説明

中継装置、画像出力装置、中継装置のプログラム、および、中継装置の制御方法

【課題】端末装置から画像出力装置へ印刷を指令することを可能とする中継装置等を提供すること。
【解決手段】中継サーバ71のCPU72は、携帯電話10が送信した印刷予約を通信部74が受信し、かつ、通信部74が受信した印刷予約が特定するMFP51が送信した印刷予約有無確認(または、印刷データ要求)を通信部74が受信した場合に、印刷予約の送信元である携帯電話10へ印刷データ要求を送信する。またCPU72は、印刷データ要求を受信した携帯電話10が送信する印刷データを通信部74が受信した場合に、受信した印刷データを印刷予約有無確認の送信元であるMFP51へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、端末装置及び画像出力装置と接続される中継装置、中継装置のプログラム、および、中継装置の制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クライアント、中継サーバ、プリンタを備えるシステムが開示されている。当該システムでは、クライアントが、プリンタに、印刷すべきファイルのURL及び印刷指示を送信する。プリンタは、ファイルのURLを中継サーバに送信する。中継サーバは、URLで特定されるファイルをファイルサーバから受信し、受信したファイルをプリンタに送信する。プリンタは、中継サーバから受信したファイルに基づく印刷を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−101091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、クライアントがファイルのURL及び印刷指示をプリンタに送信すると、中継サーバは、プリンタからのファイル取得要求に従ってファイルサーバからファイルを取得する。中継サーバは、その取得したファイルを、プリンタで印刷が完了するまで記憶しておく必要がある。すると、中継サーバの記憶容量が不足するなどの事態が発生するおそれがある。本明細書では、このような不便性を解消することができる技術提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載の中継装置では、端末装置及び画像出力装置から情報を受信する受信手段と、受信手段が、端末装置から、画像出力の予約を指示する予約指示情報と、画像出力装置を特定するために必要な特定情報とを含む予約制御情報を受信し、かつ、特定情報に基づき特定される画像出力装置から、画像データを要求する第1要求情報を受信した場合に、受信手段が受信した予約制御情報の送信元である端末装置へ、画像データまたは画像データの取得に必要なデータ取得情報を要求する第2要求情報を送信する要求情報送信手段と、受信手段が、前記第2要求情報を受信した端末装置が送信する画像データまたはデータ取得情報を受信した場合に、受信した画像データ、またはデータ取得情報に基づき取得した画像データを第1要求情報の送信元である画像出力装置へ送信する画像データ送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本願に記載の中継装置では、端末装置から予約制御情報を受信し、かつ、画像出力装置から第1要求情報を受信することに応じて、端末装置へ第2要求情報を送信する。端末装置は、第2要求情報を受信することに応じて、画像データまたはデータ取得情報を中継装置へ送信する。中継装置は、端末装置から受信した画像データ、またはデータ取得情報に基づき取得した画像データを、画像出力装置へ送信する。これにより、中継装置は、端末装置が予約制御情報を出力してから中継装置での画像データの受信までの間、画像データを記憶している必要がない。従って、中継装置の記憶容量が不足するなどの事態の発生を防止できる。また、請求項2に記載の中継装置では、端末装置から受信した予約制御情報に端末装置特定情報が含まれていれば、特定の画像出力装置から第1要求情報を受信することに応じて、端末装置へ第2要求情報を送信することができる。また、請求項3に記載の中継装置では、登録要求情報の送信元である画像出力装置から第1要求情報を受信することに応じて、端末装置へ第2要求情報を送信することができる。また、請求項4に記載の中継装置では、画像出力装置から登録要求情報を受信することに応じて特定情報記憶手段に記憶した端末装置特定情報が特定する端末装置と同一の端末装置を特定する端末装置特定情報を含む予約指示情報以外の予約指示情報が指示する画像出力の予約を禁止することができる。
【0007】
【0008】
【0009】
また、請求項5に記載の中継装置では、画像出力装置へプレビューデータを送信することができる。これにより画像出力装置では、例えば、画像データの出力を行う前に画像データのプレビューを表示することが可能となる。
【0010】
また、請求項6に記載の中継装置では、プレビューデータの生成が完了すると、画像データが消去される。そして、画像データに比してプレビューデータの容量は小さい。従って、中継サーバの記憶容量が不足するなどの事態が発生することを防止できる。また、請求項7に記載の中継装置では、予約情報や第1要求情報に基づいて、端末装置や画像出力装置を特定することができる。これにより、端末装置と画像出力装置との間での予約情報や画像データ等の通信を、中継装置を介して行うことができる。また、請求項8に記載の中継装置では、画像出力装置と端末装置との対応を示す対応情報を記憶することができる。これにより、不特定多数の端末装置から画像データを受信し、各々の端末装置に対応する画像出力装置へ転送することができる。また、請求項9に記載の中継装置では、画像出力装置から登録要求情報を受信することに応じて特定情報記憶手段に記憶した画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置と同一の画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報と、特定情報記憶手段がその画像出力装置特定情報と対応付けて記憶している端末装置特定情報が特定する端末装置と同一の端末装置を特定する端末装置特定情報とを含む予約指示情報以外の予約指示情報が指示する画像出力の予約を禁止することができる。
【0011】
また、請求項10に記載の画像出力装置では、端末装置から予約情報を受信することに応じて、端末装置へ第1要求情報を送信する。端末装置は、第1要求情報を受信することに応じて、画像データを送信する。画像出力装置は、端末装置から送信された画像データを受信する。これにより、端末装置が予約情報を出力してから画像出力装置での画像データの受信が完了するまでの間、端末装置と画像出力装置との通信経路上に備えられる装置において、画像データを記憶している必要がない。従って、通信系路上の装置の記憶容量が不足するなどの事態の発生を防止できる。
【0012】
また、請求項11に記載の画像出力装置では、予約情報を確認する処理は長い時間間隔を置いて実行し、画像データを受信する処理は短い時間間隔を置いて実行する。これにより、中継装置へのトラフィックを増加させずに、画像データを受信するために必要な時間を短縮化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る中継サーバを含む印刷システムのブロック図である。
【図2】中継サーバの全体動作の中で第1部分の処理を示すフローチャートである。
【図3】中継サーバの全体動作の中で第1部分の処理に続く第2部分の処理を示すフローチャートである。
【図4】中継サーバの全体動作の中で第2部分の処理に続く第3部分の処理を示すフローチャートである。
【図5】MFPの全体動作の中で第1部分の処理を示すフローチャートである。
【図6】MFPの全体動作の中で第1部分の処理に続く第2部分の処理を示すフローチャートである。
【図7】MFPの全体動作の中で第2部分の処理に続く第3部分の処理を示すフローチャートである。
【図8】携帯電話の全体動作の前半部分の処理を示すフローチャートである。
【図9】携帯電話の全体動作の後半部分の処理を示すフローチャートである。
【図10】印刷システムのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に、本願に係る実施形態として例示される印刷システム1のブロック図を示す。印刷システム1は、携帯電話10、MFP(Multifunction Peripheral)51、アクセスポイント62、中継サーバ71、基地局61を備える。携帯電話10、および、MFP51は、既知の無線LAN端末装置としての機能を備える。また、MFP51は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、などを備える多機能周辺装置である。アクセスポイント62は、既知の無線LANアクセスポイントとしての機能を備える。中継サーバ71は、インターネット70を介して基地局61およびアクセスポイント62に接続される。
【0015】
携帯電話10の携帯電話送受信部22は、携帯電話アンテナ部23を介して、基地局61との間で携帯電話通信の方式に準拠する無線通信210を行う。また、MFP51の無線送受信部36は、無線アンテナ部37を介してアクセスポイント62との間で無線通信203を行うことにより、各種のデータを構成するデジタル信号を送受信する。また、基地局61、アクセスポイント62および中継サーバ71は、インターネット70を介して通信可能とされている。すなわち、中継サーバ71は、MFP51および携帯電話10とデータ通信することが可能とされている。なお、無線LAN方式の例としては、例えばIEEE802.11a/b/g/nの規格で定められる通信方式が挙げられる。
【0016】
<中継サーバの構成>
中継サーバ71の構成について説明する。中継サーバ71は、ネットワークを介して、複数のクライアント装置(携帯電話10、MFP51など)間で行われる各種のデータ通信を中継する機能を提供する装置である。中継サーバ71は、CPU(Central Processing Unit)72、記憶部73、通信部74、を主に備えている。これらの構成要素は、入出力ポート76を介して互いに接続されている。
【0017】
CPU72は、記憶部73に記憶されるプログラムを実行する。以降、印刷アプリケーション28やOS29など、プログラムを実行するCPU72のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば「印刷アプリケーション28が」という記載は、印刷アプリケーション28を実行するCPU72が」を意味する場合がある。通信部74は、様々な情報を、携帯電話10やMFP51との間で通信する。
【0018】
記憶部73は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(ハードディスク)、CPU11が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。記憶部73は、プログラム21を記憶する。プログラム21は、印刷アプリケーション28、OS(Operating System)29等を含む。OS29は、通信部74に通信を実行させるためのプログラム等を含む。またOS29は、各種のハードウェアが取得した情報を各プログラムが取得するための、もしくは、各プログラムが各種ハードウェアに指示をするためのAPI(Application Programming Interface)を提供するプログラムでもある。また印刷アプリケーション28は、後述する印刷システム1の動作フローをCPU72に実行させるためのプログラムである。
【0019】
また記憶部73は、テーブル記憶領域12bを備える。テーブル記憶領域12bは、MFP識別情報、ID情報およびパスワード、中継サーバアドレス、携帯電話アドレス、印刷ステータス、などを記憶する。MFP識別情報は、複数のMFPの中から特定のMFPを識別するための情報である。MFP識別情報の例としては、製造シリアル番号が挙げられる。ID情報およびパスワードは、印刷システム1を用いる使用者を識別するための情報である。ID情報の一例としては、ユーザ名が挙げられる。中継サーバアドレスは、中継サーバ71のEメールアドレスである。中継サーバアドレスは、携帯電話10やMFP51から中継サーバ71へ、各種の情報や印刷データを送信する際に用いられる。中継サーバアドレスは、使用者等によってテーブル記憶領域12bに予め記憶されてもよい。携帯電話アドレスは、携帯電話10のEメールアドレスである。携帯電話アドレスは、中継サーバ71から携帯電話10へ、各種の情報を送信する際に用いられる。印刷ステータスは、印刷システム1の状態を表す情報である。印刷ステータスには、「初期状態」、「印刷予約状態」、「データ要求状態」、および「データ提供待ち状態」の4つの状態が存在する。なお、印刷ステータスは1バイトの情報である。「初期状態」、「印刷予約状態」、「データ要求状態」、および「データ提供待ち状態」であることを示すとき、印刷ステータスは、「1」、「2」、「3」、および「4」の値である。
【0020】
<携帯電話の構成>
携帯電話10の構成について説明する。図1に示すように、携帯電話10は、CPU11、記憶部12、ボタン入力部17、パネル18、携帯電話送受信部22、携帯電話アンテナ部23、カメラ部27、を主に備えている。CPU11は、記憶部12に記憶されているプログラムを実行する。また、携帯電話10は、通話や音声入力を行うために、スピーカ3とマイク4とを備えている。これらの構成要素は、入出力ポート7を介して互いに接続されている。
【0021】
携帯電話送受信部22は、携帯電話アンテナ部23を介して、基地局61との間で携帯電話通信の方式に準拠する無線通信210を行う。ボタン入力部17、カメラ部27は、携帯電話10の使用者による操作を受け付ける。パネル18は、携帯電話10の各種機能情報を表示する。カメラ部27は、CCD等により所定範囲を撮影して画像データを取得する部位である。なお、記憶部12の構成は、中継サーバ71の記憶部73と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0022】
<MFPの構成>
MFP51の構成について説明する。MFP51は、CPU32、記憶部33、無線送受信部36、無線アンテナ部37、ボタン入力部38、パネル39、プリンタ19、スキャナ20、を主に備えている。これらの構成要素は、入出力ポート43を介して互いに接続されている。
【0023】
CPU32は、記憶部33に記憶されているプログラムを実行する。ボタン入力部38は、MFP51の各機能を実行するためのキーである。パネル39は、MFP51の各種機能情報を表示する。プリンタ19は、印刷を実行する部位である。スキャナ20は、読み取りを実行する部位である。なお、記憶部33の構成は、中継サーバ71の記憶部73と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0024】
本実施形態に係る印刷システム1の動作を、図2ないし図11を用いて説明する。まず、印刷システム1の概略を説明する。携帯電話10からMFP51に印刷を指示するときに、印刷データそのものではなく、印刷予約をまず中継サーバ71に通知する。中継サーバ71は印刷予約があることを記憶しておく。中継サーバ71は、MFP51から印刷予約有無確認を受信した場合に、印刷予約の有無をMFP51へ報知する。印刷予約有無確認は、印刷予約が携帯電話10から中継サーバ71へ送信されたか否かを、MFP51が中継サーバ71に問い合わせるための情報である。印刷予約有無確認は、MFP51を特定するID情報およびパスワードを含む情報である。MFP51は、印刷予約がされており、印刷を実行する場合には、中継サーバ71へ印刷データ要求を送信する。中継サーバ71は、MFP51から印刷データ要求を受信すると、携帯電話10へ印刷データを要求する。中継サーバ71は、携帯電話10から印刷データを受信すると、受信した印刷データをMFP51へ転送する。MFP51は、印刷データを受信し、印刷を実行する。
【0025】
<中継サーバの動作>
中継サーバ71の動作を、図2ないし図4のフローを用いて説明する。図2ないし図4のフローは、中継サーバ71の起動時に開始されるフローである。S210において、CPU72は、MFP51からHTTPで送信された使用登録要求を受信したか否かを判断する。使用登録要求は、使用登録処理を開始することを要求する情報である。使用登録処理は、使用者による携帯電話10からの指示でMFP51に印刷を行わせるために、中継サーバ71にMFP51を登録する処理である。使用登録要求は、使用登録要求であることを示す情報と、MFP51を識別するMFP識別情報と、を含んでいる。MFP識別情報は、中継サーバ71がMFP51を認識するために用いる情報であり、具体的には、MFP51の製造時にMFP51に記憶された製造シリアル番号である。なお、使用登録処理は、使用者がMFP51を中継サーバ71に登録したいときに1回実施されればよい。使用登録要求を受信した場合(S210:YES)には、S212へ進む。
【0026】
S212において、CPU72は、MFP51から受信した使用登録要求からMFP識別情報を読み出し、記憶部73に記憶させる。S214において、CPU72は、ID情報を生成し、記憶部73に記憶させる。ID情報は、使用者が中継サーバ71に登録されたMFP51を認識するために用いられる、ユニークな文字列である。S216においてCPU72は、ID情報および中継サーバアドレスを、通信部74にMFP51へ送信させる。中継サーバアドレスは、携帯電話10からEメールを中継サーバ71へ送信するために必要となる、中継サーバのEメールアドレスである。また、CPU72は、印刷予約を送信してきた携帯電話10を確認するためのパスワード、および、携帯電話アドレスをMFP51に要求する。携帯電話アドレスは、携帯電話10のEメールアドレスであり、印刷予約を送信してくる携帯電話10を中継サーバ71が識別するためのアドレスである。携帯電話アドレスは、携帯電話10の使用者を識別するためのアドレスも兼ねる。S218において、CPU72は、MFP51からパスワードおよび携帯電話アドレスを受信したか否かを判断する。受信していない場合(S218:NO)にはS218へ戻り、受信した場合(S218:YES)にはS220へ進む。
【0027】
S220において、CPU72は、受信したパスワードと携帯電話アドレスを、記憶部73に記憶させる。そして、CPU72は、MFP識別情報と、ID情報およびパスワードとを対応付け、記憶部73のテーブル記憶領域12bに記憶させる。CPU72は、MFP51を特定する情報であるMFP識別情報、ID情報、及びパスワードと対応付けて、「初期状態」というステータスをテーブル記憶領域12bに記憶させる。CPU72は、MFP51を特定する情報と、携帯電話10を特定する情報である携帯電話アドレスとを対応付け、記憶部73のテーブル記憶領域12bに記憶させる。
【0028】
S222においてCPU72は、登録完了応答を、通信部74にMFP51へ送信させる。そしてS210へ戻る。
【0029】
一方、S210において使用登録要求を受信していない場合(S210:NO)には、S230へ進む。S230において、CPU72は、印刷予約を携帯電話10から受信したか否かを判断する。印刷予約は、印刷の予約を行なうことを示す情報である。印刷予約は、印刷要求であることを示す情報と、携帯電話10の携帯電話アドレスと、MFP51のID情報およびパスワードとを含む情報である。なお、印刷要求であることを示す情報は1バイトの情報である。すなわち、印刷要求であることを示す情報は印刷データよりもサイズの小さい情報である。印刷予約を受信した場合(S230:YES)には、S232へ進む。
【0030】
S232においてCPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷予約が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。そして、特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「印刷予約状態」に変更する。S234においてCPU72は、予約受付通知を、通信部74に携帯電話10へ送信させる。そしてS210へ戻る。なお、S232において、印刷予約が含んでいる携帯電話アドレスと、印刷予約が含んでいるID情報およびパスワードに対応する携帯電話アドレスとが一致しないときは、S210へ戻る。すなわち、携帯電話10から受信した印刷予約に、MFP51の使用登録処理を行った際にMFP51から受信したID情報とパスワードと携帯電話アドレスとが含まれていないときは、正しい使用者からの印刷予約ではないことが想定されるため、S232において、受信した印刷予約を正規の印刷予約認めない。S232において、受信した印刷予約を正規の印刷予約と認めないとき、CPU72は、予約受付通知を、通信部74に携帯電話10へ送信させない。そして、特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「印刷予約状態」に変更しないで、S210へ戻る。
【0031】
一方、S230において、印刷予約を携帯電話10から受信していない場合(S230:NO)には、S240(図3)へ進む。S240において、CPU72は、印刷予約有無確認をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷予約有無確認を受信した場合(S240:YES)には、S242へ進む。
【0032】
S242においてCPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷予約有無確認が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S244において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する現在の印刷ステータスが、「印刷予約状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「印刷予約状態」である場合(S244:YES)にはS246へ進み、通信部74を用いて、「印刷予約有り」を示す応答情報をMFP51へ送信させる。一方、印刷ステータスが「印刷予約状態」ではない場合(S244:NO)にはS248へ進み、通信部74を用いて、「印刷予約無し」を示す応答情報をMFP51へ送信させる。そしてS210へ戻る。
【0033】
一方、S240において、印刷予約有無確認をMFP51から受信していないと判断される場合(S240:NO)には、S260へ進む。S260において、CPU72は、印刷データ要求をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷データ要求は、印刷データをMFP51へ送信することを要求するための情報である。印刷データ要求は、MFP51のID情報およびパスワードを含む情報である。印刷データ要求を受信した場合(S260:YES)には、S261へ進む。S261においてCPU72は、通信部74を用いて、要求受付通知をMFP51へ送信させる。
【0034】
S262において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷データ要求が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S264において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する現在の印刷ステータスが、「印刷予約状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「印刷予約状態」ではない場合(S264:NO)にはS210(図2)へ戻り、「印刷予約状態」である場合(S264:YES)にはS266へ進む。S266において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「データ要求状態」に変更する。
【0035】
S268においてCPU72は、通信部74を用いて、携帯電話10へ印刷データ要求を送信させる。具体的には、携帯電話アドレスを用いて、Eメールによって印刷データ要求を携帯電話10へ送信する。印刷データ要求の送信は、S262で特定したMFP識別情報に対応する携帯電話アドレスによって特定された携帯電話10に対して実行される。
【0036】
S269においてCPU72は、印刷データ要求を受信したことを示す情報を、携帯電話10から受信したか否かを判断する。受信していない場合(S269:NO)にはS269へ戻り、受信した場合(S269:YES)にはS210(図2)へ進む。
【0037】
一方、S260において印刷データ要求をMFP51から受信していない場合(S260:NO)には、S270(図4)へ進む。S270において、CPU72は、印刷データを携帯電話10から受信したか否かを判断する。印刷データは、MFP51のプリンタ19で印刷を行なうために用いられるデータである。印刷データを受信した場合(S270:YES)には、S272へ進む。
【0038】
S272において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、受信した印刷データを含むEメールの送信元の携帯電話アドレスに対応付けられているMFP識別情報を特定する。このように、印刷データをEメールで通信することで、印刷データの送信元の携帯電話アドレスを特定することができる。よって、MFP51の使用登録処理のときに使用者が登録した携帯電話アドレスを送信元としたEメールで印刷データが送信されたか否かを確認することができるため、セキュリティ性をより向上させることができる。
【0039】
S274において、CPU72は、S272で特定したMFP識別情報に対応する現在の印刷ステータスが、「データ要求状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「データ要求状態」ではない場合(S274:NO)にはS210(図2)へ戻り、「データ要求状態」である場合(S274:YES)にはS276へ進む。
【0040】
S276において、CPU72は、印刷データを記憶部73に記憶する。このとき、携帯電話10から受信した印刷データそのものを記憶してもよい。また、携帯電話10から受信した印刷データをMFP51向けに加工した状態で記憶してもよい。S278において、CPU72は、S272で特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「データ提供待ち状態」に変更する。S279においてCPU72は、通信部74を用いて、印刷データの受信を完了したことを示す情報を携帯電話10へ送信させる。そしてS210(図2)へ戻る。
【0041】
一方、S270において印刷データを携帯電話10から受信していない場合(S270:NO)には、S280へ進む。S280において、CPU72は、印刷データ取得をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷データ取得は、MFP51が印刷データを中継サーバ71から取得する処理を開始することを要求する情報である。印刷データ取得は、MFP51のID情報およびパスワードを含む情報である。印刷データ取得を受信した場合(S280:YES)には、S282へ進む。
【0042】
S282において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷データ取得が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S284において、CPU72は、テーブル記憶領域12bに記憶されている現在の印刷ステータスが、「データ提供待ち状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「データ提供待ち状態」ではない場合(S284:NO)にはS289へ進み、印刷データを記憶していないことを示す情報をMFP51へ送信し、S210へ戻る。また、印刷ステータスが「データ提供待ち状態」である場合(S284:YES)には、S286へ進む。
【0043】
S286においてCPU72は、通信部74を用いて、MFP51へ印刷データを送信させる。S288において、CPU72は、印刷ステータスを「初期状態」に変更する。そしてS210(図2)へ戻る。
【0044】
<MFPの動作>
MFP51の動作を、図5ないし図7のフローを用いて説明する。図5ないし図7のフローは、MFP51の起動時に開始されるフローである。
【0045】
(使用登録要求及び携帯電話アドレスなどの送信処理)
図5のS108において、CPU32は印刷予約有無確認タイマーをセットする。印刷予約有無確認タイマーは、第2待機時間が経過したか否かを判断するためのタイマーである。S110において、CPU32は、使用登録処理が開始されたか否かを判断する。使用登録処理は、印刷システム1を使用するために、中継サーバ71がMFP51に割り当てるID情報、および、携帯電話10からEメールを中継サーバ71へ送信するために必要となる中継サーバアドレスを中継サーバ71からMFP51が取得したり、印刷予約の際に携帯電話10への入力が必要となるパスワードや携帯電話アドレスを、MFP51から中継サーバ71へ送信し、中継サーバ71への登録を行う処理である。各種情報の登録は、ボタン入力部38を介した使用者による入力操作を受け付けることによって行われる。使用登録処理が開始された場合(S110:YES)には、S112へ進む。S112においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、使用登録要求を中継サーバ71へ送信させる。なお、MFP51は予め中継サーバ71のURLを記憶しており、中継サーバ71のURLを用いてHTTPで使用登録要求を送信する。使用登録要求には、MFP識別情報が含まれている。S114において、CPU32は、中継サーバ71からの応答として、ID情報および中継サーバアドレスを受信したか否かを判断する。受信していない場合(S114:NO)にはS114へ戻り、受信した場合(S114:YES)にはS116へ進む。S116において、CPU32は、受信したID情報および中継サーバアドレスを記憶部33へ記憶させる。S118において、CPU32は、ID情報および中継サーバアドレスをパネル39に表示させる。また、パスワードおよび携帯電話アドレスの入力画面をパネル39に表示させる。
【0046】
S120において、CPU32は、パスワードおよび携帯電話アドレスが、ボタン入力部38を介して入力されたか否かを判断する。入力されていない場合(S120:NO)にはS120へ戻り、入力された場合(S120:YES)にはS122へ進む。
【0047】
S122においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、入力されたパスワードおよび携帯電話アドレスを中継サーバ71へ送信させる。S124において、CPU32は、中継サーバからの登録完了応答を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S124:NO)にはS114へ戻り、受信した場合(S124:YES)にはS126へ進む。S126において、CPU32は、パスワードを記憶部33へ記憶する。これにより使用登録処理が完了し、S110へ戻る。
【0048】
一方、S110において使用登録処理が開始されていない場合(S110:NO)には、S140(図6)へ進む。S140において、CPU32は、印刷データ取得の時間が到来したか否かを、印刷データ取得タイマーによって判断する。印刷データ取得タイマーは、第1待機時間が経過したか否かを判断するためのタイマーであり、後述するS148、S176でセットされる。印刷データ取得の時間が到来した場合(S140:YES)にはS142へ進む。
【0049】
S142において、CPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷データ取得を中継サーバ71へ送信させる。S144においてCPU32は、中継サーバ71から、印刷データを記憶していないことを示す情報または印刷データを受信したか否かを判断する。受信していない場合(S144:NO)にはS144へ戻り、受信した場合(S144:YES)にはS146へ進む。
【0050】
S146において、CPU32は、印刷データを受信できたか否かを判断する。受信できなかった場合(S146:NO)にはS148へ進み、CPU32は、印刷データ取得タイマーをセットするとともに、他のタイマーをキャンセルする。そしてS110(図5)へ戻る。また、S146において印刷データを受信できた場合(S146:YES)にはS150へ進み、CPU32は、印刷データを用いてプリンタ19に印刷を実行させる。S152において、CPU32は、印刷予約有無確認タイマーをセットするとともに、他のタイマーをキャンセルする。そしてS110(図5)へ戻る。
【0051】
一方、S140において印刷データ取得の時間が到来していない場合(S140:NO)には、S160(図7)へ進む。S160において、CPU32は、印刷予約有無確認の時間が到来したか否かを、印刷予約有無確認タイマーによって判断する。印刷予約有無確認タイマーは、S108、S152、S170でセットされる。印刷予約有無確認の時間が到来していない場合(S160:NO)にはS162へ進み、スキャナ20を用いた処理などの他の処理を実行し、S110(図5)へ戻る。一方、印刷予約有無確認の時間が到来した場合(S160:YES)には、S164へ進む。S164において、CPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷予約有無確認を中継サーバ71へ送信させる。
【0052】
なお、印刷予約有無確認タイマーの第2待機時間は、印刷データ取得タイマーの第1待機時間よりも長くされることが好ましい。これにより、印刷予約が携帯電話10によって行なわれたか否かを確認するためのポーリング(S164)の実行頻度に比して、印刷データ取得のためのポーリング(S142)の実行頻度の方を高くすることができる。
【0053】
S166において、CPU32は、中継サーバ71からの応答情報を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S166:NO)にはS166へ戻り、受信した場合(S166:YES)にはS168へ進む。
【0054】
S168において、CPU32は、印刷予約が行われている状態であるか否かを判断する。具体的には、中継サーバ71から受信した応答情報が、「印刷予約有り」のステータスを表しているか否かを判断する。「印刷予約無し」のステータスである場合(S168:NO)にはS170へ進み、CPU32は、印刷予約有無確認タイマーをセットする。そしてS110(図5)へ戻る。また、S168において「印刷予約有り」のステータスである場合(S168:YES)にはS172へ進む。S172において、CPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷データ要求を中継サーバ71へ送信させる。
【0055】
S174において、CPU32は、中継サーバ71から送信される要求受付通知を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S174:NO)にはS174へ戻り、受信した場合(S174:YES)にはS176へ進む。S176において、CPU32は、印刷データ取得タイマーをセットするとともに、他のタイマーをキャンセルする。そしてS110(図5)へ戻る。
【0056】
<携帯電話の動作>
携帯電話10の動作を、図8および図9のフローを用いて説明する。図8および図9のフローは、携帯電話10の起動時に開始されるフローである。S310において、CPU11は、印刷予約処理が開始されたか否かを判断する。印刷予約処理は、印刷データをMFP51で印刷させるための処理である。印刷予約処理が開始された場合(S310:YES)には、S312へ進む。
【0057】
S312において、CPU11は、ID情報およびパスワードの入力画面をパネル18表示させる。MFP51は、使用者がMFP51を中継サーバ71に登録したときに、中継サーバ71から受信したID情報をS118においてパネル39に表示している。使用者は、MFP51を中継サーバ71に登録したときに、S120において、パスワードおよび携帯電話アドレスをボタン入力部38を介して入力している。すなわち、MFP51を中継サーバ71へ登録した使用者であれば、MFP51のパネル39に表示されたID情報と、MFP51のボタン入力部38を介して中継サーバ71へ登録したパスワードとを、携帯電話10のボタン入力部17を介して入力することができる。S314においてCPU11は、使用者によるID情報およびパスワードの入力操作が、ボタン入力部17で受け付けられたか否かを判断する。入力が受け付けられていない場合(S314:NO)にはS314へ戻り、入力が受け付けられた場合(S314:YES)にはS316へ進む。S316において、CPU11は、入力されたID情報およびパスワードを含む印刷予約を中継サーバ71へ送信する。なお、携帯電話10は予め中継サーバ71のURLを記憶しており、中継サーバ71のURLを用いてHTTPで印刷予約を送信する。
【0058】
S318において、CPU11は、中継サーバ71から予約受付通知を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S318:NO)にはS318へ戻り、受信した場合(S318:YES)にはS320へ進む。S320において、CPU11は、予約完了をパネル18に表示させる。そしてS310へ戻る。
【0059】
一方、S310において、印刷予約処理が開始されていない場合(S310:NO)には、S330(図9)へ進む。S330において、CPU11は、印刷データ要求を中継サーバ71から受信したか否かを判断する。印刷データ要求を受信した場合(S330:YES)には、S331へ進む。S331においてCPU11は、携帯電話送受信部22を用いて、印刷データ要求を受信したことを示す情報を中継サーバ71へ送信させる。
【0060】
S332において、CPU11は、送信する印刷データの選択画面をパネル18に表示させる。S334において、CPU11は、ボタン入力部17を介して、印刷データの選択が行われたか否かを判断する。選択が行われていない場合(S334:NO)にはS334へ戻り、選択が行われた場合(S334:YES)にはS336へ進む。S336においてCPU11は、携帯電話送受信部22、中継サーバアドレスを用いて、中継サーバ71へ選択された印刷データを送信させる。印刷データの送信は、中継サーバアドレスを送信先、携帯電話アドレスを送信元として、Eメールによって行われる。S337においてCPU11は、印刷データの受信が完了した旨の情報を、中継サーバ71から受信したか否かを判断する。受信していない場合(S337:NO)にはS337へ戻り、受信した場合(S337:YES)にはS310へ戻る。
【0061】
一方、S330において、印刷データ要求を受信していない場合(S330:NO)には、S340へ進む。S340において、CPU11は、中継サーバアドレスの登録処理が開始されたか否かを判断する。中継サーバアドレスの登録処理は、印刷システム1を使用するための中継サーバアドレス(中継サーバ71のEメールアドレス)を登録する処理である。使用登録処理を開始しない場合(S340:NO)にはS350へ進み、その他の処理を実行し、S310(図8)へ戻る。一方、使用登録処理を開始する場合(S340:YES)にはS342へ進む。
【0062】
S342において、CPU11は、中継サーバアドレスの入力画面をパネル18に表示させる。ここで、MFP51を中継サーバ71へ登録した使用者であれば、MFP51のパネル39に表示された中継サーバアドレスを、携帯電話10のボタン入力部17を介して入力することができる。S344において、CPU11は、ボタン入力部17を介して中継サーバアドレスの入力が行われたか否かを判断する。入力されていない場合(S344:NO)にはS344へ戻り、入力された場合(S344:YES)にはS346へ進む。S346において、CPU11は、入力された中継サーバアドレスを記憶部12に記憶する。そしてS310へ戻る。
【0063】
<印刷システムの動作例>
印刷システム1の動作例を、図10のシーケンス図を用いて説明する。時刻T1において、MFP51で使用登録処理が開始されると(S110:YES)、MFP51は、使用登録要求を中継サーバ71へ送信する(S112)。中継サーバ71が使用登録要求を受信すると(S210:YES)、使用登録要求からMFP識別情報を読み出して記憶部73に記憶する(S212)とともに、ID情報を生成して記憶部73に記憶させる(S214)。中継サーバ71は、ID情報および中継サーバアドレスを、MFP51へ送信する(S216)。MFP51は、受信したID情報および中継サーバアドレスを記憶部33へ記憶させる(S116)。MFP51は、入力されたパスワードおよび携帯電話アドレスを中継サーバ71へ送信する(S122)。中継サーバ71は、受信したパスワードと携帯電話アドレスを、テーブル記憶領域12bに記憶する(S220)。そして、印刷ステータスを「初期状態」にセットする。
【0064】
時刻T2において、MFP51は、印刷予約有無確認の時間が到来すると(S160:YES)、印刷予約有無確認を中継サーバ71へ送信する(S164)。中継サーバ71は、印刷予約有無確認を受信すると(S240:YES)、印刷ステータスを確認する(S244)。印刷ステータスが「印刷予約状態」ではない(S244:NO)ため、「印刷予約無し」を示す応答情報をMFP51へ送信する(S248)。MFP51は、印刷予約が行われていないと判断し(S168:NO)、印刷予約有無確認タイマーをセットする(S170)。
【0065】
時刻T3において、携帯電話10で印刷予約処理が開始されると(S310:YES)、印刷予約を中継サーバ71へ送信する(S316)。中継サーバ71は、印刷予約を受信すると(S230:YES)、印刷ステータスを、「印刷予約状態」に変更する(S232)。
【0066】
時刻T4において、MFP51は、印刷予約有無確認の時間が到来する(S160:YES)、印刷予約有無確認を中継サーバ71へ送信する(S164)。中継サーバ71は、印刷予約有無確認を受信すると(S240:YES)、印刷ステータスを再度確認する(S244)。印刷ステータスが「印刷予約状態」である(S244:YES)ため、「印刷予約有り」を示す応答情報をMFP51へ送信する(S246)。MFP51は、印刷予約が行われていると判断し(S168:YES)、印刷データ要求を中継サーバ71へ送信する(S172)。中継サーバ71は、印刷データ要求をMFP51から受信したと判断し(S260:YES)、携帯電話10へ印刷データ要求を送信する(S268)。携帯電話10は、印刷データ要求を受信する(S330:YES)。
【0067】
時刻T5において、MFP51は、印刷データ取得の時間が到来する(S140:YES)、印刷データ取得を中継サーバ71へ送信する(S142)。中継サーバ71は、印刷データ取得を受信すると(S280:YES)、印刷ステータスを確認する(S282)。印刷ステータスが「データ提供待ち状態」でない(S284:NO)ため、印刷データを記憶していないことを示す情報をMFP51へ送信する(S289)。
【0068】
時刻T6において、携帯電話10から中継サーバ71へ印刷データが送信されると(S336)、中継サーバ71は印刷データを受信して記憶する(S270:YES)。
【0069】
時刻T7において、MFP51は、印刷データ取得の時間が到来する(S140:YES)、印刷データ取得を中継サーバ71へ再度送信する(S142)。中継サーバ71は、印刷データ取得を受信すると(S280:YES)、印刷ステータスを確認する(S282)。印刷ステータスが「データ提供待ち状態」である(S284:YES)ため、印刷データをMFP51へ送信し(S286)、印刷ステータスを「初期状態」に変更する(S288)。MFP51は印刷データを受信し(S146:YES)、印刷データに従って印刷を実行する(S150)。
【0070】
<印刷システムの効果>
以上説明した、本実施形態に係る印刷システム1の効果を説明する。本実施形態に記載の中継サーバ71では、携帯電話10から印刷予約を受信し(S230:YES)、かつ、MFP51から印刷データ要求を受信する(S260:YES)、携帯電話10へ印刷データ要求を送信する(S268)。携帯電話10は、印刷データ要求を受信する(S330:YES)、印刷データを中継サーバ71へ送信する(S336)。中継サーバ71は、携帯電話10から受信した印刷データを、MFP51へ送信する(S286)。これにより中継サーバ71は、携帯電話10が印刷予約を出力してから、中継サーバ71で印刷データを受信するまでの期間中、印刷データを記憶部73に記憶させておく必要がなく、印刷予約が含んでいるID情報およびパスワードによって特定されるMFP識別情報に対応する印刷ステータスが「印刷予約状態」であることを記憶させていればよい。そして、印刷データの容量に比して、印刷ステータスに用いられる情報の容量は小さい。従って、中継サーバ71の記憶部73記憶容量が不足してしまうなどの事態の発生を防止できる。
【0071】
また、本実施形態に記載の中継サーバ71では、受信した印刷予約または印刷データ要求に基づいて、携帯電話10またはMFP51を特定することができる。これにより、携帯電話10とMFP51との間での印刷予約または印刷データ等の通信を、中継サーバ71を介して行うことができる。
【0072】
また、本願に記載のMFP51では、印刷予約が携帯電話10によって行なわれたか否かを確認するためのポーリング(S164)の実行頻度に比して、印刷データ取得のためのポーリング(S142)の実行頻度の方が高くされる。これにより、中継サーバ71へのトラフィックを増加させずに、印刷データを受信するために必要な時間を短縮化することが可能となる。
【0073】
以上、本発明の一実施形態を詳細に説明したが、この実施形態は例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を説明する。
【0074】
<変形例>
携帯電話10から指令された印刷データのプレビューを、MFP51で表示することができる形態としてもよい。このプレビューを表示する形態において、携帯電話10は、印刷データからプレビューデータを生成してもよい。プレビューデータは、印刷データに比してデータサイズの小さいデータである。プレビューデータのデータサイズは、サムネイル画面をMFP51のパネル39に表示することができる程度の大きさであればよい。そして携帯電話10は、S316(図8)において、印刷予約とともにプレビューデータを中継サーバ71に送信してもよい。中継サーバ71は、S230(図2)において、印刷予約とともにプレビューデータを受信し、記憶部73に記憶する。
また、プレビューを表示する形態において、携帯電話10は、S316(図8)において、印刷予約とともにプレビューデータの所在を示す情報を中継サーバ71に送信してもよい。プレビューデータの所在を示す情報として、例えば、プレビューデータを記憶しているサーバの、プレビューデータを記憶している領域のURLが挙げられる。この場合、中継サーバ71は、S230(図2)において、印刷予約とともにURLを受信し、URLを用いてプレビューデータを取得して、記憶部73に記憶する。また、プレビューを表示する形態において、携帯電話10は、S316(図8)において、印刷予約とともに印刷データそのものを中継サーバ71に送信してもよい。この場合、中継サーバ71は、S230(図2)において印刷データを受信すると、記憶部73に記憶させる。そして、中継サーバ71は、記憶された印刷データに基づいてプレビューデータを生成し、プレビューデータを生成した後において、記憶されていた印刷データを消去する。プレビューを表示するいずれの形態においても、中継サーバ71は、S246(図3)において、「印刷予約有り」を示す応答情報と共に、上記したように記憶部73に記憶されたプレビューデータをMFP51へ送信する。MFP51は、S168(図7)において「印刷予約有り」のステータスであると判断すると、プレビューデータに基づいてサムネイル画像をパネル39に表示し、印刷可否の入力を待ち受ける。MFP51は、使用者による印刷実行の命令入力を受け付けると、S172へ進み、印刷データ要求を中継サーバ71へ送信する。これにより、MFP51は印刷データのプレビューを表示し、使用者は印刷の可否を決定することが可能となる。
【0075】
【0076】
また本実施形態では、印刷予約が携帯電話10を特定する情報(携帯電話アドレス)と、MFP51を特定する情報(ID情報およびパスワード)とを含んでいる場合を説明したが、この形態に限られない。印刷予約がID情報を含んでいるが、携帯電話アドレスを含んでいない形態でもよい。この形態の場合、CPU72は、印刷予約が含んでいるID情報と同一のID情報に対応付けてテーブル記憶領域12bに記憶されている携帯電話アドレスを特定し、以降の処理用いればよい。印刷予約が携帯電話アドレスを含んでいるが、ID情報を含んでいない形態でもよい。この形態の場合、CPU72は、印刷予約が含んでいる携帯電話アドレスと同一の携帯電話アドレスに対応付けてテーブル記憶領域12bに記憶されているID情報を特定し、以降の処理用いればよい。
【0077】
中継サーバ71において、各種の情報を対応付けて記憶する方法(S220(図2))としては、各種の形態が挙げられる。例えば、MFP識別情報と、ID情報およびパスワードとを連続するメモリアドレスに記憶することで、互いに対応付けても良い。また、MFP識別情報の記憶されるメモリアドレスと、ID情報およびパスワードの記憶されるメモリアドレスとを、互いに対応付けて記憶してもよい。なお、MFP51を特定する情報(MFP識別情報、ID情報、およびパスワード)と、携帯電話10を特定する情報(携帯電話アドレス)との対応付けについても同様である。また、各種の情報を対応付けて記憶するテーブル記憶領域12bは、中継サーバ71に設けられている必要はなく、中継サーバ71がアクセス可能な外部記憶手段、例えば、ネットワークストレージなどに設けられていても良い
【0078】
また、携帯電話アドレスは、携帯電話10を識別するために用いられる情報であり、携帯電話10の使用者を識別する情報であるとも言える。よって、携帯電話10を特定することができる情報として、えばMACアドレス、IPアドレス、携帯電話10の製造番号、携帯電話10の電話番号、携帯電話10の使用者コードなどの情報であれば、Eメールアドレスに代えて用いることが可能である。
【0079】
MFP識別情報は、製造シリアル番号に限られない。MFP識別情報として、MFPの個体が識別できる情報であれば何れの情報を用いることも可能であり、例えばMACアドレス、IPアドレス、またはノード名を用いることもできる。
【0080】
また、S232において、印刷予約が含んでいるID情報およびパスワードに対応する携帯電話アドレスがテーブル記憶領域12bに記憶されていないときは、S210へ戻ってもよい。すなわち、携帯電話10から受信した印刷予約に、MFP51の使用登録処理を行った際にMFP51から受信した携帯電話アドレスが含まれていないときは、正しい使用者からの印刷予約ではないことが想定されるため、S232において、受信した印刷予約を正規の印刷予約と認めない。また、S232において、受信した印刷予約を正規の印刷予約と認めないとき、CPU72は、予約拒否通知を、通信部74に携帯電話10へ送信させてもよい。またS336(図9)において、携帯電話10からの印刷データの送信は、Eメールを用いた方式に限られない。送信元を特定することができる通信方法であれば、何れの方法であってもよい。MFP51の使用登録処理の際に、通信のために携帯電話10を特定する情報を、携帯電話アドレスと同様に、MFP51を特定する情報(MFP識別情報、ID情報、およびパスワード)と対応付けて中継サーバ71が記憶しておけばよい。通信のために携帯電話10を特定する情報を記憶しておくことで、何れの通信方法であっても、中継サーバ71は、送信元の携帯電話を特定できる。また、送信元を特定することが困難な通信方法を用いる場合であっても、MFP51の使用登録処理の際に、携帯電話10を特定するなんらかの情報、例えば、携帯電話10のIPアドレスを、MFP51を特定する情報と対応付けて中継サーバ71が記憶しておけばよい。携帯電話10が、印刷データと共に携帯電話10を特定できる情報を送信すれば、中継サーバ71は、記憶している情報と比較することで送信元を特定することが可能でる。
【0081】
また、S336(図9)において、携帯電話10から中継サーバ71へ印刷データを送信する形態として、各種の形態が挙げられる。例えば、S330において、携帯電話10は、印刷データ要求を中継サーバ71から受信する、自動で印刷データを中継サーバ71へ返信する構成としてもよい。また、S336において、携帯電話10から中継サーバ71へ、印刷データの所在を示す情報例えば、印刷データのURLなどを送信する形態であってもよい。この形態の場合、中継サーバ71は、S286にて、印刷データの所在を示す情報を用いて印刷データを取得し、取得した印刷データをMFP51へ送信する。
【0082】
中継サーバ71が携帯電話10の通信に必要な情報を取得する取得先は、MFP51に限られず、携帯電話10であってもよい。例えば、S218(図2)において、中継サーバ71は、携帯電話アドレスをMFP51から受信しなくてもよい。この場合には中継サーバ71は、S220において、受信したパスワードのみを記憶部73に記憶させる。そして中継サーバ71は、S232において、携帯電話10から受信した印刷予約が含んでいる携帯電話アドレスとMFP51を特定する情報とを対応付け、記憶部73のテーブル記憶領域12bに記憶させてもよい。また例えば、S268において、中継サーバ71は、携帯電話10から受信した印刷予約が含んでいる携帯電話アドレスを用いて、MFP51からの印刷データ要求を携帯電話10に送信してもよい。
【0083】
携帯電話10からの印刷予約に対して、中継サーバ71が印刷予約毎にユニークな予約番号を生成し、ID情報に代えて、予約番号を、MFP51を識別する情報として使用してもよい。中継サーバ71は、MFP51へ印刷データを送信すると共にMFP51を識別する情報として用いた予約番号を削除し、新たな印刷予約に対しては、別の予約番号を生成するとよい。本実施形態は、印刷予約として、携帯電話10が、印刷要求であることを示す情報と、携帯電話10の携帯電話アドレスと、MFP51のID情報およびパスワードとを中継サーバ71に送信し、中継サーバ71は、S232において、ID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定していた。印刷予約として、MFP51のID情報が携帯電話10から中継サーバ71へ送信されない形態でもよい。この場合、中継サーバ71は、S232において、印刷予約に含まれる携帯電話アドレスに対応するMFP識別情報を特定するようにすればよい。また、この場合、使用登録処理において、中継サーバ71はID情報の生成を行わなくてよい。印刷システム1に含まれる携帯電話10やMFP51は、1台に限られず、それぞれが複数台の場合にも本願の技術が適用可能である。これにより、不特定多数の携帯電話10から印刷データを受信し、各々の携帯電話10に対応するMFP51へ転送することができる。本実施形態では、携帯電話10からの印刷予約という指示に基づいて印刷データをMFP51に印刷させる印刷システム1を例示したが、これに代えて、携帯電話10からの指示に基づいて画像データをMFP51に表示させる表示システムとしてもよい。この場合、中継サーバ71では、携帯電話10から表示予約を受信し(S230:YES)、かつ、MFP51から画像データ要求を受信すると(S260:YES)、携帯電話10へ画像データ要求を送信する(S268)。携帯電話10は、画像データ要求を受信すると(S330:YES)、画像データを中継サーバ71へ送信する(S336)。中継サーバ71は、携帯電話10から受信した画像データを、MFP51へ送信する(S286)。そして、MFP51は、中継サーバ71から受信した画像データを表示パネル39に表示する(S150)。これにより中継サーバ71は、携帯電話10から表示予約を受信してから、携帯電話10から画像データを受信するまでの期間中、画像データを記憶部73に記憶させておく必要がない。
【0084】
携帯電話10は端末装置の一例である。印刷予約は予約制御情報の一例である。通信部74は受信手段の一例である。MFP51は画像出力装置の一例である。印刷予約有無確認は第1要求情報の一例である。印刷データ要求は第2要求情報の一例である。S268を実行するCPU72は要求情報送信手段、要求情報送信制御ステップの一例である。印刷データは画像データの一例である。S286を実行するCPU72は画像データ送信手段、画像データ送信制御ステップの一例である。携帯電話アドレスは、端末装置特定情報の一例である。ID情報およびパスワードは、画像出力装置特定情報の一例である。使用登録要求は登録要求情報の一例である。S220を実行するCPU72およびテーブル記憶領域12bは特定情報記憶手段の一例である。S164を実行するCPU72は第1の要求情報送信手段の一例である。S12を実行するCPU72は第2の要求情報送信手段の一例である。
【0085】
なお、各プログラムは一つのプログラムモジュールから構成されるものであってもよいし、複数のプログラムモジュールから構成されるものであってもよい。また、各一例は置換可能な他の構成であってもよく、本発明の範疇である。画像処理プログラム(印刷アプリケーション28など)に基づく処理を実行するコンピュータ(CPU72など)であってもよいし、オペレーティングシステムや他のアプリケーションなど、画像処理プログラム以外のプログラムに基づく処理を実行するコンピュータであってもよいし、コンピュータの指示に従って動作するハード構成であってもよいし、コンピュータとハード構成とが連動した構成であってもよい。もちろん、複数のプログラムに基づく処理を連動させて処理を実行するコンピュータであってもよいし、複数のプログラムに基づく処理を連動させて処理を実行するコンピュータの指示に従って動作するハード構成であってもよい。
【符号の説明】
【0086】
1:印刷システム、10:携帯電話、11および32および72:CPU、12および33および73:記憶部、51:MFP、71:中継サーバ、74:通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置及び画像出力装置から情報を受信する受信手段と、
受信手段が、端末装置から、画像出力の予約を指示する予約指示情報と、画像出力装置を特定するために必要な特定情報とを含む予約制御情報を受信し、かつ、特定情報に基づき特定される画像出力装置から、画像データを要求する第1要求情報を受信した場合に、受信手段が受信した予約制御情報の送信元である端末装置へ、画像データまたは画像データの取得に必要なデータ取得情報を要求する第2要求情報を送信する要求情報送信手段と、
受信手段が、前記第2要求情報を受信した端末装置が送信する画像データまたはデータ取得情報を受信した場合に、受信した画像データ、またはデータ取得情報に基づき取得した画像データを前記第1要求情報の送信元である画像出力装置へ送信する画像データ送信手段と、
を備えることを特徴とする中継装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記特定情報として、端末装置を特定する端末装置特定情報を含む情報を受信し、
前記要求情報送信手段は、
端末装置を特定する端末装置特定情報と画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報とを対応付けて記憶する特定情報記憶手段から、前記受信手段が前記特定情報として受信した端末装置特定情報に対応する画像出力装置特定情報を取得し、
かつ、前記受信手段が、前記第1要求情報として、前記取得した画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置と同一の画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報を含む情報を受信した場合に、
前記受信手段が前記特定情報として受信した端末装置特定情報が特定する端末装置へ第2要求情報を送信し、
前記画像データ送信手段は、
前記受信手段が、前記第2要求情報を受信した端末装置が送信した画像データまたはデータ取得情報を受信した場合に、受信した画像データ、または受信したデータ取得情報に基づき取得した画像データを、前記受信手段が前記第1要求情報として受信した画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
前記受信手段が、画像出力装置を特定するために必要な情報を登録することを要求する登録要求情報を画像出力装置から受信した場合に、登録要求情報の送信元である画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報と、端末装置を特定する端末装置特定情報と、を対応付けて記憶する前記特定情報記憶手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
【請求項4】
前記受信手段が、前記特定情報として、前記特定情報記憶手段が記憶する端末装置特定情報が特定する端末装置と同一の端末装置を特定する端末装置特定情報を含む情報を受信しない場合に、受信手段が端末装置から受信した前記予約指示情報が指示する画像出力の予約を禁止する予約禁止手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の中継装置。
【請求項5】
前記受信手段が、端末装置から、画像データ、または、画像データのプレビューデータを含む予約制御情報を受信し、かつ、前記特定情報が特定する画像出力装置から、プレビューデータを要求するプレビュー要求情報を受信した場合には、
前記受信手段が受信した予約制御情報が含む画像データに基づいて中継装置で生成されたプレビューデータ、前記受信手段が受信した予約制御情報が含むプレビューデータ、および、プレビューデータの取得に必要なプレビュー取得情報のいずれかを、前記特定情報が特定する画像出力装置へ送信するプレビュー送信手段をさらに備え、
前記要求情報送信手段は、
前記プレビュー送信手段がプレビューデータおよびプレビュー取得情報のいずれかを前記特定される画像出力装置に送信した後に、前記受信手段が、前記特定情報が特定する画像出力装置から、第1要求情報を受信した場合には、前記受信手段が受信した予約制御情報の送信元である端末装置へ第2要求情報を送信することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の中継装置。
【請求項6】
前記プレビューデータ送信手段は、
前記受信手段が受信した前記予約制御情報が含む画像データを記憶し、
記憶した画像データに基づいてプレビューデータを生成し、
プレビューデータを生成した後において、記憶していた画像データを消去することを特徴とする請求項5に記載の中継装置。
【請求項7】
前記要求情報送信手段は、
前記受信手段が、前記特定情報として、端末装置を特定する端末装置特定情報と画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報とを含む情報を受信し、
かつ、前記受信手段が、前記第1要求情報として、前記受信手段が前記特定情報として受信した画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置と同一の画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報を含む情報を受信した場合に、
前記受信手段が前記特定情報として受信した端末装置特定情報が特定する端末装置へ前記第2要求情報を送信し、
画像データ送信手段は、
前記受信手段が、前記第2要求情報を受信した端末装置が送信した画像データまたはデータ取得情報を受信した場合に、受信した画像データ、または受信したデータ取得情報に基づき取得した画像データ、前記受信手段が前記第1要求情報として受信した画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
【請求項8】
前記受信手段が、画像出力装置を特定するために必要な情報を登録することを要求する登録要求情報を画像出力装置から受信した場合に、登録要求情報の送信元である画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報と、端末装置を特定する端末装置特定情報と、を対応付けて記憶する特定情報記憶手段をさらに備え、
前記要求情報送信手段は、
前記受信手段が、前記特定情報として、前記特定情報記憶手段が記憶する端末装置特定情報が特定する端末装置と同一の端末装置を特定する端末装置特定情報を含む情報を受信し、
かつ、受信手段が、前記第1要求情報として、前記受信手段が前記特定情報として受信した端末装置特定情報と対応する画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置と同一の画像出力装置を特定する画像出力装置特定情報を含む情報を受信した場合に、
前記受信手段が前記特定情報として受信した端末装置特定情報が特定する端末装置へ第2要求情報を送信することを特徴とする請求項7に記載の中継装置。
【請求項9】
前記受信手段が前記特定情報の一部として受信した端末装置特定情報が特定する端末装置が、前記受信手段が前記特定情報の一部として受信した画像出力装置特定情報に対応付けて前記特定情報記憶手段に記憶された端末装置特定情報が特定する端末装置と同一でない場合に、受信手段が端末装置から受信した前記予約指示情報が指示する画像出力の予約を禁止する予約禁止手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項8に記載の中継装置。
【請求項10】
端末装置と装置との間で画像データの中継を行う中継サーバが、端末装置から、画像出力の予約を指示する予約指示情報を含む予約制御情報を受信したか否かを確認することを要求する予約確認要求情報を中継サーバへ送信する第1の要求情報送信手段と、
予約確認要求情報を受信した中継サーバが端末装置から予約制御情報を受信したことを示す応答情報を、中継サーバから受信した場合に、画像データを取得することを要求する取得要求情報を中継サーバへ送信する第2の要求情報送信手段と、
取得要求情報を受信した中継サーバから画像データを受信する画像データ受信手段と、
を備えることを特徴とする画像出力装置。
【請求項11】
前記第1の要求情報送信手段は、前記予約確認要求情報を中継サーバへ送信する処理を第1の頻度で実行し、
前記第2の要求情報送信手段は、前記取得要求情報を中継サーバへ送信する処理を第2の頻度で実行し、
第1の頻度に比して第2の頻度の方が高いことを特徴とする請求項6に記載の画像出力装置。
【請求項12】
情報を受信する受信手段を備える中継装置のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、
前記コンピュータを、
受信手段が、端末装置から、画像出力の予約を指示する予約指示情報と、画像出力装置を特定するために必要な特定情報とを含む予約制御情報を受信し、かつ、特定情報に基づき特定される画像出力装置から、画像データを要求する第1要求情報を受信した場合に、受信手段が受信した予約制御情報の送信元である端末装置へ、画像データまたは画像データの取得に必要なデータ取得情報を要求する第2要求情報を送信する要求情報送信制御手段と、
受信手段が、前記第2要求情報を受信した端末装置が送信する画像データまたはデータ取得情報を受信した場合に、受信した画像データ、または受信したデータ取得情報に基づき取得した画像データを前記第1要求情報の送信元である画像出力装置へ送信する画像データ送信制御手段と、
して機能させるプログラム。
【請求項13】
中継装置の制御方法であって、
端末装置から、画像出力の予約を指示する予約指示情報と、画像出力装置を特定するために必要な特定情報とを含む予約制御情報を受信し、特定情報に基づき特定される画像出力装置から、画像データを要求する第1要求情報を受信する第1受信ステップと、
第1受信ステップにおいて、予約制御情報第1要求情報を受信した場合に、受信した予約制御情報の送信元である前記端末装置へ、画像データまたは画像データの取得に必要なデータ取得情報を要求する第2要求情報を送信する要求情報送信制御ステップと、
前記第2要求情報を受信した端末装置から、画像データまたはデータ取得情報を受信する第2受信ステップと、
第2受信ステップにおいて、画像データまたはデータ取得情報を受信した場合に、受信した画像データ、または受信したデータ取得情報に基づき取得した画像データを前記第1要求情報の送信元である前記画像出力装置へ送信する画像データ送信制御ステップと、
を備えることを特徴とする制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−12176(P2013−12176A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−64932(P2012−64932)
【出願日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】