中和抗体およびその使用方法
本発明は、Toll様レセプター4/MD−2レセプター複合体を認識するモノクローナル抗体、ならびにTLR4/MD2複合体およびMD−2と複合体形成されない場合のTLR4を認識するモノクローナル抗体を提供する。本発明は、療薬としてヒト化モノクローナル抗体を使用する方法をさらに提供する。本発明はまた、可溶性キメラタンパク質、可溶性キメラタンパク質を発現させる方法および可溶性キメラタンパク質を精製する方法、ならびに治療薬として可溶性キメラタンパク質を使用する方法、可溶性キメラタンパク質を抗体のスクリーニングアッセイにおいて使用する方法、および可溶性キメラタンパク質を抗体の産生において使用する方法を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体を免疫特異的に結合する抗体であって、該抗体は、配列番号54の残基289と残基375との間のヒトTLR4上の1個以上のアミノ酸残基を含むエピトープに結合する、抗体。
【請求項2】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基328と残基329とを含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基349〜残基351を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基369〜残基371を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基328、残基329、残基349〜残基351および残基369〜残基371を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基293〜残基295を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基296と残基297とを含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基319〜残基321を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基293〜残基295、残基296、残基297および残基319〜残基321を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体を免疫特異的に結合する抗体であって、該抗体は、配列番号44の残基19と残基57との間のヒトMD−2上のエピトープに結合する、抗体。
【請求項11】
前記抗体は、配列番号44の少なくとも残基53を含むエピトープに特異的に結合する、請求項10に記載の抗体。
【請求項12】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、GGYSWH(配列番号23);YIHYSGYTDFNPSLKT(配列番号24);KDPSDGFPY(配列番号25);DSYIH(配列番号3);WTDPENVNSIYDPRFQG(配列番号4)、GYNGVYYAMDY(配列番号5);TYNIGVG(配列番号33);HIWWNDNIYYNTVLKS(配列番号34);およびMAEGRYDAMDY(配列番号35)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個の相補性決定領域(CDR)を有する重鎖を含む、ヒト化抗体。
【請求項13】
前記抗体は、RASQSISDHLH(配列番号28);YASHAIS(配列番号29);QNGHSFPLT(配列番号30);SASSSVIYMH(配列番号8);RTYNLAS(配列番号9);HQWSSFPYT(配列番号10);RASQDITNYLN(配列番号38);YTSKLHS(配列番号39);およびQQGNTFPWT(配列番号40)のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個のCDRを有する軽鎖をさらに含む、請求項12に記載の抗体。
【請求項14】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、RASQSISDHLH(配列番号28);YASHAIS(配列番号29);QNGHSFPLT(配列番号30);SASSSVIYMH(配列番号8);RTYNLAS(配列番号9);HQWSSFPYT(配列番号10);RASQDITNYLN(配列番号38);YTSKLHS(配列番号39);およびQQGNTFPWT(配列番号40)のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個のCDRを有する軽鎖を含む、ヒト化抗体。
【請求項15】
前記抗体は、GGYSWH(配列番号23);YIHYSGYTDFNPSLKT(配列番号24);KDPSDGFPY(配列番号25);DSYIH(配列番号3);WTDPENVNSIYDPRFQG(配列番号4)、GYNGVYYAMDY(配列番号5);TYNIGVG(配列番号33);HIWWNDNIYYNTVLKS(配列番号34);およびMAEGRYDAMDY(配列番号35)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個の相補性決定領域(CDR)を有する重鎖をさらに含む、請求項14に記載の抗体。
【請求項16】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51および配列番号52からなる群より選択される重鎖可変アミノ酸配列を含む、ヒト化抗体。
【請求項17】
前記抗体は、配列番号47、配列番号48、配列番号50および配列番号53からなる群より選択される軽鎖可変アミノ酸配列をさらに含む、請求項16に記載の抗体。
【請求項18】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、配列番号47、配列番号48、配列番号50および配列番号53からなる群より選択される軽鎖可変アミノ酸配列を含む、ヒト化抗体。
【請求項19】
前記抗体は、配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51および配列番号52からなる群より選択される重鎖可変アミノ酸配列をさらに含む、請求項18に記載の抗体。
【請求項20】
異常なTLR4シグナリングに関連する病理の症状を緩和する方法であって、該方法は、請求項1、12、14、16および18のいずれか1項に記載の抗体を、その必要がある被験体に、該被験体において該病理の症状を緩和するのに十分な量で投与する工程を包含する、方法。
【請求項21】
前記被験体は、ヒトである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
異常なTLR4シグナリングに関連する前記病理の症状を緩和するのに十分な前記抗体の量は、LPS誘導性の炎症促進性サイトカイン産生を減少させるのに十分な量である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記病理は、敗血症、人工呼吸による肺の傷害、急性炎症、慢性炎症、自己免疫疾患、および内因性の可溶性ストレス因子によって誘導される障害からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記慢性炎症は、アレルギー状態または喘息に関連する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記病理は、炎症性腸障害またはアテローム硬化症である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記内因性の可溶性ストレス因子によって誘導される障害は、変形性関節症または関節リウマチである、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記内因性の可溶性ストレス因子は、Hsp60、フィブロネクチン、硫酸ヘパリン、ヒアルロナン、gp96、β−ディフェンシン−2またはサーファクタント蛋白Aである、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
請求項1、12、14、16および18のいずれか1項に記載の抗体ならびにキャリアを含有する、薬学的組成物。
【請求項29】
請求項1、12、14、16および18のいずれか1項に記載の抗体を備える、キット。
【請求項1】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体を免疫特異的に結合する抗体であって、該抗体は、配列番号54の残基289と残基375との間のヒトTLR4上の1個以上のアミノ酸残基を含むエピトープに結合する、抗体。
【請求項2】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基328と残基329とを含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基349〜残基351を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基369〜残基371を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基328、残基329、残基349〜残基351および残基369〜残基371を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基293〜残基295を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基296と残基297とを含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基319〜残基321を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体は、配列番号54の少なくとも残基293〜残基295、残基296、残基297および残基319〜残基321を含むエピトープに特異的に結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体を免疫特異的に結合する抗体であって、該抗体は、配列番号44の残基19と残基57との間のヒトMD−2上のエピトープに結合する、抗体。
【請求項11】
前記抗体は、配列番号44の少なくとも残基53を含むエピトープに特異的に結合する、請求項10に記載の抗体。
【請求項12】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、GGYSWH(配列番号23);YIHYSGYTDFNPSLKT(配列番号24);KDPSDGFPY(配列番号25);DSYIH(配列番号3);WTDPENVNSIYDPRFQG(配列番号4)、GYNGVYYAMDY(配列番号5);TYNIGVG(配列番号33);HIWWNDNIYYNTVLKS(配列番号34);およびMAEGRYDAMDY(配列番号35)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個の相補性決定領域(CDR)を有する重鎖を含む、ヒト化抗体。
【請求項13】
前記抗体は、RASQSISDHLH(配列番号28);YASHAIS(配列番号29);QNGHSFPLT(配列番号30);SASSSVIYMH(配列番号8);RTYNLAS(配列番号9);HQWSSFPYT(配列番号10);RASQDITNYLN(配列番号38);YTSKLHS(配列番号39);およびQQGNTFPWT(配列番号40)のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個のCDRを有する軽鎖をさらに含む、請求項12に記載の抗体。
【請求項14】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、RASQSISDHLH(配列番号28);YASHAIS(配列番号29);QNGHSFPLT(配列番号30);SASSSVIYMH(配列番号8);RTYNLAS(配列番号9);HQWSSFPYT(配列番号10);RASQDITNYLN(配列番号38);YTSKLHS(配列番号39);およびQQGNTFPWT(配列番号40)のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個のCDRを有する軽鎖を含む、ヒト化抗体。
【請求項15】
前記抗体は、GGYSWH(配列番号23);YIHYSGYTDFNPSLKT(配列番号24);KDPSDGFPY(配列番号25);DSYIH(配列番号3);WTDPENVNSIYDPRFQG(配列番号4)、GYNGVYYAMDY(配列番号5);TYNIGVG(配列番号33);HIWWNDNIYYNTVLKS(配列番号34);およびMAEGRYDAMDY(配列番号35)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む3個の相補性決定領域(CDR)を有する重鎖をさらに含む、請求項14に記載の抗体。
【請求項16】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51および配列番号52からなる群より選択される重鎖可変アミノ酸配列を含む、ヒト化抗体。
【請求項17】
前記抗体は、配列番号47、配列番号48、配列番号50および配列番号53からなる群より選択される軽鎖可変アミノ酸配列をさらに含む、請求項16に記載の抗体。
【請求項18】
Toll様レセプター4(TLR4)/MD−2複合体に免疫特異的に結合するヒト化抗体であって、該抗体は、配列番号47、配列番号48、配列番号50および配列番号53からなる群より選択される軽鎖可変アミノ酸配列を含む、ヒト化抗体。
【請求項19】
前記抗体は、配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51および配列番号52からなる群より選択される重鎖可変アミノ酸配列をさらに含む、請求項18に記載の抗体。
【請求項20】
異常なTLR4シグナリングに関連する病理の症状を緩和する方法であって、該方法は、請求項1、12、14、16および18のいずれか1項に記載の抗体を、その必要がある被験体に、該被験体において該病理の症状を緩和するのに十分な量で投与する工程を包含する、方法。
【請求項21】
前記被験体は、ヒトである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
異常なTLR4シグナリングに関連する前記病理の症状を緩和するのに十分な前記抗体の量は、LPS誘導性の炎症促進性サイトカイン産生を減少させるのに十分な量である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記病理は、敗血症、人工呼吸による肺の傷害、急性炎症、慢性炎症、自己免疫疾患、および内因性の可溶性ストレス因子によって誘導される障害からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記慢性炎症は、アレルギー状態または喘息に関連する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記病理は、炎症性腸障害またはアテローム硬化症である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記内因性の可溶性ストレス因子によって誘導される障害は、変形性関節症または関節リウマチである、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記内因性の可溶性ストレス因子は、Hsp60、フィブロネクチン、硫酸ヘパリン、ヒアルロナン、gp96、β−ディフェンシン−2またはサーファクタント蛋白Aである、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
請求項1、12、14、16および18のいずれか1項に記載の抗体ならびにキャリアを含有する、薬学的組成物。
【請求項29】
請求項1、12、14、16および18のいずれか1項に記載の抗体を備える、キット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4−1】
【図4−2】
【図4−3】
【図5A】
【図5B】
【図6−1】
【図6−2】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12−1】
【図12−2】
【図12−3】
【図13−1】
【図13−2】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17−1】
【図17−2】
【図18−1】
【図18−2】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24−1】
【図24−2】
【図25−1】
【図25−2】
【図26】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図28C】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34A】
【図34B】
【図34C】
【図35】
【図36】
【図37A】
【図37B】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図2】
【図3】
【図4−1】
【図4−2】
【図4−3】
【図5A】
【図5B】
【図6−1】
【図6−2】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12−1】
【図12−2】
【図12−3】
【図13−1】
【図13−2】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17−1】
【図17−2】
【図18−1】
【図18−2】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24−1】
【図24−2】
【図25−1】
【図25−2】
【図26】
【図27】
【図28A】
【図28B】
【図28C】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34A】
【図34B】
【図34C】
【図35】
【図36】
【図37A】
【図37B】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【公表番号】特表2008−527049(P2008−527049A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507176(P2008−507176)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【国際出願番号】PCT/IB2005/004206
【国際公開番号】WO2007/110678
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(506198562)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【国際出願番号】PCT/IB2005/004206
【国際公開番号】WO2007/110678
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(506198562)
【Fターム(参考)】
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