するものである。超音波の空化作用が小さい高圧区を発生して、細胞の粉砕に用いることができる。しかし、このような効果は多くのエネルギーを小さい地区内に集めれば実現することができるので、現在の超音波技術と相応する水の処理装置は、小さい体積の水体と循環の移動の水体を実施する可能性は大きく、例えば、中国特許出願200610023241が公表する音殺菌の飲用水処理装置がある。
【0026】
日本特許出願公開番号 JP2006007184は超音波変換器(28〜200KHz)をパイプの外で壁にインストールして、超音波を通じてパイプを通すバラスト水に滅菌滅藻の処理を行うものである。日本特許出願公開番号JP2005021814は相応のバラスト水道管式の超音波滅菌滅藻装置を提供するものであり、超音波変換器を箱体の両側にインストールして、水路に箱体の中から通されて、超音波に水体の中の微生物を殺させる。この二つの特許出願は皆、対抗する壁またはタンクに配置された超音波エネルギー変換器の寿命を考慮に入れていない。その上、超音波エネルギー変換器のサービス寿命が、直接、超音波エネルギー変換器に垂直なエコーの無視できないダメージに影響され、装置の運行の安定性と信頼度を下げる。特許出願番号98236857が公表する超音波の水のプロセッサ、国際特許公開番号WO03095370の一種の環状、連続の超音波でバラスト水を処理するものであるが、それの超音波変換器は同様な問題がある。
【0027】
しかし、広面積の水体の藍藻と高速の移動の大流量の水体の管理は、現在の超音波処理装置は上記の問題の以外、もし単独で超音波技術を採用して処理する場合、またエネルギー消耗の高さ、ランニングコストの高さと効果を保証しにくいという不利な要素が存在して、可操作性を備えない。
【0028】
高圧滅藻、すなわち、高圧で滅菌滅藻は水体を一定の程度まで加圧して、細菌と藻類の細胞の破裂させる。例えば、日本特許出願公開番号JP2007021287、JP2005270754、JP2005254138は、広面積の水体の藍藻の管理においては、高圧滅藻が同様にエネルギー消耗の高さが、ランニングコストの高さという不利な要素が存在して、可操作性を備えない。バラスト水の処理にもその処理能力とランニングコストの問題がある。
【0029】
淡水の富栄養化の水体に、人々は生物の管理に望みを託するが、生物の管理は外来の生物を引き入れて、当地の種に対して生物の災難をもたらすかもしれない。その上、藍藻の実際は藍細菌で、発生する毒素はppm級でも魚類、家禽を数分間内に死亡させることできる。Satoshi Nakai 2001発表の仕事の報告中で(ALGAL GROWTH INHIBITION EFFECTS AND INDUCEMENT MODES BY PLANT-PRODUCING PHENOLS SATOSHI NAKAI*、YUTAKA INOUE and MASAAKI HOSOMI、Water Research、Vol.35, Issue 7, May 2001,Pages 1855-1859)は、草とその他の水生植物は一定の程度の上で水質の富栄養化の程度を減らすことができているが、藍細菌を抑えるフェノール種類の物質を釈放する植物は少ないということを指摘した。海水体系の赤潮に対して、生物の管理は現実的ではない。現在にも、生物法は藻類の管理に対してまだ探求の段階で、国際上はまだ大規模な富栄養化水体に生物で成功した管理先例がなくて、その上、藍藻の種類が多く、一種あるいは有限な何種類の微生物とファージで藍藻に対して全体が抑えることを実現しにくい。その他に、処理のスピードと効率から考慮して、生物の管理の技術はバラスト水の処理に適しない。
【0030】
生態の管理として、外源の汚染はコントロールされる情況で、水生の高度植物を回復して水体の自浄能力を高めるのは、湖の富栄養化の管理と生態の回復がキーである。しかし、この方法は効き目が出るまで時間が長く、短期の内に富栄養化の水体の藍藻をコントロールすることは実現しにくい。富栄養化の水体の藍藻の爆発的発生は、水面を覆うことができて、水体に酸素に回復することを妨げて、同時に大量に藍細菌が死亡して腐敗し、水体の溶解の酸素を消耗して水体を臭くさせ、魚類の死亡、その他の水生動物の死亡を招いて、悪循環を形成する。同様に、生態の管理の技術はバラスト水の処理に適しない。
【0031】
紫外線で殺菌技術として、水体自身の紫外線に対する強烈な吸収作用で、紫外線殺菌の作用の範囲と殺菌の能力に制約を受け、普通の紫外線殺菌の技術は多く、負荷のわりに低い小さい体積の水体と循環の移動の水体を処理する。例えば、中国特許出願番号20051114の発表する、紫外線で水の処理と殺菌システム、中国特許出願番号200610093390の発表する家庭の飲用水のプロセッサがある。
【0032】
米国特許公開番号US2004134861、US2005211639、国際特許公開番号WO2004002895、WO2005110607はそれぞれ数組紫外電気産生する紫外線を利用して連続にバラスト水を処理する装置を発表する。その他に、紫外線と超音波を結合すれば、殺菌する効果を強化することができる。中国特許出願番号20060112が発表するのは、音光殺菌飲用水の処理装置で、200520087812の発表するのは、養殖用海水の処理に応用する紫外線の消毒のフィルタ器である。米国特許US5738780は紫外線殺菌と直流の電気分解の結合して、バラスト水の処理を応用する。
【0033】
しかし、これらの技術は、まだ紫外線殺菌の作用する範囲と殺菌する能力の制約を受けて、高負荷、大流量の水体と広面積の水体の殺菌する効果をやはり満足させることができない。
【0034】
電気分解で活性物質を生む滅菌技術として、塩を添加し、それから電気分解を通じて次亜塩素酸を産生して消毒と殺菌をする技術と装置がある。先人の多数の発明があり、中国特許出願番号200610042972.2が発表するのは、“一種の双機能の電気分解の水のジェネレータ”、200510111126.7が発表するのは“一種の消毒水の小型ジェネレータと使用方法”、200520077629.2が発表するのは、“ポータブルの水源の消毒機”、 200510023766.2が発表するのは“高い濃度の次亜塩素酸の消毒の水の調合の方法”である。直接に漂白剤を添加するものであり、二酸化炭素、過酸化水素水を供給するなどの発明と比べると、手っ取り早く、コストも節約する。しかし、処理した水体の塩度が増大することができて、特に、広面積の湖、ダムの富栄養化、水体の殺菌滅藻には、長期に運行する条件で、すべて、薬剤を添加することと水体の塩度を増大する措置であり、これは皆、受け入れてはいけないことである。
【0035】
国際特許公開番号WO2006058261が発表するのは一種の電気分解を採用して次亜塩素酸塩を産生するバラスト水の処理方法と相応のシステム、日本特許公開番号JP2001000974が発表するのは電気分解でバラスト水を処理する装置、これと類似した中国特許出願番号200510046991が発表する船舶バラスト水の電気分解の処理システム、中国特許出願番号200480027174が発表する処理水の貯蔵器の電気分解装置は、水体の中の塩素のイオンと水の分子を電気分解高活性の物質を産生する(ClO-,OH,H2O2, (O))ものであり、水体の中の細菌と藻類の細胞、RNA、DNAに対して酸化する作用を行って、それらに失活と死亡させて、殺菌滅藻の効果を達成し、そして、処理した水体について消毒の作用を続けることを維持する。
【0036】
このような方法とシステムの2種類の欠陥を説明する。
【0037】
(1)体系の電極の間隔はバラスト水の海水の中の電気分解に設計の要求を満たせば、淡水の体系の要求を満たすことができなくて、船舶水上運輸の水域と止まる港は、淡水の地区に属する近江の河口、両方は水体の導電率が相違するため、電気分解の電圧の変化があまりに大きくなることを引き起こす。電気分解の体系の陽極と陰極の間の電圧は3部分の構成があって、図1を参照すると、
U1:陽極の酸化反応の電極の電位と分極超電位から構成する、気化学反応の分極の現象はもし見落とすことができるならば、特定の反応の体系(反応の濃度、pH、温度が不変)には、U1は基本的に不変で、電流密度の変化に従って変えない。
【0038】
U2:溶液の電気抵抗が引き起こした電圧が下がること、溶液の導電率はもっと低くて、電気抵抗Rはもっと大きくて、電流密度が増大することに従って高く上がる。
【0039】
U3:陰極の還元反応の電極の電位と分極の電位を構成して、もし反応の分極の現象を見落とすことができるならば、それに浮遊状態の物と無機物に汚されて、包まれる現象がなければ、特定の反応の体系(反応の濃度、pH、温度が不変)には、U3は基本が不変で、電流密度の変化に従って変えない。
【0040】
体系の一定の殺菌と滅藻の能力を保証して、電気分解の電流Iはほぼ一定の数値の上に求めて、もし電極の間隔はd(現在、全ての公然と電解法をとる体系は、皆、体系が運行する中、電極の間隔を変える設計を考慮していない)であるならば、電極の面積はSで、水体の導電率はμで、次の通り関係が存在する。
【0041】
U2=IR=I×d/(S×μ) (1)
一定の電気分解システムについて、I、d、S値を確定的で、しかし異なったタイプの水は異なっている導電率があるため、例えば、海水の体系は30000μS/cmであり、潮が引くときに、河口の水体の水流は海洋に対する単一の流向に表れて、海洋の潮汐の影響を受けるが、このとき、交差区の水の化学構成は河川の水質に近似して、導電率は50〜500μS/cmの間である。潮と引き分けするとき、河川の下すことがあって、潮流が上ることもあって、このとき、交差区の水質は複雑で、不安定である。満潮になるとき、潮汐は河口区に対して大きく影響して、海水は河口内のとても深い距離に溯ることができて、このとき、交差区の中で水の化学の構成は海水の特徴を表す。そのため、河口の水体が50〜500μS/cmの間のとき、少なくとも海洋の水体の違いが60倍以上であり、(1)式から分かるのは、陽極と陰極の間の水体の上の電圧U2を加えて、少なくとも60倍以上の違いがあって、電気分解システムが安全電圧の範囲の内で異なった水域で船舶運行のバラスト水の処理要求を満たすことができることが保証しがたい。
【0042】
(2)淡水の体系の中で陰極は垢を結ぶ現象があって、そして陰極と水体の間の電気抵抗は急激に増大させて、電気分解の効率に影響する。電流がもし不変なことを保証する必要とするならば、全体の電気分解の電圧は急激に高く上がるのは、体系は正常に運行することができない。
【0043】
淡水の体系の中で、電気分解の過程は陰極の垢は主にCaCO3で、陰極の表面と陰極の地区が電荷の平衡を満たすため大量の陽イオンを吸着して、水体の中で陽イオンの濃度はとても大きい相違はない。Ca2+電荷はわりに高くて、陰極の表面と陰極の区域で集まって、この局部の地区と水体の中のHCO3−は次の通りの反応を発生する。
【0044】
Ca2+ + HCO3 =CaCO3(s)+ H (2)
Jeffrey A. Franzは電気分解で酸素を生産する過程で陰極の沈殿物/垢の引き起こす電極の表面の汚染が好気性生物分解の体系の影響に対する研究(Water Research、Vol.36, Issue 9, May 2002, Pages 2243-2254)の中で、陰極の表面の沈殿物は、主に、CaCO3であると指摘した。先の出願特許99253589の発表する水タンクの自動清潔消毒器が長期運行の過程の中で、陰極は明らかにCaCO3の沈殿物があって、硬度のわりに高い地区で使う場合、さらには、反応(2)で発生するCaCO3の沈殿物は電気分解の管道を塞ぐことをもたらす。特許出願番号03156596.4“組合式微電流の電気分解で水の処理の技術と装置”は超音波の探頭が電極の表面を洗う過程の中で、垢の問題の緩和を得ることができるが、水生の生態の体系に対して不利な影響を生むかもしれなくて、長期の運行の過程の中で、陰極の表面は軽微に垢を結ぶ現象がまだ存在する。この装置は広面積の富栄養化の水体の藍藻に対して有効的に管理すると抑えることが実現できるが、数組の平行する電極はインストールのプラットフォーム(船、ブイ)に移動する過程の中で転向することを困難とならせる。その上、水生動物(魚類)は電極の間を入りやすくて、電撃をうけて、そして電極の短絡を形成させる。このような装置は水槽の中に固定されて水槽を通じて海水の養殖水を電気分解で殺菌と消毒を処理して、処理の海水は1.0〜1.5m/sの流速で電気分解装置をインストールされる水槽を通って、長期に運行した後で(少なくとも3ヶ月以上)、その溝の底は少量の白色の沈殿物が現れて(溝の底が電極のへりに2cmを離れる)、しかし、陰極の表面は沈殿物に覆われない。中国特許出願200520114686.3の発表する“藍藻の管理装置”、同様に類似するCaCO3沈殿物と垢の問題がある。
【0045】
CaCO3は3種類の晶型が存在する。方解石(calcite)、霰石(aragonite)、球霰石(vaterite)、方解石(calcite)は比較的に緻密な構造を形成しやすく、電極の上で落ちにくい。霰石(aragonite)は普通には枠板の存在あるいは高温の場合(80℃以上)で結晶し成長し、形成することができて、電気分解の過程はこのような条件を備えない。球霰石(vaterite)の構造は柔らかくほぐして、落ちやすい。私達は海水の養殖の消毒環境の組合式微電流の電気分解の水の処理装置の白色の沈殿物、淡水に応用する水処理の組合式微電流の電気分解の水処理装置の陰極の表面の白色垢、高層ビルの水タンクで使う水タンクの自動清潔な消毒器の陰極の表面の白色の垢を取っており、それぞれ発射電子のスキャンの分析(SEM)の写真と赤外線(IR)の吸収で分析して、結局は図2a、2b、2cと、図3で示したように、その中、図3の中でa曲線は海水の吸収の分析の曲線で、b曲線は淡水の吸収の分析の曲線で、c曲線は水道水の吸収の分析である。
【0046】
図2aに示す通り、海水養殖電気分解処理体の白色沈殿粒子は比較的に小さくて、大部分は球形である。図2bと図2cは、それぞれ、淡水養殖の電気分解の処理体系の陰極の表面で結ぶ垢と、高層ビルの水タンクで使用される水タンクの自動清潔消毒器の陰極表面の白色垢のSEM写真で、粒子はわりに大きい。それに対応するIR吸収スペクトラムが図3に示され、曲線aは海水養殖の電気分解の処理体系の白色の粒子の赤外線吸収スペクトラムで、方解石(calcite)の炭素の酸基内曲振動ν4特徴の吸収峰の712 cm-1と炭素の酸基外振動ν2吸収峰の875 cm-1を除いて、球霰石(vaterite)の特徴吸収帯の745 cm-1,淡水の養殖の電気分解の処理体系の陰極の表面の結ぶ垢の赤外線の吸収スペクトラムb、高層ビルの水タンクで使用される水タンクの自動清潔消毒器の陰極の表面の白色垢の赤外線吸収スペクトラムもある。cは著しい違いがあって、bとcは非常に似て、典型的な方解石(calcite)の赤外線吸収スペクトラムに属する。これとSEMの分析の結局と一致する。
【0047】
電気分解の過程の中で陰極の垢を結ぶ問題を解決するには、中国特許出願番号200620032114の発表する一種の逆極運行の電気化学の化学反応機は、逆極を使って陰極の垢を落とす。このような逆極の方法はまた一つの新しい問題を引き入れて、頻繁に逆極で垢を除くのは、電気分解装置の陽極の触媒活性を喪失させて、電極のとても高い超電位の発生を招いて、電流の効率が下がる。
【0048】
現在、電気分解で酸化性物質を産生して水の処理を行う体系、普通は皆、触媒活性を持つDSA陽極(Dimensionally Stable Anode)を採用して、金属のチタンあるいはチタン合金を基体にして、その表面にプラチナ族の元素の酸化物を塗る一種の電極の材料で、オランダ人Henri Bernard Beer (1909−1994)の発明である。H. Beer 65 特許は一種チタンあるいはチタン合金を芯材/基を材料にして、プラチナ、イリジウム、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウムの中からプラチナ族金属あるいはその合金の酸化物を選んで、特に、一種以上の非プラチナ族金属の酸化物(例えばTa、Ti)を含んで、外側の電極を構成する。イタリアDe Nora会社と米国Diamond Shamrock会社は1968年にみごとにBeer発明を塩素の塩基の生産の中で応用した。その塩の電気分解は陽極を使ってチタン基のプラチナ族金属の酸化物電極を開発して、触媒活性が高くて、その上、15年以上を使うことができるものである。DSAが20世紀の60年代の末から発表されてから、今までちょうど40年間である。張招賢は“塗装の電極の40年”の1文の中で(電鍍与塗飾、2007年の第26巻の第1号)を指摘して、チタンの陽極の誕生は極めて大きく塩の電気分解の生産の発展を進めて、塩素の塩基の工業的な大きな技術革命であると誉められている。DSA の発明は20世紀の電化学工業の最も重大な発明の一つで、電気化学の領域に対して重大な貢献があった。しかし、このような電極を、もし陰極として使うならば、Pt、Ir、Ru、Rh、PdとTiが皆、水素を強く吸い込む材料であるため、陰極の反応で発生するHはPt、Ir、Ru、Rh、PdとTiに吸着されて、体積の膨張は塗装に芯材を剥離するように引き起こさせ、塗装と活性の物質が落ちることを招いて、触媒活性を喪失させる。
【0049】
広面積の富栄養化の水体と大流量のバラスト水の処理技術は上述の欠陥が存在するため、同時に淡水と海水の体系に適用することができない。効果的に細菌と藍藻を殺すことができなくて、ランニングコストの高くて、二次汚染をもたらす。
【0050】
この点を考えると、本領域においては、上述の水処理技術における、同時に淡水と海水の体系に適用できない、効果的に細菌と藍藻を殺すことができないという問題を解決することのできる、一種の微電流電気分解滅菌滅藻装置が、いまだ、必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0051】
本発明の一つの目的は、一種の微電流電気分解滅菌滅藻装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0052】
本発明は、タンクの入口パイプに設置されて、溶液のコンダクタンス値を感応できる検出器、上記タンク内に、陽極、補助電極、陰極という順番で設置される一組以上の電極グループ、上記コンダクタンス値を判断して上記タンク内の電極の極性と回路接続をコントロールするコントローラ、を含む。
上記コントローラは、判断ユニット、海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニット、および逆極電気分解モードユニットを含み、
上記判断ユニットは、上記コンダクタンス値を判断して、判断の結果に従って相応の上記海水電気分解モードユニット、上記淡水電気分解モードユニットあるいは上記逆極電気分解モードユニットを作動させ、
上記海水電気分解モードユニットは、作動させられると、上記陽極と陰極の回路接続を通じさせて、補助電極の回路接続を切り、
上記淡水電気分解モードユニットは、作動させられると、上記陰極の極性を陽極に転換し、上記補助電極の極性を陰極に転換して、極性を転換していない陽極と、陰極から極性を転換した陽極と、補助電極から極性を転換した陰極とからなる回路接続を通じさせ、
上記逆極電気分解モードユニットは、装置運転回数と運転時間を判断して、限界値を超える場合、上記補助電極の極性を陽極に転換して、補助電極から極性を転換した陽極と、極性を転換していない陰極とからなる回路接続を通じさせ、極性を転換していない陽極の回路接続を切る。
【0053】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記電極グループ中の電極は薄片状電極あるいは管状電極である。
【0054】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記装置は、さらに、上記タンクの両端に設置された超音波ジェネレーターと超音波反射体を含み、上記超音波ジェネレーターは、一台以上の超音波変換機を含み、上記電極グループの位置は、上記超音波ジェネレーターと超音波反射体の間である。
【0055】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記電極が薄片状電極の場合、上記超音波反射体の形が三角柱あるいは円弧で、三角柱の辺あるいは円弧の端部が、超音波ジェネレーターの方向に延び出し、上記電極が管状電極の場合、上記超音波反射体の形は円錐で、円錐の頂点は超音波ジェネレーターの方向に面する。
【0056】
上記電極が管状電極の場合、上記の各電極と各超音波変換機は同心円状に配列される。
【0057】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記検出器は、コンダクタンス値感応式導電率センサーあるいは導電率変換器である。
【0058】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記陽極は、金属チタンあるいはチタンの合金を本体(基板)として、その表に金属Pt、Ir、Ru、Rh、PdもしくはOsの少なくともいずれか、または、その酸化物の一種以上と、TaあるいはTiの酸化物の一種以上を含有するコーティングで塗られる電極(DSA)である。
【0059】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記補助電極と陰極は、金属チタンあるいはチタン合金の一種以上を本体として、その表にTaあるいはTiの酸化物の一種以上を含有するコーティングが塗られる電極コンポーネントである。
【0060】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記超音波反射体の材料は、プラスチック、金属チタン、チタン合金、ステンレススチール、炭素鋼と銅合金の一種以上を含有する。
【0061】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記装置は、上記タンクの出口パイプに設置されて、電気分解した溶液の塩素量を測定する電位計、または、残留塩素電極と残留塩素変換器を含み、上記電気分解のユニットは上述塩素量に従って電気分解の電流と電圧を調節する。
【0062】
本発明の別のひとつの目的は、上記微電流電気分解装置の水中における滅菌滅藻の用途を提供することである。上記水は、海水の場合も淡水の場合もある。
【0063】
本発明の別のひとつの目的は、一種の微電流電気分解を利用して水の中で滅菌滅藻を行う方法を提供することであって、以下を含む。
【0064】
1)水のコンダクタンス値を測定する、
2)上記コンダクタンス値を判断ユニットに伝送する、
3)上記コンダクタンス値を判断する、
4)判断結果に従って、コントローラの海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニットあるいは逆極電気分解モードユニットを動作させ、水中の陽極、補助電極と陰極の極性と回路接続をコントロールする。
【0065】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記海水電気分解モードユニットが作動すると、上記陽極と陰極の回路接続を通じさせ、補助電極の回路接続を切る。
【0066】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記淡水電気分解モードユニットが作動すると、上記陰極の極性を陽極に転換して、上記補助電極の極性を陰極に転換して、極性を転換していない陽極、陰極から極性を転換した陽極と補助電極から極性を転換した陰極からなる回路接続を通じさせる。
【0067】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記逆極電気分解モードユニットが作動すると、装置運転回数と運転時間を判断して、限界値を超える場合、上記補助電極の極性を陽極に転換して、補助電極から極性を転換した陽極と極性を転換していない陰極からなる回路接続を通じさせ、極性を転換していない陽極の回路接続を切る。
【0068】
本発明の幾つかの実施形態においては、上記の水のタイプは海水あるいは淡水である。
【発明の効果】
【0069】
本発明の装置と方法は、同時に海水と淡水両方に応用されて、良好な滅菌滅藻の効果がある。自動化を実現することができ、応用範囲が広い。超音波ジェネレーターも装備されて有効に各種の細菌と藻の細胞を破壊ことができる。設備が簡単で、応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】電気分解システムの説明図である。
【図2a】海水養殖の電気分解処理システムの白色沈殿物粒子の説明図である。
【図2b】淡水養殖の電気分解処理システムの陰極表面に付着する垢の説明図である。
【図2c】高層ビルの水タンクで使う水タンクの自動清潔消毒器の陰極の表面の白色の付着垢の説明図である。
【図3】異なった水質のIR吸収スペクトラムの曲線の説明図である。
【図4】微電流電気分解滅菌滅藻装置の説明図である。
【図5a】微電流電気分解器での電極グループの板状チタン陽極構造の説明図である。
【図5b】微電流電気分解器での電極グループの板状チタン陰極構造の説明図である。
【図5c】微電流電気分解器での電極グループの平板式チタン補助電極の構造の説明図である。
【図6】微電流電気分解器の中における板状の電極グループの配列の様子の説明図である。
【図7A】プラスチックの電極固定支柱についての構造の説明図である。
【図7B】図7Aの部分拡大説明図である。
【図7C】図7BのB−B断面図である。
【図8】本装置におけるコントローラの構造図である。
【図9A】超音波変換機の発射する超音波の伝送方向の説明図である。
【図9B】超音波反射体によって反射される超音波の伝送方向の説明図である。
【図10】タンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置の説明図である。
【図11】図9の中のA−A断面図である。
【図12A】800mm×500mmのチタン陽極(δ=2.0mm)の構造図である。
【図12B】800mm×500mmのチタン陰極(δ=2.0mm)の構造図である。
【図12C】800mm×500mmのチタンネットの補助電極(δ=1.3mm)の構造図である。
【図13】微電流電気分解滅菌滅藻装置のコントロールの原理図である。
【図14】タンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置の電極グループの配列の様子を示す説明図である。
【図15】図9の中のB方向の説明図である。
【図16】タンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置の密封電極グループのゴムガスケットの電極接線端の出口の配列の構造説明図である。
【図17】タンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置の密封盖板の電極接線説明図である。
【図18A】ワイヤ端子の正面図である。
【図18B】ワイヤ端子の左視図である。
【図19】三角柱の配列の構造説明図である。
【図20】タンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置の超音波ジェネレーターの配列の様子の説明図である。
【図21】超音波ジェネレーターと、タンク、超音波ジェネレーターの蓋板とを接続する密封ゴムガスケットの構造の説明図である。
【図22】図9の中のC方向の説明図である。
【図23A】管式微電流電気分解滅菌滅藻装置の超音波強化微電流電気分解システムの構造説明図である。
【図23B】図23Aの中の局部の拡大説明図である。
【図24】棒状チタン陽極を固定するためのプラスチックのフランジの、電極導線を含む構造説明図である。
【図25】棒状チタン陽極を固定するためのプラスチックのフランジの、電極導線を含まない構造説明図である。
【図26】多孔性の管状補助電極を固定するためのプラスチックのフランジの、電極導線を含む構造説明図である。
【図27】多孔性の管状補助電極を固定するためのプラスチックのフランジの、電極導線を含まない構造説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
つぎに、本発明の装置を明確に説明するため、図面を参照して実施例と詳しい説明を提供する。しかし、これらの図面と実施例は単に説明の目的で用いるものであり、決して本発明を制限することに用いるものではない。
【0072】
本発明のいくつかの実施例のうちの実施例1の原理は、図4を参照すると、検出器が入口パイプ中のコンダクタンスを検出し、コントローラが検出したコンダクタンスを判断して、超音波強化微電流電気分解器をコントロールし、異なったコンダクタンスに対応して、その相応のモードで働かせることである。
【0073】
その内、検出器には導電率センサーあるいはコンダクタンス計を採用する。導電率センサーには感応式の導電率センサーを採用し、このようなセンサーの動作原理は、溶液の密封回路の中で一つの誘導電流を生じさせ、電流の大きさの測量を通じて溶液の導電率を得るものなので、その抗汚染性はとても強く、システムが複雑な水質環境の中で安定に運転することを保証することができる。コンダクタンス計、電位計には、それぞれ、コンダクタンス変換器と残留(residual)塩素変換器を採用でき、工業的にコントロールしやすい。
【0074】
超音波強化微電流電気分解器は以下の部分を含む。直流電気分解の電源、電気分解の電極グループ、タンク、電極導線のワイヤ端子、超音波ジェネレーター、超音波反射体である。
【0075】
その内、直流の電源には、110Vあるいは220V交流入力と直流出力を備えた、線形の直流電源を採用し、必要に応じて電気分解の電流を調節することができ、また、36Vの安全範囲内に出力電圧を制御する。電極グループは金属チタンとチタン合金を芯材とする塗装電極を等距離で並べて構成する。タンクは、ハウジング、密封体、固定体と接続フランジを含む。ハウジング、フランジには、プラスチックの部材を採用する。超音波ジェネレーターは、ハウジング、変換器、電源超音波ジェネレーターを含む。
【0076】
微電流電気分解器における電気分解の電極グループは滅菌滅藻の作用を実現でき、また、実際の情況に応じて超音波ジェネレーターを追加することにより、細菌と藻類の細胞に対する粉砕を実現する。
【0077】
いくつかの実施形態においては、超音波強化微電流電気分解器の電極グループは、主に以下の部分を含む。
【0078】
(1)陽極:金属チタンあるいはチタン合金を基体とし、その表面に少なくとも一種の金属Pt、Ir、Ru、Rh、Pd、Osあるいはその酸化物を含み、及び、少なくとも一種のTa、Tiの酸化物を含む電極を陽極にする――チタン陽極(DSA陽極)。Pt、Ir、Ru、Rh、Pd、Os、Ta、Tiは皆、d、fの空軌道の触媒活性中心を提供できるため、電子の移転を実現することに有利であり、分極現象を防ぎ、高活性の酸化性物質の形成に有利である。過剰電流による電極と導線の間にある接点の焼損を免れるため、板状の陽極には少なくとも二つのワイヤ端子が均一に分布する。図5aのチタン陽極構造の説明図を参照すると、ワイヤ端子に通孔があり、通孔は電線と接続され、ねじで固定される。管状の陽極は、環状接触によって、接点での局部電流の過剰問題を解決することができる。
【0079】
(2)陰極:金属チタンあるいはチタン合金を基体とし、その表面に、少なくとも一種のTa、Tiの酸化物を塗った電極部材である。陰極は、比較的導電率の低い淡水のシステムで電極の性質を換えて陽極とするときには、一定の触媒活性が保証されるが、同時にTa、Tiの酸化物の水素を吸い込む能力は低く、陰極として使う時に脱落することはない。同様に、電極と導線の間にある接点の焼損を免れるため、板状の陰極には少なくとも二つのワイヤ端子があり、陰極の上に均一に分布する。図5bのチタン陰極構造の説明図を参照すると、ワイヤ端子に通孔があり、電線と接続され、ねじで固定される。管状の陰極は、環状接触によって、局部電流の大きすぎる問題を解決することができる。
【0080】
(3)補助電極:平均口径が3mm以上の金属チタンあるいはチタン合金ネットを採用して、その表面に少なくとも一種のTa、Tiの酸化物の外層を塗った電極部材で、導電率の比較的低い淡水のシステムで逆極除垢のために陽極として使われるときに、電極の材料の腐食が防止される。同様に、電極と導線の間の接点の焼損を免れるため、板状の補助電極には少なくとも二つのワイヤ端子があり、補助電極の上に平均的に分布する。図5cのチタン補助電極の構造の説明図を参照すると、ワイヤ端子の端に通孔があって、通孔は、電気ワイヤと接続し、ねじで固定できる。管状の補助電極は環状接触によって、局部電流の大きすぎる問題を解決することができる。
【0081】
板状の、チタン陽極、陰極および補助電極は、電極の長さが1200mm以下の条件では、ワイヤ端子は2〜3個の方がよい。ワイヤ端子は多すぎるとシステムの密封と外形の美観に影響がある。
【0082】
電極グループの電極に板状の電極を採用し、陰極、陽極の間に補助電極があるという順序に従って、等距離に配列し、微電流電気分解システムの電極グループを構成することができる。板状の電極が構成する電極グループの配列については、図6を参照されたい。電極は全て、両面に塗装がある電極を採用しており、陽極の費用が比較的高いため、最後の1組の順列の中で、Aの符号を陽極に、Cの符号を陰極に、Bの符号を補助電極にし、陰極Cを最も外側層にすることにより、装置の空間の利用率を保証してコストダウンする。
【0083】
いくつかの実施形態においては、プラスチックの固定支柱を採用する。図7A、7B、7Cを参照されたい。図7Bは図7Aを部分的に拡大した説明図で、図7Cは図7BのB-B断面図である。プラスチック固定支柱によって電極を固定する。
【0084】
海水と淡水のコンダクタンスが違うため、いくつかの実施形態においては、コンダクタンスの値に基づいて、コントローラが異なった電気分解モードを選択し、超音波強化微電流電気分解器の中で異なった電極の仕事をコントロールする。コントローラの説明は図8を参照されたい。判断ユニットと電気分解モードユニットを含み、電気分解モードユニットは、海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニットおよび逆極電気分解モードユニットに分かれている。
【0085】
判断ユニットが、検出器の検査した導電率が1500μS/cmの海水より大きいと判断した場合、海水電気分解モードユニットを作動させる。海水電気分解モードユニットは、電極Bを働かないようにコントロールし、陽極Aと陰極C間の電気分解の作用を通して、水中の塩素イオン、水の分子を高酸化活性物質(ClO-、OH、 H2O2、 (O))に電気分解し、水中の細菌と藻類の細胞のRNA、DNAに対して酸化作用を行って、それらを失活および死亡させて、殺菌と滅藻の効果を達成し、さらに、処理した水に対して消毒作用を維持する。補助電極Bの大量の通孔と超音波の協力作用のため、電気分解活性物質の分散と酸化殺菌効果は補助電極Bの存在の影響を受けない。
【0086】
判断ユニットが、検出器の検査した導電率が1500μS/cmの淡水より小さいと判断した場合、淡水電気分解モードユニットを作動させる。淡水電気分解モードユニットは、電極Bを陰極となるようにコントロールし、もとの陰極Cは皆、陽極とし、もとの陽極Aの性質は不変とし、相応する電極の間隔をもとの2分の1にする。(1)式から、導電率の低い淡水の電気分解では、動作電圧が大幅に下がることが分かる。
【0087】
比較的硬度の高い水中で、電極Bを比較的長時間働かせると、表面に炭酸カルシウムが堆積する。逆極電気分解モードユニットは運転の回数、運転時間が一定の限界値に到着すると、もとの陰極C(淡水システムの仕事時の陽極)と電極Bの極性を変化させることによって、逆極の電気分解を行う。逆極電気分解モードユニットは、電極Bを陽極に変えて、陽極のひとつであるもとの陰極C(淡水システムの仕事時の陽極)を、再度、陰極に変えて、電気分解で垢を除く。逆極で垢を除く過程では、もとの陽極Aが働かないようにされていることにより、陽極Aの触媒活性を有効に保護することができ、それによって、装置運転の長期の安定性と信頼度を保証することができる。
【0088】
いくつかの実施形態においては、水タンクの長期運転規則によって、同じ淡水中で運行する場合、定電流の電気分解を採用する。電流が不変で、電気分解の電位が20%上昇すれば、電気分解の過程の中で陰極に間違いなく垢が付着することを示す。同じ電気分解の電流を採用して、同じ淡水中で電気分解運転するときに電気分解の電位(U1+U2+U3)が20%上昇したら、逆極電気分解モードを採用して垢を除く。逆極電気分解の電流密度は20mA/cm2以下であり、逆極電気分解時間は1時間より長くする必要はない。海水のシステムで運転する場合には、逆極電気分解を採用して垢を除く必要はない。
【0089】
電極グループに管状の電極を採用するときも、同様な順番によってよい。補助電極を陰極、陽極の間同じ順番で配置して、各電極を等距離に同軸状に半径方向に沿って並べ、6本以下の支持ロッドが均一に配列されたプラスチックのフランジによって固定することにより、水の抵抗を減らす。
【0090】
いくつかの実施形態においては、装置は、また、細菌と藻類の細胞を破壊できる超音波ジェネレーターと超音波反射体を含む。超音波ジェネレーターはハウジング、変換器、電源から構成され、複数の超音波変換器がハウジング内に均一に配列され、板状の電極グループと平行に配置されることにより、超音波の強さを増大し、処理装置の超音波の場が水中での均一に分布するのを保証する。管状の電極グループを備えた微電流電気分解システムについては、環状の均一分布が好ましい。
【0091】
超音波ジェネレーターにより発生される超音波の伝送過程において(図9A、図9B参照)、もし前進方向と垂直の平面と出会うならば、発散の作用は存在するが、相当なエネルギーがもとの経路に沿って反射される。超音波反射体の構成する反射平面あるいは曲面と超音波の行進方向を一定の角度とし、それによって超音波の反射方向を変えて、電極に対する洗浄作用を強化して、垢付着現象を軽減する。一方、処理装置固有の、水中での超音波の伝播の道のりを長くして、それによって、超音波作用で細菌と微生物の細胞を粉砕する機会を増大する。また、超音波が直接にもとの経路に沿って反射することを防ぎ、超音波変換器の圧電振動子の損傷を防いで、使用寿命を延長する。
【0092】
いくつかの実施形態においては、上記の超音波反射体には、プラスチック、金属チタン、チタン合金、ステンレス、炭素鋼あるいは銅合金などの材料を用いることができるが、システム運転時の材料の腐食を防止するためには、金属チタン、チタン合金、プラスチックの部材にするのが最も良い。
【0093】
超音波反射体は三角柱あるいは半円柱で、三角柱の一つの柱面とタンクとがつながり、しかも電極と平行であり、三角柱の一つの柱の辺が超音波ジェネレーターから発射される超音波の伝送方向と垂直である。半円柱体の平面は、タンクとつながって、しかも電気分解電極と平行であり、曲面が超音波ジェネレーターから発射される超音波の伝送方向と垂直である。このようにして、有効に超音波の反射方向を変化できることを保証し、電極洗浄作用を強化して、垢付着現象を軽減する。同時に、細菌と微生物の細胞壁の粉砕能力を増大する。その中で、三角柱の構造が最適であり、超音波の場の分布の均一性を上げることができる。管状の電極のシステムでは、超音波反射体が円錐の構造を採用すると良い。
【0094】
いくつかの実施形態においては、装置の中で採用した板状電極の構造図は図10を参照することができる。タンク式超音波強化微電流電気分解滅菌滅藻装置は、入水フランジ1と接続し、入水パイプの中には感応式の誘導コンダクティビティ・センサー2を設置して、該装置のタンク式ハウジング5の中に板式の電極グループ4があり、板式の電極グループ4に、板式の電極を固定するためのプラスチック製電極固定支柱3を設置する。タンク式ハウジング5に出水フランジ6を接続し、残留塩素電極7と残留塩素変換器を出水管に設置する。装置内には超音波反射体9が設置され、板式の電極グループ4の外には、電極グループの密封ゴムガスケット10が設置され、蓋板15を通じてタンク式ハウジング5に固定され、そして、固定ファスナー11によって固定されている。チタン陽極12、陰極13、チタン補助電極14が、プラスチックの電極支柱3に固定され、装置の一端には超音波ジェネレーターのハウジング16が設置され、ハウジング16内には超音波変換器17が設置され、超音波ジェネレーターのハウジング16とタンクの間は密封ゴムガスケット18で接続され、超音波ジェネレーターの蓋板19を通じて固定されている。
【0095】
PEEKから製造するInPro7250HT感応式の誘導コンダクタンスセンサー2と、メトラー・トレド変換器とが、入水のコンダクタンス検査と信号伝送のための部分を構成し、信号出力端がコントローラに接続される。SZ283残留塩素電極7と、イタリアB&C(CL3630残留塩素変換器)とが、残留塩素検出と信号伝送のための部分を構成し、信号出力端がコントローラに接続される。
【0096】
いくつかの実施形態においては、装置は、厚さ15mmのU-PVC(ポリ塩化ビニール)板を採用して製造する。内寸法1580mm×600mm×515mmのタンク式のハウジング5が好ましく、入水接続フランジ2と出水接続フランジ6は、外径350mm、内径200mmが好ましく、8つの口径22mmのボルト孔が、直径295mmの円環に均一に分布する。図11に示すように、M20を採用して、それぞれ、入水パイプと出水パイプに接続される。図11は図9のA方向の説明図である。
【0097】
板式の電極グループ4は、長さ800mm、幅500、厚さ2.5mm、表面にIr、Rhの酸化物とTiO2を塗ったチタン陽極12と、長さ800mm、幅500、厚さ2.5mmで、芯材を金属チタンにして表面にTa、Tiの酸化物を塗った電極を陰極13とし、長さ80mm、幅500mm、厚さ1.3mmで、芯材を金属チタンにして、ネット孔(中心距離)を4.5mm×12.5mmとして、表面にTa、Tiの酸化物を塗ったチタンネットの電極を電極14にすると最適である。すべての電極には、二つの接線の端がある。それぞれ、図12A〜図12Cを参照されたい。
【0098】
六つの陽極、七つの陰極、十二のネット状補助電極を、陰極、補助電極、陽極という順番で、中心距離25mmで等距離になるように、プラスチックの固定支柱3に挿し込む。固定支柱3の固定溝はがタンクの底から15mm離れることにより、運転時に、水中で堆積する少量の沈殿物が電極の間の短絡を招かないように保証される。図7と図14に示すように、タンクの正味高さは500mmのため、板状の電極は15mmの高度が完全にタンクの板内に保持されて(タンクを構成する板の厚さが15mm)、それによって電極は正確に位置を確定することを保証する。しかも流水の作用による、攪乱と遷移が回避される。電極はタンクのインストール溝からタンク内に挿入され、別の側の両端は、プラスチック支柱3に挿入される。インストール溝は、長さ803mm、幅3mmで、インストールと位置付けに便利である。図15を参照されたい。溝と電極密封蓋板15の間に、厚さ5mmの密封ゴムガスケット10を加え、M8ボルトによってΦ10mmの通孔25を通じて締め付ける。密封ゴムガスケットには、電極の接線の端に対応して切り込みが入れられ、密封電極グループのガスケットの電極の接線端出口26として、電極の接線端を通らせると同時に密封の効果を保証する。図16、図17を参照されたい。すべての電極の接線端は、厚さ4mm、外径25mm、中心に口径17mm×3mmの通孔を備えたステンレス30と、中心口径18mm、高さ50mmのM30ボルト31で締め付けて密封する。電線は、電極の接線の端のボルトを通じて、ねじで電極と接続され、電極の接線の端、金属片30、中空の固定ボルト31からワイヤ端子を構成する。図18A、図18Bに示す。
【0099】
図13に示す通り、板式の電極グループ4中の電極は、線形定電流直流電源に接続される。ここで、線形定電流電源の出力端i、iii、vは正極出力端で、ii、ivは負極出力端である。陰極13はワイヤ端子28を通じて、それぞれ、線形定電流直流電源の出力端ii、iiiに接続され、補助電極14はワイヤ端子29を通じて、それぞれ線形定電流直流電源の出力端iv、vに接続する。線形定電流直流電源の出力端のうちi、iii、vは正極出力端で、ii、ivは負極出力端である。
【0100】
いくつかの実施形態においては、海水システムの電気分解が行なわれるとき(導電率が1500μS/cmより大きいとき)、コントローラは線形定電流直流電源のi、ii出力端子と接続され、淡水システムの電気分解が行なわれるとき(導電率が1500μS/cmより小さいとき)、コントローラは線形定電流直流電源のi、iii、iv出力端子と接続される。逆極の除垢運転では、コントローラは線形定電流直流電源のii、v出力端子と接続される。これにより、装置を、淡水、海水の水中で、安定に信頼性高く運転させることができる。
【0101】
超音波反射体9にはPVC製で、底辺50mm、高さ15mmの二等辺三角形と、長さ515mmの三角柱を採用し、12本の同じ三角柱を、電極と平行する方向によって並べ、タンク式のハウジング5に溶接する。図9、図19を参照されたい。十個のTYH-50-25型の仕事率50W、周波数25KHzの超音波変換器17を、ABゴムで厚さ2mmのCr18Ni9Tiステンレスの超音波ジェネレーターのハウジング16に粘着して、均一に分布させる。図9、図20を参照されたい。図21を参照すると、タンク式のハウジング5と、超音波ジェネレーターのハウジング16と超音波ジェネレーターのパネル19の間に、それぞれ一つの厚さ3.5mmの密封ゴムガスケット18が追加される。M20×60ボルトによって、Φ22mmの通孔32を通じて、それらを一緒に締め付けることにより、密封効果を保証する。図22に示す通り、超音波変換器17の電線は、超音波ジェネレーターのパネル19の中心孔から導出され、超音波ジェネレーターの電源21と接続される。
【0102】
いくつかの実施形態においては、コンダクタンス変換器の出力端はコントローラの入力端と接続され、コントローラの出力端は超音波ジェネレーターの電源21、および線形定電流直流電源と接続される。線形定電流直流電源には型番規格が0-30V/800Aの線形電源を採用する。コントローラの命令に従って入水の導電率、出水の残留塩素が検出される。コントローラの中で、それぞれの電気分解ユニットは、検出された導電率によって電気分解モードを決定し、また、残留塩素の大きさによって電気分解の電流、電圧を調節する。線形定電流直流電源の電圧、電流の信号がコントローラに伝送され、逆極電気分解モードユニットが、逆極が必要かどうかを決定する。コントローラはまた、プリセットされた出力に応じて、対応するグループ数の超音波変換器17を選んで働かせ、超音波ジェネレーターの出力に対してコントロールを行う。
【0103】
以上、板式の電極グループの装置について、詳しく述べた。次は、管式の電極グループの微電流電気分解滅菌滅藻装置について詳しく述べる。
【0104】
図23Aに示すように、管式の微電流電気分解滅藻殺菌装置は、本体が、接続用の入水フランジ1、感応式コンダクタンスセンサー2、出水フランジ6、残留塩素電極7、残留塩素変換器、超音波反射体、コンダクタンス変換器、超音波ジェネレーターの電源、線形定電流直流電源、コントローラ、超音波ジェネレーター33、フランジのあるT型管34、棒状チタン陽極固定用のプラスチックフランジ35−1、35−2、多孔性管状補助電極固定用のプラスチックのフランジ36−1、36−2、表面にTiO2を塗った多孔性管状補助電極37、同時に水路パイプともなる表面にTiO2を塗った管状陰極38、金属Pt、Irの酸化物を含む棒状チタン陽極39、密封ガスケット40、円錐体形のステンレス鋼超音波反射体41、金属ガスケットを備えた導線の端子42から構成される。
【0105】
超音波ジェネレーター33と超音波反射体41は、プラスチックのT型管34を介して、その間に密封ゴムガスケット40を加えて、電極グループとボルトで締め付けられる。密封ゴムガスケット40のインストールは図23Bを参照されたい。超音波反射体41の形は円錐体で、円錐の頂点は超音波ジェネレーターの方向に向かう。管状の電極は円環状に並べることができ、一方、超音波変換器は、それぞれ円環状に、管状の電極と同心円状に並べられる。
【0106】
入水フランジ1と出水フランジ6は、固定ボルトで、それぞれ、入水パイプ、出水パイプと接続する。フランジ35−1、35−2は棒状のチタン陽極39を固定することに用いる。図23A、図23B、図24、図25を参照されたい。水の抵抗を減らすために、電極を固定するプラスチックのフランジには六個以下の均一に分布した支持ロッドを採用し、フランジ35−1、35−2の厚さは、一般に12mm以上とする。電極の導線50を備えたフランジ35−1に関しては、その一本の支持ロッドの中心の位置に、Φ3.5〜Φ5.0mmの、電極の固定円溝と接続される通孔が、形成されている。この固定円溝の深さは5〜6mmで、電極の導線は、棒状のチタン陽極39と、線形定電流直流電源の出力端子iとに接続される。電極とプラスチックのフランジ35−1の円溝間の隙間を防水の絶縁ゴムで粘着して密封し、もう一方の端は、電極の導線のないプラスチックのフランジ35−2の固定円溝と嵌合させるが、解体するのに便利なように、粘着しなくてもよい。フランジ36−1、36−2は、多孔性管状補助電極37を固定するのに用いる。図23A、図23B、図26、図27を参照されたい。同様に、水の抵抗を減らすために、電極を固定するプラスチックのフランジには六個以下の均一に分布した支持ロッドを採用し、フランジの厚さは一般に12mm以上とする。電極を支える円環の直径は多孔性管状補助電極内径Φ−2mm〜外径Φ+2mmの間である。多孔性管状補助電極の直径と厚さに応じて深さ6〜8mmの複数の環状溝を設置して陽極を固定する。電極の導線を備えたフランジ36−1は、その一本の支持ロッドの中心の位置に、直径Φ3.5〜Φ5.0mmの電極を固定する環状溝と接続する通孔があり、その電極の導線は、直流定電流電源の出力端子iv、vと接続される。それから、電極とプラスチックのフランジ36−1の環状溝の間の隙間を防水の絶縁ゴムで粘着して密封し、補助電極37の他の一端は、電極の導線のないプラスチックのフランジ36−2の環状溝と嵌合される。解体するのに便利なように、粘着しなくてもよい。各フランジの間には、密封ガスケット40を加えて、ボルトで全部の装置を一緒に締め付ける。水路ともなる管状の陰極38は、銅のスペーサーつきの導線端子4を通じて、定電流直流電源の出力端子ii、iiiと接続され、多孔性管状陰極37および管状陰極38は、棒状のチタン陽極39と同軸に配置される。
【0107】
線形定電流直流電源の出力端の内、i、iii、vは正極出力端、ii、ivは負極出力端であり、海水システムの電気分解が行われるとき(導電率が1500μS/cmより大きいとき)、コントローラは、線形定電流直流電源の出力端子i、iiを接続する。淡水システムの電気分解が行われるとき(導電率が1500μS/cmより小さいとき)、コントローラは線形定電流直流電源の出力端子i、iii、ivを接続する。逆極除垢が行われるとき、コントローラは線形定電流直流電源の出力端子ii、vを接続する。装置は、淡水、海水の水中で、安定に信頼性よく運転できる。
【0108】
コントローラと検出器、超音波ジェネレーターの電源、線形定電流直流電源との間の接続方式、コントロールモードは、実施例1と同様であるので、説明は略す。
【0109】
装置中の線形定電流直流電源には、型番規格0-30V/800Aの線形電源を採用する。厚さ1.5mm、ネット孔3.0mm×6.0mm(中心距離)のチタンネットに幅10mm、厚さ1.5mmのチタンの細長片を溶接して、多孔性のチタンパイプ(Φ=60mm、長さ1030mm)とし、空気中で120℃、3時間の加熱を行った後、1〜2℃/minの降下速度で室温まで冷却し、その表面に均一にTiO2を塗って、多孔性管状補助電極37とする。チタンパイプ(Φ=108mm、δ=6.5mm、長さ1000mm)は同様な方法で処理後、陰極38とする。表面にPt、Irの酸化物を塗った棒状のチタン陽極39(Φ=20mm、長さ1060mm)と仕事率40Wの超音波ジェネレーターを本体として使用すると、流量30M3/hrの水の滅菌滅藻処理を実現することができる。
【0110】
本発明の装置を使って淡水、海水中で滅菌滅藻を行った分析結果は次の通りである。
【0111】
実験と使用条件:
(1)50M3ステンレスの水タンクで、実験水に水道水を用いた。水質の指標は表1を参照されたい。

【0112】
(2)海水の養殖池の水、面積は0.8km2。実験期間(32日)の海水の水質の指標は、表2を参照されたい。

【0113】
(3)淡水の養殖池の水、面積は2200m。実験期間(30日)の淡水の水質の指標は表3を参照されたい。

【0114】
結果の計算:
結果の測定方法は、GB15979に基づいて、微電流電気分解で滅菌滅藻処理前後の水のサンプル各1.00mlを採取し、殺菌した寒天培養基を使って、35±2℃で48時間置いて育成し、細菌のコロニー数を数える。(18)式で殺菌効率を計算する。3組の平行サンプルを取ってテストし、平均値を求めることによって計算される。
η={(M−N)/M}×100% (18)
式中、Nは電気分解処理後の水のサンプルの細菌コロニー数で、Mは電気分解処理前の水のサンプルの細菌コロニー数である。
【0115】
滅藻の結果は、葉緑素の変化の近似的算出によって測定される。処理後の水と処理しない水を、自然に24時間放置し、その後、二種類の水サンプル中の葉緑素の含有量を測定し、藍藻を殺す効果を近似的に算出する。ただし、すでに殺された微生物も濾過後の濾液に入り、濾液の葉緑素測定に寄与するので、多数の藻類の生死は確定することができない。
【0116】
実験結果:
(1)水道水の実験:
A:板式の電極の、処理能力300M3/hrのタンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置を用い、50M3の水道水で殺菌実験を行った。水を水ポンプで250M3/hrの流量で装置に送り込んで処理させ、3種類の電流密度でそれぞれ運転した。チタン陽極12と、もとの陰極13を皆、電気分解の陽極として、補助電極14を陰極とした。それぞれGB15979を参照して原水と処理後の水中で細菌の総計をテストして、(18)式によって殺菌効率を計算した。結果は表4の通り、運転電圧が30V以下でも、タンク式超音波強化微電流電気分解滅菌滅藻装置で処理後の殺菌効果は良好であった。
【0117】

【0118】
B:処理能力30M3/hrの管式微電流電気分解滅菌滅藻装置を用い、50M3の水道水で殺菌実験を行った。水を水ポンプで30M3/hrの流量で装置に送り込んで処理させ、3種類の電流密度でそれぞれ運転した。陽極の直径が異なっているため、電流密度では、正確に電気分解の運転条件を述べることができない。総電流35A、18A、7Aであらわす方が、どちらかと言えば適切である。それぞれ、管状陽極38のおおよその電流密度、5.0mA/cm2、2.5mA/cm2、1.0mA/cm2に対応する。元の管状陰極38と棒状のチタンの陽極39を皆、電気分解の陽極として、補助電極37を陰極として、それぞれGB15979を参照して原水と処理後の水で細菌の総数を測定し、(18)式によって殺菌効率を計算した。結果は表5の通り、運転電圧30V以下でも、タンク式超音波強化微電流電気分解滅菌滅藻装置で処理後の殺菌効果は良好だった。

【0119】
(2)海水養殖場の殺菌滅藻の処理:
処理能力300M3/hrのタンク式微電流電気分解殺菌滅藻装置を用い、水を水ポンプで300M3/hrの流量で装置に送り込んで処理させた。チタン陽極12ともとの陰極13を動作させ、補助電極14は動作させなかった。16mA/cm2の電流密度と、6.4Vの運転電圧を採用し、処理後の水は池の周囲の約100メートルの用水路に沿って養殖池に流して戻した。毎日6時間で、32日間運転し、GB15979を参照して、初日と最終日に、原水と処理後の水の中の酸素菌の総数(Total aerobic count)を測定した。また、原水の葉緑素と、24時間処理後の水の中の葉緑素を比較して、藻類を殺す効果を推測した。結果は表6の通りで、装置は運転の過程で有効に藻類の生長を抑えた。

32日の運転中、電圧は3.2±0.2Vの範囲で十分に安定しており、微電流電気分解システムは、海水システムでは、陰極の表面にCaCO3が形成されないという結論が証明された。
【0120】
(3)淡水養殖場の殺菌滅藻の処理:
処理能力300M3/hrのタンク式微電流電気分解滅菌滅藻装置を用い、水を水ポンプで250M3/hrの流量で装置に送り込んで処理させた。チタン陽極12と、もとの陰極13を皆、電気分解の陽極とし、補助電極14を陰極として、10mA/cm2の電流密度と、9.6Vの運転電圧を採用して、処理後の水は池の周囲の約65メートルの用水路に沿って養殖池に流して戻した。毎日4時間、30日間運転し、GB15979を参照して、初日と最終日に、原水と処理後の水の中の酸素菌総数(Total aerobic count)を測定した。、また、原水の葉緑素と24時間処理後の水の中の葉緑素を比較して、藻類を殺す効果を推測した。結果は表7の通りで、装置は運転の過程で有効に藻類の生長を抑えた。
【0121】
実験中、22日目になったとき、運転電圧は次第に上昇し12.2Vにまでなった。電流密度を8mA/cm2にして、補助電極14を陽極として、もとの陰極13と逆極の電気分解を20分間行った。その後は正常運転が回復し、運転電圧は9.6Vに回復にした。30日目の運行電圧は12Vで、30日目まで回復した状態が続いた。
【0122】

上述の実験により、本発明の装置の殺菌滅藻の効果は明らかであり、しかも同時に海水あるいは淡水の殺菌滅藻に応用でき、さらに、自動的に垢の除去を実現できて、応用範囲が広い。また、超音波ジェネレーターを加えることにより、超音波を通じて効果的に各種の細菌と藻類の細胞を破壊する。設備は簡単で、応用範囲は広範である。本発明のそれぞれの実施例に詳しく述べられた装置に対し、本発明の精神と原則の範囲内で行う何らかの改正、変更、改善などは、皆、本発明の保護範囲内である。
【符号の説明】
【0123】
1・・・入水フランジ 2・・・コンダクタンスセンサー
3・・・固定支柱(電極支柱) 4・・・電極グループ
5・・・タンク式のハウジング 6・・・出水接続フランジ
7・・・残留塩素電極 9・・・超音波反射体
10,18,40・・・密封ゴムガスケット 11・・・固定ファスナー
12・・・チタン陽極 13・・・チタン陰極
14・・・補助電極 15・・・蓋板
16・・・超音波ジェネレーターのハウジング 17・・・超音波変換器
19・・・超音波ジェネレーターの蓋板
21・・・超音波ジェネレーターの電源 26・・・接線端出口
28,29・・・ワイヤ端子 30・・・通孔のステンレス(金属片)
31・・・ボルト 32・・・通孔
33・・・超音波ジェネレーター 34・・・プラスチックのT型
35−1,35−2・・・陽極のプラスチックフランジ
36−1,36−2・・・電極のプラスチックのフランジ
37・・・多孔性管状補助電極 38・・・管状の陰極
39・・・チタン陽極 41・・・超音波反射体
42・・・導線の端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種の微電流電気分解滅菌滅藻装置であって、
タンクの入口パイプに設置されて、溶液のコンダクタンス値を感応できる検出器と、
上記タンク内に、陽極、補助電極、陰極という順番で設置される一組以上の電極グループと、
上記コンダクタンス値に従って上記タンク内の電極の極性と回路接続をコントロールするコントローラとを含み、
上記コントローラは、判断ユニットと海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニットおよび逆局電気分解モードユニットを含み、
上記判断ユニットは、上記コンダクタンス値を判断して、判断の結果に従って相応の上記海水電気分解モードユニット、上記淡水電気分解モードユニットあるいは上記逆極電気分解モードユニットを作動させ、
上記海水電気分解モードユニットは、作動させられると、上記陽極と陰極の回路接続を通じさせて、上記補助電極の回路接続を切り、
上記淡水電気分解モードユニットは、作動させられると、上記陰極の極性を陽極に転換し、上記補助電極の極性を陰極に転換し、極性を転換していない陽極と、陰極から極性を転換した陽極と、補助電極から極性を転換した陰極と、からなる回路接続を通じさせ、
上記逆極電気分解モードユニットは、装置運転回数と運転時間を判断して、限界値を超える場合、上記補助電極の極性を陽極に転換して、補助電極から極性を転換した陽極と、極性を転換していない陰極と、からなる回路接続を通じさせ、極性を転換していない陽極の回路接続を切る、装置。
【請求項2】
上記電極グループ中の電極は、薄片状電極あるいは管状電極であることを特徴とする、請求項1に記載された装置。
【請求項3】
さらに、上記タンクの両端に設置された超音波ジェネレーターと超音波反射体を含み、上記超音波ジェネレーターは一台以上の超音波変換機を含み、上記電極グループの位置は、上記超音波ジェネレーターと超音波反射体の間であることを特徴とする、請求項2に記載された装置。
【請求項4】
上記電極が薄片状電極の場合、上記超音波反射体の形は三角柱あるいは円弧で、三角柱の辺あるいは円弧が上記超音波ジェネレーターの方向に延び出し、上記電極が管状電極の場合、上記超音波反射体の形は円錐で、円錐の頂点は上記超音波ジェネレーターの方向に面することを特徴とする、請求項3に記載された装置。
【請求項5】
上記電極が管状電極の場合、上記の各電極と各超音波変換機は同心円状に配列されることを特徴とする、請求項4に記載された装置。
【請求項6】
上記検出器はコンダクタンス値感応式導電率センサーあるいは導電率変換器であることを特徴とする、請求項1から5までに記載されたいずれかの装置。
【請求項7】
上記陽極は、金属チタンあるいはチタン合金の一種以上を本体として、その表面に、金属Pt、Ir、Ru、Rh、PdもしくはOs、または、その酸化物の一種以上と、TaあるいはTiの酸化物の一種以上を含有するコーティングが塗られる電極(DSA)であることを特徴とする、請求項1から6までに記載されたいずれかの装置。
【請求項8】
上記補助電極と陰極は、金属チタンあるいはチタン合金の一種以上を本体として、その表面に、TaあるいはTiの酸化物の一種以上を含有するコーティングが塗られる電極コンポーネントであることを特徴とする、請求項1から7までに記載されたいずれかの装置。
【請求項9】
上記超音波反射体の材料は、プラスチック、金属チタン、チタン合金、ステンレススチール、炭素鋼と銅合金の一種以上を含有することを特徴とする、請求項3から8までに記載されたいずれかの装置。
【請求項10】
上記タンクの出口パイプに設置されて、電気分解した溶液の塩素量を測定する電位計、または、残留塩素電極と残留塩素変換器を含み、上記各電気分解モードユニットは、上記塩素量に従って電気分解の電流と電圧を調節することを特徴とする、請求項1から9までに記載されたいずれかの装置であって、。
【請求項11】
請求項1から10までに記載されたいずれかの微電流電気分解滅菌滅藻装置の海水と淡水中における滅菌滅藻効果の応用。
【請求項12】
一種の微電流電気分解を利用して水の中で滅菌滅藻を行う方法であって、
1)水のコンダクタンス値を測定する、
2)上記コンダクタンス値を判断ユニットに伝送する、
3)上記コンダクタンス値を判断する、および
4)判断結果に従って、コントローラの海水電気分解モードユニット、淡水電気分解モードユニットあるいは逆極電気分解モードユニットを作動させ、水中の陽極、補助電極と陰極の極性と回路接続をコントロールすること、
を含む方法。
【請求項13】
上記海水電気分解モードユニットが作動すると、上記陽極と陰極の回路接続を通じさせ、上記補助電極の回路接続を切ることを特徴とする、請求項12に記載された方法。
【請求項14】
上記淡水電気分解モードユニットが作動すると、上記陰極の極性を陽極に転換し、上記補助電極の極性を陰極に転換し、極性を転換していない陽極、陰極から極性を転換した陽極、補助電極から極性を転換した陰極からなる回路接続を通じさせることを特徴とする、請求項12に記載された方法。
【請求項15】
上記逆極電気分解モードユニットが作動すると、装置運転回数、運転時間を判断し、限界値を超える場合、上記補助電極の極性を陽極に転換し、補助電極から極性を転換した陽極、極性を転換していない陰極からなる回路接続を通じさせ、極性を転換していない陽極の回路接続を切ることを特徴とする、請求項12に記載された方法。
【請求項16】
上記の水のタイプは海水あるいは淡水であることを特徴とする、請求項12から15までに記載されたいずれかの方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2011−518038(P2011−518038A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505344(P2011−505344)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【国際出願番号】PCT/CN2008/070783
【国際公開番号】WO2009/129670
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(510183305)青▲島▼海▲徳▼威科技有限公司 (2)
【Fターム(参考)】