説明

中継サーバ

【課題】互いに通信可能な複数の中継サーバを有する中継通信システムを構築する上で、伴う制限を減らした条件において、起動していない通信端末を起動させる。
【解決手段】通信端末情報登録部134は、通信端末情報の要求を受信すると、通信端末の起動を確認して通信端末情報を作成する。通信端末情報送信部141は、第2中継サーバに対して、通信端末情報を送信する。WOL指示受信部146は、第2中継サーバから、通信端末に対するWOL指示を受信する。起動確認部140は、起動要求を受信すると、起動要求の対象である未起動の通信端末があるか否かを判断する。WOL処理部149は、通信端末にWOLコマンドを送信する。処理結果リスト作成部150は、起動指示を送信した後に、通信端末の起動状態を確認する処理結果情報を作成する。処理結果リスト送信部151は、処理結果情報を第2中継サーバに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに通信可能な複数の中継サーバと、複数の中継サーバに接続された通信端末とを備えた中継通信システムに用いられる中継サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔のLANに接続されるクライアント端末が、WANを超えて通信することがある。VPN(Virtual Private Network)は、遠隔のLANが直接に接続されているかのようなネットワークを構築できる。しかし、VPNは、拡張性及び柔軟性のあるネットワークを構築することが困難である。
【0003】
特許文献1が開示する中継通信システムは、VPNと同様に、遠隔のLANが直接に接続されているかのようなネットワークを構築できる。また、中継通信システムは、VPNと異なり、拡張性及び柔軟性のあるネットワークを構築することが容易である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−129991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1が開示する中継通信システムにおいて、中継通信システムが構築された場合に、通信端末が起動しておらず、その通信端末と通信ができない場合がある。しかし、特許文献1では、起動していない通信端末を起動させる具体的な手段は開示されていない。
また、通常の通信端末起動方法では、LAN内のブロードキャストパケットでしか運用できず、そのために異なるIPセグメントを経由する場合にはIPアドレスの固定運用などの制限がある。
【0006】
本発明の目的は、互いに通信可能な複数の中継サーバを有する中継通信システムを構築する上で、伴う制限を減らした条件において、起動していない通信端末を起動させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0008】
本発明の一見地に係る第1中継サーバは、通信可能に接続された第1中継サーバ及び第2中継サーバと、第1中継サーバにネットワークを介して接続された通信端末とを有する中継通信システムに用いられる。第1中継サーバは、通信端末情報要求受信部と、通信端末情報作成部と、通信端末情報送信部と、起動要求受信部と、未起動通信端末判断部と、起動指示送信部と、処理結果情報作成部と、処理結果情報送信部とを備えている。
通信端末情報要求受信部は、第2中継サーバから、通信端末に関する情報である通信端末情報の要求を受信する。
通信端末情報作成部は、通信端末情報の要求を受信すると、通信端末の起動を確認して通信端末情報を作成する。
通信端末情報送信部は、第2中継サーバに対して、通信端末情報を送信する。
起動要求受信部は、第2中継サーバから、通信端末に対する起動要求を受信する。
未起動通信端末判断部は、起動要求を受信すると、起動要求の対象である未起動の通信端末があるか否かを判断する。
起動指示送信部は、未起動の通信端末に起動指示を送信する。
処理結果情報作成部は、起動指示を送信した後に、通信端末の起動状態を確認する処理結果情報を作成する。
処理結果情報送信部は、処理結果情報を第2中継サーバに送信する。
【0009】
以下、上記構成における第1中継サーバの動作を説明する。
第1に、第1中継サーバが、第2中継サーバから通信端末情報に関する要求を受信した場合の動作を説明する。第2中継サーバが第1中継サーバに対して通信端末情報の要求を送信すれば、通信端末情報要求受信部が、通信端末情報の要求を受信する。続いて、通信端末情報作成部が、通信端末の起動状態を含めた通信端末情報を作成する。次に、通信端末情報送信部が、第2中継サーバに対して、通信端末情報を送信する。以上の結果、通信端末情報が第1中継サーバと第2中継サーバとで共有される。なお、「通信端末の起動状態」とは、通信端末が未起動状態である、起動状態である、等の起動に関する情報である。
第2に、第1中継サーバが、第1中継サーバに接続された通信端末に関して、第2中継サーバから起動要求を受けた場合の動作を説明する。最初に、起動要求受信部が、第2中継サーバから、通信端末に対する起動要求を受信する。次に、未起動通信端末判断部が、起動要求の対象である未起動の通信端末があるか否かを判断する。未起動の通信端末があれば、起動指示送信部が、未起動の通信端末に起動指示を送信する。その後に、処理結果情報作成部が、通信端末の起動状態を確認することで処理結果情報を作成する。最後に、処理結果情報送信部が、処理結果情報を第2中継サーバに送信する。以上の結果、通信端末が、第1中継サーバからの起動指示に基づいて、未起動状態から起動状態に変化する。また、通信端末に関する処理結果が第2中継サーバに送られるので、第2中継サーバ側で通信端末が起動されたか否かを把握できる。
この結果、互いに通信可能な複数の中継サーバを有する中継通信システムを構築する上で、伴う制限が少ない状態で、起動していない通信端末を起動させることができる。
【0010】
通信端末情報は、IPアドレスとMACアドレスを含んでいてもよい。
【0011】
通信端末情報は、通信端末に対して起動処理を許可するか否かを示す情報を含んでいてもよい。
【0012】
通信端末情報は、通信端末に対して起動処理を許可するか否かを判断するための条件としての起動要求の送信元情報を含んでいてもよい。
【0013】
送信元情報は、通信端末が参加する中継グループの情報であり、起動要求の送信元が同じ中継グループに参加している場合にのみ通信端末の起動処理が許可されてもよい。
【0014】
第1中継サーバは、中継グループ情報格納部と、中継サーバ情報格納部と、情報共有部とをさらに備えていてもよい。中継グループ情報格納部と、第1中継サーバ及び第2中継サーバが中継グループを構成することを示す中継グループ情報を格納する。中継サーバ情報格納部は、第1中継サーバの起動情報及び第2中継サーバの起動情報を含む中継サーバ情報を格納する。情報共有部は、中継グループ情報及び中継サーバ情報を、第1中継サーバ及び第2中継サーバの間で共有させる。
【0015】
本発明の他の見地に係る第3中継サーバは、通信可能に接続された第3中継サーバ及び第4中継サーバと、第4中継サーバにネットワークを介して接続された通信端末とを有する中継通信システムに用いられる。第3中継サーバは、通信端末情報受信部と、通信端末情報処理部と、起動要求送信部とを備えている。通信端末情報受信部は、通信端末の起動状態を含む通信端末情報を、第4中継サーバから受信する。通信端末情報処理部は、受信した通信端末情報を記憶及び表示する。起動要求送信部は、通信端末情報に基づいて、通信を行う通信端末を選択し、さらに、通信端末に対する起動要求を第4中継サーバに送信する。
【0016】
以下、上記構成において、第3中継サーバが、第4中継サーバに通信端末に関する起動要求を送信した場合の動作を説明する。最初に、第4中継サーバが、通信端末の起動状態を含む通信端末情報を作成して、第3中継サーバに送信する。その結果、通信端末情報受信部が、通信端末情報を、第4中継サーバから受信する。次に、通信端末情報処理部が、受信した通信端末情報を記憶及び表示する。これにより、通信端末情報に基づいたユーザの操作によって、起動要求送信部が、通信を行う通信端末を選択し、さらに、通信端末に対する起動要求を第4中継サーバに送信する。以上の結果、第3中継サーバから通信端末を起動させることができる。
【0017】
起動要求送信部は、複数の起動要求を一括して送信可能であってもよい。
【0018】
第3中継サーバは、起動要求の履歴を格納する起動要求履歴格納部をさらに備えていてもよい。
【0019】
第3中継サーバは、中継グループ情報格納部と、中継サーバ情報格納部と、情報共有部とをさらに備えていてもよい。中継グループ情報格納部と、第3中継サーバ及び第4中継サーバが中継グループを構成することを示す中継グループ情報を格納する。中継サーバ情報格納部は、第3中継サーバの起動情報及び第4中継サーバの起動情報を含む中継サーバ情報を格納する。情報共有部は、中継グループ情報及び中継サーバ情報を、第3中継サーバ及び第4中継サーバの間で共有させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る中継サーバでは、互いに通信可能な複数の中継サーバを有する中継通信システムを構築する上で、伴う制限を減らしつつ、起動していない通信端末を起動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】中継通信システムの全体構成を示す模式図。
【図2】中継サーバの構成を示すブロック図。
【図3】通信端末情報要求送信制御部の機能を示すブロック図。
【図4】通信端末情報要求受信制御部の機能を示すブロック図。
【図5】起動要求送信制御部の機能を示すブロック図。
【図6】起動要求受信制御部の機能を示すブロック図。
【図7】クライアント端末の構成を示すブロック図。
【図8】中継グループ情報の概略構成を示す図。
【図9】中継グループ情報の詳細構成を示す図。
【図10】中継サーバ情報の概略構成を示す図。
【図11】中継サーバ情報の詳細構成を示す図。
【図12】第1中継サーバに格納された通信端末情報の詳細構成を示す図。
【図13】第2中継サーバに格納された通信端末情報の詳細構成を示す図。
【図14】クライアント端末に格納された通信端末情報の詳細構成を示す図。
【図15】通信端末情報を取得する処理・起動指示を送信する処理の制御フローチャート。
【図16】通信端末情報を確認する処理・通信端末情報を送信する処理の制御フローチャート。
【図17】WOL処理の制御フローチャート。
【図18】起動要求履歴を示す図。
【図19】他の実施形態における通信端末情報の詳細構成を示す図。
【図20】他の実施形態における通信端末情報の詳細構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
1.中継通信システムの全体構成
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は、中継通信システムの全体構成を示す。中継通信システム1は、WAN3を介して互いに接続された中第1中継サーバAと、第2中継サーバBと、第3中継サーバCとを有している。第1中継サーバAは第1LAN5に所属し、第2中継サーバBは第2LAN7に所属し、第3中継サーバCは第3LAN9に所属している。第1LAN5、第2LAN7及び第3LAN9は、遠隔に構築される小規模なネットワークである。WAN3は、インターネットなどの大規模なネットワークである。
この実施形態では、後に詳細に説明するが、第1中継サーバAと、第2中継サーバBと、第3中継サーバCとが、中継グループとしての第1中継グループaを構成している。
【0023】
第1LAN5は、第1中継サーバAに接続された第1通信端末11及び第2通信端末13を有している。第1通信端末11及び第2通信端末13は、PC(Personal Computer)である。なお、図示していないが、第1LAN5には、クライアント端末A1が所属している。
【0024】
第2LAN7は、第5LAN17と、第6LAN19とを有している。第5LAN17は、第2中継サーバBに直接接続されている。第6LAN19は、第5LAN17を介して第2中継サーバBに接続されている。第5LAN17には、第2中継サーバBに接続された第3通信端末21が接続されている。第6LAN19には、第4通信端末25とクライアント端末B1とが接続されている。第5LAN17と第6LAN19は汎用ルータ31を介して互いに接続されている。第3通信端末21及び第4通信端末25は、ファイルサーバである。なお、図示していないが、第2LAN7の例えば第6LAN19には、クライアント端末B2が接続されている。
【0025】
第3LAN9は、第3中継サーバCに接続されたクライアント端末C1を有している。
【0026】
第1中継サーバA、第2中継サーバB及び第3中継サーバCは、クライアント端末B1、クライアント端末C1、及び他の図示しないクライアント端末の相互間の通信を中継する。なお、第1中継サーバA、第2中継サーバB、第3中継サーバCの相互間の通信プロトコルは特に限定されない。
【0027】
2.中継サーバの構成要素
中継サーバは、LANだけでなくWANにも接続されており、同一のLANに接続されている各クライアント端末と通信可能であるとともに、WAN3を介して他のLANに配置された中継サーバと通信可能になっている。
【0028】
図2は、第1中継サーバAの構成要素を示す。
第1中継サーバAは、インターフェース121、制御部122及びデータベース格納部123、表示部124及び入力部125を有する。
を有する。
【0029】
インターフェース121は、第1LAN5内の端末に対して通信を実行し、さらに、WAN3に対して通信を実行する。
【0030】
制御部122は、例えば、制御及び演算の機能を有するCPUであり、ロードされたプログラムにより各種処理を実行可能である。
制御部122は、通信端末情報要求を送信する動作時機能としての通信端末情報要求送信制御部171(図3)を有している。
通信端末情報要求送信制御部171は、通信端末情報要求送信部131、通信端末情報受信部132、起動判断部133、通信端末情報登録部134、及び通信端末情報表示部135を有している。通信端末情報要求送信部131は、選択された中継グループ内の他の中継サーバが保有している通信端末情報の要求を、他の中継サーバに送信する。通信端末情報受信部132は、通信端末の起動状態を含む通信端末情報を、他の中継サーバから受信する。起動判断部133は、取得した通信端末情報から未起動の端末があるか否かを判断する。
【0031】
通信端末情報登録部134は、同じLAN内の通信端末の通信端末情報を作成して、さらに通信端末情報格納部164に格納する。また、通信端末情報登録部134は、通信端末の起動状態の変化にしたがって、通信端末情報格納部164内の通信端末情報を更新する。さらに、他の中継サーバからの通信端末情報の要求を受信すれば、通信端末情報登録部134は、起動確認部140(後述)から通信端末の起動状態を取得して、通信端末情報の起動状態情報を更新する。通信端末情報表示部135は、通信端末情報を表示部124に表示させる。
【0032】
制御部122は、さらに、通信端末情報要求を受信したときの動作の機能としての通信端末情報要求受信制御部173(図4)を有している。通信端末情報要求受信制御部173は、通信端末情報要求受信部138、WOL対象端末判断部139、起動確認部140、及び通信端末情報送信部141を有している。通信端末情報要求受信部138は、他の中継サーバから、通信端末情報の要求を受信する。WOL対象端末判断部139は、通信端末情報格納部164から、登録されたWOL対象端末があるか否かを判断する。起動確認部140は、WOL対象端末が起動しているか否かを確認する。通信端末情報送信部141は、起動要求の送信元である中継サーバ又はクライアント端末に対して、通信端末情報を送信する。
【0033】
制御部122は、さらに、起動要求を送信したときの動作の機能としての起動要求送信制御部175(図5)を有している。起動要求送信制御部175は、WOL指示送信部143及び応答受信部144を有している。WOL指示送信部143は、通信端末情報に基づいて、ユーザからの入力にしたがって通信端末を選択し、さらに、通信端末に対する起動要求を当該端末が接続された中継サーバに送信する。応答受信部144は、応答を受信する。
【0034】
制御部122は、さらに、起動要求を受信したときの動作の機能としての起動要求受信制御部177(図6)を有している。起動要求受信制御部177は、WOL指示受信部146、WOL処理権限判断部147、WOL処理部149、処理結果リスト作成部150、及び処理結果リスト送信部151を有している。WOL指示受信部146は、他の中継サーバ又はクライアント端末から、通信端末に対するWOL指示(起動要求)を受信する。WOL処理権限判断部147は、自機がWOL処理の権限を有しているか否かを判断する。WOL処理部149は、WOL処理を実行する。WOL処理とは、WOL対象端末に対して特殊なパケットを送出することをいう。それにより、WOL対象端末は、パケットを受け取り、電源投入する。処理結果リスト作成部150は、起動指示が送信された後に、通信端末の起動状態を確認する処理結果リストを作成する。処理結果リスト送信部151は、処理結果リストを起動要求の送信元である中継サーバ又はクライアント端末に送信する。
【0035】
制御部122は、さらに、情報共有部153,通信制御部154、及びIPパケット処理部155を有している。
情報共有部153は、後述する中継グループ情報、中継サーバ情報及びクライアント端末情報の作成及び更新を行う。また、情報共有部153は、作成及び更新された中継グループ情報を、中継グループ内の中継サーバ及び中継サーバに接続されたクライアント端末と共有し、中継グループ情報格納部161(後述)に格納する。さらに情報共有部153は、作成及び更新された中継サーバ情報を中継グループ内の中継サーバ及び中継サーバに接続されたクライアント端末と共有し、中継サーバ情報格納部162(後述)に格納する。
【0036】
通信制御部154は、インターフェース121を介して行う様々な通信を制御する処理部であり、TCP/IP、UDP又はSIPなどのプロトコルに従った様々な通信処理を制御する。
IPパケット処理部155は、インターフェース121から受信した通信パケットを通信制御部154へ出力する。
【0037】
データベース格納部123は、例えば、ハードディスク又は不揮発RAMであり、各種データを保存可能である。データベース格納部123は、中継グループ情報格納部161、中継サーバ情報格納部162、クライアント端末情報格納部163、通信端末情報格納部164、及び起動要求履歴格納部165を有する。中継グループ情報格納部161、中継サーバ情報格納部162、クライアント端末情報格納部163及び通信端末情報格納部164に格納される情報の詳細は後述する。
【0038】
表示部124は、液晶画面と言った表示装置である。入力部125は、キーボード、マウス、タッチパネルといった入力装置である。
【0039】
また、第2中継サーバB及び第3中継サーバCの構成要素は、第1中継サーバAと同様であるので、説明を省略する。
【0040】
3.クライアント端末の構成要素
クライアント端末B1及びクライアント端末C1は、ユーザが直接操作できる端末である。クライアント端末は、後述するように、クライアント端末情報(後述)が中継サーバ及び他のクライアント端末と共有される端末である。クライアント端末は、例えば、ユーザによって日々の業務に利用されるパーソナルコンピュータである。各クライアント端末には、同一のLAN内でユニークに管理されたプライベートIPアドレスが付与される。
【0041】
図7は、クライアント端末B1の構成要素を示す。クライアント端末の構成要素は、中継サーバと同様である。したがって、ここでは説明を省略する。
【0042】
4.通信端末
通信端末11、13、21、25は、中継サーバ又はクライアント端末によって通信端末情報が取得され、さらに中継サーバ又はクライアント端末から起動指示を受信する端末である(後述)。
【0043】
5.中継グループ情報
図8は、中継グループ情報20の概略構成を示す。中継グループ情報20は、中継通信システムにおける各中継グループの概要を示す情報であって、中継サーバの中継グループ情報格納部161及びクライアント端末の中継グループ情報格納部241に格納される。図8は、第1中継グループaが、第1中継サーバAと、第2中継サーバBと、第3中継サーバCとから構成されていることを示す。
【0044】
図9は、中継グループ情報20の詳細構成を示す。中継グループ情報20は、上位情報201、下位情報202から構成される。
【0045】
上位情報201は、第1中継グループ自体についての情報である。「group id」は、中継グループの識別情報を示す。「lastmod」は、中継グループ情報の最新更新時刻を示す。「name」は、中継グループの名称を示す。
【0046】
下位情報202は、第1中継サーバA、第2中継サーバB、第3中継サーバCについての情報である。「site id」は、各中継サーバの識別情報を示す。
【0047】
中継グループ情報20は、第1中継サーバAと、第2中継サーバBと、第3中継サーバCとの間で共有されて、各中継サーバの中継グループ情報格納部161に格納される。さらに、中継グループ情報20は、中継サーバとクライアント端末との間でも共有され、各クライアント端末の中継グループ情報格納部241に格納される。
【0048】
6.中継サーバ情報
図10は、中継サーバ情報30の概略構成を示す。中継サーバ情報30は、中継通信システムを構成する中継サーバ及びクライアント端末の概要を示す情報であって、中継サーバの中継サーバ情報格納部162及びクライアント端末の中継サーバ情報格納部242に格納される。
【0049】
図10に示すように、第1中継サーバAには、クライアント端末A1(図1では図示せず)が接続されている。第2中継サーバBには、クライアント端末B1及びクライアント端末B2(図1では図示せず)が接続されている。第3中継サーバCには、クライアント端末C1が接続されている。
【0050】
図11は、中継サーバ情報30の詳細構成を示す。中継サーバ情報30は、上位情報301−1、301−2、301−3及び下位情報302−1、302−2、302−3から構成される。
【0051】
上位情報301−1、301−2、301−3は、中継サーバについての情報である。「site id」は、中継サーバの識別情報を示す。「name」は、中継サーバの名称を示す。「stat」は、中継サーバが起動しているか否かについての情報を示す。
【0052】
下位情報302−1、302−2、302−3は、クライアント端末についての情報である。「div」は、クライアント端末の部署名を示す。「group」は、クライアント端末が所属する中継グループの識別情報を示す。「id」は、クライアント端末の識別情報を示す。「name」は、クライアント端末の名称を示す。「site」は、クライアント端末がログオンしている場合にログオン先の中継サーバの識別情報を示す。
【0053】
中継サーバ情報30は、第1中継サーバA、第2中継サーバB、第3中継サーバC間で共有され、各中継サーバの中継サーバ情報格納部162において格納される。また、中継サーバ情報30は、中継サーバ及びクライアント端末間で共有され、各クライアント端末の中継サーバ情報格納部242に格納される。
【0054】
中継サーバが起動しているときには、上位情報301−1、301−2、301−3の「stat」が「active」になっている。中継サーバが起動していないときには、「stat」が空欄になっている。これにより、中継サーバが起動しているか否かについての情報が、中継通信システム全体として共有される。
【0055】
クライアント端末が中継サーバにログオンしているときには、下位情報302−1、302−2、302−3の「site」にクライアント端末のログオン先の中継サーバの識別情報が記載されている。クライアント端末が中継サーバにログオンしていないときには、「site」は空欄になっている。これにより、クライアント端末が中継サーバにログオンしているか否かについての情報が、中継通信システム全体として共有される。
【0056】
7.通信端末情報
通信端末情報とは、中継サーバが所属するLAN内にある通信端末に関する情報である。
通信端末情報70〜72は、図12〜図14に示すように、名称、IPアドレス、MACアドレス、WOL許可情報、及び起動状態情報を含んでいる。「名称」は、通信端末の名称である。「WOL許可情報」は、当該中継グループに属する中継サーバ又はクライアント端末からの起動処理のみが許可されることを示す情報である。「起動状態情報」は、当該通信端末が現在起動しているか又は起動していないかを示す情報である。
【0057】
通信端末情報は、通信端末情報登録部134によって作成され、さらに更新される。特に、起動情報は起動確認部140によって取得され、それに基づいて通信端末情報登録部134が通信端末情報を更新する。通信端末情報登録部134は、通信端末情報を通信端末情報格納部164に格納する。
また、通信端末情報格納部164には、他のLANに所属する中継サーバから送信されてきた通信端末情報も格納される。具体的には、一方の中継サーバが通信端末情報を他方の中継サーバに送信すれば、その通信端末情報は他方の中継サーバの通信端末情報格納部164に保存される。
【0058】
図12は、通信端末情報70の詳細構成を示す。通信端末情報70は、第1中継サーバAによって管理される情報であり、第1LAN5における第1通信端末11及び第2通信端末13に関する。例えば、第1通信端末11は、「名称」が「PC1」であり、「IPアドレス」が「200.1.40.164」であり、「MACアドレス」が「00−AC−50−06−75−03」であり、「WOL許可情報」が「G1」であり、「起動状態情報」が「起動中」である。なお、通信端末情報70には、第1中継サーバAの識別情報(図示せず)が付与されている。
【0059】
図13は、通信端末情報71の詳細構成を示す。通信端末情報71は、第2中継サーバBによって管理される情報であり、第5LAN17における第3通信端末21に関する。なお、通信端末情報71には、第2中継サーバBの識別情報(図示せず)が付与されている。
【0060】
図14は、通信端末情報72の詳細構成を示す。通信端末情報72は、クライアント端末B1によって管理される情報であり、第6LAN19における第4通信端末25に関する。なお、通信端末情報72には、クライアント端末B1の識別情報(図示せず)が付与されている。
【0061】
8.起動要求履歴
起動要求履歴74は、起動要求履歴格納部165に格納される。図18は、起動要求履歴74の詳細を示す。起動要求履歴74によって、オペレータは、該当する通信端末の起動を指示してきた中継サーバ又はクライアント端末の名称、指示時刻を把握することができる。その結果、起動要求の一元管理が可能である。
9. 中継通信システムにおける情報共有
中継通信システムにおいて、第1中継グループとしての中継グループの設定及び中継グループ内の情報共有は以下のとおり行われる。
まず、第1中継グループの初期設定として、第1中継サーバA、第2中継サーバB及び第3中継サーバCの各中継サーバは、自端末に接続されたクライアント端末に対してアカウントを作成し、中継サーバ情報を作成して中継サーバ情報格納部に格納する。
その後、いずれかの中継サーバより中継通信システムの第1中継グループのグループ構築が要求されれば、各中継サーバは、中継グループ情報を作成して中継グループ情報格納部に格納する。次に、中継サーバは、第1中継グループを構成する中継サーバ間で中継サーバ情報を交換し、交換した中継サーバ情報を自端末が保存する中継サーバ情報と合成して新たな中継サーバ情報として保存する。その結果、第1中継サーバA、第2中継サーバB及び第3中継サーバCの間で共通の中継サーバ情報が保有される。
このような中継通信システムにおいて、LAN及びクライアント端末の増減状態及び接続状態が変化した場合には、一の中継サーバは、状態変化を認識したときには、その内容に応じて、中継グループ情報及び中継サーバ情報を直ちに更新する。
【0062】
そして、一の中継サーバは、中継グループ情報及び中継サーバ情報に記載されている他の中継サーバに、中継グループ情報及び中継サーバ情報が更新されたことを直ちに通知する。また、一の中継サーバは、更新された中継サーバ情報を直ちに自端末に接続されたクライアント端末に通知する。
【0063】
しかし、一の中継サーバは、他の中継サーバが中継グループ情報及び中継サーバ情報に記載されているとしても、他の中継サーバが未接続状態にあると判断したときには、他の中継サーバに直ちに通知することはない。
【0064】
これにより、LAN及びクライアント端末の増減状態及び接続状態についての情報は、第1中継グループを構成する中継サーバ及び中継サーバに接続されたクライアント端末間でリアルタイムに共有される。
【0065】
10.中継通信システムにおけるデータの送受信
上記のように中継通信システムにおいてLAN及びクライアント端末の増減状態及び接続状態についての情報が共有された後に、クライアント端末を使用するユーザが他のクライアント端末を指定して通信するときには、以下のようにデータが送受信される。
【0066】
具体的にクライアント端末は、指定先のクライアント端末情報と、送信元であるクライアント端末情報と、送信したいデータとを含む送信データを、自端末が接続された中継サーバに送信する。送信データを受信した中継サーバは、中継サーバ情報を参照し、指定されたクライアント端末が中継グループ内のどの中継サーバに配下にあるかを確認する。また、中継サーバは、指定されたクライアント端末を配下におく中継サーバが起動状態であるかどうか、及び指定されたクライアント端末がログオン状態であるかどうかを確認する。具体的には、中継サーバ情報の上位情報「stat」が「active」に設定されていることを確認することによって、中継サーバが起動状態にあるかどうか判断できる。また、中継サーバ情報の下位情報「site」にクライアント端末のログオン先の中継サーバの識別情報が記載されているかどうかを確認することによって、クライアント端末がログオン状態にあるかどうか判断する。
【0067】
中継サーバの起動状態及びクライアント端末のログオン状態が確認できると、指定されたクライアント端末を配下におく中継サーバに対して受信した送信データが送信される。また、送信データを受信した中継サーバは、自配下にある指定されたクライアント端末に対して送信データを送信する。
【0068】
11.起動指示を行う制御
図15を用いて、通信端末情報を取得する処理・起動指示を送信する処理の制御を説明する。この場合、図1において、オペレータ33がクライアント端末C1を操作したものとする。以下の制御は、主に、クライアント端末C1の制御部222によって実行される。
【0069】
ステップS101では、制御部222は、オペレータ33の操作によって、中継グループが選択されるのを待つ。
【0070】
ステップS102では、通信端末情報要求制御が実行される。具体的には、制御部222の通信端末情報要求送信部231が、選択された中継グループ内の他の中継サーバが保有している通信端末情報についての要求を、他の中継サーバに送信する。その結果、通信端末情報要求が、クライアント端末C1から第3中継サーバCに送信され、次に第3中継サーバCから第1中継サーバA及び第2中継サーバBに送信される。通信端末情報要求は、さらに、第2中継通信サーバBからクライアント端末B1に送信される。この結果、例えば、クライアント端末B1は通信端末情報を更新して、更新後の通信端末情報を返信する。この結果、クライアント端末C1は、通信端末情報を取得する。具体的には、通信端末情報受信部232が通信端末情報を受信する。
【0071】
ステップS103では、制御部222は、取得した通信端末情報に基づいて、未起動の端末があるか否かを判断する。起動判断部233が、受信した通信端末情報から未起動の通信端末があるか否かを判断する。さらに、通信端末情報登録部234が、受信した通信端末情報を通信端末情報格納部264に記憶する。また、通信端末情報表示部235が表示部267に通信端末情報を表示する。なお、通信端末情報経路は、第1中継サーバA及び第2中継サーバBから、第3中継サーバC、さらには、第3中継サーバCからクライアント端末C1である。ステップS103において、「Yes」の場合はプロセスはステップS104に移行し、「No」の場合はプロセスは終了する。
【0072】
ステップS104では、WOL指示送信制御が実行される。具体的には、WOL指示送信部243は、オペレータ33からの入力にしたがって未起動の通信端末を選択して、WOL指示(起動要求)を、第3中継サーバCを経由して、当該通信端末が接続された中継サーバに送信する。その結果、WOL指示は、オペレータ33からの指示に基づいて、クライアント端末C1から第3中継サーバCに送信され、次に第3中継サーバCから第1中継サーバA及び第2中継サーバBに対して送信される。WOL指示は、さらに、第2中継サーバBからクライアント端末B1に送信される。第1中継サーバAは、条件に応じて、第1通信端末11及び第2通信端末13に起動指示を送信する。第2中継サーバBは、条件に応じて、第3通信端末21に起動指示を送信する。クライアント端末B1は、条件に応じて、第4通信端末25に起動指示を送信する。
なお、以上の動作において、未起動の通信端末は1台だけ選択されてもよいし、複数台選択されてもよい。また、未起動の通信端末が接続された中継サーバは1台であってもよいし、複数台でもよい。また、通信端末情報の中の通信端末グループを一括してWOL指示を送信できるようにしてもよい。さらに、複数の通信端末情報をグループとして一括してWOL指示を送信できるようにしてもよい。
【0073】
ステップS105では、クライアント端末C1は、クライアント端末B1からの応答、例えば、処理結果リスト(図示せず)が送信されてくるのを待つ。具体的には、応答受信部144が応答を受信する。この場合、応答の数は単数又は複数である。
【0074】
ステップS106では、クライアント端末C1は、応答結果(例えば、処理結果リスト)を表示部267に表示する。以上の結果、クライアント端末C1から起動指示をかける制御プロセスは終了する。
【0075】
12.通信端末情報を確認する処理・通信端末情報を送信する処理の制御
次に、図16を用いて、通信端末情報を確認する処理・通信端末情報を送信する処理の制御を説明する。この制御は、通信端末情報要求を受信した中継サーバ又はクライアント端末が実行する。なお、以下の説明では、通信端末情報要求を受信したのは、中継サーバであるとする。
【0076】
ステップS111では、中継サーバは、通信端末情報要求が送信されてくるのを待つ。具体的には、通信端末情報要求受信部138が、通信端末情報要求を受信する。
【0077】
ステップS112では、中継サーバが、具体的には、WOL対象端末判断部139が、通信端末情報格納部164から、通信端末情報を読み出して、ステップS113では、クライアント端末C1が属する中継グループに属する通信端末があるか否かを判断する。ステップS113において「Yes」であればプロセスはステップS114に移行し、「No」であればプロセスはステップS115に移行する。
【0078】
ステップS114では、中継サーバは、WOL対象の通信端末の起動確認処理を行う。具体的には、起動確認部140が、例えばPINGコマンドを用いて、WOL対象端末が起動しているか否かを確認する。ステップS114が終了すると、プロセスはステップS113に戻る。したがって、WOL対象の通信端末が複数ある場合には、起動確認処理が複数回実行される。この結果、通信端末情報登録部134が、通信端末情報に含まれている各通信端末の起動状態を確認する。
【0079】
ステップS115では、中継サーバは、通信端末情報(各通信端末の起動状態を含んでいる)をクライアント端末C1に送信する。具体的には、通信端末情報送信部141が通信端末情報を送信する。
【0080】
13.WOL処理の制御
次に、図17を用いて、WOL処理の制御を説明する。この制御は、WOL指示を受信した中継サーバ又はクライアント端末が実行する。なお、以下の説明では、中継サーバがWOL指示を受信したものとする。
【0081】
ステップS121では、中継サーバは、WOL指示が送信されてくるのを待つ。具体的には、WOL指示受信部146が、WOL指示を受信する。
【0082】
ステップS122〜S123では、中継サーバは、WOL処理の権限を判断する。具体的には、WOL処理権限判断部147が、自機がWOL処理の権限を有しているか否かを判断する。ステップS123において「Yes」であればプロセスはステップS124に移行し、「No」であればプロセスはステップS129に移行する。ステップS129では、中継サーバ又はクライアント端末は、不正な指示であることを知らせる応答をする。
【0083】
ステップS124では、中継サーバは、指示されたWOL対象端末の読み出しを行い、ステップS125では、中継サーバは、指示されたWOL対象の通信端末があるか否かを判断する。具体的には、WOL対象端末判断部139が、通信端末情報格納部164から、登録されたWOL対象端末を読み出して、WOL対象端末があるか否かを判断する。ステップS125で、「Yes」であればプロセスはステップS127に移行し、「No」であればプロセスはステップS126に移行する。
【0084】
ステップS126では、中継サーバは、WOL対象の通信端末へのWOL処理を行う。具体的には、WOL処理部149が、WOL対象通信端末にWOLコマンドを送信することで、WOL対象通信端末を起動させる。ステップS126が終了すれば、プロセスはステップS124に戻る。したがって、WOL対象端末が複数ある場合には、WOL処理が複数回実行される。
【0085】
ステップS127では、中継サーバは、WOL対象の通信端末の起動確認処理を行う。具体的には、起動確認部140が、例えばPINGコマンドを用いて、WOL対象端末がすでに起動しているか否かを確認する。続いて、処理結果リスト作成部150が処理結果リスト(図示せず)を作成する。
【0086】
ステップS128では、処理結果リスト送信部151が、処理結果リストをクライアント端末C1に送信する。
以上の結果、クライアント端末C1の起動要求履歴格納部265には、処理結果リストに基づいて作成された起動要求履歴74が記録される。図18に、起動要求履歴74を示す。起動要求履歴74は、「起動要求日時」、「送信元」、「通信端末」、「起動成否」、「起動日時」といった情報を含んでいる。
なお、上記で説明したように、中継サーバ及びクライアント端末経由で通信端末を起動することが可能になっている。例えば、クライアント端末C1、第3中継サーバC、第2中継サーバB,クライアント端末B1、第4通信端末25の順番で起動処理が行われる。
【0087】
14.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
【0088】
上記実施形態では、中継グループ情報及び中継サーバ情報は、全ての中継サーバ及びクライアント端末間で常時最新のものが共有されるようになっていた。しかし、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、中継サーバの1つをセンター端末として、センター端末が中継サーバ情報を一元管理してもよい。
【0089】
図19に示す実施例では、通信端末情報75は、起動許可・禁止情報を有している。この場合、起動許可・禁止情報が「禁止」になっている場合は、当該通信端末に対する起動は許可されない。
【0090】
また、図20に示す実施例では、通信端末情報76は、起動要求を許可する送信元の中継サーバ又はクライアント端末の情報を有している。この場合、起動要求が可能な送信元以外の中継サーバ又はクライアント端末からの起動要求は許可されない。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、互いに通信可能な複数の中継サーバと、複数の中継サーバに接続された通信端末とを備えた中継通信システムに用いられる中継サーバに広く適用できる。
【符号の説明】
【0092】
1 中継通信システム
3 WAN
5 第1LAN
7 第2LAN
9 第3LAN
11 第1通信端末
13 第2通信端末
15 第4LAN
17 第5LAN
19 第6LAN
20 中継グループ情報
21 第3通信端末
23 第7LAN
25 第4通信端末
29 第8LAN
30 中継サーバ情報
31 汎用ルータ
31 クライアント端末情報
33 オペレータ
35 第9LAN
40 クライアント端末情報
50 クライアント端末情報
60 クライアント端末情報
70 通信端末情報
71 通信端末情報
72 通信端末情報
74 起動要求履歴
75 通信端末情報
76 通信端末情報
121 インターフェース
122 制御部
123 データベース格納部
124 表示部
125 入力部
131 通信端末情報要求送信部
132 通信端末情報受信部
133 起動判断部
134 通信端末情報登録部(通信端末情報作成部、通信端末情報処理部)
135 通信端末情報表示部
138 通信端末情報要求受信部
139 WOL対象端末判断部
140 起動確認部(未起動通信端末判断部)
141 通信端末情報送信部
143 WOL指示送信部(起動要求送信部)
144 応答受信部
146 WOL指示受信部(起動要求受信部)
147 WOL処理権限判断部
149 WOL処理部(起動指示送信部)
150 処理結果リスト作成部(処理結果情報作成部)
151 処理結果リスト送信部(処理結果情報送信部)
153 情報共有部
154 通信制御部
161 中継グループ情報格納部
162 中継サーバ情報格納部
163 クライアント端末情報格納部
164 通信端末情報格納部
165 起動要求履歴格納部
A 第1中継サーバ
B 第2中継サーバ
C 第3中継サーバ
A1 クライアント端末
B1 クライアント端末
B2 クライアント端末
C1 クライアント端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信可能に接続された第1中継サーバ及び第2中継サーバと、前記第1中継サーバにネットワークを介して接続された通信端末とを有する中継通信システムに用いられる前記第1中継サーバであって、
前記第2中継サーバから、前記通信端末に関する情報である通信端末情報の要求を受信する通信端末情報要求受信部と、
前記通信端末情報の要求を受信すると、前記通信端末の起動を確認して前記通信端末情報を作成する通信端末情報作成部と、
前記第2中継サーバに対して、前記通信端末情報を送信する通信端末情報送信部と、
前記第2中継サーバから、前記通信端末に対する起動要求を受信する起動要求受信部と、
前記起動要求を受信すると、前記起動要求の対象である未起動の通信端末があるか否かを判断する、未起動通信端末判断部と、
未起動の通信端末に起動指示を送信する起動指示送信部と、
前記起動指示を送信した後に、前記通信端末の起動状態を確認することで処理結果情報を作成する処理結果情報作成部と、
前記処理結果情報を前記第2中継サーバに送信する処理結果情報送信部と、
を備えている、第1中継サーバ。
【請求項2】
前記通信端末情報は、IPアドレスとMACアドレスを含んでいる、請求項1に記載の第1中継サーバ。
【請求項3】
前記通信端末情報は、前記通信端末に対して起動処理を許可するか否かを示す情報を含んでいる、請求項1又は2に記載の第1中継サーバ。
【請求項4】
前記通信端末情報は、前記通信端末に対して起動処理を許可するか否かを判断するための条件としての前記起動要求の送信元情報を含んでいる、請求項3に記載の第1中継サーバ。
【請求項5】
前記送信元情報は、前記通信端末が参加する中継グループの情報であり、前記起動要求の送信元が同じ中継グループに参加している場合にのみ前記通信端末の起動処理が許可される、請求項4に記載の第1中継サーバ。
【請求項6】
前記第1中継サーバ及び前記第2中継サーバが中継グループを構成することを示す中継グループ情報を格納する中継グループ情報格納部と、
前記第1中継サーバの起動情報及び前記第2中継サーバの起動情報を含む中継サーバ情報を格納する中継サーバ情報格納部と、
前記中継グループ情報及び前記中継サーバ情報を、前記第1中継サーバ及び前記第2中継サーバの間で共有させる情報共有部と、
をさらに備えている、請求項1〜5のいずれかに記載の第1中継サーバ。
【請求項7】
通信可能に接続された第3中継サーバ及び第4中継サーバと、前記第4中継サーバにネットワークを介して接続された通信端末とを有する中継通信システムに用いられる第3中継サーバであって、
前記通信端末の起動状態を含む通信端末情報を、前記第4中継サーバから受信する通信端末情報受信部と、
受信した通信端末情報を記憶及び表示する通信端末情報処理部と、
前記通信端末情報に基づいて通信を行う通信端末を選択し、さらに、前記通信端末に対する起動要求を前記第4中継サーバに送信する起動要求送信部と、
を備えた第3中継サーバ。
【請求項8】
前記起動要求送信部は、複数の起動要求を一括して送信可能である、請求項7に記載の第3中継サーバ。
【請求項9】
前記起動要求の履歴を格納する起動要求履歴格納部をさらに備えている、請求項7又は8に記載の第3中継サーバ。
【請求項10】
前記第3中継サーバ及び前記第4中継サーバが中継グループを構成することを示す中継グループ情報を格納する中継グループ情報格納部と、
前記第3中継サーバの起動情報及び前記第4中継サーバの起動情報を含む中継サーバ情報を格納する中継サーバ情報格納部と、
前記中継グループ情報及び前記中継サーバ情報を、前記第3中継サーバ及び前記第4中継サーバの間で共有させる情報共有部と、
をさらに備えている、請求項7〜9のいずれかに記載の第3中継サーバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2013−81071(P2013−81071A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220041(P2011−220041)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】