説明

不同沈下防止装置、油圧制御ユニット

【課題】広範囲に配置された多数の油圧ジャッキを制御する場合において、油圧配管や信号線の配線が煩雑にならないようにした構造物の不等沈下防止装置を提供することを目的としている。また、このような目的に資することのできる油圧制御ユニットを得る。
【解決手段】構造物を油圧ジャッキによって支持し、該構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止防止装置であって、構造物の支持箇所にそれぞれ設けられて前記構造物を支持する油圧ジャッキ1と、前記支持箇所の近傍にそれぞれ設置されて油圧ジャッキ1を駆動する油圧制御ユニット3と、各油圧制御ユニット3に設けられて制御信号等の通信を行う通信制御装置5と、前記構造物の変位信号を入力して油圧ジャッキ1の軸力を演算するPC11と、PC11の演算値に基づいて油圧制御ユニット3の制御信号を通信制御装置5に送信する信号送信手段と、を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止装置および該不同沈下防止装置に用いることのできる油圧制御ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
軟弱地盤に構築された構造物は各部が不均一に沈下する不同沈下を起こしやすい。不同沈下を修正する方法としては、構造物の沈下状況を把握し、構造物を支持する柱等の支持部材を各々ジャッキの軸力を制御してジャッキアップする方法がある。
また、既存の構造物の支持部材、例えば橋脚を改築するような場合には、構造物を別途構築した支持構造物にジャッキを介して受替えることが行われる。この場合にも、構造物が不同沈下しないようにジャッキの軸力を制御することが行われる。
このような構造物の不同沈下を修正あるいは防止する装置を本明細書では不同沈下防止装置という。
【0003】
不同沈下防止装置は、油圧の発生源である単一の電動ポンプユニットと、該電動ポンプユニットに接続されて油圧回路の電磁弁を開閉する油圧制御盤と、該油圧制御盤に接続されて駆動する複数のジャッキを備えて構成される。
そして、複数のジャッキが構造物の広範囲の各支持箇所に分散されて設置され、電動ポンプユニットから各ジャッキへ油圧配管を介して油が供給される。
また、不動点変位センサからの信号、各ジャッキの荷重センサからの信号および構造物の相対変位信号が信号線を介して液圧制御盤に送られ、これらの各信号に基づいて各ジャッキ軸力の制御が行われる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭63-22496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の不等沈下防止装置においては、電動ポンプユニット、油圧制御盤を1台しか備えておらず、これらから各油圧ジャッキに対して油圧配管をする必要がある。このため、大きな構造物の不等沈下防止の場合のように油圧ジャッキの設置個数が多く、また設置範囲が広範囲に亘る場合には、電動ポンプユニットからの油圧配管が長距離に亘り、しかも多数の油圧ジャッキへの配管であることから、非常に煩雑なものとなっていた。
このような、煩雑な油圧配管が長距離に亘って作業現場に存在することは、重機が稼動することもある作業現場においては重機によって油圧配管が損傷を受ける危険がある。油圧配管が破損を受けると大事故につながる危険があることから、そのような現場での作業は慎重になされる必要があり、このため作業効率が悪くなっていた。
また、油圧配管が長距離に亘ると、周辺温度変化による作動油の膨張・収縮の影響が大きくなるという問題もある。
【0005】
さらに、各油圧ジャッキの荷重センサからの信号および構造物の相対変位を検知する変位センサからの信号を送る信号線についても、広範囲に多数存在する各センサから油圧制御盤に配線しなければならず、とても煩雑なものになっていた。
【0006】
本発明は係る課題を解決するためになされたものであり、広範囲に配置された多数の油圧ジャッキを制御する場合において、油圧配管や信号線の配線が煩雑にならないようにした構造物の不等沈下防止装置を提供することを目的としている。
また、このような目的に資することのできる油圧制御ユニットを得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る不同沈下防止防止装置は、構造物を油圧ジャッキによって支持し、該構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止防止装置であって、構造物の支持箇所にそれぞれ設けられて前記構造物を支持する油圧ジャッキと、前記支持箇所の近傍にそれぞれ設置されて前記油圧ジャッキを駆動する油圧制御ユニットと、各油圧制御ユニットに設けられて制御信号等の通信を行う通信制御装置と、前記構造物の変位信号を入力して前記油圧ジャッキの軸力を演算する演算手段と、該演算手段の演算値に基づいて前記
の制御信号を前記通信制御装置に送信する信号送信手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0008】
各油圧制御ユニットに設けられる通信制御装置は、油圧制御ユニットと物理的に一体となっていてもよく、物理的に一体となっていなくても油圧制御ユニットの近傍に配置されて油圧制御ユニットと通信ができるようになっていてもよい。また、通信制御装置は、油圧制御ユニットを構成する筐体内に制御盤として内蔵されたものであってもよい。
構造物の支持箇所に設置するジャッキの数は問わない。例えば建築物の柱をジャッキに受替える場合、当該柱の荷重を受け替えるために2個のジャッキを使用する場合もあれば、4個使用する場合もある。
【0009】
(2)また、本発明に係る不同沈下防止装置は、構造物を油圧ジャッキによって支持し、該構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止防止装置であって、構造物の支持箇所にそれぞれ設けられて前記構造物を支持する油圧ジャッキと、前記支持箇所の近傍にそれぞれ設置されて前記油圧ジャッキを駆動する油圧制御ユニットと、各油圧制御ユニットに設けられて制御信号等の通信を行う通信制御装置と、各通信制御装置とLANケーブルで接続されて各通信制御装置に各油圧制御ユニットの制御信号を送信するコンピュータと、を備えてなることを特徴とするものである。
【0010】
(3)上記(1)または(2)に記載のものにおいて、構造物の相対変位を検出する相対変位計を備え、通信制御装置は該相対変位計の変位信号を入力して演算手段に送信する機能を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のものにおいて、通信制御装置は、油圧ジャッキの軸力を計測する荷重計の信号を入力して該信号を演算手段に出力する機能を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
(5)また、本発明に係る油圧制御ユニットは、油圧ジャッキに対して油を供給して該ジャッキの駆動を制御するものであって、コンピュータとLANケーブルで接続されて制御信号等の通信を行う通信制御装置を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
(6)上記(5)に記載の通信制御装置は、変位計から出力される変位信号を入力する入力ポートを有し、該入力ポートに入力された変位信号をコンピュータ側に出力する機能と、油圧ジャッキの軸力を計測する荷重計の信号を入力して、該入力された荷重信号をコンピュータ側に出力する機能を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明においては、構造物の各支持箇所の近傍に、各油圧ジャッキを駆動する油圧制御ユニットを設けることにより油圧ジャッキに対する油圧配管を短く単純化できるようにし、また、各油圧制御ユニットに通信制御装置を設けて通信制御装置を介して通信するようにしたので、信号線をLANケーブルに代えることができ、信号線の煩雑さがなくなった。
これによって、重機による作業が行われる作業現場において油圧配管の破損の危険がなくなり、作業の安全化が実現できる。また、このような安全な現場環境を実現することで、作業性が格段に向上する。
さらに、油圧配管を短くしたことにより、周辺温度変化による作動油の膨張・収縮の影響を最小限にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[実施の形態1]
本実施の形態は、橋桁の荷重を油圧ジャッキによって別途構築した支持構造物に受替え、前記油圧ジャッキのストロークを制御することによって、前記橋桁の不同沈下を防止する不同沈下防止装置に関するものである。
【0016】
図1は本実施の形態に係るシステムの全体構成を示す図、図2は図1において丸で囲んだA部を拡大して示す図、図3は通信制御装置としてのI/Oボックスを搭載した油圧制御ユニットの正面図、図4はその平面図である。以下、図1〜図4に基づいて本実施の形態を説明する。
【0017】
本実施の形態は、構造物である橋桁を多数の油圧ジャッキ1によって支持し、該構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止防止装置であって、橋桁の支持箇所(各橋脚の両側)にそれぞれ設けられて前記橋桁を支持する油圧ジャッキ1と、前記支持箇所の近傍にそれぞれ設置されて油圧ジャッキ1を駆動する油圧制御ユニット3と、各油圧制御ユニット3に設けられて制御信号等の通信を行う通信制御装置としてのI/Oボックス5と、橋桁の不同点変位を計測する水盛式変位計7と、各支持箇所に設けられて各支持箇所における橋桁の相対変位を検出するレーザ式変位計9と、前記橋脚の不動点変位信号を入力して油圧ジャッキ1の軸力を演算する演算手段を備えたパーソナルコンピュータ11(以下、「PC」という)と、を備えている。そして、PC11と各I/Oボックス5はLANケーブル13で接続され、ネットワークを構築して信号のやりとりがなされる。
以下、各構成をさらに詳細に説明する。
【0018】
(1)油圧ジャッキ
油圧ジャッキ1は、図示しない橋桁の支持箇所(橋脚の両側)に2個ずつ設置されている。
この例では、橋桁の支持箇所は橋幅方向に6箇所であり、図1において、UP1、UP2は橋軸方向の2つの支持箇所を示している。
各油圧ジャッキ1はその近傍に設置された油圧制御ユニット3と油圧配管15で接続され、油圧ジャッキ1の軸力が制御される。各支持箇所に設置された2個の油圧ジャッキ1は一つの油圧制御ユニット3によって同一の軸力に制御される。
【0019】
(2)橋桁
図1においては不同沈下防止の対象構造物である橋桁は図示されていない。
なお、不同沈下防止の対象となる構造物として、この例では橋桁を示したが、その他、ビル等の建築物など種々の構造物を支持対象とできる。
【0020】
(3)油圧制御ユニット
油圧制御ユニット3は、I/Oボックス5からの制御信号によって駆動し、油圧ジャッキ1に対して所定の圧力で油を供給する。
油圧制御ユニット3は、図1に示されるように、各支持箇所に1個づつ設置されており、各支持箇所に設置された油圧ジャッキ1の近傍に設置される。したがって、油圧制御ユニット3から油圧ジャッキ1への油圧配管15はそれぞれの油圧制御ユニット3からその近傍に配置された油圧ジャッキ1に対しての配管されるため、極めて短い配管でよい。このため、従来のように、単一の油圧ユニットから各油圧ジャッキ1に対して長距離の配管していたのに比較すると、配管長が短く、煩雑さのない極めてスッキリとしたものとなっている。
【0021】
油圧制御ユニット3は、ユニット内部に設置されたモータによって駆動して所定の圧力の油を油圧ジャッキ1に供給する。油圧ジャッキ1の軸力(荷重)はデジタル圧力計17によって検知され、検知データがI/Oボックス5に送信される。
【0022】
なお、各油圧制御ユニット3にはリモコン19が設けられており、手動にて油圧制御ユニット3を作動させることができる。各油圧制御ユニット3は、各油圧ジャッキ1の近傍に設置されていることから、油圧ジャッキ設置時の調整作業時などに油圧ジャッキ1のデジタル圧力計17を目視しながら操作ができるので、便利である。この点、従来のように単一の油圧制御ユニットによって長距離配管をしている場合には、油圧制御ユニットの作業者と油圧ジャッキ1の軸力を確認する者との2人が必要であった。このように、各油圧制御ユニット3を油圧ジャッキ1の近傍に設置することで、油圧ジャッキ設置時あるいは撤去時の調整作業時の操作性が向上する。
【0023】
(4)I/Oボックス
I/Oボックス5は、図4に示されるように、LANケーブル13が接続されるLANポート21、変位計の信号を入力する変位計ポート23を有している。LANポート21には、LANケーブル13が接続されPC11からの制御信号が入力され、またPC11に対するデジタル信号の出力がなされる。また、変位計ポート23にはレーザ式変位計9の変位信号線が接続される。
I/Oボックス5は、PC11からの制御信号をアナログ信号に変換して油圧制御ユニット3の制御信号として出力する。また、レーザ式変位計9のアナログ信号を入力して、デジタル信号に変換してPC11に出力する。
【0024】
なお、この例では通信制御装置の例としてI/Oボックス5を例に挙げたが、本発明の通信制御装置は、油圧制御ユニット3を構成する筐体内に制御盤として内蔵されたものであってもよい。
【0025】
(5)水盛式変位計
水盛式変位計7は、油圧ジャッキ1が設置される支持箇所における橋桁側に設置されて、橋桁の不動点変位を計測し、計測信号をPC11に出力する。
なお、橋桁の不動点変位の検出計としてこの例では水盛式変位計7を用いているが、その他の不動点変位計であってもよいことは言うまでもない。
【0026】
(6)レーザ式変位計
レーザ式変位計9は、油圧ジャッキ1の近傍に設置されて、レーザ変位設置位置と橋桁の相対変位を検出し、検出信号をI/Oボックス5に送信する。
【0027】
(7)PC
PC11は、I/Oボックス5からの圧力信号および変位信号、水盛式変位計7からの信号を入力して、油圧ジャッキ1の軸力を演算し、その演算値をI/Oボックス5に送信する。
PC11とI/Oボックス5はLANケーブル13で接続され、信号のやり取りがなされる。この点、従来例では各ジャッキの圧力検出計および各変位計とが信号線で接続されていたため、極めて煩雑な配線であったのを、各油圧制御ユニット3にI/Oボックス5を設置するという構成を採用することで、LANケーブル13での配線が可能となり極めてスッキリとした信号配線を実現している。
【0028】
以上のように構成された本実施の形態の動作を説明する。
まず、橋桁の荷重を油圧ジャッキ1で受替えるために、支持箇所に油圧ジャッキ1を設置する。油圧ジャッキ1の設置時における調整作業は、上述したように、リモコン19によって作業者が一人で行うことができる。
油圧ジャッキ1が設置されると、各支持箇所ごとにプレロード作業を行う。プレロード作業は、予め計算によって求めた支持荷重になるまで、段階的に油圧ジャッキ1に荷重を付加していく作業である。
【0029】
全ての油圧ジャッキ1によって橋桁の荷重を受替えた後は、水盛式変位計7の変位信号に基づいて油圧ジャッキ1を制御して不同沈下を防止する。具体的には、例えば水盛式変位計7からある橋桁の支持箇所が下がっているとの信号がPC11に入力されると、PC11の演算手段が当該信号に基づいて軸力を付加すべき油圧ジャッキ1の特定と、付加すべき軸力を演算する。演算結果はLANケーブル13を介して当該油圧ジャッキ1が設置されている近傍に配置されたI/Oボックス5に入力される。I/Oボックス5では入力信号を油圧制御ユニット3の制御信号に変換して油圧制御ユニット3に出力する。油圧制御ユニット3は入力した信号に基づいてモータを稼動して、当該油圧ジャッキ1に油を供給して軸力を付加する。
【0030】
油圧ジャッキ1に軸力を付加することで、橋桁が変位すると、その変位量はレーザ式変位計9によって検知され、検知信号がI/Oボックス5に入力される。I/Oボックス5に入力された検知信号は、PC11側に送信され、フィードバック制御によって変位制御がなされる。
また、油圧ジャッキ1の軸力が油圧制御ユニット3に設けたデジタル圧力計17によって検知され、I/Oボックス5からPC11側に送信され、油圧ジャッキ1の軸力が所定の値を超えないように監視される。
【0031】
以上のように、本実施の形態においては、橋桁の支持箇所(各橋脚の両側)の近傍に、油圧ジャッキ1を駆動する油圧制御ユニット3とI/Oボックス5を設けることにより、油圧ジャッキ1に対する油圧配管15を短く単純化でき、また信号線をLANケーブル13に代えたことにより、従来の油圧配管や信号線の煩雑さがなくなり、すっきりとした油圧配管15と信号線の配線を実現できた。
これによって、重機による作業が行われる作業現場において油圧配管の破損の危険がなくなり、作業の安全化が実現できる。また、このような安全な現場環境を実現することで、作業性が格段に向上する。
また、油圧配管を短くしたことにより、周辺温度変化による作動油の膨張・収縮の影響を最小限にすることができる。
【0032】
なお、上記の実施の形態においては、橋桁を油圧ジャッキ1で支持して不同沈下を防止する場合について説明したが、上述したように、支持構造物は橋桁に限られず、ビル等の建築物など種々のものを含む。
【0033】
また、上記の実施の形態においては、不同沈下防止装置の例を示したが、本装置と同様に、複数の油圧ジャッキを広範囲に亘って設置するような場合には、不同沈下防止装置以外であっても本実施の形態と同様のシステムを用いることにより、上述した油圧配管と信号配線の単純化が実現できる。このような広範な用途に適用できる装置をジャッキ制御システムと呼ぶとすれば、これは以下のような構成からなる。
複数のジャッキを制御するジャッキ制御システムであって、制御するジャッキ毎にそれぞれ設けられた油圧制御ユニットと、各油圧制御ユニットに設けられて制御信号を入力して該制御信号を前記油圧制御ユニットに出力する通信制御装置と、該通信制御装置に前記油圧制御ユニットの制御信号を送信する信号送信手段と、を備えたことを特徴とするジャッキ制御システム。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施の形態に係る不同沈下防止装置の全体構成を示す図である。
【図2】図1に示した一部を拡大して示す拡大図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る油圧制御ユニットとI/Oボックスの説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る油圧制御ユニットとI/Oボックスの説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1 油圧ジャッキ
3 油圧制御ユニット
5 I/Oボックス
7 水盛式変位計
9 レーザ式変位計
11 PC
13 LANケーブル
15 油圧配管
17 デジタル圧力計
19 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物を油圧ジャッキによって支持し、該構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止防止装置であって、
構造物の支持箇所にそれぞれ設けられて前記構造物を支持する油圧ジャッキと、前記支持箇所の近傍にそれぞれ設置されて前記油圧ジャッキを駆動する油圧制御ユニットと、各油圧制御ユニットに設けられて制御信号等の通信を行う通信制御装置と、前記構造物の変位信号を入力して前記油圧ジャッキの軸力を演算する演算手段と、該演算手段の演算値に基づいて前記油圧制御ユニットの制御信号を前記通信制御装置に送信する信号送信手段と、を備えてなることを特徴とする不同沈下防止装置。
【請求項2】
構造物を油圧ジャッキによって支持し、該構造物の不同沈下を防止する不同沈下防止防止装置であって、
構造物の支持箇所にそれぞれ設けられて前記構造物を支持する油圧ジャッキと、前記支持箇所の近傍にそれぞれ設置されて前記油圧ジャッキを駆動する油圧制御ユニットと、各油圧制御ユニットに設けられて制御信号等の通信を行う通信制御装置と、各通信制御装置とLANケーブルで接続されて各通信制御装置に各油圧制御ユニットの制御信号を送信するコンピュータと、を備えてなることを特徴とする不同沈下防止装置。
【請求項3】
構造物の相対変位を検出する相対変位計を備え、通信制御装置は該相対変位計の変位信号を入力して演算手段に送信する機能を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の不同沈下防止装置。
【請求項4】
通信制御装置は、油圧ジャッキの軸力を計測する荷重計の信号を入力して該信号を演算手段に出力する機能を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の不同沈下防止装置。
【請求項5】
油圧ジャッキに対して油を供給して該ジャッキの駆動を制御する油圧制御ユニットであって、コンピュータとLANケーブルで接続されて制御信号等の通信を行う通信制御装置を備えたことを特徴とする油圧制御ユニット。
【請求項6】
通信制御装置は、変位計から出力される変位信号を入力する入力ポートを有し、該入力ポートに入力された変位信号をコンピュータ側に出力する機能と、油圧ジャッキの軸力を計測する荷重計の信号を入力して、該入力された荷重信号をコンピュータ側に出力する機能を備えていることを特徴とする請求項5に記載の油圧制御ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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