説明

上り信号変換装置及び双方向CATVシステム

【課題】上り信号の周波数若しくは信号形態を変換するCATVシステムの上り信号変換装置において、端末装置が通信不能になるのを防止しつつ、端末装置から上り信号が出力されていないときに上り信号変換装置の動作を制限して、その消費電力を抑制する。
【解決手段】アップコンバータ30には、ケーブルモデム20から出力された上り信号を検出する上り信号検出回路58が備えられており、この上り信号検出回路58にて上り信号が検出されない時間が、ケーブルモデム20がデータ送信を行う最大周期よりも長い設定時間に達すると、単安定マルチバイブレータからなる制御回路60が、電源回路62から増幅回路52への電源供給経路を遮断して、増幅回路52の動作を停止させる。また、制御回路60は、増幅回路52の動作を停止させているとき、上り信号検出回路にて上り信号が検出されると、速やかに増幅回路52の動作を再開させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、双方向CATVシステムの端末装置側に設けられ、その端末装置から出力された上り信号の周波数若しくは信号形態を変換してセンタ装置側に出力する上り信号変換装置、及び、その上り信号変換装置を備えた双方向CATVシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、双方向CATVシステムにおいては、ケーブルモデム等の端末装置が加入者毎に設置されることから、端末装置からセンタ装置側に送信される上り信号にノイズが重畳されると、センタ装置側には、各端末装置からのノイズが混合された高レベルのノイズが流合雑音として届き、センタ装置と各端末装置との間でデータ通信を正常に実行できなくなることがあった。
【0003】
そこで、双方向CATVシステムでは、センタ装置に届く流合雑音を低減するため、各端末装置にアップコンバータを設けて、各端末装置から出力された上り信号(例えば10〜55MHzの信号:以下、上りL信号ともいう)を、元の周波数よりも高く、しかも、センタ装置側から送信される下り信号の伝送周波数(例えば70〜770MHz)と重複することのない、周波数帯の上り信号(例えば821MHz〜866MHzの信号:以下、上りH信号ともいう)にアップコンバートすることが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
【0004】
つまり、この提案の双方向CATVシステムでは、各端末装置からセンタ装置に至る伝送経路上(例えば、集合住宅内の伝送線と外部の伝送線とを接続する引込線など)にダウンコンバータを設けて、各端末装置側のアップコンバータから送信された上りH信号を、元の周波数帯の上りL信号に変換することで、各端末装置からダウンコンバータまでの伝送経路上で生じた上りL信号と略同じ周波数帯のノイズが、上りH信号に重畳されるのを防止し、流合雑音の発生を抑制するのである。
【0005】
また、端末装置から上りL信号が出力されていないときにも、アップコンバータから上りH信号を出力させるようにすると、アップコンバートに用いられる高周波信号や、アップコンバータ内で発生した熱雑音がセンタ装置側に出力され、これが流合雑音となることも考えられる。
【0006】
そこで、特許文献1に開示されたシステムでは、端末装置からの上りL信号の出力が停止されているときには、アップコンバータからセンタ装置側伝送線への上りH信号の出力経路を遮断し、アップコンバータからセンタ装置側に、流合雑音となり得る信号成分が出力されるのを防止することも提案されている。
【0007】
一方、双方向CATVシステムには、センタ装置から加入者設備までの伝送路を光ファイバ及び光スプリッタにて構成し、光スプリッタにて分岐された伝送路(光ファイバ)の末端にONU(Optical Network unit:光回線終端装置)を設けた、FTTH(Fiber To The Home )型のCATVシステムも知られている(例えば、特許文献2等参照)。
【0008】
なお、ONUは、センタ装置から伝送されてきた光信号(下り信号)を電気信号に変換して加入者側の端末装置へ出力し、加入者側端末装置から伝送されてきた電気信号(上り信号)を光信号に変換してセンタ装置側へ出力するものであり、CATVシステムにおける下り信号及び上り信号の信号形態を光信号と電気信号との何れかに相互に変換する信号変換装置である。
【0009】
また、この種の双方向CATVシステムでは、上り・下りの各信号(RF信号)を、光ファイバを使って伝送するRFoG(RF over Glass )が注目されている。これは、RFoGの場合、伝送路が同軸ケーブルにて構成された既存のCATVシステムを、センタ装置や加入者側に設けられた放送用或いは通信用の機器を変更することなく、FTTH型に変更することができ、しかも、伝送路に光ファイバを利用するので、同軸ケーブルを使った既存のCATVシステムに比べて耐久性を向上できるためである。
【0010】
また、この種の双方向CATVシステムでは、加入者側の端末装置毎にONUが設けられ、各端末装置から出力された上り信号は、このONUにて光信号に変換されて、光スプリッタへ伝送されることになるが、各ONUにて上り信号を光信号に変換する電気/光変換回路を常時動作させると、各ONUから上り信号以外の雑音成分が微弱な光信号となって出力されることになる。そして、この雑音成分による微弱な光信号は、光スプリッタ等で混合されてセンタ装置側へ伝送されることになるので、上記と同様の流合雑音となってしまう。
【0011】
このため、こうした光ファイバを利用した双方向CATVシステムを構築する場合にも、流合雑音防止のためには、特許文献1に開示された技術を適用し、端末装置からの上り信号の出力が停止されているときには、電気/光変換回路からの光信号の出力を停止させることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001−145071号公報
【特許文献2】特開2008−311882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、上記特許文献1に開示された技術に従い、端末装置から上り信号が出力されていないときに、アップコンバータやONU等からなる上り信号変換装置にて変換された上りH信号若しくは上り光信号の出力経路を遮断するようにした場合、流合雑音の発生を抑制することはできるが、アップコンバータやONUの消費電力を低減することはできなかった。
【0014】
つまり、端末装置から上り信号が出力されていないときには、上り信号の信号変換(周波数変換、電気−光変換)は不要である。
しかし、各端末装置は、連続的に上り信号を送信するわけではなく、データ送信が必要なときに、時分割でデータ送信を行うことから、上り信号の出力経路の制御(オン/オフ)に連動して、上り信号変換装置の動作(上り信号の信号変換及び増幅動作)を制御(オン/オフ)すると、端末装置が上り信号の出力を開始する度に、その開始直後の上り信号変換装置の動作が不安定となり、正常なデータ通信を行うことができなくなる。
【0015】
このため、上記特許文献1に開示されたシステムでは、端末装置から上り信号が出力されていないときにも、アップコンバータ(換言すれば上り信号変換装置)の動作自体は連続的に実行させているのであるが、これでは、省エネ化の要求に応えることができないという問題がある。
【0016】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、双方向CATVシステムの端末装置から出力された上り信号の周波数若しくは信号形態を変換する上り信号変換装置において、端末装置が通信不能になるのを防止しつつ、端末装置から上り信号が出力されていないときに上り信号変換装置の動作を制限して、その消費電力を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
端末装置がセンタ装置に対するデータ送信を電気信号にて周期的に行う双方向CATVシステムの端末装置側に設けられ、前記端末装置から前記データ送信のために出力された上り信号を、元の上り信号とは周波数若しくは信号形態が異なり、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号に影響を与えることのない第2上り信号に変換して、前記センタ装置側に出力する上り信号変換装置であって、
前記上り信号を前記第2上り信号に変換する信号変換手段と、
前記信号変換手段に入力される上り信号若しくは前記信号変換手段から出力される第2上り信号を増幅する増幅手段と、
前記端末装置から出力された上り信号を検出する上り信号検出手段と、
前記上り信号検出手段にて上り信号が検出されない時間が、前記端末装置がデータ送信を行う最大周期よりも長い設定時間に達すると、前記増幅手段の動作を停止させ、前記増幅手段の動作停止時に前記上り信号検出手段にて上り信号が検出されると、前記増幅手段の動作を再開させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の上り信号変換装置において、前記信号変換手段は、周波数変換用の局部発振信号を発生する局部発振手段を備え、該局部発振手段が発生した局部発振信号を用いて、前記端末装置から出力された上り信号を、元の周波数よりも高く、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号とは異なる周波数帯にアップコンバートすることを特徴とする。
【0019】
また次に、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の上り信号変換装置において、前記制御手段は、前記局部発振手段の動作も、前記増幅手段の動作と同様に制御することを特徴とする。
【0020】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の上り信号変換装置において、前記信号変換手段は、前記端末装置から出力された上り信号を、光ファイバを介して前記センタ装置側に伝送可能な光信号に変換するよう構成されており、前記増幅手段は、前記端末装置から前記信号変換手段に入力される上り信号を増幅するよう構成されていることを特徴とする。
【0021】
一方、請求項5に記載の発明は、センタ装置に対するデータ送信を電気信号にて時分割で周期的に行う複数の端末装置と、前記複数の端末装置毎に設けられ、前記端末装置から前記データ送信のために出力された上り信号を、元の上り信号とは周波数若しくは信号形態が異なり、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号に影響を与えることのない第2上り信号に変換して、前記センタ装置側に出力する複数の上り信号変換装置と、を備えた双方向CATVシステムにおいて、前記上り信号変換装置として、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の上り信号変換装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の上り信号変換装置においては、信号変換手段が、上り信号を、元の信号とは周波数若しくは信号形態が異なり、且つ、センタ装置から伝送されてくる下り信号に影響を与えることのないる第2上り信号に変換し、増幅手段が、信号変換手段に入力される上り信号若しくは信号変換手段から出力される第2上り信号を増幅する。
【0023】
また、本発明の上り信号変換装置には、端末装置から出力された上り信号を検出する上り信号検出手段が備えられており、この上り信号検出手段にて上り信号が検出されない時間が、端末装置がデータ送信を行う最大周期よりも長い設定時間に達すると、制御手段が、増幅手段の動作を停止させる。
【0024】
つまり、双方向CATVシステムにおいて、データ通信を行う端末装置は、自身の動作状態をセンタ装置に通知するために、少なくとも所定時間(例えば15秒)内に1回、センタ装置に自己データを送信するようになっている。
【0025】
そこで、本発明では、このデータ送信周期を利用して、端末装置がデータ送信を停止している時間が、そのデータ送信周期の最大周期よりも長い設定時間に達すると、端末装置が動作を停止した(或いは、端末装置との接続が遮断された)と判断して、増幅手段の動作を停止させるのである。
【0026】
このため、本発明によれば、端末装置が動作を停止して、上り信号変換装置にて変換後の上り信号(上述した上りH信号、上り光信号等)を出力する必要がないときに、増幅手段の動作を停止させて、消費電力を抑制することができる。
【0027】
また、端末装置が周期的なデータ送信を実行しているときには、端末装置からの上り信号の出力が停止されても、増幅手段の動作を継続させることから、その後、端末装置から上り信号が出力された際には、増幅手段にて上り信号を所望レベルまで増幅することができ、周期的なデータ送信を正常に実行できる。
【0028】
また次に、制御手段は、増幅手段の動作停止時に、上り信号検出手段にて上り信号が検出されると、増幅手段の動作を再開させる。そして、その後は、上り信号検出手段にて上り信号が検出されない時間が上述の設定時間に達するまで、増幅手段の動作を継続させる。
【0029】
このため、例えば、端末装置が再起動されて、周期的なデータ送信を開始した際、その直後には、増幅手段の立ち上がりにより通信不良が発生することがあるが、その後の周期的なデータ送信によって、端末装置とセンタ装置側との通信が正常に復帰し、正常なデータ通信が実行される。
【0030】
よって、本発明によれば、端末装置が通信不能になるのを防止しつつ、上り信号変換装置の動作を制限して、その消費電力を抑制することが可能となる。
次に、請求項2に記載の上り信号変換装置においては、信号変換手段が、周波数変換用の局部発振信号を発生する局部発振手段を備え、この局部発振手段が発生した局部発振信号を用いて、端末装置から出力された上り信号を、元の周波数よりも高く、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号とは異なる周波数帯にアップコンバートする。
【0031】
つまり、請求項2に記載の上り信号変換装置は、本発明を、上述したアップコンバータに適用したものである。よって、請求項2に記載の上り信号変換装置によれば、端末装置が通信不能になるのを防止しつつ、アップコンバータの動作を制限して、その消費電力を抑制することが可能となる。
【0032】
なお、このように本発明をアップコンバータに適用した場合、制御手段は、単に増幅手段の動作を制御するようにしてもよいが、請求項3に記載のように、増幅手段の動作と同様に、局部発振手段の動作も制御するようにしてもよい。
【0033】
つまり、アップコンバータにおいて、最も消費電力が大きくなるのは増幅手段であるため、制御手段により、増幅手段の動作を制御するようにすれば、アップコンバータの消費電力を効率よく抑制することができるが、増幅手段に加えて、局部発振手段の動作も制御するようにすれば、アップコンバータの消費電力をより抑制することができる。
【0034】
また次に、請求項4に記載の上り信号変換装置においては、信号変換手段が、端末装置から出力された上り信号を、光ファイバを介してセンタ装置側に伝送可能な光信号に変換するよう構成されており、増幅手段は、端末装置から信号変換手段に入力される上り信号を増幅するよう構成されている。
【0035】
つまり、請求項3に記載の上り信号変換装置は、本発明を、上述したONU等で用いられる上り信号の電気/光変換装置に適用したものである。よって、請求項3に記載の上り信号変換装置によれば、端末装置が通信不能になるのを防止しつつ、電気/光変換装置のの動作を制限して、その消費電力を抑制することが可能となる。
【0036】
なお、このように本発明を電気/光変換装置に適用した場合、制御手段は、単に増幅手段の動作を制御するようにしてもよいが、増幅手段の動作と同様に、上り信号を上り光信号に変換する電気/光変換回路(所謂E/O変換回路)の動作も制御するようにしてもよい。
【0037】
また、本発明において、制御手段が、増幅手段や局部発振手段、E/O回路等の動作を制限する場合には、これら各部への電源供給を遮断するようにするとよい。
一方、請求項5に記載の双方向CATVシステムにおいては、センタ装置に対するデータ送信を電気信号にて時分割で周期的に行う複数の端末装置に対してそれぞれ設けられる上り信号変換装置が、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の上り信号変換装置にて構成される。従って、この双方向CATVシステムによれば、請求項1〜請求項4の何れかと同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1実施形態の双方向CATVシステムの構成を表す構成図である。
【図2】第1実施形態のアップコンバータの構成を表すブロック図である。
【図3】第1実施形態のアップコンバータの動作を説明するタイムチャートである。
【図4】第2実施形態の双方向CATVシステムの構成を表す構成図である。
【図5】第2実施形態のONUの構成を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の双方向CATVシステムは、屋外に配線された外部の双方向CATVシステムの伝送線(CATV伝送線:同軸ケーブル)2から、分岐装置4を介して分岐された引込線(同軸ケーブル)6を、保安器8を介して、マンション,アパート等の建造物内に引き込むことにより、その建造物内に構築された双方向CATVシステム(所謂棟内CATVシステム)である。
【0040】
そして、この双方向CATVシステムにおいては、建造物内に配線された同軸ケーブルからなる伝送線L、及び、この伝送線Lに設けられた双方向増幅器12,分岐器14,分配器16等を介して、引込線6から入力された下り信号(周波数:70MHz〜770MHz)を、建造物内の各加入者宅に設置された複数のテレビ端子18まで伝送すると共に、加入者側の各種端末装置からアップコンバータ30を介してテレビ端子18に入力された上りH信号を、引込線6まで伝送する。
【0041】
また、本実施形態の双方向CATVシステムでは、加入者側で、外部のセンタ装置を介してインタネットを楽しむ場合や、センタ装置に対して有料番組の視聴予約やテレビショッピング等のためのデータを送信する際には、その加入者側のテレビ端子18に、アップコンバータ30及びケーブルモデム20を介して、データ通信用の情報端末装置(パーソナルコンピュータ等)22を接続する。
【0042】
この結果、情報端末装置22から出力されたデータ通信用の送信データは、ケーブルモデム20にて、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な所定周波数帯(本実施形態では、10MHz〜55MHz)の上り信号(上りL信号)に変換され、更に、この上りL信号は、アップコンバータ30にて、所定周波数帯(本実施形態では、821MHz〜866MHz)の上りH信号に周波数変換されて、テレビ端子18に入力される。
【0043】
このため、双方向CATVシステムの伝送線Lと、外部の双方向CATVシステムからの引込線6との接続部分には、各テレビ端子18から伝送線Lを介して伝送されてきた上りH信号を、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な元の上り信号(上りL信号)に周波数変換するためのダウンコンバータ10が設けられている。
【0044】
尚、図1において、符号24は、アップコンバータ30が接続されないテレビ端子18に接続され、伝送線Lを介して伝送されてきた外部の双方向CATVシステムからの下り信号を受信して、所望チャンネルのテレビ放送を復調・再生するテレビ受信機を表す。
【0045】
また、本実施形態の双方向CATVシステムにおいて、ケーブルモデム20は、自身の動作状態をセンタ装置に通知するために、情報端末装置22がデータ通信を行わないときにも、少なくとも所定時間(例えば15秒)内に1回の割で、センタ装置に自己データを送信するようになっている。
【0046】
次に、本実施形態の双方向CATVシステムで用いられるアップコンバータ30の構成を、図2を用いて説明する。
アップコンバータ30は、本発明(詳しくは請求項2)の上り信号変換装置に相当するものであり、図2に示すように、同軸ケーブルや同軸コネクタ等を介してテレビ端子18に接続するための入力端子Tinと、上りL信号を出力してくるケーブルモデム20に接続するための出力端子Toutとが備えられている。
【0047】
そして、テレビ端子18から入力端子Tinに入力された下り信号は、ローパスフィルタ(以下LPFと記載する)32を介してアップコンバータ30内に取り込まれ、アップコンバータ30内の下り信号通過経路,ハイパスフィルタ(以下HPFと記載する)34,及び出力端子Toutを介して、ケーブルモデム20に出力される。
【0048】
尚、LPF32は、後述の周波数変換後の上りH信号が下り信号通過経路内に侵入するのを防止し、入力端子Tinに入力された下り信号のみを下り信号通過経路内に取り込むためのものであり、カットオフ周波数が例えば770MHzに設定されている。
【0049】
また、HPF34は、ケーブルモデム20から出力端子Toutに入力された周波数変換前の上りL信号が下り信号通過経路内に侵入するのを防止し、下り信号通過経路を通過してきた下り信号のみを出力端子Tout側に通過させるためのものであり、カットオフ周波数が例えば70MHzに設定されている。
【0050】
一方、出力端子Toutに入力されたケーブルモデム20からの出力信号(上りL信号)は、LPF42を介してアップコンバータ30内に取り込まれ、分岐回路44を介して、ミキサ回路46に入力される。
【0051】
分岐回路44は、LPF42を介して入力された上りL信号をそのままミキサ回路46側に通過させると共に、その上りL信号の一部を分岐させるためのものであり、周知の方向性結合器から構成されている。
【0052】
また、ミキサ回路46は、発振回路48から出力される一定周波数(例えば876MHz)の局部発振信号を受けて、この局部発振信号と上りL信号とを混合することにより、上りL信号を上りH信号に周波数変換するものである。
【0053】
そして、このミキサ回路46にて周波数変換された上りH信号は、バンドパスフィルタ(以下BPFと記載する)50を介して、上りH信号増幅用の増幅回路52に入力され、増幅回路52で所定レベルまで増幅された後、高周波スイッチ(高周波SW)54、HPF56,入力端子Tinを介して、テレビ端子18側に送出される。
【0054】
なお、高周波スイッチ54は、増幅回路52とHPF56との間の上りH信号の通過経路を導通/遮断させるためのものであり、後述の上り信号検出回路58からの出力により駆動される。
【0055】
次に、分岐回路44により分岐された上りL信号は、上り信号検出回路58に入力される。
上り信号検出回路58は、例えば、分岐回路44からの入力信号を検波して、検波後の信号レベルが所定レベル以上か否かを判定することにより、アップコンバータ30に接続されたケーブルモデム20から上りL信号が入力されているか否かを判断するものである。
【0056】
そして、上り信号検出回路58は、図3に示すように、上りL信号が入力されていると判断すると、高周波スイッチ54をONして、増幅回路52とHPF56との間の上りH信号の通過経路を接続し、上りL信号が入力されていないと判断すると、高周波スイッチ54をOFFして、増幅回路52とHPF56との間の上りH信号の通過経路を遮断する。
【0057】
なお、LPF42は、HPF34から出力端子Tout側に出力された下り信号が分岐回路44側の上り信号通過経路内に侵入するのを防止し、出力端子Toutに入力された上りL信号のみを上り信号通過経路内に取り込むためのものであり、カットオフ周波数が例えば55MHzに設定されている。
【0058】
また、BPF50は、ミキサ回路46からの出力の内、局部発振信号と上りL信号とを混合することにより得られる所定周波数帯(821MHz〜866MHz)の上りH信号を通過させ、それ以外の信号の通過を阻止するためのものであり、信号通過帯域が例えば821MHz〜866MHzに設定されている。
【0059】
また、HPF56は、テレビ端子18から入力端子Tinに入力された下り信号が、高周波スイッチ54が設けられた上りH信号の通過経路内に侵入するのを防止し、高周波スイッチ54を通過した上りH信号(詳しくは上りH信号と局部発振信号)を入力端子Tin側に通過させるためのものであり、カットオフ周波数が例えば821MHzに設定されている。
【0060】
次に、上り信号検出回路58からの出力は、高周波スイッチ54とは別に、制御回路60にも入力される。
制御回路60は、所謂単安定マルチバイブレータから構成されており、図3に示すように、例えば、時刻t0にて、ケーブルモデム20の電源がオフされ、上り信号検出回路58にて上りL信号が検出されない時間Tが、ケーブルモデム20がデータ送信を行う際の最大周期(例えば上述の15秒)よりも長い設定時間(例えば20秒)に達すると(時刻t1)、電源回路62から増幅回路52への電源供給経路に設けられた増幅回路スイッチ(増幅回路SW)64をオフして、その電源供給経路を遮断する。
【0061】
また、制御回路60は、増幅回路スイッチ64をオフして、その動作を停止させているときに、上り信号検出回路58にて上りL信号が検出されると(時刻t2)、増幅回路スイッチ64をオンして、増幅回路52の動作を再開させる。
【0062】
なお、電源回路62は、商用電源(例えばAC100V)から電源供給を受けて、アップコンバータ30の内部回路(発振回路48、増幅回路52、上り信号検出回路58、制御回路60等)を駆動するための直流電源電圧(例えばDC15V)を生成し、その生成した直流電源電圧を、上記各内部回路に供給するためのものである。
【0063】
以上説明したように、本実施形態のアップコンバータ30においては、ケーブルモデム20から出力された上りL信号を、発振回路48が発生した局部発振信号を用いて上りH信号にアップコンバートし、そのアップコンバートした上りH信号を増幅回路52にて増幅して、センタ装置側に出力する。
【0064】
また、アップコンバータ30には、ケーブルモデム20から出力された上り信号を検出する上り信号検出回路58が備えられており、この上り信号検出回路58にて上り信号が検出されない時間が、ケーブルモデム20がデータ送信を行う最大周期よりも長い設定時間に達すると、制御回路60が電源回路62から増幅回路52への電源供給経路を遮断して、増幅回路52の動作を停止させる。
【0065】
このため、本実施形態によれば、ケーブルモデム20が動作を停止して、アップコンバータ30から上りL信号を出力する必要がないときに、増幅回路52の動作を停止させて、増幅回路52による消費電力を抑制することができる。
【0066】
また、図3から明らかなように、制御回路60は、ケーブルモデム20が周期的なデータ送信を実行しているときには、ケーブルモデム20から上り信号の出力が停止されても、増幅回路52の動作を継続させる。このため、その後、ケーブルモデム20から上り信号が出力された際には、その上り信号を正常にアップコンバートして、所定レベルまで増幅することができ、周期的なデータ送信を正常に実行できる。
【0067】
また、制御回路60は、増幅回路52の動作を停止させているとき、上り信号検出回路にて上り信号が検出されると、速やかに増幅回路52の動作を再開させる。そして、その後は、上り信号検出回路58にて上り信号が検出されない時間が上述の設定時間に達するまで、増幅回路52の動作を継続させる。
【0068】
このため、例えば、ケーブルモデム20の電源が切られて、ケーブルモデム20が動作を停止しているときに、ケーブルモデム20へ電源が投入されて、ケーブルモデム20が周期的なデータ送信を開始した際、その直後には、増幅回路52の立ち上がりにより通信不良が発生することがあるが、その後の周期的なデータ送信によって、ケーブルモデム20とセンタ装置側との通信が正常に復帰し、正常なデータ通信が実行されることになる。
【0069】
よって、本実施形態によれば、ケーブルモデム20が通信不能になるのを防止しつつ、アップコンバータ30の動作(本実施形態では増幅回路52の動作)を制限して、その消費電力を抑制することができるようになる。
【0070】
なお、本実施形態においては、発振回路48が、本発明の局部発振手段に相当し、ミキサ回路46及びBPF50が、本発明の信号変換手段に相当し、増幅回路52が、本発明の増幅手段に相当し、上り信号検出回路58が、本発明の上り信号検出手段に相当し、制御回路60が、本発明の制御手段に相当する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0071】
本実施形態の双方向CATVシステムは、上述したFTTH型(より詳しくはRFoG方式)の双方向CATVシステムであり、センタ装置70と、加入者側設備(マンション,アパート等の建造物内、或いは、複数の加入者が属する地域の電柱等)に設置された光スプリッタ74とを、光ファイバからなるCATV伝送線72にて接続し、光スプリッタ74にて光路が分岐された多数の分岐端子と、各加入者側のONU78とを、光ファイバからなる引込線76にて接続することにより、センタ装置70と各加入者側のONU78とが光伝送路にて接続されている。
【0072】
そして、ONU78には、同軸ケーブルを介してケーブルモデム20(若しくはテレビ受信機)が接続され、ケーブルモデム20には、データ通信用の情報端末装置(パーソナルコンピュータ等)22が接続される。
【0073】
ONU78は、本発明(詳しくは請求項4)の上り信号変換装置に相当するものであり、センタ装置70から伝送されてきた下り光信号(例えば、波長:1550nmの光信号)を、下り信号(例えば、周波数:70MHz〜770MHzの電気信号)に変換して、加入者側のケーブルモデム20やテレビ受信機へ出力し、加入者側の情報端末装置22からケーブルモデム20を介して入力された上り信号(例えば、周波数:10MHz〜55MHzの電気信号)を、下り光信号に影響を与えることのない上り光信号(例えば、波長:1610nmの光信号)に変換して、センタ装置70側へ出力する。
【0074】
図5に示すように、このONU78には、光スプリッタ74からの引込線76である光ファイバに接続するための光接続端子T1と、ケーブルモデム20(若しくはテレビ受信機)に同軸ケーブルを介して接続するための同軸接続端子T2とが備えられている。
【0075】
そして、光接続端子T1に入力された下り光信号は、WDM(Wavelength Division Multiplexing)フィルタ80を介して光/電気変換回路(O/E変換回路)82に入力され、O/E変換回路82で下り信号(電気信号)に変換される。また、O/E変換回路82にて変換された下り信号(電気信号)は、HPF84を介して同軸接続端子T2に出力され、同軸接続端子T2からケーブルモデム20(若しくはテレビ受信機)に出力される。
【0076】
なお、HPF82は、上り信号(電気信号)がO/E変換回路82側に侵入するのを防止し、O/E変換回路82から出力される下り信号のみを同軸接続端子T2側に通過させるためのものであり、カットオフ周波数が例えば70MHzに設定されている。
【0077】
また、WDMフィルタ80は、センタ装置70との間で送受信される光信号を波長により分波するためのものであり、光接続端子T1とO/E変換回路82との間では、上り光信号の通過を遮断し、下り光信号を通過させる。また、WDMフィルタ80は、光接続端子T1と後述する電気/光変換回路(E/O変換回路)90との間では、下り光信号の通過を遮断し、上り光信号を通過させる。
【0078】
一方、同軸接続端子T2に入力されたケーブルモデム20からの出力(上り信号)は、LPF86を介してONU78内に取り込まれ、分岐回路92を介して、増幅回路88に入力される。
【0079】
分岐回路92は、LPF86を介して入力された上り信号をそのまま増幅回路88側に通過させると共に、その上り信号の一部を分岐させるためのものであり、周知の方向性結合器から構成されている。
【0080】
また、増幅回路88は、上り信号を所定レベルまで増幅するものであり、その増幅後の上り信号は、E/O変換回路90に入力される。そして、E/O変換回路90は、増幅回路88から入力された上り信号を、上述した上り光信号に変換し、WDMフィルタ80へ出力する。
【0081】
この結果、E/O変換回路90から出力された上り光信号は、WDMフィルタ80及び光接続端子T1を介してセンタ70側に出力されることになる。
次に、分岐回路92により分岐された上り信号は、上り信号検出回路94に入力される。なお、上り信号検出回路94は、第1実施形態の上り信号検出回路58と同様、例えば、分岐回路92からの入力信号を検波して、検波後の信号レベルが所定レベル以上か否かを判定することにより、ONU78に接続されたケーブルモデム20から上り信号が入力されているか否かを判断する。
【0082】
そして、上り信号検出回路92は、上りL信号が入力されていると判断すると、E/O変換回路90からの上り光信号の出力経路を遮断すると共に、制御回路96を介して、増幅回路88の動作を停止させる。
【0083】
すなわち、制御回路96は、第1実施形態の制御回路60と同様、所謂単安定マルチバイブレータにて構成されており、上り信号検出回路94にて上り信号が検出されない時間が、ケーブルモデム20がデータ送信を行う際の最大周期(例えば上述の15秒)よりも長い設定時間(例えば20秒)に達すると、電源回路98から増幅回路88への電源供給経路に設けられた増幅回路スイッチ99をオフして、その電源供給経路を遮断する。
【0084】
また、制御回路96は、増幅回路スイッチ99をオフして、その動作を停止させているときに、上り信号検出回路94にて上り信号が検出されると、増幅回路スイッチ99をオンして、増幅回路88の動作を再開させる。
【0085】
なお、電源回路98は、商用電源(例えばAC100V)から電源供給を受けて、ONU78の内部回路(O/E変換回路82、E/O変換回路90、増幅回路88、上り信号検出回路94、制御回路96等)を駆動するための直流電源電圧(例えばDC15V)を生成し、その生成した直流電源電圧を、上記各内部回路に供給するためのものである。
【0086】
以上説明したように、本実施形態のONU78においては、ケーブルモデム20から出力された上り信号(電気信号)を、増幅回路88にて増幅した後、光信号(上り光信号)に変換し、光ファイバを介してセンタ装置70側に出力する。
【0087】
また、ONU78には、上り信号検出回路94が備えられており、この上り信号検出回路94にて上り信号が検出されない時間が、ケーブルモデム20がデータ送信を行う最大周期よりも長い設定時間に達すると、制御回路96が電源回路98から増幅回路88への電源供給経路を遮断して、増幅回路88の動作を停止させる。
【0088】
このため、本実施形態によれば、ケーブルモデム20が動作を停止して、ONU78から上り光信号を出力する必要がないときに、増幅回路88の動作を停止させて、増幅回路88による消費電力を抑制することができる。
【0089】
また、制御回路96は、第1実施形態の制御回路60と同様、ケーブルモデム20が周期的なデータ送信を実行しているときには、ケーブルモデム20から上り信号の出力が停止されても、増幅回路88の動作を継続させ、増幅回路52の動作を停止させているときに上り信号検出回路94にて上り信号が検出されると、速やかに増幅回路88の動作を再開させる。
【0090】
このため、本実施形態のONU78によれば、第1実施形態のアップコンバータ30と同様、ケーブルモデム20が通信不能になるのを防止しつつ、ONU78の動作(本実施形態では増幅回路88の動作)を制限して、その消費電力を抑制することができるようになる。
【0091】
なお、本実施形態においては、E/O変換回路90が、本発明の信号変換手段に相当し、増幅回路88が、本発明の増幅手段に相当し、上り信号検出回路94が、本発明の上り信号検出手段に相当し、制御回路96が、本発明の制御手段に相当する。
【0092】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、第1実施形態では、制御回路60は、上り信号検出回路58にて上りL信号が検出されない時間Tが設定時間に達すると、電源回路62から増幅回路52への電源供給経路に設けられた増幅回路スイッチ64をオフして、増幅回路52の動作を停止させるものとして説明したが、増幅回路スイッチ64をオフした際には、発振回路48への電源供給経路も同時に遮断されて、発振回路48の動作も同時に停止するようにしてもよい。
【0093】
また、これと同様に、第2実施形態では、増幅回路スイッチ99をオフした際、制御回路96は、E/O変換回路90への電源供給経路を同時に遮断するようにしてもよい。そして、このようにすれば、E/O変換回路90に流れる暗電流を低減して、省電力化を図ることができる。
【符号の説明】
【0094】
2…CATV伝送線(同軸ケーブル)、4…分岐装置、6…引込線(同軸ケーブル)、8…保安器、L…伝送線、10…ダウンコンバータ、12…双方向増幅器、14…分岐器、18…テレビ端子、20…ケーブルモデム、22…情報端末装置、24…テレビ受信機、30…アップコンバータ、Tin…入力端子、Tout…出力端子、32,42,86…LPF(ローパスフィルタ)、34,56,84…HPF(ハイパスフィルタ)、44…分岐回路、46…ミキサ回路、48…発振回路、50…BPF(バンドパスフィルタ)、52…増幅回路、54…高周波スイッチ、58…上り信号検出回路、60…制御回路、62…電源回路、64…増幅回路スイッチ、70…センタ装置、72…CATV伝送線(光ファイバ)、74…光スプリッタ、76…引込線(光ファイバ)、78…ONU、T1…光接続端子、T2…同軸接続端子、80…WDMフィルタ、82…O/E変換回路、88…増幅回路、90…E/O変換回路、92…上り信号検出回路、92…分岐回路、94…上り信号検出回路、96…制御回路、98…電源回路、99…増幅回路スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置がセンタ装置に対するデータ送信を電気信号にて周期的に行う双方向CATVシステムの端末装置側に設けられ、前記端末装置から前記データ送信のために出力された上り信号を、元の上り信号とは周波数若しくは信号形態が異なり、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号に影響を与えることのない第2上り信号に変換して、前記センタ装置側に出力する上り信号変換装置であって、
前記上り信号を前記第2上り信号に変換する信号変換手段と、
前記信号変換手段に入力される上り信号若しくは前記信号変換手段から出力される第2上り信号を増幅する増幅手段と、
前記端末装置から出力された上り信号を検出する上り信号検出手段と、
前記上り信号検出手段にて上り信号が検出されない時間が、前記端末装置がデータ送信を行う最大周期よりも長い設定時間に達すると、前記増幅手段の動作を停止させ、前記増幅手段の動作停止時に前記上り信号検出手段にて上り信号が検出されると、前記増幅手段の動作を再開させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする上り信号変換装置。
【請求項2】
前記信号変換手段は、周波数変換用の局部発振信号を発生する局部発振手段を備え、該局部発振手段が発生した局部発振信号を用いて、前記端末装置から出力された上り信号を、元の周波数よりも高く、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号とは異なる周波数帯にアップコンバートすることを特徴とする請求項1に記載の上り信号変換装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記局部発振手段の動作も、前記増幅手段の動作と同様に制御することを特徴とする請求項2に記載の上り信号変換装置。
【請求項4】
前記信号変換手段は、前記端末装置から出力された上り信号を、光ファイバを介して前記センタ装置側に伝送可能な光信号に変換するよう構成されており、
前記増幅手段は、前記端末装置から前記信号変換手段に入力される上り信号を増幅するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の上り信号変換装置。
【請求項5】
センタ装置に対するデータ送信を電気信号にて時分割で周期的に行う複数の端末装置と、
前記複数の端末装置毎に設けられ、前記端末装置から前記データ送信のために出力された上り信号を、元の上り信号とは周波数若しくは信号形態が異なり、且つ、前記センタ装置から伝送されてくる下り信号に影響を与えることのない第2上り信号に変換して、前記センタ装置側に出力する複数の上り信号変換装置と、
を備えた双方向CATVシステムにおいて、
前記上り信号変換装置として、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の上り信号変換装置を備えたことを特徴とする双方向CATVシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−259067(P2010−259067A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83197(P2010−83197)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000113665)マスプロ電工株式会社 (395)
【Fターム(参考)】