説明

両面で半導体ウェハを化学的に研削する方法

【課題】今まで使用されていた微細研削の欠点及び慣用の粗大研削工程(PPG、DDG)及びラッピングの欠点を抑え、かつ同時に450mmに適している、半導体ウェハの製造シーケンスと新規の加工工程を獲得する。
【解決手段】半導体ウェハを両面同時に加工する方法であって、前記半導体ウェハは、自由に移動可能に、回転装置により回転される複数のキャリヤの1つにおける切り抜き部に載置されており、それによりサイクロイド軌跡で移動する前記方法によって達成され、該半導体ウェハは、2つの回転するリング状の工作ディスクの間で材料除去的に加工される半導体ウェハの両面同時加工方法において、各工作ディスクは、研磨材料を含む工作層を含み、研磨材料を含まないアルカリ性媒体が、加工の間に供給される前記方法によって解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面で半導体ウェハを化学的に研削する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特に、本発明は、次世代の技術のシリコンウェハ、主に450nmの直径を有するシリコンウェハのための新規の加工工程に関するものである。現在、直径300mmを有するポリシングされた又はエピタキシャル被膜形成されたシリコンウェハは、エレクトロニクス産業において最も要求の厳しい用途に使用される。直径200mmを有するシリコンウェハは、300mmウェハによって徐々に地位を奪われている。
【0003】
エレクトロニクス産業がこの産業におけるコンポーネント、例えばマイクロプロセッサもしくはメモリチップを製造するためにより大きな基板を必要とする主たる理由は、その背後の大きな経済的な利点にある。半導体産業において、利用可能な基板面積に注目すること、又は換言すると、個々の基板上に収容できるコンポーネント、すなわち論理チップもしくはメモリチップの数がどれほど多いかという問題に応えることが長い間にわたり慣例となっていた。このことは、コンポーネント製造機による多数の加工工程に加えて、また該基板のパターン形成のための個々の工程、すなわち後に個々のチップに導くコンポーネント構造の製造も基板全体に向けられるため、従って、両方の加工工程の群は、製造コストに関しては基板サイズによって特に決定されることに関連している。基板サイズは、コンポーネント当たりの製造コストに非常に大きく影響するため、大きな経済的な重要性がある。
【0004】
しかしながら、基板直径の拡大は、主要な、部分的にまた完全に新しい、今までに知られていない技術的な問題を伴う。
【0005】
究極的には、全ての加工工程は、それらが純粋に機械的(鋸引き、研削、ラッピング)、化学的(エッチング、清浄化)あるいは化学・機械的(ポリシング)な性質であろうと、また熱的プロセス(エピタキシャル被膜形成、アニーリング)であろうと、特にそのために使用される機器及び設備(装置)に関しても念入りな再検討が必要となる。
【0006】
化学機械的プロセシングは、材料除去が、半導体ウェハとポリシングパッドとの相対運動によって、力の作用と、ポリシングスラリー(例えばアルカリ性シリカゾル)の供給と共に得られるポリシング方法を含む。先行技術は、バッチ式の両面ポリシング(DSP)と、バッチ式で個々のウェハの片面ポリシング(真空、貼り付けもしくは接着によりポリシング加工の間に片面で支持体上に取り付ける)を記載している。
【0007】
先行技術による機械的加工工程は、ラッピング("バッチ式"での複数の半導体ウェハの同時の両面ラッピング)、工作物の片面クランピングでの個々の半導体ウェハの片面研削(通常は、ウェハの両面の連続的片面研削として実施される、"片面研削(single−side grinding)"、SSG;"連続的SSG")又は2つの研削ディスクの間での個々の半導体ウェハの同時の両面研削(同時の"ダブルディスク研削(double−disk grinding)"、DDG)である。
【0008】
半導体ウェハの片側表面研削の方法と装置は、例えばUS−3,905,162号及びまたUS−5,400,548号もしくはEP−0955126号から公知である。この場合に、半導体ウェハは、ウェハホルダにその表面の1つによって固定的に保持され、その一方で、その反対の表面は、研削ディスクを用いて、ウェハホルダと研削ディスクを回転させ、そして互いに押しつけることによって加工される。この場合に、半導体ウェハは、ウェハホルダに対して、その中央が実質的にウェハホルダの回転中心に相当するように固定される。更に、研削ディスクは、半導体ウェハの回転中心が研削ディスクの作業領域もしくはエッジ領域(前記エッジ領域は歯状に形成される)に達するように配置される。半導体ウェハの全表面は、それにより研削面に如何なる運動なくして研削されうる。
【0009】
先行技術によるDDG装置(例えばJP2000−280155号A及びJP2002−307303号Aに記載される)は、互いに対向していて、回転軸が共直線的に配置されている2つの研削ホイールを有する。研削作業の間に、研削ホイールの間に配置されたウェハ形状の工作物は、両面が同時に2つの研削ホイールのその軸周りの回転によって加工され、一方で、前記工作物は、リング状の保持及び回転装置によってその位置に保持され、同時にその自軸周りに回転する。研削作業の間に、2つの研削ホイールは、1つの軸方向で、工作物の所望の最終厚さに達するまで進められる。
【0010】
保持及び回転装置は、例えば工作物のエッジに噛み合う摩擦車を含む。しかしながら、それはまた、工作物をリング状に包囲し、かつ該工作物の周縁に存在しうる刻み目、溝もしくはノッチに噛み合うデバイスであってよい。この種類のデバイスは、一般に、"ノッチフィンガ"と呼ばれる。工作物の全領域を加工するために、その工作物は、研削ホイールに対して、その研削ホイールの研磨性の研削セグメントが、前記工作物の中央を常に通る環状の経路を描くようにガイドされる。
【0011】
この場合に、該工作物は、一般に固定位置にあるのではなく、むしろ工作物の両側に取り付けられた静水力学的な支承のための2つの装置(以下、"ハイドロパッド"と呼ぶ)によって軸方向に保持される。この種類の装置は、JP2000−280155号Aに記載されている。従来技術によれば、工作物に面した2つのハイドロパッドのそれらの表面は、平坦に構成されており、そして互いに平行に配向されている。各ハイドロパッドは、複数の静水力学的な支承部を含み、その間には、その静水力学的な支承のために使用される媒体(以下、"ハイドロベアリング媒体"と呼ぶ)と研削冷却液を排出するための複数の溝が配置されている。
【0012】
特に平坦な半導体ウェハの製造のためには、半導体ウェハを十分に拘束力なく、"フリー・フローティング"様式で、応力接続あるいは形状接続による締め付けなく加工するという加工工程が特に重要である("フリー・フローティング加工(free−floating processing)"、FFP)。MWSにおいて、例えば熱的ドリフトもしくは交番負荷により生ずる起伏は、FFPによって特に迅速に、かつ材料の損失が殆ど無く排除される。
【0013】
従来技術で知られるFFPは、とりわけラッピング、DDG及びDSPを含む。
【0014】
DE10344602号A1は、更に、機械的FFP加工法であって、複数の半導体ウェハが複数のキャリアの1つにおける各切り抜き部に載置され、前記キャリヤがリング状の外部駆動リングとリング状の内部駆動リングによって回転され、それにより特定の幾何学的経路で保持され、結合された研磨材で覆われた2つの回転ディスクの間で材料除去的に加工される方法を開示している。この方法は、また、"遊星型パッド研削"もしくは簡単にPPGと呼ばれる。前記研磨材は、例えばUS6007407号に開示されるような、使用される装置の工作ディスクに付着されたフィルムもしくは"パッド"から構成される。
【0015】
前記研磨材としては、数十マイクロメートルまでの粒度を有する硬質材料、例えばダイヤモンド、炭化ケイ素(SiC)、立方晶窒化ホウ素(CBN)、窒化ケイ素(Si34)、に酸化セリウム(CeO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、コランダム/酸化アルミニウム/サファイア(Al23)及び多くの他のセラミックスが使用される。シリコンの加工のためには、特にダイヤモンドが好ましく、更にはまたAl23、SiC及びZrO2が好ましい。ダイヤモンドは、個々の粒子として又はセラミックの、金属のもしくは合成樹脂の一次ボンドによって結合されて集成物として、研磨材本体のセラミックの、金属のもしくは合成樹脂のマトリクス中に導入される。
【0016】
DE10344602号A1は、更に、結合された砥粒を含む複数の研磨材本体が工作ディスクに付着されているか、あるいは研磨材が、1つの層もしくは"パッド"で結合されているか、あるいはこの種類のパッドが工作ディスクに付着されているか、のいずれかである方法を開示している。更に、真空、ねじ込み、被覆による、又はフックとループによる固定による、静電式もしくは磁気式における工作層の固定が存在する(例えばUS6019672号Aを参照)。
【0017】
時として、該工作層は、パッドもしくは積層シートとして具体化される(US6096107号A、US6599177号B2)。
【0018】
構造化された表面を有するシートであって、工作物と接触する隆起領域と窪み領域とを含み、その窪みを介して冷却潤滑剤が供給され、研磨スラリーと消費済み粒子が排出できるシートも公知である。前記のように構造化された研磨材ツール(研磨材パッド)は、例えばUS6007407号Aに開示されている。ここでは、該研磨材パッドは、リア側で自己接着性であり、それにより、工作ディスク上の研磨材ツールの簡単な交換が可能となる。
【0019】
ラッピング、DSP及びPPGの加工方法を実施するための好適な装置は、実質的に、リング状の上方工作ディスクと下方工作ディスク及び回転装置を含み、前記回転装置は、リング状の工作ディスクの内側縁部と外側縁部とに配置された歯付リングを含む。上方工作ディスクと下方工作ディスク及び内部及び外部の歯付リングは、同心円状に配置され、かつ共直線性の駆動軸を有する。工作物は、外側に歯付の薄いガイドケージ(いわゆる"キャリヤ")中に導入され、前記ガイドケージは、加工の間、回転装置によって2つの工作ディスクの間で運動する。
【0020】
PPGの場合には、工作ディスクは、上述のように、固定的に結合された研磨材を有する工作層を含む。
【0021】
ラッピングの場合には、鋳込み材料、一般に鋳鋼、例えば延性鋳鉄から構成される工作ディスク、いわゆるラッピングプレートが使用される。これらは、鉄及び炭素の他に、複数の非鉄材料を種々の濃度で含有する。
【0022】
DSPの場合に、工作ディスクは、ポリシングパッドで覆われており、その際、該ポリシングパッドは、例えば熱可塑性もしくは熱硬化性のポリマーから構成されている。ポリマーで含浸された発泡プレート又はフェルトもしくは繊維の基体も適している。
【0023】
ラッピング及びDSPの場合には、ラッピング剤及びポリシング剤が、それぞれ付加的に供給されるが、PPGの場合には供給されない。
【0024】
ラッピングのためには、オイル、アルコール及びグリコールは、ラッピング剤(研磨材物質スラリー、研磨材物質)(スラリーとも呼ばれる)のためのキャリヤー液体として知られる。
【0025】
DSPのためには、シリカゾルが該当する水性ポリシング剤が公知であり、それらは好ましくはアルカリ性であり、適宜、更なる添加剤、例えば化学的緩衝液系、界面活性剤、錯化剤、アルコール及びシラノールなどを含有する。
【0026】
半導体ウェハの製造は、結晶からの半導体ウェハのスライシングと、複数の後続の材料除去的な加工工程とを含む。これらの加工工程は、半導体ウェハのできる限り平滑な表面及び平行な側面を得るために、また丸められたエッジを有する半導体ウェハを提供するために必要である。好適な材料除去的な加工工程は、通常は、半導体ウェハのエッジ丸め、ラッピングもしくは両面研削、エッチング及びポリシングを含む。両面研削及び主にラッピングなどの加工工程は、ウェハ表面に損傷を加えるので、その損傷により、後続の工程(エッチング、ポリシング)において高い材料除去が必要となる。
【0027】
結晶損傷は、半導体ウェハの微細研削、すなわち微細な粒度を有する研削ディスクを使用した表面研削によって減らすことができる。後続のエッチングの間に殆ど材料除去が必要でない。理想的には、エッチング工程を完全に省くことが意図される。そのようにエッチング工程を減らす目的は、エッチングに通常付随する半導体ウェハの平坦度の低下を減らせる効果と、また後続のポリシング工程で殆ど材料除去が必要でないという効果を有することである。この種の微細研削方法は、DE102005012446号A1に記載されている。
【0028】
しかしながら、微細研削は、また、ジオメトリと、特にまたナノトポロジーに悪影響を及ぼす。更なる小型化の過程で、前記の2つのパラメータに課される要求が常に増加しているため、それはより一層問題である(ロードマップ、デザインルール)。ナノトポロジーは、通常は、2mm×2mmを有する正方形の測定窓に対する高さの変動PV(="ピーク・バレー比")として表現される。更に、回転ウェハホルダ上に配置されたウェハと回転ディスクとが互いに送達(送り)される慣用の微細研削法は、現在の状況によれば450mmのウェハでは力の作用の観点から容易に使用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】US−3,905,162号
【特許文献2】US−5,400,548号
【特許文献3】EP−0955126号
【特許文献4】JP2000−280155号A
【特許文献5】JP2002−307303号A
【特許文献6】DE10344602号A1
【特許文献7】US6007407号
【特許文献8】US6019672号A
【特許文献9】US6096107号A
【特許文献10】US6599177号B2
【特許文献11】DE102005012446号A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
これらの問題に鑑みて、本発明の課題は、今まで使用されていた微細研削の欠点及び慣用の粗大研削工程(PPG、DDG)及びラッピングの欠点を抑え、かつ同時に450mmに適している、半導体ウェハの製造シーケンスと新規の加工工程を獲得することであった。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明は、半導体ウェハを両面同時に加工する方法であって、前記半導体ウェハは、自由に移動可能に、回転装置により回転される複数のキャリヤの1つにおける切り抜き部に載置されており、それによりサイクロイド軌跡で移動する前記方法によって達成され、該半導体ウェハは、2つの回転するリング状の工作ディスクの間で材料除去的に加工される半導体ウェハの両面同時加工方法において、各工作ディスクは、研磨材料を含む工作層を含み、研磨材料を含まないアルカリ性媒体が、加工の間に供給される前記方法である。
【0032】
本発明は、また、半導体ウェハの製造方法において、
a)半導体材料の円柱状に削られたロッドを提供すること、
b)該ロッドから半導体ウェハをスライシングすること、
c)半導体ウェハのエッジを丸めること、
d)半導体ウェハの2つの表面を加工すること、
e)半導体ウェハを清浄化すること、
f)半導体ウェハの2つの面をポリシングすること
を含み、半導体ウェハを自由に移動可能に、回転装置により回転される複数のキャリヤの1つ中の切り抜き部に載置させることで、サイクロイド軌跡で移動させて、半導体ウェハの両面を化学的に研削する少なくとも1つの工程を実施し、その際、該半導体ウェハは、2つの回転するリング状の工作ディスクの間で材料除去的に加工され、各工作ディスクは、研磨材料を含む工作層を含み、かつ研磨材料を含まないアルカリ性媒体が、加工の間に工作ディスクと半導体ウェハとの間に供給される前記方法によって達成される。
【0033】
製造シーケンスにおける化学的研削の好ましい使用範囲は、
a)従来の機械的な粗大除去法、すなわちDDG、PPG及びラッピングを置き換えること、又は
b)従来の機械的な微細除去工程、すなわち慣用の微細研削を置き換えること、又は
c)a)とb)の組み合わせ
のために与えられる。純粋な機械的材料除去は、もはや、前記のc)の場合に行われない。半導体ウェハの表面の加工方法の全ては、その際、化学的(清浄化、あるいはエッチング)及び化学機械的(ポリシング)な性質である(半導体ウェハのエッジの依然として必要となる機械的な加工、エッジ丸め以外)。
【0034】
以下の製造シーケンス:
a)ワイヤソーイング − エッジ丸め − 化学的研削(粗大) − 清浄化 − エッジ丸め − レーザマーク − エッチング − 両面ポリシング(DSP) − エッジポリシング
b)ワイヤソーイング − 両面粗大研削(DDG) − エッジ丸め − レーザマーク − 化学的研削(微細) − 清浄化 − 両面ポリシング − エッジポリシング
c)ワイヤソーイング − エッジ丸め − 両面粗大研削(PPG) − 清浄化 − エッジ丸め − レーザマーク − 化学的研削(微細) − 清浄化 − 両面ポリシング − エッジポリシング
d)ワイヤソーイング − エッジ丸め − ラッピング − 清浄化 − エッジ丸め − レーザマーク − 化学的研削(微細) − エッチング − DSP − エッジポリシング
e)ワイヤソーイング − エッジ丸め − ラッピング − 清浄化 − エッジ丸め − レーザマーク − 微細研削 − 化学的研削(微細) − 清浄化 − DSP − エッジポリシング
f)ワイヤソーイング − エッジ丸め − 化学的研削(粗大) − 清浄化 − エッジ丸め − レーザマーク − 化学的研削(微細) − 清浄化 − DSP − エッジポリシング
が本発明の内容によれば特に好ましい;該シーケンス全体において、CZ(チョクラルスキー)もしくはFZ(フロートゾーン)により成長され、円柱状に削られたロッド型の結晶が出発物として存在する。
【0035】
これらの好ましいシーケンスは、通常は、2つに分けられるエッジ丸め工程を含む。この工程は、例えば第一の粗大研削工程と第二の微細研削工程を含んでよい。しかしながら、同様に、1つのエッジ丸め工程を提供することが好ましい。それは、機械的な粗大研削、ラッピングもしくは化学的な粗大研削工程の前もしくは後に実施できる。
【0036】
該シーケンスに清浄化工程が挙げられる場合に、少なからぬ材料除去をもたらすエッチング工程が排除される。ラッピングもしくは化学的研削工程の後の清浄化工程は、ラッピングスラリーもしくは研磨材の残りを加工されたウェハから除くために役立つ。考えられる損傷を取り除くための材料除去は提供されない。
【0037】
例示されるシーケンスにおけるエッジポリシングの後に、更なる加工工程及び処理工程、例えば軟質のポリシングパッドを用いた化学機械的な曇りのないポリシング(CMP)、エピタキシャル層の堆積あるいは熱処理(アニール、RTA)を、バルク中の特定の欠陥特性(内部ゲッタ、露出領域、BMD密度)の設定のために行ってよい。
【0038】
出発点は、それぞれの場合に、半導体材料の円柱状に削られたロッドである。単結晶シリコンが好ましい。
【0039】
単結晶シリコンは、特に大きな直径(300mm以上)を有するシリコンロッドの場合には、通常はいわゆるチョクラルスキー(CZ)法によって成長される。これは、石英の坩堝中で溶融されたシリコンの表面に種結晶を入れ、上方へとゆっくりと引き上げることを必要とする。この場合に、まず、ネックが生成され、そして引き上げ速度を下げると、円錐形の領域が形成され、それが結晶の円錐形領域へと併合する。
【0040】
単結晶の引き上げの後に、開始円錐部と最終円錐部を好ましくは切り離す。その結晶材料は、その後、定義された結晶方向に平行に、円柱状に削られる。この場合に、その単結晶材料は、所望の結晶方向が、その端部に適用された圧力メンバによって定義されるように配置されている。方向付けされた円柱状の研削のための相応の方法と、好適な装置は、欧州特許明細書EP0962284号B1に開示されている。
【0041】
本発明による方法シーケンスの工程b)によれば、円柱状に削られた単結晶は複数のウェハにスライスされる。
【0042】
ワイヤソーは、好ましくはこの目的のために使用される。ワイヤソーイングの間に、1つの結晶材料から1回の作業実施において複数のウェハがスライスされる。US−5,771,876号は、かかるワイヤソーの機能的な原理を記載している。
【0043】
ワイヤソーは、2つ以上のワイヤガイドローラもしくはテンションローラの周りに巻かれたソーイングワイヤによって形成されるワイヤガングソーを有する。該ソーイングワイヤは、研磨材被覆で覆われていてよい。固定的に結合された砥粒を有さないワイヤソーを有するワイヤソーを用いた場合に、砥粒は、スライシング工程の間にスラリーの形で供給される。スライシング工程の過程で、テーブルに固定された結晶材料は、ワイヤガングソーを通り抜ける。その際に、ワイヤソーは、互いに平行に並んだワイヤ切片の形で配置されている。ワイヤガングソーの通り抜けは、テーブルとワイヤガングソーとの間の相対運動によってもたらされ、前記の相対運動は、供給装置によって、結晶材料をワイヤガングソーに対して案内することによって(テーブル送り)又はワイヤガングソーを結晶材料に対して案内することによって実現される。
【0044】
エッジ丸めは、本発明による方法シーケンスの工程c)において行われる。
【0045】
この場合に、任意の存在する機械的マーキング、例えばオリエンテーションノッチもしくはウェハエッジの実質的に直線の平坦部("フラット")を有する半導体ウェハのエッジが加工される(また、"エッジ・ノッチ研削")。溝が付けられた研削ディスクによる慣用の研削工程、連続的もしくは周期的な工具送りによるベルト研削法又は一体型のエッジ丸め方法(1工程でのエッジ研削とエッジポリシング)が、この目的のために使用される。
【0046】
これらのエッジ丸め方法は、該エッジが未加工状態で特に破壊されやすく、該半導体ウェハがエッジ領域における僅かな圧力及び/又は温度の負荷によってさえも損傷を受けうることから必要である。
【0047】
本発明によるシーケンスの工程e)は、製造シーケンスにおける多くの時点で必要となりうる清浄化工程を含む。例としては、かかる清浄化工程は、通常、DSPの前と、DSPの後で行われる。
【0048】
半導体ウェハの両面は、本発明による前記シーケンスの工程f)においてポリシングされる。
【0049】
慣用のDSPが、この場合には好ましくは必要なことがある。
【0050】
また、これに引き続きCMPポリシング工程を行って、曇りのないように半導体ウェハの一方の側を研磨してよい。
【0051】
同様に、この時点で、DSPの代わりに、半導体ウェハを両面で連続的に、CMPポリシングパッドとは対称的にセリウム、シリカなどの結合された研磨材物質を含む特定のポリシングパッドを使用して加工することが好ましい。ウェハのフロント側とリア側の連続的な加工は、450mmウェハにとって特に好ましい。
【0052】
半導体ウェハの両方の表面の加工は、本発明によるシーケンスの工程d)として特許請求の範囲に記載されている。
【0053】
これは、好ましくはラッピング工程もしくは両面研削(PPGもしくはDDG)を含む。
【0054】
しかしながら、機械的かつ化学的に作用する化学的な粗大研削工程が必要となることもある。
【0055】
本発明によれば、少なくとも1つの化学的研削工程を提供することは必須である。
【0056】
これは、化学的微細研削工程(例示したシーケンスでは化学的研削(微細)と呼称される)を必要とすることがある。しかしながら、また、化学的粗大研削工程を提供することが好ましい。後者は、その際好ましくは、本発明による製造シーケンスの工程d)に相当し、DDG、PPGもしくはラッピングの代わりである。
【0057】
従来技術では、半導体ウェハは、DSPの前に、純粋に機械的作用による研削方法かラッピングによって加工されていた。
【0058】
純粋に機械的な除去挙動と、生ずる高い効果的な力のため、その表面と、表面近くの隣接層において結晶格子に大きな損傷が生じ、それにより、例えばエッチング工程及び長い除去的なポリシング時間(DSP)又はDSP前の付加的なより微細な機械的研削工程(例えば微細研削)と組み合わされて還元性エッチング工程などの後続工程が必要となる。
【0059】
本発明は、機械的除去工程(例えば結合された砥粒を使用した研削の形)と、アルカリ性作用による化学薬品による同時の化学的除去とを組み合わせた場合に、除去の機械的割合(圧力、粒度)が相応して低下するという事実に基づくものである。それというのも、表面近くにある結晶格子の層は化学薬品と相互作用し、それにより弱くなり、こうして結晶層の除去のために殆ど機械的な力は必要とならないという効果を奏するからである。
【0060】
化学的研削工程を実施するのに好ましい化学薬品は、アルカリ性緩衝溶液である。
【0061】
該アルカリ性媒体のpH値は、好ましくは11.8〜12.5の範囲で様々である。
【0062】
好ましくは、該アルカリ性媒体は、化合物、例えば炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、テトラアンモニウムヒドロキシド(TMAH)またはこれらの任意の望ましい混合物を含有していてもよい。
【0063】
炭酸カリウムの使用は特に好ましい。
【0064】
かかるK2CO3溶液は、好ましくは、例えばKOHもしくはTMAHなどの他のアルカリ性成分と組み合わせて使用される。
【0065】
化学的緩衝溶液の添加は、少なくとも0.2質量%であることが望ましい。
【0066】
4〜10質量%の割合が特に好ましい。
【0067】
更に、該アルカリ性媒体は、1つ以上の他の添加剤、例えば表面活性添加剤、例えば湿潤剤および界面活性剤、保護コロイドとして作用する安定剤、防腐剤、殺菌剤、アルコールおよび錯形成剤を含有することができる。
【0068】
工作ディスクの工作層の研磨材物質は、基板材料(半導体材料、例えばシリコン)を機械的に除去する材料から構成される。
【0069】
研磨材物質は、好ましくは、元素のアルミニウム、セリウム、ジルコニウム及びシリコンの酸化物からなる群から選択される。
【0070】
ダイヤモンド、窒化ホウ素もしくは炭化ケイ素を研磨材物質として使用することも同様に好ましい。
【0071】
化学的研削が、粗大研削工程として行われる場合に、#2000未満の、特に#200〜#2000の粒度を有する砥粒を含有する工作層が使用される(日本工業規格JIS R6001:1998による粒度メッシュ)。
【0072】
化学的研削が、微細研削工程として行われる場合に、#2000以下の、特に#2000〜#8000の微細な粒度を有する研磨材を含有する工作層が使用される。
【0073】
工作層は、工作ディスクに付着され、中に結合された研磨材物質を含有するパッドの形で使用できる。
【0074】
特に好適な研磨パッドは、複製された微細構造によって造形された表面トポグラフィーを有する。前記の複数の微細構造("複数のポスト")は、例えば円筒形または多角形の断面を有する柱の形または錐体または角錐台の形を有する。
【0075】
この種類のポリシングパッドは、市販されている。このようなポリシングパッドのよりいっそう詳細な記載は、例えばWO92/13680号A1及びUS2005/227590号A1に含まれている。
【0076】
かかる機械的・化学的除去工程は、研削技術の望ましい特性、例えば突出したジオメトリの生成と、それに関連する欠点(高い損傷)の排除とを併せ持つ。
【0077】
これにより、追加の費用のかかる加工工程(エッチングもしくは微細研削+還元性エッチング)が省かれるか、又はこれらの工程を大きく減らすことができるようになるため、そのウェハのジオメトリ(エッチング)及びナノトポロジー(エッチング)に対する望ましくない効果も排除される。
【0078】
特に、例えば450mmの直径を有する大きなウェハを加工する場合には、最適化された媒体の供給を伴って、水平に向けられたプレート上に送ることなく研削することが大きな利点をもたらす。
【0079】
本発明によりポリシングされる適当な基板は、特に、シリコン、ガリウムヒ素、SixGe1-x、サファイア及び炭化ケイ素などの材料から構成された半導体ウェハを含む。
【0080】
特に好ましい基板は、シリコンから構成された半導体ウェハおよびこのシリコンに由来する基板である。シリコンから構成された半導体ウェハのポリシングされるべきフロント面は、結晶からの半導体ウェハの分離後、半導体ウェハのラッピング後、半導体ウェハの研削後、半導体ウェハのエッチング後又は既に行なわれた半導体ウェハのポリシング後に生じるような状態で存在することができる。
【0081】
シリコンから構成された半導体ウェハに由来する基板は、殊に1つの層構造を有する基板、例えばエピタキシーにより析出された層を有する半導体ウェハ、SOI基板("silicon on insulator")およびsSOI基板("strained silicon on insulator")及びその相応する中間製品(例えばSGOI="Silicon−Germanium On Insulator")を意味するものと理解すべきである。
【0082】
中間製品は、ドナー半導体ウェハであって、その層から、他の基板へと、特にSOI基板の製造の過程において移行されるウェハも含む。再使用することができるようにするために、層移行によって覆われていないドナー半導体の表面は、比較的粗く、エッジ領域に特徴のある段を有し、したがってこの表面は、平坦化されなければならない。
【0083】
基板のポリシングすべき表面は、シリコンである必要はないし、シリコンだけから構成されていない。例示的に、III−V族化合物半導体、例えばガリウムヒ素又はシリコンとゲルマニウムから構成される合金(SixGe1-x)を含む層が含まれていてよい。
【0084】
本発明は、最適な前駆物によって、優れたジオメトリと最小限の損傷を有する化学的に研削されたウェハの形で、最終生成物には不可欠なポリシング工程での負担を軽減でき、ポリシングは、まず第一にその事実上の役割を果たし、すなわちウェハ表面の最適化(スクラッチ除去、欠陥除去、低い粗さ)を満たし、一方で、良好なナノトポロジーを保証し、最適な初期ジオメトリを維持する。これは、適宜短いポリシング時間で実現できる。
【0085】
その方法は、平坦な(ポリシング)プレートと、例えばポリシング装置で慣例として使用される相応の(ポリシング)媒体配量装置とを有する装置型に特に適している。慣用の両面ポリシング装置は、記載される方法に特に適している。従って、該方法は、また、遊星型動力学による化学的両面平坦研削とも呼ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】図1は、アルカリ性研磨媒体のpH値と、除去速度と、化学的研削の間の温度との間の関係性を示している。
【実施例】
【0087】
内部に固定的に結合された酸化セリウム(CeO2)の砥粒を有するポリシングパッド(例えばUS6602117号B1に記載される)を、例示された実施態様のために使用した。
【0088】
平均粒度は、0.1〜1μmであった。
【0089】
除去試験は、種々の化学薬品の混合物を用いて、水平に向けられたポリシングプレートを有する単一プレート型ポリシング装置において実施した。種々の化学薬品の混合物によって種々のpH値を実現させて、種々の除去速度の評価によって、アルカリ性媒体のpH値に特に適した範囲を見出すことができた。
【0090】
機械的プロセスパラメータは、全ての試験について同一であり、第1表に見出すことができる。
【0091】
実験は、"nHance 6EG"型のStrasbaugh Inc.社製のポリシング装置で実施した。
【0092】
第1表
【表1】

【0093】
Strasbaugh Inc.社製のポリシング装置は、1つのポリシングパッドと1つのポリシングヘッドを有する1つのポリシングプレートを有し、完全に自動的に半導体ウェハを加工する。ポリシングヘッドは、カルダン方式で取り付けられており、"裏張りパッド"で覆われた固定型ベースプレートと、可動式のリテーナリングを含む。前記ベースプレート中の孔を通じて、エアクッションは、2つの同心円状の圧力帯域、つまり内部帯域及び外部帯域中に確立でき、その際、該半導体ウェハは、ポリシングの間に前記エアクッション上を浮動する。圧力は、圧縮されたエアベローズにより可動式のリテーナリングに加えられ、こうして、半導体ウェハとの接触下にポリシングパッドに予め張力が及ぼされて平らに維持される。
【0094】
図1は、アルカリ性研磨媒体のpH値と、除去速度と、化学的研削の間の温度との間の関係性を示している。
【0095】
符号1は、ウェハ上での平均除去速度を示しており、そして符号2は、ウェハ中央での除去を示しており、それぞれの場合にμm/分で示されている。
【0096】
11.8〜12.5のpH値が特に高い除去速度をもたらすことが見出される。このpH値範囲のアルカリ性溶液が使用される場合に、除去の機械的な部分(研削による除去)は減らすことができるので、こうして結晶格子への損傷を最低限にすることができる。
【0097】
11.8〜12.5のpH値は、一方で、KOH(0.03もしくは0.05質量%)の添加によって、他方で、K2CO3(4質量%)の添加によって実現される。
【0098】
低いpH値(pH11.8未満)を有する溶液の場合には、該溶液は、もっぱらK2CO3(0.2もしくは0.4質量%)を含有していた。アルカリ性媒体の流速は、それぞれの場合に300ml/分であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハを両面同時に加工する方法であって、前記半導体ウェハは、自由に移動可能に、回転装置により回転される複数のキャリヤの1つにおける切り抜き部に載置されており、それによりサイクロイド軌跡で移動し、かつ前記半導体ウェハは、2つの回転するリング状の工作ディスクの間で材料除去的に加工される、半導体ウェハを両面同時に加工する方法において、各工作ディスクは、研磨材料を含む工作層を含み、研磨材料を含まないアルカリ性媒体が、加工の間に供給される前記方法。
【請求項2】
アルカリ性媒体が、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、テトラアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の化合物又はこれらの任意の望ましい混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
水溶液のpH値が11.8〜12.5であり、かつ該水溶液中の規定の化合物の割合が、0.2〜10質量%である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
水溶液中の規定の化合物の割合が、4〜10質量%である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
工作層が、アルミニウム、ジルコニウム、セリウム及びシリコンから成る群の1種以上の酸化物から選択される研磨材物質を含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
工作層が、炭化ケイ素、窒化ホウ素及びダイヤモンドからなる群から選択される1種以上の硬質材料の粒子を含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
半導体ウェハが、300mm以上の直径を有する半導体ウェハである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
半導体ウェハの製造方法であって、
a)半導体材料の円柱状に削られたロッドを提供する工程、
b)該ロッドから半導体ウェハをスライシングする工程、
c)半導体ウェハのエッジを丸める工程、
d)半導体ウェハの2つの表面を加工する工程、
e)半導体ウェハを清浄化する工程、
f)半導体ウェハの2つの面をポリシングする工程
を含み、半導体ウェハを自由に移動可能に、回転装置により回転される複数のキャリヤの1つ中の切り抜き部に載置させることで、サイクロイド軌跡で移動させて、半導体ウェハの両面を化学的に研削する少なくとも1つの工程を実施する、半導体ウェハの製造方法において、前記半導体ウェハは、2つの回転するリング状の工作ディスクの間で材料除去的に加工され、各工作ディスクは、研磨材料を含む工作層を含み、かつ研磨材料を含まないアルカリ性媒体が、加工の間に工作ディスクと半導体ウェハとの間に供給される前記方法。
【請求項9】
該アルカリ性媒体は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化アンモニウム(NH4OH)、テトラアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の化合物又はこれらの任意の望ましい混合物を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
水溶液のpH値が、11.8〜12.5であり、かつ水溶液中の規定の化合物の割合が0.2〜10質量%である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
水溶液中の規定の化合物の割合が、4〜10質量%である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
工作層が、アルミニウム、ジルコニウム、セリウム及びシリコンからなる群の1種以上の酸化物から選択される研磨材物質を含有する、請求項8から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
工作層が、炭化ケイ素、窒化ホウ素及びダイヤモンドからなる群から選択される1種以上の硬質材料の粒子を含有する、請求項8から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
半導体ウェハが、300mm以上の直径を有するシリコンウェハである、請求項8から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
工程c)による半導体ウェハのエッジ丸めの工程後に、半導体ウェハの両面を化学的に研削し、その際、工作層が、#2000未満の粒子を有する、請求項8から14までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
工程c)によるエッジ丸めの工程を、工程d)の後に実施し、その工程d)による加工が、アルカリ性媒体を供給せずに、粗大粒子を有する研削ディスクを用いた同時の両面研削に相当し、そして前記のように両面が研削され、エッジ丸めがなされた半導体ウェハを、両面で化学的に研削し、その際、工作層が、#2000〜#8000を有する、請求項8から14までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
工程c)によるエッジ丸めを、工程d)の前と後の両方に実施する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
同時の両面研削を、両面での半導体ウェハのラッピングによって置き換える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
半導体ウェハの両面の化学的な研削の工程の前に、半導体ウェハの両面の研削の工程を、#2000〜8000の粒子を有する研削ディスクによって行い、その際、この研削工程の間にアルカリ性媒体を供給しない、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
工程d)において、半導体ウェハの両面を化学的に研削し、その際、工作層が#2000未満の粒子を有し、工程c)によるエッジ丸め工程を、工程d)の前と後の両方で行い、そして前記のように両面が研削され、エッジ丸めがなされた半導体ウェハを、両面で化学的に二回研削し、その際、工作層は、#2000〜#8000の粒子を有する、請求項8から14までのいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2011−3902(P2011−3902A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−137944(P2010−137944)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(599119503)ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト (223)
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】