説明

乗客コンベアシステム

【課題】乗客コンベア上の乗客の有無を高い確率で検知することが可能なシステムを提供する。
【解決手段】乗客コンベアシステムは、複数のステップ(21)、発光部(12)、複数の反射部(15)、受光部(13)、および処理部(14)を有している。ステップは、乗客コンベアの長手方向に無端状に並べて配置されて移動する。発光部は、ステップの上方にビームを発射する。反射部は、複数のステップの両側方に配置され、発光部から発射されたビームを順次反射することにより、ビームを、人間がステップ上に横たわっていた場合に人間によって遮られる高さの範囲である所定の検知高範囲内で長手方向に導く。受光部は、発光部と対をなし、発光部から発射され反射部によって導かれたビームを受光する。処理部は、受光部にて受光されたビームの強度と所定の閾値とを比較する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客コンベア内の乗客の有無を検知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレーター内の乗客の有無を検知する技術が特許文献1、2に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された技術では、長手方向の一方の端部にある所定の発光位置から光ビームを発射し、その光ビームを乗客が乗るステップの両側の壁面によって交互に反射しながら長手方向の他方の端部にある所定の受光位置に導き、受光位置で光ビームを観測することにより、エスカレーター内の乗客の有無を検知する。
【0004】
特許文献1の技術によれば、乗客がいないときに自動的にエスカレーターを停止し、消費電力を低減することが可能となる。
【0005】
また、特許文献2に開示された技術では、長手方向の一方の端部にある所定の発光位置から光ビームを発射し、ステップ上でスカートガード近傍の空間を介して長手方向の他方の端部にある所定の受光位置で光ビームを受光し、受光した光の強さ(照度等)と閾値を比較し、比較結果に基づき、スカートガード近傍の靴等の有無を判定する。
【0006】
特許文献2の技術によれば、乗客の靴等がスカートガードの近傍にあるときに警告を発したり、エスカレーターを自動停止したりすることによって、乗客の靴等がスカートガードとステップの間に挟まれるのを防止することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−351565号公開公報
【特許文献2】特開2009−249077号公開公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1、2に開示されたエスカレーターの構成は、乗客がどのような状況にあっても、高い確率で確実に乗客の有無を検知できるようにしたものではなかった。
【0009】
特許文献1に開示されたエスカレーターでは、光ビームを発射する信号発信部と、光ビームを反射する反射部材と、光ビームを受光する信号受信部とが欄干の上部付近の高さに配置されている。そのため、それよりも低い位置に居る乗客は検知することができない。例えば、背の低い子供がエスカレーターに乗っていても、あるいは乗客がエスカレーター上に倒れていても、特許文献1の構成では乗客を検知することができない。
【0010】
また、特許文献2に開示されたエスカレーターは、スカートガード近傍の靴等を検知するものであり、エスカレーター全体において乗客の有無を検知することはできない。
【0011】
本発明の目的は、乗客コンベア上の乗客の有無を高い確率で検知することが可能なシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様による乗客コンベアシステムは、乗客コンベアの長手方向に無端状に並べて配置されて移動する複数のステップと、前記ステップの上方にビームを発射する発光部と、前記複数のステップの両側方に配置され、前記発光部から発射された前記ビームを順次反射することにより、前記ビームを、人間が前記ステップ上に横たわっていた場合に前記人間によって遮られる高さの範囲である所定の検知高範囲内で前記長手方向に導く複数の反射部と、前記発光部と対をなし、前記発光部から発射され前記反射部によって導かれたビームを受光する受光部と、前記受光部にて受光された前記ビームの強度と所定の閾値とを比較する処理部と、を有している。
【0013】
また、複数のステップが水平に並ぶ平坦部と、複数のステップが所定の傾斜角を持って階段状に並ぶ傾斜部とがあり、前記平坦部と前記傾斜部の境界近傍に配置された反射部は、前記ビームが前記平坦部と前記傾斜部のいずれにおいても前記検知高範囲内となる角度で前記ビームを反射するものであってもよい。
【0014】
また、前記平坦部が前記傾斜部の上下両方にそれぞれあり、前記発光部と前記受光部の対が2対設けられ、一方の対の発光部および受光部とそれらの間の反射部とが、前記傾斜部の範囲内にある所定の中間位置から上方の平坦部までに亘る範囲における乗客の検知に用いられ、他方の対の発光部および受光部とそれらの間の反射部とが前記中間位置から下方の平坦部までに亘る範囲における乗客の検知に用いられるものであってもよい。
【0015】
また、相互に連結される複数のブロックで構成され、前記複数のステップの両側に配置され、前記傾斜部に相当する部分に配置される複数の傾斜ブロックの前記長手方向の長さが互いに同一である欄干を更に有し、2つの前記発光部が、前記欄干における前記中間位置の近傍に配置され、2つの前記受光部が上方と下方の各平坦部の前記傾斜部から遠い側の端部の近傍にそれぞれ配置され、前記複数の傾斜ブロックのそれぞれにおける前記長手方向の同一の位置に前記反射部が配置されるものであってもよい。
【0016】
また、相互に連結される複数のブロックで構成され、前記複数のステップの両側に配置され、前記傾斜部に相当する部分に配置される3つ以上の傾斜ブロックのうち1つが前記長手方向の長さが他の傾斜ブロックと異なる非共通傾斜ブロックであり、それ以外の複数の傾斜ブロックが前記長手方向の長さが互いに同一の共通傾斜ブロックである欄干を更に有し、前記中間位置が前記非共通傾斜ブロックの範囲内に設定され、2つの前記発光部が、前記欄干における前記中間位置の近傍に配置され、2つの前記受光部が上方と下方の各平坦部の前記傾斜部から遠い側の端部の近傍にそれぞれ配置され、前記複数の共通傾斜ブロックのそれぞれにおける前記長手方向の同一の位置に前記反射部が配置されるものであってもよい。
【0017】
また、前記2つの発光部は、いずれもが前記非共通傾斜ブロックに設置されるか、あるいは前記非共通ブロックの上方の共通傾斜ブロックと下方の共通傾斜ブロックにそれぞれ設置されるものであってもよい。
【0018】
また、複数のステップが所定の傾斜角を持って階段状に並ぶ傾斜部があり、前記検知高は、各ステップの段鼻を結んだノーズラインから垂直方向に200mm以内であってもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、乗客コンベア上の乗客の有無を高い確率で検知することが可能なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態によるエスカレータシステムを側方から見た図である。
【図2】本実施形態によるエスカレータシステムを上方から見た図である。
【図3】ステップ21上に乗客31が横たわっている状態のエスカレータシステム10を側方から見た図である。
【図4】ステップ21上に乗客31が横たわっている状態のエスカレータシステム10を上方から見た図である。
【図5】エスカレータ本体11の傾斜部19と上側の平坦部18の境界におけるステップ21の近傍の一構成例を示した図である。
【図6】エスカレータ本体11に亘るレーザービーム22の進行を示す模式図である。
【図7】エスカレータ本体11の傾斜部19と上側の平坦部18の境界におけるステップ21の近傍の他の構成例を示した図である。
【図8】本実施例のエスカレータシステムの機能的な構成を示すブロック図である。
【図9】エスカレータの自動運転における運転開始時のフローチャートである。
【図10】ステップ21上に乗客が立っている状態のエスカレータシステム10を側方から見た図である。
【図11】ステップ21上に乗客が立っている状態のエスカレータシステム10を上方から見た図である。
【図12】ステップ21上に乗客が立っている状態のエスカレータシステム10を上方から見た他の図である。
【図13】エスカレータの自動運転における運転停止時のフローチャートである。
【図14】実施例2によるエスカレータシステム10を側方から見た図である。
【図15】実施例2によるエスカレータシステム10を上方から見た図である。
【図16】エスカレータ本体11に亘るレーザービーム22の進行を示す模式図である。
【図17】実施例3によるエスカレータシステム10を側方から見た図である。
【図18】実施例3によるエスカレータシステム10を上方から見た図である。
【図19】実施例3のエスカレータ本体11の比較対象となるエスカレータ本体の構成例を示す図である。
【図20】2つの発光部12が非共通傾斜ブロック141Bの上下の共通傾斜ブロック141Aにそれぞれ配置される場合のエスカレータ本体11を上方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1,2は、本実施形態によるエスカレータシステムの基本的な構成を示す図である。図1は本実施形態によるエスカレータシステムを側方から見た図である。図2は本実施形態によるエスカレータシステムを上方から見た図である。
【0023】
図1を参照すると、エスカレータシステム10は、エスカレータ本体11、発光部12、受光部13、処理部14、および反射板15を有している。図2を参照すると、エスカレータ本体11には、その長手方向に無端状に並べて配置された複数のステップ21が設けられている。このステップ21が乗客を乗せて移動する。エスカレータ本体11に含まれる欄干が、エスカレータ本体11の長手方向の全域にわたりステップ21の両側に配置されている。
【0024】
発光部12は、エスカレータ本体11の一方の端部の近傍にあり、ステップ21の上方の空間にレーザービーム22を発射する。本実施形態の例では、発光部12はエスカレータ本体11の下方(図中の右側)の端部よりも外側に配置されたポール16に設置されている。
【0025】
反射板15は、エスカレータ本体11において、エスカレータ本体11の長手方向の全域に亘って伸びるように、ステップ21の左右両側に配置されたスカートガード(不図示)に取り付けられている。反射板15はレーザービーム等の光を反射する材料で作られた反射部を有する。ステップ21の左右両側の反射板15あるいはそこに設けられた反射部は、発光部12から発射されたレーザービーム22を、左右で交互に反射することにより、レーザービーム22を、人間がステップ21上に横たわっていた場合にもその人間によって遮られる高さである所定の検知高範囲内で長手方向に導く。
【0026】
受光部13はフォトダイオードで構成され、発光部12と対をなし、発光部12から発射されて反射板15によって導かれたレーザービーム22を受光する。本実施形態の例では、受光部13はエスカレータ本体11の上側(図中の左側)の端部よりも外側に配置されたポール17に設置されている。図2においてレーザービーム22の経路が破線で示されている。
【0027】
処理部14は、発光部12の発光を制御し、受光部13で受光されたレーザービーム22の照度等の強度を示す信号を受光部13から受信し、レーザービーム22の光強度と所定の閾値とを比較することにより、ステップ21上に乗客がいるか否か判定する。その際、処理部14は、レーザービーム22の強度が閾値以下であれば乗客がいると判定し、レーザービーム22の強度が閾値より大きければ乗客がいないと判定する。
【0028】
本実施形態によれば、発光部12からのレーザービームを、反射板15によって、人間がステップ21上に横たわっていた場合に人間によって遮られる高さで長手方向に受光部13まで導くので、ステップ21上の乗客の有無を高い確率で検知することが可能である。
【0029】
また、エスカレータ本体11には、複数のステップ21が水平に並ぶ両端にある平坦部18と、それらの間で、複数のステップ21が所定の傾斜角を持って階段状に並ぶ傾斜部19とがある。
【0030】
反射板15は、平坦部18と傾斜部19の境界近傍に配置された反射部では、レーザービーム22が平坦部18と傾斜部19のいずれにおいてもステップ21のノーズラインから上述の検知高範囲内となるような角度でレーザービーム22を反射する。
【0031】
これによれば、角度を持った傾斜部19と平坦部18をまたぐ全域で、高い確率での乗客の検知が可能となる。
【0032】
なお、本実施形態では、乗客コンベアの例として乗客を上下に移動させるエスカレータを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。他の例として、上下に移動しない動く歩道に本発明を適用することができる。
【0033】
以下、より具体的な構成を採用した実施例について説明する。
【実施例1】
【0034】
実施例1のエスカレータシステムの基本的な構成は図1、2に示したものと同様である。
【0035】
発光部12から送出されたレーザービーム22は、反射板15での反射によって減衰する。レーザービーム22の経路の最後には受光部13がある。そのため、受光部13において検出されるレーザービーム22の照度等の光のエネルギー量は、発光部12から送出されたときの光のエネルギー量に対して所定の減衰量だけ減衰したエネルギー値となる。
【0036】
また、発光部12から送出されたレーザービーム22が何かに遮られ、受光部13に到達しなければ、受光部13において検出されるレーザービーム22のエネルギー量は極めて小さい値となる。
【0037】
図3,4は、ステップ21上に乗客31が横たわっている状態のエスカレータシステム10の図である。図3は、エスカレータを側方から見ており、図4はエスカレータを上方から見ている。
【0038】
ここでは運転開始前から、図3に示すように、反射板15によってレーザービーム22が導かれる経路を遮るように乗客31が横たわっている。そのため、図4に示すように、発光部12からのレーザービーム22が乗客31で遮られ、受光部13に到達しない。
【0039】
そのため、受光部13にて受光されるレーザービーム22の光エネルギーは0に近い値となる。その値は、発光部12から送出されたレーザービーム22が反射板15によって導かれる間に減衰して受光部13に到達した場合の光エネルギーとは明確に異なる。
【0040】
処理部14は、光の強度を表わす光エネルギーの値を所定の閾値と比較することにより、レーザービーム22が遮られているか否かを判別する。そして、処理部14はレーザービーム22が遮られているか否かに応じて処理を行う。例えば、自動運転の運転開始時に、レーザービーム22が遮られて受光部13に到達していなければ、処理部14は異常と判断し、運転開始を見合わせる。
【0041】
ステップ21上に乗客31がどのような状態で居たとしても、その乗客31を検知する必要があるので、反射板15は、レーザービーム22を、ある一定の高さ範囲(検知高)に維持しながら、受光部13へ導く。
【0042】
乗客は通常は立ち止まっているかあるいは歩いているのが普通であるが、不慮の状態として、倒れている場合、眠りこんでいる場合、子供がしゃがみ込んでいる場合も想定される。そのため、本実施形態では、乗客がどこに居ても、どのような状態であっても確実に乗客を検知するために、レーザービーム22をステップ21のノーズライン(各ステップの段鼻(先端部)を結んだもの)から垂直方向に200mm以内の高さの範囲を上述の検知高とする。
【0043】
図5は、エスカレータ本体11の傾斜部19と上側の平坦部18の境界(上R部)におけるステップ21の近傍の一構成例を示した図である。
【0044】
エスカレータ本体11には上階と下階の間を昇降する傾斜部19と、下階または上階で乗客31が乗降する平坦部18とがある。そのため、上階と下階のそれぞれで平坦部18と傾斜部19をつなぐ2か所のR部がある。図5は、そのうちの上側のR部を示している。
【0045】
ステップ21の移動の行程においてはR部でノーズライン51が屈折するので、レーザービーム22を導く経路をノーズライン51から200mm以下の高さに維持するために、上下2つのR部においてレーザービーム22が進む方向を変化させる必要がある。
【0046】
図5を参照すると、傾斜部19と平坦部18に亘りスカートガード52には反射部15a、15bを備えた反射板15が設けられている。直線状の傾斜部19にある反射部15aは、レーザービーム22aを傾斜部19の長手方向に沿って直線に導けばよい。反射部15aによるレーザービーム22aの上下の反射方向は、傾斜部19の長手方向に沿った方向である。
【0047】
しかし、R部においてはノーズライン51が屈折するので、レーザービーム22をノーズライン51から200mm以内の範囲に制限するために、R部の反射部15bはレーザービーム22bを、反射部15aと比べて大きく下に向けて反射させている。もし仮に、反射部15bにこのような角度がつけられていなければ、レーザービーム22bは、レーザービーム22b’のように上側に進行し、ノーズライン51から200mm以内の範囲から出てしまう。
【0048】
また、下側のR部においても、図5に示した上R部と同様に反射部の反射方向を変化させている。
【0049】
図6は、エスカレータ本体11に亘るレーザービーム22の進行を示す模式図である。図6は、エスカレータを側方から見たものとなっている。図6に示すように、発光部12から受光部13までの経路全体において、レーザービーム22はノーズライン51から200mm以内の範囲でレーザービーム22が導かれている。
【0050】
なお、図5においては、一例として、スカートガード52に、反射部15a、15bを有する反射板15を取り付ける構成を採用したが、本発明がこれに限定されることは無い。他の構成として、図7に示すように、スカートガード52に反射部15a、15bが直接設けられていてもよい。
【0051】
その場合にも、スカートガード52に設けられたR部の反射部15bの角度を、傾斜部19の反射部15aの角度よりも下向きに設定すればよい。それにより、レーザービーム22をノーズライン51の上方200mm以内の範囲に維持することができる。あるいは、スカートガード52そのものの角度を位置によって変化させてもよい。
【0052】
図8は、本実施例のエスカレータシステムの機能的な構成を示すブロック図である。
【0053】
図8を参照すると、エスカレータシステム10は、発光部12、反射板15、受光部13、処理部14、およびエスカレータ本体11を有している。処理部14は、入力回路81、出力回路82、およびマイコン83を有している。マイコン83はメモリ84およびCPU85を有している。
【0054】
フォトダイオード等で構成された受光部13においてレーザービーム22の光エネルギーが電気レベル信号に変換され、処理部14の入力回路81には、その電気レベル信号が入力される。入力回路81は、入力された電気レベル信号を、そのレベルをデジタル値で表わすデジタル信号に変換し、マイコン83に入力する。
【0055】
マイコン82は、CPU85がメモリ84上のソフトウェアプログラムを実行することにより、以下の処理を実行する。
【0056】
マイコン83は、デジタル信号が示すレーザービーム22のエネルギー値と所定の閾値とを比較する。レーザービーム22のエネルギー値が閾値より大きければ、マイコン83ではステップ21上に乗客31が居ないと判断される。レーザービーム22のエネルギー値が閾値以下であれば、マイコン83ではステップ21上に乗客31が居ると判断される。
【0057】
マイコン83は、その判断結果に応じてエスカレータ本体11に対する制御を決定し、制御信号を出力回路82に出力する。判断結果に応じた制御の一例を後述する。
【0058】
出力回路82は、その制御信号をエスカレータ本体11の駆動部を駆動するための制御信号に変換し、エスカレータ本体11に出力する。
【0059】
エスカレータ本体11では制御信号に従って駆動部がエスカレータの自動運転の開始あるいは停止を行う。
【0060】
ここで上述したステップ21上の乗客の有無に応じた制御の一例について説明する。ここでは、タイマーによってエスカレータを自動的に始動する運転開始制御の一例について説明する。本制御は、例えば処理部14のマイコン83がエスカレータシステム10の各部を制御することにより実現される。
【0061】
まず、エスカレータシステム10の自動運転開始時の動作について説明する。
【0062】
図9は、エスカレータの自動運転における運転開始時のフローチャートである。エスカレータが停止している状態から、タイマーによりエスカレータの運転を開始する時刻になったことが判明すると、エスカレータシステム10は、ステップ21上の乗客の検知を開始する(S1)。まず、人検知センサーである発光部12からレーザービーム22を発光する(S2)。このレーザービーム22は、ステップ21の両側に配置された反射板15で交互に反射され、フォトダイオードで構成された受光部13に導かれる。受光部13のフォトダイオードにおいて光エネルギーを電気信号に変換することにより、電流値として光エネルギー値を検出する(S3)。この電流値は入力回路81によりマイコン83に入力される(S4)。
【0063】
マイコン83内において、CPU85は、予めメモリ84に記憶されている電流値の閾値を取り出す(S5)。この閾値は、レーザービーム22が、反射板15で反射されて受光部13に届いた場合と、途中で遮断され受光部13に届かなかった場合を判別できるような値に設定されている。
【0064】
マイコン83は、レーザービーム22が受光部13に届いているか否か判断する(S6)。レーザービーム22が受光部13に届いていれば、マイコン83は出力回路82経由で制御信号をエスカレータ本体11に送り、エスカレータの運転を開始する(S8)。
【0065】
一方、レーザービーム22が受光部13に届いていなければ、マイコン83は、ステップ21上に乗客31が居ることを報知し(S7)、S3に戻る。ステップ21上に乗客がいることの報知は、例えば、本エスカレータシステム10を監視するセンタにその旨のメッセージ信号を送信し、警告ランプを点灯させたり、警告音を発生させたりするものである。
【0066】
報知によってステップ21上に乗客が居ることを知った管理者はリカバリー作業を行う。リカバリー作業としては、例えば、管理者が現場へ出向いてエスカレーターに残っている乗客へ注意を伝達したり、エスカレーター上へのアナウンス放送を流す等が考えられる。
【0067】
以上の処理によって、エスカレータの自動運転において運転が開始される。
【0068】
次に、エスカレータシステム10の自動運転停止時の動作について説明する。
【0069】
図10,11,12は、ステップ21上に乗客が立っている状態のエスカレータシステム10の図である。図10は、エスカレータを側方から見ており、図11,12はエスカレータを上方から見ている。
【0070】
図10に示すようにエスカレータに乗客31が乗っていると、図11に示すように、発光部12からのレーザービーム22が乗客31に遮られ、受光部13に到達しない状態が発生する。ステップ21の移動に伴って乗客31が移動するので、一時的には、図12に示すように、レーザービーム22が乗客31によって遮られず、受光部13に到達する状態も発生する。
【0071】
そのため、本実施形態では、所定時間継続して受光部13でレーザービーム22が受光されなかったときに、ステップ21上に乗客31が居ないと判断することにする。このときの所定時間は、反射板15によってレーザービーム22を反射する位置の間隔とステップ21の移動速度との関係に基づき適切に設定すればよい。
【0072】
以上の処理によって、エスカレータの自動運転において自動運転が開始される。
【0073】
図13は、エスカレータの自動運転における運転停止時のフローチャートである。エスカレータが停止している状態から、運転を終了する時刻になったとき、あるいはセンタ等から運転終了の指示信号を受信したとき、エスカレータシステム10は、ステップ21上の乗客の検知を開始する(S9)。まず、発光部12からレーザービーム22を発光する(S10)。
【0074】
この後は運転開始時のフローチャートと同様の処理を行う。
【0075】
レーザービーム22は、ステップ21の両側に配置された反射板15で交互に反射され、受光部13に導かれる。受光部13のフォトダイオードにおける光エネルギーを電気信号に変換することにより、電流値として光エネルギー値を検出する(S11)。この電流値は入力回路81によりマイコン83に入力される(S12)。
【0076】
マイコン83内において、CPU85は、予めメモリ84に記憶されている電流値の閾値を取り出す(S13)。
【0077】
マイコン83は、レーザービーム22が受光部13に届いているか否か判断する(S14)。レーザービーム22が受光部13に届いていれば、マイコン83は出力回路82経由で制御信号をエスカレータ本体11に送り、エスカレータの運転を終了する(S15)。
【0078】
一方、レーザービーム22が受光部13に届いていなければ、マイコン83は、ステップ21上に乗客31が居ると判断し、S10に戻る。
【0079】
以上の処理によって、エスカレータの自動運転において運転が停止される。
【実施例2】
【0080】
実施例1は、エスカレータ本体11の長手方向の全域を1対の発光部12と受光部13によって監視するものであった。一方、実施例2は、発光部12と受光部13を2対にし、エスカレータ本体11の長手方向の全域を2つに分けて、それぞれ毎に監視するものである。以下、主に実施例1との相違点に着目して実施例2について説明する。
【0081】
上述の通り、実施例1では、平坦部18から傾斜部19へ、あるいは傾斜部19から平坦部18へレーザービーム22を導く部分で、反射部15bにおけるレーザービーム22を反射する角度を変化させている。しかし、長い傾斜部19内の経路が側方から見たとき直線になるようにレーザービーム22を導くためには、反射部での角度の設定に高い精度が要求される。そして場合によっては、1か所の反射部で角度を変化させるだけではなく、例えば図6に示したように、複数の反射部で継続的に角度を変化させることが必要となる場合がある。図6の例では、平坦部18から傾斜部19へレーザービーム22を反射する部分で上下方向に角度を変化させた後、長い傾斜部19においても連続的に上下方向に角度を変化させている。その結果、レーザービーム22の経路は直線ではなく、折れ線状になっている。
【0082】
図6の例では、それぞれの反射部においてレーザービーム22をそれぞれの反射部に適した上下方向の角度で反射するために、傾斜部19のスカートガード52に取り付けるアルミ板で作成された反射部の形状をそれぞれ変える必要がある。その加工精度が低ければ、レーザービーム22を適切な経路で受光部13まで導くことができなくなる可能性がある。
【0083】
それに対して、本実施例では、発光部12と受光部13を2対にし、レーザービーム22を傾斜部19から平坦部18へ向かう方向に導くようにしている。平坦部18と傾斜部19の境界で角度が変化した後、レーザービーム22が、比較的に短い平坦部18だけを、ノーズラインから200mm以内の範囲で通過すればよいので、それほど高い精度が要求されない。
【0084】
図14、15は、実施例2によるエスカレータシステム10の基本的な構成を示す図である。図14は、エスカレータシステムを側方から見た図である。図15は、エスカレータシステムを上方から見た図である。
【0085】
図14を参照すると、実施例2では、エスカレータ本体11が複数のブロック141を接続した構成である。そして、エスカレータ本体11は、全体としては実施例1と同様に、傾斜部19の上下両方にそれぞれ平坦部18がある構成である。
【0086】
発光部12と受光部13の対が2対設けられている。2つの発光部12が傾斜部19の範囲内にある所定の中間位置の近傍に配置されている。そして、2つの受光部13は、上方の平坦部18の端部近傍と、下方の平坦部18の端部近傍とにそれぞれ配置されている。
【0087】
一方の対の発光部12および受光部13とそれらの間の反射部とが、傾斜部19の範囲内にある中間位置から上方の平坦部18までに亘る範囲における乗客の検知に用いられる。そして、他方の対の発光部12および受光部13とそれらの間の反射部とが中間位置から下方の平坦部18までに亘る範囲における乗客の検知に用いられる。なお、中間位置は傾斜部19の範囲内のどの位置に定めてもよい。
【0088】
この構成により、本実施例によれば、レーザービーム22の平坦部18と傾斜部19の間における角度変化が1回だけとなり、角度設定に要求される精度が低く抑えられる。また、角度変化の後には比較的経路の短い平坦部18だけを適正な高さ範囲で通過すればよいので、その点でも角度設定に要求される精度が低く抑えられる。
【0089】
また、本実施例では、エスカレータ本体11においてステップ21の両側に配置される欄干が、相互に連結される複数のブロック141で構成されている。傾斜部19のブロック141Aは共通したものであり、少なくともエスカレータ本体11の長手方向の長さが互いに同一である。
【0090】
図16は、エスカレータ本体11に亘るレーザービーム22の進行を示す模式図である。図16に示すように、傾斜部19の複数のブロック141Aのそれぞれにおける、エスカレータ本体11の長手方向の同一の位置に反射部15a〜15cが配置されている。
【0091】
この構成により、傾斜部19の全てのブロック141Aにおいて、長手方向の長さ、反射部15a〜15cを配置する位置、反射部15a〜15cの反射面の角度、を全て共通化できる。その結果、ブロック141Aおよび反射部15a〜15cのアルミ板を共通化することができ、コスト削減ができるとともに誤使用も防止できる。
【実施例3】
【0092】
実施例2では傾斜部19のブロック141Aが全て同じ長さであった。しかし、エスカレータの設置場所の関係で全て同じ長さにできない場合がある。実施例3では長さの異なるブロックが含まれる例を示す。以下、主に実施例2との相違点に着目して実施例3について説明する。
【0093】
実際の建屋にエスカレータを設置する場合、エスカレータの長さを設置場所に適合させる必要がある。傾斜部19のブロックが全て同じ長さだとエスカレータの長さが設置場所に適合しない場合、傾斜部19に長さが他と異なるブロックを含ませることでエスカレータ全体の長さを調整する。
【0094】
図17、18は、実施例3によるエスカレータシステム10の基本的な構成を示す図である。図17はエスカレータシステムを側方から見た図である。図18はエスカレータシステムを上方から見た図である。
【0095】
本実施例でも、実施例2と同様に、エスカレータ本体11が複数のブロックを接続した構成である。ただし、本実施例では、傾斜部19の欄干を構成するブロックが全て同じ長さではない。本実施例において傾斜部19の欄干を構成するブロックとして、共通傾斜ブロック141Aとは長さの異なる非共通傾斜ブロック141Bがある。
【0096】
非共通傾斜ブロック141Bは、傾斜部19に配置されるブロックのうち1つであり、エスカレータ本体11の長手方向の長さが他のブロックと異なるブロックである。共通傾斜ブロック141Aは、傾斜部19に配置されるブロックのうち、非共通傾斜ブロック141B以外の複数のブロックであり、長手方向の長さが互いに同一である。非共通傾斜ブロック141Bは共通傾斜ブロック141Aよりも短い。
【0097】
また、本実施例においても実施例2と同様に、発光部12と受光部13の対が2対設けられている。2つの発光部12が傾斜部19の範囲内にある中間位置の近傍に配置されている。そして、2つの受光部13は、上方の平坦部18の端部近傍と、下方の平坦部18の端部近傍とにそれぞれ配置されている。
【0098】
一方の対の発光部12および受光部13とそれらの間の反射部とが、傾斜部19の範囲内にある中間位置から上方の平坦部18までに亘る範囲における乗客の検知に用いられる。そして、他方の対の発光部12および受光部13とそれらの間の反射部とが中間位置から下方の平坦部18までに亘る範囲における乗客の検知に用いられる。
【0099】
ただし、本実施例は、中間位置の定め方が実施例2と異なる。本実施例では、中間位置が非共通傾斜ブロック141Bの範囲内に設定される。なお、このことは2つの発光部12が非共通傾斜ブロック141Bに必ずしも搭載されることを意味するものではない。2つの発光部12は、いずれもが非共通傾斜ブロック141Bに設置されるか、あるいは非共通ブロックの上方の共通傾斜ブロック141Aと下方の共通傾斜ブロック141Aにそれぞれ設置される。この詳細は後述する。
【0100】
また、傾斜部19の複数の共通傾斜ブロック141Aのそれぞれにおける、エスカレータ本体11の長手方向の同一の位置に反射部15a〜15cが配置されている。
【0101】
この構成により、非共通傾斜ブロック141Bがある場合でも、複数の共通傾斜ブロック141Aについては、反射部を配置する位置、反射部の反射面の角度、を共通化できる。
【0102】
図19は、本実施例のエスカレータ本体11の比較対象となるエスカレータ本体の構成例である。図19に示されているエスカレータ本体11は、本実施例のものではない。
【0103】
図19においては、本実施例のように中間位置171が非共通傾斜ブロック141Bに定められておらず、共通傾斜ブロック141Aに定められている。そのため、下側を監視するための発光部12から下側を監視するための受光部13までの間でレーザービーム22を反射する反射部15a’の位置が各ブロックで共通化されていない。
【0104】
一方、図18に示した本実施例では、中間位置171が非共通傾斜ブロック141Bに定められているので、共通傾斜ブロック141Aにおけるレーザービーム22を反射する位置(反射部の位置)が共通化されている。
【0105】
図18のように、A寸法及びB寸法を共通傾斜ブロック141Aの長さ(1回の反射間隔)と同寸法になるようにそれぞれの発光部12を設置すれば、その後の共通傾斜ブロック141Aでも同じ位置でビームを反射するようになり、反射部の位置を共通化することができる。
【0106】
この場合、非共通傾斜ブロック141Bの長さが共通傾斜ブロック141Aの長さの1/2以上であれば、発光部12は非共通傾斜ブロック141Bの中に設置されることになる。
【0107】
一方、非共通傾斜ブロック141Bの長さが共通傾斜ブロック141Aの長さの1/2以下であれば、図18で示されるようなA寸法及びB寸法が、共通傾斜ブロック141Aの長さ(1回の反射間隔)と同寸法になる位置は、非共通傾斜ブロック141Bの中ではなく、その両隣りの共通傾斜ブロック141Aの中になる。この場合のエスカレータ本体11を上方から見た様子を図20に示す。
【0108】
図20は、2つの発光部12が非共通傾斜ブロック141Bの上下の共通傾斜ブロック141Aにそれぞれ配置される場合のエスカレータ本体11を上方から見た図である。
【0109】
図20に示すように、A寸法及びB寸法を、共通傾斜ブロック141Aの長さ(1回の反射間隔)と同寸法にするためには、下側を監視するための発光部12は、非共通傾斜ブロック141Bの一つ上側の共通傾斜ブロック141Aに設置することになる。同様に、上側を監視するための発光部12は、非共通傾斜ブロック141Bの一つ下側の共通傾斜ブロック141Aに設置することになる。
【0110】
これにより、図20において、それぞれの発光部12から発光されたレーザービーム22は、非共通傾斜ブロック141Bを通過した後の共通傾斜ブロック141Aでは同じ位置でレーザービーム22を反射するようになる。これにより、共通傾斜ブロック141Aにおける反射板の設置位置を共通化することができる。
【0111】
ここまで本発明の実施形態および実施例について説明したが、上述した実施形態および実施例は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態および実施例のみに限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0112】
10…エスカレータシステム、11…エスカレータ本体、12…発光部、13…受光部、14…処理部、141…ブロック、141A…共通傾斜ブロック、141B…非共通傾斜ブロック、15…反射板、15a…反射部、15b…反射部、16…ポール、17…ポール、171…中間位置、18…平坦部、19…傾斜部、21…ステップ、22…レーザービーム、22a…レーザービーム、22b…レーザービーム、31…乗客、4…入力回路、51…ノーズライン、52…スカートガード、81…入力回路、82…出力回路、83…マイコン、84…メモリ、85…CPU


【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客コンベアの長手方向に無端状に並べて配置されて移動する複数のステップと、
前記ステップの上方にビームを発射する発光部と、
前記複数のステップの両側方に配置され、前記発光部から発射された前記ビームを順次反射することにより、前記ビームを、人間が前記ステップ上に横たわっていた場合に前記人間によって遮られる高さの範囲である所定の検知高範囲内で前記長手方向に導く複数の反射部と、
前記発光部と対をなし、前記発光部から発射され前記反射部によって導かれたビームを受光する受光部と、
前記受光部にて受光された前記ビームの強度と所定の閾値とを比較する処理部と、を有する乗客コンベアシステム。
【請求項2】
複数のステップが水平に並ぶ平坦部と、複数のステップが所定の傾斜角を持って階段状に並ぶ傾斜部とがあり、
前記平坦部と前記傾斜部の境界近傍に配置された反射部は、前記ビームが前記平坦部と前記傾斜部のいずれにおいても前記検知高範囲内となる角度で前記ビームを反射する、
請求項1に記載の乗客コンベアシステム。
【請求項3】
前記平坦部が前記傾斜部の上下両方にそれぞれあり、
前記発光部と前記受光部の対が2対設けられ、
一方の対の発光部および受光部とそれらの間の反射部とが、前記傾斜部の範囲内にある所定の中間位置から上方の平坦部までに亘る範囲における乗客の検知に用いられ、他方の対の発光部および受光部とそれらの間の反射部とが前記中間位置から下方の平坦部までに亘る範囲における乗客の検知に用いられる、
請求項2に記載の乗客コンベアシステム。
【請求項4】
相互に連結される複数のブロックで構成され、前記複数のステップの両側に配置され、前記傾斜部に相当する部分に配置される複数の傾斜ブロックの前記長手方向の長さが互いに同一である欄干を更に有し、
2つの前記発光部が、前記欄干における前記中間位置の近傍に配置され、
2つの前記受光部が上方と下方の各平坦部の前記傾斜部から遠い側の端部の近傍にそれぞれ配置され、
前記複数の傾斜ブロックのそれぞれにおける前記長手方向の同一の位置に前記反射部が配置される、
請求項3に記載の乗客コンベアシステム。
【請求項5】
相互に連結される複数のブロックで構成され、前記複数のステップの両側に配置され、前記傾斜部に相当する部分に配置される3つ以上の傾斜ブロックのうち1つが前記長手方向の長さが他の傾斜ブロックと異なる非共通傾斜ブロックであり、それ以外の複数の傾斜ブロックが前記長手方向の長さが互いに同一の共通傾斜ブロックである欄干を更に有し、
前記中間位置が前記非共通傾斜ブロックの範囲内に設定され、
2つの前記発光部が、前記欄干における前記中間位置の近傍に配置され、
2つの前記受光部が上方と下方の各平坦部の前記傾斜部から遠い側の端部の近傍にそれぞれ配置され、
前記複数の共通傾斜ブロックのそれぞれにおける前記長手方向の同一の位置に前記反射部が配置される、
請求項3に記載の乗客コンベアシステム。
【請求項6】
前記2つの発光部は、いずれもが前記非共通傾斜ブロックに設置されるか、あるいは前記非共通ブロックの上方の共通傾斜ブロックと下方の共通傾斜ブロックにそれぞれ設置される、請求項5に記載の乗客コンベアシステム。
【請求項7】
複数のステップが所定の傾斜角を持って階段状に並ぶ傾斜部があり、
前記検知高は、各ステップの段鼻を結んだノーズラインから垂直方向に200mm以内である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の乗客コンベアシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−71838(P2013−71838A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214447(P2011−214447)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】