説明

中間ベットを使用するゲーム

【課題】 中間ベットを使用するゲームを提供する。
【解決手段】 中間ベットを含むゲームプレイに関するシステム及び方法。他の実施形態も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、「Game With Interim Betting」という名称の2008年1月17日に出願された米国特許出願第12/015,942号明細書の優先権を主張するものであり、これを参照により本明細書に援用する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【図1】いくつかの実施形態によるハンド読み取りシステムの構成要素のブロック図を示す。
【図2】いくつかの実施形態による、ゲームプレイ装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0003】
以下の項I〜Xにおいて、本願を解釈するためのガイドを提供する。
【0004】
I.用語
「製品」という用語は、別段の明示的な定めがない限り、あらゆる機械、製品、及び/又は組成物を意味する。
【0005】
「処理」という用語は、別段の明示的な定めがない限り、あらゆる処理、アルゴリズム、方法等を意味する。
【0006】
各処理は(方法と呼ばれるか、アルゴリズムと呼ばれるか、又は別の名称で呼ばれるかに関わりなく)、本質的に、1つ又は複数のステップを含み、したがって、処理の1つ又は複数の「ステップ」への参照はすべて、「処理」という用語又は同様の用語の単なる参照の中に固有の先行詞を有する。したがって、特許請求の範囲内での処理の1つ又は複数の「ステップ」という参照はいずれも、十分な先行詞を有する。
【0007】
「発明」という用語及び同様の用語は、別段の明示的な定めがない限り、本願において開示される「1つ又は複数の発明」を意味する。
【0008】
「一実施形態」、「実施形態」、「複数の実施形態」、「本実施形態」、「複数の本実施形態」、「1つ又は複数の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つの実施形態」、「別の実施形態」、及び同様の用語は、別段の明示的な定めがない限り、「開示される1つ又は複数の発明の1つ又は複数(であるが、すべてである訳ではない)の実施形態」を意味する。
【0009】
発明の「変形」という用語は、別段の明示的な定めがない限り、発明の一実施形態を意味する。
【0010】
ある実施形態の説明内での「別の実施形態」への参照は、別段の明示的な定めがない限り、参照された実施形態が別の実施形態(例えば、参照された実施形態の前に説明された実施形態)と相互に排他的であることを含意するものではない。
【0011】
「含む」、「備える」という用語及びこれらの変形は、別段の明示的な定めがない限り、「〜を含むが、それに制限されない」ことを意味する。
【0012】
個数の明記がない名詞は、別段の明示的な定めがない限り、「1つ又は複数」を意味する。
【0013】
「複数」という用語は、別段の明示的な定めがない限り、2つ以上を意味する。
【0014】
「本明細書において」という用語は、別段の明示的な定めがない限り、参照により援用され得るすべてを含めた「本願において」を意味する。
【0015】
「のうちの少なくとも1つ」という語句は、このような語句が複数の物事(物事の列挙リスト等)を修飾する場合、別段の明示的な定めがない限り、これら物事のうちの1つ又は複数の任意の組み合わせを意味する。例えば、「部品、車、及び車輪のうちの少なくとも1つ」という語句は、(i)部品、(ii)車、(iii)車輪、(iv)部品及び車、(v)部品及び車輪、(vi)車及び車輪、又は(vii)部品、車、及び車輪のいずれかを意味する。「のうちの少なくとも1つ」という語句は、このような語句が複数の物事を修飾する場合、複数の物事の「それぞれ1つ」を意味しない。
【0016】
「1」、「2」等の数字は、何かの数量を示すための基数として使用される場合(例えば、1つの部品、2つの部品)、その数字によって示される数量を意味するが、少なくともその数字によって示される数量を意味するものではない。例えば、「1つの部品」という語句は「少なくとも1つの部品」を意味せず、したがって、「1つの部品」という語句は、例えば2つの部品を包含しない。
【0017】
「に基づく」という語句は、別段の明示的な定めがない限り、「のみに基づく」を意味しない。換言すれば、「に基づく」という語句は、「のみに基づく」及び「少なくとも〜に基づく」の両方を説明する。「少なくとも〜に基づく」という語句は、「少なくとも部分的に〜に基づく」と等価である。
【0018】
「表す」という用語及び同様の用語は、別段の明示的な定めがない限り、排他的ではない。例えば、「表す」という用語は、別段の明示的な定めがない限り、「のみを表す」を意味しない。換言すれば、「データはクレジットカード番号を表す」という語句は、「データはクレジットカード番号のみを表す」及び「データはクレジットカード番号を表すと共に、データは他の何かも表す」の両方を説明する。
【0019】
「それにより」という用語は、本明細書において、先に明示的に記された何かの意図された結果、目的、又は帰結のみを表現する節又は他の単語セットに先行するためにのみ使用される。したがって、「それにより」という用語が特許請求の範囲内で使用される場合、「それにより」という用語が修飾する節又は他の単語は、特許請求の範囲の特定のさらなる制限を確立せず、又は特許請求の範囲若しくは意味を制限しない。
【0020】
「例えば」という用語及び同様の用語は、「例を挙げれば」を意味し、したがって、それが説明する用語又は語句を制限しない。例えば、「コンピュータはインターネットを介してデータ(例えば、命令、データ構造)を送信する」という文では、「例えば」という用語は、「命令」が、コンピュータがインターネットを介して送信することができる「データ」の一例であることを説明すると共に、「データ構造」が、コンピュータがインターネットを介して送信することができる「データ」の一例であることも説明する。しかし、「命令」及び「データ構造」は両方とも、「データ」の単なる例にすぎず、「命令」及び「データ構造」以外の他の物事も「データ」であり得る。
【0021】
「それぞれ」という用語及び同様の用語は、「個々に」を意味する。したがって、2つ以上の物事が特徴を「それぞれ」有する場合、このような各物事はそれ自体の特徴を有し、これら特徴は互いに異なってよいが、互いに異なる必要はない。例えば、「2つの各マシンがそれぞれの機能を有する」という語句は、第1のこのようなマシンが機能を有し、第2のこのようなマシンも同様に機能を有することを意味する。第1のマシンの特徴は、第2のマシンの機能と同じであってもよく、又は同じでなくてもよい。
【0022】
「即ち」という用語及び同様の用語は、「つまり」を意味し、したがって、それが説明する用語又は語句を制限する。例えば、「コンピュータはインターネットを介してデータ(即ち命令)を送信する」という文では、「即ち」という用語は、「命令」が、コンピュータがインターネットを介して送信する「データ」であることを説明する。
【0023】
任意の所与の数値範囲は、その範囲内の整数及び小数を含む。例えば、範囲「1〜10」は、具体的に、1〜10の整数(例えば、1,2,3,4,…,9)及び非整数(例えば、1.1,1.2,…,1.9)を含むものとして解釈される。
【0024】
2つ以上の用語又は語句が(例えば、用語又は語句が同義である明示的な記述により)同義の場合、このような1つの用語/語句のインスタンスは、このような別の用語/語句のインスタンスが異なる意味を有さなければならないことを意味しない。例えば、文が、「含む」の意味が「含むがそれに制限されない」と同義である旨を伝える場合、「含むがそれに制限されない」という語句の単なる使用は、「含む」という用語が「含むがそれに制限されない」以外の何かを意味することを意味するものではない。
【0025】
物事の「指標(indication)」は、その物事の少なくとも部分及び/又はその物事の変形を導出することができる元となる何かを含むことができる。実施態様によっては、例えば、情報の指標は、メッセージの受信器及び/又は送信器が解釈して、情報の少なくとも部分及び/又は情報の変形の少なくとも部分にすることができる電子メッセージを含むことができる。別の例として、勝負の最終結果の指標は、勝負の勝者の報告書、勝負の敗者の報告書、勝負の最終状態を構成する最終カード、勝負の賞金の報告書、及び/又は他の任意の情報を含むことができる。
【0026】
賭けは、プレーヤが賭けることができるベットを説明するあらゆるものを含む。例えば、賭けは、特定のカードを引く命題を含むことができる。賭けは、その命題に対して賭けられる様々なベットに対する支払い額及び/又はベットを命題に対して賭けるか否かを判断するプレーヤに関連し得る他の任意の情報を説明することができる。
【0027】
物事にベットすることは、物事が発生するか、又はしないかに対して金銭又は他の有価値品を賭けることを含むことができる。
【0028】
II.決定する
「決定する(determining)」という用語及びその文法的変形(例えば、価格の決定、値の決定、特定の基準を満たすオブジェクトの決定)は、極めて広い意味で使用される。「決定する」という用語は、広範囲の動作を含むため、「決定する」は、算出する、計算する、処理する、導出する、検査する、参照する(例えば、テーブル、データベース、又は別のデータ構造を参照する)、特定する等を含むことができる。「決定する」は、受け取ること(例えば、情報を受け取ること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)等も含むことができる。「決定する」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立すること等も含むことができる。
【0029】
「決定する」という用語は、確実性又は絶対的な正確さを含意せず、したがって、「決定する」は、推定すること、推断すること、予測すること、推測すること等を含むことができる。
【0030】
「決定する」という用語は、数学的処理を実行しなければならないことを含意せず、数値的方法を使用しなければならないことを含意せず、且つアルゴリズム又は処理が使用されることを含意しない。
【0031】
「決定する」という用語は、特定の任意の装置を使用しなければならないことを含意しない。例えば、コンピュータが決定することを実行する必要は必ずしもない。
【0032】
III.文章の形態
第1の請求項の制限が、特徴の1つ並びに特徴のうちの2つ以上を包含し(例えば、「少なくとも1つの部品」等の制限は、1つの部品並びに2つ以上の部品を包含する)、第1の請求項に従属する第2の請求項において、第2の請求項が、その制限を指すために定冠詞「the(前記)」を使用する場合、これは、第1の請求項が特徴のうちの1つのみを包含することを含意せず、第2の請求項が特徴のうちの1つのみを包含することを含意しない(例えば、「前記部品」は、1つの部品及び2つ以上の部品の両方を包含することができる)。
【0033】
序数(「第1の」、「第2の」、「第3の」等)が用語の前に形容詞として使用される場合、その序数は(別段の明示的な定めがない限り)、単に、特定の特徴を同じ用語又は同様の用語で説明される別の特徴と区別するため等の特定の特徴を示すために使用される。例えば、「第1の部品」は、単に、例えば「第2の部品」から区別するためにそのような名称を有し得る。したがって、「部品」という用語の前に単に序数「第1の」及び「第2の」を使用することは、2つの部品の他のいかなる関係も示さず、同様に、いずれか又は両方の部品の他のいかなる特徴も示さない。例えば、「部品」という用語の前に単に序数「第1の」及び「第2の」を使用することは、(1)いずれかの部品の順序又は場所が他の任意の部品の前又は後にくることを示さず、(2)いずれかの部品が、他の任意の部品の時間的に前又は後に発生するか、又は動作することを示さず、且つ(3)いずれかの部品が、重要性又は品質において他の任意の部品よりも上又は下にランクされることを示さない。これに加えて、単なる序数の使用は、序数を使用して識別される特徴に対する数値的制限を定義しない。例えば、「部品」という用語の前の序数「第1」及び「第2の」の単なる使用は、部品が2個以下でなければならないことを示さない。
【0034】
単一の装置、物品、又は他の製品が本明細書において述べられる場合、代替として、説明される単一の装置/物品に代えて2つ以上の装置/物品を(連携するか否かに関わりなく)使用してもよい。したがって、装置によって処理されると説明される機能は、代替として、2つ以上の装置/物品によって処理されてもよい(連携するか否かに関わりなく)。
【0035】
同様に、2つ以上の装置、物品、又は他の製品が本明細書において述べられる場合(連携するか否かに関わりなく)、代替として、述べられている2つ以上の装置又は物品に代えて、単一の装置/物品を使用してもよい。例えば、複数のコンピュータベースの装置を単一のコンピュータベースの装置で置き換えてもよい。したがって、2つ以上の装置又は物品によって処理されると述べられる様々な機能は、代替として、単一の装置/物品によって処理してもよい。
【0036】
述べられる単一の装置の機能及び/又は特徴は、代替として、述べられているが、このような機能/特徴を有するものとして明示的に述べられていない1つ又は複数の他の装置で実施してもよい。したがって、他の実施形態は、述べられた装置自体を含む必要はなく、むしろ、これら他の実施形態において、このような機能/特徴を有する1つ又は複数の他の装置を含んでもよい。
【0037】
IV.開示される例及び用語は非制限的である
発明の名称(本願の最初のページの冒頭に記載される)も要約書(本願の末尾に記載される)も、開示される1つ又は複数の発明の範囲を制限するものとして決して解釈されるべきではない。要約書は、単に37C.F.R.1.72(b)の下で150語以下の要約書が求められているため、本願に含まれているにすぎない。
【0038】
本願の発明の名称及び本願に提供される項の見出しは便宜を図るためのみであり、本開示を制限するものとして決して解釈されるべきではない。
【0039】
多くの実施形態が本願において説明され、例示のみを目的として提示される。説明される実施形態は、決して制限せず、決して制限を目的としない。ここで開示される発明は、本開示から容易に明らかなように、多くの実施形態に対して広く適用可能である。当業者ならば、構造的、論理的、ソフトウェアの、及び電気的な修正等の様々な修正及び変更を加えて、開示される1つ又は複数の発明を実施してよいことを認識するであろう。開示される1つ又は複数の発明の特定の特徴を、1つ又は複数の特定の実施形態及び/又は図面を参照して説明することがあるが、このような特徴が、別段の明示的な定めがない限り、参照して説明される1つ又は複数の特定の実施形態又は図面内の使用法に制限されないことを理解されたい。
【0040】
本願において説明される方法ステップ又は製品要素の実施形態は、本明細書においてそのように明示的に記述されるか、又は特許請求の範囲内で明示的に記載される場合を除き、本明細書において請求される本発明を構成せず、本明細書において請求される本発明にとって必須ではなく、又は本明細書において請求される本発明と同一の広がりを持たない。
【0041】
あらゆる特許請求の範囲内のすべての言葉は、優先日以降に当業者によって与えられる言葉の最も広い範囲の意味を有する。あらゆる特許請求の範囲内で使用される用語は、本明細書又は特許請求の範囲内でそのように明示的に記述される場合を除き、本願によって特別に定義又は制限されない。
【0042】
続く特許請求の範囲のプリアンブルは、請求される本発明の目的、利点、及び可能な使用法のみを記し、請求される本発明を制限しない。
【0043】
本開示は、1つ又は複数の本発明のすべての実施形態の文字通りに正確な説明ではない。本開示は、すべての実施形態に提示しなければならない1つ又は複数の本発明の特徴を列挙したものでもない。
【0044】
互いに通信するものとして説明される装置は、別段の明示的な定めがない限り、互いに連続して通信する必要はない。逆に、このような装置は、必要又は所望に応じて互いに伝送する必要があるだけであり、実際には、大半の時間においてデータを交換しなくてもよい。例えば、インターネットを介して別のマシンと通信するマシンは、長期間(例えば、1度に数週間)にわたって他のマシンにデータを伝送しなくてもよい。これに加えて、互いに通信する装置は、直接通信してもよく、又は1つ又は複数の媒介物を通して間接的に通信してもよい。
【0045】
いくつかの構成要素又は特徴を有する一実施形態の説明は、このような構成要素/特徴のすべて又は任意のものが要求されることを含意しない。逆に、1つ又は複数の本発明の広範囲の可能な実施形態を示すために、様々な任意選択的な構成要素が説明される。別段の明示的な定めがない限り、構成要素/特徴は必須ではなく、又は要求されない。
【0046】
処理ステップ、アルゴリズム等は、特定の逐次順で説明又は請求されることがあるが、このような処理は異なる順序で働くように構成することが可能である。換言すれば、明示的に説明又は請求され得るステップのいかなる順序又は順番も、ステップをその順番で実行するという要件を必ずしも示すものではない。本明細書において説明される処理のステップは、可能な任意の順番で実行することができる。さらに、(例えば、あるステップが他のステップの後に説明されるため)同時に行われるものとして説明又は含意されていないにも拘わらず、いくつかのステップを同時に実行してもよい。さらに、図面内の説明による処理の例示は、例示された処理が他の変形及び変更を除外することを含意せず、例示された処理又はそのステップの任意のものが1つ又は複数の本発明にとって必要であることを含意せず、且つ例示された処理が好ましいことを例示しない。
【0047】
処理を複数のステップを含むものとして説明することがあるが、これは、ステップのうちのすべて又は任意のものが好ましい、必須である、又は要求されることを含意しない。説明される1つ又は複数の本発明の範囲内の他の様々な実施形態は、説明されるステップのうちのいくつか又はすべてを省いた他の処理を含む。別段の明示的な定めがない限り、ステップは必須ではなく、又は要求されない。
【0048】
処理を単独で、即ち他の製品又は方法を参照せずに説明し得るが、一実施形態では、処理は他の製品又は方法と相互作用してもよい。例えば、このような相互作用は、あるビジネスモデルを別のビジネスモデルにリンクすることを含み得る。このような相互作用は、処理の柔軟性又は望ましさを向上させるために提供することができる。
【0049】
製品は、複数の構成要素、態様、数量、特性、及び/又は特徴を含むものとして説明され得るが、これは、これら複数のうちのいくつか又は複数が好ましい、必須である、又は要求されることを示さない。記載される1つ又は複数の本発明の範囲内の他の様々な実施形態は、説明される複数のうちのいくつか又はすべてを省いた他の製品を含む。
【0050】
アイテム(付番されているものもあれば、ないものもある)の列挙リストは、別段の明示的な定めがない限り、アイテムのうちの任意のもの又はすべてが相互に排他的であることを含意しない。同様に、アイテム(付番されているものもあれば、ないものもある)の列挙リストは、別段の明示的な定めがない限り、アイテムのうちの任意のもの又はすべてが任意のカテゴリを包括するものであることを含意しない。例えば、列挙リスト「コンピュータ、ラップトップ、PDA」は、そのリストの3つのアイテムのうちの任意のもの又はすべてが相互に排他的であることを含意せず、そのリストの3つのアイテムのうちの任意のもの又はすべてが任意のカテゴリを包括することを含意しない。
【0051】
アイテム(付番されているものもあれば、ないものもある)の列挙リストは、アイテムのうちの任意のもの又はすべてが、互いに等価である、又は互いに容易に置換されることを含意しない。
【0052】
すべての実施形態は例示的であり、場合によっては、本発明又はあらゆる実施形態が作成又は実行されたことを含意しない。
【0053】
V.コンピューティング
本明細書において説明する様々な処理は、例えば、適宜プログラムされた汎用コンピュータ、専用コンピュータ、及びコンピューティング装置によって実施してよいことを当業者ならば容易に理解するであろう。通常、プロセッサ(例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数のマイクロコントローラ、1つ又は複数のデジタル信号プロセッサ)は、命令を受け取り(例えば、メモリ又は同様の装置から)、それら命令を実行し、それにより、命令によって定義される1つ又は複数の処理を実行する。命令は、例えば、1つ又は複数のコンピュータプログラム、1つ又は複数のスクリプトで実施することができる。
【0054】
「プロセッサ」は、アーキテクチャ(例えば、チップレベルマルチプロセッシング/マルチコア、RISC、CISC、インターロックパイプラインステージを有さないマイクロプロセッサ、パイプライン構成、同時マルチスレッド)に関わりなく、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、計算装置、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、同様の装置、又はこれらの任意の組み合わせを意味する。
【0055】
したがって、処理の説明は同様に、処理を実行するための装置の説明でもある。処理を実行する装置は、例えば、プロセッサ及び処理の実行に適した入出力装置を含むことができる。
【0056】
さらに、このような方法を実施するプログラム(並びに他の種類のデータ)は、様々な媒体(例えば、コンピュータ可読媒体)を使用していくつかの様式で記憶し伝送することができる。実施形態によっては、様々な実施形態の処理を実施することができるソフトウェア命令のうちのいくつか又はすべてに代えて、又はそれと組み合わせて、ハードワイヤード回路又はカスタムハードウェアを使用してもよい。したがって、ソフトウェアのみに代えて、ハードウェア及びソフトウェアの様々な組み合わせを使用してよい。
【0057】
「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ、プロセッサ、又は同様の装置により読み取り可能な、データ(例えば、命令、データ構造)の提供に関与する任意の媒体、複数の同じ媒体、又は異なる媒体の組み合わせを指す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含むがこれらに制限されない多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、例えば、光ディスク、磁気ディスク、及び他の永久メモリを含む。揮発性媒体は、通常、メインメモリを構成するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。伝送媒体は、プロセッサに結合されるシステムバスを構成する線を含め、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。伝送媒体は、音波、光波、及び無線周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような電磁波(electromagnetic emission)を含むか、又は伝達することができる。コンピュータ可読媒体の一般的な形態としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD−ROM、DVD、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、パターンになった穴を有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、後述する搬送波、又はコンピュータが読み取り可能な他の任意の媒体が挙げられる。
【0058】
様々な形態のコンピュータ可読媒体が、データ(例えば、命令シーケンス)のプロセッサへの搬送に関与し得る。例えば、データは、(i)RAMからプロセッサに送出され、(ii)無線伝送媒体を介して搬送され、(iii)イーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))(又はIEEE802.3)、SAP、ATP、ブルートゥース(Bluetooth)、及びTCP/IP、TDMA、CDMA、及び3B等の多くの形式、規格、又はプロトコルに従ってフォーマットされ及び/又は伝送され、及び/又は(iv)当分野において周知の様々な方法のうちの任意の方法で暗号化されて、プライバシーを確保し、不正を阻止することができる。
【0059】
したがって、処理の説明は同様に、処理を実行するためのプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体の説明でもある。コンピュータ可読媒体は、方法の実行に適したプログラム要素を(任意の適切な形式で)記憶することができる。
【0060】
処理の様々なステップの説明が、説明されるすべてのステップが要求されることを示さないのと同様に、装置の実施形態は、説明された処理のうちのいくつか(であるが、必ずしもすべてである必要はない)を実行するように動作可能なコンピュータ/計算装置を含む。
【0061】
同様に、処理の様々なステップの説明が、説明されるすべてのステップが要求されることを示さないのと同様に、プログラム又はデータ構造を記憶するコンピュータ可読媒体の実施形態は、実行されると、説明された処理のうちのいくつか(であるが、必ずしもすべてである必要はない)をプロセッサに実行させることができるプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体を含む。
【0062】
データベースが説明される場合、(i)説明された構造に対する代替のデータベース構造を容易に利用することができ、且つ(ii)データベース以外の他のメモリ構造も容易に利用することができることを当業者ならば理解するであろう。本明細書において提示される任意のデータベースサンプルのいかなる例示又は説明も、記憶された情報表現の例示的な構成である。例えば、図面又は他の場所で示されるテーブルによって示唆されるもの以外の任意の数の他の構成を利用してもよい。同様に、データベースの例示されるいかなるエントリも、例示的な情報を表すにすぎず、エントリの数及び内容は、本明細書において説明されるものと異なってよいことを当業者ならば理解するであろう。さらに、テーブルとしてのデータベースの任意の説明にも拘わらず、本明細書において説明されるデータ型を記憶し操作するために、他の形式(関係データベース、オブジェクトベースモデル、及び/又は分散データベースを含む)を使用してもよい。同様に、データベースのオブジェクトのメソッド又は挙動を使用して、本明細書において説明されるような様々な処理を実施することができる。これに加えて、データベースは、又はこのようなデータベース内のデータにアクセスする装置にローカル又はリモートに既知の様式で記憶することができる。
【0063】
様々な実施形態は、1つ又は複数の装置と(例えば、通信ネットワークを介して)通信するコンピュータを含むネットワーク環境で動作するように構成することができる。コンピュータは、有無線媒体(例えば、インターネット、LAN、WAN、又はイーサネット(登録商標)、トークンリング、電話回線、ケーブル回線、無線チャネル、光通信回線、商業オンラインサービスプロバイダ、電子掲示板システム、衛星通信リンク、上記の任意の組み合わせ)を介して直接又は間接的に装置と通信することができる。各装置は、それ自体、コンピュータと通信するように構成された、インテル(Intel)(登録商標)ペンティアム(登録商標)(Pentium(登録商標))又はセントリノ(Centrino)(商標)プロセッサに基づくようなコンピュータ又は他の計算装置を含むことができる。任意の数及び種類の装置がコンピュータと通信してよい。
【0064】
実施形態によっては、サーバコンピュータ及び1つ又は複数のクライアントコンピュータは所望のアクションを実行することができる。アクションは、所望の労働力分配に従ってクライアント及び/又はサーバのうちの1つ又は複数によって実行することができる。このような労働力分配は、アクションをどこでより安全に、より迅速に、及び/又はより費用効率的に実行できるかに基づいて行うことができる。例えば、実施態様によっては、複雑な計算は中央サーバで実行して速度を増大させることができ、計算に関連する表示は、単純であり得るため、クライアントで実行し、計算を決定する結果は、計算の有効性を保証し、オッズの調整を一カ所で実行できるように、中央サーバで実行することができる。所望の任意のアクションをサーバ及び任意の数のクライアントに所望の任意の方法で分けてもよいことを認識されたい。
【0065】
一実施形態では、サーバコンピュータ又は中央権限は必要なくてよいか、又は望ましくないことがある。例えば、本発明は、一実施形態では、中央権限なしで1つ又は複数の装置で実施してもよい。このような一実施形態では、サーバコンピュータによって実行されるものとして本明細書において説明されるいかなる機能又はサーバコンピュータに記憶するものとして説明されるデータは、サーバコンピュータに代えて、このような1つ又は複数の装置で実行してよく、又は記憶してよい。
【0066】
処理が説明される場合、一実施形態では、処理は一切のユーザ介入なしで動作することが可能である。別の実施形態では、処理は、何らかの人的介入を含む(例えば、ステップが、人間により、又は人間の支援により実行される)。
【0067】
VI.継続出願
本開示は、いくつかの実施形態及び/又は発明の実施可能要件の説明を当業者に提供する。これら実施形態及び/又は発明のうちのいくつかは、本願において請求されないかもしれないが、それでもやはり、本願の優先権の恩恵を主張する1つ又は複数の継続出願において請求され得る。
【0068】
出願は、本願において開示され、実施可能要件が提示されたが請求されなかった趣旨について特許を請求するために、追加の出願を提出することを意図する。
【0069】
VII.米国特許法第112条第6項
特許請求の範囲では、「するための手段(means for)」という語句又は「するためのステップ(step for)」という語句を含む特許請求の範囲の制限は、米国特許法第112条第6項がその制限に適用されることを意味する。
【0070】
特許請求の範囲では、「するための手段(means for)」という語句又は「するためのステップ(step for)」という語句を含まない特許請求の範囲の制限は、その制限が、機能を実行するための構造、材料、又は動作に言及せずにその機能に言及するかどうかに関わらず、米国特許法第112条第6項がその制限に適用されないことを意味する。例えば、特許請求の範囲において、その請求項又は別の請求項の1つ又は複数のステップを参照する際に単に「するステップ(step of)」という語句又は「する複数のステップ(steps of)」という語句を使用するだけでは、米国特許法第112条第6項がその1つ又は複数のステップに適用されることを意味しない。
【0071】
米国特許法第112条第6項に従って指定された機能を実行するための手段又はステップに関して、本明細書において述べられる対応する構造、材料、又は動作並びにその均等物は、追加の機能並びに指定された機能を実行することができる。
【0072】
コンピュータ、処理、計算装置、及び同様の製品は、広範囲の機能を実行することができる構造である。このような製品は、その装置のメモリ装置に記憶されたプログラム又はその製品がアクセスするメモリ装置に記憶されたプログラム等の1つ又は複数のプログラムを実行することにより、指定された機能を実行するように動作可能であることができる。別段の明示的な定めがない限り、このようなプログラムは、本願において開示され得る任意の特定のアルゴリズム等の任意の特定のアルゴリズムに基づく必要はない。指定される機能は異なるアルゴリズムを介して実施してもよく、指定された機能を実行するために複数の異なるアルゴリズムのうちのいずれが使用されるかは、単なる設計の選択の問題であることは、当業者ならば周知である。
【0073】
したがって、米国特許法第112条第6項に従って指定された機能を実行するための手段又はステップに関して、指定される機能に対応する構造は、指定された機能を実行するようにプログラムされる任意の製品を含む。このような構造は、(i)機能を実行するための開示されるアルゴリズム、(ii)開示されるアルゴリズムと同様のアルゴリズム、又は(iii)機能を実行するための異なるアルゴリズムがプログラムされているか否かに関わらず、機能を実行するプログラム済みの製品を含む。
【0074】
方法である機能を実行するための手段が言及されている場合、この方法を実行するための一構造は、その機能を実行するために適切なハードウェアがプログラムされ及び/又は構成された計算装置(例えば、汎用コンピュータ)を含む。
【0075】
当業者ならば理解するように、他のアルゴリズムを介してその機能を実行するために適切なハードウェアがプログラムされ及び/又は構成された計算装置(例えば、汎用コンピュータ)も含まれる。
【0076】
VIII.放棄
特定の実施形態への多くの参照は、追加の異なる実施形態の放棄又は否認を示さず、同様に、すべて特定の特徴を含む実施形態の説明への参照も、その特定の特徴を含まない実施形態の放棄又は否認を示さない。本願における明確な放棄又は否認は、「含まない」という語句又は「実行できない」という語句によって前置きされるべきである。
【0077】
IX.参照による援用
本明細書において参照されるあらゆる特許、特許出願、又は他の文献は、本開示の一部として本特許出願に参照により援用されるが、米国特許法第112条第1項による書面での説明及び米国特許法第112条第1項による実施可能要件のためにのみであり、本願のいかなる用語の制限、定義、又は解釈にも決して使用されるべきではなく、本願がこのような参照による援用なしでは確認可能な意味の提供に失敗するのではなく、むしろ、このような用語の確認可能な意味の提供を許すものである。したがって、当業者は、参照により提供されるいかなる実施形態によっても決して制限される必要はない。
【0078】
参照による援用はいずれもそれ自体は、本特許出願において別段の明示的な定めがない限り、援用されるいかなる特許、特許出願、又は他の文献に含まれるいかなる記述、意見、議論、又は特徴のいかなる裏書き、承認、又は黙認も含意しない。
【0079】
X.審査経過
(特許請求の範囲を含む)本願を解釈するに際して、当業者は、本願に関連すると考えられる他の特許出願があるか否かに関わりなく、且つ本願と優先権の主張を共有する他の特許出願があるか否かに関わりなく、任意の他の特許又は特許出願の経過履歴ではなく、本願の審査経過を参照すべきである。
【0080】
XI.カード
トランプは、何年もの間にわたって存在してきた。多くの様々な種類のゲームでプレイされる多くの種類のトランプがあるが、最も一般的な種類のトランプは、各カードの一態様又は表面にプリント又は表示される4つの異なるスート(即ち、スペード、ハート、ダイヤ、及びクラブ)に分けられる52枚のカードからなる。標準的なデッキでは、4スートの各スートのカードが、これらもまた各カードの表面にプリント又は表示される2〜10の数字又はA(エース)、K(キング)、Q(クイーン)、又はJ(ジャック)の文字が付された13枚のカードからなる。したがって、各カードは、その表面に数字表示又は文字表示と共にスート表示を含む。キング、クイーン、及びジャックは、通常、カードの表面上に何らかの種類のデザインも含み、絵札と呼ばれることもある。
【0081】
場合によっては、52枚の標準トランプデッキは、ジョーカーと呼ばれることがある何枚かの追加のカードも含み、ジョーカーは、そのデッキを使用してプレイ中の特定のゲームに応じて何らかの使用法又は意味を有し得る。例えば、カードゲームがジョーカーを含み、そしてプレーヤが「ハンド」内にジョーカーを受け取った場合、そのプレーヤは、ジョーカーをデッキ内の任意のカードとして使用することができる。プレーヤは、ジョーカーと共にスペードの10、ジャック、クイーン、及びキングを有する場合、ジョーカーをスペードのエースとして使用するであろう。その場合、プレーヤはロイヤルフラッシュ(スペードの10〜エース)を有することになる。
【0082】
標準のトランプデッキを使用して、多くの様々なゲームをプレイすることができる。標準のカードデッキを使用してプレイされるゲームは、ゲームボード、チップ等の他のアイテムを含むこともあれば、又はトランプデッキそれだけのみを必要とすることもある。標準のカードデッキを使用してプレイされるゲームの大半では、各カードに価値が割り当てられる。価値は、ゲームによって異なり得る。
【0083】
通常、カードの価値は、最低価値として番号2のカードから始まり、番号が10に増大するにつれて増大し、その後、価値が増大する順にジャック、クイーン、キング、そしてエースが続く。ゲームによっては、エースが2よりも低い価値を有することがあり、特定のカードがワイルドカード又は任意の価値を有するものとして特定されるゲームでは、そのカードは全カードの中で最も高い価値を有し得る。例えば、2の札即ち2がワイルドカードであるカードゲームでは、2を含むトランプを持っているプレーヤは、9及び2が2枚の9と等価であるように、その2を他の任意のカードとして使用することができる。
【0084】
さらに、カードに表示される異なる4つのスートは、ゲームに応じて特定の価値を有し得る。1スート、即ちスペードが別のスート、即ちハートよりも高い価値を有するというゲームルールの下では、スペードの7はハートの7よりも高い価値を有し得る。
【0085】
数の異なるカード及び価値の異なるスートを使用して、多くの様々なゲームをプレイできることは容易に想像できる。特定のゲームでは、1人のプレーヤがその他の1人又は複数のプレーヤを破ったか否かを決定するのは、そのプレーヤが得るカードの組み合わせである。通常、得ることが難しい組み合わせほど、その組み合わせが有する価値は高く、より難しい組み合わせを得たプレーヤ(カードの価値も考慮して)がゲームに勝つ。
【0086】
例えば、ポーカーゲームでは、各プレーヤは最終的に5枚のカードを受け取ることができる。表面に同様の数字、即ちハートの4、ダイヤの4、及びクラブの4を有する3枚のカードを得たプレーヤは、同じ数的価値を有する2枚のカード、即ちスペードのキング及びハートのキングのみを有するプレーヤに勝つ。しかし、一般的にフラッシュとして知られる、すべてがクラブを含む5枚のカードを有するプレーヤは、上述した種類の同じ3枚を有するプレーヤに勝つ。
【0087】
多くの場合、標準のトランプデッキが使用されて、ゲーム機が作られる。こういったゲーム機では、プレーヤはコインを挿入し、ビデオ画面上の標準トランプの模倣を使用して、マシンに元々挿入したよりも多額の金銭を勝ち取ろうとして、ポーカー等の特定のカードゲームをプレイする。
【0088】
トランプを使用する別の形態のギャンブルはテーブルを利用し、他にテーブルゲームとしても知られている。テーブルは、テーブル及びディーラーを使用し、プレーヤがテーブルの周りに座るか、又は立つ。プレーヤは、ベットをテーブル上に置き、ディーラーがカードを各プレーヤに配る。配られるカードの枚数又はカードが表を上にして配るか、それとも下にして配るかは、プレイ中の特定のテーブルゲームによる。
【0089】
さらに、標準トランプの模倣又は表示が、ポーカー及びブラックジャック等の多くの手持ち式電子ゲーム、多くのコンピュータゲーム、及びインターネットゲームに使用される。インターネットに接続されるものもあれば、又は接続されないものもある手持ち式電子ゲーム又はコンピュータ端末を使用して、プレーヤは模倣のトランプを受け取り、コンピュータ又は他のプレーヤのいずれかとカードゲームをプレイする。さらに、これらゲームの多くは、ギャンブルと組み合わせてコンピュータ上でプレイすることができる。
【0090】
ゲームプレイにトランプデッキを使用する、テレビで放送される多くのゲームショウもあり、通常、見やすくするために、カードがビデオ画面又はモニタ上で拡大又は表示される。こういったテレビゲームショウでは、行動を監視するホストとしての役割を果たす個人と共に、参加者が賞品又は賞金を求めて通常は互いにカードゲームをプレイする。
【0091】
プレーヤが購入し、不透明層を「スクラッチして除去」し、賞金及び賞品を勝ち取ったか否かを見ることによってプレイする宝くじもある。不透明層は、プレーヤが購入してその層をスクラッチして除去する前に宝くじの結果を知ることを防ぐ。これら宝くじによっては、不透明層の下にトランプが使用され、プレーヤが、賞品又は賞金を勝ち取るために同様のカードの数字を合わせる必要があるものがある。
【0092】
XII.カードゲームのルール
ポーカーのルール
標準の52枚カードデッキを使用してプレイされる基本的なポーカーゲームでは、各プレーヤに5枚のカードが配られる。各プレーヤのハンドの5枚すべてのカードが、ペア、スリーカード、ストレート等のカードの様々な組み合わせが存在する単一のハンドとして評価される。どの組み合わせが他の組み合わせに打ち勝つかの決定は、組み合わせのランキングを含む表を参照することによって行われる。大半の表中のランキングは、プレーヤのハンドで発生する各組み合わせのオッズに基づく。プレーヤのハンド内のカード数及びオッズに関わりなく、プレーヤのハンド内の5枚すべてのカードを評価する方法は同じままである。
【0093】
ポーカーは、プレーヤが、カードが完全に又は部分的に隠された状態で中央ポットに賭ける、技能に基づいた人気のあるカードゲームである。ポットは、最高の組み合わせのカードを有する1人又は複数のプレーヤ、又はアンコールドベット(uncalled bet)を賭けたプレーヤに与えられる。ポーカーは、スロットマシンに酷似するカジノ内で見られるシングルプレーヤゲームであるビデオポーカー、又はポーカーハンドランキングを使用する他のゲームに関連することもできる。
【0094】
ポーカーは多数のバリエーションでプレイされるが、大半は同じ基本ゲームパターンに従う。
【0095】
通常、各ハンドを配る権利は、プレーヤを巡り、「ディーラー」ボタン又はバックと呼ばれるトークンで示される。カジノでは、ハウスディーラーが各ハンドのカードを手渡すが、ボタン(通常、白色プラスチック製円盤)がプレーヤ間で時計回りに回転して、ディーラー役(nominal dealer)を示し、ベット順を決定する。
【0096】
各ハンドにつき、1人又は複数のプレーヤは、プレーヤが競うことになる初期ステークになる強制ベットを出すように求められる。ディーラーはカードをシャッフルしてカットし、適切な枚数のカードが1度に1枚ずつプレーヤに配られる。カードは、プレイ中のポーカーのバリエーションに応じて表を上又は下にして配ることができる。最初に配り終えた後、数回であり得るベットラウンドのうちの最初のラウンドが開始される。ラウンド間に、プレーヤのハンドは、何らかの方法で、多くの場合には追加のカードが配られるか、又は前に配られたカードを取り換えることにより、展開する。
【0097】
ベットラウンド中に随時、プレーヤがベットした場合、対戦者はフォールド、コール、又はレイズを行うことが求められる。1人のプレーヤがベットし、対戦者がコールを選ばなかった場合、ハンドは即座に終了し、ベットしたプレーヤにポットが与えられ、カードを見せる必要はなく、次のハンドが開始される。ハンドを見せることなくポットを勝ち取ることが可能なことで、ブラッフィングが可能になる。ブラッフィングは、ポーカーを他の競い合うゲーム及びポーカーハンドランキングを利用する他のゲームから区別するポーカーの主要な一特徴である。
【0098】
最後のベットラウンドの終了時に、2人以上のプレーヤが残っている場合、ショウダウンがあり、プレーヤがそれまでは隠されていたカードを明らかにし、各自のハンドを評価する。プレイ中のポーカー変形により最高のハンドを有するプレーヤが、ポットを勝ち取る。
【0099】
最も普及しているポーカーの変形は以下である。
ドローポーカー
各プレーヤが、5枚−ファイブカードドローにおけるように−又は6枚以上のカードを受け取り、カードはすべて隠される。次に、プレーヤはこれらカードのうちの1枚又は複数枚を特定の回数置換する。
スタッドポーカー
プレーヤは1度に1枚ずつカードを受け取り、カードによってはテーブルの他のプレーヤに表示される。スタッドポーカーと「ドロー」ポーカーとの主な相違は、プレーヤがいずれのカードも破棄又は取り替えられないことである。
コミュニティカードポーカー
プレーヤは、個々の配られたカードを、表を上にして配られ、全プレーヤによって共有される何枚かの「コミュニティカード」と組み合わせる。最も人気のある変形であるテキサスホールデム(Texas hold’em)及びオマハホールデム(Omaha hold’em)ではそれぞれ、2枚又は4枚の個々のカードが配られ得る。
【0100】
ポーカーハンドランキング
ストレートフラッシュ
ストレートフラッシュは、すべて同じスートの一連の5枚のカードを含む、
【数1】

等のポーカーハンドである。このような2つのハンドは、ストレートと同じように高位カードによって比較される。ローエースルールも適用される。
【数2】

はハイストレートフラッシュである(「スティールホィール(steel wheel)」としても知られる)。
【数3】

等のエースハイストレートフラッシュは、ロイヤルフラッシュとしても知られ、(ファイブカード以外で)最高ランクの標準ポーカーハンドである。
例:
【数4】

【0101】
フォーカード
フォーカード又はクワッド(quad)は、1ランクの4枚のカード及び整合しない1枚のカードを含む
【数5】

等のポーカーハンドである。これは、フルハウスの上且つストレートフラッシュの下にランクされる。高位ランクのクワッドは低位ランクのクワッドに勝つ。2セットの等しいフォーカードの間では(ワイルドカードゲーム及びコミュニティカードゲームで発生し得る)、キッカーで勝者が決まる。
例:
【数6】

(「フォー10」又は「クワッド10」)は
【数7】

(「フォーシックス」又は「クワッド6」)に勝つ
【数8】

(「フォー10、クイーンキッカー」)は
【数9】

(「フォー10と5」)に勝つ
【0102】
フルハウス
フルハウスは、ボート又はフルボートとしても知られる、1ランクの3枚の整合カードに別ランクの2枚の整合カードを含む、
【数10】

等のポーカーハンドである。これは、フォーカードの下且つフラッシュの上にランクされる。2つのフルハウスの間では、3枚セットのランクが高いフルハウスが勝つ。2つのフルハウスの3枚セットが同じである場合(ワイルドカードゲーム及びコミュニティカードゲームにおいて発生し得る)、高位ペアを有するハンドが勝つ。フルハウスは、「クリーンオーバー9(Queens over nines)」(ツーペアの説明にも使用される)、「クイーンフルオブ9(Queens full of nines)」又は単に「クイーンフル(Queens full)」におけるように、スリーカード(例えば、Q−Q−Q)とペア(例えば、9−9)によって説明される。
例:
【数11】

(「10フル」)は
【数12】

(「9フル」)に勝つ
【数13】

(「キングフル」)は
【数14】

(「3フル」)に勝つ
【数15】

(「クイーンフルオブ9」)は
【数16】

(「クイーンフルオブ5」)に勝つ
【0103】
フラッシュ
フラッシュは、ランクが一連ではない同じスートの5枚のカードを含む、
【数17】

等のポーカーハンドである。これは、ストレートの上且つフルハウスの下にランクされる。2つのフラッシュは、ハイカードハンドであるかのように比較される。換言すれば、それぞれの最高ランクカードが、勝者を決定するために比較され、両方が同じハイカードを有する場合、次に高位ランクのカードが比較され、以下同様である。スートは価値を持たない。同じランクの5枚のカードを有する2つのフラッシュはタイである。フラッシュは、「クイーンハイフラッシュ(queen−high flush)におけるように最高位カードによって説明される。
例:
【数18】

(「エースハイフラッシュ」)は
【数19】

(「キングハイフラッシュ」)に勝つ
【数20】

(「フラッシュエースキングハイ」)は
【数21】

(「フラッシュエースクイーンハイ」)に勝つ
【数22】

(「ハートフラッシュ」)は
【数23】

(「スペードフラッシュ」)とタイである
【0104】
ストレート
ストレートは、スートがばらばらの一連のランクの5枚のカードを含む
【数24】

等のポーカーハンドである。これは、スリーカードの上且つフラッシュの下にランクされる。2つのストレートは、それぞれのハイカードを比較することによってランクされる。同じハイカードを有する2つのストレートは等価値であり、価値を分ける(ストレートは、特にコミュニティカードゲームで最も一般的にタイになるポーカーハンドである)。ストレートは、「クイーンハイストレート」又は「ストレートツークイーン」のように最高位カードによって説明される。
【数25】

等のハンドはエースハイストレートであり、
【数26】

等のキングハイストレートよりも上にランクされる。しかし、エースは、シックスハイストレート
【数27】

よりも下にランクされるホィール又はファイブハイストレートと呼ばれる
【数28】

等のハンドの1スポットとしての役をすることもできる。エースは「ラップアラウンド」する、即ち同じハンドでハイとロー両方の役をすることはできず、
【数29】

はストレートではなく、単にエースハイノーペアである。
例:
【数30】

(「8ハイストレート」)は
【数31】

(「6ハイストレート」)に勝つ
【数32】

【数33】

とタイである
【0105】
スリーカード
トリップス、セット、又はプリーレ(prile)とも呼ばれるスリーカードは、
【数34】

等のポーカーハンドである。同じランクの3枚のカードに、整合しない2枚のカードが加わったものである。これは、ツーペアの上且つストレートの下にランクされる。高位ランクのスリーカードが低位ランクのスリーカードに勝つ。2つのハンドが同じランクのスリーカードを有する場合(ワイルドカードゲーム又はコミュニティカードを使用するゲームで発生し得る)、均衡を破るためにキッカーが比較される。
例:
【数35】

(「スリー8」)は
【数36】

(「スリー5」)に勝つ
【数37】

(「スリー8、エースキッカー」)は
【数38】

(「スリー8、5キッカー」に勝つ
【0106】
ツーペア
同じランクの2枚のカードと、別のランクの2枚のカード(互いに整合するが、第1のペアとは整合しない)と、整合しない1枚のカードとを含む、
【数39】

等のポーカーハンドがツーペアと呼ばれる。これは、ワンペアの上且つスリーカードの下にランクされる。ツーペアを含む2つのハンドの間では、それぞれの高位ランクのペアがまず比較され、より高位のペアが勝つ。両方とも同じ上位ペアを有する場合には、それぞれの2番目のペアが比較される。最終的に、両方のハンドが同じ2つのペアを有する場合には、キッカーが勝者を決定する。ツーペアは、「キングオーバ9」、「キングアンド9」、又は単に「キングアップ」のように、高位ペア
【数40】

及び低位ペア
【数41】

で説明される。
例:
【数42】

(「キングアップ」)は
【数43】

(「ジャックアップ」)に勝つ
【数44】

(「9アンド7」)は
【数45】

(「9アンド5」)に勝つ
【数46】

(「4アンド3、キングキッカー」)は
【数47】

(「4アンド3ウィズ10」)
【0107】
ワンペア
ワンペアは、同じランクの2枚のカードと、3枚の整合しないカードとを含む、
【数48】

等のポーカーハンドである。これは、あらゆるハイカードハンドの上であるが、他のすべてのポーカーハンドの下にランクされる。高位ランクペアが低位ランクペアに勝つ。2つのハンドが同じランクのペアを有する場合、各ハンドのペアになっていないカード(キッカー)を比較して勝者を決定する。
例:
【数49】

(「ペアオブ10」)は
【数50】

(「ペアオブ9」)に勝つ
【数51】

(「10ウィズジャックキッカー」)は
【数52】

(「10ウィズ6キッカー」)に勝つ
【数53】

(「デュース、8−5−4」)は
【数54】

(「デュース、8−5−3」)に勝つ
【0108】
ハイカード
ハイカード又はノーペアハンドは、同じランクのカードが2枚なく、5枚のカードが一連ではなく、且つ5枚のカードがすべて同じスートであるわけではない、
【数55】

等のポーカーハンドである。これは、「役なし(nothing)」若しくは「クズ手(garbage)」及び他の多くの蔑称で呼ばれることもある。これは、他のすべてのポーカーハンドの下にランクされる。このような2つのハンドは、最高位ランクのカードを比較することによってランク付けされる。それらが等しければ、2番目に最も高いランクのカードが比較される。それらが等しければ、3番目に最も高いランクのカードが比較され、以下同様である。ノーペアのハンドは、「キングハイ」又は「エースクイーンハイ」等のハンド内の1枚又は2枚の最高位カードにより、又は均衡を破るために必要な枚数のカードによって説明される。
例:
【数56】

(「エースハイ」)は
【数57】

(「キングハイ」)に勝つ
【数58】

(「エースクイーン」)は
【数59】

(「エース10」)に勝つ
【数60】

(「7−6−5−4」)は
【数61】

(「7−6−5−3」)に勝つ
【0109】
バグを使用するデッキ
ジョーカーをバグとして使用することで、ゲームプレイの軽微なバリエーションが生まれる。ジョーカーが標準的なポーカーゲームに導入される場合、そのジョーカーは5枚目のエースとして機能するか、又はフラッシュカード若しくはストレートカードとして使用することができる(ワイルドカードとしても使用できるが)。通常、カジノのドローポーカー変形はジョーカーを使用し、そのため、実現し得る最良のハンドは、
【数62】

のようなファイブカードである。
【0110】
カリビアンスタッドのルール
カリビアンスタッド(Caribbean Stud)(商標)ポーカーは以下のようにプレイすることができる。プレーヤ及びディーラーの各々に5枚のカードが配られる。ディーラーがエース−キングの組み合わせ以上よりも低い価値を有するポーカーハンドを有する場合、プレーヤが自動的に勝つ。ディーラーがエース−キングの組み合わせ以上の価値を有するポーカーハンドを有する場合、プレーヤのハンド又はディーラーのハンドのうちの高位のほうが勝つ。プレーヤが勝てば、プレーヤのハンドのポーカーランクに応じて追加のボーナス支払いを受け取ることができる。このゲームの商業的なプレイでは、通常、プログレッシブジャックポットでチャンスを可能にするために、サイドベットが要求される。カリビアンスタッド(商標)ポーカーでは、クォリファイ(qualify)されなければならないのはディーラーのハンドである。プレイ中、ディーラーのハンドは部分的に隠されるため(プレーヤのベットが完了するまでは、通常、多くとも1枚のカードしかプレーヤに示されない)、プレーヤは、ランクのあるプレーヤハンドもディーラーのハンドに負ける可能性があることを常に意識しなければならず、サイドベットが賭けられていない場合、ボーナスは支払われず、通常、フラッシュ以上のランクを有するハンドに対してのみ支払われる。
【0111】
ブラックジャックのルール
ブラックジャックのいくつかのバージョンについてこれより説明する。ブラックジャックのハンドは、ハンド内のカードの合計ポイントに従ってスコアされる。21以下である限り、合計が最高のハンドが勝つ。合計が21を超える場合は、「バスト」と呼ばれる。2〜10の数字カードはその表示値に等しいポイント価値を有し、絵札(即ち、ジャック、クイーン及びキング)は10ポイントの価値を有する。ハンドをバストしなければ、エースは11ポイントの価値を有するが、それでバストになる場合は1ポイントの価値を有する。プレーヤはディーラーに対抗してプレイし、21以下でより高い合計ポイントを有することによって勝つ。プレーヤがバストした場合、たとえディーラーもバストしたとしても、プレーヤが負ける。プレーヤ及びディーラーが同じポイント値のハンドを有する場合、これは「プッシュ」と呼ばれ、いずれの側もそのハンドに勝たない。
【0112】
初期ベットが賭けられた後、ディーラーが、1つ又は複数であるが通常は2つの手持ちのカードデッキから、又は複数デッキのカード、一般には少なくとも4デッキのカード、通常はより多数のデッキのカードを含む「シュー」からカードを配る。1つ又は複数のカードデッキが手で持たれるゲームは「ピッチ」ゲームとして知られる。「ピッチ」ゲームは一般に、カジノではプレイされない。2つ以上のデッキでプレイする場合、デッキを一緒にシャッフルして、どのカードがすでに配られ、どのカードがまだ配られていないかを覚えることをより難しくする。ディーラーは各プレーヤ及び自分自身に2枚のカードを配る。通常、ディーラーの2枚のカードのうちの1枚は、すべてのプレーヤが見ることができるよう表を上にして配られ、もう1枚は表を下にして配られる。表が下のカードは「ホールカード」と呼ばれる。ヨーロッパの変形では、「ホールカード」は、すべてのプレーヤのカードが配られ、彼らのハンドがプレイされた後に配られる。プレーヤのカードは、シューからの場合は表を上にして配られ、「ピッチ」ゲームの場合には表を下にして配られる。
【0113】
ポイント価値が21の2カードハンド(即ち、エースと絵札又は10)は「ブラックジャック」又は「ナチュラル」と呼ばれ、自動的に勝つ。従来、「ナチュラル」を有するプレーヤには、自分のベットに対して3:2で支払われるが、2003年にラスベガスのいくつかのカジノは、単一デッキのみを使用するゲームでは、通常、6:5で支払い始めた。
【0114】
最初の2枚のカードが各プレーヤ及びディーラーに配られた後、ディーラーが「ナチュラル」を有し、プレーヤが「ナチュラル」を有さなければ、ディーラーが自動的に勝つ。プレーヤが「ナチュラル」を有し、ディーラーが「ナチュラル」を有さなければ、プレーヤが自動的に勝つ。ディーラー及びプレーヤの両方が「ナチュラル」を有する場合、いずれの側もそのハンドに勝たない。
【0115】
いずれの側も「ナチュラル」を有さない場合、各プレーヤはハンドを完全にプレイし、全プレーヤが終えてから、ディーラーが自分のハンドをプレイする。
【0116】
ハンドのプレイは、通常、ハンドの「ヒット」、「スタンド」、「ダブルダウン」、又は「スプリット」という4つの可能な行動の組み合わせを含む。多くの場合、「サレンダー」と呼ばれるもう1つの行動が追加される。「ヒット」するとは、カードをもう1枚引くことである。「スタンド」するとは、カードをそれ以上引かないことである。「ダブルダウン」するとは、ベットを倍にし、厳密にあと1枚だけカードを引き、それから「スタンド」することである。プレーヤが8のペア等の同一価値の複数のカードを有する場合、プレーヤは追加のベットを賭け、各カードを2つの新しいハンドの第1のカードとしてプレイすることによって「スプリット」することができる。「サレンダー」するとは、プレーヤのベットの半分を手放してハンドを放棄することである。大半のブラックジャックのカジノゲームでは、「サレンダー」は選択肢にない。プレーヤが「スタンド」するか、「バスト」するか、又は「ダブルダウン」したら、そのプレーヤの番が終わる。プレーヤが「バスト」した場合、ディーラーがその後バストしたとしても、そのプレーヤは負けになる。これがハウスアドバンテージである。
【0117】
全プレーヤが各自のハンドをプレイした後、ディーラーはホールカードを見せ、自分のハンドをプレイする。ハウスルール(関係するカジノルール)に従って、ディーラーはプレーヤの手札に関わりなく、合計ポイントが少なくとも17になるまで、ヒットしなければならない。大半のカジノでは、ディーラーは「ソフト」17(例えば、エース及び6)に対してもヒットしなければならない。カジノでは、ブラックジャックテーブルのフェルトに、ソフト17でディーラーがヒットするかスタンドするかを示すマークが付されている。ディーラーがバストした場合、残っている全プレーヤが勝つ。ベットは通常、1:1のオッズで支払われる。
【0118】
共通ルールの4つの変形として、1カードスプリットエース、アーリーサレンダー、レイトサレンダー、及びダブルダウン制限がある。第1の変形では、各エースに対して1枚のカードが配られ、それでプレーヤの番が終わりになる。第2の変形では、プレーヤは、ディーラーがブラックジャックをチェックする前にサレンダーする選択肢を有する。第3の変形では、プレーヤは、ディーラーがブラックジャックをチェックした後にサレンダーする選択肢を有する。第4の変形では、ダブルダウンが許されるのは、特定のカードの組み合わせに対してのみである。
【0119】
インシュアランス
インシュアランスは一般に提供されるベット選択肢であり、プレーヤは、ディーラーがハンドに勝つことに賭けることによって自分のベットをヘッジできる。ディーラーの「上向きカード」がエースの場合、プレーヤに対して、ディーラーが「ホールカード」をチェックする前にインシュアランスを買う選択肢が提供される。プレーヤがインシュアランスの購入を望む場合、プレーヤは最高で、自分の当初のベットの半額まで賭けることができる。インシュアランスベットは、通常、「インシュアランスペイ2:1」という言葉が記されたテーブルの特別な部分に別個に配置される。インシュアランスを買うプレーヤは、ディーラーの「ホールカード」が10の価値のカード(即ち、10、ジャック、クイーン、又はキング)であることに賭ける。ディーラーの上向きカードはエースであるため、インシュアランスを買うプレーヤは、ディーラーが「ナチュラル」を有することに賭けることになる。
【0120】
プレーヤが元々$10を賭け、ディーラーがエースを見せた場合、プレーヤは最高で$5までを賭けることによってインシュアランスを買うことができる。プレーヤが$5のインシュアランスベットを賭け、そのプレーヤに配られた2枚のカードのハンドが合計19であるとする。インシュアランスベット期間が終了した後、ディーラーのホールカードが10であることが明らかにされた場合(プレーヤがハンドをプレイする前にディーラーは「ナチュラル」をチェックする)、プレーヤは元の$10のベットで負けるが、オッズ2:1で$5のインシュアランスベットで勝ち、$10を勝ち取るので、収支はとんとんになる。同じ状況で、ディーラーのホールカードが10の価値のカードではない場合、プレーヤは直ちに$5のインシュアランスベットで負ける。しかし、プレーヤが19でスタンドすることを選び、ディーラーの番が終わった時点でディーラーのハンドが19より小さな合計価値を有する場合、プレーヤは元の$10のベットで勝ち、$5の正味利益を得る。同じ状況で、ディーラーのホールカードが10の価値を有するカードではない場合、プレーヤはここでも直ちに$5のインシュアランスベットで負け、双方の番が終わった時点でディーラーのハンドがプレーヤのハンドより大きな合計価値を有する場合、例えば、プレーヤが19でスタンドしてディーラーが20で自分の番を終えた場合、プレーヤは元の$10のベット及び$5のインシュアランスベットの両方で負ける。
【0121】
基本戦略
ブラックジャックプレーヤは、いくつかの手段によって期待される勝ち金を増大させることができ、そのうちの1つが「基本戦略」である。「基本戦略」とは、単に、一般的な実践事項として存在するものであり、公式な裁可のあるものではない。「基本戦略」は、最良の行程でいつヒットするか及びいつスタンドするか、並びにいつダブルダウン又はスプリットするかを決定する。基本戦略はプレーヤの合計ポイント及びディーラーの見えているカードに基づく。いくつかの条件(例えば、ラスベガスのダウンタウンルールに従った単一デッキでのプレイ)の下では、基本戦略を使用するプレーヤに対するハウスアドバンテージは0.16%と低くすることができる。サレンダー及びスプリット後のダブルのような選択肢を提供するカジノは、基本戦略を使用するプレーヤに統計的なアドバンテージを与えていることになり、ハウスアドバンテージを得るのに、プレーヤのミスに頼ることになり得る。
【0122】
いくつかの任意選択的なルールは、技量のあるプレーヤに恩恵を与え得る。例えば、ナチュラル以外の任意の2枚カードハンドに対してダブルダウンが許されている場合;スプリット後の「ダブルダウン」が許されている場合;アーリーサレンダー(ディーラーがブラックジャックをチェックする前に、表又はエースが上になったカードに対してベットの半分を手放して)が許されている場合;レイトサレンダーが許されている場合;エースのリスプリットが許されている場合(プレーヤが自分のハンドに3枚以上のカードを有しており、ハンドに第2のエースが配られたそのときにスプリットする);スプリットエースに対して2枚以上のカードを引くことが許されている場合;5枚以上のカードで合計が21以下であれば自動的に勝ち(「チャーリー」と称される)になる場合。
【0123】
技量のあるプレーヤに不利になり得る任意選択的なルールもある。例えば、「ナチュラル」に対する支払いが3:2未満である場合(例えば、ラスベガスストリップの単一デッキブラックジャックは「ナチュラル」に対して6:5で支払う);ハンドを1回しかスプリットできない場合(エース以外についてリスプリットが可能);ダブルダウンが特定の合計(例えば、9 11又は10 11)に制限される場合;エースをリスプリットできない場合;プレーヤがスプリット又は「ダブルダウン」したハンドが、「ナチュラル」を有するディーラーに対して負けになるという「ノーピーク(no−peek)」(又はヨーロピアン)ブラックジャックルールの場合(プレーヤがハンドをプレイし終えるまで、ディーラーがこの自動的に勝つハンドをチェックしないため);ディーラーとタイの場合に、プレーヤもディーラーも勝たずプレーヤが元のベットを保持するプッシュではなく、プレーヤが負けになる場合。
【0124】
カードカウンティング
プレイがその後のプレイに対して何ら影響をもたない他のいくつかのカジノゲームと異なり、ブラックジャックのハンドのカードはデッキから除去される。カードがデッキから除去されるにつれ、残っている各カードが配られる確率が変化する(そして同じカードを配ることは不可能になる)。残っているカードのうち、10の価値のカード及びエースの割合が高くなっている場合、プレーヤにナチュラルが配られる可能性が高くなり、これはプレーヤにとって有利である(ディーラーがナチュラルを有する場合、ディーラーは均等で金銭を勝ち取るのに対して、プレーヤがナチュラルを有する場合は、プレーヤは3:2のオッズで勝つため)。残っているカードのうち、4、5、及び6といった価値の低いカードの割合が高くなっている場合、プレーヤはバストする可能性が高くなり、ディーラーに有利になる(プレーヤがバストすれば、後にディーラーがバストした場合であってもディーラーの勝ちになるため)
【0125】
ブラックジャックでのハウスアドバンテージは、最初は比較的小さい。プレーヤは、どのカードが配られたかを追跡することにより、10の価値のカード及びエースの割合が高くなっているときにはより高い額を賭け、低い価値のカードの割合が高まっているときにはより低い額を賭けることにより、残っているカードの変化する割合を利用することができる。時間と共に、デッキはプレーヤにとって有利になるよりは不利になっていくことが多いが、賭ける額を調節することにより、プレーヤは本質的な不利を克服することができる。プレーヤは、この情報を基本戦略の改良に使用することもできる。例えば、基本戦略では、ディーラーの上向きのカードが10のとき、16でヒットすることが求められるが、プレーヤが、不釣り合いに少数の低価値カードが残っていることを知っている場合、16でスタンドするほうが有利なようにオッズが変化し得る。
【0126】
カードを数える方式はいくつかあり、すべての有効性は、プレイ済みのカードの単純化された又は詳細な勘定を記憶するプレーヤの能力に依存する。勘定が詳細なほど正確であるが、記憶することは難しくなる。カードを数えることは不正ではないが、発覚した場合、カジノはカード数えに成功した人を追い出すか、又は出入り禁止にするであろう。
【0127】
シャッフルトラッキングとは、プレーヤに有利になるようにオッズをシフトさせようとする、より人目につかず、難しい方法である。プレーヤはマルチデッキシューのプレイの間、カードの各群を追跡し、シャッフルを通じて追跡し、それから新たなシューから同じ群が再び現れるのを探し、それに従ってプレイしビットするように試みる。
【0128】
バカラのルール
バカラのいくつかのバージョンについてこれより説明する。バカラでは、カード2〜9は額面の価値を有し、カード10と絵札(J、Q、K)は0の価値を有し、エースは1ポイントの価値を有する。プレーヤは、すべてのカードを合計し、合計に対してモジュロ10演算を実行することにより、スコアを計算する。例えば、2及び3からなるハンドは5の価値を有する(2+3=5)。6及び7からなるハンドは3の価値を有する(6+7=13モジュロ10=3)。4及び6からなるハンドは0の価値を有し、これはバカラとも呼ばれる(4+6=10モジュロ10=0)。「バカラ」という名称は、ゲームの最悪のハンド、即ち0ポイント価値のハンドを説明するために使用される。達成できる最高のスコアは9である。
【0129】
バカラの一般的な一変形は、プントバンコ(Punto Banco)と呼ばれる。プントバンコでは、プレーヤは、プレーヤハンド又はバンカーハンドのいずれかにベットを賭けることができる。最初のディールは、プレーヤハンド及びバンカーハンドのそれぞれに配られる2枚のカードを含む。次いで、各ハンドの両カードがめくられ、一緒に加算されて、各ハンドの初期スコアが決定される。ディール後、プレイは、いかなるプレーヤからの制御入力も使用されず、ルールによって制御される。2つのハンドに応じて、プレーヤ及びバンカーはカードを引くか、又はスタンドする。各参加者行動後に最高の合計を有するハンドが、勝ちハンドである。
【0130】
プレーヤ又はバンカーのいずれかが、初期ディールで8又は9の合計を達成した場合(「ナチュラル」と呼ばれる)、カードはそれ以上引かれない。プレーヤも8又は9を有していない場合、プレイは以下のように続けられる。
・プレーヤは、初期合計0〜5を有する場合、1枚のカードを引き、初期合計6又は7を有する場合、スタンドする。
・バンカーのプレイは、バンカーのハンド、プレーヤがカードを引くか否か、及びプレーヤがどのカードを引くかに依存する。
・プレーヤがカードを引かなかった場合、バンカーは、0〜5を有するときにはカードを引き、6、7を有するときにはスタンドする。
・プレーヤが2又は3を引いた場合、バンカーは、0〜4を有するときにはカードを引き、5〜7のときにはスタンドする。
・プレーヤが4又は5を引いた場合、バンカーは、0〜5を有するときにはカードを引き、6、7を有するときにはスタンドする。
・プレーヤが6又は7を引いた場合、バンカーは、0〜6を有するときにはカードを引き、7を有するときにはスタンドする。
・プレーヤが8を引いた場合、バンカーは、0〜2を有するときにはカードを引き、3〜7を有するときにはスタンドする。
・プレーヤがエース、9、10、又は絵札を引いた場合、バンカーは、0〜3を有するときにはカードを引き、4〜7を有するときにはスタンドする。
【0131】
ハンドがプレイされた後、勝者及び敗者が、ハンドの最終スコアに基づいて決定される。負けたベットは集められ、勝ったベットは、ハウスルールに従って支払われる。実施形態によっては、1−1がプレーヤに支払われ、95%が「バンカー」に支払われ、5%がハウスへのコミッションである。いくつかの実施形態は、「バンカー」が6で勝った場合を除き、「プレーヤ」及び「バンカー」の両方に均等の金銭又は1−1を支払う。その場合、「バンカー」に元のベットの50%、即ち半分が支払われる。他の実施形態は、より詳細に後述するように、様々な賭けに関連する他の配当を有し得る。
【0132】
「バンカー」ハンド及び「プレーヤ」ハンドの両方が、ディールの終了時に同じ価値を有する場合、結果はタイである。タイはエガリテ(egalite)と呼ばれる。いくつかの実施形態では、タイベットには賭け金1に対して賞金9、即ち8:1のオッズ又は他の任意の所望のオッズで支払われる。いくつかの実施形態では、タイの場合、バンカーのプレーヤに賭けたプレーヤは、初期ベットの返還を要求することができる。他の実施形態では、こういったベットは失われ得る。
【0133】
別バージョンのバカラは、シュマンドフェールとして知られている。シュマンドフェールは、一般に、一緒にシャッフルされた同じパターンの6つの完全なカードパックを含む。シュマンドフェールでのシャッフルは、通常、カードをシャッフルし、それからカードを渡す、クルーピアとして知られる第1のプレーヤを含み、各プレーヤは順番にシャッフルする権利を有する。テーブルを一巡すると、クルーピアが再びシャッフルし、シャッフル後、カードをクルーピアの左側のプレーヤに提供し、その左側のプレーヤがカードをカットする。クルーピアはカードを自分の前に置き、そして上から扱いやすい枚数をとり、差し当たりディーラー即ち「バンカー」である右側のプレーヤに渡す。当然ながら、他の実施態様はこの従来の方法からの任意の変形を含み得る。
【0134】
ディーラーは自分の前に、賭ける額を置く。その他のプレーヤは、ディーラーのすぐ右側のプレーヤから始まり、「バンコ」と言う資格を得、これは、バンカーのステーク全体に対してプレイするために「バンクに行く」ことを意味する。誰も「バンコ」と言わない場合、各プレーヤは、所望のベット額を自分の前に置く。プレーヤによってそうして賭けられた総額が、バンク内の当座の金額と等しくない場合、ラウンドをスタンドしている他の人も加えてステークすることができる。バンク内に金額以上がある場合、バンカーに最も近い順番のプレーヤは、その額までステークすることを優先し、バンカーは、その限度を超えるいずれのステークも低減する権利を有する。
【0135】
次に、バンカーは4枚のカードを表を裏にして、1枚目を右側のプレーヤに配り、2枚目を自分に配り、3枚目をプレーヤに配り、4枚目を自分自身に配る。最高のステークを有するプレーヤが、全プレーヤを代表する。この点で、2人のプレーヤが等しい場合、ローテーションで最初のプレーヤが優先される。次いで、それぞれが各自のカードを見る。9又は8のいずれかになることが分かった場合には、カードを表にし、そのハンドは終了する。バンカーのポイントの方が良い場合、プレーヤのステークはバンクの所有物になる。プレーヤのポイントの方が良い場合、バンカーは各プレーヤに各自のステーク額を支払う。
【0136】
ステークが新たに作られ、ゲームは続けられる。バンカーが勝者であった場合、バンカーが再び配る。そうではなかった場合、カードは次の順番のプレーヤに渡され、そのプレーヤが自分の番でバンカーになる。
【0137】
いずれの側もカードを表にしない場合、これは、いずれの側も8又は9を有さないことの表れである。この場合、バンカーは3枚目のカードを提供しなければならない。プレーヤは、合計ポイントがバカラ(即ち、0)、1、2、3、又は4の場合、当然ながら受け入れる。その場合、3枚目のカードが、表を上にしてプレーヤに配られる。プレーヤのポイントが既に6又は7の場合、プレーヤは等しく、当然ながら、提供されたカードを拒否する。6又は7の状態でカードを受け入れること、又はバカラ、1、2、3、又は4の状態でカードを拒否することは(いずれのケースも「フォールスドロー」として知られている)、ゲームの確立された手順からの逸脱であり、ペナルティが課せられるか、又は負けることになり得る。ポイントが5のときのみ、カードをとるか否かはプレーヤの裁量であり、一般に、誰であってもプレーヤにアドバイスする権利又はプレーヤの判断にコメントする権利はない。
【0138】
バンカーは、自分自身がカードを引くか否かを判断することができ、選択したようにカードを引いた後、又は引かずに、カードを明らかにし、ケースに応じて受領又は支払いを行う。タイの場合、勝ちでも負けでもなく、ステークは次のハンドに残される。
【0139】
バンカーは、勝った額のいずれの部分も引き出すことが許されず、勝った額はバンクの額を増大させる。ディーラーは、任意の所与の瞬間にリタイアを望んだ場合、「ディールをパスする(I pass the deal)」と言う。このような場合、その他の各プレーヤは、ローテーションでバンカーをとる選択肢を有するが、最後のバンカーがリタイアしたときに存在した額と同額で開始しなければならない。そのような高い金額を賭ける人が存在しない場合、ディールはリタイアしたバンカーの右側にいる次のプレーヤに渡され、このプレーヤは自由に、適正であると考える額でバンクを開始することができ、最後のバンカーはここで、ローテーション順の最後であるとみなされるが、それ以外の各重要事項は影響を受けない。
【0140】
「バンクに行って」負けたプレーヤは、ティールは別のプレーヤに「渡されて」いることもあり得るにも関わらず、次のハンドで再びそうする資格を得る。
【0141】
カードの最初の供給が尽きると、クルーピアは、自分の前にある山から新たに一掴みとり、それを左側のプレーヤにカットさせてバンカーに渡す。有効なディールにするためには、ディーラーのハンドに少なくとも7枚のカードが残されなければならない。ハンドのカードがこの枚数未満になった場合、ハンドのカードは破棄され、バンカーは上述したように新たな供給をとる。
【0142】
さらに別バージョンのバカラは、バカラバンク(Baccarat Banque)として知られている。バカラバンクでは、バンカーの位置はシュマンドフェールよりも永続的である。3パックのカードが一緒にシャッフルされる。(この数は絶対的ではなく、3は単により一般的な数にすぎない)。バンカー(自己の裁量で、又はファイナンスが尽きたとうい理由によりリタイアしない限り)は、これらすべてのカードが配られるまで、バンカーの役につく。
【0143】
バンクは、最初はオークションに出される。即ち最高金額を賭けたプレーヤに属する。実施態様によっては、プレイすることに最初に同意した人が、自分が適正だと考えることができる額を賭けて、最初のバンクを保持する権利を有する。
【0144】
バンカーは3枚のカードを配り、1枚目を右手のプレーヤに配り、2枚目を左手のプレーヤに配り、3枚目を自分に配り、次の3枚を同様にして配る。右手のプレーヤ(及びプレーヤと共に賭けているあらゆる傍観者)は、右手に配られたカードによって勝敗が決まり、他方のプレーヤは左手に配られたカードによって勝敗が決まる。8又は9でカードをめくること、カードを提供し受け入れること等についてのルールは、バカラシュマンドフェールと同じである。
【0145】
各プレーヤは、勝っている限り、自分の側のカードを保持し続ける。負けた場合、次のハンドは、ローテーションで負けたプレーヤの次のプレーヤに配られる。
【0146】
任意のプレーヤが「バンクに行く」ことができ、最初にそうすることを要求する権利は、バンカーのすぐ右側のプレーヤに属し、次にバンカーの左側のプレーヤに属し、一定の順番で交互に以下同様である。それぞれ逆の側にいる2人のプレーヤが「バンクに行き」たい場合、それぞれがバンクの半分のシェアに対してプレイする。
【0147】
バンクに行くプレーヤは、通常のように単一のハンドでプレイしてもよく、又は2つのハンドで別個にプレイしてもよく、この場合、ステークが半分ずつ各ハンドでプレイされる。バンクに行き、負けたプレーヤは再びバンクに行くことができ、再び負けた場合、3回目としてバンクに行くことができるが、それ以上は行くことができない。
【0148】
バンクの保持を請け負っているプレーヤは、1つのハンドをプレイアウトしなければならないが、その後はいつでもリタイアすることができる。リタイアする際に、バンカーは、リタイア字の額を明言しなければならない。それから、バンクの継続が任意の他のプレーヤに(ローテーション順に)開かれ、同額で開始して、前任者が使用していたパックの残りから配る。退くバンカーは、バンカーの後任者がそれまで占有していた場所につく。
【0149】
バンクのブレークは、バンカーが、取り決められる最低額に応じる補充用資金を有する場合、バンカーの継続する権利を剥奪しない。
【0150】
プレーヤのステークが、バンクの当座の額を超える場合、バンカーはそのような超過額に対して責任を負わない。ディーラーが負けた場合、バンク内の資金がある限り、クルーピアがローテーションの順にプレーヤに支払うが、資金がなくなれば、プレーヤに請求権利はない。しかし、このような場合、バンカーは、自分の権利に頼らずに、ステークの受け入れを宣言し、直ちにそれに見合うように資金を用意することもできる。このような場合、バンクはそのときから無制限になり、バンカーは、続くあらゆるハンドに提供されるすべてのステークを(その額がいくらであってもその額まで)保持しなければならず、そうでなければバンクを諦めなければならない。
【0151】
バカラゲームの変形が単なる例として与えられており、他の実施形態が所望の任意の変形を含み得ることを認識されたい。例えば、様々な実施形態は、説明した従来のバカラの変形を含み得る。このような変形は、例えば、ゲームをゲーム装置でプレイ可能にし得る。このような変形は、誰かどの場合に勝つか、どの配当が受け取られるか、ベットをいつ行えるか、どういった行動をとらなければならないか、プレーヤの人数、デッキ数等のゲームプレイルールに対する変形を含み得る。
【0152】
XII.テーブルにおける行動の追跡
米国特許第6579181号明細書は、概括的に「ゲームのプレイ及びベットを自動的に監視するためのシステム」を記載している。「例示的な一実施形態では、本システムは、デッキから最初のカードが取り出される前に、カードデッキ中の各カードから各シンボルを自動的に読み取るカードデッキリーダを含む。シンボルは、ランク及びスーツでカードの価値を特定し、バーコード、エリアコード、マトリックスコード、又はスタックコード等の機械可読シンボルの形をとることができる。別の態様では、セキュリティを保証するため、本システムは、各カードが配られるまで、読み取られたシンボルを復号化しない。
【0153】
「別の態様では、本システムは、チップトレイの中身を自動的に撮像するチップトレイリーダを含むことができる。システムは、定期的にその画像からチップトレイ内のチップの数及び価値を判別し、チップトレイの中身の変化をゲームプレイの帰結と比較し、適正な額が支払われ、回収されたことを検証する。
【0154】
「さらなる態様では、本システムは、ゲームテーブルで発生する行動又はイベントを自動的に撮像するテーブルモニタを含むことができる。本システムは、ゲームテーブルの画像を定期的に比較し、ベット並びにゲームテーブル上のカード及び/又はその他の物体の出現、除去、及び位置を識別する。テーブル監視システムは、チップトレイ内に人目につかないように配置することができる。」
【0155】
米国特許第6579181号明細書は、概括的に「デポジットの額及び信憑性(authenticity)を自動的に検証し、このデポジットをチップトレイの中身の変化と照合確認するドロップボックス」を記載している。本ドロップボックスは、デポジット品のセキュリティ特徴を調べるのに適切な照明及び解像度を選択して、デポジット品の様々な部分を撮像することができる。
【0156】
「別の態様では、本システムは、プレーヤのゲーム癖及び従業員の行いを監視する構成要素のうちのいくつか又はすべてを利用することができる。本システムは、禁止され得る疑わしいプレイ又はベットパターンを検出することができる。本システムは、プレーヤ及びディーラーの勝ち/負けの割合を、統計的に関連する他のいくつかの尺度と共に特定することもできる。このような尺度は、高度な自動セキュリティ及び自動リアルタイム会計をカジノ又は他のゲーム施設に提供することができる。尺度は、自動的にサービス特典をプレーヤに割り振るためのベースをさらに提供することができる。」
【0157】
様々な実施形態は、スキャナ及び関連するソフトウェアを有するカード施与シュー(card dispensing shoe)を利用する装置、方法、及びシステムを含む。スキャナ及びソフトウェアは、カードディーラーが、ソフトウェアで評価する対象の21ゲームがプレイ中のゲームテーブル上にスキャナが好ましく配置された状態でカード施与シューからゲームを配る際に、シューに結合された1つ又は複数のキーボード及び/又はLCDディスプレイを使用して、アクティブプレーヤの座席数又はアクティブプレーヤの人数を、それに相対するディーラーの位置及び各ゲームラウンド中にゲームテーブル上のシューから配られたアクティブプレイを含めてコンピュータプログラムに特定させられるようにする。これらキーボード及びLCDディスプレイは、プレイされる各ハンドについて、各座席即ち各プレーヤのベット及び/又は決定戦略に関連する他のデータを入力するためにも使用される。データは、ブラックジャックゲームをプレイ中のカジノの21プレーヤ即ちブラックジャックプレーヤの戦略決定及びベット技量をリアルタイムで評価するように設計されたコンピュータソフトウェアプログラムによって解析される。評価ソフトウェアは、中央演算処理装置(CPU)又はホストコンピュータに結合され、CPU又はホストコンピュータは、シューのキーボード及びLCDディスプレイにも結合される。ディーラーは、シューに取り付けられているか又はシューに担持された1つ又は複数のキーボード、あるいはディーラーの近くに配置されたキーボードを使用して、評価対象のゲームでプレイされた各ハンドでの各プレーヤの正確なベット額を見て記録することができる。CPUに結合された光学式スキャナは、各カードが特定のハンド、座席、又は位置に配られる際に、各プレーヤのハンド及びディーラーのハンドに配られた各カードの価値を読み取り、シューからゲームのプレーヤ及びディーラーに配られた各カードのゲームカード価値を、評価ソフトウェア内にプログラムされた1つ又は複数のカードカウントシステム用のカードカウントシステム値に変換する。CPUは、ヒットカードがシューから取り出される際に、各プレーヤのハンドヒット決定及びゲームのルールにより要求されるときのディーラーのヒット即ちカードをもう1枚引く決定も記録する。ディーラーは、シューに担持されたキーボード及びLCDディスプレイのうちの1つ又は複数を使用して、ハンドにインシュアランスをかける、ハンドをサレンダーする、ハンドをスタンドする、ハンドをダブルダウンする、又はハンドをスプリットするという各プレーヤの判断を記録する。ディーラーが上向きカードとしてエース又は10を有する場合、ディーラーの裏向きに配られた第2のカード即ちホールカードはスキャンされており、そのゲームカード価値はコンピュータシステムソフトウェアにインポートされているため、ディーラーは1つ又は複数のキーボードを使用して、ディーラーのゲームカード即ちハンド合計が2枚で「21」即ち「ブラックジャック」を構成するか否かを、シューの1つ又は複数のLCDによりディーラーに直ちに通知するようにコンピュータシステムソフトウェアに要求する。
【0158】
様々な実施形態において、カードゲームプレイのために少なくとも1人のプレーヤにトランプカードを配る際に使用されるカード供給シュー(card delivery shoe)装置を含む、カードゲームプレイ用のカードプレイシステムは、少なくとも1デッキのトランプカードを支持するシュートを有する筐体手段であって、シュートを通して1度に1枚ずつトランプカードを移動させることができ、筐体手段は、カードゲームプレイ中にデッキのトランプカードを筐体手段から1枚ずつ移動させることができる排紙開口部を有する、筐体手段と、筐体手段内に配置され、各トランプカードが筐体手段のシュートから外部に移動する際に、各トランプカード上にある印をスキャンするためのカードスキャン手段と、カードスキャン手段の出力を受け取り、シューから各プレーヤが受け取る各トランプカードを特定し、トランプカードを受け取った各プレーヤ及びその価値についての情報を、受け取ったプレイカードの価値に対して各プレーヤが使用するプレイ戦略についての情報を使用して評価し、この情報をすべて組み合わせて、各プレーヤのプレイ戦略を特定するための手段と、カード供給シュー装置に結合されたプレイテーブルであって、少なくとも1人のプレーヤがベットする様々なカードプレイ選択肢を選択できるようにする少なくとも1つのキーパッド手段が上に配置されたプレイテーブルと、を組み合わせて備える。
【0159】
様々な実施形態において、カードゲームプレイのために少なくとも1人のプレーヤにトランプカードを配る際に使用されるカード供給シュー装置を含む、カードゲームプレイ用のカードプレイシステムは、少なくとも1デッキのトランプカードを支持するシュートを有する筐体手段であって、シュートを通して1度に1枚ずつトランプカードを移動させることができ、筐体手段は、カードゲームプレイ中にデッキのトランプカードを筐体手段から1枚ずつ移動させることができる排紙開口部を有する、筐体手段と、筐体手段内に配置され、各トランプカードが筐体手段のシュートから外部に移動する際に、各トランプカード上にある印をスキャンするためのカードスキャン手段と、カードスキャン手段の出力を受け取り、シュー装置から各プレーヤが受け取るこのようなトランプカードを特定し、トランプカードを受け取った各プレーヤ及びその価値についての情報を、カウント情報を提供するシュー装置から前に配られたトランプカードに対して各プレーヤが使用したベット戦略についての情報を使用して評価し、この情報をすべて組み合わせて、各プレーヤのカードカウント戦略を特定するための手段と、カード供給シュー装置に結合されたプレイテーブルであって、少なくとも1人のプレーヤがベットする様々なカードプレイ選択肢のうちの少なくとも1つを選択できるようにする少なくとも1つのキーパッド手段が上に配置されたプレイテーブルと、を組み合わせて備える。
【0160】
様々な実施形態において、カードゲームプレイのために少なくとも1人のプレーヤにトランプカードを配る際に使用されるカード供給シュー装置を含む、カードゲームプレイ用のカードプレイシステムは、少なくとも1デッキのトランプカードを支持するシュートを有する筐体手段であって、シュートを通して1度に1枚ずつトランプカードを移動させることができ、筐体手段は、カードゲームプレイ中にデッキのトランプカードを筐体手段から1枚ずつ移動させることができる排紙開口部を有する、筐体手段と、筐体手段内に配置され、各トランプカードが筐体手段のシュートから外部に移動する際に、各トランプカード上にある印をスキャンするためのカードスキャン手段と、カードスキャン手段の出力を受け取り、シュー装置から各プレーヤが受け取る各トランプカードを特定し、トランプカードを受け取った各プレーヤ及びその価値についての情報を、受け取ったトランプカードの価値に対して各プレーヤが使用するプレイ戦略についての情報を使用して評価し、この情報をすべて組み合わせて、各プレーヤのカードカウント戦略を特定すると共に、カードカウント情報を提供するシュー装置から前に配られたトランプカードに対して各プレーヤが使用した各プレーヤのベット戦略に基づいて各プレーヤのカードカウント戦略をも特定するための手段と、カード供給シュー装置に結合されたプレイテーブルであって、少なくとも1人のプレーヤがベットする様々なカードプレイ選択肢のうちの少なくとも1つを選択できるようにする少なくとも1つのキーパッド手段が上に配置されたプレイテーブルと、を組み合わせて備える。
【0161】
様々な実施形態において、中央制御の下にある複数サイトに向けて構成されたセキュアゲームテーブルシステムが、プログレッシブライブカードゲームでのハンドの監視を可能にする。ライブカードゲームは少なくとも1つのデッキを有し、各デッキは所定数のカードを有する。システム内の各ゲームテーブルは複数のプレーヤ位置を有し、各位置にユーザがいてもいなくてもよく、ディーラーはディーラー位置にいる。
【0162】
一実施形態では、さらなるセキュリティを提供するため、共通識別コードが各デッキの各カードに配置される。各デッキは異なる共通識別コードを有する。複数のデッキを一緒にシャッフルするために、シャッフル器が使用され、シャッフル器は、再シャッフルのためにシャッフル器内に挿入された前のハンドからのカードを数える回路を有する。シャッフル器回路は挿入された各カードを数え、各カード上に配置された共通識別コードを読み取る。シャッフル器回路は、カウント及び共通識別コード読み取り値に対応する信号を発する。各テーブルに配置されたゲーム制御機構(例えば、コンピュータ)が、この信号をシャッフル器回路から受け取り、プレーヤ(又はディーラー)がハンドからカードを抜き取っていないこと、あるいは新しいカードで置換されていないことを検証する。カウント値が適正でない場合、ゲームカードに識別コードがない場合、又は識別コードが整合しない場合、新しいカードデッキを使用する必要があり、ゲームのセキュリティが破られた可能性が発生した旨を示す警報信号が生成される。
【0163】
セキュリティのさらに別の実施形態では、バーコード等の一意のコードが各カードに配置され、ディーラーが各カードをシューから配る際、検出器がそのコードを読み取り、少なくともハンドに配られる各カードの価値及びスートを含む信号をゲーム制御機構に発する。検出器は、共通識別デッキコードを読み取り、それを信号としてゲーム制御機構に発することもできる。シューは、ディーラーがハンドの各カードをシューから配る際に、各カードの画像を生成する光学式スキャナを有し得る。ゲーム制御機構は、この情報をメモリに記憶し、それにより、シューから配られたハンドの各カードの履歴が記録される。
【0164】
セキュリティのさらに別の実施形態では、一体化されたシャッフル器/シューが、シューから配られたハンド内の各カード及びハンド後にシャッフル器に挿入された各カードの光学画像を取得する。これら画像はゲーム制御機構に送られ、そこで画像が数えられ、比較される。不正規のカウント又は比較が発生した場合、警報が発せられる。シャッフル器及びシューは、両ユニット間にセキュリティを提供するために一体化される。
【0165】
ライブカードゲーム用のセキュリティのさらに別の実施形態では、ゲームベットの存在を感知するゲームベットセンサが、複数の各プレーヤ位置の近傍に配置される。ゲームベットセンサは、配置されたトークンを数える信号を発する。いくつかのプレーヤ位置にあるゲームベットセンサがベットを有さないことも完全に可能であり、よって、これら信号を受け取るゲーム制御機構は、どのプレーヤ位置のプレーヤがゲームベットを賭けているかを特定する。この情報はメモリに記憶され、ゲームの履歴の一部となる。
【0166】
セキュリティの別の実施形態では、プログレッシブベットセンサが複数の各プレーヤ位置に配置され、プログレッシブベットの存在を感知する。プログレッシブベットセンサが発する信号はゲーム制御機構によって受け取られ、ゲーム制御機構は、感知された各プレーヤ位置に配置されているプログレッシブベットをメモリに記録する。プログレッシブベットが感知され、ゲームベットが感知されない場合、ゲーム制御機構は、不正なベットを示す警報信号を発する。この時点で、ゲーム制御機構は、ゲームベットを賭けた各プレーヤ位置の識別情報及びゲームベット及びプログレッシブベットを賭けたプレーヤ位置の識別情報についての知識を有する。これは、そのハンドの履歴の一部としてメモリに記憶される。
【0167】
セキュリティの別の実施形態では、カードセンサが、各プレーヤ位置及びディーラー位置の近傍に配置される。カードセンサは、受け取った各カードの信号を発する。ゲーム制御機構は、発せられたこの信号を受け取り、ゲームベットを賭けたプレーヤ位置と受け取ったカードとを相関付ける。ゲームベットのないプレーヤ位置がカードを受け取る場合、又はゲームベットのあるプレーヤ位置が順番から外れてカードを受け取る場合、ゲーム制御機構は警報を発する。この情報は、メモリ内のゲームの履歴に加えられ、履歴は、ゲームベットを有する各プレーヤ位置に届けられた各カードの価値及びスートを含む。
【0168】
プログレッシブジャックポットディスプレイを各ゲームテーブルに配置し、カードの1つ又は複数の勝ちの組み合わせに対して1つ又は複数のジャックポット賞を表示することができる。本発明の一実施形態では、各テーブルのゲーム制御機構は、プログレッシブジャックポットに勝つために必要な勝ちの組み合わせをメモリに記憶している。ゲーム制御機構は、特定のプレーヤ位置で受け取られた各カードのスート及び価値を正確に記憶しているため、自動的に勝ちの組み合わせを検出し、そのプレーヤ位置に受賞信号を発することができる。それから、ディーラーは、その位置にいるプレーヤが正しいカードの組み合わせを確かに有していることを確認することができる。ゲーム制御機構は、他のすべてのゲームテーブルに相互接続された中央制御機構を継続的に更新し、それにより、中央制御機構が次に、この勝ちを、望ましければ勝者の氏名及び勝った額を含めて、すべてのゲームテーブルに通知できるようにする。
【0169】
中央制御機構は各ゲーム制御機構と継続的に通信し、関連するプログレッシブジャックポットディスプレイは、通信リンクを介して各ゲーム制御機構に記憶されている情報のすべて又は一部を受け取ることができる。
【0170】
様々な実施形態は、隠されて(表を下にして)カードシューから引き出された各ゲームカードの価値を自動的に認識して追跡する装置を有するカードシューを含む。
【0171】
様々な実施形態は、プレイされる又はプレイされないボックス(ハンド)を自動的に認識する装置を有するゲームテーブルを含み、それにより、各ハンドでの複数のベット及びインシュアランスラインの使用を実現する必要がある。さらに、ゲームテーブルは、各プレーヤ及びディーラーの前に置かれたカードの枚数を自動的に認識する装置を含み得る。
【0172】
様々な実施形態は、ゲームチップの認識、追跡、及び記憶を含む。
【0173】
様々な実施形態において、電子データ処理(EDP)プログラムが、各ボックス及び関連するインシュアランスライン上のすべてのベットの価値を処理し、カード供給シーケンスを制御し、各プレーヤ及びディーラーへのゲームカードの配布を制御し、各ハンドの合計スコアを計算して比較し、プレーヤの勝ちを評価することができる。
【0174】
次に、ゲームデータをEDPプログラムによって処理し、特別なモニタ又はディスプレイに実際のゲームと同時に表示することができる。同じデータは、要求がある都度、後に呼び出して合計結果を監視することができる。
【0175】
様々な実施形態は、ゲームテーブルと、ゲームテーブルに配置されるゲームテーブルクロスであって、ベットボックス、ゲームチップを配置するように指定されたエリア、及びトランプカードを配置するように指定された他のエリアが設けられたゲームテーブルクロスと、1つ又は複数のデッキのトランプカードを収容するカードシューであって、引き出されたカードにプリントされたカード価値がチャンスゲームのプレーヤに見えないように、個々のトランプカードを表を裏にして引き出すための手段を含むカードシューと、カードシューから引き出されたカードにプリントされたこのカード価値を認識するためのカード認識手段であって、カードシュー内に配置されるカード認識手段と、指定エリアに配置されたゲームチップのカウント及びテーブルクロス上の他の指定エリアに配置されたトランプカードの別のカウントを登録するための手段を含む占有検出ユニットであって、テーブルクロスの下に配置され、各ベットボックス、各チップエリア、及びトランプ用の他の各エリアにそれぞれ割り振られた複数の単一検出器からなる、占有検出ユニットと、ゲームベットを自動的に認識するか、又は手動で入力されるゲームベット検出器と、チャンスゲームのルールに従ってチャンスゲームのプレイを評価するための手段、チャンスゲームのプレイ結果を記憶するための手段、及びゲームベット検出器、占有検出器ユニット、及びカード認識手段からの入力される電子信号からチャンスゲームのプレイ過程及び結果を表示するための手段を含むコンピュータと、を含む。
【0176】
様々な実施形態によれば、カード認識手段は、カードシューから引かれたトランプカードにプリントされたカード画像の移動経路に沿って配置された光学窓(optical window)と、光学窓の反対側に配置された引抜トランプカードの一部を照明するパルス光源と、光学窓の反対側に配置された引抜トランプカードの一部のためのCCD画像変換器と、引抜カードが厳密に光学窓の反対側の正しい引抜位置にあるときに、引抜トランプカードからのカード価値プリントの反射像を、引抜トランプカードのその部分からCCD画像変換器に偏向させて伝送する光学素子と、引抜カードの動きを検出し、反射像をCCD画像変換器に伝送するためにパルス光源が動作する正確なタイミングを提供するセンサ手段と、を備える。反射像を偏向させて伝送する光学素子は、反射像をCCD画像変換器に向けて偏向させるように構成されたミラーを有することができる。あるいは、反射像を偏向させて伝送する光学素子は、互いに垂直に配置された2つの平面を有する反射光学プリズムを有し、2つの平面のうちの一面は光学窓を覆い、他方の面はCCD画像変換器に面すると共に、ミラーを備え、パルス光源は後者の平面の背後に配置されて、引抜カードが光学窓上に位置決めされたときに引抜カードを照明する。有利なことに、引抜カードの動きを検出し、正しいタイミングを提供するセンサ手段は、引抜カードのフロントエッジを感知して、引抜カードが引かれているか否かを判断し、引抜カードのバックエッジがセンサ手段を通過する際にCCD画像変換器及びパルス光源を作動させる単一のセンサ、好ましくは圧力センサ又は光電閾値素子を含む。あるいは、センサ手段は、2つの光電センサを含むことができ、2つの光電センサのうちの一方は、引抜トランプカード上のカード画像プリントの移動経路の外に配置され、2つの光電センサのうちの他方は、引抜カード上にカード画像プリントの移動経路に配置される。後者の光電センサは、カード価値プリントが光学窓を通過する際に、カラートリガを感知することによってパルス光源を作動させる手段を含むことができる。カードシューの好ましい実施形態では、パルス光源はキセノン灯を含む。
【0177】
ゲーム装置の様々な実施形態では、占有検出器ユニットの単一検出器はそれぞれ、単一の各検出器を覆うテーブルクロス上に配置されたチップ又はトランプカードを検出する感光センサを含む。単一検出器はそれぞれ、赤外線感応フォトダイオード、好ましくはシリコンフォトダイオードであることができる。有利なことに、単一検出器は、単一検出器を覆うテーブルクロス上に配置されたチップ又はトランプカードが少なくとも2つの単一検出器上に配置されるように、占有検出器ユニット内に配置することができる。
【0178】
ゲーム装置は、チップ上のカラーマーク又は領域を区別し、カラーマーク又は領域及び同一のカラーマーク又は領域を有するチップの数に従って、ベット出力信号を生成するための自動手段を含み得る。
【0179】
ゲームベット検出器は、チャンスゲームにおいて異なる価値のチップを区別する自動手段と、プレーヤがチップを賭けたときに、その異なるチップの価値に従ってベット出力信号を生成する手段と、を含むことができる。様々な実施形態において、ゲームベット検出器は無線周波送受信局を含み、各チップには、送受信局に応答するトランスポンダが設けられ、トランスポンダがベットチップの価値を送受信局に返信する。
【0180】
ゲーム装置の個々のユニット及びコンピュータの間の接続は、無線接続であってもよく、又は有線接続であってもよい。
【0181】
XIV.ベットの追跡
様々な実施形態は、各カードが、カジノテーブルカードゲームのプレイ中に配られるべき様々な位置に配布される前に、各カードのスート及びランクを読み取るスマートカード供給シューを含む。次に、カードは、ゲームの結果に従って所要カード位置に配られる。異なるゲームは、多種多様なカード配布位置、異なるカード枚数、及び異なる供給順を有し、本発明のハンド識別システムはこれらを包含しなければならない。例えば、カード配布が最も複雑なブラックジャックゲームでは、通常、カードは、テーブルを回って順に1度に1枚ずつ、各プレーヤ位置に1度に1枚のカードが配られ、それから、ディーラー位置に配られる。1度に1枚ずつのカード配布順は、各プレーヤ位置及びディーラー位置がちょうど2枚のカードの初期ハンドを有するように、再び繰り返される。ハンド作成に複雑性がもたらされるのは、プレーヤが、ハンドのポイント価値がカウント21を超えるまでカードの追加に対して本質的に無制限の制御権を有するためである。プレーヤは、カウント2(2枚のエース)でスタンドしてもよく、又はしたいと思えばカウント21でヒットしてもよいため、ハンドのカウントを知っていても、プレーヤが何をするかについては何の保証にもならない。他方、ディーラーは、ディーラーのハンドの価値に従ってゲームプレイに対する厳格なハウスルールに従うことが求められる。カウント「ソフト」17(例えば、エース及び6)でのヒットを許可するか禁止するかといったわずかなバリエーションはあり得るが、それ以外ではルールは非常に明確であり、ハウス又はディーラーはいかなる戦略も行使することができない。
【0182】
他のカードゲームは、等数のカードをまとめて提供することができる。例えば、ディーラーと対戦してプレイされるスタッドポーカーの変形では、通常、5枚のカードからなるハンドが各プレーヤ位置に一度に5枚提供され、ディーラーと対戦する場合には、ディーラー位置にも提供される。ディーラーシューから取り出される一連の5枚のカードがそれぞれハンドになるため、このカードハンド配布は追跡が非常に単純である。
【0183】
他のゲームでは、カードをプレーヤに配り、他のカードをフロップ即ち共通カードエリアに配る必要があり得る。システムは、必要に応じて、この代替を包含するようにプログラム可能でもあり得る。
【0184】
バカラは、カード配布順の点ではブラックジャックに近いが、プレーヤ及びディーラーがいつヒットできるかについてより厳格なルールを有し、各位置はヒットとして最大で1枚のカードしか取ることができない。本発明のハンド識別システムは、こういった種類の各ゲームにおいてハンドを識別するニーズに応えることができなければならず、特に、最も複雑な状況、即ちブラックジャックのプレイにおいてハンドを識別可能でなければならない。
【0185】
様々な実施形態において、カメラを使用してカードを読み取る場合、感光システムは、デジタルであってもアナログであっても、カードのスート及びランクを識別可能ないかなる画像取り込みシステムであってもよい。
【0186】
様々な実施形態において、動作の第1のステップは、スマート供給シューにカードセットを提供することである。このカードは、カジノテーブルカードゲームのプレイに使用されるカードである。カードセット(通常、1つ又は複数のデッキ)は、シャッフル器から取り出されて、又は手でシャッフルされて、既にランダム化されたセットとして提供される。スマート供給シューは、SMART DELIVERY SHOEという名称の米国特許出願第10/622,321号明細書に記載されており、この出願全体を参照により本明細書に援用する。読み取り機能を有するいくつかの供給システム又はシューとしては、米国特許第4,750,743号明細書、同第5,779,546号明細書、同第5,605,334号明細書、同第6,361,044号明細書、同第6,217,447号明細書、同第5,941,769号明細書、同第6,229,536号明細書、同第6,460,848号明細書、同第5,722,893号明細書、同第6,039,650号明細書、及び同第6,126,166号明細書に開示されているものが挙げられるが、これらに限定されない。様々な実施形態では、カードは、スマートカード供給シュー内で、例えば1度に1枚ずつ順に読み取られる。エッジマーク及び特殊コードによるカードの読み取りでは(例えば、米国特許第6,460,848号明細書におけるように)、カードの特別な符号化及びマーキングが必要であり得る。したがって、カードセット内のカードの順番全体が特定され、メモリに記憶され得る。メモリは、少なくとも部分的にスマート供給シュー内にあってよいが、中央プロセッサとの通信が可能である。この場合、順番は中央コンピュータにも又は中央コンピュータのみに記憶される。
【0187】
様々な実施形態において、次に、カードはスマート供給シューから配られ、供給シューは何枚のカードが一度に取り出されるかを登録する。これは、上記で特定された米国特許出願第10/622321号明細書によって達成することができ、この特許出願では、カードは一度に一枚ずつディーラー取り出しエリアに供給されるため、ディーラーが取り出すことができるのは1枚のカードのみである。各カードが取り出される際、特定の(ランク及びスートの)カードが配られたことを示す信号が生成される。コンピュータ及びシステムは、第1のカードが配られたことのみを知り、それは第1のプレーヤに行くと想定される。残りのカードはプレーヤ及びディーラーに配られる。特定の枚数のカードが各位置に配られることが分かっている特定のゲーム(例えば、スタッド変形)のプレイでは、シューに任意の時点でのプレーヤ数をプログラムすることができ、それにより、ハンドが配られる前であってもハンドを相関付けることができる。シューが、各プレーヤ及びディーラーが3枚のカードを取得するスタッド変形(スリーカードポーカー(Three Card Poker(商標))ゲーム)をプレイしている場合、システムは、配布に先立ち、各プレーヤ及びディーラーがハンドとして有するカードを事前に知ることができる。ディーラーが最初のカード(例えば、カードが1度に1枚ずつ順に配られる場合)を受け取ったとき、又はハンド全体を受け取ったときに利用可能になる信号があることも可能である。この信号を使用して、任意の所与の時点でのテーブルでアクティブなプレーヤ位置の数を自動的に決定することができる。例えば、ブラックジャックのハンドで、ディーラーが6番目のカードを受け取った場合、システムは直ちに、テーブルに5人のプレーヤがいることを知ることができる。この信号は手動で(ディーラー位置又はスマートカード供給シューにあるボタンを押下して)付与してもよく、又は自動的に提供してもよい(ディーラー位置にあるカード存在センサ、ここで、信号を提供するために、カードをこのセンサ上に配置することができる)。自動信号がセンサによって提供される場合、センサへの不慮の接触又はセンサの遮断を防ぐシールド等の、センサに何らかの物理的な保護を設けてもよい。L字形カバーを使用して、テーブル表面に平行なL字のアームの下でカードをスライドし、L字のその枝の下にセンサを覆ってもよい。信号は、ハンドのすべてのカードが配布された後に与えることもでき、ここでも、プレーヤ数を示す。例えば、ディーラーの2枚のカードが、センサを遮断又はセンサに接触するようにL字形カバーの下をスライドされた場合、システムは、そのハンドで配られたカードの総数を知り(例えば、10枚のカード)、ディーラーが2枚のカードを有することを知り、したがって、プレーヤが8枚のカードを有すると判断し、各プレーヤがそれぞれ2枚のカードを有することを知り、それにより、テーブルに4つのアクティブなプレーヤ位置があると絶対的に判別することができる(10−2=8、そして8/2=4プレーヤ)。この自動判別は、テーブルでの各ハンドのプレーヤ数をディーラーに入力させるか、又は人数が変わる度にテーブルに示されるプレーヤ数を手動で変更しなければならないことに対する代替として機能することができる。
【0188】
すべてのアクティブ位置に配られると、システムはここで、各プレーヤのハンド、ディーラーのハンド、及び任意のフロップ又は共通ハンドに最初にどのカードが存在しているかを知ることができる。カジノテーブルゲームのプレイのためにカードがこれ以上提供されない場合、システム動作は単純であり得る。この場合、すべてのハンドを知ることができ、すべての帰結を予測することができる。ブラックジャックゲームに関しては、カード追加の複雑性に対応することになる。
【0189】
ハンド当たりカード2枚の初期セットを配った後、システムは、残っているカードがどこに配られるかをすぐには知ることはできない。しかし、システムはどのカードが配られているかを知ることはできる。この知識及び捨てられたハンドのその後の識別を使用して、スマート供給シューからのハンド及びカードを照合確認又は検証することができる。各ハンドは、明確に分かっている2枚のカードの存在によって既に識別されている。次いで、ハンドはゲームのルールに従ってプレイされ、ハンドのプレイが尽きたとき、ハンドは破棄される。ハンドが尽きるのは、1)ブラックジャックがあるとき、ハンドに対して支払いが行われ、カードはクリアされる、2)ハンドが21を超えるカウントでブレークするとき、カードはクリアされる、及び/又はゲームのラウンドが最後まで、即ちディーラーのハンドが完了するまでプレイされたとき、すべてのベットは精算され、カードはクリアされる。ハンドの照合確認を手動でできるようにするために、カジノで通常行われるように、カードはテーブルから正確な順序で拾い上げられる。カードは通常、ディーラーの右からディーラーの左に向かってクリアされ、各位置のカードは配布された順にカードを含み、第1のカードが1番下にあり、第2のカードは第1のカードの上にあり、第3のカードは第2のカードの上にあり、以下同様である。最初の2枚のカードが各ハンドのアンカー、フォーカス、ベース、フェンス、エンドポイント、又はセットエッジを形成するため、順序又は順序の近い近似(例えば、最初の2枚のカードが逆になることがある)を維持することは重要である。例えば、第3のプレーヤ位置が、最初の2枚のカードとしてハートの10(10H)及びスペードの9(9S)を受け取ったことが分かっており、第4のプレーヤが最初の2枚のカードとしてダイヤの8(8D)及びクラブの3(3C)を受け取ったことが分かっている場合、これら2つのハンドのエッジ又はアンカーは、9S/10H及び8D/3Cである。ハンドがゲームの完結時にスイープされ、カードがスマート破棄ラックに送られ(例えば、米国特許出願第10/622,388号明細書参照。この出願全体を参照により本明細書に援用する)、9S/10Hのハンドがまだ尽きて(例えば、ブレーク又はバストされて)おらず、スイープされたカードが9S、10H、8S、8D、及び3Cからなる(スマート破棄ラックによって読み取られる)場合、プロセッサのソフトウェアは自動的に、第3及び第4の位置での最終的なハンドが、第3のハンドにではカウント19(9S及び10H)であり、第4のハンドにでは19(元々の8D及び3Cに加えて、8Sのヒット)であったと知ることができる。ソフトウェアによるこの解析は、スマート破棄シューによって読み取られた特定のカードを使用して、第4のハンドをカウント19と明確に特定する。この時点で尽きたハンドの読み取りからの情報は、スマート供給シューから集められた元の情報と比較される。カードが均等に配布されなかったにもかかわらず(例えば、プレーヤ1が2回ヒットして合計4枚のカードになり、プレーヤ2が3回ヒットして合計5枚のカードになり、プレーヤ3がヒットせず合計2枚のカードになり、プレーヤ4が1回ヒットして合計3枚のカードになり、ディーラーが2回ヒットして合計4枚のカードになる)、スマート供給シュー情報は、スマート破棄ラック情報と組み合わされて、各位置のハンドを確認する。
【0190】
ディーラーのカードは、いくつかの異なる形式で等しく解析にかけることができる。最後のカードが最後のプレーヤに配られた後、ここで、ディーラーのハンドがアクティブになり、ヒットの可能性があるという信号を簡単に且つ気付かれないように生成することができる。例えば、第1のディーラーカードの存在又はディーラーのハンドの完成を感知する上記センサを使用して、カードはL字形保護ブリッジの下から取り出される。この種の動きは通常、ディーラーが明らかにするカードは多くとも1枚であり、1枚のカードは表を裏にして隠すブラックジャックにおいて行われる。この場合、L字形カバーの下でセンサ上からカードを取り出してホールカードを見せることは、自然な動きであり、次いで、センサを曝露する。これは、ディーラーのハンドが、すべての追加カードをゲームのそのラウンドで受け取ることになるという信号を中央プロセッサに提供することができる。システムは、この時点で、ディーラーのハンドにある2枚の初期カードを知っており、次の順番のカードの価値を知っており、ディーラーがプレイする際に則らなければならないルールを知っている。ディーラーは、ディーラーハンドのプレイにおいて自由に決定する又は移動させることができないため、システムは、ディーラーがどのカードを受け取ることになるか及びディーラーハンドの最終的な合計が何になるかが分かる。ディーラーのハンドがスマート破棄ラックに配置されると、破棄ラックは、最初の2枚のカードをディーラーハンドのアンカー又はベースとして使用する必要さえなく、ディーラーのハンドの詳細を既に知っている。いくつかの実施形態では、カードをこのように処理してよい。
【0191】
ハンドがテーブルから、まずディーラーのハンド、次いで右から左のプレーヤのハンドと(ディーラーの位置から見て、又はハウスのプレイの仕方によってはその逆)スイープされると、スマート破棄ラックはシューを読み取り、各ハンドのアンカーを識別し、結末時にスイープされたハンドがいずれもカウント21を超え得ないことを知り、コンピュータは、個々のハンドを識別し、スマート供給シューからの元のデータと照合確認する。それにより、システムは、プレイされた各ハンドを特定し、ハンドが公正かつ正確にプレイされたことのシステム保証を提供することができる。
【0192】
システムによる照合確認がとれない場合、いくつかのイベントが行われ得る。信号をディーラー位置、ピットエリア、又はセキュリティゾーンに直接与えることができ、カードを調べて、エラーの性質及び原因を特定し、必要であれば個々のカードを調べることができる。ハンド及びカードデータが、ディーラーの効率、ディーラーの勝敗イベント、プレーヤの効率、プレーヤの勝敗イベント、プレーヤの統計上の癖、普通ではないプレイ戦略、又は(例えば、カードカウントを仄めかす)有意なプレイ戦略の評価等の様々な統計目的で使用されている場合、システムは、特定のハンドを「ダンプ」ファイルにファイルして、そのハンドが統計的解析に使用されないようにすることができる。これは、解析の最大限の恩恵が誤った又は特異なデータによって偏らないことを保証するためである。
【0193】
様々な実施形態は、配られた各カードに日付スタンプを含むことができる(順番を定義する実際の時刻及び日付、ここで、可能であれば一意のシーケンス識別子を明確に識別するという概念に基づく)。日付スタンプの代わりに、特定のカジノの特定の人数のプレーヤを有する特定のテーブルの特定のハンド番号等の特定のシーケンススタンプ又はマークを用いてもよい。記録は、ラッキー777カジノ、1995年8月19日8:12:17am、テーブル3、位置3、ハンド7S/4D/9Sといった中央コンピュータの保存メモリ内の様々な指標を示すことができる。又は単に、L7C−819−95−3−3−073−7S/4D/9S(073は73番目に配られたハンド)といった英数字コードで同様の何らかの事項を識別してもよい。メモリ内のハンド、さらにはカードのこの日付スタンプは、セキュリティのために、且つハンドの識別能力を向上させるために、解析的探索ツールとして使用することができる。
【0194】
図1は、テーブル4上の本発明のハンド読み取りシステムの最低限の構成要素、即ち、出力14を有するスマートカード読み取り供給シュー8及び出力18を有するスマートカード読み取り破棄ラック12のブロック図を示す。出力ポート16がない状態のディーラーハンド位置センサ10と同様に、プレーヤ位置6が示される。
【0195】
いくつかの実施形態では、順序外で破棄ラックに返されるハンド(例えば、ブラックジャック又はバスト)を自動的に照合確認するように機能する破棄ラックを使用することが有利であり得る。上述したソフトウェアは、特定のハンドに配られたことが分かっているアンカーカード(最初の2枚のカード)の知識に基づいて、配布順を外れて取り出されたハンドを認識するようにプログラムすることができる。例えば、ソフトウェアは、ブラックジャックが位置3に配られた場合、そのハンドの除去を識別し、第3のハンドがスマートカード破棄トレイに供給されることにより、これが確証され、位置3は、将来のハンド解決において本質的に無視されることになる。より重要なことに、アンカーカードが、例えば第2プレーヤ位置の9S/5Cであり、尽きたハンド8D/9S/5Cがスマート破棄ラック内に入れられた場合、そのハンドは、第2のプレーヤ位置からのハンドとして識別されることになる。2つの同一のハンドが偶然、プレイの同じラウンドで配られた場合、ソフトウェアは単に、スマート破棄ラック内に入れられた最終的なカード順序を特に調べて、その尽きたハンドの位置をより入念に特定するように注意喚起されるだけである(ソフトウェアにはすべてのハンドが分かっている)。概念が理解されれば、これは単なる認識ソフトウェアの実装にすぎない。
【0196】
ディーラーセンサからカードを取り出すステップ又は他の発せられる信号が、それ以降のすべてのカードがディーラーに行くことを識別することは、ラウンド間のプレイのエッジを定義し、ディーラーハンド及びプレイラウンドの終了を識別するに当たって有用であり得る。ディーラーのカードがデポジットされ、スマート破棄ラック内で読み取られると、中央コンピュータは、別のプレイラウンドがこれから行われることを知り、続くシーケンスが新しいラウンドである旨のマーク又はメモを確立し、解析的サイクルを再び最初から開始することができる。
【0197】
破棄ラックは、破棄ラックインフィードトレイ内にカードの追加がないことにより、完成したハンドを配布し終えたことを示す。カードが早期に尽きたハンド(ブラックジャック又はブレーク)からスイープされるとき、カードは1度に1枚ずつスイープされ、1度に1枚ずつスマート破棄ラック内に挿入される。スマート破棄ラックインフィードトレイが空の場合、システムは、完成したハンドが識別されたことを理解し、システムは、その特定のハンドをスマート供給シューからの情報と照合確認することができる。システムは、SMI実施許諾されたプロプライエタリブラッドハウンド(Bloodhound(商標))解析プログラム等の供給戦略解析ソフトウェアプログラムに接続することができる。
【0198】
様々な実施形態は、プログレッシブジャックポット構成要素を含むように変更されたカジノゲーム又はカードルームゲームを含む。21ゲームのプレイ中、この通常のベットに加えて、プレーヤは例えば、プログレッシブジャックポットの一部になると共に、プレーヤがプログレッシブジャックポットに勝つ資格を得られる追加のベットを賭ける選択肢を有する。プレーヤの21ハンドが特定の、所定の構成のカードを含む場合、プレーヤは、プログレッシブジャックポットに表示されている額のすべて又は一部を勝ち取ることになる。このプログレッシブジャックポット機能は、ドローポーカー(Draw Poker)、スタッドポーカー(Stud Poker)、ローボールポーカー(Lo−Ball Poker)、又はカリビアンスタッド(Caribbean Stud(商標))ポーカー(Poker)等の他の任意のカジノ又はカードルームゲームにも適合可能である。様々な実施形態は、21又はポーカーに使用されるようなゲームテーブルであって、プログレッシブジャックポットメーターに電子的に接続されたコイン受容器を追加することで変更されたゲームテーブルを含む。プレーヤがコインをコイン受容器に落とすと、プレーヤがそのハンド中にゲームのプログレッシブジャックポットコンポーネントに参加していることを示す光が、プレーヤの場所で作動する。同時に、コイン受容器からの信号がプログレッシブメーターに送られて、プログレッシブメーターに表示されている額を増分する。各ハンドのプレイの結末時に、コイン受容器は次のハンドに向けてリセットされる。プレーヤがプログレッシブジャックポットの全部又は一部に勝った場合、プログレッシブジャックポットメーターに表示されている額は、プレーヤが勝ち取った分だけ低減される。任意の数のゲームテーブルを単一のプログレッシブジャックポットメーターに接続することができる。
【0199】
XV.カードシャッフル器
様々な実施形態は、第1及び第2のトレイ内でシャッフルされるカードを受け取るためのカード混合器を含む自動カードシャッフル器を含む。センサがこれらトレイ内のカードの存在を検出して、自動的にシャッフル動作を開始する。その際、カードはトレイからカード混合器に搬送され、カード混合器は混合機構に送られたカードをランダムにインタリーブし、インタリーブされたカードを垂直に位置合わせされたカードコンパートメントに入れる。
【0200】
カードが混合されている間、排出器を支持するキャリッジが、反転可能なリニア駆動装置によって垂直方向に前後の往復運動を行い、カード排出器をカード受領コンパートメントに沿って絶えず動かす。反転可能なリニア駆動装置は、好ましくは、混合手段の作動に際して作動し、混合手段と同時に、しかし混合手段から独立して動作する。シャッフル動作が終了すると、リニア駆動装置は作動停止し、それにより、カード排出器をカード受領コンパートメントに沿って垂直位置にランダムに位置決めする。
【0201】
カード受領コンパートメント内に配置されたセンサが、カードスタックが少なくとも所定の垂直高さに達したか否かを判断する。カード排出器が停止した後、コンパートメント内のこのセンサが、カードスタックが少なくとも上記所定の高さに達したと判断した場合、モータ駆動装置を含む機構が作動して、楔形カード排出器をカード受領コンパートメント内に移動させ、スタック中の一群のカードを排出させる。選択されるこの群は、楔形カード排出器が到達する垂直位置によって決まる。
【0202】
様々な実施形態において、カード排出器は、このカード排出器が係合する一群のカードを、コンパートメントの前方開端を通して外向きに押し、前記一群のカードはスタックの残りのカードから変位されるが、スタックから完全に又はフルには排出されはしない。
【0203】
カード排出器は、マイクロスイッチによって検出されるように排出ストロークの終わりに達すると、カードコンパートメントから退避し、初期位置に戻され、続くシャッフル及びカード選択動作に向けて準備する。
【0204】
様々な実施形態において、カードコンパートメントから排出される一群のカードをランダムに選択するための技法は固体状態電子回路手段を利用し、この固体状態電子回路手段は、離散固体状態回路の群又はマイクロプロセッサを含むことができ、いずれの技法も、好ましくは、シャッフル動作中にN段カウンタを段階的に進める高周波発生器を利用する。シャッフル動作が完了すると、カウンタの段階的な進みが終了する。カウンタの出力はDC信号に変換され、このDC信号は、カードコンパートメントに沿ったカード排出器の垂直位置を表す別のDC信号と比較される。
【0205】
様々な実施形態において、高周波発生器を使用してN段カウンタを増分させることにより、ランダムな選択がなされる。高周波発生器は、シャッフル動作の終了時にN段カウンタから切断される。次いで、N段カウンタは、容量カウント(capacity count)に達してリセットされるまで、超低周波発生器によって増分される。カード排出器の往復運動は、高周波発生器がN段カウンタから切断された時点からカウンタが低周波発生器によって容量カウントまで進んでリセットされる時点までのランダムな長さの時間期間が終了した後に終了し、これにより、往復駆動装置の通電がトリガされ、この時点で、カード排出器キャリッジは惰性で進み、そして止まる。
【0206】
様々な実施形態において、カード排出器は、コンパートメント内のスタックから一群のカードを部分的に排出する。部分的に変位したカード群は次いで、コンパートメントから手動で取り出される。別の好ましい実施形態では、排出器はコンパートメントからカード群を完全に排出し、排出されたカードはシュートに落ち、シュートがカードを直接、ディーリングシューに送る。ディーリングシューの圧力板がまず、カードに配送シューを通過させ、カードをディーリングシュー内に直接入れることができる位置まで退避し、その後、元の位置に戻され、カードをディーリングシューの出力端部に向けて付勢する。
【0207】
様々な実施形態は、トランプカードがシャッフル装置に送られてからは一切の人間の介入なしで、トランプカードを自動的にシャッフルしてカットし、シャッフルされカットされたトランプカードを供給シューに送る方法及び装置を含む。これに加えて、シャッフル動作は、所望ならば、各ゲームのプレイが完了してすぐに及び新たなゲームの開始と同時に実行することができ、それにより、トランプカードをすべて(例えば、6つ又は8つのデッキを含み得る)を一度にシャッフルする必要性が完全になくなる。好ましくは、プレイされるカードは「デッドボックス(dead box)」に集められ、本発明の方法を使用してシャッフルしてカットするのに十分な数のカードが蓄積されたときに、デッドボックスから引き出される。
【0208】
様々な実施形態は、筐体が設けられたコンピュータ制御されるシャッフルカットシステムを含み、筐体は、カジノ用途において、シャッフルカード配送機構が全プレーヤ及びフロアマネージャから簡単に見えるようにする少なくとも1つの透明な壁を有する。筐体には、往復してスライド可能なトランプカード押し器が設けられ、この押し器は、第1の位置では、筐体の外部に配置される。モータ駆動式の透明なドアが透明壁の開口部を選択的に閉開して、スライド可能に取り付けられたカード押し器を上記第1の位置から筐体内の第2の位置に移動させる。スライド可能に取り付けられたカード押し器は、第2の位置に移動すると、次いで第1の位置まで退避する。すると、トランプカードが、上下方向に垂直に選択的に移動する電動式プラットフォーム上に置かれている。
【0209】
モータ駆動式の透明ドアは、適したセンサ手段によって検出される適正位置にあるモータ駆動式プラットフォーム並びにディーラーが届き得る足又は手操作のボタンの押下に応答して、開放位置まで持ち上げられる。
【0210】
モータ駆動式プラットフォーム(又は「エレベータ」)は、スライド可能に取り付けられたカード押し器の退避及び透明ドアの閉鎖に応答して、内部に蓄積されているトランプカードのスタックをシャッフル機構に向けて上方に持ち上げる。すると、トランプカードは、シャッフル機構によってスタックから離れて反対の2方向に、エレベータの対向する両側に位置決めされた第1及び第2のカード保持マガジンに向けて駆動される。前記シャッフル機構は、往復運動する取り付け装置上で回転可能なモータ駆動式ローラを含み、往復運動の速度及びローラの回転速度は調節可能である。しかし、代替として、好ましい一実施形態において利用されるステッパモータに代えて、必要に応じて、一定の出力速度を有するモータを利用して、往復運動速度及び回転速度が一定であってもよい。
【0211】
シャッフル動作が完了すると、プラットフォームは下げられ、上記各受領コンパートメント内のカードスタックが順次、適したモータ駆動式押し機構によって移動中のエレベータ上に押し戻される。押し機構の動作順は、システムを制御するためのオペレーティングコンピュータ内で利用される乱数発生器の使用によってランダム化される。これら動作は、必要に応じて繰り返すことができる。通常、新しいカードはこれら動作を2回〜4回受ける。
【0212】
ガイド組立体が、プラットフォーム上へのカードの移動をガイドし、シャッフルされたカードが早まってエレベータプラットフォームに戻らないようにし、カードがカード受領領域中に落ちる際並びにモータ駆動式押し機構によってエレベータプラットフォームに押し戻される際に、カードを位置合わせする。
【0213】
複数回のシャッフル及びカット動作の完了後、プラットフォームは再び下げられ、それにより、シャッフルされカットされたカードは、傾斜したガイド表面を有する可動ガイド板に向かって下方に移動する。
【0214】
モータ駆動式エレベータがガイド板の間で下方に動くにつれ、カードスタックは、略U字形の二次ブロック部材の傾斜したガイド表面に係合し、スタックを水平向きから斜め向きにシフトさせる。それと略同時に、下端部で旋回可能に取り付けられた一対のスイング可能なアームで構成される「はね橋様の」組立体が、ピボットピンを中心として下方に、垂直向きから斜め向きにスイングし、斜め位置決めガイド路として機能する。斜めに位置合わせされたカードスタックは、傾斜ガイド表面に沿って下方に、はね橋様のアーム上にスライドし、ステッピングモータの制御下で、U字形二次ブロック部材によって傾斜ガイド表面に沿って下方に移動して、カードをディーリングシューに向けて、そして最終的にはディーリングシュー内に移動させる。
【0215】
次いで、パドルを有する一次ブロックが、U字形二次ブロックの切り欠き部の間を動き、そうして、前向き圧力をカードスタックに加える。次いで、二次ブロックはホーム位置に退避する。パドルは略長方形であり、斜め向きに位置合わせされる。システムが初期セットアップされると、パドルは、ディーリングシュー内へのカードの移動経路の上方に位置決めされる。二次ブロックが、カットされシャッフルされたカードをディーリングシュー内に移動させ、パドルが、ディーリングシューに向かってのカードの移動経路まで下げられ、ディーリングシューに送られるカードスタック中の最後方のカードに当接して移動する。初期セットアップ後にシャッフル及びカット動作が実行されるとき、パドルは、ディーリングシューに前回送られた最後方カードに当接して静止する。はね橋様機構の斜めに位置合わせされたアームのガイド表面に沿ってスライドするシャッフルされカットされたカードは、パドルの反対表面に来て静止する。パドルは、施与シューに以前送られたトランプカードを隔離するように機能すると共に、わずかな押力をカードに提供して、カードを施与シューの出力スロットに向けて付勢し、それにより、シャッフル及び配送動作を、施与シューからのトランプカードの施与と同時に実行できるようにする。
【0216】
新たにシャッフルされたトランプカードすべてがU字形二次ブロックによって施与シューの後端部に送られた後、2つの群のトランプカードの間に挟まれたパドルは上の位置に持ち上げられ、トランプカードから変位する。次いで、可動パドル取り付け組立体がモータによって後方に移動し、施与シューに送られたばかりの最後方トランプカードの後方にパドルを位置決めする。パドルはホーム位置まで下げられ、次いで、パドル組立体の移動を制御するモータが通電停止され、トランプカードが施与シューから施与される際、パドルを支持する回転可能に取り付けられた組立体を斜め下方に移動させ、ディーリングシューのトランプカード施与スロットに向けて前方にトランプカードを付勢するのに十分な力を提供できるようにする。パドル組立体に作用する力は、重力と、定張力ばね組立体によってパドル組立体にかけられる力との組み合わせである。ジョグ(すなわち「ディザ」)手段が、パドルを定期的な間隔で前方及び後方の両方向にジョグ又は往復運動させて、トランプカードスタックの適切な位置合わせ、スタッキング、及びディーリングシューのカード施与スロットに向けてのスライド運動を保証する。
【0217】
ゲームが完了すると、通常、ディーラーは、完了したゲームで使用されたカードを集め、テーブル上のデッドボックスに入れる。集められたカードは、後に往復運動可能なカード押し器内に入れられる。ディーラーは、往復スライド可能なカード押し器内のカードをシャッフル機構に挿入する選択肢を有するか、又は代替として、好ましくは、より多数のカードが往復スライド可能カード押し器内に集められるまで、シャッフル動作を延期してもよい。シャッフル及び配送動作は、ディーラー又はカジノマネージャが選択できる頻度で実行することができる。シャッフル及びトランプカード配送動作は全自動であり、カードが機械内のエレベータプラットフォーム上に挿入されるやいなや、人間の介入なしで実行される。カードは常に、プレーヤの遮られない視野内にあり、プレーヤ並びにディーラーが、シャッフル、カット、及びカード配送動作が適正に、ジャミングなしで実行されていること、及び装置が適正に機能していることを観察して確認できるようにする。シャッフル及びカード配送動作は、施与シューからのカードの施与と衝突せず、又はこれを邪魔せず、それにより、これら動作を略同時に実行することができ、それにより、シャッフルに割かれる時間量が著しく短縮されるため、プレイ時間が大幅に増えると共に、極めて効率的なランダムシャッフルカット機構が提供される。
【0218】
システムは、カードシャッフルカットシステムの動作を制御するようにプログラムされたマイクロコンピュータによって制御される。コンピュータは、モータ駆動回路、インテリジェントコントローラ、及びインテリジェントコントローラをコンピュータにリンクする光アイソレータを通してステッパモータを制御する。コンピュータは、複数のセンサを監視して、システムの各機構の適正動作も保証する。
【0219】
XVI.カジノの対策
カードをカウントする人を阻むいくつかの方法としては、多数のデッキを使用することが挙げられる。6デッキ又は8デッキを含むシューが一般的である。カードが多いほど、残っているカードの割合変動が小さくなり、カードのカウントも難しくなる。プレーヤのアドバンテージは、カードをより頻繁にシャッフルすることによっても低減することができるが、これは実際のプレイに割くことのできる時間量を短縮させ、したがって、カジノの利益を低減させる。現在、いくつかのカジノがシャッフル機を使用しており、そのシャッフル器によっては、1組のカードを、別の組のカードのプレイ中にシャッフルするものもあれば、継続的にカードをシャッフルするものもある。ゲームフロア環境及びサービスのアルコール飲料により気を散らすことも、カードカウントをする人を阻むように作用する。カードカウントをする人を阻む方法によっては、ブラックジャックの支払いが6:5であるように、変更された支払い構造を使用することを含むものがある。これは、標準的な3:2というブラックジャック支払いよりもプレーヤにとって不利である。
【0220】
XVII.ビデオ賭けゲーム
ビデオ賭けゲームは、テーブルゲームルール及びカードを適応させたものを使用してテーブルゲームを模倣するようにセットアップされる。
【0221】
あるバージョンのビデオポーカーでは、プレーヤは、コンピュータがランダムに選択した5枚のカードを調べることが許される。これらカードがビデオ画面に表示され、プレーヤは、保持したいカードがあれば、そのカードを選択する。プレーヤは、すべてのカードを保持したい、即ちスタンドの場合、「スタンド」ボタンを押下する。プレーヤは、カードの一部のみを保持したい場合、ビデオ画面に表示されている各カードの真下に配置された「ホールド」キーを押下することにより、保持するカードを選択する。「保持」カードを選択した後、「ディール」ボタンを押下すると、選択されなかったカードが、デッキの残りからランダムに選択された追加のカードで自動的かつ同時に置き換えられる。「スタンド」ボタンが押下されるか、又はカードが置き換えられた後、最終的な保持カードが、ゲーム機のコンピュータによって評価され、プレーヤに、配当表から決定されるプレイクレジット又はコイン払い出しのいずれかが授与される。配当表は機械のコンピュータメモリ内に記憶されており、機械の画面にも表示される。高いポーカー価値を有するハンドほど、授与されるクレジット又はコインは多くなる。非常に希なポーカーハンドには、800:1又はそれ以上の配当が授与される。
【0222】
XVIII.通信システム上でプレイするための装置
図2は、ゲームプレイのための装置を示す。インターネット等の通信システム41を介して、ゲームプレイシステムに結合された複数のプレーヤユニット40−1〜40−nがあり、ゲームプレイシステムは、管理ユニット42、プレーヤレジスタ43、及びゲームユニット45を備える。通常、各ユニット40は、ディスプレイユニット及び制御手段(キーボード及びマウス)を有するパーソナルコンピュータである。
【0223】
プレーヤがゲームプレイシステムにログオンすると、そのプレーヤのユニット40が、管理ユニットに対して自らを識別する。システムは、プレーヤの詳細をレジスタ43に保持する。レジスタ43は、潜在的なプレーヤ全員、即ちシステムの全メンバに対して別個のプレーヤレジスタユニット44−1〜44−nを含む。
【0224】
プレーヤが識別されると、プレーヤにゲームユニット45が割り当てられる。ゲームユニットは、プレーヤデータユニットセット46−1〜46−6、ディーラーユニット47、制御ユニット48、及びランダムディーリングユニット49を含む。
【0225】
ゲームユニット45には、7プレーヤまで割り当てることができる。図示のように、そのようなユニットがいくつかあってよく、それにより、システムの8人以上のメンバが同時にログオンしている場合に、いくつかのゲームを同時にプレイすることができる。プレーヤデータユニット46へのプレーヤユニット40の割り当ては、どのプレーヤデータユニット46及びゲームユニット45が空いているかに応じて、任意選択又はランダムであってよい。各プレーヤデータユニット46は、対応するプレーヤレジスタユニット44からロードされ、対応するプレーヤユニット40と本質的に同じ詳細も含み、プレーヤユニット40と通信して、プレーヤユニット及びプレーヤデータユニットの内容を互いに更新された状態に保つ。これに加えて、その他のプレーヤデータユニット46及びディーラーユニット47の内容の適切な部分が、表示のためにプレーヤユニット40に渡される。
【0226】
ゲームユニット45の論理ユニット48は、プレイの様々な段階を通してゲームユニットを段階的に進行させ、ディーラー行動を開始し、プレーヤユニット40からの適切な応答を待つ。ランダムディーリングユニット49は、ディーラーユニット47及びプレーヤデータユニット46に本質的にランダムにカードを配る。ハンドの終わりに、論理ユニットは、ハンドの結果、即ち勝敗をプレーヤデータユニット46に渡して、プレーヤに結果を知らせる。管理ユニット42も結果を受け取り、それに従ってプレーヤレジスタユニット44を更新する。
【0227】
プレーヤユニット40は、表示を見せるように構成される。プレーヤを識別するために、プレーヤの位置がハイライトされる。プレイが進むにつれ、プレーヤは様々なボックスを選択し、ボックス内にベットを入力するなどし、それら行動の結果が表示される。カードが配られるにつれ、一連の重なり合うカードシンボルがボーナスボックス内に示される。プレーヤの任意選択で、カードをボックスの下のラインに示すことができ、ディーラーに配られたカードについても同様である。ハンドの終わりには、プレーヤにそのベットの結果、すなわち勝敗額を知らせるメッセージが表示される。
【0228】
XIX.代替の技術
様々な実施形態を作成、使用、又は実施するための本明細書に記載の技術が、同じ又は同様の目的のために使用することができる可能な技術の部分集合にすぎないことが理解されるであろう。本明細書に記載された特定の技術は限定として解釈されるべきではない。むしろ、様々な実施形態は、様々な実施形態を作成、使用、又は実施するための代替の技術を意図する。
【0229】
XX.参照文献
以下の特許及び特許出願をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用する:米国特許第6,579,181号明細書、米国特許第6,299,536号明細書、米国特許第6,093,103号明細書、米国特許第5,941,769号明細書、米国特許第7,114,718号明細書、米国特許出願第10/622,321号号明細書、米国特許第4,515,367号明細書、米国特許第5,000,453号明細書、米国特許第7,137,630号明細書、及び米国特許第7,137,629号明細書。
【0230】
XXI.実施形態例
いくつかの実施形態は、ゲームのハンド中に中間ベット(interim bet)を賭ける機会をバカラゲーム(例えば、プントバンコ変形)のプレーヤに提供することができる。例えば、1枚又は複数枚のカードがプレーヤ及びバンカーのうちの1人又は複数に配られた後、バカラゲームのプレーヤに、ハンドのそのときの最新の状態に基づくオッズを有するベットをゲームに賭けるチャンスを提供することができる。ハンドの状態は、ハンドの現在状態を構成する状態セットを含み得る。例えば、ハンドの状態は、それまでにハンドに配られたカード、ハンドの破棄されたカード、デッキ内のカード、デッキから捨てられたカード、プレーヤから見えるカード、及び/又はハンドの現在状況を説明する他の任意の情報を含み得る。いくつかの実施形態をバカラのプントバンコ変形に基づいて説明するが、他の実施形態では、バカラの他の変形及び/又は他のゲームを使用してもよいことを理解されたい。
【0231】
いくつかの実施形態では、プレーヤが、バカラで通常許可されているように、ハンドの開始時にバカラハンドにベットを賭けることを許可することができる(例えば、どのハンドが勝つか−プレーヤか、バンカーか、又はタイか)。
【0232】
一実施形態例では、ゲームが開始された後、中間ベットを提供/許可することができる。いくつかの実施形態では、中間ベットは、少なくとも1枚の最初のカードが(例えば、プレーヤ及びバンカーのうちの1人又は複数)配られた後のベットを含み得る。いくつかの実施形態では、中間ベットは、少なくとも部分的に、配られる2番目のカードに基づくベットを含み得る。中間ベットの一例は、カードの特徴に対するベット、ハンドの特徴に対するベット(例えば、バンカーハンド、プレーヤハンド)、ハンドの結果に対するベット等を含み得る。特徴は、ポイント価値(例えば、9)、数字(例えば、エース、2、3、4、5、6、7、8、9、J、Q、K)、スート(例えば、ハート、スペード、クラブ、ダイア)、及び/又は他の任意の所望の特徴を含み得る。少なくとも1つのカードの特徴は、2枚のカードの特徴(例えば、2枚のカードが同じ数字、同じスート、合算値を有する場合等)を含み得る。
【0233】
中間ベットは、例えば、2枚のカードがバンカー及びプレーヤのそれぞれに配られた後にベットすることを含み得る。従来のプントバンコゲームは、2枚のカードが配られた後、プレーヤ又はバンカーのいずれかが8又は9を有する場合、又は両者が6又は7を有する場合に終了するため、プントバンコゲームの残りでは60の異なる開始点がある。ルックアップテーブルを使用して、ゲームの残りで可能な60の各状態のオッズを特定することができる。次いで、プレーヤはルックアップテーブルから決定されるオッズに基づいてゲームの様々な結果(例えば、バンカーが勝つ、プレーヤが勝つ、タイ)にベット可能になり得る。
【0234】
結果は、別段に明記されていない場合、最終結果及び/又は中間結果を含み得る。結果は、別段に明記されていない場合、結果の変形を含み得る。行動又はイベントの結果は、その行動又はイベントが行われた結果を含み得る。例えば、バカラのハンドの結果は、ハンドの勝者及び/又は敗者を含み得る。結果は、ハンドの構成要素(例えば、カード、スコア、イベントの順番等)も含み得る。別の例として、ベットの結果は、ベットが勝ちベットであるか、それとも負けベットであるか、勝った額、負けた額等を含み得る。賭けの結果も同様に、命題が勝ち命題であったか否か、命題が負け命題であったか否か、命題に対するベットで勝った額、命題に対して可能な様々なベットで勝つであろう額等を含み得る。
【0235】
様々な実施形態では、任意の枚数のカードがプレーヤ及び/又はバンカーに配られた後に、ゲームの現在状態でのオッズに基づいて追加のベットを行い得ることを理解されたい。ルックアップテーブルが、オッズを決定することができる方法の非限定例の1つに過ぎないことをさらに理解されたい。他の実施形態では、例えば、オッズは、オッズを計算することにより、及び/又は他の任意の方法によって決定することができる。
【0236】
より詳細な例として、プレーヤ及びバンカーが両者とも、最初の2枚のカードがそれぞれに配られた後に0ポイントを有する場合、賭ける人(プンター(punter)と呼ばれることもある)は、2.13オッズ(このような状況での勝ちのオッズにハウスエッジを10%加算したものに対応する)でプレーヤの勝ちに賭けることを選択することができる。これは、$100が賭ける人のステークを含めて$213で戻り、$113の利益を示すことを意味する。以下の表中の価格は、このようにして引き合いに出される。これら価格に対して何らかの丸め処理を実行してもよい。ハウスエッジは、カジノ又はゲームの他の運営者が得るものと予期されるベットの一部を含み得る。以下の表は、ハウスエッジ10%と仮定して、最初の2枚のカードがプレーヤ及びバンカーに賭けられた後にプレーヤに賭けた場合、バンカーに賭けた場合、及びタイに賭けた場合に発生し得る一連のおおよそのオッズを記す。他の実施形態では、他のオッズを使用してもよく、他のオッズを他の所望のハウスエッジに基づいて計算してもよいことを理解されたい。
【0237】
【表1】

【0238】
【表2】

【0239】
【表3】

【0240】
いくつかの実施形態は、中間賭けのオッズを決定することを含み得る。このようなオッズは、特定のハンドの中間状態及び所望のハウスエッジに基づき得る。ハウスエッジは、ゲームの運営者(例えば、カジノ)によって提供することができる。いくつかの実施形態では、このようなオッズは、ゲームで使用するために提供することができる。このように提供することは、オッズをルックアップに記憶すること、オッズを公開すること、又はゲーム装置又はゲームオペレータがオッズにアクセスできるようにすることを含み得る。
【0241】
いくつかの実施形態では、3枚目のカードがプレーヤに配られた後に、追加のベットラウンドを許すことができる。このようなベットのオッズは、上記例と同様にルックアップテーブルから決定されてもよく、及び/又は他の任意の所望の方法で決定されてもよい。他の実施形態では、この例では2枚のカードが配られる前に、例えば、1枚のカードがプレーヤに配られた後等に、ベットラウンドを許すことができる。
【0242】
いくつかの実施形態では、このようなベット機会は、テーブルゲームでのライブプレーヤ、電子ゲームのプレーヤ、モバイルゲームのプレーヤ、インターネットベースのゲームのプレーヤ、及び/又は他の任意のタイプのバカラゲームのプレーヤに提示することができる。
【0243】
いくつかの実施形態は、利用可能な中間ベットのオッズを公開することを含み得る。例えば、ゲームに発生し得る状態での中間ベットのオッズを示す冊子を配布することができる。他の実施形態では、オッズは、ウィンドウ又はゲームをプレイできるようにするインタフェースの部分等のゲームインタフェースに表示してもよい。
【0244】
いくつかの実施形態は、結果の表示を提供することを含み得る。このような表示を、ゲームインタフェース等を通して表示して、クライアントからサーバに、サーバからクライアントに、プレーヤに提供することができる。
【0245】
いくつかの実施形態では、初期ベットと同様の命題(例えば、誰がバカラゲームに勝つか)に基づく中間ベットではなく、又はこのような中間ベットに加えて、他の種類の中間ベットを許してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、中間ベットは、カード固有であってもよく、ハンド固有であってもよく、様々なハンドに広がってもよく、その他も可能である。例えば、プレーヤは、次のカードが赤か黒かに賭けてもよく、次のカードが前のカードよりも高いか低いかに賭けてもよく、次の10回のハンドに誰が勝つかに賭けてもよく、ペアが配れるか否かに賭けてもよく、プレーヤの合計ポイントが次の2ゲームで同じであるか否かに賭けてもよく、配られる次の10枚のカードの合計ポイントが4未満であるか否かを賭けてもよく、その他に賭けてもよい。
【0246】
いくつかの実施形態では、中間ベットのオッズは、前に配られたカードに基づかなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、赤のカードが配られるか否かに対するベットに与えられるバカラゲームのオッズは、前に配られたカードに関係なく一定であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、デッキが配られたカードで常に補充されて、その初期状態を維持する場合、このような一定オッズを使用することができる。他の実施形態では、オッズは、前に配られたすべてにカードに基づかなくてもよく、配られたカードの一部のみに基づいてもよい。
【0247】
いくつかの実施形態では、典型的なゲームが、通常、特定の時点でのベットを許さない場合、それでもゲームを停止して、1つ又は複数の中間ベットを入力するか、又は可能な中間ベットに命題を提供することができる。したがって、例えば、いずれの中間ベットもないバカラは、いかなる介入又は必要なブレークなしで解決されるが、配られているあらゆるカードにおいてブレークがあってよく、その間、様々な賭けが提供/利用可能になる。
【0248】
いくつかの実施形態では、提案された賭け又は利用可能な賭けを、可能な賭け群からランダムに又は系統的に選択することができる。このようにして、賭けを、系統的及び/又はランダムに生成することができ(例えば、「赤か黒か賭けたい」又は「前のカードよりも高い/低い」カードを配るとき)、従来ではゲームプレイ中にブレークがないときにゲームにおいて提供/利用可能にすることができる。
【0249】
いくつかの実施形態では、電子カードゲームのプレイは、1つ又は複数のサーバ及び1つ又は複数のクライアントに分散した機能を有することができる。クライアント及びサーバによって実行される動作は、セキュリティ、速度、情報収集、オッズ、プレイ、ゲームの更新等を制御することができる望ましい任意の様式で分散させることができる。
【0250】
一実施形態例では、クライアントは、プレイコマンドをサーバに送信して、プレーヤからの入力に基づいてゲーム(例えば、バカラ)を開始することができる。プレイコマンドは、ベット情報の詳細(例えば、プレーヤが賭けた初期ベット)を含むことができる。サーバは、プレイリプレイでプレイコマンドに応答することができる。プレイリプレイは、配られるべき1枚又は複数枚のカードの表示、解決されたあらゆるベットの表示、提供/利用可能にすべきあらゆる賭けの表示、及び/又は他の任意の情報を含むことができる。次に、プレーヤは、もしあれば実行する行動を選択し、クライアントは、別のプレイコマンドを送信し、以下同様である。いくつかの実施形態では、クライアントとサーバとの間で伝送されるメッセージは、XMLメッセージ及び/又は他の任意の所望の形式の形態であってよい。
【0251】
いくつかの実施形態では、賭けが提供されるか、利用可能になるか、又はプレーヤにとって利用可能になると、賭けは、以下において「チケット」と呼ばれる記憶情報によってクライアント及び/又はサーバにおいて識別される。チケットは、データベースエントリ及び/又は他の任意の所望の情報記憶を含むことができる。チケットは、賭けの種類、賭けの時刻、プレーヤID、クライアントID、ベット額、ベット限度、及び/又は賭けの他の詳細を含むことができる。いくつかの実施形態では、チケットはシーケンス識別子を含むことができる。複数のハンドを同時にプレイできるように、又はチケット情報を混乱させずに何らかの方法で重複できるように、各シーケンス識別子をプレイ中の特定のハンドに関連付けることができる。
【0252】
いくつかの実施形態では、クライアントが賭けの表示を受け取ってプレーヤに提示する場合、賭けを、例えば、ドロップダウンボックス、テキスト、リスト、ダイアログボックス、グラフィック、ゲーム要素の一部の形態、及び/又は他の任意の所望の方法(例えば、XMLメッセージによって定義される方法)で提示することができる。
【0253】
いくつかの実施形態では、プレーヤが賭けた後、ベットを追跡できるように、そのベットを識別するチケットを更新及び/又は生成することができる(例えば、クライアント及び/又はサーバにより)。
【0254】
いくつかの実施形態では、ベットの結果が決定されると、このような情報をプレーヤに提示することができる。決定はサーバで行うことができ、決定の表示をクライアントに送信することができる(例えば、次のプレイコマンドリプレイ、特別なメッセージ等を通して)。この動作の分散は単に非限定例として与えられ、他の実施形態が、もしあれば他の任意の所望の動作の分散を含んでもよいことを理解されたい。
【0255】
バカラゲームの一実施形態例では、プレーヤは、勝者、次のカード、プレーヤ及び/又はバンカーが開始時の最初の2枚のカードにペアを有するか否か、次のカードを引くことができるすべての段階における次のカード、及び最初のプレーヤカードが引かれた後、プレーヤが3枚目のカードを引くことになるか否かに賭けることが可能であり得る。いくつかの実施形態では、ゲームをプレイするために、ベットが必要とされないことがある。他の実施形態では、ゲームをプレイするために、少なくとも1つのベットが必要とされ得る。これら可能な賭けは単なる例として与えられ、他の実施形態は可能な賭けの任意の所望のセットを含み得ることを理解されたい。
【0256】
以下の賭けのリストにおいて、このゲーム例を説明することができる。
命題1−勝者を選ぶ:プレーヤ/バンカー/タイ
オッズ:プレーヤ1対1
バンカー19対20
タイ 8対1
命題2−次のカードを選ぶ:赤/黒/クラブ/ダイヤ/ハート/スペード
オッズ:赤1対1
黒1対1
クラブ2対1
ダイヤ2対1
ハート2対1
スペード2対1
命題3−プレーヤが3枚目のカードを引くことになるか否か:Yes/No
オッズ:Yes3対1
No1対1
命題4−誰が最初の2枚のカードでペアを引くか:プレーヤ/バンカー/両者/誰も引かない
オッズ:プレーヤ4対1
バンカー5対1
両者10対1
誰も引かない1対1
【0257】
まず、必要に応じて、命題1、2、及び4をベットのためにプレーヤに提示することができる。適切なチケットを作成して、これら命題の提示に関連するベットを追跡することができる。したがって、初期命題1には1のチケットIDを関連付け、初期命題2には2のチケットIDを関連付け、初期命令4には3のチケットIDを関連付けることができる。
【0258】
以下に、ハンドのプレイ例及びクライアント例とサーバ例との間で行われる動作を説明することができる。記載の動作セットがクライアントとサーバとで任意の方法で分離されてもよく、全く分離されなくてもよく、及び/又はクライアント及び/又はサーバを含まなくてもよいことを理解されたい。
1.プレーヤは、プレーヤにペアが配られること(チケット3)に初期ベット$5を賭ける。
クライアント−>サーバ
チケット3にベット5、結果プレーヤ
カードを引く
2.最初のプレーヤカード、ハートの5が引かれる。プレーヤに、次のカード(チケット4)及びプレーヤが3枚目のカードを引くことになるか否か(チケット5)に対する賭けが提供される。
サーバ−>クライアント
プレーヤがハートの5を受け取る
命題2、要求されず、チケットID4
命題3、要求されず、チケットID5
3.プレーヤは、次のカードが赤である(チケット4)ことに$25を賭け、プレーヤが3枚目のカードを引くことになる(チケット5)ことに$50を賭ける。
クライアント−>サーバ
チケット4にベット25、結果赤
チケット5にベット50、結果Yes
カードを引く
4.バンカーがスペードの5を受け取る。これは赤カードではないため、チケット4は解決され、リターンはない。プレーヤに、次のカードの賭けが(チケット6として)再び提供される。
サーバ−>クライアント
バンカーがスペードの5を受け取る
チケット4の結果0、結果黒/スペード
命題2、要求されず、チケットID6
5.プレーヤは再び、次のカードが赤である(チケット6)ことに$25を賭ける。
クライアント−>サーバ
チケット6にベット25、結果赤
カードを引く
6.プレーヤがスペードのキングを受け取る。この結果として、次のカードの賭け(チケット6)に対するリターンはなく、プレーヤが3枚目のカードを引く賭け(合計で5であるため、プレーヤはヒットする)(チケット5)に対するリターンは$100であり、プレーヤの最初の2枚のカードがペアになる賭け(チケット3)に対するリターンはない。プレーヤに、次のカードの賭け(チケット7)が再び提供される。
サーバ−>クライアント
プレーヤはスペードのキングを受け取る
チケット6に対する結果は0、結果黒/スペード
チケット5に対する結果は100、結果Yes
チケット3に対する結果は0、結果誰も引かない
命題2、要求されず、チケットID7
7.プレーヤはベットをすべて見送ることを選択し、ゲームを続ける。
クライアント−>サーバ
カードを引く(再びベットしないことを選択する)
8.バンカーはクラブの3を受け取り、クライアントに次のカードの賭け(チケット8)が提供される。
サーバ−>クライアント
バンカーはクラブの3を受け取る
命題2、要求されず、チケットID8
9.プレーヤはベットをすべて見送ることを選択し、ゲームを続ける
クライアント−>サーバ
カードを引く
10.プレーヤがスペードの2を受け取る。プレーヤ合計は7である。バンカー合計は5である。プレーヤの3枚目のカードは2であり、バンカー合計5であるため、バンカーはスタンドする。ゲームは終了する。
サーバ−>クライアント
プレーヤがスペードの2を受け取る
ゲーム終了
【0259】
ゲーム例及び実施形態は単なる非限定例として与えられることを理解されたい。他の実施形態は、他の時点で提示される他の種類の賭けを含み得る。他の実施形態は、バカラ及びバカラの変形以外のゲームを含み得る。
【0260】
XXII.追加の実施形態
以下は、さらなる実施形態例である。
A. バカラをプレイするためのシステムであって、
プロセッサと、
複数の命令を記憶したメモリと、
を備え、複数の命令は、プロセッサによって実行されると、本システムに、
バカラハンド内の少なくとも1枚の第1のカードの指標を提供することと、
少なくとも1枚の第1のカードに少なくとも部分的に基づいて賭けのオッズを決定することと、ここで、賭けは、バカラハンド内の少なくとも1枚の第2のカードに少なくとも部分的に基づき、
賭けに対するベットの指標を受け取ることと、
少なくとも1枚の第2のカードの指標を提供することと、
少なくとも1枚の第2のカードに少なくとも部分的に基づいて、ベットの結果を決定することと、
結果の指標を提供することと、
を実行させる、システム。
【0261】
A.1 賭けは、少なくとも1枚の第2のカードの特徴に基づく賭けを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0262】
A.1.1 特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0263】
A.2 賭けは、バカラハンドのバンカーのカード及びバカラハンドのプレーヤのカードのうちの少なくとも1枚の特徴に基づく賭けを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0264】
A.2.1 特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0265】
A.3 賭けは、バカラハンドの結果に基づく賭けを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0266】
A.4 少なくとも1枚の第1のカードは、バカラハンドのバンカー及びバカラハンドのプレーヤのうちの少なくとも一方に配られる少なくとも1枚のカードを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0267】
A.5 賭けのオッズを決定することは、オッズが記憶されたルックアップテーブルを参照することを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0268】
A.6 指標を提供することは、指標をゲームクライアントに提供することを含み、指標を受け取ることは、ゲームクライアントから指標を受け取ることを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0269】
A.7 指標のうちの少なくとも1つはXMLメッセージを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0270】
A.8 結果は、ベットで勝った額、ベットで負けた額、ベットが勝ちベットであるか否か、及びベットが負けベットであるか否かのうちの少なくとも1つを含む、請求項Aに記載のシステム。
【0271】
B. ハウスエッジの指標を受け取ることと、
ハウスエッジ及び少なくとも1枚の第1の配布カードを含むバカラハンドの第1の状態に対応する、バカラハンドの少なくとも1つの賭けに対するオッズを決定することと、ここで、少なくとも1つの賭けの結果は、少なくとも1枚の第2に配られたカードを含むバカラハンドの第2の状態に基づき、
オッズの指標を提供することと、
を含む方法。
【0272】
B.1 賭けの結果は少なくとも1枚の第2の配布カードの特徴に基づく、請求項Bに記載の方法。
【0273】
B.1.1 少なくとも1枚の第2の配布カードは、バカラハンドのバンカーに配られるカード及びバカラハンドのプレーヤに配られるカードのうちの少なくとも1枚を含む、請求項Bに記載の方法。
【0274】
B.1.2 特徴は、ポイント値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項B.1に記載の方法。
【0275】
B.2 賭けの結果はバカラハンドの結果に基づく、請求項Bに記載の方法。
【0276】
B.3 オッズは勝ちベットで勝った額を含む、請求項Bに記載の方法。
【0277】
B.4 ゲーム装置によるアクセスのために、オッズの指標を記憶することをさらに含む、請求項Bに記載の方法。
【0278】
B.5 オッズの指標を記憶することは、オッズの指標をルックアップテーブルに記憶することを含む、請求項Bに記載の方法。
【0279】
B.6 第2の状態は、第1の状態よりも少なくとも1枚多くの配布カードを含む、請求項Bに記載の方法。
【0280】
C. コンピュータシステムに請求項Bに記載の方法を実行させるように構成される複数の命令を記憶した機械可読媒体。
【0281】
D. バカラをプレイするためのシステムであって、
プロセッサと、
複数の命令を記憶したメモリと、
を備え、複数の命令は、プロセッサによって実行されると、本システムに、
バカラハンドの第1の状態の指標を提供することと、ここで、第1の状態は少なくとも1枚の配られたカードを含み、
バカラハンドの少なくとも1つの第2の状態の指標を受け取ることと、ここで、ベットのオッズは、第1の状態に少なくとも部分的に基づき、
少なくとも1つの第2の状態の指標を提供することと、
ベットの結果の指標を提供することと、
を実行させる、システム。
【0282】
D.1 ベットは、少なくとも1枚の第2のカードの特徴に基づくベットを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0283】
D.1.1 特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0284】
D.2 ベットは、バカラハンドのバンカーのカード及びバカラハンドのプレーヤのカードのうちの少なくとも1枚の特徴に基づくベットを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0285】
D.2.1 特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項D.2に記載のシステム。
【0286】
D.3 ベットは、バカラハンドの結果に基づくベットを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0287】
D.4 少なくとも1枚の第1のカードは、バカラハンドのバンカー及びバカラハンドのプレーヤのうちの少なくとも一方に配られる少なくとも1枚のカードを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0288】
D.5 指標を提供することは、情報をバカラハンドのプレーヤに表示することを含み、指標を受け取ることは、バカラハンドのプレーヤから情報を受け取ることを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0289】
D.6 結果は、ベットで勝った額、ベットで負けた額、ベットが勝ちベットであるか否か、及びベットが負けベットであるか否かのうちの少なくとも1つを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0290】
D.7 命令は、システムにベットの指標をゲームサーバに提供させ、結果の指標をゲームサーバから受け取らせるようにさらに構成される、請求項Dに記載のシステム。
【0291】
D.8 第2の状態は、第1の状態よりも少なくとも1枚より多く配られたカードを含む、請求項Dに記載のシステム。
【0292】
E. バカラをプレイする方法であって、
請求項Dに記載のシステムを使用してバカラゲームでベットすること
を含む、方法。
【符号の説明】
【0293】
4 テーブル
6 プレーヤ位置
8 スマートカード読み取り供給シュー
10 ディーラーハンド位置センサ
12 スマートカード読み取り破棄ラック
14、18 出力
16 出力ポート
40−1〜40−n プレーヤユニット
41 通信システム
42 管理ユニット
43 プレーヤレジスタ
45 ゲームユニット
46−1〜46−6 プレーヤデータユニット
47 ディーラーユニット
48 制御ユニット
49 ランダムディーリングユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バカラをプレイするためのシステムであって、
プロセッサと、
複数の命令を記憶したメモリと、
を備え、前記複数の命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
バカラハンド内の少なくとも1枚の第1のカードの指標を提供することと、
前記少なくとも1枚の第1のカードに少なくとも部分的に基づいて賭けのオッズを決定することと、ここで、前記賭けは、前記バカラハンド内の少なくとも1枚の第2のカードに少なくとも部分的に基づき、
前記賭けに対するベットの指標を受け取ることと、
前記少なくとも1枚の第2のカードの指標を提供することと、
前記少なくとも1枚の第2のカードに少なくとも部分的に基づいて、前記ベットの結果を決定することと、
前記結果の指標を提供することと、
を実行させる、システム。
【請求項2】
前記賭けは、前記少なくとも1枚の第2のカードの特徴に基づく賭けを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記賭けは、前記バカラハンドのバンカーのカード及び前記バカラハンドのプレーヤのカードのうちの少なくとも1枚の特徴に基づく賭けを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記賭けは、前記バカラハンドの結果に基づく賭けを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1枚の第1のカードは、前記バカラハンドのバンカー及び前記バカラハンドのプレーヤのうちの少なくとも一方に配られる少なくとも1枚のカードを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記賭けのオッズを決定することは、前記オッズが記憶されたルックアップテーブルを参照することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記指標を提供することは、前記指標をゲームクライアントに提供することを含み、前記指標を受け取ることは、前記ゲームクライアントから指標を受け取ることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記指標のうちの少なくとも1つはXMLメッセージを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記結果は、前記ベットで勝った額、前記ベットで負けた額、前記ベットが勝ちベットであるか否か、及び前記ベットが負けベットであるか否かのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
バカラをプレイするためのシステムであって、
プロセッサと、
複数の命令を記憶したメモリと、
を備え、前記複数の命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
バカラハンドの第1の状態の指標を提供することと、ここで、前記第1の状態は少なくとも1枚の配布カードを含み、
前記バカラハンドの少なくとも1つの第2の状態の指標を受け取ることと、ここで、前記ベットのオッズは、前記第1の状態に少なくとも部分的に基づき、
前記少なくとも1つの第2の状態の指標を提供することと、
前記ベットの結果の指標を提供することと、
を実行させる、システム。
【請求項13】
前記ベットは、前記少なくとも1枚の第2のカードの特徴に基づくベットを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ベットは、前記バカラハンドのバンカーのカード及び前記バカラハンドのプレーヤのカードのうちの少なくとも1枚の特徴に基づくベットを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記特徴は、ポイント価値、数字、及びスートのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ベットは、前記バカラハンドの結果に基づくベットを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1枚の配布カードは、前記バカラハンドのバンカー及び前記バカラハンドのプレーヤのうちの少なくとも一方に配られる少なくとも1枚の配られたカードを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記指標を提供することは、情報を前記バカラハンドのプレーヤに表示することを含み、前記指標を受け取ることは、前記バカラハンドの前記プレーヤから情報を受け取ることを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記結果は、前記ベットで勝った額、前記ベットで負けた額、前記ベットが勝ちベットであるか否か、及び前記ベットが負けベットであるか否かのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
前記命令は、前記システムに前記ベットの指標をゲームサーバに提供させ、前記結果の指標を前記ゲームサーバから受け取らせるようにさらに構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の状態は、前記第1の状態よりも少なくとも1枚多くの配布カードを含む、請求項12に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−165835(P2009−165835A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−6365(P2009−6365)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)
【Fターム(参考)】