説明

不織副木及びギブス製品

医療用包帯製品であって、対象身体部位に形状一致状態にて適用されるようになった不織繊維製のフレキシブルな医療用材料と、医療用材料内に含浸されており、あるいは医療用材料上にコーティングされた反応性樹脂材料と
を含んでいる。反応性樹脂材料は活性物質が存在しないときには不活性状態に維持され、活性物質が存在するときには活性化して硬化し、剛質の自立型固定構造体を形成する。使用時まで活性物質と接触させないように医療用材料を収納する包装体がさらに提供される。この医療用包帯製品はプレカット形態あるいは、所望長を切り取ることができるロール形態で提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療用包帯製品に関する。特に本発明は整形外科用の副木製品とギブス製品に関する。これらの製品は剛質あるいは半剛質の固定具を必要とする骨折または捻挫あるいは他の負傷部位の固定に使用できる不織基材を利用する。
【背景技術】
【0002】
身体部位の固定を必要とする骨折等の負傷の治療に使用する医療用包帯は一般的に、身体部位に巻き付けられた後に剛質構造体へと硬化する物質で含侵された布地またはスクリム素材で成る長尺物で製造される。
【0003】
従来の方法では、まず負傷した腕部または脚部に綿布等で成る保護カバーを当てがい、続いて石膏で含侵した基材あるいは湿気硬化性樹脂で含侵したフレキシブルなファイバグラス布層で形成された基材によって保護カバーと腕部または脚部を覆ってギブスまたは副木を形成するものであった。これらの材料で形成されたギブスまたは副木はいくつかの弱点を有する。特に石膏が含侵された基材を利用するギブスまたは副木は重量の割りに強度が弱い。その結果、完成したギブスまたは副木は非常に重くて嵩張る。さらに、石膏のギブスまたは副木は硬化速度が緩慢で、最大強度に達するには24時間から72時間を要する。また石膏は水中で崩壊するため、着用したままの入浴又はシャワーは困難である。これら行為による湿潤が回避できたとしても長期にわたる着用による発汗で石膏は崩壊し、悪臭や掻痒の問題が発生する。
【0004】
ファイバグラス布層で形成された湿気硬化性基材を利用したギブスまたは副木は軽量であり、防水性を有し、強度が大幅に向上している。しかしそのような基材で作成された硬化ギブスまたは副木であっても次第に脆くなり、着用時に崩壊する可能性があり、交換が必要になろう。さらにファイバグラスは哺乳動物の皮膚には刺激が強い物質である。
【0005】
石膏含侵基材や湿気硬化性樹脂含浸ファイバグラス基材を利用する従来のギブスまたは副木に特有な上述の弱点を軽減するため、樹脂を含浸したニット布または織布で成る非ファイバグラス基材が考案された。ニット布基材は良好な形状一致性を提供し、硬化後に充分な剛質性を提供し、強度が消失しないギブスまたは副木を提供する。しかしニット布基材を利用するギブス及び副木製品はしばしば製造コストが高く、製造時間も長いニット加工を必要とする。さらにニット布基材を利用したギブスや副木は患者に不快感を与えかねない非均質で粗い縁部を形成する可能性が高い。
【0006】
本発明は従来技術の弱点を、皮膚を刺激せず、製造が容易で安価な基材の提供によって克服する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の1目的は不織基材を利用する当初にはフレキシブルなギブス及び副木製品を提供することである。
【0008】
本発明の別目的は均質な密度を有した不織基材を利用する当初にはフレキシブルなギブス及び副木製品を提供することである。
【0009】
本発明の別目的は剛質または半剛質状態に硬化したときにスムーズで均質な縁部を有し、当初にはフレキシブルなギブス及び副木製品を提供することである。
【0010】
本発明の別目的は軽量で快適であり、当初にはフレキシブルなギブス及び副木製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1実施例によれば医療用包帯製品が提供される。この医療用包帯製品は固定対象の身体部に形状一致状態で適用される不織状態の繊維で成るフレキシブルな医療用材料と、その医療用材料に含浸またはコーティングされる反応性樹脂とを含んでいる。この反応性樹脂は活性剤が存在しない非活性条件下で安定しているが、活性剤と接触すると硬化して剛質な自立構造体を提供する。医療用材料をその使用時まで活性剤と接触させないように包装する包装体が提供される。
【0012】
本発明の別実施例によれば医療用材料はギブステープを含み、反応性樹脂は実質的に湿気がない状態では安定しており、充分な湿気と接触すると硬化して剛質な支持構造体を形成し、活性剤は湿気である。
【0013】
本発明の別実施例によれば不織繊維材料はガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維及びそれらの混合繊維から選択される繊維で形成される。
【0014】
本発明の別実施例によれば医療用材料はスプレーボンディング、スパンボンディング、ニードルパンチング、フェルティング、スパンレーシング及びスティッチボンディングから選択される不織工程によって形成される。
【0015】
本発明の別実施例によれば医療用材料は少なくとも約5g/m2の重量である。
【0016】
本発明の別実施例によれば不織医療材料は無機賦形剤、縫合部、スクリム、積層部及びプラスチックフィルムから選択される補強要素を含んでいる。
【0017】
本発明の別実施例によれば医療用材料はロール状に提供され、包装体は封筒形態である。
【0018】
本発明の別実施例によれば医療用包帯製品は目的の医療的利用に適した所定の長さで排出されるように提供されている。その医療用包帯製品は湿気不浸透性材料で形成され、湿気の侵入を防止するように密封できる長形筒体と、筒体内に収容され、使用時まで湿気の侵入が防止されている長形医療材料とを含む。この医療用材料は不織布で成る基材と、不織布に含浸またはコーティングされる反応性樹脂とを含む。この樹脂は実質的に無湿気状態に保たれると安定しており、充分な湿気と接触すると硬化して剛質な自立性の固定構造体を形成する。材料の使用時に基材と患者の皮膚との間で緩衝効果を提供するように基材の少なくとも片面を覆う柔軟でフレキシブルな緩衝材が提供される。所定長の包帯製品が排出された後に湿気の侵入を防止するように筒体を再密封させる密封手段が提供され、筒体内に残る基材の硬化が防止される。
【0019】
本発明の別実施例によれば不織医療用材料はガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維及びそれらの混合繊維から選択される繊維を含む。
【0020】
本発明の別実施例によれば医療用材料はスプレーボンディング、スパンボンディング、ニードルパンチング、フェルティング、スパンレーショング及びスティッチボンディングから選択される不織工程により形成される。
【0021】
本発明の別実施例によれば合成材料繊維の不織クッションを含む基材を包装する保護ラップが提供される。
【0022】
本発明の別実施例によれば基材を包装する保護ラップは不織ポリプロピレン筒体を含む。
【0023】
本発明の別実施例によれば基材は1枚の均質層を含む。
【0024】
本発明の別実施例によれば医療用包帯製品は排出ボックス内に収納されている。
【0025】
本発明の別実施例によれば医療用包帯製品はコンパクトに重ねられた重合形態で排出ボックス内に収納されている。
【0026】
本発明の別実施例によれば重合形態はコイル状である。
【0027】
本発明の別実施例によれば医療用包帯製品は湿気の侵入を防止するように密封できる包装体と、実質的に無湿気状態で筒体内に収納され、使用時まで湿気の侵入が防止されている医療用材料とを含む。この医療用材料は不織基材と、基材に含浸またはコーティングされた反応性樹脂とを含む。この反応性樹脂は実質的に無湿気状態では安定しており、充分な湿気と接触すると硬化して剛質で自立性の固定構造体を形成する。この反応性樹脂はポリイソシアネート、ポリオール、触媒及び安定剤のブレンド体を含んでいる。医療用材料はさらに、基材の少なくとも片面を覆う柔軟でフレキシブルな保護不織布を含み、材料の利用時に基材と患者の皮膚との間に緩衝効果を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
ギプス
図面を解説する。図1には本発明の1実施例によるギブステープの形態である医療用包帯製品10が図示されている。医療用包帯製品10はパウチ11のごとき防湿気パッケージを含み、ロール状のフレキシブルなギブス包帯12を密封状態で収納している。硬化性樹脂で含浸された包帯12は使用のためにパウチが開かれるまでフレキシブルな状態を維持する。
【0029】
図2に示す包帯12はスプレーボンディング、スパンボンディング、ニードルパンチング、フェルティング、スパンレーシングまたはスティッチボンディング等の公知技術で提供される。包帯12は適したどのような有機繊維または無機繊維を使用して製造してもよい。適した繊維の例にはガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維及びそれらの混合繊維がある。
【0030】
包帯12は医療用包帯として使用するのに適した厚みを有している。適した厚みの例は少なくとも約1mmであり、好適には約2mmから約8mmである。包帯12は好適には特に1方向に延伸特性、強度特性及び他の特性を有するように設計することができる。あるいは包帯12の全方向に均等な特性を提供するように繊維をランダムに配置することができる。患者による着用に快適性を付与するために縦方向にソフトなエッジを提供するように設計することもできる。包帯12は少なくとも約5g/m2の重量を有する。単独でも利用できるが、所望する副木特性を提供するように有機あるいは無機の賦形剤、縫合部、スクリム、積層部、プラスチックフィルム、その他の適した補強材で補強を加えることもできる。
【0031】
包帯12は剛質ギブスを形成するように活性化する硬化樹脂により含浸またはコーティングされている。この樹脂を化学的に調整して、湿気硬化性、UV硬化性あるいは熱硬化性等の所望硬化特性を付与することもできる。好適には使用樹脂は湿気硬化性ポリウレタン系の樹脂である。2つの典型的な反応性樹脂の組成を以下の表で示す。
【0032】
表1
イソネート↓143L または
モンジュール↓CD または ポリイソシアネート 50.0%
ルビネート↓ XI168
プルラコール↓P1010 ポリオール 46.6%
DC−200シリコン 消泡剤 0.30%
塩化ベンゾイル 安定剤 0.10%
タンキャットDM−70 触媒 3.0%
100%
表2
イソネート 143L または
モンジュール CD または ポリイソシアネート 50.0%
カルボワックスPEG600
カルボワックスPEG4600 22.0%
ボラノール230−238
ボラノール220−110 18.0%
イルガノックス1010 2.0%
消泡剤 1400 4.0%
メタンスルフォン酸 1.0%
DMDEE 3.0%
100%
包帯12ができるだけ速く活性化して骨折箇所を固定する充分な剛質性を獲得することが望ましい。包帯12は湿気硬化性樹脂との良好なマッチングを提供する。なぜなら不織包帯12は高レベル孔質度を有しており、包帯12全体に湿気を浸透させ、少量の水分で包帯12を素早く活性化させるからである。
【0033】
包帯12はパッケージ収納用として芯体14周囲に巻き上げられる。芯体14は包帯12の皺化を防止し、適用時に包帯の迅速で制御された巻き戻しを提供する。
【0034】
図3から図7にかけて包帯12の適用方法を図示する。まず図1で示す保存パッケージ11から巻上げ状態の包帯12を取り出し、約25℃の冷水内に浸す(図3)。図示では処置技術者は保護手袋を着用している。巻上げ包帯12から過剰水を絞り出す(図4)。続いて直ちに包帯12を通常方法で下肢部分に適用する(図5)。適用した包帯12がまだフレキシブル状態であるときに皺を伸ばし、下肢部分に密着させて間隙を実質的に無くす(図6)。包帯12が硬化すると、包帯12は充分に剛質となり、適用下肢部分を固定するが(図7)、充分な残留柔軟性を維持しているために下肢部分の多少の動きは可能である。
【0035】
図7と図8が示すように包帯12は身体の様々な四肢部分に適用が可能である。例えば包帯12は脚部に適用でき(図7)、あるいは前腕部に適用できる(図8)。
【0036】
副木
副木用の医療用包帯製品110は図9に図示されている。包帯製品110は例えば30フィート等の長さのコイル状に巻き上げられた状態で、適した排出装置111に収納して販売できる。排出カートン111には排出スロット112が排出カートンの下方縁部に提供され、包帯製品110を排出スロットから排出させる。
【0037】
包帯製品110は例えば金属フォイルとプラスチックの積層体である湿気不浸透性材料で形成された外側筒体113を含む。筒体113は両側が熱密閉されており、長形封筒体として提供される。下記で詳細に説明する医療用包帯114は筒体113内に収納されており、排出されるまで実質的に無湿気状態に保たれる。包帯114は排出カートン111から収納筒体と共に必要量がカートン外に引き出され、例えば鋏等で切断される。残りの包帯114の切断端部は、バークリップ等のクリップを受領することができるように充分な長さの筒体部を有した状態で筒体113内に押し戻される。もちろんどのような適した他の密閉手段を使用しても構わない。
【0038】
図10を解説する。包帯114の適した長さは測定により決定されるため、測定マーク“M”が筒体113の1縁部に沿って印刷されている。筒体113は好適には包帯114と密着しており、筒体が開かれたときに筒体内に侵入する空気量を最低限に抑えている。
【0039】
図11に示すように包帯114は不織基材116を含む。基材116の重量は約50g/m2であり、好適には約200g/m2から約700g/m2である。基材116は好適にはポリプロピレンのごときソフトでフレキシブルな不織繊維で形成された筒状のラップ118内に収納されている。これで患者の皮膚と基材116との間に緩衝性の保護層が提供される。
【0040】
ラップ118は開放気泡フォーム体または網状フォーム体、閉鎖気泡フォーム体、ソフトでフレキシブルな膜体及び不織材料のごとき幅広い他材料から選択して製造することができる。
【0041】
あるいは使用直前に筒体113内に収納された基材116を保護緩衝層で包装することも可能である。これは基材116の周囲で平坦な緩衝材料を折畳み、例えばテープ等の接着手段で固定することで達成される。
【0042】
基材116は実質的に無湿気状態では安定しており、充分な湿気との接触によって硬化し、剛質で自立性である固定構造体を提供する反応性樹脂により含浸またはコーティング処理されている。2種類の反応性樹脂の組成が以下の表に示されている。
【0043】
表3
イソネート↓143L または
モンジュール↓CD または ポリイソシアネート 50.0%
ルビネート↓ XI168
プルラコール↓P1010 ポリオール 46.6%
DC−200シリコン 消泡剤 0.30%
塩化ベンゾイル 安定剤 0.10%
タンキャットDM−70 触媒 3.0%
100%
表4
イソネート 143L または
モンジュール CD または ポリイソシアネート 50.0%
カルボワックスPEG600
カルボワックスPEG4600 22.0%
ボラノール230−238
ボラノール220−110 18.0%
イルガノックス 1010 2.0%
消泡剤 1400 4.0%
メタンスルフォン酸 1.0%
DMDEE 3.0%
100%
図12から図14にかけて示すように、包帯114は典型的には適用前に包帯114の片面に水をスプレーまたは垂らし(図12)、過剰水を絞り取り(図13)、包帯114の皺を伸ばす(図14)。
【0044】
図15で図示する好適長の包帯114は固定対象の身体部位の形状に合わせて形状化される。このタイプの副木は脹脛用であり、脹脛から足踵に至る長さで包帯114を脹脛上に成型することで提供される。続いて包帯114は図16で示すように伸縮性包帯“B”で巻き込まれる。
【0045】
図17から図19にかけては本発明の別実施例による医療用包帯製品30が図示されている。重合状態で共通縫目に沿って熱溶着された2枚の積層シート体で成る医療用包帯114は収納容器131内に収納されている。外側層は破損抵抗性プラスチックフィルムで形成され、中間層はアルミフォイルで形成されて湿気バリヤとして作用する。内側層は湿気侵入を阻止すべく容器131を熱密封するのに適した熱特性を有したプラスチックフィルムである。
【0046】
図17で図示するように容器131は容器131内の医療用包帯114を排出する開端部137を有した排出筒体136を含む。
【0047】
図18と図19が示すように排出筒体136の開端部137はバークランプ139のごとき適したクランプ具で密閉することができる。
【0048】
図18で図示するように排出筒体136は医療用材料114の周囲に密着しており、医療用包帯114を排出させるために開端部137が開かれたときに侵入する空気量を最低限に抑え、医療用包帯の空気接触を抑制している。図18は容器131内に侵入する空気量を最低限に抑えるように医療用包帯114を比較的タイトに巻き付けている状態も示している。開端部137が適正に密閉されていると容器131は充分に密閉状態であり、医療用材料114は容器131内で柔軟性を保ち、内部で医療用包帯114が品切れとなる通常期間よりもずっと長期間にわたって硬化することはない。もし医療用包帯114の先端部分が開端部137付近で硬化すれば、その硬化部分のみを切り取って廃棄することができる。
【0049】
所望する長さの医療用包帯114が、クランプ具139を外して医療用包帯114の先端露出部を摘まむことで排出される。適当な長さの医療用包帯114が、容器131内にて医療用包帯を巻き戻すことによって引き出される。適当な長さの医療用包帯が開端部137から排出されると、その部分は切り取られ、残った端部は排出筒体136内に押し戻される。その後に開端部137は迅速に再密閉される。
【0050】
図20で図示する医療用包帯はカット済みの医療用包帯製品140の実施例である。医療用包帯製品140はプレカットされた長さの医療用包帯114が包装されている湿気非浸透性封筒体141を含む。医療用包帯114は所望する利用法に合わせたサイズにて提供され、そのように表示されている。医療用包帯114を封筒体141から取り出し、その状態で使用することができる。あるいは治療する医師や医療技術者が必要とする治療条件に則した長さと形状に合わせてカットされる。
【0051】
本発明の別実施態様では樹脂コーティングあるいは樹脂含浸された基材116は筒状ラップを施さずに筒体113内に包装されている。基材は筒体113から取り出され、湿潤処理され、ユーザーが選択した保護ラップ体内に収容され、患者に適用される。基材116に保護ラップ体を適用する前あるいは適用した後に過剰水の絞り出しが必要に応じて実行される。保護ラップの適用を容易にするため、保護ラップを充分に幅広である平坦な緩衝材料で提供し、基材116の周囲で広げて筒状の包装体を形成させることができる。この緩衝材料は米国特許6719710(特に図4)のように、例えば両面接着テープによって基材周囲で筒状に固定することができる。
【0052】
以上、医療用包帯製品を解説した。本発明の様々な詳細部分は本発明のスコープ内で変更可能である。よって、前述の説明は本発明の説明のみを目的としており、本発明の限定は意図されていない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明のいくつかの目的は解説した。本発明の他の目的及び利点は添付図面を利用した以下の説明で理解されよう。
【図1】図1は防湿気保存パッケージと不織医療用ギブス包帯とを含んだギブス製品の斜視図である。
【図2】図2は本発明の1実施例による不織医療用ギブス包帯の斜視図である。
【図3】図3は本発明の不織ギブス包帯を適用のために準備し、患者の下肢部分に適用する一連のステップを示している。
【図4】図4は本発明の不織ギブス包帯を適用のために準備し、患者の下肢部分に適用する一連のステップを示している。
【図5】図5は本発明の不織ギブス包帯を適用のために準備し、患者の下肢部分に適用する一連のステップを示している。
【図6】図6は本発明の不織ギブス包帯を適用のために準備し、患者の下肢部分に適用する一連のステップを示している。
【図7】図7は本発明の不織ギブス包帯を適用のために準備し、患者の下肢部分に適用する一連のステップを示している。
【図8】図8は前腕部分に適用されている本発明の不織ギブス包帯を図示する。
【図9】図9は排出ボックスから排出されている本発明の別実施例による副木製品の斜視図である。
【図10】図10は切断状態である本発明の副木製品の一部断面を示す斜視図である。
【図11】図11は説明のために不織基材が露出された本発明の副木材料の一部を示す斜視図である。
【図12】図12は本発明の副木材料の湿気硬化性樹脂の湿潤活性化処理を図示する。
【図13】図13は適用前に本発明の副木材料から過剰水を絞り出す処理を図示する。
【図14】図14は湿潤処理後に本発明の副木材料の皺を伸ばす処理を図示する。
【図15】図15は負傷した下肢部分に置かれ、カバーにより固定されている本発明の副木製品を図示している。
【図16】図16は負傷した下肢部分に置かれ、カバーにより固定されている本発明の副木製品を図示している。
【図17】図17は排出するまで本発明の副木製品を保管する排出容器の別例を示す斜視図である。
【図18】図18は図17で図示する排出容器の縦断面図である。
【図19】図19は図18で示す排出容器が収納されている排出カートンを示す斜視図である。
【図20】図20は使用時まで湿気不浸透性封筒体に収納された状態の本発明による切断済み副木製品の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用包帯製品であって、
(a)対象身体部位に形状一致状態にて適用されるようになった不織繊維製のフレキシブルな医療用材料と、
(b)該医療用材料内に含浸されており、あるいは該医療用材料上にコーティングされた反応性樹脂材料と、
を含み、該反応性樹脂材料は活性物質が存在しないときには不活性状態に維持され、活性物質が存在するときには活性化して硬化し、剛質の自立型固定構造体を形成するものであり、本医療用包帯製品は、
(c)使用時まで活性物質と接触させないように前記医療用材料を収納する包装体、
をさらに含んでいることを特徴とする医療用包帯製品。
【請求項2】
医療用材料はギブステープを含み、樹脂材料は、実質的に無湿気状態では安定を維持し、充分な湿気と接触して硬化し、剛質の自立性固定構造体を形成する樹脂を含んでおり、活性物質は湿気であることを特徴とする請求項1記載の医療用包帯製品。
【請求項3】
不織繊維製医療用材料はガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維及びそれらの混合繊維から選択される繊維で提供されることを特徴とする請求項1記載の医療用包帯製品。
【請求項4】
医療用材料はスプレーボンディング、スパンボンディング、ニードルパンチング、フェルティング、スパンレーシング及びスティッチボンディングから選択される不織工程で提供されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の医療用包帯製品。
【請求項5】
医療用材料は少なくとも5g/m2の重量であることを特徴とする請求項1記載の医療用包帯製品。
【請求項6】
医療用材料は無機賦形剤、縫合部、スクリム、積層部及びプラスチックフィルムから選択される補強要素を含んでいることを特徴とする請求項1記載の医療用包帯製品。
【請求項7】
医療用材料はロール形態で提供され、包装体は封筒体であることを特徴とする請求項2記載の医療用包帯製品。
【請求項8】
目的とする医療的利用に適した設定長にて排出されるように提供される医療用包帯製品であって、
(a)湿気非浸透材料で形成され、湿気の侵入を阻止するように密封可能な長形筒体と、
(b)該筒体内に収納され、使用時まで無湿気状態に保たれる長形医療用材料と、
を含んでおり、該医療用材料は、
(i)不織布で成る基材と、
(ii)該不織基材内に含浸されており、あるいは該不織基材上にコーティングされた反応性樹脂材料であって、実質的に無湿気状態では安定状態に維持され、充分な湿気と接触すると硬化し、剛質の自立型固定構造体を形成する反応性樹脂材料と、
(iii)前記基材の少なくとも片面を覆い、本医療用材料の使用時に該基材と患者の皮膚との間で緩衝効果を提供するソフトでフレキシブルな保護緩衝ラップと、
を含んでおり、本医療用材料は、
(c)利用のために所定長の医療用包帯製品が排出された後で湿気の侵入を阻止し、前記筒体内に残留する前記基材の硬化を阻止するように前記筒体を再密封する密封手段、
をさらに含んでいることを特徴とする医療用包帯製品。
【請求項9】
不織医療用材料はガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維及びそれらの混合繊維から選択される繊維で提供されることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項10】
医療用材料はスプレーボンディング、スパンボンディング、ニードルパンチング、フェルティング、スパンレーシング及びスティッチボンディングから選択される不織工程で提供されることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項11】
基材を包む保護緩衝ラップは合成繊維製の不織緩衝材で成ることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項12】
基材を包む保護緩衝ラップは不織ポリプロピレン繊維製筒状体であることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項13】
反応性樹脂材料はポリイソシアネート、ポリオール、触媒及び安定剤の混合物を含んでいることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項14】
基材は1枚の均質層で成ることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項15】
排出ボックス内に収納されていることを特徴とする請求項8記載の医療用包帯製品。
【請求項16】
コンパクトな重合形態で排出ボックス内に収納されていることを特徴とする請求項15記載の医療用包帯製品。
【請求項17】
重合形態はコイル状であることを特徴とする請求項16記載の医療用包帯製品。
【請求項18】
医療用包帯製品であって、
(a)湿気の侵入を阻止するように密封可能な包装筒体と、
(b)実質的に無湿気状態で前記筒体内に収納されており、使用時まで湿気との接触が阻止されている医療用材料と、
を含んでおり、該医療用材料は、
(i)不織基材と、
(ii)該不織基材内に含浸され、あるいは該不織基材上にコーティングされる反応性樹脂材料であって、実質的に無湿気状態では安定しており、充分な湿気と接触すると硬化し、剛質で自立性の固定構造体を形成し、ポリイソシアネート、ポリオール、触媒及び安定剤の混合物を含む反応性樹脂材料と、
(iii)前記基材の少なくとも片面を覆い、前記医療用材料の使用時には該基材と患者の皮膚との間に緩衝効果を提供するソフトでフレキシブルな保護不織布と、
を含んでいることを特徴とする医療用包帯製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2008−545490(P2008−545490A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514895(P2008−514895)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【国際出願番号】PCT/US2006/021438
【国際公開番号】WO2006/132961
【国際公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(501356226)ビーエスエヌ メディカル,インク. (17)
【Fターム(参考)】