説明

乗用型作業機

【課題】 乗用型作業機において、貯留タンクの液状の肥料を攪拌する攪拌部材及び電動モータを備えた場合、バッテリーに大きな負担が掛からないように構成する。
【解決手段】 液状の農用供給体を貯留する貯留タンク16と、貯留タンク16の液状の農用供給体を繰り出す繰り出し部と、繰り出し部からの液状の農用供給体を圃場に供給する供給部とを備える。貯留タンク16の液状の農用供給体を攪拌する攪拌部材78と、攪拌部材78を駆動する電動モータ79とを備える。電動モータ79が設定時間に亘って作動すると電動モータ79を停止させる停止手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機体の進行に伴って液状の農用供給体(液状の肥料や薬剤等)を圃場に供給するように構成された乗用型作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
乗用型作業機の一例である乗用型田植機では、例えば特許文献1に開示されているように、苗の植え付けを行いながら液状の肥料(農用供給体に相当)を田面に供給する施肥作業を行うように構成されたものがある。特許文献1では、液状の肥料を貯留する肥料タンク(特許文献1の図5のT)(貯留タンクに相当)、肥料タンクの液状の肥料を繰り出す施肥ポンプ(特許文献1の図1及び図2のP)(繰り出し部に相当)、及び施肥ポンプからの液状の肥料を田面に供給する施肥ノズル(特許文献1の図1及び図2の23,24)(供給部に相当)を備えている。
【0003】
液状の肥料は一般に低温で粘性が高くなり易く、成分が結晶化し易いので、液状の肥料を攪拌することにより、液状の肥料の流動性を高め、結晶化した成分を破砕する必要がある。特許文献1では、肥料タンクの液状の肥料を攪拌する攪拌部材(特許文献1の図5の36、図6の44)と、攪拌部材を駆動する電動モータ(特許文献1の図5の39、図6の46)とを備えており、攪拌部材及び電動モータにより肥料タンクの液状の肥料を攪拌するように構成している。
【0004】
【特許文献1】特開平11−318152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、電動モータにより攪拌部材を駆動して肥料タンクの液状の肥料を攪拌する場合、電動モータに比較的大きな負荷が掛かるので、電動モータは比較的多くの電力を消費する。
乗用型田植機では、装備した電気機器用のバッテリーが備えられているが、前述のような攪拌部材及び電動モータを備えて、バッテリーの電力により電動モータを作動させようとすると、バッテリーに大きな負担が掛かる。
【0006】
本発明は、機体の進行に伴って液状の農用供給体(液状の肥料や薬剤等)を圃場に供給するように構成された乗用型作業機において、貯留タンクの液状の肥料を攪拌する攪拌部材及び電動モータを備えた場合、バッテリーに大きな負担が掛からないように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、乗用型作業機において次のように構成することにある。
液状の農用供給体を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの液状の農用供給体を繰り出す繰り出し部と、繰り出し部からの液状の農用供給体を圃場に供給する供給部とを備える。貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌する攪拌部材と、攪拌部材を駆動する電動モータとを備える。電動モータが設定時間に亘って作動すると電動モータを停止させる停止手段を備える。
【0008】
(作用)
本発明の第1特徴によると、電動モータを作動させて攪拌部材により貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌している場合、電動モータが設定時間に亘って作動すると、停止手段により電動モータが自動的に停止する。この場合、電動モータが停止せずに作動し続けると、バッテリーが放電し切ってしまう可能性があるが(バッテリー上がりに達する可能性があるが)、本発明の第1特徴によると、電動モータを設定時間で自動的に停止させることにより、バッテリーが放電し切ってしまう状態(バッテリー上がりの状態)を避けることができる。
【0009】
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、機体の進行に伴って液状の農用供給体(液状の肥料や薬剤等)を圃場に供給するように構成された乗用型作業機において、貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌する攪拌部材及び電動モータを備えた場合、バッテリーが放電し切ってしまう状態(バッテリー上がりの状態)を避けることができるようになって、バッテリーに掛かる負担を軽減することができ、バッテリーの耐久性の向上を図ることができた。
【0010】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の乗用型作業機において次のように構成することにある。
人為的に操作される人為操作具と、人為操作具の操作に基づいて電動モータを作動させる作動手段とを備える。
【0011】
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、作業者が貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌する必要があると判断した場合、作業者が人為操作具を操作することにより、電動モータを作動させて攪拌部材により貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌することができる。
【0012】
この場合、本発明の第2特徴によると、作業者が人為操作具を操作した後、電動モータをさせた状態で放置してしまっても、電動モータが設定時間に亘って作動すれば、停止手段により電動モータが自動的に停止するので、バッテリーが放電し切ってしまう状態(バッテリー上がりの状態)を避けることができる。
【0013】
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、作業者の判断により任意に頻繁に、電動モータを作動させて攪拌部材により貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌することができるので、作業者が貯留タンクの液状の農用供給体の状態に注意を払うことによって、貯留タンクの液状の農用供給体を良い状態に維持することができる。
本発明の第2特徴によると、作業者が人為操作具を操作した後、電動モータを作動させた状態で放置してしまっても電動モータが設定時間で自動的に停止するので、バッテリーに掛かる負担を軽減することができ、バッテリーの耐久性の向上を図ることができた。
【0014】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴の乗用型作業機において次のように構成することにある。
エンジンの始動操作に基づいて電動モータを作動させる作動手段を備える。
【0015】
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
作業を一時中断した場合等のように、エンジンを停止させた状態では、貯留タンクの液状の農用供給体を放置しているので、貯留タンクの液状の農用供給体の粘性が高くなり、成分が結晶化している可能性が高い。
【0016】
本発明の第3特徴によると、エンジンの始動操作を行うと、電動モータが作動して攪拌部材により貯留タンクの液状の農用供給体の攪拌が行われるので、貯留タンクの液状の農用供給体を放置していた状態で、貯留タンクの液状の農用供給体の攪拌を行わずに、作業を開始してしまうと言う状態を避けることができる。
この場合、本発明の第3特徴によると、エンジンの始動操作に基づいて電動モータが作動した後、電動モータが設定時間に亘って作動すれば、停止手段により電動モータが自動的に停止するので、バッテリーが放電し切ってしまう状態(バッテリー上がりの状態)を避けることができる。
【0017】
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、作業を一時中断した場合等において、貯留タンクの液状の農用供給体を放置していた状態で、貯留タンクの液状の農用供給体の攪拌を行わずに、作業を開始してしまうと言う状態を避けることができるようになって、農用供給体の供給作業を円滑に無理なく開始することができるようになった。
本発明の第3特徴によると、エンジンの始動操作に基づいて電動モータが作動した後、電動モータが設定時間で自動的に停止するので、バッテリーに掛かる負担を軽減することができ、バッテリーの耐久性の向上を図ることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[1]
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2を備えた機体の後部に、リンク機構3及びリンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられており、リンク機構3の後部に8条植型式の苗植付装置5が支持されて、乗用型作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
【0019】
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は、4個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部の右及び左側部に回転駆動自在に支持された植付ケース7、植付ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、5個の接地フロート9及び苗のせ台10等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台10が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、植付ケース7が回転駆動され、苗のせ台10の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面(圃場に相当)に植え付ける。
【0020】
[2]
次に、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2への走行伝動系、苗植付装置5への植付伝動系について説明する。
図1及び図5に示すように、機体の前部にミッションケース17が備えられ、ミッションケース17の前部に連結された支持フレーム18にエンジン19が支持されている。ミッションケース17の左の横側部における上部の前部に静油圧式無段変速装置21が連結されており、エンジン19の動力が静油圧式無段変速装置21の入力軸21aに伝動ベルト23を介して伝達されている。
【0021】
図5に示すように、静油圧式無段変速装置21は中立停止位置を備え、前進側及び後進側に無段階に変速自在に構成されている。静油圧式無段変速装置21の出力軸21bがミッションケース17の内部に入り込んでおり、伝動軸22が回転自在にミッションケース17に支持されて、静油圧式無段変速装置21の出力軸21bと伝動軸22とがスプライン構造により連結されている。
【0022】
図5に示すように、伝動軸22に低速ギヤ24及び高速ギヤ25が固定されており、伝動軸22と平行に配置された伝動軸26に、シフトギヤ27がスプライン構造にて伝動軸26と一体回転及びスライド自在に外嵌されている。これにより、シフトギヤ27をスライド操作して低速ギヤ24及び高速ギヤ25に咬合させることによって、静油圧式無段変速装置21の出力軸21b及び伝動軸22の動力が、高低2段に変速されて伝動軸26に伝達される。これにより、図1,4,5に示すように、静油圧式無段変速装置21の出力軸21bの動力が、伝動軸22,26、伝動軸26に固定された伝動ギヤ30、前車軸ケース20を介して右及び左の前輪1に伝達され、走行出力軸34及び伝動軸38、後車軸ケース37を介して右及び左の後輪2に伝達される。
【0023】
図5に示すように、伝動ギヤ43がワンウェイクラッチ44を介して伝動軸22に外嵌されて、ワンウェイクラッチ44により静油圧式無段変速装置21の出力軸21bの前進の動力が伝動ギヤ43に伝達され、ワンウェイクラッチ44により静油圧式無段変速装置21の出力軸21bの後進の動力が伝動ギヤ43に伝達されない。伝動ギヤ45及び複数の伝動ギヤ46が一体で回転するように互いに連結されて、伝動ギヤ45及び複数の伝動ギヤ46が伝動軸26に相対回転自在に外嵌されており、伝動ギヤ43,45が咬合している。伝動軸26と平行に配置された伝動軸47に複数の変速ギヤ48が相対回転自在に外嵌されて、伝動ギヤ46及び変速ギヤ48の各々が咬合している。
【0024】
図5示すように、伝動軸47に操作ロット49がスライド操作自在に挿入されており、操作ロッド49をスライド操作することによって、一つの変速ギヤ48を伝動軸47に連結することができる。これにより、操作ロッド49により6枚の変速ギヤ48のうちの一つの変速ギヤ48を選択して伝動軸47に連結することによって、伝動軸26の動力が複数段に変速されて伝動軸47に伝達される。このように複数の伝動ギヤ46及び変速ギヤ48及び操作ロッド49等により、植付変速機構50が構成されている。この場合、操作ロッド49により全ての変速ギヤ48が伝動軸47に連結されない状態(相対回転自在に外嵌された状態)を設定することができ、伝動軸26の動力が植付変速機構50で遮断された状態を設定することができる。
【0025】
図4及び図5に示すように、ミッションケース17の後部の上部に出力軸51が備えられて後向きに突出しており、出力軸51に相対回転自在に外嵌されたベベルギヤ52が、伝動軸47に固定されたベベルギヤ53に咬合している。出力軸51に植付クラッチ57が備えられて、出力軸51と苗植付装置5の入力軸(図示せず)とに亘って伝動軸58(図1参照)が接続されている。これにより、伝動軸26の動力が植付変速機構50、ベベルギヤ52,53、植付クラッチ57、出力軸51及び伝動軸58を介して苗植付装置5に伝達される。植付変速機構50により苗植付装置5(伝動軸47)に伝達される動力を変速することによって、苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付間隔(機体の作業走行速度に対する苗植付装置5(植付アーム8)の植付速度の比)を変更することができる。
【0026】
[3]
次に、第1,2,3,4,5,6,7,8側条ポンプ80a,80b,80c,80d,80e,80f,80g,80h(繰り出し部に相当)、及び第1,2,3,4深層ポンプ81a,81b,81c,81d(繰り出し部に相当)の構造について説明する。
図1,2,3に示すように、エンジン19を覆うボンネット12の下部の右及び左横側に、畦から運転座席11への乗降用のステップ13が備えられており、支持フレーム18に連結された前の支持フレーム14及び前車軸ケース20に連結された後の支持フレーム31が、右及び左のステップ13の横外側に延出されて上方に延出されている。4個の予備苗のせ台32,33,35,36が、右及び左のステップ13の横外側に位置するように、前及び後の支持フレーム14,31に支持されている。
【0027】
図3,6,7に示すように、前及び後の支持フレーム14,31に、前及び後の支持フレーム15が連結されて右及び左横側に延出されており、板材を折り曲げて構成された支持フレーム63が前及び後の支持フレーム15に亘って連結されている。液状の肥料(農用供給体に相当)を貯留する右及び左の肥料タンク16(貯留タンクに相当)が、支持フレーム63に載置されて支持されており、右及び左の肥料タンク16の底部に一体的に形成された前及び後のフランジ部16aが、前及び後の支持フレーム15に連結された固定部15aにボルト連結されている。
【0028】
図3,6,7に示すように、正面視逆三角形状の前及び後のブラケット65が、支持フレーム63の前部及び後部に下向きに連結されており、前及び後のブラケット65に亘って上及び下の補強ロッド66が連結されている。左の肥料タンク16の下方において、第1,2,3,4側条ポンプ80a,80b,80c,80d、及び第1,2深層ポンプ81a,81bが、前及び後のブラケット65に亘って左右方向に向いた状態で、前後方向(左の肥料タンク16の長手方向に沿う方向)に並べて連結されている。図4に示すように、右の肥料タンク16の下方において、第5,6,7,8側条ポンプ80e,80f,80g,80h、及び第3,4深層ポンプ81c,81dが、前及び後のブラケット65に亘って左右方向に向いた状態で、前後方向(右の肥料タンク16の長手方向に沿う方向)に並べて連結されている。
【0029】
図4,6,7に示すように、第1〜4側条ポンプ80a〜80d及び第1,2深層ポンプ81a,81bが内部で互いに連通しており、左の肥料タンク16の前部下部から延出された供給路67が最前部の第1深層ポンプ81aに接続され、左の肥料タンク16の後部下部から延出された供給路68,70が最後部の第4側条ポンプ80dに接続されている。第5〜8側条ポンプ80e〜80h及び第3,4深層ポンプ81c,81dが内部で互いに連通しており、右の肥料タンク16の前部下部から延出された供給路67が最前部の第4深層ポンプ81dに接続され、右の肥料タンク16の後部下部から延出された供給路68,70が最後部の第5側条ポンプ80eに接続されている。
【0030】
図4,6,7に示すように、供給路67,68はゴムホース製でエルボ状に構成されており、供給路70は合成樹脂製でT字状に構成されて、供給路70から斜め外方下方に向けて排出路70aが延出されている(図3参照)。供給路70の排出路70aに開閉弁(図示せず)が内装されており、開閉弁を操作する操作アーム70bが供給路70の排出路70aに備えられている。
【0031】
これにより、図4,5,6に示すように、左の肥料タンク16の液状の肥料が供給路67を介して第1深層ポンプ81aの吸引部99に供給され、供給路68,70を介して第4側条ポンプ80dの吸引部99に供給されて、第1〜4側条ポンプ80a〜80d及び第1,2深層ポンプ81a,81bの吸引部99に供給される。右の肥料タンク16の液状の肥料が供給路67を介して第4深層ポンプ81dの吸引部99に供給され、供給路68,70を介して第5側条ポンプ80eの吸引部99に供給されて、第5〜8側条ポンプ80e〜80h及び第3,4深層ポンプ81c,81dの吸引部99に供給される。
【0032】
図1及び図2に示すように、前輪1を操向操作する操縦ハンドル64及び運転座席11の下方にステップ28が備えられ、ステップ28が右及び左のステップ13に接続されている。ステップ28の右及び左横側に、右及び左の補助ステップ29が備えられており、右及び左の補助ステップ29の前部が後の支持フレーム31及び後の支持フレーム15に連結されている。
【0033】
[4]
次に、右及び左の肥料タンク16について説明する。
図1,2,3に示すように、右及び左の肥料タンク16は合成樹脂製で半透明に構成されて縦長状に構成されており、機体の右及び左横側で予備苗のせ台32の下方に、右及び左の肥料タンク16が前後方向に沿って支持されている。図6及び図8に示すように、右及び左の肥料タンク16の前部に供給口16bが斜め前方上方に向くように形成されて、右及び左の肥料タンク16の横部に凸状又は凹状の容量目盛り16dが一体的に形成されている。この場合、右及び左の肥料タンク16の前部又は後部に、容量目盛り16dを備えてもよい。
【0034】
図6及び図8に示すように、右及び左の肥料タンク16の供給口16bの後部にブラケット39がボルト連結されて、合成樹脂製で半透明に構成された蓋部40が、ブラケット39の横軸芯P2周りに揺動開閉自在に支持されている。蓋部40を開き側に付勢するバネ41がブラケット39に取り付けられ、ゴム製のシール部材42が蓋部40の内面に固定されており、右及び左の肥料タンク16の前部にバックル部材54が備えられている。下向きに張り出すように形成された金網部材55が、右及び左の肥料タンク16の供給口16bに着脱自在に備えられている。右及び左のタンク16の後部に吸排気口16cが備えられており、吸排気口16cにホース56が取り付けられ、ホース56が上向きから下向きに向けられてバンド59により固定されている。
【0035】
図1,3,6に示すように、前の支持フレーム14の下部14aが斜め後方上方に向くように折り曲げられて、予備苗のせ台32,33,35,36の前端部が、右及び左の肥料タンク16の蓋部40よりも後側に位置するように構成されており、蓋部40を開き操作する為の上方の空間が確保されている。
【0036】
図1,2,3に示すように、前及び後の支持フレーム14,31に、予備苗のせ台33が連結され、予備苗のせ台32,35が着脱自在に構成されており、予備苗のせ台36が上方に揺動させて持ち上げ可能に構成されている。これにより、前及び後の支持フレーム14,31から予備苗のせ台32を取り外すことにより、蓋部40を開き操作する為の上方の空間をさらに大きなものにすることができる。
この場合、前及び後の支持フレーム14,31から予備苗のせ台32,35を取り外して、予備苗のせ台32,35を予備苗のせ台33の前端部及び後端部に取り付けることが可能であり、これによって予備苗のせ台32,33,35を同じ高さに一列状に配置することが可能である。
【0037】
図6及び図8に示すように、蓋部40を閉じ操作し、バックル部材54を蓋部40の係合部40aに係合させて、蓋部40を閉じ位置で固定するのであり、蓋部40の閉じ位置において、シール部材42が右及び左の肥料タンク16の供給口16bの縁部に押圧されてシール状態が確保されている。バックル部材54を蓋部40の係合部40aから外し操作すると、バネ41の付勢力により蓋部40が自動的に開き操作される。蓋部40を開き操作した状態で、肥料袋(図示せず)から液状の肥料を右及び左の肥料タンク16の供給口16bに補給する際に、異物が金網部材55に捕らえられるのであり、金網部材55が下向きに張り出すように形成されていることにより、肥料袋の出口が金網部材55に当たり難く、金網部材55が液状の肥料の補給の邪魔になり難い。
【0038】
[5]
次に、右及び左の肥料タンク16の内部に配置された攪拌部材78の構造及び作動について説明する。
図8及び図9に示すように、、右及び左の肥料タンク16の内部における前後方向中央位置(右及び左の肥料タンク16の供給口16bよりも少し後側の位置)に、上下軸芯P1周りに攪拌部材78が回転自在に支持され、攪拌部材78を回転駆動する電動モータ79が、右及び左の肥料タンク16の底部で支持フレーム63の間に備えられている。攪拌部材78は、平面視で十字状で横向きの底板部78a、底板部78aから斜め上方に延出された4枚の羽根板部78bを備えて構成されている。
【0039】
図2及び図9に示すように、右の肥料タンク16において、機体内側の支持フレーム63の後部に制御ユニット60(作動手段に相当)が固定されて、機体内側の支持フレーム63の前部に、人為的に操作される作動スイッチ61(人為操作具に相当)が固定されており、作動スイッチ61は切り操作側に付勢されている。機体に備えられたバッテリー(図示せず)から延出された配線(図示せず)が制御ユニット60に接続され、制御ユニット60から延出された配線(図示せず)が右の肥料タンク16の電動モータ79、及び左の肥料タンク16の電動モータ79に接続されており、作動スイッチ61から延出された配線(図示せず)が制御ユニット60に接続されている。
【0040】
これにより、図8及び図9に示すように、電動モータ79が停止している状態において作動スイッチ61を入り操作すると、作動スイッチ61の入り操作信号に基づいて制御ユニット60により電動モータ79が作動操作されて、攪拌部材78が上下軸芯P1周りに図9の紙面反時計方向に回転駆動され、次に上下軸芯P1周りに図9の紙面時計方向に回転駆動される。これにより、攪拌部材78(羽根板部78b)により液状の肥料が掻き混ぜられながら、攪拌部材78(羽根板部78b)の付近に上昇及び下降流が発生し、液状の肥料が攪拌されて、液状の肥料の固化を防止される。この場合、作動スイッチ61が入り操作されてから設定時間(例えば30秒程度)が経過すると、制御ユニット60により電動モータ79が自動的に停止操作される(停止手段に相当)。
【0041】
[6]
次に、第1,2,3,4,5,6,7,8側条ノズル82a,82b,82c,82d,82e,82f,82g,82h(供給部に相当)、及び第1,2,3,4深層ノズル83a,83b,83c,83d(供給部に相当)について説明する。
図1及び図4に示すように、苗植付装置5において、パイプ状の第1〜8側条ノズル82a〜82hが、植付ケース7及び植付アーム8の通過軌跡の横近傍に位置するように支持されて、第1〜8側条ノズル82a〜82hの出口が田面内の比較的浅い位置に配置されている。第1〜8側条ポンプ80a〜80hの各々と第1〜8側条ノズル82a〜82hの各々とに亘って、供給ホース84が接続されている。
【0042】
図1及び図4に示すように、苗植付装置5において、パイプ状の第1〜4深層ノズル83a〜83d支持されており、第1〜4深層ポンプ81a〜81dの各々と第1〜4深層ノズル83a〜82dの各々とに亘って、供給ホース85が接続されている。第1及び第2側条ノズル82a,82bの間、第3及び第4側条ノズル82c,82dの間、第5及び第6側条ノズル82e,82fの間、第7及び第8側条ノズル82g,82hの間に、第1〜4深層ノズル83a〜83dが配置されており、第1〜4深層ポンプ81a〜81dの出口が第1〜8側条ノズル82a〜82hの出口よりも深い位置に配置されている。この場合、第2及び第3深層ノズル83b,83cは隣接する接地フロート9の間に配置されており、第1及び第4深層ノズル83a,83dは接地フロート9に開口された長孔9aを通って延出されている。
【0043】
以上の構造により、図1及び図4に示すように、苗植付装置5による苗の植え付けに伴って、後述する[7]に記載のように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dが駆動されて、左の肥料タンク16の液状の肥料が、第1〜4側条ノズル82a〜82d及び第1,2深層ノズル83a,83bを介して、田面の比較的浅い位置及び深い位置に供給され、右の肥料タンク16の液状の肥料が、第5〜8側条ノズル82e〜82h及び第3,4深層ノズル83c,83dを介して、田面の比較的浅い位置及び深い位置に供給される。
【0044】
[7]
次に、第1〜8側条ポンプ80a〜80h、及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの駆動構造について説明する。
図5に示すように、ミッションケース17に施肥出力軸89が回転自在に支持されており、施肥出力軸89がミッションケース17から外部に突出している。植付変速機構50の最も小径の伝動ギヤ46に伝動ギヤ90が咬合しており、伝動ギヤ90と施肥出力軸89との間に施肥クラッチ95が備えられている。図2,3,4,5に示すように、複数段に変速自在な変速機構96が右のステップ13の下部に固定され、施肥出力軸89に固定された出力スプロケット89aと、変速機構96の入力スプロケット96aとに亘って伝動チェーン98が巻回されている。
【0045】
図3,4,7に示すように、変速機構96から左の出力軸96bが左横側に延出されており、変速機構96の左の出力軸96bが支持フレーム18の上側で伝動ベルト23の下側を通って、第4側条ポンプ80dの近傍にまで延出されており、後のブラケット65に連結された軸受け部65aに、変速機構96の左の出力軸96bが回転自在に支持されている。変速機構96から右の出力軸96cが右横側に延出されて、第5側条ポンプ80eの近傍にまで延出されており、後のブラケット65に連結された軸受け部65aに、変速機構96の右の出力軸96cが回転自在に支持されている。
【0046】
図7に示すように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dは、液状の肥料を圧送するローター100、ローター100に連結された駆動軸101、駆動軸101に相対回転自在に外嵌された一対の伝動スプロケット102、キー構造にて駆動軸101に一体回転及びスライド自在に外嵌されたシフト部材103、シフト部材103を伝動スプロケット102への咬合側に付勢するバネ104等を備えて構成されている。第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吐出部105の最上部にプラグ106が接続されて、プラグ106に供給ホース84,85が接続されている。
【0047】
図6及び図7に示すように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吐出部105の圧力を検出する詰まりセンサー107が、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吐出部105の最下部に備えられており、詰まりセンサー107の表示部107a(LED等)が詰まりセンサー107の下部に備えられている。これにより、詰まりセンサー107の表示部107aが機体の右及び左横側に備えられた状態となり、機体の右又は左横側の補助作業者が詰まりセンサー107の表示部107aを比較的容易に目視することができる。
【0048】
図4及び図7に示すように、変速機構96の左の出力軸96bの端部に出力スプロケット96eが固定されて、第4側条ポンプ80dの伝動スプロケット102と、変速機構96の左の出力軸96bの出力スプロケット96eとに亘って伝動チェーン108が巻回されており、第1〜4側条ポンプ80a〜80d及び第1,2深層ポンプ81a,81bの伝動スプロケット102に亘って伝動チェーン108が巻回されている。変速機構96の右の出力軸96cの端部に出力スプロケット96eが固定されて、第5側条ポンプ80eの伝動スプロケット102と、変速機構96の右の出力軸96cの出力スプロケット96eとに亘って伝動チェーン108が巻回されており、第5〜8側条ポンプ80e〜80h及び第3,4深層ポンプ81c,81dの伝動スプロケット102に亘って伝動チェーン108が巻回されている。
【0049】
以上の構造により、図4及び図5に示すように、エンジン19の動力が静油圧式無段変速装置21、伝動軸22,26を介して右及び左の前輪1に伝達され、走行出力軸34及び伝動軸38を介して右及び左の後輪2に伝達される。静油圧式無段変速装置21の前進の動力がワンウェイクラッチ44、伝動ギヤ43,45、植付変速機構50(伝動ギヤ46,48)、ベベルギヤ52,53、植付クラッチ57、出力軸51及び伝動軸58を介して苗植付装置5に伝達される。
【0050】
図4及び図5に示すように、ワンウェイクラッチ44と植付変速機構50(伝動ギヤ46)との間の動力(植付変速機構50において操作ロッド49により伝動軸26の動力が複数段に変速されて伝動軸47に伝達される前の動力)が、伝動ギヤ46,90、施肥クラッチ95、施肥出力軸89、伝動チェーン98、変速機構96、伝動チェーン108、伝動スプロケット102及びシフト部材103を介して、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dに伝達される。
【0051】
図4及び図7に示すように、液状の肥料が第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吸引部99に入り込み、ローター100の回転により液状の肥料が第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吐出部105に圧送され、プラグ106から供給ホース84,85を介して、第1〜8側条ノズル82a〜82h及び第1〜4深層ノズル83a〜83dに供給される。変速機構96を変速操作することによって、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの駆動速度を変速して、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dによる液状の肥料の供給量を変更することができる。
【0052】
この場合、図7に示すように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吐出部105の最上部にプラグ106が接続されているので、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吸引部99及び吐出部105に空気が滞留しかけても、空気がプラグ106から供給ホース84,85に圧送され易くなる。第1〜8側条ノズル82a〜82h及び第1〜4深層ノズル83a〜83d、供給ホース84,85に液状の肥料の詰まりが発生すると、液状の肥料の詰まりが発生した第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの吐出部105の圧力が上昇するので、圧力の上昇を検出した詰まりセンサー107の表示部107aが点灯する。
【0053】
[8]
次に、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの停止操作構造について説明する。
図7に示すように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの各々の上部に、支持ピン62が横向き取り付けられ、支持ピン62の各々に操作アーム69が揺動自在に支持されて、操作アーム69の各々がシフト部材103の各々に係合している。
【0054】
図1及び図2に示すように、運転座席11の後側に第1,2,3,4クラッチレバー71a,71b,71c,71dが備えられ、第1〜4クラッチレバー71a〜71dの各々に2本のレリーズワイヤ72のインナーが接続されており、第1〜4側条ポンプ80a〜80d及び第1,2深層ポンプ81a,81bの下部に連結されたブラケット73に、第1,2クラッチレバー71a,71bのレリーズワイヤ72のアウターが接続され、第5〜8側条ポンプ80e〜80h及び第3,4深層ポンプ81c,81dの下部に連結されたブラケット73に、第3,4クラッチレバー71c,71dのレリーズワイヤ72のアウターが接続されている。
【0055】
図7に示すように、第1クラッチレバー71aのレリーズワイヤ72のインナーが、長孔74aを備えた接続部材74を介して、第1,2側条ポンプ80a,80b及び第1深層ポンプ81aの操作アーム69に接続されている。
第2クラッチレバー71bのレリーズワイヤ72のインナーが、長孔74aを備えた接続部材74を介して、第3,4側条ポンプ80c,80d及び第2深層ポンプ81bの操作アーム69に接続されている。
第3クラッチレバー71cのレリーズワイヤ72のインナーが、長孔74aを備えた接続部材74を介して、第5,6側条ポンプ80e,80f及び第3深層ポンプ81cの操作アーム69に接続されている。
第4クラッチレバー71cのレリーズワイヤ72のインナーが、長孔74aを備えた接続部材74を介して、第7,8側条ポンプ80g,80h及び第4深層ポンプ81dの操作アーム69に接続されている。
【0056】
これにより、図2及び図7に示すように、第1〜4クラッチレバー71a〜71dを伝動位置に操作すると、シフト部材103が伝動スプロケット102に咬合して、前項[7]に記載のように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dが駆動される。
【0057】
例えば第1クラッチレバー71aを遮断位置に操作すると、レリーズワイヤ72が引き操作されて、操作アーム69により第1,2側条ポンプ80a,80b及び第1深層ポンプ81aのシフト部材103が伝動スプロケット102から離し操作され、第1,2側条ポンプ80a,80b及び第1深層ポンプ81aが停止する。同様に、第2クラッチレバー71bにより、第3,4側条ポンプ80c,80d及び第2深層ポンプ81bを停止させることができる。第3クラッチレバー71cにより、第5,6側条ポンプ80e,80f及び第3深層ポンプ81cを停止させることができる。第4クラッチレバー71cにより、第7,8側条ポンプ80g,80h及び第4深層ポンプ81dを停止させることができる。
【0058】
図7に示すように、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの操作アーム69の各々の下部に、ピアノ線で構成された操作部材75が連結され、操作部材75が支持ピン62に当て付けられながら上方に延出されている。伝動スプロケット102及び操作アーム69等を覆うカバー76が支持フレーム63に連結されており、カバー76に開口されたレバーガイド(図示せず)に、接続部材75が通されて上方に延出されている。
【0059】
図7に示すように、第1〜4クラッチレバー71a〜71dを伝動及び遮断位置に操作することにより、操作アーム69が揺動操作されると、操作部材75はカバー765のレバーガイドに沿って移動する。操作部材75の上部を持って図7の紙面下方に移動させると、操作アーム69が揺動操作されて、シフト部材103が伝動スプロケット102から離し操作されるのであり、操作部材75をカバー76のレバーガイドに係合させることにより、シフト部材103を伝動スプロケット102から離し操作した状態に保持できる。これによって、第1〜4クラッチレバー71a〜71dとは関係なく、操作部材75により、第1〜8側条ポンプ80a〜80h及び第1〜4深層ポンプ81a〜81dの各々を独立で停止させることができる。
【0060】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、作動スイッチ61の入り操作に基づいて電動モータ79が作動操作される機能に加えて、以下のような機能を備えてもよい。
エンジン19の始動操作を行うと、これに伴って制御ユニット60により電動モータ79が作動操作されて、電動モータ79が作動操作されてから設定時間(例えば30秒程度)が経過すると、制御ユニット60により電動モータ79が自動的に停止操作されるように構成する。
この場合、作動スイッチ61の入り操作に基づいて電動モータ79が作動操作される機能、及びエンジン19の始動操作に基づいて電動モータ79が作動操作される機能において、前述の設定時間を互いに異なるものに設定したり、設定時間を任意に長短に変更できるように構成してもよい。
【0061】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、以下の機能を備えてもよい。
例えば、液状の肥料を少しだけ攪拌したい場合(電動モータ79が設定時間(例えば30秒程度)に亘って作動操作されるのが長すぎる場合)、作動スイッチ61を入り操作している間だけ電動モータ79が作動操作され、作動スイッチ61から手を離すと(作動スイッチ61は切り操作側に付勢されているので、手を離すと作動スイッチ61は切り操作される)、電動モータ79が自動的に停止操作されるように構成する。この場合、作動スイッチ61を入り操作していても、設定時間が経過すると電動モータ79が自動的に停止操作されるように構成する。
本発明の乗用型田植機では、液状の肥料に代えて右及び左の肥料タンク16に、液状の薬剤(農用供給体に相当)を入れて使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】乗用型田植機の全体平面図
【図3】乗用型田植機の全体正面図
【図4】エンジン、静油圧式無段変速装置、ミッションケース、変速機構、第1〜8側条ポンプ及び第1〜4深層ポンプの伝動系(農用供給体伝動系)、並びに、第1〜8側条ポンプ及び第1〜4深層ポンプと、第1〜8側条ノズル及び第1〜4深層ノズルとの接続状態を示す図
【図5】エンジン、静油圧式無段変速装置、ミッションケース、苗植付装置の伝動系(植付伝動系)、並びに、変速機構、第1〜8側条ポンプ及び第1〜4深層ポンプの伝動系(農用供給体伝動系)を示す図
【図6】左の肥料タンク、第1〜4側条ポンプ及び第1,2深層ポンプの付近の側面図
【図7】左の肥料タンク、第1〜4側条ポンプ及び第1,2深層ポンプの付近の縦断正面図
【図8】左の肥料タンクの縦断側面図
【図9】左の肥料タンク及び攪拌部材を示す斜視図
【符号の説明】
【0063】
16 貯留タンク
19 エンジン
60 作動手段
61 人為操作具
78 攪拌部材
79 電動モータ
80a〜80h,81a〜81d 繰り出し部
82a〜82h,83a〜83d 供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状の農用供給体を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクの液状の農用供給体を繰り出す繰り出し部と、前記繰り出し部からの液状の農用供給体を圃場に供給する供給部とを備えると共に、
前記貯留タンクの液状の農用供給体を攪拌する攪拌部材と、前記攪拌部材を駆動する電動モータとを備え、
前記電動モータが設定時間に亘って作動すると電動モータを停止させる停止手段を備えてある乗用型作業機。
【請求項2】
人為的に操作される人為操作具と、前記人為操作具の操作に基づいて電動モータを作動させる作動手段とを備えてある請求項1に記載の乗用型作業機。
【請求項3】
エンジンの始動操作に基づいて前記電動モータを作動させる作動手段を備えてある請求項1又は2に記載の乗用型作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−173085(P2008−173085A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−11769(P2007−11769)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】